(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-29
(45)【発行日】2023-10-10
(54)【発明の名称】遊技場における携帯端末充電システム
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20231002BHJP
【FI】
A63F7/02 349Z
A63F7/02 350Z
A63F7/02 332Z
A63F7/02 328
(21)【出願番号】P 2019136720
(22)【出願日】2019-07-25
【審査請求日】2022-07-22
(73)【特許権者】
【識別番号】504131404
【氏名又は名称】メイワ情報システム株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】519271366
【氏名又は名称】株式会社TECH-POWER JAPAN
(74)【代理人】
【識別番号】100114731
【氏名又は名称】藤井 重男
(72)【発明者】
【氏名】今村 敬喜
(72)【発明者】
【氏名】中村 義広
【審査官】中村 俊太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-179921(JP,A)
【文献】特開2012-157664(JP,A)
【文献】特開2014-171739(JP,A)
【文献】特開2014-073319(JP,A)
【文献】特開2018-075289(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
A63F 5/04
H02J 7/02
H01M 10/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の遊技機毎に設けられ遊技者の有する携帯端末に対し充電を行う充電装置と、上記各遊技機と接続され上記各遊技機を特定するための遊技機特定情報及び上記各遊技機から得られる遊技媒体の打ち込み数を示すアウト信号、スロットの回転数を示すスタート信号、大当りの回数を示す大当り信号を含む遊技信号を受信して各遊技機毎の上記遊技信号を各々累積し各累積値を上記遊技機特定情報に対応して記憶する遊技場内コンピュータと、上記各遊技機と上記遊技場内コンピュータを接続すると共にインターネットにも接続し得る遊技場内ネットワークを具備する遊技場における携帯端末充電システムにおいて、
上記充電装置は上記携帯端末を非接触で充電可能な非接触充電装置により構成され、上記非接触充電装置は、充電期間中に上記携帯端末との間で通信を行うことで、上記非接触充電装置が設置された遊技機を特定するための上記遊技機特定情報を上記携帯端末に送信するための近距離通信部を備えており、
上記遊技場内コンピュータから上記遊技機特定情報と共にそれに対応する上記遊技信号の上記各累積値を受信し、上記遊技信号の内、上記アウト信号の累積値を他の遊技機にも共通する統一した基準値として、上記アウト信号の上記累積値が上記基準値に達したときの「スタート信号の累積回転数/大当り信号の累積回数」を累計大当り確率として算出し、上記遊技機毎の上記累計大当り確率を上記遊技機特定情報毎に記憶すると共に、記憶した上記遊技機特定情報と対応する上記累計大当り確率をサーバコンピュータに送信し得るデータ配信コンピュータが上記遊技場内ネットワークに接続されており、
上記データ配信コンピュータから上記遊技機特定情報とそれに対応する上記累計大当り確率を受信するサーバコンピュータが上記インターネットに接続されており、
上記サーバコンピュータは、上記データ配信コンピュータから上記遊技機特定情報とそれに対応する上記累計大当り確率を受信して記憶する記憶部を有すると共に、上記携帯端末との間で双方向で通信可能であって上記携帯端末から上記遊技機特定情報を受信すると、当該遊技機特定情報に対応する上記累計大当り確率を上記携帯端末に送信する通信手段を有しており、
上記携帯端末は、近距離通信機能及び非接触充電機能を有しており、上記充電期間中に上記近距離通信部から受信した上記遊技機特定情報を上記サーバコンピュータに自動的に送信し得ると共に、上記サーバコンピュータから当該遊技機特定情報に対応する上記累計大当り確率を受信する無線通信部と、上記サーバコンピュータから受信した上記累計大当り確率を表示する表示部とが設けられているものである遊技場における携帯端末充電システム
において、
上記サーバコンピュータは、上記携帯端末から上記遊技機特定情報を受信した際、受信した遊技機特定情報と予め記憶していた遊技機特定情報の一致を検出し、同一の遊技機特定情報の記憶エリアに上記遊技機特定情報を受信した日時を記憶することにより上記遊技機特定情報の受信に係る時系列データを形成するものであり、
上記サーバコンピュータは、上記時系列データに基づいて、同一の遊技者の上記遊技場内における動線を認識し、当該動線を記憶し得るものである遊技場における携帯端末充電システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技場において、遊技者の所持する携帯端末の非接触充電を行い得ると共に、充電中に、遊技者にとって有用な情報を携帯端末に送信し得る遊技場における携帯端末充電システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技場において、遊技機毎に携帯端末用のコネクタを設け、携帯端末をコネクタを介して接続することにより、携帯端末の充電を行うものが提案されている(特許文献1)。
【0003】
また、遊技場において、遊技機の表示ランプ近傍にRFタグを設け、遊技者の所有する携帯端末を上記RFタグに近接させることで、当該携帯端末と遊技機との間で近距離通信を行い、当該遊技機を特定する情報を携帯端末に送信すると共に、携帯端末とインターネット上のサーバとを接続し、上記遊技機を特定する情報に対応する当該遊技機の各種情報をインターネット経由で上記携帯端末に送信し、遊技者が自己の遊技機の情報を自己の携帯端末で確認することができるシステムが提案されている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2016-64034号公報
【文献】特開2013-85858号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記特許文献1の装置は、接続用コネクタを所有していなければ充電ができないので、遊技者にとっては充電を行う動機付けが高いとは言えず、かかる充電機能のみでは、遊技者を遊技場に誘引する機能としては今一つメリットが低いという課題がある。
【0006】
また、上記特許文献2のシステムでは、自己が遊技する遊技機に関する情報をインターネット経由で得ることができるが、自らの携帯端末を遊技機の表示ランプ近傍のRFタグに接近させる、という動作を行う必要があり、かかる動作を行わない限り、自己の遊技機に関する情報が得られないという課題がある。また、遊技機についてのより有用な情報を得たいという遊技者の要望もある。
【0007】
また、特許文献2のシステムを構築するには、専用設計のプログラムを導入する必要があり、一般的な遊技場の現状のシステムを利用したまま、導入することはできず、汎用性に欠けるという課題もある。
【0008】
本発明は、上記従来の課題に鑑みてなされたものであり、遊技者の携帯端末を遊技機近傍に置くだけで無線による充電を行うことができ、しかも、充電期間中に、自己の遊技機に関する従来の情報より有用な情報を得ることができる遊技場における携帯端末充電システムを提供することを目的とする。
【0009】
また、本発明は、既存の遊技場のシステムに容易に適用が可能な汎用性の高い遊技場における携帯端末充電システムを提供することを目的とする。
【0010】
また、本発明は、遊技者から得られる情報に基づいて、遊技場内の遊技者の動線を得ることができる遊技場における携帯端末充電システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の目的を達成するため本発明は、
第1に、複数の遊技機毎に設けられ遊技者の有する携帯端末に対し充電を行う充電装置と、上記各遊技機と接続され上記各遊技機を特定するための遊技機特定情報及び上記各遊技機から得られる遊技媒体の打ち込み数を示すアウト信号、スロットの回転数を示すスタート信号、大当りの回数を示す大当り信号を含む遊技信号を受信して各遊技機毎の上記遊技信号を各々累積し各累積値を上記遊技機特定情報に対応して記憶する遊技場内コンピュータと、上記各遊技機と上記遊技場内コンピュータを接続すると共にインターネットにも接続し得る遊技場内ネットワークを具備する遊技場における携帯端末充電システムにおいて、上記充電装置は上記携帯端末を非接触で充電可能な非接触充電装置により構成され、上記非接触充電装置は、充電期間中に上記携帯端末との間で通信を行うことで、上記非接触充電装置が設置された遊技機を特定するための上記遊技機特定情報を上記携帯端末に送信するための近距離通信部を備えており、上記遊技場内コンピュータから上記遊技機特定情報と共にそれに対応する上記遊技信号の上記各累積値を受信し、上記遊技信号の内、上記アウト信号の累積値を他の遊技機にも共通する統一した基準値として、上記アウト信号の上記累積値が上記基準値に達したときの「スタート信号の累積回転数/大当り信号の累積回数」を累計大当り確率として算出し、上記遊技機毎の上記累計大当り確率を上記遊技機特定情報毎に記憶すると共に、記憶した上記遊技機特定情報と対応する上記累計大当り確率をサーバコンピュータに送信し得るデータ配信コンピュータが上記遊技場内ネットワークに接続されており、上記データ配信コンピュータから上記遊技機特定情報とそれに対応する上記累計大当り確率を受信するサーバコンピュータが上記インターネットに接続されており、上記サーバコンピュータは、上記データ配信コンピュータから上記遊技機特定情報とそれに対応する上記累計大当り確率を受信して記憶する記憶部を有すると共に、上記携帯端末との間で双方向で通信可能であって上記携帯端末から上記遊技機特定情報を受信すると、当該遊技機特定情報に対応する上記累計大当り確率を上記携帯端末に送信する通信手段を有しており、上記携帯端末は、近距離通信機能及び非接触充電機能を有しており、上記充電期間中に上記近距離通信部から受信した上記遊技機特定情報を上記サーバコンピュータに自動的に送信し得ると共に、上記サーバコンピュータから当該遊技機特定情報に対応する上記累計大当り確率を受信する無線通信部と、上記サーバコンピュータから受信した上記累計大当り確率を表示する表示部とが設けられているものである遊技場における携帯端末充電システムにおいて、上記サーバコンピュータは、上記携帯端末から上記遊技機特定情報を受信した際、受信した遊技機特定情報と予め記憶していた遊技機特定情報の一致を検出し、同一の遊技機特定情報の記憶エリアに上記遊技機特定情報を受信した日時を記憶することにより上記遊技機特定情報の受信に係る時系列データを形成するものであり、上記サーバコンピュータは、上記時系列データに基づいて、同一の遊技者の上記遊技場内における動線を認識し、当該動線を記憶し得るものである遊技場における携帯端末充電システムにより構成される。
【0012】
上記遊技場内コンピュータは例えばホールコンピュータ(4)により構成することができる。上記近距離通信部は例えばNFC通信部(6)により構成することができる。上記遊技媒体は例えばパチンコ玉である。上記遊技場内ネットワークは例えば遊技場内LAN(12)により構成することができる。上記サーバコンピュータは例えばWebサーバ(5)及び/又は通知用サーバ(5’)により構成することができる。上記サーバコンピュータの通信手段は、通信インターファイス(5a)により構成することができる。上記サーバコンピュータの記憶部は例えばメモリ(5d)により構成することができる。携帯端末の上記非接触充電機能は例えば受電コイル(2f)、受電部(2g)、充電部(2h)、二次電池(2i)等により構成することができる。上記携帯端末の近距離通信機能は例えばNFC通信部(2a)により構成することができる。上記無線通信部は例えば無線LAN通信部(2b)により構成することができる。上記基準値は、例えば遊技機に打ち込まれた遊技媒体の総数を示すアウト信号の累積値であり、例えば「10000個」を基準値とすることができる。上記累計大当り確率は、アウト信号が基準値に達した時、又は、基準値を最初に超えたときの「スロットの累積回転数/大当りの累積回数」なので「スタート信号の累積回転数/大当り信号の累積回数」=「674/27」≒25として算出することができる。このように構成すると、遊技者は、自己の携帯端末を非接触充電装置に置くだけで、自己の携帯端末の電池残量を気にすることなく、自己が遊技をしようとしている遊技機に関して、遊技媒体の打ち込み数を基準とした有用な情報(累計大当り確率)を得ることができる。また、この累計大当り確率は、他の遊技機にも共通する統一した基準値をベースとしているため、遊技機毎の大当りの出やすさをより正確に知ることができる。このように構成すると、遊技場内において、特定の遊技者がどの遊技機を移動したかの動線を知ることができ、これにより広告等の配置等を効果的に行うことができる。
【0013】
第2に、上記データ配信コンピュータは、上記遊技場内コンピュータから送られてくる上記遊技信号の内、上記基準値に対応する、戻ってきた遊技媒体の個数を示すセーフ信号の累積個数又は大当りの出易くなる時間帯を示す確変信号の累積回数又は特定の穴に入った遊技媒体の個数を示す実入賞信号の累積個数を抽出し、上記セーフ信号の累積個数又は上記確変信号の累積回数又は上記実入賞信号の累積個数をサーバコンピュータに送信し得るように構成され、上記サーバコンピュータは上記遊技機特定情報と、それに対応する上記セーフ信号の累積個数又は上記確変信号の累積回数又は上記実入賞信号の累積個数を上記遊技機特定情報に対応して記憶するものであり、上記携帯端末は、上記非接触充電期間中に、上記近距離通信部から受信した上記遊技機特定情報を上記サーバコンピュータに自動的に送信し得ると共に、上記無線通信部にて上記サーバコンピュータから当該遊技機特定情報に対応する上記セーフ信号の累積個数又は上記確変信号の累積回数又は上記実入賞信号の累積個数を受信するものであり、かつ上記表示部にて受信した上記セーフ信号の累積個数又は上記確変信号の累積回数又は実入賞信号の累積個数を表示するものである上記第1記載の遊技場における携帯端末充電システムにより構成される。
【0014】
このように構成すると、遊技者は、自己の携帯端末を非接触充電装置に置くだけで、自己の携帯端末の電池残量を気にすることなく、自己が遊技をしようとしている遊技機に関して、遊技媒体の打ち込み数を基準とした有用な情報(セーフ信号の累積個数又は実入賞信号の累積個数又は確変信号の累積回数)を得ることができる。また、これらの情報は、他の遊技機にも共通する統一した基準値をベースとしているため、遊技機に関する正確な情報を知ることができる。
【0015】
第3に、上記非接触充電装置は、電源が供給されることによりその送電コイルから常時、磁力線が発生している状態である上記第1又は2記載の遊技場における携帯端末充電システムにより構成される。
【0016】
このように構成すると、非接触充電機能を有する携帯端末であれば、非接触充電装置に自己の携帯端末を置くだけで非接触による充電を行うことができる。
【0017】
第4に、上記データ配信コンピュータは、上記遊技場内コンピュータから一定期間毎に上記遊技信号の累積値を受信するものであり、上記累計大当り確率は、上記遊技媒体の打ち込み数が上記基準値を超えたときの「スタート信号の累積回転数/大当り信号の累積回数」である上記第1~3の何れかに記載の遊技場における携帯端末充電システムにより構成される。
【0018】
遊技場内コンピュータからは一定時間毎に遊技信号の累積値が入力するため、基準値(例えば遊技媒体の打ち込み数、例えばアウト信号の累積値)を「10000個」とした場合においても、上記遊技場内コンピュータから必ずしも基準値と同一の累積値が入力するとは限らない。よって、基準値(例えば10000個)を例えば最初に超えた時点での累積値に基づいて累計大当り確率を算出するようにしたものである。
【0019】
第5に、上記サーバコンピュータから上記携帯端末への上記累計大当り確率の送信はPush通知によるものである上記第1に記載の遊技場における携帯端末充電システムにより構成される。
【0020】
このようにPush通知によれば、遊技者は非接触充電装置に自己の携帯端末を置くだけで、何ら操作することなく遊技機に関する有用な情報を得ることができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明は上述のように、遊技者の携帯端末を遊技機に対応した非接触充電装置に置くだけで非接触による充電を行うことができ、しかも、充電期間中に、何ら特別な操作を行うことなく、自己の遊技機に関する有用な情報を得ることができる。
【0024】
従って、遊技者は自己の携帯端末の残充電量を気にすることなく、遊技機に関する有用な情報を得ることができ、しかも自己の携帯端末の充電をも行うことができるので、遊技者を遊技場に誘引する大きな動機につながるものである。
【0025】
また、有利な情報である「累計大当り確率」は、既存の遊技信号に基づいて算出可能で
あり、システムの導入も容易に行うことができる。
【0026】
また、「累計大当り確率」は、他の遊技機に共通の統一した基準値(打ち込まれた遊技媒体の総数)をベースとしたものであるから、遊技機の大当りの出やすさの目安として非常に有効なものである。
【0027】
また、遊技者は非接触充電期間中に、累計大当り確率だけではなく、例えばセーフ信号の累積値も知ることができるので、例えば、基準値よりセーフ信号の累積値が多い場合は「勝」の多い遊技機である等の有用な情報を非接触充電期間中に得ることができる。
【0028】
また、非接触充電装置、データ配信コンピュータ及びサーバコンピュータを設置するだけで既存の遊技場のシステムに大きな変更を加えることなく導入が可能であるため、既存の遊技場システムに容易に導入が可能であり、汎用性の高いシステムを実現することができる。
【0029】
また、上記効果が得られると共に、遊技場内における同一の遊技者の動線を認識することができるため、人気の遊技機、或いは、どの位置に広告を置けば効果的か、等の遊技場にとっても有用な情報を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】本発明に係る遊技場における携帯端末充電システムの全体構成を示すブロック図である。
【
図2】同上システムの遊技信号の流れを示すブロック図である。
【
図3】同上システムの台コンピュータの構成を示すブロック図である。
【
図4】同上システムのホールコンピュータの構成を示すブロック図である。
【
図5】同上システムのデータ配信コンピュータの構成を示すブロック図である。
【
図6】同上システムのサーバコンピュータの構成を示すブロック図である。
【
図7】同上システムの非接触充電機の構成を示すブロック図である。
【
図8】同上システムの携帯端末の構成を示すブロック図である。
【
図9】同上システムのホールコンピュータにおけるメモリに記憶される遊技信号を示す図である。
【
図10】同上システムにホールコンピュータにおけるメモリに記憶される遊技累積情報を示す図である。
【
図11】同上システムのデータ配信コンピュータにおけるメモリに記憶される情報を示す図である。
【
図12】同上システムのデータ配信コンピュータにおけるメモリに記憶される情報を示す図である。
【
図13】同上システムのWebサーバにおけるメモリに記憶される情報を示す図である。
【
図14】同上システムの台コンピュータの動作手順を示すフローチャートである。
【
図15】同上システムのホールコンピュータの動作手順を示すフローチャートである。
【
図16】同上システムのデータ配信コンピュータの動作手順を示すフローチャートであある。
【
図17】同上システムのWebサーバの動作手順を示すフローチャートである。
【
図18】同上システムの携帯端末の動作手順を示すフローチャートである。
【
図21】同上システムのWebサーバの動作手順を示すフローチャートである。
【
図22】同上システムの各種遊技信号のタイミングチャートを示す図である。
【
図23】同上システムの遊技場における遊技者の動線を示す図である。
【
図24】同上システムのデータ配信コンピュータのCPUの機能ブロックを示す図である。
【
図25】同上システムの遊技者の時系列データを記憶したメモリの内容を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明に係る遊技場における携帯端末充電システムについて詳細に説明する。 尚、遊技機1は各々同一構成であり、ここではスロット付のパチンコ台を例として説明する。よって遊技媒体としてはパチンコ玉をいう。
【0032】
(第1の実施形態)
まずは、本発明に係るシステムの概要を説明する。
図1に示すように、本発明に係る遊技場における携帯端末充電システムは、複数の遊技機1が設けられ、各遊技機1には遊技機1毎に台コンピュータ10及びデータ表示機11が設けられ、各台コンピュータ10は遊技場内LAN12に各々接続されており、さらに上記LAN12にホールコンピュータ4が接続されている。上記遊技場内LAN12はさらにインターネットプロバイダ25を介してインターネット13に接続されている。また、上記LAN12には遊技者の携帯端末2(スマートフォン等)との無線通信を行うための無線LANルータ14が接続されている。上記各遊技機1は遊技機毎に個別の「遊技機特定情報」(例えば英数字列からなる識別情報)を有している。
【0033】
上記各遊技機1には、各々非接触充電装置3(
図7参照)が設けられている。この非接触充電装置3は、遊技者が自己の携帯端末2を載置することで、非接触で携帯端末2の充電を行うものである。また、この非接触充電装置3は、載置された携帯端末2に自動的に充電すると共に、充電期間中に、上記携帯端末2との間でNFC通信を行うことで、非接触充電装置3が設置された遊技機1を特定するための上記「遊技機特定情報」を上記携帯端末2に送信するためのNFC通信部6を備えている。従って、遊技者は、所定の遊技機1の非接触充電装置3に自己の携帯端末2を載置するだけで、当該非接触充電装置3に対応する遊技機1を特定するための「遊技機特定情報」を得ることができる。
【0034】
上記ホールコンピュータ4(
図4参照)は、上記LAN12によって上記各遊技機1と接続され、上記各遊技機1からのアウト信号(打ち込んだパチンコ玉の個数を示す)を含む各種遊技信号(
図2に示す大当り信号、確変信号、セーフ信号、スタート信号、実入賞信号、アウト信号、売上情報信号、以下、これらをまとめて「遊技信号」という)を、上記「遊技機特定情報」と共に、上記台コンピュータ10を介して受信して、遊技機1毎の上記各遊技信号を記憶すると共に、各信号毎に各信号の個数、回転数、合計金額等を累積し(
図9、
図10参照)、各遊技機1毎の上記遊技信号に基づいて遊技機1毎の大当りの確率、出玉率等を演算し、各遊技機1の調正管理を行うものである。尚、上記ホールコンピュータは遊技場の既存の設備である。
【0035】
上記インターネット13上にはサーバコンピュータ5(以下、「Webサーバ5」という)、及び、Push通知を行う通知用サーバコンピュータ5’(以下、「通知用サーバ5’」という)が接続されている。尚、上記Webサーバ5は本発明に関連して特別に設けられたものである。
【0036】
データ配信コンピュータ7(
図5参照)は、本発明に関連して特別に設けられたものであり、上記LAN12に接続されており、上記LAN12を通じて、上記ホールコンピュータ4から遊技機1毎の上記「遊技機特定情報」及び、上記各遊技信号(累積値)を受信し、「遊技機特定情報」に対応した上記アウト信号の累積値、スタート信号の累積値、及び大当り信号の累積値を抽出し、遊技機1毎の統一した上記アウト信号(打込玉数)の数を基準とした、スタート信号に対する大当りの出力確率である「累計大当り確率」(詳細は後述)を演算し、遊技機1毎の「累計大当り確率」を遊技機1毎の「遊技機特定情報」に対応付けてメモリ7dに記憶する(
図11、
図12参照)。また、同時に上記遊技機1毎の「遊技機特定情報」及びそれに対応した「累計大当り確率」を上記Webサーバ5に送信するものである。
【0037】
上記Webサーバ5(
図6参照)は、上記データ配信コンピュータ7から送信された上記遊技機1毎の「遊技機特定情報」に上記「累計大当り確率」を対応させて記憶すると共に、上記携帯端末2との間で双方向の通信を行うものである。そして、上記携帯端末2(
図8参照)は、上記充電期間中に、非接触充電装置3(NFC通信部6)から上記「遊技機特定情報」を受信すると(
図20、通信経路18,19参照)、予めインストールされた特定アプリAPが起動され、上記特定アプリAPの動作に基づいて、上記無線LANルータ14、インターネット13を通じて、上記NFC通信部6から得た上記「遊技機特定情報」、及びPush通知用の「登録ID」(携帯端末2毎に特有のID)を上記Webサーバ5に自動的に送信する(
図20、通信経路20,21参照)。
【0038】
上記Webサーバ5は、上記携帯端末2から上記「遊技機特定情報」、「登録ID」を受信すると、上記「登録ID」を対応する遊技機特定情報に関連付けて記憶すると共に、当該「遊技機特定情報」に対応する遊技機1の上記「累計大当り確率」を抽出し、当該「累計大当り確率」と上記「登録ID」を上記通知用サーバ5’に送信する(
図20、通信経路22,23参照)。すると、上記通知用サーバ5’が上記「登録ID」で特定される携帯端末2に対してPush通知として、上記携帯端末2が充電のために載置されている遊技機1の「累計大当り確率」を送信する(
図20、通信経路24参照)。
【0039】
上記携帯端末2は(
図8参照)、上記通知用サーバ5’から送られてくる「累計大当り確率」を受信する無線LAN通信部2bと、上記「累計大当り確率」を表示する表示部2dとを有しており、これにより自己が遊技をしようとする遊技機1の「累計大当り確率」を自己の携帯端末2の表示部2dに表示することができる。
【0040】
このように、遊技者は自己の携帯端末2を非接触で充電している間に、自己が遊技しようとする遊技機1の「累計大当り確率」を知ることができるため、遊技者は自己の携帯端末2の残充電量を気にすることなく、自己が遊技しようとする遊技機1についての非常に有用な情報を入手することができるのである。しかも、遊技者は、「累計大当り確率」を知りたい遊技機1の非接触充電装置3に自己の携帯端末2を載置するだけで、他に何らの操作をすることなく当該遊技機1の「累計大当り確率」を知ることができる。
【0041】
以下、より具体的に説明する。
上記遊技機1は
図2に示すように、遊技機本体1aと、実際にパチンコ台に打ち込んだ玉数を出力するアウトボックス1bと、最初に玉を購入する玉貸しユニット1cにより構成されており、上記玉貸しユニット1cからは売上情報信号(入金された金額についての金額データ)、アウトボックス1bからは打ち込んだ玉(遊技媒体)の総数であるアウト信号(例えばパチンコ玉10個に対して1つのパルス信号、
図22のアウト信号参照)が出力され、各々台コンピュータ10に入力され、該台コンピュータ10から上記遊技場内LAN12に出力され、上記ホールコンピュータ4に送られる。
【0042】
また、遊技中は(
図2参照)、遊技機本体1aから、遊技機を特定するための上記遊技機特定情報、大当り(例えば3つのスロットの図柄が一致したとき)が1回出たときに出力する大当り信号(1回の大当たりが出て、玉が出力されている期間(
図22の期間A1,期間A2等、毎回期間は異なる)中に出力されるハイレベルのパルス信号)、確変信号(大当りが出易くなる時間帯、即ち大当りが出る確率が高くなった時間帯)となったことを示す信号、
図22の確変信号の時間帯(
図22のK1,K2等)中に出力されるハイレベルのパルス信号)、スロットの回転スタートから大当たりが出るまでのスロットの回転数を示すスタート信号(特定の穴にパチンコ玉が入り3つのスロットが回転し始めてから、3つのスロットの回転が止まった時に1パルスが出力される(これを1回転数とする)。
図22のスタート信号参照)、上記特定の穴にパチンコ玉が入った個数を示す実入賞信号(上記特定の穴に入った玉に1対1に対応するパルス信号、
図22の実入賞信号参照)、戻ってきた玉の数であるセーフ信号(戻ってきた玉の10個に対応して1パルス信号が出力される、
図22のセーフ信号参照、よって一定時間内に(セーフ信号の累積玉数)>(アウト信号の累積玉数)であれば「勝」となる))が、各々台コンピュータ10に入力され、該台コンピュータ10から通信インターフェイス10aを介して上記遊技場内LAN12に送出され、上記ホールコンピュータ4に送られる。
【0043】
上記台コンピュータ10は、
図3に示すように、上記遊技機1、上記データ表示機11が接続されており、動作プログラム(
図14参照)が記憶されたメインメモリ10d、上記動作プログラムに従って台コンピュータ10を制御するCPU10b、各種データを記憶するメモリ10c、上記LAN12との通信を行う通信インターフェイス(ハードウェアインターフェース、ソフトウェアインターフェースを具備した通信機能を有する通信部を含む)10aを有しており、これらがバス10’に接続されている。上記CPU10bは、上記動作プログラムに従って、上記遊技機1から上記遊技信号が送られてくると、これらの遊技信号を通信インターフェイス10aを介してホールコンピュータ4に送信する処理を行う(
図14P1,P2参照)。また、データ表示機11に表示すべき信号(例えば、スタート信号、大当たり信号、実入賞信号)である場合は、これらの信号をデータ表示機11に送出する(
図14P3,P4参照)。
【0044】
上記データ表示機11は、上記スタート信号、上記大当たり信号、上記実入賞信号が送られてきた場合は、内臓するカウンタでそれらの信号をカウントし、上記スタート信号はその回転数(大当りまでの回転数)を、大当り信号は大当りの回数、実入賞信号はその個数を数字でデジタル表示する。また、上記スタート信号のカウント値は、大当りが出る度にゼロリセットされ、次に大当りが出た場合はそれまでのスロットの回転数が上記データ表示機11に表示される。
【0045】
このように、上記データ表示機11に表示されるスタート信号の回転数は、大当りが出るまでのスロットの回転数であり、その他、大当りの回数等は、遊技者にとって、当該遊技機1が、大当りが出やすい台であるか否かの一定の目安となる。
【0046】
図4にホールコンピュータ4を示す。このホールコンピュータ4は、動作プログラム(
図15参照)が記憶されたメインメモリ4d、上記動作プログラムに従ってホールコンピュータ4を制御するCPU4b、上記各台コンピュータ10から送られてくる遊技機毎の各種信号を記憶するメモリ4c、上記LAN12との通信を行う通信ンインターフェイス(ハードウェアインターフェース、ソフトウェアインターフェースを具備した通信機能を有する通信部を含む)4aを有しており、これらがバス4’に接続されている。
【0047】
このホールコンピュータ4には上記台コンピュータ10から各遊技機1についての上記各遊技信号(大当り信号、確変信号、アウト信号、セーフ信号、スタート信号、実入賞信号、売上情報信号)及び遊技機特定情報の各データが通信インターフェイス4aを介して順次入力してくるので、CPU4bは受信したこれらの各データを、各遊技機1毎(遊技機特定情報毎)に、1日分を順次累積(カウント)してメモリ4cに記憶していく(
図9、
図15P1,P2参照)。
【0048】
累積する動作は、大当り信号はハイレベルのパルス信号の数(回数)(
図9のメモリ4cの記憶エリア12c)、確変信号はハイレベルのパルス信号の数(回数)(
図9のメモリ4cの記憶エリア12e)、アウト信号はパルス信号の数×10(個数)(
図9のメモリ4cの記憶エリア12a)、セーフ信号はパルス信号の数×10(個数)(
図9のメモリ4cの記憶エリア12f)、実入賞信号はパルス信号の数のカウント値(個数)(
図9のメモリ4cの記憶エリア12d)を各々累積し、大当りの回数、確変があった回数、打ち込んだ玉(アウト信号)の総数(個数)、払い戻された玉(セーフ信号)の総数(個数)、実入賞信号の回数(個数)を累積し、上記メモリ4cの基礎累積情報12’として記憶していく(
図9、
図15P1,P2参照)。
【0049】
スタート信号の場合は、データ表示機11とは異なり、大当りが出るたびにカウント値をゼロリセットすることはない。即ち、スタート信号は(
図22参照)、例えば大当りの1回目が出るまでの累積回転数は「72回」、大当たりの2回目が出るまでの累積回転数は「225回」(72+153)(1回目から2回目の大当りがでるまでの回転数(通常動作中の回転数)は153回)、大当たりの3回目が出るまでの累積回転数は「252回」(225+27)(2回目から3回目がでるまでの回転数(通常動作中の回転数)は27回)等の大当たりが出るまでのスロットの回転数であり、このスタート信号の累積回転数をメモリ4c(記憶エリア12b)に記憶する。売上金額(売上情報信号)は金額の合計値を累積データとしてメモリ4cの記憶エリア12gに記憶する(
図9、
図15P1,P2参照)。
【0050】
ここで、上記メモリ4cの記憶エリア12a~12gに記憶される各累積データを、「基礎累積情報12’」という。
【0051】
また、大当り信号は、大当りによってパチンコ玉が出力されている期間中、ハイレベルのパルス信号が出力されるので、この1個のハイレベル信号を1回として、その回数を累積する。確変信号についても、確変信号が出ている期間中、ハイレベルのパルス信号が出力されるので、1個のハイレベル信号を1回として、その確変信号の回数を累積する。アウト信号、セーフ信号については打ち込み玉数10個とパルス信号1つが対応しているので、各々パルス信号の数を累積し、その個数を10倍したものがパチンコの玉数と対応するので、10倍した累積値をメモリ4cに記憶する。
【0052】
また、ホールコンピュータ4は、上記各累積値を記憶すると共に、通常動作中(大当たり信号が出てから、次の大当たり信号が出るまでの通常の動作中の期間、
図22のS1,S2,S3,S4の期間参照)におけるアウト信号、セーフ信号、スタート信号、実入賞信号を各々累積し、上記メモリ4cに記憶する(
図9のエリア12h、
図15P3,P4参照)。また、ホールコンピュータ4は、大当り信号が出ている期間(
図22のA1,A2,A3参照)におけるアウト信号、セーフ信号、スタート信号、実入賞信号を各々累積し、上記メモリ4cに記憶する(
図9のエリア12i、
図15P5,P6参照)。また、ホールコンピュータ4は確変信号が出力している期間(
図22のK1,K2等参照)における大当り信号、アウト信号、セーフ信号、スタート信号、実入賞信号を各々累積し、上記メモリ4cのエリア12jに記憶する(
図9、
図15P7,P8参照)。
【0053】
ここで、
図9に示す、メモリ4cに記憶された上記遊技信号を累積した全てのデータを以下「遊技累積情報」という。ホールコンピュータ4は、この遊技累積情報を、各「遊技機特定情報」毎に当日分、及び、例えば過去5日分を上記メモリ4cに記憶する(
図10参照)。
【0054】
また、ホールコンピュータ4は、後述のデータ配信コンピュータ7からのデータ要求があった場合は、上記メモリ4c内のデータの要求があった時点の累積値(上記「遊技機特定情報」と上記「遊技累積情報」)をデータ配信コンピュータ7に送信する処理を行う(
図15P9,P10参照)。
【0055】
図5にデータ配信用コンピュータ7を示す。このデータ配信用コンピュータ7は、動作プログラム(
図16参照)が記憶されたメインメモリ7c、上記動作プログラムに従って当該コンピュータ7を制御するCPU7b、上記ホールコンピュータ4から送られてくる遊技機毎の各種データを記憶するメモリ7d、上記LAN12との通信を行う通知ンインターフェイス(ハードウェアインターフェース、ソフトウェアインターフェースを具備した通信機能を有する通信部を含む)7aを有しており、これらがバス7’に接続されている。データ配信用コンピュータ7のCPU7bの機能ブロックを
図24に示す。尚、この機能ブロックは以後の動作説明と共に説明する。
【0056】
上記データ配信コンピュータ7(CPU7b)は、所定時間毎にホールコンピュータ4にデータ要求指令を送信し(
図16P1参照)、これに基づいて、上記ホールコンピュータ4から、例えば、1時間に1回、又は、30分に1回等、所定時間毎に「遊技機特定情報」と共に、
図10に示す遊技累積情報の入力を受け(
図16P2参照)、上記基礎累積情報12’中の上記アウト信号(打込玉数、
図9中の記憶エリア12aの個数)が所定数(例えば10000個)を基準として、上記アウト信号の累積値が最初に10000個を超えた時点において、通常動作中のスタート信号の累積回転数(
図9中、記憶エリア12h’の回転数)に対する大当りの累積回数(
図9中、基礎累積情報12’の記憶エリア12cの回数)の確率(以下、これを「累計大当り確率」という)を算出する(
図16P4~P6参照、
図11参照)。
【0057】
例えば、上記データ配信コンピュータ7は、1時間毎に、「遊技機1」の上記遊技累積情報の入力を受ける場合、上記遊技累積情報の内、1時間毎に入力してきた基礎累積情報12’の上記アウト信号(打込玉数、
図9の記憶エリア12aの値)と、通常動作中のスタート信号(回転数、
図9の記憶エリア12h’の値)と、基礎累積情報12’の大当り信号(回数、
図9の記憶エリア12cの値)を抽出し、メモリ7dに記憶する(
図16P3,P4、
図11参照)。例えば、最初の1時間は、アウト信号(打込玉数)の累積値が935(
図22参照)、通常動作中のスタート信号の回転数の累積値が252(
図22のS1とS2とS3の期間中のスタート信号の回転数の合計)、大当り信号の累積値が3回(
図22、A1とA2とA3の3回)であれば、
図11に示すように、メモリ7dに、アウト信号(935)、スタート信号(252)、大当り信号(3)を記憶していく。このように1時間毎にホールコンピュータ4から順次入力してくる遊技累積情報の内、アウト信号、スタート信号、大当たり信号の各累積値を各々記憶していく。
【0058】
そして、「累計大当り確率」として、例えば入力してきた上記アウト信号(打込玉数)が例えば基準値として「10000個」を最初に超えた場合(本実施形態の場合は、10016個、
図11参照)(
図16P5参照)、その時点において、それまでの通常動作中のスタート信号の累積値に対する大当り信号の回数(累積値)を「累計大当り確率」として演算する(
図16P6参照)。この場合、
図11に示すように、打込玉数「10016個」に対して、スタート信号(通常動作中)の累積値が「674」、基礎累積情報12’としての大当り信号の累積値が「27」なので、「累計大当り確率」は、以下(1)式により算出することができる。
【0059】
(スタート信号の累積回転数)/(大当り信号の累積回数)・・・・・(1)
即ち、データ配信コンピュータ7は、上記遊技機1に打ち込まれたパチンコ玉(遊技媒体)の総数(アウト信号)を、他の遊技機にも共通する統一した基準値(例えば、パチンコ玉の数「10000個」)として、上記パチンコ玉の総数が上記基準値に達したときの「スロットの回転数/大当りの回数」を「累計大当り確率」として算出し、上記遊技機毎の上記累計大当り確率を上記遊技機特定情報毎と共にメモリ7dに記憶する(
図16P6、
図11参照)。
【0060】
ここで、ホールコンピュータ4から上記アウト信号は、1時間毎に入力してくるので、そのアウト信号の累積値が丁度「10000個」になることは少なく、通常は、「10000個」を超えたときの最初のアウト信号の累積値(例えば10016個)がデータ配信コンピュータ7に入力してくる。よって、「パチンコ玉の総数が上記基準値に達したとき」とは、アウト信号の個数が基準値である「10000個」を最初に超えたときであり、その時のスタート信号の累積回転数及び大当り信号の累積回数をいう。勿論、1時間毎のアウト信号の個数が丁度「10000個」である場合は、その時のスタート信号の累積回転数及び大当り信号の累積回数をいう。
【0061】
即ち、本実施形態の場合、累計大当り確率は、「674/27=24.96≒25」として算出され、CPU7bはこの「累計大当り確率」を、当該遊技機1の遊技機特定情報と共に、メモリ7cに記憶する(
図16P6、
図12参照)。この累計大当り確率は、遊技機1毎に算出され、遊技機1毎に「遊技機特定情報」と共にメモリ7dに記憶される(
図12参照)。この「累計大当り確率」から、この遊技機1は、アウト信号を10000個に統一した場合、「スロット回転数が約25回に1回、大当りが出る」ということがわかる。
【0062】
遊技機1のアウト信号(打ち込み玉数)は、いわば遊技機1の実働している時間を示すものであり、各遊技機1毎に、大きく異なる。即ち、ある遊技機1は、人気が高く、即ち、実働時間が長く、1日の内に短時間でアウト信号(打ち込み玉数)が「10000個」に達するものもあるが、他の遊技機1は、人気が低く、即ち、実働時間が短く、アウト信号(打ち込み玉数)が「1000個発」に達するのに、長時間を要するものもある。従来、公表されていた大当り回数の少ない遊技機1であっても、アウト信号(打ち込み玉数)が少ないもの(即ち、実働時間が短いもの)もあるし、その一方、大当り回数の多い遊技機1であっても、アウト信号(打ち込み玉数)が多いもの(即ち、実働時間が長いもの)もある。このように、従来公表されていた大当りの回数等は、遊技機によって打ち込み玉数が区々であるため、統一したデータとは言い難いものであった。
【0063】
本発明は、大当り信号を、遊技機1毎に、アウト信号(打ち込み玉数)の例えば「10000個」に達した時点(又は「10000個」を最初に超えた時点)でのデータに統一し(ここで「10000個」を「基準値」という)、この基準値に達した時点での大当り信号の確率を「累計大当り確率」として算出するものである。これにより、遊技機1毎に、統一した基準による大当りの確率(大当たりのし易さ)を知ることができる。従って、人気のある遊技機(実働時間が長い遊技機)についても、人気がなく実働時間が短い遊技機についても、「略同一の打ち込み玉数」という統一した基準に基づく、大当りの出易さを知ることができる。尚、上記アウト信号の基準値は、「10000個」としたが、その他の基準値(20000個、5000個等)でも良く、任意に設定することが可能である。
【0064】
また、本発明のデータ配信コンピュータ7は、上記ホールコンピュータ4から配信されるデータをそのまま使用し、アウト信号が10000個を超えた時点を基準としたが、データ配信コンピュータ7にて、上記ホールコンピュータ4が台コンピュータ10から得ている信号(遊技信号)をリアルタイムで入力を受け、データ配信コンピュータ7内部にて各信号(遊技信号)の累積を行い、アウト信号が例えば10000個丁度(基準値丁度)になった時点でのスタート信号の累積値、及び、大当り信号の累積値を認識し、上記スタート信号及び大当り信号の累積値から「累計大当り確率」を算出しても良い。
【0065】
そして、データ配信コンピュータ7は、上記各1日の「累計大当り確率」を「遊技機特定情報」と共に複数日分(例えば5日分)記憶する(
図12参照)。従って、データ配信コンピュータ7のメモリ7dには、各遊技機1毎に、「遊技機特定情報」により区別された状態で、5日前までの「累計大当り確率」が記憶されることになる。
【0066】
その後、データ配信コンピュータ7は、上記「累計大当り確率」を、「遊技機特定情報」と共に、Webサーバ5に送信する(
図16P7参照)。具体的には、上記「累計大当り確率」と「遊技機特定情報」を通信インターフェイス7aからLAN12に送出し、インターネット13を経由して上記Webサーバ5に送信する。
【0067】
図6にWebサーバ5を示す。このWebサーバ5は、動作プログラム(
図17参照)が記憶されたメインメモリ5c、上記動作プログラムに従って当該コンピュータ5を制御するCPU5b、上記データ配信コンピュータ7から送られてくる「累計大当り確率」及び「遊技機特定情報」を受信してこれらのデータと共に登録IDも記憶するメモリ5d、上記インターネット13を介して上記LAN12との通信を行う通知ンインターフェイス(ハードウェアインターフェース、ソフトウェアインターフェースを具備した通信機能を有する通信部を含む)5aを有しており、これらがバス5’に接続されている。
【0068】
このWebサーバ5は、上記データ配信コンピュータ7からインターネット13を介して上記「遊技機特定情報」と「累計大当り確率」が送られてくると、これらのデータを上記メモリ5dに記憶する(
図17P1,P2参照)。また、上記遊技者の携帯端末2から「遊技機特定情報」及びPush通知用の「登録ID」が送られてくると(
図20通信経路20,21、
図17P3参照)、上記メモリ5d内において、携帯端末2から送られてきた「遊技機特定情報」と同一の「遊技機特定情報」の記憶エリアに上記「登録ID」を記憶し、タイマを参照して当該データを受信した日時データを同一の「遊技機特定情報」の記憶エリアに記憶する(
図17P4、
図13参照)。このように、Webサーバ5において、特定の遊技機1(「遊技機特定情報」)のエリアに対応して、「累計大当り確率」、「登録ID」、「受信日時」が記憶されていくことになる(
図17P3,P4参照)。そして、Webサーバ5は、携帯端末2から送られてきた「遊技機特定情報」に対応する「累計大当り確率」を抽出し(
図16P5参照)、Push通知用の通知用サーバ5’に対して、抽出した上記「累計大当り確率」及び登録IDを送信するものである(
図17P6参照)。
【0069】
ここで、通知用サーバ5’は、例えばOSがアンドロイド(登録商標)の携帯端末1の場合はグーグル(登録商標)が提供するGCMサーバ(登録IDとしては、当該GMCサーバから提供される登録IDを使用)、例えばOSがiOSの携帯の場合は、アップル社が提供するAPNSサーバ(登録IDとしては、当該APNSサーバが提供するデバイストークンを使用)により構成される。
【0070】
次に、非接触充電装置3について
図7に基づいて説明する。
この非接触充電装置3は、AC電源から電源の供給を受け、送電部3b、制御部3c、送電コイル3dに電力を供給する電源部3a、高周波電力を発生する送電部3b、電力を送電するための送電コイル3d、上記各部を制御する制御部3cを具備している。上記送電部3bはQi規格に基づく電磁結合方式等による非接触充電を行うものであり、所定周波数の電力を生成し、送電コイル3dに送出するものである。上記携帯端末2(
図8参照)には、上記送電コイル3dと対となる受電コイル2fが設けられており、電磁誘導により電力が携帯端末2に送電される。尚、非接触充電の方式は各種あるので、電磁結合方式に限定されることはない。
【0071】
当該非接触充電装置3には、携帯端末2との間で近距離無線通信を行うためのNFCタグ(NFC通信部)6が設けられている。このNFCタグ6は、携帯端末2のNFC通信部2a(
図8参照)との間で近距離(10cm程度)の距離で通信を行うものであり、通信用のアンテナ6a、1チップのIC6’により構成されたCPU6b及びメモリ6cから構成されている。このNFCタグ6は極めて薄い荷札状に形成されているものであり、これ自体電源を必要とせず、携帯端末2の近接により、上記アンテナ6aにより電波を受信すると、電磁誘導によって起動され、動作が可能となるものである。そして、このRFタグ6の上記メモリ6cには予め、対応する遊技機1(非接触充電装置3に対応する遊技機1)を特定するための「遊技機特定情報」が記憶されている。そして、携帯端末2が充電のため当該非接触充電機3の充電位置3’に載置されると、当該携帯端末2のNFC通信部2aと上記アンテナ6aとの距離が10cm以下になるように設定されている。
【0072】
従って、上記携帯端末2が上記非接触充電装置3の充電位置3’に載置されると、NFC通信部2aからの電波を上記アンテナ6aが受信し、当該電波の受信を上記CPU6bが検知すると、該CPU6bの動作により、上記メモリ6cに記憶された「遊技機特定情報」を上記アンテナ6aから上記携帯端末2のNFC通信部2aに送信するように構成されている。
【0073】
上記携帯端末2は、
図8に示すように、上記無線LANルータ14との間で通信を行い、上記Webサーバ5及び/又は上記通知用サーバ5’と双方向通信を行う無線LAN通信部2b、液晶タッチパネルを具備する表示部2d、上記Webサーバ5及び/又は上記通知用サーバ5’との間で双方向通信を自動的に確立するためのアプリケーションプログラムAP(以下、「特定アプリAP」という)、上記特定アプリAPをインストールするときに通知用サーバ5’から割り振られる当該携帯端末特有の「登録ID」、携帯端末に予め記憶されている当該携帯端末特有の「携帯端末識別番号」を記憶していると共に、その他、当該携帯端末2で実行可能な各種アプリケーションプログラム、各種データを記憶可能なメモリ2c、OS上で携帯端末2の各種機能(例えばスマートフォンであれば、通話、メール、カメラ等)及び上記特定アプリAPを実行するためのCPUを含む制御部2eを具備している。また上記携帯端末2の制御部2eは、URLを指定してインターネット上の所定のサーバにアクセスし、上記サーバから所定の情報を取得し得るブラウザ機能を有している。
【0074】
上記特定アプリAPは、携帯端末2の非接触充電装置3での充電中に、NFC通信で受信した「遊技機特定情報」をWebサーバ5に送信すると共に、Webサーバ5又は通知用サーバ5’からの累計大当り確率等の情報を受信するための双方向自動送信用のアプリケーションプログラムであり、遊技者が予め任意のアプリーションサーバ13(
図19参照)から、自己の携帯端末2にインストールするか(
図19の通信経路14,14’参照)、或いは、当該携帯端末2の購入時にメモリ2c内に予め記憶されているものである。この特定アプリAPを携帯端末2にインストールする際に、「Push通知」の機能をオンすること(
図19通信経路15参照)、或いは、予めオン状態に設定されることで、アプリケーションサーバ13から当該携帯端末2に固有の登録IDが送られてくるので(
図19通信経路16)、上記特定アプリAPは上記登録IDをメモリ2cに記憶する。
【0075】
この登録IDは、携帯端末2毎に異なる固有のIDであり、個々の携帯端末を識別し得る固有のデータである。この登録IDは、上記特定アプリAPの機能により、携帯端末2から通知用サーバ5’に送られ(
図19通信経路17参照)、通知用サーバ5’に記憶される。この登録IDは、後述のPush通知にて「累計大当り情報」を得るために当該携帯端末2を特定するための情報となる。
【0076】
さらに、当該携帯端末2は、上記非接触充電装置3のNFCタグ6との間でNFC規格に基づく近距離通信を確立し、上記NFCタグ6から「遊技機特定情報」を受信するNFC通信部2a(
図20、通信経路18,19参照)、及び、上記非接触充電を実現するための受電コイル2f、上記受電コイル2fで受信した電力を受ける受電部2g、上記受電部2gで受けた電力を直流に変換して二次電池2iに充電するための充電部2hを具備している。
【0077】
本発明は上述のように構成されるので、以下、その動作を説明する。
(通常動作)
各遊技機1が動作中においては、各遊技機1の動作に応じて、売上情報信号、アウト信号(打込玉数)、セーフ信号(払戻玉数)、スタート信号(回転数)、確変信号、大当り信号、実入賞信号の各信号(即ち、遊技信号)、及び、当該遊技機1を特定するための「遊技機特定情報」が台コンピュータ10に出力され、台コンピュータ10(CPU10b)は上記遊技信号及び「遊技機特定情報」を受信すると(
図14P1参照)、上記各遊技信号及び「遊技機特定情報」を通信インターフェイス10aからLAN12を介してホールコンピュータ4に送り出す(
図14P2参照)。
【0078】
一方、台コンピュータ10(CPU10b)はデータ表示情報か否かを判断し(
図14P3参照)、データ表示機11に表示すべき情報である場合(スタート信号、大当り信号、実入賞信号)は、各信号をデータ表示機11に送出する(
図14P4参照)。データ表示機11には、スタート信号のカウント値(大当り信号が出るまでの回転数、例えば「53」)、大当り信号の回数(例えば「2」)、実入賞の回数(例えば「56」)がデジタル表示される。
【0079】
上記ホールコンピュータ4(CPU4b)は、上記台コンピュータ10から上記「遊技機特定情報」、上記遊技信号が送られてくると(
図15P1参照)、「遊技機特定情報」毎に、これらの遊技信号を各々累積しメモリ4cに記憶していく(
図15P2,P3)。
【0080】
これらの遊技信号は、遊技機1の遊技中に、遊技の状況に応じて該遊技機1から逐次出力されるので、当該ホールコンピュータ4(CPU4b)は上記台コンピュータ10を介して、上記遊技信号を略リアルタイムで受信する(
図15P1)。例えば、遊技機1にてパチンコ玉を打ち込むと、アウトボックス1bからのパルス信号(アウト信号)が遊技の進行に応じて、LAN12を介して順次入力するので、ホールコンピュータ4(CPU4b)はそれらのパルス信号を順次累積(カウント)しながらメモリ4cの記憶エリア12aに基礎累積情報12’として記憶する(
図9参照)。
【0081】
また、CPU4bは、スロットが回転を開始してから大当りまでの回転数(スタート信号)が遊技の進行に応じて、LAN12を介して順次入力するので、スタート信号の場合は(
図15P2参照)、そのカウント値を累積し、大当り信号が入力して大当りが出たときであっても、リセットすることなくそのカウント値(回転数)を累積し(
図15P2参照)、スタート信号として記憶エリア12bに基礎累積情報12’として記憶する。また、大当り信号に基づいて、当該日に出た大当りの回数を累積して記憶エリア12cに基礎累積情報12’として記憶する(
図15P2、
図9参照)。
【0082】
また、特定の穴にパチンコ玉が入った場合は実入賞信号が、LAN12を介して入力するので、その信号を累積してメモリ4cの記憶エリア12dに基礎累積情報12’として記憶し、その他、遊技の進行に応じて、確変信号、セーフ信号が順次入力するので、それらを累積してメモリ4cの記憶エリア12e,12fに順次、基礎累積情報12’として記憶していく。また、売上情報信号も入力するので、各金額を合計(累積)し、合計金額をメモリ4cの記憶エリア12gに基礎累積情報12’として記憶する(
図15P2参照)。
【0083】
また、CPU4bは、通常動作中(
図22のS1~S4参照)におけるアウト信号、セーフ信号、スタート信号、実入賞信号を累積しメモリ4cの記憶エリア12hに各々記憶する(
図15P3,P4参照)。また、同時に、大当り期間中(
図22のA1,A2,A3,A4参照)におけるアウト信号、セーフ信号、スタート信号、実入賞信号を累積しメモリ4cの記憶エリア12iに記憶する(
図15P5,P6参照)。さらに、確変期間中(
図22のK1,K2,K3参照)の大当り信号、アウト信号、セーフ信号、スタート信号、実入賞信号を累積しメモリ4cの記憶エリア12jに記憶する(
図15P7,P8、
図9参照)。
【0084】
これらの累積データ(遊技累積情報)は、「遊技機特定情報」によって遊技機1毎に識別され、各遊技機1毎にメモリ4cに記憶されていく(
図10参照)。そして、ホールコンピュータ4は、各「遊技機特定情報」毎の
図9に示す情報(遊技累積情報)を、各遊技機毎に複数日分(例えば5日分)記憶する(
図10参照)。従って、ホールコンピュータ4には、各遊技機1毎に、当日(1日)の遊技累積情報、前日の1日の遊技累積情報、2日前の1日の遊技累積情報が上記メモリ4cに順次記憶され、
図10に示すように、5日前までの遊技累積情報が記憶される。
【0085】
一方、データ配信コンピュータ7(CPU7b、
図24、データ要求手段25a)は、例えば1時間毎に、ホールコンピュータ4に対して「遊技機特定情報」と共に、上記遊技累積情報の送信要求を行い(
図16P1参照)、上記ホールコンピュータ4は、データ配信コンピュータ7からのデータ要求があると(
図15P9参照)、要求されたデータ、即ち、「遊技機特定情報」とそれによって特定される遊技機1の遊技累積情報(データ送信要求を受けた時点での全ての累積データ)を1時間毎にデータ配信コンピュータ7に向けて送信する(
図15P10参照)。
【0086】
上記データ配信コンピュータ7には、1時間毎に、上記ホールコンピュータ4から、大当り信号の累積値、確変信号の累積値、アウト信号の累積値、セーフ信号の累積値、スタート信号の累積値、実入賞信号の累積値、売上情報信号の累積値(基礎累積情報12’の各累積値、通常動作中の上記各累積値、大当り期間中の各累積値、及び、確変中の各累積値、即ち、
図9のメモリ4cに示される全ての遊技信号(遊技累積情報)が、上記「遊技機特定情報」と共に、遊技機1毎に区別された状態で送られてくる。当該データ配信コンピュータ7(CPU7b、
図24、データ受信手段25b)は、上記ホールコンピュータ4からこれらの信号の入力を受けると(
図16P2参照)、CPU7b(
図24、アウト信号抽出記憶手段25c、スタート信号抽出記憶手段25d、大当り信号抽出記憶手段25e)は、「遊技機特定情報」毎に「遊技累積情報」から基礎累積情報12’中の上記アウト信号と、通常時間中のスタート信号と、基礎累積情報12’中の上記大当り信号を抽出し、メモリ7dに記憶していく(
図16P3,P4、
図11参照)。
【0087】
そして、データ配信コンピュータ7(CPU7b、アウト信号抽出記憶手段25c、スタート信号抽出記憶手段25d、大当り信号抽出記憶手段25e)は、1時間毎に入力してくる上記基礎累積情報12’中の上記アウト信号に基づいて、打込玉数をメモリ7dに記憶していくと共に(例えば、累積値「935」、
図11、
図22参照)、1時間毎に入力してくる通常動作中の上記スタート信号の累積値(例えば、累積値「252」、
図11、
図22参照)、1時間毎に入力してくる基礎累積情報12’中の上記大当り信号の累積値(例えば、累積値「3」、
図11、
図22参照)、(
図16P3参照)を順次、上記メモリ7dに記憶していく(
図11、
図16P4参照)。即ち、データ配信コンピュータ7(CPU7b)は、
図11に示すように、1時間毎に、基礎累積情報12’中の上記アウト信号の累積値(935,1290,4348・・・)(アウト信号抽出記憶手段25c)、通常動作中の上記スタート信号の累積値(253,305,454・・・)(スタート信号抽出記憶手段25d)、基礎累積情報12’中の上記大当り信号の回数の累積値(3,3,6・・・)(大当り信号抽出記憶手段25e)を順次、メモリ7dに記憶していく。
【0088】
そして、CPU7b(
図24、基準値判別手段25f)は、基礎累積情報12’としての上記アウト信号(打込玉数)の累積値が基準値としての10000個を最初に超えたとき(本実施形態では入力してくるアウト信号が「10016」になった時点、
図11、
図16P5参照)において、CPU7b(
図24、累計大当り確率演算手段25g)は、その時点での通常動作中の上記スタート信号の累積値(例えば「674」)、同じく、基礎累積情報12’中の上記大当り信号の累積値(例えば「27」)を抽出し、上記スタート信号の累積値「674」に対する上記大当り信号の累積回数「27」を抽出し(
図16P5,P6参照)、上記アウト信号の10000個を超えた時点での上記「スタート信号の累積回転数/大当り信号の累積回数」(674/27≒「25」)(スロット回転数に対する大当りの回数の確率)を「累計大当り確率」として演算し、CPU7b(
図14、累計大当り確率記憶手段25h)は、「遊技機特定情報」により特定される遊技機毎のメモリ7dの記憶エリアに、かかる「累計大当り確率」を記憶する(
図16P6、
図12参照)。尚、「累計大当り確率」は、どのような記憶形態でも良いので、例えば、「10000 674 25」のように「打込玉数の基準値 回転数 大当り回数」の順の数字のみで記憶しても良いし、「25」のように数字のみを記憶しても良い。このようにデータ配信コンピュータ7(CPU7b、
図24、累計大当り確率記憶手段25h)は、各遊技機1に対応する「遊技機特定情報」毎に「累計大当り確率」をメモリ7dに記憶する(
図16P6、
図12参照)。
【0089】
その後、データ配信コンピュータ7(CPU7b、
図24、送信手段25i)は、上記「遊技機特定情報」と共に、上記「累計大当り確率」をWebサーバ5に送信する(
図16P7参照)。具体的には、上記送信手段25iは、URLを特定してWebサーバ5との接続を行う。例えば、Webサーバ5のアドレスに「遊技機特定情報」及び「累計大当り確率」のデータを付加して、「遊技機特定情報」及び「累計大当り確率」を含むURLを作成し、通信インターフェース7a、LAN12、インターネット13を通じて、上記Webサーバ5との通信を行う。
【0090】
上記Webサーバ5(CPU5b)は、上記「累計大当り確率」を「遊技機特定情報」にて特定される遊技機1のメモリ5dに記憶する(
図17P1,P2、
図6、
図13参照)。このようにして、Webサーバ5のメモリ5dには、「遊技機特定情報」によって区別された状態で、遊技機1毎に、上記「累計大当り確率」が記憶されていく(
図13参照)。従って、当該Webサーバ5のメモリ5dには、各遊技機1毎の「累計大当り確率」が記憶されていることになる。
【0091】
(充電動作)
次に、上記通常動作中に、遊技者が自己の携帯端末2の充電を行うために、自己の携帯端末2を、特定の遊技機1の非接触充電機3の充電箇所3’に載置した場合の動作を説明する。尚、上記非接触充電機3はAC電源に接続されており(
図7参照)、電源部3aから電力が送電部3b及び制御部3cに供給され、これにより送電部3bにて高周波電力が発生し、当該電力は送電コイル3dに供給されている状態となっているものとする。即ち、上記非接触充電装置は、電源が供給されることによりその送電コイル3dから常時、磁力線が発生している状態である。
【0092】
遊技者が自己の携帯端末2を非接触充電機3の充電位置3’に載置すると(
図18P1参照)、携帯端末2の受電コイル2fが上記送電コイル3dに近接し、上記送電コイル3dから発生した磁力線が上記受電コイル2gに伝達され、これにより電磁結合が成立し、送電コイル3dから受電コイル2fに向けて電力が供給され、受電部2gにて直流の電力に変換され、充電部2hを介して二次電池2iに電力が充電されていく(
図18P2参照)。いわゆる非接触の充電動作が行われる。
【0093】
このとき、遊技者の携帯端末2が上記充電位置3’に載置されると、非接触充電機3のNFCタグ6のアンテナ6aと、上記携帯端末2のNFC通信部2aとの距離が10cm以下となるので、上記携帯端末2のNFC通信部2aから発生する電波が上記アンテナ6aにて受信され(
図18P4参照)、上記ICチップ6’が自動的に起動して、CPU6bの制御により、メモリ6cに記憶されている当該遊技機1に対応する「遊技機特定情報」がアンテナ6aを介して携帯端末2のNFC通信部2aに対して送信される(
図20通信経路18,19参照)。
【0094】
制御部2eはNFC通信部2aにて上記「遊技機特定情報」を受信すると(
図18P4参照)、当該「遊技機特定情報」をメモリ2cに記憶すると共に(
図18P5,P6参照)、制御部2eに受信が終了した旨を通知する。上記制御部2eは受信終了の通知を受けると、メモリ2cの自動通信用の特定アプリAPを呼び出し、起動する(
図18P7参照)。制御部2cは上記自動通信用の上記特定アプリAPのプログラムに従って、記憶した上記「遊技機特定情報」、Push通知用の「登録ID」をメモリ2cから読み出し、これらの情報を無線LAN通信部2bからWebサーバ5に送信する(
図18P8、
図20通信経路20,21参照)。
【0095】
具体的には、制御部2cは、URLを特定してWebサーバ5との接続をおこなう。例えば、Webサーバ5のアドレスに「遊技機特定情報」及び「登録ID」付加し、「http://Webサーバのアドレス+遊技機特定情報+登録ID」のように「遊技機特定情報」、「登録ID」を含んだURLを作成し、無線LANルータ14を介してインターネット13に送信する(
図18P8参照)。
【0096】
上記Webサーバ5(CPU5b)は、インターネット13を介して上記携帯端末2から上記URLを受信すると(
図17P3参照)、それに含まれる上記「遊技機特定情報」、登録IDを認識し、上記登録IDを送られてきた「遊技機特定情報」と同一のメモリ5dの記憶エリアに記憶する(
図17P4、
図6、
図13参照)。このとき、Webサーバ5(CPU5b)は、上記登録ID及び遊技機特定情報を受信した日時も上記登録IDを記憶した同一エリアに記憶する(
図13参照)。
【0097】
また、Webサーバ(CPU5b)は、当該「遊技機特定情報」にて特定される遊技機1に対応する「累計大当り確率」(「674/27 25」又は「25」)のデータをメモリ5dから読み出し、「登録ID」と共に通知用サーバ5’に送信する(
図17P5、P6、
図20通信経路22,23参照)。
【0098】
通知用サーバ5’は、上記「登録ID」と「累計大当り確率」がWebサーバ5から送られてくると、上記「累計大当り確率」に基づいて例えば「674/27 25」或いは「25」からなるPush通知のメッセージを作成し、上記登録IDを宛先として、上記携帯端末2に対してPush通知の上記メッセージ、即ち、「累計大当り確率」(「674/27 25」又は「25」)を送信する(
図20通信経路24参照)。
【0099】
上記携帯端末2(制御部2e)は、上記通知用サーバ5’から「累計大当り確率」をPush通知として無線LAN通信部2bを介して受信すると(
図18P9参照)、当該携帯端末2のPush通知機能がオンされているので、OSの動作又は制御部2e及び特定アプリAPの動作により、当該携帯端末2の表示部2dに「累計大当り確率」は「674/27 25」或いは「25」と表示される(
図18P10参照)。Push通知の場合は、携帯端末2の設定によるが、Push通知と共に、音或いはバイブレーションが発生するため、遊技者は「累計大当り確率」が送られてきたことを容易に知ることができる。また、Push通知なので、遊技者が何ら操作する必要なく、「累計大当り確率」を表示部2dにて確認することができる。よって、遊技者は、充電中の自己の携帯端末2の画面を見ることで、当該遊技機1の「累計大当り確率」を知ることができる。即ち、遊技者は、上記表示を見ることで、自己が充電している遊技機1の「累計大当り確率」は、アウト信号(打ち込み玉数)を「10000個」の統一基準とした場合、674回転につき27回の大当りが出たこと、スタート信号が約25回転につき1回の大当たりが出ていること、を知ることができる。
【0100】
このように、遊技者は、自分の遊技したい遊技機があった場合、まずは、その遊技機の非接触充電装置3の非接触充電位置3’に自分の携帯端末2を載置するだけで、接続コード等の接続操作を何ら行うことなく、自分の携帯端末2を非接触で充電することができるし、それ以外に何ら操作をすることなく、当該携帯端末2を載置している遊技機1の「累計大当り確率」を、自己の携帯端末2で見ることができるのである。
【0101】
この「累計大当り確率」は、従来の単純な大当りが出るまでのスタート信号の回転数、或いは、大当り信号の回数等とは異なり、アウト信号、即ち、実際に当該遊技機1に打ち込んだ玉数を上記基準値に統一した場合の大当りの確率、即ち、遊技機毎の可動時間を統一した場合の大当りの確率であるため、各遊技機1の実質的な大当りが出る確率を知ることができる。即ち、遊技者としては、非接触充電装置3に自己の携帯端末2を載置することにより、当該遊技機1に関して、従来のデータ表示機11に表示されている一般的な情報よりも、より有効な情報を得ることができるのである。
【0102】
よって、遊技者としては、例えば、複数の各遊技機1の非接触充電装置3の充電部に、自己の携帯端末2を順番に載置していくことにより、複数の遊技機1の「累計大当り確率」を簡単に知ることができ、これにより、遊技者としては、自己の携帯端末2の充電を行いながら、より大当り確率の高い遊技機を容易に選択することができるという効果がある。
【0103】
このことは、本発明に係る遊技場における携帯端末充電システムを採用することにより、当該遊技場に行こうとする強い誘引となり得るものである。
【0104】
(第2実施形態)
次に、携帯端末2とWebサーバ5(又は通知用サーバ5’)との双方向通信を上記第1実施形態では「Push通知」を利用して行ったが、必ずしもPush通知を利用する必要はなく、以下のように、「携帯端末識別番号」を利用することもできる。携帯端末識別番号は、携帯端末2に製造時に予め記憶されている固有の番号であり(
図8参照)、例えばIMEI(15桁の数字)を用いることができる。
【0105】
上記携帯端末2を非接触充電装置3に載置すると(
図18P1参照)、NFCタグ6のアンテナ6aから「遊技機特定情報」が携帯端末2のNFC通信部2aに対して送信される(
図18P4,P5、
図20通信経路18,19参照)。
【0106】
制御部2eはNFC通信部2aにて上記「遊技機特定情報」を受信すると、メモリ2cに記憶すると共に(
図18P5,P6参照)、制御部2eに受信が終了した旨を通知する。上記制御部2eは受信終了の通知を受けると、メモリ2cの自動通信用の特定アプリAPを呼び出し起動する(
図18P7参照)。制御部2cは上記自動通信用の特定アプリAPに従って記憶した上記「遊技機特定情報」及び「携帯端末識別番号」を無線LAN通信部2bからWebサーバ5に送信する(
図18P8’、
図20通信経路20,21’参照)。
【0107】
具体的には、制御部2cは、URLを特定してWebサーバ5との接続を行う。例えば、Webサーバ5のアドレスに「遊技機特定情報」及び「携帯端末識別番号」を付加し、「http://Webサーバのアドレス+遊技機特定情報+携帯端末識別番号」のように「遊技機特定情報」、「携帯端末識別番号」を含んだURLを作成し、インターネット13に送信する(
図18P8’参照)。
【0108】
上記Webサーバ5(CPU5b)は、携帯端末2から上記URLを受信すると(
図17P3参照)、それに含まれる上記「遊技機特定情報」、「携帯端末識別番号」を認識し、上記携帯端末識別番号を送られてきた「遊技機特定情報」と同一のメモリ5dのエリアに記憶する(
図17P4’、
図6、
図13参照)。尚、受信日時データも同じエリアに記憶される。
【0109】
また、Webサーバ5(CPU5b)は、当該「遊技機特定情報」にて特定される遊技機1に対応する「累計大当り確率」(「674/27 25」又は「25」)のデータをメモリ5dから読み出し、「携帯端末識別番号」にて特定される携帯端末2に送信する(
図17P5,P6’、
図20通信経路24’参照)。
【0110】
上記携帯端末2は、上記Webサーバ5から「累計大当り確率」を無線LAN通信部2bを介して受信すると(
図18P9’参照)、上記特定アプリAPの機能により、当該携帯端末2の表示部2dに「674/27 25」或いは「25」と表示される(
図18P10参照)。よって、遊技者は、充電中の自己の携帯端末2の画面を見ることで、当該遊技機1の「累計大当り確率」を知ることができる。
【0111】
このように、遊技者は、自分の遊技したい遊技機があった場合、まずは、その遊技機の非接触充電装置3の充電位置3’に自分の携帯端末2を載置するだけで、接続コード等の接続操作を何ら行うことなく、自分の携帯端末2を充電することができるし、それ以外に何ら操作をすることなく、当該携帯端末2を載置している遊技機1の「累計大当り確率」を、自己の携帯端末2で見ることができる。この第2の実施形態によると通知用サーバ5’を使用する必要がないので、インターネット上にはWebサーバ5のみで実現することができる。
【0112】
(第3の実施形態)
上記Webサーバ5において、時計機能を有するタイマ5e(
図6参照)を設けると共に、メモリ5d内に、
図23に示す上記遊技場における遊技機の配置データ(平面図データ)を記憶しているものとする。この遊技機1の配置データは、当該遊技場における複数の遊技機1の平面図であり、CPU5bは、各遊技機1毎の位置(例えばX-Y座標により特定することができる)と、各遊技機1毎の「遊技機特定情報」を予め対応して記憶している。尚、
図23において、各遊技機1を区別するために、各々の遊技機に符号「1-1」,1-2」,「1-3」・・・を付している。
【0113】
CPU5bは、特定の携帯端末2からの上記登録ID(又は携帯端末識別番号)を受信したとき、受信した日時データをも同時にメモリ5dに記憶する(
図17P4,P4’,
図13参照)。
【0114】
その後、Webサーバ5(CPU5b)は、同一の登録ID(又は携帯端末識別番号)のデータを抽出し(
図21P1参照)、同じ登録ID(又は携帯端末識別番号)に対する遊技機特定情報(上述のように遊技機1と一対一で対応している)を抽出し、当該日において、時間データの早い順に、メモリ5dに順次記憶していく(
図21P2、
図25参照)。これにより、同一の遊技者(以下、「遊技者A」という)が、当該日に遊技場内にて、どの遊技機1を移動したかの情報を時系列で収集することができる(以下、
図25に示す上記メモリ5d内のデータを「時系列データ」という。
【0115】
その後、Webサーバ5(CPU5b)は、予め、上記時系列データに基づいて、上記遊技者Aの「動線」を上記配置データに描く(
図21、P3,P4、
図23参照)。即ち、CPU5bは、上記時系列データ(
図25参照)に従って、遊技者Aが移動した遊技機1を直線で結んで行けばよい(例えば
図23における実線の動線)。これにより、特定の遊技者Aが遊技場内において、どの遊技機1を移動したかの動線を得ることができる。尚、
図23中、破線の動線は他の遊戯者のものである。上記CPU5bは動線を含む時系列データをメモリ5dに記憶する。勿論、上記動線は、複数の遊技者の動線を描くことができ、この動線データを収集することにより、遊技場内において、どの遊技機1が人気があるかを、一目で確認することができる。また、多数の遊戯者の動線を確認することができるので、多数の遊技者が通る場所に広告を設ける等、広告を設置する最適位置等をも認識することができる。
【0116】
上記動線データは、上記データ配信コンピュータ7において、Webサーバ5を閲覧することにより、上記データ配信コンピュータ7にて閲覧することができるように構成することができる。これにより、データ配置コンピュータ7にて、当該遊技場において、遊技機1毎の人気、広告の配置場所等の遊技場経営において有用な情報を得ることができる。尚、上記動線データは、Webサーバ5から上記データ配信コンピュータ7に送信可能に構成しても良い。
【0117】
このように、上記Webサーバ5は、上記携帯端末2から上記遊技機特定情報を受信した際、受信した遊技機特定情報と予め記憶していた遊技機特定情報の一致を検出し、同一の遊技機特定情報の記憶エリアに上記遊技機特定情報を受信した日時を記憶することにより(
図13参照)、
図25に示す上記遊技機特定情報の受信に係る時系列データを形成するものであり、上記Webサーバ5は、上記時系列データに基づいて、同一の遊技者の上記遊技場内における動線を認識し(
図23参照)、当該動線を記憶し得るものである。
【0118】
(第4の実施形態)
上記第1の実施形態では、データ配信コンピュータ7にて、各遊技機1毎の統一した基準値として、基礎累積情報12’におけるアウト信号が「10000個」を超えた時点での「累計大当り確率」(スタート信号に対する大当たりの回数)を算出したが、これに加えて、上記ホールコンピュータ4から遊技累積情報を得る過程において、セーフ信号、実入賞信号、確変信号を各々抽出し得るように構成し、上記データ配信コンピュータ7にて、上記基準値と同一の基準値(基礎累積情報12’におけるアウト信号が「10000個」を最初に超えた時点)での上記セーフ信号の累積個数(
図9の記憶エリア12fの値)、上記実入賞信号の累積個数(
図9の記憶エリア12dの値)、上記確変信号の累積回数(
図9の記憶エリア12eの値)(何れも基礎累積情報12’における値)を算出しても良い。
【0119】
データ配信コンピュータ7で算出した、アウト信号が「10000個」を超えた時点での上記ホールコンピュータ4から入力する上記セーフ信号の累積個数、上記実入賞信号の累積個数、上記確変信号の累積回数は、データ配信コンピュータ7からWebサーバ5に送信され、当該Webサーバ5にて遊技機特定情報毎に記憶される。その後、上記Push通知の方法、或いは、携帯端末識別番号を使用した方法にて、遊技者の携帯端末2に送信され、当該携帯端末2にて表示される。
【0120】
即ち、上記データ配信コンピュータ7は、上記ホールコンピュータ4から送られてくる上記遊技信号の内、上記基準値(例えばアウト信号「10000個」)に対応する、戻ってきた遊技媒体の個数を示すセーフ信号の累積個数又は大当りの出易くなる時間帯を示す確変信号の累積回数又は特定の穴に入った遊技媒体の個数を示す実入賞信号の累積個数を抽出し、上記セーフ信号の累積個数又は上記確変信号の累積回数又は上記実入賞信号の累積個数をWebサーバ5に送信し得るように構成する。
【0121】
上記Webサーバ5は上記遊技機特定情報と、それに対応する上記セーフ信号の累積個数又は上記確変信号の累積回数又は上記実入賞信号の累積個数を上記遊技機特定情報に対応してメモリ5dに記憶する。そして、上記携帯端末2は、上記充電期間中に、上記NFC通信部6から受信した上記遊技機特定情報を上記Webサーバ5に自動的に送信し得ると共に、上記無線LAN通信部2bにて上記Webサーバ5又は通知用サーバ5’から当該遊技機特定情報に対応する上記セーフ信号の累積個数又は上記確変信号の累積回数又は上記実入賞信号の累積個数を受信するものであり、かつ上記表示部2dにて受信した上記セーフ信号の累積個数又は上記確変信号の累積回数又は実入賞信号の累積個数を表示する。
【0122】
この場合、遊技者は、仮に上記基準値を公表しているとすれば(特定の遊技者のみに公表することもできる)、セーフ信号の累積個数がアウト信号の基準値(10000個)より多い場合は、「勝」の多い遊技機であること、逆にセーフ信号の累積個数がアウト信号の個数(10000個)より少ない場合は、「負」の多い遊技機であることがわかる。さらに、アウト信号の上記基準値をベースとした実入賞信号の累積個数、確変信号の累積回数を知ることができるので、遊技者としては、各遊技機の可動条件を統一した場合の、さらなる有用な情報を取得することができるものである。
【0123】
本発明は以上のように、遊技者の携帯端末2を遊技機1に対応した非接触充電装置3に置くだけで非接触による充電を行うことができ、しかも、充電期間中に、何ら特別な操作を行うことなく、自己の遊技機1に関する有用な情報(累計大当り確率等)を得ることができる。
【0124】
従って、遊技者は自己の携帯端末2の残充電量を気にすることなく、遊技機1に関するより有用な情報を得ることができ、しかも自己の携帯端末2の充電をも行うことができるので、遊技者を遊技場に誘引する大きな動機につながるものである。
【0125】
また、有利な情報である「累計大当り確率」は、既存の遊技信号(スタート信号と大当り信号)に基づいて算出可能であり、システムの導入も容易に行うことができる。
【0126】
また、累計大当り確率は、他の遊技機1に共通の統一した基準値(打ち込まれた遊技媒体の総数)をベースとしているため、遊技機1の大当りの出易さの目安として非常に有効なものである。
【0127】
また、遊技者は非接触充電期間中に、累計大当り確率だけではなく、例えばセーフ信号の累積値も知ることができるので、例えば、基準値よりセーフ信号の累積値が多い場合は「勝」の多い遊技機である等の有用な情報を非接触充電期間中に得ることができる。
【0128】
また、非接触充電装置3、データ配信コンピュータ7及びサーバコンピュータ(Webサーバ5及び/又は通知用サーバ5’)を設置するだけで既存の遊技場のシステムに大きな変更を加えることなく導入が可能であるため、既存の遊技場システムに容易に導入が可能であり、汎用性の高いシステムを実現したものである。
【0129】
また、上記効果が得られると共に、遊技場内における同一の遊技者の動線を認識することができるため、人気の遊技機、或いは、どの位置に広告を置けば効果的か、等の有用な情報を得ることができる。
【0130】
上記各実施形態では、携帯端末2の充電時に、「遊技機特定情報」の非接触充電装置3から携帯端末2への送信はNFC通信を使用したが、この近距離通信手段はこれに限らず、例えばBluetooth(登録商標)規格の通信によっても実現が可能である。また、携帯端末2は、スマートフォン、携帯電話、通信機能を有するタブレットコンピュータ等が含まれる。
【0131】
また、上記実施形態では遊技機として、スロット付きのパチンコ台の例で説明したが、本発明の遊技機1はこれに限らず、スロットマシン等も含まれる。尚、スロットマシンの場合は、遊技媒体はコインとなる。
【産業上の利用可能性】
【0132】
本発明に係る遊技場における携帯端末充電システムによれば、より多くの遊技者を遊技場に誘引するための大きな動機付を与えるものであり、実用価値の高いものである。
【符号の説明】
【0133】
1 遊技機
2 携帯端末
2a NFC通信部
2b 無線LAN通信部
2d 表示部
2f 受電コイル
2g 受電部
2h 充電部
2i 二次電池
3 非接触充電装置
3d 送電コイル
4 ホールコンピュータ(遊技場内コンピュータ)
5 Webサーバ
5’ 通知用サーバ
6 NFC通信部
7 データ配信コンピュータ
12 LAN
13 インターネット