(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-25
(45)【発行日】2023-10-03
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20230926BHJP
G06F 16/9035 20190101ALI20230926BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06F16/9035
(21)【出願番号】P 2021006342
(22)【出願日】2021-01-19
【審査請求日】2022-10-05
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】501271479
【氏名又は名称】株式会社トヨタマップマスター
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】日置 順
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 英男
(72)【発明者】
【氏名】大崎 新太郎
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 洋明
(72)【発明者】
【氏名】宇井 昌彦
【審査官】石田 紀之
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-84083(JP,A)
【文献】特開2020-126549(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0057025(US,A1)
【文献】特開2007-79780(JP,A)
【文献】特開2002-15215(JP,A)
【文献】国際公開第2014/006688(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
G06F 16/9035
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象施設の混雑状況に関する情報を取得することと、
ユーザの前記対象施設への訪問履歴の有無に関する情報を取得することと、
前記対象施設が前記対象施設を訪問したことのない第1訪問者と前記対象施設を訪問したことのある第2訪問者とのどちらの訪問を優先するかと、前記ユーザの前記対象施設への訪問履歴の有無と、前記対象施設の混雑状況に関する情報と、に基づいて、前記対象施設の混雑状況についての前記ユーザに関連する端末における表示方法を決定することと、
を実行する制御部を備える、情報処理装置。
【請求項2】
前記対象施設が前記第1訪問者の訪問を優先する場合、
前記制御部は、
前記ユーザに前記対象施設への訪問履歴があるときは、前記ユーザに前記対象施設への訪問履歴がないときと比べて、前記対象施設における同一の混雑状況に対して、前記端末が表示する前記対象施設の混雑レベルを高く決定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記対象施設が前記第2訪問者の訪問を優先する場合、
前記制御部は、
前記ユーザに前記対象施設への訪問履歴があるときは、前記ユーザに前記対象施設への訪問履歴がないときと比べて、前記対象施設における同一の混雑状況に対して、前記端末が表示する前記対象施設の混雑レベルを低く決定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記対象施設の混雑状況が所定のレベル以上である場合に、前記端末において、前記対象施設に関して特定表示をさせることを決定するものであって、
前記対象施設が前記第1訪問者と前記第2訪問者とのどちらの訪問を優先するかと、前記ユーザの前記対象施設への訪問履歴の有無と、に基づいて、前記所定のレベルを設定することをさらに実行する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記対象施設が前記第1訪問者の訪問を優先する場合、
前記制御部は、
前記ユーザに前記対象施設への訪問履歴があるときは、前記ユーザに前記対象施設への訪問履歴がないときと比べて、前記所定のレベルを低く設定する、
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記対象施設が前記第2訪問者の訪問を優先する場合、
前記制御部は、
前記ユーザに前記対象施設への訪問履歴があるときは、前記ユーザに前記対象施設への訪問履歴がないときと比べて、前記所定のレベルを高く設定する、
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記特定表示は、前記端末に表示される地図上において前記対象施設を表示しないことである、
請求項4から6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記特定表示は、前記対象施設が混雑していることを示す所定の表示を表示することである、
請求項4から6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
対象施設の混雑状況に関する情報を取得することと、
ユーザの前記対象施設への訪問履歴の有無に関する情報を取得することと、
前記対象施設が前記対象施設を訪問したことのない第1訪問者と前記対象施設を訪問したことのある第2訪問者とのどちらの訪問を優先するかと、前記ユーザの前記対象施設への訪問履歴の有無と、前記対象施設の混雑状況に関する情報と、に基づいて、前記対象施設の混雑状況についての前記ユーザに関連する端末における表示方法を決定することと、
を含む、情報処理方法。
【請求項10】
前記対象施設が前記第1訪問者の訪問を優先する場合、
前記ユーザに前記対象施設への訪問履歴があるときは、前記ユーザに前記対象施設への訪問履歴がないときと比べて、前記対象施設における同一の混雑状況に対して、前記端末が表示する前記対象施設の混雑レベルを高く決定する、
請求項9に記載の情報処理方法。
【請求項11】
前記対象施設が前記第2訪問者の訪問を優先する場合、
前記ユーザに前記対象施設への訪問履歴があるときは、前記ユーザに前記対象施設への訪問履歴がないときと比べて、前記対象施設における同一の混雑状況に対して、前記端末が表示する前記対象施設の混雑レベルを低く決定する、
請求項9に記載の情報処理方法。
【請求項12】
前記対象施設の混雑状況が所定のレベル以上である場合に、前記端末において、前記対象施設に関して特定表示をさせることを決定するものであって、
前記対象施設が前記第1訪問者と前記第2訪問者とのどちらの訪問を優先するかと、前記ユーザの前記対象施設への訪問履歴の有無と、に基づいて、前記所定のレベルを設定することをさらに含む、
請求項9に記載の情報処理方法。
【請求項13】
前記対象施設が前記第1訪問者の訪問を優先する場合、
前記ユーザに前記対象施設への訪問履歴があるときは、前記ユーザに前記対象施設への訪問履歴がないときと比べて、前記所定のレベルを低く設定する、
請求項12に記載の情報処理方法。
【請求項14】
前記対象施設が前記第2訪問者の訪問を優先する場合、
前記ユーザに前記対象施設への訪問履歴があるときは、前記ユーザに前記対象施設への訪問履歴がないときと比べて、前記所定のレベルを高く設定する、
請求項12に記載の情報処理方法。
【請求項15】
前記特定表示は、前記端末に表示される地図上において前記対象施設を表示しないことである、
請求項12から14のいずれか一項に記載の情報処理方法。
【請求項16】
前記特定表示は、前記対象施設が混雑していることを示す所定の表示を表示することである、
請求項12から14のいずれか一項に記載の情報処理方法。
【請求項17】
コンピュータが情報処理方法を実行するためのプログラムであって、
前記情報処理方法は、
対象施設の混雑状況に関する情報を取得することと、
ユーザの前記対象施設への訪問履歴の有無に関する情報を取得することと、
前記対象施設が前記対象施設を訪問したことのない第1訪問者と前記対象施設を訪問したことのある第2訪問者とのどちらの訪問を優先するかと、前記ユーザの前記対象施設への訪問履歴の有無と、前記対象施設の混雑状況に関する情報と、に基づいて、前記対象施設の混雑状況についての前記ユーザに関連する端末における表示方法を決定することと、
を含む、プログラム。
【請求項18】
前記対象施設が前記第1訪問者の訪問を優先する場合、
前記情報処理方法において、
前記ユーザに前記対象施設への訪問履歴があるときは、前記ユーザに前記対象施設への訪問履歴がないときと比べて、前記対象施設における同一の混雑状況に対して、前記端末が表示する前記対象施設の混雑レベルを高く決定する、
請求項17に記載のプログラム。
【請求項19】
前記対象施設が前記第2訪問者の訪問を優先する場合、
前記情報処理方法において、
前記ユーザに前記対象施設への訪問履歴があるときは、前記ユーザに前記対象施設への訪問履歴がないときと比べて、前記対象施設における同一の混雑状況に対して、前記端末が表示する前記対象施設の混雑レベルを低く決定する、
請求項17に記載のプログラム。
【請求項20】
前記情報処理方法は、
前記対象施設の混雑状況が所定のレベル以上である場合に、前記端末において、前記対象施設に関して特定表示をさせることを決定するものであって、
前記対象施設が前記第1訪問者と前記第2訪問者とのどちらの訪問を優先するかと、前記ユーザの前記対象施設への訪問履歴の有無と、に基づいて、前記所定のレベルを設定することをさらに含む、
請求項17に記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、情報処理装置が開示されている。特許文献1に開示されている情報処理装置は、ユーザの行動履歴に基づき、ユーザの訪問対象となる施設に関する施設情報をユーザが絞込むときに用いる絞込み項目の優先度を特定する。そして、情報処理装置は、特定された優先度に従って、絞込み項目をユーザに提示するための絞込み画面情報を出力する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、施設の混雑を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の第1の態様に係る情報処理装置は、
対象施設の混雑状況に関する情報を取得することと、
ユーザの前記対象施設への訪問履歴の有無に関する情報を取得することと、
前記対象施設が前記対象施設を訪問したことのない第1訪問者と前記対象施設を訪問したことのある第2訪問者とのどちらの訪問を優先するかと、前記ユーザの前記対象施設への訪問履歴の有無と、前記対象施設の混雑状況に関する情報と、に基づいて、前記対象施設の混雑状況についての前記ユーザに関連する端末における表示方法を決定することと、
を実行する制御部を備える。
【0006】
本開示の第2の態様に係る情報処理方法は、
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
対象施設の混雑状況に関する情報を取得することと、
ユーザの前記対象施設への訪問履歴の有無に関する情報を取得することと、
前記対象施設が前記対象施設を訪問したことのない第1訪問者と前記対象施設を訪問したことのある第2訪問者とのどちらの訪問を優先するかと、前記ユーザの前記対象施設への訪問履歴の有無と、前記対象施設の混雑状況に関する情報と、に基づいて、前記対象施設の混雑状況についての前記ユーザに関連する端末における表示方法を決定することと、
を含む。
【0007】
本開示の第3の態様に係るプログラムは、
コンピュータが情報処理方法を実行するためのプログラムであって、
前記情報処理方法は、
対象施設の混雑状況に関する情報を取得することと、
ユーザの前記対象施設への訪問履歴の有無に関する情報を取得することと、
前記対象施設が前記対象施設を訪問したことのない第1訪問者と前記対象施設を訪問したことのある第2訪問者とのどちらの訪問を優先するかと、前記ユーザの前記対象施設への訪問履歴の有無と、前記対象施設の混雑状況に関する情報と、に基づいて、前記対象施設の混雑状況についての前記ユーザに関連する端末における表示方法を決定することと、
を含む。
【発明の効果】
【0008】
本開示により、施設の混雑を抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図2】ユーザ端末および検索サーバの機能構成の一例を概略的に示すブロック図である。
【
図5】対応情報のテーブル構成の一例を示す図である。
【
図7A】対象施設が第1訪問者を優先する施設であり、ユーザに対象施設への訪問履歴がない場合の混雑レベルのユーザ端末における表示の一例を示す図である。
【
図7B】対象施設が第1訪問者を優先する施設であり、ユーザに対象施設への訪問履歴がある場合の混雑レベルのユーザ端末における表示の一例を示す図である。
【
図8】検索サーバにおける制御部が設定する所定のレベルの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示の第1の態様に係る情報処理装置は、ユーザに対して対象施設の混雑状況に関する情報を提供する情報処理装置である。本開示の第1の態様に係る情報処理装置における制御部は、対象施設の混雑状況に関する情報を取得する。ここで、対象施設が、対象施設を訪問したことのない第1訪問者と、対象施設を訪問したことのある第2訪問者と、のどちらかの訪問を優先することを想定する。そこで、情報処理装置における制御部は、ユーザの対象施設への訪問履歴の有無に関する情報を取得する。そして、制御部は、第1訪問者と第2訪問者とのどちらの訪問を優先するかと、ユーザの対象施設への訪問履歴の有無と、対象施設の混雑状況に関する情報と、に基づいて、対象施設の混雑状況についての端末における表示方法を決定する。ここで、端末は、ユーザに関連する端末である。
【0011】
以上説明したように、検索システム1において、対象施設が第1訪問者と第2訪問者のどちらの訪問を優先するかと、ユーザが第1訪問者であるか第2訪問者であるかと、によって、異なる表示方法が決定される。これにより、ユーザが対象施設によって訪問が優先される訪問者である場合とユーザが対象施設によって訪問が優先される訪問者でない場合とで、端末が異なる表示方法で対象施設の混雑状況についての表示することが可能となる。その結果、ユーザが対象施設によって訪問が優先される訪問者でない場合には、ユーザが対象施設によって訪問が優先される訪問者である場合と比べて、端末がユーザの訪問を抑制するような表示方法で対象施設の混雑状況についての表示することができる。これにより、ユーザが対象施設によって訪問が優先される訪問者でない場合には、該ユーザの対象施設への訪問が抑制される。このようにして、対象施設の混雑を抑制することが可能となる。
【0012】
以下、本開示の具体的な実施形態について図面に基づいて説明する。本実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、および、その相対配置等は、特に記載がない限りは本開示の技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0013】
<第1実施形態>
(システムの概略)
本実施形態における検索システム1について、
図1に基づいて説明する。
図1は、検索
システム1の概略構成を示す図である。検索システム1は、ユーザ端末100、検索サーバ200、および施設サーバ300を含んで構成される。検索システム1においては、ユーザ端末100、検索サーバ200、および施設サーバ300が、ネットワークN1によって相互に接続される。ネットワークN1には、例えば、インターネット等の世界規模の公衆通信網であるWAN(Wide Area Network)または、携帯電話等の電話通信網が採用されてもよい。
【0014】
(ユーザ端末100)
ユーザ端末100は、ユーザ10に関連する端末である。本実施形態において、ユーザ端末100は、ユーザ10が使用するスマートフォン、タブレット型コンピュータ、またはウェアラブル端末等の端末である。ユーザ10は、ユーザ端末100を使用して、施設について検索する。そうすると、ユーザ端末100は、検索サーバ200から検索結果として対象施設に関する情報を表示する。対象施設は、検索サーバ200がユーザ10による施設の検索に対する検索結果として特定した施設である。具体的には、ユーザ端末100は、対象施設の位置と対象施設の混雑レベルとを検索結果としてユーザ端末における地図に重畳して表示する。なお、本実施形態におけるユーザ端末100が、本開示に係る「端末」に相当する。
【0015】
(施設サーバ300)
施設サーバ300は、対象施設の混雑状況を取得するサーバである。本実施形態においては、施設サーバ300が取得する対象施設の混雑状況は、対象施設における単位面積当たりの人数によって示される。施設サーバ300が対象施設の混雑状況を取得する方法として、公知の方法を採用することができる。例えば、施設サーバ300は、対象施設に設けられているカメラが撮像した動画像に基づいて、対象施設の混雑状況を取得する。また、例えば、施設サーバ300は、対象施設の出入口に設けられているセンサが検出した人の出入りをカウントし、カウントされた人数と、対象施設の面積とに基づいて対象施設の混雑状況を取得してもよい。施設サーバ300は、取得した対象施設の混雑状況を混雑情報として検索サーバ200に送信する。
【0016】
(検索サーバ200)
検索サーバ200は、様々な施設の位置とその混雑レベルとを提供するサーバである。ここで、施設によっては、該施設を訪問したことのない訪問者(以下、「第1訪問者」と称する場合がある。)の訪問を優先する場合がある。また、施設によっては、該施設を訪問したことのない訪問者(以下、「第2訪問者」と称する場合がある。)の訪問を優先させる場合がある。つまり、各施設が第1訪問者と第2訪問者とのどちらかの訪問を優先する場合を想定する。ここで、各施設が第1訪問者と第2訪問者とのどちらの訪問を優先するのかは、各施設を管理する管理者によって予め決定されている。そこで、検索サーバ200は、対象施設が第1訪問者と第2訪問者とのどちらの訪問を優先するかと、ユーザ10の対象施設への訪問履歴の有無と、対象施設の混雑状況と、に基づいて、ユーザ端末100に表示される対象施設の混雑レベルを決定する。対象施設の混雑レベルを決定する方法の詳細については、後述する。
【0017】
検索サーバ200は、プロセッサ210、主記憶部220、補助記憶部230、および通信インタフェース(通信I/F)240を有するコンピュータを含んで構成される。プロセッサ210は、例えば、CPU(Central Processing Unit)またはDSP(Digital Signal Processor)である。主記憶部220は、例えば、RAM(Random Access Memory)である。補助記憶部230は、例えば、ROM(Read Only Memory)である。また、補助記憶部230は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、またはCD-ROM、DVDディスク、もしくはブルーレイディスクのようなディスク記録媒体で
ある。また、補助記憶部230は、リムーバブルメディア(可搬記憶媒体)であってもよい。ここで、リムーバブルメディアとして、例えば、USBメモリまたはSDカードが例示される。通信I/F240は、例えば、LAN(Local Area Network)インターフェースボード、または無線通信のための無線通信回路である。
【0018】
検索サーバ200において、補助記憶部230には、オペレーティングシステム(OS)、各種プログラム、および各種情報テーブル等が格納されている。また、検索サーバ200において、プロセッサ210が、補助記憶部230に記憶されたプログラムを主記憶部220にロードして実行することによって、後述するような各種の機能を実現することができる。ただし、検索サーバ200における一部または全部の機能はASICまたはFPGAのようなハードウェア回路によって実現されてもよい。なお、200は、必ずしも単一の物理的構成によって実現される必要はなく、互いに連携する複数台のコンピュータによって構成されてもよい。なお、施設サーバ300も、検索サーバ200と同様、コンピュータを含んで構成される。また、本実施形態における検索サーバ200が、本開示に係る「情報処理装置」に相当する。
【0019】
(機能構成)
次に、本実施形態に係る検索システム1を構成する、ユーザ端末100および検索サーバ200それぞれの機能構成について、
図2から
図5に基づいて説明する。
図2は、ユーザ端末100および検索サーバ200の機能構成の一例を概略的に示すブロック図である。
【0020】
(ユーザ端末100)
ユーザ端末100は、制御部101、通信部102、入出力部103、および位置取得部104を含んで構成される。制御部101は、ユーザ端末100の制御をするための演算処理を行う機能を有する。制御部101は、ユーザ端末100におけるプロセッサによって実現できる。通信部102は、ユーザ端末100をネットワークN1に接続する機能を有する。通信部102は、ユーザ端末100における通信I/Fによって実現できる。
【0021】
入出力部103は、ユーザ10がユーザ端末100に様々な情報を入力するための機能を有する。また、入出力部103は、ユーザ10に対して様々な情報を表示するための機能を有する。入出力部103は、ユーザ端末100におけるタッチパネルによって実現できる。ユーザ10は、施設の位置について検索するときに、入出力部103に対して施設を検索するための情報(以下、「検索情報」と称する場合がある。)を入力する。検索情報は、例えば、施設が属するカテゴリ等の情報である。施設が属するカテゴリは、例えば、「飲食店」または「寺社」等のカテゴリである。制御部101は、通信部102を経由して検索情報を検索サーバ200に送信する。
【0022】
制御部101は、通信部102を経由して検索情報を検索サーバ200に送信すると、通信部102によって結果情報を検索サーバ200から受信する。結果情報は、対象施設の位置と対象施設の混雑レベルとを含む情報である。制御部101は、結果情報を受信すると、入出力部103が表示する地図に重畳させて対象施設の位置と対象施設の混雑レベルとを入出力部103に表示させる。これにより、ユーザ10は、対象施設の位置と対象施設の混雑レベルとを把握することができる。
【0023】
位置取得部104は、ユーザ端末100の現在位置(すなわち、ユーザ10の現在位置)を取得する機能を有する。位置取得部104は、ユーザ端末100におけるGPSセンサによって実現できる。制御部101は、通信部102を経由して、位置取得部104が取得したユーザ10の現在位置を含む情報(以下、「位置情報」と称する場合がある。)を検索サーバ200に送信する。
【0024】
(検索サーバ200)
検索サーバ200は、制御部201、通信部202、施設情報データベース203(施設情報DB203)、履歴情報データベース204(履歴情報DB204)、および対応情報データベース205(対応情報DB205)を含んで構成される。制御部201は、検索サーバ200の制御をするための演算処理を行う機能を有する。制御部201は、検索サーバ200におけるプロセッサ210によって実現できる。通信部202は、検索サーバ200をネットワークN1に接続する機能を有する。通信部202は、検索サーバ200における通信I/F240によって実現できる。
【0025】
施設情報DB203は、施設情報を格納するためのデータベースである。施設情報は、複数の施設それぞれの位置に関する情報を含む情報である。施設情報DB203は、検索サーバ200における補助記憶部230によって実現できる。
図3は、施設情報のテーブル構成の一例である。
図3が示すように、施設情報は、施設IDフィールド、位置フィールド、優先属性フィールド、およびカテゴリフィールドを有する。施設IDフィールドには、各施設を特定するための識別子(施設ID)が入力される。位置フィールドには、施設IDフィールドに入力されている施設IDに対応する施設の位置が入力される。位置フィールドに入力される施設の位置として、例えば、該施設の緯度および経度が入力される。優先属性フィールドには、各施設が訪問を優先する訪問者の属性が入力される。つまり、優先属性フィールドには、施設が第1訪問者と第2訪問者とのどちらの訪問を優先するかが入力される。カテゴリフィールドには、各施設が属するカテゴリが入力される。
【0026】
履歴情報DB204は、履歴情報を格納するためのデータベースである。履歴情報は、ユーザ10が過去に訪問した施設に関する訪問履歴についての情報である。履歴情報DB204は、検索サーバ200における補助記憶部230によって実現できる。制御部201は、通信部202によって、位置情報をユーザ端末100から受信する。制御部201は、位置情報に含まれるユーザ10の現在位置の推移に基づいて、ユーザ10の訪問先の施設を特定する。具体的には、制御部201は、ユーザ10の現在位置が特定の施設内に所定時間以上存在する場合、該特定の施設がユーザ10の訪問先の施設であると特定する。制御部201は、特定した施設についての情報を履歴情報DB204に格納する。
【0027】
図4は、履歴情報のテーブル構成の一例である。
図4に示すように、履歴情報は、日時フィールドと施設IDフィールドとを有する。日時フィールドは、ユーザ10が訪問先の施設を訪問した日時が入力される。施設IDフィールドには、ユーザ10の訪問先の施設を特定するための識別子(施設ID)が入力される。
【0028】
対応情報DB205は、対応情報を格納するデータベースである。本実施形態においては、対応情報は、混雑レベルを決定するための混雑状況と混雑レベルとの対応に関する情報である。対応情報DB205は、検索サーバ200における補助記憶部230によって実現できる。
図5は、対応情報のテーブル構成の一例を示す図である。
図5に示すように、対応情報は、混雑状況フィールドと混雑レベルフィールドとを有する。混雑状況フィールドには、施設における単位面積当たりの人数の範囲が入力されている。混雑状況フィールドにおいて、「Y1-Y2」と入力されている場合、施設における単位面積当たりの人数がY1以上Y2未満の範囲であることを意味する。また、混雑状況フィールドにおいて、例えば、「Y2-」と入力されている場合、単位面積当たりの人数がY2以上の範囲であることを意味する。つまり、混雑状況フィールドには、施設における単位面積当たりの人数の範囲として、0以上Y1未満の範囲、Y1以上Y2未満の範囲、およびY2以上の範囲が入力されている。
【0029】
混雑レベルフィールドには、各混雑状況に対応する混雑レベルが入力される。ここで、
混雑レベルは、レベル1からレベル4の順に施設が混雑していることを示している。また、混雑レベルフィールドには、施設が第1訪問者の訪問を優先する場合であって、ユーザ10が該施設に訪問した履歴のない場合の混雑レベルと、ユーザ10が該施設に訪問した履歴のある場合の混雑レベルと、が入力される。また、混雑レベルフィールドには、施設が第2訪問者の訪問を優先する場合であって、ユーザ10が該施設に訪問した履歴のない場合の混雑レベルと、ユーザ10が該施設に訪問した履歴のある場合の混雑レベルと、が入力される。
【0030】
施設が第1訪問者の訪問を優先する場合であって、ユーザ10が該施設に訪問した履歴のある場合は、ユーザ10が該施設に訪問した履歴のない場合と比べて、同一の混雑状況に対して高い混雑レベルが混雑レベルフィールドに入力されている。つまり、施設が第1訪問者の訪問を優先する場合であって、ユーザ10が該施設に訪問した履歴のある場合は、ユーザ10が該施設に訪問した履歴のない場合と比べて、該施設がより混雑していることを示す混雑レベルが混雑レベルフィールドに入力されている。例えば、施設が第1訪問者の訪問を優先し、施設における単位面積当たりの人数が「Y1-Y2」である場合を想定する。この場合において、ユーザ10が該施設に訪問した履歴のあるときは、混雑レベルフィールドには「レベル3」が入力されている。また、この場合において、ユーザ10が該施設に訪問した履歴のないときは、混雑レベルフィールドには「レベル2」が入力されている。このように、ユーザ10が該施設に訪問した履歴のある場合の混雑レベルには、ユーザ10が該施設に訪問した履歴のない場合の混雑レベルよりも高い混雑レベルが混雑レベルフィールドに入力されている。
【0031】
また、混雑レベルフィールドにおいて、施設が第2訪問者の訪問を優先する場合であって、ユーザ10が該施設に訪問した履歴のある場合は、ユーザ10が該施設に訪問した履歴のない場合と比べて、同一の混雑状況に対して低い混雑レベルが入力されている。
【0032】
制御部201は、通信部202によって検索情報をユーザ端末100から受信する。制御部201は、検索情報に基づいて、対象施設を特定する。具体的には、制御部201は、施設情報DB203に格納されている施設情報において、検索情報における施設のカテゴリとカテゴリの一致する施設を対象施設として特定する。そして、制御部201は、施設情報DB203に格納されている施設情報から対象施設の位置を取得する。また。制御部201は、対象施設についての優先属性を取得する。つまり、制御部201は、対象施設の位置と、対象施設が第1訪問者と第2訪問者とのどちらの訪問を優先するかと、を取得する。
【0033】
また、制御部201は、履歴情報DB204に格納されている履歴情報に基づいて、ユーザ10の対象施設への訪問履歴の有無を取得する。具体的には、制御部201は、履歴情報に対象施設が含まれているか否かに基づいて、ユーザ10の対象施設への訪問履歴の有無を取得する。
【0034】
また、制御部201は、通信部202によって、混雑情報を施設サーバ300から受信する。制御部201は、対象施設についての優先属性と、ユーザ10の対象施設への訪問履歴の有無と、混雑情報における対象施設の混雑状況と、に基づいて、混雑レベルを決定する。例えば、対象施設についての優先属性が第1訪問者であり、ユーザ10が対象施設への訪問履歴があり、混雑状況を示す単位面積当たりの人数が「Y1-Y2」の間である場合を想定する。この場合において、制御部201は、「レベル3」を混雑レベルとして決定する(
図5参照)。
【0035】
制御部201は、混雑レベルを決定すると、対象施設の位置と決定した混雑レベルとを含む結果情報を生成する。そして、制御部201は、通信部202を経由して、結果情報
をユーザ端末100に送信する。
【0036】
(第1処理)
次に、本実施形態に係る集配システム1において、検索サーバ200における制御部201によって実行される第1処理について、
図6に基づいて説明する。
図6は、第1処理のフローチャートである。ここで、第1処理は、混雑レベルを決定し、結果情報をユーザ端末100に送信するための処理である。第1処理は、検索サーバ200が検索情報をユーザ端末100から受信すると開始される。
【0037】
第1処理においては、まずS101において、施設情報DB203に格納されている施設情報から、対象施設についての優先属性が取得される。また、S102において、施設サーバ300から受信した混雑情報が取得される。また、S103において、履歴情報が履歴情報DB204から取得される。次に、S104において、対象施設についての優先属性と、ユーザ10の対象施設への訪問履歴の有無と、混雑情報における対象施設の混雑状況と、に基づいて、混雑レベルが決定される。そして、S105において、対象施設の位置と対象施設の混雑レベルとを含む結果情報が生成され、ユーザ端末100に送信される。そして、第1処理は終了される。
【0038】
ユーザ端末100は、結果情報を受信すると、ユーザ端末100が表示する地図に重畳して対象施設の位置と対象施設の混雑レベルとを表示する。ここで、対象施設が第1訪問者を優先する施設である場合を想定する。
図7Aは、対象施設が第1訪問者を優先する施設であり、ユーザ10に対象施設への訪問履歴がない場合の混雑レベルのユーザ端末100における表示の一例を示す図である。また、
図7Bは、対象施設が第1訪問者を優先する施設であり、ユーザ10に対象施設への訪問履歴がある場合の混雑レベルのユーザ端末100における表示の一例を示す図である。
【0039】
図7Aおよび
図7Bに示す例においては、対象施設の混雑状況を示す対象施設における単位面積当たりの人数が「Y1-Y2」の間である場合に、ユーザ端末100が表示する混雑レベルが示されている。この場合において、
図7Aに示すように、ユーザ10に対象施設への訪問履歴がない場合にユーザ端末100に表示される対象施設の混雑レベルは「レベル2」である。また、この場合において、
図7Bに示すように、ユーザ10に対象施設への訪問履歴がある場合にユーザ端末100に表示される対象施設の混雑レベルは「レベル3」である。このように、ユーザ10に対象施設への訪問履歴があるときは、ユーザ10に対象施設への訪問履歴がないときと比べて、同一の混雑状況に対して高い混雑レベルがユーザ端末100に表示される。
【0040】
また、対象施設が第2訪問者を優先する施設である場合においては、ユーザ10に対象施設への訪問履歴があるときは、ユーザ10に対象施設への訪問履歴がないときと比べて、同一の混雑状況に対して低い混雑レベルがユーザ端末100に表示される。
【0041】
以上説明したように、検索システム1によって、対象施設が第1訪問者と第2訪問者とのどちらの訪問を優先するかと、ユーザ10の前記対象施設への訪問履歴の有無と、対象施設の混雑状況と、に基づいて対象施設の混雑レベルが決定される。これにより、対象施設が第1訪問者の訪問を優先する施設であり、ユーザ10に対象施設への訪問履歴がある場合には、ユーザ10に対象施設への訪問履歴がない場合に比べて、同一の混雑状況に対してより高い混雑レベルがユーザ端末100に表示される。これにより、対象施設への訪問履歴を有するユーザ10は、対象施設への訪問履歴がない場合よりも、対象施設を訪問することを抑制されやすくなる。
【0042】
また、対象施設が第1訪問者の訪問を優先する施設であり、ユーザ10に対象施設への
訪問履歴がないときは、ユーザ10に対象施設への訪問履歴があるときと比べて、同一の混雑状況に対してより低い混雑レベルがユーザ端末100に表示される。そのため、対象施設への訪問履歴のないユーザ10は、ユーザ10が対象施設への訪問履歴のある場合と比べて対象施設の訪問を抑制されにくくなる。
【0043】
また、対象施設が第2訪問者を優先する施設であることを想定する。この場合においても、対象施設が第1訪問者を優先する施設である場合と同様に、対象施設への訪問履歴のあるユーザ10の訪問を抑制せずに、対象施設への訪問履歴のないユーザ10が対象施設を訪問することを抑制することができる。
【0044】
このように、検索システム1によって、第1訪問者と第2訪問者とのうち、訪問を優先する訪問者の訪問を抑制せずに、訪問を優先しない訪問者の訪問を抑制することが可能となる。このようにして、対象施設の混雑を抑制することが可能となる。
【0045】
(変形例)
なお、本実施形態においては、ユーザ端末100は、地図に重畳して対象施設の混雑レベルを表示する。しかしながら、ユーザ端末100は、必ずしも地図に重畳して対象施設の混雑レベルを表示しなくてもよい。例えば、ユーザ端末100は、対象施設の混雑レベルのみを検索結果として表示してもよい。このようにしても、対象施設の混雑を抑制することができる。
【0046】
また、本実施形態においては、結果情報は、対象施設の位置と対象施設の混雑レベルとを含む情報である。しかしながら、結果情報は、対象施設の位置および対象施設の混雑レベル以外の情報を含んでいてもよい。結果情報は、例えば、対象施設の設備または対象施設において提供されるサービス等の情報を含んでいてもよい。
【0047】
また、本実施形態においては、混雑情報として、対象施設における単位面積当たりの人数を施設サーバ300から受信する。しかしながら、混雑情報は、必ずしも、対象施設における単位面積当たりの人数でなくてもよい。混雑情報として、対象施設の混雑状況を示す公知の情報を採用することができる。また、検索サーバ200は、必ずしも施設サーバ300から混雑情報を受信しなくてもよい。検索サーバ200は、例えば、対象施設内に設けられているカメラ等の動画像に基づいて、自ら対象施設の混雑状況を取得してもよい。
【0048】
また、本実施形態においては、検索サーバ200は、検索情報に基づいて、複数の対象施設を特定してもよい。この場合において、検索サーバ200は、特定した複数の対象施設の混雑情報を各対象施設の混雑状況を取得する。そして、検索サーバ200は、各対象施設についての優先属性と、ユーザ10の各対象施設への訪問履歴と、各対象施設の混雑情報とに基づいて、各対象施設の混雑レベルを決定する。そして、検索サーバ200は、各対象施設の位置と各対象施設の混雑レベルとを含む結果情報をユーザ端末100に送信する。結果情報を受信したユーザ端末100は、ユーザ端末100が表示する地図に重畳して各対象施設の位置と各対象施設の混雑レベルとを表示する。
【0049】
<第2実施形態>
本実施形態においては、検索サーバ200は、対象施設の混雑レベルが所定のレベル以上である場合に、ユーザ端末100が表示する地図上において対象施設に関して特定表示をさせることを決定する。なお、本実施形態において、特定表示は、ユーザ端末100に表示される地図上において対象施設を表示しないことである。以下、第1実施形態と異なる点のみを説明する。
【0050】
(検索サーバ200)
検索サーバ200における制御部201は、対象施設が第1訪問者と第2訪問者とのどちらの訪問を優先するかと、ユーザ10の対象施設への訪問履歴の有無と、に基づいて対象施設の混雑状況に関する所定のレベルを設定する。本実施形態においては、所定のレベルは、対象施設における単位面積当たりの人数に関するレベルである。
【0051】
対象施設が第1訪問者の訪問を優先する施設である場合を想定する。この場合において、制御部201は、ユーザ10に対象施設への訪問履歴があるときは、ユーザ10に対象施設への訪問履歴がないときと比べて、所定のレベルを低く設定する。また、対象施設が第2訪問者の訪問を優先する施設である場合を想定する。この場合において、制御部201は、ユーザ10に対象施設への訪問履歴があるときは、ユーザ10に対象施設への訪問履歴がないときと比べて、所定のレベルを高く設定する。
【0052】
図8は、制御部201が設定する所定のレベルの一例を示す図である。
図8に示すように、制御部201は、対象施設が第1訪問者の訪問を優先する場合の所定のレベルとして、ユーザ10に対象施設への訪問履歴がない場合とユーザ10に対象施設への訪問履歴がある場合とで、異なる所定のレベルを設定する。具体的には、ユーザ10に対象施設への訪問履歴がない場合には、制御部201は、「Y2」を所定のレベルに設定する。また、ユーザ10に対象施設への訪問履歴がある場合には、「Y1」を所定のレベルに設定する。ここで、「Y1」および「Y2」では、「Y1」の方が「Y2」よりも対象施設における単位面積当たりの人数が少なく(すなわち、混雑状況のレベルが低く)なっている。
【0053】
また、
図8に示すように、制御部201は、対象施設が第2訪問者の訪問を優先する場合の所定のレベルとして、ユーザ10に対象施設への訪問履歴がない場合とユーザ10に対象施設への訪問履歴がある場合とで、異なる所定のレベルを設定する。具体的には、制御部201は、ユーザ10に対象施設への訪問履歴がない場合には、「Y1」を所定のレベルに設定する。また、ユーザ10に対象施設への訪問履歴がある場合には、「Y2」を所定のレベルに設定する。
【0054】
制御部201は、対象施設の混雑状況が所定のレベル以上である場合に、通信部202を経由して、ユーザ端末100が表示する地図上において対象施設に関して特定表示をさせるための情報(以下、「特定表示情報」と称する場合がある。)を生成し、ユーザ端末100に送信する。ここで、特定表示情報は、ユーザ端末100が表示する対象施設が存在しないことを示す情報である。
【0055】
(第2処理)
次に、本実施形態に係る集配システム1において、検索サーバ200における制御部201によって実行される第2処理について、
図9に基づいて説明する。
図9は、第2処理のフローチャートである。ここで、第2処理は、所定のレベルを設定し、特定表示情報をユーザ端末100に送信する処理である。第2処理は、検索サーバ200が検索情報をユーザ端末100から受信すると開始される。
【0056】
第2処理においては、まずS101とS103との処理によって、対象施設についての優先属性と、ユーザ10の対象施設への履歴情報と、が取得される。次に、S201において、対象施設についての優先属性と、ユーザ10の対象施設への訪問履歴の有無と、に基づいて所定のレベルが設定される。次に、S102において、混雑情報が取得される。次に、S202において、対象施設の混雑状況が所定のレベル以上であるか否かの判別が実行される。S202において否定判定がされた場合、対象施設の混雑状況は所定のレベルより低いため、ユーザ端末100は特定表示を行わない。そのため、第2処理は終了される。
【0057】
S202において肯定判定がされた場合、対象施設の混雑状況は所定のレベル以上であるため、ユーザ端末100は特定表示を行う。そのために、S203において特定表示情報がユーザ端末100に送信される。この場合において、ユーザ端末100は特定表示情報を受信すると、ユーザ端末100は、表示している地図上に、例えば、対象施設が存在しないことを示すメッセージを重畳して表示する。つまり、特定表示情報を受信したユーザ端末100は、ユーザ端末100に表示する地図上において対象施設を表示しない。
【0058】
以上説明したように、検索システム1において、対象施設の混雑状況が所定のレベル以上である場合に、特定表示情報がユーザ端末100に送信される。ここで、対象施設が第1訪問者を優先する施設である場合を想定する。この場合において、ユーザ10に対象施設への訪問履歴があるときは、ユーザ10に対象施設への訪問履歴がないときと比べて、低い所定のレベルが設定される。これにより、ユーザ10が対象施設への訪問履歴のある場合には、ユーザ10が対象施設への訪問履歴のない場合よりも、特定表示情報がユーザ端末100に送信されやすくなる。そのため、対象施設への訪問履歴を有するユーザ10は、ユーザ10が対象施設への訪問履歴のない場合よりも、対象施設を訪問することが抑制されやすくなる。また、対象施設が第2訪問者を優先する施設である場合にも、対象施設への訪問履歴のないユーザ10は、ユーザ10が対象施設への訪問履歴のある場合よりも、対象施設を訪問することが抑制されやすくなる。
【0059】
このようにして、検索システム1によって、第1訪問者と第2訪問者とのうち、対象施設が訪問を優先する訪問者の訪問を抑制せずに、対象施設が訪問を優先しない訪問者の訪問を抑制することが可能となる。このようにして、対象施設の混雑を抑制することが可能となる。
【0060】
(変形例)
本実施形態においては、特定表示は、ユーザ端末100に表示される地図上において対象施設を表示しないことである。しかしながら、特定表示は、必ずしも、ユーザ端末100に表示される地図上において対象施設を表示しないことでなくてもよい。特定表示は、例えば、ユーザ端末100が、地図上において対象施設が混雑していることを示す所定の表示を表示することであってよい。所定の表示は、例えば、対象施設が混雑していることを示すメッセージである。このようにしても、対象施設の混雑を抑制することが可能となる。
【0061】
また、本実施形態においては、検索サーバ200は、検索情報に基づいて、複数の対象施設を特定してもよい。この場合において、検索サーバ200は、各対象施設についての優先属性と、ユーザ10の各対象施設への訪問履歴と、に基づいて、各対象施設に対して所定のレベルを設定する。そして、検索サーバ200は、各対象施設の混雑状況が各対象施設について設定された所定のレベル以上であるか否かの判別を行う。そして、検索サーバ200は、複数の対象施設のうち、対象施設の混雑状況が対象施設について設定された所定のレベル以上である対象施設(以下、「非表示施設」と称する場合がある)以外の対象施設に関する結果情報を生成し、ユーザ端末100に送信する。結果情報を受信したユーザ端末100は、複数の対象施設のうち、非表示施設以外の対象施設を地図に重畳して表示する。換言すると、ユーザ端末100は、非表示施設を表示しない。このように、検索サーバ200が非表示施設を含まない結果情報を送信することによって、ユーザ端末100に非表示施設に関して特定表示をさせることが可能となる。その結果、対象施設の混雑を抑制することが可能となる。
【0062】
<その他の実施形態>
上述の実施形態はあくまでも一例であって、本開示はその要旨を逸脱しない範囲内で適
宜変更して実施し得る。また、本開示において説明した処理および手段は、技術的な矛盾が生じない限りにおいて、自由に組み合わせて実施することができる。
【0063】
また、1つの装置が行うものとして説明した処理が、複数の装置によって分担して実行されてもよい。あるいは、異なる装置が行うものとして説明した処理が、1つの装置によって実行されても構わない。コンピュータシステムにおいて、各機能をどのようなハードウェア構成(サーバ構成)によって実現するかは柔軟に変更可能である。
【0064】
本開示は、上記の実施形態で説明した機能を実装したコンピュータプログラムをコンピュータに供給し、当該コンピュータが有する1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出して実行することによっても実現可能である。このようなコンピュータプログラムは、コンピュータのシステムバスに接続可能な非一時的なコンピュータ可読記憶媒体によってコンピュータに提供されてもよいし、ネットワークを介してコンピュータに提供されてもよい。非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、例えば、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、またはハードディスクドライブ(HDD)等)、光ディスク(CD-ROM、DVDディスク、またはブルーレイディスク等)など任意のタイプのディスク、読み込み専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、EPROM、EEPROM、磁気カード、フラッシュメモリ、または光学式カードのような、電子的命令を格納するために適した任意のタイプの媒体を含む。
【符号の説明】
【0065】
1・・検索システム
10・・ユーザ
100・・ユーザ端末
101・・制御部
200・・検索サーバ
201・・制御部
300・・施設サーバ