(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-26
(45)【発行日】2023-10-04
(54)【発明の名称】過熱水蒸気生成を利用した加熱装置及び加熱方法
(51)【国際特許分類】
F22B 1/28 20060101AFI20230927BHJP
【FI】
F22B1/28 Z
(21)【出願番号】P 2019130509
(22)【出願日】2019-07-12
【審査請求日】2022-06-24
(73)【特許権者】
【識別番号】392035352
【氏名又は名称】株式会社豊電子工業
(73)【特許権者】
【識別番号】519255551
【氏名又は名称】中央技研株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100078721
【氏名又は名称】石田 喜樹
(74)【代理人】
【識別番号】100121142
【氏名又は名称】上田 恭一
(72)【発明者】
【氏名】今村 幸伯
(72)【発明者】
【氏名】上林 丈仁
(72)【発明者】
【氏名】野村 淳
(72)【発明者】
【氏名】岩月 淳訓
【審査官】大谷 光司
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/059159(WO,A1)
【文献】特開2004-316999(JP,A)
【文献】特開2013-155907(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F22B 1/28
F24C 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被加熱物を収容するように構成された密閉容器と、
前記密閉容器内へ外部から水を滴下供給可能とする滴注管と、
前記密閉容器内に設けられ、前記被加熱物を加熱すると共に前記滴注管を通って前記密閉容器内へ導かれた前記水から過熱水蒸気を生成する加熱領域と、
前記加熱領域に設けられ、前記加熱領域内の雰囲気を加熱する電気ヒータと、
前記過熱水蒸気を前記密閉容器内で循環させる循環機構と、を備え
、
前記密閉容器は、内部に設けた仕切り板により、前記加熱領域と前記循環機構とを含み、前記加熱領域を通過しながら前記過熱水蒸気が循環するダクトが区画形成され、
前記ダクトは、前記密閉容器内に収容された前記被加熱物に向けて開口する開口部を備え 、
前記開口部は、前記過熱水蒸気を前記被加熱物へ向けて吹き付け可能な複数のノズルを備えると共に、前記ノズルの前記ダクト側に、メッシュ状の気流整流部材を備えることを特徴とする加熱装置。
【請求項2】
前記循環機構は、前記加熱領域側に吸い込み口を有するファンであり、
前記滴注管は、前記水の出口側の先端が、前記加熱領域における前記循環機構の上流側
となる前記吸い込み口の近傍に位置することを特徴とする請求項1に記載の加熱装置。
【請求項3】
被加熱物を収容するように構成された密閉容器と、
前記密閉容器内へ外部から水を滴下供給可能とする滴注管と、
前記密閉容器内に設けられ、前記被加熱物を加熱すると共に前記滴注管を通って前記密閉容器内へ導かれた前記水から過熱水蒸気を生成する加熱領域と、
前記加熱領域に設けられ、前記加熱領域内の雰囲気を加熱する電気ヒータと、
前記過熱水蒸気を前記密閉容器内で循環させる循環機構と、を備え、
前記密閉容器は、内部に設けた仕切り板により、前記加熱領域と前記循環機構とを含み、前記加熱領域を通過しながら前記過熱水蒸気が循環するダクトが区画形成され、
前記ダクトは、前記密閉容器内に収容された前記被加熱物に向けて開口する開口部を備え 、
前記開口部は、前記過熱水蒸気を前記被加熱物へ向けて吹き付け可能な複数のノズルを備えると共に、前記ノズルの前記ダクト側に、メッシュ状の気流整流部材を備える加熱装置において、
前記加熱領域に、外部から
前記滴注管を通して水を滴下供給すると共に、前記電気ヒータで加熱して過熱水蒸気を生成し、前記過熱水蒸気を前記密閉容器内で循環させて前記被加熱物
の全体を均一に加熱することを特徴とする加熱方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、過熱水蒸気を用いてワークを加熱する加熱装置及び加熱方法に関する。
【背景技術】
【0002】
カーボン繊維強化樹脂(CFRP)等のワークを加熱する際、過熱水蒸気を用いた加熱装置が使用されている。例えば、特許文献1に記載の加熱装置は、外部で生成した過熱水蒸気が、ワークを収容した密閉容器内へ供給され、電気ヒータで加熱されながら、ワークへ向けて吹き付けられると共に、電気ヒータで直接ワークが加熱される。これにより、加熱時間を短縮することができる。また、密閉容器内に設けられた循環機構により過熱水蒸気を密閉容器内で循環させ、再加熱による再利用を行うため、高い省エネ性を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上述のような加熱装置では、ボイラや加熱器等の過熱水蒸気を生成するための設備が別途必要であり、それら設備の設置のために多くのスペースを割く必要があった。また、過熱水蒸気を装置へ供給した後は循環による再利用のため省エネ性が高いが、過熱水蒸気を生成するための設備の稼働に大きなエネルギーを必要とするため、より高い省エネ性が望まれていた。さらに、過熱水蒸気は、循環機構により与えられた勢いを利用してワークへ吹き付けられることから、循環機構の回転気流や炉内壁等の障害物を理由に、複数設けられた吹き付けノズルの位置によって風速が異なり、温度ムラが発生するため、より均一にワークへ向けて過熱水蒸気を吹き付けられる加熱装置が求められていた。
【0005】
そこで、本発明の目的は、装置の省スペース化、省エネ化を実現すると共に、ワーク全体を均一に加熱することができる加熱装置及び加熱方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、被加熱物を収容するように構成された密閉容器と、密閉容器内へ外部から水を滴下供給可能とする滴注管と、密閉容器内に設けられ、被加熱物を加熱すると共に滴注管を通って密閉容器内へ導かれた水から過熱水蒸気を生成する加熱領域と、加熱領域に設けられ、加熱領域内の雰囲気を加熱する電気ヒータと、過熱水蒸気を密閉容器内で循環させる循環機構と、を備え、密閉容器は、内部に設けた仕切り板により、加熱領域と循環機構とを含み、加熱領域を通過しながら過熱水蒸気が循環するダクトが区画形成され、ダクトは、密閉容器内に収容された被加熱物に向けて開口する開口部を備え 、開口部は、過熱水蒸気を被加熱物へ向けて吹き付け可能な複数のノズルを備えると共に、ノズルのダクト側に、メッシュ状の気流整流部材を備えることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1の構成において、循環機構は、加熱領域側に吸い込み口を有するファンであり、滴注管は、水の出口側の先端が、加熱領域における循環機構の上流側となる吸い込み口の近傍に位置することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、被加熱物を収容するように構成された密閉容器と、密閉容器内へ外部から水を滴下供給可能とする滴注管と、密閉容器内に設けられ、被加熱物を加熱すると共に滴注管を通って密閉容器内へ導かれた水から過熱水蒸気を生成する加熱領域と、加熱領域に設けられ、加熱領域内の雰囲気を加熱する電気ヒータと、過熱水蒸気を密閉容器内で循環させる循環機構と、を備え、密閉容器は、内部に設けた仕切り板により、加熱領域と循環機構とを含み、加熱領域を通過しながら過熱水蒸気が循環するダクトが区画形成され、ダクトは、密閉容器内に収容された被加熱物に向けて開口する開口部を備え 、開口部は、過熱水蒸気を被加熱物へ向けて吹き付け可能な複数のノズルを備えると共に、ノズルのダクト側に、メッシュ状の気流整流部材を備える加熱装置において、加熱領域に、外部から滴注管を通して水を滴下供給すると共に、電気ヒータで加熱して過熱水蒸気を生成し、過熱水蒸気を密閉容器内で循環させて被加熱物の全体を均一に加熱することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
請求項1及び3に記載の発明によれば、ワークを加熱する際に使用する過熱水蒸気を水から密閉容器内で生成できるため、ボイラや加熱器等の過熱水蒸気を生成するための設備が必要なくなり、加熱装置の省スペース化及び省エネ化が可能となる。また、加熱装置とボイラ等の設備とを接続する配管類が減少するため、メンテナンス容易性が向上する。また、過熱水蒸気をワークへ直接吹き付けることができるため、より短時間でワークをより効率的に昇温することができる。さらに、吹出部位(開口部)を複雑な構成とすることなく、ワーク全体を均一に加熱することができ、温度ムラをより低減できる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加え、加熱領域において生成した過熱水蒸気が即座に循環機構に吸い込まれ、密閉容器内に循環するため、密閉容器内の温度及び過熱水蒸気雰囲気の安定化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】
図1の丸枠Aで囲った部分を拡大した説明図である。
【
図3】(A)は滴注皿の変形例1を示す説明図、(B)は滴注皿の変形例2を示す説明図である。
【
図4】(A)は滴注皿の変形例3を示す説明図、(B)は滴注管の変形例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、加熱装置を示す説明図である。
図1に示すように、加熱装置Mを構成する密閉容器1は、前方に挿通口1aが設けられた略箱体として形成され、密閉容器1の前方には、挿通口1aを閉塞して密閉容器1を密閉状態とする閉塞位置と、挿通口1aの開放を許容する開放位置との間で上下動可能な扉2が取り付けられている。
挿通口1aから密閉容器1の内部へ向けて支持レール3が延びており、支持レール3の案内により、積載トレイ4に載置された被加熱物(以下、ワークW)を所定の位置まで挿入可能となっている。
密閉容器1内部には、外板5aと仕切り板6とからなるダクト5が設置される。また、ダクト5には、挿入されたワークWの上面及び下面に向けて開口する開口部7が上下に設けられ、各開口部7,7には、複数のノズル8が設けられ、各開口部7,7の内側には、メッシュ状の気流整流部材9が備えられている。なお、ワークWが挿入される空間10aと、その後方で仕切り板6に囲まれる空間10bとからなる領域が加熱領域10である。
挿入されたワークWの後方の空間10bには、複数の電気ヒータ11が設置されると共に、空間10bの後方には、吸い込み口12と軸流ファン13とからなる循環機構14が設けられている。なお、軸流ファン13は、密閉容器1外部に設置されたモータ15により駆動する。
【0010】
密閉容器1の上部に、密閉容器1外部から空間10b内へ向けて延びる滴注管16が設けられ、空間10b内において、滴注管16の先端は、吸い込み口12の前側近傍(循環機構14の上流側)まで延びている。また、
図2に示すように、滴注管16の下方には、上方へ開口した皿状の滴注皿17が設けられている。なお、滴注管16は、密閉容器1外部に設置された定量ポンプ18を介して、一定量の水を空間10bへ滴下供給可能となっている。
【0011】
次に、加熱装置Mを使用したワークWの加熱処理について説明する。
まず、扉2を閉塞位置へ移動させ、密閉容器1を密閉状態とした状態で、電気ヒータ11と軸流ファン13とを作動させ、密閉容器1内の雰囲気が、所望の過熱水蒸気の温度と同様の温度となるまで昇温させる。密閉容器1内を昇温させた後、定量ポンプ18を作動させ、滴注管16を介して水を加熱領域10へ供給する。
加熱領域10へ供給された水が、滴注皿17上で、昇温された密閉容器1内の雰囲気と接することで加熱され、蒸発して水蒸気となった後、更に加熱されることで、所望の温度の過熱水蒸気が生成される。生成した過熱水蒸気は、軸流ファン13により、吸い込み口12から吸引され、ダクト5内を移動し、上下のノズル8から空間10aへ向けて吹き出す。空間10aへ吹き出した過熱水蒸気は、空間10bを経て、再び循環機構14によって密閉容器1内を循環する。このように、加熱装置Mの外部にボイラ等の過熱水蒸気生成のための設備を設けずに、密閉容器1内で過熱水蒸気を生成し、生成した過熱水蒸気を密閉容器1内を循環させることで、従来のように過熱水蒸気生成のための設備が不要となり、加熱装置Mの省スペース化及び省エネ化を実現できる。また、当該設備が不要となったことで、メンテナンスの対象が加熱装置Mと定量ポンプ18とだけになるため、メンテナンス容易性が向上する。
なお、密閉容器1内の所定の位置には、図示しない温度計及び酸素濃度計が設けられ、温度管理及び酸素濃度管理により、容器内の温度や過熱水蒸気量といった密閉容器1内の状況を随時把握できるようになっている。
【0012】
密閉容器1内が、所望の温度及び過熱水蒸気量となった後、扉2を開放位置へ移動させて挿通口1aを開放し、ワークWを載置した積載トレイ4を支持レール3に案内させて、空間10aまで挿入する。その後、扉2を閉塞位置へ移動させて挿通口1aを閉塞し、再び密閉容器1内を所望の温度及び過熱水蒸気量とすることで、吹き付けられる過熱水蒸気及び密閉容器1内の雰囲気によってワークWが加熱される。
この時、ダクト5を経て、複数のノズル8からワークWに向けて吹き付けられる過熱水蒸気は、気流整流部材9を通過することで整流化され、何れのノズル8においても同様の流速でワークWへ向けての吹き付けが可能となるため、ワークW全体を均一に加熱できる。
【0013】
上記形態の加熱装置Mは、ワークWを収容するように構成された密閉容器1と、密閉容器1内へ外部から水を供給可能とする滴注管16と、密閉容器1内に設けられ、ワークWを加熱すると共に滴注管16を通って密閉容器1内へ導かれた水から過熱水蒸気を生成する加熱領域10と、加熱領域10に設けられ、加熱領域10内の雰囲気を加熱する電気ヒータ11と、過熱水蒸気を密閉容器1内で循環させる循環機構14と、を備える。
このような構成の加熱装置Mによれば、ワークWを加熱する際に使用する過熱水蒸気を水から密閉容器1内で生成できるため、ボイラや加熱器等の過熱水蒸気を生成するための設備が必要なくなり、加熱装置Mの省スペース化及び省エネ化が可能となる。また、加熱装置Mとボイラ等の設備とを接続する配管類が減少するため、メンテナンス容易性が向上する。
【0014】
また、滴注管16は、水の出口側の先端が、加熱領域10における循環機構14の上流側に位置する。
よって、加熱領域10において生成した過熱水蒸気が即座に循環機構14に吸い込まれ、密閉容器1内に循環するため、密閉容器1内の温度及び過熱水蒸気雰囲気が安定する。
【0015】
また、密閉容器1の内部には、加熱領域10と、過熱水蒸気が移動するダクト5とを区画する仕切り板6が設けられ、ダクト5は、密閉容器1内に収容されたワークWに向けて開口する開口部7を備え、開口部7は、過熱水蒸気をワークWへ向けて吹き付け可能な複数のノズル8を備える。
よって、過熱水蒸気をワークWへ直接吹き付けることができるため、より短時間でワークWをより効率的に昇温することができる。
【0016】
また、開口部7に、気流整流部材9を備える。
よって、開口部7を複雑な構成とすることなく、ワークW全体を均一に加熱することができ、温度ムラをより低減できる。
【0017】
図3(A)は滴注皿の変形例1である。
図3(A)に示すように、滴注皿17aは、その下端周縁が上方へ向けて折り返された円錐形状に形成される。このように滴注皿17aを円錐形状としたことで、滴注皿17aの表面積が増加し、滴注管16によって加熱領域10内へ供給された水の蒸発が促進されるため、より効率的に過熱水蒸気を生成することができる。
【0018】
図3(B)は滴注皿の変形例2である。
図3(B)に示すように、滴注皿17bは、前後又は左右方向に延びる回転軸19に複数のフィン20が備えられたファン形状に形成される。滴注皿17bは、水車のようにフィン20上への水の落下を利用して回転するものでも、別途設けた駆動機構により回転するものでも良い。このように滴注皿17bをファン形状としたことで、滴注管16によって加熱領域10内へ供給された水が回転するフィン20によって細分化し、水の蒸発が促進されるため、より効率的に過熱水蒸気を生成することができる。
【0019】
図4(A)は滴注皿の変形例3である。
図4(A)に示すように、滴注皿17cは、螺旋状に形成された板部材からなる。このように滴注皿17cを螺旋状に形成したことで、滴注管16によって加熱領域10内へ供給された水が滴注皿17c上を流れ、水厚みが薄くなり水の蒸発が促進されるため、より効率的に過熱水蒸気を生成することができる。
【0020】
図4(B)は滴注管の変形例である。
図4(B)に示すように、滴注管16aは、その先端が、複数のより細い分岐管21の集合により形成される。このように滴注管16aの先端に複数の分岐管21を形成したことで、加熱領域10内へ供給された水が滴注皿17に落ちる際、水滴が分岐管21によって細分化し、水の蒸発が促進されるため、より効率的に過熱水蒸気を生成することができる。
【0021】
以上は、本発明を図示例に基づいて説明したものであり、その技術範囲はこれに限定されるものではない。例えば、滴注管は、密閉容器の上壁以外の壁から加熱領域へ延びるものでも良い。また、滴注管の先端及び滴注皿の形状は、密閉容器内へ供給された水が蒸発可能であれば、どのような形状であっても良く、滴注皿は省略しても良い。また、滴注管の先端は、循環機構の加熱領域側近傍であれば、任意の位置に設置可能である。また、密閉容器内を所望の温度まで昇温可能であれば、電気ヒータの設置数や設置位置は限定されず、例えば、密閉容器内の雰囲気だけでなく、ワークを直接加熱できる位置に設置する等しても良い。また、循環機構に使用されるファンは、過熱水蒸気の循環ができれば良く、遠心ファン等、軸流ファン以外のファンであっても良い。また、気流整流部材は、気流の整流ができれば良く、その材質や大きさ、厚み、孔径、空間率などは、任意に選択可能である。さらに、密閉容器内へ供給される水の温度は適宜変更可能であり、常温水であっても温水であっても良い。
【符号の説明】
【0022】
M・・加熱装置、W・・ワーク、1・・密閉容器、5・・ダクト、6・・仕切り板、7・・開口部、8・・ノズル、9・・気流整流部材、10・・加熱領域、11・・電気ヒータ、14・・循環機構、16・・滴注管、17・・滴注皿。