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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-28
(45)【発行日】2023-10-06
(54)【発明の名称】制御システム、及び制御方法
(51)【国際特許分類】
   H04Q 9/00 20060101AFI20230929BHJP
   H05B 47/00 20200101ALI20230929BHJP
【FI】
H04Q9/00 301D
H05B47/00
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2019034917
(22)【出願日】2019-02-27
(65)【公開番号】P2020141234
(43)【公開日】2020-09-03
【審査請求日】2021-12-20
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】數野 浩基
(72)【発明者】
【氏名】十河 知也
(72)【発明者】
【氏名】椙山 剛
【審査官】木村 雅也
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-084815(JP,A)
【文献】特開2006-211470(JP,A)
【文献】国際公開第2016/033741(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04Q 9/00
H05B 47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の対象エリアの各々に対応する機器を制御する制御システムであって、
前記複数の対象エリアの各々は、開放空間であって前記対象エリアの内側の空間と外側の空間とが連続しており、
前記制御システムは、
前記複数の対象エリアの各々に一対一で対応し、ユーザによる入力操作の内容に応じた操作情報、及び前記複数の対象エリアのうち対応する1つの対象エリアに対応する識別情報を出力する複数の操作装置群と、
前記操作情報及び前記識別情報に基づいて、前記複数の対象エリアの各々に対応する前記機器を制御する機器制御部と、
前記操作情報及び前記識別情報に基づいて、前記複数の対象エリアの各々の利用に関する利用情報を生成する情報処理部と、を備え、
前記複数の操作装置群の各々は、前記複数の対象エリアのうち前記対応する1つの対象エリアに設けられる操作装置を含む、
制御システム。
【請求項2】
前記対象エリアが利用中であるか否かを示す利用状況を表示する表示装置を更に備える、
請求項1に記載の制御システム。
【請求項3】
前記操作装置は、前記操作情報及び前記識別情報を、前記機器制御部を有する制御装置に出力し、
前記制御装置は、前記操作情報及び前記識別情報を前記表示装置に出力し、
前記表示装置は、前記制御装置を介して受信した前記操作情報及び前記識別情報に基づいて、前記対象エリアの利用状況を表示する、
請求項2に記載の制御システム。
【請求項4】
前記操作装置は、前記操作情報及び前記識別情報を、表示装置に出力し、
前記表示装置は、前記操作装置から受信した前記操作情報及び前記識別情報に基づいて、前記対象エリアの利用状況を表示する、
請求項2に記載の制御システム。
【請求項5】
前記操作装置は、前記操作情報及び前記識別情報を、前記情報処理部を有する処理装置
に出力し、
前記処理装置は、前記操作情報及び前記識別情報を前記表示装置に出力し、
前記表示装置は、前記処理装置を介して受信した前記操作情報及び前記識別情報に基づいて、前記対象エリアの利用状況を表示する、
請求項2に記載の制御システム。
【請求項6】
前記表示装置は、前記利用情報をさらに表示する、
請求項2~5のいずれか1項に記載の制御システム。
【請求項7】
前記機器制御部は、前記操作情報に基づいて、前記機器をオン/オフするオン/オフ制御、及び前記機器のオン時の動作を制御する動作制御を行う、
請求項1~6のいずれか1項に記載の制御システム。
【請求項8】
前記操作装置は、前記操作情報及び前記識別情報を無線信号で出力する、
請求項1~7のいずれか1項に記載の制御システム。
【請求項9】
前記操作装置は、前記入力操作によって発電する発電部と、前記発電部による発電電力を用いて前記操作情報及び前記識別情報を出力する出力部と、を有する、
請求項1~8のいずれか1項に記載の制御システム。
【請求項10】
前記複数の操作装置群のうち1つの操作装置群は、前記操作装置を複数備え、
前記複数の操作装置群のうち前記1つの操作装置群に含まれる前記複数の操作装置は、互いに同じ前記対象エリアに設けられ、
前記機器制御部は、前記複数の操作装置群のうち前記1つの操作装置群に含まれる前記複数の操作装置それぞれの前記操作情報及び前記識別情報に基づいて、前記機器を制御する、
請求項1~9のいずれか1項に記載の制御システム。
【請求項11】
複数の対象エリアの各々に対応する機器を制御する制御方法であって、
前記複数の対象エリアの各々は、開放空間であって前記対象エリアの内側の空間と外側の空間とが連続しており、
前記制御方法は、
前記複数の対象エリアの各々に一対一で対応する複数の操作装置群のうち前記前記複数の対象エリアのうち対応する1つの対象エリアに設けられた操作装置が出力する操作情報、及び前記複数の対象エリアのうち前記対応する1つの対象エリアに対応する識別情報に基づいて、前記複数の対象エリアの各々に対応する前記機器を制御する機器制御ステップと、
前記操作情報及び前記識別情報に基づいて、前記複数の対象エリアの各々の利用に関する利用情報を生成する情報処理ステップと、を含む、
制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に制御システム、及び制御方法に関し、より詳細には機器を制御する制御システム、及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、照明器具(機器)を制御する照明制御システム(制御システム)がある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1の照明制御システムでは、照明制御部は、スイッチ装置からの制御命令に基づいて、対象の照明器具の照明状態を制御する。スイッチ装置は、例えば壁に設けられており、通信線に接続されている。スイッチ装置は、例えば複数のプッシュボタンスイッチを備えている。各プッシュボタンスイッチは、1つの照明器具、あるいはグループと対応付けられている。スイッチ装置は、プッシュボタンスイッチが押されると、押されたプッシュボタンスイッチに対応する照明器具、あるいは対応するグループに属する照明器具の照明状態を指示する制御命令をコントローラに出力する。
【0004】
コントローラは、複数の照明器具に対して照明制御信号を送信することにより、複数の照明器具の照明状態を個別又は一括に制御する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2018-006221号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の照明制御システムでは、複数の照明器具に対応する複数のプッシュボタン装置を有するスイッチ装置が壁に設けられている。そのため、ユーザが点灯又は消灯させたい照明器具が設けられている場所と、スイッチ装置の場所とが離れている場合があるため、ユーザはスイッチ装置の場所まで移動する必要があり、利便性が損なわれていた。
【0007】
本開示は、上記事由に鑑みてなされており、その目的は、利便性の向上を図ることができる制御システム、及び制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一態様に係る制御システムは、複数の対象エリアの各々に対応する機器を制御する。前記複数の対象エリアの各々は、開放空間であって前記対象エリアの内側の空間と外側の空間とが連続している。前記制御システムは、複数の操作装置群と、機器制御部と、情報処理部と、を備える。前記複数の操作装置群は、前記複数の対象エリアの各々に一対一で対応し、ユーザによる入力操作の内容に応じた操作情報、及び前記複数の対象エリアのうち対応する1つの対象エリアに対応する識別情報を出力する。前記機器制御部は、前記操作情報及び前記識別情報に基づいて、前記複数の対象エリアの各々に対応する前記機器を制御する。前記情報処理部は、前記操作情報及び前記識別情報に基づいて、前記複数の対象エリアの各々の利用に関する利用情報を生成する。前記複数の操作装置群の各々は、前記複数の対象エリアのうち前記対応する1つの対象エリアに設けられる操作装置を含む。
【0009】
本開示の一態様に係る制御方法は、複数の対象エリアの各々に対応する機器を制御する方法である。前記複数の対象エリアの各々は、開放空間であって前記対象エリアの内側の空間と外側の空間とが連続している。前記制御方法は、機器制御ステップと、情報処理ステップと、を含む。前記機器制御ステップでは、前記複数の対象エリアの各々に一対一で対応する複数の操作装置群のうち前記複数の前記対象エリアのうち対応する1つの対象エリアに設けられた操作装置が出力する操作情報、及び前記複数の対象エリアのうち対応する前記1つの対象エリアに対応する識別情報に基づいて、前記複数の対象エリアの各々に対応する前記機器を制御する。前記情報処理ステップでは、前記操作情報及び前記識別情報に基づいて、前記複数の対象エリアの各々の利用に関する利用情報を生成する。
【発明の効果】
【0010】
本開示では、利便性の向上を図ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本開示の一実施形態に係る制御システムのブロック図である。
図2図2は、同上の制御システムにおける表示装置の表示内容の一例である。
図3図3は、同上の制御システムの動作の第1シーケンス図である。
図4図4は、同上の制御システムの動作の第2シーケンス図である。
図5図5は、同上の制御システムの動作の第3シーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に説明する実施形態及び変形例は、本開示の一例に過ぎず、本開示は、実施形態及び変形例に限定されない。この実施形態及び変形例以外であっても、本開示の技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【0013】
(実施形態)
本実施形態の制御システム1について、図1図5を参照して説明する。
【0014】
制御システム1は、対象エリア91(図2参照)に設けられた機器を制御する。制御システム1が、例えば会社等の非住宅施設に用いられる。本実施形態では、対象エリア91は、オフィス、ロビー等の一部のスペースを想定している。対象エリア91には、机911、椅子912が設けられており、例えば従業員、来客者等が打合せを行うことができる。また、対象エリア91には、プレゼンテーション等に用いることができるモニタ913が設けられている。なお、モニタ913の代わりに、プロジェクタ及びスクリーンが設けられていてもよい。また、対象エリア91は、いわゆるフリースペースであって、利用予約が不要であり、空いていれば利用することができる。
【0015】
本実施形態では、制御システム1がオフィス90(図2参照)に用いられる場合を例に説明する。図2に示す例では、オフィス90において、作業エリア92に隣接するように複数(本実施形態では4つ)の対象エリア91(フリースペース)が設けられている。作業エリア92とは、複数の従業員それぞれに割り当てられた座席が設けられているエリアであって、各座席には、机921、椅子922、パソコン等が設けられている。
【0016】
各対象エリア91は、開放空間であって対象エリア91の内側の空間と外側の空間とが連続している。つまり、各対象エリア91は、壁、扉等で空間が区切られた部屋ではない。なお、対象エリア91の境界には、パーティション等によって一部が仕切られていてもよい。
【0017】
以下の説明では、4つの対象エリア91を区別して説明する場合、対象エリア91A、91B、91C、91Dという(図2参照)。一例として、対象エリア91Aは、少人数用(例えば2~4人用)の打合せスペースであり、対象エリア91B、91Cは、中人数(例えば5,6人用)の打合せスペースであり、対象エリア91Dは、多人数(例えば7,8人用)の打合せスペースである。
【0018】
本実施形態の制御システム1では、制御対象の機器としてオフィス90に設けられた照明機器7(図1参照)を制御する。
【0019】
各対象エリア91には、複数の照明機器7が設けられている。対象エリア91に設けられた複数の照明機器7を区別する場合、第1照明機器71、第2照明機器72、及び第3照明機器73という(図1参照)。
【0020】
第1照明機器71は、対応する対象エリア91の全体を照らすメインの照明機器7である。第1照明機器71は、例えば机911の真上、又はその付近の天井に設けられている。なお、対象エリア91の大きさに応じて、対象エリア91には複数の第1照明機器71が設けられていてもよい。
【0021】
第2照明機器72は、対応する対象エリア91におけるプレゼンテーション時において、モニタ913(あるいはプロジェクタのスクリーン)を見やすくするために消灯される照明機器7である。第2照明機器72は、例えばモニタ913(あるいはプロジェクタのスクリーン)の真上、又はその付近の天井に設けられている。
【0022】
第3照明機器73は、利用者を対応する対象エリア91の場所に誘導するための誘導灯である。第3照明機器73は、例えば机911の真上、又はその付近の天井に設けられている。
【0023】
なお、機器(第1照明機器71、第2照明機器72、及び第3照明機器73)が対応する対象エリア91に設けられていることは必須ではなく、対象エリア91の外側に設けられていてもよい。
【0024】
また、オフィス90に設けられた複数の照明機器7のうち、作業エリア92に設けられている照明器を第4照明機器74という。作業エリア92には、複数の第4照明機器74が設けられている。
【0025】
本実施形態の制御システム1は、複数のスイッチシステム10と、制御装置4と、サーバ5と、表示装置6と、を備えている(図1参照)。
【0026】
複数のスイッチシステム10は、複数の対象エリア91と一対一に対応している。各スイッチシステム10は、対応する対象エリア91に設けられている。各スイッチシステム10は、複数の操作装置として、第1操作装置2及び第2操作装置3を有している。
【0027】
第1操作装置2は、自装置(第1操作装置2)が設けられている対象エリア91の利用状況を周囲に知らせ、かつ、その利用状況を無線信号で制御装置4に出力する装置である。第1操作装置2は、例えば対象エリア91に設けられた机911に配置されている。
【0028】
第1操作装置2は、操作部21と、表示部22と、発電部23と、出力部24と、を備えている。
【0029】
操作部21は、ユーザ(利用者)の入力操作によって移動するように構成されている。本実施形態では、操作部21は、入力操作として、一方向に沿った往復のスライド操作が可能に構成されている。操作部21は、例えば、ユーザが指を掛けるつまみを有しており、一方向に沿った移動範囲の一端である第1位置と、他端である第2位置と、の間で往復移動が可能に構成されている。操作部21は、入力操作として、第1位置から第2位置に向かう方向に移動される第1操作、及び第2位置から第1位置に向かう方向に移動される第2操作が行われる。
【0030】
表示部22は、対象エリア91の利用状況を表示するように構成されている。表示部22は、例えば、対象エリア91が利用中であることを示す「使用中」という表記と、対象エリア91が空いていることを示す「空」という表記と、の2つの表記を有している。表示部22は、操作部21の移動に応じて、2つの表記(「使用中」、「空」)のうち、一方の表記が選択的に露出し、他方の表記が選択的に被覆されるように構成されている。例えば、表示部22は、操作部21と一体に移動することにより、筐体の開口から一方の表記のみが露出する。例えば、操作部21が第1位置にある場合、表示部22の「空」という表記が露出し、操作部21が第2位置にある場合、表示部22の「使用中」という表記が露出する。この結果、表示部22における露出している表記により、周囲に対象エリア91の利用状況を知らせることができる。
【0031】
発電部23は、ユーザ(利用者)による操作部21への入力操作によって発電するように構成されている。発電部23は、例えば、コイル及び磁石を有している。磁石は、操作部21のスライド操作(入力操作)に伴って移動するように構成されている。操作部21へのスライド操作(入力操作)により、コイルと磁石との間の距離が変化することにより、電磁誘導によって電力が発生する。なお、発電部23は、圧電素子を有し、操作部21の移動に伴う圧電素子の振動による振動発電を行うように構成されていてもよい。
【0032】
出力部24は、無線信号を送信可能な無線通信モジュールである。出力部24は、操作部21が移動すると、操作部21の移動により発電部23が発電した電力を用いて無線信号を送信するように構成されている。無線信号には、操作情報及び識別情報を含まれている。
【0033】
操作情報とは、ユーザによる入力操作の内容に応じた情報である。つまり、操作情報とは、操作部21の移動方向を示す情報であって、操作部21が第1位置から第2位置へ移動したか、操作部21が第2位置から第1位置へ移動したか、を示している。言い換えれば、操作情報は、入力操作による移動後の操作部21の位置が第1位置(「空」表記)であるか第2位置(「使用中」表記)であるかを示している。
【0034】
識別情報とは、対象エリア91に対応する情報である。言い換えれば、識別情報とは、第1操作装置2が設けられている対象エリア91を識別するための情報(エリア情報)である。本実施形態の制御システム1では、第1操作装置2の固有情報と、対象エリア91のエリア情報と対応付けており、第1操作装置2の固有情報を、識別情報に用いる。識別情報は、例えば第1操作装置2が有するメモリに記憶されている。
【0035】
第1操作装置2は、例えば、ユーザによって、対象エリア91の利用開始時に、操作部21が第2位置(「使用中」表記)となるように入力操作されることにより、操作情報及び識別情報を出力する。また、第1操作装置2は、例えば、ユーザによって、対象エリア91の利用終了時に操作部21が第1位置(「空」表記)となるように入力操作されることにより、操作情報及び識別情報を出力する。つまり、第1操作装置2が出力する操作情報は、対象エリア91の利用開始、及び利用終了を示している。
【0036】
第2操作装置3は、自装置(第2操作装置3)が設けられている対象エリア91に対応する照明機器7(第2照明機器72)を制御するための無線信号を制御装置4に出力する装置である。第2操作装置3は、例えば対象エリア91に設けられた机911に配置されている。
【0037】
第2操作装置3は、操作部31と、発電部33と、出力部34と、を備えている。
【0038】
操作部31は、ユーザ(利用者)の入力操作によって移動するように構成されている。本実施形態では、操作部31は、入力操作として、押操作が可能に構成されている。操作部31は、いわゆるa接点型のスイッチを有しており、押操作されることによりスイッチがオン状態となり、押操作が解除されるとスイッチがオフ状態となる。
【0039】
発電部33は、ユーザ(利用者)による操作部31への入力操作によって発電するように構成されている。発電部33は、例えば、コイル及び磁石を有している。磁石は、操作部31の押操作(入力操作)によって移動するように構成されている。操作部31への押操作(入力操作)により、コイルと磁石との間の距離が変化することにより、電磁誘導によって電力が発生する。なお、発電部33は、圧電素子を有し、操作部31の移動に伴う圧電素子の振動による振動発電を行うように構成されていてもよい。
【0040】
出力部34は、無線信号を送信可能な無線通信モジュールである。出力部34は、操作部31の押操作(入力操作)によってスイッチがオン状態になると、操作部21の移動により発電部23が発電した電力を用いて無線信号を送信するように構成されている。無線信号には、操作情報及び識別情報を含まれている。
【0041】
操作情報とは、ユーザによる入力操作の内容に応じた情報である。つまり、第2操作装置3における操作情報とは、操作部21が入力操作(押操作)を受け付けたか否かを示す情報である。無線信号は、操作部21が入力操作を受け付けた場合に送信する。したがって、操作情報は、操作部21が入力操作を受け付けた(スイッチがオンした)というオン情報を含んでいる。
【0042】
識別情報とは、対象エリア91に対応する情報である。言い換えれば、識別情報とは、第2操作装置3が設けられている対象エリア91を識別するための情報(エリア情報)である。本実施形態の制御システム1では、第2操作装置3の固有情報と、対象エリア91のエリア情報と対応付けており、第2操作装置3の固有情報を、識別情報に用いる。識別情報は、例えば第2操作装置3が有するメモリに記憶されている。
【0043】
第2操作装置3は、例えば、ユーザによって、モニタ913を用いたプレゼンテーションの開始時に、入力操作されることにより、操作情報及び識別情報を出力する。また、第2操作装置3は、例えば、ユーザによって、モニタ913を用いたプレゼンテーションの終了時に、入力操作されることにより、操作情報及び識別情報を出力する。つまり、第2操作装置3が出力する操作情報は、モニタ913を用いたプレゼンテーションの開始及び終了を示している。
【0044】
制御装置4は、通信部41と、機器制御部42と、を備えている。
【0045】
制御装置4は、例えばプロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータを有している。そして、プロセッサがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、マイクロコンピュータが機器制御部42として機能する。プロセッサが実行するプログラムは、ここではマイクロコンピュータのメモリに予め記録されているが、メモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて提供されてもよい。
【0046】
通信部41は、第1操作装置2及び第2操作装置3からの無線信号を受信可能な通信モジュールを有している。通信部41は、第1操作装置2及び第2操作装置3から出力された無線信号を直接的に受信してもよいし、中継装置等を介して受信してもよい。通信部41と中継装置との間の通信方式は、無線通信であってもよいし、有線通信であってもよい。
【0047】
機器制御部42は、第1操作装置2及び第2操作装置3からの無線信号に含まれる、操作情報、及び識別情報に基づいて、第1照明機器71及び第2照明機器72を制御するように構成されている。
【0048】
具体的には、機器制御部42は、第1操作装置2からの無線信号を受信した場合、この無線信号に含まれている識別情報に対応する対象エリア91に設けられている第1照明機器71及び第2照明機器72を制御対象とする。機器制御部42は、第1操作装置2からの無線信号に含まれる操作情報に基づいて、制御対象である第1照明機器71及び第2照明機器72を制御する。本実施形態では、操作情報が、入力操作による移動後の操作部21の位置が第1位置(「空」表記)であることを示している場合、機器制御部42は、第1照明機器71及び第2照明機器72が消灯状態となるように制御する。また、操作情報が、入力操作による移動後の操作部21の位置が第2位置(「使用中」表記)であることを示している場合、機器制御部42は、第1照明機器71及び第2照明機器72が点灯状態となるように制御する。つまり、第1操作装置2は、自装置(第1操作装置2)が設けられている対象エリア91の第1照明機器71及び第2照明機器72の点灯状態と消灯状態とを切り替えるスイッチとしての機能を有する。
【0049】
例えば、対象エリア91Aに設けられている第1操作装置2が、ユーザによる入力操作によって操作部21が第1位置(「空」表記)から第2位置(「使用中」表記)に移動したとする。この場合、機器制御部42は、第1操作装置2からの無線信号に含まれる識別情報及び操作情報に基づいて、対象エリア91Aに設けられている第1照明機器71及び第2照明機器72を点灯状態にする。また、対象エリア91Aに設けられている第1操作装置2が、ユーザによる入力操作によって操作部21が第2位置(「使用中」表記)から第1位置(「空」表記)に移動したとする。この場合、機器制御部42は、第1操作装置2からの無線信号に含まれる識別情報及び操作情報に基づいて、対象エリア91Aに設けられている第1照明機器71及び第2照明機器72を消灯状態にする。
【0050】
また、機器制御部42は、第2操作装置3からの無線信号を受信した場合、この無線信号に含まれている識別情報に対応する対象エリア91に設けられている第2照明機器72を制御対象とする。機器制御部42は、第2操作装置3からの無線信号に含まれる操作情報に基づいて、制御対象である第2照明機器72を制御する。具体的には、機器制御部42は、第1照明機器71が点灯状態であり、かつ第2操作装置3からの無線信号を受信した場合、第2照明機器72を制御する。機器制御部42は、第2操作装置3からの無線信号を受信した場合、第1照明機器71が点灯状態であり、かつ第2照明機器72が点灯状態であれば、第2照明機器72が消灯状態となるように制御する。また、機器制御部42は、第2操作装置3からの無線信号を受信した場合、第1照明機器71が点灯状態であり、かつ第2照明機器72が消灯状態であれば、第2照明機器72が点灯状態となるように制御する。つまり、機器制御部42は、第2操作装置3からの無線信号を受信した場合、第1照明機器71が点灯状態であれば、第2照明機器72の点灯状態と消灯状態とを切り替える。また、機器制御部42は、第2操作装置3からの無線信号を受信した場合、第1照明機器71が消灯状態であれば、第2照明機器72を制御しない。
【0051】
つまり、第2操作装置3は、自装置(第2操作装置3)が設けられている対象エリア91の第1照明機器71が点灯状態である場合に、第2照明機器72の点灯状態と消灯状態とを切り替えるスイッチとして機能する。
【0052】
また、本実施形態の制御装置4は、壁スイッチ11(図1参照)からの信号に基づいて、オフィス90全体(作業エリア92及び4つの対象エリア91)に設けられている複数の照明機器7を一括制御するように構成されている。
【0053】
壁スイッチ11は、例えば、オフィス90の出入口付近の壁に設けられている。壁スイッチ11は、押ボタンスイッチを有しており、ユーザによる押操作によりオン/オフされる。壁スイッチ11は、例えば、通信線を介して制御装置4に接続されている。壁スイッチ11は、押操作されるとオン/オフの状態を示す操作情報を含む信号を制御装置4に出力する。
【0054】
制御装置4の機器制御部42は、壁スイッチ11からの信号に基づいて、オフィス90全体(作業エリア92及び4つの対象エリア91)に設けられている複数の照明機器7を一括制御する。
【0055】
具体的には、機器制御部42は、壁スイッチ11がオンされると、作業エリア92に設けられている複数の第4照明機器74の全てが点灯状態となるように一括制御する。また、機器制御部42は、壁スイッチ11がオンされると、各対象エリア91に設けられている第3照明機器73が点灯状態となるように一括制御する。
【0056】
また、機器制御部42は、壁スイッチ11がオフされると、作業エリア92に設けられている複数の第4照明機器74、及び各対象エリア91に設けられている第1照明機器71、第2照明機器72、及び第3照明機器73の全てが消灯状態となるように一括制御する。
【0057】
つまり、全ての照明機器7が消灯状態で壁スイッチ11がオンされると、機器制御部42は、作業エリア92については全ての第4照明機器74を点灯させ、各対象エリア91については第3照明機器73のみを点灯させる。したがって、壁スイッチ11がオンされていても、各対象エリア91の第1照明機器71及び第2照明機器72は消灯したままである。上述したように、第1照明機器71及び第2照明機器72は、第1操作装置2が入力操作された場合にのみ点灯する。
【0058】
壁スイッチ11は、例えば最初に出勤した人、及び最後に退勤する人によって操作される。これにより、少なくとも作業エリア92に設けられている複数の第4照明機器74が一括して点灯又は消灯される。また、対象エリア91に設けられている第1照明機器71及び第2照明機器72については、壁スイッチ11での消灯が可能であるが、点灯が不可である。そのため、対象エリア91が利用されていない(人が不在である)にも関わらず、第1照明機器71及び第2照明機器72が点灯されることが抑制される。
【0059】
また、制御装置4は、サーバ5と通信可能に構成されている。
【0060】
通信部41は、インターネットのような公衆のネットワークNT1に接続可能な通信モジュールをさらに有している。通信部41は、ネットワークNT1を介してサーバ5と通信可能に構成されている。
【0061】
機器制御部42は、通信部41を介して第1操作装置2及び第2操作装置3それぞれから受信した操作情報及び識別情報を、通信部41を介してサーバ5に出力する。つまり、機器制御部42は、第1操作装置2及び第2操作装置3それぞれからの操作情報及び識別情報をサーバ5に転送する。さらに、機器制御部42は、壁スイッチ11からの操作情報もサーバ5に転送する。
【0062】
また、制御装置4は、表示装置6と通信可能に構成されている。
【0063】
通信部41は、表示装置6と通信可能な通信モジュールをさらに有している。通信部41と表示装置6との間の通信方式は、通信線を介した有線通信であってもよいし、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等の無線通信であってもよい。
【0064】
制御装置4は、通信部41を介して第1操作装置2及び第2操作装置3それぞれから受信した操作情報及び識別情報を、表示装置6に出力する。つまり、制御装置4は、第1操作装置2及び第2操作装置3それぞれからの操作情報及び識別情報を表示装置6に転送する。
【0065】
サーバ5(処理装置)は、通信部51、情報処理部52、及び記憶部53を備えている。
【0066】
サーバ5は、例えばプロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータを有している。そして、プロセッサがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、マイクロコンピュータが情報処理部52として機能する。プロセッサが実行するプログラムは、ここではマイクロコンピュータのメモリに予め記録されているが、メモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて提供されてもよい。
【0067】
通信部51は、ネットワークNT1に接続可能な通信モジュールを有している。通信部51は、ネットワークNT1を介して制御装置4と通信可能に構成されている。
【0068】
記憶部53はHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等から選択される記憶デバイスで構成されている。記憶部53は、機器制御部42から転送された操作情報及び識別情報を記憶する。つまり、記憶部53は、第1操作装置2及び第2操作装置3それぞれから出力された操作情報及び識別情報を記憶する。さらに、記憶部53は、壁スイッチ11から出力された操作情報を記憶する。本実施形態では、記憶部53は、操作情報及び識別情報を時刻情報に対応付けて記憶する。時刻情報とは、操作情報及び識別情報を受信した時刻、日付の情報を含む。
【0069】
つまり、記憶部53は、各対象エリア91に設けられた第1操作装置2及び第2操作装置3、及び壁スイッチ11の操作ログを記憶する。言い換えれば、記憶部53は、各照明機器7の点灯/消灯の状態を示す制御ログを記憶する。制御ログは、汎用ソフトで編集可能な形式、例えばCSV(Comma Separated Values)形式等であることが好ましい。
【0070】
情報処理部52は、記憶部53に記憶されている操作情報及び識別情報に基づいて利用情報を生成する。利用情報とは、対象エリア91の利用に関する情報である。利用情報とは、例えば、対象エリア91の利用回数、利用日時、利用時間、利用頻度、利用シーン状況などの情報を含む。
【0071】
利用時間とは、利用1回あたりの時間、1日の積算利用時間、1週間の積算利用時間、1ヶ月の積算利用時間等である。
【0072】
利用頻度とは、所定時間に対する利用時間の割合である。所定時間は、例えば勤務時間、又は壁スイッチ11がオンされてからオフされるまでの時間である。1日の利用頻度は、所定時間に対する1日の積算利用時間の割合となる。1週間の利用頻度は、1週間の積算所定時間に対する1週間の積算利用時間の割合となる。1ヶ月の利用頻度は、1ヶ月の積算所定時間に対する1ヶ月の積算利用時間の割合となる。
【0073】
利用シーン状況とは、モニタ913を用いたプレゼンテーションの時間、頻度等である。
【0074】
第1操作装置2の操作情報は、対象エリア91の利用開始及び利用終了を示し、第2操作装置3の操作情報は、モニタ913を用いたプレゼンテーションの利用及び終了を示している。そのため、情報処理部52は、記憶部53に記憶されている第1操作装置2及び第2操作装置3それぞれの操作情報及び識別情報のログに基づいて、対象エリア91ごとの利用情報を生成することができる。
【0075】
情報処理部52は、利用情報として、各対象エリア91における消費電力量、電気料金などをさらに算出してもよい。また、情報処理部52は、各対象エリア91において、壁スイッチ11がオンされてからオフされるまでの期間中、第1照明機器71及び第2照明機器72を点灯させ続けている場合の消費電力量及び電気料金と、実際の消費電力量及び電気料金と、の差を算出してもよい。
【0076】
表示装置6は、通信部61、表示制御部62、及び表示部63を備えている。表示装置6は、例えば作業エリア92に掲示されるサイネージであって、対象エリア91の利用状況を表示する。
【0077】
表示装置6は、例えばプロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータを有している。そして、プロセッサがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、マイクロコンピュータが表示制御部62として機能する。プロセッサが実行するプログラムは、ここではマイクロコンピュータのメモリに予め記録されているが、メモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて提供されてもよい。
【0078】
通信部61は、制御装置4と通信可能な通信モジュールをさらに有している。通信部61と制御装置4との間の通信方式は、通信線を介した有線通信であってもよいし、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等の無線通信であってもよい。
【0079】
表示部63は、例えば液晶ディスプレイである。
【0080】
表示制御部62は、通信部61を介して受信した操作情報及び識別情報に基づいて、各対象エリア91の利用状況を判断し、判断結果である各対象エリア91の利用状況を表示部63に表示させる。具体的には、表示制御部62は、制御装置4によって転送された第1操作装置2の操作情報を受信する。上述したように、第1操作装置2の操作情報は、対象エリア91の利用開始及び利用終了を示している。したがって、表示制御部62は、第1操作装置2の操作情報に基づいて、対象エリア91の利用状況、つまり使用中であるか否かを判断することができる。表示制御部62は、第1操作装置2からの操作情報が、入力操作による移動後の操作部21の位置が第1位置(「空」表記)であることを示している場合、対応する対象エリア91が利用可能であると判断する。また、表示制御部62は、第1操作装置2からの操作情報が、入力操作による移動後の操作部21の位置が第2位置(「使用中」表記)であることを示している場合、対応する対象エリア91が使用中であると判断する。
【0081】
図2に示すように、表示制御部62は、オフィス90全体の見取り図を表示部63に表示させる。そして、表示制御部62は、オフィス90全体の見取り図上に、各対象エリア91の利用状況として「利用可能」又は「使用中」の表記を表示する。さらに、表示制御部62は、使用中である対象エリア91全体をグレーアウト表示する。図2に示す例では、対象エリア91A,91Cが使用中であり、対象エリア91B,91Dが利用可能である。これにより、ユーザは、表示装置6を見ることにより、どの場所の対象エリア91が利用可能であるかを直感的に把握することができる。
【0082】
(動作例)
以下に、本実施形態の制御システム1の動作例について、図3図5を参照して説明する。
【0083】
ここでは、初期状態として壁スイッチ11がオフであり、オフィス90全体の全ての照明機器7が消灯状態であるとする。
【0084】
まず、最初にオフィス90に出勤した人が、壁スイッチ11をオンする(S1)。壁スイッチ11がオンされることにより、壁スイッチ11からオン状態を示す操作情報が制御装置4に出力される(S2)。
【0085】
制御装置4は、壁スイッチ11からの操作情報に基づいて、作業エリア92の各第4照明機器74、及び各対象エリア91の第3照明機器73を点灯させる点灯制御を行う(S3)。これにより、第4照明機器74及び第3照明機器73が点灯する(S4)。
【0086】
また、制御装置4は、壁スイッチ11からの操作情報をサーバ5に転送する(S5)。サーバ5は、壁スイッチ11の操作情報を操作ログとして記憶する(S6)。
【0087】
ここで、表示装置6には、各対象エリア91の利用状況が表示されている。ユーザは、表示装置6を見ることにより、利用可能な対象エリア91を確認することができる。ここでは、ユーザが対象エリア91Aを利用するとする。
【0088】
ユーザが、対象エリア91Aの利用を開始する際に、対象エリア91Aに設けられている第1操作装置2に対して入力操作を行う(S7)。この入力操作により、操作部21が第1位置(「空」表記)から第2位置(「使用中」表記)に移動する。したがって、第1操作装置2は、対象エリア91Aの識別情報、及び移動後の操作部21の位置が第2位置(「使用中」表記)であることを示す操作情報を制御装置4に出力する(S8)。
【0089】
制御装置4は、第1操作装置2からの識別情報及び操作情報に基づいて、対応する対象エリア91Aに設けられている第1照明機器71及び第2照明機器72を点灯させる点灯制御を行う(S9)。これにより、第1照明機器71及び第2照明機器72が点灯する(S10)。
【0090】
また、制御装置4は、第1操作装置2からの識別情報及び操作情報をサーバ5に転送する(S11)。サーバ5は、第1操作装置2の識別情報及び操作情報を操作ログとして記憶する(S12)。
【0091】
また、制御装置4は、第1操作装置2からの識別情報及び操作情報を表示装置6に転送する(S13)。表示装置6は、第1操作装置2の識別情報及び操作情報に基づいて、対応する対象エリア91Aの利用状況の表示を「利用可能」から「使用中」に変更する(S14)。
【0092】
次に、対象エリア91Aを利用中のユーザが、モニタ913を用いたプレゼンテーションを行うとする。
【0093】
ユーザが、プレゼンテーションを開始する際に、対象エリア91Aに設けられている第2操作装置3に対して入力操作を行う(S15)。この入力操作により、第2操作装置3は、対象エリア91Aの識別情報、及び操作情報を制御装置4に出力する(S16)。
【0094】
制御装置4は、第2操作装置3からの識別情報及び操作情報を受信する。このとき、対象エリア91Aの第1照明機器71及び第2照明機器72が点灯状態であるため、制御装置4は、対象エリア91Aに設けられている第2照明機器72を消灯させる消灯制御を行う(S17)。これにより、第2照明機器72が消灯する(S18)。モニタ913の真上、又はその付近に設けられた第2照明機器72が消灯することによって、プレゼンテーション時にモニタ913が見やすくなる。
【0095】
また、制御装置4は、第2操作装置3からの識別情報及び操作情報をサーバ5に転送する(S19)。サーバ5は、第2操作装置3の識別情報及び操作情報を操作ログとして記憶する(S20)。
【0096】
また、ユーザが、プレゼンテーションを終了する際に、対象エリア91Aに設けられている第2操作装置3に対して入力操作を行う(S21)。この入力装置により、第2操作装置3は、対象エリア91Aの識別情報、及び操作情報を制御装置4に出力する(S22)。
【0097】
制御装置4は、第2操作装置3からの識別情報及び操作情報を受信する。このとき、対象エリア91Aの第1照明機器71が点灯状態であり、第2照明機器72が消灯状態であるため、制御装置4は、対象エリア91Aに設けられている第2照明機器72を点灯させる点灯制御を行う(S23)。これにより、第2照明機器72が点灯する(S24)。
【0098】
また、制御装置4は、第2操作装置3からの識別情報及び操作情報をサーバ5に転送する(S25)。サーバ5は、第2操作装置3の識別情報及び操作情報を操作ログとして記憶する(S26)。
【0099】
次に、ユーザが、対象エリア91Aの利用を終了する際に、対象エリア91Aに設けられている第1操作装置2に対して入力操作を行う(S27)。この入力操作により、操作部21が第2位置(「使用中」表記)から第1位置(「空」表記)に移動する。したがって、第1操作装置2は、対象エリア91Aの識別情報、及び移動後の操作部21の位置が第1位置(「空」表記)であることを示す操作情報を制御装置4に出力する(S28)。
【0100】
制御装置4は、第1操作装置2からの識別情報及び操作情報に基づいて、対応する対象エリア91Aに設けられている第1照明機器71及び第2照明機器72を消灯させる消灯制御を行う(S29)。これにより、第1照明機器71及び第2照明機器72が点灯する(S30)。
【0101】
また、制御装置4は、第1操作装置2からの識別情報及び操作情報をサーバ5に転送する(S31)。サーバ5は、第1操作装置2の識別情報及び操作情報を操作ログとして記憶する(S32)。
【0102】
また、制御装置4は、第1操作装置2からの識別情報及び操作情報を表示装置6に転送する(S33)。表示装置6は、第1操作装置2の識別情報及び操作情報に基づいて、対応する対象エリア91Aの利用状況の表示を「使用中」から「利用可能」に変更する(S34)。
【0103】
次に、オフィス90から最後に退勤する人が、壁スイッチ11をオフする(S35)。壁スイッチ11がオフされることにより、壁スイッチ11からオフ状態を示す操作情報が制御装置4に出力される(S36)。
【0104】
制御装置4は、壁スイッチ11からの操作情報に基づいて、オフィス90全体の全ての照明機器7を消灯させる消灯制御を行う(S37)。ここでは、第1照明機器71及び第2照明機器72が既に消灯状態であるため、制御装置4は、第3照明機器73及び第4照明機器74を消灯させる消灯制御を行う。これにより、第3照明機器73及び第4照明機器74が消灯する(S38)。したがって、オフィス90全体の複数の照明機器7の全てが消灯状態となる。
【0105】
また、制御装置4は、壁スイッチ11からの操作情報をサーバ5に転送する(S39)。サーバ5は、壁スイッチ11の操作情報を操作ログとして記憶する(S40)。
【0106】
(利点)
以下に、本実施形態の制御システム1の利点について説明する。
【0107】
例えば、対象エリア91の第1照明機器71及び第2照明機器72を点灯させるためのスイッチが、オフィス90の出入口付近にある場合、ユーザは、対象エリア91の外側のオフィス90の出入口付近まで移動する必要があった。さらに、複数のスイッチがある場合、どのスイッチが、利用する対象エリア91に対応しているか迷ったり、誤ったスイッチを操作して異なるエリアの照明機器7を点灯又は消灯させたりしてしまうおそれがあった。
【0108】
本実施形態の制御システム1では、対象エリア91に設けられた第1照明機器71及び第2照明機器72を制御するための第1操作装置2及び第2操作装置3が、対象エリア91に設けられている。そのため、対象エリア91を利用するユーザは、第1照明機器71及び第2照明機器72を点灯させるためのスイッチを探したり、対象エリア91外に移動したりする手間を省くことができ、利便性の向上を図ることができる。また、第1操作装置2及び第2操作装置3は、対象エリア91と一対一に対応しているため、ユーザが操作するスイッチ(第1操作装置2、第2操作装置3)を迷う可能性を抑制できる。
【0109】
また、第1操作装置2及び第2操作装置3は、それぞれ入力操作に応じて発電部23,33が発電した電力を用いて操作情報及び識別情報を無線信号により出力する、いわゆるエナジーハーベスタスイッチで構成されている。したがって、第1操作装置2及び第2操作装置3の設置位置の自由度が向上する。また、第1操作装置2及び第2操作装置3の電池の交換などの手間を省くことができる。さらに、例えば、第1操作装置2又は第2操作装置3が故障した場合の交換、新たに操作装置の増設なども容易にできる。
【0110】
また、第1操作装置2は、対象エリア91の利用状況を表示する表示器としての機能も有している。そのため、ユーザは、対象エリア91の利用の開始及び終了に連動して、第1照明機器71及び第2照明機器72の点灯及び消灯を行うことができる。したがって、対象エリア91が利用されていない場合に、第1照明機器71及び第2照明機器72が点灯することが抑制され、オフィス90における消費電力の削減を図ることができる。また、第1操作装置2及び第2操作装置3は、それぞれ単一の操作部21,31のみを有する構成であるので、利用者が操作を誤る可能性を抑制できる。
【0111】
また、本実施形態では、第1操作装置2と第2操作装置3と操作内容の組み合わせにより、第1照明機器71及び第2照明機器72の一括点灯/消灯、及び第2照明機器72の個別点灯/消灯を行っている。例えば、ユーザが、モニタ913を用いたプレゼンテーションを行わない場合、第2照明機器72の個別消灯が不要となる。このような場合、ユーザは、第2操作装置3の操作が不要であり、第1操作装置2の操作のみで第1照明機器71及び第2照明機器72の点灯及び消灯が可能となる。したがって、第1照明機器71及び第2照明機器72それぞれに対応した2つのスイッチを用いる場合に比べて、ユーザがスイッチを操作する手間、回数を減らすことができる。
【0112】
また、第1操作装置2の状態は、対象エリア91の利用状況と連動している。そのため、第1操作装置2の操作情報及び識別情報に基づいて、表示装置6で対象エリア91の利用状況を掲示することができる。これにより、対象エリア91の利用を希望するユーザは、対象エリア91の利用状況(空状況)を確認することができる。そのため、対象エリア91の利用を希望するユーザは、利用状況を確認するために対象エリア91まで出向く手間を省くことができ、利便性の向上を図ることができる。
【0113】
また、第1操作装置2及び第2操作装置3の操作ログ(操作情報、識別情報)が、サーバ5の記憶部53に記憶されており、情報処理部52は、操作ログに基づいて利用情報を生成している。例えば、オフィス90の管理者は、情報処理部52が生成した利用情報を、対象エリア91の数、大きさ、場所などが最適であるか否かを判断するための判断材料に用いることができる。例えば、例えば、多人数用の対象エリア91Dの利用率が、少人数用の対象エリア91Aの利用率に比べて低いとする。この場合、オフィス90の管理者は、多人数用の対象エリア91Dを分けて、少人数用の対象エリア91を新たに増やすことを検討できる。これにより、対象エリア91の利用率の向上を図ることができる。また、税法処理部が生成した利用情報は、対象エリア91の利用予約を行うための予約システムの導入の可否の判断材料に用いることもできる。
【0114】
(変形例)
以下に、本実施形態の制御システム1の変形例について説明する。
【0115】
上述した例では、表示装置6は、制御装置4を介して第1操作装置2からの操作情報及び識別情報を受信し、受信した操作情報及び識別情報に基づいて利用状況を判断して表示しているが、これに限らない。第1操作装置2は、表示装置6に操作情報及び識別情報を出力するように構成されていてもよい。この場合、表示装置6は、第1操作装置2が受信した操作情報及び識別情報に基づいて対象エリア91の利用状況を判断して表示する。これにより、制御装置4の処理負荷の軽減を図ることができる。
【0116】
また、第1操作装置2は、サーバ5に操作情報及び識別情報を出力するように構成されていてもよい。この場合、サーバ5は、第1操作装置2から受信した操作情報及び識別情報を表示装置6に出力する。表示装置6は、サーバ5を介して受信した操作情報及び識別情報に基づいて、対象エリア91の利用状況を表示する。
【0117】
また、表示装置6は、利用状況に加えて、情報処理部52が生成した利用情報を表示してもよい。例えば、表示装置6は、各対象エリア91の1時間ごとの利用頻度等を表示してもよい。
【0118】
また、上述した例では、機器制御部42は、第2操作装置3の操作情報に基づいて、第2照明機器72をオン/オフ(点灯/消灯)するオン/オフ制御を行っているが、これに限らない。例えば、機器制御部42は、第2操作装置3の操作情報に基づいて、第2照明機器72のオン/オフ(点灯/消灯)するオン/オフ制御、及び第2照明機器72のオン時の動作、具体的には点灯時の調光度を制御するように構成されていてもよい。例えば、機器制御部42は、第2操作装置3が入力操作される度に、第2照明機器72が全点灯(調光度100%)、調光点灯(調光度50%)、消灯(調光度0%)の順に切り替わるように制御してもよい。
【0119】
また、機器制御部42は、第1操作装置2及び第2操作装置3それぞれの操作情報及び識別情報に基づいて、複数(2つ)の照明機器7(第1照明機器71及び第2照明機器72)を制御しているが、これに限らない。機器制御部42は、機器制御部42は、第1操作装置2及び第2操作装置3それぞれの操作情報及び識別情報に基づいて、第1照明機器71又は第2照明機器72のみを制御してもよいし、第1照明機器71及び第2照明機器72に加えて更に別の照明機器7(例えば第3照明機器73)を制御してもよい。
【0120】
また、上述した例では、対象エリア91に2つの操作装置(第1操作装置2及び第2操作装置3)が設けられているが、これに限らない。対象エリア91には、1つの操作装置(例えば第1操作装置2)のみが設けられていてもよいし、3つ以上の操作装置が設けられていてもよい。
【0121】
また、第1操作装置2及び第2操作装置3は、それぞれ1つの操作部21,31のみを有する構成であったが、複数の操作部21を有し、複数の操作部21の入力操作に応じた操作情報を出力するように構成されていてもよい。
【0122】
また、第1操作装置2及び第2操作装置3のそれぞれは、操作情報及び識別情報を無線信号で出力するように構成されていたが、有線信号により出力するように構成されていてもよい。
【0123】
また、第1操作装置2及び第2操作装置3のそれぞれは、入力操作に応じて発電部23が発電した電力を用いて操作情報及び識別情報を出力する、いわゆるエナジーハーベスタスイッチであるが、これに限らない。第1操作装置2及び第2操作装置3は、それぞれ電池を有し、電池に蓄えられた電力を用いて操作情報及び識別情報を出力するように構成されていてもよい。
【0124】
また、上述した例では、機器制御部42は、操作装置(第1操作装置2及び第2操作装置3)の入力操作による制御対象の機器として照明機器7(第1照明機器71及び第2照明機器72)を制御しているが、機器の種類は照明機器7に限らない。例えば、機器制御部42は、操作装置の入力操作による制御対象の機器として空調装置、モニタ913等を制御してもよい。
【0125】
また、上述した例では、対象エリア91は、開放空間であって対象エリア91の内側と外側の空間とが連続していたがこれに限らず、壁や扉等で区切られた密室空間であってもよい。
【0126】
また、上述した例では、対象エリア91が4つの場合を例に説明したが、対象エリア91の数は、1つであってもよいし、4つ以外の複数であってもよい。
【0127】
制御システム1と同様の機能は、制御方法、コンピュータプログラム、又はプログラムを記録した非一時的な記録媒体等で具現化されてもよい。一態様に係る制御方法は、対象エリア91に対応する機器(第1照明機器71、第2照明機器72)を制御する方法であって、機器制御ステップと、情報処理ステップとを含む。機器制御ステップでは、対象エリア91に設けられた操作装置(第1操作装置2、第2操作装置3)が出力する操作情報、及び識別情報に基づいて、機器を制御する。情報処理ステップでは、操作情報及び識別情報に基づいて、対象エリア91の利用に関する利用情報を生成する。一態様に係る(コンピュータ)プログラムは、コンピュータシステムに、上記の制御方法を実行させるためのプログラムである。
【0128】
本開示における制御システム1は、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における制御システム1としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1ないし複数の電子回路で構成される。ここでいうIC又はLSI等の集積回路は、集積の度合いによって呼び方が異なっており、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又はULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれる集積回路を含む。さらに、LSIの製造後にプログラムされる、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はLSI内部の接合関係の再構成若しくはLSI内部の回路区画の再構成が可能な論理デバイスについても、プロセッサとして採用することができる。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。ここでいうコンピュータシステムは、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するマイクロコントローラを含む。したがって、マイクロコントローラについても、半導体集積回路又は大規模集積回路を含む1ないし複数の電子回路で構成される。
【0129】
また、制御システム1における複数の機能が、複数の筐体(クラウドコンピューティングを含む)に分散して設けられることは制御システム1に必須の構成ではなく、制御システム1の構成要素は、1つの筐体内に集約されていてもよい。
【0130】
(まとめ)
第1態様に係る制御システム(1)は、対象エリア(91)に対応する機器(第1照明機器71、第2照明機器72)を制御する。制御システム(1)は、操作装置(第1操作装置2、第2操作装置3)と、機器制御部(42)と、情報処理部(52)と、を備える。操作装置は、対象エリア(91)に設けられ、ユーザによる入力操作の内容に応じた操作情報、及び対象エリア(91)に対応する識別情報を出力する。機器制御部(42)は、操作情報及び識別情報に基づいて機器を制御する。情報処理部(52)は、操作情報及び識別情報に基づいて、対象エリア(91)の利用に関する利用情報を生成する。
【0131】
この態様によれば、ユーザは、対象エリア(91)に設けられた操作装置を操作することにより、この対象エリア(91)に対応する機器を制御することができる。したがって、ユーザが機器を制御するために対象エリア(91)外に移動する必要がなく、利便性の向上を図ることができる。
【0132】
第2態様に係る制御システム(1)は、第1態様において、対象エリア(91)が利用中であるか否かを示す利用状況を表示する表示装置(6)を更に備える。
【0133】
この態様によれば、ユーザは表示装置(6)を見ることにより、対象エリア(91)の利用状況を把握することができ、利便性が向上する。
【0134】
第3態様に係る制御システム(1)では、第2態様において、操作装置は、操作情報及び識別情報を、機器制御部(42)を有する制御装置(4)に出力する。制御装置(4)は、操作情報及び識別情報を表示装置(6)に出力する。表示装置(6)は、制御装置(4)を介して受信した操作情報及び識別情報に基づいて、対象エリア(91)の利用状況を表示する。
【0135】
この態様によれば、表示装置(6)は、操作装置と通信できない構成であっても、対象エリア(91)の利用状況を判断して表示することができる。
【0136】
第4態様に係る制御システム(1)では、第2態様において、操作装置は、操作情報及び識別情報を、表示装置(6)に出力する。表示装置(6)は、操作装置から受信した操作情報及び識別情報に基づいて、対象エリア(91)の利用状況を表示する。
【0137】
この態様によれば、表示装置(6)は、操作装置から直接的に受信した操作情報及び識別情報に基づいて対象エリア(91)の利用状況を判断して表示することができる。
【0138】
第5態様に係る制御システム(1)では、第2態様において、操作装置は、操作情報及び識別情報を、情報処理部(52)を有する処理装置(サーバ5)に出力する。処理装置は、操作情報及び識別情報を表示装置(6)に出力する。表示装置(6)は、処理装置を介して受信した操作情報及び識別情報に基づいて、対象エリア(91)の利用状況を表示する。
【0139】
この態様によれば、表示装置(6)は、操作装置と通信できない構成であっても、対象エリア(91)の利用状況を判断して表示することができる。
【0140】
第6態様に係る制御システム(1)では、第1~第5態様のいずれかにおいて、表示装置(6)は、利用情報をさらに表示する。
【0141】
この態様によれば、ユーザは、表示装置(6)を見ることにより、対象エリア(91)の利用情報を確認することができる。
【0142】
第7態様に係る制御システム(1)では、第1~第6態様のいずれかにおいて、機器制御部(42)は、操作情報に基づいて、機器をオン/オフするオン/オフ制御、及び機器のオン時の動作を制御する動作制御を行う。
【0143】
この態様によれば、ユーザは、操作装置への入力操作により、機器のオン/オフだけでなく、機器のオン時の動作を制御することができ、利便性が向上する。
【0144】
第8態様に係る制御システム(1)では、第1~第7態様のいずれかにおいて、操作装置は、操作情報及び識別情報を無線信号で出力する。
【0145】
この態様によれば、操作装置に設置場所の自由度が向上する。
【0146】
第9態様に係る制御システム(1)では、第1~第8態様のいずれかにおいて、操作装置は、発電部(23,33)と、出力部(24,34)と、を有する。発電部(23,33)は、入力操作によって発電する。出力部(24,34)は、発電部(23,33)による発電電力を用いて操作情報及び識別情報を出力する。
【0147】
この態様によれば、電池が不要となるため、電池交換の手間を省くことができる。
【0148】
第10態様に係る制御システム(1)では、第1~第9態様のいずれかにおいて、操作装置を複数備える。複数の操作装置は、互いに同じ対象エリア(91)に設けられる。機器制御部(42)は、複数の操作装置それぞれの操作情報及び識別情報に基づいて、機器を制御する。
【0149】
この態様によれば、複数の操作装置の入力操作の組み合わせに基づいて、機器の制御パターンを増やすことができる。
【0150】
第11態様に係る制御システム(1)では、第1~第10態様のいずれかにおいて、対象エリア(91)は、開放空間であって対象エリア(91)の内側の空間と外側の空間とが連続している。
【0151】
この態様によれば、対象エリア(91)が壁等で区切られていない開放空間であっても、機器を制御するための操作装置が対象エリア(91)に設けられているため、ユーザが操作する操作装置を探す手間が抑制される。
【0152】
第12態様に係る制御方法は、対象エリア(91)に対応する機器を制御する方法である。制御方法は、機器制御ステップと、情報処理ステップと、を含む。機器制御ステップでは、対象エリア(91)に設けられた操作装置が出力する操作情報、及び識別情報に基づいて、機器を制御する。情報処理ステップでは、操作情報及び識別情報に基づいて、対象エリア(91)の利用に関する利用情報を生成する。
【0153】
この態様によれば、ユーザは、対象エリア(91)に設けられた操作装置を操作することにより、この対象エリア(91)に対応する機器を制御することができる。したがって、ユーザが機器を制御するために対象エリア(91)外に移動する必要がなく、利便性の向上を図ることができる。
【符号の説明】
【0154】
1 制御システム
2 第1操作装置(操作装置)
23 発電部
24 出力部
3 第2操作装置(操作装置)
33 発電部
34 出力部
4 制御装置
42 機器制御部
5 サーバ(処理装置)
52 情報処理部
71 第1照明機器(機器)
72 第2照明機器(機器)
91 対象エリア
図1
図2
図3
図4
図5