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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-25
(45)【発行日】2023-10-03
(54)【発明の名称】車両制御方法、装置、電子機器及び車両
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/09 20060101AFI20230926BHJP
【FI】
G08G1/09 D
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2022006241
(22)【出願日】2022-01-19
(65)【公開番号】P2022050658
(43)【公開日】2022-03-30
【審査請求日】2022-01-19
(31)【優先権主張番号】202110414487.8
(32)【優先日】2021-04-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521208273
【氏名又は名称】阿波▲羅▼智▲聯▼(北京)科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】APOLLO INTELLIGENT CONNECTIVITY(BEIJING)TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】101, 1st Floor, Building 1, Yard 7, Ruihe West 2nd Road, Beijing Economic and Technological Development Zone, Beijing 100176, China
(74)【代理人】
【識別番号】100106297
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 克博
(72)【発明者】
【氏名】ワン、 シンユー
(72)【発明者】
【氏名】チュアン、 ダンシャン
(72)【発明者】
【氏名】ユー、 ニン
【審査官】上野 博史
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-048624(JP,A)
【文献】特開2020-166487(JP,A)
【文献】特開2018-097855(JP,A)
【文献】特開2008-242986(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00-99/00
B60W 10/00-10/30
30/00-60/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両制御装置により実行される、車両制御方法であって、
車両走行方向における交差点の信号機画像を取得することと、
前記信号機画像を識別し、前記車両の所在する車線に対応する目標信号機の第1の灯火を決定することと、
新たに記録された前記目標信号機の灯火の変化情報を取得することと、
前記灯火の変化情報に基づき、前記第1の灯火の残り持続時間を決定することと、
前記第1の灯火及び前記第1の灯火の前記残り持続時間に基づいて前記車両の前記交差点での走行策略を決定することと、を含み、
前記灯火の変化情報は、さらに、変化前の灯火を含み、前記方法は、さらに、
前記変化前の灯火、前記変化後の第2の灯火及び前記第2の灯火の変化時刻に基づき、前記目標信号機の最新の灯火変化情報が信号機サイクル変化ルールに準拠するかどうかを判明することと、
前記最新の灯火変化情報が前記信号機サイクル変化ルールに準拠した場合、前記最新の灯火変化情報を記録することと、を含む車両制御方法。
【請求項2】
前記灯火の変化情報は、変化後の第2の灯火及び前記第2の灯火の変化時刻を含み、前記灯火の変化情報に基づき、前記第1の灯火の残り持続時間を決定することは
前記第2の灯火の変化時刻と現在時刻との差が前記目標信号機に対応する変化サイクルより大きくない場合、灯火変化規律及び各灯火に対応する予め設定された時間の長さに基づき、前記第2の灯火からはじめ、前記変化時刻が現在時刻より早くなるまで、各灯火の変化時刻を順次に決定し、また、前記変化時刻と現在時刻との差が最後の灯火の予め設定された時間の長さより大きくないと、前記最後の灯火の変化時刻、前記最後の灯火の予め設定された時間の長さ及び前記現在時刻に基づき、前記最後の灯火の残り持続時間を決定することと、
前記最後の灯火の残り持続時間を前記第1の灯火の残り持続時間として決定することと、を含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記変化時刻と現在時刻との差が前記目標信号機に対応する変化サイクルより大きい場合、前記変化時刻、前記現在時刻、及び前記変化サイクルに基づき、前記第2の灯火の変化時刻を更新し、前記更新された第2の灯火の変化時刻と前記現在時刻との差が前記変化サイクルより大きくないことをさらに含む請求項に記載の方法。
【請求項4】
前記最後の灯火の変化時刻、前記最後の灯火の予め設定された時間の長さ及び前記現在時刻に基づき、前記最後の灯火の残り持続時間を決定することは、
前記現在時刻と前記最後の灯火の変化時刻との第1の差を決定することと、
前記最後の灯火の残り持続時間と前記第1の差との差を、前記最後の灯火の残り持続時間として決定することと、を含む請求項又はに記載の方法。
【請求項5】
前記方法は、さらに、
前記第2の灯火、変化時刻、前記目標信号機の灯火変化規律及び各灯火に対応する予め設定された時間の長さに基づき、前記目標信号機の現在時刻での目標灯火を決定することと、
前記信号機画像を識別して得た前記目標信号機の第1の灯火と前記目標灯火は異なり、且つ前記信号機画像の解像度が予め設定された値より小さい場合、前記目標灯火を前記第1の灯火として決定し、前記第1の灯火を出力することと、を含む請求項2又は3に記載の方法。
【請求項6】
前記信号機画像を識別し、前記車両の所在する車線に対応する目標信号機の第1の灯火を決定することは、
前記信号機画像を識別し、前記信号機画像の中の各車線に対応する信号機の灯火を決定することと、
前記車両の位置を位置決めし、前記車両の所在する車線を決定することと、
前記各車線に対応する信号機の灯火に従って、前記車両の所在する車線に対応する目標信号機の第1の灯火を決定することと、を含む請求項1~のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
車両制御装置であって、
車両走行方向における交差点の信号機画像を取得するための第1の取得ユニットと、
前記信号機画像を識別し、前記車両の所在する車線に対応する目標信号機の第1の灯火を決定するための識別ユニットと、
新たに記録された前記目標信号機の灯火の変化情報を取得するための第2の取得ユニットと、
前記灯火の変化情報に基づき、前記第1の灯火の残り持続時間を決定し、前記第1の灯火及び前記第1の灯火の前記残り持続時間に基づいて前記車両の前記交差点での走行策略を決定するための第1の処理ユニットと、を含み、
前記灯火の変化情報は、さらに、変化前の灯火を含み、前記装置は、さらに、第2の処理ユニットを含み、
前記第2の処理ユニットは、前記変化前の灯火、前記変化後の第2の灯火及び前記第2の灯火の変化時刻に基づき、前記目標信号機の最新の灯火変化情報が信号機サイクル変化ルールに準拠するかどうかを判明することと、前記最新の灯火変化情報が前記信号機サイクル変化ルールに準拠した場合、前記最新の灯火変化情報を記録することと、に用いられる車両制御装置。
【請求項8】
前記灯火の変化情報は、変化後の第2の灯火及び前記第2の灯火の変化時刻を含み、前記第1の処理ユニットは、第1の処理モジュールを含み
前記第1の処理モジュールは、第1の処理サブモジュール及び第2の処理サブモジュールを含み、
前記第1の処理サブモジュールは、前記第2の灯火の変化時刻と現在時刻との差が前記目標信号機に対応する変化サイクルより大きくない場合、灯火変化規律及び各灯火に対応する予め設定された時間の長さに基づき、前記第2の灯火からはじめ、前記変化時刻が現在時刻より早くなるまで、各灯火の変化時刻を順次に決定し、また、前記変化時刻と現在時刻との差が最後の灯火の予め設定された時間の長さより大きくないと、前記最後の灯火の変化時刻、前記最後の灯火の予め設定された時間の長さ及び前記現在時刻に基づき、前記最後の灯火の残り持続時間を決定するために用いられ、
前記第2の処理サブモジュールは、前記最後の灯火の残り持続時間を前記第1の灯火の残り持続時間として決定するために用いられる請求項に記載の装置。
【請求項9】
前記第1の処理モジュールは、第3の処理サブモジュールを含み、
前記第3の処理サブモジュールは、前記変化時刻と現在時刻との差が前記目標信号機に対応する変化サイクルより大きい場合、前記変化時刻、前記現在時刻、及び前記変化サイクルに基づき、前記第2の灯火の変化時刻を更新し、前記更新された第2の灯火の変化時刻と前記現在時刻との差が前記変化サイクルより大きくないために用いられる請求項に記載の装置。
【請求項10】
前記第2の処理サブモジュールは、具体的に、前記現在時刻と前記最後の灯火の変化時刻との第1の差を決定することと、前記最後の灯火の残り持続時間と前記第1の差との差を、前記最後の灯火の残り持続時間として決定することと、に用いられる請求項又はに記載の装置。
【請求項11】
前記装置は、さらに、第3の処理ユニットを含み、
前記第3の処理ユニットは、前記第2の灯火、変化時刻、前記目標信号機の灯火変化規律及び各灯火に対応する予め設定された時間の長さに基づき、前記目標信号機の現在時刻での目標灯火を決定することと、前記信号機画像を識別して得た前記目標信号機の第1の灯火と前記目標灯火は異なり、且つ前記信号機画像の解像度が予め設定された値より小さい場合、前記目標灯火を前記第1の灯火として決定し、前記第1の灯火を出力することと、に用いられる請求項8又は9に記載の装置。
【請求項12】
前記識別ユニットは、第1の識別モジュール、第2の識別モジュール及び第3の識別モジュールを含み、
前記第1の識別モジュールは、前記信号機画像を識別し、前記信号機画像の中の各車線に対応する信号機の灯火を決定するために用いられ、
前記第2の識別モジュールは、前記車両の位置を位置決めし、前記車両の所在する車線を決定するために用いられ、
前記第3の識別モジュールは、前記各車線に対応する信号機の灯火に従って、前記車両の所在する車線に対応する目標信号機の第1の灯火を決定するために用いられる請求項のいずれか1項に記載の装置。
【請求項13】
上記請求項12のいずれか1項に記載の車両制御装置を含む車両。
【請求項14】
電子機器であって、
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに通信可能に接続されたメモリと、を含み、
前記メモリには、前記少なくとも1つのプロセッサにより実行可能な命令が記憶されており、前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサが請求項1~のいずれか1項に記載の方法を実行できるように、前記少なくとも1つのプロセッサにより実行される電子機器。
【請求項15】
コンピュータ命令が記憶された非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記コンピュータ命令は、コンピュータに請求項1~のいずれか1項に記載の車両制御方法を実行させるために用いられる非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項16】
コンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムは、プロセッサにより実行されると、請求項1~のいずれか1項に記載の車両制御方法を実現するコンピュータプログラム。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、データ処理技術分野に関し、特に、車両制御方法、装置、電子機器及び車両に関し、具体的に、自動運転やインテリジェント交通、及びコンピュータビジョンなどの人工知能技術分野に適用することができる。
【背景技術】
【0002】
現在、無人運転技術は、自動車発展の重要な方向を示している。信号機交差点での交通状況が最も複雑で、特に、雨や霧の天気、又は大型車両の後ろを追いながら走行する場合、交通信号情報の取得はより困難になる。無人運転車両が信号機交差点を無事に通過するように確保するかは、無人運転技術分野において極めて重要な問題となっている。
【0003】
従来技術において、無人運転車両が信号機交差点を通過するとき、街路灯機器がV2X通信機器を介して信号機交差点での信号機の現在の灯火及びその灯火の残り持続時間を無人運転車両に送信することにより、無人運転車両が取得された信号機の現在の灯火及び当該灯火の残り持続時間を参照して無事に信号機交差点を通過できる。
【0004】
しかし、街路灯機器又は無人運転車両にはV2X通信機器が取り付けられていない場合、無人運転車両が盲目的に走行するようになり、万が一無人運転車両が一時停止線に近づいたとたん、信号機が突然青から黄に変化すると、無人運転車両が急ブレーキして一時停止線上に停まり、これにより、ユーザ体験が悪くなるだけではなく、安全リスクも存在し、車両走行の安全性が低くなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願は、車両制御方法、装置、電子機器及び車両を提供し、信号機の灯火及びその灯火の残り持続時間を決定することができ、その結果、車両は、信号機の灯火及びその灯火の残り持続時間を参照して無事に信号機交差点を通過することができ、車両走行の安全性は向上する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願の第1の態様によれば、車両制御方法を提供し、当該車両制御方法は、
車両走行方向における交差点の信号機画像を取得することと、
前記信号機画像を識別し、前記車両の所在する車線に対応する目標信号機の第1の灯火を決定することと、
新たに記録された前記目標信号機の灯火の変化情報を取得することと、
前記灯火の変化情報に基づき、前記第1の灯火の残り持続時間を決定することと、
前記第1の灯火及び前記第1の灯火の前記残り持続時間に基づいて前記車両の前記交差点での走行策略を決定することと、を含むことができる。
【0007】
本願の第2の態様によれば、車両制御装置を提供し、当該車両制御装置は、
車両走行方向における交差点の信号機画像を取得するための第1の取得ユニットと、
前記信号機画像を識別し、前記車両の所在する車線に対応する目標信号機の第1の灯火を決定するための識別ユニットと、
新たに記録された前記目標信号機の灯火の変化情報を取得するための第2の取得ユニットと、
前記灯火の変化情報に基づき、前記第1の灯火の残り持続時間を決定するための第1の処理ユニットと、
前記第1の灯火及び前記第1の灯火の前記残り持続時間に基づいて前記車両の前記交差点での走行策略を決定するための第2の処理ユニットと、を含むことができる。
【0008】
本願の第3の態様によれば、車両を提供し、当該車両は、上記第2の態様に記載の車両制御装置を含むことができる。
【0009】
本願の第4の態様によれば、電子機器を提供し、当該電子機器は、
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに通信可能に接続されたメモリと、を含むことができ、
前記メモリには、前記少なくとも1つのプロセッサにより実行可能な命令が記憶されており、前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサが第1の態様に記載の方法を実行できるように、前記少なくとも1つのプロセッサにより実行される。
【0010】
本願の第5の態様によれば、コンピュータ命令が記憶された非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、前記コンピュータ命令は、コンピュータに第1の態様に記載の方法を実行させるために用いられる。
【0011】
本願の第6の態様によれば、コンピュータプログラムを提供し、前記コンピュータプログラムは読み取り可能な記憶媒体に記憶されており、電子機器の少なくとも1つのプロセッサは、前記読み取り可能な記憶媒体から前記コンピュータプログラムを読み取ることができ、前記少なくとも1つのプロセッサは、電子機器が第1の態様に記載の方法を実行するように、前記コンピュータプログラムを実行する。
【発明の効果】
【0012】
本願の技術案によれば、車両は、信号機交差点を通過するとき、車両走行方向における交差点の信号機画像を取得し、信号機画像を識別し、車両の所在する車線に対応する目標信号機の第1の灯火を決定し、新たに記録された目標信号機の灯火の変化情報を取得し、灯火の変化情報に基づき、第1の灯火の残り持続時間を決定し、そして、第1の灯火及び第1の灯火の残り持続時間に基づいて車両の交差点での走行策略を決定することができる。このように、車両は、車両の所在する車線に対応する目標信号機の第1の灯火及び第1の灯火の残り持続時間の両方に基づいて車両の交差点での走行策略を決定し、当該走行策略に従って無事信号機交差点を通過し、車両走行の安全性を向上させることができる。
【0013】
なお、この一部に記載されている内容は、本願の実施例の主要な又は重要な特徴を特定することを意図しておらず、本願の範囲を限定するものでもない。本願の他の特徴は、以下の説明を通じて容易に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図面は、本技術案をよりよく理解するために使用され、本願を限定するものではない。
図1】本願の実施例による応用シーンの概略図である。
図2】本願の第1の実施例による車両制御方法のフローチャートである。
図3】本願の第3の実施例による第1の灯火の残り持続時間の決定方法のフローチャートである。
図4】本願の実施例による灯火変化概略図である。
図5】本願の第4の実施例による車両制御装置の概略ブロック図である。
図6】本願の実施例による電子機器の概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を組み合わせて本願の例示的な実施例を説明し、理解を容易にするために、その中には本願の実施例の様々な詳細事項が含まれており、それらは単なる例示的なものと見なされるべきである。したがって、当業者は、本願の範囲及び精神から逸脱することなく、ここで説明される実施例に対して様々な変化と修正を行うことができる。同様に、わかりやすくかつ簡潔にするために、以下の説明では、周知の機能及び構造の説明を省略する。
【0016】
本願の実施例において、「少なくとも1つ」は、1つ又は複数を意味し、「複数」は、2つ以上を意味する。「及び/又は」は、関連対象の関連関係を説明し、3つの関係が存在できることを示す。例えば、A及び/又はBは、Aが単独に存在し、A及びBが同時に存在し、そしてBが単独に存在するという3つの状況を示すことができ、AとBは、単数にしてもよいし、複数にしてもよい。また、本願のコンテキストにおいて、「/」という文字は、一般的に前後の関連対象が「又は」という関係であることを示す。
【0017】
本願の実施例による技術案は、車両安全走行のシーンに応用することができる。無人運転車両は、信号機交差点を通過するとき、信号機残り持続時間カウントダウンを伴う信号機交差点の場合、無人運転車両は、信号機残り持続時間カウントダウンに基づき、当該信号機残り持続時間カウントダウンを伴う信号機交差点を無事に通過することができる。本願の実施例による技術案は、主に信号機残り持続時間カウントダウンのない信号機交差点を対象としており、無人運転車両は、信号機残り持続時間カウントダウンを基準にして当該信号機交差点を通過することができない。したがって、如何に信号機残り持続時間カウントダウンのない信号機交差点を無事に通過するかは、無人運転技術分野において極めて重要な問題となっている。
【0018】
従来技術において、無人運転車両は、信号機残り持続時間カウントダウンのない信号機交差点を通過するとき、街路灯機器がV2X通信機器を介して信号機交差点での信号機の現在の灯火及びその灯火の残り持続時間を無人運転車両に送信することにより、無人運転車両が取得された信号機の現在の灯火及び当該灯火の残り持続時間を参照して無事に信号機交差点を通過できる。しかし、街路灯機器又は無人運転車両はV2X通信機器が取り付けられていない場合、無人運転車両が盲目的に走行するようになり、万が一無人運転車両が一時停止線に近づいたとたん、信号機が突然青から黄に変化すると、無人運転車両が急ブレーキして一時停止線上に停まり、これにより、ユーザ体験が悪くなるだけではなく、安全リスクも存在し、車両走行の安全性が低くなる。
【0019】
例示的に、図1に示すように、図1は、本願の実施例による応用シーンの概略図であり、当該応用シーンには、信号機及び道路を走行している車両を含むことができる。車両は直線道路で走行しているとき、街路灯機器はV2X通信機器を介して現在の信号機交差点でのすべての信号機の灯火及びその灯火の残り持続時間を車両に送信することができ、車両は取得されたすべての信号機の灯火及び当該灯火の残り持続時間に基づき、車両の所在する直線道路に対応する信号機の灯火及び当該灯火に対応する残り持続時間を決定することができ、現在の直線道路に対応する信号機の灯火が青で、残り持続時間が2Sであると仮定すると、車両が当該信号機交差点を無事に通過するように確保するために、ゆっくりと減速してブレーキするように車両を制御し、直線道路に対応する信号機の灯火が再び青に変わると、当該信号機交差点を無事に通過するように車両を再度制御することができる。しかし、街路灯機器又は運転車両にはV2X通信機器が取り付けられていない場合、車両は、現在の信号機交差点でのすべての信号機の灯火を識別することによって、現在の直線道路に対応する信号機の灯火が青であると判定することができるが、当該灯火の残り持続時間を知ることができず、その灯火の残り持続時間が2Sであっても、車両は、依然として当該灯火に従って走行を継続するように車両を制御し、万が一無人運転車両が一時停止線に近づいたとたん、信号機が突然青から黄に変化すると、車両が急ブレーキして一時停止線上に停まり、これにより、ユーザ体験が悪くなるだけではなく、安全リスクも存在し、車両走行の安全性が低くなる。
【0020】
車両が無事に信号機交差点を通過させ、そして車両走行の安全性を向上させるために、現在の直線道路に対応する信号機の灯火が青であると識別した上で、さらに計算して現在の灯火に対応する残り持続時間を決定すると考慮でき、このように、現在の直線道路に対応する信号機の灯火及びその灯火の残り持続時間に基づいて無事に信号機交差点を通過し、車両走行の安全性を向上させることができる。
【0021】
上記技術的構想に基づき、本願の実施例は、車両安全走行のシーンに適用可能な車両制御方法を提供する。車両は、交差点を通過するとき、車両走行方向における交差点の信号機画像を取得し、信号機画像を識別し、車両の所在する車線に対応する目標信号機の第1の灯火を決定し、新たに記録された目標信号機の灯火の変化情報を取得し、そして、灯火の変化情報に基づき、第1の灯火の残り持続時間を決定し、最後に、第1の灯火及び第1の灯火の残り持続時間に基づいて車両の交差点での走行策略を決定することができる。
【0022】
ここで、信号機は、左折信号、直進信号及び右折信号などの同一の電柱に取り付けられた交通信号機として理解されることができる。
【0023】
本願の実施例において、第1の灯火は、目標信号機の灯火変化規律に従って決定することができることを理解できる。例示的に、当該目標信号機の灯火変化規律は赤から青に、青から黄に、そして、黄から赤に変化するようになっている場合、第1の灯火は青、黄又は赤のいずれかにすることができるが、目標信号機の灯火変化規律は赤から青に、青から赤に変化するようになっている場合、第1の灯火は青、又は赤のいずれかにすることができ、具体的に、実際の必要に応じて設定することができ、ここで、本願の実施例は、具体的に限定しない。
【0024】
灯火の変化情報は、目標信号機の灯火変化規律に従って決定されてもよい。新たに記録された目標信号機の灯火の変化情報は、現在時刻までに、新たに記録された目標信号機の灯火の変化情報であることを理解できる。例示的に、当該目標信号機の灯火変化規律は赤から青に、青から黄に、そして、黄から赤に変化するようになっている場合、灯火の変化情報は赤から青に変化し、変化時刻がa時であってもよいし、又は、灯火の変化情報は青から黄に変化し、変化時刻がb時であってもよいし、又は、灯火の変化情報は黄から赤に変化し、変化時刻がc時であってもよい。目標信号機の灯火変化規律は赤から青に、青から赤に変化するようになっている場合、灯火の変化情報は赤から青に変化し、変化時刻がd時であってもよいし、又は、灯火の変化情報は青から赤に変化し、変化時刻がe時であってもよく、具体的に、実際の必要に応じて設定することができ、ここで、本願の実施例は、具体的に限定しない。
【0025】
本願の実施例において、車両は、信号機交差点を通過するとき、車両走行方向における交差点の信号機画像を取得し、信号機画像を識別し、車両の所在する車線に対応する目標信号機の第1の灯火を決定し、新たに記録された目標信号機の灯火の変化情報を取得し、灯火の変化情報に基づき、第1の灯火の残り持続時間を決定し、そして、第1の灯火及び第1の灯火の残り持続時間に基づいて車両の交差点での走行策略を決定することができることがわかる。このように、車両は、車両の所在する車線に対応する目標信号機の第1の灯火及びその灯火の残り持続時間の両方に基づいて車両の交差点での走行策略を決定し、当該走行策略に従って無事に信号機交差点を通過し、車両走行の安全性を向上させることができる。
【0026】
以下、本願による車両制御方法について、具体的な実施例を参照しながら詳細に説明する。以下のいくつかの具体的な実施例は組み合わせることができ、同様の又は類似の概念又はプロセスは一部の実施例で繰り返して説明しない場合があることを理解できる。
【0027】
第1の実施例
【0028】
図2は、本願の第1の実施例による車両制御方法のフローチャートであり、当該車両制御方法はソフトウェア及び/又はハードウェアデバイスにより実行することができ、例えば、当該ハードウェアデバイスは端末又はサーバにすることができる。例示的に、図2に示すように、当該車両制御方法は、以下を含むことができる。
【0029】
S201において、車両走行方向における交差点の信号機画像を取得する。
【0030】
例示的に、車両は、車両走行方向における交差点の信号機画像を取得するとき、車両は、車両内に配置された感知モジュールによって当該信号機画像を取得することができ、具体的に、感知モジュールにおけるセンサーによって当該信号機画像を取得することができる。一般的に、感知モジュールにおけるセンサーは、主にビジョンセンサーである。
【0031】
車両走行方向における交差点の信号機画像を取得した後、さらに、当該信号機画像を識別し、車両の所在する車線に対応する目標信号機の第1の灯火を決定し、即ち、
S202、信号機画像を識別し、車両の所在する車線に対応する目標信号機の第1の灯火を決定することを実行することができる。
【0032】
例示的に、信号機画像を識別し、車両の所在する車線に対応する目標信号機の第1の灯火を決定するとき、先に信号機画像を識別し、信号機画像の中の各車線に対応する信号機の灯火を決定し、車両の位置を位置決めし、車両の所在する車線を決定し、次に各車線に対応する信号機の灯火に従って、車両の所在する車線に対応する目標信号機の第1の灯火を決定することができる。
【0033】
具体的なプロセスは、車両内の識別モジュールがニューラルネットワーク検出アルゴリズムによって信号機画像を識別し、信号機画像に含まれた各信号機の灯火を決定し、マップ標識から信号機画像の中の各車線に対応する信号機IDを取得でき、一般的に、信号機画像には複数の信号機が含まれ、上記図1に示すように、信号機画像には、左折を指示するための左折信号、直進を指示するための直進信号、及び右折を指示するための右折信号を含むことができ、車両は、各信号機IDと対応する車線とのバインディング関係を含むマップ標識を参照して、位置決めモジュールによって所在する車線を決定し、車線と信号機IDとのバインディング関係に基づき、所在する車線に対応する信号機IDを決定し、そして、各信号機の灯火を参照して、車両の所在する車線に対応する目標信号機の第1の灯火を決定することができるようにすることができる。当該目標信号機は、所在する車線で安全に走行するよう車両に指示するのを支援するために用いられる。
【0034】
本願の実施例において、車両は、交差点を通過するとき、車両の所在する車線に対応する目標信号機の第1の灯火を決定した後、直接車両の所在する車線に対応する目標信号機の第1の灯火に従って車両走行を制御せず、目標信号機の第1の灯火を決定した上で、さらに計算して第1の灯火に対応する残り持続時間を決定し、第1の灯火及び第1の灯火の残り持続時間の両方に基づいて無事に信号機交差点を通過するように制御し、このように、車両走行の安全性を効果的に向上させることができることを理解できる。
【0035】
第1の灯火に対応する残り持続時間をさらに計算するとき、先に新たに記録された目標信号機の灯火の変化情報を取得し、灯火の変化情報に基づき、第1の灯火の残り持続時間を決定し、即ち、下記S203及びS204を実行することができる。
【0036】
S203において、新たに記録された目標信号機の灯火の変化情報を取得する。
【0037】
灯火の変化情報は、目標信号機の灯火変化規律に従って決定されてもよい。新たに記録された目標信号機の灯火の変化情報は、現在時刻までに、新たに記録された目標信号機の灯火の変化情報であることを理解できる。例示的に、当該目標信号機の灯火変化規律は赤から青に、青から黄に、そして、黄から赤に変化するようになっている場合、灯火の変化情報は赤から青に変化し、変化時刻がa時であってもよいし、又は、灯火の変化情報は青から黄に変化し、変化時刻がb時であってもよいし、又は、灯火の変化情報は黄から赤に変化し、変化時刻がc時であってもよい。目標信号機の灯火変化規律は赤から青に、青から赤に変化するようになっている場合、灯火の変化情報は赤から青に変化し、変化時刻がd時であってもよいし、又は、灯火の変化情報は青から赤に変化し、変化時刻がe時であってもよく、具体的に、実際の必要に応じて設定することができ、ここで、本願の実施例は、具体的に限定しない。
【0038】
例示的に、新たに記録された目標信号機の灯火の変化情報を取得する場合に、以下の2つのシーンを参照して説明することができる。
【0039】
車両は初めて現在の交差点を通過しようとしているシーンでは、車両は、交差点へと走行する中に、目標信号機の灯火変化状況をリアルタイムに検出し、そして、車両は、目標信号機の灯火変化を検出するたびに、当該目標信号機の変化情報を記録して保存する。車両は、交差点へと走行する中に、第1の時刻に目標信号機の灯火変化を検出したと仮定すると、当該第1の時刻に検出された目標信号機の灯火の変化情報を記録して保存し、その後の第2の時刻にまた目標信号機の灯火変化を検出した場合、第2の時刻に検出された目標信号機の灯火の変化情報を再度記録して保存し、第2の時刻から目標信号機の第1の灯火を検出した現在時刻までに、目標信号機の灯火変化を検出しなかった場合、新たに記録された目標信号機の灯火の変化情報を取得するとき、第2の時刻に検出された目標信号機の灯火の変化情報を、新たに記録された目標信号機の灯火の変化情報として決定することで、新たに記録された目標信号機の灯火の変化情報を取得することができる。
【0040】
現在の交差点を通過することは車両にとって初めてではないシーンでは、車両は、これまでに当該交差点を通過するたびに、交差点へと走行する中に、目標信号機の灯火変化状況をリアルタイムに検出し、そして、車両は、目標信号機の灯火変化を検出するたびに、当該目標信号機の変化情報を記録して保存することになり、同様に、今回、当該交差点を通過するときも、交差点へと走行する中に、依然として目標信号機の灯火変化状況をリアルタイムに検出し、そして、車両は、目標信号機の灯火変化を検出するたびに、当該目標信号機の変化情報を記録して保存する。ある場合で、仮に今回交差点へと走行する中に、現在時刻までに、車両は目標信号機の灯火変化を検出しなかった場合、これまでに当該現在の交差点を通過する際に記録された変化情報から、最後に記録された目標信号機の変化情報を検索し、当該最後に残された目標信号機の変化情報を新たに記録された目標信号機の灯火の変化情報として決定することで、新たに記録された目標信号機の灯火の変化情報を取得する。他の場合で、今回交差点へと走行する中に、車両は第3の時刻に目標信号機の灯火変化を検出した場合、当該第3の時刻に検出された目標信号機の灯火の変化情報を記録して保存し、そして、第3の時刻から目標信号機の第1の灯火を検出した現在時刻までに、目標信号機の灯火変化を検出しなかった場合、新たに記録された目標信号機の灯火の変化情報を取得するとき、これまでに当該現在の交差点を通過するとき、記録された目標信号機の変化情報があったとしても、今回走行中における第3の時刻に検出された目標信号機の灯火の変化情報を、新たに記録された目標信号機の灯火の変化情報として決定することで、新たに記録された目標信号機の灯火の変化情報を取得する。このようにすれば、目標信号機の灯火変化規律及び/又は各灯火に対応する予め設定された時間の長さの変化に起因する、灯火変化によるエラー蓄積を回避し、取得された目標信号機の灯火の変化情報の正確性を高める効果をもたらすことができる。
【0041】
なお、本願の実施例において、車両は、交差点へと走行する中に、所在する車線に対応する目標信号機の灯火変化状況をリアルタイムに検出し、目標信号機の灯火の変化情報を記録して保存する以外、また、その他の車線に対応する信号機の灯火変化状況を共に検出し、それに、車両は、その他の車線に対応する信号機の灯火変化を検出するたびに、当該その他の車線に対応する信号機の灯火の変化情報をも記録して保存するが、これは、車両が将来いつでも当該その他の車線を通過するために、参考として提供することができる。
【0042】
本願の実施例において、上記S201~S202及びS203には、前後順がなく、S203より先にS201~S202を実行してもよいし、S201~S202より先にS203を実行してもよいし、上記S201~S202とS203を同時に実行してもよく、具体的に、実際の必要に応じて設定することができ、ここで、本願の実施例は、S203より先にS201-S202を実行する場合を例として説明するが、本願の実施例はその場合のみに限定されることを意味しないことを理解できる。
【0043】
S204において、灯火の変化情報に基づき、第1の灯火の残り持続時間を決定する。
【0044】
車両の所在する車線に対応する目標信号機の第1の灯火及び第1の灯火の残り持続時間をそれぞれ決定した後、車両は、車両の所在する車線に対応する目標信号機の第1の灯火及び第1の灯火の残り持続時間の両方に基づいて車両の交差点での走行策略を決定し、即ち、下記S205を実行することができ、それによって、車両は、当該走行策略に従って無事に信号機交差点を通過し、車両走行の安全性は向上する。
【0045】
S205において、第1の灯火及び第1の灯火の残り持続時間に基づいて車両の交差点での走行策略を決定する。
【0046】
例示的に、第1の灯火が青で、その灯火の残り持続時間が2Sである場合、対応する走行策略は、ゆっくりと減速してブレーキするように車両を制御し、灯火がまた青になると、徐行して交差点を無事に通過するように車両を再度制御する策略となってもよい。第1の灯火が赤で、その灯火の残り持続時間が8Sである場合、対応する走行策略は、一定速度で徐行しながら停止し、そして青信号が点灯すると、徐行して交差点を無事に通過するように車両を制御する策略となってもよいが、第1の灯火が赤で、その灯火の残り持続時間が1Sである場合、対応する走行策略は、ブレーキせずに、徐行して減速し、青信号が点灯すると、徐行して交差点を無事に通過するように車両を制御する策略となってもよい。
【0047】
本願の実施例において、車両は、信号機交差点を通過するとき、車両走行方向における交差点の信号機画像を取得し、信号機画像を識別し、車両の所在する車線に対応する目標信号機の第1の灯火を決定し、新たに記録された目標信号機の灯火の変化情報を取得し、灯火の変化情報に基づき、第1の灯火の残り持続時間を決定し、そして、第1の灯火及び第1の灯火の残り持続時間に基づいて車両の交差点での走行策略を決定することができることがわかる。このように、車両は、車両の所在する車線に対応する目標信号機の第1の灯火及び第1の灯火の残り持続時間の両方に基づいて車両の交差点での走行策略を決定し、当該走行策略に従って無事に信号機交差点を通過し、車両走行の安全性を向上させることができる。
【0048】
第2の実施例
【0049】
上記図2に示される実施例に基づき、例示的に、灯火の変化情報は、変化前の灯火、変化後の灯火及び変化時刻を含むことができる。車両は、新たに記録された目標信号機の灯火の変化情報を取得し、新たに記録された目標信号機の灯火の変化情報に基づいて第1の灯火の残り持続時間を決定するとき、車両制御の安全性を確保するために、新たに記録された目標信号機の灯火の変化情報の合理性を判断し、当該新たに記録された目標信号機の灯火の変化情報が合理的なものであるように保証する必要がある。したがって、車両は、目標信号機の灯火の新しい変化を検出したとき、当該目標信号機の灯火の変化情報を直接保存する代わりに、先に変化前の灯火、変化後の灯火及び変化時刻に基づき、目標信号機の最新の灯火変化情報が信号機サイクル変化ルールに準拠するかどうかを判明し、目標信号機の最新の灯火変化情報が信号機サイクル変化ルールに準拠した場合、当該新たに記録された目標信号機の灯火変化情報を保存するが、逆に、信号機サイクル変化ルールに準拠しない場合、当該新たに記録された目標信号機の灯火変化情報を取り除く。このように、当該新たに記録された目標信号機の灯火変化情報によって第1の灯火の残り持続時間を決定することにより、新たに記録された目標信号機の灯火の変化情報が合理的なものであるため、当該合理的な灯火の変化情報に基づいて第1の灯火の残り持続時間を決定し、取得された第1の灯火残り持続時間の正確性を高め、車両制御の安全性を向上させることができる。
【0050】
例示的に、信号機サイクル変化ルールは、青から黄に、黄から赤に、赤から青に変化するルールにすることができ、具体的に、青信号に対応する予め設定された時間の長さが20Sで、黄信号に対応する予め設定された時間の長さが3Sで、赤信号に対応する予め設定された時間の長さが20Sであってもよく、また、信号機サイクル変化ルールは、青から赤に、赤から青に変化するルールにすることもでき、青信号に対応する予め設定された時間の長さが40Sで、赤信号に対応する予め設定された時間の長さが20Sであってもよく、具体的に、実際の必要に応じて設定することができ、ここで、本願の実施例は、具体的に限定しない。
【0051】
信号機サイクル変化ルールは、青から黄に変化して、青信号に対応する予め設定された時間の長さが20Sで、黄信号に対応する予め設定された時間の長さが3Sで、黄から赤に変化して、赤信号に対応する予め設定された時間の長さが20Sで、赤から青に変化するルールである場合を例として、車両は、目標信号機の灯火変化を検出して、3つの灯火の変化情報を相応に記録し、1番目の灯火の変化情報は変化前の灯火が青で、変化後の灯火が黄で、変化時刻が12:00:00であることを含み、2番目の灯火の変化情報は変化前の灯火が黄で、変化後の灯火が青で、変化時刻が12:00:03であることを含むと仮定すると、2番目の灯火の変化情報の中に、黄から青までの灯火変化が信号機サイクル変化ルールに準拠しないことは明らかであるため、当該2番目の灯火の変化情報を無効な灯火の変化情報とし、当該2番目の灯火の変化情報を取り除くことができ、また、3番目の灯火の変化情報は変化前の灯火が青で、変化後の灯火が黄で、変化時刻が12:00:13であることを含み、当該3番目の灯火の変化情報は青から黄に変化する灯火変化状況は、信号機サイクル変化ルールに準拠するにもかかわらず、青信号の持続時間はわずか10Sで、予め設定された青信号の持続時間に一致しないため、当該3番目の灯火の変化情報を無効な灯火の変化情報とし、当該3番目の灯火の変化情報を取り除き、上記1番目の灯火の変化情報のみを保留することができ、このように、この後の予測にあたり、現在時刻までに新しい灯火の変化情報がなければ、1番目の灯火の変化情報を根拠として、現在時刻に検出された第1の灯火の残り持続時間を決定することができる。このように、不合理的な灯火の変化情報を取り除くことで、無効な灯火の変化情報に基づいて第1の灯火の残り持続時間を決定することは回避されるため、取得された第1の灯火残り持続時間の正確性をある程度で高め、車両制御の安全性を向上させることができる。
【0052】
上記いずれか1つの実施例に基づき、例示的に、上記S204には、灯火の変化情報に基づき、第1の灯火の残り持続時間を決定するとき、目標信号機の灯火変化規律、各灯火に対応する予め設定された時間の長さ、及び灯火の変化情報に含まれた変化後の第2の灯火と変化時刻に従って、ともに第1の灯火の残り持続時間を決定することができる。以下、本願の実施例において、如何に目標信号機の灯火変化規律、各灯火に対応する予め設定された時間の長さ、及び灯火の変化情報に含まれた変化後の第2の灯火と変化時刻に従って、共に第1の灯火の残り持続時間を決定するかについて、下記図3に示される実施例3を参照しながら詳細に説明する。
【0053】
第3の実施例
【0054】
図3は、本願の第3の実施例による第1の灯火の残り持続時間の決定方法のフローチャートであり、当該第1の灯火の残り持続時間の決定方法は同様にソフトウェア及び/又はハードウェアデバイスにより実行することができ、例えば、当該ハードウェアデバイスは端末又はサーバにすることができる。例示的に、図3に示すように、当該第1の灯火の残り持続時間を決定することは、以下を含むことができる。
【0055】
S301において、変化時刻と現在時刻との差が目標信号機に対応する変化サイクルより大きいかどうかを判断する。
【0056】
ここで、変化時刻は、灯火の変化情報の中に第2の灯火の変化時刻である。目標信号機に対応する変化サイクルは、信号機サイクル変化ルール及びそれに関する各灯火に対応する予め設定された時間の長さに基づいて決定したものである。例示的に、信号機サイクル変化ルールは青から黄に、黄から赤に、赤から青に変化するルールで、青信号に対応する予め設定された時間の長さが20Sで、黄信号に対応する予め設定された時間の長さが3Sで、黄から赤に変化して、赤信号に対応する予め設定された時間の長さが20Sである場合、信号機に対応する変化サイクルは43Sとなるが、信号機サイクル変化ルールは青から赤に、赤から青に変化するルールで、青信号に対応する予め設定された時間の長さが40Sで、赤信号に対応する予め設定された時間の長さが20Sである場合、信号機に対応する変化サイクルは60Sとなり、具体的に、実際の必要に応じて設定することができ、ここで、本願の実施例は、具体的に限定しない。
【0057】
変化時刻と現在時刻との差が目標信号機に対応する変化サイクルより大きい場合は、第2の時刻の時刻と現在時刻との差が大きいことを意味し、複数の変化サイクルが含まれる可能性があり、計算上の便宜のため、先に変化時刻及び変化サイクルに基づき、第2の灯火の変化時刻を更新することにより、更新された第2の灯火の変化時刻と現在時刻との差が変化サイクルより大きくないようになり、即ち、計算プロセスを1つの変化サイクル内に抑えて実行し、即ち、下記S302~S304を実行し、変化時刻と現在時刻との差が目標信号機に対応する変化サイクルより大きくない場合は、第2の時刻の時刻と現在時刻との差が小さいことを意味し、第2の灯火の変化と現在時刻の灯火が同一の変化サイクル内に含まれ、直接当該変化サイクル内に第1の灯火の残り持続時間を決定し、即ち、下記S303~S304を実行することができる。
【0058】
S302において、変化時刻、現在時刻、及び変化サイクルに基づき、第2の灯火の変化時刻を更新し、更新された第2の灯火の変化時刻と現在時刻との差が変化サイクルより大きくない。
【0059】
例示的に、変化時刻、現在時刻、及び変化サイクルに基づき、変化時刻から現在時刻までの期間内に、少なくとも1つの完全な変化サイクルをポーリングし、残る1つ未満の変化サイクルの時間の開始時刻の灯火が第2の灯火のままであると決定すると、当該開始時刻は、即ち、更新された第2の灯火の変化時刻となり、このように更新された第2の灯火の変化時刻と現在時刻との差が変化サイクルより大きくないようになり、即ち、計算プロセスが1つの変化サイクル内に抑えて実行され、当該変化サイクル内に第1の灯火の残り持続時間が決定される。
【0060】
信号機サイクル変化ルールは、青から黄に、黄から赤に、赤から青に変化するルールであり、青信号に対応する予め設定された時間の長さが20Sで、黄信号に対応する予め設定された時間の長さが3Sで、黄から赤に変化して、赤信号に対応する予め設定された時間の長さが20Sで、対応する信号機に対応する変化サイクルが43Sである場合を例として、取得された変化情報に含まれた変化後の第2の灯火が青で、変化時刻が12:00:20で、現在時刻が12:07:35で、変化サイクルが43Sであると仮定すると、変化時刻12:00:20から現在時刻12:07:35まで、10つの完全な変化サイクルをポーリングでき、残る25Sが1つの完全な変化サイクル未満となり、当該不完全な変化サイクルの開始時刻が12:07:10で、当該開始時刻12:07:10の灯火が第2の灯火のままであることがわかり、当該開始時刻の12:07:10は、更新された第2の灯火の変化時刻となり、このように更新された第2の灯火の変化時刻12:07:10と現在時刻12:07:35との差が変化サイクル43Sより大きくないようになり、即ち、計算プロセスを1つの変化サイクル内に抑えて実行し、当該変化サイクル内に第1の灯火の残り持続時間を決定し、具体的に、
S303において、変化時刻と現在時刻との差が目標信号機に対応する変化サイクルより大きくないと、灯火変化規律及び各灯火に対応する予め設定された時間の長さに基づき、第2の灯火からはじめ、変化時刻が現在時刻より早くなるまで、各灯火の変化時刻を順次に決定し、また、変化時刻と現在時刻との差が最後の灯火の予め設定された時間の長さより大きくないと、最後の灯火の変化時刻、最後の灯火の予め設定された時間の長さ及び現在時刻に基づき、最後の灯火の残り持続時間を決定することを参照することができる。
【0061】
例示的に、最後の灯火の変化時刻、最後の灯火の予め設定された時間の長さ及び現在時刻に基づき、最後の灯火の残り持続時間を決定するとき、先に現在時刻と最後の灯火の変化時刻との第1の差を決定し、最後の灯火の残り持続時間と第1の差との差を、最後の灯火の残り持続時間として決定することができる。
【0062】
第2の灯火が青で、且つ青信号の変化時刻が12:07:10で、現在時刻が12:07:35で、青信号の変化時刻12:07:10と現在時刻12:07:35との差が変化サイクルより大きくないと仮定すると、例示的に、図4に示すように、図4は、本願の実施例による灯火変化概略図であり、灯火変化規律及び各灯火に対応する予め設定された時間の長さに基づき、青からはじめ、変化時刻が現在時刻より早くなるまで、各灯火の変化時刻を順次に決定し、また、変化時刻と現在時刻との差が最後の灯火の予め設定された時間の長さより大きくなく、具体的に、青信号の変化時刻が12:07:10で、青信号の予め設定された時間の長さが20Sで、青の次の灯火が黄であると、黄信号の変化時刻が12:07:30であることがわかり、黄信号の変化時刻12:07:30が現在時刻12:07:35より早いが、黄信号の変化時刻12:07:30と現在時刻12:07:35との差が黄信号の予め設定された時間の長さ3Sより大きいため、黄の次の灯火が赤で、且つ赤信号の変化時刻が12:07:33で、赤信号の変化時刻12:07:33が現在時刻12:07:35より早く、赤信号の変化時刻12:07:33と現在時刻12:07:35との差が赤信号の予め設定された時間の長さが20Sであると引き続き決定すると、先に現在時刻12:07:35と変化時刻12:07:33との第1の差2Sを計算し、次に赤信号に対応する予め設定された時間の長さ20Sと第1の差2Sとの差18Sを計算し、当該18Sは、即ち、最後の灯火である赤の灯火の残り持続時間となる。
【0063】
S304において、最後の灯火の残り持続時間を第1の灯火の残り持続時間として決定する。
【0064】
当該最後の灯火は、即ち、第1の灯火であるため、当該最後の灯火の残り持続時間は、即ち、第1の灯火の残り持続時間となることを理解できる。
【0065】
上記S302の例を参照して、第2の灯火が青で、且つ変化時刻が12:00:20で、現在時刻が12:07:35で、変化サイクルが43Sであると仮定すると、現在時刻が12:07:35で、目標信号機の灯火が赤で、その灯火の残り持続時間が18Sであることを知ることができる。
【0066】
第1の灯火の残り持続時間を決定するとき、先に変化時刻と現在時刻との差が目標信号機に対応する変化サイクルより大きいかどうかを判断し、変化時刻と現在時刻との差が目標信号機に対応する変化サイクルより大きくないと、灯火変化規律及び各灯火に対応する予め設定された時間の長さに基づき、第2の灯火からはじめ、変化時刻が現在時刻より早くなるまで、各灯火の変化時刻を順次に決定し、また、変化時刻と現在時刻との差が最後の灯火の予め設定された時間の長さより大きくないと、最後の灯火の変化時刻、最後の灯火の予め設定された時間の長さ及び現在時刻に基づき、最後の灯火の残り持続時間を決定し、最後の灯火の残り持続時間を第1の灯火の残り持続時間として決定することがわかる。このように、第1の灯火の残り持続時間を決定した後、当該第1の灯火及び当該第1の灯火の残り持続時間に基づいて車両の交差点での走行策略を決定することができる。このように、車両は、車両の所在する車線に対応する目標信号機の第1の灯火及び第1の灯火の残り持続時間の両方に基づいて車両の交差点での走行策略を決定し、当該走行策略に従って無事信号機交差点を通過し、車両走行の安全性を向上させることができる。
【0067】
上記実施例に基づき、車両は、上記信号機交差点を再度通過するとき、1つのシーンでは、車両は、感知モジュールのみによって車両の所在する車線に対応する目標信号機の灯火を検出したが、現在時刻までに、目標信号機の灯火変化を検出しなかった場合、これまでに記録された目標信号機の最新の変化情報に基づき、現在時刻の目標信号機の灯火に対応する残り持続時間を予測することができ、その具体的な方法について、上記図3に示された実施例の説明を参照することができ、目標信号機の灯火及びその灯火の残り持続時間の両方に基づき、車両の交差点での走行策略を決定し、当該走行策略に従って無事に信号機交差点を通過し、車両走行の安全性を向上させる。
【0068】
車両は、上記信号機交差点を再度通過するとき、他のシーンでは、車両は、感知モジュールによって車両の所在する車線に対応する目標信号機の灯火を検出しただけでなく、現在時刻までに、目標信号機の灯火変化をも検出した場合、これまでに当該当前交差点を通過するとき、記録された目標信号機の変化情報があったとしても、依然として今回走行中に検出された目標信号機の灯火の変化情報を、新たに記録された目標信号機の灯火の変化情報として決定し、当該新たに記録された目標信号機の灯火の変化情報に基づいて目標信号機の灯火の変化情報を決定し、それによって、目標信号機の灯火変化規律及び/又は各灯火に対応する予め設定された時間の長さの変化に起因する、灯火変化によるエラー蓄積を回避でき、このように、目標信号機の灯火及びその灯火の残り持続時間の両方に基づき、車両の交差点での走行策略を決定し、当該走行策略に従って無事に信号機交差点を通過し、車両走行の安全性を向上させる。
【0069】
車両は、上記信号機交差点を再度通過するとき、他のシーンでは、前方車両の障害物等により、車両は、車両の所在する車線に対応する目標信号機の灯火のみならず、現在時刻までに、目標信号機の灯火変化をも検出しなかった場合、これまでに記録された目標信号機の変化情報中の最新情報に基づき、現在時刻の目標信号機の灯火に対応する残り持続時間を予測することができ、具体的な方法について、上記図3に示された実施例の説明を参照することができ、目標信号機の灯火及びその灯火の残り持続時間の両方に基づき、車両の交差点での走行策略を決定し、当該走行策略に従って無事に信号機交差点を通過し、車両走行の安全性を向上させる。
【0070】
車両は、上記信号機交差点を再度通過するとき、別のシーンでは、天候などにより、信号機画像の解像度が予め設定された値より小さく、車両は、感知モジュールによって車両の所在する車線に対応する目標信号機の灯火を検出したが、車両が間違って識別する可能性があるため、目標信号機の灯火変化規律、各灯火に対応する予め設定された時間の長さ、及び新たに記録された灯火の変化情報に含まれた変化後の灯火と変化時刻に基づき、目標信号機の灯火を決定することができ、具体的な方法について、上記図3に示された実施例の説明を参照することができ、車両が信号機画像を識別して得た目標信号機の灯火と決定された目標信号機の灯火は異なる場合、車両が間違って識別したことを示し、車両内のディスプレイスクリーンに間違った灯火を出力しないようにするために、当該間違った灯火を修正し、目標信号機の灯火をディスプレイスクリーンの出力によって決定することができ、それによって、車両走行の安全性をさらに向上させることができる。
【0071】
第4の実施例
【0072】
図5は、本願の第4の実施例による車両制御装置50の概略ブロック図であり、例示的に、図5に示すように、当該車両制御装置50は、
車両走行方向における交差点の信号機画像を取得するための第1の取得ユニット501と、
信号機画像を識別し、車両の所在する車線に対応する目標信号機の第1の灯火を決定するための識別ユニット502と、
新たに記録された目標信号機の灯火の変化情報を取得するための第2の取得ユニット503と、
灯火の変化情報に基づき、第1の灯火の残り持続時間を決定し、第1の灯火及び第1の灯火の残り持続時間に基づいて車両の交差点での走行策略を決定するための第1の処理ユニット504と、を含むことができる。
【0073】
選択的に、灯火の変化情報は、変化後の第2の灯火及び変化時刻を含み、第1の処理ユニット504は、第1の処理モジュールを含み、
第1の処理モジュールは、第2の灯火、変化時刻、目標信号機の灯火変化規律及び各灯火に対応する予め設定された時間の長さに基づき、第1の灯火の残り持続時間を決定するために用いられる。
【0074】
選択的に、第1の処理モジュールは、第1の処理サブモジュール及び第2の処理サブモジュールを含み、
第1の処理サブモジュールは、変化時刻と現在時刻との差が目標信号機に対応する変化サイクルより大きくない場合、灯火変化規律及び各灯火に対応する予め設定された時間の長さに基づき、第2の灯火からはじめ、変化時刻が現在時刻より早くなるまで、各灯火の変化時刻を順次に決定し、また、変化時刻と現在時刻との差が最後の灯火の予め設定された時間の長さより大きくないと、最後の灯火の変化時刻、最後の灯火の予め設定された時間の長さ及び現在時刻に基づき、最後の灯火の残り持続時間を決定するために用いられ、
第2の処理サブモジュールは、最後の灯火の残り持続時間を第1の灯火の残り持続時間として決定するために用いられる。
【0075】
選択的に、第1の処理モジュールは、第3の処理サブモジュールを含み、
第3の処理サブモジュールは、変化時刻と現在時刻との差が目標信号機に対応する変化サイクルより大きい場合、変化時刻、現在時刻、及び変化サイクルに基づき、第2の灯火の変化時刻を更新し、更新された第2の灯火の変化時刻と現在時刻との差が変化サイクルより大きくないために用いられる。
【0076】
選択的に、第2の処理サブモジュールは、具体的に、現在時刻と最後の灯火の変化時刻との第1の差を決定するために用いられ、最後の灯火の残り持続時間と第1の差との差を、最後の灯火の残り持続時間として決定するために用いられる。
【0077】
選択的に、灯火の変化情報は、さらに、変化前の灯火を含み、装置は、さらに、第2の処理ユニットを含み、
第2の処理ユニットは、変化前の灯火、変化後の灯火及び変化時刻に基づき、目標信号機の最新の灯火変化情報が信号機サイクル変化ルールに準拠するかどうかを判明するために用いられ、最新の灯火変化情報が信号機サイクル変化ルールに準拠した場合、最新の灯火変化情報を記録するために用いられる。
【0078】
選択的に、車両制御装置50は、さらに、第3の処理ユニットを含み、
第3の処理ユニットは、第2の灯火、変化時刻、目標信号機の灯火変化規律及び各灯火に対応する予め設定された時間の長さに基づき、目標信号機の現在時刻での目標灯火を決定するために用いられ、信号機画像を識別して得た目標信号機の第1の灯火と目標灯火が異なり、且つ信号機画像の解像度が予め設定された値より小さい場合、目標灯火を第1の灯火として決定し、第1の灯火を出力するために用いられる。
【0079】
選択的に、識別ユニット502は、第1の識別モジュール、第2の識別モジュール及び第3の識別モジュールを含み、
第1の識別モジュールは、信号機画像を識別し、信号機画像の中の各車線に対応する信号機の灯火を決定するために用いられ、
第2の識別モジュールは、車両の位置を位置決めし、車両の所在する車線を決定するために用いられ、
第3の識別モジュールは、各車線に対応する信号機の灯火に従って、車両の所在する車線に対応する目標信号機の第1の灯火を決定するために用いられる。
【0080】
本願の実施例による車両制御装置50は、上記いずれか1つの実施例に示された車両制御方法の技術案を実行することができ、その実現原理及び有益な効果は、車両制御方法の実現原理及び有益な効果に類似するため、車両制御方法の実現原理及び有益な効果を参照することができ、ここで繰り返して説明しない。
【0081】
本願の実施例によれば、本願は、さらに、上記図5に記載の車両制御装置を含む車両を提供し、相応的に、上記いずれか1つの実施例に示された車両制御方法の技術案を実行することができ、その実現原理及び有益な効果は、車両制御方法の実現原理及び有益な効果に類似するため、車両制御方法の実現原理及び有益な効果を参照することができ、ここで繰り返して説明しない。
【0082】
本願の実施例によれば、本願は、さらに、コンピュータプログラムを提供し、コンピュータプログラムは、読み取り可能な記憶媒体に記憶されており、電子機器の少なくとも1つのプロセッサは、読み取り可能な記憶媒体からコンピュータプログラムを読み取ることができ、少なくとも1つのプロセッサは、電子機器が上記いずれか1つの実施例による車両制御方法の技術案を実行するように、コンピュータプログラムを実行し、その実現原理及び有益な効果は、車両制御方法の実現原理及び有益な効果に類似するため、車両制御方法の実現原理及び有益な効果を参照することができ、ここで繰り返して説明しない。
【0083】
本願の実施例によれば、本願は、さらに、電子機器及び読み取り可能な記憶媒体を提供する。
【0084】
図6は、本願の実施例による電子機器60の概略ブロック図である。電子機器は、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ワークステーション、パーソナルデジタルアシスタント、サーバ、ブレードサーバ、メインフレームコンピュータ、及び他の適切なコンピュータなどの様々な形態のデジタルコンピュータを表すことを目的とする。電子機器は、パーソナルデジタルアシスタント、セルラ電話、スマートフォン、ウェアラブルデバイス、他の類似する計算デバイスなどの様々な形態のモバイルデバイスを表すこともできる。本明細書で示されるコンポーネント、それらの接続と関係、及びそれらの機能は単なる例であり、本明細書の説明及び/又は要求される本開示の実施を制限することを意図したものではない。
【0085】
図6に示すように、電子機器60は、計算ユニット601を含み、読み取り専用メモリ(ROM)602に記憶されたコンピュータプログラム、または、記憶ユニット608からランダムアクセスメモリ(RAM)603にロードされたコンピュータプログラムに基づき、さまざまな、適当な動作及び処理を実行することができる。RAM 603には、さらに、機器60の操作に必要なさまざまなプログラム及びデータが記憶されることができる。計算ユニット601、ROM 602及びRAM 603は、バス604を介して接続される。入力/出力(I/O)インタフェース605も、バス604に接続される。
【0086】
機器60における複数のコンポーネントは、I/Oインタフェース605に接続され、キーボードやマウスなどの入力ユニット606と、さまざまなタイプのモニタやスピーカーなどの出力ユニット607と、磁気ディスクや光ディスクなどの記憶ユニット608と、ネットワークカードや、モデム、無線通信トランシーバーなどの通信ユニット609と、を含む。通信ユニット609は、機器60がインターネットなどのコンピュータネットワーク及び/又はさまざまな電気通信デットワークを介して他の機器と情報/データを交換することを可能にさせる。
【0087】
計算ユニット601は、処理能力や計算能力を有するさまざまな汎用及び/又は専用処理コンポーネントであってもよい。計算ユニット601のいくつかの例は、中央処理装置(CPU)、グラフィックスプロセッシングユニット(GPU)、さまざまな専用な人工知能(AI)計算チップ、機械学習モデルアルゴリズムを実行するさまざまな計算ユニット、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、および任意の適当なプロセッサ、コントローラー、マイクロコントローラーなどを含むが、それらに限定されない。計算ユニット601は、車両制御方法などの上記に記載の各方法や処理を実行する。例えば、いくつかの実施例では、車両制御方法は、コンピュータソフトウェアプログラムとして実現されることができ、記憶ユニット608などの機械読み取り可能な媒体に有形的に含まれている。いくつかの実施例では、コンピュータプログラムの一部またはすべては、ROM 602及び/又は通信ユニット609を介して機器60にロード及び/又はインストールされることができる。コンピュータプログラムは、RAM 603にロードされて計算ユニット601により実行されると、上記に記載の車両制御方法の1つ又は複数のステップを実行することができる。選択的に、他の実施例では、計算ユニット601は、他の任意の適当な手段(例えば、ファームウェアに頼る)を用いて車両制御方法を実行するように構成されることができる。
【0088】
本明細書において、上記に記載のシステム及び技術的さまざまな実施形態は、デジタル電子回路システム、集積回路システム、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、特定用途向け標準製品(ASSP)、システムオンチップのシステム(SOC)、ロードプログラマブルロジックデバイス(CPLD)、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、及び/又はそれらの組み合わせにより実施されることができる。これらのさまざまな実施形態は、1つまたは複数のコンピュータプログラムに実施され、当該1つまたは複数のコンピュータプログラムは、少なくとも1つのプログラマブルプロセッサが含まれるプログラマブルシステムで実行及び/又は解釈されることができ、当該プログラマブルプロセッサは、専用または汎用プログラマブルプロセッサであってもよく、記憶システムや、少なくとも1つの入力装置、及び少なくとも1つの出力装置からデータや命令を受信し、且つ、データや命令を当該記憶システム、当該少なくとも1つの入力装置、及び当該少なくとも1つの出力装置に伝送することができる。
【0089】
本開示に係る方法を実施するためのプログラムコードは、1つ又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせを採用してプログラミングすることができる。これらのプログラムコードは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ又はその他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサ又はコントローラーに提供されることができ、これにより、プログラムコードは、プロセッサ又はコントローラーにより実行されると、フロー図及び/又はブロック図に示される機能/操作が実施される。プログラムコードは、完全に機械で実行され、部分的に機械で実行されてもよく、独立したソフトウェアパッケージとして部分的に機械で実行され、且つ、部分的にリモートマシンで実行されるか、又は完全にリモートマシン又はサーバで実行されることができる。
【0090】
本開示のコンテキストでは、機械読み取り可能な媒体は、有形的な媒体であってもよく、命令実行システム、装置又は機器に使用されるプログラム、または、命令実行システム、装置又は機器と組み合わせて使用されるプログラムを含むか又は記憶することができる。機械読み取り可能な媒体は、機械読み取り可能な信号媒体又は機械読み取り可能な記憶媒体であってもよい。機械読み取り可能な媒体は、電子的なもの、磁気的なもの、光学的なもの、電磁気的なもの、赤外線的なもの、又は半導体システム、装置又は機器、または上記に記載の任意の適合な組み合わせを含むが、それらに限定されない。機械読み取り可能な記憶媒体のより具体的な例として、1つ又は複数の配線に基づく電気的接続、ポータブルコンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、光学的記憶デバイス、磁気的記憶デバイス、又は上記に記載の任意の適合な組み合わせを含む。
【0091】
ユーザとのインタラクションを提供するために、コンピュータ上で、ここで説明されているシステム及び技術を実施することができ、当該コンピュータは、ユーザに情報を表示するためのディスプレイ装置(例えば、CRT(陰極線管)又はLCD(液晶ディスプレイ)モニタ)と、キーボード及びポインティングデバイス(例えば、マウス又はトラックボール)とを有し、ユーザは、当該キーボード及び当該ポインティングデバイスによって入力をコンピュータに提供することができる。他の種類の装置も、ユーザとのインタラクションを提供することができ、例えば、ユーザに提供されるフィードバックは、任意の形態のセンシングフィードバック(例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、又は触覚フィードバック)であってもよく、任意の形態(音響入力と、音声入力と、触覚入力とを含む)でユーザからの入力を受信することができる。
【0092】
ここで説明されるシステム及び技術は、バックエンドコンポーネントを含む計算システム(例えば、データサーバとする)、又はミドルウェアコンポーネントを含む計算システム(例えば、アプリケーションサーバ)、又はフロントエンドコンポーネントを含む計算システム(例えば、グラフィカルユーザインタフェース又はウェブブラウザを有するユーザコンピュータであり、ユーザは、当該グラフィカルユーザインタフェース又は当該ウェブブラウザによってここで説明されるシステム及び技術の実施形態とインタラクションする)、又はこのようなバックエンドコンポーネントと、ミドルウェアコンポーネントと、フロントエンドコンポーネントの任意の組み合わせを含む計算システムで実施することができる。任意の形態又は媒体のデジタルデータ通信(例えば、通信ネットワーク)によってシステムのコンポーネントを相互に接続することができる。通信ネットワークの例は、ローカルネットワーク(LAN)と、ワイドエリアネットワーク(WAN)と、インターネットとを含む。
【0093】
コンピュータシステムは、クライアントとサーバとを含むことができる。クライアントとサーバは、一般に、互いに離れており、通常に通信ネットワークを介してインタラクションする。対応するコンピュータ上で実行され、かつ互いにクライアント-サーバの関係を有するコンピュータプログラムによって、クライアントとサーバとの関係が生成される。サーバは、クラウドサーバであってもよく、クラウドコンピューティングサーバ又はクラウドホストとも呼ばれ、クラウドコンピューティングサービスシステムにおけるホスト製品であり、伝統的な物理ホスト及びVPSサービス(「Virtual Private Server」、又は略称「VPS」)に存在する管理が難しく、ビジネスのスケーラビリティが弱いという欠点を解決する。サーバは、さらに、分散システムのサーバか、またはブロックチェーンと組み合わせたサーバであってもよい。
【0094】
上記に示される様々な形態のフローを使用して、ステップを並べ替え、追加、又は削除することができることを理解すべきである。例えば、本願に記載されている各ステップは、並列に実行されてもよいし、順次的に実行されてもよいし、異なる順序で実行されてもよいが、本願で開示されている技術案が所望の結果を実現することができれば、本明細書では限定しない。
【0095】
上記の発明を実施するための形態は、本願の保護範囲を制限するものではない。当業者は、設計要件と他の要因に基づいて、様々な修正、組み合わせ、サブコンビネーション、及び代替を行うことができる。本願の精神と原則内で行われる任意の修正、同等の置換、及び改善などは、いずれも本願の保護範囲内に含まれるべきである。

図1
図2
図3
図4
図5
図6