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特許7356691ハイブリッド車のトランスミッション自動切替用機構
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-27
(45)【発行日】2023-10-05
(54)【発明の名称】ハイブリッド車のトランスミッション自動切替用機構
(51)【国際特許分類】
   B60K 6/36 20071001AFI20230928BHJP
   B60K 6/48 20071001ALI20230928BHJP
   B60K 17/04 20060101ALI20230928BHJP
【FI】
B60K6/36 ZHV
B60K6/48
B60K17/04 G
【請求項の数】 7
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2018113322
(22)【出願日】2018-06-14
(65)【公開番号】P2019023070
(43)【公開日】2019-02-14
【審査請求日】2021-06-10
(31)【優先権主張番号】201741021203
(32)【優先日】2017-06-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
(73)【特許権者】
【識別番号】518211521
【氏名又は名称】エスアールエム ユニバーシティ
【氏名又は名称原語表記】SRM UNIVERSITY
【住所又は居所原語表記】SRM University Building, Kattankulathur, Tamil Nadu -603203, India
(74)【代理人】
【識別番号】100125184
【弁理士】
【氏名又は名称】二口 治
(74)【代理人】
【識別番号】100188488
【弁理士】
【氏名又は名称】原谷 英之
(72)【発明者】
【氏名】ジョセフ、アロクキア ヴィジャイ
(72)【発明者】
【氏名】グナナセーラン、ジョセリン レトナ クマール
(72)【発明者】
【氏名】アクラ、タニシュク
【審査官】井古田 裕昭
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-237794(JP,A)
【文献】特開平11-122883(JP,A)
【文献】特開昭52-066135(JP,A)
【文献】特開2004-208477(JP,A)
【文献】特開2010-083351(JP,A)
【文献】特開2010-202189(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60K 6/36
B60K 6/48
B60K 17/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハイブリッド車の第一駆動要素(20)と第二駆動要素(30)間のトランスミッション自動切替用機構であって、前記機構は、
前記第一駆動要素(20)と第一駆動軸(60)の第一終端(60a)で連結され前記第一駆動要素(20)によって回転されるように適合されている第一駆動軸(60)と、
第二駆動軸(70)の第一終端(70a)で前記第二駆動要素(30)と連結され前記第二駆動要素(30)によって回転されるように適合されている第二駆動軸(70)と、
前記第一駆動軸(60)と前記第二駆動軸(70)の間に配置した主軸(80)と
前記主軸(80)に設置され前記主軸(80)とともに回転するように適合された被駆動要素(10)とを有し、
第一金属板(82)は、前記主軸(80)の第一終端(80a)に取り付けられ、第二金属板(84)は前記主軸(80)の第二終端(80b)に取り付けられており、
第一電磁石(22)は前記第一金属板(82)に近接する前記第一駆動軸(60)の第二終端(60b)と前記第一駆動軸(60)の第一終端(60a)との間に取り付けられ、前記第一電磁石(22)は前記第一駆動軸(60)とともに回転するように適合され、第一励起電流を受けると前記第一金属板(82)に渦電流を誘導するように構成され、これによって駆動トルクを前記被駆動要素(10)に印加し、
第二電磁石(32)は 前記第二金属板(84)に近接する前記第二駆動軸(70)の第二終端(70b)と前記第二駆動軸(70)の第一終端(70a)との間に取り付けられ、前記第二電磁石(32)は前記第二駆動軸(70)とともに回転するように適合され、第二励起電流を受けると前記第二金属板(84)に渦電流を誘導するように構成され、これによって駆動トルクを前記被駆動要素(10)に印加し、
コントロールユニット(50)は前記第一駆動要素(20)と前記第二駆動要素(30)のRPM値と規定RPM値を照合することによって前記第一励起電流か前記第二励起電流を選択的に生成するように構成され、これによって前記第一駆動要素(20)と前記第二駆動要素(30)間の動力伝達切替えを滑らかにすることを特徴とするハイブリッド車の第一駆動要素(20)と第二駆動要素(30)間のトランスミッション自動切替用機構
【請求項2】
前記コントロールユニット(50)は
前記規定RPM値を保存したメモリー(52)と、
前記第一駆動要素(20)と前記第二駆動要素(30)の前記RPM値を計算する測定ユニット(54)と、
第一駆動要素(20)のRPMと第二駆動要素(30)のRPMを同期する同期ユニット(56)と、
前記第一駆動要素(20)と前記第二駆動要素(30)のRPM値と規定RPM値を照合するコンパレータ(58)と、
前記第一駆動要素(20)と前記第二駆動要素(30)のRPM値と前記規定RPM値を比較して前記第一励起電流か前記第二励起電流を選択的に生成する信号発生器(59)から構成される請求項1に記載のハイブリッド車の第一駆動要素(20)と第二駆動要素(30)間のトランスミッション自動切替用機構
【請求項3】
前記第一駆動要素(20)は電動機である請求項1に記載のハイブリッド車の第一駆動要素(20)と第二駆動要素(30)間のトランスミッション自動切替用機構
【請求項4】
前記第二駆動要素(30)は内燃機関である請求項1に記載のハイブリッド車の第一駆動要素(20)と第二駆動要素(30)間のトランスミッション自動切替用機構
【請求項5】
前記第一駆動要素(20)が第一ベルトドライブ(24)を介して第一駆動軸(60)と連結されている請求項1に記載のハイブリッド車の第一駆動要素(20)と第二駆動要素(30)間のトランスミッション自動切替用機構
【請求項6】
前記第二駆動要素(30)が第二ベルトドライブ(34)を介して第二駆動軸(70)と連結されている請求項1に記載のハイブリッド車の第一駆動要素(20)と第二駆動要素(30)間のトランスミッション自動切替用機構
【請求項7】
前記第一駆動要素(20)は鉛酸、ニッケル金属水素化物、リチウムイオン、溶融塩バッテリーから選択するバッテリーと接続されている請求項1に記載のハイブリッド車の第一駆動要素(20)と第二駆動要素(30)間のトランスミッション自動切替用機構
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はハイブリッド車の動力伝達分野に関する。
【背景技術】
【0002】
用語の定義
本発明で使用される以下の用語は一般的に次の定義の意味を持つものとして意図されており、文脈上別段の意味を示す場合を除く。
本明細書において使用される「ハイブリッド車」という用語は車両に動力を供給する内燃機関と電動機を具備した車両を指す。
本明細書において使用される「駆動要素」という用語は車両に動力を供給する内燃機関または電動機を指す。
本明細書において使用される「被駆動要素」という用語は駆動要素から動力を受ける車両の一本以上の車輪を指す。
以上の定義は本分野での表現に追加される。
【0003】
発明技術の背景
ハイブリッド車
内燃機関と電動機等の二種類またはそれ以上の異なる動力源を使用する。
ハイブリッド車は燃費や環境影響の点で従来のガソリンやディーゼル車より多くの利点がある。
従来のハイブリッド車は純然たる機械的システムであって電動機と内燃機関間を切り替えるためのプラネタリギヤシステムを用いる。
プラネタリギヤシステムは機械的実装方式からして重くかつ空間を余計に占有する。
このため二輪車を含む小型車にプラネタリギヤシステムを実装するには無理がある。
さらに、電動機と内燃機関を切り替えるプラネタリギヤシステムは円滑ではなく、乗員は切り替え時の衝撃を感じる。
【0004】
従って、前記の欠点を制限しハイブリッド車のために切り替えシステムを提供すべき必要が存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
発明の目的
既知の技術の1つまたは複数の課題を改善するか少なくとも有用な代替手段を提供することを意図する本発明の目的の一部について以下で説明する。
【0006】
本発明の一つの目的はハイブリッド車において第一駆動要素と第二駆動要素間のトランスミッション自動切替用機構を提供することにある。
【0007】
本発明の一つの目的は電動機と内燃機関間で衝撃がない動力伝達の切り替えを可能にするハイブリッド車用トランスミッション自動切替機構を提供することにある。
【0008】
本発明のもう一つの目的は重量が従来より軽く占有空間がより小さいハイブリッド車用トランスミッション自動切替機構を提供することにある。
【0009】
さらに、本発明のもう一つの目的は二輪車にも応用可能なハイブリッド車用トランスミッション自動切替機構を提供することにある。
【0010】
さらに本発明のもう一つの目的は駆動トルクの発生に渦電流を使用するハイブリッド車用トランスミッション自動切替機構を提供することにある。
【0011】
本発明のさらにもう一つの目的は高効率なハイブリッド車用トランスミッション自動切替機構を提供することにある。
【0012】
本発明のその他の目的と優位性は本発明の範囲をこれに限定することは意図されていない付随する図面を参照しつつ読むと以下の説明からさらに明らかとなる。
【課題を解決するための手段】
【0013】
発明の要約:
本発明はハイブリッド車の第一駆動要素と第二駆動要素間のトランスミッション自動切替用機構を提供し、この機構は第一駆動軸、第二駆動軸、主軸、第一金属板、第一電磁石、第二電磁石、コントロールユニットから構成される。
【0014】
第一駆動軸は第一駆動軸の第一終端で第一駆動要素と連結されており、第一駆動要素により回転されるように適合されている。
【0015】
第二駆動軸は第二駆動軸の第一終端にる第二駆動要素と連結されており、第二駆動要素により回転されるように適合されている。
【0016】
主軸は第一駆動軸と第二駆動軸の間に取り付けられており、被駆動要素は主軸に取り付けられ、主軸によって回転されるように適合されている。
【0017】
第一金属板は主軸の第一終端に、また第二金属板は主軸の第二終端に取り付けられている。
【0018】
第一電磁石は第一金属板に近接する第一駆動軸の第二終端に取り付けられており、第一電磁石は第一駆動軸によって回転されるように適合されており、第一励起電流を受けることによって第一金属板に渦電流を誘導するように構成されており、これにより駆動トルクを被駆動要素に印加する。
【0019】
第二電磁石は第二金属板に近接した第二駆動軸の第二終端に取り付けられ、第二電磁石は第二駆動軸によって回転されるように適合され、第二励起電流を受けることによって第二金属板に渦電流を誘導するように構成されており、これにより駆動トルクを被駆動要素に印加する。
【0020】
コントロールユニットは第一励起電流か第二励起電流を選択的に生成するように構成され、前記第一駆動要素と前記第二駆動要素のRPM(一分当たり回転数)値を規定RPM値と照合することにより第一駆動要素と第二駆動要素間の動力伝達切替を容易にする。
【0021】
一実施形態において、コントロールユニットはメモリー、測定ユニット、同期ユニット、コンパレータ、信号発生器から成る。
【0022】
メモリーに規定RPM値を保存してある。
【0023】
測定ユニットは第一駆動要素と第二駆動要素のRPM値を計算する。
【0024】
同期ユニットは第一駆動要素のRPMと第二駆動要素のRPMを同期するように適合されている。
【0025】
コンパレータは第一駆動要素と第二駆動要素のRPM値を規定RPM値と照合するように適合されている。
【0026】
信号発生器は第一駆動要素と第二駆動要素のRPM値を規定RPM値と照合いた結果に基づいて第一励起電流か第二励起電流のいずれかを生成するように適合されている。
【0027】
一実施形態において、第一駆動要素は電動機である。
【0028】
一実施形態において、第二駆動要素は内燃機関である。
【0029】
一実施形態において、第一駆動要素は第一ベルトドライブを介して第一駆動軸と連結されている。
【0030】
一実施形態において、第二駆動要素は第二ベルトドライブを介して第二駆動軸と連結されている。
【0031】
一実施形態において、第一駆動要素はバッテリーと接続されている、ここにおいてバッテリーは鉛酸、ニッケル金属水素化物、リチウムイオン、溶融塩バッテリーから選択する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
本発明のハイブリッド車用トランスミッション自動切替機構を付帯図面を用いて説明する。図面は以下の通りである:
【0033】
図1図1は本発明の一実施形態によるハイブリッド車のトランスミッション自動切替用機構の前面図である。
図2図2は本発明の一実施形態によるハイブリッド車のトランスミッション自動切替用機構の等尺図である。
図3図3は本発明の一実施形態によるハイブリッド車のトランスミッション自動切替用機構の側面図である。
図4図4は本発明の一実施形態によるハイブリッド車のトランスミッション自動切替用機構の平面図である。
図5図5は本発明の一実施形態による第一/第二電磁石と接続されたコントロールユニットの回路図である。
【0034】
【表1】
【発明を実施するための形態】
【0035】
発明の詳細な説明
ハイブリッド車用トランスミッション自動切替機構を附録図面に示す実施形態を参照しながら以下で説明する。
【0036】
図1はハイブリッド車のトランスミッション自動切替用機構の前面図である。
【0037】
図2は本発明の一実施形態による切替用機構の等尺図、図3は切替用機構のの側面図であり、図4がハイブリッド車のトランスミッション自動切替用機構の平面図である。ハイブリッド車は第一駆動要素(20)、第二駆動要素(30)、少なくとも一つの被駆動要素(10)、第一駆動軸(60)、第二駆動軸(70)、主駆動軸(80)から構成される。第一金属板(82)、第二金属板(84)、第一電磁石(22)、第二電磁石(32)、コントロールユニット(50)から構成されるハイブリッド車の第一駆動要素(20)と第二駆動要素(30)間のトランスミッション自動切替用機構。
【0038】
第一駆動要素(20)は被駆動要素(10)の駆動トルクを供給するように構成されている。一実施形態において、第一駆動要素(20)は電動機である。一実施形態において、第一駆動要素(20)は直列コイルDCモーター、永久磁石モーター、3相ACモーター等類似のモーターの群から選択する。 第二駆動要素(30)は被駆動要素(10)の駆動トルクを供給するように構成されている。一実施形態において、第二駆動要素(30)は内燃機関である。一実施形態において、第二駆動要素(30)は二行程エンジン、四行程エンジン、六行程エンジンまたは類似のものの群から選択する。
【0039】
被駆動要素(10)は第一駆動要素(20)か第二駆動要素(30)からトルクを受けるように構成されている。被駆動要素(10)はトルクをに変換して車両を動かす推力を発生する。
第一駆動軸(60)は第一駆動軸(60)の第一終端(60a)で第一駆動要素(20)と連結されている。第一駆動軸(60)は第一駆動要素(20)によって回転されるように適合されている。一実施形態において、第一駆動要素(20)は第一ベルトドライブ(24)を介し第一駆動軸(60)と連結されている。
【0040】
第二駆動軸(70)は第二駆動要素(30)と第二駆動軸(70)の第一終端(70a)で連結されている。第二駆動軸(70)は第二駆動要素(30)によって回転されるように適合されている。一実施形態において、第二駆動要素(30)は第二ベルトドライブ(34)を介して第二駆動軸(70)と連結されている。
【0041】
主軸(80)は第一駆動軸(60)と第二駆動軸(70)の間に配置されている。被駆動要素(10)は主軸(80)に取り付けられている。被駆動要素(10)は主軸(80)によって回転されるように適合されている。第一金属板(82)は主軸(80)の第一終端(80a)に取り付けられている。第二金属板(84)は主軸(80)の第二終端(80b)に取り付けられている。第一金属板(82)と第二金属板(84)は磁性鉄材料から成る。 第一電磁石(22)は第一金属板(82)に近接した第一駆動軸(60)の第二終端(60b)に取り付けられている。第一電磁石(22)は第一駆動軸(60)によって回転されるように適合され、第一磁場を生成するように構成されている。生成された第一磁場は第一励起電流をコントロールユニット(50)から受けると第一金属板(82)に渦電流を誘導する。第一電磁石(22)と第一金属板(82)の間のギャップに結果生じた磁束は駆動トルクを発生して被駆動要素(10)を駆動する。
【0042】
第二電磁石(32)は第二金属板(84)に近接した第二駆動軸(70)の第二終端(70b)に取り付けられ、第二磁場を生成するように構成されている。生成された第二磁場は第二励起電流をコントロールユニット(50)から受けると第二金属板(84)に渦電流を誘導する。第二電磁石(32)と第二金属板(84)の間のギャップに結果生じた磁束は駆動トルクを発生して被駆動要素(10)を駆動する。
【0043】
コントロールユニット(50)は第一励起電流か第二励起電流のいずれかを選択的に生成するように構成されており、それによって第一駆動要素(20)と第二駆動要素(30)の動力伝達切替を容易にする。
【0044】
コントロールユニット(50)はメモリー(52)、測定ユニット(54)、同期ユニット(56)、コンパレータ(58)、信号発生器(59)から構成される。
【0045】
メモリー(52)は規定RPM値を保存している。
【0046】
測定ユニット(54)は第一駆動要素(20)と第二駆動要素(30)のRPM値を計算するように適合されている。一実施形態において、測定ユニット(54)は第一駆動要素(20)のRPMを計算するための第一タコメーターと第二駆動要素(30)のRPMを計算するための第二タコメーターから構成される。
【0047】
同期ユニット(56)は第一駆動要素(20)のスピードと第二駆動要素(30)のスピードを同期するように構成されている。一実施形態において、第一駆動要素(20)は被駆動要素(10)にトルクを供給し、同期ユニット(56)は第二駆動要素(30)のRPMと第一駆動要素(20)のRPMを同期し、第一駆動要素(20)から第二駆動要素(30)からの切り替え衝撃を軽減し円滑にする。
【0048】
コンパレータ(58)は第一駆動要素(20)と第二駆動要素(30)のRPM値を規定RPM値と照合するように適合されている。信号発生器(59)は第一駆動要素(20)と第二駆動要素(30)のRPM値を規定RPM値と照合した結果に基づいて第一励起電流か第二励起電流を選択的に生成する。
【0049】
図5は第一と第二の電磁石に接続したコントロールユニットの回路を示す。一実施形態において、第一駆動要素(20)は230V ACで作動する。230V AC電源は12-0-12ステップダウントランス、ダイオードを使用した全波整流子とコンデンサーフィルターを使用して未制御12V DC電源に変換される。5V DC制御信号は第一駆動要素(20)から第二駆動要素(30)へとこの逆方向の動力伝達切り替え用トランジスターのベースに印加される。加速装置(スロットル)は第一駆動要素(20)と第二駆動要素(30)のスピードを制御する。別個の電圧コントローラは第一電磁石(22)と第二電磁石への電源をスリップリング(SR)を介して制御する。
【0050】
リレーとトランジスターは制御信号がトランジスターのベースに印加されるとリレーがオンするように構成されている。タコメーター(Techo 1) は第一駆動要素(20) と接続され、タコメーター(Techo 2とTecho 3)は第二駆動要素 (30)と合成ゴム製ベルトドライブを介して接続され計測したスピードを電圧に変換する。リレー1とリレー2は電磁石(22、32)、第一駆動要素(20)、第二駆動要素(30)を制御する。リレー3はリレー1とリレー2の間を切り替える。リレー1の中では、グループ1のコモンはラインと接続されている。グループ1のNC (ノーマルクローズ)は加速装置(スロットル)を介して第一駆動要素(20)と、電圧コントローラを介して第一電磁石(22)とも接続されている。
【0051】
グループ1のNO(ノーマルオープン)は電圧コントローラを介して第二電磁石(32)と接続されている。リレー2の中では、グループ1のコモンはスロットルを介してニュートラルと接続され、NOはエンジンと接続されている。リレー3の中では、グループ1のコモンは+12 V電源と接続され、NCはリレー1のコイル端点と接続されこれをオン/オフする。リレー3のグループ2のコモンは12 V電源のアースと接続され、NOはリレー2と関連するトランジスターのエミッタと接続されラッチ回路を形成する。タコメーター(Techo 1)の出力 はリレー2に接続されたトランジスターのベースに、また、タコメーター(Techo 2)の出力はリレー1に接続されたトランジスターのベースに印加される。
【0052】
タコメーター(Techo 3)の出力はリレー3 に関連づけられているトランジスターに印加される。4.4 kΩ抵抗器はトランジスター3個すべてのベースに追加される。主電源がオンすると、第一電磁石(22)が励起され、リレー1のNCと接続されているのでモータースピードがスロットルによって変動される。モーターと接続したTecho 1が5 Vを生成し、リレー2が励起されるので、第二駆動要素(30)がオンし、そのスピードは タコメーター(Techo 2)g定格電圧5Vを生成するに従い加速装置 (スロットル)によって制御され、リレー1が励起されて電動機(20)と第一電磁石(22)をオフし、第二電磁石(32)をオンし、リレー3がリレー2に篏合してドライブ2の駆動状態を維持するのでこの機構状態が保持される。 ある作業事例において、第一駆動要素(20)は第一電磁石(22)を第一駆動軸(60)と第一ベルトドライブ(24)を介して回転させ、次にこれが被駆動要素(10)を回転させる。ひとたび、第一駆動要素(20)が規定RPM値に達すると、コントロールユニットはトランスミッションを第一駆動要素(20)から第二駆動要素(30)に切り替える。別の事例に置いて、第二駆動要素(30)は第二電磁石(32)を第二駆動軸(70)と第二ベルトドライブ(34)を介して回転させ、次にこれが被駆動要素(10)を回転させる。
【0053】
ひとたび、第二駆動要素(30)が規定RPM値に達すると、コントロールユニット(50)はトランスミッションを第二駆動要素(30)から第一駆動要素(20)に切り替える。
【0054】
下記に本発明によるハイブリッドエンジンの走行距離を従来の(ガソリン)エンジンと比較した。ガソリン100 mlをガソリン エンジン駆動二輪車とハイブリッドエンジン駆動二輪車に加えて到達距離を比較した。両方の二輪車ともセンタースタンドに立てて駐車し、後輪が地面と接触しないようにして100 mlのガソリンが枯渇するまで駆動した。
【0055】
無負荷でのガソリン エンジン駆動二輪車到達距離が4.2kmであった。
無負荷でのハイブリッドエンジン駆動二輪車到達距離が5.1kmであった。
到達距離比較を使用して次の式により効率性を計算した:
【0056】
【数1】
則ち、
【0057】
【数2】
【0058】
以上より、本発明のハイブリッドエンジンは従来のガソリンエンジンより21.4%効率が高い。
【0059】
技術進歩
本発明により提供される機構が持つ技術優位性には以下のことの実現が含まれる。
【0060】
・ハイブリッド車の第一駆動要素と第二駆動要素間トランスミッション自動切替用機構
・電動機と内燃機関の衝撃がない切り替えを可能にするハイブリッド車用トランスミッション自動切替機構
・軽量化され占有空間が少なくなったハイブリッド車用トランスミッション自動切替機構
・二輪車にも応用可能なハイブリッド車用トランスミッション自動切替機構
・駆動トルクの生成に渦電流を利用するハイブリッド車用トランスミッション自動切替機構
・高効率のハイブリッド車用トランスミッション自動切替機構
【0061】
本明細書の以上の説明においては発明の範囲と目的を制限しない付帯実施形態を参照しつつ説明してきた。 説明はあくまでも例示および図解のために行われる。本発明の上記実施例ならびに様々な特長および優位性の詳細を限定することのない実施例を参照することによって以下に説明する。
【0062】
確立している既存のコンポーネントならびに処理技術についての説明は省略し、本発明の実施例についての理解を不要に困難にしないようにした。
【0063】
本発明に使用されている例は単に本発明の実施例を実用化可能にする方法の理解を容易にし、この分野の技能を持つ者が本発明の実施例を実施することを可能にすることのみを目的としている。従って、例によって本発明の実施例の範囲を限定するものと解釈されてはならない。前記の具体的実施形態に関する記述は、本発明の実施形態が持つ一般的性質をじゅうぶんに明らかにしているので、現状の知識を適用することにより、前記の一般的概念から乖離することなく前記の具体的実施形態を異なる用途のために変更および/または適合することができ、従って、適合や変更は本発明の実施形態と同等の物としての意味およびその範囲で理解されることが意図されるべきであり、意図されている。 本明細書に使用されている句節の用法や用語は説明目的のためであって限定するために使用されてはいない。
【0064】
従って、本明細書に記載された実施例は優先的実施例に基いて説明されていると同時に、同分野の技能を有する者は本明細書に記載された実施例が本明細書で説明された実施例の意図および範囲で変更しても実践可能であることが認められる。
【0065】
本明細書を一貫して用語「成す」「構成する」やその類語としての「組成する」または「なしている」は記載されている要素、整数または手順または要素、整数または手順の群を含むがその他の要素、整数または手順またはその他の要素、整数または手順の群を除くことことなくこれらを含むことを含意している。
【0066】
「少なくとも」または「少なくとも1つの」という表現の使用は、1つまたは複数の目的物質または結果を得るために本発明の実施例において使用される場合があることに従い、1つまたは複数の要素または成分または数量の使用を示唆している。
【0067】
本明細書に含まれている文書、行為、素材、デバイス、商品または同類のものについての議論は本発明開示のための文脈を成す目的のためにのみ含まれている。
【0068】
任意のまたはすべての以上の事項が既知の発明技術の基礎の一部を構成するまたは本出願優先日以前に任意の場所に存在していた本発明関連分野における共有されている一般的知識であるという是認と解釈されてはならない。
【0069】
異なる物理的パラメータ、変数、寸法や数量を表す数値は概数であって、パラメータ、変数、寸法や数量に代入された数値より高い/低い値は本発明の範囲に含まれることが意図されている。但し、明細書に異なる記載がなされている場合はこの限りではない。
【0070】
優先実施形態の異なる構成要素及び構成要素の部分を相当強調してきたが、多くの実施形態が可能であって、発明の原理から乖離することなく優先実施形態には多くの変更も可能である。
【0071】
本発明または優先実施形態ならびにその他の実施形態の特質を修正できることは本発明分野の専門的技能を有する者には明らかであって、この際、以上の説明的事項が単に本発明を説明するためのものであり、限定的なものとして解釈されてはならないことを明確に理解する必要がある。
図1
図2
図3
図4
図5