(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-28
(45)【発行日】2023-10-06
(54)【発明の名称】防護服用の構造体
(51)【国際特許分類】
A41D 31/02 20190101AFI20230929BHJP
A41D 31/10 20190101ALI20230929BHJP
A41D 13/00 20060101ALI20230929BHJP
A41D 31/04 20190101ALI20230929BHJP
A41D 13/015 20060101ALI20230929BHJP
B32B 5/26 20060101ALI20230929BHJP
【FI】
A41D31/02 A
A41D31/10
A41D13/00 102
A41D31/04 B
A41D13/015
B32B5/26
(21)【出願番号】P 2019231512
(22)【出願日】2019-12-23
【審査請求日】2022-11-25
(73)【特許権者】
【識別番号】504147254
【氏名又は名称】国立大学法人愛媛大学
(73)【特許権者】
【識別番号】501442253
【氏名又は名称】株式会社ト-ヨ
(74)【代理人】
【識別番号】110000567
【氏名又は名称】弁理士法人サトー
(72)【発明者】
【氏名】黄木 景二
(72)【発明者】
【氏名】岩本 幸治
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 学
(72)【発明者】
【氏名】尾崎 隆則
【審査官】原田 愛子
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2014/162961(WO,A1)
【文献】特開2019-137930(JP,A)
【文献】特開2006-063506(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A41D 31/02
A41D 31/10
A41D 13/00
A41D 31/04
A41D 13/015
B32B 5/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
高圧の水から身体を防護する防護服用の構造体であって、
圧力を受ける被圧側に設けられ、超高分子量ポリエチレン繊維を高密度でダブルニットに織り込んだ織物生地からなる第一層材と、
前記第一層材の裏面側に設けられ、超高分子量ポリエチレン繊維の不織布からなる第二層材と、
前記第二層材の裏面側に設けられ、樹脂を含浸した超高分子量ポリエチレン繊維の不織布からなる第三層材と、
前記第三層材の裏面側に設けられ、ポリアミド樹脂の繊維を、前記第一層材を形成する織物よりも目を粗く織り込んだ織物生地からなり、高圧の水によって破断した前記第一層材、前記第二層材および前記第三層材を形成する繊維が前記目に入り込む第四層材と、
前記第四層材の裏面側に設けられ、超高分子量ポリエチレン繊維を高密度でダブルニットに織り込んだ織物生地からなる第五層材と、
を備える防護服用の構造体。
【請求項2】
前記第五層材の裏面側に設けられ、防水性を有する生地からなる第六層材をさらに備える請求項1記載の防護服用の構造体。
【請求項3】
1m
2あたりの質量である目付は、3,000g/m
2以下である請求項1または2記載の防護服用の構造体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、防護服用の構造体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ノズルから噴射される高圧の水を用いて、例えば設備の洗浄や構造体の切断などが行なわれている。この場合、ノズルから噴射された高圧の水は、洗浄や切断の対象物で跳ね返り、ノズルを操作する操作者へ飛散する。ノズルの操作者は、この飛散する高圧の水から防護するために防護服の着用が必要となる。このような防護服は、例えば布の間に金属の板などを挟み込んだり、複数の厚手の布地を積層した多層構造体を用いたりすることが一般的である(特許文献1参照)。
【0003】
しかしながら、耐圧性および安全性を高めるために、金属の板を挟み込んだり、厚手の布地を用いたりすると、単位面積あたりの構造体の重量およびこれを用いる防護服の重量が増加するとともに柔軟性が失われる。防護服の重量が大きくなり柔軟性が失われると、作業者の動作が困難となり、作業効率の低下の原因となる。また、これらの構造体は、金属を挟んだり厚みが増したりする構造上、縫製による防護服の加工が困難である。さらに、ノズルから噴射される水は、さらなる能力の向上の要求によって、100MPaを超えるこれまで以上の高圧化が望まれている。特許文献1のように布地を積層した構造体では、今後のさらなる水の圧力の上昇に対して強度が不足するおそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、重量の増加を招くことなく、縫製が容易であり、耐圧性能および安全性が高い防護服用の構造体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本実施形態では、ポリアミド繊維からなり、第一層材を形成する織物よりも目が粗く織り込まれた第四層材を備えている。高圧の水を受けたとき、構造体は、表面である第一層材から順に破断される。このとき、破断した第一層材、第二層材および第三層材を形成する超高分子量のポリエチレン繊維は、粗く織り込まれた第四層材の織物の目に入り込むことによって、第四層材の織物生地に受け止められる。すなわち、高圧の水は、第一層材から第三層材を構成する繊維が第四層材の織物の目に入り込む際にそのエネルギーが消費される。これにより、高圧の水の圧力は、第四層材によって受け止められ、さらなる水の進展、およびこれにともなう層材の破断が低減される。このように、本実施形態の構造体は、織物生地または不織布によって構成されるため、水のエネルギーを受け止める金属の板などが不要である。そのため、重量の増加を招くことがなく、縫製も容易である。そして、本実施形態の構造体は、第四層材の織物の目で第四層材よりも表面側の各層を形成する繊維を受け止めている。これにより、水のエネルギーは、第一層材から第三層材までの繊維の破断と第四層材の目への進入によって消費される。その結果、高圧の水の勢いは、操作者に到達するまでに十分に低減される。したがって、耐圧性能および安全性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】一実施形態による防護服用の構造体の断面を示す模式的な断面図
【
図2】一実施形態による防護服用の構造体における生地の破断時の構造を示す模式図
【
図3】一実施形態による防護服用の構造体を
図1の矢印III方向から見た模式図
【
図4】一実施形態による防護服用の構造体の実施例および比較例の試験結果を示す概略図
【
図5】試験時における防護服用の構造体と水を噴射するノズルとの位置関係を示す模式図
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、防護服用の構造体の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示す一実施形態による防護服用の構造体10は、図示しないノズルから噴射される高圧の水からノズルを操作する操作者を保護するための防護服に用いられる。構造体10は、第一層材11、第二層材12、第三層材13、第四層材14および第五層材15を備えている。これら第一層材11から第五層材15は、積層されることにより、構造体10を構成する。また、構造体10は、これら第一層材11から第五層材15に加え、第六層材16を備えてもよい。この場合、構造体10は、第一層材11から第六層材16が積層されている。
【0009】
第一層材11は、構造体10において水の圧力を受ける被圧側つまり表面21側に設けられている。第一層材11は、分子量が100万を超える超高分子量のポリエチレン繊維から形成され、このポリエチレン繊維が高密度でダブルニットに織り込まれている。このように、第一層材11は、ポリエチレン繊維の織物の生地である。
【0010】
第二層材12は、第一層材11よりも防護服を着用する操作者に近い裏面22側に設けられている。第二層材12は、第一層材11と同様に、分子量が100万を超える超高分子量のポリエチレン繊維から形成され、このポリエチレン繊維が織り込まれることなく絡み合った不織布の生地である。
【0011】
第三層材13は、第二層材12の裏面22側に設けられている。第三層材13は、第二層材12と同様に、分子量が100万を超える超高分子量のポリエチレン繊維から形成され、このポリエチレン繊維が織り込まれることなく絡み合った不織布である。そして、第三層材13は、この不織布に樹脂が含浸されている。このように、第三層材13は、樹脂が含浸されたポリエチレン繊維の不織布の生地である。第三層材13は、第二層材12の裏面22側において、1枚以上が設けられている。つまり、第三層材13は、1枚に限らず、2枚以上設けてもよい。
【0012】
第四層材14は、第三層材13の裏面22側に設けられている。第四層材14は、第一層材11から第三層材13と異なり、ポリアミド樹脂の繊維から形成され、このポリアミド繊維が粗く織り込まれている。この場合、第四層材14は、第一層材11を構成する織物よりも目が粗く織り込まれている。このように、第四層材14は、折り目の粗いポリアミド繊維の織物の生地である。第四層材14は、第三層材13の裏面22側において、1枚以上が設けられている。つまり、第四層材14は、1枚に限らず、2枚以上設けてもよい。
【0013】
第五層材15は、第四層材14の裏面22側に設けられている。第五層材15は、第一層材11と同様に、分子量が100万を超える超高分子量のポリエチレン繊維から形成され、このポリエチレン繊維が高密度でダブルニットに織り込まれた織物の生地である。この場合、第五層材15は、第一層材11と同一の生地であってもよい。
【0014】
第六層材16は、第五層材15の裏面22側、つまり防護服を着用する操作者に最も近い側に設けられている。第六層材16は、防水性を有する生地から形成されている。第六層材16は、例えば各種の繊維を織り込んだ織物にゴムや樹脂がコーティングされている防水性の生地である。
【0015】
これらが積層された本実施形態の構造体10は、目付が3,000g/m2以下である。この目付とは、各種の生地の物性として用いられる値であり、1m2あたりの質量を意味する。本実施形態による構造体10は、複数の層材が積層されているにもかかわらず、層材を選択することにより、上述のように目付が3,000g/m2以下と軽量である。構造体10の目付は、防護服の着用性をさらに向上するために、目付が2,600g/m2以下であることがより好ましい。また、構造体10は、厚さが5mm程度である。本実施形態の場合、構造体10は、第二層材12および第三層材13として不織布が含まれている。そのため、構造体10の厚さは、ばらつきが大きく厳密に測定することが難しいものの、4mm~6mm程度である。
【0016】
また、本実施形態の構造体10は、柔軟性が高いという特性を有している。本実施形態による構造体10の柔軟性は、JIS L 1096:2010に規定されている「織物及び編物の生地試験方法」に基づいて試験を行なった。この試験の結果、本実施形態による構造体10は、80mm程度となり、既存の防護服に用いられている材料に比較して十分に柔軟であった。既存の防護服に用いられている材料は、硬く、上記の試験方法ではほとんど変形せず、測定不能であった。このことからも、本実施形態の構造体10は、軽量であるだけでなく、柔軟性が高く、防護服を着用したときの着用性が向上する。
【0017】
次に、本実施形態による構造体10の作用について説明する。
本実施形態の構造体10は、第四層材14を備えている。この第四層材14は、
図2に示すように第一層材11を形成する織物の生地よりも目31が粗く織り込まれている。高圧の水を受けた構造体10は、この水から受ける力によって第一層材11側の表面21から順に破断される。このとき、破断した第一層材11、第二層材12および第三層材13を形成する超高分子量のポリエチレン繊維は、粗く織り込まれた第四層材14の生地の目31に入り込む。これによって、第一層材11、第二層材12および第三層材13で破断したポリエチレン繊維は、第四層材14の生地の目31に受け止められる。すなわち、高圧の水から構造体10が受けるエネルギーは、第一層材11から第三層材13までの各層材の繊維が破断されることによって消費されるだけでなく、これらの繊維が第四層材14の目31に入り込む際にも消費される。換言すると、構造体10が高圧の水から受けるエネルギーは、第一層材11、第二層材12および第三層材13で破断したポリエチレン繊維が第四層材14の目31を目詰まりさせることによっても消費される。これにより、高圧の水のエネルギーは、十分に弱められる。その結果、高圧の水は、操作者側である構造体10の裏面22まで到達しない。
【0018】
また、本実施形態の構造体10は、被圧側である第一層材11が超高分子量のポリエチレン繊維によって高密度でダブルニットに織り込まれている。そのため、第一層材11の被圧側の表面21は、
図3に示すように規則的に織り込まれ、適度な凹凸形状を形成している。これにより、構造体10の表面21に衝突する高圧の水は、第一層材11の表面21の凹凸形状によって流れに乱れを生じ、複雑な流れを形成する。そのため、第一層材11に衝突した水は、第一層材11の表面21で流れに剥離が生じたり、表面21にとどまる水と新たに噴射される水との混合が生じたりすることによって圧力が拡散される。その結果、高圧の水のエネルギーは、構造体10の表面21において一点に集中することなく分散する。これらのように、構造体10に衝突する高圧の水のエネルギーは、第一層材11の表面21で低減されるとともに、第一層材11、第二層材12および第三層材13を破断することによっても消費される。そして、高圧の水のエネルギーは、各層材を破断した後も、破断した繊維が第四層材14の生地の目31に入り込むことによって順に消費される。
以上のように、本実施形態の構造体10は、強度の高い超高分子量のポリエチレン繊維またはポリアミド繊維からなる織物生地または不織布によって、水のエネルギーを受け止める。そのため、重量の増加を招かず、柔軟性も十分に確保することができる。
【0019】
以下、本実施形態による構造体10の実施例について説明する。
本実施形態による構造体10の実施例として、次の「実施例1」および「実施例2」を用意した。また、比較のために、比較例として「比較例1」、「比較例2」および「比較例3」を用意した。以下で示す「実施例1」~「実施例2」、および「比較例1」~「比較例3」は、いずれも試験に用いた一例である。そのため、これらの構造体10における目付や厚みは、あくまでも試験片となった生地の実測値であり、大まかな傾向を示すものである。したがって、これらの数値は、素材となる生地の品番やロットを起因する誤差やばらつきを含んでおり、発明を限定するものではない。
【0020】
(品番について)
図4に示すように、本実施形態の各実施例および比較例では、第一層材11および第五層材15として品番「SK71」で示される生地を用いた。また、各実施例および比較例では、第二層材12として品番「ND400」で示される生地、第三層材13として品番「DD1421」で示される生地、第四層材14として品番「#5238」で示される生地、ならびに第六層材16として品番「HB81」で示される生地を用いた。「SK71」は、東洋紡株式会社の製品「イザナス(登録商標)」の品番であり、超高分子量のポリエチレン繊維の織物である。また、「ND400」は、製品「イザナス(登録商標)」の品番であり、超高分子量のポリエチレン繊維の不織布である。「DD1421」は、製品「イザナス(登録商標)」の品番であり、超高分子量のポリエチレン繊維の不織布に樹脂を含浸した生地である。「#5238」は、6,6-ナイロンと称されるポリアミド樹脂の繊維を編み込んだ生地の品番である。「HB81」は、透湿防水性を有するポリアミド生地の品番である。
【0021】
(実施例1)
構造体10の実施例1は、第一層材11の「SK71」を1枚、第二層材12の「ND400」を1枚、第三層材13の「DD1421」を2枚、第四層材14の「#5238」を1枚、第五層材15の「SK71」を1枚、および第六層材16の「HB81」を1枚それぞれ有しており、これらが順に積層されている。実施例1の目付は、2,580g/m2である。実施例1の厚さは、4.0mm~6.0mmである。
【0022】
(実施例2)
構造体10の実施例2は、第一層材11の「SK71」を1枚、第二層材12の「ND400」を1枚、第三層材13の「DD1421」を1枚、第四層材14の「#5238」を2枚、第五層材15の「SK71」を1枚、および第六層材16の「HB81」を1枚それぞれ有しており、これらが順に積層されている。実施例2の目付は、2,970g/m2である。実施例2の厚さは、4.0mm~6.0mmである。
【0023】
(比較例1)
比較例1は、第一層材11の「SK71」を1枚、第二層材12の「ND400」を1枚、第三層材13に代えて中間層材「SK71」を1枚、第四層材14の「#5238」を1枚、第五層材15の「SK71」を1枚、および第六層材16の「HB81」を1枚それぞれ有しており、これらが順に積層されている。比較例1の目付は、3,040g/m2である。このように、比較例1は、第三層材13に相当する超高分子量のポリエチレン繊維からなる不織布の生地に代えて、第一層材11および第五層材15と同一の生地である「SK71」が積層されている。比較例1の厚さは、4.8~7.0mmである。
【0024】
(比較例2)
比較例2は、先行技術である「特許第6244352号」の「実施例2-3」に相当する構造体である。比較例2は、順に積層された「SK71」、「#5238」および「HB81」からなる構造体ユニットをさらに3つ繰り返して積層したものである。比較例2の目付は、4,250g/m2である。比較例2の厚さは、8.0mm以上である。
【0025】
(比較例3)
比較例3は、先行技術である「特許第6244352号」の「実施例3」に相当する構造体である。比較例3は、比較例2の構造体に、さらに「SK71」を積層したものである。比較例3の目付は、5,200g/m2である。比較例3の厚さは、9.0mm以上である。
【0026】
(試験条件および判定)
これらの実施例1および実施例2、ならびに比較例1~比較例3は、以下の条件の高圧の水を噴射して試験を行なった。
試験対象となる構造体10は、
図5に示すように水を噴射するノズル41からL=75mmの位置に配置した。ノズル41は、水をそのまま噴射する直射ノズルとし、水を噴射する孔42の径を1.5mmに設定した。試験対象となる構造体10は、0.5m/secで例えば上下または左右の一方向に移動しながら、ノズル41から噴射される水を受けることとした。ノズル41から噴射する水の圧力は、100MPaに設定した。
この条件において、最も裏面22側つまり防護服としたときに操作者側にある層の生地に破断が生じていない場合は「合格(○)」とし、この層の生地に破断が生じている場合は「不合格(×)」とした。
【0027】
(評価)
上記の試験条件に基づいて試験対象となる実施例1、実施例2、比較例1~比較例3に向けてノズル41から高圧の水を噴射した。その結果、実施例1および実施例2は、最も裏面22側にある第六層材16の生地に破断は生じておらず、「合格(○)」となった。一方、比較例1および比較例2は、水圧が100MPaの水の場合、最も裏面22側にある層に破断が生じ、「不合格(×)」となった。比較例3は、水圧が100MPaの場合でも最も裏面22側の層に破断が生じていないものの、目付が5,200g/m2と実施例1および実施例2に比較して非常に大きくなっている。
【0028】
以上の通り、本実施形態の実施例1および実施例2は、各層材を形成する生地の複雑な表面形状で水のエネルギーの低減を図るとともに、第四層材14を構成する粗い織物の目31によって、これより表面21側に位置する第一層材11から第三層材13で破断される繊維を受け止めている。これにより、水のエネルギーは、第一層材11から第三層材13までの繊維の破断と第四層材14の目31への進入によって低減され、さらなる水の進展が制限される。その結果、構造体10は、水のエネルギーを受け止める金属の板などが不要である。そのため、重量の増加を招くことがなく、縫製も容易である。したがって、防護服を形成したとき、重量の増加や装着性の低下を招くことなく、耐圧性能および安全性を高めることができる。
【0029】
以上説明した本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態に適用可能である。
【符号の説明】
【0030】
図面中、10は構造体、11は第一層材、12は第二層材、13は第三層材、14は第四層材、15は第五層材、16は第六層材を示す。