IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ユニサンティス エレクトロニクス シンガポール プライベート リミテッドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-28
(45)【発行日】2023-10-06
(54)【発明の名称】柱状半導体装置と、その製造方法
(51)【国際特許分類】
   H10B 10/00 20230101AFI20230929BHJP
   H01L 21/8238 20060101ALI20230929BHJP
   H01L 27/092 20060101ALI20230929BHJP
【FI】
H10B10/00
H01L27/092 A
H01L27/092 F
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2021530488
(86)(22)【出願日】2020-03-19
(86)【国際出願番号】 JP2020012471
(87)【国際公開番号】W WO2021005842
(87)【国際公開日】2021-01-14
【審査請求日】2022-03-04
(31)【優先権主張番号】PCT/JP2019/027541
(32)【優先日】2019-07-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】311014428
【氏名又は名称】ユニサンティス エレクトロニクス シンガポール プライベート リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Unisantis Electronics Singapore Pte Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(72)【発明者】
【氏名】原田 望
【審査官】宮本 博司
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/208486(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/123823(WO,A1)
【文献】特開2016-021590(JP,A)
【文献】国際公開第2009/096465(WO,A1)
【文献】特開2013-069770(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H10B 10/00
H01L 21/8238
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板に垂直方向に立った半導体柱と、前記半導体柱を囲んだゲート絶縁層と、前記ゲート絶縁層を囲んだゲート導体層を有する柱状半導体装置の製造方法であって、
前記半導体柱であって、且つその頂部に第1の材料層を有する第1の半導体柱と、前記第1の半導体柱に隣接して、前記半導体柱であって、且つその頂部に第2の材料層を有する第2の半導体柱と、を形成する工程と、
前記ゲート導体層上面より上にあって、前記第1の半導体柱と、前記第2の半導体柱と、の頂部外周部に、第1の層間絶縁層を形成する工程と、
前記第1の層間絶縁層上にあって、且つ前記第1の半導体柱の頂部側面を囲んだ第3の材料層と、前記第2の半導体柱の頂部側面を囲んだ第4の材料層と、を形成する工程と、
前記第3の材料層と、前記第4の材料層と、の側面に接した外周部に、第2の層間絶縁層を形成する工程と、
前記第1の材料層と、前記第2の材料層と、前記第3の材料層と、前記第4の材料層と、を除去して、前記第1の半導体柱の頂部を囲んだ第1の凹部と、前記第2の半導体柱の頂部を囲んだ第2の凹部と、を形成する工程と、
前記第1の半導体柱の頂部を囲み、且つ前記第1の凹部内に、第1の不純物層を形成する工程と、前記第2の半導体柱の頂部を囲み、且つ前記第2の凹部内に第2の不純物層を形成する工程と、
前記第1の不純物層上にあり、且つ前記第1の凹部内に、第1の導体層を形成する工程と、前記第2の不純物層上にあり、且つ前記第2の凹部内に、第2の導体層を、形成する工程と、
前記第1の導体層と、前記第2の導体層と、を接続する第1の配線導体層を形成する工程とを有し、
平面視において、前記第1の配線導体層の形成領域に、前記第1の半導体柱と、前記第2の半導体柱と、は別の前記半導体柱が形成されていない、
ことを特徴とする柱状半導体装置の製造方法。
【請求項2】
前記第1の導体層と、前記第2の導体層と、前記第2の層間絶縁層と、の上に、第3の層間絶縁層を形成する工程と、
前記第3の層間絶縁層に、平面視において、前記第1の導体層の一部領域と、前記第2の導体層の一部領域と、に重なり、且つ接した第1の帯状コンタクトホールを形成する工程と、
前記第1の帯状コンタクトホールを埋めて、前記第1の配線導体層を形成する工程を有し、
平面視において、前記第1の導体層と、前記第2の導体層と、の一部領域が前記第1の帯状コンタクトホールより外側に突き出ている、
ことを特徴とする請求項1に記載の柱状半導体装置の製造方法。
【請求項3】
前記第2の層間絶縁層を形成した後に、平面視において、前記第1の材料層と、前記第3の材料層と、の一部領域と、前記第2の材料層と、前記第4の材料層と、の一部領域と、に重なり、かつ繋がって空いた第1のマスク材料層を形成する工程と、
前記第1のマスク材料層をマスクにして、前記第1の材料層と、前記第3の材料層と、前記第2の材料層と、前記第4の材料層と、前記第2の層間絶縁層と、をエッチングして、第3の凹部を形成する工程と、
前記第3の凹部内にあって、前記第1の不純物層と、前記第2の不純物層と、の形成と同時に、前記第1の不純物層と、前記第2の不純物層とに繋がった第3の不純物層を形成する工程と、
前記第1の不純物層と、第2の不純物層と、前記第3の不純物層と、の上にあって、且つ前記第3の凹部内に第3の導体層を形成する工程と、
前記第3の導体層に、接続する前記第1の配線導体層を形成する工程、を有し、
平面視において、前記第1の帯状コンタクトホールが、前記第3の導体層の内側にあり、且つ前記第1の不純物層と、前記第2の不純物層と、前記第3の不純物層と、が同じ半導体材料層よりなる、
ことを特徴とする請求項2に記載の柱状半導体装置の製造方法。
【請求項4】
前記第3の導体層が前記第1の配線導体層である、
ことを特徴とする請求項3に記載の柱状半導体装置の製造方法。
【請求項5】
前記第1の不純物層と、前記第2の不純物層と、をエピタキシャル結晶成長により形成する、
ことを特徴とする請求項1に記載の柱状半導体装置の製造方法。
【請求項6】
前記第1の凹部と、前記第2の凹部と、の底部面上に単結晶半導体薄膜層を形成する工程と、
続けて、前記第1の凹部と、前記第2の凹部と、に前記第1不純物層と、前記第2の不純物層と、を形成する工程と、を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の柱状半導体装置の製造方法。
【請求項7】
前記第1の半導体柱と、前記第2の半導体柱と、にSRAM(Static Random Access Memory)セル回路の負荷用SGT(Surrounding Gate Transistor)が形成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の柱状半導体装置の製造方法。
【請求項8】
基板上に垂直方向に立った第1の半導体柱と、
前記第1の半導体柱に隣接して立った第2の半導体柱と、
その上面位置が前記第1の半導体柱と、前記第2の半導体柱と、の頂部上面より下方にあり、且つ前記第1の半導体柱と前記第2の半導体柱と、を囲んだゲート絶縁層と、
前記ゲート絶縁層を囲んだゲート導体層と、
前記ゲート導体層上にある第1の層間絶縁層と、
前記第1の半導体柱頂部を覆い、且つ、平面視において、その外周が、前記第1の半導体柱の外周と等幅に離れている第1の不純物層と、前記第2の半導体柱頂部を覆い、且つ、平面視において、その外周と等幅に離れている第2の不純物層と、
前記第1の不純物層上にある第1の導体層と、前記第2の不純物層上にある第2の導体層と、
前記第1の不純物層と、前記第2の不純物層と、前記第1の導体層と、前記第2の導体層と、の外周部にある第2の層間絶縁層と、
前記第1の導体層と、前記第2の導体層と、前記第2の層間絶縁層と、の上にある第3の層間絶縁層と、
前記第3の層間絶縁層に、平面視において、前記第1の導体層の一部領域と、前記第2の導体層の一部領域と、に重なり、且つ接した第1の帯状コンタクトホールと、
前記第1の帯状コンタクトホールを埋めた、第1の配線導体層と、を有し、
平面視において、前記第1の導体層と、前記第2の導体層と、の一部領域が前記第1の帯状コンタクトホールより外側に突き出ている、
ことを特徴とする柱状半導体装置。
【請求項9】
前記第1の不純物層と、前記第2の不純物層と、同じ面上にあり、且つ前記第1の不純物層と、前記第2の不純物層とに繋がった第3の不純物層と、
前記第1の不純物層と、前記第2の不純物層と、前記第3の不純物層と、の上にあり、且つ平面視において、前記第1の不純物層と、前記第2の不純物層と、前記第3の不純物層と、同じ形状の第3の導体層と、
前記第3の導体層に、接続する前記第1の配線導体層と、を有し、
平面視において、前記第1の帯状コンタクトホールが、前記第3の導体層の内側にある、
ことを特徴とする請求項8に記載の柱状半導体装置。
【請求項10】
前記第3の導体層が前記第1の配線導体層である、
ことを特徴とする請求項9に記載の柱状半導体装置。
【請求項11】
前記第1の不純物層と、前記第2の不純物層と、はエピタキシャル結晶成長半導体材料層である、
ことを特徴とする請求項8に記載の柱状半導体装置。
【請求項12】
前記第1の不純物層と、前記第2の不純物層の側面、及び底部に単結晶半導体薄膜層を、有する、
ことを特徴とする請求項8に記載の柱状半導体装置。
【請求項13】
前記第1の半導体柱と、前記第2の半導体柱と、にSRAM(Static Random Access Memory)セル回路の負荷用SGT(Surrounding Gate Transistor)が設けられている、
ことを特徴とする請求項8に記載の柱状半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、柱状半導体装置と、その製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、LSI(Large Scale Integration)に3次元構造トランジスタが使われている。その中で、柱状半導体装置であるSGT(Surrounding Gate Transistor)は、高集積な半導体装置を提供する半導体素子として注目されている。また、SGTを有する半導体装置の更なる高集積化、高性能化が求められている。
【0003】
通常のプレナー型MOSトランジスタでは、チャネルが半導体基板の上表面に沿う水平方向に延在する。これに対して、SGTのチャネルは、半導体基板の上表面に対して垂直方向に延在する(例えば、特許文献1、非特許文献1を参照)。このため、SGTはプレナー型MOSトランジスタと比べ、半導体装置の高密度化が可能である。
【0004】
図5に、NチャネルSGTの模式構造図を示す。(a)図は断面図であり、(b)図は平面図である。P型又はi型(真性型)の導電型を有するSi柱120(以下、シリコン半導体柱を「Si柱」と称する。)内の上下の位置に、一方がソースとなる場合に、他方がドレインとなるN+層121a、121b(以下、ドナー不純物を高濃度で含む半導体領域を「N+層」と称する。)が形成されている。このソース、ドレインとなるN+層121a、121b間のSi柱120の部分がチャネル領域122となる。このチャネル領域122を囲むようにゲート絶縁層123が形成されている。このゲート絶縁層123を囲むようにゲート導体層124が形成されている。SGTは、ソース、ドレインとなるN+層121a、121b、チャネル領域122、ゲート絶縁層123、ゲート導体層124より構成されている。N+層121b上の絶縁層125に開けられコンタクトホールCを介してN+層121bとソース配線金属層Sが接続されている。これにより、平面視において、SGTの占有面積は、プレナー型MOSトランジスタの単一のソース又はドレインN+層の占有面積に相当する。そのため、SGTを有する回路チップは、プレナー型MOSトランジスタを有する回路チップと比較して、更なるチップサイズの縮小化が実現できる。
【0005】
そして、更にチップサイズの縮小化を図る場合、克服すべき課題がある。図5に示すように、ソース配線金属層SとN+層121bを繋げるコンタクトホールCが、平面視においてSi柱120上に形成される。チップサイズの縮小化が進むと、Si柱120と隣接するSi柱との距離が短くなる。これに伴い、平面視においてコンタクトホールCに隣接するコンタクトホールの距離が短くなる。このため、コンタクトホール形成工程の微細化と高密度化が求められる。
【0006】
図6に、SGTを用いたSRAMセル(Static Random Access Memory)回路図を示す。本SRAMセル回路は2個のインバータ回路を含んでいる。1つのインバータ回路は負荷トランジスタとしてのPチャネルSGT_Pc1と、駆動トランジスタとしてのNチャネルSGT_Nc1と、から構成されている。もう1つのインバータ回路は負荷トランジスタとしてのPチャネルSGT_Pc2と、駆動トランジスタとしてのNチャネルSGT_Nc2と、から構成されている。PチャネルSGT_Pc1のゲートとNチャネルSGT_Nc1のゲートが接続されている。PチャネルSGT_Pc2のドレインとNチャネルSGT_Nc2のドレインが接続されている。PチャネルSGT_Pc2のゲートとNチャネルSGT_Nc2のゲートが接続されている。PチャネルSGT_Pc1のドレインとNチャネルSGT_Nc1のドレインが接続されている。
【0007】
図6に示すように、PチャネルSGT_Pc1、Pc2のソースは電源端子Vddに接続されている。そして、NチャネルSGT_Nc1、Nc2のソースはグランド端子Vssに接続されている。選択NチャネルSGT_SN1、SN2が2つのインバータ回路の両側に配置されている。選択NチャネルSGT_SN1、SN2のゲートはワード線端子WLtに接続されている。選択NチャネルSGT_SN1のソース、ドレインはNチャネルSGT_Nc1、PチャネルSGT_Pc1のドレインとビット線端子BLtに接続されている。選択NチャネルSGT_SN2のソース、ドレインはNチャネルSGT_Nc2、PチャネルSGT_Pc2のドレインと反転ビット線端子BLRtに接続されている。このようにSRAMセルを有する回路は、2個の負荷PチャネルSGT_Pc1、Pc2と、2個の駆動用NチャネルSGT_Nc1、Nc2と、2個の選択用NチャネルSGT_SN1、SN2とからなる合計6個のSGTから構成されている(例えば、特許文献2を参照)。このSRAMセルにおいて、2個の負荷PチャネルSGT_Pc1、Pc2のSi柱が最も近く接近して形成される。この場合、負荷PチャネルSGT_Pc1、Pc2の上部P+層上のコンタクトホール形成がSRAMセルの高集積化において問題となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】特開平2-188966号公報
【文献】米国特許出願公開第2010/0219483号明細書
【非特許文献】
【0009】
【文献】Hiroshi Takato, Kazumasa Sunouchi, Naoko Okabe, Akihiro Nitayama, Katsuhiko Hieda, Fumio Horiguchi, and Fujio Masuoka: IEEE Transaction on Electron Devices, Vol.38, No.3, pp.573-578 (1991)
【文献】A.Raley, S.Thibaut, N. Mohanty, K. Subhadeep, S. Nakamura, etal. : “ Self-aligned quadruple patterning integration using spacer on spacer pitch splitting at the resist level for sub-32nm pitch applications” Proc. Of SPIE Vol.9782, 2016
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
SGTを用いた回路の高性能化と、高集積化と、が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本願の第1の観点に係る発明は、基板に垂直方向に立った半導体柱と、前記半導体柱を囲んだゲート絶縁層と、前記ゲート絶縁層を囲んだゲート導体層を有する柱状半導体装置の製造方法であって、
前記半導体柱であって、且つその頂部に第1の材料層を有する第1の半導体柱と、前記第1の半導体柱に隣接して、前記半導体柱であって、且つその頂部に第2の材料層を有する第2の半導体柱と、を形成する工程と、
前記ゲート導体層上面より上にあって、前記第1の半導体柱と、前記第2の半導体柱と、の頂部外周部に、第1の層間絶縁層を形成する工程と、
前記第1の層間絶縁層上にあって、且つ前記第1の半導体柱の頂部側面を囲んだ第3の材料層と、前記第2の半導体柱の頂部側面を囲んだ第4の材料層と、を形成する工程と、
前記第3の材料層と、前記第4の材料層と、の側面に接した外周部に、第2の層間絶縁層を形成する工程と、
前記第1の材料層と、前記第2の材料層と、前記第3の材料層と、前記第4の材料層と、を除去して、前記第1の半導体柱の頂部を囲んだ第1の凹部と、前記第2の半導体柱の頂部を囲んだ第2の凹部と、を形成する工程と、
前記第1の半導体柱の頂部を囲み、且つ前記第1の凹部内に、第1の不純物層を形成する工程と、前記第2の半導体柱の頂部を囲み、且つ前記第2の凹部内に第2の不純物層を形成する工程と、
前記第1の不純物層上にあり、且つ前記第1の凹部内に、第1の導体層を形成する工程と、前記第2の不純物層上にあり、且つ前記第2の凹部内に、第2の導体層を、形成する工程と、
前記第1の導体層と、前記第2の導体層と、を接続する第1の配線導体層を形成する工程とを有し、
平面視において、前記第1の配線導体層の形成領域に、前記第1の半導体柱と、前記第2の半導体柱と、は別の前記半導体柱が形成されていない、
ことを特徴とする。
【0012】
本発明はさらに、前記第1の導体層と、前記第2の導体層と、前記第2の層間絶縁層と、の上に、第3の層間絶縁層を形成する工程と、
前記第3の層間絶縁層に、平面視において、前記第1の導体層の一部領域と、前記第2の導体層の一部領域と、に重なり、且つ接した第1の帯状コンタクトホールを形成する工程と、
前記第1の帯状コンタクトホールを埋めて、前記第1の配線導体層を形成する工程を有し、
平面視において、前記第1の導体層と、前記第2の導体層と、の一部領域が前記第1の帯状コンタクトホールより外側に突き出ているものとすることができる。
【0013】
本発明はさらに、前記第2の層間絶縁層を形成した後に、平面視において、前記第1の材料層と、前記第3の材料層と、の一部領域と、前記第2の材料層と、前記第4の材料層と、の一部領域と、に重なり、かつ繋がって空いた第1のマスク材料層を形成する工程と、
前記第1のマスク材料層をマスクにして、前記第1の材料層と、前記第3の材料層と、前記第2の材料層と、前記第4の材料層と、前記第2の層間絶縁層と、をエッチングして、第3の凹部を形成する工程と、
前記第3の凹部内にあって、前記第1の不純物層と、前記第2の不純物層と、の形成と同時に、前記第1の不純物層と、前記第2の不純物層とに繋がった第3の不純物層を形成する工程と、
前記第1の不純物層と、第2の不純物層と、前記第3の不純物層と、の上にあって、且つ前記第3の凹部内に第3の導体層を形成する工程と、
前記第3の導体層に、接続する前記第1の配線導体層を形成する工程、を有し、
平面視において、前記第1の帯状コンタクトホールが、前記第3の導体層の内側にあり、且つ前記第1の不純物層と、前記第2の不純物層と、前記第3の不純物層と、が同じ半導体材料層よりなる、ものとすることができる。
【0014】
前記第3の導体層を、前記第1の配線導体層とすることができる。
【0015】
前記第1の不純物層と、前記第2の不純物層と、をエピタキシャル結晶成長により形成することができる。
【0016】
本発明はさらに、前記第1の凹部と、前記第2の凹部と、の底部面上に単結晶半導体薄膜層を形成する工程と、
続けて、前記第1の凹部と、前記第2の凹部と、に前記第1不純物層と、前記第2の不純物層と、を形成する工程と、を有することができる。
【0017】
前記第1の半導体柱と、前記第2の半導体柱と、にSRAM(Static Random Access Memory)セル回路の負荷用SGT(Surrounding Gate Transistor)が形成されているものとすることができる。
【0018】
本願の第2の観点に係る発明である柱状半導体装置は、
基板上に垂直方向に立った第1の半導体柱と、
前記第1の半導体柱に隣接して立った第2の半導体柱と、
その上面位置が前記第1の半導体柱と、前記第2の半導体柱と、の頂部上面より下方にあり、且つ前記第1の半導体柱と前記第2の半導体柱と、を囲んだゲート絶縁層と、
前記ゲート絶縁層を囲んだゲート導体層と、
前記ゲート導体層上にある第1の層間絶縁層と、
前記第1の半導体柱頂部を覆い、且つ、平面視において、その外周が、前記第1の半導体柱の外周等幅に離れている第1の不純物層と、前記第2の半導体柱頂部を覆い、且つ、平面視において、その外周と等幅に離れている第2の不純物層と、
前記第1の不純物層上にある第1の導体層と、前記第2の不純物層上にある第2の導体層と、
前記第1の不純物層と、前記第2の不純物層と、前記第1の導体層と、前記第2の導体層と、の外周部にある第2の層間絶縁層と、
前記第1の導体層と、前記第2の導体層と、前記第2の層間絶縁層と、の上にある第3の層間絶縁層と、
前記第3の層間絶縁層に、平面視において、前記第1の導体層の一部領域と、前記第2の導体層の一部領域と、に重なり、且つ接した第1の帯状コンタクトホールと、
前記第1の帯状コンタクトホールを埋めた、第1の配線導体層と、を有し、
平面視において、前記第1の導体層と、前記第2の導体層と、の一部領域が前記第1の帯状コンタクトホールより外側に突き出ている、
ことを特徴とする。
【0019】
本発明はさらに、前記第1の不純物層と、前記第2の不純物層と同じ面上にあり、且つ前記第1の不純物層と、前記第2の不純物層とに繋がった第3の不純物層と、
前記第1の不純物層と、第2の不純物層と、前記第3の不純物層と、上にあり、且つ平面視において、前記第1の不純物層と、第2の不純物層と、前記第3の不純物層と、同じ形状の第3の導体層と、
前記第3の導体層に、接続する前記第1の配線導体層と、を有し、
平面視において、前記第1の帯状コンタクトホールが、前記第3の導体層の内側にあるものとすることができる。
【0020】
前記第3の導体層を前記第1の配線導体層とすることができる。
【0021】
前記第1の不純物層と、前記第2の不純物層と、はエピタキシャル結晶成長半導体材料層とすることができる。
【0022】
前記第1の不純物層と、前記第2の不純物層の側面、及び底部に単結晶半導体薄膜層を、有する、ものとすることができる。
【0023】
前記第1の半導体柱と、前記第2の半導体柱と、にSRAM(Static Random Access Memory)セル回路の負荷用SGT(Surrounding Gate Transistor)が形成されているものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1A】第1実施形態に係るSGTを有する柱状半導体装置の製造方法を説明するための平面図と断面構造図である。
図1B】第1実施形態に係るSGTを有する柱状半導体装置の製造方法を説明するための平面図と断面構造図である。
図1C】第1実施形態に係るSGTを有する柱状半導体装置の製造方法を説明するための平面図と断面構造図である。
図1D】第1実施形態に係るSGTを有する柱状半導体装置の製造方法を説明するための平面図と断面構造図である。
図1E】第1実施形態に係るSGTを有する柱状半導体装置の製造方法を説明するための平面図と断面構造図である。
図1F】第1実施形態に係るSGTを有する柱状半導体装置の製造方法を説明するための平面図と断面構造図である。
図1G】第1実施形態に係るSGTを有する柱状半導体装置の製造方法を説明するための平面図と断面構造図である。
図1H】第1実施形態に係るSGTを有する柱状半導体装置の製造方法を説明するための平面図と断面構造図である。
図1I】第1実施形態に係るSGTを有する柱状半導体装置の製造方法を説明するための平面図と断面構造図である。
図1J】第1実施形態に係るSGTを有する柱状半導体装置の製造方法を説明するための平面図と断面構造図である。
図1K】第1実施形態に係るSGTを有する柱状半導体装置の製造方法を説明するための平面図と断面構造図である。
図1L】第1実施形態に係るSGTを有する柱状半導体装置の製造方法を説明するための平面図と断面構造図である。
図1M】第1実施形態に係るSGTを有する柱状半導体装置の製造方法を説明するための平面図と断面構造図である。
図1N】第1実施形態に係るSGTを有する柱状半導体装置の製造方法を説明するための平面図と断面構造図である。
図1O】第1実施形態に係るSGTを有する柱状半導体装置の製造方法を説明するための平面図と断面構造図である。
図1P】第1実施形態に係るSGTを有する柱状半導体装置の製造方法を説明するための平面図と断面構造図である。
図1Q】第1実施形態に係るSGTを有する柱状半導体装置の製造方法を説明するための平面図と断面構造図である。
図1R】第1実施形態に係るSGTを有する柱状半導体装置の製造方法を説明するための平面図と断面構造図である。
図1S】第1実施形態に係るSGTを有する柱状半導体装置の製造方法を説明するための平面図と断面構造図である。
図1T】第1実施形態に係るSGTを有する柱状半導体装置の製造方法を説明するための平面図と断面構造図である。
図2A】本発明の第2実施形態に係るSGTを有する柱状半導体装置の製造方法を説明するための平面図と断面構造図である。
図2B】本発明の第2実施形態に係るSGTを有する柱状半導体装置の製造方法を説明するための平面図と断面構造図である。
図2C】本発明の第2実施形態に係るSGTを有する柱状半導体装置の製造方法を説明するための平面図と断面構造図である。
図2D】本発明の第2実施形態に係るSGTを有する柱状半導体装置の製造方法を説明するための平面図と断面構造図である。
図2E】本発明の第2実施形態に係るSGTを有する柱状半導体装置の製造方法を説明するための平面図と断面構造図である。
図2F】本発明の第2実施形態に係るSGTを有する柱状半導体装置の製造方法を説明するための平面図と断面構造図である。
図2G】本発明の第2実施形態に係るSGTを有する柱状半導体装置の製造方法を説明するための平面図と断面構造図である。
図3A】本発明の第3実施形態に係るSGTを有する柱状半導体装置の製造方法を説明するための平面図と断面構造図である。
図3B】本発明の第3実施形態に係るSGTを有する柱状半導体装置の製造方法を説明するための平面図と断面構造図である。
図3C】本発明の第3実施形態に係るSGTを有する柱状半導体装置の製造方法を説明するための平面図と断面構造図である。
図4】本発明の第実施形態に係るSGTを有する柱状半導体装置の製造方法を説明するための平面図と断面構造図である。
図5】従来例のSGTを示す模式構造図である。
図6】従来例のSGTを用いたSRAMセル回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施形態に係る、柱状半導体装置の製造方法について、図面を参照しながら説明する。
【0026】
(第1実施形態)
以下、図1A図1Tを参照しながら、本発明の第1実施形態に係る、SGTを有するSRAMセル回路の製造方法について説明する。(a)は平面図、(b)は(a)のX-X’線に沿う断面構造図、(c)は(a)のY-Y’線に沿う断面構造図を示す。
【0027】
図1Aに示すように、P層基板1(特許請求の範囲の「基板」の一例である)上にN層2をエピタキシャル結晶成長法により形成する。そして、N層2の表層にN+層3とP+層4a、4bをイオン注入法により形成する。そして、i層6を形成する。そして、例えば、SiO2層、酸化アルミニウム(Al23、AlOと称する)層、SiO2層よりなるマスク材料層7を形成する。そして、シリコンゲルマニウム(SiGe)層8を堆積する。そして、SiO2層からなるマスク材料層9を堆積する。そして、SiN層からなるマスク材料層10を堆積する。なお、i層6はドナーまたはアクセプタ不純物原子を少量に含むN型、またはP型のSiで形成されてもよい。
【0028】
次に、リソグラフィ法により形成した平面視においてY方向に伸延した帯状レジスト層(図示せず)をマスクにして、マスク材料層10をエッチングする。これにより、平面視においてY方向に伸延した帯状マスク材料層(図示せず)を形成する。レジスト層をマスクにして、この帯状マスク材料層を等方性エッチングすることにより、帯状マスク材料層の幅を、レジスト層の幅より細くなるように形成する。これにより、リソグラフィ法で形成できる最小のレジスト層の幅より小さい幅を持つ帯状マスク材料層10a、10bを形成する。そして、帯状マスク材料層10a、10bをエッチングマスクにして、マスク材料層9を、例えばRIE(Reactive Ion Etching)により、エッチングして帯状マスク材料層9a、9bを形成する。等方エッチングにより形成した帯状マスク材料層10a、10bの断面は底部の幅が、頂部の幅より大きい台形状になるのに対して、帯状マスク材料層9a、9bの断面はRIEによりエッチングされるので、矩形状となる。この矩形断面は、帯状マスク材料層9a、9bをマスクにした、エッチングパターンの精度向上に繋がる。次に、帯状マスク材料層9a、9bをマスクにして、SiGe層8を、例えばRIE法によりエッチングすることにより、図1Bに示すように、帯状SiGe層8a、8bを形成する。前述の帯状マスク材料層9a、9b上の帯状マスク材料層10a、10bは、SiGe層8のエッチングの前に除去してもよく、または残存させていてもよい。
【0029】
次に、全体に、ALD(Atomic Layered Deposition)法によりSiN層(図示せず)をマスク材料層7、帯状SiGe層8a、8b、帯状マスク材料層9a、9bを覆って形成する。この場合、SiN層の断面は頂部で丸みを生じる。この丸みは帯状SiGe層8a、8bより上部になるように形成するのが望ましい。そして、全体を、例えばフローCVD(Flow Chemical Vapor Deposition)法によるSiO2層(図示せず)で覆い、そして、CMP(Chemical Mechanical Polishing)により、上表面位置が帯状マスク材料層9a、9b上表面位置になるようにSiO2層と、SiN層と、を研磨して、SiN層13a、13b、13cを形成する。そして、SiN層13a、13b、13cの頂部をエッチングして凹部を形成する。この凹部の底部位置が、帯状マスク材料層9a、9bの下部位置にあるように形成する。そして、全体にSiN層(図示せず)を被覆し、全体をCMP法により、上面位置がマスク材料層9a、9b上面位置になるようにSiN層を研磨する。そして、フローCVDにより形成したSiO2層を除去する。これにより、図1Cに示すように、帯状マスク材料層9a、9bの両側に、平面視においてSiN層13a、13b、13cの頂部形状と同じ形状を有する帯状マスク材料層12aa、12ab、12ba、12bbが形成される。
【0030】
次に、図1Dに示すように、帯状マスク材料層9a、9b、12aa、12ab、12ba、12bbをマスクにして、SiN層13a、13b、13cをエッチングして、帯状SiN層13aa、13ab、13ba、13bbを形成する。この場合、平面視において、帯状SiN層13aa、13ab、13ba、13bbの幅は同じになる。
【0031】
次に、帯状マスク材料層9a、9b、帯状SiGe層8a、8bを除去する。これにより、図1Eに示すように、マスク材料層7上に、平面視においてY方向に伸延し、かつ互いに平行に並んだ帯状マスク材料層12aa、12ab、12ba、12bbを、それぞれの頂部上に有する帯状SiN層13aa、13ab、13ba、13bbが形成される。
【0032】
次に、全体を覆って、フローCVD法によるSiO2層(図示せず)を形成する。そして、CMP法により、SiO2層を、その上表面位置が帯状マスク材料層12aa、12ab、12ba、12bbの上表面位置と同じくなるように、研磨して、図1Fに示すように、SiO2層15を形成する。そして、SiO2層15、帯状マスク材料層12aa、12ab、12ba、12bb上に、SiN層16を形成する。そして、帯状SiN層13aa、13ab、13ba、13bbを形成した方法と、同じ基本的な手法を用いて、SiN層16上にX方向に伸延して、且つ互いに平行に並んだ帯状マスク材料層17a、17bを形成する。
【0033】
次に、図1Gに示すように、帯状マスク材料層17a、17bをマスクにして、SiN層16、帯状マスク材料層12aa、12ab、12ba、12bb、帯状SiN層13aa、13ab、13ba、13bb、マスク材料層7をRIEエッチングする。そして、残存しているSiN層16、SiO2層15を除去する。これにより、平面視において、矩形状のマスク材料層19a、19b、19c、19d、19e、19f、19g、19hを頂部に有するSiN柱20a、20b、20c、20d、20e、20f、20g、20hを形成する。
【0034】
次に、図1Hに示すように、矩形状のマスク材料層19b、19g、SiN柱20b、20gを除去する。
【0035】
次に、マスク材料層19a、19c、19d、19e、19f、19hと、SiN柱20a、20c、20d、20e、20f、20hをマスクにして、マスク材料層7をエッチングして、図1Iに示すように、マスク材料層7a、7b(特許請求の範囲の「第1の材料層」の一例である)、7c、7d、7e(特許請求の範囲の「第2の材料層」の一例である)、7fを形成する。このエッチングにおいて、例えばCDE(Chemical Dry Etching)法による等方エッチングを行うことにより、平面視において、マスク材料層7a、7b、7c、7d、7e、7fの形状を円形状にする。このCDEエッチングは、この工程の前にマスク材料層7a、7b、7c、7d、7e、7fの平面視形状が円形状になっている場合は必要ない。そして、マスク材料層19a、19c、19d、19e、19f、19hと、SiN柱20a、20c、20d、20e、20f、20hを除去する。そして、マスク材料層7a、7b、7c、7d、7e、7fをマスクにして、i層6をエッチングして、N+層3、P+層4a、4b上にSi柱6a、6b(特許請求の範囲の「第1の半導体柱」の一例である)、6c、6d、6e(特許請求の範囲の「第2の半導体柱」の一例である)、6fを形成する。
【0036】
次に、図1Jに示すように、Si柱6a、6b、6cの底部に繋がるN+層3、P+層4a、N層2、P層基板1をエッチングして、P層基板1の上部、N層2a、N+層3aa、3ab、P+層4aaよりなるSi柱台21aを形成する。同時に、Si柱6d、6e、6fの底部に繋がるN+層3、P+層4b、N層2、P層基板1をエッチングして、P層基板1の上部、N層2b、N+層3ba(図示せず)、3bb(図示せず)、P+層4bbよりなるSi柱台21bを形成する。そして、N+層3aa、3ab、3ba、3bb、P+層4aa、4bb、N層2a、2bの外周部と、P層基板1上にSiO2層22を形成する。そして、ALD法により、全体を覆って、HfO2層23(特許請求の範囲の「ゲート絶縁層」の一例である)、TiN層(図示せず)を形成する。この場合、Si柱6b、6c間と、Si柱6d、6e間と、ではTiN層が、側面同士で接触している。そして、Si柱6aの外周を囲んだHfO2層23上にTiN層24aを、Si柱6b、6cの外周のHfO2層23を囲んでTiN層24b(特許請求の範囲の「ゲート導体層」の一例である)を、Si柱6d、6eの外周のHfO2層23を囲んでTiN層24c(特許請求の範囲の「ゲート導体層」の一例である)を、Si柱6fの外周のHfO2層23を囲んでTiN層24dを形成する。そして、全体にSiO2層(図示せず)を被覆し、その後に、CMP法により全体を、その上面位置が、マスク材料層7a、7b、7c、7d、7e、7fの上面位置になるように研磨する。そして、RIE法により平坦化したSiO2層(図示せず)をエッチバックして、SiO2層25を形成する。そして、マスク材料層7a、7b、7c、7d、7e、7fと、SiO2層25と、をマスクにして、HfO2層23、TiN層24a、24b、24c、24dの頂部を除去する。TiN層24a、24b、24c、24dはSGTのゲート導体層となる。このゲート導体層は、SGTの閾値電圧の設定に寄与する層であり、単層または複数層からなるゲート導体層から形成してもよい。このゲート導体は、Si柱6b、6c間、及びSi柱6d、6e間の側面全体に接して形成される。なお、TiN層24a、24b、24c、24dに繋がって、例えばタングステン(W)層を形成して、このW層を含めてゲート導体層として用いてもよい。このW層は、他の導体材料層であってもよい。
【0037】
次に、図1Kに示すように、Si柱6a~6fの外周部のSiO2層25上に、SiN層27(特許請求の範囲の「第1の層間絶縁層」の一例である)を形成する。そして、全体にSiO2層(図示せず)を被覆する。そして、RIE法により、このSiO2層をエッチングすることにより、露出しているSi柱6a~6fの頂部と、マスク材料層7a~7fの側面に、平面視において、等幅のSiO2層28a、28b(特許請求の範囲の「第3の材料層」の一例である)、28c、28d、28e(特許請求の範囲の「第4の材料層」の一例である)、28fを形成する。この場合、SiO2層28bとSiO2層28cと、は離れて形成させる。同様に、SiO2層28dとSiO2層28eと、は離れて形成させる。なお、SiN層27は、少なくともゲート導体層であるTiN層24a、24b、24c、24d上に形成されておればよい。
【0038】
次に、全体に酸化アルミニウム(Al 2 3 )層(図示せず)を被覆する。そして、図1Lに示すように、CMP法により、Al 2 3 層の上面位置が、マスク材料層7a~7fの上表面位置になるように研磨して、Al 2 3 層29(特許請求の範囲の「第2の層間絶縁層」の一例である)を形成する。そして、Si柱6a~6fの頂部を囲んだSiO2層28a、28b、28c、28d、28e、28fを除去して、Si柱6a~6fの頂部を囲んだ凹部30a、30b、30c、30d、30e、30fを形成する。SiO2層28a、28b、28c、28d、28e、28fがSi柱6a~6fに対して自己整合で形成されるので、凹部30a、30b、30c、30d、30e、30fは、Si柱6a~6fに対して自己整合で形成される。
【0039】
次に、図1Mに示すように、マスク材料層7a、7b、7c、7d、7e、7fを除去して、Si柱6a~6fの頂部外周と上部に、凹部30A、30B(特許請求の範囲の「第1の凹部」の一例である)、30C、30D,30E(特許請求の範囲の「第2の凹部」の一例である)、30Fを形成する。
【0040】
次に、CVD法により全体に、SiO2層(図示せず)を被覆する。そして、図1Nに示すように、CMP法により、SiO2層の上面位置を、Al 2 3 層29の上面位置まで研磨して、Si柱6a~6fの頂部を覆い、且つ凹部30A、30B、30C、30D,30E、30F内に、SiO2層31a、31b(図示せず)31c、31d、31e(図示せず)、31fを形成する。そして、リソグラフィ法と、ケミカルエッチング法により、SiO2層31b、31eを除去する。そして、選択エピタキシャル結晶成長法によりアクセプタ不純物を含んだP+層32b(特許請求の範囲の「第1の不純物層」の一例である)、32e(特許請求の範囲の「第2の不純物層」の一例である)を、Si柱6b、6eの頂部を覆い、且つ凹部30B、30E内に形成する。P+層32b、32eの外周が、平面視において、凹部30B、30Eの外周より外側にならないように形成する。なお、P+層32b、32eを形成する前に、Si柱6b、6eの頂部を薄く酸化した後に、この酸化膜を除く処理を行い、Si柱6b、6eの頂部表層のダメージ層の除去、及び洗浄を行うことが望ましい。なお、P+ 32b、32eは、選択エピタキシャル結晶成長法以外の、例えば分子線結晶成長法などの他の方法を用いて単結晶であるP+ 32b、32eを形成してもよい。また、P+ 32b、32eは、全面にアクセプタ不純物を含んだ半導体層を被覆した後に、CMP法により、その上面位置がAl 2 3 層29の上面位置まで研磨した後に、上面をCDE法、またはケミカルエッチして形成してもよい。
【0041】
次に、全体にSiO2層(図示せず)を被覆し、CMP法により、SiO2層の上面位置が、Al 2 3 層29の上面位置と同じになるように研磨して、P+層32b、32e上に、SiO2層(図示せず)を被覆させる。そして、リソグラフィ法とケミカルエッチにより、SiO2層31a、31c、31d、31fを除去する。そして、図1Oに示すように、選択エピタキシャル結晶成長法によりドナー不純物を含んだN+層32a、32c、32d、32fを、Si柱6a、6c、6d、6fの頂部を覆い、且つ凹部30A、30C、30D、30F内に形成する。N+層32a、32c、32d、32fの外周が、平面視において、凹部30A、30C、30D、30Fの外周より外側にならないように形成する。そして、P+層32b、32e上の、SiO2層を除去する。
【0042】
次に、全体に薄いTa層(図示せず)とW層(図示せず)を被覆する。そして、図1Pに示すように、CMP法により、W層の上面位置がAl 2 3 層29の上面位置になるように研磨して、側面と底部にTa層があるW層33a、33b(特許請求の範囲の「第1の導体層」の一例である)、33c、33d、33e(特許請求の範囲の「第2の導体層」の一例である)、33fを形成する。この場合、N+層32a、32c、32d、32f、P+層32b、32eと、W層33a、33b、33c、33d、33e、33fと、の間にあるTa層は、これら2つの層の接触抵抗を小さくさせるための、バッファ層である。このバッファ層は単層または複数層の他の材料層でもよい。
【0043】
次に、図1Qに示すように、TiN層24cと、N+層3aaと、P+層4aaとの上に、コンタクトホールC1を形成する。同時に、TiN層24bと、N+層3bbと、P+層4bbとの上に、コンタクトホールC2を形成する。そして、全体に薄いバッファTi層(図示せず)とW層(図示せず)とを被覆する。そして、W層の上面位置がコンタクトホールC1,C2の上面位置より下になるように、RIEによるエッチバックを行い、コンタクトホールC1,C2内にW層34a(図示せず)、34bを形成する。そして、全体にSiN層(図示せず)を被覆する。そして、CMP法を用いて、SiN層を上面位置が、W層33a、33b、33c、33d、33fの上面位置になるように研磨して、コンタクトホールC1内の、W層34a上と、コンタクトホールC2内のW層34b上と、にSiN層35a(図示せず)、35bを形成する。
【0044】
次に、全体にSiO2層(図示せず)を被覆する。そして、図1Rに示すように、全体に、SiO2層37(特許請求の範囲の「第3の層間絶縁層」の一例である)を形成した後に、リソグラフィ法と、RIE法を用いて、平面視において、Si柱6b、6e上のW層33b、33eの少なくとも一部と重なり、Y方向に伸延した帯状コンタクトホールC3(特許請求の範囲の「第1の帯状コンタクトホール」の一例である)を形成する。なお、帯状コンタクトホールC3の底部はSiN層27の上面まで達していてもよい。
【0045】
次に、図1Sに示すように、帯状コンタクトホールC3を埋め、W層33bと、33eと、を接続した電源配線金属層Vdd(特許請求の範囲の「第1の配線導体層」の一例である)を形成する。なお、電源配線金属層Vddは、金属だけでなく、合金、ドナーまたはアクセプタ不純物を多く含んだ半導体よりなる材料層を単層、または複数層用いて形成してもよい。
【0046】
次に、図1Tに示すように、全体を覆って上表面が平坦なSiO2層38を形成する。そして、N+層32c上のW層33c上に形成したコンタクトホールC4を介して、グランド配線金属層Vss1を形成する。同時に、N+層32d上のW層33d上に形成したコンタクトホールC5を介して、グランド配線金属層Vss2を形成する。全体を覆って上表面が平坦なSiO2層39を形成する。そして、TiN層24a、24d上に形成したコンタクトホールC6、C7を介して、ワード配線金属層WLを形成する。そして、全体を覆って上表面が平坦なSiO2層40を形成する。そして、N+層32a、32f上のW層33a、33fに形成したコンタクトホールC8,C9を介して,反転ビット出力配線金属層RBL、ビット出力配線金属層BLを形成する。これにより、P層基板1上にSRAMセル回路が形成される。本SRAM回路では、Si柱6b、6eに負荷SGTが形成され、Si柱6c、6dに駆動SGTが形成され、Si柱6a、6fに選択SGTが形成されている。
【0047】
なお、図1N図1Oで示したN+層32a、32c、32d、32f、P+層32b、32eの形成後の熱工程により、N+層32a、32c、32d、32f、P+層32b、32eからSi柱6a~6fの頂部へのドナー、またはアクセプタ不純物の拡散により、N+層32A、32C、32D、32F(図示せず)、P+層32B、32E(図示せず)が形成される。N+層32A、32C、32D、32F、P+層32B、32Eの分布形状は、熱工程の履歴、及びSi柱6a~6fの直径により、Si柱6a~6fの頂部表層または、頂部内部全体に形成される。これにより、N+層32a、32c、32d、32f、P+層32b、32e、N+層32A、32C、32D、32F、P+層32B、32Eは、Si柱6a~6fの頂部に接続して、形成される。なお、N+層32A、32C、32D、32F、P+層32B、32Eの垂直方向の下端の位置は、ゲートTiN層24a、24b、24c、24dの上端位置と同じであっても、また離れていても、また重なっていても、正常なSGT動作がなされれば、いずれでもよい。
【0048】
また、図1Jの状態において、マスク材料層7a、7b、7c、7d、7e、7fはなくてもよい。この場合、図1Kまたは、図1Lにおいて、Si柱6a~6fの頂部をエッチング、または、Si柱6a~6fの頂部を酸化した後に除去する工程、などにより、Si柱6a~6f頂部の上面位置をAl 2 3 層29より低くすることができる。
【0049】
なお、図1Rに示す帯状コンタクトホールC3の形成において、下記の条件が必要である。
(条件1)
平面視において、帯状コンタクトホールC3の領域内には負荷SGT以外のSi柱(本実施形態では6a、6c、6d、6fが対応する)はない。
(条件2)
平面視において、帯状コンタクトホールC3はY方向において隣接した他のSRAMセルに繋がって形成されてもよく、また分離されて形成されてもよい。しかし、平面視において、負荷SGTを形成するSi柱(本実施形態ではSi柱6b、6cが対応する)間はX方向、Y方向の両方において繋がっていなければいけない。
(条件3)
帯状コンタクトホールC3は、Si柱の頂部に接続したSGTのソース、またはドレインとなる不純物領域(本実施形態ではP+層32b、32eが対応する)と、金属、合金などの配線導電層と、の接続のために形成される。
【0050】
第1実施形態の製造方法によれば、次のような特徴が得られる。
(特徴1)
本実施形態では、P+層32b、32eが、Si柱6b、6eと自己整合で形成された凹部30B,30E内に形成される。そして、同じくP+層32b、32e上のW層33b、33eも凹部30B,30E内に形成される。これにより、W層33b、33eは、同様に形成された隣接したN+層32c、32d、W層33c、33dと確実に分離される。且つ、P+層32b、32eは、Si柱6b、6eの頂部を覆って形成されているので、Si柱6b、6eの頂部だけに不純物層を形成してSGTのソースまたはドレインを形成したものと比べてソースまたはドレイン抵抗を小さくできる。さらに、W層33b、33eがP+層32b、32eの上面全体に接しているので、配線導体層である電源配線金属層Vddは、隣接のW層33c、33dと離して、W層33b、33eの一部領域と接続すればよい。このことは、配線導体層である電源配線金属層VddとW層33b、33eとを接続するためのコンタクトホールC3をW層33c、33dから離して形成できることを示している。これにより、高密度で、且つ低いソースまたはドレイン抵抗を有するSGTを用いたSRAMセル回路が形成される。そして、Si柱6b、6cに形成された2つのSGTはCMOSインバータ回路を形成しており、同様にSi柱6d、6eに形成された2つのSGTはCMOSインバータ回路を形成している。このことは、本実施形態を他のロジック回路に適用できることを示している。これにより、本実施形態はSGTを用いた、高密度で、且つ高性能の回路形成に寄与できる。
【0051】
(特徴2)
従来、負荷SGTが形成される、Si柱6b、6e上のそれぞれに独立したコンタクトホールが形成される。この2つのコンタクトホールの距離は、他の駆動SGT、選択SGTのコンタクトでの距離と比べて一番近い。この場合、SRAMセルの高集積化が進むと、この2つの独立したコンタクトホールを、1回のリソグラフィ法と、RIEエッチング法と、で形成することが難しくなる。このため、例えば、リソグラフィ法と、RIEエッチング法との工程を2回に分けて行う必要性が生じる。この場合、工程数の増加に伴うコスト増加の問題に加えて、2回のリソグラフィ工程間のマスク合わせマージンを組み込むための集積度の低下が問題になる。また、独立した、微細な隣接した2つのコンタクトホールを精度よく形成するための製造上の困難性が問題になる。これに対して、本実施形態では、平面視において、負荷SGTが形成される2つのSi柱6b、6e上のP+層32b、32e、W層33b、33eと、重なって帯状コンタクトホールC3が形成される。これにより、電源配線金属層Vddと、P+層32b、32eと、が帯状コンタクトホールC3を介して接続される。このように、本実施形態では、Si柱6b、6e上に独立したコンタクトホールが形成されない。これにより、1回のリソグラフィ法と、RIEエッチング法と、によりコンタクトホールが形成されることによるコスト低減と、マスク合わせマージン問題がないことによる集積度の低下と、を防ぐことができる。そして、帯状コンタクトホールC3は、従来の2つの独立のコンタクトホールを形成する方法と比べて、広く形成できるので、パターン精度がよくできる利点がある。これにより、本実施形態によりコストで、高集積度、高性能のSGTを用いたSRAMセル回路が形成される。同様に高集積度、高性能のSGTを用いたロジック回路が形成される。
【0052】
(第2実施形態)
以下、図2A図2Gを参照しながら、本発明の第2実施形態に係る、SGTを有するSRAMセル回路の製造方法について説明する。(a)は平面図、(b)は(a)のX-X’線に沿う断面構造図、(c)は(a)のY-Y’線に沿う断面構造図を示す。
【0053】
本実施形態では、まず第1実施形態で説明した図1A図1Qまでの工程を行う。そして、全体にレジスト層(図示せず)を被覆する。そして、リソグラフィ法を用いて、図2Aに示すように、SiN層41、マスク材料層7a~7f、SiO2層28a~28fの上に、平面視において、Si柱6b、6eに重なり、且つ帯状に空いたレジスト層42(特許請求の範囲の「第1のマスク材料層」の一例である)を形成する。
【0054】
次に、図2Bに示すように、レジスト層42をマスクにして、SiN層41、マスク材料層7b、7e、SiO2層28、28eを、その上面位置がSi柱6b、6eの頂部上面位置より下になるように、RIE法によりエッチングして、凹部43を形成する。なお、この凹部43の底部はSiN層27まで達してもよい。
【0055】
次に、レジスト層42を除去する。そして、図2Cに示すように、Si柱6b、6e上のマスク材料層7b、7eと、SiO2層28b、28eと、を除去して、凹部43A(特許請求の範囲の「第3の凹部」の一例である)を形成する。凹部43Aは、Y方向に延びた矩形部と、Si柱6b、6eの頂部を囲んだ、除去したSiO2層28b、28e部分よりなる。
【0056】
次に、全体にALD法による薄い単結晶Si層(図示せず)と、エピタキシャル結晶成長法によるアクセプタ不純物を含んだP+層(図示せず)を被覆する。そして、P+層、薄いSi層を、その上面位置がSiN層41の上面位置になるように研磨して、図2Dに示すように、薄い単結晶Si層45(特許請求の範囲の「単結晶半導体薄膜層」の一例である)、P+層46を形成する。
【0057】
次に、図2Eに示すように薄いSi層45、P+層46の上部をエッチングしてP+層46bを形成する。そして、CVD法とCMP法を用いて、P+層46bの上部にあり、且つその上面位置がSiN層41の上面位置にあるマスク材料層49bを形成する。そして、Si柱6a、6c、6d、6fの頂部の外周部と上にあるマスク材料層7a、7c、7d、7f、SiO2層28a、28c、28d、28fを除去して、Si柱6a、6c、6d、6fの頂部上に凹部43A、43C,43D,43Eを形成する。なお、P+層46bは、第1実施形態の図1Nで示したP+層32b(特許請求の範囲の「第1不純物層」の一例である)とP+層32e(特許請求の範囲の「第2の不純物層」の一例である)と繋がった不純物層(特許請求の範囲の「第3の不純物層」の一例である)よりなっている。また、P+層46bは、第1実施形態におけるように、選択エピタキシャル結晶成長法により形成してもよい。また、例えば分子線結晶成長法などの他の方法を用いて単結晶であるP+層46bを形成してもよい。
【0058】
次に、図2Fに示すように、P+層46bを形成したのと同じ方法を用いて、凹部43A、43C,43D,43E内に、薄い単結晶Si層45a、45c、45d(図示せず)、45e(図示せず)と、ドナー不純物を含んだN+層46a、46c、46d(図示せず)、46e(図示せず)を形成する。そして、N+層46a、46c、46d、46e上に、その上面位置がSiN層41の上面位置と同じになるマスク材料層49a、49c、49d、49eを形成する。
【0059】
次に、マスク材料層49a、49b、49c、49d、49eを除去する。そして、図2Gに示すように、CVD法と、CMP法を用いて、N+層46a、46c、46d、46e、P+層46b上にW層50a、50b(特許請求の範囲の「第3の導体層」の一例である)、50c、50eを形成する。そして、全体にSiO2層52を形成する。そして、リソグラフィ法と、RIEエッチング法と、を用いて、W層50b上のSiO2層52を除去した帯状コンタクトホールC10を形成する。そして、帯状コンタクトホールC10を介して、W層50bと繋がった帯状電源配線金属層VDDを形成する。そして、図1Tで示された工程を行うことにより、P層基板1上にSRAMセル回路が形成される。なお、W層50a、50b、50c、50eは、単層または複数層の他の金属、または合金による導体層より形成してもよい。
【0060】
なお、薄い単結晶Si層45a~45eは、結晶性のよいP+層46b、N+層48a、48b、48c、48dを形成するための層であるので、この目的に合うものであれば、他の単結晶半導体薄膜層であってもよい。
【0061】
なお、薄い単結晶Si層45a~45eの下の、Si柱6a、6c、6d、6fの頂部には、ドナー不純物原子を含んだ不純物層と、Si柱6b、6eの頂部にはアクセプタ不純物原子を含んだ不純物層が形成されていてもよい。この不純物層は、薄い単結晶Si層45a~45eの形成後に、P+層46b、N+層46a、46c、46eからのアクセプタ不純物原子、及びドナー不純物原子の熱拡散により形成してもよい。また、この不純物層は、薄い単結晶Si層45a~45eの形成前に、Si柱6a~6fの頂部にアクセプタ不純物原子、及びドナー不純物原子を含ませて、P+層46b、N+層46a、46c、46eを形成させてもよい。
【0062】
第2実施形態の製造方法によれば、次のような特徴が得られる。
(特徴1)
第1実施形態では、P+層32b、32eは、選択エピタキシャル結晶成長法により、Si柱6b、6eの頂部外周部の凹部30B、30Eの中に形成された。Si柱6b、6eの頂部と接するP+層32b、32eは良い結晶性をもつことが求められる。この結晶性が良くないと、P+層32b、32eによるダイオードの抵抗が大きくなる、またはリーク電流が大きくなる、または接合耐圧が低下するなどの問題を生じる。この結晶性を良くするには、結晶成長させる凹部30B、30Eの平面視における面積を広くすることが望ましい。しかし、SRAMセルの高密度化により、凹部32b、32eの面積が小さくなるので、良い結晶性を有するP+32b、32eを形成することが難しくなる。これに対して、本実施形態では、エピタキシャル結晶成長させる凹部43Aの面積が、第1実施形態の凹部30B、30Eより大きいため、結晶性の良いP+層46を形成することができる。これにより、ダイオード抵抗、リーク電流の低減と、高耐圧化が図れる。更に、単結晶薄膜Si層45を形成してから、P+層46をエピタキシャル結晶成長させることにより、より結晶性の良いP+層46を形成することができる。
【0063】
(特徴2)
本実施形態では、P+層46b、N+層46a、46c、46d、46eが、Si柱6a~6fの頂部に対して、自己整合で同心円状に囲んだ不純物領域を含んでいる。これにより、隣接するSi柱6b、6cと、同じく隣接するSi柱6d、6eとの2つのSi柱間の距離を短くできる。これによりSRAMセルの高密度化が図れる。同じく、P+層46b、N+層46a、46c、46d、46e上にあるW層50a~50eは、自己整合により形成された凹部43A~43E内に形成されている。これにより、W層50b上と電源配線金属層VDDを接続するためのコンタクトホールC10を、隣接するSi柱6a、6c、6d、6f上のW層50a、50c、50d、50eより離すことができる。これにより、SRAMセルの高密度化が図れる。
【0064】
(第3実施形態)
以下、図3A図3Cを参照しながら、本発明の第3実施形態に係る、SGTを有するSRAMセル回路の製造方法について説明する。(a)は平面図、(b)は(a)のX-X’線に沿う断面構造図、(c)は(a)のY-Y’線に沿う断面構造図を示す。
【0065】
図3Aに示すように、P層基板1上に、N層2A、N+層3Aa、3Ab、P+層4AaよりなるSi柱台55aと、N層2B、N+層3Ba(図示せず)、3Bb(図示せず)、P+層4BaよりなるSi柱台55bが形成される。そして、Si柱台55a、55b上に、Si柱6A,6B,6C,6D,6E、6Fが形成される。Si柱6B、6Eの中心を結ぶ直線はY方向に沿っている。同様に、Si柱6A,6Dの中心を結ぶ直線と、Si柱6C、6Fの中心を結ぶ直線も、Y方向に沿っている。そして、Si柱6A~6Fの底部外周部に、SiO2層22aが形成される。そして、全体を覆ってALD法によりゲートHfO2層23aが形成される。そして、Si柱6Aを囲むHfO2層23aを囲みゲートTiN層24Aが形成される。同時に、Si柱6B、6Cを囲むHfO2層23aを囲みゲートTiN層24Bが形成される。同時に、Si柱6D、6Eを囲むHfO2層23aを囲みゲートTiN層24Cが形成される。同時に、Si柱6Fを囲むHfO2層23aを囲みゲートTiN層24D(図示せず)が形成される。そして、ゲートTiN層24A,24B,24C,24Dを囲み、SiO2層25aを形成する。そして、SiO2層25aに形成したコンタクトホールCaを介して、TiN層24Cと、N+層3Aaと、P+層4Aaと、に接続し、且つ上面位置がTiN層24A~24D上面位置より低いW層26aを形成する。同時に、SiO2層25aに形成したコンタクトホールCbを介して、TiN層24Bと、N+層3Bbと、P+層4Baと、に接続し、且つ上面位置がTiN層24A~24D上面位置より低いW層26bを形成する。そして、Si柱6A~6Fの頂部の外周部にあって、ゲートTiN層24A~24Dの上端上にSiN層27aを形成する。そして、Si柱6A、6C、6D,6Fの頂部にN+層46a、46c、46d(図示せず)、46f(図示せず)と、Si柱6B、6Eの頂部にP+層46b、46eと、を形成する。そして、第1実施形態の図1K図1Pで示したのと同じ工程により、選択エピタキシャル結晶成長法により、N+層47a、47c、47d(図示せず)、47f(図示せず)と、P+層47b、47eと、を形成し、そして、N+層47a、47c、47d、47fと、P+層47b、47eと、の上にW層48a、48b、48c、48d(図示せず)、48e、48f(図示せず)を形成する。そして、N+層47a、47c、47d、47fと、P+層47b、47eと、W層48a、48b、48c、48d、48e、48fと、の外周部にSiO2層49を形成する。
【0066】
次に、図3Bに示すように、W層48a、48b、48c、48d、48e、48fと、SiO2層49と、の上にSiO2層50を形成する。そして、リソグラフィ法と、RIEエッチングと、により、底部位置がP+層47b、47eの上面位置にあり、且つ、平面視において、W層48b、48eと重なりY方向に伸延した帯状コンタクトホールCcを形成する。平面視のX-X‘線上において、帯状コンタクトホールCcは、W層48bの内側にある。そして、帯状コンタクトホールCcと、W層48eと、の関係も同じである。そして、コンタクトホールCcを埋めて、P+層47b、47eと接続した電源配線金属層Vddを形成する。この場合、CMPにより、SiO2層50と、電源配線金属層Vddの上面位置を同じにする。これにより、平面視において、電源配線金属層Vddは帯状コンタクトホールCcより外側にはみ出さない。
【0067】
次に、図3Cに示すように、全体を覆って上表面が平坦なSiO2層51を形成する。そして、W層48a上に形成したコンタクトホールCdを介して、グランド配線金属層Vss1を形成する。同時に、W層48f上に形成したコンタクトホールCeを介して、グランド配線金属層Vss2を形成する。そして、全体を覆って上表面が平坦なSiO2層52を形成する。そして、TiN層24A、24D上に形成したコンタクトホールCf、Cgを介して、ワード配線金属層WLを形成する。そして、全体を覆って上表面が平坦なSiO2層53を形成する。そして、W層48c、48d上に形成したコンタクトホールCh,Ciを介して,ビット出力配線金属層BLと、反転ビット出力配線金属層RBLと、を形成する。これにより、P層基板1上にSRAMセル回路が形成される。
【0068】
第3実施形態の製造方法によれば、次のような特徴が得られる。
(特徴1)
第1実施形態ではSi柱6bと、6eとが、X方向において、ずれて形成されている。これに対して、本実施形態では、Si柱6B、6Eの中心は、Y方向に延びた1つの線上にある。このように、本実施形態でのSi柱6A~6FのSRAMセル内での配置が、第1実施形態でのSi柱6a~6fとの配置と異なるが、本実施形態は第1実施形態と同じ特徴を有する。P+層47b、47eと、W層48b、48eと、はSi柱6B、6Eと自己整合で形成される。これにより、P+層47b、47eと、W層48b、48eとは、隣接のSi柱6C、6D頂部に形成されたN+層47c、47d、W層48c、48dを確実に分離できる。且つ、P+層47b、47eはP+層46b、46eを覆っているので、低抵抗ソース、またはドレイン領域が形成される。
【0069】
(特徴2)
本実施形態では、X-X’線上において、帯状コンタクトホールCcはW層48bの内側にある。帯状コンタクトホールCcとW層48eの関係も同じである。且つ、帯状コンタクトホールCcは、平面視においてW層48b、48eの一部に接続すればよいので、マスク合わせズレに起因した歩留り低下を防ぐことができる。そして、帯状コンタクトホールCcは、W層48b、48e上に、2つの独立のコンタクトホールを形成する方法と比べて、広く形成できるので、パターン精度がよくできる利点がある。これにより、低コストで、高集積度、高精度のSGTを用いたSRAMセルが形成される。
【0070】
(第4実施形態)
以下、図4を参照しながら、本発明の第4実施形態に係る、SGTを有するSRAMセル回路の製造方法について説明する。(a)は平面図、(b)は(a)のX-X’線に沿う断面構造図、(c)は(a)のY-Y’線に沿う断面構造図を示す。
【0071】
図4に示すように、図2Gに示した、コンタクトホールC10と、電源配線金属層VDDが形成されない。W層50bが電源配線金属層VDDとなっている。
【0072】
第4実施形態の製造方法によれば、次のような特徴が得られる。
本実施形態では、W層50bが電源配線金属層VDDとなるため、第2実施形態の図2Gに示す、SRAMセル領域にコンタクトホールC10と、電源配線金属層VDDの形成工程を必要としない。これにより、SRAMセル内におけるコンタクトホールと、配線金属層と、の形成に伴う集積度の低下と、歩留りの低下を防ぐことができる。また、本発明をロジック回路に適用した場合、単位回路領域から外部の配線取り出し端子までの距離を短くできるので、前述のW層50bに対応する導体層形成がより容易にできる。また、マイクロプロセッサ回路において、ロジック回路領域のみに、本実施形態を適用してもよい。
【0073】
(その他の実施形態)
なお、本発明に係る実施形態では、1つの半導体柱に1個のSGTを形成したが、2個以上を形成する回路形成においても、本発明を適用できる。2個以上のSGTを形成した2つの半導体柱の最上部のSGTの頂部不純物層間の接続に、本発明を適用できる。
【0074】
なお、第1実施形態では、Si柱6a~6fを形成したが、ほかの半導体材料よりなる半導体柱であってもよい。このことは、本発明に係るその他の実施形態においても同様である。
【0075】
また、第1実施形態における、N+層32a、32c、32d、32f、P+層32b、32eは、ドナー、またはアクセプタ不純物を含んだSi、または他の半導体材料層より形成されてもよい。また、N+層32a、32c、32d、32fと、P+層32b、32eと、は異なる半導体材料層より形成されてもよい。このことは、本発明に係るその他の実施形態においても同様である。
【0076】
また、第1実施形態では、N+層32a、32c、32d、32f、P+層32b、32eは、選択エピタキシャル結晶成長法を用いて形成した。CDE(Chemical Dry Etching)と通常のエピタキシャル結晶成長とを繰り返して、凹部30A~30F内のSi柱6a~6fの頂部上にN+層32a、32c、32d、32f、P+層32b、32eを形成する方法を含め、他の方法によりN+層32a、32c、32d、32f、P+層32b、32eを選択的に形成してもよい。このことは、本発明に係るその他の実施形態においても同様である。
【0077】
また、第1実施形態における、Si柱6a~6fの外周部のSiN層27と、露出したSi柱6a~6fの頂部、マスク材料層7a~7fの側面に形成したSiO2層28a~28fと、SiO2層28a~28fを囲んだAl 2 3 層29とは、本発明の目的に合う材料であれば、単層または複数層よりなる有機材料または無機材料を含む他の材料層を用いてもよい。このことは、本発明に係るその他の実施形態においても同様である。
【0078】
また、第1実施形態において、マスク材料層7はSiO2層、酸化アルミニウム(Al23。AlOとも称する)層、SiO2層より形成した。マスク材料層7は、本発明の目的に合う材料であれば、単層または複数層よりなる有機材料または無機材料を含む他の材料層を用いてもよい。このことは、本発明に係るその他の実施形態においても同様である。
【0079】
また、第1実施形態において、図1C図1Dに示したように、全体に、ALD法により形成した帯状SiN層13aa、13ab、13ba、13bbを帯状SiGe層8a、8bの両側に形成した。帯状SiN層13aa、13ab、13ba、13bbと、帯状SiGe層8a、8bと、は本発明の目的に合う材料であれば、単層または複数層よりなる有機材料または無機材料を含む他の材料層を用いてもよい。このことは、本発明に係るその他の実施形態においても同様である。
【0080】
また、図1A図1Gにおいて述べたように、Y方向に伸延した帯状マスク材料層12aa、12ab、12ba、12bb、帯状SiN層13aa、13ab、13ba、13bb、に直交して、X方向に伸延した帯状マスク材料層17a、17bを、帯状SiN13aa、13ab、13ba、13bbを形成したのと同様な方法により形成した。これにより、X方向、Y方向共に、高精度で、且つ高密度に、Si柱6a~6fが形成される。そして、本実施形態の説明では、帯状マスク材料層12aa、12ab、12ba、12bb、帯状SiN層13aa、13ab、13ba、13bbを形成した後に、帯状マスク材料層17a、17bを形成した。これに対して、帯状マスク材料層17a、17bを形成した後に、帯状マスク材料層12aa、12ab、12ba、12bb、帯状SiN層13aa、13ab、13ba、13bbを形成する工程でも、同じく高精度で、且つ高密度にSi柱6a~6fを形成することができる。また、設計において、Y方向に余裕がある場合は、本方法を用いないで、リソグラフィ法とRIEエッチング法により、直接に帯状マスク材料層17a、17bを形成してもよい。また、X方向に余裕がある場合は、本方法を用いないで、リソグラフィ法とRIEエッチング法により、直接に帯状SiN層13aa、13ab、13ba、13bbを形成してもよい。また、SRAMセル性能を満足することができれば、X方向に伸延した帯状マスク材料層12aa、12ab、12ba、12bb、帯状マスク材料層17a、17bを、SADP(Self-Aligned Double Patterning、例えば非特許文献を参照)、SAQP(Self-Aligned Quadruple Patterning、例えば非特許文献を参照)を用いて形成しても良い。このことは、本発明に係るその他の実施形態においても同様である。
【0081】
また、第1実施形態において、図1H図1Iで説明したように、矩形状のマスク材料層19a、19b、19c、19d、19e、19f、19g、19hを頂部に有するSiN柱20a、20b、20c、20d、20e、20f、20g、20hを形成した後に、矩形状のマスク材料層19b、19g、SiN柱20b、20gを除去した。これにより、平面視において、図1で示したコンタクトホールC1、C2のある領域にSi柱がないコンタクトホールC1、C2形成領域を形成した。これに対し、コンタクトホールC1、C2形成領域にSi柱を形成した後に、これらSi柱を除去して、コンタクトホールC1、C2形成領域を形成してもよい。また、帯状マスク材料層17a、17bを形成した後に、コンタクトホールC1、C2形成領域の帯状マスク材料層17a、17bを除去する工程を行うことにより、コンタクトホールC1、C2のある領域にSi柱を形成させない方法により、コンタクトホールC1、C2形成領域を形成してもよい。上記のように、第1実施形態で説明した方法以外の方法によって、コンタクトホールC1、C2形成領域を作ってもよい。このことは、本発明に係るその他の実施形態においても同様である。
【0082】
また、第1実施形態において、図1Tに示すように、Si柱6a~6fの下部に、SGTのソースまたはドレインとなるN+層3aa、3ab、3ba、3bb、P+層4aa、4bbがN層2a、2b上で、繋がって形成された。これに対し、N+層3aa、3ab、3ba、3bb、P+層4aa、4bbを、Si柱6a~6fの底部に形成して、かつN+層3aa、3ab、3ba、3bb、P+層4aa、4bb間を金属層、合金層を介して繋げてもよい。また、N+層3aa、3ab、3ba、3bb、P+層4aa、4bbは、Si柱6a~6fの底部側面に接続して形成してもよい。上記のように、SGTのソース、またはドレインとなるN+層3aa、3ab、3ba、3bb、P+層4aa、4bbは、Si柱6a~6fの底部の内部、または側面外側に接して、その外周に形成されていてもよく、そして、各々が他の導体材料で電気的に繋がっていてもよい。このことは、本発明に係るその他の実施形態においても同様である。
【0083】
また、第1実施形態において、帯状マスク材料層9a、9b、12aa、12ab、12ba、12bbのそれぞれの上表面と、底部の垂直方向における位置が、同じように形成したが、本発明の目的に合うならば、それぞれの上表面と、底部の位置が垂直方向で異なっていてもよい。このことは、本発明に係るその他の実施形態においても同様である。
【0084】
また、第1実施形態において、帯状マスク材料層9a、9b、12aa、12ab、12ba、12bbの厚さ、及び形状は、CMPによる研磨、及びRIEエッチング、洗浄により変化する。この変化は、本発明の目的に合う程度の内であれば、問題ない。このことは、本発明に係るその他の実施形態においても同様である。
【0085】
また、第1実施形態における、各種配線金属層34a、34b、WL、Vdd、Vss1、Vss2、BL、RBLの材料は、金属だけでなく、合金、アクセプタ、またはドナー不純物を多く含んだ半導体層などの導電材料層であってもよく、そして、それらを単層、または複数層組み合わせて構成させてもよい。このことは、本発明に係るその他の実施形態においても同様である。
【0086】
また、第1実施形態では、図1Jに示したように、ゲート金属層として、TiN層24a、24b、24c、24dを用いた。このTiN層24a、24b、24c、24dは、本発明の目的に合う材料であれば、単層または複数層よりなる材料層を用いることができる。TiN層24a、24b、24c、24dは、少なくとも所望の仕事関数を持つ、単層または複数層の金属層などの導体層より形成できる。この外側に、たとえばW層などの他の導電層を形成してもよい。この場合、W層はゲート金属層を繋げる金属配線層の役割を行う。W層以外に単層、または複数層の金属層を用いても良い。また、ゲート絶縁層として、HfO2層23を用いたが、それぞれを単層または複数層よりなる他の材料層を用いてもよい。このことは、本発明に係るその他の実施形態においても同様である。
【0087】
第1実施形態において、Si柱6a~6fの平面視における形状は、円形状であった。そして、Si柱6a~6fの一部または全ての平面視における形状は、円形、楕円、一方向に長く伸びた形状などであってもよい。そして、SRAMセル領域から離れて形成されるロジック回路領域においても、ロジック回路設計に応じて、ロジック回路領域に、平面視形状の異なるSi柱が混在して形成することができる。これらのこのことは、本発明に係るその他の実施形態においても同様である。
【0088】
また、第1実施形態において、Si柱6a~6fの底部に接続してN+層3aa、3ab、3ba、3bb、P+層4aa、4bbを形成した。N+層3aa、3ab、3ba、3bb、P+層4aa、4bb上面に金属、シリサイドなどの合金層を形成してもよい。また、Si柱6a~6fの底部の外周に例えばエピタキシャル結晶成長法により形成したドナー、またはアクセプタ不純物原子を含んだP+層、またはN+層を形成してSGTのソース、またはドレイン不純物領域を形成してもよい。この場合、エピタキシャル結晶成長法で形成されたN+層またはP+層に接したSi柱内部にN+層またはP+層が形成されていても、いなくてもよい。または、これらP+層、N+層に接して、そして伸延した金属層、または合金層を設けても良い。このことは、本発明に係るその他の実施形態においても同様である。
【0089】
また、第1実施形態では、P層基板1上にSGTを形成したが、P層基板1の代わりにSOI(Silicon On Insulator)基板を用いても良い。または、基板としての役割を行うものであれば他の材料基板を用いてもよい。このことは、本発明に係るその他の実施形態においても同様である。
【0090】
また、第1実施形態では、Si柱6a~6fの上下に、同じ極性の導電性を有するN+層3aa、3ab、3ba、3bb、P+層44b、44gとN+層32a、32c、32d、32f、P+層32b、32eを用いて、ソース、ドレインを構成するSGTについて説明したが、極性が異なるソース、ドレインを有するトンネル型SGTに対しても、本発明が適用できる。このことは、本発明に係るその他の実施形態においても同様である。
【0091】
また、第1実施形態では、ゲートHfO2層23、ゲートTiN層24a、24b、24c、24dを形成した後に、N+層43a,43c,43d,43e、43f、44a、44c、44d、44e、44f、44h、P+層43b、43g、44b、44gを形成した。これに対し、N+層32a、32c、32d、32f、P+層32b、32eを形成した後に、ゲートHfO2層23、ゲートTiN層24a、24b、240c、24dを形成してもよい。このことは、本発明に係るその他の実施形態においても同様である。
【0092】
また、第2実施形態において、ALD法による薄い単結晶Si層45と、エピタキシャル結晶成長法によるアクセプタ不純物を含んだP+層46を形成した。薄い単結晶Si層45は、結晶性のよいP+層46を得るための材料層である。結晶性のよいP+層46を得るための材料層であれば、他の単層または複数層の材料層であってもよい。
【0093】
また、縦型NAND型フラッシュメモリ回路では、半導体柱をチャネルにして、この半導体柱を囲んだトンネル酸化層、電荷蓄積層、層間絶縁層、制御導体層から構成されるメモリセルが複数段、垂直方向に形成される。これらメモリセルの両端の半導体柱には、ソースに対応するソース線不純物層と、ドレインに対応するビット線不純物層がある。また、1つのメモリセルに対して、その両側のメモリセルの一方がソースならば、他方がドレインの役割を行う。このように、縦型NAND型フラッシュメモリ回路はSGT回路の1つである。従って、本発明はNAND型フラッシュメモリ回路との混在回路に対しても適用することができる。
【0094】
本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施形態は、本発明の一実施例を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。上記実施例及び変形例は任意に組み合わせることができる。さらに、必要に応じて上記実施形態の構成要件の一部を除いても本発明の技術思想の範囲内となる。
【0095】
本出願は、2019年7月11日に出願された国際出願第PCT/JP2019/027541号に基づく優先権を主張するものである。この元となる特許出願の開示内容は参照により全体として本出願に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0096】
本発明に係る、柱状半導体装置と、その製造方法によれば、高密度の柱状半導体装置が得られる。
【符号の説明】
【0097】
1: P層基板
2、2a、2b、2A、2B: N層
3、3aa、3ab、3ba、3bb、3Aa,3Ab、3Ba、3Bb、32a、32c、32d、32f、32A、32C、32D、32F、46a、46c、46d、46e、47a、47c、47d: N+
4a、4b、4aa、4bb、4Aa、4Ba,32b、32e、32B、32E、40b、46、46b、47b、47e: P+
6: i層
7、10、7a、7b、7c、7d、7e、7f、49a、49b、49c、49d、49e: マスク材料層
10a、10b、12aa、12ab、12ba、12bb、17a、17b: 帯状マスク材料層
19a、19b、19c、19d、19e、19f、19g、19h: 矩形状のマスク材料層
8: SiGe層
8a、8b: 帯状SiGe層
13a、13b、13c、16、27、27a、35a、35b、41: SiN層
9a、9b、13aa、13ab、13ba、13bb: 帯状SiN層
6a、6b、6c、6d、6e、6f、6A,6B,6C,6D,6E,6F Si柱
15、22、22a、25、25a、28a、28b、28c、28d、28e、28f、31a、31b31c、31d、31e、31f、37、38、39、40、49、50、51、52: SiO2
20a、20b、20c、20d、20e、20f、20g、20h: SiN柱
21a、21b、55a、55b: Si柱台
30a、30b、30c、30d、30e、30f、30A、30B、30C、30D,30E、30F、43、43A: 凹部
23、23a: HfO2
24a、24b、24c、24d、24A、24B、24C、24D: TiN層
33a、33b、33c、33d、33e、33f、34a、34b、48a、48b、48d、48、48f、50a、50b、50c、50d、50e: W層
29: Al 2 3
42: レジスト層
45: Si層
C1、C2、C3、C4、C5、C6、C7、C8、C9、C10、Ca、Cb,Cc,Cd,Ce、Cf,Cg,Ch: コンタクトホール
WL: ワード配線金属層
BL: ビット出力配線金属層
RBL: 反転ビット出力配線金属層
Vss1,Vss2: グランド配線金属層
Vdd、VDD: 電源配線金属層
XC1、XC2: 接続配線金属層
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図1F
図1G
図1H
図1I
図1J
図1K
図1L
図1M
図1N
図1O
図1P
図1Q
図1R
図1S
図1T
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図2F
図2G
図3A
図3B
図3C
図4
図5
図6