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▶ スンチョンヒャン ユニバーシティ インダストリー アカデミー コーポレーション ファウンデーションの特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-25
(45)【発行日】2023-10-03
(54)【発明の名称】長繊維複合材の製造方法
(51)【国際特許分類】
   B29B 15/12 20060101AFI20230926BHJP
   C08J 5/04 20060101ALI20230926BHJP
【FI】
B29B15/12
C08J5/04 CEZ
C08J5/04 CER
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2022502999
(86)(22)【出願日】2020-07-16
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-22
(86)【国際出願番号】 KR2020009396
(87)【国際公開番号】W WO2021010775
(87)【国際公開日】2021-01-21
【審査請求日】2022-01-20
(31)【優先権主張番号】10-2019-0086702
(32)【優先日】2019-07-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519074549
【氏名又は名称】スンチョンヒャン ユニバーシティ インダストリー アカデミー コーポレーション ファウンデーション
【氏名又は名称原語表記】SOONCHUNHYANG UNIVERSITY INDUSTRY ACADEMY COOPERATION FOUNDATION
【住所又は居所原語表記】22,Soonchunhyang-ro,Sinchang-myeon,Asan-si,Chungcheongnam-do 31538,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000914
【氏名又は名称】弁理士法人WisePlus
(72)【発明者】
【氏名】イ, ジェ シック
【審査官】福井 弘子
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2013/038521(WO,A1)
【文献】特開平11-099519(JP,A)
【文献】特開2005-263828(JP,A)
【文献】特表2015-507650(JP,A)
【文献】特開2012-110935(JP,A)
【文献】特開2010-264680(JP,A)
【文献】特開2006-334876(JP,A)
【文献】川邊和正,熱可塑性プリプレグ装置を開発するための樹脂含浸シミュレーション,平成12年度 福井県工業技術センター研究報告書,No.17,日本,福井件工業技術センター 企画支援室,2001年09月,110-113
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08J 5/00-5/02
C08J 5/12-5/22
B29C 41/00-41/36
B29C 41/46-41/52
B29C 70/00-70/88
B05D 1/00-7/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
樹脂を入れる容器、上記容器内部に配置され、一方向に回転するローラ、繊維集束体(fiber bundle)に張力を加え、上記繊維集束体(fiber bundle)を一方向に移動させる引出部、及び上記容器内部に樹脂を供給する樹脂供給部を含む繊維複合材の製造装置を用いた繊維複合材の製造方法であって、
上記樹脂供給部が既に設定された圧力で上記容器内部に樹脂を供給する供給ステップ;
上記引出部が繊維集束体(fiber bundle)を一方向に移動させる移動ステップ;
上記容器内部に供給された樹脂が上記繊維集束体(fiber bundle)の内部に浸透する含浸ステップ;を含み、
上記既に設定された圧力は、0.3~5.5気圧(atm)であり、
上記含浸ステップは、次の数学式1によって制御される、長繊維複合材の製造方法。
【数1】
(V:繊維集束体の浸透平均速度、n:樹脂のパワーロー係数、K:垂直浸透度(Transverse permeability)、μeff:有効粘度(Effective viscosity)、ΔP:樹脂の浸透圧力、L:繊維集束体の厚さ)
【請求項2】
上記繊維集束体(fiber bundle)は多孔性(porosity)を有し、上記含浸ステップは、
上記樹脂が上記繊維集束体(fiber bundle)の内部空隙を満たすのに要する浸透時間が、既に設定された時間以下となるように、上記繊維集束体(fiber bundle)の空隙率を制御する空隙率制御ステップを含むことを特徴とする、請求項1に記載の長繊維複合材の製造方法。
【請求項3】
上記空隙率制御ステップは、上記繊維集束体(fiber bundle)に含まれるそれぞれの繊維ユニット(fiber unit)間の距離を制御するステップを含むことを特徴とする、請求項2に記載の長繊維複合材の製造方法。
【請求項4】
上記繊維集束体(fiber bundle)に含まれるそれぞれの繊維ユニット(fiber unit)間の距離を制御するステップは、上記繊維集束体(fiber bundle)に張力を加える方向と垂直な方向に力を加える方法で行われることを特徴とする、請求項3に記載の長繊維複合材の製造方法。
【請求項5】
上記繊維集束体(fiber bundle)に含まれるそれぞれの繊維ユニット(fiber unit)間の距離を制御するステップは、上記繊維集束体内に浸透される樹脂の量を調節する方法で行われることを特徴とする、請求項3に記載の長繊維複合材の製造方法。
【請求項6】
上記ローラは、互いに離隔した第1のローラ及び第2のローラを含むことを特徴とする、請求項1に記載の長繊維複合材の製造方法。
【請求項7】
上記繊維集束体は、上記第1のローラにより浸透される樹脂の量を調節して部分含浸されることを特徴とする、請求項6に記載の長繊維複合材の製造方法。
【請求項8】
上記含浸ステップでは、既に設定された圧力により容器内部に供給された樹脂が、上記第1のローラ及び第2のローラの間を通過して上記繊維集束体(fiber bundle)内部に浸透することを特徴とする、請求項6に記載の長繊維複合材の製造方法。
【請求項9】
上記樹脂は、パワーロー係数が0.25~0.92の非ニュートン性樹脂であることを特徴とする、請求項1に記載の長繊維複合材の製造方法。
【請求項10】
上記非ニュートン性樹脂は、無水マレイン酸、アクリル酸、アミン、エステル、エポキシ、及びこれらが化学結合されてなる化合物のうちの少なくとも一つ以上を含むことを特徴とする、請求項に記載の長繊維複合材の製造方法。
【請求項11】
上記非ニュートン性樹脂は、ポリプロピレン系樹脂、ナイロン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリブチレンテレフタレート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、及びポリビニルクロライド樹脂のうちの少なくとも一つ以上を含むことを特徴とする、請求項に記載の長繊維複合材の製造方法。
【請求項12】
上記樹脂は、ナノ粒子が分散されていることを特徴とする、請求項1に記載の長繊維複合材の製造方法。
【請求項13】
上記ナノ粒子は、ナノクレー粒子、セルロースナノ繊維粒子、炭素ナノ粒子、ジンクサルファイドナノ粒子、及び銀ナノ粒子のうちの少なくとも一つ以上を含むことを特徴とする、請求項12に記載の長繊維複合材の製造方法。
【請求項14】
上記繊維集束体(fiber bundle)は、ガラス繊維フィラメント、炭素繊維フィラメント、バサルト繊維フィラメント、アラミド繊維フィラメント、スペクトラ繊維フィラメント、天然繊維フィラメント、及びこれらを混合した混合フィラメントのうちの少なくとも一つ以上であることを特徴とする、請求項1に記載の長繊維複合材の製造方法。
【請求項15】
上記長繊維複合材は、熱可塑性を有することを特徴とする、請求項1に記載の長繊維複合材の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、長繊維複合材の製造方法に関し、繊維集束体(fiber bundle)に樹脂が含浸された長繊維複合材の製造方法に関するものである。
【0002】
また、本発明は、繊維集束体(fiber bundle)に、非ニュートン性樹脂(Non-Newtonian resin)を含浸させた熱可塑性長繊維複合材の製造方法に関するものである。
【0003】
さらに、本発明は、非ニュートン性樹脂(Non-Newtonian resin)の浸透圧力、有効粘度、垂直浸透度及び平均浸透速度、繊維集束体(fiber bundle)の厚さの相関関係を示す数学式1を用いて非ニュートン樹脂の含浸工程効率を向上させた熱可塑性長繊維複合材の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0004】
原油高騰による産業分野における高剛性・軽量化素材の需要が増加するにつれ、連続繊維強化高分子複合素材に対する関心が高まっている。熱硬化性樹脂の場合、低粘度を有するため、中間材及び完成品の含浸度に優れ、かつ比較的速い含浸速度による大量生産が可能であり、従来から多くの研究や製品生産が行われてきた。しかし、リサイクルが難しく、樹脂の硬化サイクルが長いという短所を抱えていた。その反面、環境配慮型に対する世界的な関心が高まり、世界市場をベースにして価格競争力の確保が急務となり、リサイクル及び工程時間の短縮を利点とした熱可塑性高分子複合素材に関心が集中している。しかし、熱可塑性樹脂の場合、溶融粘度が非常に高く、含浸に要する時間が増加して生産性が低下し、これによる製品の価格競争力低下の問題点を考慮せざるを得ない。
【0005】
熱可塑性樹脂高分子複合素材は、短繊維で強化された熱可塑性高分子複合素材(Short Fiber Thermoplastic:SFT)と、長繊維で強化された熱可塑性高分子複合素材(Long Fiber Thermoplastic:LFT)を用いた製品の生産が産業界で大きな部分を占めていた。しかし、より高次元の、高剛性、軽量化、価格競争力、及び環境配慮性を同時に考慮する市場ニーズの変化に伴って連続繊維強化熱可塑性高分子複合素材(Continuous fiber reinforced thermoplastic)に対する好みが増し、その製造工程の効率向上による生産性の増大が、大きな関心事として注目されている。
【0006】
一方、樹脂を繊維束に付着させて繊維束の内部まで浸透させる工程は、含浸工程と呼ばれるが、樹脂を付着させて毛細管現象による浸透を期待するだけでは、希望の製造時間を達成した樹脂含浸繊維束を製造することが極めて困難である。それで、繊維束の内部に樹脂を浸透させる含浸性を向上させるための研究が行われている。
【0007】
従来の技術として、特許文献1には、製造装置を全て減圧空間内に維持して樹脂含浸繊維束を製造する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】特開昭60-240435号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、繊維集束体(fiber bundle)に樹脂が含浸された長繊維複合材の製造方法を提供することにある。
【0010】
また、本発明は、非ニュートン性樹脂の浸透圧力、有効粘度、垂直浸透度及び平均浸透速度、繊維集束体(fiber bundle)の厚さの相関関係を示す数学式1を用いて、非ニュートン樹脂の含浸工程効率を向上させた、熱可塑性長繊維複合材の製造方法に関するものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述の目的を達成するため、本発明の製造方法は、
樹脂を入れる容器、上記容器内部に配置され、一方向に回転するローラ、繊維集束体(fiber bundle)に張力を加え、上記繊維集束体(fiber bundle)を一方向に移動させる引出部、及び上記容器内部に樹脂を供給する樹脂供給部を含む長繊維複合材の製造装置を用いた長繊維複合材の製造方法であって、
上記樹脂供給部が既に設定された圧力で上記容器内部に樹脂を供給する供給ステップ;
上記引出部が繊維集束体(fiber bundle)を一方向に移動させる移動ステップ;
上記容器内部に供給された樹脂が上記繊維集束体(fiber bundle)の内部に浸透する含浸ステップ;を含み、
上記含浸ステップは、次の数学式1によって制御されることを特徴とする。
【0012】
【数1】
(V:繊維集束体の浸透平均速度、n:樹脂のパワーロー係数、K:垂直浸透度(Transverse permeability)、μeff:有効粘度(Effective viscosity)、ΔP:樹脂の浸透圧力、L:繊維集束体の厚さ)
【発明の効果】
【0013】
本発明の製造方法によれば、繊維集束体(fiber bundle)の種類及び加工形態、樹脂の種類などの加工条件による含浸度を事前に予測できるため、既に設定された時間内に完全に含浸が行われるように繊維集束体及び樹脂の加工条件を設定することができる。
【0014】
また、比較的簡単な工程方法、即ち、樹脂の供給圧力を制御、又は、繊維集束体の空隙率を制御する方法によって含浸効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の実施例に係る長繊維複合材製造装置の一部分を示す模式図である。
図2】本発明の実施例に係る繊維ユニット(fiber unit)を示す模式図である。
図3】本発明の実施例に係る繊維ユニット(fiber unit)を示す模式図である。
図4】本発明の実施例に係る長繊維複合材の製造方法を示すアルゴリズムである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付の図面を参照して本発明の好適な実施形態について後述する。しかし、本発明の実施形態は、種々に変更して実施することが可能であり、本発明の範囲が後述する実施形態に限定されることはない。また、本発明の実施形態は、当該技術分野において通常の知識を有する者に対して、本発明をより完全に説明するために提供されるものである。従って、図面における要素の形状や大きさなどは、より明確な説明のため、誇張されることがあり、図面上の同一の符号で示される要素は同一の要素である。また、類似の機能及び作用を有する部分については、図面全体にわたって同一の符号を付してある。さらに、明細書全体において、ある構成要素を「含む」とは、特に断りのない限り、他の構成要素を除くのではなく、他の構成要素をさらに含むことが可能であることを意味する。
【0017】
本発明の実施例に係る長繊維複合材の製造方法は、樹脂が繊維集束体(fiber bundle)内に含浸されて形成される長繊維複合材を製造する方法であって、特に、熱を加えると溶解する性質を有する熱可塑性樹脂を繊維集束体に含浸させることで長繊維複合材を製造する方法である。
【0018】
それで、本発明の実施例に係る長繊維複合材は、熱可塑性長繊維複合材であり得る。
【0019】
本明細書中の「繊維集束体(fiber bundle)」とは、数ないし数十マイクロメートル(μm)大きさの平均直径(D)を有する繊維ユニット(fiber unit)が、数百ないし数万本集束されている繊維束を意味する。
【0020】
上記繊維集束体(fiber bundle)は、ガラス繊維フィラメント、炭素繊維フィラメント、バサルト繊維フィラメント、アラミド繊維フィラメント、スペクトラ繊維フィラメント、天然繊維フィラメント、及びこれらを混合した混合フィラメントのうちの少なくとも一つ以上であり得る。
【0021】
本発明の実施例に係る長繊維複合材の製造方法は、
樹脂を入れる容器、上記容器内部に配置され、一方向に回転するローラ、繊維集束体(fiber bundle)に張力を加え、上記繊維集束体(fiber bundle)を一方向に移動させる引出部、及び上記容器内部に樹脂を供給する樹脂供給部を含む長繊維複合材の製造装置を用いた長繊維複合材の製造方法であって、
上記樹脂供給部が既に設定された圧力で上記容器内部に樹脂を供給する供給ステップ;
上記引出部が繊維集束体(fiber bundle)を一方向に移動させる移動ステップ;
上記容器内部に供給された樹脂が上記繊維集束体(fiber bundle)の内部に浸透する含浸ステップ;を含み、上記含浸ステップは、次の数学式1によって制御され得る。
【0022】
【数2】
(V:繊維集束体の浸透平均速度、n:樹脂のパワーロー係数、K:垂直浸透度(Transverse permeability)、μeff:有効粘度(Effective viscosity)、ΔP:樹脂の浸透圧力、L:繊維集束体の厚さ)
【0023】
図1は、本発明の一実施例に係る長繊維複合材製造装置の一部分を示す模式図である。図1に示されるように、本発明の実施例に係る長繊維複合材の製造装置は、樹脂を入れる容器10、上記容器内部に配置され、一方向に回転するローラ20、繊維集束体(fiber bundle)200に張力を加え、上記繊維集束体(fiber bundle)200を一方向に移動させる引出部30、及び上記容器内部に樹脂100を供給する樹脂供給部40を含むことができる。
【0024】
以下、本発明の実施例に係る長繊維複合材の製造方法を各ステップごとに詳細に説明する。
【0025】
上記供給ステップは、上記樹脂供給部40が既に設定された圧力で上記容器10内部に樹脂100を供給するステップである。
【0026】
上記容器10は、図1に示されるように、樹脂供給部40と連結されて樹脂供給部40から樹脂の供給を受け、上記供給された樹脂を上記繊維集束体に浸透させるため、上部及び下部が開放されている容器であり得る。
【0027】
上記樹脂供給部40は、図1のように、下部に狭い入口を有する容器10の上記入口に連結され、上記入口を介して上記容器の内部に樹脂100を供給することができる。
【0028】
この時、上記樹脂供給部40は、上記樹脂100を、0.3~5.5気圧(atm)の圧力で上記容器10の内部に供給することが好ましい。
【0029】
これは、上記樹脂100を上記繊維集束体(fiber bundle)200の内部に浸透させるためであり、上記圧力が0.3気圧(atm)未満である場合、上記樹脂が上記繊維集束体の内部に浸透しないという問題が発生することがあり、上記圧力が5.5atmを超える場合、上記樹脂の浸透過程において上記繊維集束体が移動し難くなる問題が発生することがあり得る。
【0030】
上記樹脂100は、熱可塑性樹脂、50~500℃で熱可塑性特性を示す熱可塑性樹脂、非ニュートン性樹脂(Non-Newtonian resin)、及び常温でパワーロー非ニュートンが現れるパワーロー非ニュートン性樹脂、並びにこれらの混合物のうちの少なくとも一つであり得る。
【0031】
上記樹脂100は、パワーロー係数が0.25~0.92である非ニュートン性樹脂であり得る。
【0032】
なお、非ニュートン性樹脂(Non-Newtonian resin)とは、非ニュートン性、即ち、剪断速度によって粘度が変化する特性を有する樹脂を意味し、非ニュートン性流体(Non-Newtonian fluids)と同一であり得る。ニュートン流体の場合、流体の性質や流動が外部荷重とは無関係に一定に維持されるが、粘性は、温度と圧力のみの関数で表現することができ、このようなニュートン流体は、剪断速度が変化しても粘度が一定に維持される性質を持つ流体であり得る。
【0033】
上記非ニュートン性樹脂は、パワーロー(Power-law)非ニュートン性樹脂であり得る。
【0034】
パワーロー(Power-law)非ニュートン性樹脂とは、剪断速度(Shear rate)による樹脂の粘度(Viscosity)を、パワーロー係数(Power-law Index)と、ゼロ剪断速度粘度(Zero Shear Rate Viscosity)の媒介変数により表現される非ニュートン性樹脂を意味することができる。
【0035】
高分子プラスチックのような樹脂は、殆ど、剪断薄化(Shear Thinning)挙動、即ち、剪断速度が増加しながら樹脂粘度は減少するような挙動を示すが、パワーロー係数(Power-law Index)は、このように剪断薄化挙動を数値化して表現した指数であって、0~1間の値を有し、この時、樹脂粘度が剪断速度に対して減少する程度が大きくなるほど0に近接し、逆に、樹脂粘度が剪断速度に対して減少する程度が小さくなるほど1に近接する。例えば、剪断薄化挙動の大きなポリプロピレン樹脂は、パワーロー係数が0.3~0.4付近にあり、剪断薄化挙動の小さなポリカーボネート樹脂は、0.9付近にある。
【0036】
上記非ニュートン性樹脂は、繊維集束体の表面との親和性を示す非ニュートン性樹脂であって、無水マレイン酸、アクリル酸、アミン、エステル、エポキシ、及びこれらが化学結合している化合物のうちの少なくとも一つ以上を含むことができる。
【0037】
また、上記非ニュートン性樹脂は、繊維集束体の表面との親和性を示す非ニュートン性樹脂であって、ポリプロピレン系樹脂、ナイロン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリビニルクロライド樹脂、及びこれらの混合樹脂のうちの少なくとも一以上を含むことができる。
【0038】
上記ポリプロピレン系樹脂は、ホモポリプロピレン、プロピレンエチレンブロック共重合体ポリプロピレン、プロピレンエチレンランダム共重合体ポリプロピレン及びメタロセンポリプロピレンのうちの少なくとも一つを含むことができ、好ましくは、40重量%以上を含むことができる。
【0039】
上記ポリエチレン系樹脂は、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、リニア低密度ポリエチレン、メタロセンポリエチレン、及びエチレン系エラストマのうちの少なくとも一つを含むことができ、好ましくは、40重量%以上を含むことができる。
【0040】
上記ナイロン系樹脂は、アミド成分の基を含む樹脂であって、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、ナイロン46、ポリフタルアミド、無定形ナイロン、及びこれらの混合樹脂のうちの少なくとも一つ以上であり得る。
【0041】
上記移動ステップは、上記引出部30が繊維集束体(fiber bundle)200を一方向に移動させるステップである。
【0042】
本発明の実施例に係る長繊維複合材の製造方法では、繊維集束体200を一方向又は双方向に移動させ、また、樹脂を上記繊維集束体の内部に浸透させる。
【0043】
上記繊維集束体(fiber bundle)200において、繊維集束体(fiber bundle)200の一面から他面までの距離を厚さとし、上記で上記繊維集束体(fiber bundle)200の移動方向と垂直な方向の繊維集束体の一端から他端までの距離を幅とし、繊維集束体(fiber bundle)200の移動方向と平行な方向における繊維集束体の一端から他端までの距離を長さとするとき、図2及び図3に示されるように、上記繊維集束体(fiber bundle)200は、図2のように幅方向に揃えられた複数個の繊維ユニット(fiber unit)を含むことができ、又は長さ方向に揃えられた複数個の繊維ユニット(fiber unit)を含むことができる。上記繊維集束体(fiber bundle)200が長さ方向に移動中に上記繊維集束体(fiber bundle)200の厚さ方向に上記樹脂100が浸透することができる。
【0044】
上記引出部30は、上記繊維集束体(fiber bundle)に張力を加え、上記繊維集束体(fiber bundle)を一方向に移動させることができ、上記張力は、上記引出部によって上記繊維集束体が移動する方向に加えられる。
【0045】
上記含浸ステップは、上記容器内部に供給された樹脂が上記繊維集束体(fiber bundle)の内部に浸透するステップである。
【0046】
上記含浸ステップは、上記樹脂100が上記繊維集束体(fiber bundle)200の空隙を満たすステップであり得る。
【0047】
上記繊維集束体(fiber bundle)200は、上記複数個の繊維ユニット(fiber unit)間の空隙を含んで多孔性(porosity)を有することができる。それで、上記繊維集束体(fiber bundle)200は、内部に複数個の空隙を有する繊維状多孔媒質(fibrous porous media)であり、上記含浸ステップは、上記樹脂100が上記繊維集束体内に浸透して上記繊維集束体(fiber bundle)200の空隙を埋めるステップであり得る。
【0048】
上記含浸ステップは、次の数学式1によって制御され得る。
【0049】
【数3】
(V:繊維集束体の浸透平均速度、n:樹脂のパワーロー係数、K:垂直浸透度(Transverse permeability)、μeff:有効粘度(Effective viscosity)、ΔP:樹脂の浸透圧力、L:繊維集束体の厚さ)
【0050】
上記数学式1は、樹脂の浸透圧力(ΔP)、有効粘度(μeff)、垂直浸透度(K)及び平均浸透速度(V)、繊維集束体(fiber bundle)の厚さ(L)の相関関係を示す。
【0051】
なお、上記樹脂は、有効粘度を有する熱可塑性樹脂、非ニュートン性樹脂(Non-Newtonian resin)又は非ニュートン性流体(Non-Newtonian fluids)であることが好ましい。
【0052】
上記有効粘度は、熱可塑性樹脂、非ニュートン性樹脂(Non-Newtonian resin)又は非ニュートン性流体(Non-Newtonian fluids)の剪断薄化(Shear Thinning)挙動を示すパワーロー係数(Power-law Index)により表現された粘度であって、下記数学式2によって計算され得る。
【0053】
【数4】
(μ:樹脂のゼロ剪断速度粘度、Φmax/Φ:繊維集束体の相対体積分率、f(φ):フィッティングパラメータ)
【0054】
上記含浸ステップは、図4のアルゴリズムによって制御され得る。図4のアルゴリズムは、以下のステップで行うことができる。
【0055】
図4は、本発明の実施例に係る長繊維複合材の製造方法を示すアルゴリズムである。
【0056】
まず、第1のステップにおいて、繊維集束体に含まれた繊維ユニット(fiber unit)の直径(D)、個数及び繊維集束体(fiber bundle)の幅を設定し、樹脂の種類を選択してゼロ剪断速度粘度(μ)、樹脂のパワーロー係数(n)を設定し、樹脂の浸透圧力(ΔP)を加工条件として設定することができる。
【0057】
この時、上記繊維ユニット(fiber unit)の直径(D)は、5~100μmの大きさを有することが好ましい。
【0058】
もし、上記繊維ユニット(fiber unit)の直径(D)が5μm未満である場合、上記繊維ユニットを含む長繊維を含浸するステップにおいて、含浸性が低下するという問題が発生するおそれがあり、上記繊維ユニット(fiber unit)の直径(D)が100μmを超える場合、製造される最終製品、即ち、長繊維複合材の機械的物性が低下するという問題が発生するおそれがある。
【0059】
上記繊維集束体(fiber bundle)の幅は、10~30mmであることが好ましく、12~24であることがより好ましい。
【0060】
もし、上記繊維集束体(fiber bundle)の幅が10mm未満である場合、樹脂の含浸が極めて困難であるという問題が発生するおそれがあり、上記繊維集束体(fiber bundle)の幅が30mmを超える場合、繊維ユニット間の速度の差による摩擦が過度に発生するという問題が発生するおそれがある。
【0061】
ゼロ剪断速度粘度(Zero Shear Rate Viscosity)とは、剪断速度(Shear Rate)0での樹脂が有する粘度を意味する。
【0062】
上記樹脂は、1~300Pa.sのゼロ剪断速度粘度を有する非ニュートン性樹脂であり得る。
【0063】
もし、上記ゼロ剪断速度粘度が1Pa.s未満である場合、分子量が低すぎて機械的物性が低下するという問題が発生するおそれがあり、上記ゼロ剪断速度粘度が300Pa.sを超える場合、粘度が高すぎて樹脂の含浸が極めて困難であるという問題が発生するおそれがある。
【0064】
また、上記樹脂は、0.25~0.92のパワーロー(Power-law)係数を有する非ニュートン性樹脂であることが好ましい。
【0065】
もし、上記パワーロー係数が0.25未満である場合、高分子設計が難しく、可塑剤のような流動性を向上させるための添加剤を過度に混合する必要があるという問題が発生するおそれがあり、上記パワーロー係数が0.92を超える場合、樹脂の浸透が極めて困難であるという問題が発生するおそれがある。
【0066】
また、上記樹脂の浸透圧力(ΔP)は、0.3~5.5気圧(atm)の圧力を加えることが好ましい。
【0067】
もし、上記樹脂の浸透圧力(ΔP)が0.3atm未満である場合、上記樹脂が上記繊維集束体の内部に浸透し難くなるという問題が発生するおそれがあり、上記樹脂の浸透圧力(ΔP)が5.5を超える場合、上記樹脂の浸透過程において上記繊維集束体に過度な力が加えられ、移動が極めて困難であるという問題が発生するおそれがある。
【0068】
第2のステップにおいて、上記設定条件中、繊維集束体の空隙率の設定を行う。
【0069】
上記空隙率は、0.1~0.9の値を有することができるが、これに制限されない。
【0070】
本発明の実施例に係る上記含浸ステップでは、上記樹脂100が上記繊維集束体(fiber bundle)200の内部空隙を満たすのに要する浸透時間が、既に設定された値以下となるように、上記繊維集束体の空隙率を制御する空隙率制御ステップを含むことができる。
【0071】
上記空隙率は、下記[式1]によって計算され得る。
【0072】
上記空隙率は、0~1間の値を有することができ、0.1~0.9の値を有することがより好ましい。
【0073】
繊維集束体中の繊維ユニット(fiber unit)が占める繊維体積分率(Φ)は、(1-空隙率)であり得る。
【0074】
【数5】
【0075】
上記空隙率は、繊維体積含有量、繊維ユニット間の距離、及び繊維ユニットのパッキング形態によって変化し得る。長繊維複合材は、高繊維含有量で製造可能であり、繊維ユニットは、ヘキサゴナル(Hexagonal)型でパッキング(Packing)され得る。
【0076】
また、繊維ユニット間の距離(S)は、下記[式2]によって計算され、もし、上記繊維ユニットがヘキサゴナル型でパッキングされる場合、繊維ユニット間のアスペクト比(Aspect ratio、S)は、√3であり得る。
【0077】
【数6】
(S:繊維ユニット間の距離、S:繊維ユニット間の形状比、Φ:繊維体積分率、D:繊維ユニットの直径)
【0078】
上記繊維集束体に含まれる繊維ユニットの個数は、下記[式3]によって計算され得る。
【0079】
【数7】
(TEX:繊維集束体1km当たりのg重量)
繊維ユニット1m当たりの重量=繊維ユニットの断面積×繊維密度
【数8】
【0080】
繊維集束体は、上記式3によって計算された繊維集束体に含まれる繊維ユニットの個数及び繊維ユニット間の距離(s)から、繊維体積含有量別に繊維集束体を広げた時、広げられた幅(W)において1層中に含まれる繊維ユニットの個数を知ることができ、1層中に存在する繊維ユニットの個数から、上記繊維集束体に含まれた繊維ユニットの層数を知ることができる。このように繊維集束体の繊維ユニットの層数を知ると、樹脂が浸透すべき厚さ(L)を知ることができる。
【0081】
この時、上記浸透時間は、上記繊維集束体内の空隙を全て埋めるのに要する時間、又は上記繊維集束体の空隙率(porosity)を0%にするのに要する時間である完全浸透時間であり得る。
【0082】
上記繊維集束体の空隙率(porosity)は、繊維集束体内の空隙の体積分率を意味することができる。なお、上記繊維集束体内の繊維ユニット(fiber unit)が占める繊維体積分率を「φ」とするとき、上記空隙率は、「1-φ」の値を有する。
【0083】
例えば、上記繊維集束体中の繊維ユニット(fiber unit)が占める体積含有量が40%であれば、繊維体積分率は、0.4であり、空隙率は、0.6であり得る。
【0084】
上記浸透時間が8秒以内であれば、含浸ダイ設計が可能な基準時間とみなすことができる。それで、上記既に設定された時間は、8秒以内であることが好ましく、7秒以内であることがより好ましく、6秒以内であることがさらに好ましい。
【0085】
ここで、含浸ダイ設計が可能な基準時間とは、繊維集束体の線速が遅くて非経済的でなく、ダイ内滞留時間が長くて樹脂の安定性が阻害されることがない、連続的な製造が可能な時間であり得る。上記含浸ダイ設計が可能な基準時間は、繊維集束体の線速及び含浸ダイの長さによって変化し得る。
【0086】
繊維集束体内に樹脂を浸透させるにあたって、含浸ダイを長くして繊維集束体が樹脂に接触する時間を長くすると、含浸に有利である反面、繊維集束体の移動に多大な力が必要であるという問題が発生するおそれがある。それで、上記浸透時間は、含浸ダイ設計によって調節することができる。なお、上記含浸ダイは、できるだけ短時間で上記繊維集束体内に樹脂が完全に含浸され得るように設計する必要があり、一例として、繊維集束体の線速が10m/minで移動し、長さ1mの含浸ダイを通過する場合、約6秒間の時間で樹脂と接触し、樹脂浸透が起こることが可能である。
【0087】
もし、上記繊維集束体の線速が10m/minよりも遅く移動すると、大量製造に不利であって製造生産性が低下するという問題が発生するおそれがあり、上記含浸ダイの長さが1mより長くなると、移動時に繊維集束体にかかる負荷が高すぎて連続製造が困難であるという問題が発生するおそれがある。
【0088】
上記空隙率制御ステップは、上記繊維集束体(fiber bundle)200に含まれる各繊維ユニット(fiber unit)間の距離を制御するステップを含むことができる。
【0089】
上記繊維集束体(fiber bundle)に含まれる各繊維ユニット(fiber unit)間の距離を制御するステップは、上記繊維集束体(fiber bundle)に張力を加える方向と垂直な方向に力を加える方法により行うができる。
【0090】
上記張力を加える方向は、移動方向と平行な方向であるため、上記繊維集束体に力を加える方向は、移動方向と垂直な方向であり得る。
【0091】
例えば、張力を加える方向と垂直な方向に力を加えることで、長さ方向に揃えられた複数の繊維ユニット(fiber unit)間の距離を増加させることができる。
【0092】
この時、繊維集束体に接触する樹脂の量は、樹脂ナイフ50を用いて調節することができる。上記樹脂ナイフ50を用いることで、過剰量の樹脂が一時に繊維集束体を囲まないように、繊維集束体に接触する樹脂の量を調節することができる。
【0093】
なお、樹脂ナイフとは、回転ローラにより引きずり上げられる樹脂を取り除く器具であって、回転ローラコーティング樹脂の量を調節する器具、例えば、ロールコーティング調節ナイフであり得る。
【0094】
長繊維複合材の製造装置は、第1のローラの繊維集束体の投入部に位置する樹脂ナイフ50をさらに含むことができ、上記樹脂ナイフ50を用いて、回転するローラ20にコーティングされた樹脂の量を調節、即ち、繊維集束体内に浸透する樹脂の量を調節することで、広げられた繊維集束体200に含まれた繊維ユニットを部分コーティングさせることができる。これにより、部分コーティングされた繊維ユニットは、より容易に分離可能であり、繊維ユニット間の距離をより容易に調節することが可能である。
【0095】
本明細書中、垂直な方向とは、基準方向に90°の方向のみを意味するのではなく、ベクトル成分中、基準方向と90°をなす方向に対するベクトル成分が存在する場合、両方を意味することができる。
【0096】
また、平行な方向とは、基準方向に対して0°又は180°の方向のみを意味するのではなく、ベクトル成分中、基準方向と0°又は180°をなす方向に対するベクトル成分が存在する場合、両方を意味することができる。
【0097】
例えば、上記繊維ユニット間の距離を制御するステップは、上記繊維集束体に張力を加える方向と45°又は90°の方向に力を加える方法で行うこともでき、又は、上記繊維集束体の厚さ方向に力を加える方法で行うこともできる。
【0098】
第3のステップにおいて、特定の空隙率を有する繊維集束中のそれぞれの繊維ユニット間の距離(S)を計算した後、下記数学式1に基づいて、樹脂が上記繊維集束体内に浸透する浸透速度(V)を計算した上で、上記樹脂の浸透時間を計算することができる。
【0099】
【数9】
(V:繊維集束体の浸透平均速度、n:樹脂のパワーロー係数、K:垂直浸透度(Transverse permeability、K)、μeff:有効粘度(Effective viscosity、μeff)、ΔP:樹脂の浸透圧力、L:繊維集束体の厚さ)
【0100】
上記繊維集束体の浸透平均速度(V)を計算するため、有効粘度(μeff)及び垂直浸透度(K)を先に計算することが好ましく、上記有効粘度(μeff)及び垂直浸透度(K)は、次の数学式2及び3によって計算され得る。なお、フィッティングパラメータ中のAとBは、繊維ユニット間のパッキング形態によって変化し得る。
【0101】
【数10】
(μ:樹脂のゼロ剪断速度粘度、Φmax/Φ:繊維集束体の相対体積分率、f(φ):フィッティングパラメータ、A、B:定数)
【0102】
【数11】
(Φmax/Φ:繊維集束体の相対体積分率、D:繊維ユニット(fiber unit)の直径、a:定数)
【0103】
上記有効粘度とは、熱可塑性樹脂、非ニュートン性樹脂(Non-Newtonian resin)又は非ニュートン性流体(Non-Newtonian fluids)の剪断薄化(Shear Thinning)挙動を示すパワーロー係数(Power-law Index)により表現された粘度を意味し、上記は垂直浸透度(K)は、繊維集束体200の厚さ方向に樹脂が浸透する程度を意味する。
【0104】
上記樹脂の垂直浸透度(K)は、繊維集束体の空隙率が大きいほど大きい値を有することができる。
【0105】
上記計算された浸透時間が、工程を効率的に行うため、特定の値を超過する場合、上記繊維集束体の空隙率を調節する方法で、上記浸透時間が特定の値以下となるようにすることができる。
【0106】
それで、本発明の実施例に係る長繊維複合材の製造方法は、上記繊維集束体の空隙率を制御する、より容易な方法で、樹脂及び繊維集束の種類によって、上記浸透時間が既に設定された値以下となるように調節することができる。
【0107】
なお、上記含浸ステップでは、上記容器10に供給された樹脂100が複数個のローラ20の間を通過し、上記繊維集束体(fiber bundle)200に浸透することができる。
【0108】
この時、上記ローラは、互いに離隔した第1のローラ及び第2のローラを含むことができ、既に設定された圧力で上記容器10の内部に供給された樹脂100が、第1のローラ及び第2のローラの間を通過し、上記繊維集束体(fiber bundle)の内部に浸透することができる。
【0109】
また、上記樹脂100の繊維集束体200への浸透量を調節することができ、例えば、第1のローラにより浸透される樹脂の量を、上記第1のローラの繊維集束体の投入部に位置する樹脂ナイフ50で調節することができ、これにより、上記繊維集束体を部分含浸させることが可能である。
【0110】
なお、上記繊維集束体(fiber bundle)200は、上記第1のローラ及び第2のローラ上に位置することができ、その際、第1のローラ及び第2のローラが回転される場合、上記第1のローラ及び第2のローラにより容器10の内部に供給された樹脂100が、上記第1のローラ及び第2のローラ上に位置する繊維集束体(fiber bundle)200に引きずりあげられることで繊維集束体(fiber bundle)200の内部に浸透することもできる。
【0111】
以下、実施例及び実験例を挙げて本発明を詳述する。
【0112】
但し、後述の実施例及び実験例は、本発明を例示するものに過ぎず、本発明の内容が後述の実施例によって限定されることはない。
【0113】
下記表1~4には、後述の実施例1~702での工程条件を示す。
【0114】
【表1】
【0115】
【表2】
【0116】
【表3】
【0117】
【表4】
【0118】
<実施例1>
本発明の実施例に係る長繊維複合材の製造方法において、樹脂の浸透時間を確認するため、以下のシミュレーションを行った。
【0119】
ステップ1:樹脂の浸透圧力(ΔP)が0.5atmとなるように設定した。
【0120】
この時、上記樹脂は、ゼロ剪断速度粘度(Zero-Shear Rate Viscosity、μ)273Pa.s、パワーロー係数(Power-law Index、n)0.3を有するパワーロー非ニュートン性樹脂であるポリプロピレン樹脂を使用することに設定した。
【0121】
ステップ2:直径(D)20μmを有する繊維ユニット(fiber unit)数千本が240テックス(tex)で集束されたガラス繊維集束体200を24mmの幅を有するように広げた後、引出部30の方向に移動することに設定した。
【0122】
ステップ3:上記ガラス繊維集束体(fiber bundle)の空隙率(Porosity、1-φ)が0.15となるように繊維ユニット(fiber unit)間の距離を調節し、上記ポリプロピレン樹脂に0.5atmの浸透圧力を加え、ガラス繊維集束体(fiber bundle)の内部に浸透されるように設定した。
【0123】
<実施例2~9>
上記実施例1において、空隙率をそれぞれ0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、及び0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0124】
<実施例10~18>
上記実施例1において、ガラス繊維集束体200の幅を12mmに変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、及び0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0125】
<実施例19~27>
上記実施例1において、ゼロ剪断速度粘度(μ)を100に変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、及び0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0126】
<実施例28~36>
上記実施例1において、ゼロ剪断速度粘度(μ)を100に変更し、ガラス繊維集束体200の幅を12mmに変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、及び0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0127】
<実施例37~45>
上記実施例1において、ゼロ剪断速度粘度(μ)を50に変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0128】
<実施例46~54>
上記実施例1において、ゼロ剪断速度粘度(μ)を50に変更し、ガラス繊維集束体200の幅を12mmに変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0129】
<実施例55~63>
上記実施例1において、ゼロ剪断速度粘度(μ)を50に変更し、浸透圧力(ΔP)を1.0に変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0130】
<実施例64~72>
上記実施例1において、ゼロ剪断速度粘度(μ)を50に変更し、浸透圧力(ΔP)を1.0に変更し、ガラス繊維集束体200の幅を12mmに変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0131】
<実施例73~81>
上記実施例1において、ゼロ剪断速度粘度(μ)を100に変更し、浸透圧力(ΔP)を1.0に変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0132】
<実施例82~90>
上記実施例1において、ゼロ剪断速度粘度(μ)を100に変更し、浸透圧力(ΔP)を1.0に変更し、ガラス繊維集束体200の幅を12mmに変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0133】
<実施例91~99>
上記実施例1において、浸透圧力(ΔP)を1.0に変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0134】
<実施例100~108>
上記実施例1において、浸透圧力(ΔP)を1.0に変更し、ガラス繊維集束体200の幅を12mmに変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0135】
<実施例109~117>
上記実施例1において、パワーロー係数(n)を0.38に変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0136】
<実施例118~126>
上記実施例1において、パワーロー係数(n)を0.38に変更し、ガラス繊維集束体200の幅を12mmに変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0137】
<実施例127~135>
上記実施例1において、ゼロ剪断速度粘度(μ)を100に変更し、パワーロー係数(n)を0.38に変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0138】
<実施例136~144>
上記実施例1において、ゼロ剪断速度粘度(μ)を100に変更し、パワーロー係数(n)を0.38に変更し、ガラス繊維集束体200の幅を12mmに変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0139】
<実施例145~153>
上記実施例1において、ゼロ剪断速度粘度(μ)を50に変更し、パワーロー係数(n)を0.38に変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0140】
<実施例154~162>
上記実施例1において、ゼロ剪断速度粘度(μ)を50に変更し、パワーロー係数(n)を0.38に変更し、ガラス繊維集束体200の幅を12mmに変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0141】
<実施例163~171>
上記実施例1において、パワーロー係数(n)を0.38に変更し、浸透圧力(ΔP)を1.0に変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0142】
<実施例172~180>
上記実施例1において、パワーロー係数(n)を0.38に変更し、浸透圧力(ΔP)を1.0に変更し、ガラス繊維集束体200の幅を12mmに変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0143】
<実施例181~189>
上記実施例1において、ゼロ剪断速度粘度(μ)を100に変更し、パワーロー係数(n)を0.38に変更し、浸透圧力(ΔP)を1.0に変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0144】
<実施例190~198>
上記実施例1において、ゼロ剪断速度粘度(μ)を100に変更し、パワーロー係数(n)を0.38に変更し、浸透圧力(ΔP)を1.0に変更し、ガラス繊維集束体200の幅を12mmに変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0145】
<実施例199~207>
上記実施例1において、ゼロ剪断速度粘度(μ)を50に変更し、パワーロー係数(n)を0.38に変更し、浸透圧力(ΔP)を1.0に変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0146】
<実施例208~216>
上記実施例1において、ゼロ剪断速度粘度(μ)を50に変更し、パワーロー係数(n)を0.38に変更し、浸透圧力(ΔP)を1.0に変更し、ガラス繊維集束体200の幅を12mmに変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0147】
<実施例217~225>
上記実施例1において、パワーロー係数(n)を0.38に変更し、浸透圧力(ΔP)を2.0に変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0148】
<実施例226~234>
上記実施例1において、パワーロー係数(n)を0.38に変更し、浸透圧力(ΔP)を2.0に変更し、ガラス繊維集束体200の幅を12mmに変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0149】
<実施例235~243>
上記実施例1において、ゼロ剪断速度粘度(μ)を150に変更し、パワーロー係数(n)を0.38に変更し、浸透圧力(ΔP)を3.0に変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0150】
<実施例244~252>
上記実施例1において、ゼロ剪断速度粘度(μ)を150に変更し、パワーロー係数(n)を0.38に変更し、浸透圧力(ΔP)を3.0に変更し、ガラス繊維集束体200の幅を12mmに変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0151】
<実施例253~261>
上記実施例1において、ゼロ剪断速度粘度(μ)を50に変更し、パワーロー係数(n)を0.38に変更し、浸透圧力(ΔP)を2.0に変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0152】
<実施例262~270>
上記実施例1において、ゼロ剪断速度粘度(μ)を50に変更し、パワーロー係数(n)を0.38に変更し、浸透圧力(ΔP)を2.0に変更し、ガラス繊維集束体200の幅を12mmに変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0153】
<実施例271~279>
上記実施例1において、パワーロー係数(n)を0.38に変更し、浸透圧力(ΔP)を3.0に変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0154】
<実施例280~288>
上記実施例1において、パワーロー係数(n)を0.38に変更し、浸透圧力(ΔP)を3.0に変更し、ガラス繊維集束体200の幅を12mmに変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0155】
<実施例289~297>
上記実施例1において、ゼロ剪断速度粘度(μ)を150に変更し、パワーロー係数(n)を0.38に変更し、浸透圧力(ΔP)を3.0に変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0156】
<実施例298~306>
上記実施例1において、ゼロ剪断速度粘度(μ)を150に変更し、パワーロー係数(n)を0.38に変更し、浸透圧力(ΔP)を3.0に変更し、ガラス繊維集束体200の幅を12mmに変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0157】
<実施例307~315>
上記実施例1において、ゼロ剪断速度粘度(μ)を100に変更し、パワーロー係数(n)を0.38に変更し、浸透圧力(ΔP)を3.0に変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0158】
<実施例316~324>
上記実施例1において、ゼロ剪断速度粘度(μ)を100に変更し、パワーロー係数(n)を0.38に変更し、浸透圧力(ΔP)を3.0に変更し、ガラス繊維集束体200の幅を12mmに変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0159】
<実施例325~333>
上記実施例1において、上記樹脂を、ゼロ剪断速度粘度(μ)50Pa.s、パワーロー係数(n)0.6を有するパワーロー非ニュートン性樹脂であるナイロン6樹脂を使用することに変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0160】
<実施例334~342>
上記実施例1において、上記樹脂を、ゼロ剪断速度粘度(μ)50Pa.s、パワーロー係数(n)0.6を有するパワーロー非ニュートン性樹脂であるナイロン6樹脂を使用することに変更し、ガラス繊維集束体200の幅を12mmに変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0161】
<実施例343~351>
上記実施例1において、上記樹脂を、ゼロ剪断速度粘度(μ)50Pa.s、パワーロー係数(n)0.6を有するパワーロー非ニュートン性樹脂であるナイロン6樹脂を使用することに変更し、浸透圧力(ΔP)を2.0に変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0162】
<実施例352~360>
上記実施例1において、上記樹脂を、ゼロ剪断速度粘度(μ)50Pa.s、パワーロー係数(n)0.6を有するパワーロー非ニュートン性樹脂であるナイロン6樹脂を使用することに変更し、浸透圧力(ΔP)を2.0に変更し、ガラス繊維集束体200の幅を12mmに変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0163】
<実施例361~369>
上記実施例1において、上記樹脂を、ゼロ剪断速度粘度(μ)100Pa.s、パワーロー係数(n)0.6を有するパワーロー非ニュートン性樹脂であるナイロン6樹脂を使用することに変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0164】
<実施例370~378>
上記実施例1において、上記樹脂を、ゼロ剪断速度粘度(μ)100Pa.s、パワーロー係数(n)0.6を有するパワーロー非ニュートン性樹脂であるナイロン6樹脂を使用することに変更し、ガラス繊維集束体200の幅を12mmに変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0165】
<実施例379~387>
上記実施例1において、上記樹脂を、ゼロ剪断速度粘度(μ)100Pa.s、パワーロー係数(n)0.6を有するパワーロー非ニュートン性樹脂であるナイロン6樹脂を使用することに変更し、浸透圧力(ΔP)を1.0に変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0166】
<実施例388~396>
上記実施例1において、上記樹脂を、ゼロ剪断速度粘度(μ)100Pa.s、パワーロー係数(n)0.6を有するパワーロー非ニュートン性樹脂であるナイロン6樹脂を使用することに変更し、浸透圧力(ΔP)を1.0に変更し、ガラス繊維集束体200の幅を12mmに変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0167】
<実施例397~405>
上記実施例1において、上記樹脂を、ゼロ剪断速度粘度(μ)100Pa.s、パワーロー係数(n)0.6を有するパワーロー非ニュートン性樹脂であるナイロン6樹脂を使用することに変更し、浸透圧力(ΔP)を2.0に変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0168】
<実施例406~414>
上記実施例1において、上記樹脂を、ゼロ剪断速度粘度(μ)100Pa.s、パワーロー係数(n)0.6を有するパワーロー非ニュートン性樹脂であるナイロン6樹脂を使用することに変更し、浸透圧力(ΔP)を2.0に変更し、ガラス繊維集束体200の幅を12mmに変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0169】
<実施例406~414>
上記実施例1において、上記樹脂を、ゼロ剪断速度粘度(μ)100Pa.s、パワーロー係数(n)0.6を有するパワーロー非ニュートン性樹脂であるナイロン6樹脂を使用することに変更し、浸透圧力(ΔP)を2.0に変更し、ガラス繊維集束体200の幅を12mmに変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0170】
<実施例415~423>
上記実施例1において、上記樹脂を、ゼロ剪断速度粘度(μ)100Pa.s、パワーロー係数(n)0.6を有するパワーロー非ニュートン性樹脂であるナイロン6樹脂を使用することに変更し、浸透圧力(ΔP)を3.0に変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0171】
<実施例424~432>
上記実施例1において、上記樹脂を、ゼロ剪断速度粘度(μ)100Pa.s、パワーロー係数(n)0.6を有するパワーロー非ニュートン性樹脂であるナイロン6樹脂を使用することに変更し、浸透圧力(ΔP)を3.0に変更し、ガラス繊維集束体200の幅を12mmに変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0172】
<実施例433~441>
上記実施例1において、上記樹脂を、ゼロ剪断速度粘度(μ)10Pa.s、パワーロー係数(n)0.66を有するパワーロー非ニュートン性樹脂であるナイロン12樹脂を使用することに変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0173】
<実施例442~450>
上記実施例1において、上記樹脂を、ゼロ剪断速度粘度(μ)10Pa.s、パワーロー係数(n)0.66を有するパワーロー非ニュートン性樹脂であるナイロン12樹脂を使用することに変更し、ガラス繊維集束体200の幅を12mmに変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0174】
<実施例451~459>
上記実施例1において、上記樹脂を、ゼロ剪断速度粘度(μ)10Pa.s、パワーロー係数(n)0.66を有するパワーロー非ニュートン性樹脂であるナイロン12樹脂を使用することに変更し、浸透圧力(ΔP)を1.0に変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0175】
<実施例460~468>
上記実施例1において、上記樹脂を、ゼロ剪断速度粘度(μ)10Pa.s、パワーロー係数(n)0.66を有するパワーロー非ニュートン性樹脂であるナイロン12樹脂を使用することに変更し、浸透圧力(ΔP)を1.0に変更し、ガラス繊維集束体200の幅を12mmに変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0176】
<実施例469~477>
上記実施例1において、上記樹脂を、ゼロ剪断速度粘度(μ)10Pa.s、パワーロー係数(n)0.66を有するパワーロー非ニュートン性樹脂であるナイロン12樹脂を使用することに変更し、浸透圧力(ΔP)を2.0に変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0177】
<実施例478~486>
上記実施例1において、上記樹脂を、ゼロ剪断速度粘度(μ)10Pa.s、パワーロー係数(n)0.66を有するパワーロー非ニュートン性樹脂であるナイロン12樹脂を使用することに変更し、浸透圧力(ΔP)を2.0に変更し、ガラス繊維集束体200の幅を12mmに変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0178】
<実施例487~495>
上記実施例1において、上記樹脂を、ゼロ剪断速度粘度(μ)50Pa.s、パワーロー係数(n)0.66を有するパワーロー非ニュートン性樹脂であるナイロン12樹脂を使用することに変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0179】
<実施例496~504>
上記実施例1において、上記樹脂を、ゼロ剪断速度粘度(μ)50Pa.s、パワーロー係数(n)0.66を有するパワーロー非ニュートン性樹脂であるナイロン12樹脂を使用することに変更し、ガラス繊維集束体200の幅を12mmに変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0180】
<実施例505~513>
上記実施例1において、上記樹脂を、ゼロ剪断速度粘度(μ)50Pa.s、パワーロー係数(n)0.66を有するパワーロー非ニュートン性樹脂であるナイロン12樹脂を使用することに変更し、浸透圧力(ΔP)を1.0に変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0181】
<実施例514~522>
上記実施例1において、上記樹脂を、ゼロ剪断速度粘度(μ)50Pa.s、パワーロー係数(n)0.66を有するパワーロー非ニュートン性樹脂であるナイロン12樹脂を使用することに変更し、浸透圧力(ΔP)を1.0に変更し、ガラス繊維集束体200の幅を12mmに変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0182】
<実施例523~531>
上記実施例1において、上記樹脂を、ゼロ剪断速度粘度(μ)50Pa.s、パワーロー係数(n)0.66を有するパワーロー非ニュートン性樹脂であるナイロン12樹脂を使用することに変更し、浸透圧力(ΔP)を2.0に変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0183】
<実施例523~540>
上記実施例1において、上記樹脂を、ゼロ剪断速度粘度(μ)50Pa.s、パワーロー係数(n)0.66を有するパワーロー非ニュートン性樹脂であるナイロン12樹脂を使用することに変更し、浸透圧力(ΔP)を2.0に変更し、ガラス繊維集束体200の幅を12mmに変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0184】
<実施例541~549>
上記実施例1において、上記樹脂を、ゼロ剪断速度粘度(μ)50Pa.s、パワーロー係数(n)0.66を有するパワーロー非ニュートン性樹脂であるナイロン12樹脂を使用することに変更し、浸透圧力(ΔP)を3.0に変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0185】
<実施例550~558>
上記実施例1において、上記樹脂を、ゼロ剪断速度粘度(μ)50Pa.s、パワーロー係数(n)0.66を有するパワーロー非ニュートン性樹脂であるナイロン12樹脂を使用することに変更し、浸透圧力(ΔP)を3.0に変更し、ガラス繊維集束体200の幅を12mmに変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0186】
<実施例559~567>
上記実施例1において、上記樹脂を、ゼロ剪断速度粘度(μ)100Pa.s、パワーロー係数(n)0.66を有するパワーロー非ニュートン性樹脂であるナイロン12樹脂を使用することに変更し、浸透圧力(ΔP)を3.0に変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0187】
<実施例568~576>
上記実施例1において、上記樹脂を、ゼロ剪断速度粘度(μ)100Pa.s、パワーロー係数(n)0.66を有するパワーロー非ニュートン性樹脂であるナイロン12樹脂を使用することに変更し、浸透圧力(ΔP)を3.0に変更し、ガラス繊維集束体200の幅を12mmに変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0188】
<実施例577~585>
上記実施例1において、上記樹脂を、ゼロ剪断速度粘度(μ)100Pa.s、パワーロー係数(n)0.66を有するパワーロー非ニュートン性樹脂であるナイロン12樹脂を使用することに変更し、浸透圧力(ΔP)を5.0に変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0189】
<実施例586~594>
上記実施例1において、上記樹脂を、ゼロ剪断速度粘度(μ)100Pa.s、パワーロー係数(n)0.66を有するパワーロー非ニュートン性樹脂であるナイロン12樹脂を使用することに変更し、浸透圧力(ΔP)を5.0に変更し、ガラス繊維集束体200の幅を12mmに変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0190】
<実施例595~603>
上記実施例1において、上記樹脂を、ゼロ剪断速度粘度(μ)200Pa.s、パワーロー係数(n)0.66を有するパワーロー非ニュートン性樹脂であるナイロン66樹脂を使用することに変更し、浸透圧力(ΔP)を1.0に変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0191】
<実施例604~612>
上記実施例1において、上記樹脂を、ゼロ剪断速度粘度(μ)200Pa.s、パワーロー係数(n)0.66を有するパワーロー非ニュートン性樹脂であるナイロン66樹脂を使用することに変更し、浸透圧力(ΔP)を1.0に変更し、ガラス繊維集束体200の幅を12mmに変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0192】
<実施例613~621>
上記実施例1において、上記樹脂を、ゼロ剪断速度粘度(μ)200Pa.s、パワーロー係数(n)0.66を有するパワーロー非ニュートン性樹脂であるナイロン66樹脂を使用することに変更し、浸透圧力(ΔP)を3.0に変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0193】
<実施例622~630>
上記実施例1において、上記樹脂を、ゼロ剪断速度粘度(μ)200Pa.s、パワーロー係数(n)0.66を有するパワーロー非ニュートン性樹脂であるナイロン66樹脂を使用することに変更し、浸透圧力(ΔP)を3.0に変更し、ガラス繊維集束体200の幅を12mmに変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0194】
<実施例631~639>
上記実施例1において、上記樹脂を、ゼロ剪断速度粘度(μ)200Pa.s、パワーロー係数(n)0.66を有するパワーロー非ニュートン性樹脂であるナイロン66樹脂を使用することに変更し、浸透圧力(ΔP)を5.0に変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0195】
<実施例640~648>
上記実施例1において、上記樹脂を、ゼロ剪断速度粘度(μ)200Pa.s、パワーロー係数(n)0.66を有するパワーロー非ニュートン性樹脂であるナイロン66樹脂を使用することに変更し、浸透圧力(ΔP)を5.0に変更し、ガラス繊維集束体200の幅を12mmに変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0196】
<実施例649~657>
上記実施例1において、上記樹脂を、ゼロ剪断速度粘度(μ)100Pa.s、パワーロー係数(n)0.9を有するパワーロー非ニュートン性樹脂であるポリカーボネートを使用することに変更し、浸透圧力(ΔP)を1.0に変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0197】
<実施例658~666>
上記実施例1において、上記樹脂を、ゼロ剪断速度粘度(μ)100Pa.s、パワーロー係数(n)0.9を有するパワーロー非ニュートン性樹脂であるポリカーボネートを使用することに変更し、浸透圧力(ΔP)を1.0に変更し、ガラス繊維集束体200の幅を12mmに変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0198】
<実施例667~675>
上記実施例1において、上記樹脂を、ゼロ剪断速度粘度(μ)100Pa.s、パワーロー係数(n)0.9を有するパワーロー非ニュートン性樹脂であるポリカーボネートを使用することに変更し、浸透圧力(ΔP)を3.0に変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0199】
<実施例676~684>
上記実施例1において、上記樹脂を、ゼロ剪断速度粘度(μ)100Pa.s、パワーロー係数(n)0.9を有するパワーロー非ニュートン性樹脂であるポリカーボネートを使用することに変更し、浸透圧力(ΔP)を3.0に変更し、ガラス繊維集束体200の幅を12mmに変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0200】
<実施例685~693>
上記実施例1において、上記樹脂を、ゼロ剪断速度粘度(μ)100Pa.s、パワーロー係数(n)0.9を有するパワーロー非ニュートン性樹脂であるポリカーボネートを使用することに変更し、浸透圧力(ΔP)を5.0に変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0201】
<実施例694~702>
上記実施例1において、上記樹脂を、ゼロ剪断速度粘度(μ)100Pa.s、パワーロー係数(n)0.9を有するパワーロー非ニュートン性樹脂であるポリカーボネートを使用することに変更し、浸透圧力(ΔP)を5.0に変更し、ガラス繊維集束体200の幅を12mmに変更し、空隙率をそれぞれ0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と変化させた以外は、上記実施例1と同様な方法でシミュレーションを行った。
【0202】
<実験例1>
本願発明の実施例に係る長繊維複合材の製造方法において、含浸ステップでの樹脂の浸透時間を確認するため、次のような実験を行った。
【0203】
実施例1~702において、樹脂をガラス繊維集束体(fiber bundle)内部に浸透させるステップ3において、下記数学式1を用いて、樹脂がガラス繊維集束体の空隙を100%満たしてガラス繊維の空隙率が0%となる時間、即ち、完全浸透時間を測定し、その結果を下記表5~表82に示す。
【0204】
上記完全浸透時間は、8秒以内、より好ましくは7秒以内、さらに好ましくは6秒以内を、含浸ダイの設計が可能な基準時間と見なすことができる。
【0205】
【数12】
(V:繊維集束体の浸透平均速度、n:樹脂のパワーロー係数、K:垂直浸透度(Transverse permeability)、μeff:有効粘度(Effective viscosity)、ΔP:樹脂の浸透圧力、L:繊維集束体の厚さ)
【0206】
【表5】
【0207】
【表6】
【0208】
上記表5及び6は、それぞれポリプロピレン樹脂の浸透圧力が0.5気圧、ゼロ剪断速度粘度が273Pa.s、パワーロー係数が0.3の条件下で、ガラス繊維集束体の幅が24mm及び12mの場合における完全浸透時間の結果データを示すものであって、上記ガラス繊維集束体の幅が24mmである場合、上記ガラス繊維集束体が0.4以上の空隙率では、3.4秒以下の浸透時間がかかるのに対し、0.3以下の空隙率では、36秒以上の浸透時間がかかることが分かり、上記ガラス繊維集束体の幅が12mmである場合、上記ガラス繊維集束体が0.5以上の空隙率では、1.03秒以下の浸透時間がかかるのに対し、0.4以下の空隙率では、6.8秒以上の浸透時間がかかることが分かる。
【0209】
【表7】
【0210】
【表8】
【0211】
上記表7及び8は、それぞれ、樹脂の浸透圧力が0.5気圧、ゼロ剪断速度粘度が100Pa.s、パワーロー係数が0.3の条件下で、ガラス繊維集束体の幅が24mm及び12mmの場合における完全浸透時間の結果データを示すものであって、上記表7及び8に示されるように、ガラス繊維集束体の幅が24mm及び12である場合、空隙率0.2以下では、いずれも完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率0.3以上では、それぞれ1.27及び2.65秒以内であることが分かる。
【0212】
【表9】
【0213】
【表10】
【0214】
上記表9及び10は、それぞれ、ポリプロピレン樹脂の浸透圧力が0.5気圧、ゼロ剪断速度粘度が50Pa.s、パワーロー係数が0.3の条件下で、ガラス繊維集束体の幅が24mm及び12mmの場合における結果データを示すものであって、上記表9及び10に示されるように、ガラス繊維集束体の幅が24mmである場合、空隙率0.15以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率0.2以上では、完全浸透時間が4.9秒であって6秒未満となり、ガラス繊維集束体の幅が12である場合、空隙率0.2以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率0.3以上では、0.27秒以内であることが分かる。
【0215】
【表11】
【0216】
【表12】
【0217】
上記表11及び12は、それぞれ、ポリプロピレン樹脂の浸透圧力が0.5気圧、ゼロ剪断速度粘度が50Pa.s、パワーロー係数が0.3の条件下で、ガラス繊維集束体の幅が24mm及び12mmの場合における結果データを示すものであって、いずれも空隙率0.15以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率0.2以上では、それぞれ0.49秒及び1秒以内であることが分かる。
【0218】
【表13】
【0219】
【表14】
【0220】
上記表13及び14は、それぞれ、ポリプロピレン樹脂の浸透圧力が1.0気圧、ゼロ剪断速度粘度が100Pa.s、パワーロー係数が0.3の条件下で、ガラス繊維集束体の幅が24mm及び12mmの場合における結果データを示すものであって、幅が24mmである場合、空隙率0.15以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、0.2以上では、4.9秒以内であることが分かり、幅が12mmである場合、空隙率0.2以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率0.3以上では、0.27秒以内であることが分かる。
【0221】
【表15】
【0222】
【表16】
【0223】
上記表15及び16は、ポリプロピレン樹脂の浸透圧力が1.0気圧、ゼロ剪断速度粘度が273Pa.s、パワーロー係数が0.3の条件下で、ガラス繊維集束体の幅が24mm及び12mmの場合における結果データを示すものであって、幅が24mmである場合、空隙率0.2以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率0.3以上では、3.6秒以内であることが分かり、ガラス繊維集束体の幅が12mmである場合、空隙率0.3以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率0.4以上では、0.69秒以内であることが分かる。
【0224】
【表17】
【0225】
【表18】
【0226】
上記表17及び18は、ポリプロピレン樹脂の浸透圧力が0.5気圧、ゼロ剪断速度粘度が273Pa.s、パワーロー係数が0.38の条件下で、ガラス繊維集束体の幅が24mm及び12mmの場合における結果データを示すものであって、幅が24mm及び12mmである場合、いずれも空隙率0.4以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率0.5以上では、完全浸透時間がそれぞれ3.2秒及び6.7秒以内であることが分かる。
【0227】
【表19】
【0228】
【表20】
【0229】
上記表19及び20は、それぞれポリプロピレン樹脂の浸透圧力が0.5気圧、ゼロ剪断速度粘度が100Pa.s、パワーロー係数が0.38の条件下で、ガラス繊維集束体の幅が24mm及び12mmの場合における結果データを示すものであって、幅が24mm及び12mmである場合、いずれも空隙率0.3以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率0.4以上では、完全浸透時間がそれぞれ1.1秒及び2.3秒以内であることが分かる。
【0230】
【表21】
【0231】
【表22】
【0232】
上記表21及び22は、それぞれポリプロピレン樹脂の浸透圧力が0.5気圧、ゼロ剪断速度粘度が50Pa.s、パワーロー係数が0.38の条件下で、ガラス繊維集束体の幅が24mm及び12mmの場合における結果データを示すものであって、幅が24mm及び12mmである場合、いずれも空隙率0.2以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率0.3以上では、完全浸透時間がそれぞれ1.32秒及び2.72秒以内であることが分かる。
【0233】
【表23】
【0234】
【表24】
【0235】
上記表23及び24は、それぞれポリプロピレン樹脂の浸透圧力が1.0気圧、ゼロ剪断速度粘度が273Pa.s、パワーロー係数が0.38の条件下で、ガラス繊維集束体の幅が24mm及び12mmの場合における結果データを示すものであって、幅が24mm及び12mmである場合、いずれも空隙率0.3以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率0.4以上では、完全浸透時間がそれぞれ2.5秒及び5.2秒以内であることが分かる。
【0236】
【表25】
【0237】
【表26】
【0238】
上記表25及び26は、それぞれポリプロピレン樹脂の浸透圧力が1.0気圧、ゼロ剪断速度粘度が100Pa.s、パワーロー係数が0.38の条件下で、ガラス繊維集束体の幅が24mm及び12mmの場合における結果データを示すものであって、幅が24mm及び12mmである場合、いずれも空隙率0.2以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率0.3以上では、完全浸透時間がそれぞれ1.32秒及び2.73秒以内であることが分かる。
【0239】
【表27】
【0240】
【表28】
【0241】
上記表27及び28は、それぞれポリプロピレン樹脂の浸透圧力が1.0気圧、ゼロ剪断速度粘度が50Pa.s、パワーロー係数が0.38の条件下で、ガラス繊維集束体の幅が24mm及び12mmの場合における結果データを示すものであって、幅が24mmである場合、空隙率0.15以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率0.2以上では、4.7秒以内であることが分かり、幅が12mmである場合、空隙率0.2以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率が0.3以上では、完全浸透時間がそれぞれ0.44秒以内であることが分かる。
【0242】
【表29】
【0243】
【表30】
【0244】
上記表29及び30は、それぞれポリプロピレン樹脂の浸透圧力が2.0気圧、ゼロ剪断速度粘度が273Pa.s、パワーロー係数が0.38の条件下で、ガラス繊維集束体の幅が24mm及び12mmの場合における結果データを示すものであって、幅が24mmである場合、空隙率0.2以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率0.3以上では、完全浸透時間が3.0秒以内であることが分かり、ガラス繊維集束体の幅が12mmである場合、空隙率0.3以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率が0.4以上では、完全浸透時間が0.84秒以内であることが分かる。
【0245】
【表31】
【0246】
【表32】
【0247】
上記表31及び32は、それぞれポリプロピレン樹脂の浸透圧力が3.0気圧、ゼロ剪断速度粘度が150Pa.s、パワーロー係数が0.38の条件下で、ガラス繊維集束体の幅が24mm及び12mmの場合における結果データを示すものであって、幅が24mmである場合、空隙率0.15以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率0.2以上では、4.6秒以内であることが分かり、幅が12mmである場合、空隙率0.2以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率が0.3以上では、完全浸透時間が0.44秒以内であることが分かる。
【0248】
【表33】
【0249】
【表34】
【0250】
上記表33及び34は、それぞれポリプロピレン樹脂の浸透圧力が2.0気圧、ゼロ剪断速度粘度が50Pa.s、パワーロー係数が0.38の条件下で、ガラス繊維集束体の幅が24mm及び12mmの場合における結果データを示すものであって、幅が24mm及び12mmである場合、いずれも空隙率0.15以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率0.2以上では、完全浸透時間がそれぞれ0.75秒及び1.6秒以内であることが分かる。
【0251】
【表35】
【0252】
【表36】
【0253】
上記表35及び36は、それぞれポリプロピレン樹脂の浸透圧力が3.0気圧、ゼロ剪断速度粘度が273Pa.s、パワーロー係数が0.38の条件下で、ガラス繊維集束体の幅が24mm及び12mmの場合における結果データを示すものであって、幅が24mm及び12mmである場合、いずれも空隙率0.2以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率0.3以上では、完全浸透時間がそれぞれ1.1秒及び2.2秒以内であることが分かる。
【0254】
【表37】
【0255】
【表38】
【0256】
上記表37及び38は、それぞれポリプロピレン樹脂の浸透圧力が3.0気圧、ゼロ剪断速度粘度が150Pa.s、パワーロー係数が0.38の条件下で、ガラス繊維集束体の幅が24mm及び12mmの場合における結果データを示すものであって、幅が24mmである場合、空隙率0.15以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率0.2以上では、4.6秒以内であることが分かり、幅が12mmである場合、空隙率0.2以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率が0.3以上では、完全浸透時間がそれぞれ0.44秒以内であることが分かる。
【0257】
【表39】
【0258】
【表40】
【0259】
上記表39及び40は、ポリプロピレン樹脂の浸透圧力が3.0気圧、ゼロ剪断速度粘度が100Pa.s、パワーロー係数が0.38の条件下で、ガラス繊維集束体の幅が24mm及び12mmの場合における結果データを示すものであって、幅が24mm及び12mmである場合、いずれも空隙率0.15以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率0.2以上では、完全浸透時間がそれぞれ1.6秒及び3.3秒以内であることが分かる。
【0260】
【表41】
【0261】
【表42】
【0262】
上記表41及び42は、それぞれナイロン6樹脂の浸透圧力が0.5気圧、ゼロ剪断速度粘度が50Pa.s、パワーロー係数が0.6の条件下で、ガラス繊維集束体の幅が24mm及び12mmの場合における結果データを示すものであって、幅が24mm及び12mmである場合、いずれも空隙率0.4以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率0.5以上では、完全浸透時間がそれぞれ2.5秒及び5.1秒以内であることが分かる。
【0263】
【表43】
【0264】
【表44】
【0265】
上記表43及び44は、それぞれナイロン6樹脂の浸透圧力が2.0気圧、ゼロ剪断速度粘度が50Pa.s、パワーロー係数が0.6の条件下で、ガラス繊維集束体の幅が24mm及び12mmの場合における結果データを示すものであって、幅が24mmである場合、空隙率0.2以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率0.3以上では、完全浸透時間が3.3秒以内であることが分かり、幅が12mmである場合、空隙率0.3以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率が0.4以上では、完全浸透時間が1.6秒以内であることが分かる。
【0266】
【表45】
【0267】
【表46】
【0268】
上記表45及び46は、それぞれナイロン6樹脂の浸透圧力が0.5気圧、ゼロ剪断速度粘度が100Pa.s、パワーロー係数が0.6の条件下で、ガラス繊維集束体の幅が24mm及び12mmの場合における結果データを示すものであって、幅が24mmである場合、空隙率0.5以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率0.6以上では、完全浸透時間が3.1秒以内であることが分かり、幅が12mmである場合、空隙率0.6以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率が0.7以上では、完全浸透時間が2.7秒以内であることが分かる。
【0269】
【表47】
【0270】
【表48】
【0271】
上記表47及び48は、それぞれナイロン6樹脂の浸透圧力が1.0気圧、ゼロ剪断速度粘度が100Pa.s、パワーロー係数が0.6の条件下で、ガラス繊維集束体の幅が24mm及び12mmの場合における結果データを示すものであって、幅が24mm及び12mmである場合、いずれも空隙率0.4以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率0.5以上では、完全浸透時間がそれぞれ2.5秒及び5.1秒以内であることが分かる。
【0272】
【表49】
【0273】
【表50】
【0274】
上記表49及び50は、それぞれナイロン6樹脂の浸透圧力が2.0気圧、ゼロ剪断速度粘度が100Pa.s、パワーロー係数が0.6の条件下で、ガラス繊維集束体の幅が24mm及び12mmの場合における結果データを示すものであって、幅が24mm及び12mmである場合、いずれも空隙率0.3以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率0.4以上では、完全浸透時間がそれぞれ2.4秒及び5.0秒以内であることが分かる。
【0275】
【表51】
【0276】
【表52】
【0277】
上記表51及び52は、それぞれナイロン6樹脂の浸透圧力が3.0気圧、ゼロ剪断速度粘度が100Pa.s、パワーロー係数が0.6の条件下で、ガラス繊維集束体の幅が24mm及び12mmの場合における結果データを示すものであって、幅が24mmである場合、空隙率0.2以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率0.3以上では、完全浸透時間が5.2秒以下であることが分かり、幅が12mmである場合、空隙率0.3以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率0.4以上では、完全浸透時間が2.52秒以内であることが分かる。
【0278】
【表53】
【0279】
【表54】
【0280】
上記表53及び54は、それぞれナイロン12樹脂の浸透圧力が0.5気圧、ゼロ剪断速度粘度が10Pa.s、パワーロー係数が0.66の条件下で、ガラス繊維集束体の幅が24mm及び12mmの場合における結果データを示すものであって、幅が24mmである場合、空隙率0.2以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率0.3以上では、4.7秒以上であることが分かり、幅が12mmである場合、空隙率0.3以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率が0.4以上では、完全浸透時間が2.5秒以内であることが分かる。
【0281】
【表55】
【0282】
【表56】
【0283】
上記表55及び56は、それぞれナイロン12樹脂の浸透圧力が1.0気圧、ゼロ剪断速度粘度が10Pa.s、パワーロー係数が0.66の条件下で、ガラス繊維集束体の幅が24mm及び12mmの場合における結果データを示すものであって、幅が24mm及び12mmである場合、いずれも空隙率0.2以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率0.3以上では、完全浸透時間がそれぞれ1.7秒及び3.41秒以内であることが分かる。
【0284】
【表57】
【0285】
【表58】
【0286】
上記表57及び58は、それぞれナイロン12樹脂の浸透圧力が2.0気圧、ゼロ剪断速度粘度が10Pa.s、パワーロー係数が0.66の条件下で、繊維集束体の幅が24mm及び12mmの場合における結果データを示すものであって、幅が24mmである場合、空隙率0.15以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率0.2以上では、5.03秒以内であることが分かり、幅が12mmである場合、空隙率0.2以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率0.3以上では、完全浸透時間が1.2秒以内であることが分かる。
【0287】
【表59】
【0288】
【表60】
【0289】
上記表59及び60は、それぞれナイロン12樹脂の浸透圧力が0.5気圧、ゼロ剪断速度粘度が50Pa.s、パワーロー係数が0.66の条件下で、ガラス繊維集束体の幅が24mm及び12mmの場合における結果データを示すものであって、幅が24mmである場合、空隙率0.4以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率0.5以上では、完全浸透時間が4.8秒以内であることが分かり、幅が12mmである場合、空隙率0.5以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率0.6以上では、完全浸透時間が4.11秒以内であることが分かる。
【0290】
【表61】
【0291】
【表62】
【0292】
上記表61及び62は、それぞれナイロン12樹脂の浸透圧力が1.0気圧、ゼロ剪断速度粘度が50Pa.s、パワーロー係数が0.66の条件下で、ガラス繊維集束体の幅が24mm及び12mmの場合における結果データを示すものであって、幅が24mmである場合、空隙率0.3以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率0.4以上では、4.75秒以内であることが分かり、幅が12mmである場合、空隙率0.4以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率0.5以上では、完全浸透時間が3.5秒以内であることが分かる。
【0293】
【表63】
【0294】
【表64】
【0295】
上記表63及び64は、それぞれナイロン12樹脂の浸透圧力が2.0気圧、ゼロ剪断速度粘度が50Pa.s、パワーロー係数が0.66の条件下で、ガラス繊維集束体の幅が24mm及び12mmの場合における結果データを示すものであって、幅が24mm及び12mmである場合、いずれも空隙率0.3以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率0.4以上では、完全浸透時間がそれぞれ1.66秒及び3.45秒以内であることが分かる。
【0296】
【表65】
【0297】
【表66】
【0298】
上記表65及び66は、それぞれナイロン12樹脂の浸透圧力が3.0気圧、ゼロ剪断速度粘度が50Pa.s、パワーロー係数が0.66の条件下で、ガラス繊維集束体の幅が24mm及び12mmの場合における結果データを示すものであって、幅が24mmである場合、空隙率0.2以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率0.3以上では、3.55秒以内であることが分かり、幅が12mmである場合、空隙率0.3以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率0.4以上では、完全浸透時間が1.87秒以内であることが分かる。
【0299】
【表67】
【0300】
【表68】
【0301】
上記表67及び68は、それぞれナイロン12樹脂の浸透圧力が3.0気圧、ゼロ剪断速度粘度が100Pa.s、パワーロー係数が0.66の条件下で、ガラス繊維集束体の幅が24mm及び12mmの場合における結果データを示すものであって、幅が24mm及び12mmである場合、いずれも空隙率0.3以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率0.4以上では、完全浸透時間がそれぞれ2.57秒及び5.34秒以内であることが分かる。
【0302】
【表69】
【0303】
【表70】
【0304】
上記表69及び70は、それぞれナイロン12樹脂の浸透圧力が5.0気圧、ゼロ剪断速度粘度が100Pa.s、パワーロー係数が0.66の条件下で、ガラス繊維集束体の幅が24mm及び12mmの場合における結果データを示すものであって、幅が24mm及び12mmである場合、いずれも空隙率0.3以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率0.4以上では、完全浸透時間がそれぞれ1.66秒及び3.45秒以内であることが分かる。
【0305】
【表71】
【0306】
【表72】
【0307】
上記表71及び72は、それぞれナイロン66樹脂の浸透圧力が1.0気圧、ゼロ剪断速度粘度が200Pa.s、パワーロー係数が0.66の条件下で、ガラス繊維集束体の幅が24mm及び12mmの場合における結果データを示すものであって、幅が12mmである場合、空隙率0.5以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率0.6以上では、完全浸透時間が5.69秒以内であることが分かり、幅が12mmである場合、空隙率0.6以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率0.7以上では、完全浸透時間が5.42秒以内であることが分かる。
【0308】
【表73】
【0309】
【表74】
【0310】
上記表73及び74は、それぞれナイロン66樹脂の浸透圧力が3.0気圧、ゼロ剪断速度粘度が200Pa.s、パワーロー係数が0.66の条件下で、ガラス繊維集束体の幅が24mm及び12mmの場合における結果データを示すものであって、幅が24mm及び12mmである場合、いずれも空隙率0.4以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率0.5以上では、完全浸透時間がそれぞれ2.58秒及び5.34秒以内であることが分かる。
【0311】
【表75】
【0312】
【表76】
【0313】
上記表75及び76は、それぞれナイロン66樹脂の浸透圧力が5.0気圧、ゼロ剪断速度粘度が200Pa.s、パワーロー係数が0.66の条件下で、ガラス繊維集束体の幅が24mm及び12mmの場合における結果データを示すものであって、幅が24mmである場合、空隙率0.3以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率0.4以上では、完全浸透時間が3.39秒以内であることが分かり、幅が12mmである場合、空隙率0.4以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率0.5以上では、完全浸透時間が2.46秒以内であることが分かる。
【0314】
【表77】
【0315】
【表78】
【0316】
上記表77及び78は、それぞれポリカーボネート樹脂の浸透圧力が1.0気圧、ゼロ剪断速度粘度が100Pa.s、パワーロー係数が0.9の条件下で、ガラス繊維集束体の幅が24mm及び12mmの場合における結果データを示すものであって、幅が24mmである場合、空隙率0.7以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率0.8以上では、完全浸透時間が4.8秒以内であることが分かり、幅が12mmである場合、空隙率0.9であっても完全浸透時間が6秒を超えることが分かる。
【0317】
【表79】
【0318】
【表80】
【0319】
上記表79及び80は、それぞれポリカーボネート樹脂の浸透圧力が3.0気圧、ゼロ剪断速度粘度が100Pa.s、パワーロー係数が0.9の条件下で、ガラス繊維集束体の幅が24mm及び12mmの場合における結果データを示すものであって、幅が24mmである場合、空隙率0.5以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率0.6以上では、完全浸透時間が4.09秒以内であることが分かり、幅が12mmである場合、空隙率0.6以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率0.7以上では、完全浸透時間が4.71秒以内であることが分かる。
【0320】
【表81】
【0321】
【表82】
【0322】
上記表81及び82は、それぞれポリカーボネート樹脂の浸透圧力が5.0気圧、ゼロ剪断速度粘度が100Pa.s、パワーロー係数が0.9の条件下で、ガラス繊維集束体の幅が24mm及び12mmの場合における結果データを示すものであって、幅が24mmである場合、空隙率0.4以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率0.5以上では、完全浸透時間が4.63秒以内であることが分かり、幅が12mmである場合、空隙率0.5以下では、完全浸透時間が6秒を超えるのに対し、空隙率0.6以上では、完全浸透時間が4.79秒以内であることが分かる。
図1
図2
図3
図4