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特許7355557入金管理装置、入金管理方法、及び入金管理システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-25
(45)【発行日】2023-10-03
(54)【発明の名称】入金管理装置、入金管理方法、及び入金管理システム
(51)【国際特許分類】
   G07D 11/20 20190101AFI20230926BHJP
   G07G 1/12 20060101ALI20230926BHJP
   G06Q 30/06 20230101ALI20230926BHJP
【FI】
G07D11/20
G07G1/12 341A
G07G1/12 341E
G06Q30/06
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2019152677
(22)【出願日】2019-08-23
(65)【公開番号】P2021033607
(43)【公開日】2021-03-01
【審査請求日】2022-08-15
(73)【特許権者】
【識別番号】504373093
【氏名又は名称】日立チャネルソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002365
【氏名又は名称】弁理士法人サンネクスト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】土谷 正樹
(72)【発明者】
【氏名】高舘 公人
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 唯道
(72)【発明者】
【氏名】水野 英治
(72)【発明者】
【氏名】酒巻 貴子
(72)【発明者】
【氏名】岡部 公誠
【審査官】小島 哲次
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-164621(JP,A)
【文献】特開2013-025636(JP,A)
【文献】特開2016-038834(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07D 9/00-13/00
G07D 1/00- 3/16
G07G 1/00- 1/14
G06Q 20/18-20/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
POSレジを扱うレジ係が、シフト終了の際に前記POSレジ内の有価媒体を売上金として入金することで売上金を管理する売上入金管理装置であって、
前記レジ係のシフト終了の際に前記POSレジから出力されるシフト終了レシートに記載され、前記レジ係の前記売上金を識別して管理するためのドロアIDを読み取る読取部と、
前記ドロアID、及び当該ドロアIDに対応する前記レジ係が入金すべき前記売上金が記録された情報を記録する売上情報記録DBから、前記読取部で読み取った前記ドロアIDに対応する前記売上金を取得する取引情報管理部と、
前記レジ係が入金する有価媒体を受け付ける有価媒体受付部と、
前記有価媒体受付部が受け付けた入金額の総額を算出し、当該入金額の総額と前記売上金との差額を算出し、売上入金結果を作成する差額算出部と、
前記売上入金結果を前記売上情報記録DBに記録し、前記ドロアIDと当該売上入金結果を売上入金結果レシートに出力する売上入金結果レシート作成部と、
を有する売上入金管理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の売上入金管理装置であって、
前記売上情報記録DBには、前記ドロアIDごとに、入金すべき売上総額、入金すべき金種ごとの数を有し、
前記差額算出部は、前記有価媒体受付部が受け付けた有価媒体の前記金種ごとの数を取得し、前記入金すべき金種ごとの数とを比較し、前記金種ごとの差分を前記売上入金結果に出力する売上入金管理装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の売上入金管理装置であって、
入金される前記有価媒体の真偽を判定する真偽判定部と、
前記有価媒体受付部は前記真偽判定部で真と判定されたものを受け付けて前記売上入金管理装置内部に収納し、偽と判定されたものはRJ券として返却、もしくは前記真偽判定部で判定する際に取得した前記有価媒体の記番号および画像を前記売上情報記録DBに登録して前記売上入金管理装置内部に収納する売上入金管理装置。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の売上入金管理装置であって、
前記ドロアIDごとに、前記売上金の入金待ちか、前記売上金が入金後であって前記売上入金結果レシートを読み取る管理用端末から確認完了の情報が未受領か、前記管理用端末から前記確認完了の情報を受領後かの、少なくともいずれかの状況を記録した前記売上情報記録DBを有する売上入金管理装置。
【請求項5】
POSレジを扱うレジ係が、シフト終了の際に発行されるシフト終了レシートと、前記POSレジ内の有価媒体とを売上入金管理装置で処理することで、前記レジ係のシフトごとの売上金を管理する売上入金管理方法であって、
前記POSレジまたは前記POSレジと接続されたPOSサーバのいずれかが、前記レジ係の前記売上金を識別して管理するためのドロアIDを作成するステップと、
前記POSレジが、前記ドロアIDと、前記売上金として入金する金額の情報を記載した前記シフト終了レシートを出力するステップと、
集計サーバが、前記POSサーバを介して、前記POSレジから前記ドロアIDと、前記売上金として入金する金額の情報を受信して、当該情報を売上情報記録DBに登録するステップと、
前記売上入金管理装置が、前記シフト終了レシートから前記ドロアIDを読み取り、対応する前記売上金を前記売上情報記録DBから取得するステップと、
前記売上入金管理装置が、受け付けた前記有価媒体の入金額の総額と、前記売上情報記録DBから抽出された前記売上金とに基づいて売上入金結果レシートを出力するステップと、
を有する売上入金管理方法。
【請求項6】
POSレジを扱うレジ係が、シフト終了の際に発行されるシフト終了レシートと、前記POSレジ内の有価媒体とを売上入金管理装置で処理することで、前記レジ係のシフトごとの売上金を管理する売上入金管理システムであって、
前記レジ係のシフト終了の際に、前記レジ係の前記売上金を識別して管理するためのドロアIDと、当該ドロアIDに対応する前記レジ係が入金すべき前記売上金を記載したシフト終了レシートを出力する前記POSレジと、
前記POSレジと接続されたPOSサーバを介して、前記POSレジから前記ドロアID及び前記売上金に関する情報を受信し、当該情報を売上情報記録DBに記録する集計サーバと、
前記シフト終了レシートに記載された前記ドロアIDを読み取り、かつ前記シフト終了の際に前記レジ係によって前記POSレジから引き出された有価媒体を受け付けて、売上入金結果レシートを出力する売上入金管理装置と、を有し、
前記売上入金管理装置は、
読み取った前記ドロアIDを前記集計サーバに送信し、当該ドロアIDに対応する前記売上金を受信し、受け付けた前記有価媒体の総額と、前記集計サーバから受信した前記売上金との差額を算出し、売上入金結果として前記集計サーバに送信し、かつ前記売上入金結果を前記売上入金結果レシートに記載して出力すること
を特徴とする売上入金管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は入金管理装置、入金管理方法、及び入金管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
スーパーマーケット等での売上金の管理は、POS(Point of Sale)端末から売上金をレジ係が店舗内等にある売上入金機まで持っていき、入金処理を行い、入金管理を行う場合がある。
【0003】
POS端末を用いて入金管理をする技術として、特開2014-186528号公報(特許文献1)がある。この公報には、「POS端末1と管理サーバ2と入出金機3とをネットワーク4によって相互に接続し、POS端末1が精算をしたときに得られたPOS出金額と釣銭残置額とをPOS出金額作成部11および釣銭残置額作成部12が作成して管理サーバ2に送信する。管理サーバ2では、入出金機在高取得部22および入出金機投入可能枚数算出部23がすべての入出金機3の在高および空き容量を求め、入金可能状態判断部24が入出金または入金のみが可能な入出金機を算出して入出金機3に入出金の予約をする。また、出金不足状態判断部25が出金可能な入出金機3がないと判断した場合、POS端末1で出金レシートを発行する。レジ担当者は、POS端末1にて指示された入出金機3で入出金処理、入金処理、または出金レシートによる出金処理を行う。」と記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2014-186528号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
スーパーマーケット等で、複数のPOSレジの各々に複数のシフトでレジ係が作業を行い、各々のレジ係がシフトの交代時にPOSレジ内の売上金を売上入金機に全て入金する運用の場合、売上金が入金される機会が増える為、全てのレジ係が実際に売上金を正確に入金したことの管理が煩雑となる。特許文献1では、実際にレジ係が入金した額を確認していない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、POSレジを扱うレジ係が、シフト終了の際に発行されるシフト終了レシートと、POSレジ内の有価媒体とを売上入金管理装置で処理することで、レジ係のシフトごとの売上金を管理する売上入金管理方法であって、レジ係の売上金を識別するドロアIDを作成し、売上金ともにシフト終了レシートを出力し、売上入金管理装置がシフト終了レシートからドロアIDを読み取り、入金すべき売上金と、実際に受け付けた有価媒体の入金額に基づいて売上入金結果レシートを出力することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、レジ係が扱った売上金額が入金されたことを、より確実に確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施例における全体概要の例を示す図である。
図2】実施例におけるPOSレジ101の構成例を示す図である。
図3】実施例におけるPOSサーバ102の構成例を示す図である。
図4】実施例における集計サーバ105の構成例を示す図である。
図5】実施例における売上入金機106の構成例を示す図である。
図6】実施例における売上情報記録DBの例を示す図である。
図7】実施例におけるシフト終了レシート106の例を示す図である。
図8】実施例における売上入金結果レシート107の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0010】
本発明の実施例では、レジ係がシフト終了の際に、そのレジ係が扱ったPOSレジ内の売上金を全て売上入金機に入金してシフトを交代する場合、そのレジ係が入金すべき金額を、サーバ上で管理するとともに、専用レシートをレジ係に出力し、売上金の入金の際に、レシート情報、サーバの情報、及び実際に入金処理された金額情報を用いることで、各レジ係が、自分の入金すべき売上金が確実に入金できたことをより簡単、確実に確認することができる。
【0011】
以下、本発明の実施の形態について図を用いて説明する。
【0012】
図1は、本実施例の全体概要の例を示す図である。
【0013】
POSレジ101は、キャッシュドロア式のPOS(Point of Sale)端末であり、キャッシャ(レジ係)が入力操作を行って、商品と引き換えに現金やクーポンなどの有価媒体104を収納・管理する。
【0014】
POSサーバ102は、POSレジ101を含む複数のPOSレジと接続されており、キャッシャがPOSレジ101でのシフトが終了すると、当該キャッシャの当該シフト内での全売上結果が集計された売上情報、及び後述するドロアIDをPOSレジ101から受信して記録する。
【0015】
シフト終了レシート103は、キャッシャがシフト終了時にPOSレジ101から出力される有体物(主にレシート)であり、売上情報と、当該シフト時間、POSレジ101、担当のキャッシャの情報を基にした固有情報(ドロアID)が記載される。
【0016】
有価媒体104は、現金(紙幣、硬貨)やクーポンであり、キャッシャがPOSレジ101から取り出し、売上入金機106に入金するものである。
【0017】
集計サーバ105は、POSサーバ102、売上入金機106と接続され、POSサーバ102から売上情報、ドロアIDを受信して記録しておく。後述する売上入金機106から、売上情報の照会依頼を受信すると、ドロアIDをキーに売上情報を検索し、その結果を売上入金機106に送信する。なお、POSサーバ102と集計サーバ105は、物理的に分離させておかなくてもよく、その場合はPOSサーバ102と集計サーバ105の両方の機能を有する1つのサーバとして動作させても良い。
【0018】
売上入金機106は、複数のPOSレジ101から、当該POSレジ101のキャッシャが各シフト内で処理した売上金を格納する。キャッシャが持ってきたシフト終了レシート103を読み取り、ドロアIDを集計サーバ105に送信する。集計サーバ105から、該当するドロアIDに対応する売上情報を受信し、キャッシャから有価媒体104の投入を受け付ける。投入の際に、各現金の金種、枚数、及び真偽を識別し、真券と判定できなかった有価媒体があった場合は、それをリジェクト券(RJ券108)としてキャッシャに返却する。その後、当該ドロアID、入金結果、売上情報との差額などの情報を集計サーバ105に送信する。なお、売上情報との差額は、RJ券108が発生した場合に主に生じる。キャッシャが投入したすべての有価媒体104を真券として判定できた場合は、RJ券108は発生しない。
【0019】
売上入金結果レシート107は、キャッシャが入金処理を終えた後に売上入金機106から出力される有体物(主にレシート)であり、売上入金機106から集計サーバ105に送信されたドロアID、入金結果、売上情報、売上情報との差額などが記載される。
【0020】
管理用端末109は、集計サーバ105と接続され、売上入金管理を行う管理人が使用する端末である。入金処理を終えたキャッシャが持ってきた売上入金結果レシート107を読み取る装置を備え、ドロアIDを集計サーバ105に送信し、入金結果、売上情報を受信する。売上情報との差額があり、キャッシャがRJ券108を持参している場合は、管理人が売上情報との差額と、RJ券108との比較を行い、合計額が売上情報と一致していると判断した場合は、その旨を集計サーバ105に送信する。
【0021】
このようにして、キャッシャは、シフト終了後に売上金を入金する場合、出力されるシフト終了レシート103とシフト内の売上分である有価媒体104をセットで売上入金機106に持っていくことで、POSレジ101で受け付けた売上額、実際に売上入金機106で入金された金額とを確実に整合することができる。特に、RJ券108が発生した場合であっても、売上入金機106で、さらに売上入金結果レシート107が発行されるため、売上入金結果レシート107とRJ券108とを整合することで、管理人は売上入金機106に入金できなかった分についても効率的に売上情報との整合を行うことができるため、キャッシャの入金しようとした売上金を容易かつ正確に確認することができる。
【0022】
なお、有価媒体104や、RJ券108は、図示しない布袋やケース、箱に収められ、シフト終了レシート103、売上入金結果レシート107は、それらの袋に張り付けたり、袋側にレシートを把持・保持可能なクリップ・ポケットなどを備えたりすることで、レシートと有価媒体104、RJ券108を対応づけて運搬するとセキュリティ上、効率面で望ましい。
【0023】
図2は、POSレジ101の構成例を示す図である。
【0024】
通信部201は、POSサーバ102と通信を行うインターフェースである。
【0025】
入力/表示部202は、キャッシャがPOSレジ101へ入力操作を行ったり、商品についたバーコードを読んだり、また入力・読み取り結果を表示したりする手段である。
【0026】
制御部203は、後述するメモリ204に格納されたプログラムを実行する。
【0027】
メモリ204は、売上管理部214、ドロアID管理部224、締め情報送信部234、シフト終了レシート作成部244を備える。
【0028】
売上管理部214は、入力/表示部202で入力された情報(取引中の全ての売上を含む情報)を取引情報DB207に記録する処理を行う。
【0029】
ドロアID管理部224は、担当キャッシャの情報、当該キャッシャのシフト時間、POSレジ101の識別情報などを基にした、キャッシャのシフト時間ごとの売上入金を識別するための固有情報(ドロアID)を生成する。ただし、当該ドロアID管理部224は、POSレジ101の代わりに、POSサーバ102内に備えてもよいが、その場合はPOSサーバ102からドロアIDをPOSレジ101が受信する。
【0030】
締め情報送信部234は、シフト終了ボタンが押下されたことを検知したPOSレジ101は、当該シフト内での全売上結果を集計し売上情報として取引情報DB207に記録、及び通信部201を介して、少なくとも当該売上情報、及びドロアIDを含む締め情報をPOSサーバ102に送信する。
【0031】
シフト終了レシート作成部244は、上記ドロアIDをバーコード化し、当該バーコードと売上情報を含めたレシート情報を作成し、プリンタ205に送信する。
【0032】
プリンタ205は、当該レシート情報を受信すると、レシートに印字する。
【0033】
有価媒体収納部206は、キャッシャが商品と引きかえに受け取る現金やクーポンを収納する部分である。
【0034】
取引情報DB207は、売上管理部214が作成する売上情報を記録するデータベースである。
【0035】
図3は、POSサーバ102の構成例を示す図である。
【0036】
通信部301は、POSレジ101、及び集計サーバ105と通信を行うインターフェースである。
【0037】
取引記録DB302は、POSレジ101の各々から受信したドロアID,及び売上情報を記録するデータベースである。
【0038】
制御部303は、後述するメモリ304に格納されたプログラムを実行する。
【0039】
メモリ304は、情報抽出部314、取引情報送信部324を備える。
【0040】
情報抽出部314は、POSレジ101から受信した締め情報を正常に受信した場合、その旨をPOSレジ101に通知し、少なくともドロアIDと売上情報を抽出し、取引記録DB203に記録する処理を行う。
【0041】
取引情報送信部324は、情報抽出部314が抽出したドロアIDと売上情報を、通信部301を介して集計サーバ105に送信する。
【0042】
図4は、集計サーバ105の構成例を示す図である。
【0043】
通信部401は、POSサーバ102、売上入金機106、及び管理用端末109と通信を行うインターフェースである。
【0044】
売上情報DB402は、POSサーバ102から受信したドロアID、及び売上情報を記録するデータベースである。
【0045】
制御部403は、後述するメモリ404に格納されたプログラムを実行する。
【0046】
メモリ404は、売上情報検索部414、検索結果送信部424を備える。
【0047】
売上情報検索部414は、売上入金機106から受信するドロアIDをキーに、売上情報DB402に記録されている売上情報を検索して抽出する。
【0048】
検索結果送信部424は、売上情報検索部414が抽出した売上情報を、通信部401を介して売上入金機106に送信する。
【0049】
図5は、売上入金機106の構成例を示す図である。
【0050】
通信部501は、集計サーバ105、売上入金機106と通信を行うインターフェースである。
【0051】
入力/表示部502は、キャッシャが売上入金機106へ入力操作を行ったり、シフト終了レシートに印字されたバーコードを読んだり、また入力・読み取り結果を表示したりする手段である。特に、現金投入後に、後述する差額情報を表示することで、キャッシャはその場で現金投入ミスに気付くことができる効果がある。なお、シフト終了レシートに記載されたドロアIDを読み取る装置は、読取部として独立させてもよい。
【0052】
制御部503は、後述するメモリ504に格納されたプログラムを実行する。
【0053】
メモリ504は、取引情報管理部514、差額算出部524、取引結果送信部534、売上入金結果レシート作成部544を備える。
【0054】
取引情報管理部514は、入力/表示部502でドロアIDを、通信部501を介して集計サーバ105に送信し、当該ドロアIDに対応する売上情報を受信し、売上情報記録DB507に記録する処理を行う。
【0055】
差額算出部524は、当該ドロアIDに対応する売上情報が見つかった後に、キャッシャが売上入金機106の有価媒体受付部(図示しない)に入金する有価媒体に対して、図示しない真偽判定部により、真と判定された有価媒体を有価媒体収納部506に格納するとともに、その総額を算出する。また、当該総額と、売上情報記録DB507に記録された、当該ドロアIDに対応する売上情報との差額を算出する。なお、有価媒体の状態などにより、真偽判定部で真と判定できなかった場合は、当該有価媒体のみをRJ券108としてキャッシャに返却する処理を行う。
【0056】
取引結果送信部534は、差額算出部524で算出した結果などを売上情報として売上情報記録DB207に記録、及び通信部501を介して、集計サーバ105に送信する。
【0057】
売上入金結果レシート作成部544は、差額算出部524で算出した結果、及びドロアIDをバーコード化し、当該バーコードと売上情報を含めたレシート情報を作成し、プリンタ505に送信する。なお、当該ドロアIDは、シフト終了レシート103と同一でも良いし、新たに時刻情報などを用いて新規に作成しても良い。
【0058】
プリンタ505は、当該レシート情報を受信すると、レシートに印字する。
【0059】
有価媒体収納部506は、キャッシャが入金し、真偽判定部で真と判定された現金やクーポンを収納する部分である。なお、RJ券108をキャッシャに返却せず、有価媒体収納部506の中に別の収納庫(AB庫)を用意し、その中に収納しても良い。その場合、AB庫に収納された有価媒体を識別するために、真偽判定部での判定時に取得した記番号と、撮影された有価媒体の画像データをドロアIDと併せて売上情報記録DB207に記録し、集計サーバ105への送信時に当該記番号、画像データを合わせて送信することが好ましい。
【0060】
売上情報記録DB207は、差額算出部524が作成する差額情報を含む売上情報を記録するデータベースである。
【0061】
図6は、売上情報記録DB507に記録されるデータの例を示す図である。当該データ構成は、取引情報DB207、取引記録DB302、売上情報DB402も同様であるため省略する。
【0062】
ドロアID601は、前述した固有情報である。
【0063】
レジ番号602は、キャッシャの使用したPOSレジ101を識別するための番号である。
【0064】
シフト通番603は、レジ番号602を使用したキャッシャの順番を通番として保存した番号である。
【0065】
従業ID604は、キャッシャを識別するためのIDである。キャッシャ名としても良い。
【0066】
シフト開始時刻605、シフト終了時刻606、締め時刻607は、それぞれシフトの開始時刻、終了時刻、及びキャッシャがシフト終了ボタンを押した締め時刻の情報である。
【0067】
金種A枚数608~金種C枚数610は、キャッシャが入金する予定である売上情報を金種ごとに分けて枚数を記載したものである。図示していないが、売上入金機106で、真偽判定部で真と判定された各金種ごとの枚数を別途データベースとして保持しておくとさらに望ましい。その場合、入金される予定の各種有価媒体の枚数と、実際に入金された各種有価媒体の枚数を比較し、足りない有価媒体の種類と枚数を、入力/表示部502で差額として表示することで、キャッシャの入金漏れをさらに防ぐことが期待できる。なお、当該金種には、紙幣だけでなく硬貨を含んでもよい。
【0068】
売上総額611は、入金される予定の、各POSレジ101を使用した各キャッシャのシフト中の売上総額である。
【0069】
入金総額612は、売上入金機106で、真偽判定部で真と判定された有価媒体の合計額である。
【0070】
差額613は、売上総額611と入金総額612との差額を示す。0であれば、入金予定の売上総額が全て入金されることを示し、差額が発生している場合は、入金漏れか、RJ券108が発生しているケースである。
【0071】
確認結果614は、後述するRJ券108の確認結果を示す。
【0072】
状況615は、ドロアID601ごとの処理状況を示す。入金待ちであれば、ドロアID601が登録されたが、キャッシャが売上入金機へ未入金の状態であることを示す。確認待ちであれば、キャッシャが有価媒体を売上入金機106へ入金し入金総額が更新されたが、後述する管理人が売上入金結果レシート107を管理用端末109で読取りしていない状態を示す。確認中であれば、後述する管理人が売上入金結果レシート107を管理用端末109で読取り後、売上情報やRJ券108などの確認中の状態を示す。完了は、後述する管理人が売上情報やRJ券108などの確認を行い、RJ券108を確認した結果を売上情報記録DB507に登録し、確認完了した状態を示す。
【0073】
なお、売上情報DB402と売上情報記録DB507は分離させず一つのデータベースにして、POSサーバ102または集計サーバ105のいずれかで売上情報記録DB507(売上情報DB402)を管理しても良い。
【0074】
図7は、シフト終了レシート103の例を示す図である。図6の上から3行目のドロアID987644に対応するものとして例示する。
【0075】
701は日付情報を示す。702は、従業IDを示す。
【0076】
703は、ドロアIDを示しており、図7では1次元バーコードで印字しており、売上入金機106、管理用端末109では、このバーコードを読み取る。
【0077】
704は、シフト開始時刻~締め時刻が記載されている。
【0078】
705は、キャッシャが入金すべき金種ごとの枚数が表示されている。706は、入金金額の総額である売上総額が記載されている。
【0079】
キャッシャは、シフト終了後に、このシフト終了レシート103を持って売上入金機106で読み取らせることで、自分が入金すべき総額、及び金種ごとの枚数を把握することができ、かつPOSサーバ102を介して、ドロアIDに対応する入金額の確認を行うことができる。
【0080】
なお、このシフト終了レシート103を、シフト中の全ての売上である有価媒体104の入った袋や箱に張り付けたり、タグとして巻きつけることで、有価媒体104と対応するシフト終了レシート103を分離させずに持ち運ぶことができる。
【0081】
図8は、売上入金結果レシート107を示す図である。本図も、図6の上から3行目のドロアID987644に対応するものとして例示する。
【0082】
801は、入金時刻である。802は、従業IDを示す。
【0083】
803は、売上入金機106で実際に入金を確認した金種ごとの枚数である。または、金種ごとの総額を表示、あるいは併記しても良い。804は、その入金総額を示す。
【0084】
805は、入金すべき金種ごとの枚数(図7の705)と、803との差分を、金種ごとの枚数として表示している。図8では、金種Aが1枚少ないことを示す。または、金種ごとの総額として表示、あるいは併記しても良い。
【0085】
806は、差額を金額として記載している。
【0086】
キャッシャは、当該売上入金結果レシート107を見ることで、差分(金種Aが1枚)の入金が漏れていないかを確認することができる。
【0087】
また、入金漏れでない場合は、売上入金機106では真と判定できなかったRJ券(金種A)1枚を持って管理人のところに行く。管理人は、管理用端末109で、ドロアIDのバーコード部分を読み取り、集計サーバ105から、売上入金機106で判定された売上情報、売上入金結果レシート107が一致していること、及び売上入金結果レシート107の差分(差額)とRJ券108の内容が一致するかを判断することで、容易に売上情報を管理・確認することが実現できる。売上情報の整合が取れた後は、管理人は管理用端末109から、売上情報記録DBへ、実際にRJ券108を確認した結果を登録すればよい。なお、より正確性を担保する場合は、キャッシャはシフト終了レシート103と売上入金結果レシート107の両方を管理人に持っていき、管理人が両方のドロアIDを読み取って整合させても良い。
【0088】
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明する為に詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。例えば、上記した実施例ではドロアIDについて、売上入金機や管理用端末で1次元バーコード読取りによる構成としたが、ドロアIDをシフト終了レシートや売上入金結果レシートに文字として印字しておき、それを入力部から入力する構成や、2次元バーコードとして印字しておき、それを入力部から読取る構成としても良い。
【0089】
また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置換することも可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。例えば、POSサーバ102、集計サーバ105を一つのサーバとして機能させても良いし、売上入金機106の中に、POSサーバ102や集計サーバ105の機能を持たせても良い。また、各構成を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
【符号の説明】
【0090】
101 POSレジ
102 POSサーバ
103 シフト終了レシート
104 有価媒体
105 集計サーバ
106 売上入金機
107 売上入金結果レシート
108 RJ券
109 管理用端末
図1
図2
図3
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図5
図6
図7
図8