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特許7355896ガス連通モジュール及びエアロゾル生成装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-25
(45)【発行日】2023-10-03
(54)【発明の名称】ガス連通モジュール及びエアロゾル生成装置
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/40 20200101AFI20230926BHJP
   A24F 40/20 20200101ALI20230926BHJP
【FI】
A24F40/40
A24F40/20
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2022115861
(22)【出願日】2022-07-20
(65)【公開番号】P2023020969
(43)【公開日】2023-02-09
【審査請求日】2022-07-20
(31)【優先権主張番号】202110859037.X
(32)【優先日】2021-07-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517419906
【氏名又は名称】深▲せん▼麦克韋爾科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHENZHEN SMOORE TECHNOLOGY LIMITED
【住所又は居所原語表記】16#, Dongcai Industrial Park, Gushu Town, Xixiang Street, Baoan District, Shenzhen, Guangdong, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】何 丹充
(72)【発明者】
【氏名】沈 丕発
(72)【発明者】
【氏名】▲しん▼ 鳳雷
【審査官】木村 麻乃
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/297946(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/216135(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/199630(US,A1)
【文献】欧州特許出願公開第3476230(EP,A1)
【文献】中国特許出願公開第112841738(CN,A)
【文献】韓国公開特許第10-2021-21069(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00-47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
霧化本体に取り付けられるためのガス連通モジュールであって、
互いに連通する第1キャビティ及び第2キャビティが形成され、前記第2キャビティのキャビティ壁に排気孔が設置される上蓋と、
底蓋本体と、前記底蓋本体に設置される突起とを含み、前記底蓋本体が前記第1キャビティ内に設置され、前記突起が前記第2キャビティ内に設置され、前記突起に排気通路が設置され、前記底蓋本体が前記霧化本体に係合して霧化室を形成し、前記底蓋本体が前記第1キャビティの頂壁に間隔を空けて設置されて給気通路を形成し、前記給気通路が前記霧化室を外気に連通させ、前記排気通路が前記霧化室を前記排気孔に連通させる底蓋と、を含むことを特徴とするガス連通モジュール。
【請求項2】
前記底蓋本体は、第1面と、前記第1面と対向して設置される第2面とを含み、
前記突起は、前記第1面に設置され、
前記第2面は、凹所を有し、
前記凹所は、前記霧化本体の取付部が設置される一端に係合して前記霧化室を形成し、
前記取付部は、エアロゾル生成製品の取り付けに用いられることを特徴とする請求項1に記載のガス連通モジュール。
【請求項3】
前記第1キャビティのキャビティ壁の側壁には、給気孔が設置されることを特徴とする請求項1に記載のガス連通モジュール。
【請求項4】
前記第2キャビティのキャビティ壁は、頂壁及び環状側壁を含み、
前記給気孔は、前記第2キャビティの頂壁に設置され、
前記突起の頂面は、前記第2キャビティの頂壁に当接し、
前記第2キャビティの環状側壁は、前記突起の側面に間隔を空けて設置されるとともに、前記突起の側面との間に遮蔽シートが設置され、
前記突起が前記第2キャビティ及び前記第1キャビティに係合して形成される空室は、前記遮蔽シートにより第1スペース及び第2スペースに仕切られ、
外気は、前記給気孔を経由して前記第1スペースに進入し、前記第1スペースから前記突起の延在方法に沿って前記第2スペースに進入することを特徴とする請求項3に記載のガス連通モジュール。
【請求項5】
前記遮蔽シートは、前記突起の両側に設置されて前記底蓋本体に延在することで、一部の前記遮蔽シートを前記第1キャビティの内壁面に当接させることを特徴とする請求項4に記載のガス連通モジュール。
【請求項6】
前記遮蔽シートの前記第2キャビティの頂壁に近接する一端は、切欠き口または貫通孔を有して前記第1スペースを前記第2スペースに連通させることを特徴とする請求項4に記載のガス連通モジュール。
【請求項7】
前記遮蔽シートの前記第2キャビティの頂壁に近接する一端は、前記第2キャビティの頂壁との間に隙間が存在して前記第1スペースを前記第2スペースに連通させることを特徴とする請求項4に記載のガス連通モジュール。
【請求項8】
前記底蓋は、前記底蓋本体に設置されて前記エアロゾル生成製品を押圧するための弾性部材を含むことを特徴とする請求項2に記載のガス連通モジュール。
【請求項9】
前記凹所の底壁は、前記弾性部材を取り付けるための取付孔を有することを特徴とする請求項8に記載のガス連通モジュール。
【請求項10】
前記弾性部材の前記エアロゾル生成製品に近接する表面は、窪みを有し、
前記窪みの側壁は、貫通孔または切欠き口を有して前記エアロゾル生成製品から生成されるエアロゾルを霧化室に進入させることを特徴とする請求項8に記載のガス連通モジュール。
【請求項11】
前記底蓋本体には、複数の前記弾性部材が設置され、
1つの前記弾性部材は、前記突起に対応して設置され、
他の前記弾性部材は、前記底蓋本体の前記突起から離れる方向に列設され、
前記突起から最も離れる弾性部材には、前記給気通路と霧化室とを連通させるための第1連通孔が設置され、
前記突起に対応して設置される弾性部材には、前記霧化室と前記排気通路とを連通させるための第2連通孔が設置されることを特徴とする請求項10に記載のガス連通モジュール。
【請求項12】
エアロゾル生成装置であって、
ガス連通モジュール及び霧化本体を含み、
前記ガス連通モジュールは、前記霧化本体に取り付けられ、
前記ガス連通モジュールは、請求項1~11のいずれか一項に記載のガス連通モジュールであることを特徴とするエアロゾル生成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、霧化装置技術領域に関し、具体的に、ガス連通モジュール及びエアロゾル生成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、市販の非燃焼加熱製品(HNB)は、通常、長尺円柱状であり、ガス路がエアロゾル生成基材に集積され、フィルタ材の選択及びその構造設計の最適化によりエアロゾルの温度を低下させる。さらに、通常、器具筐体の降温については、空気層、構造挟み板、均熱材等により断熱が実現される。
【0003】
器具でエアロゾル生成基材を急速に霧化してエアロゾルを生成するために、器具の初期段階での予熱温度を高くすることで、初期段階のエアロゾル温度及びノズル部の外壁温度も比較的に高くするが、従来の断熱方法では、エアロゾル及びノズル部の外壁温度を効果的に降温させることができなくて、ユーザの使用に影響を与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、従来技術における従来の断熱方法による降温効率が低いという技術問題を解決するガス連通モジュール及びエアロゾル生成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記技術問題を解決するために、本発明が提供する第1の技術案に係るガス連通モジュールは、
互いに連通する第1キャビティ及び第2キャビティが形成され、前記第2キャビティのキャビティ壁に排気孔が設置される上蓋と、
底蓋本体と、前記底蓋本体に設置される突起とを含み、前記底蓋本体が前記第1キャビティ内に設置され、前記突起が前記第2キャビティ内に設置され、前記突起に排気通路が設置され、前記底蓋本体が前記霧化本体に係合して霧化室を形成し、前記底蓋本体が前記第1キャビティの頂壁に間隔を空けて設置されて給気通路を形成し、前記給気通路が前記霧化室を外気に連通させ、前記排気通路が前記霧化室を前記排気孔に連通させる底蓋と、を含む。
【0006】
なお、前記底蓋本体は、第1面と、前記第1面と対向して設置される第2面とを含む。前記突起は、前記第1面に設置される。前記第2面は、凹所を有する。前記凹所は、前記霧化本体の取付部が設置される一端に係合して前記霧化室を形成する。前記取付部は、エアロゾル生成製品の取り付けに用いられる。
【0007】
なお、前記第1キャビティのキャビティ壁の側壁には、給気孔が設置される。
【0008】
なお、前記第2キャビティのキャビティ壁は、頂壁及び環状側壁を含む。前記給気孔は、前記第2キャビティの頂壁に設置される。前記突起の頂面は、前記第2キャビティの頂壁に当接する。前記第2キャビティの環状側壁は、前記突起の側面に間隔を空けて設置されるとともに、前記突起の側面との間に遮蔽シートが設置される。前記突起が前記第2キャビティ及び前記第1キャビティに係合して形成される空室は、前記遮蔽シートにより第1スペース及び第2スペースに仕切られる。外気は、前記給気孔を経由して前記第1スペースに進入し、前記第1スペースから前記突起の延在方法に沿って前記第2スペースに進入する。
【0009】
なお、前記遮蔽シートは、前記突起の両側に設置されて前記底蓋本体に延在することで、一部の前記遮蔽シートを前記第1キャビティの内壁面に当接させる。
【0010】
なお、前記遮蔽シートの前記第2キャビティの頂壁に近接する一端は、切欠き口または貫通孔を有して前記第1スペースを前記第2スペースに連通させる。
【0011】
なお、前記遮蔽シートの前記第2キャビティの頂壁に近接する一端は、前記第2キャビティの頂壁との間に隙間が存在して前記第1スペースを前記第2スペースに連通させる。
【0012】
なお、前記底蓋は、前記底蓋本体に設置されて前記エアロゾル生成製品を押圧するための弾性部材を含む。
【0013】
なお、前記凹所の底壁は、前記弾性部材を取り付けるための取付孔を有する。
【0014】
なお、前記弾性部材の前記エアロゾル生成製品に近接する表面は、窪みを有する。前記窪みの側壁は、貫通孔または切欠き口を有して前記エアロゾル生成製品から生成されるエアロゾルを霧化室に進入させる。
【0015】
なお、前記底蓋本体には、複数の前記弾性部材が設置される。1つの前記弾性部材は、前記突起に対応して設置される。他の前記弾性部材は、前記底蓋本体の前記突起から離れる方向に列設される。
【0016】
なお、前記突起から最も離れる弾性部材には、前記給気通路と霧化室とを連通させるための第1連通孔が設置される。前記突起に対応して設置される弾性部材には、前記霧化室と前記排気通路とを連通させるための第2連通孔が設置される。
【0017】
上記技術問題を解決するために、本発明が提供する第2の技術案に係るエアロゾル生成装置は、ガス連通モジュール及び霧化本体を含む。前記ガス連通モジュールは、前記霧化本体に取り付けられる。前記ガス連通モジュールは、上述したガス連通モジュールのいずれである。
【0018】
本発明は以下の顕著な効果を奏する。本発明に係るガス連通モジュールは、以下通り従来技術に異なる。本発明に係るガス連通モジュールは、上蓋及び底蓋を含む。上蓋には、互いに連通する第1キャビティ及び第2キャビティが形成される。第2キャビティのキャビティ壁には、排気孔が設置される。底蓋は、底蓋本体と、底蓋本体に設置される突起とを含む。底蓋本体は、第1キャビティ内に設置され、突起は、第2キャビティ内に設置される。突起には、排気通路が設置される。底蓋本体は、霧化本体に係合して霧化室を形成する。底蓋本体は、第1キャビティの頂壁に間隔を空けて設置されて給気通路を形成するとともに、給気通路により前記霧化室を外気に連通させ、排気通路により霧化室を排気孔に連通させる。上記の設置により、上蓋と底蓋との間に給気通路が形成され、ユーザによる吸引中に、外部の冷気は給気通路に流入し続けて給気通路における熱を運び出し、ノズルモジュールの外壁の降温を実現するとともに、降温効率を向上させ、高温による使用者のやけどを防ぐ。
【図面の簡単な説明】
【0019】
本発明の実施例の技術案をより明確に説明するために、以下、実施例の説明において必要な図面を簡単に説明するが、後述する図面は本発明の一部の実施例の過ぎず、当業者であれば、創造的な労力を要することなく、これらの図面に基づいて他の図面に想到し得ることが明らかである。
図1】本発明に係るエアロゾル生成装置の一実施形態の構成を示す図の一例である。
図2】本発明に係るエアロゾル生成製品の第1実施例の構成を示す図の一例である。
図3】本発明に係るエアロゾル生成製品の第2実施例の構成を示す図の一例である。
図4】本発明に係るエアロゾル生成製品の第3実施例の構成を示す図の一例である。
図5】本発明に係るエアロゾル生成製品の第4実施例の構成を示す図の一例である。
図6】本発明に係るエアロゾル生成製品の第5実施例の構成を示す図の一例である。
図7】本発明に係るエアロゾル生成製品の第5実施例の他の構成を示す図の一例である。
図8】本発明に係るエアロゾル生成製品の第6実施例の構成を示す図の一例である。
図9】本発明に係るエアロゾル生成製品の第6実施例の他の構成を示す図の一例である。
図10】本発明に係る霧化本体の一実施形態の構成を示す図の一例である。
図11】本発明に係る霧化本体内の取付台の一実施形態の構成を示す図の一例である。
図12】本発明に係る霧化本体内の取付台の他の実施形態の構成を示す図の一例である。
図13】本発明に係る霧化本体の第1実施例の一部を示す断面図の一例である。
図14a】本発明に係る霧化本体の第1実施例の発熱素子の一実施形態の断面を示す図の一例である。
図14b】本発明に係る霧化本体の第1実施例の発熱素子の他の実施形態の断面を示す図の一例である。
図15】本発明に係る霧化本体の第1実施例の発熱素子を示す斜視図の一例である。
図16】本発明に係る霧化本体の第1実施例の発熱素子の発熱配線層の構成を示す図の一例である。
図17】本発明に係るエアロゾル生成製品の一実施形態の加熱時間と温度の関係を示す図の一例である。
図18】本発明に係る霧化本体の第2実施例の一部の構成を示す図の一例である。
図19】本発明に係る霧化本体の第2実施例の一部を示す断面図の一例である。
図20】本発明に係るエアロゾル生成方法の一実施形態を示すフローチャートの一例である。
図21】本発明に係るガス連通モジュールの一実施形態の構成を示す図の一例である。
図22】本発明に係るガス連通モジュールの一実施形態を示す断面図の一例である。
図23】本発明に係るガス連通モジュールの一実施形態における上蓋を示す断面図の一例である。
図24】本発明に係るガス連通モジュールの一実施形態における底蓋を示す断面図の一例である。
図25】本発明に係るエアロゾル生成装置の一実施形態の一部を示す断面図の一例である。
図26】本発明に係るガス連通モジュールの一実施形態においてガスが流れる方向を示す図の一例である。
図27】本発明に係る他の一実施形態のエアロゾル生成装置の一実施形態の構成を示す図の一例である。
図28】本発明に係る別の一実施形態のエアロゾル生成装置の構成を示す図の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面及び実施例を合わせて、本発明をより詳細に説明する。以下の実施例は、本発明の範囲を限定するものではなくて、本発明を説明するものに過ぎない。同様に、以下の実施例は、全部の実施例ではなく、本発明の一部の実施例のみである。当業者が創造的な作業なしに本発明の実施例に基づいて得られる全ての他の実施例は、いずれも本発明の保護範囲に含まれるべきである。
【0021】
本発明における「第1」、「第2」、及び「第3」という用語は、説明の目的でのみ使用され、相対的な重要性を示すもしくは示唆する、又は示される技術的特徴の数を暗黙的に示すと解釈されるべきではない。それにより、「第1」、「第2」、「第3」により限定される特徴は、明示又は暗黙的に、少なくとも1つの特徴を含むことができる。本発明の説明において、「複数」は、他に特に定義されない限り、少なくとも2つ、例えば、2つ、3つなどを意味する。なお、本発明の実施例におけるすべての方向性の指示(上、下、左、右、前、後など)は、ある特定の姿勢(図面に示すように)での各部材間の相対的な位置関係や運動状況等を解釈するためにのみ使用され、当該特定の姿勢が変化すると、それに応じて当該方向性の指示も変化する。また、「含む」及び「有する」という用語、並びにそれらの任意の変形は、非排他的に含むことを意図している。例えば、一連のステップ又はユニットを含むプロセス、方法、システム、製品又は装置は、挙げられたステップ又はユニットに限定されず、選択的に、挙げられていないステップ又はユニットを更に含んでもよく、又はこれらのプロセス、方法、製品又は装置に固有の他のステップ又はユニットを更に含んでもよい。
【0022】
本明細書における「実施例」は、実施例に合わせて説明される特定の特徴、構造または特性が本発明の少なくとも1つ実施例に含まれることを意味する。本明細書の各位置場所での単語の出現は、必ずしも全てが同じ実施例を意味するわけではなく、他の実施例と互いに排他的に独立した、または代替の実施例でもない。当業者であれば、本明細書に記載された実施例を他の実施例と互いに組み合わされてもよいことが明示的かつ暗黙的に理解される。
【0023】
図1を参照し、図1は、本発明に係るエアロゾル生成装置の構成を示す図の一例である。
【0024】
エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成製品1、ガス連通モジュール2及び霧化本体3を含む。霧化本体3は、霧化本体3のガス連通モジュール2に近接する端部に設置される発熱素子31を含む。エアロゾル生成製品1は、霧化本体3のガス連通モジュール2に近接する一端に設置され、すなわち、ガス連通モジュール2と霧化本体3との間に設置されるとともに発熱素子31に接触する。エアロゾル生成製品1は、ガス連通モジュール2と霧化本体3との連結固定によって固定される。
【0025】
具体的には、ガス連通モジュール2と霧化本体3とは、磁気吸着により固定的に連結される。すなわち、ガス連通モジュール2及び霧化本体3のそれぞれに磁気吸着部材が設置されて磁気吸着による連結を実現するか、または、ガス連通モジュール2及び霧化本体3の一方に磁石が設置され、他方に金属部材が設置されることで、磁気吸着による連結を実現する。ガス連通モジュール2及び霧化本体3は、係止によって固定的に連結されてもよい。すなわち、ガス連通モジュール2に突起が設置され、霧化本体3に係止溝が対応して設置されることで係止連結を実現するか、または、霧化本体3に突起が設置され、ガス連通モジュール2に係止溝が対応して設置されることで係止連結を実現する。ガス連通モジュール2と霧化本体3との連結態様は必要に応じて設計されるが、本発明の連結態様はその限りではない。
【0026】
図2を参照し、図2は、本発明に係るエアロゾル生成製品の第1実施例の構成を示す図の一例である。
【0027】
エアロゾル生成製品1は、エアロゾル生成基材11及び封止層12を含み、封止層12は、少なくとも一部のエアロゾル生成基材11を覆ってエアロゾル生成基材11と発熱素子31とを仕切る。エアロゾル生成製品1は、交換可能であり、使い捨て物品としてもよい。封止層12でエアロゾル生成基材11を覆う面積は、具体的な実施によって選択されるが、封止層12でエアロゾル生成基材11と発熱素子31とを仕切ればよい。つまり、封止層12でエアロゾル生成基材11を覆う面積は、エアロゾル生成基材11と発熱素子31とを直接に接触できなければよい。
【0028】
発熱素子31は、封止層12を加熱するために用いられる。封止層12は、エアロゾル生成製品1内のエアロゾル生成基材11に熱を伝達してエアロゾルを形成し、すなわち、エアロゾル生成製品1を抵抗加熱する。または、発熱素子31は、電磁部材、例えば、電磁コイルであり、封止層12は、電磁部材の磁場において渦電流加熱が起こってエアロゾル生成基材11を加熱してエアロゾルを形成し、すなわち、エアロゾル生成製品1を電磁加熱する。エアロゾル生成製品1を電磁加熱する場合、封止層12が発熱層であり、発熱層は発熱素子31(電磁部材)の磁場において渦電流自己発熱が起こってエアロゾル生成基材11を加熱してエアロゾルを形成する。
【0029】
エアロゾル生成製品1を抵抗加熱する場合、封止層12は均一な伝熱の特性を有し、要求を満たせれば、ガラスやセラミックス、金属等から製造されてもよい。すなわち、封止層12は、金属層であってもよいし、セラミックス層であってもよいし、さらにガラス層であってもよい。なお、封止層12の均一な伝熱の特性によれば、エアロゾル生成基材11を均一に加熱することができ、エアロゾルの質量の同一性を高め、すなわち、喫煙味の一貫性を向上させる。エアロゾル生成製品1を電磁加熱する場合、封止層12は、磁場において発熱可能な金属、例えば、アルミニウム箔から製造される。
【0030】
エアロゾル生成製品1がエアロゾル生成基材11及び封止層12を含むように設置され、封止層12が少なくとも一部のエアロゾル生成基材11を覆うことで、封止層12によりエアロゾル生成基材11と発熱素子31とを仕切り、発熱素子31とエアロゾル生成基材11との直接接触を回避するほか、発熱素子31でエアロゾル生成基材11を加熱してエアロゾルを生成する場合にエアロゾル残留物が発熱素子31に粘着することを回避し、さらにエアロゾル残留物が発熱素子31に粘着して清浄しにくいという問題を回避し、すなわち、発熱素子31を繰り返し使用してもエアロゾルの喫煙味に影響を与えず、ユーザ体験を向上させる。また、封止層12で少なくとも一部のエアロゾル生成基材11を覆い、エアロゾル生成基材11が消費された後、封止層12をエアロゾル生成基材11と共に廃棄して新しいエアロゾル生成製品1に交換することで、エアロゾル生成基材11の交換をより簡便かつ迅速、清潔にする。
【0031】
具体的に実施される際に、エアロゾル生成基材11は、粉体、糸状であってもよいし、凝集して形成される塊状体であってもよい。エアロゾル生成基材11は粉体または糸状とする場合、粉体または糸状が成形できないため、金型が必要であり、封止層12を金型内に敷設してエアロゾル生成基材11で充填することで、所定の形状のエアロゾル生成製品1を得る。エアロゾル生成基材11は塊状体とする場合、より容易に、エアロゾル生成基材11を封止層12と組付けてエアロゾル生成製品1を形成する。また、必要に応じて、エアロゾル生成基材11は、所望のエアロゾル生成製品1の形状を得るように、柱状体や層状体、他の形状に設計されてもよい。後述するエアロゾル生成基材11のいずれも塊状体として説明する。
【0032】
エアロゾル生成基材11を覆う封止層12の少なくとも一部は、エアロゾル生成基材11と発熱素子31とを仕切るためのものである。比較的に高い加熱効率を保証するために、この部分の封止層12は、エアロゾル生成基材11に貼り合わせて設置される。
【0033】
エアロゾル生成製品1の第1実施例では、エアロゾル生成基材11は凝集して柱状体を形成し、封止層12は中空柱状に設置されてエアロゾル生成基材11の側面を覆う。例えば、封止層12はシート状であってもよく、取り巻かれて中空柱状に形成される。封止層12は帯状であってもよく、螺旋状に取り巻かれて中空柱状に形成される。本実施例に係るエアロゾル生成製品1については、抵抗加熱を選定してもよいし、電磁加熱を選定してもよいが、必要に応じて選択する。なお、本実施例に係るエアロゾル生成基材11の側面は加熱面、その底面はエアロゾル放出面である。
【0034】
例示的には、エアロゾル生成基材11が凝集して形成される柱状体は、円柱や三角柱、四角柱等であってもよく、封止層12は、構造寸法がエアロゾル生成基材11の構造寸法に合わせるよう設置され、エアロゾル生成基材11の側面を完全に覆えばよい。比較的に高い加熱効率を保証するために、封止層12はエアロゾル生成基材11の側面に貼り合わせて設置される。
【0035】
エアロゾル生成製品1を電磁加熱する場合、発熱素子31は電磁部材、封止層12は発熱層であり、発熱層は電磁部材の磁場において渦電流が生じて発熱することで、エアロゾル生成基材11を加熱してエアロゾルを形成する。発熱層は、柱状構造に囲まれて非閉鎖ループを形成し、エアロゾル生成基材11は、柱状構造内に設置される。具体的には、発熱層は、巻き付けて設置されて収容空間が囲まれて形成され、収容空間は、エアロゾル生成基材11を収容する。なお、発熱層は、第1端、及び第1端に対向する第2端を有する。第1端が第2端に対向して設置される。発熱層のエアロゾル生成基材11に接触する表面は、収容空間の内壁面であり、発熱層のエアロゾル生成基材11に接触しない表面は、収容空間の外壁面である。発熱層の第1端及び第2端は、いずれも収容空間の内壁面及び外壁面に間隔を空けて設置される。
【0036】
一実施形態では、エアロゾル生成基材11は凝集して柱状体に形成され、発熱層はエアロゾル生成基材11の側面を取り巻いて中空管状体に形成され、中空管状体の側壁には、切欠け口が設置されることで、発熱層を非閉鎖ループに形成する。すなわち、発熱層の第1端は、第2端に対向するとともに互いに間隔を空けて設置される。図2に示されるように、中空管状体の対向する両端は、いずれも開放端である。発熱層は、エアロゾル生成基材11の側面を覆う。なお、切欠け口は、中空管状体の軸方向に沿って中空管状体の一端から他端に延在する。
【0037】
他の実施形態では、図2に示されるように、発熱層は矩形シート状であり、その一辺を巻き付けて設置されて中空柱状体に形成されるとともに、発熱層の対向する両側縁の間に隙間が存在して発熱層を非閉鎖ループに形成する。なお、エアロゾル生成基材11の横断面形状は、円形や三角形等であってもよい。エアロゾル生成基材11の横断面が円形の場合、エアロゾル生成基材11の直径は3.0mm~20mmである。なお、発熱層は、アルミニウム箔または銅箔であり、その厚さが0.05mm~0.3mmである。
【0038】
エアロゾル生成製品1を抵抗加熱する場合、図2の構成における封止層12は閉鎖ループに形成されてもよいし、非閉鎖ループに形成されてもよいが、必要に応じて設計される。
【0039】
図3を参考し、図3は、本発明に係るエアロゾル生成製品の第2実施例の構成を示す図の一例である。
【0040】
エアロゾル生成製品1の第2実施例では、エアロゾル生成基材11は凝集して柱状体に形成される。例示的には、エアロゾル生成基材11は、円柱や三角柱、四角柱等であってもよい。エアロゾル生成基材11には、挿入溝111が設置され、封止層12は、挿入溝111内に設置されて挿入溝111の内壁を覆い、発熱部材31は、封止層12で囲まれて形成される空室120内に挿入される。本実施例に係るエアロゾル生成製品1については、抵抗加熱が用いられる。なお、本実施例に係るエアロゾル生成基材11の挿入溝111の内壁面は加熱面であり、エアロゾル生成基材11の外面はエアロゾル放出面とされてもよいが、必要に応じて設計される。一実施形態では、封止層12は、多層構造に折り畳まれた後にエアロゾル生成基材11内に挿入されてもよく、使用時にシート状の発熱素子31を封止層12の層間に挿入することで、発熱素子31とエアロゾル生成基材11との接触を回避する。
【0041】
図4を参考し、図4は、本発明に係るエアロゾル生成製品の第3実施例の構成を示す図の一例である。
【0042】
エアロゾル生成製品1の第3実施例では、エアロゾル生成基材11は凝集して層状体に形成され、封止層12及びエアロゾル生成基材11は、重なって設置されるとともに柱状または類似柱状、例えば、春巻き状に巻き付けられることで、エアロゾル生成基材11の外面が封止層12によって覆われ、その内部にも封止層12が設置される。すなわち、封止層12は、第1端、及び第1端を包囲して巻き付けて巻き状に形成される第2端を有し、エアロゾル生成基材11は、巻き状封止層12の隙間内に充填される。例示的には、エアロゾル生成基材11の層状体の断面は、正方形や長方形等であってもよく、エアロゾル生成基材11と封止層12とを巻き付けて形成される柱状体は、円柱や三角柱、四角柱等であってもよい。本実施例に係るエアロゾル生成製品1については、抵抗加熱を選定してもよいし、電磁式加熱を選定してもよいが、必要に応じて選択する。
【0043】
なお、本実施例係るエアロゾル生成基材11と封止層12とを巻き付けて形成される柱状の側面は加熱面、その底面はエアロゾル放出面である。封止層12の構造寸法は、エアロゾル生成基材11の構造寸法に合わせて設置されることで、封止層12とエアロゾル生成基材11とを容易に巻き付けるとともに、封止層12でエアロゾル生成基材11と発熱素子31とを仕切ることを保証する。
【0044】
エアロゾル生成製品1を電磁加熱する場合、発熱素子31は電磁部材、封止層12は発熱層であり、発熱層は電磁部材の磁場において渦電流が生じて発熱することで、エアロゾル生成基材11を加熱してエアロゾルを形成する。発熱層は、柱状構造に囲まれて非閉鎖ループを形成し、エアロゾル生成基材11は、柱状構造内に設置される。具体的には、エアロゾル生成基材11は凝集して柱状体に形成され、発熱層は矩形シート状であり、発熱層の一辺はエアロゾル生成基材11の側面に位置し、発熱層は巻き付けて設置され、発熱層の他辺はエアロゾル生成基材11の内部に位置し、これにより、非閉鎖ループが形成される(図4に示す)。すなわち、エアロゾル生成基材11は発熱層に覆われ、発熱層の第2端は第1端を包囲して設置され、発熱層の第1端は、巻き付けられてエアロゾル生成基材11の内部に位置し、発熱層の第2端は、エアロゾル生成基材11の外側に位置する。なお、収容空間の内壁面は、発熱層の第1面127、及び、発熱層のエアロゾル生成基材11内まで巻き付けられる部分の第2面128である。収容空間の外壁面は、発熱層のエアロゾル生成基材11内までに巻き付けられなくてエアロゾル生成基材11に接触しない部分の第2面128である。発熱層の第1端は、収容空間の内壁面に間隔を空けて設置され、発熱層の第2端は、収容空間の外壁面に間隔を空けて設置される。
【0045】
図5を参考し、図5は、本発明に係るエアロゾル生成製品の第4実施例の構成を示す図の一例である。
【0046】
エアロゾル生成製品1の第4実施例では、エアロゾル生成基材11は凝集して層状体に形成され、封止層12はエアロゾル生成基材11の外面全体を覆う。また、エアロゾル生成基材11の発熱素子31から離れる側の封止層12には、第1貫通孔121が設置されてエアロゾルを放出する。本実施例に係るエアロゾル生成製品1については、抵抗加熱を選定してもよいし、電磁式加熱を選定してもよいが、必要に応じて選択する。
【0047】
例示的には、エアロゾル生成基材11の層状体の断面は、円形や正方形、長方形等であってもよいが、必要に応じて設計される。なお、本実施例では、封止層12は、エアロゾル生成基材11の外面全体を覆い、エアロゾル生成基材11の封止層12に接触する表面は加熱面であり、エアロゾル生成基材11の、封止層12に設置される第1貫通孔121に対応する表面はエアロゾル放出面である。
【0048】
図6及び図7を参考し、図6は、本発明に係るエアロゾル生成製品の第5実施例の構成を示す図の一例であり、図7は、本発明に係るエアロゾル生成製品の第5実施例の他の構成を示す図の一例である。
【0049】
エアロゾル生成製品1の第5実施例では、エアロゾル生成基材11は凝集して層状体に形成され、例示的には、エアロゾル生成基材11の層状体の断面は、円形や正方形、長方形等であってもよいが、必要に応じて設計される。封止層12は、エアロゾル生成基材11の発熱素子31に近接する側の表面を覆い、エアロゾル生成基材11と発熱素子31とを仕切ればよい。すなわち、封止層12から囲まれて形成される凹部122内には、エアロゾル生成基材11が設置される。凹部122は、環状側壁及び底壁を含み、環状側壁の外側は、掛設タブ1221を有し、これにより、エアロゾル生成製品1を霧化本体3に当接することを容易にする。
【0050】
なお、本実施例に係るエアロゾル生成基材11の封止層12に接触する表面は加熱面、エアロゾル生成基材11の、封止層12に接触する表面以外の部分はエアロゾル放出面であるが、必要に応じて設計される。すなわち、エアロゾル生成基材11の底面は、凹部122の底壁に貼り合わせられ、エアロゾル生成基材11の側面は、凹部122の環状側壁に接触してもよいし、接触しなくてもよいが、必要に応じて設計される。本実施例に係るエアロゾル生成製品1については、抵抗加熱を選定してもよいし、電磁加熱を選定してもよいが、必要に応じて選択する。
【0051】
一実施形態では、複数のエアロゾル生成製品1同士は互いに独立する。図6に示すように、複数のエアロゾル生成製品1の封止層12は互いに独立する。具体的には、各封止層12から囲まれて1つ凹部122が形成され、複数の封止層12から囲まれて複数の凹部122が形成され、各凹部122内には、エアロゾル生成基材11が設置され、隣り合う凹部122は間隔を空けて設置される。エアロゾル生成製品1をエアロゾル生成装置内に容易に組み付けるために、エアロゾル生成製品1の封止層12は、エアロゾル生成基材11の発熱素子31に近接する側の表面を覆うほか、エアロゾル生成基材11の側面に向けて折曲げられて掛設タブ1221を形成し、これにより、エアロゾル生成製品1を霧化本体3に容易に当接させる。この実施形態では、隣り合う凹部122の掛設タブ1221は間隔を空けて設置される。すなわち、封止層12は、折り曲げられて凹部122を形成し、エアロゾル生成基材11は、凹部122内に設置される。凹部122の環状側壁とエアロゾル生成基材11の側面との距離は、0.1mm~1.0mmであり、エアロゾルの放出がより優れる。好ましくは、凹部122の環状側壁とエアロゾル生成基材11の側面との距離は、0.2mm~0.3mmである。エアロゾル生成基材11の底面は、凹部122の底壁に貼り合わせられることで、加熱効率を向上させる。
【0052】
他の実施形態では、複数のエアロゾル生成製品1を共にエアロゾル生成装置内に容易に組付けるために、複数のエアロゾル生成製品1を一体構造に設置する。すなわち、図7に示すように、複数のエアロゾル生成製品1の封止層12は一層構造であり、封止層12により複数のエアロゾル生成製品1が一体構造に形成される。具体的には、封止層12から囲まれて形成される凹部122は複数であり、すなわち、封止層12は折り曲げられることで、間隔を空けて設置される複数の凹部122が形成され、複数の凹部122内にはいずれもエアロゾル生成基材11が設置される。隣り合う凹部122の環状側壁は、間隔を空けて設置されることで、隣り合うエアロゾル生成基材11同士を独立させ、隣り合うエアロゾル生成基材11同士が独立して加熱され、隣り合うエアロゾル生成基材11が加熱される場合に互いに影響を与えない。隣り合う凹部122の掛設タブ1221は共通部分を有する。さらに、熱効率を向上させるために、封止層12の、隣り合う凹部122の間の共通部分の掛設タブ1221に第1断熱孔123が設置され、空気断熱により、隣り合う凹部122間の伝熱を低減させ、隣り合うエアロゾル生成基材11が加熱される場合にできるだけ互いに影響を与えない。凹部122の環状側壁とエアロゾル生成基材11の側面との距離は、0.1mm~1.0mmであり、エアロゾルの放出がより優れる。好ましくは、凹部122の環状側壁とエアロゾル生成基材11の側面との距離は、0.2mm~0.3mmである。エアロゾル生成基材11の底面は、凹部122の底壁に貼り合わせられることで、加熱効率を向上させる。
【0053】
図8及び図9を参考し、図8は、本発明に係るエアロゾル生成製品の第6実施例の構成を示す図の一例であり、図9は、本発明に係るエアロゾル生成製品の第6実施例の他の構成を示す図の一例である。
【0054】
エアロゾル生成製品1の第6実施例では、エアロゾル生成製品1は、第5実施例と構造がほぼ同じであるが、被覆層13をさらに含むことで異なる。
【0055】
エアロゾル生成製品1の第6実施例では、エアロゾル生成基材11は凝集して層状体に形成され、例示的には、エアロゾル生成基材11の層状体の断面は、円形や正方形、長方形等であってもよいが、必要に応じて設計される。封止層12は、エアロゾル生成基材11の発熱素子31に近接する側の表面を覆い、エアロゾル生成基材11と発熱素子31とを仕切ればよい。すなわち、封止層12から囲まれて形成される凹部122内には、エアロゾル生成基材11が設置される。凹部122は、環状側壁及び底壁を含み、環状側壁の外側は、掛設タブ1221を有することで、エアロゾル生成製品1を霧化本体3に当接することを容易にする。被覆層13は、少なくとも一部の封止層12及び凹部122の開口を覆い、エアロゾル生成基材11は、封止層12と被覆層13との間に位置する。被覆層13の、凹部122の開口に対応する箇所には、エアロゾルを放出するための第2貫通孔131が設置される。すなわち、被覆層13は、封止層12の表面に設置されて凹部122を覆い、被覆層13の凹部122に対応する箇所には、第2貫通孔131が設置される。被覆層13は、主にエアロゾル生成基材11を凹部122内に固定させるように作用し、かしめや巻き付け被覆、耐高温のりにより封止層12に固定される。被覆層13の材質は、金属であり、好ましくは、アルミニウム箔である。被覆層の厚さは、0.02mm~0.1mmであり、好ましくは、0.02mm~0.05mmである。
【0056】
なお、本実施例に係るエアロゾル生成基材11の封止層12に接触する表面は加熱面、エアロゾル生成基材11の封止層12に接触する表面以外の部分はエアロゾル放出面であってもよいが、必要に応じて設計される。すなわち、エアロゾル生成基材11の底面は凹部122の底壁に貼り合わせられ、エアロゾル生成基材11の側面は、凹部122の環状側壁に接触してもよいし、接触しなくてもよいが、必要に応じて設計される。本実施例に係るエアロゾル生成製品1については、抵抗加熱を選定してもよいし、電磁加熱を選定してもよいが、必要に応じて選択する。
【0057】
一実施形態では、複数のエアロゾル生成製品1同士は互いに独立する。すなわち、複数のエアロゾル生成製品1の封止層12は互いに独立し、複数のエアロゾル生成製品1の被覆層13は互いに独立する。すなわち、図8に示すように、1つの封止層12から囲まれて1つの凹部122が形成され、1つの被覆層13は1つの凹部122を覆う。具体的には、封止層12の設置態様は、図6に係るエアロゾル生成製品1内の封止層12の設置態様と同じ、封止層12とエアロゾル生成基材11との組み合わせ関係は、図6に係るエアロゾル生成製品1内の封止層12とエアロゾル生成基材11との組み合わせ関係と同じであるため、詳細な説明を省略する。
【0058】
他の実施形態では、複数のエアロゾル生成製品1を共にエアロゾル生成装置内に容易に組付けるために、複数のエアロゾル生成製品1を一体構造に設置する。すなわち、図9に示すように、複数のエアロゾル生成製品1の封止層12は一層構造であり、複数のエアロゾル生成製品1の被覆層13は一層構造であり、封止層12及び被覆層13により複数のエアロゾル生成製品1が一体構造に形成される。具体的には、封止層12の設置態様は、図7に係るエアロゾル生成製品1の封止層12の設置態様と同じ、封止層12とエアロゾル生成基材11との組み合わせ関係は、図6に係るエアロゾル生成製品1内の封止層12とエアロゾル生成基材11との組み合わせ関係と同じであるため、詳細な説明を省略する。図9に係るエアロゾル生成製品1は、図7に係るエアロゾル生成製品1と異なり、被覆層13が複数の凹部122を覆うとともに、被覆層13の凹部122に対応する位置に第2貫通孔131が設置されてエアロゾルを放出する。被覆層13には、第1断熱孔123に対応して第2断熱孔132が設置され、空気断熱により、隣り合う凹部122間の伝熱を低減させ、隣り合うエアロゾル生成基材11が加熱される場合にできるだけ互いに影響を与えない。
【0059】
エアロゾル生成製品1の第1実施例、第2実施例、第3実施例、第4実施例、第5実施例及び第6実施例では、封止層12の材質は金属、好ましくは、銅箔またはアルミニウム箔である。比較的に高い加熱効率を向上させるために、封止層12の厚さは、0.05mm~0.3mm、好ましくは、0.1mm~0.15mmに設置される。
【0060】
エアロゾル生成製品1の第1実施例、第2実施例では、エアロゾル生成基材11の柱状体の断面の最も離れる2点間の最も遠い距離は0.5mm~3mmであり、エアロゾル生成基材11をより良く加熱することに有利であるとともに、エアロゾル生成基材11の一部が長時間にわたって加熱されることを回避できる。エアロゾル生成製品1の第3実施例、第4実施例、第5実施例及び第6実施例では、エアロゾル生成基材11のシート状体の厚さは0.5mm~3mmに設置され、厚さが薄いほど、エアロゾル生成基材11の封止層12から離れる表面への加熱に有利であり、エアロゾル生成基材11が加熱されて使い切れる時間が短くなり、エアロゾル生成基材11の一部が長時間にわたって加熱されて焦げた味が出て喫煙味に影響を与えることを回避できる。好ましくは、エアロゾル生成基材11の厚さが1.0mm~2.0mmである。
【0061】
エアロゾル生成製品1の第4実施例、第5実施例及び第6実施例では、エアロゾル生成基材11のシート状体の断面形状は円形であり、エアロゾル生成基材11の直径は、3.0mm~20mm、好ましくは、8.0mm~12.0mmに設置される。
【0062】
以下、エアロゾル生成製品1は、第6実施例の図9に示される構造に形成される。
【0063】
図10を参照し、図10は、本発明に係る霧化本体の構成を示す図の一例である。
【0064】
霧化本体3は、ハウジング30、取付台32、コントローラ33及び電源34をさらに含む。ハウジング30は、取付スペース300を有する。取付台32は、取付スペース300内に設置されてハウジング30の一端から露出することで、ガス連通モジュール2に合わせて霧化室24を形成する(図25を参照)。取付台32には、エアロゾル生成製品1を取り付けるための少なくとも1つの取付部320が形成され、発熱素子31は、取付部320に対応して設置され、エアロゾル生成製品1の加熱に用いられる。コントローラ33及び電源34は、取付スペース300内に設置されるとともに取付台32のガス連通モジュール2から離れる側に位置する。コントローラ33は、電源34を制御して発熱素子31に給電する。なお、取付部320内に1つまたは複数のエアロゾル生成製品1が設置されてもよいし、1つの取付部320内に1つのエアロゾル生成製品1が設置されてもよく、すなわち、取付部320の個数及び発熱素子31の個数は、エアロゾル生成製品1の個数と同じであるが、必要に応じて設計される。以下、1つの取付部320内に1つのエアロゾル生成製品1が設置されることにする。
【0065】
図11及び図12を参照し、図11は、本発明に係る霧化本体内の取付台の構成を示す図の一例であり、図12は、本発明に係る霧化本体内の取付台の他の構成を示す図の一例である。
【0066】
具体的に実施される際に、取付台32に少なくとも1つの取付部320が形成されることは、取付台32に少なくとも1つの凹溝321が取付部320として形成されてもよく、凹溝321で形成される内部スペースはエアロゾル生成製品1の取付位置(図11に示す)であり、すなわち、凹溝321は、取付部320としてエアロゾル生成製品1を収容する。また、取付台32には、複数の突起322が設置されてもよく、複数の突起322で囲まれて形成されるスペースは、1つの取付部320として、エアロゾル生成製品1の取付位置である(図12に示す)。取付部320の設置態様は、必要に応じて設計され、エアロゾル生成製品1を固定させればよい。
【0067】
加熱効率を向上させるために、エアロゾル生成製品1の側面と取付部320の内側面との間に隙間が形成されて空気断熱を実現し、発熱素子31は、取付部320の内側面に少なくとも部分的に間隔を空けて設置されることで、発熱素子31と凹溝321の内壁面との間の空気断熱を実現し、発熱素子31でエアロゾル生成製品1を加熱する熱の大部分がエアロゾル生成製品1によって吸収され、ごく一部が取付台32に伝達されて熱損失を抑える。
【0068】
図13を参照し、図13は、本発明に係る霧化本体の第1実施例の一部の断面を示す図の一例である。
【0069】
霧化本体3の第1実施例では、取付台32に凹溝321が取付部320として形成され、すなわち、取付部320に凹溝321が形成されることで、エアロゾル生成製品1及び発熱素子31が凹溝321内に設置される。具体的には、凹溝321は、エアロゾル生成製品1を収容するための収容室(未図示)を含む。凹溝321内には、通電時に熱を生じてエアロゾル生成製品1を加熱する発熱素子31が設置される。具体的には、発熱素子31は、通電時に熱を生じて封止層12を加熱し、封止層12は、熱をエアロゾル生成基材11に伝達してエアロゾルを形成する。すなわち、エアロゾル生成製品1を抵抗加熱する。加熱効率を向上させるために、発熱素子31は、エアロゾル生成製品1の封止層12に貼り合わせて設置される。なお、取付部320内には、1つまた複数の発熱素子31が設置されてもよく、エアロゾル生成製品1を均一に加熱すればよいが、必要に応じて選択される。以下、取付部320内に1つの発熱物品31が設置されることとして説明する。
【0070】
一実施形態では、複数のエアロゾル生成製品1が設置され、取付台32に複数の取付部320が形成され、各取付部320内に発熱素子31及びエアロゾル生成製品1が設置される。すなわち、取付台32には、複数の凹溝321が設置され、1つの凹溝321は1つの取付部320とされ、1つの凹溝321内に1つのエアロゾル生成製品1が設置される。霧化本体3は、複数の発熱素子31を含み、1つの発熱素子31は1つの取付部320に対応して設置され、すなわち、1つの凹溝321内に1つの発熱素子31が設置される。発熱素子31のピンは、収容室外に電源34に電気的に接続される。発熱素子31のピンは、収容室を迂回して電源34に接続されるか、または凹溝321の底壁を貫通して電源34に接続される。
【0071】
エアロゾル生成製品1の加熱を均一にするために、エアロゾル生成製品1の発熱素子31への投影は、少なくとも発熱素子31の一部を覆い、すなわち、発熱素子31のエアロゾル生成製品1に接触する表面の面積は、発熱素子31の表面面積よりも大きくて、発熱素子31によるエアロゾル生成製品1の横断面全体への加熱を均一にし、喫煙味の一貫の保持に有利である。
【0072】
取付台32に形成された凹溝321内にエアロゾル生成製品1及び発熱素子31が設置され、すなわち、発熱素子31によるエアロゾル生成製品1への加熱が凹溝321内において完成されるので、加熱効率を向上して熱損失を低減するために、取付台32は低熱伝導かつ耐高温の材質、例えば、セラミックスやフォームなどから製造される。本実施例では、取付台32は低熱伝導かつ耐高温のセラミックスから製造される。隣り合う凹溝321の間の互いの干渉を回避するために、取付台32の隣り合う凹溝321の間に第3断熱孔323が設置されて熱損失をさらに低減させる。
【0073】
加熱効率をさらに向上させるために、エアロゾル生成製品1の側面と凹溝321の側面との間に空所が存在して空気断熱を実現する。発熱素子31は、凹溝321の内壁面に少なくとも部分的に間隔を空けて設置されることで、発熱素子31と凹溝321の内壁面との間の空気断熱を実現し、発熱素子31でエアロゾル生成製品1を加熱する熱の大部分がエアロゾル生成製品1によって吸収され、ごく一部が取付台32に伝達されて熱損失を抑える。
【0074】
一実施形態では、発熱素子31は、発熱体311と、発熱体311に固定的に連結される取付ラグ312とを含み、発熱体311は、取付ラグ312により凹溝321の側面に連結され、すなわち、取付ラグ312により凹溝321に固定される。さらに、発熱体311は、凹溝321の底面に間隔を空けて設置されて空気断熱を実現する。なお、取付ラグ312は、凹溝321の側面との接触面積が小さいほど熱損失の低減に有利であり、発熱体311を凹溝321の側面に固定させればよい。複数の凹溝321は、いずれも発熱素子31との固定態様が同じである。
【0075】
他の実施形態では、凹溝321の底面には、凸部3211が設置され、発熱素子31は凸部3211の上方に設置され、凸部3211は発熱素子31の一部に接触し、発熱素子31は、凹溝321の側面に少なくとも部分的に間隔を空けて設置されて空気断熱を実現する。なお、凸部3211は、発熱素子31との接触面積が小さいほど熱損失の低減に有利であり、発熱素子31を凹溝321内に固定させればよい。複数の凹溝321は、いずれも発熱素子31との固定態様が同じである。
【0076】
本実施例では、発熱素子31の位置固定を確保し、発熱素子31の凹溝321における揺動を抑制するために、発熱素子31は、発熱体311と、発熱体311に固定的に連結される取付ラグ312とを含み、発熱体311は、凹溝321の側面に間隔を空けて設置され、取付ラグ312により凹溝321の側面に連結されるとともに、凹溝321の底面に間隔を空けて設置される。凹溝321の底面には、凸部3211が設置され、発熱体311は凸部3211に当接される。すなわち、発熱体311は、取付ラグ312及び凸部3211により凹溝321内に固定される。複数の凹溝321は、いずれも発熱素子31との固定態様が同じである。
【0077】
発熱素子31が3秒以内に500℃までに昇温可能ように設置されることで、発熱素子31によってエアロゾル生成製品1内のエアロゾル生成基材11が揮散温度に急速に達してエアロゾルを放出する。さらに、エアロゾル生成製品1内の封止層12の高熱伝導性、エアロゾル生成基材11の厚さが薄くて熱伝導が早いという特徴、取付台32の低熱伝導、耐高温性、及び取付台32と発熱素子31及びエアロゾル生成製品1との間の空気断熱により、全体熱効率を向上させ、エアロゾル生成製品1内のエアロゾル生成基材11からエアロゾルを急速に放出することができる。
【0078】
図14a、図14b及び図15を参照し、図14aは、本発明に係る霧化本体の第1実施例の発熱素子の一実施形態の断面を示す図の一例であり、図14bは、本発明に係る霧化本体の第1実施例の発熱素子の他の実施形態の断面を示す図の一例であり、図15は、本発明に係る霧化本体の第1実施例の発熱素子を示す斜視図の一例である。
【0079】
発熱素子31は、発熱体311及び取付ラグ312を含む。発熱体311は、伝熱基層319、発熱配線層315及び電極317を含む。すなわち、発熱素子31は、伝熱基層319、発熱配線層315及び電極317を含む。伝熱基層319は、対向する第1面及び第2面を含み、伝熱基層319の第2面は、エアロゾル生成製品1に接触する。発熱配線層315は、伝熱基層319の第1面に設置される。発熱配線層315が伝熱基層319の第1面に設置されることで、伝熱基層319の全面の温度を均一にし、すなわち、伝熱基層319の全面が高温域である。電極317は、発熱配線層315の伝熱基層319から離れる側の表面に設置されて発熱配線層315に電気的に接続される。
【0080】
発熱素子31は、ピン317aをさらに含み、ピン317aの一端は電極317に接続され、ピン317aの他端は電源34に接続される。
【0081】
従来では、発熱素子の大部分はエアロゾル生成基材内に挿入され、小部分はエアロゾル生成基材外に露出する。発熱素子の、エアロゾル生成基材内に挿入される部分は、高温域に形成されてエアロゾル生成基材を加熱する。発熱素子の、エアロゾル生成基材外に露出する部分は、低温域に形成されてリード線の組み立て支点の設置を容易にする。低温域内にリード線域が設置されてリード線が設置されることで、発熱素子とコントローラとの電気接続を実現する。発熱素子は、高温域+低温域+リード線域のレイアウトを用いるとともに低温域を組み立て支点とすることで、温度均一性が劣化する。しかしながら、本発明の発熱素子31は、全面が高温域、温度が均一であり、電極317が高温域において組み立てられる。
【0082】
本発明の発熱素子31の発熱体311はシート状構造である。発熱体311をシート状構造に設置することで、発熱素子31をエアロゾル生成製品1に広い範囲で接触させ、エアロゾル生成製品1を均一に加熱することを実現し、さらに喫煙味の一貫性を実現する。発熱配線層315は発熱して熱を伝熱基層319に伝達し、発熱配線層315の熱利用率を向上させるために、伝熱基層319の厚さは、0.1mm~1.0mm、好ましくは、0.2mmである。伝熱基層319は、必要に応じて形状が円形や方形等に作られてもよい。
【0083】
伝熱基層319は、伝熱性セラミックス材から作られてもよい。発熱素子31は、発熱配線層315の伝熱基層319から離れる側の表面に設置される保護層316をさらに含む(図14aに示す)。保護層316の形状は、伝熱基層319の形状に応じて設計され、保護層316の材質は、高硬度耐高温性を有して発熱配線層315を保護し、発熱配線層315の高温安定性を向上させる。好ましくは、保護層316の材質は、セラミックグレーズである。
【0084】
伝熱基層319は、金属材から作られてもよい。発熱素子31は、絶縁層314及び保護層316をさらに含み、絶縁層314は、伝熱基層319と発熱配線層315との間に設置され、保護層316は、発熱配線層315の絶縁層314から離れる側の表面に設置され、すなわち、保護層316は、発熱配線層315の伝熱基層319から離れる側の表面に設置される(図14bに示す)。具体的には、伝熱基層319は、高熱伝導係数の金属材、例えば、ステンレスや銅合金、アルミニウム合金等から作られる。このような材質は、強度及び靭性が優れ、破断しにくくて信頼性が高く、急速昇温でも伝熱基層319の温度パターンの均一性が優れる。好ましくは、伝熱基層319の材質は、430ステンレスである。絶縁層314,保護層316の形状は、伝熱基層319の形状に応じて設計される。保護層316の材質は、高硬度耐高温性を有して発熱配線層315を保護し、発熱配線層315の高温信頼性を向上させる。好ましくは、保護層316の材質は、セラミックグレーズである。
【0085】
発熱体311がエアロゾル生成製品1に貼り合わせて設置され、発熱体311の一面のみは、エアロゾル生成製品1に接触し、すなわち、伝熱基層319の第2面のみは、エアロゾル生成製品1に接触するため、伝熱基層319の第1面及び第2面にいずれも絶縁層314が設置される必要がなくて、両面の保護層316の設置も不要とし、プロセスを簡素化する。
【0086】
発熱素子31とエアロゾル生成製品1との接触面積をさらに増大するために、伝熱基層319の第2面は円弧面構造に設置され、対応のエアロゾル生成製品1の伝熱基層319の第2面に接触する表面は円弧面とされ、すなわち、エアロゾル生成製品1の発熱素子31に接触する表面は円弧面とされる。さらに、エアロゾル生成製品1の発熱素子31に接触する表面の折り曲げ方向及び折り曲げ度合いは、伝熱基層319の折り曲げ方向及び折り曲げ度合いに合わせて設置される。
【0087】
さらに、発熱配線層315は発熱して熱を伝熱基層319に伝達し、伝熱基層319の全面温度を均一にするために、伝熱基層319の第1面も円弧面に設置され、第1面の折り曲げ方向及び折り曲げ度合いは、第2面の折り曲げ方向及び折り曲げ度合と同じである。すなわち、伝熱基層319の第1面は、第2面に対応する円弧面構造に設置される。一実施形態では、第1面及び第2面の突起方向は、電極317から離れる方向である。他の実施形態では、第1面及び第2面の突起方向は、電極317に近接する方向である。
【0088】
なお、伝熱基層319が金属材から作られるとともに、伝熱基層319の第1面及び第2面がいずれも円弧面構造である場合、伝熱基層319の全面温度を均一にするために、絶縁層314の断面は円弧状であり、前記円弧状の折り曲げ方向及び折り曲げ度合いは、伝熱基層319の第2面の折り曲げ方向及び折り曲げ度合と同じである。絶縁層314は、高温でも優れた安定性及び絶縁性を有する。
【0089】
取付ラグ312は、伝熱基層319に設置され、具体的には、伝熱基層319の周囲には、複数の取付ラグ312が間隔を空けて設置され、取付ラグ312は、発熱素子31を固定させる。取付ラグ312の伝熱基層319の側面に接触する長さと取付ラグ312の側面の周長との比は、1:12よりも小さい。取付ラグ312の伝熱基層319に接触する面積が小さいほど、取付ラグ312により発熱体311から他の部材に伝達する熱が少なくなり、発熱素子31の熱損失の低減に有利である。取付ラグ312のサイズは、取付ラグ312により発熱体311を固定させればよい。
【0090】
なお、取付ラグ312は、伝熱基層319の周縁から外へ延在して形成されてもよい。好ましくは、取付ラグ312の厚さが伝熱基層319の厚さよりも薄くて、取付ラグ312により発熱体311から他の部材に伝達される熱を減少させることができ、発熱素子31の熱損失の低減に有利である。発熱素子31は、取付ラグ312により凹溝321に取り付けられ、伝熱基層319と凹溝321の側壁とにより空気隙間が形成され、空気断熱により、発熱素子31のエネルギー利用率を向上させる。
【0091】
発熱素子31内の発熱配線層315はTCR特性を有し、発熱配線層315は、電極317によりコントローラ33に電気的に接続される。発熱配線層315は、3秒以内に500℃までに昇温可能である。発熱配線層315全体は高温域である。発熱配線層315に設置される電極317は、高温域において組み立てられる。
【0092】
図16を参照し、図16は、本発明に係る霧化本体の第1実施例の発熱素子の発熱層を示す図の一例である。
【0093】
発熱配線層315は、発熱配線であり、発熱配線が折り曲げられてなるパターンは、第1部分3151、第2部分3152及び第3部分3153を含む。第1部分3151は、伝熱基層319の縁部に近接して設置されるとともに、対向して設置される2つの第1切欠け口3154を有する。第2部分3152及び第3部分3153は、第1部分3151で囲まれて形成される領域内に設置され、第2部分3152及び第3部分3153は、いずれも第1部分3151に連結され、第2部分3152及び第3部分3153で囲まれて形成されるパターンは、対称に設置される。具体的には、第2部分3152の両端は、第1部分3151のうちの1つの第1切欠け口3154の2つの端部にそれぞれ連結され、第3部分3153の両端は、第1部分3151のうちのもう1つの第1切欠け口3154の2つの端部にそれぞれ連結される。電極317の数は2つであり、1つの電極317が第2部分3152に接続され、もう1つの電極317が第3部分3153に接続される。
【0094】
例示的には、伝熱基層319の断面は円形である。発熱配線層の第1部分3151は、絶縁層314に近接する縁部が円環状に形成されるとともに、対向して設置される2つの第1切欠け口3154を有する。第2部分3152及び第3部分3153は、第1部分3151で囲まれて形成される円環内に設置され、第2部分3152及び第3部分3153は、いずれも三角形であるとともに、頂角において第2切欠け口3155が形成され、第2部分3152及び第3部分3153で囲まれて形成される三角形は、対称に設置される。第2部分3152の第2切欠け口3155の2つの端部は、第1部分3151のうちの1つの第1切欠け口3154の2つの端部にそれぞれ対応して連結され、第3部分3153の第2切欠け口3155の2つの端部は、第1部分3151のうちのもう1つの第1切欠け口3154の2つの端部にそれぞれ対応して連結される。
【0095】
霧化本体3の第1実施例では、コントローラ3は、発熱素子31を動作制御し、発熱素子31に対応する取付部320内のエアロゾル生成製品1の加熱を実現する。具体的には、コントローラ33は、複数の発熱素子31を同時に動作させてもよいし、複数の発熱素子31を順次に動作させてもよいが、必要に応じて設計される。コントローラ33は、複数の発熱素子31を順次に動作させ、複数の取付部320内のエアロゾル生成製品1を順次に加熱することを実現する。すなわち、コントローラ33は、1つの発熱素子31を制御して1つのエアロゾル生成製品1を加熱した後、次の発熱素子31を制御して次のエアロゾル生成製品1を加熱する。コントローラ33が各発熱素子31を制御する総稼働時間を第1所定時間長とし、第1所定時間長は、エアロゾル生成製品1内のエアロゾル生成基材11を消費した時間である。
【0096】
複数のエアロゾル生成製品1の加熱の総時間長は、従来の非燃焼加熱製品(HNB)の加熱の総時間長と同じ、複数のエアロゾル生成製品1のそれぞれを加熱した後にエアロゾルを吸引可能な総回数は、従来の非燃焼加熱製品(HNB)を加熱した後にエアロゾルを吸引する総回数と同じである。従来の非燃焼加熱製品(HNB)を複数のエアロゾル生成製品1に代え、エアロゾル生成製品1内のエアロゾル生成基材11の厚さを0.5mm~3mmに設置し、エアロゾル生成基材の体積形態を減らすとともに、複数のエアロゾル生成製品1を順次に加熱することで、エアロゾル生成基材11の一部を長時間にわたって加熱することを回避し、さらに焦げた味が出て喫煙味に影響を与えることを回避し、喫煙味の一貫性を向上させる。
【0097】
一実施例では、コントローラ33は、1つの発熱素子31の総稼働時間が第1所定時間に達する前に、早期に次の発熱素子31の動作を開始制御する。具体的には、コントローラ33は、1つの発熱素子31の総稼働時間が第2所定時間に達すると、次の発熱素子31の動作を開始制御し、第2所定時間は、第1所定時間よりも短い。第2所定時間と第1所定時間との差は、5秒~15秒、好ましくは10秒である。
【0098】
コントローラ33が1つの発熱素子31を制御する総稼働時間が第2所定時間に達すると次の発熱素子31の動作を開始制御することで、1つのエアロゾル生成製品1の加熱が終了する直前に、早期に次のエアロゾル生成製品1を予熱してエアロゾルの放出量を比較的に安定させ、エアロゾルの放出量の急な低減を回避し、ユーザ体験の向上に有利である。
【0099】
一実施例では、コントローラ33は、発熱素子31の加熱過程が中断されたか否かを検出し、発熱素子31の加熱過程が中断されたと検出した後、中断された発熱素子31の総稼働時間が第3所定時間に達した場合、次の発熱素子31の動作を開始制御する。発熱素子31の動作が第1所定時間に達していない場合、加熱が中断されても余熱でエアロゾル生成製品1を加熱し、少量のエアロゾル生成基材11を消費することになり、発熱素子31の空焚きを回避するために、第3所定時間を第2所定時間よりも短くする。第3所定時間と第2所定時間との差は、1秒~5秒である。すなわち、コントローラ33は、複数の発熱素子31の動作を開始制御する場合、まず、加熱過程が中断された発熱素子31があるか否かを検出し、正の場合、中断された発熱素子31を先に動作させ、すなわち、消費し切れていないエアロゾル生成製品1を先に加熱するとともに、中断された発熱素子31の加熱の総時間が第3所定時間に達すると、次の発熱素子31で次のエアロゾル生成製品1を予熱させる。
【0100】
図17を参照し、図17は、本発明に係るエアロゾル生成製品の加熱時間と温度の関係を示す図の一例である。
【0101】
コントローラ33が第1発熱素子31を制御する連続稼働時間は、第1所定時間である。第1発熱素子31の第1所定時間は、第1期間、第2期間及び第3期間を含み、コントローラ33は、第1発熱素子31を制御して、第1期間内においてエアロゾル生成製品1内のエアロゾル生成基材11を第1温度から第2温度に昇温させ、第2期間内においてにエアロゾル生成製品1内のエアロゾル生成基材11を第2温度から第3温度に降温させ、第3期間内においてエアロゾル生成製品1内のエアロゾル生成基材11を第3温度に維持し、第3期間が終了すると加熱を停止させる。
【0102】
第1発熱素子31の第1所定時間長は、第1期間と第2期間との間にある第4期間をさらに含み、第4期間内においてエアロゾル生成製品1内のエアロゾル生成基材11を第2温度に維持する。
【0103】
第1期間は5秒~7秒、第2期間は3秒~5秒、第3期間は22秒~25秒、第4期間は3秒~4秒である。第1温度は20℃~30℃、第2温度は300℃~350℃、第3温度は220℃~280℃であり、好ましくは、第1温度は25℃、第2温度は330℃、第3温度は250℃である。第3温度は、エアロゾル生成基材11からエアロゾルを放出可能な温度である。
【0104】
一実施形態では、コントローラ33が第1発熱素子31以外の第2発熱素子31、第3発熱素子31、第4発熱素子31を制御する連続稼働時間は、第1所定時間である。第1発熱素子31以外の第2発熱素子31、第3発熱素子31、第4発熱素子31の第1所定時間は、第5期間及び第6期間を含む。コントローラ33は、発熱素子31を制御して第5期間内においてエアロゾル生成製品1内のエアロゾル生成基材11を第1温度から第3温度に昇温させ、第6期間内においてエアロゾル生成製品1内のエアロゾル生成基材11を第3温度に維持し、第6期間が終了すると加熱を停止させる。第1期間は2秒~5秒、第2期間は25秒~28秒である。
【0105】
第1発熱素子31は、第1期間内において第1エアロゾル生成製品1内のエアロゾル生成基材11を、エアロゾルを放出する温度(第3温度)よりも高い第2温度まで加熱することで、エアロゾル生成基材11からエアロゾルを急速に放出することに有利であり、使用者がエアロゾル生成装置を吸引する場合にできるだけ短い時間内にエアロゾルを吸引可能であり、ユーザ体験を向上させる。なお、1つの発熱素子31の加熱が終了する直前に、次の発熱素子31で次のエアロゾル生成製品1を予熱するため、第1発熱素子31以外の第2発熱素子31、第3発熱素子31、第4発熱素子31について、それぞれ対応する第2エアロゾル生成製品1、第3エアロゾル生成製品1、第4エアロゾル生成製品1内のエアロゾル生成基材11を先に第2温度に昇温させてから第3温度まで降温させることなく、そのまま第3温度まで昇温させればよい。発熱素子31の加熱が終了する直前に、それに対応するエアロゾル生成製品1内のエアロゾル生成基材11の大部分が消費されるため、放出されるエアロゾルの濃度が低下し、放出されるエアロゾルの濃度の同一性を保証するために、1つの発熱素子31の加熱が終了する直前に、次の発熱素子31で次のエアロゾル生成製品1を加熱してエアロゾルを放出することにより、喫煙味の一貫性を保証する。
【0106】
なお、コントローラ33は、1つの発熱素子31を第2所定時間長に動作制御した後、次の発熱素子31の動作を開始制御し、その際、次の発熱素子31は加熱されていないエアロゾル生成製品1に対応し、すなわち、コントローラ33は、エアロゾル生成製品1内のエアロゾル生成基材11が第1所定時間に加熱されたと検出した後、それに対応する発熱素子31の動作を制御しなくなり、発熱素子31の空焚きや電気エネルギーの浪費を回避する。取付部320、発熱素子31及びエアロゾル生成製品1の個数は対応して設けられるが、必要に応じて設計される。
【0107】
図18及び図19を参照し、図18は、本発明に係る霧化本体の第2実施例の一部の構成を示す図の一例であり、図19は、本発明に係る霧化本体の第2実施例の一部を示す断面図の一例である。
【0108】
霧化本体3の第2実施例では、霧化本体3は、第1実施例と構造がほぼ同じ、コントローラ33の機能及びその制御方法が同じであるが、発熱素子31の構造及び発熱素子31と取付部320との位置関係で異なる。第2実施例に係る霧化本体3に設置されるエアロゾル生成製品1は、図5図9に示すエアロゾル生成製品1であってもよい。
【0109】
本実施例では、発熱素子31は、変動磁場を提供するための電磁部材である。具体的には、電磁部材は、電磁コイルを含み、封止層12は、発熱層である。発熱層は、電磁部材の磁場において渦電流が生じて発熱することで、エアロゾル生成基材11を加熱してエアロゾルを形成する。すなわち、電磁コイルで生じる変動磁場は、金属発熱層を通す場合に渦電流が生じて、金属発熱層を発熱させてエアロゾル生成基材11を加熱する。電磁コイルは、平面に巻かれてディスク状構造に形成され、すなわち、電磁コイルの一端が固定された後、その他端が電磁コイルの外側に沿って巻き付けられる。電磁コイルは、凹溝321の底面上に設置され、電磁コイルの側面は、凹溝321の側面に間隔を空けて設置され。電磁コイルは、エアロゾル生成製品1に間隔を空けて設置される。
【0110】
コントローラ33による発熱素子31の動作制御態様により、エアロゾル生成方法が提供され、図20を参照し、図20は、本発明に係るエアロゾル生成方法を示すフローチャートの一例である。
【0111】
エアロゾル生成方法のステップは以下通りである。
S01:複数のエアロゾル生成製品及び複数の発熱素子を提供する。
【0112】
具体的には、エアロゾル生成製品1は、発熱素子31に対応して設置される。すなわち、エアロゾル生成製品1の個数は、発熱素子31の個数と同じであり、1つの発熱素子31は、1つのエアロゾル生成製品1を加熱する。
【0113】
エアロゾル生成製品1は、エアロゾル生成基材11及び封止層12を含み、封止層12は、少なくとも一部のエアロゾル生成基材11を覆ってエアロゾル生成基材11と発熱素子31とを仕切る。
【0114】
発熱素子31は、封止層12を加熱して封止層12でエアロゾル生成基材11を焼き付けてエアロゾルを生成する抵抗線を含む。すなわち、発熱素子31は、封止層12を加熱して封止層12でエアロゾル生成基材11を焼き付けてエアロゾルを生成する。または、発熱素子31は、封止層12(封止層12が発熱層である)と共に電磁コイルの磁場によって発熱する電磁コイルを含み、封止層12は、エアロゾル生成基材11を加熱してエアロゾルを形成する。発熱素子31の加熱効率を向上させるために、封止層12は、発熱素子31に貼り合わせて設置される。
【0115】
S02:コントローラによって複数の発熱素子を順次に動作させる。
【0116】
具体的には、コントローラ33は、複数の発熱素子31を制御してエアロゾル生成製品1を順次に加熱する。複数の発熱素子31のいずれも第1所定時間長に動作し、発熱素子31が第2所定時間長に動作した場合、コントローラ33は、次の発熱素子31の動作をさらに開始制御する。第2所定時間は、第1所定時間よりも短い。
【0117】
この方法では、コントローラ33による発熱素子31の制御方法によれば、上述したコントローラ33の機能を実現することができ、詳細な説明を省略する。
【0118】
図21図25を参照し、図21は、本発明に係るガス連通モジュールの構成を示す図の一例であり、図22は、本発明に係るガス連通モジュールを示す断面図の一例であり、図23は、本発明に係るガス連通モジュールにおける上蓋を示す断面図の一例であり、図24は、本発明に係るガス連通モジュールにおける底蓋を示す断面図の一例であり、図25は、本発明に係るエアロゾル生成装置の一部を示す断面図の一例である。
【0119】
ガス連通モジュール2は、上蓋21及び底蓋22を含む。上蓋21には、互いに連通する第1キャビティ211及び第2キャビティ212が形成される。第2キャビティ212のキャビティ壁には、使用者の吸引に用いられる排気孔231が設置される。底蓋22は、底蓋本体221と、底蓋本体221に設置される突起222とを含み、底蓋本体221は第1キャビティ内に設置され、突起222は第2キャビティ212内に設置される。突起222には、排気通路23が設置される。
【0120】
底蓋22は、霧化本体3のエアロゾル生成製品1が設置される一端に係合して霧化室24を形成し、すなわち、ガス連通モジュール2は霧化本体3に係合して霧化室24を形成する。エアロゾル生成製品1は、霧化本体3のガス連通モジュール2に近接する一端に設置され、霧化室24内に位置する。具体的には、底蓋本体221は、第1面2211と、第1面2211に対向して設置される第2面2212とを含み、突起222は第1面2211に設置され、第2面2212は凹所2213を有し、凹所2213は、霧化本体3のエアロゾル生成製品1が設置される一端に係合して霧化室24を形成する。
【0121】
底蓋本体221は、第1キャビティ211の頂壁に間隔を空けて設置されて給気通路25を形成する。すなわち、底蓋22と上蓋21との間は、霧化室24を外気に連通させる給気通路25を規定して形成する。排気通路23は、霧化室24を排気孔231に連通させる。上蓋21と底蓋22との間に給気通路25が形成されることで、ユーザによる吸引中に、外部の冷気は給気通路25に流入し続け、気流は、霧化室24に向ける流れる過程において給気通路25における熱を運んで上蓋21の降温を実現し、すなわち、ノズルモジュール2の外壁の降温を実現するとともに、降温効率を向上させ、高温による使用者のやけどを防ぐ。
【0122】
外気をノズルモジュール2に進入させた後、上蓋21と底蓋22との間の隙間の一端から他端へ流れさせるために、給気孔251は第1キャビティ211の側壁に設置される。第2キャビティ212のキャビティ壁は、頂壁及び環状側壁を含み、排気孔231は、第2キャビティ212の頂壁に設置される。突起222の頂面は、第2キャビティ212の頂壁に当接し、第2キャビティ212の環状側壁は、突起222の側面に間隔を空けて設置されるとともに、突起222の側面との間に遮蔽シート26が設置される。遮蔽シート26は、突起222が第2キャビティ212及び第1キャビティ211に係合して形成される空室を第1スペース261及び第2スペース262に仕切る。外気は、給気孔251を経由して第1スペース261に進入し、第1スペース261から突起222の延在方向に沿って第2スペース262に進入する。なお、遮蔽シート26は、突起222の側面に設置されてもよいし、第2キャビティ212の環状側壁に設置されてもよい。
【0123】
図22図25を参照し、本実施例では、遮蔽シート26は、突起222の側面に設置される。具体的には、遮蔽シート26は、突起222の両側に設置される。底蓋本体221が第1キャビティ211の頂壁に間隔を空けて設置され、遮蔽シート26の一端は底蓋本体221に延在するため、遮蔽シート26の一部を第1キャビティ211の内壁面に当接させる。遮蔽シート26の他端は,第2キャビティ212に近接する頂壁に向かって延在することで、突起222が第2キャビティ212及び第1キャビティ211と組み合わせて形成した空室を第1スペース261及び第2スペース262に分ける。
【0124】
一実施形態では、遮蔽シート26の第2キャビティ212に近接する一端は、第2キャビティ212の頂壁に当接するとともに、遮蔽シート26の第2キャビティ212に近接する一端には、切欠け口263が設置されて第1スペース261を第2スペース262に連通させる。切欠け口263のサイズは、吸引ノズル及び給気量に応じて設計される。
【0125】
他の実施形態では、遮蔽シート26の第2キャビティ212に近接する一端は、第2キャビティ212の頂壁に当接するとともに、遮蔽シート26の第2キャビティ212に近接する一端には、貫通孔が設置されて第1スペース261を第2スペース262に連通させる。貫通孔のサイズは、吸引ノズル及び給気量に応じて設計される。
【0126】
別の実施形態では、遮蔽シート26の第2キャビティ212に近接する一端と第2キャビティ212の頂壁との間には、隙間が存在して第1スペース261を第2スペース262に連通させる。遮蔽シート26の第2キャビティ212に近接する一端と第2キャビティ212の頂壁との距離(隙間)は、4mm~7mmであり、隙間のサイズは、吸引ノズル及び給気量に応じて設計される。
【0127】
一実施形態では、底蓋22は、弾性部材233をさらに含み、弾性部材223は、底蓋本体221に設置されてエアロゾル生成製品1を押圧することで、エアロゾル生成製品1を霧化本体3内の発熱素子31に気密に貼り合わせて設置する。底蓋本体221の凹所2213の底壁には、弾性部材223を取り付けるための取付孔2214が設置される。すなわち、取付孔2214の構造寸法、配列態様は、弾性部材223の構造寸法、配列態様に合わせて設置される。
【0128】
弾性部材223のエアロゾル生成製品1に近接する表面は、窪み2231を有してエアロゾル生成製品1の排気孔を窪み2231内に露出させ、すなわち、エアロゾル生成製品1を霧化してなるエアロゾルを窪み2231内に放出する。窪み2231の側壁は、貫通孔または切欠け口を有して窪み2231内のエアロゾルを霧化室24に進入させる。
【0129】
底蓋本体221には、複数の弾性部材223が設置され、1つの弾性部材223は、突起222に対応して設置され、他の弾性部材223は、底蓋本体221の突起222から離れる方向に列設される。突起222から最も離れる弾性部材223には、給気通路25と霧化室24とを連通させるための第1連通孔2232が設置される。突起222に対応して設置される弾性部材223には、霧化室24と排気通路23とを連通させるための第2連通孔2233が設置される。
【0130】
なお、底蓋本体221には、1つの弾性部材223が設置され、この弾性部材223のエアロゾル生成製品1に近接する側には、少なくとも1つの窪み2231が設置され、窪み2231は、エアロゾル生成製品1に対応して設置され、窪み2231の側壁には、切欠け口または貫通孔が設置されてエアロゾル生成製品1に係合して霧化室24を形成する。前記弾性部材223の突起222に対応する箇所には、霧化室24と排気通路23とを連通させるための第2連通孔2233が設置される。前記弾性部材223の、突起222から最も離れるエアロゾル生成製品1に対応する箇所には、給気通路25と霧化室24とを連通させるための第1連通孔2232が設置される。
【0131】
図26を参照し、図26は、本発明に係るガス連通モジュールでガスが流れる方向を示す図の一例である。
【0132】
外気は、給気孔251を経由してガス連通モジュールに進入した後、突起222の延在方向に沿って遮蔽シート26の切欠け口263を経由して第1スペース261から第2スペース262に進入し、その後、底蓋本体221と第1キャビティ211の頂壁との間の隙間に進入し、さらに第1連通孔2232を経由して霧化室24に進入し、エアロゾルを担持して第2連通孔2233により排気通路23に進入してユーザによって排気孔231から吸引される。
【0133】
霧化室24内のエアロゾルを十分に運び出すために、突起222から最も離れる弾性部材223の第1連通孔2232の側壁の貫通孔または切欠け口の設置位置は、それに隣り合う弾性部材223から離間する位置である。突起222に対応して設置される弾性部材223の第2連通孔2233の側壁の貫通孔または切欠け口の設置位置は、それに隣り合う弾性部材223から離間する位置である。
【0134】
なお、上述したガス連通モジュール2及び霧化本体3の構造は、本発明に係るエアロゾル生成製品1の第4実施例、第5実施例及び第6実施例の構造に適用される。本発明に係るエアロゾル生成製品1の第1実施例及び第3実施例の構造については、本発明は他の構造の霧化本体3をさらに提供する。
【0135】
図27を参照し、図27は、本発明に係る他のエアロゾル生成装置の構成を示す図の一例である。
【0136】
エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成製品1、ガス連通モジュール2及び霧化本体3を含む。なお、霧化本体3は、ハウジング30、発熱素子31、コントローラ33及び電源34を含む。コントローラ33及び電源34は、ハウジング30で形成される空室内に設置され、コントローラ33は、電源34を制御して発熱素子31に給電する。ハウジング30の一端には、発熱素子31及びエアロゾル生成製品1を収容するための取付溝35が形成される。具体的には、発熱素子31は取付溝35の側壁に設置され、エアロゾル生成製品1は、発熱素子31で囲まれて形成されるスペース内に設置される。
【0137】
ガス連通モジュール2は、降温部材28及び濾過部材27を含む。降温部材28は、エアロゾル生成製品1と濾過部材27との間に設置される。降温部材28は管状体であり、管状体により連通孔が形成される。一実施例では、降温部材28の一端は、取付溝35内に挿入されてエアロゾル生成製品1に連結され、その他端は、取付溝35外に設置されて濾過部材27に連結される。エアロゾル生成製品1内の封止層12は、エアロゾル生成基材11を加熱してエアロゾルを生成し、エアロゾルは、連通孔を通して濾過部材27に到達し、エアロゾルが連通孔を通す過程において熱損失が存在するため、エアロゾルを降温させた後に濾過部材27によりユーザの口に搬送することで、エアロゾルの温度が高すぎてユーザにやけどすることを回避する。なお、降温部材28の材料は、耐熱性の緻密材料、例えば、プラスチックまたはセラミックスであってもよい。
【0138】
濾過部材27は、降温部材28の取付溝35から離れる一端に取り付けられ、連通孔の取付溝35から離れる一端縁を覆うことで、濾過部材27を経由して連通孔内のエアロゾルをユーザの口に搬送する。濾過部材27は、エアロゾルの気流に伴って連通孔に進入するエアロゾル生成基材11を濾別する。濾過部材27の材料は、多孔質材、例えば、綿芯であってもよい。
【0139】
本実施例に係る霧化本体3及びガス連通モジュール2の構造は、本発明に係るエアロゾル生成製品1の第1実施例及び第3実施例の構造に適用される。発熱素子31は、抵抗発熱体である。
【0140】
図28を参照し、図28は、本発明に係る別のエアロゾル生成装置の構成を示す図の一例である。
【0141】
エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成製品1、ガス連通モジュール2及び霧化本体3を含む。図28のエアロゾル生成装置は、図27のエアロゾル生成装置と構造がほぼ同じであるが、発熱素子31が電磁発熱体であって螺旋状コイルを含み、エアロゾル生成製品1を収容するための取付スリーブ36が螺旋状コイル内に設置されることで異なる。
【0142】
具体的には、螺旋状コイルは、取付スリーブ36と共に取付溝35に設置される。螺旋状コイルは、取付スリーブ36の外面に設置され、取付スリーブ36で形成される空室は、エアロゾル生成製品1を収容する。一実施形態では、螺旋状コイルは、取付溝35の側壁(図28に示す)に嵌められる。他の実施形態では、螺旋状コイルは、取付溝35の側壁と締まり嵌めであるか、または係止部などの構成によって取付溝35内に固定される。
【0143】
発熱素子31が抵抗発熱体であることに対して、本発明はエアロゾル生成方法の一実施形態を提供し、以下のステップを含む。
S11:エアロゾル生成基材及び封止層を含むエアロゾル生成製品を提供する。
【0144】
具体的には、エアロゾル生成製品1は、エアロゾル生成基材11及び封止層12を含み、封止層12は、少なくとも一部のエアロゾル生成基材11を覆うことで、封止層12によりエアロゾル生成基材11と発熱素子31とを仕切る。
【0145】
S12:発熱素子によって封止層を加熱して封止層でエアロゾル生成基材を焼き付けてエアロゾルを生成する。
【0146】
具体的には、発熱素子31は、エアロゾル生成製品1を加熱する。発熱素子31は、封止層12を加熱して封止層12でエアロゾル生成基材11を焼き付けてエアロゾルを生成する抵抗線を含む。すなわち、発熱素子31は、封止層12を加熱して封止層12でエアロゾル生成基材11を焼き付けてエアロゾルを生成する。発熱素子31の加熱効率を向上させるために、封止層12は発熱素子31に貼り合わせて設置される。
【0147】
上述したエアロゾル生成製品1の構造、ノズルモジュール2の構造、霧化本体3の構造の任意の組み合わせは、いずれも前記方法を実現することが可能なため、前記方法に対応する装置構造の説明を省略する。
【0148】
発熱素子31が電磁発熱体であることに対して、本発明はエアロゾル生成方法を提供し、以下のステップを含む。
S31:エアロゾル生成基材及び封止層を含むエアロゾル生成製品を提供する。
【0149】
具体的には、エアロゾル生成製品1は、エアロゾル生成基材11及び封止層12を含み、封止層12は、少なくとも一部のエアロゾル生成基材11を覆うことで、封止層12によりエアロゾル生成基材11と発熱素子31とを仕切る。
【0150】
S32:電磁部材によってエアロゾル生成製品に変動磁場を提供して封止層が渦電流を生じて発熱することで、エアロゾル生成基材を加熱する。
【0151】
具体的には、発熱素子31は電磁部材であって電磁部材に通電し、電磁部材に通電した後に変動磁場を生じ、電磁部材で生じる変動磁場は、封止層12を通す場合に渦電流を生じて封止層12を発熱させるとともにエアロゾル生成基材11を加熱する。
【0152】
上述したエアロゾル生成製品1の構造、ノズルモジュール2の構造、霧化本体3の構造の任意の組み合わせは、いずれも前記方法を実現することが可能なため、前記方法に対応する装置構造の説明を省略する。
本発明に係るガス連通モジュールは上蓋及び底蓋を含む。上蓋には、互いに連通する第1キャビティ及び第2キャビティが形成される。第2キャビティのキャビティ壁には、排気孔が設置される。底蓋は、底蓋本体と、底蓋本体に設置される突起とを含み、底蓋本体は第1キャビティ内に設置され、突起は第2キャビティ内に設置され、突起に排気通路が設置される。底蓋本体は、霧化本体に係合して霧化室を形成する。底蓋本体は、第1キャビティの頂壁に間隔を空けて設置されて給気通路を形成し、給気通路は霧化室を外気に連通させ、排気通路は霧化室を排気孔に連通させる。上記の設置により、上蓋と底蓋との間に給気通路が形成され、ユーザによる吸引中に、外部の冷気は給気通路に流入し続けて給気通路における熱を運び出し、ノズルモジュールの外壁の降温を実現するとともに、降温効率を向上させ、高温による使用者のやけどを防ぐ。
【0153】
以上の説明は本発明の実施形態に過ぎず、本発明の保護範囲を制限するものではない。本発明の明細書及び添付図面によって作成したすべての同等構造又は同等フローの変更を、直接又は間接的に他の関連する技術分野に適用することは、いずれも同じ理由により本発明の保護範囲内に含まれるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図8
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図10
図11
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図14a
図14b
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