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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-27
(45)【発行日】2023-10-05
(54)【発明の名称】ロール仕上げ機
(51)【国際特許分類】
   D06F 61/10 20060101AFI20230928BHJP
   D06F 67/02 20060101ALI20230928BHJP
【FI】
D06F61/10
D06F67/02
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2022161706
(22)【出願日】2022-10-06
【審査請求日】2022-10-06
(73)【特許権者】
【識別番号】390027421
【氏名又は名称】株式会社東京洗染機械製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001520
【氏名又は名称】弁理士法人日誠国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】三科 道利
(72)【発明者】
【氏名】米田 達也
(72)【発明者】
【氏名】今井 紀博
(72)【発明者】
【氏名】西脇 和弘
【審査官】宮部 愛子
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-141714(JP,A)
【文献】特開2014-23778(JP,A)
【文献】実開平5-21897(JP,U)
【文献】特開平7-243113(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F 61/00-61/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転自在な複数の加熱ロールと、前記複数の加熱ロールにそれぞれ巻き掛けられ、前記加熱ロールに洗濯物を押し付けながら前記加熱ロールに従動することにより、前記洗濯物を搬送する複数の搬送ベルトと、
前記加熱ロールと前記搬送ベルトを収容する筐体と、
前記洗濯物から発生した湿気を含んだ空気を前記筐体の外部に排出する排気ダクトとを備え、
前記複数の加熱ロールが、前記洗濯物の一方の面を加熱する加熱ロールと前記洗濯物の他方の面を加熱する加熱ロールとからなる加熱ロール対を有し、前記加熱ロール対が前記洗濯物の搬送方向に沿って複数対設けられたロール仕上げ機であって、
前記筐体は、吸気ファンを有し、空気を前記筐体の内部に取り入れる吸気ダクトを備えており、
前記排気ダクトは、前記複数の加熱ロール対のうち、前記洗濯物の搬送方向で最も上流に位置する加熱ロール対の上方に設けられており、
前記吸気ダクトは、前記加熱ロール対のうち、前記洗濯物の搬送方向で最も下流に位置する加熱ロール対に対して前記洗濯物の搬送方向で最も上流に位置する加熱ロール対と反対側に設けられていることを特徴とするロール仕上げ機。
【請求項2】
前記吸気ファンは、前記吸気ダクトを通して、前記最も下流に位置する加熱ロール対側から前記最も上流側に位置する加熱ロール対側に向けて前記複数の加熱ロール対の上方に空気を流すことを特徴とする請求項1に記載のロール仕上げ機。
【請求項3】
前記筐体は、上壁を有し、
前記上壁は、前記最も上流に位置する前記加熱ロール対の上方において前記上壁から上方に膨出するフードと、前記上壁に開閉自在に設けられた開閉扉とを有し、
前記排気ダクトは、前記フードに設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2記載のロール仕上げ機。
【請求項4】
前記筐体は、前記筐体から前記洗濯物を排出する排出口を有し、
前記吸気ダクトは、前記吸気ダクトに空気を取り入れる空気取入口を有し、
前記空気取入口は、前記筐体から前記排出口を通して排出される空気を取り入れることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のロール仕上げ機。
【請求項5】
前記筐体は、前記筐体から前記洗濯物を排出する排出口を有し、
前記吸気ダクトは、前記吸気ダクトに空気を取り入れる空気取入口を有し、
前記空気取入口は、前記筐体から前記排出口を通して排出される空気を取り入れることを特徴とする請求項3に記載のロール仕上げ機。
【請求項6】
前記排気ダクトは、少なくとも1つ以上の吸い込み口を有し、前記複数の加熱ロールのうち、最も上流に位置する加熱ロールの上方において前記最も上流に位置する加熱ロールの軸方向に延在する吸い込みダクト部と、前記吸い込みダクト部に接続され、前記吸い込みダクト部に吸い込まれた湿気を含んだ空気を合流して前記筐体の外部に排出する合流ダクト部と、前記合流ダクト部に設けられた排気ファンとを有し、
前記吸い込みダクト部は、前記フードの内部に設置されていることを特徴とする請求項3に記載のロール仕上げ機。
【請求項7】
前記排気ダクトは、少なくとも1つ以上の吸い込み口を有し、前記複数の加熱ロールのうち、最も上流に位置する加熱ロールの上方において前記最も上流に位置する加熱ロールの軸方向に延在する吸い込みダクト部と、前記吸い込みダクト部に接続され、前記吸い込みダクト部に吸い込まれた湿気を含んだ空気を合流して前記筐体の外部に排出する合流ダクト部と、前記合流ダクト部に設けられた排気ファンとを有し、
前記吸い込みダクト部は、前記フードの内部に設置されていることを特徴とする請求項5に記載のロール仕上げ機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホテル、病院等で使用されたシーツ、包布、枕カバー等の洗濯物を洗濯して乾燥した後に、連続してアイロンを掛けて仕上げるロール仕上げ機に関する。
【背景技術】
【0002】
ホテル、病院等で使用されたシーツ、包布、枕カバーといった使用済みのリネン品と呼ばれる洗濯物は、リネンサプライ工場に回収される。リネンサプライ工場では、回収した使用済みの洗濯物を洗濯し乾燥した後に、ロール仕上げ機(ロールアイロナー)によってアイロンを掛けて仕上げる。リネンサプライ工場にて、洗濯し乾燥した後にアイロンを掛けて仕上げられた洗濯物は、ホテル、病院等へ配送される。
【0003】
リネンサプライ工場では、シーツや包布、枕カバー等のいわゆる平物は、しわを伸ばしてアイロンを掛ける(アイロニング)ので、少し湿った状態で乾燥機から取り出される。乾燥機から少し湿った状態で取り出されたシーツや包布、枕カバーは、ロール仕上げ機によって「しわ伸ばし」と「仕上げ乾燥」が行われて仕上げられる。
【0004】
ロール仕上げ機は、蒸気やガス等の熱源によって加熱されるロールによって洗濯物を乾燥させるので、洗濯物から発生する湿気を含んだ空気がロール仕上げ機に滞留すると、結露等が生じる。このため、湿気を含んだ空気を外部に排出する必要がある。
【0005】
従来、湿気を含んだ空気を外部に排出可能なロール仕上げ機として、特許文献1に記載されるロールアイロナーが知られている。
【0006】
このロールアイロナーは、ロールアイロナーの筐体の上部全体を覆うフードと、フードに接続される排気ダクトと、排気ダクトに設置された排気ファンとを備えており、高温のシリンダによって加熱された洗濯物から発生する湿気を含んだ空気は、フードに到達した後、排気ファンによって排気ダクトに吸引されることにより、ロールアイロナーの筐体から外部に排出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2014-50642号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、従来のロールアイロナーにあっては、ロールアイロナーの筐体の上部全体をフードによって覆い、フードの全体に排気ダクトを設置しているので、排気ダクトが大型化し、結果的にロールアイロナーが大型化する。
【0009】
また、ロールアイロナーの筐体の上部全体をフードによって覆っているので、湿気を含んだ空気に加えて筐体の内部の高温の空気を外部に排出するおそれがある。
【0010】
このため、筐体の内部の温度が低下し、温度が低下した分だけシリンダを加熱する必要があり、例えば、シリンダを蒸気で加熱する場合には蒸気の消費量が増大し、シリンダを電気的に加熱する場合には電力消費量が増大する等してシリンダを加熱するエネルギーの消費量が増大するおそれがある。
【0011】
本発明は、上記のような事情に着目してなされたものであり、排気ダクトの小型化を図りつつ、洗濯物を加熱するロールのエネルギー消費量を低減でき、小型化を図ることができるロール仕上げ機を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、回転自在な複数の加熱ロールと、前記複数の加熱ロールにそれぞれ巻き掛けられ、前記加熱ロールに洗濯物を押し付けながら前記加熱ロールに従動することにより、前記洗濯物を搬送する複数の搬送ベルトと、前記加熱ロールと前記搬送ベルトを収容する筐体と、前記洗濯物から発生した湿気を含んだ空気を前記筐体の外部に排出する排気ダクトとを備え、前記複数の加熱ロールが、前記洗濯物の一方の面を加熱する加熱ロールと前記洗濯物の他方の面を加熱する加熱ロールとからなる加熱ロール対を有し、前記加熱ロール対が前記洗濯物の搬送方向に沿って複数対設けられたロール仕上げ機であって、前記筐体は、吸気ファンを有し、空気を前記筐体の内部に取り入れる吸気ダクトを備えており、前記排気ダクトは、前記複数の加熱ロール対のうち、前記洗濯物の搬送方向で最も上流に位置する加熱ロール対の上方に設けられており、前記吸気ダクトは、前記加熱ロール対のうち、前記洗濯物の搬送方向で最も下流に位置する加熱ロール対に対して前記洗濯物の搬送方向で最も上流に位置する加熱ロール対と反対側に設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
このように上記の本発明によれば、排気ダクトの小型化を図りつつ、洗濯物を加熱するロールのエネルギー消費量を低減でき、ロール仕上げ機の小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、本発明の一実施の形態に係るロール仕上げ機の斜視図である。
図2図2は、本発明の一実施の形態に係るロール仕上げ機の左側面図である。
図3図3は、本発明の一実施の形態に係るロール仕上げ機の正面図であり、排気ダクトよりも下方の筐体を断面で示している。
図4図4は、本発明の一実施の形態に係るロール仕上げ機の後面図である。
図5図5は、本発明の一実施の形態に係るロール仕上げ機の上面図である。
図6図6は、本発明の一実施の形態に係るロール仕上げ機を示す図であり、加熱ロール、搬送ベルト、押圧ベルト、投入ベルトおよび中継ベルトの位置関係を示す図である。
図7図7は、本発明の一実施の形態に係るロール仕上げ機を示す図であり、加熱ロールと減速機付きモータの位置関係を示す図である。
図8図8は、本発明の一実施の形態に係るロール仕上げ機を示す図であり、筐体の内側左側壁に取付けられた断熱材、減速機付きモータおよび加熱ロールの一部を示す図である。
図9図9は、図8のIX-IX方向矢視断面図である。
図10図10は、本発明の一実施の形態に係るロール仕上げ機を示す図であり、筐体の外側左カバーの一部を開いた状態を示す外側左カバーと内側左側壁の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の一実施の形態に係るロール仕上げ機について、図面を用いて説明する。
図1から図10は、本発明の一実施の形態に係るロール仕上げ機を示す図である。
【0016】
図1から図10において、上下前後左右方向は、工場に設置されたロール仕上げ機を後方から見た作業者の視線を基準とし、第2の加熱ロール側が前、第5の加熱ロール側が後、前後方向に対して水平に直交する方向が左右方向、ロール仕上げ機の高さ方向が上下方向である。
【0017】
まず、構成を説明する。
本実施の形態のロール仕上げ機1は、いわゆるカレンダ式のロールアイロナーであり、ホテル、病院等で使用されたシーツ、包布、枕カバー等のリネン品と呼ばれる平物の洗濯物のしわを伸ばし、乾燥させてアイロン掛けを行う。
【0018】
図1から図5において、ロール仕上げ機1は、筐体2を備えている。筐体2は、前壁3、後壁4、内側左側壁5、内側右側壁6、外側左カバー7および外側右カバー8を備えている。
【0019】
図6に示すように、筐体2の内部には第1の加熱ロール9A、第2の加熱ロール9B、第3の加熱ロール10A、第4の加熱ロール10B、第5の加熱ロール11Aおよび第6の加熱ロール11Bが収容されている。
【0020】
筐体2の前壁3には洗濯物の投入口2aが設けられており、筐体2の後壁4には洗濯物の排出口2bが設けられている。
【0021】
第1の加熱ロール9Aと第2の加熱ロール9Bは、洗濯物の一方の面と他方の面を加熱する加熱ロール対9を構成している。第3の加熱ロール10Aと第4の加熱ロール10Bは、洗濯物の一方の面と他方の面を加熱する加熱ロール対10を構成しており、加熱ロール対10は、加熱ロール対9に対して下流側に設置されている。
【0022】
ここで、下流および後述する上流とは、洗濯物が搬送される方向に対して上流、下流を指し、例えば、第1の加熱ロール9Aに対して第2の加熱ロール9Bが下流側に位置し、第2の加熱ロール9Bに対して第1の加熱ロール9Aが上流側に位置する。
【0023】
第5の加熱ロール11Aと第6の加熱ロール11Bは、洗濯物の一方の面と他方の面を加熱する加熱ロール対11を構成しており、加熱ロール対11は、加熱ロール対10に対して下流側に設置されている。
【0024】
このように、ロール仕上げ機1は、3対(3組)の加熱ロール対9、10、11が洗濯物の搬送方向に沿って設けられている。なお、加熱ロール対は、3対に限定されるものではなく、2対以上あればよい。
【0025】
投入口2aから筐体2の内部に投入された洗濯物(リネン品)は、加熱ロール対9、10、11のそれぞれにおいて表裏が加熱(アイロン掛け)され、排出口2bから筐体2の外部に排出される。
【0026】
第1の加熱ロール9Aは、投入口2aと同じ高さ位置に設けられており、第2の加熱ロール9Bは、第1の加熱ロール9Aの前側斜め下方に設けられている。
【0027】
第3の加熱ロール10Aは、第1の加熱ロール9Aの後方で、かつ、第1の加熱ロール9Aよりも低い高さ位置に設けられており、第4の加熱ロール10Bは、第2の加熱ロール9Bの後方で、かつ、第2の加熱ロール9Bよりも低い高さ位置に設けられている。
【0028】
第5の加熱ロール11Aは、第3の加熱ロール10Aの後方で、かつ、第3の加熱ロール10Aよりも低い高さ位置に設けられている。第6の加熱ロール11Bは、第5の加熱ロール11Aの前側斜め下方で、かつ、第3の加熱ロール10Aと同じ高さ位置に設けられている。
【0029】
第1の加熱ロール9Aから第6の加熱ロール11Bにはそれぞれ主軸9a、10a、11aが設けられている。主軸9a、10a、11aの左端部、すなわち、第1の加熱ロール9Aから第6の加熱ロール11Bの左端部(一端部)は、内側左側壁5に図示しない軸受を介して回転自在に支持されている。
【0030】
主軸9a、10a、11aの右端部、すなわち、第1の加熱ロール9Aから第6の加熱ロール11Bの右端部(他端部)は、内側右側壁6に図示しない軸受を介して回転自在に支持されている。
【0031】
第1の加熱ロール9Aから第6の加熱ロール11Bは、加熱ロール9A、9B、10A、10B、11A、11Bを含む。第1の加熱ロール9Aから第6の加熱ロール11Bは、加熱ロールを構成する。
【0032】
第1の加熱ロール9Aから第6の加熱ロール11Bは、全て同一径に形成されており、内部に高温の蒸気が供給されることにより、外周面が高温に加熱される。第1の加熱ロール9Aから第6の加熱ロール11Bを加熱する手段は、蒸気に限定されるものではない。
【0033】
投入口2aと加熱ロール9Aの間には押えベルト12と投入ベルト13が設けられており、投入口2aから筐体2の内部に投入された洗濯物は、押えベルト12と投入ベルト13に挟持されて第1の加熱ロール9A側に搬送される。
【0034】
第1の加熱ロール9Aの上部には3つの押圧ロール14が設けられており、押圧ロール14は、洗濯物を第1の加熱ロール9Aに押し付ける。
【0035】
投入口2aから筐体2に投入された洗濯物は、第1の加熱ロール9Aから第6の加熱ロール11Bのうち、最も上流側に位置する第1の加熱ロール9Aに押圧ロール14が押し付けられるときに最も水分を含んでいるので、押圧ロール14によって洗濯物を加熱ロール9Aに押し付けることにより、洗濯物を平滑にできる。
【0036】
押圧ロール14には複数の貼り付き防止用のテープ15が巻き掛けられている。テープ15は、押圧ロール14の軸方向(左右方向)の幅が短く形成されており(例えば、10mmから20mm程度)、押圧ロール14の軸方向に離隔して設置されている。
【0037】
テープ15は、洗濯物と第1の加熱ロール9Aの間に介在されており、多くの水分を含んだ洗濯物が第1の加熱ロール9Aに貼り付くことを防止する。
【0038】
筐体2の内部にはそれぞれ無端状の第1の搬送ベルト20、第2の搬送ベルト21、第3の搬送ベルト22、第4の搬送ベルト23、第5の搬送ベルト24、第6の搬送ベルト25および中継ベルト26、27が収容されている。
【0039】
押えベルト12、投入ベルト13、および第1の搬送ベルト20から第6の搬送ベルト25は、短冊状の複数本の短冊ベルトによって構成されており、これらの複数本の短冊ベルトが隙間を介して第1の加熱ロール9Aから第6の加熱ロール11Bの軸方向に並んで設置されている。
【0040】
第1の搬送ベルト20は、入口従動ロール31a、出口従動ロール31b、31cおよび従動ロール31d、31eを含んだ従動ロールに掛け渡されている。
【0041】
第1の搬送ベルト20は、入口従動ロール31aと出口従動ロール31bとの間で第1の加熱ロール9Aに巻き掛けられている。
【0042】
第1の搬送ベルト20は、洗濯物を第1の加熱ロール9Aに押し付けながら、第1の加熱ロール9Aの回転に従動して周回移動自在となっており、第1の加熱ロール9Aによって加熱された洗濯物は、第1の搬送ベルト20によって出口従動ロール31b側から第2の加熱ロール9B側に搬送される。
【0043】
第2の搬送ベルト21は、入口従動ロール32a、出口従動ロール32bおよび従動ロール32c、32d、32eを含んだ従動ロールに掛け渡されている。
【0044】
第2の搬送ベルト21は、入口従動ロール32aと従動ロール31dとの間で第2の加熱ロール9Bに巻き掛けられている。
【0045】
第1の搬送ベルト20は、従動ロール31d、31eによって第2の搬送ベルト21に押し付けられており、第2の搬送ベルト21は、従動ロール32eによって第1の搬送ベルト20に押し付けられている。
【0046】
これにより、第1の搬送ベルト20と第2の搬送ベルト21は、従動ロール31dと従動ロール32eの間で接触しながら周回移動する。
【0047】
第2の搬送ベルト21は、洗濯物を第2の加熱ロール9Bに押し付けながら、第2の加熱ロール9Bの回転に従動して周回移動自在となっている。
【0048】
第2の加熱ロール9Bと第2の搬送ベルト21を抜け出た洗濯物は、従動ロール31dと従動ロール32eの間で第1の搬送ベルト20と第2の搬送ベルト21に挟持され、出口従動ロール31cおよび出口従動ロール32b側から第3の加熱ロール10A側に搬送される。
【0049】
第3の搬送ベルト22は、入口従動ロール33a、出口従動ロール33bおよび従動ロール33c、33dを含んだ従動ロールに掛け渡されている。
【0050】
第3の搬送ベルト22は、入口従動ロール33aと従動ロール33dとの間で第3の加熱ロール10Aに巻き掛けられている。
【0051】
第3の搬送ベルト22は、洗濯物を第3の加熱ロール10Aに押し付けながら、第3の加熱ロール10Aの回転に従動して周回移動自在となっており、第3の加熱ロール10Aによって加熱された洗濯物は、第3の搬送ベルト22によって出口従動ロール33b側から第4の加熱ロール10B側に搬送される。
【0052】
第4の搬送ベルト23は、入口従動ロール34a、出口従動ロール34bおよび従動ロール34c、34dを含んだ従動ロールに掛け渡されている。
【0053】
第4の搬送ベルト23は、入口従動ロール34aと出口従動ロール34bとの間で第4の加熱ロール10Bに巻き掛けられている。
【0054】
第4の搬送ベルト23は、洗濯物を第4の加熱ロール10Bに押し付けながら、第4の加熱ロール10Bの回転に従動して周回移動自在となっており、第4の加熱ロール10Bによって加熱された洗濯物は、第4の搬送ベルト23によって出口従動ロール34b側から中継ベルト26、27を介して第5の加熱ロール11A側に搬送される。
【0055】
中継ベルト26は、入口従動ロール35a、出口従動ロール35bおよび従動ロール35c、35dを含んだ従動ロールに掛け渡されている。従動ロールのうちの1つは、減速機付きモータによって駆動され、中継ベルト26を周回移動させる駆動用のロールである。
【0056】
中継ベルト27は、入口従動ロール36aと、出口従動ロール36bおよび従動ロール36c、36d、36eを含んだ従動ロールに掛け渡されている。従動ロールのうちの1つは、減速機付きモータによって駆動され、中継ベルト27を周回移動させる駆動用のロールである。なお、駆動用のロールは、中継ベルト26と中継ベルト27のいずれか一方に設けられていてもよい。
【0057】
中継ベルト26は、入口従動ロール35aと従動ロール35dによって中継ベルト27に押し付けられており、中継ベルト27は、従動ロール36d、36eによって中継ベルト26に押し付けられている。
【0058】
中継ベルト26と中継ベルト27は、入口従動ロール35aと従動ロール36dの間で接触して周回移動する。
【0059】
第4の加熱ロール10Bと第4の搬送ベルト23を抜け出た洗濯物は、中継ベルト26と中継ベルト27によって挟持されることにより、出口従動ロール35b、36b側から第5の加熱ロール11A側に搬送される。
【0060】
第5の搬送ベルト24は、入口従動ロール37a、出口従動ロール37bおよび従動ロール37c、37dを含んだ従動ロールに掛け渡されている。
【0061】
第5の搬送ベルト24は、入口従動ロール37aと出口従動ロール37bとの間で第5の加熱ロール11Aに巻き掛けられている。
【0062】
第5の搬送ベルト24は、洗濯物を第5の加熱ロール11Aに押し付けながら、第5の加熱ロール11Aの回転に従動して周回移動自在となっており、第5の加熱ロール11Aによって加熱された洗濯物は、第5の搬送ベルト24によって出口従動ロール37b側から第6の加熱ロール11B側に搬送される。
【0063】
第6の搬送ベルト25は、入口従動ロール38a、出口従動ロール38bおよび従動ロール38c、38dを含んだ従動ロールに掛け渡されている。
【0064】
第6の搬送ベルト25は、入口従動ロール38aと出口従動ロール38bとの間で第6の加熱ロール11Bに巻き掛けられている。
【0065】
第6の搬送ベルト25は、洗濯物を第6の加熱ロール11Bに押し付けながら、第6の加熱ロール11Bの回転に従動して周回移動自在となっており、第6の加熱ロール11Bによって加熱された洗濯物は、第6の搬送ベルト25によって出口従動ロール38b側から排出口2bを通して筐体2の外部に排出される。筐体2から外部に排出された洗濯物は、次の工程に搬送される。
【0066】
第6の加熱ロール11Bには複数の貼り付き防止用のテープ16が巻き掛けられており、テープ16は、第6の加熱ロール11Bに掛け渡されている。テープ16は、第6の加熱ロール11Bの軸方向の幅が短く形成されており(例えば、10mmから20mm程度)、第6の加熱ロール11Bの軸方向に離隔して設置されている。
【0067】
テープ16は、洗濯物と第6の加熱ロール11Bの間に介在されており、アイロン掛けが終了した洗濯物が第6の加熱ロール11Bに貼り付くことを防止する。
【0068】
本実施の形態のロール仕上げ機1は、第1の加熱ロール9Aで洗濯物の一方の面を加熱した後、第2の加熱ロール9Bで洗濯物の他方の面を加熱する。次いで、第3の加熱ロール10Aで洗濯物の一方の面を加熱した後、第4の加熱ロール10Bで洗濯物の他方の面を加熱する。
【0069】
次いで、第5の加熱ロール11Aで洗濯物の一方の面を加熱した後、第6の加熱ロール11Bで洗濯物の他方の面を加熱する。
【0070】
つまり、第1の加熱ロール9A、第2の加熱ロール9B、第3の加熱ロール10A、第4の加熱ロール10B、第5の加熱ロール11Aおよび第6の加熱ロール11Bの順に洗濯物を搬送しながら、洗濯物の一方の面と他方の面とを交互に加熱する。図7において、洗濯物の搬送軌跡61を示す。
【0071】
図7に示すように、筐体2の内側左側壁5には第1の減速機付きモータ40A、第2の減速機付きモータ40B、第3の減速機付きモータ40C、第4の減速機付きモータ40D、第5の減速機付きモータ40E、第6の減速機付きモータ40Fが取付けられている。本実施の形態の内側左側壁5は、側壁を構成する。
【0072】
第1の減速機付きモータ40Aから第6の減速機付きモータ40Fは、第1の加熱ロール9Aから第6の加熱ロール11Bと、第1の搬送ベルト20から第6の搬送ベルト25とに対向する内側左側壁5の内壁面5a(一方の壁面、図9参照)と反対側の外壁面5b(他方の壁面、図9参照)に取付けられている。
【0073】
第1の減速機付きモータ40Aから第6の減速機付きモータ40Fは、減速機付きモータ40A、40B、40C、40D、40E、40Fを含み、第1の搬送ベルト20から第6の搬送ベルト25は、搬送ベルト20、21、22、23、24、25を含む。
【0074】
本実施の形態の第1の搬送ベルト20から第6の搬送ベルト25は、搬送ベルトを構成し、第1の減速機付きモータ40Aから第6の減速機付きモータ40Fは、駆動部を構成する。
【0075】
減速機付きモータ40Aから減速機付きモータ40Fは、それぞれ第1の加熱ロール9Aから第6の加熱ロール11Bの主軸9a、10a、11aの左端部に接続されており、第1の加熱ロール9Aから第6の加熱ロール11Bを回転駆動する。
【0076】
ロール仕上げ機1にはインバータ63(図7参照)が設けられている。インバータ63は、減速機付きモータ40Aから減速機付きモータ40Fの単位時間当たりの回転速度(回転数)を制御することにより、第1の減速機付きモータ40Aから第6の減速機付きモータ40Fの速度比(周速比)を自由に設定できる。
【0077】
図1図7に示すように、ロール仕上げ機1には制御ボックス41が設けられており、制御ボックス41には操作パネル41Aが設けられているとともに、制御部62が内蔵されている。
【0078】
制御ボックス41は、筐体2の前壁3の左端部に位置している。操作パネル41Aには第1の減速機付きモータ40Aから第6の減速機付きモータ40Fの速度比を設定する複数の操作ボタンが設けられており、作業者は、外側左カバー7側から操作パネル41Aを操作可能となっている。
【0079】
作業者は、操作パネル41Aを操作して洗濯物の種類や大きさ等に応じた速度比となるように第1の減速機付きモータ40Aから第6の減速機付きモータ40Fの回転速度を設定する。
【0080】
制御部62は、操作パネル41Aから入力された情報に基づいてインバータ63を制御し、操作パネル41Aに入力された速度比となるように減速機付きモータ40Aから減速機付きモータ40Fを駆動する。
【0081】
つまり、制御部62は、第1の加熱ロール9Aから第6の加熱ロール11Bを異なる回転速度に、または、第1の加熱ロール9Aから第6の加熱ロール11Bの一部を異なる回転速度に調整する。
【0082】
制御部62は、図示しない配線を介してインバータ63に接続されており、インバータ63は、図示しない配線を介して第1の減速機付きモータ40Aから第6の減速機付きモータ40Fに接続されている。本実施の形態の制御部62およびインバータ63は、回転速度調整部を構成する。
【0083】
作業者が操作パネル41Aに第1の減速機付きモータ40Aから第6の減速機付きモータ40Fの速度比を入力する一例として、第1の減速機付きモータ40Aの回転速度を回転速度Aとすると、作業者は、第1の減速機付きモータ40Aに対する第2の減速機付きモータ40Bの速度比Bを設定し、第2の減速機付きモータ40Bの回転速度を速度比Bに応じて第1の減速機付きモータ40Aの回転速度よりも速く設定する。
【0084】
次いで、作業者は、第1の減速機付きモータ40Aに対する第3の減速機付きモータ40Cと第4の減速機付きモータ40Dの速度比を、速度比Bよりも大きい速度比Cに設定し、第3の減速機付きモータ40Cと第4の減速機付きモータ40Dの回転速度を速度比Cに応じて第2の減速機付きモータ40Bの回転速度よりも速く設定する。
【0085】
次いで、作業者は、第1の減速機付きモータ40Aに対する第5の減速機付きモータ40Eと第6の減速機付きモータ40Fの速度比を、速度比Cよりも大きい速度比Dに設定し、第5の減速機付きモータ40Eと第6の減速機付きモータ40Fの回転速度を速度比Dに応じて第3の減速機付きモータ40Cと第4の減速機付きモータ40Dの回転速度よりも速く設定する。
【0086】
制御部62は、インバータ63を駆動することにより、第1の減速機付きモータ40Aから第6の減速機付きモータ40Fの速度比B、C、Dに応じた回転速度で第1の減速機付きモータ40Aから第6の減速機付きモータ40Fを駆動し、第1の加熱ロール9Aから第6の加熱ロール11Bを回転駆動する。速度比は、B<C<Dの関係にある。
【0087】
制御部62は、少なくとも上流側に位置する加熱ロールに対して下流側に位置する加熱ロールの回転速度を速くするように第1の加熱ロール9Aから第6の加熱ロール11Bを制御する。
【0088】
本実施の形態のロール仕上げ機1において、制御部62は、減速機付きモータ40Aから減速機付きモータ40Fを制御して、第1の加熱ロール9Aから第6の加熱ロール11Bの少なくとも1つ以上の回転速度を異なる回転速度に調整すればよい。
【0089】
このように、本実施の形態のロール仕上げ機1は、第1の搬送ベルト20から第6の搬送ベルト25によって、速度比が調整された第1の加熱ロール9Aから第6の加熱ロール11Bに洗濯物を押し付け、洗濯物の一方の面と他方の面を交互に加熱することにより、洗濯物のしわを伸ばしてアイロン掛けを行うことができる。
【0090】
また、しわを伸ばすことに加えて、上流側の加熱ロールよりも下流側の加熱ロールの回転速度を速くすることにより、上流側の加熱ロールから下流側の加熱ロールに搬送される洗濯物が、下流側の加熱ロールとこの下流側の加熱ロールに巻き付けられた搬送ベルトに挟持されたときに、上流側の加熱ロールから洗濯物を引き剥がすことができる。
【0091】
なお、制御部62に予め洗濯物の種類や大きさ等と、洗濯物の種類や大きさ等に応じた第1の減速機付きモータ40Aから第6の減速機付きモータ40Fの速度比とを記憶し、操作パネル41Aに洗濯物の種類や大きさ等に応じた情報が入力されたときに、洗濯物の種類や大きさ等に応じた速度比となるように減速機付きモータ40Aから減速機付きモータ40Fの回転速度を制御してもよい。
【0092】
本実施の形態の操作パネル41Aは、操作部を構成する。ここで、洗濯物の種類とは、シーツ、包布、枕カバー等である。
【0093】
図8図9に示すように、内側左側壁5の内壁面5aには断熱材42Aが取付けられている。第1の加熱ロール9Aから第6の加熱ロール11Bと第1の減速機付きモータ40Aから第6の減速機付きモータ40Fは、断熱材42Aによって仕切られている。
【0094】
内側右側壁6の内壁面6aには断熱材42Bが取付けられている(図3参照)。断熱材42A、42Bは、例えば、繊維系断熱材または発泡系断熱材から構成されており、図示しない金属製のカバー部材によって全体的に覆われている。
【0095】
繊維系断熱材としては、例えば、グラスウール、ロックウール、シリカエアロゲルを含有した不織布、セルロースファイバー等の繊維系断熱材等が用いられ、発泡系断熱材としては、例えば、ウレタンフォーム、フェノールフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリスチレンフォーム等が用いられる。
【0096】
これにより、断熱材42A、42Bによって、熱源である第1の加熱ロール9Aから第6の加熱ロール11Bから発生する熱が筐体2の外部に伝達されることを抑制でき、ロール仕上げ機1の周辺の作業環境が高温となることを抑制できる。なお、断熱材は、内側左側壁5のみに設けられもよい。
【0097】
図8図9において、減速機付きモータの一部のみを示し、ハッチングによって断熱材42Aを示している。
【0098】
図1図10に示すように、外側左カバー7は、8枚の開閉カバー17A、17B、17C、17D、17E、17F、17G、17Hから構成されており、開閉カバー17A、17B、17C、17D、17E、17F、17G、17Hは、内側左側壁5の左方(外方)に設けられている。図10において、第1の減速機付きモータ40Aから第6の減速機付きモータ40Fを取り外した状態を示している。
【0099】
開閉カバー17Aと開閉カバー17B、開閉カバー17Cと開閉カバー17D、開閉カバー17Eと開閉カバー17F、および開閉カバー17Gと開閉カバー17Hは、それぞれ開閉カバー対17を構成しており、開閉カバー対17は、合計4対設けられている。本実施の形態の外側左カバー7は、外側カバーを構成する。
【0100】
以下、各開閉カバー対17の動きは全て同一であるので、開閉カバー17Aと開閉カバー17Bを用いて外側左カバー7の構造と動作を説明する。
【0101】
図10に示すように、開閉カバー17Aの先端部17aと開閉カバー17Bの先端部17bは、図示しないヒンジ等を介して連結されており、開閉カバー17A、開閉カバー17Bの基端部17c、17dは、筐体2の上側支持部7Aと下側支持部7Bに前後方向にスライド可能に取付けられている。
【0102】
開閉カバー17A、17Bは、開閉カバー17C、17Dのような閉状態から、開閉カバー17Aの基端部17cと開閉カバー17Bの基端部17dとを上側支持部7Aと下側支持部7Bに対して前後方向にスライドさせると、ヒンジ等によって開閉カバー17A、17Bの先端部17a、17bが内側左側壁5から離れる方向に突出しながら、開閉カバー17A、17Bが近づき、開状態となる。これにより、外部から内側左側壁5が目視可能となる。
【0103】
開閉カバー対17は、開閉カバー17A、17Bの開状態において、開閉カバー17A、17Bを上側支持部7Aと下側支持部7Bに対して一体で前後方向にスライドさせることにより、開閉カバー17A、17Bを筐体2の前側や後側に寄せて集めることができる。
【0104】
これにより、4対の開閉カバー対17が全て開状態となったときに、4対の開閉カバー対17を筐体2の前側や後側に集めることができる。また、例えば、2対の開閉カバー対17を筐体2の前側に集め、2対の開閉カバー対17を筐体2の後側に集めることができる。
【0105】
外側左カバー7と内側左側壁5の間には第1の減速機付きモータ40Aから第6の減速機付きモータ40Fやインバータ63を収容する収容室52が形成されている(図3図9参照)。
【0106】
第1の減速機付きモータ40Aから第6の減速機付きモータ40F等のメンテナンス時や交換時等において、4対の開閉カバー対17を開状態にして4対の開閉カバー対17を筐体2の前側や後側に集めることにより、広い作業空間を確保できる。
【0107】
これにより、第1の減速機付きモータ40Aから第6の減速機付きモータ40F等のメンテナンスや交換等を容易に行うことができる。
【0108】
また、4対の開閉カバー対17が閉状態となると、内側左側壁5を外側左カバー7によって覆うことができるとともに、内側左側壁5と外側左カバー7の間に断熱用の空気層を生成できる。
【0109】
これにより、第1の加熱ロール9Aから第6の加熱ロール11Bの熱が断熱材42Aによって筐体2の外部に伝達されることを抑制できることに加えて、内側右側壁6と外側右カバー8の間の空気層と外側左カバー7とによって熱が筐体2の外部に伝達されることをより効果的に抑制できる。
【0110】
このため、ロール仕上げ機1の周辺の作業環境が高温となることをより効果的に抑制できる。
【0111】
なお、外側右カバー8は、外側左カバー7と同じように4対の開閉カバー対を有し、外側左カバー7と同一の構造を有するので、具体的な説明を省略する。
【0112】
外側右カバー8が閉状態となると、外側右カバー8によって内側右側壁6を覆うことができるとともに、内側右側壁6と外側右カバー8の間に断熱用の空気層を生成できる。内側右側壁6と外側右カバー8の間の空間には第1の加熱ロール9Aから第6の加熱ロール11Bに蒸気を送る図示しない蒸気供給源が設置されている。
【0113】
図2図5に示すように、筐体2の上部には上壁43が設けられており、上壁43にはフード44が設けられている。フード44は、第1の加熱ロール9Aから第6の加熱ロール11Bのうちで最も上流に位置する第1の加熱ロール9Aの上方に位置しており、上壁43から上方に膨出している。
【0114】
図2図3に示すように、上壁43よりも上方においてフード44には排気ダクト45が設けられており、排気ダクト45は、吸い込みダクト部46、合流ダクト部47および軸流ファン48を有する。
【0115】
図2に示すように、吸い込みダクト部46は、加熱ロール対9の上方に位置している。本実施の形態の吸い込みダクト部46は、第1の加熱ロール9Aの直上に位置しており、第1の加熱ロール9Aの軸方向に延在している。
【0116】
第1の加熱ロール9Aの軸方向の長さと吸い込みダクト部46の延在方向の長さは略同一であり、吸い込みダクト部46は、第1の加熱ロール9Aの設置範囲において第1の加熱ロール9Aの上方を覆っている。
【0117】
図3図4に示すように、吸い込みダクト部46にはそれぞれ6つの前側吸い込み口46aと後側吸い込み口46bが形成されており、それぞれの前側吸い込み口46aと後側吸い込み口46bは、前後方向に並んでいる。前側吸い込み口46aと後側吸い込み口46bは、6つに限定されるものではない。
【0118】
合流ダクト部47は、吸い込みダクト部46の延在方向(左右方向)の中央部に接続される接続部47Aを有する。合流ダクト部47は、接続部47Aから上方に延びた後に右方に折り曲げられており、吸い込みダクト部46に沿って吸い込みダクト部46と平行に延在している。
【0119】
合流ダクト部47の延在方向の先端部には軸流ファン収容部47Bが設けられており、軸流ファン収容部47Bには開口47aが形成されている。軸流ファン48は軸流ファン収容部47Bに収容されており、吸い込みダクト部46と合流ダクト部47には軸流ファン48によってフード44から開口47aに向かう気流が生成される。
【0120】
軸流ファン収容部47Bは、支持ブラケット53によって筐体2の上壁43に支持されている。本実施の形態の軸流ファン48は、排気ファンを構成する。
【0121】
投入口2aから筐体2に投入された洗濯物は、第1の加熱ロール9Aから第6の加熱ロール11Bのうち、最も上流側に位置する第1の加熱ロール9Aに押圧ロール14が押し付けられるときに最も水分を含んでいるので、第1の加熱ロール9Aによって加熱された洗濯物から発生する蒸気は、第2の加熱ロール9Bから第6の加熱ロール11Bによって加熱された洗濯物から発生する蒸気よりも多い。
【0122】
また、洗濯物から発生する蒸気は、第2の加熱ロール9Bから下流側の加熱ロール10A、10B、11A、11Bに行くに従って少なくなる。
【0123】
フード44の下方には第2の加熱ロール9Bと第4の加熱ロール10Bが設置されており、フード44よりも後方には第3の加熱ロール10A、第5の加熱ロール11Aおよび第6の加熱ロール11Bが設置されている。
【0124】
これにより、第1の加熱ロール9Aから第6の加熱ロール11Bによって加熱された洗濯物から発生する湿気を含んだ空気は、前側吸い込み口46aと後側吸い込み口46bから吸い込みダクト部46に吸い込まれた後、合流ダクト部47で合流され、軸流ファン48に吸引されて開口47aから筐体2の外部に排出される。
【0125】
このとき、第1の加熱ロール9Aから発生する湿気を含んだ空気は、第1の加熱ロール9Aの直上に上昇し、前側吸い込み口46aと後側吸い込み口46bから吸い込みダクト部46に効率よく吸い込まれる。
【0126】
図2図4に示すように、筐体2の後壁4には吸気カバー49が設けられており、吸気カバー49の下部には空気取入口49aが設けられている。空気取入口49aは、排出口2bに対して後方(外方)で、かつ、排出口2bの上方に位置している。
【0127】
吸気カバー49と後壁4によって吸気ダクト50が形成されており、吸気ダクト50は、外気と筐体2の内部とを連通している。本実施の形態の空気取入口49aは、吸気ダクト50の空気取入口である。
【0128】
図2に示すように、吸気ダクト50は、加熱ロール対9から加熱ロール対11のうち、最も下流に位置する加熱ロール対11に対して最も上流に位置する加熱ロール対9と反対側に設けられている。すなわち、吸気ダクト50は、加熱ロール対11よりも後方に設けられている。
【0129】
図2図4に示すように、吸気ダクト50の上部において後壁4には7つの吸気ファン51が設けられており、吸気ファン51は、空気取入口49aから吸気ダクト50に取り入れられた空気(外気)を筐体2の内部に送風する。吸気ファン51は、7つに限定されるものではない。
【0130】
また、空気取入口49aは、排出口2bに対して後方で、かつ、排出口2bの上方に位置しているので、筐体2から排出口2bを通して排出される高温の空気を取り入れる。つまり、空気取入口49aは、筐体2から排出口2bを通して排出される高温の空気を取り入れることができる位置に設けられている。
【0131】
これにより、空気取入口49aは、外気と排出口2bから排出された高温の空気を吸気ダクト50に同時に取り入れることができ、吸気ファン51によって高温の空気を筐体2の内部に流すことができる。
【0132】
吸気ファン51は、筐体2の内部に取り入れられた空気を、最も下流に位置する加熱ロール対11側から最も上流に位置する加熱ロール対9側に向けて加熱ロール対9、10、11の上方に空気を流す。
【0133】
空気取入口49aから吸気ダクト50に取り入れられた外気は、排出口2bから排出された高温の空気に混合されるので、筐体2の内部を流れる空気が高温となり、筐体2の内部が外気によって冷やされることを防止できる。
【0134】
吸気ファン51によって外部から吸気ダクト50を通して筐体2に取り入れられた空気は、第3の加熱ロール10A、第5の加熱ロール11Aおよび第6の加熱ロール11Bの上方において吸気ファン51によってフード44側に流れる。
【0135】
第3の加熱ロール10A、第5の加熱ロール11Aおよび第6の加熱ロール11Bによって加熱された洗濯物から発生する湿気を含んだ空気は、第6の加熱ロール11B、第5の加熱ロール11Aおよび第3の加熱ロール10Aの上方を流れる空気によってフード44に流れ、後側吸い込み口46bから吸い込みダクト部46に吸い込まれた後、合流ダクト部47で合流され、軸流ファン48に吸引されて開口47aから筐体2の外部に排出される。
【0136】
また、外部から吸気ファン51によって吸気ダクト50を通して筐体2に空気が取り入れられると、第6の加熱ロール11B、第5の加熱ロール11Aおよび第3の加熱ロール10Aの上方でフード44に向かう気流が生成される。
【0137】
これにより、筐体2の内部において空気が淀むことを防止でき、筐体2の全体で空気が効率よく流れる。このため、第1の加熱ロール9Aから第6の加熱ロール11Bによって加熱された洗濯物から発生する湿気を含んだ空気を排気ダクト45から筐体2の外部に効率よく排気できる。
【0138】
また、筐体2の内部を流れる気流によって筐体2の内部で空気が淀むことを抑制できるので、下方に位置する第3の加熱ロール10Aや第5の加熱ロール11Aの周辺において、筐体2の上方の空気よりも冷たい空気が滞留することを防止でき、筐体2の内部を高温に保ちつつ、湿気を含んだ空気を排気ダクト45から筐体2の外部に効率よく排気できる。
【0139】
このため、第3の加熱ロール10Aや第5の加熱ロール11Aの周囲の温度が筐体2の上方の空気の温度よりも低くなることを抑制して、第3の加熱ロール10Aや第5の加熱ロール11Aに多くの蒸気を供給して第3の加熱ロール10Aや第5の加熱ロール11Aを加熱することを不要にできる。
【0140】
この結果、第3の加熱ロール10Aや第5の加熱ロール11Aに供給される蒸気の消費量を低減でき、結果的に第1の加熱ロール9Aから第6の加熱ロール11Bに供給される蒸気の消費量を低減できる。
【0141】
なお、吸気ダクト50は、外気を取り入れるのではなく、筐体2の内部の空気を取り入れても良い。この場合には筐体2の内部の高温の空気を吸気ダクト50に取り入れることができる。
【0142】
図2図5に示すように、上壁43は、開閉扉43A、43Bを有し、開閉扉43A、43Bが開閉されることにより、筐体2の内部が解放および閉塞される。
【0143】
具体的には、開閉扉43Aは、上壁43の後端部に図示しないヒンジ等を介して連結されており、上壁43の後端部を支点にして揺動することにより、筐体2の内部を開閉および閉塞する。
【0144】
開閉扉43Bは、上壁43の前端部(フード44の後端部側)に図示しないヒンジ等を介して連結されており、上壁43の前端部を支点にして揺動することにより、筐体2の内部を開閉および閉塞する。
【0145】
図2では、開閉扉43Aを開いた状態を示し、作業者Mは、閉じられた状態の開閉扉43Bに乗って開閉扉43Aを開くことにより、筐体2の内部にアクセスできる。開閉扉43A、43Bが閉じられた状態では、筐体2の内部が外部から視認不能となるとともに、筐体2の内部の熱が開閉扉43A、43Bを通して外部に逃げることを防止できる。この状態で開閉扉43A、43Bは上壁43の一部を構成する。
【0146】
また、作業者Mは、閉じられた状態の開閉扉43Aに乗って開閉扉43Bを開くことにより、筐体2の内部にアクセスできる。これにより、作業者Mは、ロール仕上げ機1のメンテナンスや洗濯物の詰まりの解消等を容易に行うことができる。
【0147】
ここで、従来のロールアイロナーは、ロールアイロナーの筐体の上部全体をフードによって覆っているので、筐体の上壁に作業者が乗ることができない上に、筐体の上壁に開閉扉を設けることができず、作業者は、筐体の上方から筐体の内部にアクセスできない。
【0148】
本実施の形態のロール仕上げ機1は、第1の加熱ロール9Aから第6の加熱ロール11Bのうちで最も上流に位置する第1の加熱ロール9Aの上方にフード44を設け、フード44の内部に吸い込みダクト部46を設けたので、フード44の後方に作業者Mが乗るスペースを確保できるとともに、上壁43に開閉扉43A、43Bを設けることができる。
【0149】
このため、作業者Mが開閉扉43Bに乗って開閉扉43Aを開いて筐体2の内部に容易にアクセスできるとともに、開閉扉43Aに乗って開閉扉43Bを開いて筐体2の内部に容易にアクセスでき、ロール仕上げ機1のメンテナンスや洗濯物の詰まりの解消等を容易に行うことができる。
【0150】
次に、本実施の形態のロール仕上げ機1の効果を説明する。
本実施の形態のロール仕上げ機1は、回転自在な第1の加熱ロール9Aから第6の加熱ロール11Bと、第1の加熱ロール9Aから第6の加熱ロール11Bにそれぞれ巻き掛けられ、第1の加熱ロール9Aから第6の加熱ロール11Bに洗濯物を押し付けながら第1の加熱ロール9Aから第6の加熱ロール11Bに従動することにより、洗濯物を搬送する第1の搬送ベルト20から第6の搬送ベルト25を有する。
【0151】
また、ロール仕上げ機1は、第1の加熱ロール9Aから第6の加熱ロール11Bと第1の搬送ベルト20から第6の搬送ベルト25とを収容する筐体2と、洗濯物から発生した湿気を含んだ空気を筐体2の外部に排出する排気ダクト45とを備えており、加熱ロールが、洗濯物の一方の面を加熱する第1の加熱ロール9A、第3の加熱ロール10A、第5の加熱ロール11Aと洗濯物の他方の面を加熱する第2の加熱ロール9B、第4の加熱ロール10B、第6の加熱ロール11Bとからなる加熱ロール対9、10、11を有し、加熱ロール対9、10、11が洗濯物の搬送方向に沿って設けられている。
【0152】
筐体2は、吸気ファン51を有し、外部の空気を筐体2の内部に取り入れる吸気ダクト50を備えており、排気ダクト45は、洗濯物の搬送方向で最も上流に位置する加熱ロール対9の上方に設けられている。
【0153】
吸気ダクト50は、加熱ロール対9、10、11のうち、洗濯物の搬送方向で最も下流に位置する加熱ロール対11に対して加熱ロール対9と反対側に設けられている。
【0154】
このように、排気ダクト45を、洗濯物の搬送方向で最も上流に位置する加熱ロール対9の上方に設けることにより、第1の加熱ロール9Aによって最も水分を多く含んだ洗濯物を加熱したときに大量に発生する湿気を含んだ空気を、排気ダクト45から筐体2の外部に効率よく排出できる。
【0155】
また、排気ダクト45を、第1の加熱ロール9Aの周辺に設けられた第2の加熱ロール9Bや第4の加熱ロール10Bの上方に設けることができるので、水分を多く含んだ洗濯物を加熱したときに大量に発生する湿気を含んだ空気を排気ダクト45から筐体2の外部に効率よく排出できる。
【0156】
さらに、吸気ダクト50を、最も下流に位置する加熱ロール対11に対して最も上流に位置する加熱ロール対9と反対側に設けることにより、第3の加熱ロール10A、第5の加熱ロール11Aおよび第6の加熱ロール11Bによって加熱された洗濯物から発生した湿気を含んだ空気を、吸気ファン51によってフード44側に流すことができ、湿気を含んだ空気を排気ダクト45から筐体2の外部に排出できる。
【0157】
このように、第1の加熱ロール9Aから第6の加熱ロール11Bによって加熱された洗濯物から発生した湿気を含んだ空気を効率よく筐体2の外部に排出でき、ロール仕上げ機1が結露することを防止できる。
【0158】
また、吸気ダクト50を、最も下流に位置する加熱ロール対11に対して最も上流に位置する加熱ロール対9と反対側に設け、吸気ダクト50から筐体2に取り入れられた空気をフード44側に流すことにより、排気ダクト45を加熱ロール対9の上方に設けた場合であっても、第1の加熱ロール9Aから第6の加熱ロール11Bによって加熱された洗濯物から発生する湿気を含んだ空気を排気ダクト45から筐体2の外部に確実に排出できる。
【0159】
このため、排気ダクト45を筐体2の前側のみに設置することができ、排気ダクト45の小型化を図ることができる。この結果、ロール仕上げ機1の小型化を図ることができる。
【0160】
また、吸気ファン51によって筐体2の内部に気流を発生できるので、筐体2の内部で空気が淀むことを防止できる。これにより、下方に設置される第4の加熱ロール10Bや第6の加熱ロール11Bの周辺に、筐体2の上方の空気の温度よりも低い温度の空気が滞留することを防止できる。
【0161】
このため、第4の加熱ロール10Bや第6の加熱ロール11Bを高温に維持するために第4の加熱ロール10Bや第6の加熱ロール11Bに過剰の蒸気を供給することを不要にできる。
【0162】
したがって、第4の加熱ロール10Bや第6の加熱ロール11Bに供給される蒸気の消費量を低減でき、結果的に第1の加熱ロール9Aから第6の加熱ロール11Bに供給される蒸気(エネルギー)の消費量を低減できる。
【0163】
つまり、本実施の形態のロール仕上げ機1は、排気ダクト45を筐体2の前側のみに設置した場合であっても、排気ダクト45の後方の筐体2の内部において空気が淀むことを防止することができ、筐体2の内部を高温に維持しつつ、湿気を含んだ空気を筐体2から外部に排出できる。
【0164】
また、本実施の形態のロール仕上げ機1によれば、吸気ファン51は、吸気ダクト50を通して、最も下流に位置する加熱ロール対11側から最も上流に位置する加熱ロール対9側に向けて第1の加熱ロール9Aから第6の加熱ロール11Bの上方に空気を流す。
【0165】
これにより、第3の加熱ロール10A、第5の加熱ロール11Aおよび第6の加熱ロール11Bによって加熱された洗濯物から発生した湿気を含んだ空気を、吸気ファン51によって吸気ダクト50からフード44側に確実に流すことができ、湿気を含んだ空気を排気ダクト45から筐体2の外部に効率よく排出できる。
【0166】
また、吸気ファン51によって第3の加熱ロール10A、第5の加熱ロール11Aおよび第6の加熱ロール11Bの上方に気流を発生することができるので、筐体2の内部で空気が淀むことを防止できる。
【0167】
このため、下方に設置される第4の加熱ロール10Bや第6の加熱ロール11Bの周辺に、筐体2の上方の空気の温度よりも低い温度の空気が滞留することをより効果的に防止でき、蒸気の消費量をより効果的に低減できる。
【0168】
また、本実施の形態のロール仕上げ機1によれば、筐体2は、上壁43を有し、上壁43は、第1の加熱ロール9Aの上方において上壁43から上方に膨出するフード44と、上壁43に開閉自在に設けられた開閉扉43A、43Bとを有し、排気ダクト45は、フード44に設けられている。
【0169】
これにより、フード44の後方の上壁43に作業用のスペースを確保できる。このため、作業者Mが開閉扉43A、43Bのいずれか一方に乗って開閉扉43A、43Bのいずれか他方を開くことにより、筐体2の内部にアクセスでき、作業者Mは、ロール仕上げ機1のメンテナンスや洗濯物の詰まりの解消等を容易に行うことができる。
【0170】
また、本実施の形態のロール仕上げ機1によれば、筐体2は、筐体2から洗濯物を排出する排出口2bを有する。吸気ダクト50は、吸気ダクト50に空気を取り入れる空気取入口49aを有し、空気取入口49aは、筐体2から排出口2bを通して排出される空気を取り入れる。
【0171】
これにより、空気取入口49aから外気を吸気ダクト50に取り入れるときに、筐体2から排出口2bを通して排出される高温の空気を空気取入口49aから吸気ダクト50に取り入れ、高温の空気を外気に混合できる。
【0172】
このため、筐体2の内部を冷たい空気が流れることを防止でき、第1の加熱ロール9Aから第6の加熱ロール11Bに供給される蒸気の消費量をより効果的に低減できる。
【0173】
また、本実施の形態のロール仕上げ機1によれば、排気ダクト45は、複数の前側吸い込み口46aと後側吸い込み口46bとを有し、第1の加熱ロール9Aの上方において第1の加熱ロール9Aの軸方向に延在する吸い込みダクト部46と、吸い込みダクト部46に接続され、吸い込みダクト部46に吸い込まれた湿気を含んだ空気を合流して筐体2の外部に排出する合流ダクト部47と、合流ダクト部47に設けられた軸流ファン48とを有し、フード44の内部に吸い込みダクト部46が設置されている
【0174】
これにより、筐体2の内部で上昇する高温の湿気を含んだ空気をフード44の内部に集め、軸流ファン48によって前側吸い込み口46aと後側吸い込み口46bを通して吸い込みダクト部46に吸い込んだ後に、吸い込みダクト部46から合流ダクト部47を通して筐体2の外部に排出できる。このため、湿気を含んだ空気の排出性能を向上できる。
【0175】
本発明の実施の形態を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正および等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。
【符号の説明】
【0176】
1 ロール仕上げ機
2 筐体
2b 排出口
9、10、11 加熱ロール対
9A 第1の加熱ロール(加熱ロール)
9B 第2の加熱ロール(加熱ロール)
10A 第3の加熱ロール(加熱ロール)
10B 第4の加熱ロール(加熱ロール)
11A 第5の加熱ロール(加熱ロール)
11B 第6の加熱ロール(加熱ロール)
20 第1の搬送ベルト(搬送ベルト)
21 第2の搬送ベルト(搬送ベルト)
22 第3の搬送ベルト(搬送ベルト)
23 第4の搬送ベルト(搬送ベルト)
24 第5の搬送ベルト(搬送ベルト)
25 第6の搬送ベルト(搬送ベルト)
43 上壁
43A、43B 開閉扉
44 フード
45 排気ダクト
46 吸い込みダクト部
46a 前側吸い込み口(吸い込み口)
46b 後側吸い込み口(吸い込み口)
47 合流ダクト部
48 軸流ファン(排気ファン)
49a 空気取入口
50 吸気ダクト
【要約】
【課題】排気ダクトの小型化を図りつつ、洗濯物を加熱するロールのエネルギー消費量を低減でき、小型化を図ることができるロール仕上げ機を提供すること。
【解決手段】ロール仕上げ機1の筐体2は、吸気ファン51を有し、空気を筐体2の内部に取り入れる吸気ダクト50を備えており、排気ダクト45は、洗濯物の搬送方向で最も上流に位置する加熱ロール対9の上方に設けられている。吸気ダクト50は、加熱ロール対のうち、洗濯物の搬送方向で最も下流に位置する加熱ロール対11に対して洗濯物の搬送方向で最も上流に位置する加熱ロール対9と反対側に設けられている。
【選択図】図2
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