IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ライブワイヤー イーブイ エルエルシーの特許一覧

特許7358104電気車両のためのアセンブリ構造及び方法
<>
  • 特許-電気車両のためのアセンブリ構造及び方法 図1
  • 特許-電気車両のためのアセンブリ構造及び方法 図2
  • 特許-電気車両のためのアセンブリ構造及び方法 図3
  • 特許-電気車両のためのアセンブリ構造及び方法 図4
  • 特許-電気車両のためのアセンブリ構造及び方法 図5
  • 特許-電気車両のためのアセンブリ構造及び方法 図6
  • 特許-電気車両のためのアセンブリ構造及び方法 図7
  • 特許-電気車両のためのアセンブリ構造及び方法 図8
  • 特許-電気車両のためのアセンブリ構造及び方法 図9
  • 特許-電気車両のためのアセンブリ構造及び方法 図10
  • 特許-電気車両のためのアセンブリ構造及び方法 図11
  • 特許-電気車両のためのアセンブリ構造及び方法 図12
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-29
(45)【発行日】2023-10-10
(54)【発明の名称】電気車両のためのアセンブリ構造及び方法
(51)【国際特許分類】
   B62K 25/20 20060101AFI20231002BHJP
   B62M 7/04 20060101ALI20231002BHJP
   B62M 7/02 20060101ALI20231002BHJP
   B62J 43/16 20200101ALI20231002BHJP
【FI】
B62K25/20
B62M7/04
B62M7/02 C
B62J43/16
【請求項の数】 3
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019138515
(22)【出願日】2019-07-29
(65)【公開番号】P2020019476
(43)【公開日】2020-02-06
【審査請求日】2022-07-27
(31)【優先権主張番号】62/711644
(32)【優先日】2018-07-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】523044769
【氏名又は名称】ライブワイヤー イーブイ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】アンクスト,デイヴィッド アイザック
(72)【発明者】
【氏名】ザッキーウィクズ,カート
(72)【発明者】
【氏名】ハース,ロナルド
(72)【発明者】
【氏名】ディーナー,ブランドン ジェームズ
(72)【発明者】
【氏名】シャーバース,ブライアン エム.
(72)【発明者】
【氏名】クランプ,エリック ジェームズ
(72)【発明者】
【氏名】ヴィジャヤクマール,センティルクマール
【審査官】中島 昭浩
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-016315(JP,A)
【文献】特開2016-203953(JP,A)
【文献】特開2012-158292(JP,A)
【文献】特開2017-065282(JP,A)
【文献】特開2013-018366(JP,A)
【文献】国際公開第2018/087962(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/170306(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62K 25/00 - 25/32
B62M 7/00 - 7/14
B62J 43/00 - 43/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気車両であって、
複数の側面を有するハウジングを含むバッテリであって、前記複数の側面は、後面を含み、該後面は、当該電気車両の前進方向とは反対の側として定められる、バッテリと、
前記バッテリの前記ハウジングに連結される少なくとも1つのフレーム部材を含むフレームと、
前記バッテリの下方に位置付けられるモータ及びギアボックスであって、前記モータは、ハウジングを含む、モータ及びギアボックスと、
ボットシャフトスタックアップアセンブリであって、ピボットシャフト軸に沿って互いに整列させられる、前記フレームの第1及び第2の部分と、それらの間に延びるスイングアームとを含む、ピボットシャフトスタックアップアセンブリと、
前記スイングアームを支持するために前記ピボットシャフト軸に沿って前記ピボットシャフトスタックアップアセンブリを通じて延びるピボットシャフトと、
前記スイングアームに連結される後方ショックを支持するために前記バッテリの前記ハウジングの前記後面からの一体的な延長部として形成されるショックマウントとを含み、
前記バッテリの前記ハウジングは、応力をかけられるシャーシ部材として構成され、前記ショックマウントは、前記後方ショックからの負荷を前記バッテリの前記ハウジングに方向付ける経路を提供する、
電気車両。
【請求項2】
前記バッテリの前記ハウジングは、複数の所定の位置で前記少なくとも1つのフレーム部材に連結され、前記複数の所定の位置の全ては、前記後方ショックからの負荷が前記バッテリの前記ハウジングを通じて前記少なくとも1つのフレーム部材に伝達されるよう、前記ショックマウントから離間する、請求項1に記載の電気車両。
【請求項3】
前記モータの前記ハウジングは、前記モータの前記ハウジングから前記バッテリの前記ハウジングに延び、前記バッテリの前記ハウジングの底面で前記バッテリの前記ハウジング内に嵌入して前記モータの前記ハウジングを前記バッテリの前記ハウジングに対して位置付ける、複数の突起を含む、請求項1に記載の電気車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の参照)
この出願は、2018年7月30日に出願された米国仮特許出願第62/711,644号に対する優先権を主張し、その全文を参照として本明細書に援用する。
【0002】
本発明は、電気車両(electric vehicle)に関し、より具体的には、電気車両のフレーム、バッテリ、及びモータのアセンブリ(組立)に関する。
【発明の概要】
【0003】
本発明は、1つの態様において、ハウジングを有するバッテリを含む電気車両を提供する。ハウジングは、複数の側面を含む。複数の側面は、電気車両の前方進行方向から見て外方を向く側として定められる後面を含む。電気車両は、バッテリハウジングに連結される少なくとも1つのフレーム部材を有するフレームと、バッテリの下方に位置付けられるモータ及びギアボックスとを更に含む。モータは、ハウジングを含む。電気車両は、ピボットシャフト軸に沿って共整列させられるピボットシャフトスタックアップアセンブリを更に含む。ピボットシャフトスタックアップアセンブリは、フレームの第1及び第2の部分と、それらの間に延びるスイングアームとを含む。スイングアームを支持するために、ピボットシャフトが、ピボットシャフト軸に沿ってピボットシャフトスタックアップアセンブリを通じて延びる。スイングアームに連結される後方ショックを支持するために、ショックマウントが、バッテリハウジングの後面からの一体的な延長部として形成される。バッテリハウジングは、応力をかけられるシャーシ部材として構成され、ショックマウントは、後方ショックからの負荷をバッテリハウジングに方向付ける経路を提供する。
【0004】
本発明は、他の態様において、バッテリを少なくとも部分的に取り囲むハウジングを有するバッテリを含む電気車両を提供する。バッテリハウジングは、底面を含み、第1の突起が、バッテリハウジングから延びる。電気車両は、長手軸を定める出力部を有するモータを更に含む。モータのハウジングが、ハウジングからバッテリに向かって延びる第2の突起を含む。長手軸は、電気車両の前後方向に平行である。第1の突起は、バッテリハウジングが前後方向における所定の固定的な位置でモータハウジング上に自動的に配置されるように、組立中に第2の突起と係合する。
【0005】
本発明は、更に他の態様において、バッテリを少なくとも部分的に取り囲むハウジングを有するバッテリを含む電気車両を提供する。バッテリハウジングは、底面と、バッテリハウジングから延びる第1の突起とを含む。電気車両は、長手軸を定める出力部を有するモータを更に含む。モータのハウジングが、ハウジングからバッテリに向かって延びる第2の突起を含む。止めネジが、第1の突起と第2の突起との間に形成されるジョイント(接合部)(継手)(joints)に位置付けられる。ファスナが、長手軸に対して垂直なファスナ軸に沿って第1の突起及び第2の突起を通じて挿入可能である。長手軸は、電気車両の前後方向に平行であり、ファスナ軸は、電気車両の左右方向を定める。止めネジは、左右方向におけるモータハウジングの幅に対するバッテリハウジングの幅を調整するために調整可能な許容差調整機構を提供する。許容差調整機構は、ファスナのファスナトルクから分離される。
【0006】
本発明は、更に他の態様において、電気車両のアセンブリの方法を提供する。方法は、電気車両を提供するステップを含み、電気車両は、ハウジングを有するバッテリ、第1及び第2の側方部分と中間部分とを含むフレーム、バッテリの下方に位置付けられるモータ及びギアボックス、並びにピボットシャフトと、アイドラスプロケットと、アイドラブラケットと、スイングアームとを有する、ピボットシャフトアセンブリを含む。第1のステップにおいて、方法は、バッテリハウジングの周りにフレームを位置付け、側方部分の少なくとも一方をバッテリハウジングに固定する(fastening)ことによって、フレームをバッテリハウジングに緩く連結することを含む。第2のステップにおいて、方法は、第1のステップの後に、第1及び第2の側方部分と中間部分との間の接続部を締め付ける(tightening)ことを含む。第3のステップにおいて、方法は、第2のステップの後に、アイドラスプロケット、アイドラブラケット、スイングアーム、並びにフレームの第1及び第2の側方部分の各々の側方部分の端を通じて、ピボットシャフトを装着することを含む。第4のステップにおいて、方法は、第3のステップの後に、フレームとバッテリハウジングとの間の連結を締め付けることを含む。
【0007】
本発明の他の構成及び態様は、詳細な記述及び添付の図面の考察によって明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】フレームと、バッテリハウジングと、モータハウジングと、ピボットシャフトアセンブリとを含む、電気車両サブアセンブリの一部分の斜視図である。
【0009】
図2図1のバッテリハウジングと、モータハウジングと、ピボットシャフトアセンブリとの間の接続の拡大斜視図である。
【0010】
図3】電気車両サブアセンブリの前側におけるバッテリハウジングとモータハウジングとの間の接続の断面図である。
【0011】
図4】電気車両サブアセンブリの後側におけるバッテリハウジングとモータハウジングとの間の接続の断面図である。
【0012】
図5】電気車両サブアセンブリの前側におけるバッテリハウジングとモータハウジングとの間の接続の断面図である。
【0013】
図6】電気車両サブアセンブリの後側におけるバッテリハウジングとモータハウジングとの間の接続の断面図である。
【0014】
図7図1のフレームの斜視図である。
【0015】
図8図7のフレームの分解図である。
【0016】
図9図1のバッテリハウジングの側面図である。
【0017】
図10図1のバッテリハウジングの後方に位置付けられたショックマウントの斜視図である。
【0018】
図11図1のピボットシャフトアセンブリの断面図である。
【0019】
図12】電気車両の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明のあらゆる実施形態を詳細に説明する前に、本発明は、その適用において、以下の記述に記載し或いは以下の図面に例示する構成要素の構造の詳細及び配置に限定されないことが理解されるべきである。本発明は、他の実施形態が可能であり、様々な方法で実行又は実施されることができる。また、本明細書において使用する表現及び用語は、記述の目的のためのものであり、限定的であると考えられてならないことが理解されるべきである。
【0021】
図1は、図12に完全に示す電気車両10(electric vehicle)の一部分を例示している。例示の構造では(例えば、ストラドルシート13(straddle seat)と、フォーク16によって支持され、ハンドルバー17によって操縦可能である、単一の前輪15と、前輪15と整列させられ、後方スイングアーム102(rear swing arm)によって支持される、単一の後輪19とを有する)オートバイである、電気車両10は、バッテリハウジング14と、バッテリハウジング14の下方に位置付けられるモータハウジング18と、バッテリハウジング14を部分的に取り囲むフレーム22とを含む。電気車両10は、ピボットシャフトアセンブリ又はスタックアップ26(積層体)(stack-up)を更に含む。バッテリハウジング14、モータハウジング18、フレーム22、及びピボットシャフトスタックアップ26は、全て、電気車両10の少なくともサブアセンブリを形成する構成要素である。本明細書では、オートバイとして例示されているが、本開示の態様は、自動車、全地形車両、及び同等物のような、他の電気車両で使用されてよい。
【0022】
図1及び図9を参照すると、バッテリハウジング14は、ケースを形成する複数の部分34、38を含む。例示のバッテリハウジング14は、主部分34(main portion)と、主部分34の端に隣接して位置付けられる頂部分38(top portion)とを含む。他の実施形態において、バッテリハウジング14は、一体成形品(single piece)によって形成されてよい。主部分34及び頂部分38は、バッテリハウジング14の複数の側面42A~42F(sides)を定める。例示の実施形態において、バッテリハウジング14は、頂面42A(top side)(即ち、頂部分38)と、頂面42Aの反対側の底面42B(bottom side)と、頂面42Aと底面42Bとの間に延びる第1及び第2の横方向面42C、42D(lateral sides)と、頂面42Aと底面42Bとの間に延びる前面42E(front side)及び後面42F(rear side)とを含む(図1には、頂面42A、第1の横方向面42C、及び前面42Eのみが示されている)。更に、例示のバッテリハウジング14は、主部分34の後面42Fに固定される後方部分46(rear portion)(図9)を含む。頂部分38及び後方部分46は、例えば、ファスナ(例えば、ネジ48)によって、主部分34に固定されてよい。バッテリハウジング14は、電気車両10に電力を供給するための電気バッテリ(例えば、リチウムイオンなど)を受け入れるように構成される。バッテリハウジング14は、バッテリを少なくとも部分的に取り囲むように構成される。
【0023】
図1及び図2を参照すると、モータハウジング18は、バッテリハウジング14の底面42Bの下方に位置付けられている。モータハウジング18は、第1の端50Aと、第2の反対側の端50Bとを含む。モータハウジング18は、バッテリによって供給される電力を受け取る電気モータを受け入れる。幾つかの実施形態において、電気モータは、AC電気モータである。モータの回転出力(図示せず)は、第1の端50Aと第2の端50Bとの間に延びる。回転出力は、電気車両10の長手軸54を定める。よって、長手軸54は、バッテリハウジング14の前面42E及び後面42Fの一方又は両方を越えて延びるものとして更に定められてよい。長手軸54は、電気車両の前後方向に(即ち、平行に)延びる。以下で更に議論するように、モータハウジング18は、フレーム22に直接的に取り付けられるのでなく、むしろフレーム22と共に応力をかけられる部材(stressed member)として作用するバッテリハウジング14のような1以上(1つ又はそれよりも多く)の構成要素を通じてフレーム22に間接的に取り付けられてよい。よって、電気車両10は、構成要素間の多数のジョイント(接合部)(継手)(joints)を締め付ける(tightening)間に構成要素内に過度の応力を引き起こさずに、シャーシに対するバッテリハウジング14及びモータハウジング18の適切な向きを保証するために、特殊化されたアセンブリ構成及びプロセスを含むことができる。
【0024】
例示の実施形態では、インバータ/コントローラハウジング58(図2)が、モータハウジング18の第1の端50Aに隣接して位置付けられ、ギアボックスハウジング62が、モータハウジング18の第2の端50Bに隣接して位置付けられる。インバータ/コントローラハウジング58及びギアボックスハウジング62は、それぞれ、バッテリハウジング14の下方にある。インバータ/コントローラハウジング58は、バッテリによって生成されるDC電流をモータに電力供給するためのAC電流に変換するためのインバータを受け入れるように構成される。加えて、インバータ/コントローラハウジング58は、バッテリ及びモータの動作を制御するコントローラ(図示せず)を含む。ギアボックスハウジング62は、ギアボックスを受け入れるように構成される。ギアボックスは、回転出力を(例えば、ベベルギアセットによって90度)再配向することができ、且つ/或いはドライブトレイン要素(例えば、ベルト又はチェーンのためのスプロケット、シャフト、ギアなど)を介して電気車両10の後輪を駆動するためのモータの回転出力からの(トルクの相反減少又は増加(reciprocal decrease or increase)を伴う)回転出力速度の増加又は減少を提供することができる。
【0025】
図1及び図7を参照すると、フレーム22は、複数の部分70A~70Cを含む。例示の実施形態において、フレーム22は、第1の側方部分70A(first side portion)と、第2の側方部分70B(second side portion)と、操縦ヘッドを形成する中間部分70Cとを含む。他の実施形態において、フレーム22は、1以上の部分を含んでよい。第1及び第2の側方部分70A、70Bは、それぞれ、バッテリハウジング14の第1及び第2の側面42C、42Dに位置付けられている。中間部分70Cは、長手軸54に沿ってバッテリハウジング14の前面42Eの前方に位置付けられている。中間部分70Cは、第1及び第2の側方部分70A、70Bの前方端部分74(front end portions)の間に固定可能に連結されている。例示の中間部分70Cは、バッテリハウジング14の頂面42Aに近接して位置付けられている。更に、第1及び第2の側方部分70A、70Bは、それぞれの前方端部分74からそれぞれの後方端部分78(rear end portions)まで延びている。例示の実施形態において、後方端部分78は、それぞれ、長手軸54に沿ってバッテリハウジング14の後側42Fを越えて延びている。加えて、例示の後方端部分78は、バッテリハウジング14の底面42Bに近接して位置付けられている。
【0026】
図11を参照すると、ピボットシャフトスタックアップ26は、スイングアーム102をフレーム22に取り付けるピボットシャフト82を受け入れるためにピボットシャフト軸84に沿って共整列させられる(co-aligned)複数の構成要素を含む。ピボットシャフトスタックアップ26の中には、フレームの側方部分70A、70Bと、それらの間のスイングアーム102と、スイングアーム102の右側と右側フレーム側方部分70Aの内側(左側)との間に位置付けられるアイドラブラケット86(idler bracket)とがある。例示のアイドラブラケット86は、ピボットシャフト82とギアボックスハウジング62との間に延びている。具体的には、アイドラブラケット86の第1の区画90が、ギアボックスハウジング62(図2)と共に組み立てられ、アイドラブラケット86の第2の区画94が、第1の区画90からフレーム22の第1の側方部分70Aの後方端部分78に向かって延びている(図11)。ピボットシャフト82は、アイドラブラケット86及びフレーム22及びの後方端部分78の各々を通じて延びている。アイドラブラケット86は、モータからフレーム22へのモータトルク伝達支持を提供するために、ピボットシャフトスタックアップ26に含められる。加えて、ピボットシャフトスタックアップ26に含められるアイドラブラケット86は、電気車両サブアセンブリに剛性を提供する。特に図11を参照すると、ピボットシャフトスタックアップ26は、アイドラスプロケット98を更に含む。例示のアイドラスプロケット98は、アイドラブラケット86の第2の区画94と第1のフレーム側方部分70Aの後方端部分78との間に位置付けられている。図11に示すように、スイングアーム102は、アイドラブラケット86の第2の区画94と第2の側方部分70Bの後方端部分78との間に位置付けられている。スイングアーム102及びスプロケット98は、それぞれのベアリング106を含む。加えて、例示のスイングアーム102は、スペーサを含む。他の実施形態において、ピボットシャフトスタックアップ26は、他の構成を有してよい。
【0027】
図9図10を参照すると、電気車両サブアセンブリは、ショックマウント110(衝撃マウント)(shock mount)を含む。ショックマウント110は、スイングアーム102に連結される後方ショック112を支持するように構成される。例示のショックマウント110は、バッテリハウジング14の後方部分46によって形成される。具体的には、ショックマウント110は、バッテリハウジング14(例えば、後側46)と一体化される。換言すれば、ショックマウント110は、バッテリハウジング14の後側42Fからの一体的な延長として形成される。これは電気車両10の質量を減少させることがある追加的なアセンブリ部品を排除することがある。更に、ショックマウント110は、負荷(荷重)(load)をバッテリハウジング14に向ける経路を提供する。引き続き、負荷は、バッテリハウジング14に連結されるフレーム22に向けられてよい。よって、ショックマウント110は、車両の動作中にバッテリハウジング14からフレーム22に負荷を向けるように構成されることができる。
【0028】
以下の段落は、電気車両10のアセンブリ(組立)に関し、特に、バッテリハウジング14とモータハウジング18との相互のアセンブリを容易にするバッテリハウジング18及びモータハウジング19の構成に関する。
【0029】
図2図5及び図6を参照すると、バッテリハウジング14は、複数の突起120A~120B、124A~124Bを含む。例示のバッテリハウジング14は、複数の第1の突起120A~120Bと、底面42Bから延びる複数の第2の突起124A~124Bとを含む(図2には、突起120A~120Bの第1のセットのみが示されている)。複数の第1及び第2の突起120A~120B、124A~124Bは、それぞれ、バッテリハウジング14の第1及び第2の横方向面42C、42Dに隣接して位置付けられている。各突起120A-B、124A-Bは、フランジを形成する。例示の実施形態において、バッテリハウジング14は、前側42Eに隣接して(即ち、より近接して)位置付けられる2つの前方フランジ120A、124Aと、後側42Fに隣接して位置付けられる2つの後方フランジ120B、124Bとを含む。
【0030】
図5図6を参照すると、各突起120A~124B、124A~124Bは、第1及び第2の側面42C、42Dに環状部分128を含む。開口132、132Aが、各環状部分128を通じて延びている。開口132、132Aの一部又は全部は、ファスナ(例えば、ボルト136A、136B)を受けるネジ山168を含んでよい。例えば、(図5の左側に示す)前方左側環状部分128の開口132Aは、ファスナ136Aを受けるネジ山168を含む。図3図4を参照すると、各突起120A~124B、124A~124Bは、長手軸54に対して垂直な方向において環状部分128から延びるチャネル140を定める。例示のチャネル140は、それぞれ、前方又は後方フランジ120A、124Aの一方から前方又は後方フランジ120B、124Bの他方に向かって延びている。例えば、図3に示すように、バッテリハウジング14の第1の側面42Cにある前方フランジ120Aのチャネル140は、バッテリハウジング14の第2の側面42Dにある他方の前方フランジ124Aに向かって延びている。
【0031】
図3図6を参照すると、モータハウジング18は、複数の第3の突起144A~144Cを含む。例示の実施形態において、モータハウジングは、モータハウジング18の頂部148からバッテリハウジング14に向かって延びる3つの突起144A~144Cを含む。他の実施形態において、モータハウジング18は、1以上の突起を含んでよい。各突起144A-Cは、マウントを形成する。例示のモータハウジング18は、モータハウジング18の第1の端50Aに隣接する前方マウント144Aと、モータハウジング18の第2の端50Bに隣接する2つの後方マウント144B、144Cと、バッテリハウジング14の第1の側面42C-42Dとを含む。更に、前方マウント144Aは、長手軸54に対して垂直な方向においてモータハウジング18の幅に沿って延びており、後方マウントは、部分的にその幅に沿ってのみ延びている。
【0032】
図3図4を参照すると、複数の第1及び第2の突起120A~120B、124A~124Bは、複数の第3の突起144A~144Cと係合可能である。換言すれば、複数の第1及び第2の突起120A~120B、124A~124Bは、複数の第3の突起144A~144Cに取り付け可能である。具体的には、前方マウント144A~144C及び後方マウント144Cは、それぞれ、前方及び後方フランジ120A~120B、124A~120のそれぞれのチャネル140と共に受け入れ可能である。例えば、図3に示すように、バッテリハウジング14の第1の側面42Cにある前方フランジ120Aのチャネル140は、モータハウジング14にある後方マウント144Aの一部分を受け入れる。図4に示すように、バッテリハウジング14の第1の側面42Cにある後方フランジ120Bのチャネル140は、モータハウジング18にある後方マウント144B、144Cのうちの一方の後方マウントの一部分を受け入れる。従って、それぞれのマウント144A~144C並びに第1及び第2の突起120A~120B、124A124Bのチャネル140は、バッテリハウジング14とモータハウジング18との間のジョイントを形成する。
【0033】
複数の第1、第2、及び第3の突起120A-B、124A-B、144A-Cは、前後方向における所定の固定的な位置においてバッテリハウジング14をモータハウジング18上に自動的に配置するように成形される。具体的には、前方及び後方マウント144A~144Cは、突出形状を受ける相補的な形状を有するそれぞれのチャネル140内に受け入れられる突出形状を形成する。例えば、図3に示すように、前方マウント144Aは、テーパ状の断面形状を有し、前方フランジ120A、124Aの各々(即ち、複数の第1及び第2の突起の各突起々の一方)は、前方マウント144Aを受ける相補的な形状を有する。より具体的には、前方マウント144Aは、切頭ピラミッド(truncated pyramid)の断面形状を有する。図4に示すように、後方マウント144B、144Cの一方は、概ね長方形の断面形状を有し、後方フランジ120B、124Bは、それぞれの後方マウント144B、144Cを受ける相補的な形状を有する。より具体的には、後方マウント144Bは、平行である2つの対向する側面を含む線形側面を有する断面形状を有する。頂側である追加的な側面は、それに対して垂直な2つの対向する側面の間に延びている。丸みを帯びた隅は、隣接する各ペアを接続する。他の実施形態において、前方マウント144A~144Cは、同じ又は異なる形状を有してよい。更に、他の実施形態において、前方及び後方フロントマウント144A、144B、144Cは、受け入れる相補的な形状(即ち、チャネル)を含んでよく、第1及び第2の突起120A~120B、124A~124Bは、それぞれ、それぞれのチャネル内で受け入れ可能な相補的な突出形状を有する。
【0034】
バッテリハウジング14は、モータハウジング18の上に位置付けられる(即ち、垂直方向に下げられる)。第1及び第2の突起120A-B、124A-B、及びマウント144A-144Cは、前後方向に沿う所定の固定的な位置でモータハウジング18上にバッテリハウジング14を配置する。例えば、図1に示すように、バッテリハウジング14の前面42Eは、長手軸54に沿ってインバータ/コントローラハウジング58の端を越えて延び、バッテリハウジング14の後面42Fは、ギアボックスハウジング62の端と整列する。マウント144A-144Cは、記載し且つ図示したようなバッテリハウジング14とモータハウジング18との間の所望の整列が達成されるように、バッテリハウジング14がモータハウジング18上に下げられるときに、第1及び第2の突起120A-B、124A-Bのそれぞれのチャネル140に受け入れられる。バッテリハウジング14は、バッテリハウジング14がモータハウジング18によって支持されるように、モータハウジング18の上に位置する。他の実施形態において、バッテリハウジング14は、前後方向に沿う他の所定の固定的な位置に位置付けられてよい。例えば、バッテリハウジング14の前面42Eは、インバータ/コントローラハウジング58の端と整列させられてよい。モータハウジング18上のバッテリハウジング14の位置決めは、如何なるファスナ取付けにも先立って、バッテリハウジング14の底にあるそれぞれのチャネル140内に受け入れられる前方及び後方マウント144A~144Cを経由して、それらの間のおおよその左右位置決め(side-to-side positioning)を自動的に設定する。しかしながら、この相対的な横対横の位置決めは、以下に更に詳細に記載するように調整可能である。
【0035】
より具体的には、電気車両10のアセンブリの間、バッテリハウジング14とモータハウジング18とを互いに連結するときに、バッテリハウジング14とモータハウジング18との間の移動又は自由度は、第1及び第2の突起120A-120B、124A-124Bがマウント144A-144Cを受けるときに、前後方向において制限される。バッテリハウジング14は、垂直方向及び前後方向の両方に対して垂直な左右方向(side-to-side direction)(即ち、電気車両10の幅)において、モータハウジング18のマウント144A~144Cに沿って依然として移動することができる。
【0036】
図5図6を参照すると、第1及び第2の突起120A~120B、124A~124Bの各々の突起の環状部分128は、バッテリハウジング14がモータハウジング18上に位置付けられるときに、それぞれの第3の突起144A~144C(即ち、前方及び後方マウントの端)に隣接する。前方(図5)において、環状部分128の開口132、132Aは、前方マウント144Aを通じて延びる開口156Aと整列する。後方(図6)において、環状部分128の開口132は、それぞれの後方マウント144B、144Cの開口156Bと整列する。1つのボルト136Aが、前方取付け(front mounting)において、それぞれの開口132、132A、156Aを通じて延びるように位置付けられ、2つの個々のボルト136Bが、後方取付け(rear mounting)の左側面及び右側面の各々において、それぞれの開口132、156Bを通じて延びるように位置付けられる。ボルト136A、136Bがひとたび取り付けられると、垂直方向におけるバッテリハウジング14とモータハウジング18との間の移動の自由が除去される。しかしながら、以下に記載するように、左右方向の微調整が依然として可能である。
【0037】
図5図6を引き続き参照すると、突起124A、124Bの各々は、止めネジ164を含む。例示の実施形態において、前方及び後方フランジ124A、124Bの各々は、バッテリハウジング14の第2の側面42D(即ち、複数の第2の突起)にあり、止めネジ164を含む。具体的には、止めネジ164は、それぞれの突起124、124Bのそれぞれの環状部分128内に位置付けられる。よって、各止めネジ164は、突起124A、124Bのそれぞれの環状部分128の一部分を形成する。更に、止めネジ164は、止めネジ164がそれぞれの環状部分128内のネジ山に沿って回転するように構成されるように、突起124A、124Bのそれぞれの環状部分128内に螺入される。止めネジ164は、それぞれのボルト136A、136Bがそこを通じて延びるように、環状又は中空である。更に、止めネジ164の内面にはネジ山が付けられない。代替的に、他の実施形態では、止めネジ164のうちの1以上をモータハウジング18の(複数の)マウント144A~144C内に配置することができる。いずれの場合においても、止めネジ164は、それぞれの突起120A~120B、124A~124B、144A~14Cにおいて、バッテリハウジング14とモータハウジング18との間に形成されるジョイントに位置付けられる。
【0038】
例示の実施形態において、ボルト136A、136Bは、バッテリハウジング14とモータハウジング18とを互いに連結するために、それぞれの開口156A、156B内に位置付けられる。例えば、図5に示すように、前方ボルト136Aは、止めネジ164、前方フランジ124Aの環状部分128、及び前方マウント144Aの開口156Aを通じて挿入され、第1の側面42Cに位置付けられる前方フランジ120Aの開口132A内に螺入される。よって、開口156Aは、ボルト136Aのためのクリアランスを備える貫通孔である。しかしながら、モータハウジング18の開口156B内に螺入される後方ボルト136Bのための構成のような、他の構成も任意である。具体的には、図6に示すように、各開口156Bは、それぞれのボルト136Bが環状部分128の開口132を通じて延び、それぞれの開口156Bのネジ山158と係合するように、ネジ山158を含む。更に、後方ボルト136Bのうちの1つは、図6に示すように、(例えば、後方右側環状部分128上で)止めネジ164を貫通して延びる。前方及び後方接続部の両方のために例示の前方又は後方ボルト構成のいずれかを使用することも考慮されるように、他の構造では前方及び後方接続部のためのボルト構成を逆にすることができる。ボルト136A、136Bは、前方及び後方ファスナ軸160F、160Rに沿って延び、前方及び後方ファスナ軸は、例示のように、それぞれ、長手軸54に対して垂直である。軸160F、160Rは、それぞれ、ボルト136A、136Bの長手の挿入又はアセンブリ方向を定める。ファスナ軸160F、160Rは、電気車両10の左右方向を定めるように延びる。
【0039】
バッテリハウジング14とモータハウジング18との間の相対的な位置決めは、左右方向において調整可能である。具体的には、止めネジ164は、左右方向に沿うモータハウジング18に対するバッテリハウジング14の位置を調整するために、ファスナ136A、136Bのファスナトルクと別個に調整可能な許容差調整機構を提供する。止めネジ164の回転は、ファスナ軸160に沿って環状部分128内の止めネジ164(即ち、それぞれのモータハウジングマウント144A~144Cと係合するその端面)の位置を調整する。許容差調整機構は、第1、第2、及び第3の突起120A~120B、124A~124B、144A~14Cを通じるボルト136A、136Bの最終締付けに先立ち、バッテリハウジング14がモータハウジング18上にひとたび位置付けられると、バッテリハウジング14とモータハウジング18との間の整列を調整するために使用されてよい。換言すれば、バッテリハウジング14とモータハウジング18との間の整列は、バッテリハウジング14とモータハウジング18との間の接続部を締め付けるためにトルクがボルト136A、136Bに加えられる前に、止めネジ164によって左右方向に沿って調整されてよい。
【0040】
具体的には、止めネジ164は、それぞれの前方及び後方チャネル140の幅W1、W2の幅が、それぞれ、前方マウント144Aによって定められる幅及び後方マウント144B、144Cの外縁によって定められる幅と整合することを可能にする。別の言い方をすれば、止めねじ164は、チャネル140の各チャネルの一端を形成する止めねじ164の内側横方向面を左右方向に沿って移動させることによって、それぞれのチャネル140の有効幅W1、W2を変化させる。よって、バッテリハウジング14は、左右方向においてモータハウジング18の幅を整合させるよう調整される幅方向クリアランスを備えて製造されることができる。具体的には、バッテリハウジング14は、ボルト136A、136Bにトルクを与えた後に突起120A~120B、124A~124Bに応力を加えたり或いは曲げたりすることを必要とせずに、過大サイズのチャネル140を用いて製造されることができる。例示の実施形態において、第2の側面42Dにある突起124A、124Bは、それぞれ、止めネジ164が共に(例えば、同じ回転数で)調整されるような止めネジ164を含む。これはバッテリハウジング14を左右方向に沿ってシフトさせる。よって、許容差調整機構は、左右方向におけるバッテリハウジング14とモータハウジング18との間の自由度を制限する。更に、バッテリハウジング14は、モータハウジング18上に最初に位置付けられるときに、長手軸54に対する横方向の傾斜角を形成することがある。止めネジ164の一方又は両方は、所望の傾斜角(例えば、ゼロ度)を設定するために(例えば、異なる回転数によって)調整されてよい。
【0041】
例示の実施形態において、バッテリハウジング14がモータハウジング18上にひとたび位置付けられると、後方ボルト136Bは、それぞれの環状部分128を通じて挿入され、それぞれの後方マウント144B、144Cによって定められる開口156B内に螺入される。第2の側面42Dにある前方及び後方フランジ124A、124Bの止めネジ164は、バッテリハウジング14を電気車両10の側面(例えば、右側面42D)に向かって左右方向に引っ張るように調整される(例えば、締め付けられる)。これは、バッテリハウジング14とモータハウジング18との間の接続部又はジョイントにおける側方間の間隙(side-to-side gap)又は端遊び(end play)を減少又は排除することがある。これは、モータハウジング18の機械加工面171(即ち、機械加工されたモータパッド)を、バッテリハウジング14とモータハウジング18との間の整列を設定するように構成されるバッテリハウジング14の第1の側面42Cにあるバッテリハウジング14の機械加工面172(即ち、機械加工されたマウントラグ)に整列させることもある。最後に、ボルト136Aは、第1の側面42Cにある前方フランジ124Aを通じて、前方マウント144A及び第2の側面42Dにある前方フランジ124A内に挿入される。ボルト136Aは、バッテリハウジング14とモータハウジング18との間の連結を完了するよう、トルクを与えられる。
【0042】
第1、第2、及び第3の突起120A-B、124A-B、144A-C、並びに止めネジ164は、バッテリハウジング14とモータハウジング18との間の許容差変動を管理するように構成される。加えて、第1、第2、及び第3の突起120A~120B、124A~124B、144A~14C、並びに止めネジ164は、ボルト136A、136Bが装着されるに先立って、バッテリハウジング14とモータハウジング18との間の取付けスタックアップにおける間隙を排除するように構成される。これはバッテリハウジング14内のアセンブリ応力の排除をもたらすことがある。止めネジ164は、バッテリハウジング14内に予め装着されてよい。
【0043】
以下の段落は、電気車両10のアセンブリに関し、特に、バッテリハウジング14、フレーム22、及びピボットシャフトスタックアップ26の相互のアセンブリを容易にするバッテリハウジング14及びフレーム22の構成に関する。
【0044】
図7図8を参照すると、フレーム22の中間部分70Cは、第1及び第2の側方部分70A、70Bの前方端部分74に連結されている。中間部分70Cを第1及び第2の側方部分70A、70Bに連結するために、ボルト174のようなファスナが使用される。中間部分70Cと第1及び第2の側方部分70A、70Bとの間の接続が形成されるまで、トルクがファスナ174に加えられてよい。
【0045】
図1図8、及び図9を参照すると、フレーム22は、バッテリハウジング14に連結されている。具体的には、バッテリハウジング14の第1及び第2の側面42C、42Dの各々は、孔176A~176Cを定める(図9)。例示の実施形態では、3つの孔176A~176Cを含む第1の側面42Cのみが示されている。第1の孔176Aが、前面42Eに隣接して並びに頂面42Aに隣接して位置付けられている。第2及び第3の孔176B、176Cが、それぞれ、後面42Fに隣接して並びに頂面42A及び底面42Bに隣接して位置付けられている。フレーム22の第1及び第2の側方部分70A、70Bは、例えば、孔176A~176Cに挿入可能なファスナ(例えば、ボルト180、図1)によって、バッテリハウジング14の第1及び第2の側面42C、42Dにそれぞれ確実に取り付け可能である。
【0046】
動作中、第1のステップにおいて、インバータ/コントローラハウジング58及びギアボックスハウジング62は、モータハウジング18の各端50A、50Bに位置付けられる。バッテリハウジング14は、モータハウジング18上に下げられる。複数の第1及び第2の突起120A~120B、124A~124Bは、前後方向における所定の固定的な位置で、バッテリハウジング14をモータハウジング18の複数の第3の突起144A~144C上に自動的に配置する。引き続き、ボルト136Bが、後方フランジ120B、124B及びマウント144B、144C内に挿入される。第2の側面42Dにある止めネジ164は、左右方向におけるモータハウジング18上のバッテリハウジング14の位置を調整するよう、内又は外にネジ込まれる(threaded in or out)。ボルト136Aは、バッテリハウジング14とモータハウジング18との間の連結が完了するように、前方マウント144A内に挿入される。
【0047】
第2のステップにおいて、バッテリハウジング14とモータハウジング18との間の連結がひとたび設定されると、アイドラブラケット86は、ギアボックスハウジング62に緩く組み付けられる(assembled)。これは、フレーム22がバッテリハウジング14に組み付けられた後に、ピボットシャフト82がピボットシャフトスタックアップ26を通じて整列するのを確実にすることがある。
【0048】
第3のステップにおいて、フレーム22(即ち、第1の側方部分70A、第2の側方部分70B、及び中間部分70C)は、バッテリハウジング14の周りに位置付けられる。引き続き、フレーム22は、ファスナ180を完全に締め付けることなく、ファスナ180を用いて第1及び第2の側方部分70A、70Bをバッテリハウジング14に固定する(fastening)ことによって、バッテリハウジング14に緩く連結される。具体的には、ファスナ180は、それぞれの孔176A~176C内のそれらの完全深度又は最終トルクには組み付けられない。よって、接続部は、フレーム22とバッテリハウジング14との間で完全には締め付けられない。中間部分70Cは、フレーム22がバッテリハウジング14の周りに位置付けられる前に、第1及び第2の側方部分70A、70Bに少なくとも部分的に連結される。
【0049】
第4のステップにおいて、第1及び第2の側方部分70A、70Bと中間部分70Cとの間の接続部は、ファスナ174を締め付けることによって締め付けられる。これは操縦システム(例えば、バッテリハウジング14に対する操縦ヘッド)の整列を設定する。
【0050】
第5のステップにおいて、ピボットシャフトスタックアップ26は、バッテリハウジング14の後面42Fに隣接して位置付けられる。引き続き、ピボットシャフト82は、ピボットシャフトスタックアップ26を通じて挿入される。具体的には、ピボットシャフト82は、アイドラスプロケット98、アイドラブラケット86、スイングアーム102、及びフレーム22の第1及び第2の側方部分70A、70Bの各々の側方部分の後方端部分78を通じて装着される。これは、フレーム22の第1及び第2の側方部分70A、70Bをギアボックスハウジング62に、よって、モータハウジング18に整列させることによって、電気車両10のフレーム整列を設定する。
【0051】
第6のステップにおいて、フレーム22とバッテリハウジング14との間の連結は、ボルト180に更なるトルクを加えることによって締め付けられる。例えば、トルクは、所定の最終アセンブリトルクを達成するために、ツールによって、前もって緩く装着されたボルト180に加えられる。これは、(少なくとも例示のようなモータ及びギアボックスを含む)電気車両パワートレイン(powertrain)及びバッテリハウジング14の前もって固定されたサブアセンブリに対する、フレーム22を含むシャーシ間の整列を設定する。
【0052】
電気車両10の異なる整列の設定は、電気車両10のアセンブリを容易にする。更に、記載したアセンブリは、モータハウジング18、フレーム22、及びピボットシャフトスタックアップ26の各々がバッテリハウジング14に対して整列される、応力をかけられるシャーシ部材(stressed chassis member)として、バッテリハウジング14を使用することによって、電気車両10の質量及びシャーシ幅を最小限に抑えることがある。よって、電気車両10の動作中に生成される負荷は、電気車両10全体に亘って所望の経路に沿って分散される。加えて、記載したアセンブリは、電気車両構造全体についての有益な剛性対重量比(stiffness to weight ratio)を提供する。これは車両のハンドリング性能の向上を可能にすることがある。
【0053】
特定の好ましい実施形態を参照して本発明を詳細に記載したが、変形及び修正が、記載した本発明の1以上の独立した態様の範囲及び精神内にある。
【0054】
本発明の様々な構成及び利点は、後続の特許請求の範囲に示されている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12