(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-25
(45)【発行日】2023-10-03
(54)【発明の名称】事業者ネットワーク切り替え方法および電子デバイス
(51)【国際特許分類】
H04M 1/675 20060101AFI20230926BHJP
H04M 1/72457 20210101ALI20230926BHJP
H04M 1/72505 20210101ALI20230926BHJP
H04W 8/18 20090101ALI20230926BHJP
H04W 76/19 20180101ALI20230926BHJP
H04W 92/08 20090101ALI20230926BHJP
【FI】
H04M1/675
H04M1/72457
H04M1/72505
H04W8/18
H04W76/19
H04W92/08
(21)【出願番号】P 2022506503
(86)(22)【出願日】2020-07-31
(86)【国際出願番号】 CN2020106095
(87)【国際公開番号】W WO2021018273
(87)【国際公開日】2021-02-04
【審査請求日】2022-03-11
(31)【優先権主張番号】201910707875.8
(32)【優先日】2019-08-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201911063088.0
(32)【優先日】2019-10-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【氏名又は名称】野村 進
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ ▲シン▼
(72)【発明者】
【氏名】宋 昊
(72)【発明者】
【氏名】李 涛
【審査官】田畑 利幸
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2018-0013242(KR,A)
【文献】特開2016-001926(JP,A)
【文献】特開2017-195455(JP,A)
【文献】特開2004-297784(JP,A)
【文献】特開2010-183376(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2021/0281998(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M 1/00
H04M 1/24- 1/82
H04M 11/00-11/10
H04W 4/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
事業者ネットワーク切り替え方法であって、前記方法は電子デバイスによって実施され、前記電子デバイスは第1のプロファイルと第2のプロファイルとを記憶し、前記第1のプロファイルは現在有効なプロファイルであり、前記方法は、
前記電子デバイスにより、前記第1のプロファイルに基づいて第1の事業者ネットワークにアクセスするステップと、
前記電子デバイスにより、第1の操作を検出するステップであって、前記第1の操作がネットワーク接続を切断するために使用される、ステップと、
前記電子デバイスにより、前記第1の操作に応答して前記第1の事業者ネットワークへの接続を切断するステップと、
前記電子デバイスにより、第2の操作を検出するステップであって、前記第2の操作がネットワーク接続を復元するために使用される、ステップと、
前記電子デバイスにより、前記第2の操作に応答して、前記第1のプロファイルおよび前記第2のプロファイルに基づいてネットワークを検索して、前記第1のプロファイルに対応するネットワーク検索結果および前記第2のプロファイルに対応するネットワーク検索結果を取得するステップと、
前記電子デバイスにより、前記第1のプロファイルに対応する前記ネットワーク検索結果および前記第2のプロファイルに対応する前記ネットワーク検索結果に基づいて前記第2のプロファイルを有効化し、前記第2のプロファイルに基づいて第2の事業者ネットワークにアクセスするステップと
を含
み、
前記電子デバイスにより、前記第2の操作に応答して、前記第1のプロファイルおよび前記第2のプロファイルに基づいてネットワークを検索して、前記第1のプロファイルに対応するネットワーク検索結果および前記第2のプロファイルに対応するネットワーク検索結果を取得する前記ステップは、
前記電子デバイスにより、前記第2の操作に応答して第1の地理的位置を取得するステップであって、前記第1の地理的位置が、ユーザーの現在の地理的位置を示すために使用される、ステップと、
前記電子デバイスにより、前記第1の地理的位置と第2の地理的位置との間の距離が第1の閾値以上であるかどうかを判定するステップであって、前記第2の地理的位置が、前記電子デバイスが前記第1の操作に応答して前記第1の事業者ネットワークへの接続を切断する前に取得される、ステップと、
前記第1の地理的位置と前記第2の地理的位置との間の前記距離が前記第1の閾値以上である場合に、前記電子デバイスにより、前記第1のプロファイルおよび前記第2のプロファイルに基づいてネットワークを検索して、前記第1のプロファイルに対応する前記ネットワーク検索結果および前記第2のプロファイルに対応する前記ネットワーク検索結果を取得するステップと
を含む、方法。
【請求項2】
前記電子デバイスにより、着信転送サービスをサブスクライブする要求を前記第1の事業者ネットワークへ送信するステップであって、前記着信転送サービスをサブスクライブする前記要求が、第1の電話番号への着信を第2の電話番号に転送するために使用され、前記第1の電話番号が前記第1のプロファイルに含まれている電話番号であり、前記第2の電話番号が前記第2のプロファイルに含まれている電話番号である、ステップと、
前記着信転送サービスをサブスクライブする第1の応答を受信すると、前記電子デバイスにより、前記第1の電話番号への着信が前記第2の電話番号に転送されることをユーザーに通知するステップであって、前記第1の応答が、前記着信転送サービスが正常にサブスクライブされたことを伝えるために使用され、前記第1の応答が、前記着信転送サービスをサブスクライブする前記要求に対して返される、ステップと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記電子デバイスにより、前記第1のプロファイルに対応するサービスパッケージの課金を停止する要求を前記第1の事業者ネットワークへ送信するステップと、
前記電子デバイスにより、前記第1のプロファイルに対応する前記サービスパッケージの課金を停止する第2の応答を受信するステップであって、
前記第2の応答が、前記第1のプロファイルに対応する前記サービスパッケージの課金の停止に成功したことを伝えるために使用される場合に、前記第2の応答が、前記第1の事業者ネットワークが前記第1のプロファイルに対応する前記サービスパッケージの課金を停止することをユーザーに通知し、
前記第2の応答が、前記第1のプロファイルに対応する前記サービスパッケージの課金の停止に失敗したことを伝えるために使用される場合に、前記第2の応答が、前記第1のプロファイルに対応する前記サービスパッケージの課金を停止する前記要求に対して返される、ステップと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記電子デバイスにより、前記第1のプロファイルに対応するサービスパッケージの課金を停止する要求を前記第1の事業者ネットワークへ送信する前記ステップは、
前記第2のプロファイルに対応するサービスパッケージの有効期間が第1の期間以上である場合に、前記電子デバイスにより、前記第1のプロファイルに対応する前記サービスパッケージの課金を停止する前記要求を前記第1の事業者ネットワークへ送信するステップ
を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記電子デバイスにより、前記第2のプロファイルを有効化する前記ステップの後に、前記方法は、
前記電子デバイスにより、前記第2のプロファイルに対応するサービスパッケージをユーザーに通知するステップ
をさらに含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記電子デバイスにより、前記第1のプロファイルを無効化するステップ
をさらに含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のプロファイルおよび前記第2のプロファイルに基づいてネットワークを検索して、前記第1のプロファイルに対応するネットワーク検索結果および前記第2のプロファイルに対応するネットワーク検索結果を取得する前記ステップは、
前記第1のプロファイル、前記第2のプロファイル、および前記電子デバイスの無線周波数能力に基づいてネットワークを検索して、前記第1のプロファイルに対応する前記ネットワーク検索結果および前記第2のプロファイルに対応する前記ネットワーク検索結果を取得するステップ
を含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の地理的位置と前記第2の地理的位置との間の前記距離が、前記第1の閾値未満であり、かつ第2の閾値以上である場合に、前記電子デバイスにより、前記第1のプロファイルに基づいてネットワークを検索して、第1の公共陸上モバイルネットワーク(PLMN)を取得するステップであって、前記第1の閾値が前記第2の閾値よりも大きい、ステップと、
前記電子デバイスにより、前記第1のPLMNが第2のPLMNと同じであるかどうかを判定するステップであって、前記第2のPLMNが、前記電子デバイスが前記第1の事業者ネットワークにアクセスするときに使用されるPLMNである、ステップと、
前記第1のPLMNが前記第2のPLMNと異なる場合に、前記電子デバイスにより、前記第1のプロファイルおよび前記第2のプロファイルに基づいてネットワークを検索して、前記第1のプロファイルに対応する前記ネットワーク検索結果および前記第2のプロファイルに対応する前記ネットワーク検索結果を取得するステップと
をさらに含む、請求項
1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記電子デバイスにより、前記第1のプロファイルに対応する前記ネットワーク検索結果および前記第2のプロファイルに対応する前記ネットワーク検索結果に基づいて前記第2のプロファイルを有効化する前記ステップは、
前記電子デバイスにより、前記第1のプロファイルに対応する前記ネットワーク検索結果、前記第2のプロファイルに対応する前記ネットワーク検索結果、前記第1のプロファイルに対応するサービスパッケージ情報、および前記第2のプロファイルに対応するサービスパッケージ情報に基づいて、前記第2のプロファイルを有効化するステップ、および/または
前記電子デバイスにより、前記第1のプロファイルに対応する前記ネットワーク検索結果、前記第2のプロファイルに対応する前記ネットワーク検索結果、および予め構成されたネットワークブラックリストに基づいて、前記第2のプロファイルを有効化するステップ
を含む、請求項1から
8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
事業者ネットワーク切り替え方法であって、前記方法は電子デバイスによって実施され、前記電子デバイスは第1のプロファイルと第2のプロファイルとを記憶し、前記第1のプロファイルは現在有効なプロファイルであり、前記方法は、
前記電子デバイスにより、前記第1のプロファイルに基づいて第1の事業者ネットワークにアクセスするステップと、
前記電子デバイスにより、第1の操作を検出するステップであって、前記第1の操作がネットワーク接続を切断するために使用される、ステップと、
前記電子デバイスにより、前記第1の操作に応答して前記第1の事業者ネットワークへの接続を切断するステップと、
前記電子デバイスにより、第2の操作を検出するステップであって、前記第2の操作がネットワーク接続を復元するために使用される、ステップと、
前記電子デバイスにより、前記第2の操作に応答して第1の地理的位置を取得するステップであって、前記第1の地理的位置が、ユーザーの現在の地理的位置を示すために使用される、ステップと、
前記第1の地理的位置と第2の地理的位置との間の距離が第1の閾値以上である場合に、前記電子デバイスにより、前記第2のプロファイルを有効化し、前記第2のプロファイルに基づいて第2の事業者ネットワークにアクセスするステップであって、前記第2の地理的位置が、前記電子デバイスが前記第1の操作に応答して前記第1の事業者ネットワークへの接続を切断する前に取得される、ステップと
を含む方法。
【請求項11】
前記電子デバイスは第3のプロファイルをさらに記憶し、
前記第1の地理的位置と第2の地理的位置との間の距離が第1の閾値以上である場合に、前記電子デバイスにより、前記第2のプロファイルを有効化する前記ステップは、
前記第1の地理的位置と前記第2の地理的位置との間の前記距離が前記第1の閾値以上である場合に、前記電子デバイスにより、前記第2のプロファイルおよび前記第3のプロファイルに基づいてネットワークを検索して、前記第2のプロファイルに対応するネットワーク検索結果および前記第3のプロファイルに対応するネットワーク検索結果を取得するステップと、
前記電子デバイスにより、前記第2のプロファイルに対応する前記ネットワーク検索結果および前記第3のプロファイルに対応する前記ネットワーク検索結果に基づいて、前記第2のプロファイルおよび前記第3のプロファイルにおいて前記第2のプロファイルを有効化することを決定するステップと、
前記電子デバイスにより、前記第2のプロファイルを有効化するステップと
を含む、請求項
10に記載の方法。
【請求項12】
電子デバイスであって、
プロセッサと、メモリーと、ディスプレイと、カメラとを備え、
前記プロセッサは、前記メモリー、前記ディスプレイ、および前記カメラに接続され、
前記メモリーは、プログラム命令を記憶するように構成され、
前記プロセッサは、前記メモリーに記憶された前記プログラム命令を読み取って、前記ディスプレイおよび前記カメラと連携して請求項1から
11のいずれか一項に記載の方法を実施するように構成される、電子デバイス。
【請求項13】
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体はプログラム命令を記憶し、前記プログラム命令が電子デバイスで実行されると、前記電子デバイスが請求項1から
11のいずれか一項に記載の方法を実施可能になる、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項14】
コンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムが電子デバイスで実行されると、前記電子デバイスが請求項1から
11のいずれか一項に記載の方法を実施可能になる、コンピュータプログラム。
【請求項15】
チップであって、前記チップは、電子デバイス内のメモリーに接続されて、請求項1から
11のいずれか一項に記載の方法を実施するように前記電子デバイスを制御する、チップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年8月1日に中国国家知識産権局に提出された「事業者ネットワーク切り替え方法および電子デバイス」と題する中国特許出願第201910707875.8号の優先権を主張するものであり、同特許出願は参照によりその全体が本書に組み入れられる。本出願は、2019年10月31日に中国国家知識産権局に提出された「事業者ネットワーク切り替え方法および電子デバイス」と題する中国特許出願第201911063088.0号の優先権を主張するものであり、同特許出願は参照によりその全体が本書に組み入れられる。
【0002】
本出願は端末技術分野に関し、特に、事業者ネットワーク切り替え方法および電子デバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
現在、端末技術の発展にともない、デバイスのセキュリティを向上させ、ユーザー操作を容易にするなどのために、埋め込み型ユニバーサル集積回路カード(embedded universal integrated circuit card、eUICC)技術が導入されている。eUICCは、ユニバーサル集積回路カード(universal integrated circuit card、UICC)をパッケージングやはんだ付けなどによって電子デバイスに埋め込むことによって形成される。したがって、eUICCを挿入したりeUICCを取り外したりするのは不便であり、eUICCは、盗まれたり不正利用されたりするリスクを回避するために、UICCのようにランダムに交換することはできない。eUICCは、埋め込み型加入者識別モジュール(embedded subscriber identification module、eSIM)と呼ばれることもある。eSIM技術によると、電子デバイスは通常、複数のプロファイル(profile)を記憶できる。プロファイルは事業者ネットワークにアクセスするために使用され、ユーザーの要求に基づいて電子デバイスに記憶できる。具体的に述べると、プロファイルは、集積回路カード識別情報(integrate circuit card identity、ICCID)、国際モバイル加入者識別情報(international mobile subscriber identity、IMSI)、鍵識別子(key identifier、KI)、認証アルゴリズム、ネットワーク構成関連パラメータ、個人識別番号(personal identification number、PIN)、PINロック解除鍵(PIN unlocking key、PUK)、および電話番号などのパラメータを含み得る。したがって、電子デバイスが複数のプロファイルを記憶する場合は、電子デバイスは、複数のプロファイルを切り替えることによって柔軟な事業者ネットワーク切り替えを実施できる。しかしながら、従来の技術では、電子デバイスが複数のプロファイルを切り替えることによって事業者ネットワークの切り替えを実施する場合に、ユーザーの手動操作が必要となり、ユーザーエクスペリエンスは不満足である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本出願は、事業者ネットワーク切り替え方法および電子デバイスを提供し、その結果、電子デバイスが2つ以上のプロファイルを記憶している場合に、ネットワーク接続が切断された後にネットワーク接続が復元されると、電子デバイスは、有効なプロファイルを自動的に切り替えることで対応する事業者ネットワークにアクセスでき、ユーザーエクスペリエンスの向上に役立つ。
【0005】
第1の態様によると、本出願の一実施形態は、電子デバイスによって実施される事業者ネットワーク切り替え方法を提供する。電子デバイスは第1のプロファイルと第2のプロファイルとを記憶し、第1のプロファイルは現在有効なプロファイルである。電子デバイスは、第1のプロファイルに基づいて第1の事業者ネットワークにアクセスする。電子デバイスは、第1の操作が検出された場合に、第1の操作に応答して第1の事業者ネットワークへの接続を切断し、第1の操作は、ネットワーク接続を切断するために使用される。電子デバイスは、第1の事業者ネットワークへの接続を切断した後に、第2の操作を検出し、第2の操作は、ネットワーク接続を復元するために使用される。電子デバイスは、第1のプロファイルに対応するネットワーク検索結果および第2のプロファイルに対応するネットワーク検索結果を取得するために、第2の操作に応答して、第1のプロファイルおよび第2のプロファイルに基づいてネットワークを検索する。次に、電子デバイスは、第1のプロファイルに対応するネットワーク検索結果および第2のプロファイルに対応するネットワーク検索結果に基づいて、第2のプロファイルを有効化する。最後に、電子デバイスは、第2のプロファイルに基づいて第2の事業者ネットワークにアクセスする。このようにして、事業者ネットワークの切り替えが実施される。
【0006】
本出願の本実施形態において、電子デバイスは、ネットワークへの接続を切断した後に、ネットワーク接続を復元するために使用される操作を検出したときに、少なくとも2つのプロファイルに基づいてネットワークを検索できる。次に、有効化される必要があるプロファイルがネットワーク検索結果に基づいて決定されるので、電子デバイスによってアクセスされる事業者ネットワークはユーザーの要求を満たすことができる。加えて、ユーザーの手動操作なしで対応するプロファイルが有効化され、ユーザーエクスペリエンスの向上に役立つ。
【0007】
可能な一設計において、電子デバイスは、着信転送サービスをサブスクライブする要求を第1の事業者ネットワークへ送信し、着信転送サービスをサブスクライブする要求は、第1の電話番号への着信を第2の電話番号に転送するために使用され、第1の電話番号は第1のプロファイルに含まれている電話番号であり、第2の電話番号は第2のプロファイルに含まれている電話番号である。次に、電子デバイスは、着信転送サービスをサブスクライブする第1の応答を受信すると、第1の電話番号への着信が第2の電話番号に転送されることをユーザーに通知し、第1の応答は、着信転送サービスが正常にサブスクライブされたことを伝えるために使用され、第1の応答は、着信転送サービスをサブスクライブする要求に対して返される。
【0008】
前述のソリューションによると、電子デバイスは、着信転送サービスをサブスクライブする要求を第1の事業者ネットワークへ送信でき、その結果、第1の電話番号への着信は第2の電話番号に転送されるようになる。したがって、電子デバイスは、第2の事業者ネットワークにアクセスした後に、第1の電話番号への着信を逃すことはない。
【0009】
可能な一設計において、電子デバイスは、第1のプロファイルに対応するサービスパッケージの課金を停止する要求を第1の事業者ネットワークへ送信し、第1のプロファイルに対応するサービスパッケージの課金を停止する第2の応答を受信した後に、第1の事業者ネットワークが第1のプロファイルに対応するサービスパッケージの課金を停止することをユーザーに通知する。
【0010】
第2の応答は、第1のプロファイルに対応するサービスパッケージの課金の停止に失敗したことを伝えるために使用され、第2の応答は、第1のプロファイルに対応するサービスパッケージの課金を停止する要求に対して返される。
【0011】
前述の技術的なソリューションによると、電子デバイスは、第1のプロファイルに対応するサービスパッケージの課金を停止する要求を第1の事業者ネットワークへ送信でき、その結果、電子デバイスが第2の事業者ネットワークによって提供されるサービスを利用するときには、第1のプロファイルに対応するサービスパッケージの課金を停止でき、ユーザーの費用を削減するのに役立つ。加えて、第1の事業者ネットワークが第1のプロファイルに対応するサービスパッケージの課金を停止した後に、電子デバイスはさらに、第1のプロファイルに対応するサービスパッケージの課金が停止されたことをユーザーに通知できる。これは、ユーザーがサービスパッケージの現在の消費状況を知るのに役立つ。
【0012】
可能な一設計において、電子デバイスは、第2のプロファイルに対応するサービスパッケージの有効期間が第1の期間以上である場合に、第1のプロファイルに対応するサービスパッケージの課金を停止する要求を第1の事業者ネットワークへ送信する。電子デバイスは、第2のプロファイルに対応する有効期間が比較的短い場合に、第1のプロファイルを再び有効化できる。前述のソリューションでは、電子デバイスは、第2のプロファイルに対応する有効期間が比較的長い場合にのみ、第1のプロファイルに対応するサービスパッケージの課金を停止する要求を第1の事業者ネットワークへ送信する。これは、ユーザーの費用をさらに削減するのに役立つ。
【0013】
可能な一設計において、電子デバイスは、第2のプロファイルに対応するサービスパッケージをユーザーに通知する。このようにして、ユーザーは、電子デバイスが第2の事業者ネットワークにアクセスした後に、サブスクライブしているサービスパッケージを知ることができる。
【0014】
可能な一設計において、電子デバイスは第1のプロファイルを無効化する。
【0015】
可能な一設計において、電子デバイスは、第1のプロファイルに対応するネットワーク検索結果および第2のプロファイルに対応するネットワーク検索結果を取得するために、第1のプロファイル、第2のプロファイル、および電子デバイスの無線周波数能力に基づいて、ネットワークを検索する。これは、ネットワーク検索結果の信頼性を向上させるのに役立つ。
【0016】
可能な一設計において、電子デバイスは、第2の操作に応答して第1の地理的位置を取得し、第1の地理的位置は、ユーザーの現在の地理的位置を示すために使用される。電子デバイスは、第1の地理的位置と第2の地理的位置との間の距離が第1の閾値以上であるかどうかを判定し、第2の地理的位置は、電子デバイスが第1の操作に応答して第1の事業者ネットワークへの接続を切断する前に取得される。第1の地理的位置と第2の地理的位置との間の距離が第1の閾値以上である場合は、第1のプロファイルに対応するネットワーク検索結果および第2のプロファイルに対応するネットワーク検索結果を取得するために、電子デバイスは、第1のプロファイルおよび第2のプロファイルに基づいてネットワークを検索する。第1の地理的位置と第2の地理的位置との間の距離が第1の閾値以上である場合に、電子デバイスは、第1のプロファイルおよび第2のプロファイルに基づいてネットワークを検索するようにトリガーされ、有効なプロファイルを第2のプロファイルに切り替え、その結果、第1の地理的位置にて電子デバイスによってアクセスされる事業者ネットワークはユーザーの要求を満たすことができる。
【0017】
可能な一設計において、第1の地理的位置と第2の地理的位置との間の距離が、第1の閾値未満であり、かつ第2の閾値以上である場合は、第1の公共陸上モバイルネットワークPLMNを取得するために、電子デバイスは、第1のプロファイルに基づいてネットワークを検索し、第1の閾値は第2の閾値よりも大きい。電子デバイスはさらに、第1のPLMNが第2のPLMNと同じであるかどうかを判定し、第2のPLMNは、電子デバイスが第1の事業者ネットワークにアクセスするときに使用されるPLMNである。第1のPLMNが第2のPLMNと異なる場合は、第1のプロファイルに対応するネットワーク検索結果および第2のプロファイルに対応するネットワーク検索結果を取得するために、電子デバイスは、第1のプロファイルおよび第2のプロファイルに基づいてネットワークを検索する。第1の地理的位置と第2の地理的位置との間の距離が、第1の閾値未満であり、かつ第2の閾値以上であり、第1のPLMNが第2のPLMNと異なる場合は、電子デバイスは、第1のプロファイルおよび第2のプロファイルに基づいてネットワークを検索するようにトリガーされることができ、有効なプロファイルを第2のプロファイルに切り替え、その結果、第1の地理的位置にて電子デバイスによってアクセスされる事業者ネットワークはユーザーの要求を満たすことができる。
【0018】
可能な一設計において、電子デバイスは、第1のPLMNを取得するために、第2の操作に応答して、第1のプロファイルに基づいてネットワークを検索し、第1のPLMNが第2のPLMNと同じであるかどうかを判定し、第2のPLMNは、電子デバイスが第1の事業者ネットワークにアクセスするときに使用されるPLMNである。第1のPLMNが第2のPLMNと異なる場合は、第1のプロファイルに対応するネットワーク検索結果および第2のプロファイルに対応するネットワーク検索結果を取得するために、電子デバイスは、第1のプロファイルおよび第2のプロファイルに基づいてネットワークを検索する。第1のPLMNが第2のPLMNと異なる場合は、電子デバイスは、第1のプロファイルおよび第2のプロファイルに基づいてネットワークを検索するようにトリガーされることができ、有効なプロファイルを第2のプロファイルに切り替え、その結果、電子デバイスによってアクセスされる事業者ネットワークはユーザーの要求を満たすことができる。
【0019】
可能な一設計において、電子デバイスは、第1のプロファイルに対応するネットワーク検索結果、第2のプロファイルに対応するネットワーク検索結果、第1のプロファイルに対応するサービスパッケージ情報、および第2のプロファイルに対応するサービスパッケージ情報に基づいて、第2のプロファイルを有効化する、および/または
電子デバイスは、第1のプロファイルに対応するネットワーク検索結果、第2のプロファイルに対応するネットワーク検索結果、および予め構成されたネットワークブラックリストに基づいて、第2のプロファイルを有効化する。
【0020】
前述のソリューションでは、有効化される第2のプロファイルの精度を高めて、ユーザーの要求をさらに満たすため、電子デバイスは、第2のプロファイルを有効化することを決定するときに、ネットワーク検索結果に加えて、サービスパッケージ情報および/またはネットワークブラックリストをさらに参照できる。
【0021】
可能な一設計において、第1の操作は機内モードをオンにする操作であり、第2の操作は機内モードをオフにする操作であり、または、第1の操作は電源オフ操作であり、第2の操作は電源オン操作である。
【0022】
第2の態様によると、本出願の一実施形態は、電子デバイスによって実施される事業者ネットワーク切り替え方法を提供する。電子デバイスは第1のプロファイルと第2のプロファイルとを記憶し、第1のプロファイルは現在有効なプロファイルである。電子デバイスは、第1のプロファイルに基づいて第1の事業者ネットワークにアクセスし、第1の操作を検出し、第1の操作はネットワーク接続を切断するために使用される。電子デバイスは、第1の操作に応答して第1の事業者ネットワークへの接続を切断する。電子デバイスは、第1の事業者ネットワークへの接続を切断した後に、第2の操作を検出し、第2の操作はネットワーク接続を復元するために使用される。電子デバイスは、第2の操作に応答して第1の地理的位置を取得し、第1の地理的位置は、ユーザーの現在の地理的位置を示すために使用される。第1の地理的位置と第2の地理的位置との間の距離が第1の閾値以上である場合に、電子デバイスは第2のプロファイルを有効化し、第2のプロファイルに基づいて第2の事業者ネットワークにアクセスし、第2の地理的位置は、電子デバイスが第1の操作に応答して第1の事業者ネットワークへの接続を切断する前に取得される。
【0023】
本出願の本実施形態において、電子デバイスがネットワークへの接続を切断した後にネットワーク接続を復元するために使用される操作を検出したときに、電子デバイスは、第1の地理的位置と第2の地理的位置との間の距離が第1の閾値以上である場合に、第2のプロファイルを有効化でき、その結果、第1の地理的位置にて電子デバイスによってアクセスされる事業者ネットワークはユーザーの要求を満たすことができる。さらに、ユーザーの手動操作なしで対応するプロファイルが有効化され、ユーザーエクスペリエンスの向上に役立つ。
【0024】
可能な一設計において、電子デバイスは第3のプロファイルをさらに記憶する。第1の地理的位置と第2の地理的位置との間の距離が第1の閾値以上である場合は、第2のプロファイルに対応するネットワーク検索結果および第3のプロファイルに対応するネットワーク検索結果を取得するために、電子デバイスは、第2のプロファイルおよび第3のプロファイルに基づいてネットワークを検索し、第2のプロファイルに対応するネットワーク検索結果および第3のプロファイルに対応するネットワーク検索結果に基づいて、第2のプロファイルおよび第3のプロファイルにおいて第2のプロファイルを有効化することを決定し、次いで、第2のプロファイルを有効化する。これは、有効化されるプロファイルの精度をさらに向上させて、ユーザーの要求を満たすのに役立つ。
【0025】
第3の態様によると、本出願の一実施形態は、プロセッサとメモリーとを含む電子デバイスを提供する。プロセッサはメモリーに接続され、メモリーは、プログラム命令を記憶するように構成され、プロセッサは、メモリーに記憶されたプログラム命令を読み取って、本出願の実施形態における前述の態様、または前述の態様の可能な設計のいずれか1つによる方法を実施するように構成される。
【0026】
第4の態様によると、本出願の一実施形態はコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。このコンピュータ読み取り可能な記憶媒体はプログラム命令を記憶し、プログラム命令が電子デバイスで実行されると、電子デバイスは、本出願の実施形態における前述の態様、または前述の態様の可能な設計のいずれか1つによる方法を実施可能になる。
【0027】
第5の態様によると、本出願の一実施形態はコンピュータプログラム製品を提供する。このコンピュータプログラム製品が電子デバイスで実行されると、電子デバイスは、本出願の実施形態における前述の態様、または前述の態様の可能な設計のいずれか1つによる方法を実施可能になる。
【0028】
第6の態様によると、本出願の一実施形態はチップを提供する。このチップは電子デバイス内のメモリーに接続され、本出願の実施形態における前述の態様、または前述の態様の可能な設計のいずれか1つによる方法を実施するように電子デバイスを制御する。
【0029】
加えて、第3の態様から第5の態様によってもたらされる技術的効果については、設計における前述の方法の関連する説明を参照されたい。ここでは詳細を再度説明しない。
【0030】
本出願の実施形態における「接続」が2つのコンポーネント間の直接的な組み合わせまたは間接的な組み合わせを示すことに注意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1A】本出願の一実施形態によるインターフェイスの概略図である。
【
図1B】本出願の一実施形態によるインターフェイスの概略図である。
【
図1C】本出願の一実施形態によるインターフェイスの概略図である。
【
図1D】本出願の一実施形態によるインターフェイスの概略図である。
【
図2】本出願の一実施形態による電子デバイスのハードウェア構造の概略図である。
【
図3】本出願の一実施形態による電子デバイスのソフトウェア構造の概略図である。
【
図4】本出願の一実施形態による事業者ネットワーク切り替え方法の概略フローチャートである。
【
図5A】本出願の一実施形態による別のインターフェイスの概略図である。
【
図5B】本出願の一実施形態による別のインターフェイスの概略図である。
【
図5C】本出願の一実施形態による別のインターフェイスの概略図である。
【
図5D】本出願の一実施形態による別のインターフェイスの概略図である。
【
図6】本出願の一実施形態によるプロファイル選択方法の概略フローチャートである。
【
図7】本出願の一実施形態による別のインターフェイスの概略図である。
【
図8A】本出願の一実施形態による別のインターフェイスの概略図である。
【
図8B】本出願の一実施形態による別のインターフェイスの概略図である。
【
図9】本出願の一実施形態による別のインターフェイスの概略図である。
【
図10】本出願の一実施形態によるデバイス認証または認可方法の概略フローチャートである。
【
図11】本出願の一実施形態による別の事業者ネットワーク切り替え方法の概略フローチャートである。
【
図12】本出願の一実施形態による別の電子デバイスの構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本出願で別段の指示がある場合を除き、「/」が「または」を意味することを理解されたい。例えば、A/BはAまたはBを表し得る。本出願において、「および/または」は、関連付けられた対象を記述するための関連付けの関係のみを記述し、3つの関係が存在し得ることを表す。例えば、Aおよび/またはBは、以下の3つの場合を、すなわち、Aのみが存在する場合、AとBの両方が存在する場合、およびBのみが存在する場合を表すことができる。「少なくとも1つ」は1つ以上を意味し、「複数」は2つ以上を意味する。例えば、a、b、またはcのうちの少なくとも1つは、7つの場合を、すなわちa、b、c、aおよびb、aおよびc、bおよびc、ならびにa、bおよびcを、表すことができる。
【0033】
本出願において、「例」、「いくつかの実施形態において」、「いくつかの他の実施形態において」などの用語は、例、例証、または説明を表すために使用される。本出願において「一例」として記述される実施形態または設計方式は、別の実施形態または設計方式より好ましいものとして、またはより多くの利点を有するものとして、説明されるべきではない。正確には、「例」という語は、概念を特定の方式で提示するために使用される。
【0034】
加えて、本出願における「第1」および「第2」などの用語は、区別するためにのみ使用される。これらの用語は、相対的な重要性を示すもしくは暗示するものとして、または示された技術的特徴の数量を暗黙的に示すものとして、理解することはできない。これらの用語はまた、順序を示すまたは暗示するものとして理解することができない。
【0035】
本出願における「超える」という用語は、より大きいと、または以上であると、理解され得る。例えば、地理的位置Aと地理的位置Bとの間の距離が閾値1を超える場合は、地理的位置Aと地理的位置Bとの間の距離が閾値1以上であると、または地理的位置Aと地理的位置Bとの間の距離が閾値1よりも大きいと、理解され得る。本出願における「超えない」という用語は、未満であると、または以下であると、理解され得る。例えば、地理的位置Aと地理的位置Bとの間の距離が閾値2を超えない場合は、地理的位置Aと地理的位置Bとの間の距離が閾値2以下であると、または地理的位置Aと地理的位置Bとの間の距離が閾値2未満であると、理解され得る。
【0036】
本出願の実施形態におけるプロファイルが、事業者ネットワークにアクセスするために使用されるプロファイルであることを理解されたい。例えば、プロファイルは、ICCID、IMSI、KI、認証アルゴリズム、ネットワーク構成関連パラメータ、PIN、PUK、および電話番号を含み得る。eSIM技術をサポートする電子デバイスは、1つ以上のプロファイルを記憶できる。電子デバイスに記憶されるプロファイルは、ユーザーがサービスパッケージをサブスクライブした後に、事業者または第3者(例えば、カードベンダー)によって電子デバイスに配信されてよい。例えば、ユーザーがチャイナ・ユニコムのTencent Kingカードサービスパッケージをサブスクライブした後には、チャイナ・ユニコムまたは第3者が、チャイナ・ユニコムのネットワークにアクセスするために使用されるプロファイルを電子デバイスに配信する。別の一例として、ユーザーが英国の事業者EEの5Gサービスパッケージをサブスクライブした後には、英国の事業者EEまたは第3者が、英国の事業者EEのネットワークにアクセスするために使用されるプロファイルを電子デバイスに配信する。本出願の実施形態では、ユーザーが、ユーザーの要求に基づいて1つ以上の事業者のサービスパッケージをサブスクライブできることに注意されたい。
【0037】
海外旅行や出張が多いユーザーの場合、電子デバイスは通常、2つ以上のプロファイルを記憶する。例えば、ユーザーは、ユーザーが住む国の事業者のサービスパッケージをサブスクライブし、ユーザーが出張または旅行する国の事業者のサービスパッケージをサブスクライブし、ユーザーが住む国にユーザーがいるときには、電子デバイスは、ユーザーにサービスを提供するために、ユーザーが住む国の事業者ネットワークにアクセスでき、ユーザーが出張または旅行する国にユーザーが到着すると、電子デバイスは、ユーザーにサービスを提供するために、ユーザーが出張または旅行する国の事業者ネットワークにアクセスできる。このようにして、ユーザーは、ユーザーが出張または旅行する国に到着したときにネットワークにアクセスでき、ユーザーの通信は影響を受けず、これはさらにユーザーの費用を節約するのに役立つ。
【0038】
しかしながら、電子デバイスは、記憶されているプロファイルのうちの有効なプロファイルに基づいて事業者ネットワークにアクセスし、インターネットアクセスや音声通信などのサービスをユーザーに提供する。現在、電子デバイス内の有効なプロファイルは、手動操作なしで変更されない。したがって、ユーザーが、ユーザーが住む国からユーザーが出張または旅行する国に到着した場合に、対応する事業者ネットワークにアクセスして、電子デバイス上で事業者ネットワークの切り替えを実施するには、ユーザーが電子デバイスを手動で操作して対応するプロファイルを有効化する必要がある。例えば、ユーザーは、eSIM管理インターフェイスで操作を行うことによってプロファイルを有効化できる。
【0039】
例えば、電子デバイスがプロファイル1、プロファイル2、およびプロファイル3を記憶する場合は、
図1CのインターフェイスCにeSIM管理インターフェイスが示されてよい。インターフェイスCは、eSIM1オプション、eSIM2オプション、およびeSIM3オプションを含む。eSIM1オプションはプロファイル1を示すために使用され、eSIM2オプションはプロファイル2を示すために使用され、eSIM3オプションはプロファイル3を示すために使用される。例えば、eSIM1オプションによって示されるプロファイル1は、現在有効化されているプロファイルである。ユーザーがプロファイル2を有効化したい場合に、ユーザーはeSIM2オプションをタップする必要があり、電子デバイスは、ユーザーによるeSIM2オプションのタップに応答して、eSIM2に関連するインターフェイスをディスプレイに表示する。eSIM2に関連するインターフェイスは、
図1DのインターフェイスDに示されてよい。ユーザーは、プロファイルの有効化を制御するために使用される仮想ボタンをオンに設定でき、その結果、電子デバイスは上記の操作に応答してプロファイル2を有効化する。さらに、電子デバイスがただ1つの事業者ネットワークへのアクセスをサポートする場合に、プロファイル2が有効化されると、電子デバイスはプロファイル1の有効化を自動的に停止できる。あるいは、ユーザーは最初に、プロファイル1の有効化を停止するか、またはプロファイル1を無効化するための操作をeSIM1オプションで行い、次いでプロファイル2を有効化することができる。電子デバイスが2つ以上の事業者ネットワークへのアクセスをサポートする場合は、電子デバイスはプロファイル1とプロファイル2の両方を有効化できる。電子デバイスは、プロファイル2を有効化した後に、ユーザーにサービスを提供するために、プロファイル2に基づいて対応する事業者ネットワークにアクセスできる。
【0040】
ユーザーは
図1AのインターフェイスAで設定アイコンをタップでき、その結果、電子デバイスはシステム設定インターフェイスを表示する。例えば、システム設定インターフェイスは
図1BのインターフェイスBに示されてよい。ユーザーはeSIM管理オプションをタップでき、その結果、電子デバイスはeSIM管理インターフェイスCを表示する。あるいは、ユーザーは音声命令やショートカットジェスチャ操作などを使用して、電子デバイスにeSIM管理インターフェイスを表示させ、その結果、ユーザーは、ユーザーの要求に基づいて対応するプロファイルを有効化でき、または対応するプロファイルの有効化を停止できる。
【0041】
したがって、事業者ネットワークの切り替えを実施するためにプロファイルを手動で有効化する既存の方法は複雑であり、ユーザーエクスペリエンスは不満足である。特に、電子デバイスに複数のプロファイルが記憶されている場合には、ユーザーはさらに、有効化されるべき適切なプロファイルを決定する必要がある。加えて、ユーザーの経験か知識に基づいてユーザーによって決定された有効なプロファイルは、ユーザーにとって最も適切なプロファイルではない場合がある。これを踏まえ、本出願の実施形態は事業者ネットワーク切り替え方法を提供し、これにより電子デバイスは、電子デバイスの電源が入った後に、または機内モードがオフになった後に、2つ以上の記憶されているプロファイルに基づいてネットワークを検索し、次いで、ネットワーク検索結果に基づいてプロファイルを自動的に選択し、そのプロファイルを有効化することができる。このようにして、電子デバイスは事業者ネットワーク切り替えを自動的に実施でき、これはユーザーエクスペリエンスの向上に役立つ。
【0042】
以下では、電子デバイスと、かかる電子デバイスを使用する実施形態について、説明する。本出願の実施形態の電子デバイスは、タブレットコンピュータ、携帯電話機、車載デバイス、拡張現実(augmented reality、AR)/仮想現実(virtual reality、VR)デバイス、ラップトップコンピュータ、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータ(ultra-mobile personal computer、UMPC)、ネットブック、個人用デジタル補助装置(personal digital assistant、PDA)、ウェアラブルデバイス、車載端末、およびスマートホームデバイスなどであってよい。加えて、本出願の実施形態の電子デバイスは、代わりに、動物追跡および測位装置などであってもよい。
【0043】
例えば、
図2は、本出願の一実施形態による電子デバイスのハードウェア構造の概略図である。
図2に示されているように、電子デバイスは、プロセッサ210、内部メモリー221、外部メモリーインターフェイス222、カメラ230、ディスプレイ240、センサーモジュール250、オーディオモジュール260、スピーカ261、レシーバ262、マイクロフォン263、ヘッドセットジャック264、eSIMモジュール271、ユニバーサルシリアルバス(universal serial bus、USB)インターフェイス272、充電管理モジュール280、電力管理モジュール281、バッテリ282、モバイル通信モジュール291、および無線通信モジュール292を含む。加えて、いくつかの他の実施形態において、電子デバイスは、モーター、インジケータ、およびボタンなどをさらに含み得る。
【0044】
図2に示されているハードウェア構造が一例にすぎないことを理解されたい。本出願の実施形態の電子デバイスは、図に示されている電子デバイスよりも多いコンポーネントを、または少ないコンポーネントを、有してよく、2つ以上のコンポーネントが組み合わされてもよく、または異なるコンポーネント構成があってもよい。図に示されている様々なコンポーネントは、ハードウェア、ソフトウェア、または1つ以上の信号処理および/または特定用途向け集積回路を含むハードウェアとソフトウェアの組み合わせで実装されてよい。
【0045】
プロセッサ210は1つ以上の処理ユニットを含み得る。例えば、プロセッサ210は、アプリケーションプロセッサ(application processor、AP)、モデム、グラフィックス処理ユニット(graphics processing unit、GPU)、画像信号プロセッサ(image signal processor、ISP)、ビデオコーデック、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、ベースバンドプロセッサ、および/またはニューラルネットワーク処理ユニット(neural-network processing unit、NPU)を含み得る。具体的な実装では、種々の処理ユニットが独立したコンポーネントであってよく、または1つ以上のコンポーネントに統合されてもよい。
【0046】
いくつかの実施形態において、キャッシュは、プロセッサ210内にさらに配置されてよく、プログラムとデータを記憶するように構成される。本出願の実施形態のプログラムが、プログラム命令、コンピュータプログラム、またはコード命令などと呼ばれることもあることに注意されたい。これは限定されない。例えば、プロセッサ210内のキャッシュはキャッシュメモリーであってよい。キャッシュは、プロセッサ210によって使用、生成、または周期的に使用されたプログラムおよび/またはデータを記憶するように構成されてよい。プロセッサ210がプログラムおよび/またはデータを使用する必要がある場合は、プロセッサはキャッシュからプログラムまたはデータを直接呼び出すことができる。これは、プログラムまたはデータを得るためにプロセッサ210によって費やされる時間を短縮するのに役立ち、システム効率を上げる。
【0047】
内部メモリー221は、プログラムおよび/またはデータを記憶するように構成されてよい。いくつかの実施形態において、内部メモリー221はプログラム記憶領域とデータ記憶領域とを含む。プログラム記憶領域は、オペレーティングシステム(例えば、Android(登録商標)やiOS(登録商標)などのオペレーティングシステム)、および少なくとも1つの機能によって必要とされるプログラム(例えば、ネットワーク切り替え機能または通信機能)などを記憶するように構成されてよい。データ記憶領域は、電子デバイスの使用過程で作成、取得、および/または事前設定されるデータ(例えば、プロファイル、ネットワーク信号強度、ネットワーク規格、およびネットワーク識別子ブラックリスト)を記憶するように構成されてよい。例えば、プロセッサ210は内部メモリー221に記憶されたプログラムおよび/またはデータを呼び出すことができ、その結果、電子デバイスは対応する方法を実行して、1つ以上の機能を実現する。例えば、プロセッサ210は内部メモリー内のいくつかのプログラムおよび/またはデータを呼び出し、その結果、電子デバイスは本出願の実施形態で提供される事業者ネットワーク切り替え方法を実行し、ユーザーの手動操作なしに事業者ネットワークを自動的に切り替える機能を実施し、ユーザーエクスペリエンスの向上に役立つ。内部メモリー221は、高速ランダムアクセスメモリー、不揮発性メモリー、および/または同様のものであってよい。例えば、不揮発性メモリーは、1つ以上のディスクストレージデバイス、フラッシュメモリーデバイス、および/またはユニバーサルフラッシュストレージ(universal flash storage、UFS)のうちの少なくともいずれか1つを含み得る。
【0048】
外部メモリーインターフェイス222は、電子デバイスの記憶能力を拡大するために、外部メモリーカード(例えばMicro SDカード)に接続するように構成されてよい。外部メモリーカードは、データ記憶機能を実施するために、外部メモリーインターフェイス222を通じてプロセッサ210と通信する。例えば、電子デバイスは、外部メモリーインターフェイス222を通じて外部メモリーカードに画像、音楽、ビデオ、または文書などのコンテンツを記憶できる。
【0049】
カメラ230は、動画や静止画などを撮影するように構成されてよい。通常、カメラ230はレンズと画像センサーとを含む。レンズによって生成された光学像を使用して画像センサー上に物体が投影され、その後の処理のために光学的画像が電気信号に変換される。例えば、画像センサーは、電荷結合素子(charge coupled device、CCD)または相補型金属酸化膜半導体(complementary metal-oxide-semiconductor、CMOS)光電トランジスタであってよい。画像センサーは光信号を電気信号に変換し、次いで、電気信号をデジタル画像信号に変換するために、電気信号をISPへ伝送する。本出願の実施形態において、電子デバイスが1つ以上のカメラ230を含み得ることに注意されたい。これは限定されない。例えば、電子デバイスは5つのカメラ230を、例えば、3つの後面カメラと2つの前面カメラとを、含む。別の一例として、電子デバイスは3つのカメラ230を、例えば、2つの後面カメラと1つの前面カメラとを、含む。
【0050】
ディスプレイ240は表示パネルを含み得る。ユーザーは、ユーザーの要求に基づいて様々なユーザーインターフェイスをディスプレイ240に表示させることで、ユーザーの要求を満たすことができる。具体的に述べると、表示パネルは、液晶ディスプレイ(liquid crystal display、LCD)、有機発光ダイオード(organic light-emitting diode、OLED)、アクティブマトリックス有機発光ダイオード(active-matrix organic light emitting diode、AMOLED)、フレキシブル発光ダイオード(flex light-emitting diode、FLED)、MiniLED、MicroLED、Micro-OLED、または量子ドット発光ダイオード(quantum dot light emitting diodes、QLED)などであってよい。例えば、電子デバイスは、GPU、ディスプレイ240、およびアプリケーションプロセッサなどを使用して表示機能を実施できる。本出願の実施形態において、電子デバイスが1つ以上のディスプレイ240を含み得ることに注意されたい。これは限定されない。
【0051】
センサーモジュール250は1つ以上のセンサーを、例えば、タッチセンサー250Aと圧力センサー250Bとを、含み得る。いくつかの他の実施形態において、センサーモジュール250は、ジャイロスコープ、加速度センサー、指紋センサー、周囲光センサー、距離センサー、光近接センサー、骨伝導センサー、温度センサー、および測位センサー(例えば、全地球測位システム(global positioning system、GPS)センサー)などのうちのいずれか1つ以上をさらに含み得る。これは限定されない。
【0052】
タッチセンサー250Aは「タッチパネル」と呼ばれることもある。タッチセンサー250Aはディスプレイ240上に配置されてよい。タッチセンサー250Aがディスプレイ240上に配置される場合は、タッチセンサー250Aとディスプレイ240が「タッチ画面」と呼ばれることもあるタッチスクリーンを構成する。タッチセンサー250Aは、タッチセンサー250A上の、またはタッチセンサーの近くでのタッチ操作を検出するように構成される。タッチセンサー250Aは、タッチイベントのタイプを判定するために、検出されたタッチ操作をアプリケーションプロセッサに転送できる。電子デバイスは、ディスプレイ240を使用してタッチ操作に関連する視覚的出力などを提供できる。例えば、電子デバイスは、タッチセンサー250A上で、またはその近くで行われたタッチ操作の検出に応答してインターフェイスの切り替えを行い、切り替えられたユーザーインターフェイスをディスプレイ240に表示することができる。いくつかの他の実施形態において、タッチセンサー250Aは、電子デバイスの表面上の、ディスプレイ240の位置とは異なる位置に、配置されてもよい。
【0053】
圧力センサー250Bは、圧力信号を感知するように構成され、圧力信号を電気信号に変換できる。例えば、圧力センサー250Bはディスプレイ240上に配置されてよい。同じタッチ位置で行われるが、異なるタッチ操作強度を有するタッチ操作が、異なる操作命令に対応し得る。
【0054】
電子デバイスは、オーディオモジュール260、スピーカ261、レシーバ262、マイクロフォン263、ヘッドセットジャック264、およびアプリケーションプロセッサなどを使用して、オーディオ再生機能、録音機能、および音声覚醒機能などのオーディオ機能を実施できる。
【0055】
オーディオモジュール260は、オーディオデータに対してデジタル-アナログ変換および/またはアナログ-デジタル変換を実行するように構成されてよく、オーディオデータを符号化および/または復号するようにさらに構成されてよい。例えば、オーディオモジュール260はプロセッサ210内に配置されてよく、あるいはオーディオモジュール260のいくつかの機能モジュールがプロセッサ210内に配置される。
【0056】
「ラウドスピーカ」とも呼ばれるスピーカ261は、オーディオデータを音に変換して音を再生するように構成される。例えば、電子デバイスは、スピーカ261を使用して音楽を聴いたり、ハンズフリー通話に応答したり、音声プロンプトを送信したりするために使用されてよい。
【0057】
「イヤピース」とも呼ばれるレシーバ262は、オーディオデータを音に変換して音を再生するように構成される。例えば、電子デバイスを使用して通話に応答するときには、レシーバ262を人の耳に近づけて通話に応答できる。
【0058】
「マイク」または「マイク」とも呼ばれるマイクロフォン263は、音(例えば、人間によって発せられた音やデバイスによって発せられた音を含む、周囲の音)を集音し、音をオーディオ電気データに変換するように構成される。電話をかけたり、声を出したりするときに、ユーザーはマイクロフォン263に近づいて口を通じて音を発してよく、マイクロフォン263はユーザーが発した音を集音する。少なくとも1つのマイクロフォン263が電子デバイス上に配置されてよいことに注意されたい。例えば、音声信号を収集し、ノイズリダクション機能を実施するため、2つのマイクロフォン263が電子デバイス上に配置される。別の一例として、音声信号を収集するため、ノイズリダクションを実施するため、音源を特定するため、または指向性録音機能などを実施するため、代わりに、3つ、4つ、またはそれ以上のマイクロフォン263が電子デバイスに配置されてもよい。
【0059】
ヘッドセットジャック264は、有線ヘッドセットに接続するように構成される。ヘッドセットジャック264は、USBインターフェイス270、3.5mmオープンモバイル端末プラットフォーム(open mobile terminal platform、OMTP)規格インターフェイス、または米国セルラー通信工業会(cellular telecommunications industry association of the USA、CTIA)規格インターフェイスなどであってよい。
【0060】
eSIMモジュール271は電子デバイスに組み込まれ、電子デバイスから分離できない。具体的に述べると、電子デバイスは、会話、データ通信、およびインターネットアクセスなどの機能を実施するために、eSIMモジュール271を使用して事業者ネットワークにアクセスする。例えば、eSIMモジュール271は、モバイル通信グローバルシステム協会(global system for mobile communications associations、GSMA)リモートSIMプロビジョニング(remote SIM provisioning、RSP)通信プロトコルをサポートし、プロファイルのダウンロード、インストール、有効化、無効化、および削除などをサポートすることができる。したがって、電子デバイスは、異なるプロファイルを有効化することによって、異なる事業者ネットワーク間の柔軟な切り替えを実施する。例えば、eSIMモジュール271は、ユーザーの要求に基づいて複数のプロファイルを得ることができる。複数のプロファイルは、同じ事業者ネットワークにアクセスするために使用されるプロファイルを含み得、または別々の事業者ネットワークにアクセスするために使用されるプロファイルを含み得る。これは限定されない。いくつかの実施形態において、eSIMモジュール271はキャッシュをさらに含み得る。eSIMモジュール271は、事業者もしくは第3者から得られたプロファイルをキャッシュに記憶してよく、または事業者もしくは第3者から得られたプロファイルを内部メモリー221に記憶してもよい。例えば、電子デバイスはプロファイル1とプロファイル2を記憶する。プロファイル1は、電子デバイスによってeSIMモジュール271を使用して第1の事業者ネットワークから取得され、プロファイル2は、電子デバイスによってeSIMモジュール271を使用して第2の事業者ネットワークから取得される。例えば、第1の事業者ネットワークはチャイナ・ユニコムのネットワークであり、第2の事業者ネットワークはチャイナ・モバイルのネットワークである。電子デバイスは、プロファイル1が有効化されているがプロファイル2が有効化されていない場合に、プロファイル1に基づいてチャイナ・ユニコムのネットワークにアクセスする。
【0061】
いくつかの他の実施形態において、eSIMモジュール271は最大N個のプロファイルを記憶できる。N個のプロファイルのうちの別々のプロファイルを使用して同じ事業者ネットワークにアクセスでき、または別々のプロファイルを使用して別々の事業者ネットワークにアクセスすることもできる。これは限定されない。例えば、Nの値は2以上の正の整数であってよく、例えば、2、3、または5であってよく、Nの値は、実際の状況に基づいて電子デバイスにて事前に設定されてよい。
【0062】
USBインターフェイス272はUSB規格仕様に準拠するインターフェイスであり、具体的に述べると、Mini USBインターフェイス、Micro USBインターフェイス、またはUSB Type Cインターフェイスなどであってよい。USBインターフェイス272は、電子デバイスに充電するために充電器に接続するように構成されてよく、または電子デバイスと周辺機器との間でデータを伝送するように構成されてよく、またはヘッドセットを使用してオーディオを再生するためにヘッドセットに接続するように構成されてよい。例えば、USBインターフェイス272はヘッドセットジャック264であってよく、USBインターフェイス272は、別の電子デバイスに、例えばARデバイスまたはコンピュータに、接続するようにさらに構成されてよい。
【0063】
充電管理モジュール280は、充電器から充電入力を受け取るように構成される。充電器は無線充電器または有線充電器であってよい。有線充電が使用される一部の実施形態では、充電管理モジュール280は、USBインターフェイス270を通じて有線充電器から充電入力を受け取ることができる。無線充電が使用される一部の実施形態では、充電管理モジュール280は、電子デバイスの無線充電コイルを通じて無線充電入力を受け取ることができる。充電管理モジュール280はさらに、バッテリ282を充電している間に電力管理モジュール281を使用して電子デバイスに電力を供給できる。
【0064】
電力管理モジュール281は、バッテリ282に接続し、なおかつ充電管理モジュール280をプロセッサ210に接続するように構成される。電力管理モジュール281は、バッテリ282の入力および/または充電管理モジュール280の入力を受け取り、プロセッサ210、内部メモリー221、カメラ230、およびディスプレイ240などに電力を供給する。電力管理モジュール281は、バッテリ容量、バッテリサイクル数、およびバッテリの健全状態(漏電またはインピーダンス)などのパラメータを監視するようにさらに構成されてよい。いくつかの他の実施形態では、電力管理モジュール281が、代わりに、プロセッサ210内に配置されてもよい。いくつかの他の実施形態では、電力管理モジュール281と充電管理モジュール280が、代わりに、同一コンポーネント内に配置されてもよい。
【0065】
モバイル通信モジュール291は、電子デバイスに応用される2G/3G/4G/5Gなどを含む無線通信のためのソリューションを提供できる。モバイル通信モジュール291は、フィルタ、スイッチ、電力増幅器、および低ノイズ増幅器(low noise amplifier、LNA)などを含み得る。
【0066】
無線通信モジュール292は、無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area networks、WLAN)(例えば、ワイヤレスフィデリティ(wireless fidelity、Wi-Fi)ネットワーク)、ブルートゥース(登録商標)(Bluetooth、BT)、全地球的航法衛星システム(global navigation satellite system、GNSS)、周波数変調(frequency modulation、FM)、近距離通信(near field communication、NFC)技術、赤外線(infrared、IR)技術などを含み、電子デバイスに応用される、無線通信ソリューションを提供できる。無線通信モジュール292は、少なくとも1つの通信プロセッサモジュールを統合する1つ以上のコンポーネントであってよい。
【0067】
いくつかの実施形態において、電子デバイスのアンテナ1はモバイル通信モジュール291に接続され、アンテナ2は無線通信モジュール292に接続され、その結果、電子デバイスは別のデバイスと通信できる。具体的に述べると、モバイル通信モジュール291はアンテナ1を通じて別のデバイスと通信でき、無線通信モジュール292はアンテナ2を通じて別のデバイスと通信できる。
【0068】
例えば、
図3は、本出願の一実施形態による電子デバイスのソフトウェアアーキテクチャの概略図である。電子デバイスは、具体的には、決定モジュール301とネットワーク検索モジュール303とを含む。いくつかの他の実施形態において、電子デバイスは、位置検出モジュール302と、ネットワークブラックリスト管理モジュール304と、サブスクリプションモジュール305と、通知モジュール306とのうちのいずれか1つ以上をさらに含む。
【0069】
図3に示されている決定モジュール301、位置検出モジュール302、ネットワーク検索モジュール303、ネットワークブラックリスト管理モジュール304、サブスクリプションモジュール305、および通知モジュール306が、
図2に示されているプロセッサ210内の1つ以上の処理ユニットに統合されてよいことに注意されたい。例えば、決定モジュール301、位置検出モジュール302、ネットワーク検索モジュール303、ネットワークブラックリスト管理モジュール304、サブスクリプションモジュール305、および通知モジュール306のうちの一部または全部は、アプリケーションプロセッサや専用プロセッサなどの1つ以上のプロセッサに統合されてよい。例えば、本出願の実施形態における専用プロセッサは、DSP、または特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit、ASIC)チップなどであってよい。いくつかの他の実施形態において、決定モジュール301、位置検出モジュール302、ネットワーク検索モジュール303、ネットワークブラックリスト管理モジュール304、サブスクリプションモジュール305、および通知モジュール306は、別々のモジュールに別々に統合されてよく、モジュールのいくつかは、同じモジュールに統合されてもよいなどである。これは限定されない。例えば、ネットワークブラックリスト管理モジュール304は
図2に示されているeSIMモジュール271に統合され、決定モジュール301、位置検出モジュール302、ネットワーク検索モジュール303、サブスクリプションモジュール305、および通知モジュール306は、
図2に示されているプロセッサ210に統合される。別の一例として、位置検出モジュール302は
図2に示されている測位センサー(例えば、GPSセンサー)に統合され、ネットワーク検索モジュール303と通知モジュール306は
図2に示されているモバイル通信モジュール291に統合され、ネットワークブラックリスト管理モジュール304は
図2に示されているeSIMモジュール271に統合され、決定モジュール301、サブスクリプションモジュール305、および通知モジュール306は、
図2に示されているプロセッサ210に統合される。
【0070】
図2に示されているソフトウェア構造が一例にすぎないことを理解されたい。本出願の実施形態の電子デバイスは、図に示されている電子デバイスより多いモジュールを、または少ないモジュールを、有してよく、または2つ以上のモジュールが組み合わされてもよい。図に示されている様々なモジュールは、ハードウェア、ソフトウェア、または1つ以上の信号処理および/または特定用途向け集積回路を含むハードウェアとソフトウェアの組み合わせで実装されてよい。
【0071】
決定モジュール301は、第1のトリガーイベントが検出されると(例えば、電子デバイスの電源が入る、機内モードがオフになる、または電子デバイスがネットワークから切断する)、少なくとも2つの記憶されたプロファイルに対応するネットワーク検索結果を取得するために、少なくとも2つの記憶されたプロファイルに基づいてネットワークを検索するようにネットワーク検索モジュール303をトリガーするように構成され、次いで、ネットワーク検索モジュール303は、少なくとも2つのプロファイルに対応する取得されたネットワーク検索結果を決定モジュール301に返す。そして、決定モジュール301は、少なくとも2つのネットワーク検索結果に基づいて少なくとも2つのプロファイルから1つのプロファイルを選択し(説明を容易にするため、以下では、決定モジュール301によって選択されるプロファイルが第1のプロファイルであり、第1のプロファイルが第1の事業者ネットワークにアクセスするために使用される一例を使用する)、eSIMモジュール271に第1のプロファイルを通知する。現在有効化されているプロファイル(説明を容易にするため、以下では、電子デバイスに記憶されたプロファイルのうちの現在有効化されているプロファイルが第2のプロファイルであり、第2のプロファイルが第2の事業者ネットワークにアクセスするために使用される例を使用する)が第1のプロファイルではない場合は、eSIMモジュール271が第2のプロファイルを無効化するか、または第2のプロファイルの有効化を停止し、第1のプロファイルを自動的に有効化し、次いで、決定モジュール301へプロファイル有効化通知を送信し、第1のプロファイルに基づいて第1の事業者ネットワークにアクセスする手順を開始する。
【0072】
少なくとも2つのプロファイルはネットワーク検索モジュール303によってeSIMモジュール271から取得されてよく、または少なくとも2つのプロファイルは決定モジュール301によってネットワーク検索モジュール303へ送信されてもよい。例えば、第1のトリガーイベントを検出したときに、決定モジュール301は少なくとも2つのプロファイルをネットワーク検索モジュール303へ送信してよく、または、少なくとも2つのプロファイルを指示するために使用される情報(例えば、少なくとも2つのプロファイルインデックス)をネットワーク検索モジュール303へ送信してもよい。ネットワーク検索モジュール303は、少なくとも2つのプロファイルを指示するために使用される情報に基づいて、eSIMモジュール271から少なくとも2つのプロファイルを取得することができる。
【0073】
ネットワーク検索モジュール303が記憶されている全てのプロファイルに基づいてネットワークを検索してよいこと、または記憶されている全てのプロファイルの一部に基づいてネットワークを検索してもよいことに注意されたい。記憶されているプロファイルのうちのある特定のプロファイルであって、ネットワーク検索モジュール303がネットワークを検索する際に基礎となる該ある特定のプロファイルは、特定の既定ポリシーに関連し得る。例えば、ネットワーク検索モジュール303は、記憶されている全てのプロファイルのうちの一プロファイルであって、ユーザーの地理的位置が属する国の事業者ネットワークにアクセスするために使用される該プロファイルに基づいて、ネットワークを検索する。例えば、電子デバイスは、プロファイル1と、プロファイル2と、プロファイル3とを既に記憶している。プロファイル1は、中国の事業者のネットワークにアクセスするために使用され、プロファイル2とプロファイル3は、英国の事業者のネットワークにアクセスするために使用される。ユーザーの地理的位置が属する国が英国である場合は、ネットワーク検索モジュール303は、プロファイル2とプロファイル3とに基づいてネットワークを検索する。例えば、電子デバイスがネットワークを検索する際に基礎となるプロファイルは決定モジュール301によって決定されてよく、またはネットワーク検索モジュール303によって決定されてもよい。
【0074】
いくつかの他の実施形態において、決定モジュール301は、第1のトリガーイベントを検出すると、まずは第2のプロファイルに基づいてネットワークを検索するようにネットワーク検索モジュール303をトリガーし、現在のネットワーク検索で得られたPLMNが以前のネットワーク検索で得られたPLMNと同じであるかどうか判定することができる。これらのPLMNが異なる場合は、決定モジュール301へネットワーク検索通知が送信される。決定モジュール301は、ネットワーク検索通知を受信した後に、少なくとも2つの記憶されているプロファイルに基づいてネットワークを検索するようにネットワーク検索モジュール303をトリガーする。あるいは、いくつかの他の実施形態において、決定モジュール301は、第1のトリガーイベントを検出すると、まずは位置検出モジュール302へ位置検出通知を送信してもよい。位置検出モジュール302は、位置検出通知を受信した後に、ユーザーの現在の地理的位置を取得し、得られたユーザーの現在の地理的位置と以前に得られたユーザーの地理的位置との間の距離が第1の閾値を超えるかどうか判定する。この距離が第1の閾値を超える場合は、決定モジュール301へネットワーク検索通知が送信される。決定モジュール301は、ネットワーク検索通知を受信した後に、少なくとも2つの記憶されているプロファイルに基づいてネットワークを検索するようにネットワーク検索モジュール303をトリガーする。さらに、いくつかの他の実施形態において、得られたユーザーの現在の地理的位置と以前に得られたユーザーの地理的位置との間の距離が第1の閾値を超えないが、第2の閾値を超える場合は、ネットワーク検索モジュール303は、有効化されているプロファイルに基づいてネットワークを検索するようにトリガーされる。ネットワーク検索モジュール303は第2のプロファイルに基づいてネットワークを検索し、現在のネットワーク検索で得られたPLMNが以前のネットワーク検索で第2のプロファイルに基づいて得られたPLMNと同じであるかどうか判定する。これらのPLMNが異なる場合は、位置検出モジュール302は、決定モジュール301へネットワーク検索通知を送信するようにトリガーされる。第1の閾値と第2の閾値が予め設定されてよいことに注意されたい。第1の閾値は第2の閾値よりも大きい。例えば、第1の閾値は300 kmであり、第2の閾値は150 kmである。
【0075】
いくつかの他の実施形態において、決定モジュール301は、第1のトリガーイベントを検出したときに、または位置検出モジュール302もしくはネットワーク検索モジュール303によって送信されたネットワーク検索通知を受信したときに、少なくとも2つのプロファイルに対応する事業者のサービスパッケージ情報を取得するようにサブスクリプションモジュール305をトリガーするように構成されている。サブスクリプションモジュール305は少なくとも2つのプロファイルに対応するサービスパッケージ情報を取得し、サービスパッケージ情報を決定モジュール301へ送信する。決定モジュール301は、少なくとも2つのプロファイルに対応するサービスパッケージ情報および/または少なくとも2つのプロファイルに対応するネットワーク検索結果に基づいて、少なくとも2つのプロファイルから1つのプロファイルを選択できる。
【0076】
いくつかの他の実施形態において、決定モジュール301は、第1のトリガーイベントを検出したときに、または位置検出モジュール302もしくはネットワーク検索モジュール303によって送信されたネットワーク検索通知を受信したときに、ネットワークブラックリスト管理モジュール304からネットワークブラックリストを取得するようにさらに構成される。決定モジュール301は、ネットワークブラックリスト内のネットワークへのアクセスを回避するために、ネットワークブラックリストを参照して少なくとも2つのプロファイルから第1のプロファイルを選択する。
【0077】
加えて、第2のプロファイルが第1のプロファイルと異なる場合は、eSIMモジュール271が決定モジュール301へ事業者ネットワーク切り替え通知を送信する。決定モジュール301は、事業者ネットワーク切り替え通知を受信した後に、第2の事業者ネットワークへ、着信転送サービスをサブスクライブする要求および/または第2のプロファイルに対応するサービスパッケージの課金を停止する要求を送信する。サブスクリプションモジュール305を使用することによって、着信転送サービスをサブスクライブする応答を、および/または第2のプロファイルに対応するサービスパッケージの課金を停止する応答を、受信した後に、決定モジュール301は、第1のプロファイルを有効化して第2のプロファイルを無効化するようにeSIMモジュール271をトリガーする。eSIMモジュール271は、第1のプロファイルが有効化されたことを伝える通知を決定モジュール301へ送信し、決定モジュール301は、第1のプロファイルに基づいて、第1の事業者ネットワークにアクセスする手順を開始する。
【0078】
さらに、サブスクリプションモジュール305を使用することによって、着信転送サービスをサブスクライブする応答を、および/または第2のプロファイルに対応するサービスパッケージの課金を停止する応答を、受信した後に、決定モジュール301はさらに、第2のプロファイルに対応するサービスパッケージの課金を停止することを、および/または第2のプロファイルに含まれている電話番号への着信を第1のプロファイルに含まれている電話番号に転送することを、事業者に指示するように、通知モジュール306をトリガーする。
【0079】
いくつかの他の実施形態において、決定モジュール301は、第1のプロファイルに基づいて第1の事業者ネットワークにアクセスした後に、第1のプロファイルに対応するサービスパッケージ情報を取得するようにサブスクリプションモジュール305をトリガーし、サブスクリプションモジュール305によって送信される第1のプロファイルに対応するサービスパッケージ情報を受信した後に、第1のプロファイルに対応するサービスパッケージ情報をユーザーに通知するように通知モジュール306をトリガーする。このようにして、ユーザーは事業者ネットワークのサービスパッケージを知ることができる。
【0080】
以下の実施形態は、前述のハードウェア構造および/またはソフトウェア構造を有する電子デバイスで実施されてよい。
【0081】
以下では、電子デバイスが少なくとも2つのプロファイルを記憶し、第1のプロファイルが記憶されているプロファイルのうちの現在有効化されているプロファイルである一例を使用して、本出願の実施形態の事業者ネットワーク切り替え方法を説明する。
【0082】
例えば、機内モードをオンおよびオフにするシナリオを一例として使用する。
図4は、本出願の一実施形態による事業者ネットワーク切り替え方法の概略フローチャートである。この方法は、具体的には以下のステップを含む。
【0083】
401:電子デバイスは第1のプロファイルに基づいて第1の事業者ネットワークにアクセスする。
【0084】
いくつかの実施形態において、電子デバイスは、第1の事業者ネットワークにアクセスした後に、電子デバイスが第1の事業者ネットワークにアクセスしたことをユーザーに通知できる。例えば、電子デバイスは、電子デバイスが第1の事業者ネットワークにアクセスしたことをユーザーに通知するために、第1の事業者の識別子をユーザーに通知できる。例えば、第1の事業者の識別子はチャイナ・モバイルである。電子デバイスは、第1の事業者ネットワークにアクセスした後に、電子デバイスがチャイナ・モバイルのネットワークにアクセスしたことをユーザーに通知するために、ユーザーに向けてディスプレイでチャイナ・モバイルの識別子を表示できる。例えば、電子デバイスは、
図5Aに示されているユーザーインターフェイスのステータスバーにチャイナ・モバイルの識別子を表示する。
【0085】
402:電子デバイスは機内モードをオンにする操作を検出する。
【0086】
例えば、機内モードをオンにする操作は、機内モードのオンまたはオフを制御するために使用される仮想ボタンに対してユーザーによって行われる操作であってよい。機内モードのオンまたはオフを制御するために使用される仮想ボタンはシステム設定インターフェイスに配置されてよく、またはプルアップインターフェイスもしくはドロップダウンメニューインターフェイスなどに配置されてもよい。例えば、システム設定インターフェイスは、設定アイコンをタップする操作に応答して電子デバイスによって表示されてよい。例えば、プルアップインターフェイスは、ユーザーによるディスプレイ上でのスワイプアップ操作に応答して電子デバイスによって表示されてよい。例えば、ドロップダウンメニューのインターフェイスは、ユーザーによるディスプレイ上でのスワイプダウン操作に応答して電子デバイスによって表示されてよい。
【0087】
例えば、電子デバイスは、
図5Aに示されているユーザーインターフェイスをディスプレイに表示し、ユーザーによるディスプレイ上でのスワイプダウン操作を検出し、ユーザーによるスワイプダウン操作に応答してディスプレイ上に制御インターフェイスを表示し、この制御インターフェイスは、機内モードのオンまたはオフを制御するために使用される仮想ボタンを含む。例えば、制御インターフェイスは
図5Bに示されているユーザーインターフェイスであってよい。
【0088】
別の一例として、機内モードをオンにする操作は、代わりに、ショートカットジェスチャ操作、例えば、3本の指でスワイプアップする操作、または音声命令であってよい。
【0089】
403:電子デバイスは、機内モードをオンにする操作に応答して、第1の事業者ネットワークへの接続を切断する。
【0090】
いくつかの他の実施形態において、電子デバイスはさらに、機内モードをオンにする操作に応答して、機内モードがオンになっていることをユーザーに通知できる。例えば、電子デバイスはさらに、機内モードがオンになっていることをユーザーに通知するために、ユーザーインターフェイスにおいて第1の事業者の識別子を機内モードの識別子に置き換えることができる。例えば、電子デバイスは、機内モードのオンまたはオフを制御するために使用される仮想ボタンをタップする操作に応答して、ユーザーインターフェイスのステータスバーに機内モードの識別子を表示し、第1の事業者の識別子を表示しなくなり、機内モードがオンにされて第1の事業者ネットワークへの接続が切断されたことをユーザーに通知する。
【0091】
404:電子デバイスは機内モードをオフにする操作を検出する。
【0092】
例えば、電子デバイスが機内モードをオンにした後に、機内モードをオフにする操作は、機内モードのオンまたはオフを制御するために使用される仮想ボタンに対する操作、ショートカットジェスチャ操作、または音声命令であってよい。
【0093】
405:電子デバイスは、機内モードをオフにする操作に応答して、記憶されているプロファイルのうちの少なくとも2つのプロファイルに基づいてネットワークを検索し、少なくとも2つのプロファイルに対応するネットワーク検索結果を取得する。
【0094】
いくつかの実施形態において、電子デバイスはさらに、機内モードをオフにする操作に応答して、電子デバイスがネットワークを検索していることをユーザーに通知する。例えば、電子デバイスは、ユーザーによる機内モードのオンまたはオフを制御するために使用される仮想ボタンをタップする操作に応答して、ディスプレイにプロンプト情報を表示する。このプロンプト情報は、電子デバイスがネットワークを検索していることを通知するために使用される。例えば、プロンプト情報は「ネットワークを検索中」であってよい。例えば、
図5Cに示されているように、電子デバイスは、電子デバイスが機内モードをオフにしてネットワークを検索していることをユーザーに通知するために、ステータスバーにて機内モードの識別子を「ネットワークを検索中」に置き換える。
【0095】
例えば、電子デバイスに記憶されている少なくとも2つのプロファイルは、プロファイル1とプロファイル2とを含む。この場合、プロファイル1とプロファイル2のいずれか一方は第1のプロファイルである。電子デバイスは、機内モードをオフにする操作に応答して、プロファイル1とプロファイル2とに基づいてネットワークを検索し、プロファイル1に対応するネットワーク検索結果とプロファイル2に対応するネットワーク検索結果を取得する。別の一例として、電子デバイスに記憶されている少なくとも2つのプロファイルは、プロファイル1と、プロファイル2と、プロファイル3とを含む。この場合、プロファイル1、プロファイル2、およびプロファイル3のいずれか1つが、電子デバイスに記憶されているプロファイルのうちの第1のプロファイルである。電子デバイスは、機内モードをオフにする操作に応答して、プロファイル1、プロファイル2、およびプロファイル3に基づいてネットワークを検索してよく、またはプロファイル1およびプロファイル2に基づいてネットワークを検索してもよく、またはプロファイル2およびプロファイル3に基づいてネットワークを検索してもよく、またはプロファイル1およびプロファイル3に基づいてネットワークを検索してもよい。この場合、プロファイル1、プロファイル2、およびプロファイル3のうちの一プロファイルであって、電子デバイスがネットワークを検索する際に基礎となる該プロファイルは、特定の既定ポリシーに関連する。詳細については、
図3のソフトウェアアーキテクチャにおける特定の既定ポリシーに関する前述の関連説明を参照されたい。ここでは詳細を再度説明しない。
【0096】
例えば、電子デバイスは、電子デバイスのデバイスハードウェア能力(例えば、無線周波数能力、ならびに変調および復調能力)を参照して、記憶されているプロファイルのうちの少なくとも2つのプロファイルに基づいてネットワークを検索し、少なくとも2つのプロファイルに対応するネットワーク検索結果を取得することができる。これは、ネットワーク検索効率を上げるのに役立つ。
【0097】
例えば、電子デバイスはプロファイル1に基づいてネットワークを検索する。プロファイル1は電子デバイスに記憶されているプロファイルのうちの第1のプロファイルであってよく、または別のプロファイルであってもよい。これは限定されない。例えば、電子デバイスの無線周波数能力は、ネットワーク規格5Gをサポートせず、ネットワーク規格2G、3G、および4Gをサポートする。電子デバイスは、2G、3G、および4Gネットワークでプロファイル1に基づいてネットワークを検索でき、5Gネットワークではネットワークを検索しなくてよい。別の一例として、プロファイル1に基づいてネットワークを検索するときに、電子デバイスは3Gネットワークと4Gネットワークの両方を見つける。3Gにおける電子デバイスの変調および復調能力が4Gにおけるそれより良好である場合に、3Gネットワークのネットワーク信号強度が4Gネットワークのそれよりわずかに弱いときには、電子デバイスは、プロファイル1に対応するネットワーク検索結果として3Gネットワークに関連する見つかった情報を使用できる。しかしながら、4Gネットワークのネットワーク信号強度と3Gネットワークのネットワーク信号強度との差が閾値を超える場合は、すなわち、4Gネットワークのネットワーク信号強度が3Gネットワークのそれよりはるかに強い場合は、電子デバイスは、プロファイル1に対応するネットワーク検索結果として4Gネットワークに関連する見つかった情報を使用する。
【0098】
ネットワーク検索結果は、ネットワーク識別子、ネットワーク規格、ネットワーク信号強度、およびeSIMプロファイルのデバイスがローミングしているかどうかを示すために使用される情報などのうちのいずれか1つ以上を含み得る。例えば、ネットワーク識別子は、事業者のPLMN、またはカスタマイズされた識別子であってよい。ネットワーク規格は、2G、3G、4G、5G、または上位のネットワーク規格(例えば、6G)などを含み得る。ネットワーク信号強度は、例えば受信信号コード電力(receive signal code power、RSCP)および/または受信信号強度指示(received signal strength indication、RSSI)などの関連パラメータを含み得る。例えば、本出願の本実施形態では、1ビット以上の情報を使用してプロファイルがローミングしているかどうかを示すことができる。例えば、ビット値1はプロファイルがローミングしていることを示し、ビット値0はプロファイルがローミングしていないことを示す。
【0099】
加えて、いくつかの実施形態において、電子デバイスがプロファイルに基づいてネットワークを見つけられない場合は、プロファイルに対応するネットワーク検索結果はヌルである。
【0100】
例えば、電子デバイスは、N個の記憶されているプロファイルに基づいてネットワークを検索し、Nは2以上の正の整数である。N個のプロファイルに対応するネットワーク検索結果を表1に示すことができる。
【0101】
【0102】
図3の電子デバイスを一例として使用する。機内モードをオフにする操作に応答して、決定モジュール301は、デバイスハードウェア能力を参照して、記憶されているプロファイルのうちの少なくとも2つのプロファイルに基づいてネットワークを検索するようにネットワーク検索モジュール303をトリガーし、少なくとも2つのプロファイルに対応するネットワーク検索結果を取得する。
【0103】
いくつかの実施形態において、電子デバイスはさらに、ネットワークブラックリストを参照して、記憶されているプロファイルのうちの少なくとも2つのプロファイルに基づいてネットワークを検索できる。ネットワークブラックリストは1つ以上のネットワーク識別子を含み得る。このようにして、電子デバイスは、ネットワークを検索するときにネットワークブラックリスト内のネットワークを避ける。例えば、ネットワークブラックリストは予め構成されてよい。例えば、ネットワークブラックリストは電子デバイスの引き渡し前に予め構成される。別の一例として、別々の地理的位置が別々のネットワークブラックリストに対応する。機内モードをオフにする操作に応答して、電子デバイスは、地理的位置に基づいて、サーバーまたは別のデバイスからユーザーの現在の地理的位置に対応するネットワークブラックリストを取得することができる。これは、ネットワーク検索の信頼性とネットワークブラックリスト構成の柔軟性を高めるのに役立つ。例えば、ユーザーの現在の地理的位置は、GPSセンサーによって得られる情報に基づいて電子デバイスによって取得されてよく、またはロケーションベースサービス(location based service、LBS)に基づいて決定されてもよい。地理的位置情報を取得する方式は、本出願の本実施形態で限定されない。
【0104】
さらに、いくつかの実施形態において、電子デバイスは、機内モードをオフにする操作に応答して、ユーザーの現在の地理的位置(この地理的位置を地理的位置1と呼ぶ)を取得し、地理的位置1と地理的位置2との間の距離が第1の閾値を超えるかどうかを判定する。地理的位置2は、ユーザーによる機内モードをオンにする操作に応答して電子デバイスによって取得されてよく、または地理的位置2は、地理的位置1が取得される前に最後に取得された地理的位置である。地理的位置1が取得される前に最後に取得された地理的位置が最後に取得された地理的位置と呼ばれることがあり、電子デバイスが地理的位置1を取得する前に最後に取得された地理的位置がユーザーによる機内モードをオンにする操作に応答して取得されてよく、または別のトリガーイベントに応答して取得されてもよいことに注意されたい。これは限定されない。地理的位置1と地理的位置2との間の距離が第1の閾値を超える場合は、電子デバイスは、記憶されているプロファイルのうちの少なくとも2つのプロファイルに基づいてネットワークを検索する。例えば、地理的位置1と地理的位置2との間の距離が第1の閾値を超えない場合は、電子デバイスは、第1のプロファイルに基づいてネットワークを検索して、第1の事業者ネットワークにアクセスすることができる。別の一例として、地理的位置1と地理的位置2との間の距離が第1の閾値を超えないが、第2の閾値を超える場合は、電子デバイスは、第1のプロファイルに基づいてネットワークを検索して事業者のPLMNを取得する(以下では、事業者のPLMNがPLMN1である一例を使用する)。電子デバイスは、PLMN1がPLMN2と同じであるかどうか判定する。PLMN2は、機内モードがオンにされる前に電子デバイスがアクセスする第1の事業者ネットワークの事業者のPLMNであってよく、またはPLMN2は、電子デバイスがPLMN1を取得する前に最後に取得されたPLMNであってよい。PLMN1が取得される前に最後に取得されたPLMNは、最後に取得されたPLMNと呼ばれることもある。PLMN1が取得される前に最後に取得されたPLMNが、電子デバイスがユーザーによる機内モードのオンに応答する前に取得されてよく、または別のトリガーイベントに応答して取得されてもよいことに注意されたい。これは限定されない。PLMN1がPLMN2と異なる場合、電子デバイスは、記憶されているプロファイルのうちの少なくとも2つのプロファイルに基づいてネットワークを検索する。PLMN1がPLMN2と同じである場合、電子デバイスは、第1のプロファイルに基づいてネットワークを検索して、第1の事業者ネットワークにアクセスすることができる。これは、電子デバイスによるネットワーク検索の回数を減らし、電子デバイスの電力消費量を減らすのに役立つ。
【0105】
いくつかの他の実施形態において、電子デバイスはさらに、機内モードをオフにする操作に応答して、まずは第1のプロファイルに基づいてネットワークを検索して事業者のPLMNAを取得し、PLMNAがPLMNBと同じであるかどうかを判定することができる。PLMNBについては、前述の例におけるPLMN2の関連説明を参照されたい。PLMNAがPLMNBと同じである場合、電子デバイスは第1のプロファイルに基づいて事業者ネットワークにアクセスできる。PLMNAがPLMNBと異なる場合、電子デバイスはステップ405を実行する。
【0106】
例えば、記憶されているプロファイルのうちの少なくとも2つのプロファイルであって、電子デバイスがネットワークを検索する際に基礎となる該少なくとも2つのプロファイルは、記憶されているプロファイルの一部または全部であってよい。
【0107】
406:電子デバイスは、少なくとも2つのプロファイルに対応するネットワーク検索結果に基づいて少なくとも2つのプロファイルから第2のプロファイルを選択する。
【0108】
例えば、電子デバイスは、少なくとも2つのプロファイルから、ネットワーク検索結果が既定の条件を満たすプロファイルを第2のプロファイルとして選択できる。例えば、ネットワーク検索結果は、ネットワーク識別子、ネットワーク信号強度、ネットワーク規格、およびプロファイルがローミングしているかどうかを示すために使用される指示情報を含む。電子デバイスは、少なくとも2つのプロファイルから、非ローミング状態と、既定の閾値よりも大きいネットワーク信号強度とを示すプロファイルを、第2のプロファイルとして選択できる。既定の閾値は実際の要求に基づいて設定されてよい。プロファイルインデックスが表1の1、2、3、4、および5であるプロファイルに対応するネットワーク検索結果を一例として使用する。プロファイルインデックスが1、2、3、4、および5であるプロファイルのネットワーク検索結果において、非ローミング状態と、既定の閾値(例えば、-50 dbm)よりも大きいネットワーク信号強度とを示すプロファイルは、プロファイルインデックスが2であるプロファイルである。この場合は、プロファイルインデックスが2であるプロファイルが、5つのプロファイルから電子デバイスによって選択されるプロファイルである。
【0109】
別の一例として、電子デバイスは、少なくとも2つのプロファイルの各々に対応するネットワーク検索結果に基づいて、既定のアルゴリズムに従って、プロファイルに基づいて見つかった事業者ネットワークを別々にスコア付けすることができる。スコアは、プロファイルに基づいて見つかった事業者ネットワークを総合的に評価するために使用される。電子デバイスは、少なくとも2つのプロファイルに対応するスコアに基づいて、少なくとも2つのプロファイルから1つのプロファイルを第2のプロファイルとして選択する。例えば、電子デバイスは、少なくとも2つのプロファイルに対応するスコアの中で最大のスコアに対応するプロファイルを第2のプロファイルとして選択できる。既定のアルゴリズムは実際の状況に基づいて設定されてよい。例えば、ネットワーク検索結果に含まれるパラメータは、ネットワーク識別子、ネットワーク信号強度、プロファイルがローミングしているかどうかを示すために使用される情報、およびネットワーク規格である。種々のパラメータは別々の重みに対応し得る。具体的な重みは実際の状況に基づいて設定されてよい。例えば、種々のパラメータの重みを表2に示すことができる。
【0110】
【0111】
別の一例として、電子デバイスはさらに、デバイスハードウェア能力(例えば、無線周波数能力、ならびに変調および復調能力)を参照して、少なくとも2つのプロファイルに対応するネットワーク検索結果に基づいて、少なくとも2つのプロファイルから1つのプロファイルをプロファイル2として選択できる。例えば、少なくとも2つのプロファイルに対応するネットワーク検索結果は、プロファイルインデックスが表1の6およびNであるプロファイルに対応するネットワーク検索結果である。4Gにおける電子デバイスの変調および復調能力が5Gにおけるそれより良好であるが、ネットワーク規格4Gにおけるネットワーク信号強度がネットワーク規格5Gにおけるネットワーク信号強度よりわずかに弱い場合、電子デバイスは、プロファイルインデックスがNであるプロファイルを第2のプロファイルとして選択する。
【0112】
別の一例として、電子デバイスはさらに、少なくとも2つのプロファイルに対応するサービスパッケージ情報を参照して、少なくとも2つのプロファイルに対応するネットワーク検索結果に基づいて、少なくとも2つのプロファイルから1つのプロファイルを第2のプロファイルとして選択できる。これは、選択されたプロファイルに基づいてアクセスされる事業者ネットワークがインターネットアクセスや音声通信に対するユーザーの要求を満たすのに役立ち、費用をある程度節約する。
【0113】
サービスパッケージ情報は、ローミングシナリオのパッケージ情報と非ローミングシナリオのパッケージ情報とを含む。例えば、サービスパッケージ情報は、非ローミングシナリオにおけるデータトラフィック情報、音声通話時間、およびSMSメッセージ数、ならびにローミングシナリオにおけるデータトラフィック情報、音声通話時間、およびSMSメッセージ数を含み得る。サービスパッケージ情報はサービスパッケージの料金情報をさらに含み得る。例えば、サービスパッケージの料金情報は、非ローミングシナリオのパッケージ料金情報とローミングシナリオのパッケージ料金情報とを含む。サービスパッケージ情報は、電子デバイスがサービスパッケージをサブスクライブまたはプロビジョニングするときに事業者または第3者によって電子デバイスへ送信されてよく、または電子デバイスによって、機内モードをオフにする操作に応答して、プロファイルに基づいて電子デバイスに記憶されているサービスパッケージ情報から取得されてもよく、または電子デバイスによって、プロファイルに基づいて事業者または第3者から取得されてもよい。プロファイルに基づいてサービスパッケージ情報を取得する方式は、本出願の本実施形態で限定されない。
【0114】
例えば、電子デバイスがサービスパッケージ情報を参照して少なくとも2つのプロファイルから1つのプロファイルを第2のプロファイルとして選択するプロセスの詳細については、
図6に示されているプロファイル選択方法の概略フローチャートを参照されたい。この方法は、具体的には以下のステップを含む。
【0115】
601:電子デバイスは、少なくとも2つのプロファイルに対応するネットワーク検索結果が有効なネットワーク検索結果を含んでいるかどうかを判定する。はいの場合、ステップ602が実行される。そうでない場合は、この手順が終了する。ネットワーク検索結果がヌルでなければ、ネットワーク検索結果は有効なネットワーク検索結果である。例えば、プロファイル1に基づいてネットワークを検索する場合、電子デバイスはネットワークを見つけず、プロファイル1に対応するネットワーク検索結果はヌルであり、プロファイル1に対応するネットワーク検索結果は無効なネットワーク検索結果である。別の一例として、プロファイル2に基づいてネットワークを検索する場合、電子デバイスは事業者ネットワークを見つけ、プロファイル2に対応するネットワーク検索結果はヌルではなく、ネットワーク検索結果は、ネットワーク識別子、ネットワーク信号強度、およびネットワーク規格などの情報を含み得る。したがって、プロファイル2に対応するネットワーク検索結果は有効なネットワーク検索結果である。
【0116】
602:電子デバイスは、少なくとも2つのプロファイルに対応するサービスパッケージ情報を取得する。サービスパッケージ情報を取得する方式については、前述の関連説明を参照されたい。ここでは詳細を再度説明しない。
【0117】
603:電子デバイスは、少なくとも2つのプロファイルに対応するネットワーク検索結果に基づいて、少なくとも2つのプロファイルにおいてローミング状態のプロファイルと非ローミング状態のプロファイルとを決定する。
【0118】
604:電子デバイスは、プロファイルに対応するサービスパッケージ情報内のローミングシナリオの料金に基づいて、ローミング状態のいずれかのプロファイルに対応する優先サービスパッケージを決定し、プロファイルに対応するサービスパッケージ情報内の非ローミングシナリオの料金に基づいて、非ローミング状態のいずれかのプロファイルに対応する優先サービスパッケージを決定する。
【0119】
605:電子デバイスは、ステップ604で決定された優先サービスパッケージに基づいて、少なくとも2つのプロファイルから1つのプロファイルを第2のプロファイルとして選択する。
【0120】
ステップ601とステップ602がステップ603の前である限りは、ステップ601とステップ602の順序が本出願の本実施形態で限定されないことに注意されたい。
【0121】
例えば、少なくとも2つのプロファイルは、プロファイルインデックスが表1の1、2、5、および6であるプロファイルである。プロファイルインデックスが1であるプロファイルに対応するサービスパッケージ情報は、具体的には、非ローミングシナリオにおける5G(MB)トラフィック、300個のSMSメッセージ、および120分の音声通話を含む、月間レンタル料が39元であるサービスパッケージを伝えるために使用され、各サービスは、ローミングシナリオにおける実際の使用状況に基づいて別々に課金される。プロファイルインデックスが2であるプロファイルに対応するサービスパッケージ情報は、具体的には、非ローミングシナリオにおける10Gトラフィック、300個のSMSメッセージ、および180分の音声通話を含む、月間レンタル料が59元であるサービスパッケージを伝えるために使用される。プロファイルインデックスが5であるプロファイルに対応するサービスパッケージ情報は、具体的には、3Gトラフィック、100個のSMSメッセージ、および60分の音声通話を含む、月間レンタル料が29元であるサービスパッケージを伝えるために使用され、各サービスは、ローミングシナリオにおける実際の使用状況に基づいて別々に課金される。プロファイルインデックスが6であるプロファイルに対応するサービスパッケージ情報は、具体的には、非ローミングシナリオにおける20Gトラフィック、50個のSMSメッセージ、および100分の音声通話を含む、月間レンタル料が98元であるサービスパッケージを伝えるために使用される。プロファイルインデックスが1および5であるプロファイルが、プロファイルがローミングしていることを伝える情報に対応しており、ローミング中のプロファイルであることは、表1から分かる。したがって、電子デバイスは、プロファイルインデックス1および5に対応するサービスパッケージ情報内のローミングシナリオの料金に基づいて、プロファイルインデックスが1および5であるプロファイルに対応する優先サービスパッケージを決定する。プロファイルインデックスが2および6であるプロファイルは、プロファイルがローミングしていないことを伝える情報に対応し、電子デバイスは、プロファイルインデックス2および6に対応するサービスパッケージ情報の非ローミングシナリオの料金に基づいて、プロファイルインデックスが2および6であるプロファイルに対応する優先サービスパッケージを決定する。電子デバイスは、決定した優先サービスパッケージに基づいて、プロファイルインデックスが1、2、5、および6であるプロファイルから1つのプロファイルを選択できる。選択される特定のプロファイルは、特定の実施ポリシーに関連する。例えば、ユーザーが比較的長い音声通話時間を必要とするときに、プロファイル2に対応する優先サービスパッケージの料金がより安い場合は、電子デバイスは、プロファイルインデックスが2であるプロファイルを選択できる。別の一例として、ユーザーが比較的大きなトラフィックを必要とするときには、電子デバイスは、プロファイルインデックスが6であるプロファイルを選択できる。
【0122】
加えて、いくつかの他の実施形態において、電子デバイスは、少なくとも2つのプロファイルに対応するネットワーク検索結果とサービスパッケージ情報とに基づいて、プロファイルに基づいて見つかった事業者ネットワークをスコア付けすることができ、スコアは、プロファイルに基づいて見つかった事業者ネットワークを総合的に評価するために使用される。電子デバイスは、少なくとも2つのプロファイルに対応するスコアに基づいて、少なくとも2つのプロファイルから1つのプロファイルを第2のプロファイルとして選択する。例えば、電子デバイスは、少なくとも2つのプロファイルに対応するスコアの中で最大のスコアに対応するプロファイルを第2のプロファイルとして選択できる。既定のアルゴリズムは実際の状況に基づいて設定されてよい。例えば、様々なネットワーク検索結果と様々なサービスパッケージ情報の中の種々のパラメータに別々の重みが設定されてよい。具体的な重みは実際の状況に基づいて設定されてよい。例えば、種々のパラメータの重みを表3に示すことができる。
【0123】
【0124】
上記は、電子デバイスが少なくとも2つのプロファイルから1つのプロファイルを選択する一例を説明しているにすぎない。本出願の本実施形態において、電子デバイスは、代わりに、別の方式で少なくとも2つのプロファイルから1つのプロファイルを選択してもよい。例えば、少なくとも2つのプロファイルからプロファイルを選択するときに、電子デバイスは、サービスパッケージ情報のみを考慮してよい。この場合、例えば、電子デバイスは、機内モードをオフにする操作に応答して、少なくとも2つのプロファイルに対応するサービスパッケージ情報に基づいて、少なくとも2つのプロファイルから1つのプロファイルを第2のプロファイルとして選択してよい。次いで、電子デバイスは第2のプロファイルに基づいてネットワークを検索する。
【0125】
407:第2のプロファイルが第1のプロファイルと異なる場合、電子デバイスは第2のプロファイルを有効化し、第2のプロファイルに基づいて第2の事業者ネットワークにアクセスする。いくつかの実施形態において、電子デバイスがただ1つの事業者ネットワークへのアクセスをサポートする場合は、電子デバイスはさらに、第1のプロファイルを無効化できる。
【0126】
例えば、電子デバイスはさらに、第2の事業者ネットワークにアクセスした後に、電子デバイスが第2の事業者ネットワークにアクセスしたことをユーザーに通知できる。例えば、電子デバイスは、電子デバイスが第2の事業者ネットワークにアクセスしたことをユーザーに通知するために、ステータスバーに第2の事業者の識別子を表示できる。例えば、第2の事業者の識別子はEEである。電子デバイスは、事業者EEのネットワークにアクセスした後に、ステータスバーにおいて「ネットワークを検索中」をEEに、例えば、
図5Dに示されているユーザーインターフェイスに、置き換えることができる。
【0127】
第2の事業者ネットワークが第1の事業者ネットワークと異なっていてよいこと、または同じであってよいことに注意されたい。
【0128】
本出願の本実施形態において、電子デバイスはプロファイルを自動的に選択できるので、電子デバイスは、従来技術におけるユーザーの手動操作なしに実際の状況に基づいてプロファイルを切り替えて、対応する事業者ネットワークにアクセスすることができる。これはユーザーの要求を満たし、ユーザーエクスペリエンスを向上させる。
【0129】
加えて、本出願の本実施形態は、電源オンと電源オフのシナリオでさらに使用されてよい。電源オンと電源オフのシナリオでは、ステップ402からステップ405を以下のステップに置き換えることができる。
【0130】
402’:電子デバイスが電源オフ操作を検出する。例えば、電源オフ操作は、電源ボタンを押す操作であってよく、またはショートカットジェスチャ操作であってよもよく、または音声命令であってもよい。
【0131】
403’:電子デバイスは電源オフ操作に応答して電源をオフにし、第1の事業者ネットワークへの接続を切断する。
【0132】
404’:電子デバイスは電源オン操作を検出する。例えば、電源オン操作は電源ボタンを押す操作であってよい。
【0133】
405’:電子デバイスは、電源オン操作に応答して、記憶されているプロファイルのうちの少なくとも2つのプロファイルに基づいてネットワークを検索し、少なくとも2つのプロファイルに対応するネットワーク検索結果を取得する。
【0134】
加えて、本出願の本実施形態は、別のネットワーク切断シナリオでさらに使用されてよい。これは限定されない。
【0135】
いくつかの実施形態において、自動ネットワーク切り替え機能がオンになると、電子デバイスは、機内モードをオフにする操作、または電源オン操作などを検出し、記憶されているプロファイルのうちの少なくとも2つのプロファイルに基づいてネットワーク検索プロセスを開始する。これは、ユーザーとデバイスとのやり取りを改善するのに役立つ。例えば、電子デバイスの自動ネットワーク切り替え機能がオフになると、電子デバイスは、機内モードをオフにする操作を検出し、最後に有効化された第1のプロファイルに基づいてネットワークを検索できる。詳細については、従来技術の関連する実装を参照されたい。ここでは詳細を再度説明しない。例えば、ユーザーは、自動ネットワーク切り替え機能のオンまたはオフを制御するために使用される仮想ボタンを操作することによって、自動ネットワーク切り替え機能をオンまたはオフにできる。別の一例として、ユーザーはさらに、別の方式で、例えばショートカットジェスチャ操作または音声命令で、自動ネットワーク切り替え機能をオンまたはオフにできる。例えば、自動ネットワーク切り替え機能のオンまたはオフを制御するために使用される仮想ボタンは、
図7に示されているユーザーインターフェイスに配置されてよく、またはシステム設定インターフェイスに配置されてもよい。これは限定されない。
【0136】
さらに、いくつかの実施形態において、第1のプロファイルが第2のプロファイルと異なる場合、電子デバイスはさらに、第2のプロファイルに対応するサービスパッケージをユーザーに通知でき、その結果、ユーザーは第2の事業者ネットワークにアクセスした後に使用されるサービスパッケージを知る。例えば、電子デバイスはSMSメッセージを使用してユーザーに通知できる。このSMSメッセージは、第2のプロファイルに対応するサービスパッケージを伝えるために使用される情報を含む。このSMSメッセージは、電子デバイスが第2の事業者ネットワークにアクセスした後に、事業者または第3者によって電子デバイスへ送信されてよい。例えば、第2のプロファイルに対応するサービスパッケージはチャイナ・ユニコムのTencent Kingカードパッケージであり、電子デバイスは、
図8Aに示されているユーザーインターフェイスを使用することによって第2のプロファイルに対応するサービスパッケージをユーザーに通知できる。別の一例として、電子デバイスはさらに、ディスプレイにプロンプトボックスを表示することによって、第2のプロファイルに対応するサービスパッケージをユーザーに通知できる。例えば、第2のプロファイルに対応するサービスパッケージはチャイナ・ユニコムのTencent Kingカードパッケージであり、電子デバイスは、
図8Bに示されているプロンプトボックスAをディスプレイに表示することによって、第2のプロファイルに対応するサービスパッケージをユーザーに通知できる。いくつかの実施形態において、SMSメッセージかプロンプトボックスを使用して第2のプロファイルに対応するサービスパッケージをユーザーに通知するときに、電子デバイスはさらに、音を鳴らすことができる、または振動することができる。
【0137】
加えて、電子デバイスはさらに、別の方式で、例えば音声で、ユーザーをプロンプトすることもできる。電子デバイスは、第2の事業者ネットワークにアクセスした後に、第2の事業者ネットワークの呼び出し要求を受信し、ユーザーによる呼び出し要求に応答する操作に応答して、第2の事業者ネットワークにアクセスした後にユーザーによって使用されるサービスパッケージをユーザーにブロードキャストする。
【0138】
第1のプロファイルが第2のプロファイルと異なる場合に、電子デバイスが第2の事業者ネットワークからプロファイルに対応するサービスパッケージを能動的に取得することができること、または電子デバイスが第2の事業者ネットワークに正常にアクセスした後に、第2の事業者ネットワークがプロファイルに対応するサービスパッケージを電子デバイスへ能動的に配信できることに注意されたい。これは限定されない。
【0139】
さらに、第1のプロファイルが第2のプロファイルと異なる場合に、電子デバイスはさらに、第1のプロファイルに対応するサービスパッケージの課金を停止する要求を第1の事業者ネットワークへ送信する。これは、ユーザーの費用を節約するのに役立つ。第1の事業者ネットワークは、第1のプロファイルに対応するサービスパッケージの課金を停止するために電子デバイスによって送信される要求を受信した後に、第1のプロファイルに対応するサービスパッケージの課金を停止し、第1のプロファイルに対応するサービスパッケージの課金を停止する応答を電子デバイスに返す。電子デバイスは、第1のプロファイルに対応するサービスパッケージの課金を停止する応答を受信した後に、第1のプロファイルに対応するサービスパッケージの課金が停止したことをユーザーに通知する。第1のプロファイルに対応するサービスパッケージの課金が停止されたことをユーザーに通知する方法については、第2のプロファイルに対応するサービスパッケージをユーザーに通知する前述の方法を参照されたい。
【0140】
いくつかの実際のシナリオでは、例えばユーザーは、例えば7日間または10日間の短い出張または短い旅行に出かけ、第2のプロファイルに対応する有効化されたサービスパッケージの有効期間は比較的短い。この場合、電子デバイスは、第1のプロファイルに対応するサービスパッケージの課金を停止するための要求情報を第1の事業者へ送信しなくてもよい。例えば、第1のプロファイルが第2のプロファイルと異なる場合に、電子デバイスは、第2のプロファイルに対応するサービスパッケージの有効期間が既定の期間を超えるかどうかを判定し、第2のプロファイルに対応するサービスパッケージの有効期間が既定の期間を超える場合は、電子デバイスは、第1のプロファイルに対応するサービスパッケージの課金を停止する要求を第1の事業者ネットワークへ送信する。第2のプロファイルに対応するサービスパッケージの有効期間が既定の期間を超えない場合は、電子デバイスは、第1のプロファイルに対応するサービスパッケージの課金を停止する要求を第1の事業者ネットワークへ送信しない。既定の期間は実際の状況に基づいて設定されてよい。例えば、中国ではサービスパッケージが月単位で通常支払われる。したがって、既定の期間は1ヶ月に設定されてよい。
【0141】
例えば、本出願の本実施形態において、第1のプロファイルに対応するサービスパッケージの課金を停止することは、第1の事業者が第1のプロファイルに対応するサービスパッケージの料金をユーザーに請求しなくなることとして、すなわち、第1の事業者が第1のプロファイルに対応するサービスパッケージの状態を一時停止状態に変更することとして、理解され得る。さらに、第1の事業者は、第1のプロファイルに対応するサービスパッケージを一時停止および番号予約サービスに変更できる。
【0142】
いくつかの他の実施形態において、第1のプロファイルが第2のプロファイルと異なる場合に、電子デバイスはさらに、着信転送サービスをサブスクライブする要求を第1の事業者ネットワークへ送信する。着信転送サービス要求は、電話番号Aへの着信を電話番号Bに転送するために使用され、電話番号Aは第1のプロファイルに含まれている電話番号であり、電話番号Bは第2のプロファイルに含まれている電話番号である。第1の事業者ネットワークは、電子デバイスによって送信される着信転送サービスをサブスクライブする要求を受信した後に、着信転送サービスを有効にし、電話番号Aへの着信を電話番号Bに転送し、次いで、着信転送サービスをサブスクライブする応答を電子デバイスへ送信する。着信転送サービスをサブスクライブする応答は、着信転送サービスが正常にサブスクライブされたことを伝えるために使用される。着信転送サービスが正常にサブスクライブされた後に、電子デバイスが電話番号Bを使用すると、電子デバイスは電話番号Aの着信を受信できる。このようにして、ユーザーは電話を受けそこなうことがない。例えば、電子デバイスが、着信転送サービスをサブスクライブする応答を受信した後に、第2のプロファイルを有効化できることに注意されたい。
【0143】
いくつかの他の実施形態において、電子デバイスはさらに、着信転送サービスをサブスクライブする応答を受信した後に、電話番号Aへの着信が電話番号Bに転送されることをユーザーに通知できる。このようにして、ユーザーは、電話番号Aへの着信が電話番号Bに転送されることを知る。
【0144】
例えば、第1の事業者ネットワークは、SMSメッセージを使用して、着信転送サービスをサブスクライブする応答をユーザーへ送信できる。この場合、電子デバイスは、着信転送サービスがサブスクライブされていることを、SMSメッセージを使用してユーザーに通知できる。例えば、第1の事業者ネットワークはチャイナ・ユニコムであり、電話番号Aは1338864であり、電話番号Bは162359である。電子デバイスは、
図9に示されているユーザーインターフェイスを使用して、着信転送サービスがサブスクライブされていることをユーザーに通知できる。別の一例として、電子デバイスはさらに、着信転送サービスがサブスクライブされていて、電話番号Aへの着信が電話番号Bに転送されることを、プロンプトボックスを使用してユーザーに通知できる。
【0145】
さらに、第1のプロファイルを再度有効化するときに、または第1のプロファイルに基づいて第1の事業者ネットワークにアクセスするときに、電子デバイスはさらに、第1の事業者ネットワークへ着信転送サービスをキャンセルする要求を送信できる。
【0146】
プロンプトボックスを使用してユーザーをプロンプトする一例において、電子デバイスが、第1のプロファイルに対応するサービスパッケージの課金を停止すること、第2のプロファイルに対応するサービスパッケージ、および着信転送サービスにサブスクライブすることのうちのいずれか1つ以上を、1つのプロンプトボックスを使用してユーザーに通知できることに注意されたい。ユーザーをプロンプトするために使用されるプロンプトボックスの数は、実際の要件に基づいて設定されてよい。
【0147】
加えて、本出願の本実施形態において、電子デバイスは、サービスパッケージ情報、着信転送サービスをサブスクライブする要求、またはサービスパッケージを無効にする要求などを事業者ネットワークから取得することができる。電子デバイスと事業者ネットワークとのやり取りのセキュリティを向上させるため、電子デバイスが事業者ネットワークへメッセージ(例えば、サービス要求)を送信するたびに、すなわち、事業者ネットワークが電子デバイスにサービスを提供する前には、電子デバイスの有効性を認証または認可する必要がある。認証が成功した後には、対応するサービスが電子デバイスに提供される。
図3に示されている電子デバイスの構造を一例として使用する。電子デバイスは、サブスクリプションモジュール305を使用して事業者ネットワークへサービス要求(例えば、サービスパッケージを取得する要求、着信転送サービスをサブスクライブもしくはキャンセルする要求、またはサービスパッケージを無効にする要求)を送信する。事業者ネットワークによる電子デバイスに対する認証を容易にするため、サブスクリプションモジュールにはエンタイトルメントサービス(entitlement service、ES)プロトコルスタックが組み込まれてよい。ESプロトコルスタックは、事業者によって指定されたプライベート認証規格を、または国際規格を、含み得る。
【0148】
例えば、事業者ネットワークは、ESサーバーとWSサーバーを使用して電子デバイスに対して認証または認可を実施できる。例えば、認証または認可方法の手順は
図10に示すことができ、具体的には以下のステップを含む。
【0149】
1001:電子デバイスは、事業者ネットワークに対するサービス要求を開始する必要があるときに、ESサーバーへデバイス認証要求を送信する。
【0150】
1002:ESサーバーは、デバイス認証要求を受信した後に、電子デバイスへデバイス認証応答を返し、このデバイス認証応答は、電子デバイスに第2の認証チャレンジを開始することを指示するために使用される。
【0151】
1003:電子デバイスは、デバイス認証応答を受信した後に、ESサーバーへデバイス第2認証チャレンジ要求を送信する。
【0152】
1004:ESサービスは、デバイス第2認証チャレンジ要求を受信した後に、端末にデバイス第2認証チャレンジ応答を返し、このデバイス第2認証チャレンジ応答は、電子デバイスに対する認証が成功したことを伝えるために使用される。
【0153】
1005:電子デバイスは、デバイス第2認証チャレンジ応答を受信した後に、ESサーバーへサービス要求を送信する。
【0154】
1006:ESサーバーは、電子デバイスによって送信されたサービス要求を受信した後に、電子デバイスにポータル(portal)URLを返す。
【0155】
1007:電子デバイスは、ポータルURLに基づいてポータルウェブページを取得する要求をWSサーバーへ送信する。
【0156】
1008:WSサーバーはポータルウェブページを取得する要求を受信し、電子デバイスにポータルウェブページを返す。
【0157】
1009:電子デバイスは、ポータルウェブページを受信した後に、ポータルウェブページ上でユーザーによって検証コードを入力する操作を受け、ポータルウェブページ上で検証コードを入力する。
【0158】
1010:電子デバイスは、ユーザーが検証コードの入力を完了したことを検出した後に、検証コードを検証のためWSサーバーへ送信する。
【0159】
1011:WSサーバーは、検証コードを受信した後に、検証コードを検証し、電子デバイスに検証結果を返す。
【0160】
いくつかの実施形態において、プロファイルが有効化されるときに、前述の認証プロセスが完遂されることに注意されたい。この場合、電子デバイスが事業者ネットワークへメッセージ(例えば、サービス要求)を送信するときに、電子デバイスの有効性はもはや認証または認可されなくてもよい。例えば、電子デバイスは、第1のプロファイルが有効化されるときに前述の認証プロセスを実行する。電子デバイスが着信転送サービスをサブスクライブする要求を第1の事業者ネットワークへ送信する必要があるときに、電子デバイスは、前述の認証プロセスを実行しなくてよいが、着信転送サービスをサブスクライブする手順は実行できる。
【0161】
以下では、特定のシナリオを参照して本出願の実施形態の方法を説明する。例えば、ユーザーは中国に住んでおり、1ヶ月間英国に出張することになっている。ユーザーは現在中国にいて、2019年7月1日から2019年7月31日(北京時間)までの1ヶ月間英国に出張する予定である。ユーザーの電子デバイス上で現在有効なプロファイルはプロファイル1であり、電子デバイスは、ユーザーにサービスを提供するため、プロファイル1に基づいてチャイナ・モバイルのネットワークに現在アクセスしている。しかしながら、費用を節約するため、ユーザーは中国にて事前に英国の事業者EEのeSIMサービスパッケージをサブスクライブする。有効期間は1ヶ月である。英国の事業者EEまたは第3者(例えば、カードベンダー)は、ユーザーがeSIMサービスパッケージをサブスクライブしていることを検出した後に、電子デバイスへプロファイル2を送信する。電子デバイスに記憶されているプロファイルは、プロファイル1とプロファイル2とを含む。ユーザーは、2019年6月30日(北京時間)に飛行機に搭乗した後に、電子デバイスで機内モードをオンにし、2019年7月1日(北京時間)に英国に到着した後に、機内モードをオフにする。電子デバイスは、プロファイル1とプロファイル2とに基づいてネットワークを自動的に検索し、プロファイル2を有効化し、次いで、ネットワーク検索結果に基づいてプロファイル1を無効化し、その結果、電子デバイスは、プロファイル2に基づいて英国の事業者EEのネットワークにアクセスできる。このようにして、電子デバイスはプロファイル1に基づいてネットワークを見つけ、通信を行うことができる。加えて、電子デバイスはユーザーの手動操作なしにプロファイル2を自動的に有効化するので、ユーザーエクスペリエンスはさらに向上する。
【0162】
加えて、本出願の一実施形態は事業者ネットワーク切り替え方法をさらに提供する。以下では、電子デバイスが少なくとも2つのプロファイルを記憶し、第1のプロファイルが記憶されているプロファイルの中で現在有効化されているプロファイルである一例を使用して、事業者ネットワーク切り替え方法を説明する。
【0163】
例えば、
図11は、本出願の一実施形態による事業者ネットワーク切り替え方法の概略フローチャートである。この方法は、具体的には以下のステップを含む。
【0164】
1101:電子デバイスは第1のプロファイルに基づいて第1の事業者ネットワークにアクセスする。
【0165】
1102:電子デバイスは第1の操作を検出し、第1の操作は、第1の事業者ネットワークへの接続を切断するために使用される。
【0166】
例えば、第1の操作は機内モードをオンにする操作である。別の一例として、第1の操作は電源オフ操作である。
【0167】
1103:第1の操作に応答して第1の事業者ネットワークへの接続を切断する。
【0168】
1104:電子デバイスは第2の操作を検出し、第2の操作は、ネットワーク接続を復元するために使用される。
【0169】
例えば、第2の操作は機内モードをオフにする操作である。別の一例として、第2の操作は電源オン操作である。
【0170】
1105:電子デバイスは第2の操作に応答して第1のパラメータを取得する。
【0171】
1106:第1のパラメータが第1の条件を満たす場合に、電子デバイスは記憶されているプロファイルの中で第2のプロファイルを有効化し、この第2のプロファイルは第1のプロファイルと異なる。
【0172】
例えば、第1のパラメータは第1の地理的位置であり、第1の地理的位置は、電子デバイスの現在の地理的位置を示すために使用される。第1のパラメータによって第1の条件を満たすことは、第1の地理的位置と第2の地理的位置との間の距離が第1の閾値以上であることとして理解され得る。第2の地理的位置は、電子デバイスが対応する操作に応答して第1の事業者ネットワークへの接続を切断する前に取得される。
【0173】
別の一例として、第1のパラメータは第1のPLMNである。例えば、電子デバイスは、第1のプロファイルに基づいてネットワークを検索することによって第1のPLMNを取得する。第1のパラメータによって第1の条件を満たすことは、第1のPLMNが第2のPLMNと異なることとして理解され得る。第2のPLMNは、電子デバイスが第1の事業者ネットワークにアクセスするときに使用されるPLMNである。
【0174】
上記では、第1のパラメータが地理的位置とPLMNである例について説明している。本出願の本実施形態において、第1のパラメータは、代わりに、別のパラメータであってもよい。これは限定されない。
【0175】
具体的に述べると、第2のプロファイルは、記憶されているプロファイルのうち、第1のプロファイルとは異なるプロファイルである。例えば、第2のプロファイルは、記憶されているプロファイルのうちのいくつかのプロファイルに対応するネットワーク検索結果に基づいて決定されてよい。いくつかのプロファイルを決定する方式については、
図4の関連する説明を参照されたい。ここでは詳細を説明しない。例えば、第2のプロファイルは、第2のプロファイルに対応するネットワーク検索結果と第3のプロファイルに対応するネットワーク検索結果とに基づいて決定される。加えて、いくつかの他の実施形態において、電子デバイスはさらに、ネットワークブラックリスト、またはサービスパッケージ情報などを参照することによって第2のプロファイルを決定できる。これは限定されない。
【0176】
1107:電子デバイスは第2のプロファイルに基づいて第2の事業者ネットワークにアクセスする。
【0177】
図11に示されている事業者ネットワーク切り替え方法では、着信転送サービスを有効化することもでき、第1のプロファイルに対応するサービスパッケージの課金を停止でき、第1のプロファイルを無効化できるなどである。具体的な実装については、
図4の関連する説明を参照されたい。ここでは詳細を再度説明しない。
【0178】
前述の実施形態は別々に使用されてよく、または様々な技術的効果を達成するために組み合わせて使用されてもよい。
【0179】
本出願で提供される前述の実施形態では、本出願の実施形態で提供される方法が、実行主体として機能する電子デバイスの観点から説明されている。本出願の実施形態で提供される方法で機能を実施するため、電子デバイスは、ハードウェア構造および/またはソフトウェアモジュールを含み、ハードウェア構造、ソフトウェアモジュール、またはハードウェア構造とソフトウェアモジュールの組み合わせの形で機能を実施してよい。前述の機能のうちの一機能が、ハードウェア構造を使用することによって、ソフトウェアモジュールを使用することによって、それともハードウェア構造とソフトウェアモジュールの組み合わせを使用することによって、実行されるかどうかは、特定の用途と技術的なソリューションの設計上の制約条件に左右される。
【0180】
同じコンセプトに基づいて、
図12は、本出願による電子デバイス1200を示す。例えば、電子デバイス1200は、少なくとも1つのプロセッサ1210とメモリー1220とを含む。プロセッサ1210は、メモリー1220とディスプレイ1230とに接続される。本出願の実施形態における接続は、装置、ユニット、またはモジュール間の間接接続または通信接続であり、電子的形態、機械的形態、またはその他の形態で実装されてよく、装置、ユニット、またはモジュール間の情報交換に使用される。
【0181】
具体的に述べると、メモリー1220は、プログラム命令を記憶するように構成される。プロセッサ1210がメモリー1220に記憶されたプログラム命令を呼び出すと、電子デバイス1200は、本出願の実施形態の事業者ネットワーク切り替え方法を実施可能になる。例えば、プロセッサ1210がメモリー1220に記憶されたプログラム命令を呼び出すと、電子デバイス1200は、
図4に示されている事業者ネットワーク切り替え方法を実施可能になる。
【0182】
いくつかの実施形態において、電子デバイス1200はディスプレイ1230をさらに含む。ディスプレイ1230は、着信転送サービスが有効になっていることをユーザーに通知するように、または第2のプロファイルに対応するサービスパッケージをユーザーに通知するように、構成される。
【0183】
電子デバイス1200が本出願の実施形態の事業者ネットワーク切り替え方法を実施するように構成されてよいことを理解されたい。関連する特徴については、前述の説明を参照されたい。ここでは詳細を説明しない。
【0184】
当業者なら、本出願の実施形態が、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの組み合わせによって実施され得ることを明確に理解し得る。本出願の実施形態がソフトウェアによって実施される場合は、前述の機能がコンピュータ読み取り可能な媒体に記憶されてよく、またはコンピュータ読み取り可能な媒体において1つ以上の命令またはコードとして伝送されてもよい。コンピュータ読み取り可能な媒体は、コンピュータ記憶媒体と通信媒体とを含む。通信媒体は、ある1つの場所から別の場所へのコンピュータプログラムの伝送を容易にするいずれかの媒体を含む。記憶媒体は、コンピュータにとってアクセス可能ないずれかの利用可能な媒体であってよい。コンピュータ読み取り可能な媒体の例は、RAM、ROM、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリー(electrically erasable programmable read only memory、EEPROM)、コンパクトディスク読み取り専用メモリー(compact disc read-Only memory、CD-ROM)もしくは別のコンパクトディスクストレージ、磁気ディスク記憶媒体もしくは別の磁気記憶デバイス、または命令もしくはデータ構造の形で所望のプログラムコードを保持または記憶するように構成され得、コンピュータによってアクセスされ得る、他の何らかの媒体を含み、ただしこれらに限定されない。加えて、いずれかの接続をコンピュータ読み取り可能な媒体として適切に定義することもできる。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバ/ケーブル、ツイストペア、デジタル加入者線(digital subscriber line、DSL)、または赤外線、電波、およびマイクロ波などの無線技術を使用して、ウェブサイト、サーバー、または別のリモートソースから伝送される場合、同軸ケーブル、光ファイバ/ケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、電波、およびマイクロ波などの無線技術は、それらが属する媒体の固定に含まれる。本出願の実施形態で使用されるディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(compact disc、CD)、レーザーディスク(登録商標)、光ディスク、デジタルビデオディスク(digital video disc、DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク、およびブルーレイディスクを含む。ディスクは通常、データを磁気的にコピーし、ディスクはデータをレーザー方式で光学的にコピーする。コンピュータ読み取り可能な媒体の保護範囲には前述の組み合わせも含まれるべきである。
【0185】
要約すると、以上の説明は本出願の実施形態にすぎず、本出願の保護範囲を限定するものではない。本出願の開示に基づいてなされる変更、同等の差し替え、または改良は、本出願の保護範囲内に入るものとする。
【符号の説明】
【0186】
210 プロセッサ
221 内部メモリー
222 外部メモリーインターフェイス
230 カメラ
240 ディスプレイ
250 センサーモジュール
250A タッチセンサー
250B 圧力センサー
260 オーディオモジュール
261 スピーカ
262 レシーバ
263 マイクロフォン
264 ヘッドセットジャック
271 eSIMモジュール
272 ユニバーサルシリアルバスインターフェイス
280 充電管理モジュール
281 電力管理モジュール
282 バッテリ
291 モバイル通信モジュール
292 無線通信モジュール
301 決定モジュール
302 位置検出モジュール
303 ネットワーク検索モジュール
304 ネットワークブラックリスト管理モジュール
305 サブスクリプションモジュール
306 通知モジュール
1200 電子デバイス
1210 プロセッサ
1220 メモリー
1230 ディスプレイ