IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ コタ インコーポレイテッドの特許一覧

特許7355415臨床転帰を改善し、総治療費を低減するためのCNAガイドケア
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-25
(45)【発行日】2023-10-03
(54)【発明の名称】臨床転帰を改善し、総治療費を低減するためのCNAガイドケア
(51)【国際特許分類】
   G16H 20/00 20180101AFI20230926BHJP
【FI】
G16H20/00
【請求項の数】 15
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022083889
(22)【出願日】2022-05-23
(62)【分割の表示】P 2019546763の分割
【原出願日】2017-11-09
(65)【公開番号】P2022119871
(43)【公開日】2022-08-17
【審査請求日】2022-06-09
(31)【優先権主張番号】15/351,099
(32)【優先日】2016-11-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519171963
【氏名又は名称】コタ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100122563
【弁理士】
【氏名又は名称】越柴 絵里
(72)【発明者】
【氏名】ペコラ アンドリュー エル
【審査官】三橋 竜太郎
(56)【参考文献】
【文献】特表2011-523473(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0100341(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0166218(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0006044(US,A1)
【文献】特開2014-130629(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0053425(US,A1)
【文献】特開2001-282922(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00-80/00
A61B 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定の患者レベルで臨床転帰を改善するための方法であって、
(a)第1臨床転帰追跡及び分析モジュールを実装する、1又は2以上のプロセッサを含むコンピューティングシステムが、1又は2以上の疾病の生存、予後、又は治療との関連性のために事前選択された事前選択分類変数の値が同じである臨床的に関連性があるグループに患者集団内の患者をグループ分けすることによって前記患者集団の生物学的変動を考慮し、これによって各患者グループ内の治療転帰における要因として生物学的変動を効果的に除去し、各患者グループ内の治療転帰における支配要因として治療変動を残す段階を含み、該段階は、
(i)前記患者集団内の各患者に関する個人健康情報を受信し又はこれにアクセスして、前記個人健康情報から前記患者集団内の各患者の前記事前選択分類変数の値を識別し、
(ii)各患者につき、患者の個人健康情報を臨床的に関連性があるグループに分割するために前記1又は2以上の疾病の関連分野の専門家によって選択された前記事前選択分類変数の値の異なる組合せをそれぞれが表す複数の臨床転帰及び分析ノーダルアドレス(Nodal Addresses(CNA))のうちの1つの臨床転帰及び分析ノーダルアドレス(CNA)を前記患者の前記個人健康情報に割り当てることによって、前記患者集団に関連する前記個人健康情報に基づいて、類似する個人健康情報を分類して、前記患者集団内の患者のタイプをグループ分けし、
(iii)各CNAにつき、前記CNAに個人健康情報が割り当てられた前記患者集団内の患者の前記個人健康情報における臨床転帰を分析することによって前記CNAの臨床転帰を測定し、
(iv)各CNA、及び前記CNAに割り当てられた前記患者集団内の患者の全ての医療提供者につき、前記CNAに割り当てられた前記患者集団内の前記患者の診療記録における治療、検査、フォローアップ及び処方された薬剤の順守において、前記CNAに割り当てられた前記患者集団内の前記患者の前記医療提供者と1又は2以上の他の医療提供者との間の差異を比較することによって、前記医療提供者の行動変動を測定する、
ことによって行われ、前記方法は更に、
(b)複数の患者に含まれていない新規患者の完全な医学的評価のために十分でありかつ前記新規患者にCNAを割り当てるのに十分な情報を取得し、前記新規患者に割り当てられた前記CNAを使用して不利差異のリスクの低い最適なケアレベルを決定し、医療従事者及び所望のレベルのCNAガイドケアを選択するための対応するオプションを提供する段階を含み、該段階は、前記第1臨床転帰追跡及び分析モジュールを実装する前記コンピューティングシステムが、
(i’)第2臨床転帰追跡及び分析モジュールを実装する第1クライアントデバイスを介して、前記新規患者、又は前記新規患者に関する健康上の懸念を報告する前記新規患者のための医療提供者から第1通信を受信し、前記第1通信に応答して、前記健康上の懸念を病状として診断するために必要な検査リストを含む第2通信を前記第1クライアントデバイスに送信し、
(ii’’)前記第1クライアントデバイスを介して、前記新規患者、又は前記新規患者のための前記医療提供者から、前記健康上の懸念を診断するために必要な前記検査の結果を含む第3通信を受信し、前記第3通信に応答して、前記病状の診断と前記病状を更に分類するために必要な追加検査のリストとを含む第4通信を前記第1クライアントデバイスに送信し、
(iii’’)前記第1クライアントデバイスを介して、前記新規患者、又は前記新規患者のための前記医療提供者から前記追加検査の結果を含む第5通信を受信し、前記第5通信に応答して、前記検査の前記結果、前記診断及び前記追加検査の前記結果に基づいて、
(a’’)複数のCNAから、前記新規患者の前記事前選択分類変数の値の組合せに対応するCNAを前記新規患者に割り当て、
(b’’)前記第1クライアントデバイスに、
(1’’)前記新規患者に割り当てられた前記CNAと、
(2’’)前記新規患者に割り当てられた前記CNA内で患者を治療する医療従事者の地理的にまとめられたリストと、
を含む第6通信を送信し、前記医療従事者のリストは、地理、臨床転帰、又はこれらの両方ごとに分類され、前記医療従事者の各々は、前記新規患者の前記CNAに割り当てられた前記患者集団内の1又は2以上の患者のための過去又は現在の医療提供者であり、前記医療従事者の各々の前記臨床転帰は、段階(a)(iv)における前記医療従事者の前記測定された行動変動に基づき、
(iv’’)前記新規患者、又は前記新規患者のための医療提供者から、不利差異のリスクの低い最適なケアプランと、前記患者の地理及び転帰のニーズのうちの少なくとも1つ又は2つ以上を満たす前記医療従事者のリストからの医療従事者とを選択する第7通信を受信し、前記第7通信に応答して、前記選択された医療従事者のオフィスにある、第3臨床転帰追跡及び分析モジュールを実装する第2クライアントデバイスにリンクして、前記選択された医療従事者との間の前記新規患者の受診予約のスケジューリングを容易にする、
ことによって行われる、方法。
【請求項2】
(c)前記第1臨床転帰追跡及び分析モジュールを実装する前記コンピューティングシステムが、
第4臨床転帰追跡及び分析モジュールを実装する第3クライアントデバイスを介して、承認者から、前記新規患者と、健康保険給付が医療サービスを保証する前記新規患者に関して考慮中の前記医療サービスと、前記承認者によって選択された変数とを識別する1又は2以上の通信を受信し、
前記1又は2以上の通信に応答して、前記第3クライアントデバイスに、
(1’)前記新規患者に割り当てられた前記CNAについての臨床転帰データと、
(2’)前記新規患者に割り当てられた前記CNAについての各医療提供者の不利差異データと、
を含む情報を送信する段階を更に含み、
前記情報は、前記承認者が時間上のキーポイントにおいて、
(a’)前記新規患者に対する潜在的な有益性及び有害性を考慮して、前記医療サービスがサービスの適切な提供又はレベルであるかどうか、
(b’)前記医療サービスが、代替的な保健介入又は介入が無い場合と比較して、臨床転帰を改善することによって健康転帰の改善に効果的であるかどうか、及び、
(c’)前記サービスが、一般に認められた医療行為に従っているかどうか、
を確証して、
前記承認者が前記新規患者の前記医療サービスを承認するのに十分なものである、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記事前選択分類変数は、疾病固有の臨床分子表現型を含み、或いは、
各CNAは、健康情報を臨床的に関連性がある健康情報セットに分割する事前選択された分類変数を表す接頭辞、中間部及び接尾辞を含む離散句読数字列として表され、或いは、
時間上のキーポイントは、診断時、進行時、投与量変更時、薬剤変更時、毒性時、及び所望の転帰からの変動の傾向を含み、或いは、
前記新規患者のための前記割り当てられたCNAは、前記病状の治療のための所定の患者ケアサービスの1又は2以上のバンドルに関連付けられ、或いは、
前記臨床転帰は、受け取った治療薬、送達投与量強度、投与間隔、投与期間、生活品質メトリクス、治療への毒性、無増悪生存期間、全生存期間、レスポンス・メトリクス、及び死亡のうちの1又は2以上を含み、或いは、
前記医療従事者のリストは、臨床転帰ごとに視覚的に分類される、
請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記所定の患者ケアサービスの1又は2以上のバンドルは、所定の治療コースを提供する、
請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記医療従事者のリストの前記臨床転帰ごとの視覚的分類は、
(a)緑色を使用して平均を上回る臨床転帰を示し、
(b)黄色を使用して平均的な臨床転帰を示し、
(c)赤色を使用して平均未満の臨床転帰を示す、
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記新規患者及び前記選択された医療従事者からの許可を得て、
前記第1臨床転帰追跡及び分析モジュールから、前記選択された医療従事者のオフィスにある前記第3臨床転帰追跡及び分析モジュールを実装する前記第2クライアントデバイスに前記新規患者の前記個人健康情報を送信する段階を更に含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記新規患者に割り当てられた前記CNAについての各医療提供者の前記行動変動のデータは、治療中の時間上のキーポイントにおいて前記CNAの患者に対する前記医療提供者の不利差異に寄与する、存在しない必要な医療及び不要な医療の両方を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記医療サービスが、病状を診断又は治療する目的のためであることを示す段階を更に含む、
請求項2に記載の方法。
【請求項9】
前記承認者によって選択される前記変数は、前記個人健康情報の特定の属性を所望の特性セットとして識別する変数、前記承認者によって前記個人健康情報に付加されて、各患者の前記個人健康情報を前記患者集団内の他の健康情報と等しいレベルの重要性があるとして識別する1又は2以上の属性、又はその両方を含む、
請求項2に記載の方法。
【請求項10】
特定の患者レベルで臨床転帰を改善するためのシステムであって、
(A)第1臨床転帰追跡及び分析モジュールを実装する、1又は2以上のプロセッサを含むコンピューティングシステムと、
患者集団の個人健康情報及びデータを含むデータベースと、
前記第1臨床転帰追跡及び分析モジュールを実装するために前記1又は2以上のプロセッサによって実行可能なコンピュータプログラム命令を格納するメモリと、
を備え、前記第1臨床転帰追跡及び分析モジュールは、前記データベース及びネットワークに通信可能にリンクされ、
(B)処理ユニット及びメモリを含み、前記コンピューティングシステムの前記第1臨床転帰追跡及び分析モジュールに通信可能にリンクされた第2臨床転帰追跡及び分析モジュールを実装するように構成された第1クライアントデバイスをさらに備え、
前記コンピュータプログラム命令は、前記コンピューティングシステムの前記1又は2以上のプロセッサ上で実行されたときに、前記第1臨床転帰追跡及び分析モジュールに、
(a)1又は2以上の疾病の生存、予後、又は治療との関連性のために事前選択された事前選択分類変数の値が同じである臨床的に関連性があるグループに前記患者集団内の患者をグループ分けすることによって前記患者集団の生物学的変動を考慮し、これによって各患者グループ内の治療転帰における要因として生物学的変動を効果的に除去し、各患者グループ内の治療転帰における支配要因として治療変動を残す段階であって、
(i)前記データベース内の前記個人健康情報から前記患者集団内の各患者の前記事前選択分類変数の値を識別し、
(ii)各患者につき、患者の個人健康情報を臨床的に関連性があるグループに分割するために前記1又は2以上の疾病の関連分野の専門家によって選択された前記事前選択分類変数の値の異なる組合せをそれぞれが表す複数の臨床転帰及び分析ノーダルアドレス(CNA)のうちの1つの臨床転帰及び分析ノーダルアドレス(CNA)を前記患者の前記個人健康情報に割り当てることによって、前記患者集団に関連する前記個人健康情報に基づいて、類似する個人健康情報を分類して、前記患者集団内の患者のタイプをグループ分けし、
(iii)各CNAにつき、前記CNAに個人健康情報が割り当てられた前記患者集団内の患者の前記個人健康情報における臨床転帰を分析することによって前記CNAの臨床転帰を測定し、
(iv)各CNA、及び前記CNAに割り当てられた前記患者集団内の患者の全ての医療提供者につき、前記CNAに割り当てられた前記患者集団内の前記患者の診療記録における治療、検査、フォローアップ及び処方された薬剤の順守において、前記医療提供者と1又は2以上の他の医療提供者との間の差異を比較することによって、各医療提供者の行動変動を測定する、
ことによって行われる段階と、
(b)複数の患者に含まれていない新規患者の完全な医学的評価のために十分でありかつ前記新規患者にCNAを割り当てるのに十分な情報を取得し、前記新規患者に割り当てられた前記CNAを使用して不利差異のリスクの低い最適なケアレベルを決定し、医療従事者及び所望のレベルのCNAガイドケアを選択するための対応するオプションを提供する段階であって、前記第1臨床転帰追跡及び分析モジュールを実装する前記コンピューティングシステムが、
(i’’)前記第1クライアントデバイスを介して、前記新規患者、又は前記新規患者に関する健康上の懸念を報告する前記新規患者のための医療提供者から第1通信を受信し、前記第1通信に応答して、前記健康上の懸念を病状として診断するために必要な検査リストを含む第2通信を、前記第2臨床転帰追跡及び分析モジュールを含む前記第1クライアントデバイスに送信し、
(ii’’)前記第1クライアントデバイスを介して、前記新規患者、又は前記新規患者のための前記医療提供者から、前記健康上の懸念を診断するために必要な前記検査の結果を含む第3通信を受信し、前記第3通信に応答して、前記病状の診断と前記病状を更に分類するために必要な追加検査のリストとを含む第4通信を前記第1クライアントデバイスに送信し、
(iii’’)前記第1クライアントデバイスを介して、前記新規患者、又は前記新規患者のための前記医療提供者から前記追加検査の結果を含む第5通信を受信し、前記第5通信に応答して、前記検査の前記結果、前記診断及び前記追加検査の前記結果に基づいて、
(a’’)複数のCNAから、前記新規患者の前記事前選択分類変数の値の組合せに対応するCNAを前記新規患者に割り当て、
(b’’)前記第1クライアントデバイスに、
(1’’)前記新規患者に割り当てられた前記CNAと、
(2’’)前記新規患者に割り当てられた前記CNA内で患者を治療する医療従事者の地理的にまとめられたリストと、
を含む第6通信を送信し、前記医療従事者のリストは、地理、臨床転帰、又はこれらの両方ごとに分類され、前記医療従事者の各々は、前記新規患者の前記CNAに割り当てられた前記患者集団内の1又は2以上の患者のための過去又は現在の医療提供者であり、前記医療従事者の各々の臨床転帰は、段階(a)(iv)における前記医療従事者の前記測定された行動変動に基づき、
(iv’’)前記新規患者、又は前記新規患者のための前記医療提供者から、不利差異のリスクの低い最適なケアプランと、前記患者の地理及び転帰のニーズのうちの少なくとも1つ又は2つ以上を満たす前記医療従事者のリストからの医療従事者とを選択する第7通信を受信し、前記第7通信に応答して、前記選択された医療従事者のオフィスにある、第3臨床転帰追跡及び分析モジュールを実装する第2クライアントデバイスに通信可能にリンクして、前記選択された医療従事者との間の前記新規患者の受診予約のスケジューリングを容易にする、
ことによって行われる段階と、
を含む動作を実行させる、システム。
【請求項11】
(C)処理ユニット及びメモリを含み、前記コンピューティングシステムの前記第1臨床転帰追跡及び分析モジュールに通信可能にリンクされた第4臨床転帰追跡及び分析モジュールを実装するように構成された、第3クライアントデバイスをさらに備え、前記第1臨床転帰追跡及び分析モジュールによって実行される前記動作は、
第4臨床転帰追跡及び分析モジュールを実装する前記第3クライアントデバイスを介して、承認者から、前記新規患者と、健康保険給付が医療サービスを保証する前記新規患者に関して考慮中の前記医療サービスと、前記承認者によって選択された変数とを識別する1又は2以上の通信を受信し、
これに応答して、前記第3クライアントデバイスに、
(1’)前記新規患者に割り当てられた前記CNAについての臨床転帰データと、
(2’)前記新規患者に割り当てられた前記CNAについての各医療提供者の不利差異データと、
を含む情報を送信する段階を更に含み、
前記情報は、前記承認者が時間上のキーポイントにおいて、
(a’)前記新規患者に対する潜在的な有益性及び有害性を考慮して、医療サービスがサービスの適切な提供又はレベルであるかどうか、
(b’)医療サービスが、代替的な保健介入又は介入が無い場合と比較して、臨床転帰を改善することによって健康転帰の改善に効果的であるかどうか、及び、
(c’)前記サービスが、一般に認められた医療行為に従っているかどうか、
を判定するように確証して、
前記承認者が前記新規患者の前記医療サービスを承認するのに十分なものである、
請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記事前選択分類変数は、疾病固有の臨床分子表現型を含み、或いは、
各CNAは、健康情報を臨床的に関連性がある健康情報セットに分割する事前選択された分類変数を表す接頭辞、中間部及び接尾辞を含む離散句読数字列として表され、或いは、
時間上のキーポイントは、診断時、進行時、投与量変更時、薬剤変更時、毒性時、及び所望の転帰からの変動の傾向を含み、或いは、
前記新規患者のための前記割り当てられたCNAは、前記病状の治療のための所定の患者ケアサービスの1又は2以上のバンドルに関連付けられ、或いは、
前記臨床転帰は、受け取った治療薬、送達投与量強度、投与間隔、投与期間、生活品質メトリクス、治療への毒性、無増悪生存期間、全生存期間、レスポンス・メトリクス、及び死亡のうちの1又は2以上を含み、或いは、
前記医療従事者のリストは、臨床転帰ごとに視覚的に分類される、
請求項10又は11に記載のシステム。
【請求項13】
前記所定の患者ケアサービスの1又は2以上のバンドルは、所定の治療コースを提供する、
請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記医療従事者のリストの前記臨床転帰ごとの視覚的分類は、
(a)緑色が平均を上回る臨床転帰を示し、
(b)黄色が平均的な臨床転帰を示し、
(c)赤色が平均未満の臨床転帰を示す、
請求項12に記載のシステム。
【請求項15】
前記患者及び前記選択された医療従事者からの許可を得て、
前記第1臨床転帰追跡及び分析モジュールから、前記選択された医療従事者のオフィスにある前記第3臨床転帰追跡及び分析モジュールを実装する前記第2クライアントデバイスに前記新規患者の前記個人健康情報を送信することを更に含む、
請求項10に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、引用により内容全体が本明細書に組み込まれた、2016年11月14日出願の米国本出願第15/351,099号への優先権の利益を主張する。
本開示は、特定の患者レベルで臨床転帰を改善し、集団レベルで総治療費を軽減するためのCNAガイドケアに関する。
【背景技術】
【0002】
一般人口の寿命が延びるにつれて、老齢人口に関連するほとんどの医療費が増加しつつある。癌のような重篤で慢性的な疾患に伴うコストは、持続不可能な様態で伸びている。例えば、癌にかかるコストは、転帰に相応の改善が無ければ、医療費の最も高い成長分野であると予測される。米国だけで、2010年にはおよそ1250億ドルが癌治療に費やされ、推定では、医療費のおよそ15-30%が不必要又は不適切な治療の結果として分類することができ、この場合、個人患者についての少なすぎる又は多すぎる治療が、最適とはいえない臨床転帰及び過剰経費につながっている(以降「不利差異」)。
【0003】
現行のシステムでは、治療を受けている重篤な病状の100人当たりに、平均で20%の不利差異比率が存在し、つまり、個人患者に少なすぎる又は多すぎる治療が行われていたことを意味する。従って、最適でない臨床転帰が、治療中の患者の20%で発生しており、当時の人口レベル100%で総治療費の増加を引き起こしている。
【0004】
クリニカルパス及び疾病管理のようなコストを制御するための従来手法は、通常は効果がなく、今日、市場に存在する高品質な代替手法が存在しない。
【0005】
医療サービスが、患者の健康保険が保証する給付であることを、支払人が決定できるようにする現行の事前認可インフラストラクチャは、高額で時間がかかりすぎ、必要な治療が遅れることによって臨床転帰にマイナスの影響を与えることがある。
【0006】
技術及び医薬は進歩し続けているので、疾患(癌、心疾患、肺疾患、及び行動保健学)の治療のための科学及び臨床診療は、急速に進化している。多くの場合、医療従事者(例えば、癌専門医)は、これらの進歩についていくのが困難である。次世代の遺伝子シークエンシングのようなこれらの進歩は、通常は複雑で、健康保険及び医療従事者にとって大きな問題となる可能性がある。結果として、健康保険では、医療(例えば、腫瘍学)業務を管理するための更なるツール及びサポートを必要とする可能性がある。同様に、医療従事者(例えば、医師)は、最良の診療を行い、事業を続けていくために、より多くの意思決定サポートツールを必要とするであろう。
【0007】
臨床転帰追跡及び分析(COTA)モジュールは、例えば、医療従事者及び/又は他のユーザが、より良い診療を行い、疾患及び/又は患者に関連する特定の情報をより良く管理及び検索し、コスト管理の改善を促進できるようにするツールである。
【0008】
臨床転帰追跡及び分析のパラメータは、ソーティング、転帰追跡、米国東海岸癌臨床試験グループ(ECOG)のパフォーマンスステータス、治療法への毒性、及び治療費を含む。1つの態様において、方法及びシステムは、ユーザによって操作されるクライアントデバイスから、複数のデータ記録をソートするための1又は2以上のパラメータを受信して、この受信に応答して、受信したパラメータに基づいてデータ記録をソートするCOTAモジュールを含む。1又は2以上の変数を示すノーダルアドレス(nodal address)が、ソートされた一連の患者の診療記録に適用されて、臨床的に関連性がある一連の患者の診療記録を、1又は2以上の変数を満たすソートされた患者の診療記録セットとして決定する。次に、COTAモジュールは、臨床的に関連性がある一連の患者の診療記録を分析して、分類されソートされたデータ記録及び更新されたデータ記録の少なくとも一部分を表示するためにクライアントデバイスに伝達する。
【0009】
各データ記録は、疾病に関連するデータ及び現在疾病を患う又は過去に患っていた患者に関連するデータを含む。COTAモジュールは、電子診療記録(EMR)、ユーザ、医療従事者、専門家、又は他の何れかのソースからデータを受信することができる。
【0010】
COTAモジュールにより、ユーザは、データ記録の1又は2以上に対して様々な分析を実行することができる。例えば、COTAモジュールは、患者間のデータ又は追跡転帰の比較を可能にし、特定の患者を、特定の治療又は薬剤の候補として識別することができ、クライアントデバイスに分析ツールを伝達して、例えば、分類されソートされたデータ記録の分析を容易にして、又はカプランマイヤー曲線の比較を可能にし、追跡に基づいて、患者に関わる特定の医師が、他の(類似の)患者を治療する他の医師の治療法に従って患者を治療しているかどうかを決定することができる。
【0011】
COTAモジュールはまた、トリガの発生時にクライアントデバイスにアラートを送信することもできる。トリガは、例えば、診断時、進行時、投与量変更時、薬剤変更時、毒性時、所望の転帰からの変動の傾向があるとき、及び/又は特定の時間とすることができる。
【0012】
COTAモジュールは、治療選択の結果を追跡して、COTA ノーダルアドレス(Nodal Addresses(CNA))の使用に関連する転帰についてレポートする。これは、患者集団内の患者をグループ分けすることによって、生物学変動を事前に考慮して、治療の価値における要因として生物学的変動を効果的に除去し、治療転帰における支配要因として治療変動を残す。COTAモジュールは、患者集団内の各患者からの個人健康情報を受信、収集して、データベース内に記録し、個人健康情報をソートする。類似する個人健康情報が分類されて、COTAモジュール内部で複数のノーダルアドレスを生成して割り当てることによって、患者集団内の患者のタイプが、個人健康情報に基づいてグループ分けされる。各CNAは、ソートされ分類された情報を、臨床的に関連性がある健康情報セットに分割する事前選択された一連の変数を表す、接頭辞、中間部、及び接尾辞を含む離散句読数字列(discrete punctuated string of digits)として表される。複数のCNAが、数兆個の可能性のある順列を各ノーダルアドレスを表す離散句読数字列に基づいて減少した数の臨床的に意味のある順列に低減し、これが、最初は行動的な及び次に結果としての臨床及びコストの転帰の、可能性のある最も低いコストでの最良の臨床転帰として表現される理想的な値からの変動を、必要なケア及び不要なケアの回避に関して警告するために必要な必然時間において分析できるようにし、これにより、可能性のある最も低いコストでのより良好な臨床転帰を意味する治療の価値を高め;各ノーダルアドレスを表す離散句読数字列に基づいて及び順列の減少に基づいて、医療提供者の能力のリアルタイムモニタリングを効率的にするために、処理要件及び処理時間を低減し;行動変動が発生する可能性がある時間上のキーポイントの予測を可能にして、行動変動を回避するために、治療の流れを中断してケアの過剰利用/未活用を防ぐ。
【0013】
ここで記載される発明は、CNAガイドケアを提供する。CNAガイドケアは、2つの側面を有し、これらは併せて、医療提供者、支払人、及び疾病を患っている患者のトライアド(triad)を通じて、CNAの適用により米国における価値ベースの医療提供を可能にする。
【0014】
第1側面である有効化ツールは、医療提供者と、第1COTAモジュールを備えたプロセッサを含むコンピュータと、ネットワークを介して第1COTAに通信可能にリンクされた第2COTAモジュールを備えた第1クライアントデバイスと、支払人との間の相互作用を含む。これにより、支払人は、プロセッサの第1COTAモジュールに通信可能にリンクされた第2COTAモジュールを備えた第1クライアントデバイスを介してネットワーク上で、患者の健康保険給付がサービスを保証する患者に関して考慮中の医療サービスを識別し;このサービスが病状を診断又は治療目的のためであることを示して;支払人によって選択された変数を識別する通信をプロセッサに伝送できるようにする。支払人から通信を受信すると、第1COTAモジュールは、第2COTAモジュールに、(i)各CNAの臨床転帰データ、(ii)治療中の時間上のキーポイントにおいて、各ノーダルアドレスの患者に対する医療提供者の不利差異に寄与する、存在しない必要な医療と不要な医療の両方を含む各CNAにおける各医療提供者の不利差異データ、(iii)CNAに割り当てられた患者集団内の各患者を治療するためのリアルタイムのコストデータを含むコストレポート、及び(iv)(1)臨床転帰に対する治療費、(2)治療費及び治療の臨床転帰に対する毒性発現率及び重症度、(3)療法及び生活品質のうちの1又は2以上を相関付けるグラフ分析を含む情報を送信することができる。この情報に基づいて、支払人が時間上のキーポイントにおいて、(a)患者に対する潜在的な有益性及び有害性を考慮して、医療サービスが、サービスの適切な提供又はレベルであること、(b)医療サービスが、臨床転帰を改善して総治療費を削減することによって、健康転帰の改善に効果的であること、代替的な保健介入又は介入が無い場合と比較して、このサービスが、治療される病状及び臨床転帰にとってコスト効率が良いこと、及びこのサービスが、一般に認められた医療行為に従うこと、を確証することができると、支払人は、この患者の医療サービスに関して、医療提供者への支払いを承認することができる。
【0015】
支払人の観点からすれば、この有効化ツールは、検査、診断、及び治療のための事前許可を排除し、事前承認を排除し、照会の必要を排除するために効果的とすることができる。医療提供者の観点からすれば、このツールは、医療に関して提供者に支払うのに必要な時間を短縮する。従って、有効化ツールにより、医療は、診療ごとの支払いベースの還付を最適化でき、診療ごとの支払いからリスクベースの治療還付に移行させる(例えば、サービスを束ねる(バンドル)ことによって)ことができる。
【0016】
CNAガイド医療の第2側面は、第1COTAモジュールを備えたプロセッサを含むコンピュータと、ネットワークを介して第1COTAモジュールに通信可能にリンクされた第3COTAモジュールを備えた第2クライアントデバイスと、患者との間の相互作用を含む。第1COTAモジュールと患者との間の一連の通信を通じて、CNAガイド治療は、第1に、患者が自身の病気の完全な医学的評価を得るために及び第1COTAモジュールがCNAを患者に割り当てるために十分な情報を患者に提供し、第2に、CNAを用いて、地理、臨床転帰、コスト、及び患者が不利差異を回避するために最適化された治療を選択できるようにする、患者が設定した他の基準に基づいて、患者に治療オプションを示し、第3に、許容できる治療費で最良の転帰を有するCNAガイドケアに従う、患者の地域内の医療提供者を患者に示す。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0017】
【文献】米国本出願第15/351,099号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
ここで記載される発明は、プロセッサ上で実行されたときに、CNAガイドケアを用いて、特定の患者レベルで臨床転帰を改善し、集団レベルで総治療費を削減する動作を第1COTAモジュールに実行させる、コンピュータプログラム命令を格納する非一時的コンピュータ可読媒体、方法、及びシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0019】
1つの態様によれば、ここで記載される発明は、特定の患者レベルで臨床転帰を改善し、集団レベルで総治療費を削減するための方法を提供し、A.医療提供者と、第1臨床転帰追跡及び分析モジュールを備えたプロセッサを含むコンピュータと、ネットワークを介して第1臨床転帰追跡及び分析モジュールに通信可能にリンクされた第2臨床転帰追跡及び分析モジュールを備えた第1クライアントデバイスと、支払人との間の相互作用と、B.第1臨床転帰追跡及び分析モジュールを備えたプロセッサを含むコンピュータと、ネットワークを介して第1臨床転帰追跡及び分析モジュールに通信可能にリンクされた第3臨床転帰追跡及び分析モジュールを備えた第2クライアントデバイスと、患者との間の相互作用と、を含み、コンピュータは、第1臨床転帰追跡及び分析モジュールを備えたプロセッサ上で、第1臨床転帰追跡及び分析モジュールを実行するプロセッサを含み、段階は、(a)患者集団内の患者をグループ分けすることによって、生物学的変動を事前に考慮して、これにより、治療の価値における要因として生物学的変動を効果的に除去し、治療転帰における支配要因として治療変動を残す段階を含み、これは、以下によって行われ、(i)患者集団内の各患者からの個人健康情報を受信、収集して、データベース内に記録し、個人健康情報は、患者集団内の各患者を特徴付ける各パラメータ、及び最新の科学的知識及び医学的ガイドラインに基づいて、生存、予後、又は治療に影響を及ぼす情報を含み、(ii)患者集団内の各患者の個人健康情報を、ソーティングフィルタを用いてソートして、この集団のためのソートされた個人健康情報セットをもたらし、患者集団内で各パラメータを満たす患者を識別し、(iii)第1臨床転帰追跡及び分析モジュール内部で複数の臨床転帰及び分析ノーダルアドレス(Nodal Addresses(CNA))を生成して割り当てることによって、患者集団に関連する個人健康情報に基づいて、類似する個人健康情報を分類して、患者集団内の患者のタイプをグループ分けし、複数のノーダルアドレスを生成して割り当てる段階は、(1)各CNAを、接頭辞、中間部、及び接尾辞を含む離散句読数字列として表す段階を含み、これらは、ソートされ分類された情報を、臨床的に関連性がある健康情報セットに分割する事前選択された一連の変数を表し、(2)数兆個の可能性のある順列を、各ノーダルアドレスを表す離散句読数字列に基づいて、減少した数の臨床的に意味のある順列に低減して、これが、最初は行動的な及び次に結果としての臨床及びコストの転帰の、可能性のある最も低いコストでの最良の臨床転帰として表現される理想的な値からの変動を、必要なケア及び不要なケアの回避に関して警告するために必要な必然時間において分析できるようにし、これにより、可能性のある最も低いコストでのより良好な臨床転帰を意味する治療の価値を高め、(3)各CNAを表す離散句読数字列に基づいて及び順列の減少に基づいて、医療提供者の能力のリアルタイムモニタリングを効率的にするために、処理要件及び処理時間を低減し、(4)行動変動が発生する可能性がある時間上のキーポイントの予測を可能にして、行動変動を回避するために、治療の流れを中断してケアの過剰利用/未活用を防ぎ、更に、(iv)患者集団の部分集合内の1又は2以上の患者に関して、患者集団の部分集合の臨床的に関連性がある個人健康情報セットを分析することによって、各CNAの臨床転帰を測定し、(v)治療、検査、フォローアップ、処方された薬剤の順守、各CNAに割り当てられた患者集団内の各患者のコストにおいて、1人の医療提供者と別の医療提供者との間の差異を比較することによって、各CNAに割り当てられた患者集団内の各患者の各医療提供者の行動変動を測定し、
上記段階が更に、
(b)支払人によって選択された医療サービス及び変数を患者の健康保険給付が保証する患者に関して、考慮中の医療サービスを識別する通信を、第2臨床転帰追跡及び分析モジュールを備えた第1クライアントデバイスを介して支払人から受信すると、第2臨床転帰追跡及び分析モジュールに、以下を含む情報を送信し、(1’)(iv)の各CNAの臨床転帰データ、(2’)(v)の各CNAにおける各医療提供者の行動変動データ、(3’)(iii)でCNAに割り当てられた、患者集団内の各患者を治療するためのリアルタイムのコストデータを含むコストレポート、(4’)治療費を臨床転帰に相関付ける1又は2以上のグラフ分析であって、この情報は、支払人が時間上のキーポイントにおいて、(a’)患者に対する潜在的な有益性及び有害性を考慮して、医療サービスがサービスの適切な提供又はレベルであること、(b’)医療サービスが、臨床転帰を改善して総治療費を削減することによって、健康転帰の改善に効果的であること、(c’)代替的な保健介入又は介入が無い場合と比較して、このサービスが、治療される病状及び臨床転帰にとってコスト効率が良いこと、(d’)このサービスが、一般に認められた医療行為に従うこと、を確証するのに十分である場合、支払人は、この医療サービスに関して、医療提供者への支払いを承認することができ、上記段階が更に、(c)第3臨床転帰追跡及び分析モジュールを備えた第2クライアントデバイスを介して患者と一連の通信をやりとりすると、患者の完全な医学的評価のために及びCNAを患者に割り当てるために十分な情報を提供して、CNAを用いて、不利差異のリスクの低い最適なケアレベルを決定し、医療提供者及び所望のレベルのCNAガイドケアを選択し、一連の通信は、(i’’)第1臨床転帰追跡及び分析モジュールを備えたコンピュータサーバのプロセッサに健康上の懸念を報告する患者からの第1通信に応答して、第3臨床転帰追跡及び分析モジュールを備えた第2クライアントデバイスに、健康上の懸念を病状として診断するために必要な検査リストを含む第2通信を応答で送信して、(ii’’)(i’’)の健康上の懸念を診断するために必要な検査の結果を含む、患者からの第3通信に応答して、第3臨床転帰追跡及び分析モジュールを備えた第2クライアントデバイスに、病状の診断及び病状を更に分類するために必要な追加検査のリストを含む第4通信を応答で送信して、(iii’’)(i’’)の追加検査の結果を含む、患者からの第5通信に応答して、検査の結果、(ii’’)の診断、及び(ii’’)の追加検査のリストに基づいて、(a’’)(iii)で利用可能な複数のCNAから患者に1個のCNAを割り当てるが、割り当てられるCNAは、患者に臨床的に関連性がある健康情報セットを含み、(b’’)第3臨床転帰追跡モジュールを備えた第2クライアントデバイスに、以下を含む第6通信を送信し、(1’’)割り当てられたCNA、(2’’)割り当てられたCNA内で、患者を治療する医療従事者の地理的にまとまられたリストで、この医療従事者のリストは、地理、臨床転帰、又はコストの1又は2以上ごとに分類され、(iv’’)不利差異のリスクの低い最適なケアプラン、及び患者の地理、コスト、及び転帰のニーズのうちの少なくとも1又は2以上を満たす医療従事者を選択する、患者からの第7通信に応答して、患者は、選択された医療従事者のオフィスにある、第3臨床転帰追跡及び分析モジュールを備えたコンピューティングデバイスに通信可能にリンクされて、選択された医療従事者と患者の受診予約のスケジューリングを容易にする。
【0020】
方法の一部の実施形態において、(a):(a)(ii)のソーティングのパラメータは、性別、年齢、民族性、共存性、喫煙、保健供給源、診療記録番号、かかりつけ医、委託医師、病院、認可済みサービスベンダ、疾病固有の臨床分子表現型、治療目的、治療の段階、バイオマーカ、及び治療費のうちの1又は2以上を含み、或いは(b):(a)(iii)(1)の事前選択された一連の変数は、疾病固有の臨床分子表現型を含み、表現型を表す数字列は、有向グラフに基づいて決定され、或いは(c):段階(a)(iii)(4)及び段階(b)(1’)(4’)の時間上のキーポイントは、診断時、進行時、投与量変更時、薬剤変更時、毒性時、及び所望の転帰からの変動の傾向の1又は2以上を含み、又は(d):(b)(1’)(4’)の治療費を臨床転帰に相関付ける段階は、毒性の発現率、毒性の重症度、療法、及び生活品質のうちの1又は2以上を、治療費及び治療の転帰に相関付ける段階を含み、又は、(e):(b)又は(c)でクライアントデバイスからの伝送を受信する段階は、人間のユーザ又は技術的プロセスを介し、又は(f):(c)(iii”)(b”)(1”)で割り当てられたCNAは、病気の治療のための予め定められた患者ケアサービスの1又は2以上のバンドルに関連付けられ、又は(g):(c)(iii”)(b”)(2”)の臨床転帰は、受け取った治療薬、送達投与量強度、投与間隔、投与期間、生活品質メトリクス、治療への毒性、無増悪生存期間、全生存期間、レスポンス・メトリクス、及び死亡のうちの1又は2以上を含み、又は(h):段階(c)(iii”)(b”)(2”)の医療従事者のリストは、臨床転帰ごとに視覚的に分類される。
【0021】
一部の実施形態において、所与の患者ケアサービスの1又は2以上のバンドルは、所定の治療コース、病気の治療のためのコスト確実性、又はその両方を提供する。
【0022】
一部の実施形態において、方法は、所定の患者ケアサービスの1又は2以上のバンドルにおいて、臨床転帰及び治療費の両方をランク付けすることによって、CNAにおいて最も低い治療費で最良の臨床転帰を識別する段階を更に含む。
【0023】
一部の実施形態において、臨床転帰ごとの医療従事者リストの視覚的分類は、(a)緑が平均以上の臨床転帰を示し、(b)黄が平均的な臨床転帰を示し、及び(c)赤が平均以下の臨床転帰を示す。
【0024】
一部の実施形態において、方法は、患者及び選択された医療従事者からの許可を得て、第1臨床転帰追跡及び分析モジュールから、選択された医療従事者のオフィスにある第4臨床転帰追跡及び分析モジュールを備えたコンピューティングデバイスに、患者の個人健康情報を送信する段階を更に含む。
【0025】
一部の実施形態において、(c)における各CNAにある各医療提供者のための行動変動データは、治療中の時間上のキーポイントにおいて、各CNAの患者に対する医療提供者の不利差異に寄与する、存在しない必要な医療と不要な医療の両方を含む。
【0026】
一部の実施形態において、方法は、段階(d)において、サービスが、病状を診断又は治療する目的のためであることを示す段階を更に含む。
【0027】
一部の実施形態において、コストレポートは、医師間の収益当たりの平均コストの比較、又は病院の貢献利益のドル単位及び割合の比較、又は病院の患者当たりの平均収益、又は病院の患者当たりの平均コスト、又は各医師の症例当たりの平均コスト、又は平均当たりの重要度(weight peer average)、又は造影、臨床検査、評価及び管理の平均コスト、医薬品、医療用品、及び各医師のための他の費用、又はこれらの組合せを含む。
【0028】
一部の実施形態において、支払人によって選択される変数は、個人健康情報の特定の属性を所望の特性セットとして識別する変数、支払人によって個人健康情報に付加されて、各患者の個人健康情報を患者集団データベース内の他の健康情報と等しいレベルの重要性があるとして識別する1又は2以上の属性、又はその両方を含む。
【0029】
別の態様によれば、ここで記載される発明は、特定の患者レベルで臨床転帰を改善し、集団レベルで総治療費を削減するためのシステムを提供し、本システムは、(A)被験者集団の個人健康情報及びデータを含むデータベースと、データベース及びネットワークに通信可能にリンクされた第1臨床転帰追跡及び分析モジュールと、コンピュータプログラム命令を格納するためのメモリと、を備えたコンピュータサーバのプロセッサと、(B)処理ユニットと、メモリと、コンピュータサーバのプロセッサの第1臨床転帰追跡及び分析モジュールに通信可能にリンクされた第2臨床転帰追跡及び分析モジュールと、を備えた第1クライアントデバイスと、(C)処理ユニットと、メモリと、コンピュータサーバのプロセッサの第1臨床転帰追跡及び分析モジュールに通信可能にリンクされた第3臨床転帰追跡及び分析モジュールと、を備えた第2クライアントデバイスと、を含み、(A)のコンピュータプログラム命令は、プロセッサ上で実行されたときに、第1臨床転帰追跡及び分析モジュールに以下を含む動作を実行させ、(a)患者集団内の患者をグループ分けすることによって、生物学的変動を事前に考慮して、これにより、治療の価値における要因として生物学的変動を効果的に除去し、治療転帰における支配要因として治療変動を残す段階を含み、これは、以下によって行われ(i)患者集団内の各患者からの個人健康情報を受信、収集して、データベース内に記録し、個人健康情報は、患者集団内の各患者を特徴付ける各パラメータ、及び最新の科学的知識及び医学的ガイドラインに基づいて、生存、予後、又は治療に影響を及ぼす情報を含み、(ii)患者集団内の各患者の個人健康情報を、ソーティングフィルタを用いてソートして、この集団のためのソートされた個人健康情報セットをもたらし、患者集団内で各パラメータを満たす患者を識別し、(iii)第1臨床転帰追跡及び分析モジュール内部で複数の臨床転帰追跡及び分析ノーダルアドレス(Nodal Addresses(CNA))を生成して割り当てることによって、患者集団に関連する個人健康情報に基づいて、類似する個人健康情報を分類して、患者集団内の患者のタイプをグループ分けして、複数のCNAを生成して割り当てる段階は、(1)各CNAを、接頭辞、中間部、及び接尾辞を含む離散句読数字列として表す段階を含み、これらは、ソートされ分類された情報を、臨床的に関連性がある健康情報セットに分割する事前選択された一連の変数を表し、(2)数兆個の可能性のある順列を、各CNAを表す離散句読数字列に基づいて、減少した数の臨床的に意味のある順列に低減して、これが、最初は行動的な及び次に結果としての臨床及びコストの転帰の、可能性のある最も低いコストでの最良の臨床転帰として表現される理想的な値からの変動を、必要なケア及び不要なケアの回避に関して警告するために必要な必然時間において分析できるようにし、これにより、可能性のある最も低いコストでのより良好な臨床転帰を意味する治療の価値を高め、(3)各CNAを表す離散句読数字列に基づいて及び順列の減少に基づいて、医療提供者の能力のリアルタイムモニタリングを効率的にするために、処理要件及び処理時間を低減し、(4)行動変動が発生する可能性がある時間上のキーポイントの予測を可能にして、行動変動を回避するために、治療の流れを中断してケアの過剰利用/未活用を防ぎ、(iv)患者集団の部分集合内の1又は2以上の患者に関して、患者集団の部分集合の臨床的に関連性がある個人健康情報セットを分析することによって、各CNAの臨床転帰を測定し、(v)治療、検査、フォローアップ、処方された薬剤の順守、各CNAに割り当てられた患者集団内の各患者のコストにおいて、1人の医療提供者と別の医療提供者との間の差異を比較することによって、各CNAに割り当てられた患者集団内の各患者の各医療提供者の行動変動を測定し、(b)支払人によって選択された医療サービス及び変数を患者の健康保険給付が保証する患者に関して、考慮中の医療サービスを識別する通信を、第2臨床転帰追跡及び分析モジュールを備えた第1クライアントデバイスを介して支払人から受信すると、第2臨床転帰追跡及び分析モジュールに、以下を含む情報を送信し、(1’)(iv)の各CNAの臨床転帰データ、(2’)(v)の各CNAにおける各医療提供者の行動変動データ、(3’)(iii)でCNAに割り当てられた、患者集団内の各患者を治療するためのリアルタイムのコストデータを含むコストレポート、(4’)治療費を臨床転帰に相関付ける1又は2以上のグラフ分析であって、この情報は、支払人が時間上のキーポイントにおいて、(a’)患者に対する潜在的な有益性及び有害性を考慮して、医療サービスが、サービスの適切な提供又はレベルであること、(b’)医療サービスが、臨床転帰を改善して総治療費を削減することによって、健康転帰の改善に効果的であること、(c’)代替的な保健介入又は介入が無い場合と比較して、このサービスが、治療される病状及び臨床転帰にとってコスト効率が良いこと、(d’)このサービスが、一般に認められた医療行為に従うこと、を確証するのに十分である場合、支払人は、この医療サービスに関して、医療提供者への支払いを承認することができ、(c)第3臨床転帰追跡及び分析モジュールを備えた第2クライアントデバイスを介して患者と一連の通信をやりとりすると、患者の完全な医学的評価のために及びCNAを患者に割り当てるために十分な情報を提供して、CNAを用いて、不利差異のリスクの低い最適なレベルのケアを決定し、医療提供者及び所望のレベルのCNAガイドケアを選択し、一連の通信は、(i’’)第1臨床転帰追跡及び分析モジュールを備えたコンピュータサーバのプロセッサに健康上の懸念を報告する患者からの第1通信に応答して、第3臨床転帰追跡及び分析モジュールを備えた第2クライアントデバイスに、健康上の懸念を病状として診断するために必要な検査リストを含む第2通信を応答で送信して、(ii’’)(i’’)の健康上の懸念を診断するために必要な検査の結果を含む、患者からの第3通信に応答して、第3臨床転帰追跡及び分析モジュールを備えた第2クライアントデバイスに、病状の診断及び病状を更に分類するために必要な追加検査のリストを含む第4通信を応答で送信して、(iii’’)(i’’)の追加検査の結果を含む、患者からの第5通信に応答して、検査の結果、(ii’’)の診断、及び(ii’’)の追加検査のリストに基づいて、(a’’)(iii)で利用可能な複数のCNAから患者に1個のCNAを割り当てるが、割り当てられるCNAは、患者に臨床的に関連性がある健康情報セットを含み、(b’’)第3臨床転帰追跡モジュールを備えた第2クライアントデバイスに、以下を含む第6通信を送信し、(1’’)割り当てられたCNA、(2’’)割り当てられたCNA内で、患者を治療する医療従事者の地理的にまとまられたリストで、この医療従事者のリストは、地理、臨床転帰、又はコストの1又は2以上ごとに分類され、(iv’’)不利差異のリスクの低い最適なケアプラン、及び患者の地理、コスト、及び転帰のニーズのうちの少なくとも1又は2以上を満たす医療従事者を選択する、患者からの第7通信に応答して、患者は、選択された医療従事者のオフィスにある、第3臨床転帰追跡及び分析モジュールを備えたコンピューティングデバイスに通信可能にリンクされて、選択された医療従事者と患者の受診予約のスケジューリングを容易にする。
【0030】
一部の実施形態において、(a):(a)(ii)のソーティングのパラメータは、性別、年齢、民族性、共存性、喫煙、保健供給源、診療記録番号、かかりつけ医、委託医師、病院、認可済みサービスベンダ、疾病固有の臨床分子表現型、治療目的、治療の段階、バイオマーカ、及び治療費、或いは(b):(a)(iii)(1)の事前選択された一連の変数は、疾病固有の臨床分子表現型を含み、表現型を表す数字列は、有向グラフに基づいて決定され、又は(c):段階(a)(iii)(4)及び段階(b)(1’)(4’)の時間上のキーポイントは、診断時、進行時、投与量変更時、薬剤変更時、毒性時、及び所望の転帰からの変動の傾向の1又は2以上を含み、又は(d):(b)(1’)(4’)の治療費を臨床転帰に相関付ける段階は、毒性の発現率、毒性の重症度、療法、及び生活品質のうちの1又は2以上を、治療費及び治療の転帰に相関付ける段階を含み、又は、(e):(b)又は(c)でクライアントデバイスからの伝送を受信する段階は、人間のユーザ又は技術的プロセスを介し、又は(f):(c)(iii’’)(b’’)(1’’)で割り当てられたCNAは、病気の治療のための予め定められた患者ケアサービスの1又は2以上のバンドルに関連付けられ、又は(g):(c)(iii’’)(b’’)(2’’)の臨床転帰は、受け取った治療薬、送達投与量強度、投与間隔、投与期間、生活品質メトリクス、治療への毒性、無増悪生存期間、全生存期間、レスポンス・メトリクス、及び死亡のうちの1又は2以上を含み、又は(h):段階(c)(iii’’)(b’’)(2’’)の医療従事者のリストは、臨床転帰ごとに視覚的に分類される。
【0031】
一部の実施形態において、所定の患者ケアサービスの1又は2以上のバンドルは、所定の治療コース、病気の治療のためのコスト確実性、又はその両方を提供する。
【0032】
一部の実施形態において、システムは、所定の患者ケアサービスの1又は2以上のバンドルにおいて、臨床転帰及び治療費の両方をランク付けすることによって、割り当てられたCNAにおいて最も低い治療費で最良の臨床転帰を識別する段階を更に含む。
【0033】
一部の実施形態において、臨床転帰ごとの医療従事者リストの視覚的分類は、(a)緑が平均以上の臨床転帰を示し、(b)黄が平均的な臨床転帰を示し、及び(c)赤が平均以下の臨床転帰を示す。
【0034】
一部の実施形態において、システムは、患者及び選択された医療従事者からの許可を得て、第1臨床転帰追跡及び分析モジュールから、選択された医療従事者のオフィスにある第4臨床転帰追跡及び分析モジュールを備えたコンピューティングデバイスに、患者の個人健康情報を送信する段階を更に含む。
【0035】
一部の実施形態において、(c)における各CNAにある各医療提供者のための行動変動データは、治療中の時間上のキーポイントにおいて、各CNAの患者に対する医療提供者の不利差異に寄与する、存在しない必要な医療と不要な医療の両方を含む。
【0036】
一部の実施形態において、システムは、サービスが、病状を診断又は治療する目的のためであることを示す段階を更に含む。
【0037】
一部の実施形態において、コストレポートは、医師間の収益当たりの平均コストの比較、又は病院の貢献利益のドル単位及び割合の比較、又は病院の患者当たりの平均収益、又は病院の患者当たりの平均コスト、又は各医師の症例当たりの平均コスト、又は平均当たりの重要度(weight peer average)、又は撮像、臨床検査、評価及び管理の平均コスト、医薬品、医療用品、及び各医師のための他の費用、又はこれらの組合せを含む。
【0038】
一部の実施形態において、支払人によって選択される変数は、個人健康情報の特定の属性を所望の特性セットとして識別する変数、支払人によって個人健康情報に付加されて、各患者の個人健康情報を患者集団データベース内の他の健康情報と等しいレベルの重要性があるとして識別する1又は2以上の属性、又はその両方を含む。
【0039】
別の態様によれば、ここで記載される発明は、(A)医療提供者、第1臨床転帰追跡及び分析モジュールを備えたプロセッサを含むコンピュータ、ネットワークを介して第1臨床転帰追跡及び分析モジュールに通信可能にリンクされた第2臨床転帰追跡及び分析モジュールを備えた第1クライアントデバイス、及び支払人の間、並びに(B)第1臨床転帰追跡及び分析モジュールを備えたプロセッサを含むコンピュータ、ネットワークを介して第1臨床転帰追跡及び分析モジュールに通信可能にリンクされた第3臨床転帰追跡及び分析モジュールを備えた第2クライアントデバイス、及び患者の間の相互作用を円滑にするためのコンピュータプログラム命令を格納する非一時的コンピュータ可読媒体を提供し、第1臨床転帰追跡及び分析モジュールを備えたプロセッサ上で実行されたときに、第1臨床転帰追跡及び分析モジュールに以下を含む動作を実行させ、(a)患者集団内の患者をグループ分けすることによって、生物学的変動を事前に考慮して、これにより、治療の価値における要因として生物学的変動を除去して、治療転帰における支配要因として治療変動を残す段階を含み、これは、以下によって行われ(i)患者集団内の各患者からの個人健康情報を受信、収集して、データベース内に記録し、個人健康情報は、患者集団内の各患者を特徴付ける各パラメータ、及び最新の科学的知識及び医学的ガイドラインに基づいて、生存、予後、又は治療に影響を及ぼす情報を含み、(ii)患者集団内の各患者の個人健康情報を、ソーティングフィルタを用いてソートして、この集団のためのソートされた個人健康情報セットをもたらし、患者集団内で各パラメータを満たす患者を識別し、(iii)第1臨床転帰追跡及び分析モジュール内部で複数の臨床転帰及び分析ノーダルアドレス(Nodal Addresses(CNA))を生成して割り当てることによって、患者集団に関連する個人健康情報に基づいて、類似する個人健康情報を分類して、患者集団内の患者のタイプをグループ分けして、複数のノーダルアドレスを生成して割り当てる段階は、(1)各CNAを、接頭辞、中間部、及び接尾辞を含む離散句読数字列として表す段階を含み、これらは、ソートされ分類された情報を、臨床的に関連性がある健康情報セットに分割する事前選択された一連の変数を表し、(2)数兆個の可能性のある順列を、各CNAを表す離散句読数字列に基づいて、減少した数の臨床的に意味のある順列に低減して、これは、最初は行動的な及び次に結果としての臨床及びコストの転帰の、可能性のある最も低いコストでの最良の臨床転帰として表現される理想的な値からの変動を、必要なケア及び不要なケアの回避に関して警告するために必要な必然時間において分析できるようにし、これにより、可能性のある最も低いコストでのより良好な臨床転帰を意味する治療の価値を高め、(3)各CNAを表す離散句読数字列に基づいて及び順列の減少に基づいて、医療提供者の能力のリアルタイムモニタリングを効率的にするために、処理要件及び処理時間を低減し、(4)行動変動が発生する可能性がある時間上のキーポイントの予測を可能にして、行動変動を回避するために、治療の流れを中断してケアの過剰利用/未活用を防ぎ、(iv)患者集団の部分集合内の1又は2以上の患者に関して、患者集団の部分集合の臨床的に関連性がある個人健康情報セットを分析することによって、各CNAの臨床転帰を測定し、(v)治療、検査、フォローアップ、処方された薬剤の順守、各CNAに割り当てられた患者集団内の各患者のコストにおいて、1人の医療提供者と別の医療提供者との間の差異を比較することによって、各CNAに割り当てられた患者集団内の各患者の各医療提供者の行動変動を測定し、更に、(b)支払人によって選択された医療サービス及び変数を患者の健康保険給付が保証する患者に関して、考慮中の医療サービスを識別する通信を、第2臨床転帰追跡及び分析モジュールを備えた第1クライアントデバイスを介して支払人から受信すると、第2臨床転帰追跡及び分析モジュールに、以下を含む情報を送信し、(1’)(iv)の各CNAの臨床転帰データ、(2’)(v)の各CNAにおける各医療提供者の行動変動データ、(3’)(iii)でCNAに割り当てられた、患者集団内の各患者を治療するためのリアルタイムのコストデータを含むコストレポート、(4’)治療費を臨床転帰に相関付ける1又は2以上のグラフ分析であって、この情報は、支払人が時間上のキーポイントにおいて、(a’)患者に対する潜在的な有益性及び有害性を考慮して、医療サービスが、サービスの適切な提供又はレベルであること、(b’)医療サービスが、臨床転帰を改善して総治療費を削減することによって、健康転帰の改善に効果的であること、(c’)代替的な保健介入又は介入が無い場合と比較して、このサービスが、治療される病状及び臨床転帰にとってコスト効率が良いこと、(d’)このサービスが、一般に認められた医療行為に従うこと、を確証するのに十分である場合、支払人は、この医療サービスに関して、医療提供者への支払いを承認することができ、更に、(c)第3臨床転帰追跡及び分析モジュールを備えた第2クライアントデバイスを介して患者と一連の通信をやりとりすると、患者の完全な医学的評価のために及びCNAを患者に割り当てるために十分な情報を提供して、CNAを用いて、不利差異のリスクの低い最適なケアレベルを決定し、医療提供者及び所望のレベルのCNAガイドケアを選択し、一連の通信は、(i’’)第1臨床転帰追跡及び分析モジュールを備えたコンピュータサーバのプロセッサに健康上の懸念を報告する患者からの第1通信に応答して、第3臨床転帰追跡及び分析モジュールを備えた第2クライアントデバイスに、健康上の懸念を病状として診断するために必要な検査リストを含む第2通信を応答で送信して、(ii’’)(i’’)の健康上の懸念を診断するために必要な検査の結果を含む、患者からの第3通信に応答して、第3臨床転帰追跡及び分析モジュールを備えた第2クライアントデバイスに、病状の診断及び病状を更に分類するために必要な追加検査のリストを含む第4通信を応答で送信して、(iii’’)(i’’)の追加検査の結果を含む、患者からの第5通信に応答して、検査の結果、(ii’’)の診断、及び(ii’’)の追加検査のリストに基づいて、(a’’)(iii)で利用可能な複数のCNAから患者に1個のCNAを割り当てるが、割り当てられるCNAは、患者に臨床的に関連性がある健康情報セットを含み、(b’’)第3臨床転帰追跡モジュールを備えた第2クライアントデバイスに、以下を含む第6通信を送信し、(1’’)割り当てられたCNA、(2’’)割り当てられたノーダルアドレス内で、患者を治療する医療従事者の地理的にまとまられたリストで、この医療従事者のリストは、地理、臨床転帰、又はコストの1又は2以上ごとに分類され、(iv’’)不利差異のリスクの低い最適なケアプラン、及び患者の地理、コスト、及び転帰のニーズのうちの少なくとも1又は2以上を満たす医療従事者を選択する、患者からの第7通信に応答して、患者は、選択された医療従事者のオフィスにある、第3臨床転帰追跡及び分析モジュールを備えたコンピューティングデバイスに通信可能にリンクされて、選択された医療従事者と患者の受診予約のスケジューリングを容易にする。
【0040】
一部の実施形態において、(a):(a)(ii)のソーティングのパラメータは、性別、年齢、民族性、共存性、喫煙、保健供給源、診療記録番号、かかりつけ医、委託医師、病院、認可済みサービスベンダ、疾病固有の臨床分子表現型、治療目的、治療の段階、バイオマーカ、及び治療費、或いは(b):(a)(iii)(1)の事前選択された一連の変数は、疾病固有の臨床分子表現型を含み、表現型を表す数字列は、有向グラフに基づいて決定され、又は(c):段階(a)(iii)(4)及び段階(b)(1’)(4’)の時間上のキーポイントは、診断時、進行時、投与量変更時、薬剤変更時、毒性時、及び所望の転帰からの変動の傾向の1又は2以上を含み、又は(d):(b)(1’)(4’)の治療費を臨床転帰に相関付ける段階は、毒性の発現率、毒性の重症度、療法、及び生活品質のうちの1又は2以上を、治療費及び治療の転帰に相関付ける段階を含み、又は、(e):(b)又は(c)でクライアントデバイスからの伝送を受信する段階は、人間のユーザ又は技術的プロセスを介し、又は(f):(c)(iii’’)(b’’)(1’’)で割り当てられたCNAは、病気の治療のための予め定められた患者ケアサービスの1又は2以上のバンドルに関連付けられ、又は(g):(c)(iii’’)(b’’)(2’’)の臨床転帰は、受け取った治療薬、送達投与量強度、投与間隔、投与期間、生活品質メトリクス、治療への毒性、無増悪生存期間、全生存期間、レスポンス・メトリクス、及び死亡のうちの1又は2以上を含み、又は(h):段階(c)(iii’’)(b’’)(2’’)の医療従事者のリストは、臨床転帰ごとに視覚的に分類される。
【0041】
一部の実施形態において、所定の患者ケアサービスの1又は2以上のバンドルは、所定の治療コース、病気の治療のためのコスト確実性、又はその両方を提供する。
【0042】
一部の実施形態において、非一時的コンピュータ可読媒体は、所定の患者ケアサービスの1又は2以上のバンドルにおいて、臨床転帰及び治療費の両方をランク付けすることによって、CNAにおいて最も低い治療費で最良の臨床転帰を識別する段階を更に含む。
【0043】
一部の実施形態において、臨床転帰ごとの医療従事者リストの視覚的分類は、(a)緑が平均以上の臨床転帰を示し、(b)黄が平均的な臨床転帰を示し、及び(c)赤が平均以下の臨床転帰を示す。
【0044】
一部の実施形態において、非一時的コンピュータ可読媒体は、患者及び選択された医療従事者からの許可を得て、第1臨床転帰追跡及び分析モジュールから、選択された医療従事者のオフィスにある第4臨床転帰追跡及び分析モジュールを備えたコンピューティングデバイスに、患者の個人健康情報を送信する段階を更に含む。
【0045】
一部の実施形態において、(c)における各CNAにある各医療提供者のための行動変動データは、治療中の時間上のキーポイントにおいて、各CNAの患者に対する医療提供者の不利差異に寄与する、存在しない必要な医療と不要な医療の両方を含む。
【0046】
一部の実施形態において、非一時的コンピュータ可読媒体は、サービスが、病状を診断又は治療する目的のためであることを示す段階を更に含む。
【0047】
一部の実施形態において、コストレポートは、医師間の収益当たりの平均コストの比較、又は病院の貢献利益のドル単位及び割合の比較、又は病院の患者当たりの平均収益、又は病院の患者当たりの平均コスト、又は各医師の症例当たりの平均コスト、又は平均当たりの重要度(weight peer average)、又は撮像、臨床検査、評価及び管理の平均コスト、医薬品、医療用品、及び各医師のための他の費用、又はこれらの組合せを含む。
【0048】
一部の実施形態において、支払人によって選択される変数は、個人健康情報の特定の属性を所望の特性セットとして識別する変数、支払人によって個人健康情報に付加されて、各患者の個人健康情報を患者集団データベース内の他の健康情報と等しいレベルの重要性があるとして識別する1又は2以上の属性、又はその両方を含む。
【0049】
これら及び他の態様及び実施形態は、以下の詳細説明及び添付図面を参照すれば当業者には明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0050】
縮尺通りではない以下の図では、複数の図にわたって同様の参照数字が同様の要素を示す。
【0051】
図1】癌市場及び幾つかの潜在的なソリューションにおける圧力の一部の実施例のブロック図である。
図2】本開示の実施形態による、ネットワーク上で1又は2以上のコンピュータと通信して、臨床転帰追跡及び分析(COTA)モジュールを1又は2以上のユーザコンピュータに提供するサーバコンピュータを示すブロック図である。
図3】本開示の実施形態による、COTAモジュールによって提供される幾つかの機能を示すブロック図である。
図4A】本開示の実施形態による、結腸癌患者に関連するデータをソートするためのCOTAモジュールの使用を示すブロック図である。
図4B】本開示の実施形態による、特定のノード生成を通じてデータをソートするCOTAモジュールのフロー図である。
図4C】本開示の実施形態による、ノーダルアドレッシングのための表現型特性を表す数字列を決定するための有向グラフを示すブロック図である。
図5A】本開示の実施形態による、COTAモジュールによって実行される段階を示すフローチャートである。
図5B】本開示の実施形態による、ある病気と診断された患者が治療オプションを最適化できるようにするための段階を示すフローチャートである。
図6】本開示の実施形態による、トリガに応答してアラートを送信するCOTAモジュールのフロー図である。
図7】本開示の実施形態による、受信したアラートをまとめたモバイルデバイスを示すグラフ表現である。
図8】本開示の実施形態による、癌のサブタイプごとの疾病の罹患率のグラフ表現である。
図9】本開示の実施形態による、COTAモジュールへの変数入力によって精緻化される検索のグラフ表現である。
図10】本開示の実施形態による、特定の疾患に関連する複数の変数のリスト表示を示す図である。
図11】本開示の実施形態による、膵臓癌のための信頼区間を有するリアルタイムのカプランマイヤー曲線を含むグラフ表現である。
図12】本開示の実施形態による、疾患の進行ごとのカプランマイヤー曲線を示すグラフ表現である。
図13】本開示の実施形態による、二者間の転帰のリアルタイムのベンチマーキンググラフ表現である。
図14】本開示の実施形態による、コストレポートのグラフ表現である。
図15A】本開示の実施形態による、治療インタフェースのグラフ表現である。
図15B】本開示の実施形態による、治療インタフェースのグラフ表現である。
図16】本開示の実施形態による、転帰画面のグラフ表現である。
図17】本開示の実施形態による、治療詳細レポート画面のグラフ表現である。
図18】本開示の実施形態による、毒性及びコストを比較する分析画面のグラフ表現である。
図19】本開示の実施形態による、治療及び生活品質を比較する分析画面のグラフ表現である。
図20】本開示の実施形態による、医療従事者に提供されるフィードバックサポートのフロー図である。
図21】本開示の実施形態による、異なる診断タイプのグラフ表現の実施形態を表示する図である。
図22】本開示の実施形態による、異なる診断タイプのグラフ表現の実施形態を表示する図である。
図23】本開示の実施形態による、異なる診断タイプのグラフ表現の実施形態を表示する図である。
図24】本開示の実施形態による、乳房腫瘍学-2008年から2013年までの浸潤性乳管癌による組織学を伴う乳癌-のためのCOTAモジュールのデータ生成及びソーティングを示すグラフ表現である。
図25】本開示の実施形態による、乳房腫瘍学-2008年から2013年までの乳癌の腫瘍グレード及びステージ-のためのCOTAモジュールのデータ生成及びソーティングを示すグラフ表現である。
図26】本開示の実施形態による、乳癌-2008年から2013年までのステージIIB-のためのCOTAモジュールのデータ生成及びソーティングを示すグラフ表現である。
図27】本開示の実施形態による乳癌患者の全生存転帰を示すグラフ表現である。
図28】本開示の実施形態による乳癌の転帰-2者間の比較-を示すグラフ表現である。
図29】本開示の実施形態によるクライアントデバイスの概念図の1つの実施例を示す図である。
図30】本開示の実施形態によるコンピュータの内部アーキテクチャを示すブロック図である。
図31】乳癌患者のための本開示の実施形態によるCNAガイドケアの患者側面を示すフローチャートである。
図32】CNAガイドケアの2つの側面の利点を示すブロック図である。提供者-支払人側面は、検査、診断、及び治療選択のための事前許可の排除、診療ごとの支払いベースの還付を最適化する推薦のための事前認可及び必要性の排除、診療ごとの支払いからリスクベース還付への移行を可能にする。CNAガイドケアを用いる患者の患者側面は、以下の3つの事項:第1に、CNAを割り当てることができるよう、患者が自身の病気の完全な評価(例えば、物理的評価、実験室評価、造影等)を取得できるように患者に情報を提供すること、第2に、治療を最適化して不利差異のリスクを低減する病状のための患者治療オプションを示すこと、及び第3に、CNAガイドケアに従い、許容できる治療費で最良の転帰を有する患者の地域内の医師を患者に示すこと、を行う。
【発明を実施するための形態】
【0052】
ここで、実施形態について、本出願に添付した図面を参照しながらより詳細に説明する。添付図面では、同様及び/又は対応する要素は、同様の参照番号によって示される。
【0053】
本明細書では様々な実施形態を開示するが、開示する実施形態及びここに示すようなユーザインタフェースは、本開示の例証にすぎず、様々な形式で具現化することができる。加えて、種々の実施形態に関連して与えられる実施例の各々は、例証のものであり限定を意図するものではない。更に、図面は必ずしも縮尺通りではなく、一部の特徴は、特定の要素の詳細を示すために誇張されていることがある(及び図に示されたあらゆるサイズ、材料、及び類似の詳細は、例証であり限定を意図するものではない)。従って、本明細書で開示される特定の構造的及び機能的詳細は、限定と解釈すべきではなく、開示される実施形態を様々に利用するために当業者に教示するための典型的なベースにすぎない。
【0054】
本発明について、方法及びデバイスのブロック図及び動作説明図を参照しながら以下で説明し、特定のトピックに関連する媒体を選択して提示する。ブロック図又は動作説明図の各ブロック、及びブロック図又は動作説明図内のブロックの組合せは、アナログ又はデジタルハードウェア及びコンピュータプログラム命令を用いて実施可能であることは理解されたい。これらのコンピュータプログラム命令は、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、ASIC、又は他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサに提供することができ、その結果、コンピュータ又は他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサを介して実行される命令は、ブロック図或いは1又は複数の動作ブロックに指定された機能/動作を実施する。
【0055】
一部の代替の実施構成では、ブロック内に示された機能/動作は、動作説明図に示された順序とは異なって行うことができる。例えば、連続して示されている2つのブロックは、実際には、実質的に同時に実行することができ、或いは、これらのブロックは、関与する機能/動作に応じて、時には逆の順序で実行される場合もある。更に、本開示でフローチャートとして提示して説明する方法の実施形態は、本技術のより完全な理解をもたらすために、例として示している。開示する方法は、本明細書で提示する動作及び論理フローに限定されない。種々の動作の順序が変更され、より大きい動作の一部分として説明する下位動作が別個に実行される代替の実施形態が企図される。
【0056】
ここで説明する臨床転帰治療分析は、癌の症状に関連して説明しているが、あらゆる臨床症状(例えば、心血管疾患、代謝性疾患(糖尿病)、免疫疾患(例えば、狼瘡、関節リウマチ)、臓器移植、神経変性障害、肺疾患、感染症疾患、肝障害、行動保健学)に用おることができる。開業医は、このような各症状のパラメータを認識しているであろう。
【0057】
本明細書及び特許請求の範囲全体にわたって、用語は、明示的に示された意味を超えて、文脈において提示され又は示唆される意味合いを持たせている場合がある。同様に、本明細書で使用する「1つの実施形態において」という語句は、必ずしも同じ実施形態を指すわけではなく、本明細書で使用する「別の実施形態において」という語句は、必ずしも異なる実施形態を指すわけではない。例えば、請求項に記載された対象は、例示的な実施形態の組合せを全体又は部分的に含むことが意図される。
【0058】
一般に、用語は、文脈における使用から少なくとも部分的に理解することができる。例えば、本明細書で使用するような「and(及び)」「or(又は)」又は「and/or(及び/又は)」という語は、このような語が使用される文脈に少なくとも部分的に応じて様々な意味を含むことができる。一般的に、「or(又は)」が、A、B、又はCのようなリストを関連付けるために用いられる場合、A、B、及びCと包含的な意味で使用され、並びにA、B、又はCと排他的な意味で使用される。加えて、本明細書で使用する「one or more(1又は2以上の)」という語は、少なくとも部分的に文脈に応じて、あらゆる特徴、構造、又は特性を単数の意味で表現するために用いることができ、或いは、特徴、構造、又は特性の組合せを複数の意味で表現するために用いることができる。同様に、「a」「an」又は「the」のような語も、少なくとも部分的に文脈に応じて、単数の使用を伝えるか又は複数の使用を伝えると理解することができる。加えて、「based on」という語は、排他的な要因集合を伝えることを必ずしも意図しているわけではないと理解することができ、代わりに、この場合も同様に、少なくとも部分的に文脈に応じて、必ずしも明示的に示されているわけではない付加的な要因の存在を許容することができる。
【0059】
医薬品業界は、研究開発(R&D)投資の多くを、腫瘍学を主要なカテゴリとして特殊化合物に投入してきた。例えば、フェーズ3パイプラインのおよそ30-35%は腫瘍学である。これらの化合物は、最新の科学的進歩に基づいて、ターゲットが絞られた特殊な治療であり、今日存在するものとは異なる商業及び開発モデルを必要とする可能性が高い。製薬会社の現行の体制は、概して非効率的であり、将来的な製品によってサポートできない可能性が高い。
【0060】
新世代の治療のための新規のコンパニオン診断検査を開発している診断器具会社は、医師及び効率的な販売及び流通経路を育成する新しい方法が必要になるであろう。
【0061】
米国の還付モデルは、診療ごとの支払いモデルから価値ベースの支払いモデルに変化する可能性が高いと思われる。医療費負担適正化法(Affordable Care Act)により、この一定の要素(例えば、プライマリケアのための説明責任を果たす医療組織(accountable care organizations)(ACO)&患者中心のメディカルホーム(patient centered medical home)(PCMHs)モデル)が加速されており、専門科(例えば、整形外科)内で支払いを束ねる(バンドル)ことに向けた支払人の動きがある。現行の診療ごとの支払いモデルは、政府、従業員、他の支払人、及び/又は医師にとって持続可能ではない可能性が高い。多くの医師もまた、診療ごとの支払いモデルの経済が持続可能でないことに気付きつつある。上述の通り、政府は、価値ベースの支払いモデルに移行していると思われる。
【0062】
図1は、例えば、癌市場及び幾つかの潜在的なソリューションにおける圧力の幾つかの例のブロック図を示している。癌専門医105は、財政上の圧力に直面し、多くが、現行のモデルでは業務を継続することができず、新しい方法のレバレッジを見出そうと試みている。実施可能な癌専門医のソリューション110は、バンドルのような集計及び新規の支払いモデルを含む。製薬会社(「Pharma」として図示)115は、通常、自己の癌パイプラインの多く又は全てを、ターゲットが絞られた治療として有する。付加的に、ブロックバスター薬の時代は終わりつつある。更に、「時代遅れの」ビジネスモデルは、もはやふさわしくなく、コストもかかりすぎる。可能性のある製薬のソリューション120は、患者の識別及び彼らのビジネスモデルの変化を含む。健康保険125は、一般に、腫瘍学を「管理する」必要性がますます増えている。また、この管理を実行するための内部的な信頼できるツール又は機能が存在しない。付加的に、医師等の医療従事者は、健康保険を支持することができない。可能性のある健康保険のソリューション130は、新規の支払いモデル(例えば、バンドル)及びコストの制御を含む。
【0063】
図2は、1つの実施形態による、ネットワーク215上でユーザコンピュータ(本明細書ではクライアントデバイスとも呼ばれる)210及びユーザコンピュータ(本明細書ではコンピューティングデバイスとも呼ばれる)230と通信して、臨床転帰追跡及び分析(COTA)モジュール220をユーザコンピュータ210及び/又はユーザコンピュータ230に提供するサーバコンピュータ205(以下ではサーバ205とも呼ばれる)のブロック図を示している。サーバ205は、例えば、インターネット等のネットワーク215上からユーザコンピュータ210及び/又はユーザコンピュータ230のブラウザ(図示せず)によって表示されるウェブページを生成して及び/又はサービス提供することができる。1つの実施形態において、COTAモジュール220は、ウェブページ(又はウェブページの一部分)であり、従って、ウェブブラウザを介してユーザコンピュータ210及び/又はユーザコンピュータ230のユーザによってアクセスされる。別の実施形態では、COTAモジュール220は、サーバコンピュータ205からユーザコンピュータ210及び/又はユーザコンピュータ230にダウンロード可能な、モバイル「アプリ」等のソフトウェアアプリケーションである。更なる実施形態において、COTAモジュール220は、本明細書で説明する機能を可能にするためのユーザインタフェースを提供する。
【0064】
サーバコンピュータ205、ユーザコンピュータ210、及びユーザコンピュータ230等のコンピューティングデバイスは、有線又は無線ネットワーク等を介して信号を送受信する能力があり、或いは、物理メモリ状態等のメモリ内の信号を処理又は格納する能力がある。サーバとして動作する能力があるデバイスは、例として、専用ラックマウント型サーバ、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、セットトップボックス、上述のデバイスの2又はそれ以上の機能のような種々の機能を兼備する集積デバイス等を含むことができる。サーバは、構成又は機能の点で非常に様々とすることができるが、一般的に、サーバは、1又は2以上の中央処理ユニット及びメモリを含むことができる。サーバはまた、1又は2以上のマスストレージデバイス、1又は2以上の電源、1又は2以上の有線又は無線ネットワークインタフェース、1又は2以上の入出力インタフェース、或いは、Windows(登録商標)サーバ、Mac(登録商標) OS X(登録商標)、Unix(登録商標)、Linux(登録商標)、FreeBSD(登録商標)等の1又は2以上のオペレーティングシステムも含むことができる。
【0065】
サーバ205は、ネットワークを介して他のデバイスにコンテンツを提供するための設定を含むデバイスを含むことができる。サーバ205は、例えば、ソーシャルネットワーキングサイトのようなサイトをホストすることができ、これらのサイトの例は、限定ではないが、Flickr(登録商標)、Twitter(登録商標)、Facebook(登録商標)、LinkdIn(登録商標)、又は個人ユーザサイト(ブログ、ビデオブログ等)を含むことができる。サーバ205はまた、限定ではないが、ビジネスサイト、教育サイト、辞書サイト、百科事典サイト、wiki、金融サイト、政府サイト等を含む様々な他のサイトもホストすることができる。
【0066】
サーバ205は、限定ではないが、ウェブサービス、サードパーティサービス、オーディオサービス、ビデオサービス、電子メールサービス、インスタントメッセージング(IM)サービス、SMSサービス、MMSサービス、FTPサービス、voice over IP(VOIP)サービス、カレンダーサービス、フォトサービス等を含む様々なサービスを更に提供することができる。コンテンツの例は、テキスト、画像、オーディオ、ビデオ等を含むことができ、これらは、例えば、電気信号のような物理信号の形式で処理されて、或いは、例えば、物理状態のようなメモリ内に格納することができる。サーバとして動作可能なデバイスの実施例は、デスクトップコンピュータ、マルチプロセッサシステム、マイクロプロセッサタイプの又はプログラム可能な家庭用電化製品等を含む。
【0067】
1つの実施形態において、サーバ205は、データベース240をホストし又はこれと通信している。データベース240は、サーバ205からローカルに又はリモートに格納することができる。1つの実施形態において、COTAモジュール220は、データベース240内に格納されたデータにアクセス又は検索又はソートする。COTAモジュール220はまた、ネットワーク215上で(例えば、インターネットから)情報を読み出すこともできる。データベース240は、患者データ又は他の患者医療情報を格納することができる。例えば、データベース又はCOTAモジュール220内に入力されたデータは、それぞれの分野の専門家(例えば、5、10、15、20、25、30年以上のような経験を有する癌専門医)からとすることができる。データは、データベース240及び/又はCOTAモジュール220内に手動で又は自動で入力することができる。
【0068】
ネットワークは、例えば、無線ネットワークを介して結合された無線デバイス間を含む、サーバとクライアントデバイス又は他のタイプのデバイスとの間のように、通信をやりとりできるように、デバイスを結合することができる。ネットワークはまた、例えば、ネットワークアタッチトストレージ(NAS)、ストレージエリアネットワーク(SAN)、又は他の形態のコンピュータ又はマシン可読媒体のようなマスストレージも含むことができる。ネットワークは、インターネット、1又は2以上のローカルエリアネットワーク(LAN)、1又は2以上の広域ネットワーク(WAN)、有線タイプの接続、無線タイプの接続、又はこれらの何れかの組合せを含むことができる。同様に、異なるアーキテクチャを利用することができ又は異なるプロトコルに準拠し又は互換性があるようなサブネットワークが、より大きいネットワーク内で相互運用することができる。例えば、異なるアーキテクチャ又はプロトコルに相互運用能力を提供するために、様々なタイプのデバイスを利用可能にすることができる。1つの例証的な実施例として、ルータが、そうでなければ別々で独立したLAN間にリンクを提供することができる。
【0069】
通信リンク又はチャネルは、例えば、ツイストペア線等のアナログ電話回線、同軸ケーブル、T1、T2、T3、又はT4タイプの回線を含むフル又はフラクショナルデジタル回線、サービス総合デジタル網(ISDN)、デジタル加入者回線(DSL)、衛星リンクを含む無線リンク、或いは当業者には公知のような他の通信リンク又はチャネルを含むことができる。更に、コンピューティングデバイス又は他の関連の電子デバイスは、例えば、電話回線又はリンクなどを介して、ネットワークにリモートに結合することができる。
【0070】
無線ネットワークは、クライアントデバイスをネットワークと結合することができる。無線ネットワークは、スタンドアロン・アドホックネットワーク、メッシュネットワーク、無線LAN(WLAN)ネットワーク、セルラーネットワーク等を利用することができる。無線ネットワークは、無線ラジオリンク等によって結合された端末、ゲートウェイ、ルータ等のシステムを更に含むことができ、これらは自由にランダムに移動して、又は自己を任意で組織化するので、ネットワークトポロジーは、時々、かなり急速に変化することがある。無線ネットワークは、ロングタームエボリューション(LTE)、WLAN、無線ルータ(WR)メッシュ、又は第2、第3、又は第4世代(2G、3G、又は4G)セルラー技術等を含む複数のネットワークアクセス技術を更に利用することができる。ネットワークアクセス技術により、例えば、様々なモビリティ度を有するクライアントデバイスのようなデバイスのための広域カバレッジを可能とすることができる。
【0071】
例えば、ネットワークは、移動体通信のためのグローバルシステム(GSM(登録商標))、ユニバーサル移動体電気通信システム(UMTS)、汎用パケット無線サービス(GPRS)、Enhanced Data GSM(登録商標) Environment(EDGE)、3GGPロングタームエボリューション(LTE)、LTE Advanced、広帯域符号分割多元接続(WCDMA(登録商標))、Bluetooth(登録商標)、802.11b/g/n等の1又は2以上のネットワークアクセス技術を介してRF又は無線タイプの通信を可能にすることができる。無線ネットワークは、クライアントデバイス又はコンピューティングデバイス等のデバイス間、ネットワーク間又はネットワーク内等で信号を通信することができるあらゆるタイプの無線通信機構を仮想的に含むことができる。
【0072】
1つの実施形態において及び本明細書で説明するように、ユーザコンピュータ210及び/又はユーザコンピュータ230は、スマートフォンである。別の実施形態では、ユーザコンピュータ210及び/又はユーザコンピュータ230は、タブレットである。ユーザコンピュータ210及び/又はユーザコンピュータ230はまた、コンピュータ、音楽プレーヤ、セットトップボックス、スマートTV、又は情報を伝送することができるあらゆる他のコンピューティングデバイスとすることもできる。
【0073】
COTAモジュール220は、患者を管理するための効果的な方法を確立することができ、制御されたコストでより良好な転帰をもたらす。1つの実施形態において、COTAモジュール220は、サードパーティと医療従事者(例えば、癌専門医)との間のコネクタ又はインタフェースである。1つの実施形態において、COTAモジュール220は、癌を最高レベルの臨床及び分子フィデリティ(忠実度)にソートする分析ツールである。その後、COTAモジュール220は、全生存期間(OS)、無増悪生存期間(PFS)、及びコスト等の転帰をリアルタイムに追跡する。
【0074】
全生存期間は、期間(生存期間)、例えば、月数で通常は表現される試験エンドポイントとすることができる。しばしば、被験者の50%がエンドポイントに達したら、試験エンドポイントを計算することができるように、中間値が用いられる。例は、無病生存期間であり、これは、手術又は手術と術後補助(アジュバント)療法のような、患者を明らかに無病にする局所性疾患の治療の結果を分析するために通常は使用される。無病生存期間では、事象は死よりも再発である。再発した人は、まだ生存してはいるが、もはや無病とはみなされない。
【0075】
無増悪生存期間とは、治療される疾患(例えば、癌)が悪化していない間の、投薬又は治療中の及びその後の期間である。これは、新しい治療法がいかに良好に作用するかを決定するために、疾病を患う人の健康を研究するためのメトリクスとして使用されることがある。
【0076】
本明細書で使用するように、「リアルタイム(real-time又はreal time)」という語は、知覚できる遅延がないこと、或いは収集又は処理後直ちに送達される情報を意味する。これらの語はまた、自動化処理によってもたらされる遅延(例えば、ほぼリアルタイム)も含む。
【0077】
1つの実施形態において、COTAモジュール220は、ユーザコンピュータ210及び/又はユーザコンピュータ230のユーザ(例えば、医療従事者)に、キーとなる瞬間において関連情報を提供するよう警告することができる。COTAモジュール220はまた、医療従事者間の通信及び連携、並びに(例えば、医療従事者による)コンテンツ発行も可能にすることができる。1つの実施形態において、COTAモジュール220により、医療従事者は、支払人とのリスクのある契約(例えば、束ねられた(バンドル)支払い)を実行できるようになる。
【0078】
COTAモジュール220については、癌に関連して説明するが、COTAモジュール220は、あらゆる疾患又は病状を管理するために有利に利用することができる。
【0079】
1つの実施形態において、COTAの記述要素は、ソーティング、転帰追跡、パフォーマンスステータス/生活品質メトリクス、治療法への毒性、及び治療費を含む。
【0080】
図3は、1つの実施形態によるCOTAモジュール220によって提供される機能300を示すブロック図である。
【0081】
1つの実施形態において、COTAモジュール220は、COTAソーティング310を実行して、1又は2以上のパラメータを満たす患者を識別する。パラメータは、例えば、人口統計パラメータ、例えば、性別、年齢、民族性、共存症、喫煙、診療記録番号、保健供給源、かかりつけ医、委託医師、病院、認可済みサービスベンダ(例えば、薬局)、疾病固有の臨床分子表現型、治療目的、病気の進行に対する治療の段階、及びバイオマーカを含むことができる。パラメータは、単純なインジケータ(例えば、正、負、アクセスなし)、数値ベースのパラメータ(例えば、腫瘍のサイズ)、標準ベースのパラメータ(例えば、腫瘍グレード)等とすることができる。パラメータは、ユーザ選択入力としてCOTAモジュール220によって受信することができる。各患者は、異なる死亡率、罹患率、治療、及びコストを有するので、診断時に最高レベルの臨床及び分子フィデリティにソートすることができる310。「最高レベルの臨床及び分子フィデリティ」という語は、関連分野で認められるような最新の科学及び/又は医学的ガイドラインに従って利用可能な最高レベルの患者情報を指す。例えば、肺癌に関して利用可能な10の検査がある場合、10の検査の結果が、肺癌の最高レベルのフィデリティを表す。COTAモジュール220は、肺癌患者を、これらの10の結果の何れかの組合せでソートすることができる。COTAモジュール220は、付加的な科学的及び/又は医学的ガイドラインが関連分野で認められるようになるときに、これらのガイドラインを含めることができる。1つの実施形態において、COTAモジュール220は、最新の科学的及び/又は医学的ガイドラインに基づいて、患者の生存率、及び/又は予後、及び/又は治療に影響を与える全情報を収集する。
【0082】
更に、COTAモジュール220は、転帰追跡及び分析を実行する320。COTAモジュール220は、転帰をリアルタイムに追跡する。1つの実施形態において、Outcome Tracking(転帰追跡)要素は、無増悪生存期間、全生存期間、パフォーマンスステータス/生活品質メトリクス、毒性の発現率/重症度(例えば、薬物又はドラッグが個人にダメージを与えうる程度)、死亡率、及び薬剤使用実態(例えば、送達投与量強度、投与間隔、及び治療期間)を含む。他のタイプの転帰も想定される。
【0083】
ECOGパフォーマンスステータス/生活品質メトリクスという要素は、長期にわたる患者の生活品質を追跡することができる方法を指す。これは、人口統計パラメータの疾患固有の臨床分子表現型の一部分であり、すなわち、治療開始時の患者の健康の段階であり、ソーティング内に含まれる。例えば、治療開始時のECOG(例えば、ECOG3)の、治療後のECOG(例えば、ECOG2)との比較は、治療の効果を反映する。
【0084】
1つの実施形態では、治療への毒性(Toxity to Therapy)要素の例示的なパラメータは、発現率及び重症度である。1つの実施形態において、COTAモジュール220は、支払人と供給業者との間でリスクのある金融契約を可能にするので、両者は、多様性、無駄、及び非効率を低減するが、それでもなお、目的とする転帰を果たすことができる。
【0085】
COTAモジュール220はまた、アラート330等の通信を、キーポイント、例えば、診断時、進行時、投与量変更/薬剤変更/毒性時、及び/又は所望の転帰からの変動の傾向があるときに、医療従事者(例えば、医師)(又は別の実施形態では、患者の保険会社又は他の何れかの事業者)にリアルタイムに送信することもできる。1つの実施形態において、COTAモジュール220は、医療従事者が検索中の特定の患者を識別するアラートを医療従事者に提供する。例えば、COTAモジュール220は、特定の(例えば新しい)薬剤又は薬剤候補を投与するための特定の患者を探している製薬会社にリアルタイムにアラートを提供することができる。アラートは、特定の薬剤のための適切な候補である特定の患者を識別することができる。
【0086】
図4Aは、1つの実施形態による、結腸癌患者に関連するデータをソートする段階を示すブロック図である。癌、例えば結腸癌に関連して説明しているが、説明及び図は、あらゆるタイプの癌に適用することができ、或いは別の実施形態では、患者に関連するデータが存在するあらゆるタイプの疾患に適用することができる。
【0087】
データ410は、全ての癌(又は別の実施形態では、複数のタイプの癌、又は別の実施形態では、心疾患、肺疾患、消化器疾患、神経系疾患等)に関して収集され、このデータ410は、例えば、結腸癌に関連する部分集合420に狭められる。1つの実施形態において、結腸癌に関連するデータの部分集合420が、次にCOTAモジュール220によって分析されソートされて、ソートされた結腸癌データセット430を生成する。ソートされた結腸癌データセット430は、1又は2以上のグループを含むことができ、各グループは、同じタイプの特定の結腸癌を患う患者に関連するデータを含む。従って、COTAモジュール220は、癌を最高レベルのフィデリティにソートすることができる。
【0088】
通常、患者情報は、電子診療記録(EMR)内に格納される。しかしながら、EMRに含まれる情報は多すぎることがあり、従って、医療従事者が、EMR内に格納された膨大な量の情報から関心ある特定の情報を見つけるのは難しい。更に、EMR内の情報のほとんどが、医療従事者が検索している情報に関連しない。医院に出入りする患者に関連するデータの全て又はほとんどを取得することが目的のEMRとは異なり、COTAモジュール220は、特定の患者に関連する特定のデータをユーザが検索できるようにするので、このモジュールは、ターゲットが絞られる。従って、COTAモジュール220は、特定の特殊な情報を検索するためにデータをソートすることができる。COTAモジュール220が受信するデータは、通常、ウェブページ経由であり、個別である(例えば、通常はユーザがドロップダウンメニュー内の或いは1又は2以上のチェックボックスを介して1又は2以上の選択肢を選択することによって提供される)。
【0089】
COTAモジュールは、一意のCOTA nodal address(CNA)の指定において、これらの変数結果に基づいて、患者タイプのグループを分類、ソート、及び円滑にし、これらの分類変数を具現化する。1つの実施形態において、データは、人間のユーザ又は技術的プロセスを介してシステム内に取り込まれ、例えば、API、アプリケーション内のレイヤ(特定の機能を実行するアプリケーションの一部分を意味する)が、情報を、例えば、情報が正しいかどうか、情報が破損しているかどうか、どのような情報が存在するか、情報内でどのような情報が欠落しているか/穴であるか、情報がどのようにフォーマットされているか、スペルを見て、評価し、アプリケーションがこれまで検出した情報で何れかの問題を修正して、その情報セットにCNAを割り当てる。1つの実施形態において、CNAとは、同様のデータを分類するためのアドレスである。1つの実施形態において、COTAモジュールは、グループ内の異なる特性間の関係を識別して、COTAが、グループ内のあらゆる患者に関する情報を分類できるようにする。1つの実施形態において、データベース内に含まれた情報セットには、CNAが事前割り当てされている。1つの実施形態において、COTAモジュールは、多くの異なる属性を包含する大量の情報を取り込んで、ユーザが、属性の幾つかを特性セットとして識別できるようにし、この情報がデータベース内の他の情報に類似する、すなわち、この情報は別の情報と同じ種類/値であることを示すために、情報に属性を追加する。従って、ノーダルアドレスとは、ユーザが、類似の患者を類似の患者と特に比較できるようにする数値である。これにより、転帰の生物学的多様性を最小限にすることができ、結果として、転帰に対する治療薬の効果に関してより高い精度をもたらす。
【0090】
1つの実施形態において、ユーザは、患者からの個人健康情報(PHI)を妥当性確認して、あらゆる点でその情報が正しいことを確認して、次に、適切なCNAを割り当てたいと思う。本明細書で使用するような個人健康情報(PHI)とは、個人の患者を識別するために使用可能な、及び診断又は治療等の医療サービスを提供する過程で作成、使用、又は開示された、診療記録又は指定のレコードセット内のあらゆる情報を指す。PHI内の個人識別子の例は、限定ではないが、名前、所在地住所、市、郡、管区、郵便番号を含む州よりも細かい地理的区分、個人に直接関連する、誕生日、入院日、退院日、死亡日、及び89を超える全ての年齢を含む日付の全ての要素(年を除く)、及びそのような年齢を示す日付の全要素(年を含む)、電話番号、ファックス番号、電子メールアドレス、ソーシャルセキュリティ番号、診療記録番号、健康保険受給者番号、アカウント番号、証書番号/ライセンス番号、ナンバープレート番号を含む車両識別子及びシリアル番号、デバイス識別子及びシリアル番号、ウェブのUniveral Resource Locators(URL)、インターネットプロトコル(IP)アドレス番号、指紋及び声紋を含む生体認証識別子、正面画像及び何れかの同等の画像、及び他の何れかの一意の識別番号、特性、又はコード(ただしデータを符号化するために調査員によって割り当てられた一意のコードではない)を含む。このPHIは、患者Aに関してブラウザに入力される。PHIは、分類レイヤに送信されて、CNAが割り当てられ、CNAは、患者Aの記録の属性を定義し、次にデータベースに入れられ、すなわち、このCNAタイプに分類される一連の患者属性がCNAに結び付けられる。これが完了したら、ユーザが次にアプリケーションにログインしてデータベースにアクセスすると、データベースは、患者Aの情報の全て及び割り当てられたCNAを返すことになる。従って、ユーザは、この患者の症状/属性をいかに処理すべきかを直ちに理解し、すなわち、ユーザは、このタイプの患者が、データベース内に情報が含まれる他の患者といかに関連するかの概観を得る。
【0091】
図4Bは、1つの実施形態による、特定のノード生成を通じて上述のようにデータを分類してソートするCOTAのフロー図である。図4Bに示すように、専門家は、性又は性別440(変数A)、人種445(変数B)、...及びKRAS450(変数G)という変数を選択する。K-Rasは、人間の体内でKRAS遺伝子によって符号化されるタンパク質である。正常なKRAS遺伝子のタンパク質産物は、正常な組織シグナル伝達において必須の機能を果たすが、KRAS遺伝子の変異は、多くの癌の発生において重要な段階である。
【0092】
COTAモジュール220は、これらの変数(例えば、変数440、445、450)に関して分類されソートされたデータ430を分析して、一意のCOTAノード455を生成する。COTAモジュール220は、これらのノードを、分類されソートされたデータに適用して、臨床的により関連性がある結果をもたらす。ノードは、事前選択された一連の変数として作成されて、分類されソートされたデータを更にフィルタリングするために、これらのノードが適用される。ノードは、事前選択された変数を示すノーダルアドレスとして表される。変数は、例えば、診断、人口統計、転帰、表現型等を含むことができる。表現型とは、人の形態、発達、生化学的又は生理学的特性、フェノロジー、行動、及び行動の所産のような人の観測可能な特性又は特徴の化合物である。表現型は、人の遺伝子の発現、並びに環境因子の影響、及びこれら2つの間の相互作用に由来する。1つの実施形態において、臨床的に関連性がある結果にデータを分割するために、ノードの変数は、関連分野の専門家によって選択される。
【0093】
COTAノード455は、COTAモジュール220内のノーダルアドレスとして表される。1つの実施形態において、ノーダルアドレスは、(変数を表す文字及び変数内の選択を表す数字の関数として)選択された変数のリストとして表される。例えば、図4Bに示すように、ノード455は、性別変数Aの女性及び男性の両方の変数を囲むブロックで示されたA1-2(Aは、性又は性別変数を表し、1-2は、女性及び男性患者を表す)を含む。ノード455はまた、(人種変数の全てを囲むボックスで示された)選択される下位変数の全てを伴う人種変数を含むので、B1-4も含む。ノード455はまた、KRAS変数に関連して、G1も含み、Mut+のみが選択される(囲まれる)。従って、ノード455は、A1-2、B1-4、G1のノードアドレスを有する。
【0094】
別の実施形態では、ノードアドレスは、ピリオドで区切られた複数の数字列として表され、各数字列は、1又は2以上の変数(例えば、疾患、表現型、治療タイプ、進行/追跡、性別等)を表す。例えば、第1数字列は、特定の疾患を表すことができ、第2数字列は、疾患のタイプを表すことができ、第3数字列は、疾患のサブタイプを表すことができ、第4数字列は、表現型を表すことができる。従って、この実施例では、第1数字列は、癌を示す01とすることができ、第2数字列は、乳腺腫瘍学を示す02とすることができ、第3数字列は、乳癌を示す01とすることができ、第4数字列は、表現型の一定の特性を表す1201とすることができるので、その結果、ノーダルアドレスは、01.02.01.1201である。ノーダルアドレスは、あらゆる数の数字列を含むことができ、4つの数字列に限定されないことは理解すべきである。
【0095】
1つの実施形態において、表現型を表す数字列は、表現型の特性を有向グラフとして表すことによって提供することができる。図4Cは、1つの実施形態による、表現型を表す数字列を提供するために、表現型の特性を示す有向グラフ460を描画している。有向グラフ460は、表現型を表すノード、及びノード間の関係を表すエッジを含む。グラフは、根(root)の「開始」ノードから開始されて、選択された表現型のノードまで追跡される。各エッジには、数字が関連付けられる。ノードアドレスのための表現型を表す数字列は、数字の組合せとして提供される。例えば、白人男性を示す選択された表現型のための数字列は、11として表されることになる。他のタイプの組合せも利用することができる。有利には、表現型の特性を有向グラフとして表すことで、構造全体を変更することなく他のノードの追加を可能にする。画面の外観は、CNAの結果であり、外観は変更することができるが、情報を提示するのが望ましい。
【0096】
ノード455は、COTAモジュール220に、関連する各表現型に固有のリソース及びアラートを照合する能力を提供する。リソースは、情報、コンテンツ、ライブサポートへのリンク等とすることができる。各患者は、1又は2以上のノーダルアドレスに分類される。1又は2以上のノードはまた、各疾患に関連付けることもできる。1つの実施形態において、リソースには、適切な関連するノードが「タグ付け」される。1つの実施形態において、ノードは、科学的/医学的進歩に遅れないように、時間と共に代替可能である。
【0097】
各ノーダルアドレスは、所定の患者ケアサービス(例えば、治療計画)の1又は2以上のバンドルと関連付けることができる。各バンドルもまた、1又は2以上のノードと関連付けることができる。各バンドルに含まれるサービスは、患者のケア及び/又はコストを最適化するために、1又は2以上の医療従事者、病院、グループ、保険会社等によって決定することができる。1つの実施例において、バンドルは、多くの画像スキャン、薬剤又は薬剤の選択、薬剤をいつ投与するかのスケジュール、手術又は手技、フォローアップ診療の回数及び頻度等を示すことができる。患者ケアサービスのバンドリングは、リスク契約に関して特に有用とすることができる。例えば、(特定の疾患に関連する)ノーダルアドレスに対応する各バンドルは、ユーザ(例えば、医師、患者等)が適切なバンドルを選択できるようにする、予め定められたコストを有する。コストは、この特定の疾患又はノーダルアドレスに関連する履歴データに基づいて、決定又は交渉することができる。有利には、サービスのバンドリングは、特定の疾患のためのコスト確実性を保険会社及び/又は病院に提供する。これはまた、記録を処理して保持するコストも削減する。付加的に、医療従事者は、予め定められた治療コースを前もって知ることになり、これが、より低いコストでより良好な転帰を得ようとする意欲を医師に与える。
【0098】
疾病及び関連保健問題の国際統計分類(International Statistical Classification of Diseases and Related health Problems 10th Revision)(ICD-10)は、世界保健機関(WHO)によって分類されるような、疾病、兆候、症状、異常所見、不快感、社会状況、及び負傷又は疾病の外的要因の符号化である。これらのコードセットは、分類コードセットとみなされ、臨床健康情報の電子交換のために連邦政府システムによって用いられるSystematized Nomenclature of Medicine(SNOMED)のような何らかの他の医療コードセットよりも高水準な情報である。1つの有利な実施形態において、ノーダルアドレスは、疾患を識別して治療するためにICD-10(国際疾病分類、第10版)コードを用いる代わりに、治療コースを識別するために用いられる。例えば、これは、特に患者が誤診される場合の治療計画に関しては、従来のICD-10コードよりも効果的な治療コースを可能にする。
【0099】
図5Aは、1つの実施形態による、COTAモジュール220によって実行される段階を示すフローチャートである。段階505において、COTAモジュール220は、データ記録を収集する。データ記録は各々、疾患(例えば癌)に関連するデータを含む。データ記録は、その疾病を患う又は以前に患っていた患者の患者データを含むことができる。例えば、データ記録は、診断、人口統計、転帰、コスト、又は他の関連情報を含むことができる。データ記録は、ユーザ(例えば、医療従事者、専門家、スペシャリスト等)によって提供される電子データベース(例えば、電子診療記録)から、又は他の何れかのソースから収集することができる。1つの実施形態において、COTAモジュール220は、データ記録をデータベース240内に格納することができる。
【0100】
段階510において、COTAモジュール220は、データ記録をソートするために1又は2以上のパラメータを受信する。1又は2以上のパラメータは、ユーザ選択入力としてユーザコンピュータ210から受信することができる。1又は2以上のパラメータは、例えば、診断、人口統計、転帰、コスト、又は他の何れかのパラメータを含むことができる。
【0101】
段階515において、COTAモジュール220は、1又は2以上のパラメータに基づいて、データ記録をソートする。ソーティングで、1又は2以上のパラメータを満たす患者を識別する。患者は、関連分野で認められる最新の科学的及び/又は医学的ガイドラインに基づいて、最高レベルの臨床及び/又は分子フィデリティ(忠実度)にソートされる。1つの実施形態において、ソーティングはリアルタイムに実行される。
【0102】
段階520において、分類されソートされたデータ記録が、ノーダルアドレスに従ってフィルタリングされる。ノーダルアドレスは、臨床的に関連性がある一連の患者を提供するために、ユーザによって事前選択された変数を表す。1つの実施形態において、ノーダルアドレスの変数は、この分野の専門家によって選択される。ノーダルアドレスは、ピリオドで各々区切られた複数の数字列として表すことができる。各数字列は、1又は2以上の変数(例えば、疾患、疾患のタイプ、疾患のサブタイプ、表現型、又は他の何れかの関連する変数)を表すことができる。ノーダルアドレスの他の表現も想定される。
【0103】
段階525において、臨床的に関連性がある患者のデータ記録が分析される。データ記録の分析は、疾患に関連する患者の臨床転帰の(例えば、リアルタイムの)追跡を含むことができる。転帰は、例えば、送達投与量強度、受け取った治療薬、投与量、投与間隔及び投与期間、毒性の発現率及び重症度、コスト、無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)、奏効率等を含むことができる。COTAモジュール220は、追跡した転帰を患者間で比較することができる。COTAモジュール220はまた、追跡に基づいて、追跡した患者に関連する特定の医師が、他の(類似の)患者を治療する他の医師の治療法に従って患者を治療しているかどうかを決定することもできる。1つの実施形態において、COTAモジュール220は、多くの患者の転帰に基づいて、これを決定する。
【0104】
別の実施形態では、データ記録の分析は、追跡した転帰に基づいて、データ記録の少なくとも一部を(例えば、リアルタイムに)更新する段階を含むことができる。例えば、COTAモジュール220は、患者ABCが結腸癌を患っていて、薬剤XYZを処方されて、2年間服用していて、現在、過去3年間、寛解期にあると決定することができる。COTAモジュール220が、患者ABCの追跡からこの情報を決定する場合、モジュール220は、患者ABCに関連するデータ記録をこの情報で更新することができる。
【0105】
別の実施形態では、データ記録の分析は、例えば、カプランマイヤー曲線を作成することなどによって、患者の生存率を決定するための分析を実行する段階を含む。カプランマイヤー曲線とは、例えば、1人の医師(又は医療従事者)に関して、又は医師(又は医療従事者)グループに関して、発現しうる5年生存率を示す曲線である。カプランマイヤー曲線は、全生存期間及び/又は無増悪生存期間に関して作成することができる。他のタイプの分析も想定される。
【0106】
分析を円滑にするために、COTAモジュール220はまた、ユーザコンピュータ210及び/又はユーザコンピュータ230に対して分析ツールも含むことができる。この分析ツールは、ウェブページを介してアクセス可能なユーザインタフェース、既存のウェブページ上のタブ、ソフトウェアアプリケーション、アプリ等とすることができる。本明細書の図に示すようなユーザインタフェースは、例示的なものである。この分析ツールにより、ユーザはデータ記録を比較、分析、又は更にソートすることができる。
【0107】
段階530において、COTAモジュール220は、分析に基づいて通信を提供する。通信は、ユーザへのアラートの形態とすることができる。1つの実施形態において、COTAモジュール220は、分類されソートされたデータ記録及び/又は更新されたデータ記録をユーザコンピュータ210及び/又はユーザコンピュータ230に通信する。例えば、COTAモジュール220は、ソートされた又は更新されたデータ記録にユーザがアクセスできるようにするテーブル、チャート、リスト、リンク等を通信する。別の実施形態では、COTAモジュール220は、データ記録と共に(例えば、これに関連する)通知をユーザコンピュータ210及び/又はユーザコンピュータ230に送信することができる。別の実施形態では、COTAモジュール220は、特定の患者を、特定の治療又は薬剤のための候補として識別することができる。この情報は、例えば、製薬会社、健康保険、管理型医療組合、保険会社等にとっては有用とすることができる。COTAモジュール220は、ユーザコンピュータ210、ユーザコンピュータ230、又は他の何れかの事業体に(例えば、ネットワーク215を介して)通信を送信することができる。
【0108】
COTAモジュール220は、多くの人々、従事者、及び/又は企業によって使用され、これらの人々に利益をもたらすことができる。例えば及び上述のように、製薬会社の高度に特殊化されたパイプラインには、多くの側面(例えば、第4相試験を含む開発/市販後調査、マーケティング、販売、価格設定、及び契約)に関して新しいビジネスモデルが必要と思われる。1つの実施形態において、製薬会社の専門家は、COTAモジュール220を用いて、この新しいビジネスモデルを促進することができる。例えば、COTAモジュール220は、正しい患者を正しい薬剤にマッチングすることができる。COTAモジュール220は、自己のソーティング及びノーダルアドレス設定機能を介して、正確な患者の識別を可能にすることができる。1つの実施形態において、COTAモジュール220は、製薬会社がリリースした又は開発中の特定の薬のための良い候補であり又は候補になるであろう1人又はそれ以上の患者をユーザ(例えば、製薬会社)が(リアルタイムで)検索できるようにするマッチング機能を提供する。
【0109】
更に、COTAモジュール220は、健康保険に利益をもたらすことができる。上述のように、癌の治療はより複雑になる可能性があり、健康保険が直接管理を継続していくのは効率的ではない。1つの実施形態において、健康保険は、癌治療をCOTAモジュール220に外部委託する(健康保険がかつて薬剤給付で行っていたものと同様)。これは、総治療費を削減するなどによってコストを削減し、パスウェイの置き換え、高価な事前認可インフラストラクチャの低減、「癌を管理する」他の人材の減少などによってコストの相殺を提供する。付加的に、米国の医療費負担適正化法(U.S.Affordable Care Act)の条項では、保険料の85%は、管理費と対比して、臨床診療関連の活動に充てなければならないとしている。1つの実施形態において、COTAモジュール220は、癌専門医の管理において健康保険をサポートするために、保険請求データへの接続を有する分析インタフェースを提供する。
【0110】
1つの実施形態において、COTAモジュール220は、診断法又はツールに従事する組織に利益をもたらすことができる。診断法又はツールに従事する組織、例えば、次世代の遺伝子シークエンシングに関与するような組織は、効率的な教育、マーケティング、及び販売/流通経路を必要とすると思われる。COTAモジュール220は、患者を正確にソートして識別し、時間ベースのアラートを医師(又は他の医療従事者)に送信することができるので、これの使用が、このような組織に利益をもたらすことができる。
【0111】
図5Bは、実施形態による、ある病気と診断された患者が自身の治療オプションを最適化できるようにするための段階を示すフローチャートである。図5Bの段階は、サーバコンピュータ205上で実行中のCOTAモジュール220によって実行することができる。サーバコンピュータ205上で実行中のCOTAモジュール220は、ユーザコンピュータ210上で実行中のCOTAモジュール220を介してユーザ(例えば、患者)と相互作用することができ、及び/又は、ユーザコンピュータ230上で実行中のCOTAモジュール220を介してネットワーク215を通ってユーザ(例えば、医療従事者)と相互作用することができる。COTAモジュール220は、サーバコンピュータ205、ユーザコンピュータ210、及びユーザコンピュータ230上で実行するためにCOTAモジュール220の複数のインスタンスを含むことができる。
【0112】
段階550において、サーバコンピュータ205上で実行中のCOTAモジュール220は、患者のユーザコンピュータ210から通信を受信する。例えば、通信は、患者が治療オプション、医療従事者を探しているという表示、又は他の何れかの表示を含むことができる。サーバコンピュータ205上で実行中のCOTAモジュール220は、この患者の健康情報を含むことも又は含まないこともある、患者集団のための個人健康情報を含むデータベース240に通信可能にリンクされている。サーバコンピュータ205上で実行中のCOTAモジュール220は、データベース240内に格納された個人健康情報を分析するように構成される。これは、患者からの通信を受信する前に、事前処理段階として実行することができる。例えば、サーバコンピュータ205上で実行中のCOTAモジュール220は、個人健康情報をソートして分類し、複数のノーダルアドレスを患者集団内の各患者に割り当てて、各ノーダルアドレスの臨床転帰を測定し、各ノーダルアドレスに割り当てられた各医療提供者の行動変動を測定することによって、本明細書で説明するように個人健康情報を分析することができる。
【0113】
段階555において、患者の健康情報を受信する。健康情報は、ユーザコンピュータ210上で実行中のCOTAモジュール220から受信することができる。患者の健康情報は、患者が診断された病気を含むことができる。1つの実施形態において、コンピュータサーバ205のデータベース240内で入手可能な病気のリスト及びサブリストから、ユーザコンピュータ210上で実行中のCOTAモジュール220を介して、患者によって特異度と共に病気が選択される。サーバコンピュータ205上で実行中のCOTAモジュール220は、受信した患者の健康情報に基づいて、病気を更に分類するための検査リストを決定する。
【0114】
段階560において、サーバコンピュータ205上で実行中のCOTAモジュール220によって、病気を更に分類するために必要な検査リストが、ユーザコンピュータ210上で実行中のCOTAモジュール220に送信される。
【0115】
段階565において、ユーザコンピュータ210上で実行中のCOTAモジュール220から、検査の結果を受信する。検査の結果は、初期治療完了後に患者から、及び患者からの許可と共に医療従事者に送信されて、サーバコンピュータ205上で実行中のCOTAモジュール220に検査の結果を提供することができる。
【0116】
段階570において、検査の結果に基づいて、ノーダルアドレスが患者に割り当てられる。割り当てられるノーダルアドレスは、サーバコンピュータ205上で実行中のCOTAモジュール220による事前処理段階中に患者集団に関して生成される、複数のノーダルアドレスから割り当てることができる。割り当てられるノーダルアドレスは、ソートされ分類された個人健康情報を、臨床的に関連性がある健康情報セットに分割するのに効果的な事前選択された一連の変数を含む。1つの実施形態において、割り当てられるノーダルアドレスは、病気の治療のために予め定められた患者ケアサービス(例えば、治療計画)の1又は2以上のバンドルと関連付けられる。予め定められた患者ケアサービスは、医療従事者、病院、医療グループ、又は保険会社のうちの1又は2以上によって決定することができる。予め定められた患者ケアサービスのバンドルは、予め定められた治療コースを提供することができる。予め定められた患者ケアサービスのバンドルは、病気のためのコスト確実性を提供することができる。
【0117】
段階575において、サーバコンピュータ205上で実行中のCOTAモジュール220は、割り当てられたノーダルアドレス、及び割り当てられたノーダルアドレス内の患者を治療する医療従事者の地理的にまとめられたリストを、ユーザコンピュータ210上で実行中のCOTAモジュール220に送信する。地理的にまとめられた医療従事者のリストは、臨床転帰別に視覚的に分類することができる。1つの実施形態において、地理的にまとめられた医療従事者のリストは、色によって臨床転帰別に視覚的に分類することができる。例えば、地理的にまとめられた医療従事者のリストは、緑が平均よりも良好な臨床転帰を示し、黄が平均的な臨床転帰を示し、赤が平均よりも粗悪な臨床転帰を示すように、視覚的に分類することができる。
【0118】
段階580において、医療従事者候補の選択を受信する。選択される医療従事者候補は、地理的制限、臨床転帰基準、及び患者によって設定されたコスト基準のうちの1又は2以上を満たすよう、患者によって選択することができる。1つの実施形態において、患者の自由選択で、医療従事者候補の選択を受信後に、各医療従事者は、治療費に基づいて、医療従事者候補のグループ内で更に分類される。例えば、各医療従事者は、選択された医療従事者候補よりも上、下、又は実質的に同等であると更に分類することができる。
【0119】
1つの実施形態において、患者のユーザコンピュータ210は、(例えば、選択された医療従事者候補のオフィスにある)医療従事者のユーザコンピュータ230に通信可能にリンクされて、選択された医療従事者候補との診療予約のスケジュール設定を円滑にする。別の実施形態では、サーバコンピュータ205上で実行中のCOTAモジュール220が、患者の個人健康情報を医療従事者のユーザコンピュータ230上で実行中のCOTAモジュール220に送信する。
【0120】
有利には、図5Bの段階は、ある病気と診断された患者が、地理的制限、臨床転帰、及び患者のコスト基準に基づいて、治療オプションを最適化できるようにする。
【0121】
図6は、実施形態による、COTAモジュール220によって提供されるアラートのフロー図600である。1つの実施形態において、医師又は他の医療従事者には、彼らの選好に基づいてアラートが出される。これらの選好は、医療従事者/医師によって設定することができ、例えば、アラートのためのトリガ610、及び/又はアラートを提供するのに用いられる技術を含むことができる。アラートのためのトリガは、例えば、新規患者の診断615、診断への更新、リアルタイムのスケジュールされたイベント、グループメンバーの変更(例えば、グループ分けを変更するかもしれないと識別される新遺伝子、及び/又は誰かがグループを離れる)、毒性及び/又は投与量強度の変更620、疾患の進行時625、特定の薬の投与、所望の転帰からの変動の傾向630、及び/又は予期的時間又は周期依存のアラート635(例えば、副作用アラート及び/又は診断検査リマインダー)を含むことができる。アラートは、ユーザコンピュータ210に送信されるテキストメッセージ640又は電子メール645を含むことができる。他のタイプのアラート、例えば、ユーザコンピュータ210への電話通話、ウェブページ上での更新、ソーシャルメディア更新、Twitter(登録商標)、Facebook(登録商標)、又は他のソーシャルメディアサイトを用いて送信されるメッセージ、ソフトウェアライブラリ又はウェブページへのコンテンツの追加、及び/又はユーザコンピュータ210に送信され、又はこれによってアクセスされる他の何れかのメッセージ又は通信も想定することができる。上記では、トリガは、アラートを提供するものとして説明しているが、COTAモジュール220による他の何れかの動作の実行を引き起こす何れかの動作とすることができる。
【0122】
図7は、1つの実施形態による、デバイス705によって受信されるアラートをまとめたモバイルデバイス705(例えば、ユーザコンピュータ210)を示すグラフ表現である。図7に示すように、受信するCOTAアラートが、新結腸CA(New Colon CA)710、新腎細胞CA(New Renal Cell CA)715、投与量調節(Dose Adjustment)720、薬剤中止(Drug Discontinuation)725、新進行(New Progression)730、新乳房CA(New Breast CA)735、CHOP第3サイクルアラート740、好中球減少症リスクアラート745、及び利用可能な臨床試験750のように、タイトル又はテーマごとにリスト表示される。CHOPとは、シクロホスファミド(Cytoxan/Neosar)、ドキソルビシン(又はアドリアマイシン)、ビンクリスチン(オンコビン)、及びプレドニゾロンを含む化学療法で用いられる薬剤の組合せの略名であり、例えば、非ホジキンリンパ腫を治療するために用いられる。
【0123】
COTAモジュール220は、例えば、疾病の罹患率(例えば、COTAソートによる)、進行度による無増悪生存期間、及び/又は全生存期間を含む、特定の疾患データセットを(例えば、オンデマンドでリアルタイムに)提供することができる。1つの実施形態において、COTAモジュール220は、全体又は部分治療、毒性、及び/又は治療法の変更に関連するデータのような、薬剤利用データセットを提供することができる。
【0124】
図8は、1つの実施形態による、COTAモジュール220によって提供することができる癌のサブタイプごとの疾病の罹患率のグラフ表現800を示している。ここで、COTAグラフ800は、2010年から2013年までのリンパ腫に関する。ユーザは、グラフ化される情報を絞るために、グラフ検索入力セクション810を利用することができる。グラフ検索入力セクション810は、例えば、レポート対象の選択(例えば、最小限の診断、完全な診断、及び/又は監査済み患者)、診断タイプ、癌部位/サブタイプ、ICD9(国際疾病分類、第9版)コード、共存症、疾患の進行、性別、年齢、日付範囲、人種、糖尿病、喫煙歴、過去の化学療法及び放射線治療歴等を含むことができる。
【0125】
図9は、1つの実施形態による、COTAモジュール220によって提供することができる、COTAモジュール220への変数入力に基づいたソートのグラフ表現900である。グラフ表現900は、ホジキンリンパ腫の2010-2013年の、男女別に分割されたCOTAグラフを示している。グラフ表現900は、表現900にグラフ化された、この疾病を患った様々な患者の統計910を示している。図10は、1つの実施形態による、特定の疾患に関連する複数の変数1005(ここに示す変数はリンパ腫に関する)の例示的なリスト表示を示している。
【0126】
図11は、1つの実施形態による、COTAモジュール220によって提供することができる、膵臓癌のための信頼区間を有するリアルタイムのカプランマイヤー曲線を含むグラフ表現1100である。上述のように、カプランマイヤー曲線は、例えば、1人の医師(又は医療従事者)に関して、又は医師(又は医療従事者)グループに関して、発現することができる5年生存率を示す曲線である。カプランマイヤー曲線は、全生存期間及び/又は無増悪生存期間に関して作成することができる。ユーザは、グラフ検索入力セクション1110内に自己のグラフ検索の変数を示す。
【0127】
図12は、1つの実施形態による、COTAモジュール220によって提供することができる、疾患の進行ごとのカプランマイヤー曲線を示すグラフ表現1200である。線1205は、全ての膵臓癌に関し、太線1210は、初回増悪を伴う膵臓癌に関する。
【0128】
図13は、1つの実施形態による、COTAモジュール220によって提供することができる、二者間の転帰のリアルタイムのベンチマーキングのグラフ表現1300である。グラフ1300は、膵臓癌を治療するJohn Doe医師の転帰に関する曲線1305、及び膵臓癌を治療する残りの医師の転帰に関する曲線1310を含む。図13はまた、John Doe医師の転帰がプラスに又はマイナスに通るかどうかを測定するメータ1320も含む。
【0129】
図14は、1つの実施形態による、COTAモジュール220に関連する(例えば、これによって提供される)コストレポート1400のグラフ表現である。画面の外観は、CNAの結果であり、その外観は変更可能であるが、しかしながら、情報を提示することが望ましい。コストレポート1400は、図12のコストタブ1220と関連付けることができる。コストレポート1400は、例えば、治療費の推定、知識の取得、及び/又は知識の特定の実施への変換において使用することができる。1つの実施形態において、COTAモジュール220は、様々な治療、医師、病院等のコストをリアルタイムに追跡する。図14に示すように、コストレポート1400は、医師間の収益当たりの平均コストの比較を示す。コストレポート1400はまた、病院のドル及びパーセントによる貢献利益、病院の平均収益及びコスト(例えば、患者当たりの平均収益、患者当たりの平均コスト)、医師の症例当たりの平均コスト(例えば、各医師の症例当たりの平均コスト、平均当たりの重要度(weight peer average))、医師の収益当たりの平均コスト(例えば、造影、臨床検査、査定及び管理、医薬品、医療用品、及び各医師の他の費用)等の他の比較も含むことができる。
【0130】
図15A及び15Bは、1つの実施形態による、転帰と治療との間のつながりを円滑にするための、COTAモジュール220に関連する(例えば、これによって提供される)治療インタフェース1500のグラフ表現である。図15Aに示すように、治療インタフェース1500は、乳癌を患う患者に投与される(又は患者によって辞退される)異なるタイプの治療、例えば、手術、抗腫瘍薬、細胞療法、放射線療法のようなリストを含むことができる。治療は、疾病の増悪に従って準備することができる。例えば、腫瘍学における薬剤は、通常、サイクルで与えられ、何れかの1サイクルで、あらゆる数の薬剤を与えることができる。1つの実施形態において、ユーザは、増悪0が初回診断後である、増悪(例えば、増悪0から増悪4として表された)を選択することができ、複数のカテゴリ内で又はカテゴリから薬剤を選択することができる。
【0131】
図15Bでは、別の実施形態において、治療インタフェース1510が、治療インタフェース151上にタブ1515として図で表された、1又は2以上の治療のための治療計画を含むことができる。治療インタフェース1510は、計画、投与量強度、治療の説明、特定の薬剤の銘柄等のための開始及び終了データを示すためのフィールドを含むことができる。治療計画は、テーブル1520内に治療リストとして図でまとめて表すことができる。テーブル1520は、各治療のためのアクションアイコン1505を含むことができる。アクションアイコン1505は、例えば、編集、閉じる、要素を表示する等のアクションを容易にすることができる。1つの実施形態において、アクションアイコン1505は、(例えば、複数のクリック又は選択が必要な)複雑なタスクを1回の選択で実行するためのショートカットとすることができる。例えば、診断の列にあるアイコンは、ユーザを診断画面に移動させることができる。
【0132】
図16は、1つの実施形態による、転帰追跡を円滑にするための転帰画面1600のグラフ表現である。転帰画面1600は、例えば、診断(すなわち、増悪ゼロ)、初回増悪、第2増悪から第4増悪からの転帰追跡を円滑にすることができ、各増悪は、異なる疾病とみなされる。転帰画面のタブは、(例えば、1又は2以上のドロップダウンメニュー又は他のフィールド内に)診断日、治療の開始及び終了日、治療に対する反応(例えば、完了、不完全、安定)、及び反応日、反応についての注記のためのフィールド(例えば、不完全フィールド、CR-RA-Pet Negativeフィールド、CRフィールド等)、及び最終接触及び死亡を含むことができる追跡終了データを含むことができる。転帰画面1600はまた、薬剤治療の毒性、発生したこと(例えば、中止、継続、変更なし、薬剤投与量変更、及び回数)、遅延回数、薬剤の変更回数、及び/又は減らした回数を入力できるようにする入力エリアも含むことができる。1つの実施形態において、COTAモジュール220のユーザは、患者にフラグ設定することができる。
【0133】
図17は、1つの実施形態による、コストと転帰との間の比較を示す治療詳細レポート画面1700のグラフ表現である。治療詳細レポート画面1700は、治療費を臨床転帰に相関付けて、治療の価値を最適化する。コスト及び財政データは、病院によって、医師によって、所与の期間(例えば、5年)にわたって収集され分析することができる。コスト及び財政データは、1又は2以上のコスト範囲で表すことができる。1つの実施形態において、コスト範囲は、$25,000超のコスト範囲1705、$10,000から$25,000までのコスト範囲1710、及び$10,000未満のコスト範囲1715を含む。臨床データと組み合わされて、COTAモジュール220は、異なる臨床ソートに基づいて、所与の期間のための異なる治療のコストデータを提供することができる。
【0134】
図18は、1つの実施形態による、毒性とコストとの間の比較を示す、COTAモジュール220によって提供される分析画面1800のグラフ表現である。画面の外観は、CNAの結果であり、外観は変更することができるが、情報を提示するのが望ましい。分析画面1800は、毒性の発現率及び重症度を治療費及び治療の転帰に相関付ける。毒性は、数値的に(例えば範囲で)、基準によって(例えばグレード)等で表すことができる。例えば、図18に示すように、毒性は、有害事象共通用語規準(CTCAE)分類に基づいて、毒性グレード1-4として表される。毒性のグレードは、コストと図で比較される。分析画面1800を用いて、治療の価値及び有効性を最適化することができ、価値は有効性/コストである。1つの実施形態において、COTAモジュール220は、高い有効性及び低いコストを取得するよう試みる。
【0135】
図19は、1つの実施形態による、治療と生活品質との間の比較を示す、COTAモジュール220によって提供される分析画面1900のグラフ表現である。治療は、分析画面1900において治療薬ごとに表すことができる。しかしながら、例えば、手術、手技のような他の形態の治療も想定される。1つの実施形態において、治療は、治療の発生率、重症度、及び毒性を含む。生活品質は、平均的なECOG(米国東海岸癌臨床試験グループ)スケール、グレード0(すなわち、健常)からグレード5(すなわち、死亡)までの範囲に基づいて、測定することができる。生活品質はまた、何れかの適切な測定基準を用いて測定することもできる。分析画面1900は、患者の疾患がどの程度進行しているか、疾患が患者の日々の生活能力にいかに影響するか、並びに適切な治療及び予後の査定を円滑にすることができる。
【0136】
図20は、1つの実施形態による、医療従事者に提供されるアラートのグラフ表現2000である。画面の外観は、CNAの結果であり、外観は変更することができるが、情報を提示するのが望ましい。1つの実施形態において、アラート内の情報は、ユーザが将来、決定するのを手助けする。1つの実施形態において、アラート内の情報は、過去の期間に発生した一連の属性を提供する。1つの実施形態において、これはユーザの決定に主体的に影響を与え、医療担当者/医師が先週、先月、前の四半期において、いかに行ったかのダイジェストレポートを反応的に提供する。1つの実施形態において、様々なユーザのための様々なアラートが存在し、これらの各々は、ユーザが行う決定に影響を及ぼすことがある。アラートは、例えば、投与した治療法に所望の転帰からの変動の傾向がある場合のように、最高の価値を推進するためにリアルタイムの軌道修正に利用することができる。ブロック2005において、臨床データに基づいて、定義がトリガされる。定義は、例えば、新規の疾患診断、疾患の進行、患者の反応、患者の特性変更、投与量変更/薬剤毒性変更、所望の転帰からの変動の傾向のような何れかの基準を用いてトリガすることができる。基準は、疾病及びそのパラメータに基づいて調整することができる。トリガされた定義に基づいて、アラート2010-A、2010-B、2010-C(まとめてアラート2010と呼ぶ)が送信される。アラート2010は、あらゆる数のアラートを含むことができる点は理解されたい。アラート2010は、コンテンツ又はコンテンツへのリンクを含むことができる。アラート2010は、担当医師、他の医療従事者、病院、製薬会社、又は他の何れかの人又は事業体に送信することができる。
【0137】
コンテンツ2015-A、2015-B、2015-C(まとめてコンテンツ2015と呼ぶ)は、例えば、アラートを提供するためのユーザコンピュータ210を用いて表示される。コンテンツ2015は、アラート2010に関連する患者データ、比較、又は他の何れかの関連コンテンツを含むことができる。1つの実施形態において、比較は、例えば、医師間、1人の医師の患者と患者集団全体との間、特定の場所の1人の医師と全ての医師との間、等とすることができる。比較は、傾向分析に基づいて、どこでの治療が流行っているか及び治療がコースを逸れているかどうか(すなわち、結果が基準ほど良くない)を示すことができる。比較は、グラフ上の1又は2以上の曲線として図で表示することができる。1つの実施形態において、COTAモジュール220は、クラウドベースのコンピューティングで利用される。COTAモジュール220はまた、病院記録への接続を可能にすることも又は利用することもできる。
【0138】
1つの実施形態において、コンテンツ2015は、ディスプレイ上に信号機フィードバックインジケータ(図示せず)を有する医療従事者へのフィードバックサポートを含むことができる。例えば、青は、非常に良好な性能(すなわち、標準以上)を意味することができ、緑は、標準性能を意味することができ、黄は、十分な性能であるが、注意を払う必要があることを意味することができ、赤は、この疾患に対する医療従事者の手法に関するものにユーザが注意を払う必要があることを意味することができる。フィードバックインジケータの他の実施も利用可能である。
【0139】
図21-24は、1又は2以上の実施形態による、異なる診断タイプのグラフ表現を示している。図21は、消化器腫瘍学(例えば、結腸癌)の診断画面2100を示している。図22は、乳房腫瘍学(例えば、乳癌)の診断画面2200を示している。図23は、胸部腫瘍学(例えば、肺癌)の診断画面2300を示している。診断画面2100、2200、2300は、疾患の検査又は様相等の多くの異なるパラメータを含む。パラメータは、単純なインジケータ、数値ベースのパラメータ、標準ベースのパラメータ等として表すことができる。
【0140】
図24は、乳房腫瘍学のためのCOTAモジュール220のデータ生成及びソーティングを示す報告画面2400のグラフ表現を示している。報告画面2400は、1つの実施形態による、2008年から2013年までの乳癌を組織学ごとに、すなわち、浸潤性乳管癌と共に示している。報告画面2400は、ステージ、年齢、進行、又は他の何れかのパラメータに基づいて、乳癌患者の選択をリアルタイムで可能にする。有利には、報告画面2400は、臨床的に関連性がある方法での分類を可能にする。
【0141】
図25は、乳房腫瘍学のためのCOTAモジュール220のデータ生成及びソーティングを示す報告画面2500のグラフ表現を示している。報告画面2500は、1つの実施形態による、2008年から2013年までのグレード2の全ての乳癌のステージごとの腫瘍を示している。
【0142】
図26は、乳癌のためのCOTAモジュール220のデータ生成及びソーティングを示す報告画面2600のグラフ表現を示している。報告画面2600は、1つの実施形態による、2008年から2013年までの全てのステージIIB乳癌を示している。報告画面2600上のグラフ2605は、全てのステージIIB乳癌をプロゲステロン受容体の状態ごとに示している。
【0143】
図27は、1つの実施形態による、乳癌患者の全生存転帰を示す分析画面2700のグラフ表現を示している。図28は、1つの実施形態による、乳癌の生存転帰をJohn Doe医師(太線)と総計(非太線)との間の比較として示すグラフ表現2800を示している。
【0144】
1つの実施形態において、上述の「ノード」は、グラフ表現の1又は2以上の(例えば、図21-27の1又は2以上の)に示された変数のあらゆる可能な順列を表す。
【0145】
図29の例に示すように、クライアントデバイス2905は、1又は2以上の処理ユニット(本明細書ではCPUとも呼ばれる)2922を含むことができ、これは、少なくとも1つのコンピュータバス2925とインタフェースする。クライアントデバイス2905は、例えば、ユーザコンピュータ210とすることができる。メモリ2930は、永続的ストレージとすることができ、コンピュータバス2925とインタフェースする。メモリ2930は、RAM2932及びROM2934を含む。ROM2934は、BIOS2940を含む。メモリ2930は、オペレーティングシステム2941、アプリケーションプログラム2942、デバイスドライバ、及びプログラムコード、及び/又は本明細書で説明する機能、例えば、本明細書で説明する処理フローの1又は2以上を組み込んだコンピュータ実行可能処理段階を含むソフトウェアモジュール2943、2945のようなソフトウェアプログラムの実行中に、メモリ2930内に格納された情報をCPU2922に提供するために、コンピュータバス2925とインタフェースする。CPU2922はまず、ストレージ、例えば、メモリ2932、1又は複数のデータストレージ媒体2944、取り外し可能メディアドライブ、及び/又は他のストレージデバイスから、コンピュータ実行可能処理段階をロードする。次にCPU2922は、ロードされたコンピュータ実行可能処理段階を実行するために、格納済みの処理段階を実行することができる。格納済みデータ、例えば、ストレージデバイスによって格納されたデータには、コンピュータ実行可能処理段階の実行中にCPU2922によってアクセスすることができる。
【0146】
1又は複数の永続的ストレージ媒体2944は、ソフトウェア及びデータ、例えば、オペレーティングシステム及び1又は2以上のアプリケーションプログラムを格納するために使用可能なコンピュータ可読ストレージ媒体である。1又は複数の永続的ストレージ媒体2944はまた、デジタルカメラドライバ、モニタドライバ、プリンタドライバ、スキャナドライバ、又は他のデバイスドライバのうちの1又は2以上のようなデバイスドライバ、ウェブページ、コンテンツファイル、プレイリスト、及び他のファイルを格納するために用いることもできる。1又は複数の永続的ストレージ媒体2206は更に、本開示の1又は2以上の実施形態を実施するのに使用されるプログラムモジュール及びデータファイルを含むことができる。
【0147】
本開示の目的において、コンピュータ可読媒体は、コンピュータデータを格納し、データは、コンピュータによって実行可能なコンピュータプログラムコードをマシン可読形式で含むことができる。実施例としてであり限定ではなく、コンピュータ可読媒体は、有形又は固定のデータの格納のためのコンピュータ可読ストレージ媒体、或いは、コードを含む信号の一時的な解釈のための通信媒体を含むことができる。本明細書で使用するようなコンピュータ可読ストレージ媒体は、(信号とは対照的な)物理的又は有形のストレージを指し、限定ではないが、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、又は他のデータのような情報の有形の格納のために、何れかの方法又は技術で実施された揮発性及び不揮発性、取り外し可能及び取り外し不可の媒体を含む。コンピュータ可読ストレージ媒体は、限定ではないが、RAM、ROM、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリ、又は他の固体メモリ技術、CD-ROM、DVD、又は他の光学ストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ、又は他の磁気ストレージデバイス、又は所望の情報又はデータ又は命令を有形に格納するために使用可能な及びコンピュータ又はプロセッサによってアクセス可能な他の何れかの物理又は物質媒体を含む。
【0148】
クライアントデバイス2905はまた、電源2926、ネットワークインタフェース2950、オーディオインタフェース2952、ディスプレイ2954(例えば、モニタ又はスクリーン)、キーパッド2956、イルミネータ2958、I/Oインタフェース2960、ハプティック(触覚)インタフェース2962、GPS2964、マイクロフォン2966、ビデオカメラ、TV/ラジオチューナ、オーディオ/ビデオキャプチャカード、サウンドカード、A/Dコンバータ付きアナログオーディオ入力、モデム、デジタルメディア入力(HDMI(登録商標)、光リンク)、デジタルI/Oポート(RS232、USB、FireWire、Thunderbolt)、拡張スロット(PCMCIA、ExpressCard、PCI、PCIe)も含むことができる。
【0149】
本開示の目的において、モジュールは、ソフトウェア、ハードウェア、又はファームウェア(又はこれらの組合せの)システム、処理、又は機能、或いは本明細書で説明する処理、特徴、及び/又は機能を(人間による相互作用又は増補あり又はなしで)実行し又は円滑にするこれらの構成要素である。モジュールは、サブモジュールを備えることができる。モジュールのソフトウェアコンポーネントは、コンピュータ可読媒体上に格納することができる。モジュールは、1又は2以上のサーバと一体化することができ、或いは、1又は2以上のサーバによってロードされて実行することができる。1又は2以上のモジュールは、1つのエンジン又は1つのアプリケーションにグループ化することができる。
【0150】
図30は、本開示の1又は2以上の実施形態による、サーバコンピュータ205、ユーザコンピュータ210、及び/又はユーザコンピュータ230のようなコンピュータの実施例の内部アーキテクチャを示すブロック図である。本明細書で言及されるようなコンピュータとは、論理又は符号化された命令を実行する能力があるプロセッサを備えたあらゆるデバイスを指し、幾つか例を挙げると、サーバ、パーソナルコンピュータ、セットトップボックス、タブレット、スマートフォン、パッドコンピュータ、又はメディアデバイスとすることができる。図30の例に示すように、内部アーキテクチャ3000は、少なくとも1つのコンピュータバス3002とインタフェースする1又は2以上の処理ユニット(本明細書ではCPUとも呼ばれる)3012を含む。コンピュータバス302とインタフェースするのは更に、1又は複数の永続的ストレージ媒体3006、ネットワークインタフェース3014、メモリ技術3004、例えばランダムアクセスメモリ(RAM)、ランタイム一時メモリ、読み出し専用メモリ(ROM)等、フロッピー、CD-ROM、DVD等のメディアのような取り外し可能メディアを含むメディアとの間で読み書きが可能なドライブのためのインタフェースであるメディアディスクドライブインタフェース2308、モニタ又は他のディスプレイデバイス用のインタフェースであるディスプレイインタフェース3010、キーボード用のインタフェースであるキーボードインタフェース3016、マウス又は他のポインティングデバイス用のインタフェースであるポインティングデバイスインタフェース3018、及び個別には図示していない種々の他のインタフェース、例えばパラレル及びシリアルポートインタフェース、ユニバーサルシリアルバス(USB)インタフェース等がある。
【0151】
メモリ3004は、オペレーティングシステム、アプリケーションプログラム、デバイスドライバ、及びプログラムコード、及び/又は本明細書で説明する機能、例えば、本明細書で説明する処理フローの1又は2以上を組み込んだコンピュータ実行可能処理段階を含むソフトウェアモジュールのようなソフトウェアプログラムの実行中に、メモリ3004内に格納された情報をCPU3012に提供するために、コンピュータバス3002とインタフェースする。CPU3012はまず、ストレージ、例えば、メモリ3004、1又は複数のデータストレージ媒体3006、取り外し可能メディアドライブ、及び/又は他のストレージデバイスから、コンピュータ実行可能処理段階をロードする。次にCPU3012は、ロードされたコンピュータ実行可能処理段階を実行するために、格納済みの処理段階を実行することができる。格納済みデータ、例えば、ストレージデバイスによって格納されたデータには、コンピュータ実行可能処理段階の実行中にCPU3012によってアクセスすることができる。
【0152】
上述のように、1又は複数の永続的ストレージ媒体3006は、ソフトウェア及びデータ、例えば、オペレーティングシステム及び1又は2以上のアプリケーションプログラムを格納するために使用可能なコンピュータ可読ストレージ媒体である。1又は複数の永続的ストレージ媒体3006はまた、デジタルカメラドライバ、モニタドライバ、プリンタドライバ、スキャナドライバ、又は他のデバイスドライバ、ウェブページ、コンテンツファイル、プレイリスト、及び他のファイルのうちの1又は2以上のようなデバイスドライバを格納するために用いることもできる。1又は複数の永続的ストレージ媒体3006は更に、本開示の1又は2以上の実施形態を実施するのに使用されるプログラムモジュール及びデータファイルを含むことができる。
【0153】
コンピュータの内部アーキテクチャ3000は、(上述のように)マイクロフォン、ビデオカメラ、TV/ラジオチューナ、オーディオ/ビデオキャプチャカード、サウンドカード、A/Dコンバータ付きアナログオーディオ入力、モデム、デジタルメディア入力(HDMI(登録商標)、光リンク)、デジタルI/Oポート(RS232、USB、FireWire、Thunderbolt)、拡張スロット(PCMCIA、ExpressCard、PCI、PCIe)を含むことができる。
【0154】
CNAガイドケアは、2つの側面を有し、これらは併せて、医療提供者、支払人、及び疾病を患っている患者のトライアドを通じて、CNAの適用により米国における価値ベースの医療介護の供給を可能にする。
【0155】
第1側面である有効化ツールは、医療提供者と、第1COTAモジュールを備えたプロセッサを含むコンピュータと、ネットワークを介して第1COTAに通信可能にリンクされた第2COTAモジュールを備えた第1クライアントデバイスと、支払人との間の相互作用を含む。これにより、支払人は、プロセッサの第1COTAモジュールに通信可能にリンクされた第2COTAモジュールを備えた第1クライアントデバイスを介してネットワーク上で、患者の健康保険給付がサービスを保証する患者に関して考慮中の医療サービスを識別し;このサービスが病状を診断又は治療目的のためであることを示して;支払人によって選択された変数を識別する通信をプロセッサに伝送できるようにする。支払人から通信を受信すると、第1COTAモジュールは、第2COTAモジュールに、(i)各CNAの臨床転帰データ、(ii)治療中の時間上のキーポイントにおいて、各ノーダルアドレスの患者に対する医療提供者の不利差異に寄与する、存在しない必要な医療と不要な医療の両方を含む各CNAにおける各医療提供者の不利差異データ、(iii)CNAに割り当てられた患者集団内の各患者を治療するためのリアルタイムのコストデータを含むコストレポート、及び(iv)(1)臨床転帰に対する治療費、(2)治療費及び治療の臨床転帰に対する毒性発現率及び重症度、(3)療法及び生活品質のうちの1又は2以上を相関付けるグラフ分析を含む情報を送信することができる。この情報に基づいて、支払人が時間上のキーポイントにおいて、(a)患者に対する潜在的な有益性及び有害性を考慮して、医療サービスが、サービスの適切な提供又はレベルであること、(b)医療サービスが、臨床転帰を改善して総治療費を削減することによって、健康転帰の改善に効果的であること、代替的な保健介入又は介入が無い場合と比較して、このサービスが、治療される病状及び臨床転帰にとってコスト効率が良いこと、及びこのサービスが、一般に認められた医療行為に従うこと、を確証することができると、支払人は、この患者の医療サービスに関して、医療提供者への支払いを承認することができる。
【0156】
図31の実施例に示すように、乳癌患者のための本開示の実施形態によるCNAガイド医療の第2側面は、第1COTAモジュールを備えたプロセッサを含むコンピュータと、ネットワークを介して第1COTAモジュールに通信可能にリンクされた第3COTAモジュールを備えた第2クライアントデバイスと、患者との間の相互作用を含む。第3臨床転帰追跡及び分析モジュールを備えた第2クライアントデバイスを介して患者と一連の通信をやりとりすると、第1COTAモジュールは以下の3つを行う:患者が自身の病気の完全な医学的評価(例えば、物理的評価、実験室評価、造影等)を取得してCNAを割り当てることができるように患者に情報を提供する;割り当てられたCNAを用いて、ケアを最適化して不利差異のリスクを軽減する、病気のための治療オプションを患者に示す;CNAガイドケアに従い、許容できる治療費で最良の転帰を有する、患者の地理的地域内の医師を患者に示すことで、患者が、医療提供者及び所望のレベルのCNAガイドケアを選択できるようにする。
【0157】
図32に示すように、支払人の観点からすれば、この有効化ツールは、検査、診断、及び治療のための事前許可を排除し、事前承認を排除し、照会の必要を排除するために効果的とすることができる。医療提供者の観点からすれば、このツールは、医療に関して提供者に支払うのに必要な時間を短縮する。従って、有効化ツールにより、医療は、診療ごとの支払いベースの還付を最適化でき、診療ごとの支払いからリスクベースの治療還付に移行させる(例えば、サービスを束ねる(バンドル)ことによって)ことができる。患者の観点からすれば、CNAガイドケアは以下の3つを有する:第1に、患者が自身の病気の完全な医学的評価を得るために及び第1COTAモジュールがCNAを患者に割り当てるために十分な情報を患者に提供し、第2に、CNAを用いて、地理、臨床転帰、コスト、及び患者が不利差異を回避するために最適化された治療を選択できるようにする、患者が設定した他の基準に基づいて、患者に治療オプションを示し、第3に、許容できる治療費で最良の転帰を有するCNAガイドケアに従う、患者の地域内の医療提供者を患者に示す。
【0158】
当業者であれば、本開示の方法及びシステムは、多くの方法で実施することができ、従って、上述の例示的な実施形態及び実施例によって限定されないことは理解されるであろう。言い換えれば、ハードウェアとソフトウェア又はファームウェアとの様々な組合せにおいて、単一又は複数の構成要素によって実行される機能要素、及び個々の機能は、ユーザコンピューティングデバイス又はサーバ又はその両方の何れかにおいて、ソフトウェアアプリケーション間に分散させることができる。この点では、本明細書で説明する様々な実施形態のあらゆる数の特徴を、1又は複数の実施形態に組み合わせることができ、本明細書で説明する特徴の全てよりも少ない、又はそれよりも多くを有する代替の実施構成形態が可能である。機能はまた、現在公知の又は将来公知になる方法で、複数の構成要素間で、全体的又は部分的に分散させることもできる。従って、本明細書で説明する機能、特徴、インタフェース、及び選好を実現する上で、ソフトウェア/ハードウェア/ファームウェアの無数の組合せが可能である。更に、本開示の範囲は、ここで説明する特徴及び機能及びインタフェース、並びに現在及び今後にわたって当業者であれば理解されるように、本明細書で説明するハードウェア又はソフトウェア又はファームウェアコンポーネントに加えることができる変形及び修正を実行するための、従来から公知の方法まで及ぶ。
【0159】
1又は2以上の実施形態に関してシステム及び方法を説明してきたが、本開示は、ここに開示される実施形態に限定される必要はないことを理解されたい。特許請求の精神及び範囲に含まれる種々の修正及び類似の設定を網羅するものであり、この範囲は、このような修正及び類似の構造全てを包含するように、最も広い解釈を認めるべきである。本開示は、以下の特許請求の範囲のありとあらゆる実施形態を含む。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15A
図15B
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32