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特許7355803異なるビデオデータ信号供給源とインターフェイスするべく複数の接続インターフェイスを有する制御ユニット
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-25
(45)【発行日】2023-10-03
(54)【発明の名称】異なるビデオデータ信号供給源とインターフェイスするべく複数の接続インターフェイスを有する制御ユニット
(51)【国際特許分類】
   A61B 1/04 20060101AFI20230926BHJP
   A61B 1/00 20060101ALI20230926BHJP
【FI】
A61B1/04 520
A61B1/00 712
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021209619
(22)【出願日】2021-12-23
(62)【分割の表示】P 2018562152の分割
【原出願日】2017-05-23
(65)【公開番号】P2022044599
(43)【公開日】2022-03-17
【審査請求日】2022-01-20
(31)【優先権主張番号】62/352,898
(32)【優先日】2016-06-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515308028
【氏名又は名称】エンドチョイス インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】ENDOCHOICE, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】レヴィ、イダン
(72)【発明者】
【氏名】アティアス、ロエイ
(72)【発明者】
【氏名】サルマン、ゴラン
【審査官】北島 拓馬
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2011/052408(WO,A1)
【文献】特開2007-209656(JP,A)
【文献】特開2004-236738(JP,A)
【文献】特開2009-000334(JP,A)
【文献】特開2000-092478(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 1/00 - 1/32
G02B 23/24 -23/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療機器のコネクタを受け入れるように構成されたレセプタクルと、
前記レセプタクルの第1領域であって、該第1領域は第1帯域幅を有するビデオデータ信号の第1の組を受け取るように構成された第1プローブを有している、前記レセプタクルの第1領域と、
前記第1領域とは分離されている前記レセプタクルの第2領域であって、該第2領域は第2帯域幅を有するビデオデータ信号の第2の組を受け取るように構成されたインターフェイスを有している、前記レセプタクルの第2領域と、を備える制御ユニット。
【請求項2】
前記第1プローブは、スプリング付勢されたピンを有する、請求項1に記載の制御ユニット。
【請求項3】
前記第2領域は、前記医療機器の前記コネクタ内の相補型マルチピンインターフェイスに装着されるように構成されたマルチピンインターフェイスを有する、請求項1に記載の制御ユニット。
【請求項4】
前記第1プローブは、前記医療機器のコネクタへの前記レセプタクルの装着の際に、圧縮されるように構成されている、請求項1に記載の制御ユニット。
【請求項5】
前記第1帯域幅は前記第2帯域幅よりも大きい、請求項1に記載の制御ユニット。
【請求項6】
前記第1帯域幅は1GHz超であるとともに前記第2帯域幅は0.5GHz未満である、請求項5に記載の制御ユニット。
【請求項7】
前記第1領域は、光ガイドと、ガスチャネルと、第2プローブと、第3プローブと、を更に有し、前記第1プローブ、前記第2プローブ、及び前記第3プローブは、前記光ガイド及び前記ガスチャネルのうちの少なくとも一つの周りで円周方向において位置決めされており、且つ、前記第2プローブ及び前記第3プローブのそれぞれは、スプリング付勢されたピンを有する、請求項1に記載の制御ユニット。
【請求項8】
前記制御ユニットは内視鏡制御ユニットであり、前記医療機器は内視鏡である、請求項1に記載の制御ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、一般に、内視鏡に関し、且つ、更に詳しくは、内視鏡内において位置決めされた異なるタイプの画像センサを検出すると共にこれらに応答する主制御ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
内視鏡は、医学界において広く受け入れられており、その理由は、内視鏡が、患者の内部解剖構造を医師が観察できるようにしつつ、患者への傷を最小限に抑えた状態において手順を実行する手段を提供するからである。多年にわたって、多数の内視鏡が、膀胱鏡検査、大腸内視鏡検査、腹腔鏡検査、上部消化管内視鏡検査、及びその他のものなどの、特定の用途に従って、開発及び分類されている。内視鏡は、身体の自然な管腔内に、或いは、皮膚の切れ込みを通じて、挿入することができる。
【0003】
いくつかの内視鏡は、結腸などの内臓を観察するための観察要素と、観察要素の視野を照明するための照明器と、を有する。観察要素及び照明器は、内視鏡の先端内に配置されており、且つ、内視鏡によってスキャニングされている体腔の内部壁の画像をキャプチャするべく、使用される。キャプチャされた画像は、制御ユニットと結合された画面上において表示されるように、スコープシャフト内に存在しているチャネルのうちの1つを介して内視鏡と結合された制御ユニットに送信される。内視鏡手順においては、操作している医師は、制御ユニットと結合された画面上において表示されているキャプチャ画像をガイドとして使用することにより、内視鏡を患者の身体内においてガイドしている。
【0004】
内視鏡は、先端部分内に配置されたカメラなどの、1つ又は複数の観察要素により、内臓の画像をキャプチャしている。それぞれの観察要素は、観察要素によってキャプチャされた光を少なくとも1つの画像に変換するべく、画像センサと結合されている。画像センサは、電荷結合デバイス(CCD:Charged Coupled Device)又は相補型金属酸化膜半導体(CMOS:Complementary Metal Oxide Semiconductor)画像センサであってもよく、或いは、画像をキャプチャするべく使用可能な光感知表面を有するその他の適切な装置であってもよい。画像センサによって生成されたアナログ信号又はデジタル信号などの信号は、主制御ユニットと結合された画面上における表示のために、内視鏡の主コネクタを介して主制御ユニットに送信される。CCDに基づいた内視鏡には、当技術分野において一般に知られている、LEMO(登録商標)コネクタなどの、プッシュ/プル電気コネクタを有する主コネクタが装着されている。LOMO(登録商標)コネクタは、1/3GHzの帯域幅を有するアナログ画像信号の送信のために内視鏡の主制御ユニット上において提供されている対応するLEMO(登録商標)コネクタインターフェイス内に装着される。但し、CMOS画像センサは、CCD画像センサによって生成される信号との比較において非常に大きい、1.5GHz以上のレベルの帯域幅を有するデジタル画像/ビデオ信号を生成しており、且つ、その結果、標準的なLEMO(登録商標)インターフェイスを介しては、送信することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、内視鏡内のCCDに基づいた主コネクタ結合具及びCMOSに基づいた主コネクタ結合具の両方をサポートしうる、主制御ユニットインターフェイス及び/又はアダプタに対するニーズが存在している。また、信号の完全性を維持すると共に、CMOSに基づいた内視鏡と共に利用しうる、信号歪を結果的にもたらさない、高速送信インターフェイスも、求められている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書は、少なくとも1つの観察要素を有する先端セクション、及び、先端セクションと結合された且つ少なくとも1つの観察要素からのビデオデータ信号の第1の組を受信及び送信するように構成された主コネクタであって、少なくとも1つのパッドを有する主コネクタ、を有する内視鏡と、制御ユニットの外部表面上において位置決めされた且つ主コネクタを受け入れるように構成されたレセプタクルを有する制御ユニットと、を有する内視鏡システムを開示しており、レセプタクルは、第1領域を有し、第1領域は、少なくとも1つのプローブを有し、前記少なくとも1つのプローブは、スプリング付勢されたピンを有し、且つ、前記レセプタクルへの主コネクタの装着の際に、少なくとも1つのプローブは、少なくとも1つのプローブが圧縮されるように、少なくとも1つのパッドに当接する。
【0007】
任意選択により、少なくとも1つのパッドは、平坦であり、且つ、金属製である。
任意選択により、第1領域は、光ガイドと、ガスチャネルと、第2プローブと、を有する。
【0008】
任意選択により、主コネクタは、第2パッドを有し、前記レセプタクルへの主コネクタの装着の際に、第2プローブは、第2プローブが圧縮されるように、第2パッドに当接する。
【0009】
任意選択により、レセプタクルは、第2領域を更に有し、且つ、前記第2領域は、ビデオデータ信号の第2の組を受け取るように構成されたマルチピンインターフェイスを有し、且つ、ビデオデータ信号の第2の組は、ビデオデータ信号の第1の組の帯域幅よりも低い帯域幅を有する。
【0010】
任意選択により、ビデオデータ信号の第1の組は、少なくとも1つの観察要素内のCMOSセンサによって生成され、且つ、1GHz超の帯域幅を有する。
任意選択により、ビデオデータ信号の第1の組は、少なくとも1つの観察要素内のCCDセンサによって生成され、且つ、0.5GHz未満の帯域幅を有する。
【0011】
任意選択により、第1領域は、光ガイドと、ガスチャネルと、第2プローブと、第3プローブと、を有し、少なくとも1つのプローブ、第2プローブ、及び第3プローブは、光ガイド及びガスチャネルのうちの少なくとも1つの周りで円周方向において位置決めされており、且つ、第2プローブ及び第3プローブのそれぞれは、スプリング付勢されたピンを有する。
【0012】
任意選択により、主コネクタは、第2パッド及び第3パッドを有し、且つ、前記レセプタクルへの主コネクタの装着の際に、第2プローブは、第2プローブが圧縮されるように、第2パッドに当接し、且つ、第3プローブは、第3プローブが圧縮されるように、第3パッドに当接する。
【0013】
また、本明細書は、第1観察要素及び第2観察要素を有する先端セクション、及び、先端セクションと結合された且つ第1観察要素からのビデオデータ信号の第1の組及び第2観察要素からのビデオデータ信号の第2の組を受信及び送信するように構成された主コネクタであって、第1観察要素とデータ通信状態にある第1パッド及び第2観察要素とデータ通信状態にある第2パッドを有する主コネクタ、を有する内視鏡と、制御ユニットの外部表面上において位置決めされた且つ主コネクタを受け入れるように構成されたレセプタクルを有する制御ユニットと、を有する内視鏡システムをも開示しており、レセプタクルは、第1領域を有し、第1領域は、第1プローブ及び第2プローブを有し、第1プローブ及び第2プローブのそれぞれは、スプリング付勢されたピンを有し、且つ、前記レセプタクルへの主コネクタの装着の際に、第1プローブは、第1プローブが圧縮されるように、第1パッドに当接し、且つ、第2プローブは、第2プローブが圧縮されるように、第2パッドと当接する。
【0014】
任意選択により、第1パッド及び第2パッドのそれぞれは、平坦であり、且つ、金属製である。
任意選択により、レセプタクルは、第2領域を更に有し、前記第2領域は、ビデオデータ信号の第3の組を受け取るように構成されたマルチピンインターフェイスを有し、且つ、ビデオデータ信号の第3の組は、ビデオ信号の第1の組の帯域幅又はビデオデータ信号の第2の組の帯域幅よりも低い帯域幅を有する。
【0015】
任意選択により、ビデオデータ信号の第1の組は、CMOSセンサによって生成され、且つ、1GHz超の帯域幅を有する。
任意選択により、ビデオデータ信号の第3の組は、CCDセンサによって生成され、且つ、0.5GHz未満の帯域幅を有する。
【0016】
また、本明細書は、内視鏡に装着されると共にこれとデータ通信状態となるように構成された内視鏡制御ユニットをも開示しており、内視鏡制御ユニットは、制御ユニットの外部表面上において位置決めされた且つ内視鏡の主コネクタを受け入れるように構成されたレセプタクルと、レセプタクルの外部面内において位置決めされた第1領域であって、第1領域は、第1プローブを有し、第1プローブは、第1帯域幅を有するビデオデータ信号の第1の組を受け取るように構成されたスプリング付勢されたピンを有する、第1領域と、レセプタクルの外部面内において位置決めされた、第1領域とは分離された、第2領域であって、第2帯域幅を有するビデオデータ信号の第2の組を受け取るように構成されたインターフェイスを有する第2領域と、を有する。
【0017】
任意選択により、第2領域のインターフェイスは、内視鏡のコネクタ内の相補型マルチピンインターフェイスに装着されるように構成されたマルチピンインターフェイスを有する。
【0018】
任意選択により、第1プローブは、内視鏡のコネクタへのレセプタクルの装着の際に、圧縮されるように構成されている。
任意選択により、ビデオデータ信号の第1の組は、1GHz超の帯域幅を有するデジタルデータを有する。
【0019】
任意選択により、ビデオデータ信号の第2の組は、0.5GHz未満の帯域幅を有するデジタルデータを有する。
任意選択により、第1領域は、光ガイドと、ガスチャネルと、第2プローブと、第3プローブと、を更に有し、第1プローブ、第2プローブ、及び第3プローブは、光ガイド及びガスチャネルのうちの少なくとも1つの周りで円周方向において位置決めされており、且つ、第2プローブ及び第3プローブのそれぞれは、スプリング付勢されたピンを有する。
【0020】
また、本明細書は、少なくとも1つの観察要素によってキャプチャされた光を少なくとも1つの画像を表すデジタル信号に変換するべく少なくとも1つのCMOS画像センサと結合された複数の観察要素を有する先端セクションと、デジタル信号を内視鏡の主制御ユニットに送信するべく先端セクションと結合された主コネクタであって、主コネクタは、デジタル信号を主制御ユニットの主コネクタハウジング上において提供された複数のプローブに送信するための複数のパッドを有し、プローブは、デジタル信号の送信の際に、パッドを圧接状態において押圧するスプリング付勢された先端部を有する、主コネクタと、を有する内視鏡をも開示している。
【0021】
任意選択により、観察要素は、カメラである。
任意選択により、CMOSセンサによって生成されるデジタル信号は、1.5GHzの帯域幅を有する高速信号である。
【0022】
任意選択により、主コネクタ上において提供されているパッドの数は、主コネクタハウジング上において提供されているプローブの数に対応している。
任意選択により、それぞれのパッドは、主制御ユニットの主コネクタハウジング上の対応するプローブとアライメントされた状態において、主コネクタ上において位置決めされている。
【0023】
また、本明細書は、観察要素によってキャプチャされた光を少なくとも1つの画像を表すデジタル信号に変換するべく少なくとも1つのCMOS画像センサと結合された複数の観察要素を有する先端セクションと結合された内視鏡の主コネクタをも開示しており、主コネクタは、デジタル信号を主制御ユニットの主コネクタハウジング上において提供されている複数のプローブに送信するべく複数のパッドを有し、且つ、プローブは、デジタル信号の送信の際に、パッドを圧接状態において押圧するスプリング付勢された先端を有する。
【0024】
また、本明細書は、内視鏡の1つ又は複数の観察要素によってキャプチャされた光を少なくとも1つの画像を表す信号に変換するべくCCDに基づいたセンサ及びCMOSに基づいたセンサのうちの1つ又は両方を有する内視鏡の主コネクタと結合する制御ユニットをも開示しており、制御ユニットは、信号を送信するべく1つ又は複数のパッドを有する主コネクタを介して内視鏡から信号を受け取るための複数のプローブを有し、プローブは、信号の送信の際に、パッドを圧接状態において押圧するスプリング付勢された先端を有する。
【0025】
また、本明細書は、観察要素によってキャプチャされた光をデジタル及び/又はアナログ信号に変換するべくCMOS画像センサ及びCCD画像センサのうちの少なくとも1つ又は両方と結合された複数の観察要素を有する先端セクションと、信号を内視鏡の主制御ユニットに送信するべく先端セクションと結合された主コネクタであって、CMOS画像センサによって提供されたデジタル信号を主制御ユニットの主コネクタハウジング上において提供された複数のプローブに送信するべく複数のパッドを有する主コネクタと、主制御ユニットの主コネクタハウジングを介して少なくとも1つの画像センサによって提供された0.5GHz未満の帯域幅を有するアナログ信号を送信するためのコネクタと、を有する内視鏡をも開示している。
【0026】
任意選択により、観察要素は、カメラである。
任意選択により、CMOSセンサによって生成されるデジタル信号は、1.5GHzの帯域幅を有する高速信号である。
【0027】
任意選択により、主コネクタは、デジタル信号を主制御ユニットの主コネクタハウジング上において提供された複数のプローブに送信するべく複数のパッドを有し、プローブは、デジタル信号の送信の際に、パッドを圧接状態において押圧するスプリング付勢された先端を有する。
【0028】
任意選択により、主コネクタは、デジタル信号を主制御ユニットの主コネクタハウジング上において提供された複数のツイストペアケーブルに送信するための複数のパッドを有する。
【0029】
任意選択により、主コネクタ上において提供されているパッドの数は、主コネクタハウジング上において提供されているプローブの数に対応している。
任意選択により、それぞれのパッドは、主制御ユニットの主コネクタハウジング上の対応するプローブとアライメントされた状態において、主コネクタ上において位置決めされている。
【0030】
また、本明細書は、観察要素によってキャプチャされた光を信号に変換するべく少なくとも1つの画像センサと結合された複数の観察要素を有する先端セクションと、信号を内視鏡の主制御ユニットに送信するべく先端セクションと結合された主コネクタであって、主制御ユニットの主コネクタハウジングを介して少なくとも1つの画像センサによって提供されたアナログ信号を送信するためのLEMO(登録商標)コネクタを有する主コネクタと、少なくとも1つの画像センサによって提供されたデジタル信号を主制御ユニットの主コネクタハウジング上において提供された少なくとも1つのプローブに送信するための少なくとも1つのパッドと、を有する内視鏡をも開示している。
【0031】
任意選択により、少なくとも1つの画像センサは、CMOSセンサである。更には、任意選択により、少なくとも1つの画像センサは、CCDセンサである。
任意選択により、少なくとも1つのプローブは、CMOS画像センサによって提供されたデジタル信号を送信するべく少なくとも1つの接続手段と接続するように適合されている。更には、任意選択により、接続手段は、スプリング付勢されたピンプローブ、同軸プローブ、又はツイストペアのうちの1つであってもよい。
【0032】
また、本明細書は、少なくとも1つの観察要素によってキャプチャされた光を信号に変換するべく画像センサと結合された少なくとも1つの観察要素を有する先端セクションと、信号を内視鏡の主制御ユニットに送信するべく先端セクションと結合された主コネクタと、を有する内視鏡をも開示しており、主コネクタは、主制御ユニットの主コネクタハウジングを介して画像センサによって提供されたアナログ信号を送信するためのLEMO(登録商標)コネクタと、画像センサによって提供されたデジタル信号を主制御ユニットの主コネクタハウジング上において提供された少なくとも1つのプローブに送信するための少なくとも1つのパッドと、を有する。
【0033】
任意選択により、少なくとも1つの画像センサは、CMOSセンサである。更には、任意選択により、少なくとも1つの画像センサは、CCDセンサである。
任意選択により、少なくとも1つのプローブは、CMOS画像センサによって提供されたデジタル信号を送信するべく少なくとも1つの接続手段と接続するように適合されている。更には、任意選択により、接続手段は、スプリング付勢されたプッシュピンプローブ、同軸プローブ、又はツイストペアのうちの1つであってもよい。
【0034】
また、本明細書は、内視鏡の1つ又は複数の観察要素によってキャプチャされた光を少なくとも1つの画像を表すデジタル及び/又はアナログ信号に変換するべくCCDに基づいたセンサ及びCMOSに基づいたセンサのうちの1つ又は両方を有する内視鏡の主コネクタと結合するための制御ユニットをも開示しており、制御ユニットは、デジタル及び/又はアナログ信号を送信するべく1つ又は複数のパッドを有する主コネクタを介して内視鏡からデジタル及び/又はアナログ信号を受け取るための複数のプローブを有しており、プローブは、デジタル及び/又はアナログ信号の送信の際に、パッドを圧接状態において押圧するスプリング付勢された先端を有する。
【0035】
以下において提供される図面及び詳細な説明において、本明細書の上述の及びその他の実施形態について更に詳しく説明することとする。
本明細書のこれらの及びその他の特徴及び利点については、添付図面との関連において検討する際に以下の詳細な説明を参照することにより、その理解が深まることから、理解することができよう。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図1A】いくつかの実施形態によるマルチカメラ内視鏡検査システムの概略図を示す。
図1B】マルチカメラ内視鏡検査システムの主制御ユニットのフロントパネルの一実施形態の斜視図を示す。
図2A】本明細書の一実施形態による、内視鏡の主制御ユニットに主コネクタを接続するためのシステムを示す。
図2B】本明細書の一実施形態による、主制御ユニットに堅固に接続された主コネクタを示す。
図3】内視鏡の主制御ユニットのフロントパネル上の主コネクタハウジングを示す。
図4】内視鏡の主コネクタを示す。
図5A】本明細書の一実施形態による、CCDに基づいた内視鏡のみならず、CMOSに基づいた内視鏡の両方と相互交換可能に適合する主制御ユニットの主コネクタハウジング/レセプタクルを示す。
図5B】本明細書の一実施形態による、CCDに基づいた内視鏡のみならず、CMOSに基づいた内視鏡の両方と相互交換可能に適合する主制御ユニットの主コネクタハウジング/レセプタクルを示す。
図5C】本明細書の一実施形態による、主コネクタハウジング内において利用されるプローブの図である。
図6A】本明細書の一実施形態による、CMOSセンサを有する内視鏡の主コネクタの図である。
図6B】本明細書の一実施形態による、CMOSセンサを有する内視鏡の主コネクタの図である。
図7A】内視鏡の主コントローラのビデオコントローラ又はコントローラ回路基板が内視鏡及びその表示ユニットと動作自在に接続する方式を詳しく示す。
図7B】内視鏡の主コントローラのビデオコントローラ又はコントローラ回路基板が内視鏡及びその表示ユニットと動作自在に接続する方式を詳しく示す。
図8】本明細書の一実施形態による、内視鏡の観察要素と結合されたCCD又はCMOSセンサを使用することによってキャプチャされた信号を検出すると共に内視鏡から主制御ユニットに転送する方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0037】
本明細書は、内臓の画像をキャプチャすると共にこれをデジタルデータに変換するべく、カメラとの関連においてCMOSセンサを使用する内視鏡を提供している。一実施形態においては、本明細書は、CMOSセンサに基づいた内視鏡のみならず、CCDに基づいた内視鏡の両方を認識し、且つ、その後に、これらと接続するための電気インターフェイスを有する主制御ユニットを提供している。一実施形態においては、本明細書は、内視鏡の主制御ユニット上において提供されたプローブと接続するためのコネクタパッドを有するCMOSに基づいた内視鏡用の主コネクタを提供している。いくつかの実施形態においては、プローブは、スプリング付勢されたプッシュピンプローブである。いくつかの実施形態においては、本明細書は、主制御ユニット内において提供された高速送信インターフェイスと堅固に接続しうる主コネクタについて記述している。「パッド」又は「複数のパッド」という用語は、本明細書において記述されているプローブとインターフェイスするように構成された、1つ又は複数の平坦な、好ましくは、金属製の、表面を意味していることを理解されたい。パッドの周囲の周りにおいて任意の延長部又は部材を有する又は有していない、平坦なパッド表面は、プローブを圧縮することにより、データ接続を確立するように、構成されていることを更に理解されたい。
【0038】
本明細書において言及されている「内視鏡」という用語は、具体的には、いくつかの実施形態によれば、結腸内視鏡を意味しうるが、結腸内視鏡にのみ限定されるものではないことに留意されたい。「内視鏡」という用語は、中空臓器又は身体の空洞の内部を検査するべく使用される任意の器具を意味しうる。
【0039】
また、本明細書に登場する、以下のような、複数の用語は、類似のコンポーネントに適用されるように、或いは、これらを意味するように、相互交換可能に使用されており、且つ、決して限定として解釈してはならないことにも留意されたい。
【0040】
・「ユティリティチューブ/ケーブル」は、「アンビリカルチューブ/ケーブル」と呼称することもできる。
・「主制御ユニット」は、「コントローラユニット」、「主コントローラ」、又は「ヒューズボックス」と呼称することもできる。
【0041】
・「観察要素」は、画像キャプチャ装置/コンポーネント、観察コンポーネント、カメラ、TVカメラ、又はビデオカメラと呼称することもできる。
本明細書は、複数の実施形態を対象としている。以下の開示は、当業者が本明細書を実施できるようにするべく、提供されるものである。本明細書において使用されている言語は、任意の1つの特定の実施形態の一般的な否認として解釈するべきでなく、或いは、その内部において使用されている用語の意味を超えて請求項を限定するように使用するべきでもない。本明細書において定義されている一般的な原理は、本明細書の精神及び範囲を逸脱することなしに、その他の実施形態及び用途に対して適用することができる。これに加えて、用語及びフレーズは、例示用の実施形態の説明を目的として使用されており、従って、限定として見なすべきではない。従って、本明細書に対しては、開示されている原理及び特徴と一貫性を有する多数の代替肢、変更、及び均等物を包含する最も広い範囲を付与することを要する。わかりやすさを目的として、本明細書に関係している技術分野において既知の技術的材料に関係する詳細については、不必要に本明細書を曖昧にしないように、詳細に記述されてはいない。
【0042】
本出願の説明及び請求項においては、「備える(comprise)」、「含む(include)」、及び「有する(have)」という用語のそれぞれ、並びに、その諸形態は、必ずしも、これらの用語が関連しうるリストの構成要素に限定されるものではない。本明細書においては、特定の実施形態との関連において記述されている任意の特徴又はコンポーネントは、そうではない旨が明らかに示されていない限り、任意のその他の実施形態と共に使用又は実装されうることに留意されたい。
【0043】
まず、図1Aを参照すれば、この図は、マルチ観察要素内視鏡検査システム100を示している。システム100は、マルチ観察要素内視鏡102を含むことができる。マルチ観察要素内視鏡102は、ハンドル104を含むことができ、このハンドルからは、長尺状のシャフト106が延在している。長尺状のシャフト106は、先端セクション108によって終端しており、先端セクションは、折り曲げセクション110によって向きを変更可能である。ハンドル104は、体腔内において長尺状のシャフト106を操作するべく、使用することができる。ハンドルは、1つ又は複数のボタン及び/又はノブ及び/又はスイッチ105を含むことができ、これらは、折り曲げセクション110のみならず、流体の注入及び吸引などの機能をも制御している。ハンドル104は、それを通じてツールが挿入されうる、少なくとも1つの、且つ、いくつかの実施形態においては、1つ又は複数の、作動チャネル開口部112のみならず、1つ又は複数の側部サービスチャネル開口部を更に含むことができる。
【0044】
ハンドル104と主制御ユニット199との間には、アンビリカルチューブとも呼称される、ユティリティケーブル114を接続することができる。実施形態においては、ユティリティケーブル114は、(図2Aに示されている)主コネクタを介して主制御ユニット199と接続している。ユティリティケーブル114は、その内部に、1つ又は複数の流体チャネル及び1つ又は複数の電気チャネルを含むことができる。電気チャネルは、前方及び側方に向いた観察要素からビデオ信号を受け取るための少なくとも1つのデータケーブルのみならず、電力を観察要素に且つ個別の照明器に提供するための少なくとも1つの電源ケーブルを含むことができる。
【0045】
主制御ユニット199は、内視鏡102によってキャプチャされた内臓の画像及び/又はビデオストリームを表示するべく必要とされる制御装置を収容している。主制御ユニット199は、先端セクションの観察要素及び照明器用などの、内視鏡102の先端セクション108への電力の伝達を制御することができる。主制御ユニット199は、1つ又は複数の流体、液体、及び/又は吸引ポンプを更に制御してもよく、これらのポンプは、対応する機能を内視鏡102に対して供給している。主制御ユニット199との間における人間によるやり取りを目的として、キーボード、タッチスクリーン、及びこれらに類似したものなどの1つ又は複数の入力装置118を主制御ユニット199に接続することができる。図1Aに示されている実施形態においては、主制御ユニット199は、内視鏡102が使用されている際に内視鏡検査手順に関係する動作情報を表示するための画面/ディスプレイ120を有する。画面120は、マルチ観察要素内視鏡102の観察要素から受け取られた画像及び/又はビデオストリームを表示するように構成することができる。画面120は、人間の操作者が内視鏡検査システムの様々な機能を設定できるようにするためのユーザインターフェイスを表示するべく、更に動作自在であってもよい。
【0046】
任意選択により、マルチ観察要素内視鏡102の異なる観察要素から受け取られた画像及び/又はビデオストリームは、並行して、或いは、相互交換可能に、主制御ユニット199から情報をアップロードすることにより、(図示されてはいない)少なくとも1つのモニタ上において別個に表示することができる(即ち、操作者は、異なる観察要素からの視野の間において手動で切り替えることができる)。或いは、この代わりに、これらの画像及び/又はビデオストリームは、観察要素の視野の間におけるオーバーラップに基づいて、それらを単一のパノラマビデオフレームに組み合わせるように、主制御ユニット116によって処理することもできる。一実施形態においては、2つ以上のディスプレイが主制御ユニット199に接続されていてもよく、これらのそれぞれは、マルチ観察要素内視鏡102の異なる観察要素からのビデオストリームを表示するためのものである。主制御ユニット199については、2014年4月28日付けで出願されると共に「Video
Processing in A Compact Multi-Viewing Element Endoscope System」という名称を有する米国特許出願第14/263,896号明細書に記述されており、この特許文献の内容は、引用により、そのすべてが本明細書に包含される。
【0047】
図1Bは、マルチカメラ内視鏡検査システムの主制御ユニットの制御パネルの一実施形態の斜視図を示している。図1Bに示されているように、制御パネル101は、フロントパネル107を有する主コネクタハウジング103を収容している。主コネクタハウジングのフロントパネル107は、光ガイド開口部113及びガスチャネル開口部115を含む第1セクション111と、ケーブル開口部119を有する第2セクション117と、を有する。光ガイド開口部113及びガスチャネル開口部115は、主コネクタ上において、それぞれ、光ガイド及びガスチャネルを受け入れ且つこれらと接続するように構成されており、且つ、ユティリティケーブル開口部119は、内視鏡の電気コネクタを受け入れ且つこれと接続するように構成されている。スイッチ121は、主制御ユニットをスイッチオン及びオフするべく使用される。
【0048】
図2Aは、本発明の一実施形態による主制御ユニット近傍の主コネクタを示している。図示のように、主コネクタ202は、ジェットコネクタ204であって、通常は、流体を内視鏡先端内のジェット開口部に提供するべく流体供給機に接続されるジェットコネクタ、水ボトルコネクタ206であって、通常は、流体を内視鏡先端内において配置された送気及び/又は潅注システムに供給するべく、水ボトル又は病院設備などの水供給機に係合する水ボトルコネクタ206、電気コネクタ208であって、電気を様々なコンポーネントに提供するべく、限定を伴うことなしに、センサ、照明器、内視鏡のハンドル、及び主制御ユニットなどの、内視鏡内の電子回路コンポーネントの間を接続している電気コネクタ208、ガスチャネル210であって、通常は、ガスフローを内視鏡の先端及び光ガイドピン212に提供するガスチャネル210、を有する。主コネクタ202は、ユティリティケーブル214と接続されている。主制御ユニット216は、内視鏡が使用されている際の内視鏡検査手順に関係する動作情報用の画面220を有するフロントパネル218を有する。また、主制御ユニット216は、主コネクタ202を受け入れるための主コネクタハウジング222をも有する。主コネクタハウジング222は、光ガイドピン212及びガスチャネル210と接続するための第1セクション224と、電気コネクタ208を受け入れるための第2セクション226と、を有する。フロントパネル218は、主制御ユニット216をスイッチオン又はオフするためのボタン228を更に有する。
【0049】
図2Bは、本発明の一実施形態による、主制御ユニットに堅固に接続された主コネクタを示している。図2A及び図2Bの両方を参照すれば、様々な実施形態において、主コネクタ202は、光ガイドピン212及びガスチャネル210が光ガイド開口部及びガスチャネル開口部に挿入された際に、それぞれ、主コネクタハウジング222の第1セクション224の開口部内において両方が配置された状態において、主制御ユニット216に接続される。また、電気コネクタ208は、主コネクタハウジング222の第2セクション226の開口部に挿入される。
【0050】
図3は、内視鏡の主制御ユニットのフロントパネル上の主コネクタハウジング/レセプタクルを示している。図4は、内視鏡の主コネクタを示している。図3及び図4を同時に参照すれば、主制御ユニットのフロントパネル301は、光ガイド開口部304及びガスチャネル開口部306を有する第1セクションと、ユティリティケーブル開口部308を有する第2セクションと、という2つのセクションを有するレセプタクル302を有する。ガスチャネル開口部306は、(図2Aに示されている)ガスチャネルを受け入れ、且つ、これと接続し、且つ、ユティリティケーブル開口部308は、(図2Aに示されている)主コネクタを受け入れ、且つ、これと接続する。実施形態において、ユティリティケーブル開口部308は、当技術分野において一般に既知である、LEMO(登録商標)コネクタインターフェイスなどの、プッシュ/プル電気コネクタインターフェイスを有する。CCDセンサと結合された観察要素を有する内視鏡は、観察要素及びCCDセンサによってキャプチャされたアナログ画像信号をLEMO(登録商標)コネクタインターフェイスを有するユティリティケーブル開口部308を介して主制御ユニットに送信するべく、LEMO(登録商標)コネクタを装備している。
【0051】
但し、内視鏡検査によってスキャニングされている内臓の画像及びビデオをキャプチャするべく観察要素と結合されたCMOSセンサを有する内視鏡は、キャプチャされたデジタル信号の送信のための別個の接続インターフェイスを必要としており、その理由は、これらの信号は、LEMO(登録商標)インターフェイスを介して送信することができないからである。また、一実施形態においては、任意選択により、このような信号を送信するべく使用されるプローブを有する(図5Aを参照して記述されている)インターフェイスがレセプタクル302上において提供されてもよく、これについては、図5Aを参照して説明する。また、レセプタクル302は、限定を伴うことなしに、主コネクタに機械的に係合し、且つ、これをレセプタクル302から係合解除するように調節された機械的レバーなどの、ロック要素を有することもできる。
【0052】
図4に示されているように、主コネクタ410は、ジェットコネクタ412と、水ボトルコネクタ414と、電気コネクタ416と、を有する。図3及び図4を同時に参照すれば、一実施形態においては、電気コネクタ416は、限定を伴うことなしに、LEMO(登録商標)コネクタ418を有しており、これは、内視鏡の主制御ユニットのフロントパネル301のレセプタクル302上に提供されているユティリティケーブル開口部308内のLEMO(登録商標)コネクタインターフェイスと接続する。また、本明細書においては、更に詳細に後述するように、電気コネクタ416は、CMOS画像に基づいた内視鏡装置の接続を可能にするコネクタインターフェイスを有することもできることに留意されたい。電気コネクタ416は、限定を伴うことなしに、内視鏡のセンサ、照明器、ハンドルなどの内視鏡内の電子回路コンポーネントをユティリティケーブル420を介して主制御ユニットに接続する。ユティリティケーブル420は、その内部に、1つ又は複数の流体チャネルと、1つ又は複数の電気チャネルと、を含むことができる。電気チャネルは、前方及び少なくとも1つの側方に向いた観察要素からビデオ信号を受け取るための少なくとも1つのデータケーブルのみならず、電力を観察要素に且つ別個の照明器に提供するための少なくとも1つのパワーケーブルを含むことができる。観察要素と結合されたCCDセンサを有する内視鏡においては、データケーブルは、観察要素によってキャプチャされたアナログ画像信号をLEMO(登録商標)コネクタ418を介して主制御ユニットに送信しており、LEMO(登録商標)コネクタ418は、主制御ユニットのレセプタクル302上において提供されたLEMO(登録商標)コネクタインターフェイス308と接続している。また、様々な実施形態においては、ユティリティケーブル420のデータケーブルは、主制御ユニットの主コネクタ及びレセプタクル上において提供された図5A図5B、及び図5C内において記述されているものなどの、接続手段を介して、内視鏡の先端内に存在しているCMOSセンサによって提供されたデジタル信号を主コネクタに、且つ、次いで、主制御ユニットに、送信している。
【0053】
主コネクタ410は、主コネクタ410を主制御ユニットと接続するべく、ガスチャネル開口部306と接続するガスチャネル422と、レセプタクル302の光ガイド開口部304に進入する光ガイドピン424と、を更に有する。主コネクタは、ピン426を更に有しており、これらのピンは、ユティリティケーブル開口部308との間の主コネクタ410の堅固なロックを可能にしている。また、実施形態においては、内視鏡を防水型とするべく、内視鏡の再処理サイクル(洗浄/クリーニング)において電気コネクタ416をカバーするように、コネクタカバーカップを提供することもできる。
【0054】
図5Aは、本明細書の一実施形態による、CCDに基づいた内視鏡のみならず、CMOSに基づいた内視鏡の両方と適合する主制御ユニットの主コネクタハウジングを示している。レセプタクル500は、図1B図2A図2B、及び図3に示されているように、内視鏡システムの主制御ユニット上において提供されている。レセプタクル500は、第1セクション502と、第2セクション510と、を有する。様々な実施形態においては、第2セクション510は、内視鏡の観察要素と結合されたCCDセンサによってキャプチャされたアナログ信号を主制御ユニットに送信するべく使用される、LEMO(登録商標)インターフェイスなどの、マルチピンアナログインターフェイス512(図3の308)を有する。第1セクション502は、内視鏡の主コネクタの、それぞれ、光ガイドピン及びガスチャネルと接続するべく、開口部504及び506を有する。更には、レセプタクル500は、観察要素/カメラと結合されたCMOSセンサを有する内視鏡と適合していることから、第1セクション502は、少なくとも1つのプローブ508をも有しており、このプローブは、CMOSセンサ及び観察要素によってキャプチャされた高周波数デジタル画像及びビデオ信号を主制御ユニットに転送するべく、使用される。実施形態においては、少なくとも1つのプローブは、好ましくは、スプリング付勢されたプッシュピンプローブである。
【0055】
更に一般的には、内視鏡の基端部を受け入れるように構成された、主コネクタハウジング500は、ハウジング500の平坦な部分によって分離された、2つの別個の接続領域を有する。第1接続領域は、内視鏡の主コネクタの、それぞれ、光ガイドピン及びガスチャネルと接続するべく、受け入れ部分504及び506を有する。光ガイドピン及びガスチャネルの周りで円周方向において位置決めされているのは、内視鏡の主コネクタ内において位置決めされた1つ又は複数の相補型インターフェイスから、1GHz以上の帯域幅を有するデジタルデータを受け取るように構成された1つ又は複数のインターフェイス508である。一実施形態においては、例示用のインターフェイスは、内視鏡の主コネクタ内の相補型パッドと結合した際に圧縮する、且つ、1GHz超の帯域幅を有するデジタル送信を受け取るように適合された、スプリング付勢された信号ピンを有する同軸プローブインターフェイスを有する。一実施形態においては、インターフェイスは、スプリング付勢されたプッシュピンを有するプローブインターフェイスを有する。別の実施形態においては、例示用のインターフェイスは、相補型オス同軸シングルピンコネクタを受け入れる、且つ、第2領域内のデータ送信よりも大きな帯域幅を有するデジタル信号を受け取るように最適化された、同軸メスレシーバを有する。プローブの圧縮とパッドの組合せが好適であるが、その理由は、これにより、ユーザが、必須のフィットを実現するべく、複数の延在部材を複数の孔と正確にアライメントさせる必要性が未然に防止されるからである。むしろ、圧縮可能なピン及びパッドを使用することにより、光ガイド、ガスチャネル、及び第2領域のアナログ接続などの、その他のコンポーネントが適切に結合された際に、第1領域内のデジタルデータ接続が自動的に実現されている。
【0056】
第2接続領域は、1つ又は複数のマルチピンアナログコネクタに接続するように、且つ、これを通じてデータを受け取るように、適合された、レシーバインターフェイスを有する。例示用のインターフェイスは、シングル同軸型の、プッシュ-プルの、マルチピンコネクタを受け入れる、マルチピンインターフェイスを有しており、且つ、0.5GHz未満の帯域幅を有するアナログ送信を受け取るように適合されている。別の実施形態においては、例示用のインターフェイスは、シングル同軸型の、プッシュ-プルの、マルチピンコネクタを受け入れる、且つ、第1領域内のデータ送信よりも小さな帯域幅を有するアナログ信号を受け入れるように最適化された、マルチピンインターフェイスを有する。
【0057】
光ガイドピン及びガスチャネルは、第1ではなく、第2領域内において位置決めすることが可能であり、光ガイドピンは、ガスチャネルが第1領域内にある状態において、第2領域内において位置決めされることが可能であり、或いは、光ガイドピンは、ガスチャネルが第2領域内にある状態において、第1領域内において位置決めすることができることを理解されたい。レセプタクルの第1領域内のスプリング付勢されたピンプローブと結合するように構成された、内視鏡コネクタ内の平坦なパッド構造の位置を切り替えることにより、平坦なパッド構造をレセプタクル内において配置することができると共に、スプリング付勢されたピンを内視鏡コネクタ内において配置することができることを更に理解されたい。
【0058】
一実施形態においては、第1セクション502は、CMOSセンサを使用することによってキャプチャされた高速画像及びビデオデータを内視鏡からレセプタクル500を介して主制御ユニットに転送するべく、少なくとも2つ(内視鏡のそれぞれの観察要素/カメラごとに1つずつ)のプローブ508を有する。一実施形態においては、第1セクション502は、CMOSセンサを使用することによってキャプチャされた高速画像及びビデオデータをレセプタクル500を介して内視鏡から主制御ユニットに転送するべく、少なくとも3つ(内視鏡のそれぞれの観察要素/カメラごとに1つずつ)のプローブ508を有する。様々な実施形態においては、プローブ508は、レセプタクル500上の任意の場所に配置することができる。
【0059】
図5Bは、本明細書の一実施形態による、図5Aに示されているプローブ508の別の例示用の位置を示している。図5Bに示されているように、プローブ508は、第2セクション510内において位置決めされており、第2セクション510は、CCDに基づいた内視鏡の主コネクタと接続するべく、電気プッシュ/プルマルチピンインターフェイス512をも有する。プローブ508は、CMOSセンサを使用することによってキャプチャされた高速画像及びビデオデータをレセプタクル500を介して内視鏡から主制御ユニットに転送する。
【0060】
一実施形態においては、プローブ508は、50Ωのインピーダンスを有し、0~2GHz容量の範囲の高速信号を信号の完全性を損なうことなしに送信する能力を有し、且つ、スプリング付勢された先端を有する。実施形態においては、約2GHzの高速信号を送信する能力を有する任意の一般に入手可能なプローブを主コネクタハウジング/レセプタクル500内において利用することができる。一実施形態においては、サブミニチュアバージョンA(SMA:Sub Miniature version A)ソケットに対するスプリング付勢された接続を実施するように設計されたプローブが利用されてもよく、その理由は、これにより、犠牲プラグ及びソケットに対するニーズが代用されるからである。例示用の一実施形態においては、以下の仕様を有するプローブを利用することができる。
・インピーダンス50Ω
・作動移動距離:4.24mm(0.167’’)
・外側遮蔽のための作動移動距離におけるスプリング力:57g(2.0oz)
・内側接触のための作動移動距離におけるスプリング力:113g(4.0oz)
・電流定格(DC):3Amp
・最大周波数(3db c/о):2.5GHz
・YSWR:1GHzにおいて1.15:1
・Ins損失:1GHzにおいて0.13db
・必要なテールコネクタ:SBMプラグ
図5Cは、本明細書の一実施形態による主コネクタハウジング内において利用されるプローブの概略図を示している。プローブ508は、スプリング付勢された先端部分514と、金属製の遮蔽体518によって取り囲まれた絶縁体部分516と、を有する。プローブ508は、内視鏡の先端部分内において提供されたCMOSセンサによってキャプチャされた高速デジタル画像及びビデオ信号をユティリティケーブルを介して内視鏡の主コネクタに転送し、且つ、次いで、プローブ508の先端部520がその内部に装着される、レセプタクル500内において提供されたSMAコネクタを介して、内視鏡の主制御ユニットに転送する。様々な実施形態においては、内視鏡のCCDセンサによってキャプチャされた画像を制御ユニットに転送するべく使用される同一のユティリティケーブルが、内視鏡の先端内において提供されたCMOSセンサによってキャプチャされた高速デジタル画像及びビデオ信号を制御ユニットに転送するべく、使用されている。
【0061】
図6A及び図6Bは、本明細書の一実施形態による、CMOSセンサを有する内視鏡の主コネクタを示している。図6Aに示されているように、主コネクタ600は、少なくとも、(図5Aに示されている開口部504などの)主制御ユニット上の光ガイドピン開口部内に装着される、光ガイドピン604と、(図5Aに示されている開口部506などの)主制御ユニット上のガスチャネル開口部内に装着される、ガスチャネル606と、を更に有する第1セクション602を有する。また、第1セクション602は、それぞれのパッドが、内視鏡の主制御ユニットのレセプタクル上において提供された(図5Aに示されているプローブ508などの)プローブとのアライメント状態において配置されるように、1つ又は複数のパッド608をも装備している。また、主コネクタ600は、第2セクション612を有していてもよく、第2セクション612は、LEMO(登録商標)コネクタ610を含む。
【0062】
図6Bは、少なくとも、主制御ユニット上の(図5Bに示されている開口部504などの)光ガイドピン開口部内に装着される、光ガイドピン604と、主制御ユニット上の(図5Bに示されている開口部506などの)ガスチャネル開口部内に装着される、ガスチャネル606と、を更に有する第1セクション602を有する主コネクタ600を示している。主コネクタ600の第2セクション612は、LEMO(登録商標)コネクタ610を有しており、且つ、この第2セクションには、それぞれのパッドが、内視鏡の主制御ユニットのレセプタクル上において提供された(図5Bに示されているプローブ508などの)プローブとのアライメント状態において配置されるように、1つ又は複数のパッド608が提供されている。パッド608は、攻撃的な物質に対する耐性を有する。それぞれの医療手順の間において、内視鏡は、再処理しなければならず、再処理は、内視鏡をクリーニングするための、且つ、内視鏡を次の患者のために準備するための、化学的成分の使用を含みうる。様々な実施形態においては、パッド608は、内視鏡の再処理のために使用される任意の化学物質による変質又は損傷に対する耐性を有する。様々な実施形態においては、パッド608は、一般に入手可能であり、且つ、限定を伴うことなしに、同軸ケーブルなどの、ケーブルの先端との電気的接続を確立するべく、金属被覆/カバーを有する。一実施形態においては、パッド608は、接続を可能とするべく、金によってカバーされている。
【0063】
コネクタ600が、図5A図5Bなどに示されている、主制御ユニットのレセプタクルに接続された際に、パッド608は、プローブのスプリング付勢された先端を圧接状態において押圧し、これにより、内視鏡の先端内において利用されているCMSセンサからの高速信号がそれを通じて主制御ユニットに送信されうる、堅固な接続をもたらす。高速信号は、観察要素から、(図1Aに示されている)ユティリティケーブルを介してパッド608に、且つ、パッド608から、レセプタクル上において提供されたプローブを通じてケーブルを介して主制御ユニットに、転送される。
【0064】
様々な実施形態においては、主コネクタ600上に提供されているパッド608の数は、主制御ユニット上に提供されているプローブの数に対応している。図5A図5B、及び図6A図6Bに示されている実施形態においては、それぞれのプローブ及びパッドのペアは、観察要素によってキャプチャされた画像/ビデオを主制御ユニットに送信するべく内視鏡の先端部分内において配置された観察要素と結合されている。CCDに基づいた画像センサのみを利用している内視鏡の主コネクタには、パッド608は、提供されない。このような内視鏡からの画像データは、主コネクタ600の第2セクション612上において提供されたLEMO(登録商標)コネクタ610を介して、主制御ユニットに送信される。一実施形態においては、パッド608は、内視鏡の先端内において利用されているCMOSセンサからの高速信号を主コネクタを介して主制御ユニットに転送するべく、任意のその他の適切な接続要素により、置換することができる。
【0065】
別の実施形態においては、CMOSセンサ及び観察要素によってキャプチャされた高周波数デジタル画像及びビデオ信号を主制御ユニットに転送するべく、同軸ケーブルの代わりに、当技術分野において一般に既知であるツイストペアケーブル配線を使用することができる。ツイストペアケーブル配線は、外部供給源からの電磁干渉(EMI)の打ち消しを目的として単一回路の2つの導体が1つに捩じり合わせられた、タイプの配線である。図5A及び図5Bを参照すれば、一実施形態においては、第1セクション502は、高速ビデオデータを内視鏡から主制御ユニットにレセプタクル500を介して転送するべく、少なくとも1つのツイストペアを有する。
【0066】
当業者には明らかとなりうるように、様々な実施形態において、内視鏡のCMOSセンサからの高速ビデオデータを主制御ユニットに転送することにより、内視鏡及びレセプタクルがCCD及びCMOSセンサの両方と適合するようにするべく、LEMO(登録商標)コネクタと共に、その他の適切な手段を内視鏡のコネクタ及びレセプタクル上において提供することができる。
【0067】
図7A,7Bは、内視鏡の主コントローラのビデオコントローラ又はコントローラ回路基板720が内視鏡710及び表示ユニット750と動作自在に接続する方式を詳しく示している。図7A,7Bを参照すれば、ビデオコントローラ/コントローラ制御基板720は、LED711に対する電力供給を制御し、内視鏡内の(1つ又は複数のカメラを有する)画像センサ712の動作のための制御を送信し、且つ、画像センサからのプレビデオ信号を標準的なビデオ信号に変換する、カメラ基板721を有する。画像センサ712は、電荷結合デバイス(CCD)又は相互型金属酸化膜半導体(CMOS)撮像器であってもよい。カメラ基板721は、CCD撮像器によって生成されたプレビデオ信号713を受け取り、且つ、内視鏡710からのその他のリモードコマンド714をも受け取っている。
【0068】
コントローラ回路基板720は、カメラ基板721を通じて画像センサ712から取得されたビデオを処理するための要素のみならず、システム監視及び制御のためのその他の要素をも更に有する。
【0069】
これらの要素は、PCBであるベース基板モジュール752と接続されている。一実施形態においては、IC(集積回路)である要素は、はんだ付けによって接続されており、要素726(SOM、即ち、System On Module)は、装着によって接続される一方において、すべてのその他の要素は、ケーブルによって接続されている。
【0070】
以下、ベース基板モジュール9052上の様々な要素について説明する。
FPGA(Field Programmable Gate Array)723:
FPGA723は、システム要件のために具体的にプログラミングされた論理装置であり、且つ、(ソフトウェアではなく)ハードウェアによって好ましくは実装される論理タスクと、ビデオ画像処理に関係する論理タスクと、という2つのタイプに分類されうるタスクを実行している。一実施形態においては、ベース基板モジュール752は、FPGA723との通信状態にある、1つ又は複数のダブルデータレートタイプの3つの同期式ダイナミックランダムアクセスメモリモジュール(DDR3)733を含む。
【0071】
ハードウェアによって好ましくは実装される論理タスクは、限定を伴うことなしに、以下を含む。
・システムの電源投入の際のいくつかのベース基板モジュール752のICの初期化
・フロントパネル735上のホワイトバランス、LEDオン/オフ、エアフロー、及び電源オン/オフのためのボタン740の監視
・ウォッチドッグメカニズムを使用したSOM726の適切な動作の監視
・システムがスイッチオフされている際をも含む、システムパラメータのいくつかのバックアップ(例:エアフローレベル)
・カメラボード721との通信
ソフトウェア又はハードウェアによって実装される、ビデオ画像処理に関係する論理タスクは、限定を伴うことなしに、以下を含む。
・ビデオ入力の多重化-複数の撮像要素のそれぞれは、いくつかのビデオインターフェイスを有しており、これらのビデオインターフェイスは、ビデオ入力インターフェイス751を介して多重化される。更には、いくつかの補助インターフェイスも、補助ビデオ入力インターフェイス725を介して多重化される。
・任意選択のデジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)722の再生出力及びDSPレコード入力
・複数のディスプレイに対するビデオ出力インターフェイス724を介したビデオ出力に対する内部試験パターン
・ビデオ規格を表示するためのカメラのビデオ規格の間における変換
・グラフィックオーバーレイとも呼称される、OSD(On Screen Display:オンスクリーンディスプレイ)挿入
・PIP(Picture-In-Picture:ピクチャインピクチャ)
・単一画面上において表示された1つの画像へのいくつかのカメラからの画像の縫合
・輝度やコントラストなどのような画像の調節
DSP(デジタル信号プロセッサ)722:
DSP722は、圧縮された(コード化された)ビデオの記録と、圧縮解除された(デコーディングされた)ビデオの再生と、に使用される。一実施形態においては、圧縮されたビデオの規格は、H264又は(MPEGなどの)均等物である。
【0072】
動作的には、FPGA723は、記録されるべき望ましいビデオ、即ち、入力のいずれか、或いは、恐らくは、画面のうちの1つ又は複数のものの複写、をDSP722のために選択している。後者のケースにおいては、これは、OSD及びフォーマット変換を含む。画面のフォーマットが、DSP722の必要とされているビデオ入力フォーマットのものとは異なっている、という可能性の高いケースにおいては、FPGA723は、ビデオをDSP722に送信している間に画面のフォーマットを望ましいDSP722に更に変換している。
補助ビデオ入力インターフェイス725:
一実施形態においては、補助ビデオ入力インターフェイス725へのビデオ入力は、CVBS(Color、Video、Blanking、Sync)、S-ビデオ、又はYPフォーマットなどのアナログビデオ、或いは、デジタルビデオ(DVI)を有していてもよく、且つ、そのように表示されてもよい。
SOM(System On Module)726:
SOM726は、キーボード、マウス、及びタッチスクリーンなどの、入力装置へのインターフェイスをタッチインターフェイス727を介して提供している。フロントパネル735内のボタン740と共に、これらの入力装置を通じて、ユーザは、システムの機能及び動作パラメータを制御している。一実施形態においては、周辺コンポーネント相互接続エクスプレス(PCIe:Peripheral Component Interconnect express)バスが、SOM726をFPGA723と接続している。PCIe上におけるデータトラフィックの最も一般的なタイプは、以下のとおりである。
a.SOM726からFPGA723へ:(例えば、ユーザが動作パラメータを変更する際などの)コマンド、並びに、
b.FPGA723からSOM726へ:内部状態の通知を提供するレジスタ値及びキャプチャ画像
その他の機能:
コントローラ回路基板720は、1つ又は複数の流体、液体、及び/又は吸引ポンプを更に制御してもよく、これらのポンプは、ガス圧インターフェイス728、ポンプ729、及び逆止弁730を通じて、対応する機能を内視鏡に供給している。コントローラ回路基板720は、オンボード電源745と、フロントパネル735と、を更に有しており、フロントパネル735は、ユーザ用の動作ボタン740を提供している。
【0073】
カメラ基板721は、一実施形態においては、画像センサ712によって生成される、3つの内視鏡先端観察要素(1つは、前方に向いた、2つは、側方に向いた観察要素である)によるビデオピックアップに対応した、3つのビデオフィードを有する、ビデオ信号713を受け取っている。一実施形態においては、内視鏡先端の3つの観察要素(前方に向いた、左側方に向いた、及び右側方に向いた観察要素)に対応する、3つのビデオフィードピックアップは、3つの個々のモニタ上において表示されている。
【0074】
図8は、本明細書の一実施形態による、内視鏡の観察要素と結合されたCCD又はCMOSセンサを使用することによってキャプチャされた信号を検出すると共に内視鏡から主制御ユニットに転送する方法を示すフローチャートである。様々な実施形態において、内視鏡には、CCDセンサを使用することによってキャプチャされたアナログ信号のみならず、CMOSセンサを使用することによってキャプチャされた高速デジタル信号の両方を転送するための手段が提供されており、且つ、主制御ユニットには、両方の種類の信号を受け取るための手段が提供されている。実施形態においては、内視鏡は、(図6A図6Bに示されているLEMO(登録商標)コネクタ610などの)LEMO(登録商標)コネクタを有するコネクタのみならず、(図6A図6Bに示されているパッド608など)1つ又は複数のパッドを使用することにより、主制御ユニットに接続されており、且つ、主制御ユニットは、(図5A図5Bに示されているLEMO(登録商標)インターフェイス512などの)LEMO(登録商標)インターフェイス及び(図5A図5Bに示されているプローブ508などの)少なくとも1つのプローブ又はツイストペアケーブルの両方を有する、レセプタクルを有する。
【0075】
ステップ802において、内視鏡の主コネクタは、CMOS又はCCDセンサと結合された内視鏡の観察要素によってキャプチャされた信号を主制御ユニットに転送するべく、主制御ユニットのレセプタクルに挿入されている。ステップ804において、コネクタの少なくとも1つのパッドが、主コントローラのレセプタクル上に存在している、スプリング付勢されたプッシュピンプローブなどのプローブ又はツイストペアケーブルのいずれかとアライメントされているかどうかが判定されている。コネクタの少なくとも1つのパッドが、レセプタクル上に存在しているプローブ又はツイストペアケーブルとアライメントされている場合には、ステップ806において、内視鏡がCMOSセンサを有していると判定される。次いで、ステップ808において、内視鏡の観察要素と結合されたCMOSセンサを使用することによってキャプチャされた高速画像及びビデオデジタル信号が、コネクタ上のパッドとレセプタクル上のプローブ又はツイストペアケーブルとの間の接続を介して、主制御ユニットに転送される。コネクタの少なくとも1つのパッドが、レセプタクル上に存在しているプローブ又はツイストペアケーブルとアライメントされていない場合には、ステップ810において、内視鏡は、CCDセンサを有していると判定される。次いで、ステップ812において、内視鏡の観察要素と結合されたCCDセンサを使用することによってキャプチャされたアナログ信号が、内視鏡のコネクタ上において提供されているLEMO(登録商標)コネクタとレセプタクル上において提供されているLEMO(登録商標)インターフェイスとの間の接続を介して、主制御ユニットに転送される。
【0076】
上述の例は、本明細書のシステムの多くの用途を例示するものに過ぎない。本明細書には、本明細書のいくつかの実施形態についてのみ、記述されているが、本明細書は、本明細書の精神又は範囲を逸脱することなしに、多くのその他の特定の形態において実施されうることを理解されたい。従って、これらの例及び実施形態は、限定ではなく、例示を目的としたものであると見なすことを要し、且つ、本明細書は、添付の請求項の範囲内において変更することができる。
図1A
図1B
図2A
図2B
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B
図7A
図7B
図8