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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-27
(45)【発行日】2023-10-05
(54)【発明の名称】情報提供装置、および、方法
(51)【国際特許分類】
   H04L 67/50 20220101AFI20230928BHJP
   H04L 67/02 20220101ALI20230928BHJP
【FI】
H04L67/50
H04L67/02
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2023127235
(22)【出願日】2023-08-03
【審査請求日】2023-08-03
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523296715
【氏名又は名称】株式会社Lifes.
(74)【代理人】
【識別番号】100142365
【弁理士】
【氏名又は名称】白井 宏紀
(72)【発明者】
【氏名】末吉 力朗
(72)【発明者】
【氏名】大▲高▼ 蓮
(72)【発明者】
【氏名】田中 開
(72)【発明者】
【氏名】廣田 司
(72)【発明者】
【氏名】梶 翔太郎
(72)【発明者】
【氏名】横沢 裕大
【審査官】前田 健人
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-276383(JP,A)
【文献】特開2017-098760(JP,A)
【文献】国際公開第2002/021266(WO,A1)
【文献】国際公開第2021/065550(WO,A1)
【文献】特開2016-021095(JP,A)
【文献】特開2011-227612(JP,A)
【文献】特開2014-220605(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 67/50
H04L 67/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の情報提供者のうちのいずれかの情報提供者を識別するための提供者識別情報に対応させて当該情報提供者が提供する提供情報を管理して、当該提供情報をユーザ端末に提供可能とする情報提供装置であって、
前記提供情報は、ユーザ端末において起動可能な所定のアプリケーションにて記憶させることにより当該所定のアプリケーションにて利用可能とする所定提供情報を含み、
ユーザ端末から送信される提供者識別情報に応じて、当該提供者識別情報から識別される情報提供者が提供する所定提供情報を特定する特定手段と、
前記特定手段により特定された所定提供情報を含む情報を前記提供者識別情報送信元のユーザ端末に送信することにより、当該ユーザ端末において前記所定のアプリケーションを起動させて前記所定提供情報を記憶可能な表示状態とするための処理を行う第1提供手段とを備える、情報提供装置。
【請求項2】
前記提供情報は、情報提供者からの要求に応じて提供可能となる特定提供情報を含み、
前記提供者識別情報送信元のユーザ端末からの情報であって当該ユーザ端末を識別するための端末識別情報を、当該提供者識別情報に対応させて記憶するための記憶手段と、
情報提供者からの要求に応じて、当該情報提供者の提供者識別情報に対応する端末識別情報から識別されるユーザ端末において、当該情報提供者の特定提供情報を表示させるための処理を行う第2提供手段とを備える、請求項1に記載の情報提供装置。
【請求項3】
前記第1提供手段が行う処理は、前記提供者識別情報から識別される情報提供者からの特定提供情報の提供を許可するか否かの設定をユーザ端末において行わせるための処理と、前記提供者識別情報送信元のユーザ端末において前記所定提供情報を表示可能とするための処理とを含み、
前記記憶手段が記憶する端末識別情報は、前記ユーザ端末において許可設定されることに応じて当該ユーザ端末から送信される端末識別情報である、請求項2に記載の情報提供装置。
【請求項4】
前記情報提供者からの要求は、当該要求に応じて提供する特定提供情報を含む、請求項2に記載の情報提供装置。
【請求項5】
前記情報提供者からの要求は、当該情報提供者の提供者識別情報に対応する端末識別情報のうち、特定提供情報を提供する端末識別情報を特定可能にするための情報を含む、請求項2に記載の情報提供装置。
【請求項6】
前記提供情報は、情報提供者が従事する業種あるいは情報提供者が所属する会社に関する複数種類の従属関連情報を含み、
前記記憶手段は、前記提供者識別情報送信元のユーザ端末を所有するユーザが、前記複数の情報提供者のいずれかであるときに、当該ユーザ端末の端末識別情報と、当該情報提供者の提供者識別情報とを関連付けて記憶し、
前記情報提供者からの要求は、前記複数種類の従属関連情報のうちの少なくともいずれかの種類に関する条件を指定するための条件情報を含み、
前記第2提供手段が行う処理は、前記情報提供者の提供者識別情報に対応する端末識別情報のうち、当該端末識別情報に関連付けて記憶されている提供者識別情報から識別される情報提供者の複数種類の従属関連情報に基いて、前記条件情報により指定された条件に合致する端末識別情報を提供先の端末識別情報として特定するための処理を含む、請求項2に記載の情報提供装置。
【請求項7】
前記第1提供手段が行う処理は、当該処理が行われた日付、時間、および、場所のいずれかを特定するための複数種類の処理関連情報を管理する処理を含み、
前記情報提供者からの要求は、前記複数種類の処理関連情報のうちの少なくともいずれかの種類に関する条件を指定するための条件情報を含み、
前記第2提供手段が行う処理は、前記情報提供者の提供者識別情報に対応する端末識別情報のうち、前記処理関連情報に基いて前記条件情報により指定された条件に合致する端末識別情報を提供先の端末識別情報として特定するための処理を含む、請求項2に記載の情報提供装置。
【請求項8】
前記第1提供手段が行う処理は、前記所定提供情報を表示させるまでに前記所定提供情報の受信に関する演出画像を表示させるための処理を含み、
前記第1提供手段は、前記提供者識別情報送信元のユーザ端末において前記演出画像を表示させた後に前記所定提供情報を表示させるための処理を行う、請求項2に記載の情報提供装置。
【請求項9】
前記表示状態は、前記所定のアプリケーションにおいて利用可能となるように当該所定提供情報が記憶されていない記憶前の状態である、請求項1に記載の情報提供装置。
【請求項10】
前記第1提供手段により送信される所定提供情報を含む情報は、前記所定のアプリケーションを識別するための識別子の情報である、請求項1に記載の情報提供装置。
【請求項11】
複数の情報提供者のうちのいずれかの情報提供者を識別するための提供者識別情報に対応させて当該情報提供者が提供する提供情報を管理して、当該提供情報をユーザ端末に提供可能とする情報提供装置であって、
前記提供情報は、ユーザ端末において起動可能な所定のアプリケーションにて記憶させることにより当該所定のアプリケーションにて利用可能とする所定提供情報と、情報提供者からの要求に応じて提供可能となる特定提供情報とを含み、
ユーザ端末から送信される提供者識別情報に応じて、当該提供者識別情報に対応する所定提供情報を特定して当該提供者識別情報送信元のユーザ端末に提供するための処理を行う第1提供手段と、
前記提供者識別情報送信元のユーザ端末からの情報であって当該ユーザ端末を識別するための端末識別情報を、当該提供者識別情報に対応させて記憶するための記憶手段と、
情報提供者からの要求に応じて、当該情報提供者の提供者識別情報に対応する端末識別情報から識別されるユーザ端末において、当該情報提供者の特定提供情報を表示させるための処理を行う第2提供手段とを備える、情報提供装置。
【請求項12】
複数の情報提供者のうちのいずれかの情報提供者を識別するための提供者識別情報に対応させて当該情報提供者が提供する提供情報を管理して、当該提供情報をユーザ端末に提供可能とする方法であって、
前記提供情報は、ユーザ端末において起動可能な所定のアプリケーションにて記憶させることにより当該所定のアプリケーションにて利用可能とする所定提供情報を含み、
ユーザ端末から送信される提供者識別情報に応じて、当該提供者識別情報から識別される情報提供者が提供する所定提供情報を特定するステップと、
前記特定するステップにより特定された所定提供情報を含む情報を前記提供者識別情報送信元のユーザ端末に送信することにより、当該ユーザ端末において前記所定のアプリケーションを起動させて前記所定提供情報を記憶可能な表示状態とするための処理を行うステップとを備える、方法。
【請求項13】
複数の情報提供者のうちのいずれかの情報提供者を識別するための提供者識別情報に対応させて当該情報提供者が提供する提供情報を管理して、当該提供情報をユーザ端末に提供可能とする方法であって、
前記提供情報は、ユーザ端末において起動可能な所定のアプリケーションにて記憶させることにより当該所定のアプリケーションにて利用可能とする所定提供情報と、情報提供者からの要求に応じて提供可能となる特定提供情報とを含み、
ユーザ端末から送信される提供者識別情報に応じて、当該提供者識別情報に対応する所定提供情報を特定して当該提供者識別情報送信元のユーザ端末に提供するための処理を行うステップと、
前記提供者識別情報送信元のユーザ端末からの情報であって当該ユーザ端末を識別するための端末識別情報を、当該提供者識別情報に対応させて記憶するためのステップと、
情報提供者からの要求に応じて、当該情報提供者の提供者識別情報に対応する端末識別情報から識別されるユーザ端末において、当該情報提供者の特定提供情報を表示させるための処理を行うステップとを備える、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報提供装置、および、方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、携帯端末などに対してデータの読み取り及びデータの書き込みを非接触で行う非接触リーダライタと、携帯端末との間で通信を行うサーバとを備える情報提供システムとして、サーバにアクセスするためのアドレスを非接触リーダライタに記憶させておき、非接触リーダライタが携帯端末を検知したときにアドレスとブラウザ起動コマンドとを当該携帯端末に送信することにより、当該携帯端末においてブラウザを立ち上げて当該アドレスにアクセスさせて、当該アドレスに対応する情報(コンテンツ)をアクセス元の携帯端末において起動済のブラウザ上に表示させるものがあった(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2008-210368号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年における携帯端末などの手元端末では、一般的に、ブラウザのみならず、複数のアプリケーションや複数の機能を利用可能となっている。しかしながら、従来の情報提供システムでは、サーバから提供される情報をブラウザ上で表示するものである。このため、ブラウザ上で表示可能となる情報を提供するに留まり、他のアプリケーションや機能を効率的に有効活用することができなかった。
【0005】
本発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、手元端末のアプリケーションや機能を効率的に有効活用して情報を提供する、情報提供装置、および、方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1) 複数の情報提供者(例えば、提供者)のうちのいずれかの情報提供者を識別するための提供者識別情報(例えば、提供者ID、アドレス)に対応させて当該情報提供者が提供する提供情報(例えば、提供者情報、図4)を管理して、当該提供情報をユーザ端末に提供可能とする情報提供装置(例えば、サーバ200)であって、
前記提供情報は、ユーザ端末において起動可能な所定のアプリケーション(例えば、連絡先アプリ、スケジュール管理アプリなど)にて記憶させることにより当該所定のアプリケーションにて利用可能とする所定提供情報(例えば、連絡先情報)を含み、
ユーザ端末(例えば、ユーザの端末)から送信される提供者識別情報に応じて、当該提供者識別情報から識別される情報提供者が提供する所定提供情報を特定する特定手段(例えば、図5のt22など)と、
前記特定手段により特定された所定提供情報を含む情報を前記提供者識別情報送信元のユーザ端末に送信することにより、当該ユーザ端末において前記所定のアプリケーションを起動させて前記所定提供情報を記憶可能な表示状態とするための処理を行う第1提供手段(例えば、図5のt23におけるページ応答、所定のアプリケーションに対応する識別子の連絡先情報を送信する処理など)とを備える。
【0007】
この構成によると、ユーザ端末から送信される提供者識別情報から識別される情報提供者が提供する情報であって所定のアプリケーションで用いられる所定提供情報を送信することにより、所定のアプリケーションを起動させて当該所定提供情報が記憶可能な表示状態とすることができる。これにより、ユーザ端末の所定のアプリケーションを効率的に有効活用して所定提供情報を提供でき、かつユーザによる入力操作などの手間を要することなく所定のアプリケーションで利用可能とすることができる。
【0008】
(2) 上記(1)において、前記提供情報は、情報提供者からの要求に応じて提供可能となる特定提供情報(例えば、プッシュ通知の通知内容、発信情報など)を含み、
前記提供者識別情報送信元のユーザ端末からの情報であって当該ユーザ端末を識別するための端末識別情報(例えば、デバイストークン)を、当該提供者識別情報に対応させて記憶するための記憶手段(例えば、図5のt26、図11のステップS12)と、
情報提供者からの要求に応じて、当該情報提供者の提供者識別情報に対応する端末識別情報から識別されるユーザ端末において、当該情報提供者の特定提供情報を表示させるための処理を行う第2提供手段(例えば、図8図9)とを備える。
【0009】
この構成によると、情報提供者からの要求に応じて、当該情報提供者の所定提供情報を提供したユーザ端末に対して特定提供情報を提供できる。これにより、情報提供者の利便性を向上させることができる。
【0010】
(3) 上記(2)において、前記第1提供手段が行う処理は、前記提供者識別情報から識別される情報提供者からの特定提供情報の提供を許可するか否かの設定をユーザ端末において行わせるための処理(例えば、図5のt23において許否設定画面のページを応答する処理)と、前記提供者識別情報送信元のユーザ端末において前記所定提供情報を表示可能とするための処理(例えば、図5のt23において連絡先情報を送信する処理)とを含み、
前記記憶手段が記憶する端末識別情報は、前記ユーザ端末において許可設定されることに応じて当該ユーザ端末から送信される端末識別情報である(図5のt25、t26、図11参照)。
【0011】
この構成によると、情報提供者の所定提供情報を提供したユーザ端末のうち、許可設定されたユーザ端末に対して特定提供情報が提供される。このため、ユーザの意に反して特定提供情報が一方的に提供されてしまうことを防止できる。
【0012】
(4) 上記(2)において、前記情報提供者からの要求は、当該要求に応じて提供する特定提供情報を含む(例えば、定型文を指定する設定関連情報、直接通知内容を入力したときの設定関連情報など)。
【0013】
この構成によると、要求の際に提供したい特定提供情報を送信することとなるため、情報提供者の利便性を向上させることができる。
【0014】
(5) 上記(2)において、前記情報提供者からの要求は、当該情報提供者の提供者識別情報に対応する端末識別情報のうち、特定提供情報を提供する端末識別情報を特定可能にするための情報を含む(例えば、図9(a)において送信先を設定するための設定関連情報など)。
【0015】
この構成によると、要求の際に特定提供情報を送信するユーザ端末を選択できるため、情報提供者の利便性を向上させることができる。
【0016】
(6) 上記(2)において、前記提供情報は、情報提供者が従事する業種あるいは情報提供者が所属する会社に関する複数種類の従属関連情報(例えば、名刺情報)を含み、
前記記憶手段は、前記提供者識別情報送信元のユーザ端末を所有するユーザが、前記複数の情報提供者のいずれかであるときに、当該ユーザ端末の端末識別情報と、当該情報提供者の提供者識別情報とを関連付けて記憶し(例えば、図11のステップS14、図12(a)参照)、
前記情報提供者からの要求は、前記複数種類の従属関連情報のうちの少なくともいずれかの種類に関する条件を指定するための条件情報(例えば、図9(a)において送信先を設定する際に名刺情報の項目を選択して条件設定するときの設定関連情報など)を含み、
前記第2提供手段が行う処理は、前記情報提供者の提供者識別情報に対応する端末識別情報のうち、当該端末識別情報に関連付けて記憶されている提供者識別情報から識別される情報提供者の複数種類の従属関連情報に基いて、前記条件情報により指定された条件に合致する端末識別情報を提供先の端末識別情報として特定するための処理(例えば、図9(a)において「条件を絞って検索」アイコンが操作されることにより指定された条件に合致するユーザを抽出する処理)を含む。
【0017】
この構成によると、従属関連情報を有効活用して、条件情報により指定された条件に合致する端末識別情報を提供先に設定できる。このため、情報提供者が送信する特定提供情報に応じて、従属関連情報に基づいて送信したいユーザ端末を絞り込むことができ、情報提供者の利便性を向上させることができる。
【0018】
(7) 上記(2)において、前記第1提供手段が行う処理は、当該処理が行われた日付、時間、および、場所(位置)のいずれかを特定するための複数種類の処理関連情報(例えば、図7の日時、位置情報)を管理する処理(例えば、図11のステップS12)を含み、
前記情報提供者からの要求は、前記複数種類の処理関連情報のうちの少なくともいずれかの種類に関する条件を指定するための条件情報(例えば、図9(a)において送信先を設定する際に日時・位置を選択して条件設定するときの設定関連情報など)を含み、
前記第2提供手段が行う処理は、前記情報提供者の提供者識別情報に対応する端末識別情報のうち、前記処理関連情報に基いて前記条件情報により指定された条件に合致する端末識別情報を提供先の端末識別情報として特定するための処理(例えば、図9(a)において「許可時情報から選択」アイコンが操作されることにより指定された条件に合致するユーザを抽出する処理)を含む。
【0019】
この構成によると、処理関連情報を有効活用して、条件情報により指定された条件に合致する端末識別情報を提供先に設定できる。このため、情報提供者が送信する特定提供情報に応じて、処理関連情報に基づいて送信したいユーザ端末を絞り込むことができ、情報提供者の利便性を向上させることができる。
【0020】
(8) 上記(2)において、前記第1提供手段が行う処理は、前記所定提供情報を表示させるまでに前記所定提供情報の受信に関する演出画像を表示させるための処理(例えば、図5のt27、図6(c))を含み、
前記第1提供手段は、前記提供者識別情報送信元のユーザ端末において前記演出画像を表示させた後に前記所定提供情報を表示させるための処理を行う。
【0021】
この構成によると、所定提供情報を受信していることをユーザに把握させた後に、所定提供情報が表示されるため、ユーザに状況を分かり易くすることができる。
【0022】
(9) 上記(2)において、前記表示状態は、前記所定のアプリケーションにおいて利用可能となるように当該所定提供情報が記憶されていない記憶前の状態である(例えば、図6(e))。
【0023】
この構成によると、所定提供情報を確認することなく所定のアプリケーションにおいて利用可能となるように記憶されてしまうことを防止できる。
【0024】
(10) 上記(2)において、前記第1提供手段により送信される所定提供情報を含む情報は、前記所定のアプリケーションを識別するための識別子の情報である。
【0025】
この構成によると、所定提供情報を含む情報を受信したユーザ端末において所定のアプリケーションを起動させて所定提供情報が入力されて記憶可能な表示状態とすることができる。
【0026】
(11) 複数の情報提供者(例えば、提供者)のうちのいずれかの情報提供者を識別するための提供者識別情報(例えば、提供者ID、アドレス)に対応させて当該情報提供者が提供する提供情報(例えば、提供者情報、図4)を管理して、当該提供情報をユーザ端末に提供可能とする情報提供装置(例えば、サーバ200)であって、
前記提供情報は、ユーザ端末において起動可能な所定のアプリケーション(例えば、連絡先アプリ、スケジュール管理アプリなど)にて記憶させることにより当該所定のアプリケーションにて利用可能とする所定提供情報(例えば、連絡先情報)と、情報提供者からの要求に応じて提供可能となる特定提供情報(例えば、プッシュ通知の通知内容、発信情報など)とを含み、
ユーザ端末(例えば、ユーザの端末)から送信される提供者識別情報に応じて、当該提供者識別情報に対応する所定提供情報を特定して当該提供者識別情報送信元のユーザ端末に提供するための処理を行う第1提供手段(例えば、図5のt22、t23におけるページ応答、所定のアプリケーションに対応する識別子の連絡先情報を送信する処理など)と、
前記提供者識別情報送信元のユーザ端末からの情報であって当該ユーザ端末を識別するための端末識別情報(例えば、デバイストークン)を、当該提供者識別情報に対応させて記憶するための記憶手段(例えば、図5のt26、図11のステップS12)と、
情報提供者からの要求に応じて、当該情報提供者の提供者識別情報に対応する端末識別情報から識別されるユーザ端末において、当該情報提供者の特定提供情報を表示させるための処理を行う第2提供手段(例えば、図8図9)とを備える。
【0027】
この構成によると、ユーザ端末の所定のアプリケーションを効率的に有効活用して所定提供情報を提供でき、かつユーザによる入力操作などの手間を要することなく所定のアプリケーションで利用可能とすることができる。また、情報提供者の利便性を向上させることができる。
【0028】
(12) 複複数の情報提供者(例えば、提供者)のうちのいずれかの情報提供者を識別するための提供者識別情報(例えば、提供者ID、アドレス)に対応させて当該情報提供者が提供する提供情報(例えば、提供者情報、図4)を管理して、当該提供情報をユーザ端末に提供可能とする方法(例えば、サーバ200を制御する方法)であって、
前記提供情報は、ユーザ端末において起動可能な所定のアプリケーション(例えば、連絡先アプリ、スケジュール管理アプリなど)にて記憶させることにより当該所定のアプリケーションにて利用可能とする所定提供情報(例えば、連絡先情報)を含み、
ユーザ端末(例えば、ユーザの端末)から送信される提供者識別情報に応じて、当該提供者識別情報から識別される情報提供者が提供する所定提供情報を特定するステップ(例えば、図5のt22など)と、
前記特定するステップにより特定された所定提供情報を含む情報を前記提供者識別情報送信元のユーザ端末に送信することにより、当該ユーザ端末において前記所定のアプリケーションを起動させて前記所定提供情報を記憶可能な表示状態とするための処理を行うステップ(例えば、図5のt23におけるページ応答、所定のアプリケーションに対応する識別子の連絡先情報を送信する処理など)とを備える。
【0029】
この構成によると、ユーザ端末から送信される提供者識別情報から識別される情報提供者が提供する情報であって所定のアプリケーションで用いられる所定提供情報を送信することにより、所定のアプリケーションを起動させて当該所定提供情報が記憶可能な表示状態とすることができる。これにより、ユーザ端末の所定のアプリケーションを効率的に有効活用して所定提供情報を提供でき、かつユーザによる入力操作などの手間を要することなく所定のアプリケーションで利用可能とすることができる。
【0030】
(13) 複数の情報提供者(例えば、提供者)のうちのいずれかの情報提供者を識別するための提供者識別情報(例えば、提供者ID、アドレス)に対応させて当該情報提供者が提供する提供情報(例えば、提供者情報、図4)を管理して、当該提供情報をユーザ端末に提供可能とする方法(例えば、サーバ200を制御する方法)であって、
前記提供情報は、ユーザ端末において起動可能な所定のアプリケーション(例えば、連絡先アプリ、スケジュール管理アプリなど)にて記憶させることにより当該所定のアプリケーションにて利用可能とする所定提供情報(例えば、連絡先情報)と、情報提供者からの要求に応じて提供可能となる特定提供情報(例えば、プッシュ通知の通知内容、発信情報など)とを含み、
ユーザ端末(例えば、ユーザの端末)から送信される提供者識別情報に応じて、当該提供者識別情報に対応する所定提供情報を特定して当該提供者識別情報送信元のユーザ端末に提供するための処理を行うステップ(例えば、図5のt22、t23におけるページ応答、所定のアプリケーションに対応する識別子の連絡先情報を送信する処理など)と、
前記提供者識別情報送信元のユーザ端末からの情報であって当該ユーザ端末を識別するための端末識別情報(例えば、デバイストークン)を、当該提供者識別情報に対応させて記憶するためのステップ(例えば、図5のt26、図11のステップS12)と、
情報提供者からの要求に応じて、当該情報提供者の提供者識別情報に対応する端末識別情報から識別されるユーザ端末において、当該情報提供者の特定提供情報を表示させるための処理を行うステップ(例えば、図8図9)とを備える。
【0031】
この構成によると、ユーザ端末の所定のアプリケーションを効率的に有効活用して所定提供情報を提供でき、かつユーザによる入力操作などの手間を要することなく所定のアプリケーションで利用可能とすることができる。また、情報提供者の利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】情報提供システムのハードウェア構成例を示す図である。
図2】端末のハードウェア構成例を示す図である。
図3】提供者が提供者情報を登録等してICカードなどを発行するまでの流れを説明するための図である。
図4】提供者情報として登録される項目の一例(一部)を説明するための図である。
図5】ユーザの端末を用いて提供者の2次元バーコードを読み取るかICカードにかざすことにより、連絡先アプリ上において当該提供者の提供者情報(名刺情報の一部)を入力した表示状態とするまでの流れを説明するための図である。
図6】連絡先アプリ上において当該提供者の提供者情報(名刺情報の一部)を入力した表示状態とするまでの流れに対応するユーザの端末100の表示例を説明するための図である。
図7】提供者に対して許可したことによりプッシュ通知可能となっているユーザを特定するためのプッシュ通知可能ユーザ特定用テーブルの一例を説明するための図である。
図8】提供者がプッシュ通知する内容を設定し、プッシュ通知されるまでの流れを説明する。
図9】プッシュ通知されるまでの流れに対応する提供者の端末100の表示例を説明するための図である。
図10】提供者ログイン時処理の一部を説明するためのフローチャートである。
図11】許否設定処理の一部を説明するためのフローチャートである。
図12】プッシュ通知可能ユーザ特定用テーブルが更新されたときの一例を示している。
【発明を実施するための形態】
【0033】
本開示に係る情報提供システムは、手元端末のアプリケーションや機能を効率的に有効活用して情報を提供するシステムである。以下、図面を参照しつつ情報提供システムに関する実施の形態について説明する。なお、本発明は以下の例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が本発明に含まれることが意図される。以下の説明では、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を繰り返さない。
【0034】
<情報提供システムのハードウェア構成>
図1は、情報提供システム1のハードウェア構成例を示す図である。情報提供システム1は、複数の端末100と、サーバ200とを含む。複数の端末100、および、サーバ200は、各々、ネットワーク2を介して通信接続可能であり、双方向に情報(データ)を送受信できる。ネットワーク2は、インターネットおよび図示しない無線基地局によって構築される各種移動通信システム等で構成される。この移動通信システムとしては、例えば、所謂4G、5G移動通信システム、LTE(Long Term Evolution)、および所定のアクセスポイントによってインターネットに接続可能な無線ネットワーク(例えばWi-Fi(登録商標))等が挙げられる。
【0035】
端末100(コンピュータ、情報処理装置)は、例えば、スマートフォン、フィーチャーフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、またはタブレット型コンピュータ等の携帯端末であってよく、据え置き型のパーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータであってもよい。端末100には、情報を提供する提供者により用いられる端末と、情報の提供を受けるユーザにより用いられる端末とが含まれる。端末100は、WEBページを閲覧するためのブラウザや、電話番号やメールなどの連絡先を登録して電話などの際に利用可能とする連絡先アプリ、予定を管理するスケジュール管理アプリなどを含む複数種類のアプリケーションを実装(インストール)している。
【0036】
図2は、端末100のハードウェア構成例を示す図である。端末100は、図示の通り、制御処理部を構成するプロセッサ101、記憶部を構成するRAM102、ROM103、EEPROM104、撮像素子(例えば、CMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)センサなど)で撮影した画像をデジタル信号に変換するカメラ105、音波によって生ずる振動板などの機械的な振動を電気信号に変換するマイクロフォン106、音声を出力するスピーカ107、画像を表示する表示部を備え当該表示部に対するタッチ操作を検出するタッチスクリーン108、所定のボタン(操作部)に対するユーザからの押圧操作等を検出する操作検出部109、通信IF110、入出力IF111、および、端末の現在位置を測位するためのGPS(Global Positioning System、全地球測位システム)112を備える。端末100が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに電気的に接続される。通信IF110は、NIC(Network Interface Controller)及び無線LAN(Local Area Network)チップ、などを含む。端末100は、例えば、カメラ105により2次元バーコードを撮像することにより情報を読み取る機能や、通信IF110により所定のICチップにかざすことにより近距離無線通信を行って情報を読み取る機能などを有している。なお、端末100は、タッチスクリーン108に代えて、または、加えて、端末100本体とは別に構成されたディスプレイ(表示部)を接続可能な入出力IFを備えていてもよい。また、端末100は、図2で示した構成をすべて備えるものに限らず、一部の構成(例えば、カメラ105、マイクロフォン106、GPS112など)を備えていないものであってもよく、他の構成を備えるものであってもよい。
【0037】
プロセッサ101は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、およびGPU(Graphics Processing Unit)などを含む。プロセッサ101は、例えば、EPROM104に記憶されたプログラムをRAM102上に読み込み、プログラムの指示に従ってタッチスクリーン108や操作検出部109、通信IF110などからデータを受け取り、取得したデータをプログラムに規定される手順で演算・加工した上で、演算済み・加工済みのデータをEEPROM104やタッチスクリーン108、通信IF110などに出力する。
【0038】
図1に戻り、サーバ200(コンピュータ、情報処理装置)は、各々、ワークステーションまたはパーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータであってよい。サーバ200は、少なくともプロセッサと、メモリと、ストレージと、通信IFと、入出力IFとを備え、通信バスによって互いに電気的に接続される。
【0039】
サーバ200は、情報を提供する情報提供装置である。サーバ200は、ひとつのサーバ(情報提供装置)により構成されるものであってもよく、複数のサーバ(情報提供装置)により構成されて各々が協働するものであってもよい。提供する情報には、情報を提供するために用いる所定のWEBページや、提供者により登録された当該提供者に関する提供者情報が含まれる。提供者情報には、当該提供者の例えば個人的な連絡先や、仕事・業務などで用いる自己紹介用の名刺、ホームページなどで開示するような内容を含む情報(以下では、まとめて名刺情報ともいう)や、提供者がプッシュ通知により発信したい情報(以下では、まとめて発信情報ともいう)などが含まれる。また、サーバ200が提供する所定のWEBページには、例えば、提供者がログインするためのページや、提供者に関する提供者情報を登録・編集・削除等するためのページ、提供者情報に含まれる名刺情報を提供する際のページ、発信情報をプッシュ通知により提供するためのプッシュ通知設定を行うためのページなどが含まれる。
【0040】
本実施形態における情報提供システムでは、提供者からのサーバ200へのアクセスに応じて、当該提供者に関する提供者情報をサーバ200において管理する。また、提供者には、サーバ200において管理されている提供者情報のうち、当該提供者の提供者情報を特定するためのアドレスなどを特定可能とする2次元バーコードや、当該アドレスなどを特定可能な情報を記憶しているICチップ(例えば、近距離無線通信に対応)を搭載しているICカードなどが発行される。提供者は、自己の情報を提供したいユーザに対して、発行された2次元バーコードをユーザの端末100で読み取らせるか、ICカードにユーザの端末100をかざさせる(近接させる)。これにより、当該端末100においては、ブラウザを起動させて読み取った情報から特定されるアドレスにアクセスすることによりサーバ200と通信して、当該アドレスにおいて管理されている当該提供者の名刺情報を受信し、当該端末100の連絡先アプリを起動させて名刺情報に基づき当該提供者に関する情報が連絡先アプリ上の各項目に対応させて入力された表示状態となる。以下においては、提供者が端末100を用いて提供者情報を登録してから、ユーザの端末100において当該提供者に関する情報が入力された表示状態となるまでの流れを説明する。
【0041】
図3は、提供者が提供者情報を登録等してICカードなどを発行するまでの流れを説明するための図である。図3の横軸においては、提供者の端末、サーバ200などの各構成を示し、縦軸においては、時間の経過に応じて各構成における処理内容などを示している。
【0042】
まず、t1では、端末においてWebブラウザを立ち上げて所定のアドレスを入力することによりサーバ200に対してページ要求が送信される。サーバ200は、ページ要求を受信すると、t2にて所定のログイン用(ログインするための画面)のページを応答する。t3では、ログイン用のページへの入力に応じて、ログイン情報(例えば、アカウント名、パスワードなど)をサーバ200に送信する。なお、提供者のログインが初回(アカウント登録時)である場合には、ログイン情報として、アカウント名、パスワードなどを設定するためのログイン情報に加えて、当該端末のデバイストークンが送信される。デバイストークンは、当該端末であって当該端末上の特定のアプリケーション(本実施形態では、例えば連絡先アプリ)を識別するためのIDなどである。
【0043】
サーバ200では、t4において提供者ログイン時処理が行われる。提供者ログイン時処理では、例えば、ログイン情報に基づき提供者を特定し、提供者として初回ログイン時の場合には、当該提供者用の提供者IDおよびアドレスを発行してログイン情報と紐づけて記憶するとともに、t5に示すように提供者情報を登録するためのページを応答する。端末100では、提供者情報を登録するためのページを表示して、複数の項目に対して提供者の情報を入力して登録を選択することにより、t6に示すように入力された内容を特定するための入力情報をサーバ200に送信する。サーバ200では、t7に示すように、入力された提供者の情報を提供者IDのアドレスに対応させて登録(記憶)する提供者情報登録処理を行った後、t8に示すようにログイン時のトップページを応答する。このように、提供者情報は、提供者IDに対応させて、当該提供者のアドレスに対応させて登録される。このため、提供者のアドレスや提供者IDから、当該提供者の提供者情報を特定可能となる。
【0044】
図4は、提供者情報として登録される項目の一例(一部)を説明するための図である。提供者情報は、サーバ200のストレージなどであって、提供者ID毎に定められたアドレスに対応させて格納されている。提供者情報として登録される項目としては、図4に示されるように、姓、姓(ふりがな)、名、名(ふりがな)、TEL(携帯)、mail、住所、誕生日、SNSリンク、任意のURL、画像データ(顔写真)などの個人的な情報や、会社、会社(ふりがな)、役職、TEL(会社)、会社URL、会社住所、業種、設立年数、従業員数、エリア、資本金、売上高、会社のSNSリンク、任意のURL、会社の画像データ(会社ロゴ)などの提供者が従事する業種や提供者が所属する会社に関する従属関連情報が含まれる。また、提供者情報として登録される項目には、提供者IDや、アカウント名、パスワードなどのログイン情報、デバイストークン(端末を複数台所有する場合には複数登録可能)、提供者情報が登録された登録日時、提供者情報が更新された更新日時、プッシュ通知に関連する定型文情報や送信設定情報なども含まれる。なお、提供者情報として登録される項目は、これに限るものではなく、これらの一部であってもよく、他の項目を含むものであってもよい。
【0045】
図3に戻り、t4において提供者ログイン時処理において二回目以降のログイン時の場合には、t8に示すようにトップページを応答する。トップページでは、端末100への操作に応じて提供者情報(例えば、個人的な情報、従属関連情報、名刺情報など)の編集や削除などを行うか、プッシュ通知の内容を設定するかなどが選択可能となる。提供者情報の編集や削除などの操作が行われたときには、t9に示すように、提供者情報の編集/削除するための情報がサーバ200に送信される。サーバ200では、t10において、提供者情報更新処理が行われる。提供者情報更新処理では、提供者情報の編集/削除するための情報に応じて、提供者IDに対応する提供者情報(図4参照)を更新し、t11に示すように更新後の提供者情報を表示させるためのページを応答する。
【0046】
また、提供者情報を表示させるためのページでは、端末100への操作に応じて当該提供者のICカードや2次元バーコードを発行することが可能である。発行操作が行われたときには、t12に示すように、提供者が選択した発行する対象を特定するための発行要求情報がサーバ200に送信される。サーバ200では、t13において、発行処理が行われる。発行処理では、発行する対象が2次元バーコードである場合には、当該提供者IDの提供者情報を格納しているアドレスを特定可能とする2次元バーコードを生成し、当該2次元バーコードを表示させるためのページを応答する。一方、発行する対象がICカードである場合には、当該提供者IDの提供者情報を格納しているアドレスを特定可能な情報をICチップ搭載のICカードに書込用アプリを用いて書き込み、当該ICカードを提供者に発送する。これにより、提供者は、発行された2次元バーコードやICカードを用いて、提供したいユーザに対して自己の提供者情報(名刺情報など)を提供することが可能となる。なお、アドレスが書き込まれているICカードを生成して発送するものに限らず、提供者によりICカードが購入等されることにより、アドレスが書き込まれていないICカードを当該提供者に発送し、所定の手順に従って提供者に初期設定(アカウント作成、提供者情報登録、ICカードへのアドレスの書き込みなど、図3で示した一連の処理。あるいはICカードへのアドレスの書き込む発行処理のみ。)を行わせるものであってもよい。
【0047】
図5は、ユーザの端末100を用いて提供者の2次元バーコードを読み取るかICカードにかざすことにより、連絡先アプリ上において当該提供者の提供者情報(名刺情報の一部)を入力した表示状態とするまでの流れを説明するための図である。図5の横軸においては、ユーザの端末、サーバ200などの各構成を示し、縦軸においては、時間の経過に応じて各構成における処理内容などを示している。また、図6は、図5において示す処理の流れに対応するユーザの端末100の表示例を説明するための図である。
【0048】
まず、t20では、ユーザの端末100を用いて提供者の2次元バーコードを読み取るかICカードにかざすことにより、ブラウザを起動させて読み取った提供者のアドレスのページ要求をサーバ200に送信する。図6(a)は、ユーザの端末100を用いてICカードにかざした場合のユーザの端末100の表示例である。図6(a)に示されるように、画面下方に、「WEBサイト“・・・.com”を開く」(「・・・」はアドレスの文字列であるものとする)といったアイコンが表示されて、当該アイコンをクリックすることにより、ブラウザを起動させて読み取った提供者のアドレスのページ要求をサーバ200に送信する。なお、ユーザの端末100を用いて提供者の2次元バーコードを読み取った場合にも、図6(a)に示すアイコンが表示されて、当該アイコンをクリックすることによりブラウザを起動させてページ要求がサーバ200に送信されるものであってもよい。なお、アイコンの表示・クリックを要することなく、ユーザの端末100を用いて提供者の2次元バーコードを読み取るかICカードにかざすことにより、ブラウザを起動させて読み取った提供者のアドレスのページ要求をサーバ200に送信するようにしてもよい。
【0049】
図5に戻り、サーバ200は、t22に示すように、連絡先情報特定処理を行う。連絡先情報特定処理では、受信したアドレスに格納されている提供者情報のうち連絡先アプリに入力可能な予め定められている情報(例えば、名刺情報)を特定し、連絡先アプリを起動させて当該特定した情報を対応する項目毎に入力した表示状態とするための識別子(例えば、連絡先アプリにおける保存データ(保存形式)に対応する識別子であって受信した端末にて連絡先アプリを起動させる識別子。連絡先アプリを識別するための識別子でもある。)の連絡先情報を生成し、t23に示すように、許否設定画面のページ応答とともにページ要求元のユーザの端末100に送信する。サーバ200は、例えば連絡先情報の識別子生成時コードエディターなどを用いて連絡先情報を項目毎に構築し、連絡先情報を指定の識別子として作成・修正・保存・更新を行う。提供者情報のうち連絡先アプリに入力可能な情報の種類は予め定められている。なお、連絡先情報は、ユーザの端末からのアクセスがあったときに生成するものに限らず、提供者情報が登録・更新されたときに生成して提供者情報のひとつの情報として記憶し、ユーザの端末からのアクセスがあったときに読み出されるものであってもよい。
【0050】
ユーザ端末100では、t24に示されるように、ブラウザ上において許否設定画面を表示する。許否設定画面とは、提供者から以降において発信される情報を継続的に受信するか否かを設定するための画面である。図6(b)は、ユーザの端末100における許否設定画面の表示例である。許否設定画面では、図6(b)に示されるように、「連絡先をダウンロードします。」といったメッセージに加えて、「今後、提供者から提供される情報を受信できますが、許可してよろしいですか?」といったメッセージとともに、「許可する」アイコンと、「許可しない」アイコンとを含むウインドウが表示される。ユーザ端末100において「許可する」アイコンおよび「許可しない」アイコンのいずれかが選択されたときには、t25に示すように、許否を特定するための許否情報がサーバ200に送信される。このとき、「許可する」アイコンが選択されたときには、以降において提供者からの情報を受信するために、当該端末100を特定するためのデバイストークンもサーバ200に送信される。なお、「許可する」アイコンが選択されたときには、ユーザの端末100のGPS112により特定される現在の位置情報(緯度、経度を特定する情報)もサーバ200に送信されるようにしてもよい。
【0051】
サーバ200では、t26に示すように許否設定処理が行われる。許否設定処理では、許否情報に基づいて許可された場合に、以降において提供者からのプッシュ通知を発信可能とするために、提供者IDに対応させて連絡先情報を受信したユーザの端末100のデバイストークンを記憶する。また、許否設定処理では、当該デバイストークンに対応させて、デバイストークンを受信した日時(提供者情報を提供した日時でもある)や、位置情報を受信している場合には当該位置情報を記憶する。なお、許否設定処理では、許可されなかった場合には何ら処理をしない。
【0052】
図7は、提供者に対して許可したことによりプッシュ通知可能となっているユーザを特定するためのプッシュ通知可能ユーザ特定用テーブルの一例を説明するための図である。プッシュ通知可能ユーザ特定用テーブルは、サーバ200のストレージの所定領域に格納されている。プッシュ通知可能ユーザ特定用テーブルは、図7に示すように、提供者ID毎に、当該提供者からのプッシュ通知を許可したユーザの端末のデバイストークン、日時、および、位置情報などが記憶更新される。なお、提供者からのプッシュ通知を許可したユーザの端末のデバイストークン、日時、および、位置情報などの情報は、プッシュ通知可能ユーザ特定用テーブルとして格納されるものに限らず、当該提供者のアドレスに対応させて格納されているものであってもよい。
【0053】
図5に戻り、サーバ200は、許否設定処理を行った後に、t27に示すように、ダウンロード演出用のページ応答をユーザの端末100に送信する。これにより、ユーザ端末100では、t28に示されるように、ブラウザ上において許否設定画面からダウンロード演出用画面に切り替えられる。ダウンロード演出用画面とは、提供者の連絡先をダウンロードしていることを視覚的に分かり易く報知するための演出を行う画面である。図6(c)は、ユーザの端末100におけるダウンロード演出用画面の表示例である。図6(c)に示されるように、提供者の「株式会社AAA 役職BBB、氏名CCDD」などの提供者情報を含む名刺を模した名刺画像が画面上部に大きく表示され、この名刺画像が徐々に縮小しながら画面下部に表示されている連絡先アプリを起動するためのアイコンに対応するアイコン画像に入っていくような演出(点線の矢印参照)が行われる。ダウンロード演出は、所定時間(例えば、1.5秒)に亘って行われた後、ブラウザが閉じられるとともにt29に示されるように連絡先アプリ表示処理が行われる。
【0054】
連絡先アプリ表示処理では、t23において受信している連絡先情報(連絡先情報の識別子)に基づいて、当該連絡先情報の識別子を端末のオペレーティングシステムが識別しファイルアソシエーションを介し連絡先アプリを起動させて、当該連絡先アプリにおいて連絡先を登録するときの連絡先登録画面にて受信している連絡先情報が各々対応する項目欄に入力された状態で表示するための処理(連絡アプリにて保存はされていない状態)が行われる。なお、連絡先アプリ表示処理は、連絡先情報(連絡先情報の識別子)を受信したときに行うものであってもよい。この場合には、連絡先情報(連絡先情報の識別子)を受信したことを契機としてユーザの端末100にて連絡先アプリを起動させて、当該連絡先アプリにおいて連絡先を登録するときの連絡先登録画面にて受信している連絡先情報が各々対応する項目欄に入力する一方で、当該連絡先登録画面よりもブラウザの画面を上位レイヤで表示するようにし、ダウンロード演出終了後にブラウザが閉じられることにより下位レイヤの連絡先アプリの連絡先登録画面が表示されるようにしてもよい。
【0055】
図6(d)および図6(e)は、連絡先アプリ表示処理による連絡先登録画面の表示例である。なお、図6(e)は、図6(d)の画面から下方にスワイプ操作等したときの表示例である。図6(d)および図6(e)に示されるように、連絡先アプリの連絡先登録画面における各項目に対して、連絡先情報に基づいて、画像や、氏名、連絡先、勤務先、その他の情報が入力された状態で表示される。サーバ200から送信される連絡先情報は、図6(d)および図6(e)に示すように、連絡先アプリにおいて入力可能な各項目に対して、提供者が保存している情報を特定可能となるように構成されている。
【0056】
また、図6(e)に示されるように、連絡先アプリの「新規連絡先を作成」アイコンや、「既存の連絡先に追加」アイコンが表示され、これらのアイコンを操作することにより連絡先アプリにおいて利用可能なデータとして保存されて、以降において連絡先アプリにおいて利用可能となる。2次元バーコードやICカードを用いてユーザの端末に提供される提供者情報は、図4で示した提供者情報のうちの一部の連絡先情報となる。
【0057】
本実施形態における情報提供システムでは、提供者からの連絡先情報を受信したユーザのうち図6(b)で許可したユーザに対して、当該提供者は任意のタイミングで任意の情報をプッシュ通知可能となる。また、許可したユーザが提供者として提供者情報を登録している場合には、当該ユーザの提供者情報をプッシュ通知の通知先の絞り込みに用いることができる。以下においては、図8および図9を参照して、提供者がプッシュ通知する内容を設定し、プッシュ通知されるまでの流れを説明する。図8の横軸においては、提供者の端末、サーバ200などの各構成を示し、縦軸においては、時間の経過に応じて各構成における処理内容などを示している。図9は、図8において示す処理の流れに対応する提供者の端末100の表示例を説明するための図である。
【0058】
t30~t33までは、図3のt1~t4までの流れと同じである。つまり、提供者の端末からのページ要求に応じて所定のログイン画面のページを応答し、提供者の端末からのログイン情報に応じて提供者ログイン時処理が行われる。なお、図8では、プッシュ通知する内容を設定する場面であるため、少なくとも二回目以降のログインとし、t34ではトップページを応答し、当該トップページにおいてプッシュ通知の内容を設定する操作が行われたものとする。プッシュ通知の内容を設定する操作が行われたときには、t35に示すように、プッシュ通知設定開始情報がサーバ200に送信される。サーバ200では、t36において、プッシュ通知設定用のページを応答する。これにより、t37に示すように、提供者の端末100には、プッシュ通知設定画面が表示される。
【0059】
図9(a)は、提供者の端末100におけるプッシュ通知設定画面のトップページの表示例である。図9(a)に示されるように、「プッシュ通知設定」という表題の下方に、送信先を設定するための「送信先設定」欄、通知する文章やデータなどの内容を設定するための「通知内容設定」欄、および、通知する日時を設定するための「通知日時設定」欄が表示される。
【0060】
プッシュ通知設定画面では、「送信先設定」欄、「通知内容設定」欄、および、「通知日時設定」欄などへの送信先、通知内容、および、通知日時を設定するための提供者からの操作に応じた設定関連情報が、t38に示されるようにサーバ200に送信される。サーバ200では、t39において、設定関連情報に応じた情報の抽出などを行って当該情報を特定可能となるページなどを応答する。これにより、t40に示すように、提供者の端末100には、提供者からの操作に対応する画面が表示される。
【0061】
例えば、図9(a)に示される「送信先設定」欄には、「条件を絞って検索」アイコン、「フレンドリストから選択」アイコン、「許可時情報から選択」アイコン、および、現在送信先として設定(選択)されている送信先リストなどが表示される。「条件を絞って検索」アイコンは、連絡先情報受信時において提供者へのデバイストークンを許可したユーザであって当該ユーザ自身が提供者として登録しているユーザのうちから、当該ユーザが提供者として登録している提供者情報を活用して、絞り込む条件を設定して、その条件に合致するユーザを検索するためのアイコンである。これらのアイコンなどへの操作に応じた設定関連情報がサーバ200に送信され、サーバ200から設定関連情報に応じた情報などを含むページが応答されてくる。サーバ200から設定関連情報に応じた情報などを含むページには、図9に示す画面の他にも以下で説明する画面などが含まれる。
【0062】
「条件を絞って検索」アイコンが操作されたときには、プッシュ通知設定画面に重畳して、図4で示した項目(連絡先情報に含まれない項目を含む)のうち条件とする項目を選択可能な第1のモーダルウインドウが表示される。第1のモーダルウインドウでは、例えば、図4で示した項目を選択可能とするプルダウンが表示され、これらのうちから対象とする項目を選択し、当該選択した項目に対応する条件を選択可能とするプルダウンが表示され、これらのうちから対象とする条件を選択する。例えば「業種」の項目が選択されると、「製造業」「建設業」「運輸交通業」「商業」…などといった一般的な業種の大分類から選択可能とするプルダウンが表示され、「建設業」が選択されると、サーバ200は、提供者に対して許可したユーザのうちから、当該ユーザ自身の提供者情報(例えば、個人的な情報、従属関連情報、名刺情報)に基づいて、「業種」に「建設業」を登録しているユーザを抽出して提供者の端末に応答するための処理を行う。また、「資本金」の項目が選択されると、「100万円未満」「100万円~1000万円未満」「1000万円~3000万円未満」などといった資本金の大分類を選択可能とするプルダウンが表示され、「1000万円~3000万円未満」が選択されると、サーバ200は、提供者に対して許可したユーザのうちから、当該ユーザ自身の提供者情報(名刺情報)に基づいて、「資本金」が「1000万円~3000万円未満」に該当する額を登録しているユーザを抽出して提供者の端末に応答するための処理を行う。なお、項目を一つ選択して検索するものに限らず、複数の項目を選択していずれの項目にも合致するユーザを抽出可能としてもよく、複数の項目を選択していずれかの項目に合致するユーザを抽出可能としてもよい。
【0063】
「フレンドリストから選択」アイコンは、連絡先情報受信時において提供者へのデバイストークンを許可したユーザであって当該ユーザ自身が提供者として登録しているユーザのうち、プッシュ通知設定を行っている提供者のデバイストークンを許可しているユーザ、つまり相互にデバイストークンを許可しているユーザを抽出するアイコンである。「フレンドリストから選択」アイコンが操作されたときに、サーバ200は、相互にデバイストークンを許可しているユーザを抽出して、プッシュ通知設定画面に重畳して抽出したユーザを含む第2のモーダルウインドウを表示するための処理を行う。第2のモーダルウインドウでは、例えば、抽出されたユーザが列挙表示される。
【0064】
「許可時情報から選択」アイコンは、連絡先情報受信時において提供者へのデバイストークンを許可したユーザのうち、許可したときの日時や位置に基づいてユーザを抽出するためのアイコンである。「許可時情報から選択」アイコンが操作されたときには、プッシュ通知設定画面に重畳して、許可時情報を選択可能な第3のモーダルウインドウが表示される。第3のモーダルウインドウでは、例えば、日時と位置とのいずれで検索するかを選択可能とするプルダウンが表示され、当該選択した内容に対応する条件を選択可能とするプルダウンが表示され、これらのうちから対象とする条件を選択する。例えば「日時」が選択されると、「年」「月」「日」「時」「分」「午前」「午後」などに対応する値を選択可能とするプルダウンが表示され、サーバ200は、日時の情報に基づいて、許可した日時として選択された値に合致するユーザを抽出して提供者の端末に応答するための処理を行う。また、「位置」が選択されると、地図画像に重畳させて選択可能な「位置」(登録されている位置情報に基づく)を特定可能なマーク画像が表示され、サーバ200は、位置情報に基づいて、選択されたマーク画像の位置に合致するユーザを抽出して提供者の端末に応答するための処理を行う。なお、日時および位置のいずれをも選択していずれの項目にも合致するユーザを抽出可能としてもよく、日時および位置のいずれをも選択していずれかの項目に合致するユーザを抽出可能としてもよい。
【0065】
第1~第3のモーダルウインドウでは、抽出されたユーザのうち、自身が提供者である場合には、当該ユーザの姓名が表示されるようにしてもよく、これに替えてあるいは加えて会社など他の項目が表示されるようにしてもよく、自身が提供者でない場合には、ユーザのデバイストークンや、許可した日時、位置などを特定可能な情報が表示されるようにしてもよい。また、抽出したユーザのうちから、さらに実際の送信先とするか否かを選択できる(例えば、送信しない旨選択できるなど)ようにしてもよい。第1~第3のモーダルウインドウ各々において決定操作などが行われると、モーダルウインドウが非表示となり、図9の送信先リストに現在送信先として設定(選択)されているユーザとして追加表示される。送信先リスト内においても、抽出されたユーザがモーダルウインドウ内での表示と同様の態様で表示され、さらに実際の送信先とするか否かを選択できるようにしてもよい。
【0066】
「通知内容設定」欄には、「定型文編集」アイコン、「定型文1」アイコン、「定型文2」アイコン、「定型文3」アイコン、通知内容を表示・更新するための通知内容欄、および、データを添付するための「添付データ選択」アイコンなどが表示される。
【0067】
「定型文編集」アイコンが操作されたときには、提供者が予め作成・記憶させている定型文(初期のデフォルトの定型文を含む)を編集するための定型文編集画面に遷移する。図9(b)は、提供者の端末100における定型文編集画面の表示例である。定型文編集画面では、図9(b)に示されるように、「定型文編集」という文字列の下方に、定型文1欄、定型文2欄、定型文3欄、および、「更新」アイコンが表示される。定型文1~3欄には、各々、題名や、定型文のテキストなどが表示され、欄内への操作に応じてテキストを編集可能となる。定型文は、提供者ID毎の定型文情報として記憶される。編集が完了すると、「更新」アイコンを選択することにより、定型文が更新されて図9(a)に遷移する。
【0068】
「定型文1」アイコン、「定型文2」アイコン、「定型文3」アイコンのいずれかが操作されたときには、操作されたアイコンに対応する定型文(サーバ200から受信)が下方の通知内容欄に表示される。また、通知内容欄内への操作に応じて、通知内容を編集したり、定型文を用いずに直接通知内容を入力したりすることができる。「添付データ選択」アイコンを操作することにより、添付するデータを選択するためのウインドウが表示されて、添付するデータを選択可能となる。
【0069】
「通知日時設定」欄には、「年」「月」「日」「時」「分」に対応する値を選択可能とするプルダウンが表示され、通知する日時を設定可能となる。各種設定を完了させた後に「送信予約」アイコンを操作することにより、設定内容に関する確認画面に遷移する。図9(c)は、提供者の端末100における確認画面の表示例である。確認画面では、図9(c)に示されるように、設定された送信日時、送信先の一覧、送信内容、および、添付データのファイル名などが表示される。その上で、「送信設定」アイコンが操作されると、t41に示すように、設定された内容を特定するための送信設定情報がサーバ200に送信される。サーバ200では、t42において、送信設定情報に応じた情報をプッシュ通知設定情報として更新・記憶し、t43において、プッシュ通知設定が完了した旨のページを応答する。また、サーバ200では、t44に示すように、設定した通知日時が到来したと判定したときに、プッシュ通知設定情報に基づく通知内容を送信先となるユーザの端末に送信する。これにより、提供者からの情報提供を許可したユーザの端末に、提供者が設定した日時に設定した通知内容がプッシュ通知される。一方、図9(c)において「戻る」アイコンが操作されたときには、プッシュ通知設定画面に戻って再び設定を行うことができる。なお、一旦設定したプッシュ通知設定情報は、提供者からの操作に応じて削除・更新可能であるものとする。
【0070】
本実施形態では、提供者からの連絡先情報を受信したユーザのうち図6(b)で許可したユーザの特定処理を効率化するために、例えば、提供者IDに対応させて登録されるデバイストークンとともに当該デバイストークンを送信したユーザの提供者IDを登録する。図7においては、例えば、提供者ID「A」に対応するデバイストークン「yyyyy…」とともに当該デバイストークンに対応する提供者ID「Y」が登録されている。また、新たな提供者から提供者情報が登録される際(提供者IDが発行される際)にも、他のいずれかの提供者に対応して当該提供者からのデバイストークンが許可したユーザのデバイストークンとしてすでに登録されている場合には、当該デバイストークンとともに当該提供者の提供者IDを登録する。以下では、これらの処理内容について説明する。
【0071】
図10は、図3のt4や図8のt33で説明した提供者ログイン時処理の一部を説明するためのフローチャートである。ステップS01では、受信したログイン情報に基づいて提供者として初回ログイン時であるか否かを判定する。ステップS01において初回ログイン時であると判定されたときには、ステップS02において当該提供者の提供者IDおよびアドレスを発行するとともに、情報登録用のページを応答する。
【0072】
ステップS03では、発行した提供者IDに対応させて、当該提供者の端末のデバイストークンを記憶する。ステップS04では、受信したデバイストークンが、図7のプッシュ通知可能ユーザ特定用テーブルにユーザのデバイストークンとしてすでに登録されているか否かを判定する。ステップS04においてすでに登録されていると判定されたときには、ステップS05において図7のプッシュ通知可能ユーザ特定用テーブルに登録されているデバイストークンに今回発行された提供者IDを対応させて記憶する。
【0073】
一方、ステップS04において登録されていると判定されなかったときにはそのまま提供者ログイン時処理を終了する。また、ステップS01において初回ログイン時であると判定されなかったときには、ステップS06においてログイン時のトップページを応答して提供者ログイン時処理を終了する。
【0074】
図11は、図5のt26で説明した許否設定処理の一部を説明するためのフローチャートである。ステップS11では、許否情報として許可する旨の情報を受信したか否かを判定する。ステップS11において許可する旨の情報を受信したと判定されたときには、ステップS12において図7のプッシュ通知可能ユーザ特定用テーブルのうち連絡先情報元の提供者の提供者IDに対応させて、受信したデバイストークン、日時、位置情報などを記憶する。
【0075】
ステップS13においては、受信したデバイストークンが、図4で示すいずれかの提供者のデバイストークンとしてすでに登録されているか否かを判定する。ステップS13においてすでに登録されていると判定されたときには、ステップS14において図7のプッシュ通知可能ユーザ特定用テーブルに登録したデバイストークンに、当該デバイストークンを登録している提供者IDを対応させて記憶する。
【0076】
一方、ステップS13において登録されていると判定されなかったとき、および、ステップS11において許可する旨の情報を受信したと判定されなかったときには、そのまま許否設定処理を終了する。
【0077】
図12は、図10のステップS05や図11のステップS14において図7のプッシュ通知可能ユーザ特定用テーブルが更新されたときの一例を示している。図12(a)では、例えば、図7で示したプッシュ通知可能ユーザ特定用テーブルの状態において、提供者ID「E」(すでに提供者情報を登録しているものとする)がデバイストークン「eeeee…」の端末を用いて、提供者ID「D」の連絡先情報を受信して許可したときに図11のステップS14において更新されたときの状態を示している。図12(a)に示すように(特にグレーで示した部分)、提供者ID「D」に対応させて、提供者ID「E」のデバイストークン「eeeee…」、日時、位置情報に加えて提供者IDとして「E」が記憶される。これにより、提供者ID「D」がプッシュ通知設定を行う際に、提供者ID「E」や「S」などの特定を効率化できる。また、提供者ID「E」や「S」などが登録している提供者情報を参照して条件を絞って検索を行うことができる。
【0078】
図12(b)では、例えば、図12(a)で示したプッシュ通知可能ユーザ特定用テーブルの状態において、提供者ID「A」や「D」に対応してすでに登録されているデバイストークン「xxxxx…」の端末を用いてユーザが提供者(提供者ID「X」)として初回ログイン(提供者情報を新たに登録)したときに図10のステップS05において更新されたときの状態を示している。図12(b)に示すように(特にグレーで示した部分)、提供者ID「A」や「D」などに対応させてすでに記憶されているデバイストークン「xxxxx…」に対応させて、新たに発行された提供者ID「X」が記憶される。これにより、提供者ID「A」や「D」などがプッシュ通知設定を行う際に、新たな提供者ID「X」の特定を効率化できる。また、新たな提供者ID「X」が登録している提供者情報を参照して条件を絞って検索を行うことができる。
【0079】
<上記実施形態による効果の一例>
(1) 上記実施形態の情報提供システムにおけるサーバ200は、図5のt21に示すようにアドレスへのページ要求に応じて、t23に示すように当該アドレスに対応する提供者IDの連絡先情報を送信することにより、図6(d)などに示すようにページ要求元のユーザの端末において連絡先アプリを起動させて連絡先情報が対応する項目に入力されて保存可能な表示状態にすることができる。これにより、ユーザの端末の連絡先アプリを効率的に有効活用して提供者の連絡先情報を提供でき、かつユーザによる入力操作などの手間を要することなく連絡先アプリで保存して利用可能とすることができる。
【0080】
(2) また、サーバ200は、図5のt26や図11のステップS12に示すように、アドレスへのページ要求受信の際にユーザの端末を識別するためのデバイストークンを受信している場合に、提供者IDに対応させて記憶し、提供者からの要求に応じてデバイストークンから識別されるユーザの端末に提供者からの通知内容を表示させることができる。これにより、提供者のタイミングで任意の通知内容をユーザに発信できるため、提供者の利便性を向上させることができる。
【0081】
(3) また、サーバ200は、図5のt23において許否設定画面のページを応答することにより、提供者からの通知内容の提供を許可するか否かの設定をユーザの端末において行わせることができ、図5のt25、t26、図11などに示されるように、許可設定したユーザの端末から送信されるデバイストークンを提供者IDに対応付けて記憶する。これにより、ユーザの意に反して提供者からの通知内容が一方的に提供されてしまうことを防止できる。
【0082】
(4) また、提供者からの要求は、当該要求に応じて提供する通知内容を特定するための情報であって、例えば、定型文を指定する設定関連情報や、直接通知内容を入力したときの設定関連情報などが含まれる。これにより、要求の際に提供したい通知内容を送信することとなるため、提供者の利便性を向上させることができる。
【0083】
(5) また、提供者からの要求は、提供者IDに対応するデバイストークンのうち、送信先を設定するための設定関連情報が含まれる。これにより、要求の際に通知内容を送信するユーザの端末を選択できるため、提供者の利便性を向上させることができる。
【0084】
(6) また、サーバ200が管理する提供者情報には、提供者が従事する業種あるいは提供者が所属する会社に関する複数種類の従属関連情報(名刺情報)が含まれており、サーバ200は、アドレスのページ要求元のユーザの端末を所有するユーザが、デバイストークンに基づいて、複数の提供者のいずれかであるときに、当該ユーザの端末のデバイストークンと、当該提供者の提供者ID・アドレスとを関連付けて記憶し、提供者からの要求は、複数種類の従属関連情報のうちの少なくともいずれかの項目に関する条件を指定するための条件情報(例えば、図9(a)において送信先を設定する際に名刺情報の項目を選択して条件設定するときの設定関連情報など)を含み、サーバ200は、提供者の提供者IDなどに対応するデバイストークンのうち、当該デバイストークンに関連付けて記憶されている提供者IDの複数種類の従属関連情報に基いて、条件情報により指定された条件に合致するデバイストークンの端末を通知内容の提供先の端末として特定する。これにより、従属関連情報を有効活用して、条件情報により指定された条件に合致するデバイストークンの端末を提供先に設定できる。このため、提供者が送信する通知内容に応じて、従属関連情報に基づいて送信したいユーザの端末を絞り込むことができ、提供者の利便性を向上させることができる。
【0085】
(7) また、サーバ200は、連絡先情報を提供した日時・場所(位置)を特定する情報を記憶し、提供者からの要求は、日時・場所(位置)を特定する情報のうちの少なくともいずれかの種類に関する条件を指定するための条件情報(例えば、図9(a)において送信先を設定する際に日時・位置を選択して条件設定するときの設定関連情報など)を含み、サーバ200は、提供者の提供者IDに対応するデバイストークンのうち、日時・場所(位置)を特定する情報に基いて条件情報により指定された条件に合致するデバイストークンの端末を通知内容の提供先の端末として特定する。これにより、連絡先情報を提供した日時・場所の情報を有効活用して、条件情報により指定された条件に合致するデバイストークンの端末を提供先に設定できる。このため、提供者が送信する通知内容に応じて、連絡先情報を提供した日時・場所の情報に基づいて送信したいユーザの端末を絞り込むことができ、提供者の利便性を向上させることができる。
【0086】
(8) また、サーバ200は、図5のt27、図6(c)に示すように、連絡先情報の受信に関するダウンロード演出画像を表示させた後に、連絡先情報をユーザの端末に表示させる。これにより、連絡先情報を受信していることをユーザに把握させた後に、連絡先情報が表示されるため、ユーザに状況を分かり易くすることができる。
【0087】
(9) また、図6(e)に示すように、連絡先情報が表示されている状態は、連絡先アプリにおいて未だ記憶されていない記憶前の状態である。これにより、連絡先情報を確認することなく連絡先アプリにおいて利用可能となるように記憶されてしまうことを防止できる。
【0088】
(10) また、ユーザの端末に送信される連絡先情報は、起動させたい連絡先アプリを識別・起動させるための識別子の情報である。これにより、連絡先情報を受信したユーザ端末において連絡先アプリを起動させて連絡先情報が入力されて記憶可能な表示状態とすることができる。
【0089】
<変形例>
以上説明した実施形態の変形例などを以下に列挙する。
【0090】
(1) 上記実施形態において、連絡先情報として送信される情報は、提供者により登録された提供者情報のうち連絡先アプリに登録可能な項目に対応する情報である。しかし、連絡先情報として送信される情報は、これに限らず、提供者により登録された提供者情報であって、連絡先アプリに登録可能な項目のうちから提供者が選択した項目に対応する情報としてもよい。
【0091】
(2) 上記実施形態においては、提供者のアドレスを特定するための媒体として、2次元バーコードや、ICチップを例示したが、これに限らず、近距離無線通信を行うことが可能な媒体であればよく、さらには、媒体を用いてアドレスを特定するものに限らず、アドレスを、例えば電子メールやチャットアプリなどで送信することにより、遠隔においてアドレスを特定可能とするものであってもよい。
【0092】
(3) 上記実施形態においては、ユーザ(の端末)と提供者(の端末)とが同一であることを、端末のデバイストークンを用いて判定する例について示したが、これに限らず、端末が電話機能を有する端末においては電話番号を用いて判定するようにしてもよく、端末がメール機能を有する端末においては登録しているメールアドレスを用いて判定するようにしてもよい。この場合、図5のt25において許可するときには電話番号やメールアドレスを送信してサーバ200に対応付けて記憶させるようにしてもよい。
【0093】
(4) 上記実施形態における通知内容としては、例えば、連絡先情報を受信いただいたことへの感謝を表す内容や、提供者が個人的あるいは業務においてアピール・周知したい内容など、様々な内容が想定される。また、上記実施形態においては、提供者がプッシュ通知設定を行うことによりプッシュ通知が発信可能となる例について示したが、これに限らず、例えば、前述の連絡先情報を受信いただいたことへの感謝を表す内容など特定の内容のプッシュ通知については連絡先情報を受信いただいたときから所定期間内(例えば、6時間後、翌日、1週間後など)に予め設定している通知内容が自動的に送信されるようにしてもい。例えば、提供者が連絡先情報を送信した翌日に自動送信を設定している場合、提供者が予め設定している情報であって、例えばお礼メッセージや特定の情報(例えば、SNSリンク、あるいは、連絡先情報に含まれていない提供者情報(業種、会社のSNSリンクなど))が、連絡先情報を受信しかつデバイストークンを許可したユーザの端末へ自動的に送信されるようにしてもよい。
【0094】
(5) 上記実施形態では、図5および図6において、許否設定画面を表示させて許否設定を行わせた後に、連絡先アプリの画面を表示させる例について説明したが、これに限らず、例えば、連絡先アプリの画面を表示させて保存等を行わせた後に、許否設定画面を表示させて許否設定を行わせるようにしてもよく、この場合、連絡先アプリの画面を表示させて保存した場合にのみ許否設定画面を表示させて許否設定を行わせるようにしてもよい。これにより、連絡先情報を保存しないユーザに対してまで無駄に許否設定画面を表示させてしまうことを防止できる。
【0095】
(6) 上記実施形態においては、所定のアプリケーションとして、連絡先アプリを例示したが、端末にインストールされているあるいはされ得るアプリであればこれに限らず、例えば、予定を管理するスケジュール管理アプリであってもよい。また、ICカードや2次元バーコードを用いて提供する所定提供情報として、連絡先情報を例示したが、これに限らず、スケジュール管理アプリに入力する予定を特定するための予定情報であってもよい。また、提供者は、例えばスポーツジムや飲食店を運営する運営者であって、予定情報として店舗の休日や、営業時間、イベント、割引日などを含む情報を提供し、プッシュ通知内容としてイベント紹介や特売日などを含む情報を提供するものなどであってもよい。この場合、提供者は、自己の予定情報を提供したいユーザに対して2次元バーコードをユーザの端末100で読み取らせるか、ICカードにユーザの端末100をかざさせることにより、当該端末100においては、ブラウザを起動させて読み取った情報から特定されるアドレスにアクセスすることによりサーバ200と通信して、当該アドレスにおいて管理されている当該提供者の予定情報を受信し、当該端末100のスケジュール管理アプリを起動させて予定情報に基づき当該提供者に関する予定情報がスケジュール管理アプリ上のカレンダーの日付・曜日に対応させて入力された表示状態となるようにしてもよい。
【0096】
(7) 上記実施形態におけるサーバ200は、連絡先アプリに対応する識別子となる連絡先情報を送信することにより、ユーザの端末において連絡先アプリを起動させて連絡先情報が入力された表示状態とする例について説明した。しかし、これに限らず、例えば、識別子が連絡先アプリに対応する識別子ではない連絡先情報を送信する場合には、当該連絡先情報と、連絡先アプリを起動させて当該連絡先情報を読み込ませるためのコマンドを送信することにより、ユーザの端末において連絡先アプリを起動させて連絡先情報が入力された表示状態とするようにしてもよい。
【符号の説明】
【0097】
1 情報提供システム、2 ネットワーク、100 端末、200 サーバ。
【要約】
【課題】手元端末のアプリケーションや機能を効率的に有効活用して情報を提供する、情報提供装置、および、方法を提供することである。
【解決手段】ユーザの端末から送信される提供者識別情報に応じて、当該提供者識別情報から識別される情報提供者が提供する所定提供情報を特定し、所定提供情報を含む情報を提供者識別情報送信元のユーザの端末に送信することにより、当該ユーザ端末において所定のアプリケーションを起動させて所定提供情報を記憶可能な表示状態とするための処理を行う。
【選択図】図6
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12