(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-27
(45)【発行日】2023-10-05
(54)【発明の名称】衝突緩衝構造における中間フレームと回転軸とが分離されるトロリーケース
(51)【国際特許分類】
A45C 5/14 20060101AFI20230928BHJP
A45C 5/03 20060101ALI20230928BHJP
B60B 33/00 20060101ALI20230928BHJP
E05B 65/52 20060101ALI20230928BHJP
E05B 63/14 20060101ALI20230928BHJP
【FI】
A45C5/14 A
A45C5/03
B60B33/00 S
E05B65/52 Z
E05B63/14 B
(21)【出願番号】P 2022524155
(86)(22)【出願日】2020-11-30
(86)【国際出願番号】 CN2020132563
(87)【国際公開番号】W WO2021109950
(87)【国際公開日】2021-06-10
【審査請求日】2022-04-22
(31)【優先権主張番号】201911232258.3
(32)【優先日】2019-12-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】522165049
【氏名又は名称】メリット テクノロジーズ (フー ジィェン) カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】MERIT TECHNOLOGIES (FU JIAN) CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Yongchun Biomedical Industrial Park Quanzhou, Fujian 362600, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001841
【氏名又は名称】弁理士法人ATEN
(72)【発明者】
【氏名】ホウ イーシュン
(72)【発明者】
【氏名】ユー チュン
【審査官】村山 睦
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0021132(US,A1)
【文献】実開昭62-002625(JP,U)
【文献】登録実用新案第3187221(JP,U)
【文献】特表2001-512328(JP,A)
【文献】特開2008-254565(JP,A)
【文献】特開2015-067100(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0008204(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0286914(US,A1)
【文献】登録実用新案第3183127(JP,U)
【文献】特開2009-221807(JP,A)
【文献】特開2008-025211(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45C 5/14
A45C 5/03
B60B 33/00
E05B 65/52
E05B 63/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プルロッド(2)、リアケース(3)、中間フレーム構造(5)及びフロントケース(9)を含み、前記中間フレーム構造(5)は回転軸構造と一対の中間フレーム(51)を含み、そのうちの一つの中間フレーム(51)は前記リアケース(3)に接続され、もう一つの中間フレーム(51)は前記フロントケース(9)に接続される衝突緩衝構造における中間フレームと回転軸とが分離されるトロリーケースであって、前記回転軸構造は一対の回転軸(52)と一つの芯軸を含み、そのうちの一つの回転軸(52)は一つの中間フレーム(51)に係合し接続され、もう一つの回転軸(52)はもう一つの中間フレーム(51)に係合し接続され、一対の回転軸(52)は前記芯軸によって可動接続され、一対の中間フレーム(51)の間は連動ロックアセンブリによってロックされ、前記トロリーケースの底部の四隅に衝突緩衝ホイール(4)が設置されて
おり、
前記回転軸(52)は接続部(521)を有し、前記接続部(521)の側壁には、長手方向に間隔を置いて少なくとも一つのリブ部(5211)が設けられ、前記中間フレーム(51)に凹溝部(511)が設けられ、前記凹溝部(511)の底面に接続溝(5111)が開設され、前記接続溝(5111)の側壁には、前記リブ部(5211)にマッチングするストッパー部(5112)が設けられ、前記ストッパー部(5112)の後側に前記リブ部(5211)に整合する一つの切欠(5113)が設けられ、前記回転軸(52)が前記中間フレーム(51)に取り付けられる時、前記ストッパー部(5112)の底面は前記リブ部(5211)の天面に当接し、前記接続部(521)の頂部には、その長手方向に間隔を置いて複数のスリーブ部(522)が接続するように設けられ、前記スリーブ部(522)には前記芯軸にマッチングする軸孔(5221)が開設され、一対の回転軸(52)のスリーブ部(522)は前記芯軸によってヒンジ接続されている、ことを特徴とする衝突緩衝構造における中間フレームと回転軸が分離されるトロリーケース。
【請求項2】
前記接続部(521)の前端に第1の係止部(523)が接続され、前記凹溝部(511)の前側に第2の係止部(512)が設けられ、前記第2の係止部(512)に挿入溝(5121)が開設され、前記第1の係止部(523)は前記挿入溝(5121)に挿入され、前記第2の係止部(512)にスナップ接続されている、ことを特徴とする請求項
1に記載の衝突緩衝構造における中間フレームと回転軸が分離されるトロリーケース。
【請求項3】
前記挿入溝(5121)の頂部に係合孔(5122)が開設され、前記第1の係止部(523)の頂部には、前記係合孔(5122)にマッチングする係合突起(5231)が設けられている、ことを特徴とする請求項
2に記載の衝突緩衝構造における中間フレームと回転軸が分離されるトロリーケース。
【請求項4】
前記リブ部(5211)の天面は傾斜して設けられた第1の斜面(52111)であり、前記ストッパー部(5112)の底面は傾斜して設けられた第2の斜面(51121)であり、且つ前記第2の斜面(51121)と前記接続溝(5111)の側壁との間のなす角は鋭角であり、前記回転軸(52)が前記中間フレーム(51)に取り付けられる時に、前記第2の斜面(51121)は前記第1の斜面(52111)に当接する、ことを特徴とする請求項
1~3のいずれか1項に記載の衝突緩衝構造における中間フレームと回転軸が分離されるトロリーケース。
【請求項5】
プルロッド(2)、リアケース(3)、中間フレーム構造(5)及びフロントケース(9)を含み、前記中間フレーム構造(5)は回転軸構造と一対の中間フレーム(51)を含み、そのうちの一つの中間フレーム(51)は前記リアケース(3)に接続され、もう一つの中間フレーム(51)は前記フロントケース(9)に接続される衝突緩衝構造における中間フレームと回転軸とが分離されるトロリーケースであって、前記回転軸構造は一対の回転軸(52)と一つの芯軸を含み、そのうちの一つの回転軸(52)は一つの中間フレーム(51)に係合し接続され、もう一つの回転軸(52)はもう一つの中間フレーム(51)に係合し接続され、一対の回転軸(52)は前記芯軸によって可動接続され、一対の中間フレーム(51)の間は連動ロックアセンブリによってロックされ、前記トロリーケースの底部の四隅に衝突緩衝ホイール(4)が設置されて
おり、
前記連動ロックアセンブリはメインロック(7)を含み、二つの中間フレーム(51)は第1中間フレーム(51a)と第2中間フレーム(51b)であり、前記メインロック(7)は、前記第1中間フレーム(51a)における前記回転軸構造が位置する一方側の反対側に設置され、前記第2中間フレーム(51b)には、前記メインロック(7)にマッチングする複数のロックフック(8)が設けられており、
前記メインロック(7)はメインロックケース(71)、制御機構(73)及び一対のメインロックコアアセンブリ(72)を含み、前記制御機構(73)と一対のメインロックコアアセンブリ(72)はいずれも前記メインロックケース(71)に設置され、且つ一対のメインロックコアアセンブリ(72)はそれぞれ前記制御機構(73)の両側に位置し、前記制御機構(73)は動作する時に一対のメインロックコアアセンブリ(72)の開閉を制御することができ、
前記連動ロックアセンブリは、前記メインロック(7)に連動するように設置される複数のサイドロック(6)をさらに含み、少なくとも一つのサイドロック(6)は前記第1中間フレーム(51a)の上側に設置され、少なくとも一つのサイドロック(6)は前記第1中間フレーム(51a)の下側に設置され、前記第2中間フレーム(51b)には、前記サイドロック(6)にマッチングする複数のロックフック(8)が設置され、前記制御機構(73)は、一対のメインロックコアアセンブリ(72)の開閉を制御するとともに、複数のサイドロック(6)の開閉を制御することができ、
前記サイドロック(6)はサイドロックケース(61)と前記サイドロックケース(61)内に設置されるサイドロックコアアセンブリ(62)を含み、前記サイドロックコアアセンブリ(62)は、第2係止キー(621)、第2ギア(622)及び第2バネ(623)を含み、前記ロックフック(8)の一方側に複数の凸歯(81)が設けられ、前記第2ギア(622)は前記サイドロックケース(61)内に回動可能に設置され、前記第2ギア(622)は前記ロックフック(8)における複数の凸歯(81)に噛み合うことができ、前記第2係止キー(621)は前記サイドロックケース(61)内に回動可能に設置され、前記第2バネ(623)は前記第2係止キー(621)と前記サイドロックケース(61)との間に接続するように設置され、前記第2係止キー(621)の一方端は一つのケーブル(738)によって前記制御機構(73)に接続され、前記第2バネ(623)の作用によって、前記第2係止キー(621)の他方端は前記第2ギア(622)の歯に係合されることができることを特徴とする衝突緩衝構造における中間フレームと回転軸とが分離されるトロリーケース。
【請求項6】
プルロッド(2)、リアケース(3)、中間フレーム構造(5)及びフロントケース(9)を含み、前記中間フレーム構造(5)は回転軸構造と一対の中間フレーム(51)を含み、そのうちの一つの中間フレーム(51)は前記リアケース(3)に接続され、もう一つの中間フレーム(51)は前記フロントケース(9)に接続される衝突緩衝構造における中間フレームと回転軸とが分離されるトロリーケースであって、前記回転軸構造は一対の回転軸(52)と一つの芯軸を含み、そのうちの一つの回転軸(52)は一つの中間フレーム(51)に係合し接続され、もう一つの回転軸(52)はもう一つの中間フレーム(51)に係合し接続され、一対の回転軸(52)は前記芯軸によって可動接続され、一対の中間フレーム(51)の間は連動ロックアセンブリによってロックされ、前記トロリーケースの底部の四隅に衝突緩衝ホイール(4)が設置されて
おり、
前記連動ロックアセンブリはメインロック(7)を含み、二つの中間フレーム(51)は第1中間フレーム(51a)と第2中間フレーム(51b)であり、前記メインロック(7)は、前記第1中間フレーム(51a)における前記回転軸構造が位置する一方側の反対側に設置され、前記第2中間フレーム(51b)には、前記メインロック(7)にマッチングする複数のロックフック(8)が設けられており、
前記メインロック(7)はメインロックケース(71)、制御機構(73)及び一対のメインロックコアアセンブリ(72)を含み、前記制御機構(73)と一対のメインロックコアアセンブリ(72)はいずれも前記メインロックケース(71)に設置され、且つ一対のメインロックコアアセンブリ(72)はそれぞれ前記制御機構(73)の両側に位置し、前記制御機構(73)は動作する時に一対のメインロックコアアセンブリ(72)の開閉を制御することができ、
前記制御機構(73)は駆動アセンブリとカスタムズロック(737)を含み、前記カスタムズロック(737)と前記駆動アセンブリはいずれも前記メインロックケース(71)内に設置され、
前記駆動アセンブリはプッシュ部材(731)、減速ギア(732)、第1ラック(733)及び第2ラック(734)を含み、前記プッシュ部材(731)は前記メインロックケース(71)内に摺動するように設置され、且つ前記プッシュ部材(731)の押しボタン(7311)は、前記メインロックケース(71)のロックカバー(712)における貫通孔(7121)から突出し、前記プッシュ部材(731)の頂部に天板部(7311)が設けられ、前記天板部(7311)の下部にラック部(7312)が設けられ、前記第1ラック(733)は前記メインロックケース(71)内に摺動するように設けられ、前記第1ラック(733)は一つのメインロックコアアセンブリ(72)に接続され、前記第2ラック(734)は前記メインロックケース(71)内に摺動するように設置され、且つ前記第2ラック(734)はもう一つのメインロックコアアセンブリ(72)に接続され、前記天板部(7311)は前記減速ギア(732)によって前記第1ラック(733)と前記第2ラック(734)を駆動する、ことを特徴とする衝突緩衝構造における中間フレームと回転軸とが分離されるトロリーケース。
【請求項7】
前記メインロックコアアセンブリ(72)は第1係止キー(721)、第1ギア(722)及び第1バネ(723)を含み、前記ロックフック(8)の一方側に複数の凸歯(81)が設けられ、前記第1ギア(722)は前記メインロックケース(71)内に回動するように設置され、前記第1ギア(722)は前記ロックフック(8)における複数の凸歯(81)に噛み合うことができ、前記第1係止キー(721)は前記メインロックケース(71)内に回動するように設置され、前記第1係止キー(721)の一方端における前記第1ギア(722)に近い一方側に歯溝部(7211)が設けられ、前記第1係止キー(721)の他方端は、前記第1ラック(733)又は前記第2ラック(734)に可動接続され、前記第1バネ(723)は、前記第1係止キー(721)の他方端と前記第1ラック(733)又は前記第2ラック(734)との間に接続するように設置され、前記第1バネ(723)によって前記第1係止キー(721)の歯溝部(7211)を前記第1ギア(722)の歯に係合し接続させることができる、ことを特徴とする請求項
6に記載の衝突緩衝構造における中間フレームと回転軸が分離されるトロリーケース。
【請求項8】
前記メインロック(7)は接触ボール(735)と接触ボールバネ(736)をさらに含み、前記接触ボール(735)は前記メインロックケース(71)内に可動設置され、前記接触ボールバネ(736)は前記接触ボール(735)と前記メインロックケース(71)との間に設置され、且つ前記接触ボールバネ(736)によって前記接触ボール(735)は前記プッシュ部材(731)に当接し、前記プッシュ部材(731)には、前記接触ボール(735)にマッチングする第1指示孔(7314)と第2指示孔(7315)が設けられている、ことを特徴とする請求項
6に記載の衝突緩衝構造における中間フレームと回転軸が分離されるトロリーケース。
【請求項9】
前記衝突緩衝ホイール(4)はホイールベースユニット(41)とホイール(43)を含み、前記ホイールベースユニット(41)の下部は緩衝室(412)を有し、前記緩衝室(412)内に緩衝パッド(42)が二次射出成型され、前記緩衝室(412)の底部にホイールベース(413)が設置され、前記ホイール(43)は前記ホイールベース(413)に取り付けられている、ことを特徴とする請求項1
、5又は6に記載の衝突緩衝構造における中間フレームと回転軸が分離されるトロリーケース。
【請求項10】
前記ホイールベースユニット(41)は軸ベース(411)を含み、前記軸ベース(411)の下部は後ろに延びて一つの心押台(414)が形成され、前記緩衝室(412)は前記心押台(414)に設置され、前記ホイールベース(413)は前記心押台(414)の下部に接続するように設置される、ことを特徴とする請求項
9に記載の衝突緩衝構造における中間フレームと回転軸が分離されるトロリーケース。
【請求項11】
前記緩衝パッド(42)には、少なくとも一つの緩衝孔(421)又は少なくとも一つの緩衝凹溝(422)が設けられている、ことを特徴とする請求項
10に記載の衝突緩衝構造における中間フレームと回転軸が分離されるトロリーケース。
【請求項12】
前記ホイールベースユニット(41)は軸ベース(411)を含み、前記軸ベース(411)の中央部は後ろに延びて一つのバックベース(415)が形成され、前記軸ベース(411)の下部に一つの揺動軸(416)が枢着され、前記揺動軸(416)の他方端は前記バックベース(415)の下方に延びて前記ホイールベース(413)に接続され、前記揺動軸(416)、前記ホイールベース(413)及び前記バックベース(415)の間に前記緩衝室(412)が囲まれる、ことを特徴とする請求項
9に記載の衝突緩衝構造における中間フレームと回転軸が分離されるトロリーケース。
【請求項13】
前記ホイールベース(413)は、前記緩衝パッド(42)の中央部の底部の主支承面(424)に当接し、前記バックベース(415)のエンド部のリフト部(4151)は前記緩衝パッド(42)の後部の底部の位置限定底面(425)に当接し、前記ホイールベース(413)と前記リフト部(4151)との間に一つの開口(417)が形成され、前記緩衝パッド(42)の底部の凸部(426)は前記開口(417)内に嵌設され、前記揺動軸(416)は、前記緩衝パッド(42)の前部の底部の補助支承面(423)に当接する、ことを特徴とする請求項
12に記載の衝突緩衝構造における中間フレームと回転軸が分離されるトロリーケース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トロリーケースに関し、特に衝突緩衝構造における中間フレームと回転軸とが分離されるトロリーケースに関する。
【背景技術】
【0002】
トロリーケースは、プルロッドとホイールを有するトランクであり、使用しやすいため、人々が外出して旅行するための必需品である。旅行業界の急速な発展に伴い、旅行市場の成長により、消費者のトロリーケースに対する需要が日々増加し、トロリーケース企業に新たな機会と課題をもたらしている。
【0003】
現在、市販されているトロリーケースの中では、一部が衝突緩衝機能を備えず、他の一部がバネを設置することにより衝突緩衝機能を実現したが、組み立てが複雑でコストが高い。また、通常のジッパー式トランクは変形しやすく、ホイールベースは柔軟に動くことができない。通常の中間フレーム式トランクは重すぎるため、荷物の重量が重くなり、引きずる力が大きくならなければならない。なお、市販される通常のロックは、荷物がいっぱいになった時に、非常に大きい力で押圧する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、従来技術の欠点を解決するための衝突緩衝構造における中間フレームと回転軸とが分離されるトロリーケースを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明は以下のような技術案を提供する。プルロッド、リアケース、中間フレーム構造及びフロントケースを含み、前記中間フレーム構造は回転軸構造と一対の中間フレームを含み、そのうちの一つの中間フレームは前記リアケースに接続され、もう一つの中間フレームは前記フロントケースに接続される衝突緩衝構造における中間フレームと回転軸とが分離されるトロリーケースであって、前記回転軸構造は一対の回転軸と一つの芯軸を含み、そのうちの一つの回転軸は一つの中間フレームに係合し接続され、もう一つの回転軸はもう一つの中間フレームに係合し接続され、一対の回転軸は前記芯軸によって可動接続され、一対の中間フレームの間は連動ロックアセンブリによってロックされ、前記トロリーケースの底部の四隅に衝突緩衝ホイールが設置されることを特徴とする。
【0006】
さらに、前記回転軸は接続部を有し、前記接続部の側壁には、その長手方向に間隔を置いて少なくとも一つのリブ部が設けられ、前記中間フレームに凹溝部が設けられ、前記凹溝部の底面に接続溝が開設され、前記接続溝の側壁には、前記リブ部にマッチングするストッパー部が設けられ、前記ストッパー部の後側に前記リブ部に整合する一つの切欠が設けられ、前記回転軸が前記中間フレームに取り付けられる時、前記ストッパー部の底面は前記リブ部の天面に当接し、前記接続部の頂部には、その長手方向に間隔を置いて複数のスリーブ部が接続して設けられ、前記スリーブ部には前記芯軸にマッチングする軸孔が開設され、一対の回転軸のスリーブ部は前記芯軸によってヒンジ接続される。
【0007】
またさらに、前記接続部の前端に第1の係止部が接続され、前記凹溝部の前側に第2の係止部が設けられ、前記第2の係止部に挿入溝が開設され、前記第1の係止部は前記挿入溝に挿入され、前記第2の係止部にスナップ接続される。
【0008】
またさらに、前記挿入溝の頂部に係合孔が開設され、前記第1の係止部の頂部には、前記係合孔にマッチングする係合突起が設けられている。
【0009】
またさらに、前記リブ部の天面は傾斜して設けられた第1の斜面であり、前記ストッパー部の底面は傾斜して設けられた第2の斜面であり、且つ前記第2の斜面と前記接続溝の側壁との間のなす角は鋭角であり、前記回転軸が前記中間フレームに取り付けられる時に、前記第2の斜面は前記第1の斜面に当接する。
【0010】
さらに、前記連動ロックアセンブリはメインロックを含み、二つの中間フレームは第1中間フレームと第2中間フレームであり、前記メインロックは、前記第1中間フレームにおける前記回転軸構造が位置する一方側の反対側に設置され、前記第2中間フレームには、前記メインロックにマッチングする複数のロックフックが設けられている。
【0011】
またさらに、前記メインロックはメインロックケース、制御機構及び一対のメインロックコアアセンブリを含み、前記制御機構と一対のメインロックコアアセンブリはいずれも前記メインロックケースに設置され、且つ一対のメインロックコアアセンブリはそれぞれ前記制御機構の両側に位置し、前記制御機構は動作する時に一対のメインロックコアアセンブリの開閉を制御することができる。
【0012】
またさらに、前記制御機構は駆動アセンブリとカスタムズロックを含み、前記カスタムズロックと前記駆動アセンブリはいずれも前記メインロックケース内に設置される。
【0013】
またさらに、前記駆動アセンブリはプッシュ部材、減速ギア、第1ラック及び第2ラックを含み、前記プッシュ部材は前記メインロックケース内に摺動するように設置され、且つ前記プッシュ部材の押しボタンは、前記メインロックケースのロックカバーにおける貫通孔から突出し、前記プッシュ部材の頂部に天板部が設けられ、前記天板部の下部にラック部が設けられ、前記第1ラックは前記メインロックケース内に摺動するように設置され、前記第1ラックは一つのメインロックコアアセンブリに接続され、前記第2ラックは前記メインロックケース内に摺動するように設置され、且つ前記第2ラックはもう一つのメインロックコアアセンブリに接続され、前記天板部は前記減速ギアによって前記第1ラックと前記第2ラックを駆動して制御する。
【0014】
またさらに、前記メインロックコアアセンブリは第1係止キー、第1ギア及び第1バネを含み、前記ロックフックの一方側に複数の凸歯が設けられ、前記第1ギアは前記メインロックケース内に回動するように設けられ、前記第1ギアは前記ロックフックにおける複数の凸歯に噛み合うことができ、前記第1係止キーは前記メインロックケース内に回動するように設けられ、前記第1係止キーの一方端における前記第1ギアに近い一方側に歯溝部が設けられ、前記第1係止キーの他方端は、前記第1ラック又は前記第2ラックに可動接続され、前記第1バネは、前記第1係止キーの他方端と前記第1ラック又は前記第2ラックとの間に接続するように設置され、前記第1バネによって前記第1係止キーの歯溝部を前記第1ギアの歯に係合させ接続させることができる。
【0015】
またさらに、前記メインロックは接触ボールと接触ボールバネをさらに含み、前記接触ボールは前記メインロックケース内に可動であるように設置され、前記接触ボールバネは前記接触ボールと前記メインロックケースとの間に設置され、且つ前記接触ボールバネによって前記接触ボールは前記プッシュ部材に当接し、前記プッシュ部材には、前記接触ボールにマッチングする第1指示孔と第2指示孔が設けられている。
【0016】
またさらに、前記連動ロックアセンブリは、前記メインロックに連動して設けられた複数のサイドロックをさらに含み、少なくとも一つのサイドロックは前記第1中間フレームの上側に設置され、少なくとも一つのサイドロックは前記第1中間フレームの下側に設置され、前記第2中間フレームには、前記サイドロックにマッチングする複数のロックフックが設置され、前記制御機構は、一対のメインロックコアアセンブリの開閉を制御するとともに、複数のサイドロックの開閉を制御することができる。
【0017】
またさらに、前記サイドロックはサイドロックケースと前記サイドロックケース内に設置されるサイドロックコアアセンブリを含み、前記サイドロックコアアセンブリは、第2係止キー、第2ギア及び第2バネを含み、前記ロックフックの一方側に複数の凸歯が設けられ、前記第2ギアは前記サイドロックケース内に回動可能に設置され、前記第2ギアは前記ロックフックにおける複数の凸歯に噛み合うことができ、前記第2係止キーは前記サイドロックケース内に可動となるように設置され、前記第2バネは前記第2係止キーと前記サイドロックケースとの間に接続されるように設置され、前記第2係止キーの一方端は一つのケーブルによって前記制御機構に接続され、前記第2バネの作用によって、前記第2係止キーの他方端は、前記第2ギアの歯に係合されることができる。
【0018】
さらに、前記衝突緩衝ホイールはホイールベースユニットとホイールを含み、前記ホイールベースユニットの下部は緩衝室を有し、前記緩衝室内に緩衝パッドが二次射出成型され、前記緩衝室の底部にホイールベースが設置され、前記ホイールは前記ホイールベースに取り付けられる。
【0019】
またさらに、前記ホイールベースユニットは軸ベースを含み、前記軸ベースの下部は後ろに延びて一つの心押台が形成され、前記緩衝室は前記心押台に設けられ、前記ホイールベースは前記心押台の下部に接続されるように設置される。
【0020】
またさらに、前記緩衝パッドには、少なくとも一つの緩衝孔又は少なくとも一つの緩衝凹溝が設けられている。
【0021】
またさらに、前記ホイールベースユニットは軸ベースを含み、前記軸ベースの中央部は後ろに延びて一つのバックベースが形成され、前記軸ベースの下部に一つの揺動軸が枢着され、前記揺動軸の他方端は前記バックベースの下方に延びて前記ホイールベースに接続され、前記揺動軸、前記ホイールベース及び前記バックベースの間に前記緩衝室が囲まれる。
【0022】
またさらに、前記ホイールベースは、前記緩衝パッドの中央部の底部の主支承面に当接し、前記バックベースのエンド部のリフト部は前記緩衝パッドの後部の底部の位置限定底面に当接し、前記ホイールベースと前記リフト部との間に一つの開口が形成され、前記緩衝パッド底部の凸部は前記開口内に嵌設され、前記揺動軸は、前記緩衝パッドの前部の底部の補助支承面に当接する。
【発明の効果】
【0023】
上述した技術案から分かるように、本発明は以下のような有益な効果を備える。
【0024】
本発明によるトロリーケースは、衝突緩衝ホイール、多段連動ロック及び分離式回転軸・中間フレーム構造を採用しており、軽便でシンプルな中間フレーム構造を備えるトロリーケースによれば、トロリーケースの構造は安定で変形しにくく、それに加えて、衝突緩衝構造によって、荷物を引っ張って歩く時によりスムーズになり、人の手首の力を軽減させ、また、多段連動ロック構造によって、荷物がいっぱいになった時に容易に閉めることができ、人に軽快感を与えるとともに、本構造は組み立てが簡単で、作業員による組み立てコストを削減させる。
【0025】
以下は、添付図面と具体的な実施の形態を結び付けながら、本発明をさらに詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
本発明の実施例又は従来技術における技術案をより明確に説明するために、以下は、実施例又は従来技術の記述において使用される必要がある添付図面を簡単に紹介する。明らかに、以下に記述される添付図面は単に本発明の実施例に過ぎず、当業者にとって、創造的な労力を払わない前提で、提供された添付図面に基づいて他の添付図面を得ることもできる。
【
図4】本発明の回転軸と中間フレームとの接続の構造概略図である。
【
図5】
図4におけるX箇所の部分拡大構造概略図である。
【
図8】本発明の中間フレーム構造の構造概略図である。
【
図9】
図8におけるY箇所の部分拡大構造概略図である。
【
図10】複数の中間フレームが重ね合わされ同時に射出成型によって製造される概略図。
【
図11】本発明の連動ロックアセンブリの構造概略図である。
【
図12】本発明の連動ロックアセンブリは閉状態にある時の構造概略図である。
【
図13】本発明の連動ロックアセンブリは閉状態にある時の分解図である。
【
図16】本発明の連動ロックアセンブリは開状態にある時の構造概略図である。
【
図17】本発明の衝突緩衝ホイールの一番目の構造概略図である。
【
図18】本発明の衝突緩衝ホイールの緩衝パッドの一番目の構造概略図である。
【
図19】本発明の衝突緩衝ホイールの緩衝パッドの二番目の構造概略図である。
【
図20】本発明の衝突緩衝ホイールの緩衝パッドの三番目の構造概略図である。
【
図21】本発明の衝突緩衝ホイールの二番目の構造概略図である。
【
図22】本発明の衝突緩衝ホイールの緩衝パッドの四番目の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下は、添付図面を結び付けながら、本発明の実施例を詳細に説明するが、本発明は、請求項によって限定またカバーされる種々の異なる形態によって実施されることが可能である。
【0028】
以下は、
図1~
図22を参照して、本発明をさらに説明する。
図1、
図2、
図3に示す衝突緩衝構造における中間フレームと回転軸とが分離されるトロリーケースは、プルロッド2、リアケース3、中間フレーム構造5及びフロントケース9を含み、中間フレーム構造5は、二つの回転軸構造と一対の中間フレーム51を含み、二つの中間フレーム51は、第1中間フレーム51aと第2中間フレーム51bであり、そのうち、第1中間フレーム51aはリアケース3に接続され、第2中間フレーム51bはフロントケース9に接続され、回転軸構造は一対の回転軸52と一つの芯軸を含み、そのうちの一つの回転軸52は、第1中間フレーム51aに係合し接続され、もう一つの回転軸52は第2中間フレーム51bに係合し接続され、一対の回転軸52は芯軸によって可動接続され、開かれる時に180度で開放することができ、一対の中間フレーム51の間は、連動ロックアセンブリによってロックされ、トロリーケースの底部の四隅に衝突緩衝ホイール4が設置され、プルロッド2はリアケース3に取り付けられ、リアケース3の頂部に一つのハンドル1が設置され、フロントケース9の側面に一つのハンドル1が設置される。
【0029】
図4、
図5、
図6、
図7に示すように、回転軸52は接続部521を有し、接続部521の一つの側壁には、接続部521の長手方向に間隔を置いて複数のリブ部5211が設けられ、接続部521のもう一つの側壁には、接続部521の長手方向に間隔を置いて複数のリブ部5211が設けられ、接続部521の二つの側壁におけるリブ部5211はずれて設けられ、中間フレーム51に凹溝部511が設けられ、凹溝部511の底面に接続溝5111が開設され、接続溝5111の側壁には、前記リブ部5211にマッチングするストッパー部5112が設けられ、各ストッパー部5112の後側にいずれも対応するリブ部5211に整合する一つの切欠5113が形成され、回転軸52が中間フレーム51に取り付けられる時、ストッパー部5112の底面はリブ部5211の天面に当接し、接続部521の頂部には、その長手方向に等間隔で複数のスリーブ部522が接続されるように設けられ、スリーブ部522に芯軸にマッチングする軸孔5221が開設され、前記芯軸は一対の回転軸52のスリーブ部522を交互に貫通することにより、一対の回転軸52をヒンジ接続させる。また、接続部521の前端に第1の係止部523が接続され、中間フレーム51における凹溝部511の前側に位置する箇所に第2の係止部512が設けられ、第2の係止部512に挿入溝5121が開設され、挿入溝5121の頂部には、第2の係止部512の天面を貫通する係合孔5122が開設され、第1の係止部523の頂部には、係合孔5122にマッチングする係合突起5231が設けられている。
【0030】
取り付ける時に、接続部521におけるリブ部5211を切欠5113に位置合わせして、接続部521を接続溝5111内に取り付けてから、接続溝5111の長手方向に沿って回転軸52を押圧し、回転軸52におけるリブ部5211を対応するストッパー部5112の真下に移動させて、ストッパー部5112の底面をリブ部5211の天面に当接させる。また、回転軸52を押圧する過程において、第1の係止部523を挿入溝5121内に挿入し、係合突起5231を係合孔5122に係合させて、回転軸52と中間フレーム51を確実に接続させる。
【0031】
好ましくは、
図6に示すように、係合突起5231の頂部の前側にガイド斜面52311が設けられ、リブ部5211の前端に傾斜ガイド部52112が設けられている。
【0032】
好ましくは、
図8、
図9に示すように、リブ部5211の天面は傾斜して設けられた第1の斜面52111であり、ストッパー部5112の底面は傾斜して設けられた第2の斜面51121である。そして、第2の斜面51121と接続溝5111の側壁との間のなす角は鋭角であり、回転軸52が中間フレーム51に取り付けられる時に、第2の斜面51121は第1の斜面52111に当接し、回転軸52と中間フレーム51はより確実に固定して接続される。
【0033】
好ましくは、
図8、
図9に示すように、接続溝5111の底部にガイド突起台513が設置され、回転軸52の底壁には、回転軸52の長手方向に沿ってガイド溝524の前後端面を貫通するガイド溝524が開設され、ガイド溝524とガイド突起台513は摺動してマッチングする。
【0034】
図10に示すように、回転軸52は中間フレーム51に取り外し可能に接続され、従来技術おいて中間フレーム51は回転軸を製造する時にコアバック動作が必要という制限がなくなり、中間フレーム51は、複数の製品を積み重ねて同時に射出成型して製造されることができ、中間フレーム51の成型効率を向上させる。
【0035】
図2、
図11に示すように、連動ロックアセンブリは、メインロック7と、メインロック7に連動するように設置される一対のサイドロック6を含み、メインロック7は、第1中間フレーム51aにおける回転軸構造が位置する一方側の反対側に位置し、メインロック7は、メインロックケース71、制御機構73及び一対のメインロックコアアセンブリ72を含み、制御機構73と一対のメインロックコアアセンブリ72はいずれもメインロックケース71内に設置され、且つ一対のメインロックコアアセンブリ72はそれぞれ制御機構73の両側に位置し、一つのサイドロック6は第1中間フレーム51aの上側に設置され、もう一つのサイドロック6は第1中間フレーム51aの下側に設置され、第2中間フレーム51bに四つのロックフック8が設置され、ロックフック8の一方側に複数の凸歯81が設けられ、制御機構73は、一対のメインロックコアアセンブリ72の開閉を制御するとともに、一対のサイドロック6の開閉を制御することができる。
【0036】
図12、
図13、
図15に示すように、メインロックケース71は、ロックベース711、ロックベース711に接続するように設置されるロックカバー712、第1押圧カバー713及び第2押圧カバー714を含み、第1押圧カバー713と第2押圧カバー714は、それぞれロックベース711との間にメインロック室が形成され、制御機構73は駆動アセンブリとカスタムズロック(Customs Lock)737を含み、カスタムズロック737はロックカバー712の内側に取り付けられ、駆動アセンブリはメインロックケース71内に設置され、具体的には、駆動アセンブリは、プッシュ部材731、一対の減速ギア732、第1ラック733及び第2ラック734を含み、プッシュ部材731はメインロックケース71内に摺動するように設置され、且つプッシュ部材731の押しボタン7311は、ロックカバー712における貫通孔7121に摺動してマッチングし、且つ前記押しボタン7311はロックカバー712における貫通孔7121から突出し、プッシュ部材731の頂部に天板部7311が設置され、天板部7311の下部にラック部7312が設置され、一つの減速ギア732の大ギヤ7321はラック部7312に噛み合って、減速ギア732のピニオンギア7322はもう一つの減速ギア732の大ギヤ7321に噛み合って、第1ラック733はメインロックケース71内に摺動するように設置され、且つ第1ラック733はもう一つの減速ギア732のピニオンギア7322に噛み合って、第1ラック733は一つのメインロックコアアセンブリ72に接続され、第2ラック734はメインロックケース71内に摺動するように設置され、且つ第2ラック734はもう一つの減速ギア732のピニオンギア7322に噛み合い、第2ラック734はもう一つのメインロックコアアセンブリ72に接続される。
【0037】
図12、
図13、
図14に示すように、メインロックコアアセンブリ72は第1係止キー721、第1ギア722及び第1バネ723を含み、第1ギア722はメインロックケース71のメインロック室内に回動するように設置され、第1ギア722は、ロックフック8における複数の凸歯81に噛み合うことができ、第1係止キー721はメインロックケース71のメインロック室内に回動するように設置され、第1係止キー721の一方端における第1ギア722に近い一方側に歯溝部7211が設置され、第1係止キー721の他方端は第1ラック733又は第2ラック734に可動接続され、第1バネ723は、第1係止キー721の他方端と第1ラック733又は第2ラック734との間に接続するように設置され、第1バネ723の弾性力の作用によって、第1係止キー721の歯溝部7211は第1ギア722の歯に係合し接続されることができるとともに、第1係止キー721の第1当接面7212と第2当接面7213が第1ギア722に当接することにより、第1ギア722は反転することができない。
【0038】
図13、
図14に示すように、サイドロック6は、サイドロックケース61とサイドロックケース61内に設置されるサイドロックコアアセンブリ62を含み、サイドロックコアアセンブリ62は、第2係止キー621、第2ギア622及び第2バネ623を含み、第2ギア622はサイドロックケース61内に回動するように設置され、第2ギア622はロックフック8における複数の凸歯81に噛み合うことができる。第2係止キー621はサイドロックケース61内に回動するように設置され、第2係止キー621の一方端における第2ギア622に近い一方側に第2歯溝部6211が設置され、第2係止キー621の他方端は一つのケーブル738によって第1ラック733又は第2ラック734に接続され、第2バネ623は、第2係止キー621とサイドロックケース61の接続ベース611との間に接続するように設置され、第2バネ623の作用によって、第2係止キー621の第2歯溝部6211は第2ギア622の歯に係合され、且つ第2係止キー621の第3当接面6212と第4当接面6213が第2ギア622に当接することにより、第2ギア622は反転することができない。
【0039】
好ましくは、
図13、
図14、
図15に示すように、メインロック7は接触ボール735と接触ボールバネ736をさらに含み、接触ボール735はメインロックケース71内に可動設置され、接触ボールバネ736は接触ボール735とメインロックケース71との間に設置され、プッシュ部材731には、接触ボール735にマッチングする第1指示孔7314と第2指示孔7315が設置される。使用される時、接触ボール735は接触ボールバネ736の押圧力によってプッシュ部材731に押圧され、プッシュ部材731は意図せず移動することがなく、接触ボール735がプッシュ部材731の第2指示孔7315に係合される時、プッシュ部材731は接触ボールバネ736の弾性力によって開状態を維持し、また、接触ボール735は、接触ボールバネ736の弾性力によってプッシュ部材731と衝突する時にカチッと音が生成され、音のフィードバックを感じることでスイッチが入っていることをユーザに知らせる。
【0040】
図14に示すように、ケーブル738は、芯紐7382と前記芯紐7382の外部の外嵌されるパイプスリーブ7381を含み、パイプスリーブ7381の一方端はサイドロックケース61の接続ベース611に接続され、パイプスリーブ7381の他方端はメインロックケース71に接続され、芯紐7382の一方端は第2係止キー621に接続され、芯紐7382の他方端は第1ラック733又は第2ラック734に接続される。
【0041】
図3、
図12、
図16に示すように、プッシュ部材731が閉状態にある時、トロリーケースを閉めて、第2中間フレーム51bにおけるロックフック8は、メインロックコアアセンブリ72の第1ギア722を回動させるように駆動し、第1ギア722は回動して第1係止キー721に第1バネ723の弾性力を抵抗させて、ロックフック8は一段を係合すると、第1係止キー721は第1バネ723の力によって第1ギア722に係合すると同時に、衝突音が生成され、ロックフック8が係合されることをユーザに知らせると同時に、ロックフック8もサイドロックコアアセンブリ62の第2ギア622を回動させるように駆動し、第2ギア622は回動して第2係止キー621に第2バネ623の弾性力を抵抗させて、ロックフック8は一段を係合すると、第2係止キー621は第2バネ623の力によって第2ギア622に係合すると同時に、衝突音が生成され、ロックフック8が係合されることをユーザに知らせる。第1係止キー721は第1バネ723の押圧力を受けるため、第1係止キー721の第1当接面7212と第2当接面7213は第1ギア722に当接し、第1ギア722は反転することができなく、第2係止キー621は第2バネ623の押圧力を受けるため、第2係止キー621の第3当接面6212と第4当接面6213は第2ギア622に当接し、第2ギア622は反転することができなく、トロリーケースは閉状態にあると同時に、接触ボール735は接触ボールバネ736の押圧力によってプッシュ部材731に押圧され、プッシュ部材731は意図せず移動することがなく、ユーザはカスタムズロック737を閉める時に、カスタムズロック737の押圧シート7371はプッシュ部材731のエンド面7313に当接し、ロックを閉状態にさせる。ユーザはトロリーケースを開ける必要がある時、プッシュ部材731を押圧して、プッシュ部材731は、減速ギア732の大ギヤ7321を回動させるように駆動し、減速ギア732のピニオンギア7322は、もう一つの減速ギア732の大ギヤ7321を回動させるように駆動することにより、もう一つの減速ギア732のピニオンギア7322によって第1ラック733と第2ラック734を動かせるように駆動し、さらに、第1ラック733と第2ラック734によって相応な第1係止キー721を回動させるように駆動し、第1係止キー721を第1ギア722から脱離させて、第1ギア722は自由に回動することができ、それによって、ロックフック8はメインロック7から自由に脱離することができると同時に、第1ラック733と第2ラック734によって相応なケーブル738を動かせるように駆動し、第2係止キー621を第2ギア622から脱離させて、第2ギア622は自由に回動することができ、ロックフック8はサイドロック6から自由に脱離することができ、ケースが開かれる。
【0042】
また、トロリーケースのサイズに基づいて、サイドロック6の数を増減することもできる。
【0043】
図17、
図18に示すように、衝突緩衝ホイール4は、ホイールベースユニット41と一対のホイール43を含み、ホイールベースユニット41は軸ベース411を含み、軸ベース411の下部は後ろに延びて一つの心押台414が形成され、心押台414の下部にホイールベース413が接続され、心押台414とホイールベース413との間に一つの緩衝室412が形成され、緩衝室412内に緩衝パッド42が二次射出成型され、緩衝パッド42は第1緩衝パッド42aであり、第1緩衝パッド42aは軟質ゴムからなり、ホイールベース413は第1緩衝パッド42aの凹窪部427内に陥って、一対のホイール43はホイールベース413に取り付けられ、衝突緩衝ホイール4が回動して落下する時に第1緩衝パッド42aに衝突することにより緩衝効果を果たし、トロリーケースをより効果的に保護するとともに、組み立てが簡単で、コストを削減させる。
【0044】
好ましくは、
図18に示すように、緩衝室412の内周壁に位置決め突起台が設置され、第1緩衝パッド42aの外周に前記位置決め突起台にマッチングする位置決め溝が設置される。
【0045】
別の実施例では、
図19に示すように、緩衝パッド42は第2緩衝パッド42bであり、第2緩衝パッド42bと第1緩衝パッド42aとの相違点として、第2緩衝パッド42bに三つの緩衝孔421が設置され、緩衝孔421の両端は第2緩衝パッド42bの二つの側壁を貫通し、そのうちの二つの緩衝孔421は丸穴であり、一つの緩衝孔421はメニスカス形状の異形孔であり、トロリーケースのサイズに応じて緩衝孔421を増加するように設計することにより、緩衝効果をより良くする。
【0046】
別の実施例では、
図20に示すように、緩衝パッド42は第3緩衝パッド42cであり、第3緩衝パッド42cと第1緩衝パッド42aとの相違点として、第3緩衝パッド42cの側壁に一つの緩衝凹溝422が開設され、緩衝凹溝422は異形凹溝であり、トロリーケースのサイズに応じて緩衝凹溝422を増加するように設計することにより、衝突緩衝効果をより良くする。
【0047】
別の実施例では、
図21、
図22に示すように、衝突緩衝ホイール4はホイールベースユニット41、緩衝パッド42及び一対のホイール43を含み、ホイールベースユニット41は取付けベースと軸ベース411を含み、軸ベース411の上端は取付けベースに回動して接続され、軸ベース411の中央部は後ろに延びて一つのバックベース415が形成され、軸ベース411の下部に一つの揺動軸416が枢着され、揺動軸416の他方端はバックベース415の下方に延びて一つのホイールベース413に接続され、揺動軸416、ホイールベース413及びバックベース415の間に一つの緩衝室412が形成され、緩衝パッド42は第4緩衝パッド42dであり、第4緩衝パッド42dは緩衝室412内に嵌設され、ホイールベース413は、第4緩衝パッド42dの中央部の底部の主支承面424に当接し、バックベース415のエンド部のリフト部4151は、第4緩衝パッド42dの後部の底部の位置限定底面425に当接し、ホイールベース413とリフト部4151との間に一つの開口417が形成され、第4緩衝パッド42dの底部の凸部426は開口417内に嵌設され、揺動軸416は、第4緩衝パッド42dの前部の底部の補助支承面423に当接し、第4緩衝パッド42dは軟質ゴム材からなり、組み立てる時に、先ず、ホイールベースユニット41と揺動軸416を接続してから、第4緩衝パッド42dを二次射出成型し、ホイールベースユニット41と揺動軸416との間に第4緩衝パッド42dが結合され、一対のホイール43をホイールベース413に取り付けて、衝突緩衝ホイール4は回動して落下する時に第4緩衝パッド42dに衝突することにより衝突緩衝の効果を果たし、衝突がトロリーケースに直接に作用することが避けられ、トロリーケースの箱ケースを効果的に保護するとともに、組み立てが簡単で、コストを削減させる。
【0048】
好ましくは、
図1に示すように、リアケース3にはリアケース3の外面から突出する縦縞10、第1斜め縞11及び第2斜め縞12が設置され、フロントケース9にもフロントケース9の外面から突出する縦縞10、第1斜め縞11及び第2斜め縞12が設置され、縦縞10、第1斜め縞11及び第2斜め縞12によって、リアケース3とフロントケース9の外面に美しいパターンが形成され、トロリーケースの外観を美しくする。
【0049】
図2、
図3に示すように、使用する時、押しボタン721を押すと、トロリーケースの複数のロックフック8が同時に開かれ、この時、トロリーケースは180度で開放することができ、トロリーケースの中の荷物がいっぱいになった時、ロックフック8によって閉める距離を調節することができ、容易に閉めることができる。また、取り付けられた衝突緩衝ホイール4のホイールベースユニット41は、二次射出成型された軟質ゴムを使用して緩衝効果を生じ、衝突緩衝機能を実現して、トロリーケースを引っ張って歩く時のケースのガタツキを低減させ、中間フレーム構造と組み合わせて、トロリーケースがより安定になり、従来のトロリーケースは荷物がいっぱいになった時に変形し引っ張って歩くことが困難であることを改良した。また、回転軸52と中間フレーム51は分離されて係止構造を用いて接続されるため、ネジによる締結が不要であり組み立てがより簡単であり、人件費を低下させるとともに、回転軸52と中間フレーム51とが分離されることは、中間フレーム51の成型周期を低減させて、中間フレーム51の金型を簡略化し、中間フレーム51の金型は、金型を積層して製造されることを実現することができ、中間フレーム51の成型効率を向上させ、組み立てが簡単で信頼的であり、コストを削減させる。
【0050】
以上は、単に本発明の好ましい実施例に過ぎず、本発明を制限するためのものではない。当業者にとって、本発明は様々な変更と変化を有することができる。本発明の精神と趣旨を脱逸しない範囲でなされた全ての修正、同等置換、改良などは、いずれも本発明の保護範囲内に含まれる。
【符号の説明】
【0051】
ハンドル1、プルロッド2、リアケース3、衝突緩衝ホイール4、ホイールベースユニット41、軸ベース411、緩衝室412、ホイールベース413、心押台414、バックベース415、リフト部4151、揺動軸416、開口417、緩衝パッド42、第1緩衝パッド42a、第2緩衝パッド42b、第3緩衝パッド42c、第4緩衝パッド42d、緩衝孔421、緩衝凹溝422、補助支承面423、主支承面424、位置限定底面425、凸部426、凹窪部427、ホイール43、中間フレーム構造5、中間フレーム51、第1中間フレーム51a、第2中間フレーム51b、凹溝部511、接続溝5111、ストッパー部5112、第2の斜面51121、切欠5113、第2の係止部512、挿入溝5121、係合孔5122、ガイド突起台513、回転軸52、接続部521、リブ部5211、第1の斜面52111、傾斜ガイド部52112、スリーブ部522、軸孔5221、第1の係止部523、係合突起5231、ガイド斜面52311、ガイド溝524、サイドロック6、サイドロックケース61、接続ベース611、サイドロックコアアセンブリ62、第2係止キー621、第2歯溝部6211、第3当接面6212、第4当接面6213、第2ギア622、第2バネ623、メインロック7、メインロックケース71、ロックベース711、ロックカバー712、貫通孔7121、第1押圧カバー713、第2押圧カバー714、メインロックコアアセンブリ72、第1係止キー721、第1歯溝部7211、第1当接面7212、第2当接面7213、第1ギア722、第1バネ723、制御機構73、プッシュ部材731、押しボタン7311、天板部7311、ラック部7312、エンド面7313、第1指示孔7314、第2指示孔7315、減速ギア732、大ギヤ7321、ピニオンギア7322、第1ラック733、第2ラック734、接触ボール735、接触ボールバネ736、カスタムズロック737、押圧シート7371、ケーブル738、パイプスリーブ7381、芯紐7382、ロックフック8、凸歯81、フロントケース9、縦縞10、第1斜め縞11、第2斜め縞12。