IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社カプコンの特許一覧

特許7356061コンピュータプログラム、およびコンピュータ装置
<>
  • 特許-コンピュータプログラム、およびコンピュータ装置 図1
  • 特許-コンピュータプログラム、およびコンピュータ装置 図2
  • 特許-コンピュータプログラム、およびコンピュータ装置 図3
  • 特許-コンピュータプログラム、およびコンピュータ装置 図4
  • 特許-コンピュータプログラム、およびコンピュータ装置 図5
  • 特許-コンピュータプログラム、およびコンピュータ装置 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-26
(45)【発行日】2023-10-04
(54)【発明の名称】コンピュータプログラム、およびコンピュータ装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/69 20140101AFI20230927BHJP
【FI】
A63F13/69 510
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2022134857
(22)【出願日】2022-08-26
(62)【分割の表示】P 2021000639の分割
【原出願日】2019-04-24
(65)【公開番号】P2022162134
(43)【公開日】2022-10-21
【審査請求日】2022-08-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000129149
【氏名又は名称】株式会社カプコン
(74)【代理人】
【識別番号】100212923
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 貴雄
(72)【発明者】
【氏名】奥山 幹樹
【審査官】岸 智史
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-162758(JP,A)
【文献】特開2018-171310(JP,A)
【文献】特開2013-172955(JP,A)
【文献】特許第6284105(JP,B1)
【文献】特開2013-247977(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24、13/00-13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
ユーザの操作に基づいて媒体抽選が要求されたことを契機として複数のゲーム媒体が記憶された抽選リストから選択される所定数の当選媒体を前記ユーザの識別情報に関連づける媒体抽選実行手段、
として機能させ、
前記媒体抽選実行手段は、所定条件が満たされた場合に、前記所定数を超える前記当選媒体を選択し、選択された前記当選媒体すべてのうちからレアリティまたは能力値の高い前記所定数の前記当選媒体を自動的に選択して前記ユーザの識別情報に関連づける、
コンピュータプログラム。
【請求項2】
コンピュータを、
ユーザの操作に基づいて媒体抽選が要求されたことを契機として複数のゲーム媒体が記憶された抽選リストから選択される所定数の当選媒体を前記ユーザの識別情報に関連づける媒体抽選実行手段、
として機能させ、
前記媒体抽選実行手段は、所定条件が満たされた場合に、前記所定数を超える前記当選媒体を選択し、選択された前記当選媒体のうちからレアリティまたは能力値の高い前記所定数の前記当選媒体を自動的に選択して前記ユーザの識別情報に関連づけ、
前記所定条件は、前記媒体抽選の結果、所定の前記ゲーム媒体が前記当選媒体として選択されることであり、
所定の前記ゲーム媒体は、前記媒体抽選が実行される前から前記ユーザの識別情報にすでに関連づけられているゲーム媒体のいずれかである、
ンピュータプログラム。
【請求項3】
コンピュータを、
ユーザの操作に基づいて媒体抽選が要求されたことを契機として複数のゲーム媒体が記憶された抽選リストから選択される所定数の当選媒体を前記ユーザの識別情報に関連づける媒体抽選実行手段、
として機能させ、
前記媒体抽選実行手段は、所定条件が満たされた場合に、前記所定数を超える前記当選媒体を選択し、選択された前記当選媒体のうちからレアリティまたは能力値の高い前記所定数の前記当選媒体を自動的に選択して前記ユーザの識別情報に関連づけ、
前記所定条件は、前記媒体抽選の結果、所定の前記ゲーム媒体が前記当選媒体として選択されることであり、
所定の前記ゲーム媒体が備える種類、能力値、およびレアリティの少なくともいずれかに応じて、前記所定数を超える前記当選媒体を選択する際の前記所定数を超える度合いを異ならせる、
ンピュータプログラム。
【請求項4】
コンピュータを、
ユーザの操作に基づいて媒体抽選が要求されたことを契機として複数のゲーム媒体が記憶された抽選リストから選択される所定数の当選媒体を前記ユーザの識別情報に関連づける媒体抽選実行手段、
として機能させ、
前記媒体抽選実行手段は、所定条件が満たされた場合に、前記所定数を超える前記当選媒体を選択し、選択された前記当選媒体のうちからレアリティまたは能力値の高い前記所定数の前記当選媒体を自動的に選択して前記ユーザの識別情報に関連づけ、
前記所定条件は、前記媒体抽選の結果、所定の前記ゲーム媒体が前記当選媒体として選択されることであり、
前記媒体抽選実行手段は、所定の前記ゲーム媒体を抽選で決定する、
ンピュータプログラム。
【請求項5】
コンピュータを、
ユーザの操作に基づいて媒体抽選が要求されたことを契機として複数のゲーム媒体が記憶された抽選リストから選択される所定数の当選媒体を前記ユーザの識別情報に関連づける媒体抽選実行手段、
として機能させ、
前記媒体抽選実行手段は、所定条件が満たされた場合に、前記所定数を超える前記当選媒体を選択し、選択された前記当選媒体のうちからレアリティまたは能力値の高い前記所定数の前記当選媒体を自動的に選択して前記ユーザの識別情報に関連づけ、
前記所定条件は、前記媒体抽選が要求されたのちに実行されるリセット抽選に当選することである、
ンピュータプログラム。
【請求項6】
前記媒体抽選には、前記ユーザによる1回の要求に基づいて1つの前記当選媒体を選択する単発抽選と、前記ユーザによる1回の要求に基づいて複数の前記当選媒体を選択する複数抽選とが用意されており、
前記単発抽選における前記リセット抽選は、前記複数抽選における前記リセット抽選よりも当選確率が低い、
請求項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項7】
コンピュータを、
ユーザの操作に基づいて媒体抽選が要求されたことを契機として複数のゲーム媒体が記憶された抽選リストから選択される所定数の当選媒体を前記ユーザの識別情報に関連づける媒体抽選実行手段、
として機能させ、
前記媒体抽選実行手段は、所定条件が満たされた場合に、前記所定数を超える前記当選媒体を選択し、選択された前記当選媒体のうちからレアリティまたは能力値の高い前記所定数の前記当選媒体を自動的に選択して前記ユーザの識別情報に関連づけ、
前記媒体抽選は、前記ユーザによる1回の要求に基づいて複数の前記当選媒体が選択される複数抽選であり、
前記媒体抽選実行手段は、複数抽選の中で前記当選媒体を選択するために何回の抽選を実行するかを回数抽選で決定する、
ンピュータプログラム。
【請求項8】
請求項1~のいずれか1項に記載のコンピュータプログラムを記憶する記憶部と、
前記コンピュータプログラムを実行する制御部と
を備える、
コンピュータ装置。
【請求項9】
請求項1~7のいずれか1項に記載のコンピュータプログラムを記憶する記憶部と、
前記コンピュータプログラムを実行する制御部と
を備える、
コンピュータシステム
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータプログラム、およびコンピュータ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザによる抽選要求(ガチャ要求)を受けつけたことを契機として、ユーザに付与するゲーム媒体を選択するための、いわゆるガチャと呼ばれる抽選が実行されるゲームが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
ガチャによって選択されたゲーム媒体に関する情報は、ユーザの識別情報と関連づけられる。そして、ユーザの識別情報と関連づけられたゲーム媒体に関する情報は、ユーザのゲーム装置へ送信される。これにより、ゲーム媒体がユーザに付与される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2013-247977号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この従来のガチャにおいては、あらかじめ用意されたガチャリストに基づいて完全確率抽選が実行される。そして、希少度(レアリティ)の高いゲーム媒体は、ユーザが入手しづらくなるよう、きわめて低い確率が設定されることが多い。
【0006】
そのため、ユーザが欲するゲーム媒体を取得するためには、確率的に、ユーザは非常に多くの回数のガチャを実行する必要がある。この問題が、ユーザがガチャから遠ざかる原因となっていた。
【0007】
さらに、1回のガチャ要求で複数回のガチャが実行される連続ガチャは、ただ単にガチャで選択された複数体のキャラクタがユーザに付与されるだけであり、面白味に欠けるものであった。
【0008】
本発明の目的は、ゲーム性を備え興趣のあるガチャを提供することのできるコンピュータプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1の発明は、
コンピュータ装置を、
ユーザの操作に基づいて媒体抽選が1回要求されたことを契機として複数回の前記媒体抽選を実行し、複数のゲーム媒体が記憶された抽選リストから選択される前記ゲーム媒体である当選媒体の複数で構成される当選媒体群を生成する媒体抽選実行手段、
として機能させ、
前記媒体抽選実行手段は、
前記ユーザの操作に基づいて前記媒体抽選が要求された場合に第1の所定量のパラメータを生成し、
前記パラメータを表示部に表示させるための情報を送信し、
前記媒体抽選が1回実行された場合に、前記当選媒体を選択して前記当選媒体群を生成していくとともに、対応する量の前記パラメータを減少させ、
所定条件が満たされた場合には、前記パラメータの量を増加させ、
前記パラメータが第2の所定量以下となるまで前記媒体抽選を実行し、
前記パラメータが前記第2の所定量以下となった場合であって前記当選媒体群に含まれる前記当選媒体が所定数である場合に、前記当選媒体群を前記ユーザの識別情報に関連づけ、
前記パラメータが前記第2の所定量以下となった場合であって前記当選媒体群に含まれる前記当選媒体が前記所定数を超えている場合に、前記当選媒体群のうちから前記ユーザの操作に基づいて指定された前記所定数の前記当選媒体で構成される前記当選媒体群を前記ユーザの識別情報に関連づける、
コンピュータプログラムである。
【0010】
第2の発明は、
コンピュータ装置を、
ユーザの操作に基づいて媒体抽選が1回要求されたことを契機として複数回の前記媒体抽選を実行し、複数のゲーム媒体が記憶された抽選リストから選択される前記ゲーム媒体である当選媒体の複数で構成される当選媒体群を生成する媒体抽選実行手段、
として機能させ、
前記媒体抽選実行手段は、
前記ユーザの操作に基づいて前記媒体抽選が要求された場合に第1の所定量のパラメータを生成し、
前記パラメータを表示部に表示させるための情報を送信し、
前記媒体抽選が1回実行された場合に、前記当選媒体を選択して前記当選媒体群を生成していくとともに、対応する量の前記パラメータを減少させ、
所定条件が満たされた場合には、前記パラメータの量を増加させ、
前記パラメータが第2の所定量以下となるまで前記媒体抽選を実行し、
前記パラメータが前記第2の所定量以下となった場合に、前記当選媒体群を前記ユーザの識別情報に関連づける、
コンピュータプログラムである。
【0011】
また、第1および第2の発明において、
前記媒体抽選実行手段は、前記所定条件が満たされた場合には、前記パラメータが前記第1の所定量となるまで前記パラメータを増加させてもよい。
【0012】
また、第1および第2の発明において、
前記所定条件は、前記媒体抽選が要求されたのちに実行される所定のリセット抽選に当選することであってもよい。
【0013】
また、第1および第2の発明において、
前記リセット抽選に当選することは、前記媒体抽選の結果、所定種類の前記ゲーム媒体が前記当選媒体として選択されることであってもよい。
【0014】
また、第1および第2の発明において、
前記所定種類の前記ゲーム媒体は、あらかじめ定められていてもよい。
【0015】
また、第1および第2の発明において、
前記媒体抽選実行手段は、前記所定種類の前記ゲーム媒体を抽選で決定してもよい。
【0016】
また、第1および第2の発明において、
前記媒体抽選実行手段は、前記媒体抽選が1回要求されたことを契機として複数回の前記媒体抽選が実行されている間に、前記ユーザの停止操作に基づいて前記媒体抽選の実行を停止するとともに、その後の前記ユーザの開始操作に基づいて前記媒体抽選の実行を再開してもよい。
【0017】
第3の発明は、第1および第2の発明のコンピュータプログラムを記憶する記憶部と、前記コンピュータプログラムを実行する制御部と、を備える、
コンピュータ装置である。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、ゲーム性を備え興趣のあるガチャを提供することのできるコンピュータプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本実施形態における、ゲームシステムの構成を示す図である。
図2】本実施形態における、ゲームシステムで実行されるゲームのゲーム画面の一例を示す図である。
図3】本実施形態における、ゲームシステムで実行されるゲームのゲーム画面の一例を示す図である。
図4】本実施形態における、ゲームシステムで実行されるゲームのゲーム画面の一例を示す図である。
図5】本実施形態における、ゲームシステムで実行されるゲームのゲーム画面の一例を示す図である。
図6】本実施形態における、10連ガチャ処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
[実施形態]
本発明の実施形態にかかるゲームシステム1について、図1図6を参照して説明する。ゲームシステム1は、図1のとおり、サーバ装置2とゲーム装置3とを備える。
【0021】
<ゲームの説明>
サーバ装置2により、ゲーム装置3で実行される下記のゲームが提供される。具体的には、ゲーム装置3では、ユーザがタッチパッド350を介して仮想ゲーム空間上のプレイヤキャラクタを操作して進行する複数のステージ(以下、「クエスト」という。)を備える所定のゲームが実行される。
【0022】
本実施形態において、ゲーム装置3にて実行されるゲームには、ユーザの操作に基づいて使用キャラクタとして設定されるとともにユーザが操作するプレイヤキャラクタが敵キャラクタであるモンスターを討伐するクエストパートがある。例えば、ゲーム中の1つのクエストでは、制限時間内にプレイヤキャラクタがモンスターを討伐すればそのクエストのクリア条件が満たされる。このクエストは、ユーザがタッチパッド350を操作することで進行する。
【0023】
また、このゲームには、前記クエストパートのほか、媒体抽選(ガチャ)パートがある。このガチャパートでは、複数種類のゲーム媒体のうちからいずれかのゲーム媒体が選択される。具体的には、ガチャパートでは、ユーザがゲームを有利に進めることができるよう、より強力な装備、あるいは、より能力値の高いキャラクタなどのゲーム媒体に関する情報とユーザの識別情報とを関連づけるためのガチャが実行される。
【0024】
また、後述のとおり、本実施形態のガチャパートにおいては、1回のガチャ要求で1体のキャラクタを選択する単発ガチャと、1回のガチャ要求で10体のキャラクタを選択する10連ガチャとがある。
【0025】
ユーザは、ガチャによって得られたキャラクタ等を使用キャラクタ等として設定することができる。
【0026】
本実施形態においてガチャで選択されるゲーム媒体はキャラクタである。また、ユーザに付与されるキャラクタには、それぞれパラメータの種類として体力値、スキル値のほか、属性、レアリティ(希少度)が設けられている。
【0027】
例えば、本実施形態では、キャラクタに設定される属性には、火属性、水属性、風属性がパラメータとして設けられており、レアリティには、ノーマル、レア、激レア、超激レアの4種類がパラメータとして設けられている。各キャラクタには、いずれか1つの属性およびレアリティが設定されている。
【0028】
ガチャは、ユーザにより抽選要求(ガチャ要求)がなされたことを契機として、複数種類のキャラクタが記憶された抽選リスト(ガチャリスト)に基づいて実行される。
【0029】
以下では、キャラクタとユーザの識別情報とを関連づけ、ユーザの識別情報が関連づけられたキャラクタに関する情報を当該ユーザのゲーム装置3へ送信することを、「キャラクタをユーザに付与する」という場合がある。
【0030】
<ハードウェア構成>
図1を参照して、サーバ装置2のハードウェア構成および機能的構成、ならびに前記ゲームが実行されるゲーム装置3のハードウェア構成および機能的構成について説明する。
【0031】
なお、ゲーム装置3には、そのゲーム装置3に対応づけてユーザアカウントが付与される。このユーザアカウントはユーザアカウント情報(ユーザの識別情報)として管理される。
【0032】
ゲーム装置3が通信ネットワーク4を介してサーバ装置2と通信を行う場合には、そのゲーム装置3からユーザの識別情報が送信される。送信されたユーザの識別情報は、サーバ装置2において所定の認証がなされる。これにより、サーバ装置2とゲーム装置3との通信が可能となる。
【0033】
また、ユーザには、ゲームをプレイするにあたってゲームアカウントが付与される。ゲームアカウントは、ゲームアカウント情報として管理される。
【0034】
<サーバ装置2のハードウェア構成>
サーバ装置2は、図1のとおり、制御部20、記憶部21、およびネットワークインターフェース22を備える。
【0035】
記憶部21およびネットワークインターフェース22は、バス200を介してサーバ装置2の制御部20に接続される。
【0036】
制御部20は、サーバ装置2の動作を制御する。
【0037】
記憶部21は、主にHDD(Hard Disk Drive)、RAM(Random Access Memory)およびROM(Read Only Memory)で構成される。
【0038】
記憶部21には、例えば、ゲーム装置3にてプレイされるゲームを実行するためのゲームプログラムを配信するための配信プログラムおよびデータが記憶される。
【0039】
ネットワークインターフェース22は、サーバ装置2とゲーム装置3との間でデータを送受信するために、通信ネットワーク4に接続される。
【0040】
<サーバ装置2の制御部20の機能的構成>
サーバ装置2の制御部20は、図1のとおり、本発明のコンピュータプログラムを実行することにより、照合手段201、ゲーム進行管理手段202、媒体抽選実行手段203、および通信手段204として機能する。
【0041】
<照合手段201の説明>
照合手段201は、ゲーム装置3から送信されるユーザの識別情報を用いて、ユーザアカウントの認証を行う。
【0042】
<ゲーム進行管理手段202の説明>
ゲーム進行管理手段202は、ゲーム装置3のユーザからの操作信号を受信して、ゲームの本編の進行状況を管理する。具体的には、ゲーム進行管理手段202は、例えば、仮想ゲーム空間でキャラクタを動作させたり、キャラクタの体力値を管理したりする。
【0043】
また、ゲーム進行管理手段202は、後述の通信手段204を介してゲームの本編の進行状況をゲーム装置3へ送信する。
【0044】
<媒体抽選実行手段203の説明>
媒体抽選実行手段203は、通信手段204を介してゲーム装置3から後述のガチャ要求情報を受信したことを契機としてガチャを実行する。
【0045】
具体的には、ガチャが要求された場合には、媒体抽選実行手段203は、ガチャリストからキャラクタを選択し、選択されたキャラクタ(当選キャラクタ)に関する情報を生成する。
【0046】
ガチャリストは、ガチャのイベントごとに用意されており、当選確率があらかじめ定められた複数種類のキャラクタが記憶されたガチャリストである。
【0047】
本実施形態において、ユーザが「単発ガチャ」を要求した場合(図2における仮想ボタン341がタッチされた場合)には、媒体抽選実行手段203は、ユーザによる1回のガチャ要求で1体のキャラクタを選択する。
【0048】
一方、ユーザが「10連ガチャ」を要求した場合(図2における仮想ボタン342がタッチされた場合)には、媒体抽選実行手段203は、ユーザによる1回のガチャ要求で10体以上のキャラクタを選択する。以下では、ユーザが「10連ガチャ」を要求した場合の例が記載されている。
【0049】
具体的には、「10連ガチャ」が要求された場合には、媒体抽選実行手段203は、ガチャリストから選択されるキャラクタである当選キャラクタの2体以上の集まりで構成される当選キャラクタ群を生成する。
【0050】
また、媒体抽選実行手段203は、ガチャが要求された場合に、必要な量の宝石とユーザの識別情報との関連づけを解除する。これにより、ガチャを要求するために必要な量の宝石が消費される。具体的には、図2のとおり、ユーザが単発ガチャを要求する場合には10個の宝石が消費される必要があり、ユーザが10連ガチャを要求する場合には100個の宝石が消費される必要がある。
【0051】
また、媒体抽選実行手段203は、図3のとおり、ユーザの操作に基づいて10連ガチャが要求された場合に10個(第1の所定量の一例)の珠343(パラメータの一例)を生成(設定)する。
【0052】
また、媒体抽選実行手段203は、珠343の残量をゲーム装置3の液晶画面340に表示させるための情報をゲーム装置3へ送信する。これにより、図3図4のとおり、珠343の残量が液晶画面340に表示される。
【0053】
また、媒体抽選実行手段203は、ガチャ(1体の当選キャラクタを決定する抽選)が1回実行されるごとに、対応する量である1個の珠343を減少させる。
【0054】
また、媒体抽選実行手段203は、珠343を減少させたのち、当選キャラクタを選択して、その当選キャラクタを当選キャラクタ群としてストックする(当選キャラクタ群に組み込む)。
【0055】
本実施形態では、図3のように、珠343は一番右側の珠343から順に左側に向かって減少していく(消費されていく)。すなわち、図3の例では、3回目のガチャが実行されている状態が示されている。
【0056】
図4は、ガチャが実行されたあとのゲーム画面を示す例である。キャラクタ表示枠344には、ガチャによって選択されたキャラクタ名(図4の例では、「キャラクタ47」)、当該キャラクタの属性(図4の例では、「火属性」)、および当該キャラクタのレアリティ(図4の例では、「ノーマル」)が表示されている。
【0057】
媒体抽選実行手段203は、珠343の残量が0個(第2の所定量の一例)となるまでガチャを継続する。すなわち、媒体抽選実行手段203は、珠343の残量が0個となったときにガチャを終了させる。
【0058】
ただし、媒体抽選実行手段203は、所定条件が満たされた場合には、珠343の残量が10個となるまで珠343を増加させる(珠343の残量をリセットする)。図4図5の例では、3回目のガチャが実行された場合に所定条件が満たされ、珠343の残量がリセットされている。
【0059】
なお、本実施形態において前記所定条件は、ガチャの結果、ゲーム内で使用しうるリセットキャラクタが当選キャラクタとして選択されることである。このリセットキャラクタは、例えばガチャのイベントごとにあらかじめ定められている。図4図5の例では、3回目のガチャで当選した「属性が火属性であって、レアリティがノーマルであるキャラクタ47」がリセットキャラクタである。
【0060】
媒体抽選実行手段203は、珠343の残量が0個となった場合であって当選キャラクタ群に含まれる当選キャラクタが10体を超えている場合に、当選キャラクタ群のうちからユーザの操作に基づいて指定された10体の当選キャラクタで構成される当選キャラクタ群をユーザの識別情報に関連づける。
【0061】
一方、媒体抽選実行手段203は、珠343の残量が0個となった場合であって当選キャラクタ群に含まれる当選キャラクタが10体である場合には、その当選キャラクタ群をユーザの識別情報に関連づける。
【0062】
例えば、当選キャラクタの個数が13体である場合には、ユーザによって選択された10体の当選キャラクタがユーザに付与される。すなわち、この例では、ユーザによって選択されなかった3体の当選キャラクタはユーザに付与されない。
【0063】
図5は、10体を超える当選キャラクタで構成される当選キャラクタ群から、ユーザが10体の当選キャラクタを選択している状態を示す図である。具体的には、ユーザは、図5のとおり、当選キャラクタ群表示枠345に表示されている当選キャラクタから10体のキャラクタを任意に選択することができる。
【0064】
<通信手段204の説明>
通信手段204は、ゲーム装置3との間で、ユーザの識別情報、ゲームプログラム、ゲームアカウント情報、および課金アイテムなどのゲームデータなどを送受信する。
【0065】
また、通信手段204は、当選キャラクタ群のうちユーザが指定したキャラクタに関する情報、ガチャ要求情報などをゲーム装置3から受信する。通信手段204が受信したガチャ要求情報は媒体抽選実行手段203へ送信される。
【0066】
また、通信手段204は、珠343の残量に関する情報、媒体抽選実行手段203が生成した当選キャラクタ、当選キャラクタ群に関する情報などをゲーム装置3へ送信する。
【0067】
<ゲーム装置3のハードウェア構成>
ゲーム装置3は、図1のとおり、スピーカ330、液晶画面340、およびタッチパッド350が内蔵される、例えば、スマートフォンなどの端末装置である。このゲーム装置3において、サーバ装置2から配信されたゲームに関するゲームプログラムおよびデータに基づいてゲームが進行する。
【0068】
また、ゲーム装置3は、サーバ装置2との間で、インターネットあるいはLANなどの通信ネットワーク4を介して互いにデータ通信をすることができる。
【0069】
ゲーム装置3は、制御部30、記憶部31、ネットワークインターフェース32、オーディオ処理部33、グラフィック処理部34、および操作部35を備える。
【0070】
記憶部31、ネットワークインターフェース32、オーディオ処理部33、グラフィック処理部34、および操作部35は、バス300を介して、制御部30に接続される。
【0071】
制御部30は、ゲーム装置3の動作を制御する。
【0072】
記憶部31は、主にHDD、RAMおよびROMで構成される。記憶部31には、例えば、ゲームを実行するためのゲームプログラムおよびデータが記憶される。
【0073】
ネットワークインターフェース32は、ゲーム装置3とサーバ装置2との間でデータを送受信するために、通信ネットワーク4に接続される。これにより、ゲーム装置3にゲームプログラムおよびゲームデータがダウンロードされる。
【0074】
オーディオ処理部33は、制御部30の指示に従ってデジタルのゲーム音声を再生および合成する。また、オーディオ処理部33には、スピーカ330が接続される。ゲーム音声は、スピーカ330から出力される。
【0075】
グラフィック処理部34は、制御部30の指示に従って仮想ゲーム空間およびプレイヤキャラクタなどを含むゲーム画像を動画形式で描画する。グラフィック処理部34にて動画形式に描画されたゲーム画像は、ゲーム画面として液晶画面340に表示される。
【0076】
操作部35には、ユーザからの操作信号が入力される。本実施形態において操作部35には、入力位置検出装置であるタッチパッド350を介してユーザからの操作信号が入力される。ユーザはタッチパッド350をタッチすることによって、キャラクタの選択、クエストの選択、あるいは、プレイヤキャラクタの操作等を行う。
【0077】
<ゲーム装置3の制御部30の機能的構成>
ゲーム装置3の制御部30は、サーバ装置2からダウンロードされたゲームプログラムを実行することで、図1のとおり、ゲーム実行手段301、媒体抽選要求手段302、および通信手段303として機能する。
【0078】
<ゲーム実行手段301の説明>
ゲーム実行手段301は、ユーザによるタッチパッド350の操作に基づいて、クエストパートおよびガチャパートを備えるゲームをゲーム装置3に実行させる。
【0079】
ゲーム実行手段301は、ユーザからの操作信号およびサーバ装置2のゲーム進行管理手段202から送信される情報などに基づいてゲームを進行させる。
【0080】
具体的には、ゲーム実行手段301は、ゲームデータに含まれるゲーム空間オブジェクトおよびテクスチャなどのデータを記憶部31から読み出し、二次元または三次元の仮想ゲーム空間を生成する。
【0081】
また、ゲーム実行手段301は、仮想ゲーム空間にプレイヤキャラクタを配置する。そして、ゲーム実行手段301は、ユーザによるタッチパッド350の操作、および、ゲーム進行管理手段202から送信されるゲームの進行状況に応じて、仮想ゲーム空間におけるプレイヤキャラクタの行動を制御する。
【0082】
また、ゲーム実行手段301は、仮想ゲーム空間、プレイヤキャラクタ、および仮想操作ボタンをゲーム画面として液晶画面340に表示するための情報を生成する。これらの情報に従って、グラフィック処理部34が液晶画面340上にゲーム画像を描画する。
【0083】
例えば、液晶画面340には、図2図5のとおり、画面上部から「ユーザランク」、「宝石数」などが表示される。なお、この宝石は、ユーザが購入することにより、または、ログインボーナスなどにより、ユーザに付与される。
【0084】
また、ゲーム実行手段301は、通信手段303を介して媒体抽選実行手段203から珠343の残量に関する情報、ユーザの識別情報と関連づけられた当選キャラクタに関する情報、および当選キャラクタ群に関する情報を受信したのち、これらの情報を液晶画面340に表示させる。
【0085】
<媒体抽選要求手段302の説明>
媒体抽選要求手段302は、ユーザの操作に基づいて必要な量の宝石を消費してガチャ要求を行う。ガチャ要求が行われると、媒体抽選要求手段302はガチャ要求情報を生成する。このガチャ要求情報は通信手段303を介してサーバ装置2へ送信される。
【0086】
具体的には、媒体抽選要求手段302は、ユーザが「単発ガチャ」のボタン341を押下した場合には、単発ガチャ用のガチャ要求情報を生成する。
【0087】
一方、媒体抽選要求手段302は、ユーザが「10連ガチャ」のボタン342を押下した場合には、10連ガチャ用のガチャ要求情報を生成する。
【0088】
サーバ装置2が受信したガチャ要求情報の種類により、サーバ装置2にて、対応するガチャが実行される。
【0089】
<通信手段303の説明>
通信手段303は、例えば、サーバ装置2からゲームに関するゲームプログラム、珠343の残量に関する情報、当選キャラクタに関する情報、および当選キャラクタ群に関する情報などの情報を受信する。
【0090】
また、通信手段303は、例えば、ユーザの操作に基づいて、ユーザの識別情報、ゲームアカウント情報、新たなゲームデータのダウンロード要求情報、タップ操作に関する信号、当選キャラクタ群のうちユーザが指定したキャラクタに関する情報、およびガチャ要求情報などの情報をサーバ装置3へ送信する。
【0091】
<10連ガチャ処理の説明>
以下、図6を参照して、本発明の10連ガチャ処理について説明する。なお、後述の制御手段および処理手順は一例であり、本発明の実施形態はこれらには限られない。処理手順等は、本発明の要旨を変更しない範囲で適宜設計変更が可能である。
【0092】
まず、ユーザの操作に基づいて、ゲーム装置3の媒体抽選要求手段302が10連ガチャを要求する(ステップS1)。
【0093】
ついで、サーバ装置2の媒体抽選実行手段203が、10連ガチャの要求に必要な量である100個の宝石とユーザの識別情報との関連づけを解除する。これにより、100個の宝石が消費される(ステップS2)。
【0094】
ついで、媒体抽選実行手段203が、珠343の残量を10個に設定する(ステップS3)。
【0095】
ついで、媒体抽選実行手段203が、ガチャを1回実行するごとに、1個の珠343とユーザの識別情報との関連づけを解除する。これにより、ガチャが1回実行されるたびに、対応する量である1個の珠343が消費される(ステップS4)。
【0096】
ついで、媒体抽選実行手段203が、ガチャを実行して(ステップS5)、当選キャラクタを決定する。
【0097】
ついで、媒体抽選実行手段203は、当選キャラクタに基づいて当選キャラクタ群に関する情報を生成する(ステップS6)。
【0098】
ついで、媒体抽選実行手段203が、当選キャラクタが所定のリセットキャラクタであるか否かを判定する(ステップS7)。
【0099】
当選キャラクタがリセットキャラクタであると判定された場合(S7:YES)には、媒体抽選実行手段203が、それまでのガチャで選択された当選キャラクタで構成される当選キャラクタ群に関する情報を保持したまま、珠343の残量を10個に設定(珠の残量をリセット)する(ステップS3)。
【0100】
一方、当選キャラクタがリセットキャラクタではないと判定された場合(S7:NO)には、媒体抽選実行手段203が、珠343の残量が0個であるか否かを判定する(ステップS8)。
【0101】
珠343の残量が0個ではない(珠343の残量が1個以上である)と判定された場合(S8:NO)には、処理はステップS4へ戻る。
【0102】
一方、珠343の残量が0個であると判定された場合(S8:YES)には、媒体抽選実行手段203が、当選キャラクタ群を構成する当選キャラクタの数が10体であるか否かを判定する(ステップS9)。
【0103】
当選キャラクタの数が10体ではない(当選キャラクタの数が10体を超える)と判定された場合(S9:NO)には、媒体抽選実行手段203が、ユーザの指定操作に基づいて10体の当選キャラクタを選択する(ステップS10)ことで当選キャラクタ群を再構成する。
【0104】
ついで、媒体抽選実行手段203が、再構成された当選キャラクタ群に関する情報とユーザの識別情報とを関連づけ、当選キャラクタ群に関する情報をゲーム装置3へ送信する。これにより、当選キャラクタ群がユーザに付与される(ステップS11)。その後、本発明の10連ガチャ処理は終了する。
【0105】
ステップS9へ戻って、当選キャラクタの数が10体であると判定された場合(S9:YES)には、10体の当選キャラクタで構成される当選キャラクタ群がユーザに付与される(ステップS11)。その後、本発明の10連ガチャ処理は終了する。
以上の手順により、本発明の10連ガチャ処理が実行される。
【0106】
以上をまとめると、本実施形態のコンピュータプログラムは、
サーバ装置2を、
ユーザの操作に基づいて10連ガチャが1回要求されたことを契機として10回以上のガチャを実行し、複数のキャラクタが記憶されたガチャリストから選択されるキャラクタである当選キャラクタの複数体の集まりで構成される当選キャラクタ群を生成する媒体抽選実行手段203、
として機能させ、
媒体抽選実行手段203は、
ユーザの操作に基づいて10連ガチャが要求された場合に10個の珠343を生成し、
珠343を液晶画面340に表示させるための情報をゲーム装置3へ送信し、
ガチャが1回実行された場合に、当選キャラクタを選択して当選キャラクタ群を生成していくとともに、対応する量である1個の珠343を減少させ、
所定のリセットキャラクタが当選した場合には、珠343の残量を10個とし、
珠343が0個となるまでガチャを実行し、
珠343が0個となった場合であって当選キャラクタ群に含まれる当選キャラクタが10体である場合に、当選キャラクタ群をユーザに付与し、
珠343が0個となった場合であって当選キャラクタ群に含まれる当選キャラクタが10体を超えている場合に、当選キャラクタ群のうちからユーザの操作に基づいて指定された10体の当選キャラクタで構成される当選キャラクタ群をユーザに付与する。
【0107】
<発明の効果>
本実施形態のコンピュータプログラムによれば、ゲーム性を備え興趣のあるガチャを提供することができる。
【0108】
[他の実施形態]
前記実施形態では、リセットキャラクタはゲーム内で使用しうるキャラクタである例が記載されているが、リセットキャラクタはゲーム内で使用することができるものでなくてもよい。リセットキャラクタは、珠の残量をリセットするだけの役割を持ったキャラクタあるいはアイテムであってもよい。
【0109】
また、リセットキャラクタの態様は、前記実施形態に限られない。例えば、所定のレアリティ(例えば、激レア)を備えるキャラクタのすべてがリセットキャラクタであってもよい。
【0110】
また、特定の属性を備えるキャラクタが当選した場合において、そのキャラクタのレアリティにかかわらず珠の残量がリセットされてもよい。
【0111】
また、例えば以前に当選しているキャラクタが再度当選した場合には、そのキャラクタがリセットキャラクタに設定されてもよい。
【0112】
また、前記実施形態では、リセットキャラクタはガチャイベントごとにあらかじめ定められている例が記載されているが、本発明はこれには限られない。例えば、所定のタイミングにおいてリセットキャラクタが抽選で決定されてもよい。
【0113】
さらに、ユーザが所有するキャラクタの中から、ユーザの操作に基づいてリセットキャラクタを選択することができてもよい。この場合には、例えば、価値の低い、ある特定のノーマルのキャラクタをユーザがリセットキャラクタに指定しておけば、初期化処理されやすいという利益をユーザは得ることができる。
【0114】
また、前記実施形態とは異なり、珠の残量がリセットされるための条件は、リセットキャラクタが当選することに限られない。例えば、ガチャが要求されるたびに(対応する量の珠が消費されるたびに)、媒体抽選実行手段が、所定確率で珠の残量をリセットするか否かのリセット抽選を実行してもよい。
【0115】
この場合においては、当選キャラクタのレアリティによってリセット抽選の当選確率が高くなるように設定されていてもよい。
【0116】
また、珠の残量がリセットされる契機は前記実施形態には限られない。例えば、ユーザが特殊なアイテムを所持している場合に、ユーザの操作に基づいて珠の残量がリセットされてもよい。この場合において、前記特殊なアイテムは、例えば有料のアイテムとすることができる。
【0117】
また、前記実施形態とは異なり、珠ごとに属性(火属性、水属性など)が設定されており、それに対応したキャラクタ(火属性、水属性)が当選した場合に珠の残量がリセットされてもよい。同様に、珠に設定されたレアリティと当選キャラクタのレアリティとに応じて珠の残量がリセットされてもよい。
【0118】
さらには、珠ごとに属性が設定されており、珠に設定された属性に従ったガチャリストが用いられてガチャが実行されてもよい。例えば、レインボーの珠では超激レアのキャラクタの当選が確定しているガチャリスト、赤の珠では火属性のキャラクタの当選が確定しているガチャリストが用いられてガチャが実行されてもよい。
【0119】
またさらには、赤の珠(火属性を示唆している珠)が表示されているにもかかわらず水属性のキャラクタが当選した場合には、そのキャラクタを超激レアのキャラクタとすることもできる。
【0120】
また、前記実施形態とは異なり、珠にランクが設けられていてもよい。そして、例えばランクの高い珠ほど、リセット抽選の当選確率を高くすることができる。
【0121】
また、前記実施形態とは異なり、媒体抽選実行手段は、リセット抽選の当選に関する期待度の演出を行うこともできる。この場合には、例えば、珠の色で当選の期待度が示唆されるなどにより、ユーザに視覚的な楽しみを与えることができる。
【0122】
また、前記実施形態では、当選キャラクタ群が10体を超える当選キャラクタで構成される場合には、ユーザの指定に基づいて10体の当選キャラクタを選択することができる例が記載されているが、本発明はこれには限られない。例えば、13体の当選キャラクタから、レアリティ、能力値の高いキャラクタが優先的に自動的に選択されて当選キャラクタ群が構成されてもよい。
【0123】
前記実施形態では10連ガチャの例が記載されているが、単発ガチャにおいても本発明が適用されてもよい。例えば、この場合において、1回目のガチャでリセットキャラクタが選択された場合には、ユーザは2体の当選キャラクタの中から1体の当選キャラクタを選択する必要があってもよい。そして、ユーザが複数体の当選キャラクタを欲する場合には、所定量の宝石を消費する必要があってもよい。
【0124】
なお、この場合において、単発ガチャよりも10連ガチャのほうがリセット抽選の当選確率を高くすることもできる。
【0125】
前記実施形態では、パラメータが珠である例が記載されているが、本発明はこれには限られない。例えば、パラメータがメーターなどで表現された連続的な数値であってもよい。
【0126】
また、前記実施形態では、1回のガチャが実行されるたびに珠が1個消費される例が記載されているが、本発明はこれには限られない。例えば、ガチャが要求されたときに5個の珠が生成され、ガチャが2回実行されるたびに珠が1個消費されてもよい。
【0127】
また、前記実施形態では、珠の残量がゲーム装置の液晶画面に表示されている例が記載されているが、珠の残量は液晶画面に表示されなくてもよい。
【0128】
また、媒体抽選実行手段は、ガチャ要求がなされたときに、生成する珠の個数を抽選で決定してもよい。この場合において、例えば、媒体抽選実行手段は、80%の確率で10個の珠を生成し、10%の確率で11個の珠を生成し、5%の確率で9個の珠を生成することができる。
【0129】
また、前記実施形態では、リセットキャラクタが当選した場合には、珠の残量が10個にリセットされる例が記載されているが、本発明はこれには限られない。例えば、リセットキャラクタが当選することによって2個の珠が生成されてもよい。
【0130】
また、例えばリセットキャラクタが複数用意されており、リセットキャラクタのレアリティなどによって増加する珠の数が異なっていてもよい。さらには、リセット抽選に当選したことにより生成される球の数が抽選で決定されてもよい。
【0131】
また、1回のガチャ要求で何回のガチャが実行されるかをユーザが選択することができてもよい。この場合において、媒体抽選実行手段は、例えばユーザが5連ガチャを要求した場合には5個の珠を生成し、ユーザが7連ガチャを要求した場合には7個の珠を生成してもよい。なお、この場合においても、所定条件が満たされた場合に珠の残量がリセットされることは前記実施形態と同様である。
【0132】
また、媒体抽選実行手段は、ユーザの操作に基づいてガチャ要求がされたことを契機として連続ガチャが実行されている間に、さらにユーザの停止操作に基づいてガチャの実行を停止するとともに、その後のユーザの開始操作に基づいてガチャの実行を再開してもよい。この場合には、ユーザは、時間をおいたのちにガチャを再開させることができる。
【0133】
前記実施形態では、ゲーム媒体はキャラクタであったが、ゲーム媒体は武器あるいは装備などのアイテム、またはガチャを実行するときなどに消費される宝石などであってもよい。
【0134】
また、前記実施形態では、コンピュータ装置がサーバ装置である例が記載されているが、本発明はこれには限られない。例えば、一のユーザのゲーム装置がサーバ装置として機能してもよい。この場合には、BLUETOOTH(登録商標)で一方のゲーム装置と他方のゲーム装置とが接続されていてもよい。また、ゲーム装置単体でガチャが実行されてもよい。
【0135】
また、前記実施形態においては、ゲーム装置はスマートフォンなどの端末装置である例が記載されているが、本発明は、これには限られない。ゲーム装置は、例えば、ディスプレイおよびコントローラが外部接続される据え置き型のゲーム装置、あるいは、パーソナルコンピュータであってもよい。
【0136】
その他の例として、
サーバ装置を、
ユーザの操作に基づいてガチャが1回要求されたことを契機として10回以上のガチャを実行し、複数のキャラクタが記憶されたガチャリストから選択されるキャラクタである当選キャラクタの複数体の集まりで構成される当選キャラクタ群を生成する媒体抽選実行手段、
として機能させ、
媒体抽選実行手段は、
ユーザの操作に基づいてガチャが要求された場合に10個の珠を生成し、
珠をゲーム装置の液晶画面に表示させるための情報をゲーム装置へ送信し、
ガチャが1回実行された場合に、当選キャラクタを選択して当選キャラクタ群を生成していくとともに、対応する量である1個の珠を減少させ、
所定条件が満たされた場合には、珠の残量を増加させ、
珠が0個となるまでガチャを実行し、
珠が0個となった場合に、当選キャラクタ群をユーザに付与する、
コンピュータプログラムがある。
【符号の説明】
【0137】
1 ゲームシステム
2 サーバ装置
201 照合手段
202 ゲーム進行管理手段
203 媒体抽選実行手段
204 通信手段
3 ゲーム装置
301 ゲーム実行手段
302 媒体抽選要求手段
303 通信手段
4 通信ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6