(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-26
(45)【発行日】2023-10-04
(54)【発明の名称】人型ロボット
(51)【国際特許分類】
B25J 19/00 20060101AFI20230927BHJP
【FI】
B25J19/00 M
(21)【出願番号】P 2019159741
(22)【出願日】2019-09-02
【審査請求日】2022-08-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000000974
【氏名又は名称】川崎重工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】弁理士法人有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】掃部 雅幸
(72)【発明者】
【氏名】柚木崎 創
(72)【発明者】
【氏名】烏山 純一
(72)【発明者】
【氏名】田中 佑樹
【審査官】樋口 幸太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-034785(JP,A)
【文献】特開2006-344712(JP,A)
【文献】特開2005-161414(JP,A)
【文献】特開2009-266051(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25J 19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
人型ロボットの胴体を構成する、板状の骨格部材と、
板状の薄殻部材と、前記薄殻部材に接続されている電装機器と、を有する電装ユニットと、
前記骨格部材と前記薄殻部材を締結する締結部材と、を備え、
前記薄殻部材は、前記骨格部材
との間に空間ができるように配置されていて、
前記締結部材は、前記薄殻部材の外方側の主面と、前記骨格部材の内方側の主面と密着させるように構成されている、人型ロボット。
【請求項2】
前記胴体の外方から内方に、かつ、
前記胴体の内部において斜め上方に向かって送気するように構成されている、第1冷却ファンをさらに備える、請求項1に記載の人型ロボット。
【請求項3】
前記胴体の外方から内方へ、かつ、前記骨格部材の外方側の主面に向かって送気するように構成されている、第2冷却ファンをさらに備える、請求項1又は2に記載の人型ロボット。
【請求項4】
前記電装ユニットは、一対の前記薄殻部材を有していて、かつ、一対の前記骨格部材の間に着脱可能に配置されている、請求項1~3のいずれか1項に記載の人型ロボット。
【請求項5】
前記電装ユニットの上端面には、貫通孔が設けられている蓋部材が配置されている、請求項1~4のいずれか1項に記載の人型ロボット。
【請求項6】
前記第1冷却ファンは、前記電装ユニットに取り付けられている、請求項2に記載の人型ロボット。
【請求項7】
前記第2冷却ファンは、前記電装ユニットに取り付けられている、請求項3に記載の人型ロボット。
【請求項8】
前記胴体の後部には、前記胴体の内方から外方に向かって送気するように構成されている、第3冷却ファンが設けられている、請求項1~7のいずれか1項に記載の人型ロボット。
【請求項9】
前記骨格部材の前方に配置され、前記胴体の外方から内方に、かつ、水平方向に向かって送気するように構成されている、第4冷却ファンをさらに備え、
前記第3冷却ファンは、前記第4冷却ファンよりも上方に位置するように配置されている、請求項8に記載の人型ロボット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人型ロボットに関する。
【背景技術】
【0002】
人型ロボットの胴体上半部に集中搭載した複数の電装機器ユニットと、複数の冷却手段と、を有する人型ロボットの電装機器冷却構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に開示されている電装機器冷却構造では、胴体外から吸い込んで胴体内の前方から後方へ通流させ、胴体外殻の内方へ上下傾斜せずに送気する向きと内方へ斜め下方に送気する向きに送風するように構成されている、複数の冷却手段と、胴体外殻の後部に設けられ、胴体外殻の外方へ送気する向きに送風するように構成されている、複数の冷却手段と、を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明者は、上記特許文献1に開示されている人型ロボットの電装機器冷却構造とは異なる、新たな電装機器の冷却構造を有する、人型ロボットを想到した。本発明は、新規な電装機器の冷却構造を備える人型ロボットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る人型ロボットは、人型ロボットの胴体を構成する、板状の骨格部材と、板状の薄殻部材と、前記薄殻部材に接続されている電装機器と、を有する電装ユニットと、前記骨格部材と前記薄殻部材を締結する締結部材と、を備え、前記電装ユニットは、前記骨格部材と前記薄殻部材の間に空間ができるように配置されていて、前記締結部材は、前記薄殻部材の外方側の主面と、前記骨格部材の内方側の主面と密着させるように構成されている。
【0006】
これにより、薄殻部材の外方側の主面と骨格部材の内方側の主面と密着させることで、薄殻部材の主面と骨格部材の主面との接触面積を大きくすることができる。このため、電装機器が発生する熱を効率よく骨格部材に伝導させることができ、冷却効率を向上させることができる。
【発明の効果】
【0007】
本発明の人型ロボットによれば、冷却効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、本実施の形態1に係る人型ロボットの概略構成を示す断面図である。
【
図2】
図2は、
図1に示す人型ロボットの冷却構造体の概略構成を示す斜視図である。
【
図3】
図3は、
図1に示す人型ロボットの胴体の骨格構造体の概略構成を示す斜視図である。
【
図4】
図4は、
図1に示す人型ロボットの電装ユニットの概略構成を示す斜視図である。
【
図5】
図5は、
図4に示す電装ユニットに冷却ファンを取り付けた状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、全ての図面において、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。また、全ての図面において、本発明を説明するための構成要素を抜粋して図示しており、その他の構成要素については図示を省略している場合がある。さらに、本発明は以下の実施の形態に限定されない。
【0010】
(実施の形態1)
本実施の形態1に係る人型ロボットは、人型ロボットの胴体を構成する、板状の骨格部材と、板状の薄殻部材と、薄殻部材に接続されている電装機器と、を有する電装ユニットと、骨格部材と薄殻部材を締結する締結部材と、を備え、電装ユニットは、骨格部材と薄殻部材の間に空間ができるように配置されていて、締結部材は、薄殻部材の外方側の主面と、骨格部材の内方側の主面と密着させるように構成されている。
【0011】
また、本実施の形態1に係る人型ロボットでは、胴体の外方から内方に、かつ、斜め上方に向かって送気するように構成されている、第1冷却ファンをさらに備えていてもよい。
【0012】
また、本実施の形態1に係る人型ロボットでは、胴体の外方から内方へ、かつ、骨格部材の外方側の主面に向かって送気するように構成されている、第2冷却ファンをさらに備えていてもよい。
【0013】
また、本実施の形態1に係る人型ロボットでは、電装ユニットは、一対の薄殻部材を有していて、かつ、一対の骨格部材の間に着脱可能に配置されていてもよい。
【0014】
また、本実施の形態1に係る人型ロボットでは、電装ユニットの上端面には、貫通孔が設けられている蓋部材が配置されていてもよい。
【0015】
また、本実施の形態1に係る人型ロボットでは、第1冷却ファン及び/又は第2冷却ファンは、電装ユニットに取り付けられていてもよい。
【0016】
また、本実施の形態1に係る人型ロボットでは、胴体の後部には、胴体の内方から外方に向かって送気するように構成されている、第3冷却ファンが設けられていてもよい。
【0017】
さらに、本実施の形態1に係る人型ロボットでは、骨格部材の前方に配置され、胴体の外方から内方に、かつ、水平方向に向かって送気するように構成されている、第4冷却ファンをさらに備え、第3冷却ファンは、第4冷却ファンよりも上方に位置するように配置されていてもよい。
【0018】
以下、本実施の形態1に係る人型ロボットの一例について、
図1~
図5を参照しながら説明する。
【0019】
[人型ロボットの構成]
図1は、本実施の形態1に係る人型ロボットの概略構成を示す断面図である。なお、
図1においては、人型ロボットにおける上下方向及び前後方向を図における上下方向及び前後方向として表している。また、
図1に示す黒矢印は、冷却風の通流方向を示している。
【0020】
図1に示すように、本実施の形態1に係る人型ロボット100は、冷却構造体110及びカバー部材111、112を備えている。カバー部材111は、冷却構造体110の前面を覆うように配置されていて、カバー部材112は、冷却構造体110の後面を覆うように配置されている。すなわち、本実施の形態1に係る人型ロボット100では、カバー部材111、112を冷却構造体110に取り付けることにより、内骨格構造を採用している。
【0021】
次に、冷却構造体110の構成について、
図1~
図5を参照しながら説明する。
【0022】
図2は、
図1に示す人型ロボットの冷却構造体の概略構成を示す斜視図である。
図3は、
図1に示す人型ロボットの胴体の骨格構造体の概略構成を示す斜視図である。
図4は、
図1に示す人型ロボットの電装ユニットの概略構成を示す斜視図である。
図5は、
図4に示す電装ユニットに冷却ファンを取り付けた状態を示す斜視図である。
【0023】
なお、
図2~
図5においては、人型ロボットにおける上下方向、前後方向、及び左右方向を図における上下方向、前後方向、及び左右方向として表している。
【0024】
図1~
図5に示すように、冷却構造体110は、骨格構造体120と、第1冷却ファン141~第4冷却ファン144が装着されている電装ユニット130と、を備えている。骨格構造体120は、一対の板状の骨格部材20A、20Bと、第1部材21~第3部材23と、を有している。骨格部材20A、20Bと第1部材21~第3部材23は、適宜な手段(例えば、締結部材(ボルトとナット等))により、締結されている(
図3参照)。
【0025】
一対の骨格部材20A、20Bは、その主面を左右方向に向けるように配置されている。第1部材21は、板状に形成されていて、骨格部材20A、20Bの内側の主面(以下、内主面と称する)の上部に配置されている。第2部材22は、円柱状に形成されていて、骨格部材20A、20Bの内主面の上下方向における中央部分、かつ、前部に配置されている。第3部材23は、板状に形成されていて、骨格部材20A、20Bの内主面の下部に配置されている。
【0026】
また、一対の骨格部材20A、20Bの間には、電装ユニット130が配置されている(
図2参照)。電装ユニット130は、骨格部材20A、20Bの間の空間を挿通することができるように構成されている。換言すると、電装ユニット130は、左右方向の側面と骨格部材20A、20Bの内主面との間に隙間(空間)が形成されるように構成されている。なお、当該隙間は、電装ユニット130を骨格部材20A、20Bの間の空間内に容易に挿通(出し入れ)させる観点から、0.5mm以上であってもよい。また、後述するように、締結部材33により、電装ユニット130の側面と骨格部材20A、20Bの内主面を当接させる観点から、1.5mm以下であってもよい。
【0027】
電装ユニット130は、第1電装ユニット131Aと第2電装ユニット131Bを有している(
図4参照)。なお、電装ユニット130は、2つ以上の電装ユニットを有する形態であってもよく、1つの電装ユニットを有する形態であってもよい。
【0028】
第1電装ユニット131Aは、一対の板状の薄殻部材30A、30Bと、接続部材35と、電装機器(電子機器)31Aと、を有している。同様に、第2電装ユニット131Bは、一対の板状の薄殻部材30C、30Dと、接続部材35と、電装機器(電子機器)31Bと、を有している。
【0029】
一対の薄殻部材30A、30Bは、その主面を左右方向に向けるように配置されていて、薄殻部材30A、30Bのそれぞれの後端面を接続するように、接続部材35が配置されている。換言すると、薄殻部材30A、30Bと接続部材35は、上下方向から見て、U字状に配置されている(
図4参照)。
【0030】
同様に、一対の薄殻部材30C、30Dは、その主面を左右方向に向けるように配置されていて、薄殻部材30C、30Dのそれぞれの後端面を接続するように、接続部材35が配置されている。換言すると、薄殻部材30A、30Bと接続部材35は、上下方向から見て、U字状に配置されている(
図4参照)。
【0031】
薄殻部材30A、30Bには、電子回路基板、モータドライバ基板、及び配線用基板等、人型ロボット100を制御に必要な電装機器31Aが装着されている。同様に、薄殻部材30C、30Dには、電子回路基板、モータドライバ基板、及び配線用基板等、人型ロボット100を制御に必要な電装機器31Bが装着されている。
【0032】
薄殻部材30A~30Dの上下の端部と左右の端部には、それぞれ、フランジ3が形成されている。薄殻部材30A、30Bの上端部には、蓋部材32が、薄殻部材30A、30Bを跨ぐように配置されている。蓋部材32は、適宜な手段(例えば、締結部材(ボルトとナット等))により、薄殻部材30A、30Bの上端部に設けられているフランジ3、3に固定されている。また、蓋部材32には、1以上の貫通孔32aが設けられている。
【0033】
薄殻部材30A、30B(第1電装ユニット131A)の下端部は、適宜な手段(例えば、締結部材(ボルトとナット等))により、薄殻部材30C、30D(第2電装ユニット131B)の上端部に接続されている。
【0034】
薄殻部材30A、30Bの前端部には、短冊状の第1接続部材41が取り付けられている。第1接続部材41の前面には、第1冷却ファン141が装着されている。第1冷却ファン141は、胴体の外方から内方に、かつ、斜め上方に向かって送気できるように配置されている(
図1参照)。また、第1接続部材41の主面には、複数の貫通孔41aが設けられている。
【0035】
薄殻部材30A、30Bの後端部には、短冊状の第3接続部材43が取り付けられている。第3接続部材43の前面には、第3冷却ファン143が装着されている。第3冷却ファン143は、胴体の内方から外方に、かつ、水平方向に向かって送気できるように配置されている(
図1参照)。
【0036】
薄殻部材30C、30Dの前端部には、板状の第4接続部材44が取り付けられている。第4接続部材44の主面の中央部には、貫通孔44aが設けられている。第4冷却ファン144は、貫通孔44aを覆うように配置されていて、胴体の外方から内方に、かつ、水平方向に向かって送気するように構成されている。
【0037】
また、第4接続部材44の右端部には、板状の第2接続部材42Aが取り付けられている。第2接続部材42Aは、後面の右端部が骨格部材20Aの外側の主面(以下、外主面と称する)に向くように、V字状に屈曲(又は湾曲)するように形成されている。第2接続部材42Aの主面の右端部には、上下方向に並ぶように、2つの貫通孔が設けられていて、これらの貫通孔を覆うように、第2冷却ファン142A、142Bが、それぞれ、配置されている。第2冷却ファン142A、142Bは、胴体の外方から内方へ、かつ、骨格部材20Aの外主面に向かって送気するように構成されている。
【0038】
同様に、第4接続部材44の左端部には、第2接続部材42Bが取り付けられている。第2接続部材42Bは、後面の左端部が骨格部材20Bの外主面に向くように、V字状に屈曲(又は湾曲)するように形成されている。第2接続部材42Bの主面の左端部には、上下方向に並ぶように、2つの貫通孔が設けられていて、これらの貫通孔を覆うように、第2冷却ファン142C、142Dが、それぞれ、配置されている。第2冷却ファン142C、142Dは、胴体の外方から内方へ、かつ、骨格部材20Aの外主面に向かって送気するように構成されている。
【0039】
なお、薄殻部材30A~30Dは、骨格部材20A、20Bよりも、熱伝導率が小さくなるように構成されていてもよく、骨格部材20A、20Bと同じ熱伝導率であってもよい。また、薄殻部材30A~30Dは、骨格部材20A、20Bよりも、厚みが小さくなるように形成されていて、容易に外方に凸状に弾性変形することができるように構成されている。
【0040】
そして、電装ユニット130は、一対の骨格部材20A、20Bの間に配置され、締結部材33により、骨格部材20A、20Bに締結される。このとき、薄殻部材30A~30Dは、それぞれ、接続部材35との接続部分を起点にして、締結部材33により、外側に引っ張られ、弾性変形する。また、薄殻部材30A~30Dは、それぞれ、締結部材33により、外側に引っ張られて、それぞれの主面は、外方に凸状に弾性変形する。
【0041】
これにより、薄殻部材30A~30Dの外主面と骨格部材20A、20Bの内主面を当接(密着)させることができ、これらの接触面積を大きくすることができる。
【0042】
このように構成された、本実施の形態1に係る人型ロボット100では、カバー部材111は、冷却構造体110の前面を覆うように配置されていて、カバー部材112は、冷却構造体110の後面を覆うように配置されている。
【0043】
これにより、人型ロボット100が転倒した場合、壁に衝突した場合等に、冷却構造体110の損傷を抑制することができる。
【0044】
また、本実施の形態1に係る人型ロボット100では、第1冷却ファン141が、胴体の外方から内方に、かつ、斜め上方に向かって送気できるように構成されている。これにより、冷却風を斜め上方に向けて通流させることができ、電装機器31Aを冷却した後の加熱された冷却風を人型ロボットの首から放出することができる。
【0045】
また、電装ユニット130の上端部に配置されている、蓋部材32には、貫通孔32aが設けられているため、加熱された冷却風を人型ロボットの首側に向けて通流させることができる。また、電装ユニット130の電装機器31A、31Bから放出された熱を上方へ逃がしやすくすることができる。
【0046】
また、本実施の形態1に係る人型ロボット100では、第3冷却ファン143が、胴体の内方から外方に、かつ、水平方向に向かって送気できるように構成されている。これにより、胴体の外方から取り込んだ冷却風を容易に前方から後方に向けて通流させることができる。
【0047】
また、本実施の形態1に係る人型ロボット100では、第4冷却ファン144が、胴体の外方から内方に、かつ、水平方向に向かって送気するように構成されている。これにより、胴体の外方から取り込んだ冷却風を容易に前方から後方に向けて通流させることができる。
【0048】
さらに、本実施の形態1に係る人型ロボット100では、第3冷却ファン143が、第4冷却ファン144よりも上方に位置するように配置されている。
【0049】
これにより、冷却風が、電装ユニット130内を下方から上方に向かって通流させることができる。このため、電装ユニット130の下側の後端部に位置する空気を冷却風の通流に沿って、移動させることができる。したがって、電装ユニット130内を効率よく冷却することができる。
【0050】
また、本実施の形態1に係る人型ロボット100では、電装ユニット130は、骨格部材20A、20Bと薄殻部材30A~30Dの間に空間ができるように構成されていて、締結部材33が、薄殻部材30A~30Dを外方に変形させて、薄殻部材30A~30Dの外主面と骨格部材20A、20Bの内主面とを密着(当接)させるように構成されている。
【0051】
これにより、薄殻部材30A~30Dの外主面と、骨格部材20A、20Bの内主面との接触面積を大きくすることができる。このため、電装機器31A、31Bが発生する熱を効率よく骨格部材20A、20Bに伝導させることができる。
【0052】
さらに、本実施の形態1に係る人型ロボット100では、第2冷却ファン142A~142Dが、骨格部材20A、20Bの外主面に向けて、冷却風を送気するように構成されている。これにより、骨格部材20A、20Bを効率よく冷却することができる。このため、冷却効率を向上させることができる。
【0053】
また、本実施の形態1に係る人型ロボット100では、第1冷却ファン141~第4冷却ファン144が電装ユニット130に装着されている。これにより、電装ユニット130と一体的に、骨格構造体120に取り付け、取り外しをすることができる。このため、メンテナンス作業を容易に実行することができ、作業時間を短縮することができる。
【0054】
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良又は他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明の人型ロボットは、冷却効率を向上させることができるため、産業ロボットの分野において有用である。
【符号の説明】
【0056】
3 フランジ
20B 骨格部材
20A 骨格部材
21 第1部材
22 第2部材
23 第3部材
30A 薄殻部材
30B 薄殻部材
30C 薄殻部材
31A 電装機器
31B 電装機器
32 蓋部材
32a 貫通孔
33 締結部材
35 接続部材
41 第1接続部材
41a 貫通孔
42A 第2接続部材
42B 第2接続部材
43 第3接続部材
44 第4接続部材
44a 貫通孔
100 人型ロボット
110 冷却構造体
111 カバー部材
112 カバー部材
120 骨格構造体
130 電装ユニット
131A 第1電装ユニット
131B 第2電装ユニット
141 第1冷却ファン
142A 第2冷却ファン
142B 第2冷却ファン
142C 第2冷却ファン
142D 第2冷却ファン
143 第3冷却ファン
144 第4冷却ファン