(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-26
(45)【発行日】2023-10-04
(54)【発明の名称】ロボット制御装置、並びにそれを備えるロボット及びロボットシステム
(51)【国際特許分類】
H01L 21/677 20060101AFI20230927BHJP
B25J 13/00 20060101ALI20230927BHJP
【FI】
H01L21/68 A
B25J13/00 Z
(21)【出願番号】P 2019122771
(22)【出願日】2019-07-01
【審査請求日】2022-06-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000000974
【氏名又は名称】川崎重工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】弁理士法人有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】北野 真也
(72)【発明者】
【氏名】菅原 潤一
(72)【発明者】
【氏名】菊地 啓太
【審査官】三浦 みちる
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-229757(JP,A)
【文献】特開2011-228627(JP,A)
【文献】特開2017-076710(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/677
B25J 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を保持して搬送するロボットの動作を制御するためのロボット制御装置であって、
前記ロボットは、少なくとも一つの関節軸を有するロボットアームと、前記ロボットアームの先端に設けられ、前記基板を保持するためのエンドエフェクタとを備え、かつ、前記基板を載置するための載置位置に隣接して配置され、
前記エンドエフェクタの位置及び姿勢は、N個(Nは自然数)の変数の値によって規定され、
前記載置位置に載置された基板を前記エンドエフェクタで保持するための前記エンドエフェクタの保持位置及び保持姿勢を規定するN個の変数のうちの少なくとも1個の変数の値は、前記保持位置及び前記保持姿勢の前記エンドエフェクタを前記載置位置から退かせた後の前記エンドエフェクタの引き位置及び引き姿勢を規定するN個の変数のうちの対応する変数の値と独立しており、
前記載置位置は、出し入れ面から前記基板を出し入れされ、
前記載置位置に載置された基板の厚み方向に見て、前記エンドエフェクタが前記保持位置及び前記保持姿勢のときに、前記エンドエフェクタの中心軸線と、前記載置位置に載置された基板の中心点から前記出し入れ面に向けて引いた垂線とがなす第1角度、及び、前記厚み方向に見て、前記エンドエフェクタが前記引き位置及び前記引き姿勢のときに、前記エンドエフェクタの中心軸線と、前記垂線とがなす第2角度のうちの少なくともいずれかを予め教示によって記憶しており、
前記第1及び前記第2角度を予め教示によってさらに記憶しており、
前記保持位置及び前記保持姿勢と前記引き位置及び前記引き姿勢との間における前記ロボットの動作を、補間によって導出した値に基づき制御
し、
前記保持位置及び前記保持姿勢を規定するN個の変数全ての値が、それぞれ、前記引き位置及び前記引き姿勢を規定するN個の変数のうちの対応する変数の値と独立している、ロボット制御装置。
【請求項2】
前記ロボットアームの手先自由度がNである、請求項1に記載のロボット制御装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のロボット制御装置と、前記ロボットアームと、前記エンドエフェクタと、を備えることを特徴とする、ロボット。
【請求項4】
前記ロボットは、水平多関節型ロボットとして構成される、
請求項3に記載のロボット。
【請求項5】
請求項3又は4に記載のロボットと、前記載置位置を有する載置装置と、を備えることを特徴とする、ロボットシステム。
【請求項6】
前記載置装置は、前記載置位置の周縁の少なくとも一部を囲繞する囲繞部と、前記囲繞部に設けられる開口面とを有し、前記開口面を開閉可能な密閉容器として構成される、
請求項5に記載のロボットシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロボット制御装置、並びにそれを備えるロボット及びロボットシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、基板を保持して搬送するロボットの動作を制御するためのロボット制御装置が知られている。このようなロボット制御装置が、例えば、特許文献1の基板搬送用ロボットで提案されている。
【0003】
特許文献1の基板搬送用ロボットは、収納容器への基板授受位置として教示位置を教示すると、コントローラが、アクセス待機位置の生成と同時に、収納容器から最小旋回姿勢となるまでの複数の安全な搬送経路を生成する。なお、ここでいうアクセス待機位置とは、前記教示位置から生成される位置であって、基板搬送用ロボットが基板を収納容器に収納又は搬出開始できる直前の位置である。基板搬送用ロボットは、当該アクセス待機位置から収納容器に対して基板をまっすぐ挿入又は搬出することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1の基板搬送用ロボットは、収納容器への基板授受位置として教示される教示位置に基づき、前記アクセス待機位置を生成している。つまり、収納容器への基板授受位置として教示される教示位置が変更された場合、その変更に応じて前記アクセス待機位置も変更される。これにより、前記アクセス待機位置が前記教示位置に影響を受けるので、前記アクセス待機位置が正確に教示されていなかった場合に、基板搬送用ロボットが適切に基板を搬送できない場合があった。
【0006】
そこで、本発明は、適切に基板を搬送することが可能なロボット制御装置、並びにそれを備えるロボット及びロボットシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために、本発明に係るロボット制御装置は、基板を保持して搬送するロボットの動作を制御するためのロボット制御装置であって、前記ロボットは、少なくとも一つの関節軸を有するロボットアームと、前記ロボットアームの先端に設けられ、前記基板を保持するためのエンドエフェクタとを備え、かつ、前記基板を載置するための載置位置に隣接して配置され、前記エンドエフェクタの位置及び姿勢は、N個(Nは自然数)の変数の値によって規定され、前記載置位置に載置された基板を前記エンドエフェクタで保持するための前記エンドエフェクタの保持位置及び保持姿勢を規定するN個の変数のうちの少なくとも1個の変数の値は、前記保持位置及び前記保持姿勢の前記エンドエフェクタを前記載置位置から退かせた後の前記エンドエフェクタの引き位置及び引き姿勢を規定するN個の変数のうちの対応する変数の値と独立していることを特徴とする。
【0008】
上記構成によれば、前記保持位置及び前記保持姿勢を規定するN個の変数のうちの少なくとも1個の変数の値が、前記引き位置及び前記引き姿勢を規定するN個の変数のうちの対応する変数の値と独立している。これにより、前記引き位置及び前記引き姿勢が前記保持位置及び前記保持姿勢に影響を受けて変動することを抑制することができる。その結果、本発明に係るロボット制御装置は、適切に基板を搬送することが可能となる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、適切に基板を搬送することが可能なロボット制御装置、並びにそれを備えるロボット及びロボットシステムを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の第1実施形態に係るロボットシステムの全体構成を示す概略図である。
【
図2】本発明の第1実施形態に係るロボットの制御系を示すブロック図である。
【
図3】本発明の第1実施形態に係るロボットのエンドエフェクタが第1教示点の位置及び姿勢であるときの部分的な拡大図に、エンドエフェクタの中心軸線と基板の中心点から開口面に向けて引いた垂線との角度関係を追記した概略図である。
【
図4】本発明の第1実施形態に係るロボットのエンドエフェクタが第2教示点の位置及び姿勢であるときの部分的な拡大図に各種内容を追記した概略図であり、(A)が前記拡大図に第1教示点から第2教示点まで移動するエンドエフェクタの軌跡を追記した図、(B)が前記拡大図にエンドエフェクタの中心軸線と基板の中心点から開口面に向けて引いた垂線との角度関係を追記した図である。
【
図5】本発明の第2実施形態に係るロボットのエンドエフェクタが第2教示点の位置及び姿勢であるときの部分的な拡大図に各種内容を追記した概略図であり、(A)が前記拡大図に第1教示点から第2教示点まで移動するエンドエフェクタの軌跡を追記した図、(B)が前記拡大図にエンドエフェクタの中心軸線と基板の中心点から開口面に向けて引いた垂線との角度関係を追記した図である。
【
図6】本発明の第1及び第2実施形態に係るロボットのエンドエフェクタ、並びに従来からあるロボットのエンドエフェクタが、それぞれ、第1教示点の位置及び姿勢であるときの4個の変数の値と、第2教示点の位置及び姿勢であるときの4個の変数の値と、を列挙した表である。
【
図7】本発明の第1実施形態の変形例に係るロボットのエンドエフェクタの部分的な拡大図に移動したエンドエフェクタの軌跡を追記した概略図であり、(A)が前記拡大図に第1教示点から第2教示点まで移動したエンドエフェクタの軌跡を追記した図、(B)が前記拡大図に第2教示点から第1教示点まで移動したエンドエフェクタの軌跡を追記した図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態に係るロボット制御装置、並びにそれを備えるロボット及びロボットシステムについて、図面を参照して説明する。なお、本実施形態によって本発明が限定されるわけではない。また、以下では、全ての図を通じて、同一又は相当する要素には同一の参照符号を付し、その重複する説明を省略する。
【0012】
図1は、本実施形態に係るロボットシステムの全体構成を示す概略図である。
図1に示すように、本実施形態に係るロボットシステム10は、基板Sを保持して搬送するためのロボット20と、基板Sを収容するための密閉容器50と、を備える。ロボット20は、密閉容器50及び処理装置60に隣接して配置される。
【0013】
(ロボット20)
図1に示すように、ロボット20は、水平多関節型ロボットとして構成される。ロボット20は、基台22と、当該基台22に設けられる上下方向に伸縮可能な昇降軸(図示せず)と、当該昇降軸の上端に設けられるロボットアーム30と、当該ロボットアームの先端に設けられるエンドエフェクタ35と、を備える。また、ロボット20は、ロボットアーム30及びエンドエフェクタ35の動作を制御するためのロボット制御装置40をさらに備える。
【0014】
基台22に設けられる昇降軸は、図示しないボールスクリューなどで上下方向に伸縮可能に構成される。この昇降動作は、基台22の内部に設けられるサーボモータ24a(
図2参照)によって行われる。また、前記昇降軸は、基台22に対して鉛直方向に延びる回転軸周りに回転可能に設けられており、この回転動作は、基台22の内部に設けられたサーボモータ24b(同前)によって行われる。
【0015】
ロボットアーム30は、水平方向に延びる長尺状の部材で構成される第1リンク32及び第2リンク34を含む。
【0016】
第1リンク32は、その長手方向の基端が前記昇降軸の上端に取り付けられる。第1リンク32は、前記昇降軸と一体的に昇降し、かつ、前記昇降軸と一体的に回転する。
【0017】
第2リンク34は、その長手方向の基端が第1リンク32の長手方向の先端に鉛直方向に延びる回転軸周りに回転可能に取り付けられる。第2リンク34の第1リンク32に対する回転動作は、第1リンク32の内部に設けられたサーボモータ34a(
図2参照)によって行われる。
【0018】
エンドエフェクタ35は、その長手方向の基端が第2リンク34の長手方向の先端に鉛直方向に延びる回転軸周りに回転可能に取り付けられる手首部36と、手首部36の先端に設けられ、手首部36と一体的に動作するベース体37と、を備える。
【0019】
手首部36の第2リンク34に対する回転動作は、第2リンク34の内部に設けられたサーボモータ35a(
図2参照)によって行われる。
【0020】
ベース体37は、手首部36の先端(ロボットアームの先端)に接続される基端部分38と、基端部分38から分かれて先端側に延びる二つの先端部分39a、39bと、を有する。先端部分39aは、基端部分38の幅方向の一端の先端側から厚み方向に直交する平面内に突出し、先端部分39bは、基端部分38の幅方向の他端の先端側から厚み方向に直交する平面内に突出する。ベース体37は、基端部分38、及び先端部分39a、39bを有することで、その厚み方向に見てY字状である。
【0021】
エンドエフェクタ35は、例えば、その基端部分38に設けられ、エンドエフェクタ35の中心軸線上を往復運動可能な可動部材(図示せず)と、その先端部分39a、39bそれぞれに設けられる固定部材(同前)と、を有してもよい。そして、エンドエフェクタ35は、例えば、前記可動部材を中心軸線の先端側に移動させ、当該可動部材と前記固定部材とで基板Sを挟むことで当該基板Sを保持してもよい。
【0022】
(密閉容器50)
密閉容器50は、基板Sを載置するための載置位置52と、当該載置位置52の周縁を囲繞する囲繞部材54(囲繞部)と、当該囲繞部材54に設けられる開口面56(出し入れ面)と、を備える。載置位置52は、開口面56から基板Sを出し入れされる。密閉容器50は、図示しない開閉部材によって開口面56を開閉可能である。そして、密閉容器50は、前記開口部材によって開口面56を閉じた状態にすることで、載置位置52の密閉性を確保することが可能である。密閉容器50は、例えば、複数枚の基板Sを上下方向に積層して収容可能な、いわゆるフープ(FOUP:Front Opening Unified Pod)として構成されてもよい。
【0023】
(処理装置60)
処理装置60は、例えば、基板Sに対して、熱処理、不純物導入処理、薄膜形成処理、リソグラフィー処理、洗浄処理及びエッチング処理などを行うために設けられる。
【0024】
(ロボット制御装置40)
図2は、本実施形態に係るロボットの制御系を示すブロック図である。
図2に示すように、本実施形態に係るロボット制御装置40は、記憶部42と、記憶部42に格納されたプログラムを実行するための処理部44と、を備える。処理部44は、サーボモータ24a、24b、34a、35aそれぞれに対して接続される。ロボット制御装置40は、サーボモータ24a、24b、34a、35aによって、ロボット20の動作をサーボ制御することができる。
【0025】
図3は、本実施形態に係るロボットのエンドエフェクタが第1教示点の位置及び姿勢であるときの部分的な拡大図に、エンドエフェクタの中心軸線と基板の中心点から開口面に向けて引いた垂線との角度関係を追記した概略図である。なお、
図3では、見た目の煩雑さを避けるため、エンドエフェクタ35以外のロボット20の構成要素は省略してある。後述する
図4、
図5及び
図7においても同様である。
【0026】
ロボット制御装置40は、載置位置52に載置された基板Sをエンドエフェクタ35で保持可能なエンドエフェクタ35の保持位置及び保持姿勢(すなわち、
図3に示すエンドエフェクタ35の位置及び姿勢)を予め教示によって記憶部42に記憶している。このときのエンドエフェクタ35の位置及び姿勢をエンドエフェクタ35の第1教示点とする。
【0027】
なお、ロボット制御装置40は、実際にエンドエフェクタ35が第1教示点に移動させられた状態におけるサーボモータ24a、24b、34a、35aそれぞれのエンコーダ値に基づき、後述する4個の変数の値を記憶部42に記憶することで、前記第1教示点を予め教示されてもよい。また、ロボット制御装置40は、後述する第2教示点についても同じ態様で予め教示されてもよい。
【0028】
図4は、本実施形態に係るロボットのエンドエフェクタが第2教示点の位置及び姿勢であるときの部分的な拡大図に各種内容を追記した概略図であり、(A)が前記拡大図に第1教示点から第2教示点まで移動するエンドエフェクタの軌跡を追記した図、(B)が前記拡大図にエンドエフェクタの中心軸線と基板の中心点から開口面に向けて引いた垂線との角度関係を追記した図である。
【0029】
ロボット制御装置40は、上記第1教示点に位置するエンドエフェクタ35を載置位置52から退かせた後の引き位置として開口面56の近傍に設けられるエンドエフェクタ35の引き位置及び引き姿勢(すなわち、
図4に示すエンドエフェクタ35の位置及び姿勢)を予め教示よって記憶部42に記憶している。このときのエンドエフェクタ35の位置及び姿勢をエンドエフェクタ35の第2教示点とする。
【0030】
図4(A)において、載置位置52に載置された基板S、及び第1教示点に位置するエンドエフェクタ35が破線で示される。
図4(A)に示すように、ロボット制御装置40は、前記第1教示点と前記第2教示点との間におけるロボット20の動作を、補間によって導出した値に基づき制御する。同図において、関節軸JT6が前記第1教示点から前記第2教示点まで移動する軌跡が矢印AR
1で示される。
【0031】
図4(A)に示すように、ロボット制御装置40は、載置位置52に載置された基板Sの厚み方向に見て、関節軸JT6が直線状に移動するように、かつ、エンドエフェクタ35及び当該エンドエフェクタ35に保持された基板Sが密閉容器50の囲繞部材54及び処理装置60に衝突しないように、前記第1教示点と前記第2教示点との間におけるロボット20の動作を、前記補間によって導出した値に基づき制御する。
【0032】
ここで、前記補間は、関節軸JT2、JT4、JT6それぞれを指定した角度ずつ動作させる各軸補間であってもよいし、又は、関節軸JT2、JT4、JT6それぞれを協働させることでロボットアーム30の先端を直進させる直線補間であってもよい。
【0033】
(第2実施形態)
図5は、本発明の第2実施形態に係るロボットのエンドエフェクタが第2教示点の位置及び姿勢であるときの部分的な拡大図に各種内容を追記した概略図であり、(A)が前記拡大図に第1教示点から第2教示点まで移動するエンドエフェクタの軌跡を追記した図、(B)が前記拡大図にエンドエフェクタの中心軸線と基板の中心点から開口面に向けて引いた垂線との角度関係を追記した図である。
【0034】
本実施形態では、エンドエフェクタ35の移動する態様のみが上記実施形態に係るロボットシステム10と異なり(すなわち、ロボット制御装置40が予め教示によって記憶している内容のみが上記実施形態に係るロボットシステム10と異なり)、ロボット20、密閉容器50及び処理装置60の構造は上記第1実施形態と同じである。したがって、同一部分には同じ参照番号を付し、同様となる説明は繰り返さない。
【0035】
図5(A)において、載置位置52に載置された基板S、及び第1教示点に位置するエンドエフェクタ35が破線で示される。
図5(A)に示すように、ロボット制御装置40は、前記第1教示点と前記第2教示点との間におけるロボット20の動作を、中心軸線Lと垂線Pとがなす角度を維持しながら制御する。
【0036】
また、
図5(A)に示すように、関節軸JT6が前記第1教示点から前記第2教示点まで移動する軌跡が矢印AR
2で示される。ロボット制御装置40は、載置位置52に載置された基板Sの厚み方向に見て、関節軸JT6が直線状に移動するように、かつ、エンドエフェクタ35及び当該エンドエフェクタ35に保持された基板Sが密閉容器50の囲繞部材54及び処理装置60に衝突しないように、前記第1教示点と前記第2教示点との間におけるロボット20の動作を制御する。
【0037】
ロボット制御装置40は、上記したような態様でロボット20の動作を制御してもよい。なお、本実施形態において、ロボット制御装置40は、第2教示点における中心軸線Lと垂線Pとがなす角度を記憶していなくてもよい。
【0038】
(エンドエフェクタ35の位置及び姿勢)
図3及び
図4に基づき説明した第1実施形態、及び
図3及び
図5に基づき説明した第2実施形態において、エンドエフェクタ35の位置及び姿勢は、4個の変数の値(N個(Nは自然数)の変数の値)によって規定される。ここでは、エンドエフェクタ35の位置が、
図3~5に示すX方向の成分、Y方向の成分、及びZ方向の成分で規定される。また、エンドエフェクタ35の姿勢が、同図に示すように、載置位置52に載置された基板Sの厚み方向に見て、エンドエフェクタ35の中心軸線Lと、載置位置52に載置された基板Sの中心点Cから開口面56に向けて引いた垂線Pとがなす角度によって規定される。
【0039】
図6は、本発明の第1及び第2実施形態に係るロボットのエンドエフェクタ、並びに従来からあるロボットのエンドエフェクタが、それぞれ、第1教示点の位置及び姿勢であるときの4個の変数の値と、第2教示点の位置及び姿勢であるときの4個の変数の値と、を列挙した表である。
【0040】
図6に示すように、第1実施形態では、第1教示点のX方向の成分の値X
1が、第2教示点のX方向の成分の値X
2と独立している。また、第1教示点のY方向の成分の値Y
1が、第2教示点のY方向の成分の値Y
2と独立している。さらに、第1教示点のZ方向の成分の値Z
1が、第2教示点のZ方向の成分の値Z
2と独立している。そして、第1教示点の中心軸線Lと垂線Pとがなす角度θ
1(第1角度)が、第2教示点の中心軸線Lと垂線Pとがなす角度θ
2(第2角度)と独立している。ここで、「2つの値が独立している」とは、一方の値が変更された場合に、その変更に応じて他方の値が変更されないことをいう。
【0041】
このように、第1実施形態では、エンドエフェクタ35の第1教示点(すなわち、
図3に示すエンドエフェクタ35の保持位置及び保持姿勢)を規定する4個の変数全ての値が、それぞれ、エンドエフェクタ35の第2教示点(すなわち、
図4に示すエンドエフェクタ35の引き位置及び引き姿勢)を規定する4個の変数のうちの対応する変数の値と独立している。
【0042】
図6に示すように、第2実施形態では、第1教示点のX方向の成分の値X
1が、第2教示点のX方向の成分の値X
2と独立している。一方、第1教示点のY方向の成分の値Y
1は、第2教示点のY方向の成分の値Y
1と同じである。また、第1教示点のZ方向の成分の値Z
1が、第2教示点のZ方向の成分の値Z
1と同じである。さらに、第1教示点の中心軸線Lと垂線Pとがなす角度θ
1(第1角度)が、第2教示点の中心軸線Lと垂線Pとがなす角度θ
1(第2角度)と同じである。
【0043】
このように、第2実施形態では、エンドエフェクタ35の第1教示点(すなわち、
図3に示すエンドエフェクタ35の保持位置及び保持姿勢)を規定する4個の変数のうちの1個の変数の値X
1が、エンドエフェクタ35の第2教示点(すなわち、
図5に示すエンドエフェクタ35の引き位置及び引き姿勢)を規定する4個の変数のうちの対応する変数の値X
2と独立している。
【0044】
一方、エンドエフェクタ35の第1教示点を規定する残り3個の変数の値Y1、Z1、θ1が、エンドエフェクタ35の第2教示点を規定する残り3個の変数の値Y1、Z1、θ1と同じである。すなわち、エンドエフェクタ35の第1教示点を規定する残り3個の変数の値Y1、Z1、θ1が、エンドエフェクタ35の第2教示点を規定する4個の変数のうちの対応する変数の値と独立していない。
【0045】
(効果)
従来から、例えば、前記第1教示点に基づき前記第2教示点を導出することで、ロボットの動作を制御するロボット制御装置(以下「従来からあるロボット制御装置」と称する)が知られていた。具体的には、前記従来からあるロボット制御装置は、前記第1教示点と、前記第1教示点からロボットアームの先端(すなわち、エンドエフェクタ)を引く距離と、に基づき、前記第2教示点を導出していた。
【0046】
例えば、
図6に示すような従来例では、第2教示点のX方向の成分の値X
1-200が、第1教示点のX方向の成分の値X
1に基づき導出されている。また、第1教示点のY方向の成分の値Y
1が、第2教示点のY方向の成分の値Y
1と同じである。さらに、第1教示点のZ方向の成分の値Z
1が、第2教示点のZ方向の成分の値Z
1と同じである。そして、第1教示点の中心軸線Lと垂線Pとがなす角度θ
1(第1角度)が、第2教示点の中心軸線Lと垂線Pとがなす角度θ
1(第2角度)と同じである。
【0047】
上記のように、従来からあるロボット制御装置では、エンドエフェクタの第1教示点を規定する4個の変数全ての値が、それぞれ、エンドエフェクタの第2教示点を規定する4個の変数のうちの対応する変数の値と独立していない。
【0048】
上記のような従来からあるロボット制御装置は、前記第2教示点が前記第1教示点に影響を受けて変動してしまう。これにより、例えば、前記第1教示点が正確に教示できなかった場合に、たとえ前記第1教示点で問題が生じなくても、前記第1教示点と前記第2教示点との間又は前記第2教示点でエンドエフェクタ又は基板が密閉容器や処理装置に衝突してしまい、ロボットが適切に基板を搬送できない場合があった。
【0049】
一方、上記第1実施形態に係るロボット制御装置40は、前記第1教示点と前記第2教示点とを予め教示によって記憶しており、エンドエフェクタ35の第1教示点を規定する4個の変数全ての値が、それぞれ、エンドエフェクタ35の第2教示点を規定する4個の変数のうちの対応する変数の値と独立している。これにより、前記第1教示点が前記第2教示点に影響を受けて変動することを抑制することができる。その結果、上記第1実施形態に係るロボット制御装置40は、適切に基板Sを搬送することが可能となる。
【0050】
また、上記第2実施形態では、エンドエフェクタ35の第1教示点を規定する4個の変数のうちの1個の変数X1の値が、エンドエフェクタ35の第2教示点を規定する4個の変数のうちの対応する変数X2の値と独立している。すなわち、第1教示点を規定する変数X1と第2教示点を規定する変数X2とを互いに独立にすることで、処理装置60が存在して狭くなり得るX方向についての動作を精確に教示することが可能となる。このような態様で、第2実施形態に係るロボット制御装置40は、前記第1教示点が前記第2教示点に影響を受けて変動することを抑制することができる。
【0051】
(変形例)
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。したがって、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。
【0052】
上記第1実施形態では、エンドエフェクタ35の第1教示点を規定する4個の変数全ての値が、それぞれ、エンドエフェクタ35の第2教示点を規定する4個の変数のうちの対応する変数の値と独立している場合について説明した。また、上記第2実施形態では、エンドエフェクタ35の第1教示点を規定する4個の変数のうちの1個の変数X1の値が、エンドエフェクタ35の第2教示点を規定する4個の変数のうちの対応する変数X2の値と独立している場合について説明した。しかし、これらの場合に限定されず、エンドエフェクタ35の第1教示点を規定する4個の変数のうちの少なくとも1個の変数の値が、エンドエフェクタ35の第2教示点を規定する4個の変数のうちの対応する変数の値と独立していればよい。
【0053】
上記実施形態では、エンドエフェクタ35の位置及び姿勢は、4個の変数の値によって規定される場合を説明した。しかし、この場合に限定されず、エンドエフェクタ35の位置及び姿勢は、4個以外のN個(Nは自然数)の変数の値によって規定されてもよい。
【0054】
上記実施形態では、ロボット20が、一つの昇降軸、及び三つの関節軸JT2、JT4、JT6を有することで、ロボットアーム30の手先自由度が4であり、エンドエフェクタ35の位置及び姿勢を規定する変数の数と同じである場合について説明した。これにより、ロボットアーム30の構造が冗長になることを防止することができる。しかし、この場合に限定されず、ロボット20は、一つの昇降軸、及び四つ以上の関節軸を有することで、ロボットアーム30の手先自由度が5以上であり、エンドエフェクタ35の位置及び姿勢を規定する変数の数より多くてもよい。
【0055】
上記実施形態及びその変形例では、密閉容器50がいわゆるフープとして構成される場合を説明した。しかし、この場合に限定されず、密閉容器50は、例えば、真空状態と大気状態を切り替えるロードロック装置、基板Sの位置合わせを行うアライメント装置、又は、基板Sにレジスト塗布等の処理を行う処理装置であってもよい。
【0056】
また、密閉容器50の代わりに、基板Sの回転位置を調節するアライナが設けられてもよい。そして、当該アライナは、載置位置52が露出していてもよい。すなわち、当該アライナは、密閉容器50の囲繞部材54に相当する構成を備えず、密閉容器50の開口面56に相当する構成として出し入れ面を備えてもよい。
【0057】
上記実施形態では、エンドエフェクタ35が、その基端部分38に設けられ、ベース体37の中心軸線上を往復運動可能な可動部材(図示せず)と、その先端部分39a、39bそれぞれに設けられる固定部材(同前)と、で基板Sを挟むことで当該基板Sを保持する場合について説明した。しかし、この場合に限定されず、エンドエフェクタ35は、基板Sを乗載、又は吸着することで保持してもよい。
【0058】
上記実施形態では、ロボット制御装置40が、載置位置52に載置された基板Sの厚み方向に見て、関節軸JT6が直線状に移動するように、前記第1教示点と前記第2教示点との間におけるロボット20の動作を、前記補間によって導出した値に基づき制御する場合について説明した。しかし、この場合に限定されず、ロボット制御装置40は、エンドエフェクタ35及び当該エンドエフェクタ35に保持された基板Sが密閉容器50の囲繞部材54及び処理装置60に衝突しないのであれば、関節軸JT6が屈曲して又は円弧状に移動するように、前記第1教示点と前記第2教示点との間におけるロボット20の動作を、前記補間によって導出した値に基づき制御してもよい。
【0059】
上記実施形態では、ロボット制御装置40が、実際にエンドエフェクタ35が第1教示点及び第2教示点に移動させられた状態におけるサーボモータ24a、24b、34a、35aそれぞれのエンコーダ値に基づき、4個の変数の値を記憶部42に記憶することで、前記第1教示点及び前記第2教示点を予め教示される場合について説明した。しかし、この場合に限定されず、ロボット制御装置40は、第1教示点及び第2教示点にエンドエフェクタ35を移動させたときの理想的な位置及び姿勢に関する情報(例えば、CAD(Computer Aided Design)上の位置及び姿勢に関する情報)に基づき、4個の変数の値を記憶部42に記憶することで、前記第1教示点及び前記第2教示点を予め教示されてもよい。
【0060】
或いは、ロボット制御装置40は、実際にエンドエフェクタ35が第1教示点及び第2教示点のいずれか一方に移動させられた状態におけるサーボモータ24a、24b、34a、35aそれぞれのエンコーダ値に基づき、4個の変数の値を記憶部42に記憶してもよい。そして、ロボット制御装置40は、記憶部42に記憶した前記4個の変数に基づき、前記第1教示点及び前記第2教示点のいずれか他方に移動させられたエンドエフェクタ35の4個の変数の値を導出してもよい。
【0061】
すなわち、前記第1教示点及び前記第2教示点それぞれの4個の変数を記憶又は導出する段階では、エンドエフェクタ35の前記第1教示点を規定する4個の変数のうちの少なくとも1個の変数の値が、エンドエフェクタ35の前記第2教示点を規定する4個の変数のうちの対応する変数の値に基づいて記憶又は導出されてもよい。また、エンドエフェクタ35の前記第2教示点を規定する4個の変数のうちの少なくとも1個の変数の値が、エンドエフェクタ35の前記第1教示点を規定する4個の変数のうちの対応する変数の値に基づいて記憶又は導出されてもよい。このような場合でも、エンドエフェクタ35の前記第1教示点を規定する4個の変数のうちの少なくとも1個の変数の値が変更された場合に、その変更に応じてエンドエフェクタ35の前記第2教示点を規定する4個の変数のうちの対応する変数の値が変更されないようにすることで、エンドエフェクタ35の前記第1教示点を規定する4個の変数のうちの少なくとも1個の変数の値とエンドエフェクタ35の前記第2教示点を規定する4個の変数のうちの対応する変数の値とを独立とすることができる。
【0062】
また、上記実施形態及びその変形例で説明した三つの態様を組み合わせて、ロボット制御装置40が、前記第1教示点及び前記第2教示点を予め教示されてもよい。
【0063】
図7は、上記第1実施形態の変形例に係るロボットのエンドエフェクタの部分的な拡大図に移動したエンドエフェクタの軌跡を追記した概略図であり、(A)が前記拡大図に第1教示点から第2教示点まで移動したエンドエフェクタの軌跡を追記した図、(B)が前記拡大図に第2教示点から第1教示点まで移動したエンドエフェクタの軌跡を追記した図である。
【0064】
図7(A)において、第1教示点に位置するエンドエフェクタ35が破線で示され、第2教示点に位置するエンドエフェクタ35が実線で示される。また、関節軸JT6が第1教示点から第2教示点まで移動する軌跡が矢印AR
1´で示される。
図7(A)に示すように、第1教示点は、エンドエフェクタ35で保持した基板Sを載置位置52に載置可能なエンドエフェクタ35の教示点であってもよい。
【0065】
図7(B)において、第2教示点に位置するエンドエフェクタ35が破線で示され、第1教示点に位置するエンドエフェクタ35が実線で示される。また、関節軸JT6が第2教示点から第1教示点まで移動する軌跡が矢印AR
1´´で示される。
図7(B)に示すように、第2教示点は、エンドエフェクタ35を開口面56から挿入して第1教示点に位置させる前の引き位置として開口面56の近傍に設けられるエンドエフェクタ35の教示点であってもよい。
【0066】
なお、第1教示点がエンドエフェクタ35で保持した基板Sを載置位置52に載置可能なエンドエフェクタ35の教示点であり、かつ、第2教示点がエンドエフェクタ35を開口面56から挿入して第1教示点に位置させる前の引き位置として開口面56の近傍に設けられるエンドエフェクタ35の教示点であってもよい。
【0067】
(まとめ)
本発明に係るロボット制御装置は、基板を保持して搬送するロボットの動作を制御するためのロボット制御装置であって、前記ロボットは、少なくとも一つの関節軸を有するロボットアームと、前記ロボットアームの先端に設けられ、前記基板を保持するためのエンドエフェクタとを備え、かつ、前記基板を載置するための載置位置に隣接して配置され、前記エンドエフェクタの位置及び姿勢は、N個(Nは自然数)の変数の値によって規定され、前記載置位置に載置された基板を前記エンドエフェクタで保持するための前記エンドエフェクタの保持位置及び保持姿勢を規定するN個の変数のうちの少なくとも1個の変数の値は、前記保持位置及び前記保持姿勢の前記エンドエフェクタを前記載置位置から退かせた後の前記エンドエフェクタの引き位置及び引き姿勢を規定するN個の変数のうちの対応する変数の値と独立していることを特徴とする。
【0068】
上記構成によれば、前記保持位置及び前記保持姿勢を規定するN個の変数のうちの少なくとも1個の変数の値が、前記引き位置及び前記引き姿勢を規定するN個の変数のうちの対応する変数の値と独立している。これにより、前記引き位置及び前記引き姿勢が前記保持位置及び前記保持姿勢に影響を受けて変動することを抑制することができる。その結果、本発明に係るロボット制御装置は、適切に基板を搬送することが可能となる。
【0069】
前記ロボットアームの手首自由度がNであってもよい。
【0070】
前記保持位置及び前記保持姿勢を規定するN個の変数全ての値が、それぞれ、前記引き位置及び前記引き姿勢を規定するN個の変数のうちの対応する変数の値と独立していてもよい。
【0071】
前記載置位置は、出し入れ面から前記基板を出し入れされ、前記載置位置に載置された基板の厚み方向に見て、前記エンドエフェクタが前記保持位置及び前記保持姿勢のときに、前記エンドエフェクタの中心軸線と、前記載置位置に載置された基板の中心点から前記出し入れ面に向けて引いた垂線とがなす第1角度、及び、前記厚み方向に見て、前記エンドエフェクタが前記引き位置及び前記引き姿勢のときに、前記エンドエフェクタの中心軸線と、前記垂線とがなす第2角度のうちの少なくともいずれかを予め教示によって記憶していてもよい。
【0072】
前記第1及び前記第2角度を予め教示によって記憶しており、前記第1教示点と前記第2教示点との間における前記ロボットの動作を、補間によって導出した値に基づき制御してもよい。
【0073】
前記第1角度と前記第2角度とが同じ大きさであり、前記第1教示点と前記第2教示点との間における前記ロボットの動作を、前記第1角度を維持しながら制御してもよい。
【0074】
本発明に係るロボットは、上記いずれかの構成を有するロボット制御装置と、前記ロボットアームと、前記エンドエフェクタと、を備えることを特徴とする。
【0075】
上記構成によれば、上記いずれかの構成を有するロボット制御装置を備えるので、適切に基板を搬送することが可能となる。
【0076】
前記ロボットは、水平多関節型ロボットとして構成されてもよい。
【0077】
本発明に係るロボットシステムは、上記いずれかの構成を有するロボットと、前記載置位置を有する載置装置と、を備えることを特徴とする。
【0078】
上記構成によれば、上記いずれかの構成を有するロボットを備えるので、適切に基板を搬送することが可能となる。
【0079】
前記載置装置は、前記載置位置の周縁の少なくとも一部を囲繞する囲繞部と、前記囲繞部に設けられる開口面とを有し、前記開口面を開閉可能な密閉容器として構成されてもよい。
【符号の説明】
【0080】
10 ロボットシステム
20 ロボット
22 基台
30 ロボットアーム
32 第1リンク
34 第2リンク
35 エンドエフェクタ
36 手首部
37 ベース体
38 基端部分
39 先端部分
40 ロボット制御装置
42 記憶部
44 処理部
50 密閉容器
52 載置位置
54 囲繞部材
56 開口面
60 処理装置
L エンドエフェクタの中心軸線
P 基板の中心点から開口面に向けて引いた垂線
S 基板
C 中心点
JT 関節軸
θ 角度
AR 矢印