(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-27
(45)【発行日】2023-10-05
(54)【発明の名称】油中水型固形化粧料
(51)【国際特許分類】
A61K 8/02 20060101AFI20230928BHJP
A61K 8/89 20060101ALI20230928BHJP
A61K 8/37 20060101ALI20230928BHJP
A61K 8/31 20060101ALI20230928BHJP
A61K 8/92 20060101ALI20230928BHJP
A61K 8/35 20060101ALI20230928BHJP
A61K 8/40 20060101ALI20230928BHJP
A61Q 17/04 20060101ALI20230928BHJP
A61Q 1/00 20060101ALI20230928BHJP
【FI】
A61K8/02
A61K8/89
A61K8/37
A61K8/31
A61K8/92
A61K8/35
A61K8/40
A61Q17/04
A61Q1/00
(21)【出願番号】P 2019529804
(86)(22)【出願日】2018-07-13
(86)【国際出願番号】 JP2018026511
(87)【国際公開番号】W WO2019013329
(87)【国際公開日】2019-01-17
【審査請求日】2021-07-02
(31)【優先権主張番号】P 2017137661
(32)【優先日】2017-07-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000001959
【氏名又は名称】株式会社 資生堂
(74)【代理人】
【識別番号】100092901
【氏名又は名称】岩橋 祐司
(72)【発明者】
【氏名】久保田 俊
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 由紀子
(72)【発明者】
【氏名】松田 崇志
(72)【発明者】
【氏名】新家 万葉
(72)【発明者】
【氏名】新井 智大
【審査官】▲高▼ 美葉子
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-137900(JP,A)
【文献】特開2003-063919(JP,A)
【文献】特開2005-314258(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K8/00-8/99
A61Q1/00-90/00
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワックスにより固化される油中水型固形化粧料において、
ドデカメチルシクロヘキサシロキサンを含み、連続油相を形成する連続相油と、
前記連続相油に相溶するワックス5~30質量%と、
紫外線吸収剤3~40質量%と、水相5~50質量%と、
を含み、
紫外線吸収剤は油相全量中10~30質量%であり、
連続相油中、
6cs以下の低分子量ジメチルポリシロキサンが50質量%以上であり、
ワックスを溶解した連続相油に対し、紫外線吸収剤を含む油相滴と水相滴が、それぞれ別個に分散していることを特徴とする油中水型固形化粧料。
【請求項2】
請求項1に記載の化粧料において、油分中、25℃1気圧で液状であるエステル、ベンゼン環を化学構造内に含有する有機変性シリコーン、及び/または1気圧で沸点が300℃以下である炭化水素油を含み、該油分の含有量が各々30質量%以下であることを特徴とする油中水型固形化粧料。
【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
本出願は、2017年 7月14日付け出願の日本国特許出願2017-137661号の優先権を主張しており、ここに折り込まれるものである。
【技術分野】
【0002】
本発明は油中水型固形化粧料、特にその油相固化機構の改良に関する。
【背景技術】
【0003】
水性成分を配合したスティック状口紅等に代表される油中水型固形化粧料は、連続油相中でワックスが網目状に固化、あるいは、油性ゲル化剤がネットワーク構造を形成することにより固形化したものである。
しかしながら、水性成分を配合した油中水型固形化粧料は、経時安定性に問題があり、型崩れだけでなく、組成物中の成分が化粧料外面に吹き出るようににじみ出る、いわゆる発汗現象が生じやすい。この発汗現象は、油相の固化剤としてワックスを用いた場合に顕著であり、水を配合しない油性固形化粧料にも見られる現象であるが、その発生機構については未だ不明な点も多い。
ワックスを固化剤に用いた油性固形化粧料、或いは油中水型固形化粧料には、特許文献1~5に示されるようなものがあるが、良好な使用感を維持しつつ、発汗抑制に代表される安定性を得ることは困難であった。
特に、紫外線吸収剤を配合すると、紫外線防御効果も図られるという利点を有する一方で発汗現象を生じやすくなるため、有効な対策の開発が期待されていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開平9-20620
【文献】特開2003-63919
【文献】特開2005-314258
【文献】特開2005-314257
【文献】特開2014-129274
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は前記従来技術に鑑みなされたものであり、その解決すべき課題は、紫外線吸収剤を含みワックスによって固化されるタイプであって、発汗現象を生じにくく、使用感にも優れる油中水型固形化粧料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前述したように、油性固形化粧料及び油中水型固形化粧料において発汗が生じるメカニズムは十分には解明されていないが、ワックスを除く連続油相の均一性は高い方が良いと考えられていた。それゆえ、紫外線吸収剤を配合する場合には、紫外線吸収剤が連続相油に均一に溶解したまま固化するように、連続相油の油分組成を工夫するのが常識であった。
これに対し、本発明者は鋭意検討を行った結果、固化時にワックスが網目状構造を形成することなく、さらに、紫外線吸収剤が油滴として連続相油から分離した油性固形化粧料が、意外にも発汗を生じにくいことを見出した。そして、水相成分を添加して油中水型固形化粧料とした場合には、紫外線吸収剤を高配合しても使用感(特に、油っぽさのなさ)に優れることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0007】
すなわち、本発明は以下を包含する。
[1] ワックスにより固化される油中水型固形化粧料において、
有機変性シリコーンを含み、連続油相を形成する連続相油と、
前記連続相油に相溶するワックスと、
紫外線吸収剤と、水相と、
を含み、ワックスを溶解した連続相油に対し、紫外線吸収剤を含む油相滴と水相滴が、それぞれ別個に分散していることを特徴とする油中水型固形化粧料。
[2] 前記[1]記載の化粧料において、
水相は、化粧料全量中5~50質量%であることを特徴とする油中水型固形化粧料。
[3] 前記[1]または[2]記載の化粧料において、連続相油中、直鎖シリコーン油が50質量%以上であることを特徴とする油中水型固形化粧料。
[4] 前記[1]~[3]のいずれかに記載の化粧料において、連続油相中、紫外線吸収剤は、化粧料全量中3~40質量%であることを特徴とする油中水型固形化粧料。
[5] 前記[1]~[4]のいずれかに記載の化粧料において、油分中、25℃1気圧で液状であるエステル、ベンゼン環を化学構造内に含有する有機変性シリコーン、及び/または1気圧で沸点が300℃以下である炭化水素油を含み、該油分の含有量が各々30質量%以下であることを特徴とする油中水型固形化粧料。
[6] ワックスにより固化される油中水型固形化粧料において、
有機変性シリコーンを含み、連続油相を形成する連続相油と、
前記連続相油に相溶するワックスと、
紫外線吸収剤と、水相と、
を含み、紫外線吸収剤は、化粧料全量中3~40質量%であることを特徴とする油中水型固形化粧料。
[7] 前記[6]記載の化粧料において、
水相は、化粧料全量中5~50質量%であることを特徴とする油中水型固形化粧料。
[8] 前記[6]または[7]記載の化粧料において、連続相油中、直鎖シリコーン油が50質量%以上であることを特徴とする油中水型固形化粧料。
[9] 前記[6]~[8]のいずれかに記載の化粧料において、油分中、25℃1気圧で液状であるエステル、ベンゼン環を化学構造内に含有する有機変性シリコーン、及び/または1気圧で沸点が300℃以下である炭化水素油を含み、該油分の含有量が各々30質量%以下であることを特徴とする油中水型固形化粧料。
[10] 前記[6]~[9]のいずれかに記載の化粧料において、ワックスを溶解した連続相油に対し、紫外線吸収剤を含む油相滴と水相滴が、それぞれ別個に分散していることを特徴とする油中水型固形化粧料。
【発明の効果】
【0008】
本発明により、発汗現象を生じにくく、油っぽさのなさといった使用感に優れる油中水型固形化粧料が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】試験例1-1~1-6の固形油相薄膜の顕微鏡写真である(×400)。
【
図2】試験例3-1~3-5の固形油相の写真である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。
<連続相油>
本発明における“連続相油”は、連続相を形成する油分のことであり、ワックス及び紫外線吸収剤は除外される。なお、本発明における“連続油相(単に、“油相”と呼ぶ場合がある)”には、連続相油と他油分からなる油分とその他油性成分(ワックス、紫外線吸収剤、さらに連続相油中に分散している粉末等を含む)が含まれる。
本発明に係る連続油相は、有機変性シリコーン油を必須成分として含有する。シリコーン系油分としては、本発明の効果が損なわれなければ特に制限されず、直鎖状ポリシロキサン、環状ポリシロキサン、変性シリコーン、シリコーン系樹脂等を使用することができるが、常圧(すなわち、一気圧)における沸点が400℃以下のものが好適である。例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、テトラメチルテトラハイドロジェンシクロテトラシロキサン等の環状ポリシロキサン等が挙げられる。
この中で、低重合度ジメチルポリシロキサン(重合度3~7)等の揮発性直鎖状ポリシロキサンや、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン等の揮発性環状ポリシロキサン等の揮発性シリコーン油を用いた場合には、皮膚に塗布した際にオイル感が残りにくく、さっぱりとした使用感が得られるため特に好適である。
一方、メチルフェニルポリシロキサンなどは、Si/C比(分子中のSi原子数とC原子数の比)が小さくなり、極性油に対する親和性が高まる傾向にあるため、大量の配合は好ましくない。
【0011】
本発明には、前記有機変性シリコーン油の1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。本発明において、前記有機変性シリコーンの配合量は、連続相油中50質量%以上であることが好ましい。
【0012】
本発明の油分には、本発明の効果を損なわない範囲内であれば、他油分を配合することができる。他油分としては、化粧料に通常用いられるものであれば特に限定されることはなく、例えば、エステル油、炭化水素油、脂肪酸、高級アルコール等を挙げることができる。このうち、25℃1気圧で液状であるエステル、ベンゼン環を化学構造内に含有する有機変性シリコーン等のSi/C比の低いシリコーンオイル、1気圧で沸点が300℃以下である炭化水素油等は、化粧料に特に汎用される油分であり、1種または2種以上を組み合わせて配合してもよい。これらの他油分は、各々について、油分中30質量%以下であることが好ましい。
また、他油分の総配合量は、油分中50質量%以下であることが好ましい。
【0013】
<高融点ワックス>
本発明において好適に用いられるワックスとしては高融点のものが好ましく、固化温度が70℃以上、特に75℃以上のものが好ましい。
ワックス種は任意に採用することができるが、混合物として用いる場合には混合物としての固化温度が上記以上であることが好ましい。
【0014】
本発明において用いることのできるワックスとしては、ポリエチレンワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックスを炭化水素性ワックス、カルナバロウ、コメヌカロウ、キャンデリラロウ、セレシンワックスなどの植物系ワックスなどを用いることができる。特にポリエチレンワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、セレシンワックスを一種又は二種以上配合した炭化水素性ワックス、カルナバロウ、コメヌカロウ、キャンデリラロウが好ましい。
ワックスの全油相中への配合量は5~30質量%であることが好ましい。5質量%未満であると固化が困難となる場合があり、また30質量%を超えると固くなりすぎる傾向がある。
【0015】
<紫外線吸収剤>
本発明において好適に用いられる紫外線吸収剤としては、ベンゼン環を化学構造内に含有するものであり、例えば、メトキシケイ皮酸エチルヘキシル、メトキシケイ皮酸イソプロピル、メトキシケイ皮酸イソアミルなどの桂皮酸誘導体;パラ-アミノ安息香酸(以下、「PABA」と略記)、エチルPABA、エチル-ジヒドロキシプロピルPABA、エチルヘキシル-ジメチルPABA、グリセリルPABA等のPABA誘導体;ホモサラート(homosalate)、エチルヘキシルサリチラート、ジプロピレングリコールサリチラート、TEAサリチラート等のサリチル酸誘導体;ベンゾフェノン-1、ベンゾフェノン-2、ベンゾフェノン-3またはオキシベンゾン、ベンゾフェノン-4、ベンゾフェノン-5、ベンゾフェノン-6、ベンゾフェノン-8、ベンゾフェノン-9、ベンゾフェノン-12等のベンゾフェノン誘導体;3-ベンジリデンショウノウ、4-メチルベンジリデンショウノウ、ベンジリデンショウノウスルホン酸、メト硫酸ショウノウベンザルコニウム、テレフタリリデンジショウノウスルホン酸、ポリアクリルアミドメチルベンジリデンショウノウ等のベンジリデンショウノウ誘導体;アニソトリアジン、エチルヘキシルトリアゾン、ジエチルヘキシルブタミドトリアゾン、2,4,6-トリス(ジイソブチル-4’-アミノベンザルマロナート)-s-トリアジン、2,4-ビス-[{4-(2-エチルヘキシルオキシ)-2-ヒドロキシ}-フェニル]-6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4,6-トリス[4-(2-エチルヘキシルオキシカルボニル)アニリノ]1,3,5-トリアジン等のトリアジン誘導体;フェニルジベンゾイミダゾールテトラスルホン酸二ナトリウム等のフェニルベンゾイミダゾール誘導体;ドロメトリゾール(Drometrizole)トリシロキサン、メチレンビス(ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール)等のフェニルベンゾトリアゾール誘導体;アントラニル酸メンチル等のアントラニル誘導体;エチルヘキシルジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリンプロピオナート等のイミダゾリン誘導体;ベンザルマロナート官能基を有するポリオルガノシロキサン等のベンザルマロナート誘導体;1,1-ジカルボキシ(2,2’-ジメチルプロピル)-4,4-ジフェニルブタジエン等の4,4-ジアリールブタジエン誘導体、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、ホモサレートなどが例示される。
本発明において、紫外線吸収剤の配合量は、特に使用感の観点から、油相全量に対し3~40質量%、好ましくは5~35%、特に好ましくは10~30質量%である。
【0016】
<水相>
本発明において、水相は水のみならず、アルコール類、水溶性増粘剤、多価アルコール、水溶性薬剤など、各種水溶性成分を含むことができる。化粧料中の水相の割合は、好ましくは5~50質量%であり、特に好ましくは10~30質量%である。
【0017】
水相を構成する成分としては、化粧品、医薬品などに通常使用可能なものを、組成物の安定性を損なわない範囲で配合することができる。保湿剤としては、1,3-ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、キシリトール、マルチトール、マルトース、D-マンニット、等がある。水溶性高分子としては、アラビアゴム、カラギーナン、ペクチン、カンテン、クインスシード(マルメロ)、デンプン、アルゲコロイド(褐藻エキス)等の植物系高分子、デキストラン、プルラン等の微生物系高分子、コラーゲン、カゼイン、ゼラチン等の動物系高分子、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等のデンプン系高分子、アルギン酸ナトリウム等のアルギン酸系高分子、カルボキシビニルポリマー(CARBOPOLなど)等のビニル系高分子、ポリオキシエチレン系高分子、ポリオキエチレンポリオキシプロピレン共重合体系高分子、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリルアミド等のアクリル系高分子、ベントナイト、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ラポナイト等の無機系水溶性高分子等がある。
【0018】
水溶性高分子として、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸(以下、「AMPS」と略記する)のホモポリマー、あるいはコポリマー等を用いることもできる。コポリマーは、ビニルピロリドン、アクリル酸アミド、アクリル酸ナトリウム、アクリル酸ヒドロキシエチル等のコモノマーとからなるコポリマーである。すなわち、AMPSホモポリマー、ビニルピロリドン/AMPS共重合体、ジメチルアクリルアミド/AMPS共重合体、アクリル酸アミド/AMPS共重合体、アクリル酸ナトリウム/AMPS共重合体等を用いることもできる。
【0019】
本発明の化粧料には、上記成分の他に、本発明の目的・効果を損なわない限りにおいて、通常化粧品に用いられる他の成分を必要に応じて適宜配合することができる。このような成分としては、上記以外の水溶性高分子、油溶性高分子、高分子粉末、乳化剤、アルコール類、エステル油、炭化水素油、脂肪酸、高級アルコール、薬剤、紫外線散乱剤、有機変性粘土鉱物、染料、顔料、香料、被膜形成剤等が挙げられる。ただしこれら例示に限定されるものでない。
【0020】
<界面活性剤>
本発明は油中水型乳化物でもあるため、その乳化剤としてシリコーン系界面活性剤等を配合することができる。シリコーン系界面活性剤としては、油中水型乳化タイプの系に用いられ得るものであれば特に限定されるものでなく、例えば、ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)メチルポリシロキサン共重合体、ポリオキシエチレンメチルポリシロキサン共重合体、シリコーン鎖分岐型メチルポリシロキサン共重合体、アルキル鎖分岐型ポリオキシエチレンメチルポリシロキサン共重合体、アルキル鎖・シリコーン鎖分岐型ポリオキシエチレンメチルポリシロキサン共重合体、架橋型ポリオキシエチレンメチルポリシロキサン、アルキル基含有架橋型ポリオキシエチレンメチルポリシロキサン、分岐型ポリグリセリン変性シリコーン、架橋型ポリグリセリン変性シリコーン、アルキル基含有架橋型ポリグリセリン変性シリコーン、アルキル基分岐型ポリグリセリン変性シリコーン等が挙げられる。ただしこれらに限定されるものでない。
【0021】
上記ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)メチルポリシロキサン共重合体としては、PEG/PPG-20/22ブチルエーテルジメチコン(「KF-6012」;信越化学工業株式会社製)、PEG/PPG-20/20ジメチコン(「BY22-008M」;東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製)、ラウリルPEG/PPG-18メチコン(「5200 Formulation Aid」;東レ・ダウコーニング(株)製)、PEG/PPG-19/19ジメチコン(「5330 Fluid」;東レ・ダウコーニング(株)製)、PEG/PPG-15/15ジメチコン(「5330 Fluid」;東レ・ダウコーニング(株)製)等が挙げられる。
【0022】
ポリオキシエチレンメチルポリシロキサン共重合体としては、PEG-11メチルエーテルジメチコン(「KF-6011」;信越化学工業株式会社製)、PEG-9ジメチコン(「KF-6013」;信越化学工業株式会社製)、PEG-3ジメチコン(「KF-6015」;信越化学工業株式会社製)、PEG-9メチルエーテルジメチコン(「KF-6016」;信越化学工業株式会社製)、PEG-10ジメチコン(「KF-6017」;信越化学工業株式会社製)、PEG-11メチルエーテルジメチコン(「KF-6018」;信越化学工業株式会社製)、PEG-9ジメチコン(「KF-6019」;信越化学工業株式会社製)、PEG-12ジメチコン(「SH3771M」、「SH3772M」、「SH3773M」、「SH3775M」等。東レ・ダウコーニング(株)製)等が挙げられる。
【0023】
なお、界面活性剤の大量の使用は、連続相油に対し紫外線吸収剤(極性油)を溶解させる場合があるので、連続相油における界面活性剤の配合量は、5質量%以下、好ましくは2.5質量%以下、さらに好ましくは1質量%以下、最も好ましくは0.5質量%以下とすることが好ましい。
【0024】
油溶性高分子としては、トリメチルシロキシケイ酸、アルキル変性シリコーン、ポリアミド変性シリコーン等が例示される。
【0025】
高分子粉末としてはジメチコンクロスポリマー、(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー、ポリメチルシルセスキオキサン、ポリエチレン、ポリメタクリル酸メチル等が例示される。
【0026】
上記以外の乳化剤としてはグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等の脂肪酸エステル等が例示される。
【0027】
本発明の油中水型固形化粧料は、スキンケア化粧料、メーキャップ化粧料、頭髪化粧料として好適に使用することができる。特に、ファンデーション、下地料、コントロールカラー、コンシーラー、アイカラー、口紅、ボディークリーム等のメーキャップ化粧料や日焼け止め化粧料としての使用が好ましく、特に好ましくは、ファンデーション、サンスクリーン、口紅である。
【0028】
<製造方法>
本発明の固形化粧料は、油相成分を加熱して混合し、そこに粉末を混合する工程、別途ワックス及び紫外線吸収剤を含む油相成分を必要に応じて加熱して混合し、得られた油相成分にあらかじめ加熱した水相成分を乳化させる工程を経て製造することができる。
具体的な手順の例としては、80℃-90℃に加熱溶解したワックス及び、紫外線吸収剤を含む油相成分の混合物に、任意に乳化剤を添加してホモミキサーなどにより攪拌混合し乳化物とする。その後、前記乳化物を流動性のある状態で適宜容器に充填し、冷却固化させることにより本発明の固形化粧料を得ることができる。
【実施例】
【0029】
以下に、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。最初に、実施例で用いた手法について説明する。なお、特に断りがない限り、表1-4における数値は重量部を、表5、6における数値は質量%を表す。また、表中の空欄は、配合量が“0”であることを表す。
【0030】
<固形油相の製造方法>
紫外線吸収剤を含む油相成分の混合物に、80℃に加熱溶解したワックスを添加し80-90℃に加熱し、均一溶解させた。該油相をスライドガラス上に塗布し、室温で固化させて、固形油相からなる薄膜を得た。
【0031】
<評価方法>
・発汗
50℃にて2週間保管したサンプルを25℃条件にて取り出し、十分に放冷したサンプル表面に、油滴が目視できるかを確認した。
無:油滴が存在しない
有:油滴が存在する
・硬度
サンレオメーター(CMPAC11:株式会社サン科学)を用い5.6mmφ円盤針を用いて1mm針入、針入速度20mm/min、peak読みで測定した。固形化粧料はレオメーター硬度が50以上300以下であり、好ましくは60以上250以下が望ましい。レオメーター硬度が50以下では油相の固化力が弱く発汗が生じやすい。また、中味の耐衝撃性が弱く輸送時等に中味のよれが生じやすい。一方でレオメーター硬度が300以上では中味がとれにくく、且つ使用性も優れないものとなる。
・固形油相の内部構造
前記固形油相からなる薄膜を顕微鏡下で観察し、固化したワックスからなる網目状構造の有無、該網目状構造以外の部分の均一性、及び、油滴の有無について評価した。
・相溶性
ワックスを含む油相を加熱し、80℃-90℃の条件下において透明一相であるかを判定した。本願では、○と△を相溶性あり、×を相溶性なしと判断した。
○:80℃-90℃の条件下において透明一相である
△:80℃-90℃の条件下において半透明である
×:80℃-90℃の条件下において白濁し、濁っている
・使用感
専門パネル10名にサンプルを使用してもらい、使用感を評価してもらった。下記基準に従って判定した。本願では、AとBを油っぽさがない、Cを油っぽさがあると判断した。
A:パネル7名以上10名以下が、油っぽさがないと答えた。
B:パネル4名以上6名以下が、油っぽさがないと答えた。
C:パネル3名以下が、油っぽさがないと答えた。
【0032】
<油中水型固形化粧料の製造方法>
80℃-90℃に加熱溶解したワックス及び、紫外線吸収剤を含む油相成分の混合物に、乳化剤を添加してホモミキサーによって攪拌混合して乳化物とした。その後、前記乳化物を流動性のある状態で適宜容器に充填し、冷却固化させて固形化粧料を得た。
【0033】
表中、アスタリスクを付した成分の詳細な情報を次に示す。
*1:パルソール1789(DSM ニュートリションジャパン株式会社製)
*2:オクチルメトキシシンナメートを5重量部、オクトクリレンを3重量部、及び4-tert-ブチル-4’-メトキシジベンゾイルメタンを2.5重量部の比率で作製した混合溶液
*3:シリコーンSC9450N(信越化学工業株式会社製)
*4:ガンツパールGMX-0810(ガンツ化成株式会社製)
【0034】
[実施例1:油分と発汗現象について]
まず、本発明者らは、ワックス及び紫外線吸収剤を溶解させる油分の検討を行った。表1に記載した処方の固形油相を前記手法に従って製造し、表中の項目について評価した。結果を表1に示す。
【表1】
【0035】
マカデミアナッツ油またはホホバ油(いずれも主成分は脂肪酸)を主油分とし、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン(常圧下沸点245℃)を副油分とする固形油相では、顕微鏡観察の結果、固化したワックスからなる網目状構造が全域に認められ、その間隙は均一な固相であった(試験例1-3、1-4、表1及び
図1)。また、主油分として、ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン(常圧下沸点260℃以上、試験例1-5)または軽質流動パラフィン(炭化水素油)を用いた場合も同様であった(表1及び
図1)。よって、これらの試験例(1-3~1-6)では、固化する際にワックスが網目状に析出し、それ以外の成分(すなわち、紫外線吸収剤と油分)は均一な溶解状態のまま固化したと考えられる。そして、これらの固形油相では、いずれも発汗現象が認められた(試験例1-3~1-6、表1及び
図1)。
【0036】
これに対し、主油分としてデカメチルシクロヘキサシロキサン(常圧下沸点210℃)またはジメチルポリシロキサン(2CS、常圧下沸点229℃)を用いた場合には、前記試験例のような網目状構造は認められず、均一な固相中に多数の油滴が観察された(試験例1-1、1-2、表1及び
図1)。そして、これらの固形油相では、発汗現象が認められなかった(試験例1-1、1-2)。
【0037】
よって、同じ紫外線吸収剤及びワックス成分であっても、これらを溶解する油分の種類が変わると、固化後に得られる固形油相の構造が劇的に変わることが明らかとなった。そして、発汗現象が認められた試験例(試験例1-3~1-6)と認められなかった試験例(試験例1-1、1-2)はそれぞれ共通の特徴を有していたことから、発汗現象を生じにくい固形油相の構造があることが強く示唆された。
さらに、発汗現象を生じにくい油分としては、有機変性シリコーン油が好ましいことも明らかとなった。
【0038】
[実施例2:相溶性の検討]
実施例1において発汗現象が認められなかった試験例(試験例1-1、1-2)には、ワックスの構造だけではなく、油滴が生じる、という共通点があった。そこで、これらの試験例において当該現象が生じた理由を理解するために、使用した油分と各成分との相溶性を検討した。
まず、試験例1-2で主油分として用いたポリジメチルシロキサンと、紫外線吸収剤との相溶性を解析した。試験例1-2では低分子量(すなわち、低粘度)のポリジメチルシロキサン(2CS)を用いたが、さらに高分子量のポリジメチルシロキサンについても合わせて解析した。結果を表2に示す。
【表2】
【0039】
紫外線吸収剤であるオクチルメトキシシンナメート、オクトクリレン、及び4-tert-ブチル-4’-メトキシジベンゾイルメタンは、粘度が2CS-100CSのジメチルポリシロキサンのいずれとも相溶しないことが明らかとなった。なお、一般に紫外線吸収剤は極性の高い油性成分であり、極性の低い油分(例として、シリコーン油)とは相溶しにくいことが知られている。
【0040】
次に、ワックスとの相溶性を解析した結果を表3に示す。
【表3】
【0041】
ワックスは、低分子量(2CS、6CS)のジメチルポリシロキサンとは相溶したが(試験例3-1、3-2、表3及び
図2)、高分子量(20CS、100CS)のジメチルポリシロキサンとは十分には相溶しなかった(試験例3-3、3-4、表3及び
図2)。しかしながら、高分子量(100CS)のジメチルポリシロキサンであっても、低分子量(2CS)のジメチルポリシロキサンと混合した場合には相溶する結果となった(試験例3-5、表3及び
図2)。これは、低分子量のポリジメチルシロキサンの場合、末端のメチル基の重みが相対的に増すため、Si/C比が下がり、ワックスの相溶性が上がることによると考えられる。
また、興味深いことに、紫外線吸収剤とワックスを混合した場合には、ワックスは固化せずに液状のままであった(試験例3-6,3-7、表3)。
【0042】
表2及び表3の結果より、試験例1-2の成分のうち、ワックス成分は主油分であるジメチルポリシロキサン(2CS)と相溶するが、紫外線吸収剤成分は主油分とは相溶しないことが示された。また、副油分であるドデカメチルシクロヘキサシロキサンに対しても同様の結果が得られた(結果は非開示)。
従って、発汗現象が認められなかった試験例では、ワックス成分は油相に溶解したまま固化するが、紫外線吸収剤成分は固化に伴い油分から排斥されて油滴化することが明らかになった。
【0043】
[実施例3:油分に占める有機変性シリコーン油の割合の検討]
固化時にワックスの構造だけではなく、紫外線吸収剤を油滴化することができる油分組成について検討した。当該性質を有することが確認されたポリジメチルシロキサン(6CS)に、当該性質を有さない(と考えられる)油分を混合して、得られる固形油相の内部構造及び発汗現象の有無を解析した。
結果を表4に示す。
【表4】
【0044】
油分として、ポリジメチルシロキサン(6CS)と試験例1-2で用いたジフェニルシロキシフェニルトリメチコンを組み合わせた場合には、油分全体に占めるポリジメチルシロキサンの割合が33.3質量%以下ではワックス成分が析出して油滴を生じず、発汗現象が認められたが(試験例4-1~4-3)、ポリジメチルシロキサンの割合が50.0-100.0質量%ではワックス成分からなる構造だけでなく油滴を生じ、発汗現象が認められなかった(試験例4-4~4-6)。また、極性の高いエステル油(ミリスチン酸イソプロピル、トリ‐2-エチルヘキサン酸グリセリル)を油分中66.7質量%混合した場合も、ワックス成分が析出して(ワックス構造のみで)油滴を生じず、発汗現象が認められた(試験例4-8、4-9)。さらに、低極性油である炭化水素油(イソドデカン)を油分中66.7質量%混合した場合も、ワックス成分が析出して(ワックス構造のみで)油滴を生じず、発汗現象が認められた(試験例4-8、4-9)。
【0045】
よって、固化時にワックス構造だけでなく、紫外線吸収剤を油滴化するには、有機変性シリコーン油を油分中50質量%以上含み、且つ、当該シリコーン油においてポリジメチルシロキサン(直鎖シリコーン油)が50質量%以上占める必要があることが示された。さらに、油分中50質量%以下であれば、他油分を配合できることも示唆された。
【0046】
[実施例4:紫外線吸収剤の配合量の検討]
実施例1-3の結果より、ワックス構造だけではなく、紫外線吸収剤を油滴の状態で保持している固形油相が発汗現象を生じにくいことが明らかとなったが、油滴を含むことにより、使用時に油っぽさを生じる可能性が懸念される。そこで、さまざまな割合で紫外線吸収剤を含む固形油相を製造し、油っぽさの発現について解析した。結果を表5に示す。
【表5】
【0047】
紫外線吸収剤を含まない固形油相では、ワックスは析出せず、油滴も形成されなかった(試験例5-1)。これにより、これまでの試験例で観察された油滴は、(予想通り)紫外線吸収剤を主成分とした油相が油滴化したものであることが確認された。なお、当該固形油相では発汗現象は認められなかった。
紫外線吸収剤を3-40質量%含む固形油相(試験例5-2~5-7)では、いずれもワックスが析出せずに油滴を生じ、発汗現象が認められなかった。このうち、紫外線吸収剤の配合量が20質量%以下のもの(試験例5-2~5-5)では、紫外線吸収剤を含まないもの(試験例5-1)と同程度の使用感(油っぽさのなさ)であった。これに対し、紫外線吸収剤を30-40質量%含むもの(試験例5-6、5-7)では、油っぽさが感じられ、使用感に劣っていた。
【0048】
よって、紫外線吸収剤は、高配合しても発汗現象が促進されることはないが、使用感(油っぽさのなさ)を考慮すると、好ましい配合量範囲があることがわかった。そして、固形油相(すなわち、水相不含)の状態では、油相全体に占める紫外線吸収剤の割合が30質量%未満であれば、顕著な油っぽさは感じられないことが明らかとなった。
【0049】
[実施例5:油中水型固形化粧料の製造例]
続いて、水相成分も配合して油中水型乳化化粧料を作製し、発汗現象の有無、内部構造、及び使用感について解析した。処方及び解析結果を表6、7に示す。
【表6】
【0050】
【0051】
いずれの化粧料においても発汗現象は認められず、ワックス構造だけではなく、均一な固形油相中に油滴と乳化粒子が独立して存在していた(試験例6-1~6-5)。使用感(油っぽさのなさ)については、油相中(ここで示す油相とは連続相油、紫外線吸収剤、ワックス、および油相中に分散している粉末等を含む)の紫外線吸収剤の配合量が45.1質量%以下である試験例6-1~6-3では非常に優れており、油相中に紫外線吸収剤を55.9質量%含む試験例6-4においても顕著な油っぽさは感じられなかった。しかし、油相中に紫外線吸収剤を55.9質量%含む試験例6-4においてはやや油っぽい使用感であった。この変化は、油相中に(紫外線吸収剤を含む油滴とは別に)水相成分からなる乳化粒子を含むことにより、みずみずしさが付与されたためと考えられる。
【0052】
また、紫外線吸収剤同様に極性の高いエステル油分を溶媒として用いて難溶性の紫外線吸収剤を多量に溶解させた試験例6-6~6-8についても発汗現象は認められず、構造だけではなく、均一な固形油相中に油滴と乳化粒子が独立して存在し(試験例6-6~6-8)、また顕著な油っぽさは感じられなかった。
【0053】
よって、紫外線吸収剤を化粧料全量中に3%~40%、油相に占める割合としては5.0~56.0質量%、好ましくは10.0~55.0質量%、さらに好ましくは15.0~50.0質量%となるように配合することで、油っぽさが感じられず、使用感に優れた油中水型固形化粧料が得られることが明らかとなった。
【0054】
以上の結果より、有機変性シリコーン油を50質量%以上含み、且つ、当該シリコーン油におけるポリジメチルシロキサン(直鎖シリコーン油)の割合が50質量%以上となる油分を連続相油とし、該連続相油に溶解したまま固化するワックス、固化時に油滴として分離する紫外線吸収剤、及び水相成分を配合して乳化を行うことにより、発汗現象を生じにくく、使用感にも優れた油中水型固形化粧料が得られることが明らかとなった。
【0055】
以下に、本発明の実施例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0056】
実施例1:ファンデーション
ドデカメチルシクロヘキサシロキサン 13%
ポリジメチルシロキサン(6CS) 13%
オクチルメトキシシンナメート 5%
オクトクリレン 3%
4-tert-ブチル-4’メトキシベンゾイルメタン 2.5%
パラフィンワックス 3.9%
水添ホホバ油 4.6%
セスキイソステアリン酸ソルビタン 2%
ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体 2%
ポリメタクリル酸メチル 5%
グリセリン 2%
ジプロピレングリコール 6%
フェノキシエタノール 0.5%
疎水化処理顔料級酸化チタン 6%
疎水化処理黄酸化鉄 1.2%
疎水化処理赤酸化鉄 0.4%
疎水化処理黒酸化鉄 0.1%
イオン交換水 残余
【0057】
実施例2:スティック状ファンデーション
ドデカメチルシクロヘキサシロキサン 12%
ポリジメチルシロキサン(6CS) 12.5%
オクチルメトキシシンナメート 7.5%
エチルヘキシルトリアゾン 0.15%
ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン
0.15%
4-tert-ブチル-4’メトキシベンゾイルメタン 0.5%
パラフィンワックス 0.5%
コメヌカロウ 2%
セスキイソステアリン酸ソルビタン 2%
ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体 2%
ポリメタクリル酸メチル 5%
1,3-ブチレングリコール 6%
フェノキシエタノール 0.5%
疎水化処理顔料級酸化チタン 6%
疎水化処理黄酸化鉄 1.2%
疎水化処理赤酸化鉄 0.4%
疎水化処理黒酸化鉄 0.1%
イオン交換水 残余
【0058】
実施例3:サンスクリーン
ドデカメチルシクロヘキサシロキサン 10.5%
ポリジメチルシロキサン(6CS) 10.5%
オクチルメトキシシンナメート 6%
オクトクリレン 2%
ジエチルアミノヒドロキシ安息香酸ヘキシル 1.5%
コメヌカロウ 3%
セスキイソステアリン酸ソルビタン 2%
ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体 2%
ポリメタクリル酸メチル 5%
1,3-ブチレングリコール 6%
フェノキシエタノール 0.5%
疎水化処理微粒子酸化チタン 8%
疎水化微粒子酸化亜鉛 5%
イオン交換水 残余
【0059】
実施例4:ボディ用サンスクリーン
ドデカメチルシクロヘキサシロキサン 11%
ポリジメチルシロキサン(6CS) 11%
オクチルメトキシシンナメート 5%
ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル 0.5%
ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン
0.5%
ホモサレート 2%
4-tert-ブチル-4’メトキシベンゾイルメタン 1.5%
コメヌカロウ 2.5%
セスキイソステアリン酸ソルビタン 2%
ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体 2%
ポリメタクリル酸メチル 5%
1,3-ブチレングリコール 6%
フェノキシエタノール 0.5%
疎水化処理微粒子酸化チタン 6%
疎水化微粒子酸化亜鉛 8%
フェニルベンズイミダゾールスルホン酸 3%
トリエタノールアミン 2.3%
イオン交換水 残余
【0060】
実施例5:ファンデーション(パウダーフィニッシュタイプ)
ドデカメチルシクロヘキサシロキサン 15%
ポリジメチルシロキサン(6CS) 15%
オクチルメトキシシンナメート 7%
コメヌカロウ 2.5%
パラフィンワックス 1%
パルミチン酸 0.15%
ジステアリルジモニウムクロリド 0.2%
セスキイソステアリン酸ソルビタン 2%
PEG-10ジメチコン 2%
疎水化処理顔料級酸化チタン 6%
疎水化処理赤酸化鉄 0.4%
疎水化処理黄酸化鉄 2%
疎水化処理黒酸化鉄 0.05%
疎水化処理微粒子酸化チタン 5%
ポリメチルシルセスキオキサン 5%
メタクリル酸メチルクロスポリマー 1%
ナイロン-12 1%
合成金雲母 1%
硫酸Ba 1%
グリセリン 1%
1,3-プロパンジオール 5%
フェノキシエタノール 0.5%
イオン交換水 残余
【0061】
実施例6:ファンデーション(パウダーフィニッシュタイプ)
ドデカメチルシクロヘキサシロキサン 15%
ポリジメチルシロキサン(6CS) 15%
オクチルメトキシシンナメート 7%
コメヌカロウ 2.5%
パラフィンワックス 1%
パルミチン酸 0.15%
ジステアリルジモニウムクロリド 0.2%
セスキイソステアリン酸ソルビタン 2%
(ジメチコン/ポリグリセリン-3)クロスポリマー 1%
(ジメチコン/(PEG-10/15))クロスポリマー
1%
疎水化処理顔料級酸化チタン 6%
疎水化処理赤酸化鉄 0.4%
疎水化処理黄酸化鉄 2%
疎水化処理黒酸化鉄 0.05%
疎水化処理微粒子酸化チタン 5%
ポリメチルシルセスキオキサン 5%
(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマー
1%
シリカ 1%
合成金雲母 1%
硫酸Ba 1%
グリセリン 1%
DPG 5%
フェノキシエタノール 0.5%
イオン交換水 残余
【0062】
実施例7:ファンデーション(パウダーフィニッシュタイプ)
ドデカメチルシクロヘキサシロキサン 15%
ポリジメチルシロキサン(6CS) 15%
オクチルメトキシシンナメート 5%
コメヌカロウ 2.5%
パラフィンワックス 1%
パルミチン酸 0.15%
ジステアリルジモニウムクロリド 0.2%
セスキイソステアリン酸ソルビタン 2%
PEG-10ジメチコン 2%
疎水化処理顔料級酸化チタン 6%
疎水化処理赤酸化鉄 0.4%
疎水化処理黄酸化鉄 2%
疎水化処理黒酸化鉄 0.05%
疎水化処理微粒子酸化チタン 5%
ポリメチルシルセスキオキサン 5%
ナイロン-12 3%
合成金雲母 1%
硫酸Ba 1%
グリセリン 1%
DPG 5%
フェノキシエタノール 0.5%
イオン交換水 残余