(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-28
(45)【発行日】2023-10-06
(54)【発明の名称】情報出力のための方法、装置、電子機器、記憶媒体及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/06 20230101AFI20230929BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20230929BHJP
【FI】
G06Q10/06
G06Q50/10
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021060938
(22)【出願日】2021-03-31
【審査請求日】2021-12-10
(31)【優先権主張番号】202010966286.4
(32)【優先日】2020-09-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】514322098
【氏名又は名称】ベイジン バイドゥ ネットコム サイエンス テクノロジー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Beijing Baidu Netcom Science Technology Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】2/F Baidu Campus, No.10, Shangdi 10th Street, Haidian District, Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ワン ハイウェイ
(72)【発明者】
【氏名】ワン ハイフェン
(72)【発明者】
【氏名】フー ウェイ
(72)【発明者】
【氏名】リ イン
(72)【発明者】
【氏名】ジュ ヨン
(72)【発明者】
【氏名】ワン ジィエ
【審査官】小山 和俊
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-008440(JP,A)
【文献】特開2018-032197(JP,A)
【文献】特開2007-034419(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータによって実行される情報出力のための方法であって、
少なくとも1つのデータソースからナレッジデータを取得する
第1の取得ステップと、
少なくとも1つのユーザの関連情報および事前設定された実体集合を取得する
第2の取得ステップと、
前記関連情報、前記ナレッジデータおよび前記実体集合に基づいて、実体、実体のメタデータおよび実体間の関係を確定する
情報確定ステップと、
前記実体、前記メタデータおよび前記関係に基づいて、ナレッジグラフを作成する
グラフ作成ステップと、
前記ナレッジグラフを出力する
グラフ出力ステップと、を含
み、
前記情報確定ステップは、
前記関連情報および前記ナレッジデータに対して実体の認識を行い、認識結果における実体と、前記実体集合における各実体とをそれぞれ比較し、類似度が所定の閾値よりも大きい実体を認識された実体とすることと、
前記関連情報および前記ナレッジデータに対して依存構文解析を行い、前記認識された実体のメタデータおよび前記認識された実体間の関係を取得することと、を含み、
前記グラフ作成ステップは、
前記認識された実体をノードとし、前記認識された実体のメタデータをノードの情報とし、前記認識された実体間の関係をノード同士間のエッジとして、前記ナレッジグラフを作成することを含む情報出力のための方法。
【請求項2】
前記
第1の取得ステップは、
前記少なくとも1つのユーザが共同で使用する少なくとも1つのアプリケーションまたはウェブサイトから、ナレッジデータを取得するステップを含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記
第2の取得ステップは、
前記少なくとも1つのユーザのユーザ識別子、所属するチーム、参加するプロジェクト、各プロジェクトに関するナレッジポイントおよび事前設定された実体集合を取得するステップを含
み、
プロジェクトに関するナレッジポイントは、そのプロジェクトに関連するナレッジデータの要点情報を表す請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記実体集合における実体は、従業員、チーム、プロジェクトおよびプロジェクトに関するナレッジポイントを含み、
前記
情報確定ステップは、
前記関連情報および前記実体集合に基づいて、
前記関連情報に対して依存構文解析を行うことで、従業員、チーム、プロジェクトのメタデータ、並びに従業員、チーム、プロジェクトおよび
プロジェクトに関連するナレッジポイント間の関係を確定するステップと、
前記ナレッジデータおよび前記実体集合に基づいて、
前記ナレッジデータに対して意味解析を行うことによって、プロジェクトに関連するナレッジポイントのメタデータと、
プロジェクトに関連するナレッジポイント間の関係とを確定するステップとを含む、請求項
3に記載の方法。
【請求項5】
前記少なくとも1つのデータソースから更新されたナレッジデータを取得するステップと、
前記少なくとも1つのユーザの更新関連データを取得するステップと、
前記更新されたナレッジデータおよび前記更新関連データに基づいて、前記ナレッジグラフを更新するステップと、をさらに含む請求項1~
4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記関連情報および前記ナレッジデータのフォーマットを統一にするように前記関連情報および前記ナレッジデータを処理するステップ、をさらに含む請求項1~
4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
対象ユーザのユーザ識別子および作業意図を取得するステップと、
前記ユーザ識別子
に基づいて前記ナレッジグラフ
を検索し、前記ユーザ識別子に対応する従業員実体、並びに前記従業員実体に関連するチーム実体、プロジェクト実体およびナレッジポイント実体を特定し、前記従業員実体、前記チーム実体、前記プロジェクト実体および前記ナレッジポイント実体に関連するナレッジポイントのうち、作業意図を含むナレッジを関連ナレッジ
とするステップと、
前記対象ユーザに前記関連ナレッジをプッシュするステップと、をさらに含む請求項1~
4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
少なくとも1つのデータソースからナレッジデータを取得するように構成される第1の取得ユニットと、
少なくとも1つのユーザの関連情報および事前設定された実体集合を取得するように構成される第2の取得ユニットと、
前記関連情報、前記ナレッジデータおよび前記実体集合に基づいて、実体、実体のメタデータおよび実体間の関係を確定するように構成される情報確定ユニットと、
前記実体、前記メタデータおよび前記関係に基づいて、ナレッジグラフを作成するように構成されるグラフ作成ユニットと、
前記ナレッジグラフを出力するように構成されるグラフ出力ユニットと、を備え
、
前記情報確定ユニットは、さらに
前記関連情報および前記ナレッジデータに対して実体の認識を行い、認識結果における実体と、前記実体集合における各実体とをそれぞれ比較し、類似度が所定の閾値よりも大きい実体を認識された実体とし、前記関連情報および前記ナレッジデータに対して依存構文解析を行い、前記認識された実体のメタデータおよび前記認識された実体間の関係を取得するように構成され、
前記グラフ作成ユニットは、さらに
前記認識された実体をノードとし、前記認識された実体のメタデータをノードの情報とし、前記認識された実体間の関係をノード同士間のエッジとして、前記ナレッジグラフを作成して得るように構成される情報出力のための装置。
【請求項9】
前記第1の取得ユニットは、さらに、
前記少なくとも1つのユーザが共同で使用する少なくとも1つのアプリケーションまたはウェブサイトから、ナレッジデータを取得するように構成される、請求項
8に記載の装置。
【請求項10】
前記第2の取得ユニットは、さらに、
前記少なくとも1つのユーザのユーザ識別子、所属するチーム、参加するプロジェクト、各プロジェクトに関するナレッジポイントおよび事前設定された実体集合を取得するように構成され
、
プロジェクトに関するナレッジポイントは、そのプロジェクトに関連するナレッジデータの要点情報を表す、請求項
8に記載の装置。
【請求項11】
前記実体集合における実体は、従業員、チーム、プロジェクトおよびプロジェクトに関するナレッジポイントを含み、
前記情報確定ユニットは、さらに、
前記関連情報および前記実体集合に基づいて、
前記関連情報に対して依存構文解析を行うことで、従業員、チーム、プロジェクトのメタデータ、並びに従業員、チーム、プロジェクトおよび
プロジェクトに関連するナレッジポイント間の関係を確定し、
前記ナレッジデータおよび前記実体集合に基づいて、
前記ナレッジデータに対して意味解析を行うことによって、プロジェクトに関連するナレッジポイントのメタデータと、
プロジェクトに関連するナレッジポイント間の関係とを確定するように構成される、請求項
10に記載の装置。
【請求項12】
前記少なくとも1つのデータソースから更新されたナレッジデータを取得し、
前記少なくとも1つのユーザの更新関連データを取得し、
前記更新されたナレッジデータおよび前記更新関連データに基づいて、前記ナレッジグラフを更新するように構成されるグラフ更新ユニットをさらに備える、請求項
8~11のいずれか1項に記載の装置。
【請求項13】
前記関連情報および前記ナレッジデータのフォーマットを統一にするように、前記関連情報および前記ナレッジデータを処理するように構成されるデータ処理ユニットをさらに備える、請求項
8~11のいずれか1項に記載の装置。
【請求項14】
対象ユーザのユーザ識別子および作業意図を取得し、
前記ユーザ識別子
に基づいて前記ナレッジグラフ
を検索し、前記ユーザ識別子に対応する従業員実体、並びに前記従業員実体に関連するチーム実体、プロジェクト実体およびナレッジポイント実体を特定し、前記従業員実体、前記チーム実体、前記プロジェクト実体および前記ナレッジポイント実体に関連するナレッジポイントのうち、作業意図を含むナレッジを関連ナレッジ
とし、
前記対象ユーザに前記関連ナレッジをプッシュするように構成されるナレッジプッシュユニットをさらに備える、請求項
8~11のいずれか1項に記載の装置。
【請求項15】
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに通信可能に接続されているメモリとを備えており、
前記メモリには前記少なくとも1つのプロセッサに実行可能な指令が記憶され、前記指令は前記少なくとも1つのプロセッサにより実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサに請求項1~
7のいずれか1項に記載の方法を実行させる、情報出力のための電子機器。
【請求項16】
コンピュータに請求項1~
7のいずれか1項に記載の方法を実行させるためのコンピュータ指令が記憶されている非一時的なコンピュータ読取可能な記憶媒体。
【請求項17】
プロセッサにより実行されると、請求項1~
7のいずれか1項に記載の方法を実現する、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願はコンピュータ技術分野、具体的には、ナレッジグラフ、ナレッジ共有の分野に関しており、特に、情報の出力に用いられる方法、装置、電子機器、記憶媒体及びコンピュータプログラムに関している。
【背景技術】
【0002】
企業の日常業務において、従業員は多くのビジネス及び流れの処理、疎通、協力やナレッジ情報の取得などのオフィスシナリオに直面する必要がある。従来のオフィスモードでは、企業のナレッジが比較的に分散しているので、従業員自身の経験の蓄積にさらに多く依頼しており、有用な潜在的ナレッジの蓄積、伝達および再利用に不利である一方、日常業務をする際に、従業員がナレッジ、関係者、協力を求めるために多くの精力を傾けなければならないが、時にはナレッジがあるのにそれを見つけず、または関連ナレッジがなかった場合、業務効率の低下につながる。企業ナレッジ管理を基礎とするスマートオフィスは、インターネットやビッグデータなどの技術の発展、および、オンラインオフィスの普及に伴って重要視されてきて、企業の效率向上の重要な道となる。
【発明の概要】
【0003】
情報出力のための方法、装置、電子機器、記憶媒体及びコンピュータプログラムを提供している。
【0004】
第1態様において、本出願の実施例は、少なくとも1つのデータソースからナレッジデータを取得するステップと、少なくとも1つのユーザの関連情報および事前設定された実体集合を取得するステップと、関連情報、ナレッジデータおよび実体集合に基づいて、実体、実体のメタデータおよび、実体間の関係を確定するステップと、実体、メタデータおよび関係に基づいて、ナレッジグラフを作成するステップと、ナレッジグラフを出力するステップと、を含む情報出力のための方法を提供する。
【0005】
第2態様において、本出願の実施例は、少なくとも1つのデータソースからナレッジデータを取得するように構成される第1の取得ユニットと、少なくとも1つのユーザの関連情報および事前設定された実体集合を取得するように構成される第2の取得ユニットと、関連情報、ナレッジデータおよび実体集合に基づいて、実体、実体のメタデータおよび、実体間の関係を確定するように構成される情報確定ユニットと、実体、メタデータおよび関係に基づいて、ナレッジグラフを作成するように構成されるグラフ作成ユニットと、ナレッジグラフを出力するように構成されるグラフ出力ユニットと、を備える情報出力のための装置を提供する。
【0006】
第3態様において、本出願の実施例は、少なくとも1つのプロセッサと、前記少なくとも1つのプロセッサに通信可能に接続されているメモリとを備えており、前記メモリには前記少なくとも1つのプロセッサに実行可能な指令が記憶され、前記指令は前記少なくとも1つのプロセッサにより実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサに第1態様に記載の方法を実行させる、情報出力のための電子機器を提供する。
【0007】
第4態様において、本出願の実施例は、コンピュータに第1態様に記載の方法を実行させるためのコンピュータ指令が記憶されている非一時的なコンピュータ読取可能な記憶媒体を提供する。
【0008】
第5態様において、本出願の実施例は、プロセッサにより実行されると、第1態様に記載の方法を実現する、コンピュータプログラムを提供する。
【0009】
本出願に係る技術によれば、ユーザの関連情報およびナレッジデータを取得し、ナレッジグラフを作成して出力することによって、企業のスマートオフィスの実施のために豊富且つ全面的なナレッジ基礎を提供することができる。
【0010】
なお、発明の概要に記載された内容は、本出願の実施形態のかなめとなる特徴又は重要な特徴を限定することを意図するものではなく、本出願の範囲を限定するものでもない。本出願の他の特徴は、以下の説明によって容易に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図面は本出願に係る技術案をよりよく理解するために用いられ、本出願を限定するものではない。
【
図1】本出願の一実施例を適用可能な例示的なシステムアーキテクチャを示す図である。
【
図2】本出願に係る情報出力のための方法に基づく一実施例のフローチャートである。
【
図3】本出願に係る情報出力のための方法に基づく1つの応用シーンの模式図である。
【
図4】本出願に係る情報出力のための方法に基づく他の1つの実施例のフローチャートである。
【
図5】本出願に係る情報出力のための装置に基づく1つの実施例の構造模式図である。
【
図6】本出願の実施例に係る情報出力のための方法を実現するための電子機器のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下は図面を参照して本出願の例示的な実施例を説明し、ここでは理解に役立つため、本出願の実施例の様々な詳細が記載されるが、これらは単なる例示的なものに過ぎない。従って、本出願の範囲および要旨を逸脱しない限り、当業者が本明細書の実施例に対して様々な変更や修正を行うことができることは自明である。なお、以下の説明では、明確化及び簡略化のため、公知の機能及び構成については説明を省略する。
【0013】
なお、矛盾が生じない限り、本出願に記載された実施例および実施例に提示された特徴は互いに組合わせられる。以下、図面を参照しながら実施例を組み合わせて本出願について詳細に説明する。
【0014】
図1は本出願に係る情報出力のための方法または情報出力のための装置を適用可能な実施例の例示的なシステムアーキテクチャ100を示す。
【0015】
システムアーキテクチャ100は
図1に示すように端末装置101、102、103、ネットワーク104、およびサーバ105を含んでもよい。ネットワーク104は端末装置101、102、103とサーバ105との間で通信リンクの媒体を提供するために用いられる。ネットワーク104は各種の接続タイプ、例えば、有線、無線通信リンクや光ファイバケーブルなどを含むことができる。
【0016】
ユーザは端末装置101、102、103を用いてネットワーク104を介してサーバ105とインタラクションすることにより、メッセージの受発信などを行なうことができる。端末装置101、102、103には、各種の通信クライアントアプリケーション、例えば、映像音声再生のアプリケーション、ブラウザ類アプリケーション、ソーシャル・プラットフォーム類アプリケーション、ナレッジ共有類アプリケーションなどはインストールされ得る。
【0017】
端末装置101、102、103はハードウェアであってもよいし、ソフトウェアであってもよい。端末装置101、102、103がハードウェアである場合、スマートフォン、タブレットコンピュータ、電子ブックリーダー、車載コンピュータ、ラップトップコンピュータおよびデスクトップコンピュータなどを含むがこれらに限定されない各種の電子機器であってもよい。端末装置101、102、103がソフトウェアである場合、それは上記のように挙げられる電子機器にインストールされ得、複数のソフトウェアまたはソフトウェアモジュール(例えば、分散型サービスの提供のために用いられる)として構成されてもよいし、単一のソフトウェアまたはソフトウェアモジュールとして構成されてもよく、ここに、具体的に限定しない。
【0018】
サーバ105は各種のサービスを提供できるサーバ、例えば、端末装置101、102、103に提供される従業員情報に基づくバックグラウンドサーバであってもよい。バックグラウンドサーバはユーザ識別子を取得するとともに、端末装置101、102、103にユーザ識別子に対応する学習対象のナレッジポイントをフィードバックすることができる。
【0019】
なお、サーバ105はハードウェアであってもよいし、ソフトウェアであってもよい。サーバ105がハードウェアである場合、複数のサーバからなる分散型サーバクラスタとして構成されてもよいし、シングルのサーバとして構成されてもよい。サーバ105がソフトウェアである場合、複数のソフトウェア又はソフトウェアモジュール(例えば、分散型サービスの提供のために用いられる)として構成されてもよいし、シングルのソフトウェアまたはソフトウェアモジュールとして構成されてもよい。ここに、具体的に限定しない。
【0020】
なお、通常に、本出願の実施例に記載の情報出力のための方法はサーバ105により実行される。これに対応して、通常に、情報出力のための装置はサーバ105に設置される。
【0021】
図1に示す端末装置、ネットワークおよびサーバの数は例示的なものに過ぎない。実装の必要性に応じて、端末装置、ネットワークおよびサーバは任意の数備えられていてもよいものとする。
【0022】
次に、
図2を参照して、該図は本出願に係る情報出力のための方法の一実施例に基づくフロー200を示している。本実施例に係る情報出力のための方法は以下のステップを含む。
【0023】
ステップ201:少なくとも1つのデータソースからナレッジデータを取得する。
【0024】
本実施例において、情報出力のための方法の実行主体(例えば、
図1に示すサーバ105)は各種の方式にて少なくとも1つのデータソースからナレッジデータを取得することができる。上記のデータソースはデータを生成するソースであってもよく、ドキュメントツールを含んでもよい。日常業務において、これらのツールは従業員を協力して方案、結論、経験などのナレッジを便利に、明示的かつオンラインで収集するのに役立つ。上記のデータソースは各種のワークフロープラットホーム、例えば、プロジェクト管理プラットホーム、コードホスティングプラットホーム、周報告システムなどを含んでもよい。日常業務で従業員は上記のプラットホームから有用なデータを累積することができる。一部の具体的なアプリケーションにおいて、上記のプラットホームのフローを規範化することにより、上記のプラットホームで生成されるナレッジデータの構造化レベルを向上させ、さらに、その後のデータに対する理解の効率および適用の效果を向上させることができる。上記のデータソースは、ナレッジ要望とナレッジ生成との懸け橋の役割を果たすコミュニティフォーラム、質問応答などのプラットホームをさらに含んでもよく、操作を通じて人を紹介することにより質問提出者の問題を検討および回答するとともに、質問応答がナレッジとして沈澱される。上記のデータソースはインターネットで生じたナレッジをさらに含んでもよい。実行主体は指向性マイニングツールを基にして、それに検索エンジン、クローリング技術を合わせて、上記のデータソースから企業業務のシナリオに要する外部ナレッジおよび関係動態をマイニングすることができる。上記の説明より分かるように、ナレッジデータは、ユーザがドキュメントツールを適用する期間に生じたドキュメント、企業内の各種のワークフロープラットホームで生じたフローデータ、コミュニティフォーラムなどのプラットホームで生じた質問応答データ、およびマイニングで得られた外部ナレッジを含んでもよい。
【0025】
ステップ202:少なくとも1つのユーザの関連情報および事前設定された実体集合を取得する。
【0026】
実行主体は少なくとも1つのユーザの関連情報および事前設定された実体集合をさらに取得することができる。ここで、少なくとも1つのユーザは同じ職場の従業員であってもよいし、同じワークソフトウェアを利用するユーザであってもよい。上記の関連情報は従業員の役職、識別子、所属するチーム、参加するプロジェクトおよびプロジェクトに関するナレッジポイントなどを含んでもよい。事前設定された実体集合は、技術員が実施する応用シーンに応じて設定した、複数の実体を含むリストであってもよい。例えば、実体集合は企業内部の従業員、チーム、プロジェクトおよびプロジェクトに関するナレッジポイントなどを含んでもよい。実行主体は企業情報を格納するためのサーバから上記の情報を取得することができる。一部の具体的な適用においては、実体集合は複数の体系を含んでもよく、それぞれの体系が1つのタイプの実体同士間の階層関係を含む。例えば、実体集合は従業員体系、チーム体系、ナレッジポイント体系やプロジェクト体系などを含んでもよい。従業員体系は従業員同士間の階層関係、例えば、社長、上級副社長、取締役などを含んでもよい。チーム体系は、チーム同士間の階層関係、例えば、チームA、チームB、チームC、チームAに含まれるチームA1、チームA2などを含んでもよい。ナレッジポイント体系は、ナレッジポイント間の階層関係を含んでもよい。プロジェクト体系はプロジェクト同士間の階層関係を含んでもよい。
【0027】
ステップ203:関連情報、ナレッジデータおよび実体集合に基づいて、実体、実体のメタデータおよび、実体間の関係を確定する。
【0028】
実行主体は、関連情報、ナレッジデータおよび実体集合を取得した後、実体、実体のメタデータおよび実体間の関係を確定することができる。この実施例において、実行主体は関連情報およびナレッジデータを実体認識してから、得られた実体認識結果を実体集合における各実体とそれぞれ比較させることができる。実体認識結果と実体集合における各実体との類似度が所定の閾値より大きい場合、実体認識結果における実体は認識された実体とされる。例を挙げて言えば、実体集合には実体である「張三」が含まれ、実体認識結果には実体である「張三」が含まれる場合、両者の類似度は100%であり、所定の閾値より大きいので、「張三」は認識された実体となる。実体認識結果には実体である「張三三」が含まれると、両者の類似度は67%であり、所定の閾値より小さいので、「張三三」は認識された実体とならない。
【0029】
実行主体は、実体が認識された後、関連情報およびナレッジデータについて依存構文解析(dependency syntactic parsing)をして、実体のメタデータを取得できる。ここで、メタデータは実体を表現するためのデータである。且つ、メタデータのコンテンツは、技術員が実際的な応用シーンに応じて設定したものであってもよい。例を挙げて言えば、実体が従業員である場合、メタデータのコンテンツは基礎属性および重点関係を含んでもよい。ここで、基礎属性は、姓名、連絡先、役職、等級を含む。重点関係は役目(どのチームに属し、どのプロジェクトに参与するかを解釈するために用いられる)、技術方向(その得意のナレッジポイントを解釈するために用いられる)などを含んでもよい。
【0030】
実体のメタデータが確定された後、または、関連情報およびナレッジデータについて依存構文解析を行なってから、実体間の関係は得られる。ここで、関係は、従業員と従業員の間の上位・下位の等級関係、従業員とナレッジポイントとの間の把握関係、従業員とチームとの間の従属関係などを含んでもよい。
【0031】
ステップ204:実体、メタデータおよび関係に基づいて、ナレッジグラフを作成する。
【0032】
実行主体は、実体、メタデータおよび関係を取得した後、実体をノード、メタデータをノードの情報、関係をノード同士間のエッジとして、ナレッジグラフを作成して取得してもよい。
【0033】
ステップ205:ナレッジグラフを出力する。
【0034】
この実施例において、実行主体はナレッジグラフを得た後にナレッジグラフを出力してもよい。例えば、ナレッジグラフをある特定のデータベースに記憶してもよいし、ある特定の技術員に出力してもよい。
【0035】
次に、
図3を参照して、該図は本出願に係る情報出力のための方法に基づく1つの応用シーンの模式図を示している。
図3に示す応用シーンにおいて、サーバ301は各データソース(データソース1、データソース2、データソース3)からナレッジデータを取得できる。ここで、データソース1は従業員が用いるオフィスソフトウェアであり、データソース2は専門ナレッジフォーラムであり、データソース3は企業のワークフロープラットホームである。サーバ301は端末302から複数のユーザの関連情報および事前設定された実体集合を取得することもできる。ここで、端末302は企業の人事部の利用する端末であってもよい。関連情報は人事部により記録された人員に関するあらゆる情報であってもよく、実体集合は企業の人員、チーム、プロジェクトおよびナレッジポイントを含んでもよい。サーバ301は、関連情報およびナレッジデータを解析した後、人員、チーム、プロジェクトおよびナレッジポイントのメタデータ、およびそれらの間の関係を確定し、ナレッジグラフを作成し得て、且つ、ナレッジグラフをデータベース303に記憶することができる。
【0036】
本出願の上記の実施例に記載の情報出力のための方法は、ユーザの関連情報、事前設定された実体集合およびナレッジデータを取得することによって、ナレッジグラフの作成に要する実体、実体のメタデータおよび実体間の関係を確定して、作成されるナレッジグラフに含まれる情報をより豊富且つ全面的にする。上記のナレッジグラフが特定の端末に出力されるか、又は、データベースに記憶されることによって、ユーザが上記ナレッジグラフを検索することに役たち、企業のスマートオフィスの実現にナレッジ基礎を提供することができる。
【0037】
次に、
図4を参照して、該図は本出願に係る情報出力のための方法に基づく他の1つの実施例のフロー400を示す。
図4に示すように、この実施例において、情報出力のための方法は以下のステップを含んでもよい。
【0038】
ステップ401:少なくとも1つのユーザが共同で使用する少なくとも1つのアプリケーションまたはウェブサイトからナレッジデータを取得する。
【0039】
この実施例において、実行主体は、それぞれのユーザが共同で使用している少なくとも1つのアプリケーションまたはウェブサイトからナレッジデータを取得することができる。ここで、それぞれのユーザは同じ職場に属する複数のユーザであってもよい。それぞれのユーザは上記のアプリケーションを用いて仕事をするとともに、各種のオフィスデータを生成する。それぞれのユーザは上記のウェブサイトを経由して仕事のやりとり、例えば、関係通知の公布、関連プロジェクトについてのコミュニケーションなどを行なうことができる。
【0040】
ステップ402:少なくとも1つのユーザのユーザ識別子、所属するチーム、参加するプロジェクト、各プロジェクトに関するナレッジポイントおよび事前設定された実体集合を取得する。
【0041】
実行主体は少なくとも1つのユーザのユーザ識別子、所属するチーム、参加するプロジェクト、各プロジェクトに関するナレッジポイントおよび事前設定された実体集合をさらに取得することができる。ユーザ識別子は、対象ユーザを唯一に表す各種の識別子であってもよく、例えば、身分証明書番号、Eメールのユーザ名、登録番号などであってもよい。チームは少なくとも2人の従業員を含んでもよく、一人の従業員が異なるチームに属してもよい。プロジェクトは少なくとも1つのチームにより担当されてもよいし、単一のチームは複数のプロジェクトを担当してもよい。同様に、従業員は複数のプロジェクトに参与してもよい。各プロジェクトはコードの複数のセクションに対応可能であり、コードの各セクションは複数のナレッジポイントに関してもよい。
【0042】
ステップ403:関連情報およびナレッジデータのフォーマットを統一するように関連情報およびナレッジデータを処理する。
【0043】
この実施例において、関連情報およびナレッジデータを取得した後、実行主体は関連情報およびナレッジデータを処理することができる。上記の処理は、データクレンジング、重複排除、フィールドマッピングなどを含んでもよい。データクレンジングは関連情報およびナレッジデータにおける無用のデータをクレンジングするために用いられる。重複排除とは関連情報およびナレッジデータにおける重複のデータを除去することを指す。フィールドマッピングとは関連情報およびナレッジデータにおけるフィールドを対応するフォーマットのフィールドにマッピングすることを指す。後続の処理の便利さを図るために、実行主体は、関連情報およびナレッジデータについてフォーマット変換を行なってフォーマットが統一で形式が規範化されたデータを取得することができる。
【0044】
ステップ404:関連情報および実体集合に基づいて、従業員、チーム、プロジェクトのメタデータ、並びに従業員、チーム、プロジェクトおよびナレッジポイント間の関係を確定する。ナレッジデータおよび実体集合に基づいて、ナレッジポイントのメタデータおよびナレッジポイント間の関係を確定する。
【0045】
実行主体は関連情報および実体集合に基づいて、従業員、チーム、プロジェクトのメタデータ、並びに従業員、チーム、プロジェクトおよびナレッジポイント間の関係を確定することができる。具体的には、実行主体は関連情報について意味解析を行なってから複数の実体言及(mention)を得る。実体言及を実体集合における各実体と比較して、関連情報に含まれる従業員、チームおよびプロジェクトを確定する。そして、関連情報に対して依存構文解析を行なって、上記の各実体のメタデータおよび各実体間の関係を確定する。実行主体はナレッジデータおよび実体集合に基づいて、ナレッジデータに対して意味解析を行なってナレッジポイントのメタデータを確定するとともにナレッジポイント間の関係を確定することができる。
【0046】
具体的には、実行主体はステップ4041~4042によって実体、メタデータおよび、実体間関係を確定することができる。
【0047】
ステップ4041:関連情報およびナレッジデータに対して実体認識を行なう。認識された実体と実体集合における各実体との類似度を確定する。類似度に基づいて実体を確定する。
【0048】
この実施例において、実行主体は関連情報およびナレッジデータに対して実体認識を行なって関連情報およびナレッジデータに含まれる実体言及を得ることができる。そして、実行主体は実体言及と実体集合における各実体との類似度を別々に算出することができる。具体的には、実行主体は実体言及と各実体との間のレーベンシュタイン距離、ベクトル同士間の距離に基づいて、実体言及と各実体との類似度を確定することができる。実行主体は類似度が所定の閾値より大きい実体言及を認識された実体とすることができる。
【0049】
ステップ4042:関連情報、ナレッジデータおよび実体集合における各実体に対応するメタデータリストに基づいて、実体のメタデータを確定する。
【0050】
この実施例において、実行主体はメタデータリストを取得することもできる。メタデータリストにはそれぞれの実体に対応するメタデータは含まれている。例を挙げて言えば、実体である「プロジェクト」又は「チーム」のメタデータは実体属性、重点関係および側面ナレッジを含んでもよい。ここで、実体属性は「プロジェクト」又は「チーム」の名称、別名、紹介などを含んでもよい。重点関係は「プロジェクト」又は「チーム」の上位・下位の等級、協力および依頼するプロジェクト又はチームを含んでもよいし、それが開発・メンテナンスするツールまたはプラットホームを含んでもよいし、それが研究・応用する専門的なナレッジポイントを含んでもよいし、メンバーおよび担当者を含んでもよい。側面ナレッジとは要望、評価、調査研究、方案、計画、会議概要、論文、特許、問題フィードバックを含んでもよい。
【0051】
実行主体は上記のメタデータリストに基づいて各実体のメタデータを確定することができる。
【0052】
ステップ405:各実体のメタデータのナレッジタイプを確定する。実体、メタデータ、関係およびナレッジタイプに基づいてナレッジグラフを作成する。
【0053】
実行主体は、各実体のメタデータのナレッジタイプを確定することもできる。上記のナレッジタイプは、ユーザーガイド、使用事例、ユーザ評価などを含んでもよい。実行主体は実体、メタデータ、関係およびナレッジタイプに基づいて、ナレッジグラフを作成することができる。こうして、豊富なコンテンツを有するナレッジグラフを取得できる。
【0054】
ステップ406:ナレッジグラフを出力する。
【0055】
ステップ407:少なくとも1つのデータソースから更新ナレッジデータを取得し、少なくとも1つのユーザの更新関連データを取得し、更新ナレッジデータおよび更新関連データに基づいて、ナレッジグラフを更新する。
【0056】
ナレッジグラフの作成後、実行主体は各データソースから、ユーザの作業期間に生じた新規データであってもよい更新ナレッジデータを継続的に取得することができる。同様に、実行主体はそれぞれのユーザの更新関連データも取得することができる。ここで、更新関連データには新入社の従業員または新たに参加したユーザ、およびこれらのユーザによる関連データを含んでもよい。実行主体は、更新ナレッジデータおよび更新関連データに対してステップ201~205の処理を行ない、ナレッジグラフを更新することもできる。
【0057】
ステップ408:対象ユーザのユーザ識別子および作業意図を取得する。ユーザ識別子、作業意図およびナレッジグラフに基づいて、関連ナレッジを確定する。対象ユーザに関連ナレッジをプッシュする。
【0058】
ナレッジグラフ取得後、実行主体はそれをスマートオフィス分野に適用し、つまり、対象ユーザのユーザ識別子および作業意図を取得することができる。ここで、ユーザ識別子はユーザの職場内での唯一の識別子、例えば、身分証明書番号、携帯電話の番号またはEメールのユーザ名などであってもよい。作業意図とはユーザが現在行ないたいことを指し、例えば、作業意図が「競合商品についての調査・研究」、「会議概要の作成」などを含んでもよい。ユーザ識別子取得後、実行主体は上記のナレッジグラフを検索し、対応する従業員実体を確定してから、関連の従業員実体、チーム実体、プロジェクト実体およびナレッジポイント実体を確定することができる。これらの関連実体の関連ナレッジポイントにおける作業意図が含まれるナレッジは関連ナレッジとされる。例えば、ユーザAの作業意図が「会議主題がXXである会議概要の作成」である場合、ナレッジグラフにおけるユーザAに関するユーザBは確定され、ユーザBがユーザAと同一のチームに属する。実行主体はユーザBに関わっているナレッジポイントである「会議主題XX」の関連ナレッジの「会議概要」をユーザAの作業意図の関連ナレッジとすることができる。ユーザAが参照して会議概要の作成を快速に完成するために上記の関連ナレッジをユーザAにプッシュすることができる。
【0059】
本出願に係る上記の実施例に記載される情報出力のための方法によれば、コンテンツが豊富且つ全面的なナレッジグラフを作成することができ、且つ、上記のナレッジグラフをスマートオフィス分野に適用することによって、従業員が関連ナレッジをより快速に検索し従業員の業務効率を向上することができる。
【0060】
さらに、
図5を参照して、上記の各図に示す方法を実現するために、本出願は、
図2に示す方法実施例に対応する情報出力のための装置の一実施例を提示し、具体的には、該装置が各種の電子機器に適用可能なものである。
【0061】
図5に示すように、本実施例に係る情報出力のための装置500は、第1の取得ユニット501、第2の取得ユニット502、情報確定ユニット503、グラフ作成ユニット504およびグラフ出力ユニット505を備える。
【0062】
第1の取得ユニット501は、少なくとも1つのデータソースからナレッジデータを取得するように構成される。
【0063】
第2の取得ユニット502は、少なくとも1つのユーザの関連情報および事前設定された実体集合を取得するように構成される。
【0064】
情報確定ユニット503は、上記の関連情報、上記のナレッジデータおよび上記の実体集合に基づいて実体、実体のメタデータおよび、実体間の関係を確定するように構成される。
【0065】
グラフ作成ユニット504は、上記の実体、上記のメタデータおよび上記の関係に基づいて、ナレッジグラフを作成するように構成される。
【0066】
グラフ出力ユニット505は、上記のナレッジグラフを出力するように構成される。
【0067】
この実施例の一部のオプション的な実施形態によれば、第1の取得ユニット501は、さらに、上記の少なくとも1つのユーザが共同で使用する少なくとも1つのアプリケーションまたはウェブサイトからナレッジデータを取得するように構成される。
【0068】
この実施例の一部のオプション的な実施形態によれば、第2の取得ユニット502は、さらに、上記の少なくとも1つのユーザのユーザ識別子、所属するチーム、参加するプロジェクト、各プロジェクトに関するナレッジポイントおよび事前設定された実体集合を取得するように構成される。
【0069】
この実施例の一部のオプション的な実施形態によれば、実体集合における実体は、従業員、チーム、プロジェクトおよびプロジェクトに関するナレッジポイントを含む。情報確定ユニット503は、さらに、上記の関連情報および上記の実体集合に基づいて、従業員、チーム、プロジェクトのメタデータ、並びに、従業員、チーム、プロジェクト、およびナレッジポイント間の関係を確定する一方、上記のナレッジデータおよび上記の実体集合に基づいて、ナレッジポイントのメタデータおよびナレッジポイント間の関係を確定するように構成される。
【0070】
この実施例の一部のオプション的な実施形態によれば、情報確定ユニット503は、さらに、上記の関連情報および上記のナレッジデータに対して実体認識を行ない、認識された実体と上記の実体集合における各実体との類似度を確定し、上記の類似度に基づいて実体を確定するように構成される。
【0071】
この実施例の一部のオプション的な実施形態によれば、情報確定ユニット503は、さらに、上記の関連情報、上記のナレッジデータおよび与上記の実体集合における各実体に対応するメタデータリストに基づいて、実体のメタデータを確定するように構成される。
【0072】
この実施例の一部のオプション的な実施形態によれば、グラフ作成ユニット504は、さらに、各実体のメタデータのナレッジタイプを確定し、上記の実体、上記のメタデータ、上記の関係および上記のナレッジタイプに基づいてナレッジグラフを作成するように構成される。
【0073】
この実施例の一部のオプション的な実施形態によれば、装置500は、上記の少なくとも1つのデータソースから更新ナレッジデータを取得し、上記の少なくとも1つのユーザの更新関連データを取得し、上記の更新ナレッジデータおよび上記の更新関連データに基づいて上記のナレッジグラフを更新するように構成される、
図5に示されないグラフ更新ユニットをさらに備えることができる。
【0074】
この実施例の一部のオプション的な実施形態によれば、装置500は、上記の関連情報と上記のナレッジデータとのフォーマットを統一にするように、上記の関連情報および上記のナレッジデータに基づいて処理を行うように構成される、
図5に示されないデータ処理ユニットをさらに備えることができる。
【0075】
この実施例の一部のオプション的な実施形態によれば、装置500は、対象ユーザのユーザ識別子および作業意図を取得し、上記のユーザ識別子、上記の作業意図および上記のナレッジグラフに基づいて関連ナレッジを確定し、上記の対象ユーザに上記の関連ナレッジをプッシュするように構成される、
図5に示されないナレッジプッシュユニットをさらに備えることができる。
【0076】
情報出力のための装置500に備えられるユニット501ないしユニット505は
図2を参照して記載される方法における各ステップにそれぞれ対応していることを理解すべきである。これより分かるように、上記のように情報出力のための方法をめぐって記載されている動作および特徴は同様に装置500およびそれに備えられるユニットに適用可能なのであり、ここに詳細に説明しない。
【0077】
本出願の実施例によれば、本出願は電子機器および読み取り可能な記憶媒体も提供している。
【0078】
図6に示すように、
図6は本出願の実施例に係る情報出力のための方法を実現するための電子機器のブロック図である。電子機器は、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ワークステーション、パーソナルデジタルアシスタント、サーバ、ブレード型サーバ、メインフレームコンピュータおよびその他の適切なコンピュータ等の様々な形態のデジタルコンピュータを表す。また、電子機器は、個人デジタル処理、携帯電話、スマートフォン、ウェアラブル機器およびその他の類似するコンピューティングデバイス等の様々な形態のモバイルデバイスを表すことができる。なお、ここで示したコンポーネント、それらの接続関係、およびそれらの機能はあくまでも例示であり、ここで記述および/または要求した本出願の実施形態を限定することを意図するものではない。
【0079】
図6に示すように、1つまたは複数のプロセッサ601、メモリ602、および各コンポーネントを接続するためのインタフェース(高速インタフェースおよび低速インタフェースを含む)を含む。各コンポーネントは、互いに異なるバスで接続されており、共通のマザーボード上に実装されていてもよいし、必要に応じて他の方式で実装されていてもよい。プロセッサは、電子機器内で実行される指令を処理することができ、前記指令は、インタフェースに結合された表示装置等の外部入出力装置にグラフィカルユーザインタフェース(GUI,Graphical User Interface)のグラフィック情報を表示するために、メモリ内またはメモリ上に格納される指令を含む。他の実施形態では、必要に応じて、複数のプロセッサおよび/または複数のバスを、複数のメモリとともに使用することができる。また、複数の電子機器が接続されていてもよく、各機器は、例えば、サーバアレイ、ブレードサーバ群またはマルチプロセッサシステムなど、一部の必要な動作を提供する。
図6では、1つのプロセッサ601を例としている。
【0080】
メモリ602は本出願に係る非一時的コンピュータ可読記憶媒体である。ここで、メモリには、少なくとも1つのプロセッサにより実行可能な指令が格納されており、それにより少なくとも1つのプロセッサに本出願に係る情報出力のための方法を実行する。本出願に記載の非一時的なコンピュータ読取可能な記憶媒体にはコンピュータに本出願に係る情報出力のための方法を実行させるためのコンピュータ指令は記憶されている。
【0081】
メモリ602は、非一時的コンピュータ可読記憶媒体として、非一時的ソフトウェアプログラム、非一時的コンピュータ実行可能なプログラム並びに、例えば本出願の実施形態に係る情報出力のための方法に対応するプログラム指令/モジュール(例えば、図面5に示す第1の取得ユニット501、第2の取得ユニット502、情報確定ユニット503、グラフ作成ユニット504、およびグラフ出力ユニット505)などのモジュールを格納することに用いることができる。プロセッサ601は、メモリ602に格納された非一時的ソフトウェアプログラム、指令およびモジュールを実行することにより、サーバの各種機能アプリケーションおよびデータ処理を実行し、つまり、上記の方法実施例に係る情報出力のための方法を実現する。
【0082】
メモリ602はオペレーティングシステム、少なくとも1つの機能に必要なアプリケーションを記憶できるプログラム記憶領域、および情報出力のための方法を実行する電子機器の使用に作成されるデータ等を記憶できるデータ記憶領域を備えてもよい。また、メモリ602は高速ランダムアクセスメモリを含むことができ、また非一時的メモリ(例えば、少なくとも1つの磁気ディスク記憶装置、フラッシュメモリデバイスまたはその他の非一時的ソリッドステート記憶装置)を含み得る。いくつかの実施形態において、メモリ602は任意選択でプロセッサ601に対して遠隔に設置されたメモリを含み、これらのリモートメモリはネットワークを介して情報出力のための方法を実行する電子機器に接続することができる。上記ネットワークとしては、例えば、インターネット、企業イントラネット、ローカルエリアネットワーク、移動体通信網およびこれらの組み合わせなどが挙げられるが、それらに限定されない。
【0083】
情報出力のための方法を実行する電子機器は、入力装置603および出力装置604をさらに含んでもよい。プロセッサ601、メモリ602、入力装置603、および出力装置604はバスまたは他の方式にて接続され得るが、
図6は例としてバスによる接続を示している。
【0084】
入力装置603は、入力されるデジタルまたはキャラクタ情報を受信し、情報出力のための方法を実行する電子機器のユーザ配置および機能制御に関わるキー信号入力を生成することができるものであり、例えば、タッチパネル、キーパッド、マウス、トラックパッド、タッチパッド、ポインティングデバイス、1つまたは複数のマウスボタン、トラックボール、ジョイスティックなどの入力装置であってもよい。出力装置604は、表示装置、補助照明装置(例えば、LED)及び触覚フィードバック装置(例えば、振動モータ)などを含んでもよい。該表示装置は液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオード(LED)ディスプレーおよびプラズマディスプレーを含むがこれらに限定されるものではない。一部の実施の形態において、表示装置はタッチパネルであってもよい。
【0085】
ここで記述するシステムおよび技術の各実施形態はデジタル電子回路システム、集積回路システム、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit,ASIC)、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、および/またはそれらの組み合わせにおいて実装され得る。これらの各実施形態は、1つまたは複数のコンピュータプログラムに実装され、該1つまたは複数のコンピュータプログラムは少なくとも1つのプログラマブルプロセッサを含むプログラマブルシステムにおいて実行および/または解釈することができ、該プログラマブルプロセッサは専用または汎用プログラマブルプロセッサであってもよく、記憶システム、少なくとも1つの入力装置および少なくとも1つの出力装置からデータおよび指令を受信することができ、且つデータおよび指令を該記憶システム、該少なくとも1つの入力装置および該少なくとも1つの出力装置に伝送することを含み得る。
【0086】
これらのコンピュータプログラムは、プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーションまたはコードとも呼ばれ、プログラマブルプロセッサの機械命令を含み、且つ高度プロセスおよび/またはオブジェクト指向のプログラミング言語、および/またはアセンブリ言語/機械語により実装され得る。ここで、「機械可読媒体」および「コンピュータ可読媒体」という用語は、機械命令および/またはデータをプログラマブルプロセッサに供給するための任意のコンピュータプログラム、機器、および/または装置(たとえば、磁気ディスク、光ディスク、メモリ、プログラマブルロジックデバイス(PLD))を意味し、機械可読信号である機械命令を受信する機械可読媒体を含む。「機械可読信号」という用語は、機械命令および/またはデータをプログラマブルプロセッサに供給するための任意の信号を意味する。
【0087】
ユーザとのやりとりを行うために、ここで記述するシステムと技術は、ユーザに情報を表示するための表示装置(例えば、陰極線管(Cathode Ray Tube,CRT)またはLCD(液晶ディスプレイ)モニタ)と、キーボードおよびポインティングデバイス(例えば、マウスまたはトラックボール)とを備えるコンピュータ上で実装することができ、ユーザが該キーボードおよび該ポインティングデバイスを介してコンピュータに入力を提供できる。他の種類の装置もユーザとのやりとりを行うことに用いることができる。例えば、ユーザに提供されるフィードバックは、例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、または触覚フィードバックであるいかなる形態のセンシングフィードバックであってもよく、且つ音入力、音声入力若しくは触覚入力を含むいかなる形態でユーザからの入力を受信してもよい。
【0088】
ここで記述したシステムおよび技術は、バックグラウンドコンポーネントを含む演算システム(例えば、データサーバ)に実施されてもよく、またはミドルウェアコンポーネントを含む演算システム(例えば、アプリケーションサーバ)に実施されてもよく、またはフロントエンドコンポーネントを含む演算システム(例えば、グラフィカルユーザインタフェースまたはウェブブラウザを有するユーザコンピュータ)に実施されてもよく、ユーザは該グラフィカルユーザインタフェースまたはウェブブラウザを介してここで記述したシステムおよび技術の実施形態とやりとりを行っていてもよく、またはこのようなバックグラウンドコンポーネント、ミドルウェアコンポーネントまたはフロントエンドコンポーネントのいずれかの組み合わせを含む演算システムに実施されてもよい。また、システムの各コンポーネントの間は、通信ネットワーク等の任意の形態または媒体を介してデジタルデータ通信により接続されていてもよい。通信ネットワークとしては、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)およびインターネットなどを含む。
【0089】
コンピュータシステムは、クライアントとサーバとを含んでもよい。クライアントとサーバは、通常、互いに離れており、通信ネットワークを介してやりとりを行う。クライアントとサーバとの関係は、互いにクライアント-サーバの関係を有するコンピュータプログラムをそれぞれのコンピュータ上で動作することによって生成される。
【0090】
本出願の実施例に係る技術方案によれば、ユーザの関連情報およびナレッジデータを取得し、ナレッジグラフを作成することによって、従業員の業務効率を向上できる。
【0091】
なお、上述した様々な形態のフローを用いて、ステップを並び替え、追加または削除を行うことができることを理解されるべきである。例えば、本出願に記載された各ステップは、本出願に開示された技術方案の所望の結果が達成できる限り、並行して実行されてもよく、順番に実行されてもよく、異なる順序で実行されてもよい。本明細書はここで制限はしない。
【0092】
上記具体的な実施形態は、本出願の保護範囲を限定するものではない。当業者であれば、設計要件および他の要因に応じて、様々な修正、組み合わせ、副次的な組み合わせ、および代替を行うことができることは理解される。本出願の精神および原理内で行われたあらゆる補正、均等な置換および改善などは、いずれも本出願の保護範囲内に含まれるべきである。