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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-28
(45)【発行日】2023-10-06
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
   F21S 8/04 20060101AFI20230929BHJP
   F21V 8/00 20060101ALI20230929BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20230929BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20230929BHJP
【FI】
F21S8/04 310
F21S8/04 100
F21S8/04 300
F21V8/00 320
F21S2/00 482
F21Y115:10 500
F21Y115:10 700
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2019016432
(22)【出願日】2019-01-31
(65)【公開番号】P2020123561
(43)【公開日】2020-08-13
【審査請求日】2021-10-18
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】若林 美紀
(72)【発明者】
【氏名】松尾 茂樹
【審査官】河村 勝也
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-216252(JP,A)
【文献】特開2015-210932(JP,A)
【文献】特開2017-224540(JP,A)
【文献】特開2014-032827(JP,A)
【文献】特開2012-033420(JP,A)
【文献】特開2018-028965(JP,A)
【文献】特開2018-037771(JP,A)
【文献】特開2015-232954(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 8/04
F21V 8/00
F21S 2/00
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一つ以上の第1固体発光素子及び一つ以上の第2固体発光素子を有し、前記第1固体発光素子を実装面に実装した基板を有する光源モジュールと、
前記第1固体発光素子の発光面から放射される光を導光して照明空間に照射する導光体と、
前記光源モジュール及び前記導光体を支持する本体と、
を備え、
前記実装面は、前記基板の表面である第1実装面と、前記基板の裏面である第2実装面とを含み、
前記第1固体発光素子は、前記第1実装面に実装され、
前記第2固体発光素子は、前記第2実装面に実装され、
前記第1固体発光素子の発光面は、前記基板の前記第1実装面に対して傾いており、
前記導光体は、透光性を有する材料によって平板状に形成され、導光した前記光を少なくとも前記導光体の厚み方向に出射し、
前記本体は、前記導光体の端面に形成されている入射面を前記第1固体発光素子の発光面と対向させた状態で前記光源モジュール及び前記導光体を支持し、
前記第2固体発光素子は、前記導光体を介さずに前記照明空間に光を照射する、
照明装置。
【請求項2】
前記導光体の前記入射面は、前記実装面から離れるにつれて前記発光面に近付くように傾斜している、
請求項記載の照明装置。
【請求項3】
前記発光面から出射される光の一部を前記入射面に向けて反射する反射部材を備える、請求項1又は2記載の照明装置。
【請求項4】
前記光源モジュールは、前記第1固体発光素子及び前記第2固体発光素子をそれぞれ複数有し、複数の前記第1固体発光素子を前記基板の前記第1実装面に実装し、複数の前記第2固体発光素子を前記基板の前記第2実装面に実装している、
請求項1~3のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項5】
前記第2実装面に実装される前記第2固体発光素子は、前記基板の厚み方向から見て、前記第1実装面に実装される前記第1固体発光素子と重ならない位置に配置されている、請求項記載の照明装置。
【請求項6】
前記導光体は、前記基板に設けられた凹部にはまる凸部を有する、
請求項1~のいずれか1項に記載の照明装置
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、照明装置に関し、より詳細には、導光体を有する照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来例として特許文献1記載の照明器具(照明装置)を例示する。特許文献1記載の照明器具(以下、従来例という。)は、住宅等の建物の天井に設置されるシーリングライトである。従来例は、発光モジュール、導光板及び器具本体などを備えている。
【0003】
発光モジュールは、複数の基板と、複数の基板の各々に実装された複数の第1の発光素子及び複数の第2の発光素子とを有している。複数の第1の発光素子は、基板の内周部に実装されている。複数の第2の発光素子は、基板の外周部において、基板の周方向に間隔を置いて配置されている。
【0004】
導光板は、入射した複数の第2の発光素子の各々からの光を導光するための光学部材である。導光板は、湾曲部、入射部、出射部及び複数の取付部を有してリング状に形成されている。湾曲部は、一端部(天井側の端部)から他端部(床面側の端部)に向けてラッパ状に広がっている。
【0005】
入射部は、湾曲部の一端部の全周にわたってリング状に形成されている。入射部は、複数の第2の発光素子に対向かつ近接する位置に配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2017-224540号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、上記従来例のように導光板(導光体)を用いた照明装置においては、器具本体(本体)の薄型化が望まれている。
【0008】
本開示の目的は、従来よりも薄型化を図ることができる照明装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の一態様に係る照明装置は、一つ以上の第1固体発光素子及び一つ以上の第2固体発光素子を有し、前記第1固体発光素子を実装面に実装した基板を有する光源モジュールを備える。前記照明装置は、前記第1固体発光素子の発光面から放射される光を導光して照明空間に照射する導光体と、前記光源モジュール及び前記導光体を支持する本体とを備える。前記実装面は、前記基板の表面である第1実装面と、前記基板の裏面である第2実装面とを含む。前記第1固体発光素子は、前記第1実装面に実装される。前記第2固体発光素子は、前記第2実装面に実装される。前記第1固体発光素子の発光面は、前記基板の前記第1実装面に対して傾いている。前記導光体は、透光性を有する材料によって平板状に形成され、導光した前記光を少なくとも前記導光体の厚み方向に出射する。前記本体は、前記導光体の端面に形成されている入射面を前記第1固体発光素子の発光面と対向させた状態で前記光源モジュール及び前記導光体を支持する。前記第2固体発光素子は、前記導光体を介さずに前記照明空間に光を照射する。
【発明の効果】
【0010】
本開示の照明装置は、従来よりも薄型化を図ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本開示の実施形態に係る照明装置の斜視図である。
図2図2は、同上の照明装置の断面図である。
図3図3は、同上の照明装置の比較例の断面図である。
図4図4は、同上の照明装置の変形例1の要部断面図である。
図5図5は、同上の照明装置の変形例2の要部断面図である。
図6図6は、同上の照明装置の変形例3の要部断面図である。
図7図7は、同上の照明装置の変形例4の要部断面図である。
図8図8は、同上の照明装置の変形例5の要部断面図である。
図9図9は、同上の照明装置の変形例5の要部斜視図である。
図10図10は、同上の照明装置の変形例6の要部断面図である。
図11図11は、同上の照明装置の変形例7の一部省略した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本開示の実施形態に係る照明装置について、図面を参照して詳細に説明する。ただし、下記の実施形態において説明する各図は模式的な図であり、各構成要素の大きさ及び厚さのそれぞれの比が必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。なお、以下の実施形態で説明する構成は本開示の一例にすぎない。本開示は、以下の実施形態に限定されず、本開示の効果を奏することができれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【0013】
実施形態に係る照明装置1(以下、照明装置1という。)は、図1及び図2に示すように、光源モジュール2と、二つの導光体3と、本体10とを備える。照明装置1は、住宅の天井に設置されている引掛シーリングボディに着脱可能に取り付けられる、いわゆるシーリングライトである。なお、以下の説明においては、特に断りのない限り、図1に矢印で示した上下、前後及び左右のそれぞれの方向を照明装置1の上下、前後及び左右のそれぞれの方向と定義する。
【0014】
本体10は、左右方向の幅よりも前後方向の長さが長い長尺の角すい台形状に形成されている。本体10の内部には、光源モジュール2を点灯するための点灯装置が収容されている。本体10は、引掛シーリングボディと機械的かつ電気的に接続される。そして、点灯装置は、引掛シーリングボディを介して商用電源から供給される交流電力を直流電力に変換し、変換した直流電力を光源モジュール2に供給して光源モジュール2を点灯する。
【0015】
本体10の下面にカバー11が取り付けられる。カバー11は、アクリル樹脂又はポリカーボネート樹脂などの透光性を有する合成樹脂によって、長尺の長方形状に形成されている。そして、後述するように、光源モジュール2から放射される光の一部がカバー11を透過して本体10の下方の照明空間に照射される。なお、カバー11には、拡散材が混入されることが好ましい。カバー11に混入された拡散材により、カバー11を透過する光が拡散されることが好ましい。
【0016】
光源モジュール2は、長方形状の基板20と、基板20の実装面200(下面)に実装された複数の固体発光素子とを有する(図2参照)。複数の固体発光素子は、いずれも表面実装型のLED(Light Emitting Diode)である。なお、複数の固体発光素子には、複数の縦型LED21と、複数の横型LED22とが含まれる。
【0017】
横型LED22は、直方体状のパッケージの底面(上面)にアノード端子及びカソード端子が露出し、かつ、パッケージの天面(下面)に発光面220が露出したパッケージ型のLEDである(図2参照)。複数の横型LED22は、基板20の実装面200において、左右の両端部分を除く中央部分に、一定の間隔を空けて縦横に並ぶように実装されている。つまり、複数の横型LED22は、基板20の実装面200に対して垂直な向き(下向き)に光を放射する。なお、このような横型LED22は、トップビューLEDと呼ばれる場合がある。
【0018】
縦型LED21は、直方体形状のパッケージの底面(上面)にアノード端子及びカソード端子が露出し、かつ、パッケージの側面(左面又は右面)に発光面210が露出したパッケージ型のLEDである(図2参照)。複数の縦型LED21は、基板20の実装面200における左右の両端部分に、実装面200の長手方向(前後方向)に沿って一定の間隔を空けて並ぶように実装されている。ただし、実装面200の左端部に実装されている縦型LED21は、それぞれの発光面210が基板20の外(左)に向くように実装されている。一方、実装面200の右端部に実装されている縦型LED21は、それぞれの発光面210が基板20の外(右)に向くように実装されている。つまり、複数の縦型LED21は、基板20の実装面200に対して平行な向き(左向き及び右向き)に光を放射する。なお、このような縦型LED21は、サイドビューLEDと呼ばれる場合がある。
【0019】
光源モジュール2は、基板20の実装面200をカバー11に対向させるようにして本体10内に収容される。ここで、照明装置1は、複数の横型LED22から放射される光の配光を制御する配光制御部材12を備えることが好ましい(図2参照)。配光制御部材12は、複数のレンズ120と、平板状のベース部121とを有する。複数のレンズ120の各々は、ドーム状に形成されている。なお、複数のレンズ120の個数は、横型LED22の個数に等しい。ベース部121は、縦横に配置された複数のレンズ120同士を連結している。複数のレンズ120とベース部121は、アクリル樹脂又はポリカーボネート樹脂などの透光性を有する合成樹脂によって一体に形成されることが好ましい。
【0020】
配光制御部材12は、複数のレンズ120のそれぞれを複数の横型LED22と一つずつ対向させるように光源モジュール2の下方に配置される。したがって、複数の横型LED22のそれぞれから放射される光は、各横型LED22と一対一に対向するレンズ120によって拡散される(図2参照)。
【0021】
二つの導光体3は、アクリル樹脂又はポリカーボネート樹脂などの透光性を有する合成樹脂によって長方形の平板状に形成されている(図1及び図2参照)。一方の導光体3は、本体10の右側に配置されている。他方の導光体3は、本体10の左側に配置されている。ここで、本体10の右側に配置された導光体3を第1導光体3Aと呼び、本体10の左側に配置された導光体3を第2導光体3Bと呼ぶ場合がある。
【0022】
第1導光体3Aの左端部は、本体10の右側面から本体10内に挿入されている(図2参照)。第1導光体3Aは、光源モジュール2の基板20と平行するように本体10に支持されている。そして、第1導光体3Aの左側の端面(入射面30)が、基板20の実装面200における右端に実装されている複数の縦型LED21の各々の発光面210と対向している(図2参照)。つまり、実装面200の右端に実装されている複数の縦型LED21の発光面210から放射される光は、第1導光体3Aの入射面30から第1導光体3Aに入射する。第1導光体3Aに入射した光は、第1導光体3A内を進行しつつ第1導光体3Aの上面及び下面から第1導光体3Aの外に出射して照明空間に照射される(図2参照)。
【0023】
第2導光体3Bの右端部は、本体10の左側面から本体10内に挿入されている。第2導光体3Bは、光源モジュール2の基板20と平行するように本体10に支持されている。そして、第2導光体3Bの右側の端面(入射面30)が、基板20の実装面200における左端に実装されている複数の縦型LED21の各々の発光面210と対向している(図2参照)。つまり、実装面200の左端に実装されている複数の縦型LED21の発光面210から放射される光は、第2導光体3Bの入射面30から第2導光体3Bに入射する。第2導光体3Bに入射した光は、第2導光体3B内を進行しつつ第2導光体3Bの上面及び下面から第2導光体3Bの外に出射して照明空間に照射される。
【0024】
照明装置1は、例えば、住宅の居間の天井に設置されて照明空間(居間)を照明する。具体的には、照明装置1は、複数の横型LED22から放射される光を直接(導光体を介さずに)照明空間に照射し、かつ、複数の縦型LED21から放射される光を導光体3に導光させて照明空間に照射する。
【0025】
ここで、比較例の照明装置9を図3に示す。比較例の照明装置9は、図3に示すように、光源モジュール90と、導光体93と、本体94とを備える。光源モジュール90は、基板91と、基板91の実装面(下面)に実装された複数の横型LED92とを有する。導光体93は、本体94内に収容される湾曲部930と、本体94の外に突出する出射部931とを有する。湾曲部930の先端は、基板91の実装面における端に実装された横型LED92の発光面(下面)と対向している。
【0026】
比較例の照明装置9では、導光体93に光を入射するLED(横型LED92)が、導光体93を介さずに照明空間に直接光を照射する横型LED92と同じ基板91の実装面に実装されている。そのため、比較例の照明装置9では、導光体93の端部に湾曲部930が必要になるので、導光体93の出射部931の上面から基板91の実装面までの高さH1が湾曲部930の分だけ高く(厚く)なっている。その結果、比較例の照明装置9は、本体94の高さを低くすること(薄型化)が容易でない。
【0027】
これに対して照明装置1は、縦型LED21から放射される光を導光体3に入射しているため(図2参照)、比較例の照明装置9における導光体93のような湾曲部930が不要である。その結果、照明装置1は、比較例の照明装置9に比べて、(本体10の)薄型化を図ることができる。
【0028】
次に、照明装置1の幾つかの変形例について、図面を参照して説明する。
【0029】
(変形例1)
変形例1の照明装置1は、導光体3の入射面30の形状に特徴がある。すなわち、変形例1の照明装置1において、導光体3の入射面30は、基板20の実装面200から離れるにつれて縦型LED21の発光面210に近付くように傾斜している(図4参照)。さらに、導光体3の入射面30は、導光体3内に向かって湾曲し、かつ、導光体3の厚み方向(上下方向)から見て、縦型LED21の発光面210にかぶさっている。
【0030】
しかして、変形例1の照明装置1は、縦型LED21の発光面210から放射される光のうち、導光体3の入射面30に入射する光を増やして入射効率の向上を図ることができる。
【0031】
(変形例2)
変形例2の照明装置1において、導光体3に凸部31が設けられ、かつ、基板20に凹部201が設けられている(図5参照)。凸部31は、導光体3の端部(第1導光体3Aの左端部及び第2導光体3Bの右端部)における上面から上向きに突出している。なお、凸部31は、少なくとも導光体3の前後方向の両端を含む複数箇所に一つずつ設けられることが好ましい。
【0032】
凹部201は、基板20の左右両側の端部において、基板20を厚み方向(上下方向)に貫通するように設けられている。ただし、凹部201は、基板20の実装面200に開口を有していれば、基板20を貫通していなくても構わない。なお、凹部201は、複数の凸部31と一対一に対応する位置にそれぞれ一つずつ設けられている。
【0033】
変形例2の照明装置1において、導光体3の凸部31が基板20の凹部201にはめ合わされることにより、導光体3が基板20に位置決めされる。しかして、変形例2の照明装置1は、導光体3が基板20に位置決めされることにより、縦型LED21の発光面210から放射される光のうち、導光体3の入射面30に入射する光を増やして入射効率の向上を図ることができる。
【0034】
(変形例3)
変形例3の照明装置1は、縦型LED21の発光面210から出射される光の一部を、導光体3の入射面30に向けて反射する反射部材4を備える(図6参照)。反射部材4は、例えば、合成樹脂材料によって長尺の長方形状に形成されたプレートを有する。あるいは、反射部材4は、合成樹脂材料によって長尺の長方形状に形成されたシートを有してもよい。プレート及びシートの表面(上面)には、アルミめっきなどによって反射層が形成されている。反射部材4は、導光体3の厚み方向(上下方向)から見て、縦型LED21と導光体3の隙間を塞ぐように縦型LED21及び導光体3に取り付けられる(図6参照)。ただし、反射部材4は、プレート又はシートの表面(反射層が形成された面)を縦型LED21の発光面及び導光体3の入射面30に向き合わせるようにして縦型LED21及び導光体3に取り付けられる。
【0035】
変形例3の照明装置1は、縦型LED21の発光面210から出射される光の一部を、反射部材4の反射層によって導光体3の入射面30に向けて反射させることにより、入射効率の向上を図ることができる。
【0036】
(変形例4)
変形例4の照明装置1は、反射部材4に特徴を有する。この反射部材4は、第1反射部41、第2反射部42及び連結部43を有している(図7参照)。第1反射部41及び第2反射部42は、変形例3の照明装置1における反射部材4と同様に、合成樹脂材料によって長尺の長方形状に形成されたプレート又はシートを有する。プレート及びシートの表面(上面)には、アルミめっきなどによって反射層が形成されている。連結部43は、第1反射部41及び第2反射部42と同様に合成樹脂材料によって長尺の長方形状に形成されたプレート又はシートを有する。連結部43は、上下方向の一端(下端)で第1反射部41と連結され、上下方向の他端(上端)で第2反射部42と連結されている。なお、連結部43は、基板20を厚み方向(上下方向)に貫通する貫通孔202に挿入されている。
【0037】
反射部材4は、導光体3の厚み方向(上下方向)から見て、第1反射部41によって縦型LED21と導光体3の隙間を塞いでいる。さらに、反射部材4は、第2反射部42によって基板20と導光体3の隙間を塞ぐように基板20、縦型LED21及び導光体3に取り付けられる(図7参照)。ただし、第1反射部41及び第2反射部42は、プレート又はシートの表面(反射層が形成された面)を縦型LED21の発光面及び導光体3の入射面30に向き合わせるようにして基板20、縦型LED21及び導光体3に取り付けられる。
【0038】
(変形例5)
変形例5の照明装置1において、光源モジュール2は、複数の縦型LED21を基板20の表側(下側)の第1実装面200A及び裏側(上側)の第2実装面200Bにそれぞれ実装している(図8参照)。また、変形例5の照明装置1では、導光体3の厚みを、縦型LED21の高さの2倍の高さに基板20の厚みを足した寸法よりも大きくしている。つまり、第1実装面200A及び第2実装面200Bにそれぞれ実装されている複数の縦型LED21の発光面210から放射される光が導光体3の入射面30から導光体3に入射する。
【0039】
ここで、複数の縦型LED21が第1実装面200Aのみに実装される場合と比べ、発熱源である縦型LED21が基板20の第1実装面200Aと第2実装面200Bに振り分けて実装されることで放熱性の向上を図ることができる。
【0040】
また、第2実装面200Bに実装される縦型LED21は、基板20の厚み方向(上下方向)から見て、第1実装面200Aに実装される縦型LED21と重ならない位置に配置されていることが好ましい(図9参照)。複数の縦型LED21が上述のように配置されれば、第1実装面200Aに実装される縦型LED21と、第2実装面200Bに実装面200Bに実装される縦型LED21とが互いに熱の影響を及ぼしにくくなる。その結果、変形例5の照明装置1は、光源モジュール2の温度上昇を抑制し、光源モジュール2の発光効率の向上及び劣化の抑制を図ることができる。
【0041】
(変形例6)
変形例6の照明装置1において、光源モジュール2は、複数の縦型LED21を基板20の第2実装面200Bに実装し、かつ、複数の横型LED22を第1実装面200Aに実装している(図10参照)。
【0042】
変形例6の照明装置1は、複数の縦型LED21と複数の横型LED22が基板20の異なる実装面(第1実装面200A及び第2実装面200B)に振り分けて実装されるので、放熱性の向上を図ることができる。
【0043】
(変形例7)
変形例7の照明装置1は、図11に示すように、円錐台形状の本体10と、環状の光源モジュール2と、環状の導光体3とを備える。
【0044】
光源モジュール2は、環状の基板20を有する。基板20の実装面200における外周部分に複数の縦型LED21が等間隔に並べて実装されている。また、基板20の実装面200における外周部分の内側に、複数の横型LED22が放射状に並べて実装されている。
【0045】
導光体3は、内側の端面を複数の縦型LED21の発光面と対向させるように本体10に支持される。
【0046】
変形例7の照明装置1は、比較例の照明装置9に比べて、(本体10の)薄型化を図ることができる。
【0047】
上述のように第1の態様に係る照明装置(1)は、一つ以上の固体発光素子(縦型LED21)及び固体発光素子を実装面(200)に実装した基板(20)を有する光源モジュール(2)を備える。第1の態様に係る照明装置(1)は、固体発光素子の発光面(210)から放射される光を導光して照明空間に照射する導光体(3)と、光源モジュール(2)及び導光体(3)を支持する本体(10)とを備える。固体発光素子の発光面(210)は、基板(20)の実装面(200)に対して傾いている。導光体(3)は、透光性を有する材料によって平板状に形成されている。導光体(3)は、導光した光を少なくとも導光体(3)の厚み方向に出射する。本体(10)は、導光体(3)の端面に形成されている入射面(30)を固体発光素子の発光面(210)と対向させた状態で光源モジュール(2)及び導光体(3)を支持する。
【0048】
第1の態様に係る照明装置(1)は、固体発光素子の発光面(210)は、基板(20)の実装面(200)に対して傾いており、導光体(3)に湾曲部が不要である。その結果、第1の態様に係る照明装置(1)は、従来よりも薄型化を図ることができる。
【0049】
第2の態様に係る照明装置(1)は、第1の態様との組合せにより実現され得る。第2の態様に係る照明装置(1)において、導光体(3)の入射面(30)は、実装面(200)から離れるにつれて発光面(210)に近付くように傾斜していることが好ましい。
【0050】
第2の態様に係る照明装置(1)は、固体発光素子の発光面(210)から放射される光のうち、導光体(3)の入射面(30)に入射する光を増やして入射効率の向上を図ることができる。
【0051】
第3の態様に係る照明装置(1)は、第1又は第2の態様との組合せにより実現され得る。第3の態様に係る照明装置(1)は、発光面(210)から出射される光の一部を入射面(30)に向けて反射する反射部材(4)を備えることが好ましい。
【0052】
第3の態様に係る照明装置(1)は、固体発光素子から放射される光の一部を反射部材(4)に反射させることにより、入射効率の向上を図ることができる。
【0053】
第4の態様に係る照明装置(1)は、第1~第3の態様のいずれかとの組合せにより実現され得る。第4の態様に係る照明装置(1)において、光源モジュール(2)は、固体発光素子を複数有することが好ましい。光源モジュール(2)は、複数の固体発光素子を基板(20)の表側及び裏側のそれぞれの実装面(第1実装面200A、第2実装面200B)に実装していることが好ましい。
【0054】
第4の態様に係る照明装置(1)は、光源モジュール(2)の温度上昇を抑制し、光源モジュール(2)の発光効率の向上及び劣化の抑制を図ることができる。
【0055】
第5の態様に係る照明装置(1)は、第4の態様との組合せにより実現され得る。第5の態様に係る照明装置(1)において、裏側の実装面(第2実装面200B)に実装される固体発光素子は、基板(20)の厚み方向から見て、表側の実装面(第1実装面200A)に実装される固体発光素子と重ならない位置に配置されていることが好ましい。
【0056】
第5の態様に係る照明装置(1)は、光源モジュール(2)の温度上昇を更に抑制し、光源モジュール(2)の発光効率の向上及び劣化の抑制を図ることができる。
【0057】
第6の態様に係る照明装置(1)は、第1~第3の態様のいずれかとの組合せにより実現され得る。第6の態様に係る照明装置(1)において、光源モジュール(2)は、導光体(3)を介して照明空間に光を照射する一つ以上の第1固体発光素子(縦型LED21)を有することが好ましい。光源モジュール(2)は、導光体(3)を介さずに照明空間に直接光を照射する一つ以上の第2固体発光素子(横型LED22)を有することが好ましい。実装面(200)は、基板(20)の表面である第1実装面(200A)と、基板(20)の裏面である第2実装面(200B)とを含むことが好ましい。第1固体発光素子は、第1実装面(200A)に実装されていることが好ましい。第2固体発光素子は、第2実装面(200B)に実装されていることが好ましい。
【0058】
第6の態様に係る照明装置(1)は、光源モジュール(2)の温度上昇を更に抑制し、光源モジュール(2)の発光効率の向上及び劣化の抑制を図ることができる。
【0059】
第7の態様に係る照明装置(1)は、第1~第6の態様のいずれかとの組合せにより実現され得る。第7の態様に係る照明装置(1)において、導光体(3)は、基板(20)に設けられた凹部(201)にはまる凸部(31)を有することが好ましい。
【0060】
第7の態様に係る照明装置(1)は、凹部(201)に凸部(31)がはまることにより、固体発光素子と導光体(3)の位置決めを行うことができる。
【符号の説明】
【0061】
1 照明装置
2 光源モジュール
3 導光体
4 反射部材
10 本体
20 基板
21 縦型LED(固体発光素子;第1固体発光素子)
22 横型LED(第2固体発光素子)
30 入射面
31 凸部
200 実装面
200A 第1実装面(実装面)
200B 第2実装面(実装面)
201 凹部
210 発光面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11