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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-26
(45)【発行日】2023-10-04
(54)【発明の名称】パークロック機構
(51)【国際特許分類】
   F16H 63/34 20060101AFI20230927BHJP
   B60T 1/06 20060101ALI20230927BHJP
   F16D 63/00 20060101ALI20230927BHJP
   F16D 65/16 20060101ALI20230927BHJP
   F16D 127/06 20120101ALN20230927BHJP
   F16D 129/04 20120101ALN20230927BHJP
   F16D 125/34 20120101ALN20230927BHJP
【FI】
F16H63/34
B60T1/06 G
F16D63/00 H
F16D65/16
F16D127:06
F16D129:04
F16D125:34
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2021561259
(86)(22)【出願日】2020-11-06
(86)【国際出願番号】 JP2020041565
(87)【国際公開番号】W WO2021106525
(87)【国際公開日】2021-06-03
【審査請求日】2022-02-21
(31)【優先権主張番号】P 2019215362
(32)【優先日】2019-11-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000231350
【氏名又は名称】ジヤトコ株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000003997
【氏名又は名称】日産自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】弁理士法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】仲田 均
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 俊彦
【審査官】鷲巣 直哉
(56)【参考文献】
【文献】実開平05-096626(JP,U)
【文献】特開2000-291797(JP,A)
【文献】実開昭56-021261(JP,U)
【文献】実開昭61-147656(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2014/0216885(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16H 63/34
B60T 1/06
F16D 63/00
F16D 65/16
F16D 127/06
F16D 129/04
F16D 125/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転軸の回転を規制または許容するパークロック機構であって、
前記回転軸の回転を規制し、第1傾斜面を有するパークポールと、
前記第1傾斜面に当接可能な第2傾斜面を有し、前記パークポールを前記回転軸の回転を規制するロック位置に移動させるパークウエッジと、を有し、
前記パークポールは
記パークウエッジの移動方向における前記パークウエッジ側の第1側面から突出する突起部と、
前記第1側面と反対側の第2側面における前記突起部に対応する位置に凹部と、を有し、
前記突起部は、前記第1傾斜面に連続するように形成され、前記第2傾斜面に当接可能な第3傾斜面を有する、
パークロック機構。
【請求項2】
回転軸の回転を規制または許容するパークロック機構であって、
前記回転軸の回転を規制し、第1傾斜面を有するパークポールと、
前記第1傾斜面に当接可能な第2傾斜面を有し、前記パークポールを前記回転軸の回転を規制するロック位置に移動させるパークウエッジと、を有し、
前記パークポールは、前記パークウエッジの移動方向における前記パークウエッジ側の第1側面から突出する突起部を有し、
前記突起部は、前記第1傾斜面に連続するように形成され、前記第2傾斜面に当接可能な第3傾斜面を有し、
前記パークポールは、前記第1側面における前記突起部と隣接する箇所に、前記第1傾斜面に連続するように形成される第4傾斜面をさらに有する、
パークロック機構。
【請求項3】
請求項1または2に記載されたパークロック機構において、
前記第1傾斜面と前記第3傾斜面とを合わせた長さは、前記第2傾斜面の長さより長い、
パークロック機構。
【請求項4】
請求項1からのいずれか1つに記載されたパークロック機構において、
前記第3傾斜面の長さは、前記第2傾斜面の長さより短い、
パークロック機構。
【請求項5】
請求項1からのいずれか1つに記載されたパークロック機構において、
前記第1傾斜面と前記パークウエッジの移動方向とがなす角度は、前記第2傾斜面と前記パークウエッジの移動方向とがなす角度よりも大きい、
パークロック機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パークロック機構に関する。
【背景技術】
【0002】
JP6292340Bには、パーキングロッドに取り付けられたカム部材(パークウエッジ)がアクチュエータの動作に伴って移動することで、ポール部材(パークポール)とパーキングギアとが噛み合ってパーキングロック状態となるパーキングロック機構が開示されている。
【0003】
JP6292340Bに記載されたパーキングロック機構では、カム部材をパーキングロック解除状態の位置からパーキングロック状態の位置に移動させようとしたときに、カム部材がポール部材の側面に引っかかり、パーキングロック機構がパーキングロック状態にならないおそれがある。
【0004】
本発明は、このような技術的課題に鑑みてなされたもので、パークウエッジがパークポールの側面に引っかかること防止できるパークロック機構を提供することを目的とする。
【0005】
本発明のある態様によれば、回転軸の回転を規制または許容するパークロック機構は、回転軸の回転を規制し、第1傾斜面を有するパークポールと、第1傾斜面に当接可能な第2傾斜面を有し、パークポールを回転軸の回転を規制するロック位置に移動させるパークウエッジと、を有し、パークポールは、パークウエッジの移動方向におけるパークウエッジ側の第1側面から突出する突起部と、第1側面と反対側の第2側面における突起部に対応する位置に凹部と、を有し、突起部は、第1傾斜面に連続するように形成され、第2傾斜面に当接可能な第3傾斜面を有する。
【0006】
この態様によれば、第1傾斜面に連続するように形成された第3傾斜面を有する突起部を備えているので、パークポールがパークウエッジの第2傾斜面に確実に乗り上がることができる。これにより、パークウエッジがロック位置に移動するときに、パークポールの側面に引っかかること防止でき、パークロック機構を確実にパークロック状態にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、本発明の実施形態に係るパークロック機構のパークロック解放状態における概略構成を示した斜視図である。
図2図2は、本発明の実施形態に係るパークロック機構のパークロック状態における概略構成を示した正面図である。
図3図3は、本発明の実施形態に係るパークロック機構のパークロック解放状態における概略構成を示した側面図である。
図4図4は、本発明の実施形態に係るパークロック機構のパークロック状態における概略構成を示した側面図である。
図5図5は、本発明の実施形態に係るパークポールの正面図である。
図6図6は、本発明の実施形態に係るパークポールの背面図である。
図7図7は、図5のVII-VII線に沿う断面図である。
図8図8は、変形例における図5のVII-VII線に沿う断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
【0009】
パークロック機構100は、例えば、車両(図示せず)に搭載される。パークロック機構100は、パーキングレンジ(Pレンジ)が選択されたときに回転軸としての変速機(図示せず)の出力軸1を機械的にロックする。
【0010】
図1から図4に示すように、パークロック機構100は、パークギア10と、パークロッド20と、パークポール30と、パークウエッジ40と、を備える。
【0011】
パークギア10は、変速機の出力軸1の外周面に固定され、出力軸1とともに回転または停止する。パークギア10の外縁部には、パークポール30に設けられた爪部32と係合する歯部11が所定間隔をあけて複数設けられる。
【0012】
パークロッド20は、棒状の部材により形成される。パークロッド20の先端には、パークウエッジ40が取り付けられる。パークロッド20の基端は、シフトレバーの操作に応じて動作するアクチュエータ(図示しない)に接続される。アクチュエータとしては、例えば、油圧アクチュエータ、電動アクチュエータが用いられる。
【0013】
パークウエッジ40は、円柱状の部材である。パークウエッジ40は、両端に先細りとなる第2傾斜面としてのテーパ面40aと、テーパ面40bと、を備える。パークウエッジ40は、アクチュエータの動作に伴って、パークロッド20とともにその軸方向に移動する(図1図3及び図4参照)。
【0014】
パークポール30は、一対の平坦な第1側面30a及び第2側面30bを有する棒状の部材である。図1から図7に示すように、パークポール30は、一端側に形成され第1側面30a及び第2側面30bを貫通する貫通孔31と、パークギア10の歯部11と係合する爪部32と、他端側に設けられ第1側面30aから突出するように形成される突起部33と、パークギア10の歯部11と爪部32との係合を解除する方向にパークポール30を付勢する戻りばね50(図2参照)を保持するための保持部34と、パークウエッジ40のテーパ面40aが当接可能な第1傾斜面としての傾斜面30c(図3及び図4参照)と、を備える。
【0015】
貫通孔31には、パークポール30を揺動自在に支持する支持軸(図示せず)が挿入される。
【0016】
爪部32は、パークポール30の長手方向における中央付近に設けられる。爪部32がパークギア10の歯部11と歯部11の間に入り込むことで、歯部11と爪部32とが係合する。なお、爪部32が設けられる位置は、パークポール30の長手方向における中央付近に限られない。
【0017】
突起部33は、プレス加工などによって第2側面30b側から第1側面30aに向かって押し出されるようにして形成される。なお、図6及び図7に示す凹部35は、突起部33をプレス加工によって形成した際に生じた窪みである。
【0018】
突起部33は、傾斜面30cに連続するように形成されパークウエッジ40のテーパ面40aに当接可能な第3傾斜面としての傾斜面33aを備える(図2図5及び図7など参照)。傾斜面33aと傾斜面30cとは、同一平面上に形成される(図7など参照)。本実施形態のパークロック機構100では、傾斜面33a及び傾斜面30dとパークウエッジ40の移動方向とがなす角度θ1は、パークウエッジ40のテーパ面40aとパークウエッジ40の移動方向とがなす角度θ2よりも大きくなるように形成される(図3及び図7参照)。
【0019】
パークポール30は、第1側面30aにおける突起部33と隣接する箇所に、傾斜面30cに連続するように形成される第4傾斜面としての傾斜面30dをさらに有する(図2及び図5参照)。傾斜面30dは、傾斜面30c及び傾斜面33aと同一平面上になるように形成される。傾斜面30d、傾斜面30c及び傾斜面33aは、同一平面上に位置するので、切削加工によってこれらを同時に形成することができる。
【0020】
本実施形態のパークロック機構100では、傾斜面33aの傾斜方向に沿う傾斜面33aの長さL1(図7参照)は、テーパ面40aの傾斜方向に沿うテーパ面40aの長さL3(図3参照)より短くなるように形成されるとともに、傾斜面33aの長さL1と傾斜面30cの傾斜方向に沿う傾斜面30cの長さL2(図7参照)を合わせた長さは、テーパ面40aの長さL3より長くなるように形成される。
【0021】
パークポール30は、パークロッド20の動きに応じて貫通孔31に挿入された支持軸を中心にして揺動する。パークポール30が揺動すると、パークギア10の歯部11とパークポール30の爪部32との係合状態が変更される。パークポール30は、外力が作用していない状態では、戻りばね50の付勢力によって、パークギア10の歯部11とパークポール30の爪部32との係合が解除された位置(図1及び図3に示す位置)に保持される。なお、パークポール30の係合が解除される方向への移動は、ストッパ60(図3など参照)によって規制される。
【0022】
次に、パークロック機構100の具体的な動作について説明する。
【0023】
シフトレバーが走行レンジ(Dレンジ、Rレンジなど)またはニュートラルレンジ(Nレンジ)であるときには、図1及び図3に示すパークギア10の歯部11とパークポール30の爪部32との係合が解除された状態(以下では、「パークロック解除状態」ともいう。)になっている。この状態では、パークギア10が固定された出力軸1の回転の規制が解除されており、パークギア10及び出力軸1は回転可能となっている。つまり、図1及び図3に示すパークロック解除状態では、車両(図示せず)は、移動可能になっている。
【0024】
シフトレバーが走行レンジ(Dレンジ、Rレンジなど)またはニュートラルレンジ(Nレンジ)からパーキングレンジ(Pレンジ)に切り替えられると、アクチュエータが作動し、パークロッド20及びパークウエッジ40がパークポール30に近づく方向に移動する。そして、パークウエッジ40のテーパ面40aが、パークポール30の傾斜面33a及び傾斜面30cに当接して図4に示す位置まで移動することにより、パークポール30がパークギア10に向かって押し上げられる。これにより、パークギア10の歯部11とパークポール30の爪部32とが係合する(以下では、パークギア10の歯部11とパークポール30の爪部32とが係合した状態を「パークロック状態」ともいう。)。この状態では、パークギア10に固定された出力軸1の回転は機械的に規制されており、パークギア10及び出力軸1は回転不能となっている。つまり、図2及び図4に示すパークロック状態では、車両(図示せず)は、移動が規制される。
【0025】
シフトレバーがパーキングレンジ(Pレンジ)から走行レンジ(Dレンジ、Rレンジなど)またはニュートラルレンジ(Nレンジ)に切り替えられると、アクチュエータが作動し、パークロッド20及びパークウエッジ40がパークポール30から離れる方向に移動する。これにより、パークウエッジ40のテーパ面40aと、パークポール30の傾斜面33a及び傾斜面30cと、が離間する。そして、パークポール30は、戻りばね50の付勢力により、パークギア10から離間する方向(図3及び図4の下方)に移動する。これにより、パークギア10の歯部11とパークポール30の爪部32との係合が解除され、パークロック解除状態になる。
【0026】
傾斜面33aを有していない場合には、パークロック解除状態からパークロック状態に移行する際、具体的には、パークウエッジ40がパークポール30に近づく方向に移動する際に、パークウエッジ40の端面がパークポール30の第1側面30aにぶつかり、パークウエッジ40がパークポール30の第1側面30aに引っかかった状態になり、パークロック機構100をパークロック状態にすることができなくなってしまうおそれがある。
【0027】
これに対し、本実施形態のパークロック機構100は、パークウエッジ40の移動方向におけるパークウエッジ40側の第1側面30aから突出する突起部33を有しており、さらに、突起部33は、テーパ面40aに当接可能な傾斜面33aを有している。これにより、パークウエッジ40がパークポール30に近づく方向に移動したときに、パークウエッジ40の端面(テーパ面40a)が傾斜面33aに当接するので、パークウエッジ40がパークポール30の第1側面30aに引っかかることを防止できる。よって、パークポール30がパークウエッジ40のテーパ面40aに確実に乗り上がることができ、パークロック機構100を確実にパークロック状態にすることができる。
【0028】
また、パークロック機構100では、突起部33にパークウエッジ40のテーパ面40aに当接可能な傾斜面33aを設けているので、傾斜面30cのみで傾斜面を構成する場合、言い換えると、傾斜面30cをL1+L2の長さにした場合に比べて、パークポール30の厚さを短くすることができる。これにより、パークポール30を軽量化することができる。
【0029】
なお、上記実施形態では、傾斜面33a及び傾斜面30dとパークウエッジ40の移動方向とがなす角度θ1を、パークウエッジ40のテーパ面40aとパークウエッジ40の移動方向とがなす角度θ2よりも大きい場合を例に説明したが、角度θ1を角度θ2と等しくなるようにしてもよい。この場合には、図8に示すように、傾斜面30cの端部P1を角度θ1の場合と同じにした位置にするとともに、パークウエッジ40の径方向における傾斜面33aの端部P2を同じ位置にしようとすると、突起部33が高さがL5となり、上記実施形態の場合の高さL4に比べて高くなってしまう。しかしながら、同じ角度にすることにより、傾斜面33a及び傾斜面30dと、パークウエッジ40のテーパ面40aとの接触が面接触となるので、パークウエッジ40のガイド性を向上させることができる。
【0030】
以上のように構成された本発明の実施形態の構成、作用、及び効果をまとめて説明する。
【0031】
(1)パークロック機構100は、回転軸(出力軸1)の回転を規制し、第1傾斜面(傾斜面30c)を有するパークポール30と、第1傾斜面(傾斜面30c)に当接可能な第2傾斜面(テーパ面40a)を有し、パークポール30を回転軸(出力軸1)の回転を規制するロック位置に移動させるパークウエッジ40と、を有し、パークポール30は、パークウエッジ40の移動方向におけるパークウエッジ40側の第1側面30aから突出する突起部33を有する。突起部33は、第1傾斜面(傾斜面30c)に連続するように形成され、第2傾斜面(テーパ面40a)に当接可能な第3傾斜面(傾斜面33a)を有する。
【0032】
パークロック機構100は、第1傾斜面(傾斜面30c)に連続するように形成された第3傾斜面(傾斜面33a)を有する突起部33を備えているので、パークポール30がパークウエッジ40の第2傾斜面(テーパ面40a)に確実に乗り上がることができる。これにより、パークウエッジ40がロック位置に移動するときに、パークポール30の第1側面30aに引っかかること防止でき、パークロック機構100を確実にパークロック状態にすることができる。
【0033】
(2)パークポール30は、第1側面30aと反対側の第2側面30bにおける突起部33に対応する位置に凹部35を有する。
【0034】
突起部33は、凹部35が生じるようにプレス成型することによって形成される。これにより、突起部33を簡単に形成することができるので、コストを低減することができる。
【0035】
(3)パークポール30は、第1側面30aにおける突起部33と隣接する箇所に、第1傾斜面(傾斜面30c)に連続するように形成される第4傾斜面(傾斜面30d)をさらに有する。
【0036】
第4傾斜面(傾斜面30d)を設けることにより、パークウエッジ40の移動方向が傾いてしまっても、パークポール30をパークロック位置に移動させることができる。
【0037】
(4)パークロック機構100では、第1傾斜面(傾斜面30c)と第3傾斜面(傾斜面33a)とを合わせた長さ(L1+L2)は、第2傾斜面(テーパ面40a)の長さL3より長い。
【0038】
(5)パークロック機構100では、第3傾斜面(傾斜面33a)の長さL1は、第2傾斜面(テーパ面40a)の長さL3より短い。
【0039】
これらの構成では、突起部33の高さを低くしつつ、第1傾斜面(傾斜面30c)と第3傾斜面(傾斜面33a)によってパークウエッジ40のガイド性を確保できる。
【0040】
(6)パークロック機構100では、第1傾斜面(傾斜面30c)とパークウエッジ40の移動方向とがなす角度θ1は、第2傾斜面(テーパ面40a)とパークウエッジ40の移動方向とがなす角度θ2よりも大きい。
【0041】
角度θ1を角度θ2よりも大きくすることにより、角度θ1と角度θ2とが等しい場合に比べて、突起部33の高さ(突起部33のパークウエッジ40の移動方向における長さ)を低くすることができる。
【0042】
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したものに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。また、上記実施形態と各変形例は適宜組み合わせ可能である。
【0043】
上記実施形態では、戻りばね50を用いているが、戻りばね50を用いずにパークポール30の自重によってパークロック解除位置に保持されるようにしてもよい。
【0044】
また、上記実施形態では、シフトレバーを例に説明したが、セレクトスイッチやモーメンタリスイッチによってシフトレンジを切り替える構成であってもよい。また、アクチュエータを用いずに、例えば、リンクなどによって直接シフトレバーに接続される構成であってもよい。
【0045】
また、上記実施形態では、パークウエッジ40の移動方向が、パークポール30の長手方向に略直交する場合を例に説明したが、これに限らず、例えば、パークウエッジ40の移動方向が、パークポール30の長手方向に平行であってもよい。この場合には、パークポール30の第3側面30e(図5及び図6参照)に突起部33を設ければよい。
【0046】
本願は、2019年11月28日に日本国特許庁に出願された特願2019-215362号に基づく優先権を主張し、この出願の全ての内容は参照により本明細書に組み込まれる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8