(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-28
(45)【発行日】2023-10-06
(54)【発明の名称】情報提供システム、情報提供方法、情報提供装置、及び情報提供プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0251 20230101AFI20230929BHJP
G06F 16/9035 20190101ALI20230929BHJP
G06Q 30/06 20230101ALI20230929BHJP
【FI】
G06Q30/0251
G06F16/9035
G06Q30/06
(21)【出願番号】P 2019064176
(22)【出願日】2019-03-28
【審査請求日】2021-12-01
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000237639
【氏名又は名称】富士通フロンテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003649
【氏名又は名称】弁理士法人真田特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100189201
【氏名又は名称】横田 功
(72)【発明者】
【氏名】岡村 さぎり
(72)【発明者】
【氏名】青木 理恭
(72)【発明者】
【氏名】河野 大器
【審査官】上田 威
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-177581(JP,A)
【文献】特開2008-210223(JP,A)
【文献】特開2015-219739(JP,A)
【文献】特開2005-128929(JP,A)
【文献】特開2017-126284(JP,A)
【文献】佐々木 幸一 ,オンラインとオフラインの融合によるショッピング支援システムの提案 A proposal of an online and off-line shopping support system,マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO)シンポジウム論文集 1997年~2006年版 Ver.1.1 [DVD-ROM] Multimedia,Distributed,Cooperative and Mobile Symposium,日本,社団法人情報処理学会,2005年07月06日,第2005巻,P.777-780
【文献】巷で話題の情報端末を使いこなせ!! 「iPad」のEC活用術 実例で見る手法と効果,月刊ネット販売 第11巻 第7号 Net hanbai,日本,宏文出版株式会社,2010年06月25日,第11巻,P.30-31
【文献】「使ってもらう」ための工夫がカギ! アプリユーザーをECに誘導せよ,月刊ネット販売 第15巻 第12号 Net hanbai,日本,宏文出版株式会社,2014年11月25日,第15巻,P.22-23
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
G06F 16/9035
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動端末装置と情報提供サーバとを有する情報提供システムにおいて、
店舗の第1の位置に配備された第1の情報タグから前記移動端末装置が取得した、前記第1の情報タグを識別する第1の情報識別子を含む第1情報に基づき、前記第1の情報タグの配備位置を特定し、前記移動端末装置を所持する顧客に対するレコメンド商品と前記配備位置に基づいて生成した前記レコメンド商品の売り場を案内する情報とを含む第1のレコメンド情報を作成する第1の作成部と、
作成した前記第1のレコメンド情報を前記移動端末装置に表示させる第1の情報提示部と、
前記店舗の第2の位置に配備された第2の情報タグから前記移動端末装置が取得した、前記第2の位置に対応する商品の商品番号を含む第2情報に基づき、前記第2の位置に対応する商品の前記店舗における在庫情報を含む第2のレコメンド情報を作成する第2の作成部と、
作成した前記第2のレコメンド情報を前記移動端末装置に表示させる第2の情報提示部と、
を備え
、
前記第1の作成部が、
前記第1情報に基づき、前記第1の情報識別子と前記第1の情報タグの配備位置とを予め紐づけて設定された情報を参照することで前記第1の情報タグの配備位置を特定し、
前記第1の情報識別子に基づいて前記移動端末装置に対してアクセスさせるべきディスパッチ先URL(Uniform Resource Locator)を管理するディスパッチ情報を参照して取得した前記ディスパッチ先URLを前記移動端末装置に提供し、
前記移動端末装置を用いて前記ディスパッチ先URLに基づいてアクセスされたウェブページにおけるログイン処理において入力された顧客識別情報に基づいて履歴情報を参照し、前記履歴情報に基づいて前記レコメンド商品を決定することを特徴とする、情報提供システム。
【請求項2】
前記店舗からの退店後にインターネット上の店舗にアクセスする顧客の顧客識別情報に基づき履歴情報を参照し、前記履歴情報と前記第2情報
とに基づき、前記店舗からの退店後に
前記インターネット上の店舗にアクセスする顧客に対して提示する、前記第2の位置に対応する商品に関連する情報を含む第3のレコメンド情報を作成する第3の作成部、
をさらに備える、ことを特徴とする、請求項1記載の情報提供システム。
【請求項3】
前記第2の情報タグに関連する前記商品を嗜好情報として登録し、登録した前記嗜好情報を前記移動端末装置に表示させる嗜好情報管理部、
をさらに備えることを特徴とする、請求項1または2に記載の情報提供システム。
【請求項4】
前記第1の情報タグ、または、前記第2の情報タグは、NFC(Near Field Communication)チップが内蔵されたNFCタグ、または、QRコード(登録商標)である、
ことを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載の情報提供システム。
【請求項5】
移動端末装置と情報提供サーバとを有する情報提供システムにおいて、
店舗の第1の位置に配備された第1の情報タグから前記移動端末装置が取得した、前記第1の情報タグを識別する第1の情報識別子を含む第1情報に基づき、前記第1の情報タグの配備位置を特定し、前記移動端末装置を所持する顧客に対するレコメンド商品と前記配備位置に基づいて生成した前記レコメンド商品の売り場を案内する情報とを含む第1のレコメンド情報を作成する処理と、
作成した前記第1のレコメンド情報を前記移動端末装置に表示させる処理と、
前記店舗の第2の位置に配備された第2の情報タグから前記移動端末装置が取得した、前記第2の位置に対応する商品の商品番号を含む第2情報に基づき、前記第2の位置に対応する商品の前記店舗における在庫情報を含む第2のレコメンド情報を作成する処理と、
作成した前記第2のレコメンド情報を前記移動端末装置に表示させる処理と、
を備え
、
前記第1のレコメンド情報を作成する処理が、
前記第1情報に基づき、前記第1の情報識別子と前記第1の情報タグの配備位置とを予め紐づけて設定された情報を参照することで前記第1の情報タグの配備位置を特定し、
前記第1の情報識別子に基づいて前記移動端末装置に対してアクセスさせるべきディスパッチ先URL(Uniform Resource Locator)を管理するディスパッチ情報を参照して取得した前記ディスパッチ先URLを前記移動端末装置に提供し、
前記移動端末装置を用いて前記ディスパッチ先URLに基づいてアクセスされたウェブページにおけるログイン処理において入力された顧客識別情報に基づいて履歴情報を参照し、前記履歴情報に基づいて前記レコメンド商品を決定する
処理を含むことを特徴とする、情報提供方法。
【請求項6】
店舗の第1の位置に配備された第1の情報タグから移動端末装置が取得した、前記第1の情報タグを識別する第1の情報識別子を含む第1情報に基づき、前記第1の情報タグの配備位置を特定し、前記移動端末装置を所持する顧客に対するレコメンド商品と前記配備位置に基づいて生成した前記レコメンド商品の売り場を案内する情報とを含む第1のレコメンド情報を作成する第1の作成部と、
作成した前記第1のレコメンド情報を前記移動端末装置に表示させる第1の情報提示部と、
前記店舗の第2の位置に配備された第2の情報タグから前記移動端末装置が取得した、前記第2の位置に対応する商品の商品番号を含む第2情報に基づき、前記第2の位置に対応する商品の前記店舗における在庫情報を含む第2のレコメンド情報を作成する第2の作成部と、
作成した前記第2のレコメンド情報を前記移動端末装置に表示させる第2の情報提示部と、
を備え
、
前記第1の作成部が、
前記第1情報に基づき、前記第1の情報識別子と前記第1の情報タグの配備位置とを予め紐づけて設定された情報を参照することで前記第1の情報タグの配備位置を特定し、
前記第1の情報識別子に基づいて前記移動端末装置に対してアクセスさせるべきディスパッチ先URL(Uniform Resource Locator)を管理するディスパッチ情報を参照して取得した前記ディスパッチ先URLを前記移動端末装置に提供し、
前記移動端末装置を用いて前記ディスパッチ先URLに基づいてアクセスされたウェブページにおけるログイン処理において入力された顧客識別情報に基づいて履歴情報を参照し、前記履歴情報に基づいて前記レコメンド商品を決定することを特徴とする、情報提供装置。
【請求項7】
情報提供サーバのプロセッサに、
店舗の第1の位置に配備された第1の情報タグから移動端末装置が取得した、前記第1の情報タグを識別する第1の情報識別子を含む第1情報に基づき、前記第1の情報タグの配備位置を特定し、前記移動端末装置を所持する顧客に対するレコメンド商品と前記配備位置に基づいて生成した前記レコメンド商品の売り場を案内する情報とを含む第1のレコメンド情報を作成する処理と、
作成した前記第1のレコメンド情報を前記移動端末装置に表示させる処理と、
前記店舗の第2の位置に配備された第2の情報タグから前記移動端末装置が取得した、前記第2の位置に対応する商品の商品番号を含む第2情報に基づき、前記第2の位置に対応する商品の前記店舗における在庫情報を含む第2のレコメンド情報を作成する処理と、
作成した前記第2のレコメンド情報を前記移動端末装置に表示させる処理と、
を実行させる
情報提供プログラムであって、
前記第1のレコメンド情報を作成する処理が、
前記第1情報に基づき、前記第1の情報識別子と前記第1の情報タグの配備位置とを予め紐づけて設定された情報を参照することで前記第1の情報タグの配備位置を特定し、
前記第1の情報識別子に基づいて前記移動端末装置に対してアクセスさせるべきディスパッチ先URL(Uniform Resource Locator)を管理するディスパッチ情報を参照して取得した前記ディスパッチ先URLを前記移動端末装置に提供し、
前記移動端末装置を用いて前記ディスパッチ先URLに基づいてアクセスされたウェブページにおけるログイン処理において入力された顧客識別情報に基づいて履歴情報を参照し、前記履歴情報に基づいて前記レコメンド商品を決定する
処理を含むことを特徴とする、情報提供プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報提供システム、情報提供方法、情報提供装置、及び情報提供プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
オンラインショッピングなどインターネット上の店舗における購買履歴等に基づき、顧客に特化して商品のレコメンド(提案)を行なうワントゥワンマーケティングの手法の開発が広く行なわれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2012-247926号公報
【文献】特開2003-132272号公報
【文献】特開2004-185598号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したようなレコメンドの手法では、実在する店舗(実店舗)やインターネット上の店舗における顧客の購買履歴や、インターネット上の店舗における閲覧履歴を収集し、顧客へのレコメンドに活用する。しかしながら、例えば、実店舗において顧客が関心をもったけれども購入に至らなかったという顧客の行動履歴を十分に収集することができないため、このような顧客の行動履歴を十分にレコメンドに活用できていないという課題がある。
【0005】
また、インターネット上の店舗において関心をもった商品を購入すべく、顧客が実店舗に来店した場合において、顧客が実店舗内で当該商品の売り場や在庫状況をすぐに把握することは困難である。
【0006】
1つの側面では、顧客のインターネット上の店舗での行動と実店舗での行動との両方に即し、インターネット上の店舗と実店舗との両方でレコメンド情報を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
移動端末装置と情報提供サーバとを有する情報提供システムにおいて、店舗の第1の位置に配備された第1の情報タグから前記移動端末装置が取得した、前記第1の情報タグを識別する第1の情報識別子を含む第1情報に基づき、前記第1の情報タグの配備位置を特定し、前記移動端末装置を所持する顧客に対するレコメンド商品と前記配備位置に基づいて生成した前記レコメンド商品の売り場を案内する情報とを含む第1のレコメンド情報を作成する第1の作成部と、作成した前記第1のレコメンド情報を前記移動端末装置に表示させる第1の情報提示部と、前記店舗の第2の位置に配備された第2の情報タグから前記移動端末装置が取得した、前記第2の位置に対応する商品の商品番号を含む第2情報に基づき、前記第2の位置に対応する商品の前記店舗における在庫情報を含む第2のレコメンド情報を作成する第2の作成部と、作成した前記第2のレコメンド情報を前記移動端末装置に表示させる第2の情報提示部と、を備える。
また、前記第1の作成部が、前記第1情報に基づき、前記第1の情報識別子と前記第1の情報タグの配備位置とを予め紐づけて設定された情報を参照することで前記第1の情報タグの配備位置を特定し、前記第1の情報識別子に基づいて前記移動端末装置に対してアクセスさせるべきディスパッチ先URL(Uniform Resource Locator)を管理するディスパッチ情報を参照して取得した前記ディスパッチ先URLを前記移動端末装置に提供し、
前記移動端末装置を用いて前記ディスパッチ先URLに基づいてアクセスされたウェブページにおけるログイン処理において入力された顧客識別情報に基づいて履歴情報を参照し、前記履歴情報に基づいて前記レコメンド商品を決定する。
【発明の効果】
【0008】
一実施形態によれば、顧客のインターネット上の店舗での行動と実店舗での行動との両方に即し、インターネット上の店舗と実店舗との両方でレコメンド情報を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施形態の一例としての情報提供システムを例示する図である。
【
図2】実施形態の一例としての情報提供システムにおける情報提供サーバのハードウェア構成を例示する図である。
【
図3】実施形態の一例としての情報提供システムにおける利用者端末のハードウェア構成を例示する図である。
【
図4】実施形態の一例としての情報提供システムにおける実店舗での顧客の行動履歴とインターネット上の店舗での顧客の行動履歴との連携処理の概要を説明するための図である。
【
図5】実施形態の一例としての情報提供システムにおける情報提供サーバの機能構成を例示する図である。
【
図6】実施形態の一例としての情報提供システムにおける顧客情報を例示する図である。
【
図7】実施形態の一例としての情報提供システムにおけるPS用NFCタグ情報を例示する図である。
【
図8】実施形態の一例としての情報提供システムにおける売り場用NFCタグ情報を例示する図である。
【
図9】実施形態の一例としての情報提供システムにおけるディスパッチ情報を例示する図である。
【
図10】実施形態の一例としての情報提供システムにおけるレコメンド情報を例示する図である。
【
図11】実施形態の一例としての情報提供システムにおける情報提供の処理のうち来店前の処理を説明するための図である。
【
図12】実施形態の一例としての情報提供システムにおける情報提供の処理のうち来店時のポイントステーションにおける処理を説明するための図である。
【
図13】実施形態の一例としての情報提供システムにおける情報提供の処理のうち来店時の商品棚における処理を説明するための図である。
【
図14】実施形態の一例としての情報提供システムにおける退店後の処理を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。ただし、以下に説明する実施形態は、あくまでも例示であり、以下に明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図等はない。例えば、本実施形態を、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。なお、以下の実施形態で用いる図面において、同一符号を付した部分は、特に断らない限り、同一若しくは同様の部分を表す。
【0011】
〔1〕一実施形態
〔1-1〕一実施形態に係る情報提供システムのハードウェア構成例
図1は、実施形態の一例としての情報提供システム1のハードウェア構成を例示する図である。
【0012】
この
図1に例示するように、情報提供システム1は、1つ以上の情報提供サーバ10、1つ以上の利用者端末30、及び、1つ以上のNFC(Near Field Communication;近距離無線通信)タグ40を備える。
【0013】
情報提供サーバ10はサーバ機能を有するコンピュータであり、後述する利用者端末30やNFCタグ40と通信を行ない、利用者端末30に対して情報を提供する。
【0014】
また、情報提供サーバ10は、例えば、図示しないネットワークを介して、システム管理者が用いる図示しない管理端末と接続されてもよい。また、
図1には、本情報提供システム1が1つの情報提供サーバ10を備えることを例示したが、2つ以上の情報提供サーバ10を備えてもよい。
【0015】
NFCタグ40は、例えば、NFCと呼ばれる規格(ISO/IEC 18092)に基づく非接触型のIC(Integrated Circuit)カードである。なお、NFCタグ40は、例えば、ISO/IEC 14443等の他の規格に基づくものであってもよい。ISOはInternational Organization for Standardizationの略語であり、IECはInternational Electrotechnical Commissionの略語である。
【0016】
利用者端末30は、例えば、NFCタグ40を読み込むことで、NFCタグ40を識別する識別子(以下、NFCタグID(Identifier)という)と、情報提供サーバ10が提供するWebサービスの個別URL(Uniform Resource Locator)とを取得する。また、この際、NFCタグ40は、自身のNFCタグIDを併せて送出してもよい。なお、
図1に例示するように、本システムでは、NFCタグ40に替えて、QRコード(登録商標)を用いてもよく、また、Bluetooth(登録商標)等の通信方式で情報を出力する機器を用いてもよい。
【0017】
本システムでは、このNFCタグ40を、例えば、商品タグや、設置台(スタンド)に貼付することにより用いるものとする。なお、NFCタグ40を貼付した設置台を、ポイントステーションという。このポイントステーションは、例えば、実店舗の入口付近に設置されてもよいが、これに限られない。
【0018】
なお、
図1には、本情報提供システム1が、2つのNFCタグ40を備えることを例示したが、NFCタグ40は1つであってもよいし、また、3つ以上であってもよい。
【0019】
利用者端末30は、利用者(顧客)が所持する情報処理端末である。利用者端末30は、例えば、スマートフォンである。なお、利用者端末30はタブレットやノートPC(Personal Computer),携帯電話機等の他の情報処理装置であってもよい。
【0020】
この利用者端末30は、例えば、NFCタグ40を読み込むことができる非接触型のICタグリーダを有する。利用者端末30は、ブラウザを用いて個別URLのWebサービスにアクセスし、NFCタグIDを送信することで、情報提供サーバ10からコンテンツを受信して表示することができる。なお、NFCタグ40から読み取った個別URLは、NFCタグIDを含むようにしてもよい。また、利用者端末30は、表示したコンテンツに対するレコメンド情報(レコメンド結果)を取得し、利用者端末30の個体識別番号とレコメンド結果とを含む操作結果情報を生成して情報提供サーバ10に送信するようにしてもよい。なお、URLを読み込んで規定のブラウザを起動させたり、読み込んだURLにアクセスしてブラウザで当該コンテンツを表示することは公知の手法を用いて実現できるので、ここではその具体的な説明を省略する。
【0021】
なお、
図1には、本情報提供システム1が1つの利用者端末30を備えることを例示したが、2つ以上の利用者端末30を備えてもよい。
【0022】
〔1-2〕一実施形態に係る情報提供システムにおける各装置のハードウェア構成例
上述した情報提供システム1における各装置(情報提供サーバ10,利用者端末30)のハードウェア構成について説明する。
【0023】
図2は、実施形態の一例としての情報提供システム1における情報提供サーバ10のハードウェア構成を例示する図である。
【0024】
この
図2を用いて、
図1に示す情報提供サーバ10のハードウェア構成について説明する。
【0025】
情報提供サーバ10は、例示的に、CPU(Central Processing Unit)11、記憶部12、メモリ13、IF(Interface)部14、及び、入力部15を備えてよい。
【0026】
CPU11は、後述する記憶部12に格納されるOS(Operating System)や制御プログラム90(後述)を実行し、例えば、利用者端末30の表示部36(後述)に表示させるコンテンツの提供を制御する演算処理装置(プロセッサ)である。
【0027】
記憶部12は、種々のデータやプログラム等を格納するハードウェアの一例である。例えば、記憶部12は、情報提供サーバ10の二次記憶装置として使用されてよい。また、この記憶部12は、OSやファームウェア、アプリケーション等のプログラム、及び、各種データが格納されてよい。記憶部12としては、例えば、HDD(Hard Disk Drive)の他、SSD(Solid State Drive)やSCM(Storage Class Memory)等の他の記憶装置であってもよい。記憶部12は、情報提供サーバ10の各種機能の全部若しくは一部を実現するプログラム(制御プログラム90)を格納してもよい。
【0028】
メモリ13は、種々のデータやプログラム等を格納するハードウェアの一例である。メモリ13としては、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリや、フラッシュメモリ、SCM、及び、ROM(Read Only Memory)等の不揮発性メモリが挙げられる。また、メモリ13は、制御プログラム90を格納してもよく、メモリ13のRAMは一時記憶メモリとして利用してもよい。
【0029】
IF部14は、利用者端末30、NFCタグ40、及び、図示しない管理装置との間の接続及び通信の制御等を行なう通信インタフェースの一例である。また、IF部14は、他の情報提供サーバ10との間の接続及び通信の制御等を行なう通信インタフェースとして機能してもよい。
【0030】
このIF部14は、例えば、図示しない管理装置を接続するためのアダプタ(ポート)を備えてもよい。IF部14は、例えば、PCIe(Peripheral Component Interconnect Express)インタフェースや光通信インタフェースを備えてもよい。なお、制御プログラム90は、図示しないネットワークから当該IF部14を介してダウンロードされてもよい。
【0031】
入力部15は、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル、及び、操作ボタン等の入力装置のうちの少なくともいずれか一つを含んでよい。
【0032】
上述した情報提供サーバ10のハードウェア構成は例示である。したがって、情報提供サーバ10内でのハードウェアの増減(例えば、任意のブロックの追加や省略)、分割、及び、任意の組み合わせでの統合等は適宜行なわれてもよい。また、情報提供サーバ10は、ディスプレイや、プロジェクタ、スピーカ、及び、プリンタ等の出力装置を備える表示部を備えてもよい。
【0033】
次に、
図3を用いて、
図1に示す利用者端末30のハードウェア構成を説明する。
【0034】
図3は、実施形態の一例としての情報提供システム1における利用者端末30のハードウェア構成を例示する図である。
【0035】
利用者端末30は、例えば、スマートフォン等のコンピュータ(情報処理装置)であり、例示的に、CPU31、記憶部32、メモリ33、IF部34、入力部35、表示部36、及び、NFC通信部37を備えてよい。なお、記憶部32、及び、メモリ33は、それぞれ、
図2を用いて説明した情報提供サーバ10の記憶部12、及び、メモリ13と概ね同様であるので説明を省略する。
【0036】
CPU31は、記憶部32に格納されるOSやクライアントプログラム91を実行し、情報提供サーバ10に対する要求の送信や、データの授受を行なう。本実施形態では、CPU31は、記憶部32に格納されるクライアントプログラム91を実行する。
【0037】
IF部34は、情報提供サーバ10との間の接続及び通信の制御等を行なう通信インタフェースの一例である。また、IF部34は、他の利用者端末30との間の接続及び通信の制御等を行なう通信インタフェースとして機能してもよい。
【0038】
このIF部34は、例えば、図示しない管理装置を接続するためのアダプタ(ポート)を備えてもよい。IF部34は、例えば、PCIeインタフェースや光通信インタフェースを備えてもよい。なお、記憶部32に格納されるクライアントプログラム91は、図示しないネットワークから当該IF部34を介してダウンロードされてもよい。
【0039】
入力部35、及び、表示部36は、例えば、タッチパネルであってもよい。
【0040】
NFC通信部37は、非接触型のICタグリーダであり、NFCタグ40との間で無線通信を行なう。そして、利用者が利用者端末30をNFCタグ40に近づけることにより、NFC通信部37とNFCタグ40との間で無線通信が行なわれ、NFC通信部37は、このNFCタグ40から情報を読み込む。以下、利用者端末30をNFCタグ40に対して、NFC通信部37とNFCタグ40との間で無線通信が実現される距離まで近づけることを利用者端末30をかざすという場合がある。
【0041】
〔1-3〕一実施形態に係る情報提供システムにおける実店舗での顧客の行動履歴とインターネット上の店舗での顧客の行動履歴との連携処理の概要
上述の如く構成された実施形態の一例として、情報提供システム1における実店舗での顧客の行動履歴とインターネット上の店舗での顧客の行動履歴との連携処理の概要について、
図4に示すフローチャート(ステップS1~S4)に従って説明する。
【0042】
図4は、情報提供システム1における実店舗での顧客の行動履歴とインターネット上の店舗での顧客の行動履歴との連携処理の概要を示すフローチャート(ステップS1~S4)である。
【0043】
なお、本システムにおけるインターネット上の店舗と実店舗とは、同一もしくは関連のある企業によって運営されているものとする。すなわち、例えば、デパート等の実店舗を所有する企業がインターネット上にも店舗を所有するものとする。また、インターネット上での店舗へのアクセスは、携帯端末用アプリケーションやインターネット上の会員制サイト等において行なわれるものとする。
【0044】
この
図4では、顧客が実店舗としてAデパートのB店(B支店)に来店した場合を例にとり説明する。
【0045】
この
図4のステップS1において、顧客は、実店舗への来店前に、例えば、利用者端末30を用いて、例えば、インターネット上での店舗で買い物をしたり(購買を行なったり)、商品等の閲覧を行なったりする。これらの購買や閲覧は、顧客が、携帯端末用アプリケーションやインターネット上の会員制サイト等において行なうものとする。この購買は、例えば、クレジットカードを用いて行なわれてもよいが、これに限られない。また、顧客は商品を閲覧する際に、必要に応じて興味をもった商品をインターネット上でお気に入りに登録することができる。
【0046】
このステップS1での顧客の購買履歴や商品の閲覧(アクセス)履歴は、本システムにおいて後のマーケティング活動に用いるためトラッキングされ、例えば、情報提供サーバ10の記憶部12に履歴情報として格納される。このトラッキングの具体的な仕組については後述する。なお、顧客は、利用者端末30以外の情報処理装置(例えば、自宅のコンピュータ)を用いて、インターネット上での店舗での買い物や閲覧を行なってもよい。このような利用者端末30以外の情報処理装置を用いた場合にでも、例えば、会員ID(後述)に基づきトラッキングが行なわれる。そして、処理がステップS2に移行する。
【0047】
続くステップS2において、顧客は、実店舗へ来店する。そして、顧客は、実店舗の入口付近等(第1の位置)に設置(配備)されるポイントステーションに顧客の利用者端末30をかざす。なお、このポイントステーションには、NFCタグ40が貼付されているものとする。このNFCタグ40に利用者端末30をかざす行為を、NFCタッチともいう。なお、ポイントステーションに貼付されるNFCタグ40を第1の情報タグともいい、この第1の情報タグのNFCタグIDを第1の情報識別子ともいう。
【0048】
顧客が利用者端末30をポイントステーション40にかざすと、例えば、「click!」と表示されたボタンとともに、「クリックで5ポイントプレゼント」というメッセージが当該利用者端末30の表示部36(画面)に表示される。そして、顧客が、この表示部36に表示される「click!」のボタンを選択すると、この顧客に対して来店ポイントが付与される。
【0049】
また、本システムでは、来店した顧客のお気に入りの商品や、閲覧した商品(閲覧商品:第1の商品)が、実店舗の何れの売り場にあるかを当該顧客に案内する。例えば、上述したステップS1で、顧客が、あるブランドのバッグをインターネット上でお気に入りに登録した場合を例にとる。この場合、当該顧客の利用者端末30の表示部36には、来店した店舗のAデパートにおける、当該ブランドのバッグの売り場が5階の洋品雑貨売り場である旨(第1のレコメンド情報)が表示される。この売り場を表示する際、
図4に示すように、当該売り場の案内図を併せて表示してもよい。
【0050】
このようにして、本システムでは、例えば、顧客が来店前に興味をもった商品を、実店舗において実際手に取ったり試着してから購入したい場合などに、来店時に売り場を案内することで、顧客が売り場を探す煩雑さを回避できる。また、実店舗が顧客にとって馴染みがないものであっても、このような顧客に売り場を案内することで、顧客はスムーズに売り場に到達することができる。
【0051】
また、本システムでは、商品について、来店したAデパートのB店における在庫の状況(例えば、在庫の数;第1のレコメンド情報)を当該顧客に通知する。例えば、顧客がお気に入りに登録したバッグに複数種類の色やタイプ(例えば、サイズ)がある場合には、それぞれの色やタイプに応じた在庫の状況を案内する。
【0052】
例えば、上述したステップS1にて、顧客がお気に入りに登録したバッグに、白色と赤色との2色の展開があったとする。この場合、
図4に例示するように、当該顧客の利用者端末30の表示部36(例えば、ブラウザ)には、来店したAデパートのB店では、当該ブランドのバッグで、白色の在庫が4点、赤色の在庫が2点である旨が表示される。なお、本システムでは、商品棚に置いてある商品数だけでなく、AデパートのB店の倉庫の在庫状況が表示されることが望ましい。これにより、顧客が在庫を把握するために、店員を探して在庫を確認してもらうまでの手間を省くことができる。そして、処理がステップS3に移行する。
【0053】
続くステップS3において、顧客は、来店した実店舗の売り場に訪れて、例えば、この売り場で興味をもった商品(第2の位置)に貼付(配備)されたNFCタグ40に顧客の利用者端末30をかざす。なお、商品に貼付されるNFCタグ40を第2の情報タグともいい、この第2の情報タグのNFCタグIDを第2の情報識別子ともいう。
【0054】
顧客が、NFCタグ40が貼付された商品に対して利用者端末30をかざすと、この商品が当該顧客のお気に入りに登録される。そして、
図4に示すように、例えば、「お気に入りに登録しました!」というメッセージが当該顧客の利用者端末30の表示部36に表示される。また、
図4に示すように、メッセージを表示する際に、顧客が利用者端末30をかざした商品の画像をあわせて表示してもよい。なお、NFCタグ40は商品棚の例えば商品名が記載されているプレートに貼付されてもよいし、商品の近傍に設置されてもよい。
【0055】
図4においては、顧客があるワンピースに利用者端末30をかざした場合を例にとる。本システムでは、ステップS3にて顧客が利用者端末30をかざしたワンピースについて、来店したAデパートのB店の在庫の状況(第2のレコメンド情報)を当該顧客に提供する。例えば、このワンピースに複数種類の色やタイプ(例えば、サイズ)がある場合には、それぞれの色やタイプの各在庫数を案内する。
【0056】
例えば、ステップS3にて顧客が利用者端末30をかざしたワンピースに、MサイズとLサイズとの2つのサイズ展開があったとする。この場合、
図4に示すように、当該顧客の利用者端末30の画面上には、来店したAデパートのB店の在庫状況として、当該ワンピースで、Mサイズの在庫が1点、Lサイズの在庫が2点である旨が表示される。このステップS3においても、本システムでは、商品棚に置いてある商品数だけでなく、AデパートのB店の倉庫の在庫状況を表示することが望ましい。
【0057】
そして、上述の在庫状況が表示された後、
図4に示すように、例えば、「本日B店でお買い上げいただくと5%OFF」という旨のクーポンが当該利用者端末30の表示部36に表示される。このクーポンは期限がある時限クーポンとし、所定期間利用されなければ無効となる。また、
図4に例示するように、時限クーポンを表示する際、顧客が利用者端末30をかざしたワンピースの画像をあわせて表示してもよい。そして、処理がステップS4に移行する。なお、ステップS3において、在庫の状況(第2のレコメンド情報)を提示する対象の商品(第2の商品)は、ステップS2において売り場の案内図(第1のレコメンド情報)を提示した対象の商品(第1の商品)と同じであってもよく、異なるものであってもよい。
【0058】
続くステップS4において、顧客は、退店後に、利用者端末30を用いて、インターネット上での店舗(例えば、Aデパートのインターネット上での店舗)へアクセスする。なお、本システムにおいて、インターネット上での店舗へのアクセスは、携帯端末用アプリケーションやインターネット上の会員制サイト等において行なわれるものとする。このインターネット上での店舗を店舗サイトともいう。
【0059】
顧客がインターネット上での店舗へアクセスすると、利用者端末30の表示部36にレコメンドする商品(第3のレコメンド情報)が表示される。
図4に例示するように、売り場で利用者端末30の表示部36に表示されたワンピースを顧客がまだ購入していない場合、例えば、「AデパートのB店にはまだ在庫があります」というメッセージが当該利用者端末30の表示部36に表示されてもよい。また、売り場において利用者端末30の表示部36に表示されたワンピースを顧客が購入した場合等には、このワンピースに類似した他の洋服や、当該ワンピースとコーディネートするのにおすすめの洋服等をレコメンドしてもよい。
【0060】
そして、ステップS4に示す退店後のフェーズが終了すると、ステップS1に示す来店のフェーズに処理が移行する。
【0061】
本システムでは、ステップS1において来店前に顧客が行なった処理(購買や閲覧)に基づいて、来店時に顧客に提示する情報を決定し、ステップS2~S3において、この決定した情報を提示する。また、ステップS2~S3において、顧客が実店舗で行なった行動(NFCタッチ)に基づいて、退店後の顧客に提示する情報を決定し、ステップS4において顧客に提示する。
【0062】
このように、本システムではステップS1~S4の処理を繰り返すことにより、実店舗での顧客行動と退店後の顧客行動とを結び付け、実店舗とインターネット上の店舗とをシームレスに連携させる。
【0063】
また、本システムでは、インターネット上の店舗における購買履歴,閲覧履歴,お気に入り登録の情報を、実店舗でのマーケティング活動に反映させることができる。同時に、実店舗において利用者端末30をかざしたことにより取得される顧客行動やお気に入り登録の情報を、退店後のマーケティング活動に反映させることができる。このようにして、実店舗(リアルワールド)とインターネット上の店舗(デジタルワールド)の両面での顧客行動を活用することにより、ワントゥワンマーケティングをエンハンスできる。本システムは、顧客にとっても、関心をもった商品をいつでもどこでも(来店時,退店後)簡単に閲覧できるという機会を提供する。
【0064】
〔1-4〕一実施形態に係る情報提供システムにおける情報提供サーバの機能構成例
図5は、
図1に示す実施形態の一例としての情報提供システム1における情報提供サーバ10の機能構成を例示する図である。
【0065】
この
図5に示すように、情報提供サーバ10は、例示的に、通信制御部16、及び、情報提供制御部17を備えてよい。また、この情報提供制御部17は、例示的に、履歴管理部20、場所情報取得部21、画面表示制御部22、ディスパッチ部23、タグ情報取得部24、及び、レコメンド部25を備えてよい。また、情報提供サーバ10の記憶部12は、顧客情報26、PS用NFCタグ情報271、売り場用NFCタグ情報272、ディスパッチ情報28、及び、レコメンド情報29を備える。
【0066】
通信制御部16は、利用者端末30やNFCタグ40と通信を行ない、利用者端末30やNFCタグ40から情報を受信し、受信した情報を後述する情報提供制御部17に対して送信する。また、通信制御部16は、情報提供制御部17から受信した情報を利用者端末30に対して送信する。例えば、通信制御部16は、利用者端末30から後述するURL#1へのアクセスを受け付け、後述するURL#2を利用者端末30に送信する。
【0067】
また、情報提供制御部17は、上述の通信制御部16から受信した情報に基づき、記憶部12に格納した各種情報を用いて利用者端末30に提供する情報を制御する。また、情報提供制御部17は、記憶部12に格納した各種情報の生成や更新も行なう。
【0068】
情報提供制御部17の履歴管理部20は、記憶部12が備える顧客情報26の管理を行なう。この顧客情報26について
図6を用いて説明する。
【0069】
図6は、情報提供システム1における顧客情報26を例示する図である。この
図6には、一の顧客に関する顧客情報26を例示する。なお、
図6では、顧客情報26をテーブル形式で表現しているが、顧客情報26に格納される情報の表現形式はテーブルに限られるものではなく、種々変形して実施することができる。
【0070】
この
図6に例示する顧客情報26は、“購買履歴”、“閲覧履歴”、“お気に入り”、及び、“ポイント”の各フィールドを備える。この顧客情報26には顧客が過去に行なった行動の履歴に関する情報も格納されることから、顧客情報26は履歴情報ともいう。
【0071】
顧客情報26のフィールド“購買履歴”は、顧客がこれまでに実店舗やインターネット上での店舗で買い物(購買)をした商品についての、例えば、“物品”、“サイズ”、“色”、及び、“購買場所”に関する情報を格納する。
【0072】
“物品”とは、購買を行なった商品の一般名称であり、例えば、「ワンピース」や「バッグ」が挙げられる。“サイズ”とは、購買を行なった商品の大きさであり、洋服の場合には、例えば、「Mサイズ」や「Lサイズ」等の号数が挙げられる。“色”とは、購買を行なった商品の色であり、例えば、「白色」や「赤色」が挙げられる。また、“購買場所”とは、購買を行なった場所を特定する情報であり、例えば、「Aデパート」やインターネット上での店舗が挙げられる。
【0073】
なお、顧客が実店舗やインターネット上での店舗で購買を行なう度に、この新しく購買した商品に関する情報がフィールド“購買履歴”に追加されてもよいし、新しく購買した商品のためにテーブルが設けられてもよい。
【0074】
また、顧客情報26のフィールド“閲覧履歴”は、顧客が来店前にインターネット上での店舗で閲覧した商品についての、例えば、“物品”、“サイズ”、“色”、及び、“閲覧場所”に関する情報を格納する。これらの“物品”、“サイズ”、及び、“色”についてはフィールド“購買履歴”について上述したものと概ね同様であるため、説明を省略する。“閲覧場所”とは、閲覧を行なった場所を特定する情報であり、例えば、インターネット上での店舗を特定する情報が格納される。
【0075】
また、顧客情報26のフィールド“閲覧履歴”には、顧客が実店舗でNFCタグ40が貼付された商品に利用者端末30をかざした商品に関する情報を含めてもよい。
【0076】
なお、顧客がインターネット上での店舗で商品を閲覧したり、実店舗でNFCタグ40が貼付された商品に利用者端末30をかざす度に、当該商品に関する情報がこのフィールド“閲覧履歴”に追加されてもよい。また、当該商品のためにテーブルが設けられてもよい。
【0077】
また、顧客情報26のフィールド“お気に入り”は、顧客が来店前にインターネット上での店舗でお気に入りに登録した商品についての、例えば、“物品”、“サイズ”、及び、“色”に関する情報を格納する。これらの“物品”、“サイズ”、及び、“色”についてはフィールド“購買履歴”について上述したものと同様であるため、説明を省略する。
【0078】
また、顧客情報26のフィールド“お気に入り”には、顧客が実店舗で利用者端末30の表示部36(画面)に表示されるお気に入り登録のボタンをクリックする(後述)ことにより、お気に入りに登録された商品に関する情報を含めてもよい。
【0079】
なお、顧客がインターネット上での店舗で商品をお気に入りに登録したり、実店舗で利用者端末30を用いて商品をお気に入りに登録する度に、このフィールド“お気に入り”に当該商品に関する情報が追加されてもよい。また、当該商品のためにテーブルが設けられてもよい。
【0080】
なお、
図6に例示するフィールド“購買履歴”、“閲覧履歴”、及び、“お気に入り”に格納される情報は一例にすぎず、例えば、“価格”等のフィールドを設けてもよい。また、
図6には、各フィールドに格納される情報を、“,”で連結させるデータ格納形式を例示したが、これに限られない。また、
図6に例示するテーブルは顧客毎に用意されてもよい。
【0081】
また、顧客情報26のフィールド“ポイント”は、顧客が現在所有するポイント(
図6に示す例では、100ポイント)を格納する。このフィールド“ポイント”に格納される値は、本システム稼動前には、初期値として0ポイントが格納されてもよい。
【0082】
このように、情報提供制御部17の履歴管理部20は、上述のフィールドを備える顧客情報26に情報を格納したり、これら格納した情報を必要に応じて取り出したりする。
【0083】
次に、
図5に示す情報提供サーバ10における情報提供制御部17の機能構成に関する説明に戻り、情報提供制御部17の場所情報取得部21について説明する。場所情報取得部21は、利用者端末30からURL#1、すなわち、情報提供サーバ10によって提供されるWebサービスのURLへのアクセスを検知する。そして、場所情報取得部21は、利用者端末30から送信されたNFCタグIDを受信する。なお、このNFCタグIDは、URL#1に格納される形で情報提供サーバ10に送信されてもよいし、また、URL#1に付随されて情報提供サーバ10に送信されてもよく、これに限定されない。
【0084】
場所情報取得部21は、記憶部12のPS用NFCタグ情報271を参照し、NFCタグIDに基づき、当該NFCタグIDで特定されるNFCタグ40の場所(第1情報)を取得する。すなわち、場所情報取得部21は、このNFCタグ40が貼付されたポイントステーションが設置(配備)された実店舗(第1情報)を特定する。
【0085】
この場所情報取得部21が参照するPS用NFCタグ情報271について
図7を用いて説明する。なお、この「PS」とはポイントステーションの略称である。
【0086】
図7は、情報提供システム1におけるPS用NFCタグ情報271を例示する図である。なお、この
図7に例示するPS用NFCタグ情報271は、NFCタグ40の設置時に、例えば、システム管理者によって作成されてもよい。
【0087】
この
図7に例示するPS用NFCタグ情報271は、“NFCタグID”、及び、“場所”の各フィールドを備える。
【0088】
PS用NFCタグ情報271のフィールド“NFCタグID”は、NFCタグ40を一意に特定するための識別子、例えば、「N001」,「N002」を格納する。なお、これらの「N001」,「N002」は、フィールド“NFCタグID”に格納される値の単なる一例にすぎず、出荷時に設定されてもよい。また、製造元毎にNFCタグIDの桁数やフォーマットが異なってもよい。
【0089】
PS用NFCタグ情報271のフィールド“場所”は、“NFCタグID”に格納される値により特定されるNFCタグ40が設置されている場所、すなわち、実店舗の情報を格納する。このフィールド“場所”には、例えば、「AデパートのB店」や「AデパートのC店」が格納される。なお、これらの「AデパートのB店」や「AデパートのC店」は、フィールド“場所”に格納される値の単なる一例にすぎず、場所が特定できる識別子であればよい。また、同一の実店舗内に複数のポイントステーションが配置される場合には、より詳細な位置情報を付加してもよい。
【0090】
また、場所情報取得部21は、記憶部12の売り場用NFCタグ情報272を参照する。そして、場所情報取得部21は、NFCタグIDに基づき、当該NFCタグIDで特定されるNFCタグ40の場所(第2情報)、すなわち、顧客がこのNFCタグ40が貼付された商品に利用者端末30をかざした売り場がある実店舗(第2情報)を特定する。また、NFCタグIDで特定されるNFCタグ40の場所は、売り場における商品棚の位置であってもよい。
【0091】
この場所情報取得部21が参照する売り場用NFCタグ情報272について
図8を用いて説明する。
【0092】
図8は、情報提供システム1における売り場用NFCタグ情報272を例示する図である。なお、この
図8に例示する売り場用NFCタグ情報272は、売り場において商品にNFCタグ40が設置される時に、例えば、システム管理者によって作成されてもよい。
【0093】
この
図8に例示する売り場用NFCタグ情報272は、“NFCタグID”、“商品ID”、及び、“場所”の各フィールドを備える。
【0094】
売り場用NFCタグ情報272のフィールド“NFCタグID”は、NFCタグ40を一意に特定するための識別子、例えば、「N101」,「N102」を格納する。なお、このフィールド“NFCタグID”に格納される値は、
図7を用いて上述したPS用NFCタグ情報271のフィールド“NFCタグID”に格納される値と同様のため、ここでは説明を省略する。
【0095】
売り場用NFCタグ情報272のフィールド“商品ID”は、売り場において商品を一意に特定するための識別子、例えば、「バッグ1-1」,「ワンピース1-1」を格納する。なお、これらの「バッグ1-1」,「ワンピース1-1」は、フィールド“商品ID”に格納される値の単なる一例にすぎず、商品が特定できる識別子であればよい。また、この商品IDは、例えば、商品の出荷時に付与される識別子であってもよく、これに限られない。
【0096】
売り場用NFCタグ情報272のフィールド“場所”は、フィールド“NFCタグID”に格納される値により特定されるNFCタグ40が設置されている場所、すなわち、実店舗の情報を格納する。このフィールドに格納される値は、
図7を用いて上述したPS用NFCタグ情報271のフィールド“場所”に格納される値と同様のため、ここでは説明を省略する。また、このフィールド“場所”に格納される値は、売り場の商品棚の位置であってもよい。
【0097】
このように、場所情報取得部21は、
図7を用いて上述したフィールドを備えるPS用NFCタグ情報271を参照し、利用者端末30がかざされたNFCタグ40が貼付されたポイントステーションの設置場所(実店舗)を取得する。また、場所情報取得部21は、
図8を用いて上述したフィールドを備える売り場用NFCタグ情報272を参照し、利用者端末30がかざされたNFCタグ40が貼付された商品の売り場のある実店舗を取得する。
【0098】
次に、
図5に示す情報提供サーバ10における情報提供制御部17の機能構成に関する説明に戻り、情報提供制御部17の画面表示制御部22について説明する。画面表示制御部22は、表示用のコンテンツを生成し、生成したコンテンツを利用者端末30の表示部36に表示させる。なお、この生成したコンテンツは、例えば、ブラウザを用いて利用者端末30の表示部36に表示されてもよい。なお、コンテンツの作成は公知の手法を用いて実現できるので、ここではその具体的な説明を省略する。
【0099】
情報提供制御部17のディスパッチ部23は、ディスパッチ情報28を参照し、NFCタグIDに基づきディスパッチ先のURL(ディスパッチ先URL)を取得する。そして、ディスパッチ部23は、取得したディスパッチ先URLを利用者端末30に送信する。これにより、利用者端末30の表示部36には、例えば、ディスパッチ先のURLで示されるアドレスのサイトが表示される。
【0100】
このディスパッチ部23が参照するディスパッチ情報28について
図9を用いて説明する。
【0101】
図9は、情報提供システム1におけるディスパッチ情報28を例示する図である。なお、この
図9に例示するディスパッチ情報28は、本システム稼動前に、例えば、システム管理者によって設定されてもよく、また、随時変更されてもよい。
【0102】
この
図9に例示するディスパッチ情報28は、“NFCタグID”、及び、“ディスパッチ先URL”の各フィールドを備える。
【0103】
ディスパッチ情報28のフィールド“NFCタグID”とは、NFCタグ40を一意に特定するための識別子であり、例えば、「N001」,「N002」を格納する。この“NFCタグID”に格納される情報は、PS用NFCタグ情報271(
図7参照)や売り場用NFCタグ情報272(
図8参照)のフィールド“NFCタグID”と同様であるため、ここでは、説明を省略する。
【0104】
ディスパッチ情報28のフィールド“ディスパッチ先URL”は、利用者端末30に対してアクセスさせるべきURLである。
図9に示す例においては便宜上、「URL001」,「URL002」等を図示している。このディスパッチ先URLはURL#2とも表し、顧客が来店した店舗のレコメンド対象の商品(レコメンド商品)のURLや、商品に関する在庫の状況を表示するサイトのURLであってもよい。なお、
図9に例示する、「URL001」,「URL002」は、一例にすぎず、例えば、“http”や“https”から始まるアドレスにて特定されるアクセス先であってもよい。
【0105】
このように、情報提供制御部17のディスパッチ部23は、上述したフィールドを備えるディスパッチ情報28を参照して、例えば、顧客が利用者端末30を用いてアクセスすべきURL(URL#2)を取得する。
【0106】
情報提供制御部17のレコメンド部25は、顧客の利用者端末30の画面(ブラウザ)上に表示させるレコメンド情報、すなわち、レコメンドコンテンツ(第1のレコメンド情報,第2のレコメンド情報,第3のレコメンド情報に相当)を編集(生成)する。このレコメンドコンテンツとは、顧客の履歴情報を反映させ、将来の購買に繋がる可能性が大きく、且つ、当該顧客に応じた望ましいマーケティングを行なうことのできるコンテンツである。したがって、レコメンド部25は、顧客情報26に基づき、各顧客に応じたレコメンドコンテンツを編集(生成)する。例えば、レコメンド部25は、顧客情報26に基づき、レコメンド商品を決定し、レコメンド商品を表示させるコンテンツを作成する。なお、この履歴情報に基づくレコメンド商品の決定や、レコメンドコンテンツの編集(作成)は、公知の手法を用いて実現できるので、ここではその具体的な説明を省略する。
【0107】
また、レコメンド部25は、顧客がお気に入りに登録している商品やレコメンド商品に関する店舗の在庫、及び、当該商品の実店舗での売り場を案内するコンテンツを作成する。
【0108】
そして、レコメンド部25は、生成したレコメンドコンテンツを画面表示制御部22に送信する。そして、このレコメンドコンテンツが顧客の利用者端末30に送信される。また、レコメンド部25は、作成したレコメンドコンテンツの履歴を、各顧客に対応させて記憶部12のレコメンド情報29に格納する。
【0109】
このレコメンド部25がレコメンドコンテンツの生成履歴を格納するレコメンド情報29について
図10を用いて説明する。
【0110】
図10は、情報提供システム1におけるレコメンド情報29を例示する図である。なお、この
図10に例示するレコメンド情報29は、本システム稼動前には、何も格納されていない(NULLが格納されている)ものとする。
【0111】
この
図10に例示するレコメンド情報29は、“会員ID”、及び、“レコメンドコンテンツ”の各フィールドを備える。
【0112】
レコメンド情報29のフィールド“会員ID”は、本システムにおいて各顧客に対して付与される会員を一意に特定するためのID(会員ID)である。
図10に示す例においては便宜上、「USER_A」,「USER_B」等を図示している。この会員IDの発行や管理は公知の手法を用いて実現できるので、ここではその具体的な説明を省略する。
【0113】
レコメンド情報29のフィールド“レコメンドコンテンツ”は、レコメンド部25が編集または生成したコンテンツである。
図10に示す例においては便宜上、「コンテンツA」や「コンテンツB」等を図示している。このフィールド“レコメンドコンテンツ”に格納される値は、レコメンドコンテンツ(例えば、コンテンツA)が格納されるロケーション(URL)を特定する情報や、レコメンドコンテンツの格納場所を示すポインタであってもよい。また、レコメンド部25は、リアルタイムにレコメンド情報29を変更してもよく、NFCタッチが行なわれたポイントステーションの場所や商品の内容に応じてレコメンド情報29を生成または編集してもよい。
【0114】
〔1-5〕一実施形態に係る情報提供システムにおける情報提供の処理
上述の如く構成された実施形態の一例として、情報提供システム1における情報提供の処理を、
図11~
図14に示すフローチャートに従って説明する。ここでは、情報提供の処理を、来店前(
図11)、来店時(ポイントステーション;
図12)、来店時(商品棚;
図13)、及び、退店後(
図14)の4つのフェーズに分けて説明する。
【0115】
図11は、一実施形態に係る情報提供システム1における情報提供の処理のうち来店前の処理を説明するためのフローチャート(S11~S15)である。この
図11のステップS11~S15に示す処理は、上述した
図4のステップS1に示す処理を具体的に説明したものである。
【0116】
図12は、一実施形態に係る情報提供システム1における情報提供の処理のうち来店時のポイントステーションにおける処理を説明するためのフローチャート(S201~S218)である。この
図12のステップS201~S218に示す処理は、上述した
図4のステップS2に示す処理を具体的に説明したものである。
【0117】
図13は、一実施形態に係る情報提供システム1における情報提供の処理のうち来店時の商品棚における処理を説明するためのフローチャート(S301~S316)である。この
図13のステップS201~S218に示す処理は、上述した
図4のステップS3に示す処理を具体的に説明したものである。
【0118】
図14は、一実施形態に係る情報提供システム1における情報提供の処理のうち退店後の処理を説明するためのフローチャート(S41~S47)である。この
図14のステップS41~S47に示す処理は、上述した
図4のステップS4に示す処理を具体的に説明したものである。
【0119】
これらのうち、
図12,
図13では、顧客が実店舗であるAデパートのB店(B支店)に来店した場合を例にとり説明する。また、
図11,
図14では、実店舗であるAデパートに来店する前や退店した後に、Aデパートの運営するインターネット上の店舗を利用する場合を例にとり説明する。
【0120】
まず、来店前の処理について
図11を用いて説明する。
【0121】
ステップS11において、顧客は、例えば、利用者端末30を用いて、インターネット上での店舗にアクセスする。このインターネット上での店舗の利用は、携帯端末用アプリケーションやインターネット上の会員制サイトにおいて行なわれるものとする。顧客は、例えば、携帯端末用アプリケーションやインターネット上の会員制サイトに、例えば、会員IDやパスワードを用いてログインする。そして、顧客は、例えば、実店舗の会員カードやクレジットカードを利用して買い物(購買)をする。そして、処理がステップS12とステップS13とに進む。
【0122】
続くステップS12において、利用者端末30は、上述したステップS11でのログインを受け、顧客が当該ログイン時に入力した会員IDを情報提供サーバ10へ送信する。情報提供サーバ10の通信制御部16は、このステップS12において利用者端末30から送信された会員IDを受信する。そして、情報提供サーバ10の履歴管理部20は、利用者端末30から後述する購買履歴、閲覧履歴、及び、お気に入り登録情報を受信するまで待機する。
【0123】
ステップS11に示す処理の後、ステップS13において、顧客は、インターネット上での店舗で買い物(購買)を行なったり、商品等を閲覧したりする。また、顧客は、興味をもった商品をお気に入りへ登録したりする。そして、処理がステップS14に進む。
【0124】
続くステップS14において、利用者端末30は、上述したステップS13での購買、閲覧、または、お気に入りへの登録を受け、当該顧客の購買履歴、閲覧履歴、及び、お気に入りに登録した情報(お気に入り登録情報)を情報提供サーバ10へ送信する。そして、処理がステップS15に進む。
【0125】
続くステップS15において、情報提供サーバ10の履歴管理部20は、利用者端末30から受信した、顧客の購買履歴、閲覧履歴、及び、お気に入り登録情報を記憶部12の顧客情報26に格納する。この情報の格納の際、履歴管理部20は、顧客の会員IDと、購買履歴,閲覧履歴,お気に入り登録情報とを紐付ける(関連付ける)。
【0126】
次に、顧客が実店舗であるAデパートのB店に来店し、実店舗の入口付近等に設置されるポイントステーション40に顧客の利用者端末30をかざした場合の処理について
図12を用いて説明する。
【0127】
なお、
図12のステップS21~S22は、ポイントステーションへのNFCタグ40設置時の処理を示す。
【0128】
ステップS21に示すように、NFCタグ40はポイントステーションに貼付されることにより設置される。
【0129】
ポイントステーションにおけるNFCタグ40の設置時には、シリアルな内容として、例えば、URL#1がNFCタグ40に設定される。このURL#1は、例えば、情報提供サーバ10によって提供されるWebサービスのURL(個別URLともいう)であり、NFCタグ40毎にアクセス先のURLが設定される。言い換えると、顧客がNFCタグ40に利用者端末30をかざした後、顧客がブラウザ等を用いてアクセスするURLがNFCタグ40毎に設定される。
【0130】
また、ポイントステーションは、例えば、実店舗毎に1つ以上設置されるものとし、実店舗(場所)を特定するための情報が、NFCタグ40(NFCタグID)毎に設定される。そして、ステップS22において、このNFCタグIDと場所とを紐付けた情報がPS用NFCタグ情報271(
図7参照)に設定された後、PS用NFCタグ情報271が記憶部12に格納される。
【0131】
ステップS201において、顧客が実店舗へ来店し、例えば、ICタグリーダ(例えば、NFCカメラアプリケーションやカメラアプリケーション)を起動する。そして、処理がステップS202に移行する。
【0132】
続くステップS202において、顧客は、実店舗の入口付近等に設置されるポイントステーション40に貼付されたNFCタグ40に、顧客の利用者端末30をかざす。そして、処理がステップS203に移行する。
【0133】
続くステップS203において、利用者端末30は、例えば、ICタグリーダを用いてNFCタグ40を読み取る。そして、処理がステップS204に移行する。
【0134】
続くステップS204において、NFCタグ40は、設置時(ステップS21参照)に設定された内容であるURL#1、すなわち、情報提供サーバ10によって提供されるWebサービスのURLと、NFCタグIDとを返送する。そして、処理がステップS205に移行する。
【0135】
続くステップS205において、利用者端末30は、規定のブラウザ(例えば、Webブラウザ)を起動し、上述したステップS204において受信したURL#1に対してこのブラウザを用いてアクセスする。これにより、利用者端末30は、情報提供サーバ10によって提供されるWebサービスにアクセスでき、例えば、当該サービスのWebページが利用者端末30の画面(ブラウザ)に表示される。なお、上述したように、ブラウザの起動や、URL#1へのアクセスは公知の手法を用いて実現する。
【0136】
また、このステップS205において、利用者端末30は、情報提供サーバ10に対してNFCタグIDも併せて送信する。そして、処理がステップS206に移行する。
【0137】
続くステップS206において、情報提供サーバ10の場所情報取得部21は、記憶部12のPS用NFCタグ情報271を参照する。そして、場所情報取得部21は、上記ステップS205にて受信したNFCタグIDに基づき、上記ステップS202にて顧客が利用者端末30をかざしたNFCタグ40の場所を取得する。この場所とは、NFCタグ40が設置されている場所、すなわち、実店舗のことを示す。
【0138】
例えば、場所情報取得部21が受信したNFCタグIDがN001である場合、場所情報取得部21は、
図7に例示するPS用NFCタグ情報271を参照し、NFCタグ40の(設置)場所がAデパートのB店であることを特定する。これにより、情報提供サーバ10は、顧客がAデパートのB店に来店したことを認識できる。そして、処理がステップS207に移行する。
【0139】
続くステップS207において、情報提供サーバ10のディスパッチ部23は、上述したステップS205で受信したNFCタグIDに基づき、ディスパッチ情報28(
図9参照)を参照し、ディスパッチ先URLを取得する。例えば、ステップS207にて取得した場NFCタグIDがN001である場合、場所情報取得部21は、
図9に例示するディスパッチ情報28を参照し、ディスパッチ先URLとしてURL001を取得する。上述したこのディスパッチ先URLは、URL#2とも表し、例えば、顧客がAデパートのB店に来店した場合には、URL#2は、この店舗に関するウェブページのアクセス先アドレスである。
【0140】
そして、ディスパッチ部23は、このURL#2を通信制御部16を介して利用者端末30に送信する。そして、処理がステップS208に移行する。
【0141】
続くステップS208において、利用者端末30は、上述したステップS207にて取得したURL#2に対し、例えば、ブラウザを用いてアクセスする。そして、処理がステップS209に移行する。
【0142】
続くステップS209において、画面表示制御部22は、上述したステップS206にて取得したNFCタグ40の場所に応じたコンテンツ、すなわち、URL#2のコンテンツを作成する。画面表示制御部22は、例えば、
図12の画面例1に例示するように、顧客が来店した実店舗である「Aデパート」を当該画面上に明示し、顧客のログインのために「ログイン」ボタンを表示させるコンテンツを生成してもよい。そして、画面表示制御部22は、NFCタグ40の場所に応じたコンテンツとして、「B店にご来店ありがとうございます」というメッセージを表示させるコンテンツを生成してもよい。また、顧客の利用者端末30に、販売促進用のメッセージ、例えば、「ログインで5ポイントプレゼント」を表示させるコンテンツを生成してもよい。
【0143】
そして、画面表示制御部22は、生成したURL#2のコンテンツを通信制御部16を介して利用者端末30に返送し、処理がステップS210に移行する。
【0144】
続くステップS210において、利用者端末30は、受信したURL#2のコンテンツを画面上に表示させる。上述したように、
図12の画面例1は、このステップS210において画面上に表示されるコンテンツの一例である。そして、処理がステップS211に移行する。
【0145】
続くステップS211において、顧客は、会員IDとパスワードとを用いて、URL#2で特定されるウェブページにログインする。そして、処理がステップS212に移行する。
【0146】
続くステップS212において、履歴管理部20は、顧客のログイン処理を行なう。そして、処理がステップS213に移行する。
【0147】
続くステップS213において、履歴管理部20は、来店した顧客に対して来店ポイントを付与する。履歴管理部20は、上述したステップS211にて顧客がログイン時に用いた会員IDによって特定される顧客情報26(
図6参照)のフィールド“ポイント”に格納されていたポイントを取得する。そして、履歴管理部20は、取得したポイントに対して来店ポイントを加算し、この加算結果をフィールド“ポイント”に格納する。そして、処理がステップS214に移行する。
【0148】
続くステップS214において、履歴管理部20は、上述したステップS211にて顧客がログイン時に用いた会員IDに基づき、顧客情報26から履歴情報を取得する。履歴管理部20は、履歴情報として、携帯端末用アプリケーション,インターネット上の会員制サイト,実店舗での購買履歴や閲覧履歴に関する情報を取得する。
【0149】
具体的に、履歴管理部20は、購買履歴として、携帯端末用アプリケーション,インターネット上の会員制サイト,実店舗で買い物(購買)をした商品についての、例えば、“物品”、“サイズ”、“色”、及び、“購買場所”に関する情報を取得する(
図6参照)。また、履歴管理部20は、閲覧履歴として、携帯端末用アプリケーション,インターネット上の会員制サイトで閲覧した商品についての、例えば、“物品”、“サイズ”、“色”、及び、“閲覧場所”に関する情報を取得する(
図6参照)。また、履歴管理部20は、お気に入りの情報として、携帯端末用アプリケーション,インターネット上の会員制サイトでお気に入りに登録した商品についての、例えば、“物品”、“サイズ”、及び、“色”に関する情報を取得する(
図6参照)。そして、処理がステップS215に移行する。
【0150】
続くステップS215において、情報提供サーバ10のレコメンド部25は、レコメンド商品を決定し、レコメンド商品を利用者端末30の画面(ブラウザ)上に表示させるコンテンツを作成する。例えば、レコメンド部25は、
図12の画面例2に例示するように、顧客が来店した実店舗である「Aデパート」を当該画面上に明示する。そして、来店したAデパート支店であるB店における販売促進用のメッセージとして、例えば、「B店でお買い求めいただけます」を表示させるコンテンツを生成する。
【0151】
さらに、レコメンド部25は、レコメンド商品であるバッグに関するB店での在庫を表示させるとともに、当該レコメンド商品の実店舗での売り場を案内するコンテンツを作成する。売り場の案内において、レコメンド部25は、売り場名を表示したり、
図12の画面例2に例示するように、売り場の案内図を併せて表示してもよい。そして、レコメンド部25は、生成したレコメンドコンテンツを画面表示制御部22に送信する。画面表示制御部22は、このレコメンドコンテンツを通信制御部16を介して利用者端末30に送信する。そして、処理がステップS216に移行する。
【0152】
続くステップS216において、利用者端末30は、上述したステップS215において生成されたコンテンツを、画面(ブラウザ)上に表示させる。そして、処理がステップS217に移行する。
【0153】
続くステップS217において、顧客は、上述したステップS216において表示されたレコメンドコンテンツを確認する。そして、処理がステップS218に移行する。
【0154】
続くステップS218において、顧客は、上述したステップS217において確認したレコメンドコンテンツを買い物に活用する。
【0155】
このように、本システムでは、
図12のステップS201~S218に示す処理を経て、来店前に興味をもった商品だけでなく、顧客の購買履歴や閲覧履歴に基づき決定されたレコメンドコンテンツを利用者端末30の表示部36に表示させる。これにより、顧客に対して、新たな商品の購買の機会や追加的な購買の機会が提供される。
【0156】
次に、顧客が実店舗であるAデパートのB店に来店した後、売り場(商品棚)において、顧客が、商品に貼付されているNFCタグ40に利用者端末30をかざした場合の処理について
図13を用いて説明する。
【0157】
なお、
図13のステップS31~S32には商品へのNFCタグ40設置時の処理を示す。
【0158】
ステップS31に示すように、NFCタグ40は、売り場における商品、または、商品のタグに貼付されることにより設置される。なお、本実施形態では、NFCタグ40を商品、または、商品のタグに貼付する場合を例にとり説明するが、NFCタグ40は商品棚の例えば商品名が記載されているプレートに貼付されてもよいし、商品の近傍に設置されてもよい。
【0159】
売り場における商品へのNFCタグ40の設置時には、シリアルな内容として、例えば、URL#1がNFCタグ40に設定される。この商品に貼付されるNFCタグ40に設定されるURL#1は、
図13のステップS31にて上述した、ポイントステーションに貼付されるNFCタグ40と同様に設定されるので、ここでは説明を省略する。
【0160】
また、売り場における商品へのNFCタグ40は、例えば、当該売り場や商品棚に陳列されている商品毎に設置されるものとし、商品番号と実店舗(場所)を特定するための情報とが、NFCタグ40(NFCタグID)毎に設定される。そして、ステップS32において、このNFCタグIDと、商品番号と、場所とを紐付けた情報が売り場用NFCタグ情報272(
図8参照)に設定された後、売り場用NFCタグ情報272が記憶部12に格納される。
【0161】
ステップS301において、顧客が実店舗へ来店し、売り場で気になる商品を発見する。そして、処理がステップS302に移行する。
【0162】
続くステップS302において、顧客は、商品棚に陳列されている商品に貼付されているNFCタグ40に、利用者端末30をかざす。そして、処理がステップS303に移行する。その際、顧客は、ICタグリーダ(例えば、NFCカメラアプリケーションやカメラアプリケーション)を用いてもよい。
【0163】
続くステップS303において、利用者端末30は、例えば、ICタグリーダを用いてNFCタグ40を読み取る。そして、処理がステップS304に移行する。
【0164】
続くステップS304において、NFCタグ40は、設置時(ステップS31)に設定された内容であるURL#1、すなわち、情報提供サーバ10によって提供されるWebサービスのURLやNFCタグIDを返送する。そして、処理がステップS305に移行する。
【0165】
続くステップS305において、利用者端末30は、規定のブラウザ(例えば、Webブラウザ)を起動し、上述したステップS304において受信したURL#1に対してこのブラウザを用いてアクセスする。これにより、利用者端末30は、情報提供サーバ10によって提供されるWebサービスにアクセスでき、例えば、当該サービスのWebページが利用者端末30の画面(ブラウザ)に表示される。なお、上述したように、ブラウザの起動や、URL#1へのアクセスは公知の手法を用いて実現する。
【0166】
また、このステップS305において、利用者端末30は、情報提供サーバ10に対してNFCタグIDと商品番号とを併せて送信する。そして、処理がステップS306に移行する。
【0167】
続くステップS306で、情報提供サーバ10の場所情報取得部21は、上記ステップS305で受信したNFCタグIDに基づき、記憶部12の売り場用NFCタグ情報272を参照する。そして、場所情報取得部21は、上記ステップS302にて顧客が利用者端末30をかざしたNFCタグ40の場所を取得する。この場所とは、NFCタグ40が貼付された商品の売り場がある実店舗のことを示す。また、場所情報取得部21は、商品番号も取得する。
【0168】
例えば、場所情報取得部21が受信したNFCタグIDがN101である場合、場所情報取得部21は、
図8に例示する売り場用NFCタグ情報272を参照し、NFCタグ40の(設置)場所がAデパートのB店であることを特定する。これにより、情報提供サーバ10は、顧客がAデパートのB店の売り場で興味をもった商品を発見したことを認識できる。そして、処理がステップS307に移行する。
【0169】
続くステップS307において、情報提供サーバ10のディスパッチ部23は、上述したステップS305で受信したNFCタグIDに基づき、ディスパッチ情報28(
図9参照)を参照し、ディスパッチ先URLを取得する。例えば、ステップS307にて取得した場NFCタグIDがN101である場合、場所情報取得部21は、
図9に例示するディスパッチ情報28を参照し、ディスパッチ先URLとしてURL101を取得する。上述したこのディスパッチ先URLはURL#2とも表し、例えば、顧客がAデパートのB店に来店した場合には、この店舗に関するウェブページのURLや、商品に関する在庫の状況を表示するサイトのURLであってもよい。
【0170】
そして、ディスパッチ部23は、このURL#2を通信制御部16を介して利用者端末30に送信する。そして、処理がステップS308に移行する。
【0171】
続くステップS308において、利用者端末30は、上述したステップS307にて取得したURL#2に対し、例えば、ブラウザを用いてアクセスする。そして、処理がステップS309に移行する。
【0172】
続くステップS309において、レコメンド部25は、上述したステップS306にて取得したNFCタグ40の場所に応じたコンテンツ(レコメンドコンテンツ)、すなわち、URL#2のコンテンツを作成する。
【0173】
レコメンド部25は、例えば、
図13の画面例3に例示するように、顧客が来店した実店舗である「Aデパート」を当該画面上に明示し、場所である「B店」の在庫を表示させるコンテンツを生成してもよい。例えば、レコメンド部25は、「<Aデパート>[B店在庫]M:1点,L:2点 お買い求めの際は店員にお申し付けください」というメッセージを表示させるコンテンツを生成してもよい。また、顧客の利用者端末30に、「お気に入り登録」のボタンを表示させるコンテンツを生成してもよい。なお、当該顧客がまだログインを行なっていない場合、レコメンド部25は、ログイン画面を表示させるコンテンツを生成してもよい。
【0174】
そして、レコメンド部25は、生成したURL#2のコンテンツを画面表示制御部22に送信する。画面表示制御部22は、通信制御部16を介して利用者端末30に返送し、処理がステップS310に移行する。
【0175】
続くステップS310において、利用者端末30は、受信したURL#2のコンテンツを画面上に表示させる。上述したように、
図13の画面例3は、このステップS310において画面上に表示されるレコメンドコンテンツの一例である。そして、処理がステップS311に移行する。
【0176】
続くステップS311において、顧客は、商品の詳細(例えば、サイズや色)を選択し、お気に入りに登録する。また、顧客がまだログインを行なっていない場合、顧客は、例えば会員IDとパスワードとを用いてログインを行なう。そして、処理がステップS312に移行する。
【0177】
続くステップS312において、情報提供サーバ10の履歴管理部20は、上述したステップS311にて登録されたお気に入り情報を用いて、上述したステップS311にて顧客がログイン時に用いた会員IDに紐付いた顧客情報26を更新する。すなわち、実店舗の売り場において「お気に入り登録」のボタンがクリックされると、インターネット上の店舗において用いられるお気に入り情報に、売り場で関心をもった商品が追加される。
【0178】
そして、履歴管理部20は、更新した顧客情報26を記憶部12に格納する。そして、処理がステップS314に移行する。また、顧客がまだログインを行なっていない場合、顧客は、例えば会員IDとパスワードとを用いてログインを行なう。そして、処理がステップS313に移行する。
【0179】
続くステップS313において、レコメンド部25は、お気に入りに登録した商品(お気に入り登録商品)について、時限クーポンを表示させるコンテンツ(レコメンドコンテンツ)を生成する。なお、この生成したコンテンツのアドレスはURL#3に設定される。
【0180】
レコメンド部25は、例えば、
図13の画面例4に例示するように、顧客が来店した実店舗である「Aデパート」を当該画面上に明示し、「本日B店でお買い上げいただくと5%OFF」という内容の時限クーポンを表示させるコンテンツを生成してもよい。また、レコメンド部25は、「クーポンを使う」というボタンを表示させるコンテンツを生成してもよい。
【0181】
そして、レコメンド部25は、生成したURL#3のコンテンツを画面表示制御部22に送信する。画面表示制御部22は、URL#3のコンテンツを通信制御部16を介して利用者端末30に返送することにより、顧客に対して時限クーポンが発行される。そして、処理がステップS314に移行する。
【0182】
続くステップS314において、利用者端末30は、受信したURL#3のコンテンツ、すなわち、お気に入り登録商品についての時限クーポンを画面上に表示させる。上述したように、
図13の画面例4は、このステップS314において画面上に表示される時限クーポンの一例である。そして、処理がステップS315に移行する。
【0183】
続くステップS315において、顧客は、上述したステップS310において表示された在庫(レコメンドコンテンツ)を確認する。そして、処理がステップS316に移行する。
【0184】
続くステップS316において、顧客は、上述したステップS315において確認した在庫(レコメンドコンテンツ)を買い物に活用する。
【0185】
このように、本システムでは、
図13のステップS301~S316に示す処理を経て、実店舗の売り場において顧客が購買を行なった商品だけでなく、閲覧した商品に対してもトラッキングを行なう。そして、実店舗の売り場において顧客が利用者端末30をNFCタグ40にかざして閲覧することにより興味をもった商品のレコメンドコンテンツを利用者端末30の表示部36に表示させる。これにより、実店舗の売り場における顧客行動を厳密にトラッキングできるため、例えば、実店舗で閲覧したが購買に至らなかった(途中離脱した)商品に関する情報を、後述する退店後のマーケティングに利用することができる。
【0186】
次に、退店後の処理について
図14を用いて説明する。
【0187】
ステップS41において、顧客は、利用者端末30を用いて、インターネット上での店舗にアクセスする。このインターネット上での店舗の利用は、携帯端末用アプリケーションやインターネット上の会員制サイトを用いて行なわれるものとする。そして、顧客は、例えば、携帯端末用アプリケーションやインターネット上の会員制サイトに、例えば、会員IDやパスワードを用いてログインする。そして、処理がステップS42に移行する。
【0188】
続くステップS42において、利用者端末30は、上述したステップS41でのログインを受け、顧客が当該ログイン時に入力した会員IDを情報提供サーバ10へ送信する。そして、処理がステップS43に移行する。
【0189】
続くステップS43において、履歴管理部20は、顧客のログイン処理を行なう。そして、処理がステップS44に移行する。
【0190】
続くステップS44において、情報提供サーバ10の履歴管理部20は、受信した会員IDに基づき、記憶部12の顧客情報26から履歴情報を取得する。履歴管理部20は、履歴情報として、携帯端末用アプリケーション,インターネット上の会員制サイト,実店舗での購買履歴、閲覧履歴、及び、お気に入り登録情報を取得する。そして、処理がステップS45に移行する。
【0191】
続くステップS45において、情報提供制御部17のレコメンド部25は、上述したステップS44で取得した履歴情報に基づき、顧客の利用者端末30の画面(ブラウザ)上に表示させるレコメンドコンテンツを編集(生成)する。レコメンド部25は、編集(生成)したレコメンドコンテンツを画面表示制御部22に送信し、画面表示制御部22はこのレコメンドコンテンツを通信制御部16を介して利用者端末30に送信する。そして、処理がステップS46に移行する。
【0192】
続くステップS46において、利用者端末30は、上述したステップS215にて編集(生成)されたレコメンドコンテンツを、画面(ブラウザ)上に表示させる。そして、処理がステップS47に移行する。
【0193】
続くステップS47において、顧客は、上述したステップS46において表示されたレコメンドコンテンツを確認する。そして、処理が終了する。
【0194】
このように、本システムでは、
図14のステップS41~S47に示す処理を経て、実店舗の売り場において顧客が購買を行なった商品だけでなく、閲覧した商品にも基づきレコメンドコンテンツを生成して顧客に表示する。これにより、例えば、実店舗で閲覧したが購買に至らなかった商品についても顧客にレコメンドすることができ、このような顧客が途中離脱した情報をワントゥワンマーケティングに反映させることが可能となる。
【0195】
〔2〕効果
上述のように、一実施形態に係る情報提供システム1では、情報提供サーバ10にて、来店した顧客に対して実店舗の場所を取得し、顧客が興味をもっている商品の売り場を案内するコンテンツを生成して提示する。また、顧客が実店舗の売り場を訪れ、興味をもった商品に関する情報を取得し、当該商品に関する在庫情報を通知するコンテンツを生成して顧客に提示する。これにより、顧客のインターネット上の店舗での行動と実店舗での行動との両方に即し、インターネット上の店舗と実店舗との両方でレコメンド情報を提供することが可能となる。
【0196】
また、一実施形態に係る情報提供システム1では、実店舗の売り場において顧客が興味をもった商品に関する情報を取得し、当該商品の在庫情報や関連商品を紹介するコンテンツを生成して顧客に提示する。これにより、実店舗における顧客の行動履歴である購買履歴や閲覧履歴を、退店後のマーケティング活動に反映させることができる。したがって、実店舗における顧客の行動履歴とインターネット上の店舗における顧客の行動とをシームレスに連携させることができる。
【0197】
また、一実施形態に係る情報提供システム1では、来店時に、顧客のお気に入りの商品や、閲覧した商品(閲覧商品)が、実店舗の何れの売り場にあるかを利用者端末30の表示部36にレコメンド情報として表示させる。また、レコメンド情報として、例えば、売り場の案内図も表示させる。これにより、来店時に、顧客が来店前に興味をもった商品の売り場へすぐに案内することができるため、顧客が売り場を探す煩雑さを回避できる。また、実店舗が顧客にとって馴染みがないものであっても、このような顧客に売り場を案内することにより、スムーズに顧客を売り場まで到達させることができる。
【0198】
また、一実施形態に係る情報提供システム1では、来店時、または、売り場において、興味がある商品の在庫状況を提示する。これにより、これにより、顧客が在庫を把握するために、店員を探して在庫を確認する等の手間を省くことができる。
【0199】
また、一実施形態に係る情報提供システム1では、実店舗の売り場において「お気に入り登録」のボタンがクリックされると、インターネット上の店舗において用いられるお気に入り情報に、売り場で関心をもった商品が追加される。これにより、実店舗における顧客の行動履歴とインターネット上の店舗における顧客の行動履歴とをより関連付けることができる。また、顧客が退店後に、お気に入り情報を参照することにより、売り場で興味をもった商品を思い出すことができる。
【0200】
また、一実施形態に係る情報提供システム1では、NFCタグや、これに替えて、QRコード(登録商標)や、Bluetooth(登録商標)等の通信方式で情報を出力する機器を用いる。これにより、本システムの構築や運用においては公知の技術を利用することにより、システム構築や運用に要するコストを削減できる。
【0201】
〔3〕その他
上述した一実施形態及び変形例に係る技術は、以下のように変形、変更して実施することができる。
【0202】
上述した一実施形態では、情報提供サーバ10がディスパッチ部23を備える構成としたが、このディスパッチ部23を情報提供サーバ10の外部装置に設けてもよい。
【0203】
また、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【0204】
〔4〕付記
以上の実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0205】
(付記1)
移動端末装置と情報提供サーバとを有する情報提供システムにおいて、
店舗の第1の位置に配備された第1の情報タグから前記移動端末装置が取得した第1情報に基づき、商品に関する第1のレコメンド情報を作成する第1の作成部と、
作成した前記第1のレコメンド情報を前記移動端末装置に表示させる第1の情報提示部と、
前記店舗の第2の位置に配備された第2の情報タグから前記移動端末装置が取得した第2情報に基づき、商品に関する第2のレコメンド情報を作成する第2の作成部と、
作成した前記第2のレコメンド情報を前記移動端末装置に表示させる第2の情報提示部と、
を備えることを特徴とする、情報提供システム。
【0206】
(付記2)
前記第2情報に基づき、第3のレコメンド情報を作成する第3の作成部、
をさらに備える、ことを特徴とする、付記1記載の情報提供システム。
【0207】
(付記3)
前記第1のレコメンド情報は、前記商品の位置情報を含む、
ことを特徴とする付記1又は2記載の情報提供システム。
【0208】
(付記4)
前記第2のレコメンド情報は、前記第2の情報タグに関連する前記商品の在庫情報を含む、
ことを特徴とする付記1~3のいずれか1項に記載の情報提供システム。
【0209】
(付記5)
前記第2の情報タグに関連する前記商品を嗜好情報として登録し、登録した前記嗜好情報を前記移動端末装置に表示させる嗜好情報管理部、
をさらに備えることを特徴とする、付記1~4のいずれか1項に記載の情報提供システム。
【0210】
(付記6)
前記第1の情報タグ、または、前記第2の情報タグは、NFC(Near Field Communication)チップが内蔵されたNFCタグ、または、QRコード(登録商標)である、
ことを特徴とする、付記1~5のいずれか1項に記載の情報提供システム。
【0211】
(付記7)
移動端末装置と情報提供サーバとを有する情報提供システムにおいて、
店舗の第1の位置に配備された第1の情報タグから前記移動端末装置が取得した第1情報に基づき、商品に関する第1のレコメンド情報を作成する処理と、
作成した前記第1のレコメンド情報を前記移動端末装置に表示させる処理と、
前記店舗の第2の位置に配備された第2の情報タグから前記移動端末装置が取得した第2情報に基づき、商品に関する第2のレコメンド情報を作成する処理と、
作成した前記第2のレコメンド情報を前記移動端末装置に表示させる処理と、
を備えることを特徴とする、情報提供方法。
【0212】
(付記8)
前記第2情報に基づき、第3のレコメンド情報を作成する処理、
をさらに備える、ことを特徴とする、付記7記載の情報提供方法。
【0213】
(付記9)
前記第1のレコメンド情報は、前記商品の位置情報を含む、
ことを特徴とする付記7又は8記載の情報提供方法。
【0214】
(付記10)
前記第2のレコメンド情報は、前記第2の情報タグに関連する前記商品の在庫情報を含む、
ことを特徴とする付記7~9のいずれか1項に記載の情報提供方法。
【0215】
(付記11)
前記第2の情報タグに関連する前記商品を嗜好情報として登録し、登録した前記嗜好情報を前記移動端末装置に表示させる処理、
をさらに備えることを特徴とする、付記7~10のいずれか1項に記載の情報提供方法。
【0216】
(付記12)
前記第1の情報タグ、または、前記第2の情報タグは、NFC(Near Field Communication)チップが内蔵されたNFCタグ、または、QRコード(登録商標)である、
ことを特徴とする、付記7~11のいずれか1項に記載の情報提供方法。
【0217】
(付記13)
店舗の第1の位置に配備された第1の情報タグから移動端末装置が取得した第1情報に基づき、商品に関する第1のレコメンド情報を作成する第1の作成部と、
作成した前記第1のレコメンド情報を前記移動端末装置に表示させる第1の情報提示部と、
前記店舗の第2の位置に配備された第2の情報タグから前記移動端末装置が取得した第2情報に基づき、商品に関する第2のレコメンド情報を作成する第2の作成部と、
作成した前記第2のレコメンド情報を前記移動端末装置に表示させる第2の情報提示部と、
を備えることを特徴とする、情報提供装置。
【0218】
(付記14)
前記第2情報に基づき、第3のレコメンド情報を作成する第3の作成部、
をさらに備える、ことを特徴とする、付記13記載の情報提供装置。
【0219】
(付記15)
前記第1のレコメンド情報は、前記商品の位置情報を含む、
ことを特徴とする付記13又は14記載の情報提供装置。
【0220】
(付記16)
前記第2のレコメンド情報は、前記第2の情報タグに関連する前記商品の在庫情報を含む、
ことを特徴とする付記13~15のいずれか1項に記載の情報提供装置。
【0221】
(付記17)
前記第2の情報タグに関連する前記商品を嗜好情報として登録し、登録した前記嗜好情報を前記移動端末装置に表示させる嗜好情報管理部、
をさらに備えることを特徴とする、付記13~16のいずれか1項に記載の情報提供装置。
【0222】
(付記18)
前記第1の情報タグ、または、前記第2の情報タグは、NFC(Near Field Communication)チップが内蔵されたNFCタグ、または、QRコード(登録商標)である、
ことを特徴とする、付記13~17のいずれか1項に記載の情報提供装置。
【0223】
(付記19)
情報提供サーバのプロセッサに、
店舗の第1の位置に配備された第1の情報タグから移動端末装置が取得した第1情報に基づき、商品に関する第1のレコメンド情報を作成する処理と、
作成した前記第1のレコメンド情報を前記移動端末装置に表示させる処理と、
前記店舗の第2の位置に配備された第2の情報タグから前記移動端末装置が取得した第2情報に基づき、商品に関する第2のレコメンド情報を作成する処理と、
作成した前記第2のレコメンド情報を前記移動端末装置に表示させる処理と、
を実行させる、
ことを特徴とする、情報提供プログラム。
【符号の説明】
【0224】
1 情報提供システム
10 情報提供サーバ(情報提供装置)
11 CPU
12 記憶部
13 メモリ
14 IF部
15 入力部
16 通信制御部
17 情報提供制御部
20 履歴管理部(嗜好情報管理部)
21 場所情報取得部
22 画面生成部(第1の情報提示部,第2の情報提示部)
23 ディスパッチ部
24 タグ情報取得部
25 レコメンド部(第1の作成部,第2の作成部,第3の作成部)
26 顧客情報
271 PS用NFCタグ情報
272 売り場用NFCタグ情報
28 ディスパッチ情報
29 レコメンド情報
30 利用者端末(移動端末装置)
31 CPU
32 記憶部
33 メモリ
34 IF部
35 入力部
36 表示部
37 NFC通信部
40 NFCタグ(第1の情報タグ,第2の情報タグ)
56 要求指示部
57 通信制御部
90 制御プログラム
91 クライアントプログラム