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特許7358257制御プログラム生成装置、制御プログラム生成方法、ロール・ツー・ロール搬送システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-29
(45)【発行日】2023-10-10
(54)【発明の名称】制御プログラム生成装置、制御プログラム生成方法、ロール・ツー・ロール搬送システム
(51)【国際特許分類】
   G05B 13/04 20060101AFI20231002BHJP
   B65H 23/188 20060101ALI20231002BHJP
【FI】
G05B13/04
B65H23/188
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020011870
(22)【出願日】2020-01-28
(65)【公開番号】P2021117831
(43)【公開日】2021-08-10
【審査請求日】2022-08-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000002107
【氏名又は名称】住友重機械工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(74)【代理人】
【識別番号】100116274
【弁理士】
【氏名又は名称】富所 輝観夫
(72)【発明者】
【氏名】平山 大介
【審査官】藤崎 詔夫
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-164751(JP,A)
【文献】特開2019-133212(JP,A)
【文献】韓国登録特許第10-1203162(KR,B1)
【文献】特開2009-048396(JP,A)
【文献】特開2018-079590(JP,A)
【文献】特開2000-081906(JP,A)
【文献】特開2017-170724(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05B 13/04
B65H 23/188
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロール・ツー・ロール搬送システムの制御プログラム生成装置であって、
ロール・ツー・ロール搬送システムを構成する複数のユニット毎にオン又はオフを切り替えさせる作動設定領域、
オンにされた前記ユニットの制御形態を選択させる制御形態選択領域、及び
選択された制御形態に応じた設定値を入力させる設定値入力領域を、モニタに表示させるモニタ制御部と、
前記作動設定領域でオンにされたユニット、前記制御形態選択領域で選択された制御形態、及び前記設定値入力領域に入力された前記設定値に基づく仮想モデルを生成するモデル生成部とを備え、
生成された前記仮想モデルに対して、張力のフィードバック値、ウェブの送り速度、各ローラの搬送速度の少なくとも一つを指定することによって、制御プログラムを生成する制御プログラム生成装置。
【請求項2】
ロール・ツー・ロール搬送システムの制御プログラム生成装置であって、
ロール・ツー・ロール搬送システムを構成する複数のユニット毎にオン又はオフを切り替えさせる作動設定領域、
オンにされた前記ユニットの制御形態を選択させる制御形態選択領域、及び
選択された制御形態に応じた各ローラのモータの最大回転数、ギア比、ロール径の少なくとも一つの設定値を入力させる設定値入力領域を、モニタに表示させるモニタ制御部と、
前記作動設定領域でオンにされたユニット、前記制御形態選択領域で選択された制御形態、及び前記設定値入力領域に入力された前記設定値に基づく仮想モデルを生成するモデル生成部とを備え、
生成された前記仮想モデルに基づいて制御プログラムを生成する制御プログラム生成装置。
【請求項3】
ロール・ツー・ロール搬送システムの制御プログラム生成方法であって、
ロール・ツー・ロール搬送システムを構成する複数のユニット毎にオン又はオフを切り替えさせる作動設定領域、
オンにされた前記ユニットの制御形態を選択させる制御形態選択領域、及び
選択された制御形態に応じた設定値を入力させる設定値入力領域を、モニタに表示させることと、
前記作動設定領域でオンにされたユニット、前記制御形態選択領域で選択された制御形態、及び前記設定値入力領域に入力された前記設定値に基づく仮想モデルを生成することとを実行し、
生成された前記仮想モデルに対して、張力のフィードバック値、ウェブの送り速度、各ローラの搬送速度の少なくとも一つを指定することによって、制御プログラムを生成する制御プログラム生成方法。
【請求項4】
請求項1および2の少なくともいずれかに記載の制御プログラム生成装置が生成した制御プログラムによって制御されるロール・ツー・ロール搬送システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モデル生成システムに関し、特にロール・ツー・ロール搬送システムの制御プログラムを生成するために用いられるモデル生成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ロール・ツー・ロール搬送システムでは、紙・フィルム・金属箔などの長尺物(ウェブ)をロールから巻き出し、ローラを経由して移動させ、その移動経路上でウェブに様々な加工を施す(例えば特許文献1)。一般にウェブは、移動経路上でたるまないよう、また加工がしやすいよう、生産条件として設定された張力が与えられた状態で搬送される。これを実現するために、ウェブ処理システムは、ダンサユニットを備え、ダンサユニットによってウェブに設定張力を付与する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-170724号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ロール・ツー・ロール搬送システムは、巻き出しユニットと巻き取りユニットとの間に様々なユニットを配置して構成される。使用するユニットは、ロール・ツー・ロール搬送システムの用途、生産条件等により異なるため、ロール・ツー・ロール搬送システムのユニット構成は無数に存在する。
【0005】
ロール・ツー・ロール搬送システムを導入する際、用途、生産条件等に合わせてロール・ツー・ロール搬送システムのユニットを設計して設置し、設置したシステム専用の制御プログラムを作成する。制御プログラムはロール・ツー・ロール搬送システムのユニットの構成により異なるため、実際にはロール・ツー・ロール搬送システムを構築するたびに新しい制御プログラムを作成する必要があった。
【0006】
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、そのある態様の例示的な目的のひとつは、制御プログラム用モデルを生成するモデル生成システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のある態様のモデル生成システムは、ロール・ツー・ロール搬送システムの制御プログラム生成用モデルを生成するモデル生成システムであって、ロール・ツー・ロール搬送システムを構成する複数のユニット毎にオン又はオフを切り替えさせる作動設定領域、オンにされたユニットの制御形態を選択させる制御形態選択領域、及び選択された制御形態に応じた設定値を入力させる設定値入力領域を、モニタに表示させるモニタ制御部と、作動設定領域でオンにされたユニット、制御形態選択領域で選択された制御形態、及び設定値入力領域に入力された設定値を満たす制御プログラム生成用モデルを生成するモデル生成部とを備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、制御プログラム用モデルを生成できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】ロール・ツー・ロール搬送システムの構成を示す模式図である。
図2】実施形態によるモデル生成システムの構成を示すブロック図である。
図3】モニタに表示される画面である。
図4】モニタに表示される画面である。
図5】モニタに表示される画面である。
図6】モニタに表示される画面である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一又は同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
【0011】
実施形態によるモデル生成システムの意義を明確にするために、まずは一般的なロール・ツー・ロール搬送システムについて説明する。
【0012】
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
【0013】
図1は、実施の形態に係るロール・ツー・ロール搬送システム(以下、単に搬送システムという)2の構成を示す模式図である。搬送システム2は、ウェブ4を巻き出す巻き出しユニット10と、巻き出されたウェブ4を搬送する第1フィードユニット14、第2フィードユニット16および第3フィードユニット18と、ウェブ4を巻き取る巻き取りユニット12と、それらを制御する制御装置11と、を備える。
【0014】
ウェブ4は紙やフィルムなどの帯状またはシート状の基材であり、移動経路に沿って連続的に存在する。ウェブ4には移動経路上で所定の処理が施される。所定の処理は、例えば印刷加工、延伸加工、成形加工、コーティング加工、ラミネート加工、スリット加工などの加工処理であってもよく、あるいはまた大型の巻き出しロールから複数の小型の巻き取りロールへウェブ4を巻き取る処理であってもよい。ウェブ4は、移動経路上でたるまないよう、また加工がしやすいよう、生産条件として設定された張力が与えられた状態で搬送される。
【0015】
巻き出しユニット10は、巻き出しロール20と、ギア22と、モータ24と、張力検出器26と、を含む。モータ24は、ギア22を介して巻き出しロール20を回転させる。巻き出しロール20は、そこから巻き出されるウェブ4に巻き出しロール20の回転数および直径に応じた速さを与える。
【0016】
張力検出器26は、巻き出しロール20から巻き出されたウェブ4、すなわち巻き出しロール20とフィードローラ30(後述)との間のウェブ4の張力を検出可能に構成される。制御装置11は、巻き出しロール20とフィードローラ30との間のウェブ4の張力が所定の目標値に維持されるよう、モータ24の速度、ひいてはモータ24とモータ34(後述)との速度差を制御する。
【0017】
第1フィードユニット14は、フィードローラ30と、ギア32と、モータ34と、ダンサ機構36と、を含む。モータ34は、ギア32を介してフィードローラ30を回転させる。フィードローラ30は、その回転数および直径に応じた速さをウェブ4に与える。
【0018】
ダンサ機構36は、フィードローラ30よりも、ウェブ4の移動経路における下流側に設けられる。ダンサ機構36は、ダンサローラ70と、アクチュエータ72と、センサ76と、を含む。ダンサローラ70は、特に限定しないが、本実施の形態では上下方向に移動可能に支持される。アクチュエータ72はダンサローラ70に推力を付与する。本実施の形態のアクチュエータ72は、ダンサローラ70に接続されるロッド74を有し、ロッド74を介してダンサローラ70に推力を付与する。推力を受けたダンサローラ70はウェブ4を押圧する。これにより、ウェブ4に張力が付与される。制御装置11は、フィードローラ30とフィードローラ40との間のウェブ4の張力を所定の目標値に維持するよう、アクチュエータ72を制御する。
【0019】
センサ76は、ダンサローラ70の位置を検出する。本実施の形態のセンサ76は、ロッド74の位置を検出することで、ダンサローラ70の位置を検出する。センサ76は、ダンサローラ70の位置を示す検出値を所定の周期で制御装置11に出力する。
【0020】
第2フィードユニット16は、フィードローラ40と、ギア42と、モータ44と、を含む。モータ44は、ギア42を介してフィードローラ40を回転させる。フィードローラ40は、その回転数および直径に応じた速さをウェブ4に与える。この例では、第2フィードユニット16は速度基準となるユニットである。したがって、制御装置11は、モータ44ひいてはフィードローラ40を、一定の基準速度で回転させる。
【0021】
第3フィードユニット18は、フィードローラ50と、ギア52と、モータ54と、張力検出器56と、を含む。モータ54は、ギア52を介してフィードローラ50を回転させる。フィードローラ50は、その回転数および直径に応じた速さをウェブ4に与える。張力検出器56は、フィードローラ40とフィードローラ50との間のウェブ4の張力を検出可能に構成される。制御装置11は、フィードローラ40とフィードローラ50との間のウェブ4の張力が所定の目標値に維持されるよう、モータ54の速度、ひいてはモータ54とモータ44との速度差を制御する。
【0022】
巻き取りユニット12は、巻き取りロール60と、ギア62と、モータ64と、張力検出器66と、を含む張力検出器66は、張力検出器66は、フィードローラ50と巻き取りロール60との間のウェブ4の張力を検出可能に構成される。モータ64は、ギア62を介して巻き取りロール60を回転させる。巻き取りロール60はウェブ4を巻き取る。制御装置11は、フィードローラ50と巻き取りロール60との間のウェブ4の張力が所定の目標値に維持されるよう、モータ64の速度、ひいてはモータ64とモータ54との速度差を制御する。
【0023】
このような一般的な搬送システムでは、搬送システムの用途、生産条件等によりフィードユニットの数、フィードユニットの配列、使用するフィードユニットの種類が異なる。従来、工場内に新たに搬送システムを導入する場合、フィードユニットの数、配列、及び種類を決定し、決定結果に従ってその搬送システム専用の制御用プログラムを新たに生成していた。これに対して実施形態によるモデル生成システムは、予め決められた複数種類のユニットを組み合わせた仮想モデルを生成できる。新たに制御用プログラムを生成する場合、モデル生成システムで生成した仮想モデルを基礎にすることで、制御用プログラムを生成する作業を飛躍的に容易にできる。
【0024】
図2は、実施形態によるモデル生成システムのブロック図である。ここに示す各ブロックは、ハードウェア的には、コンピュータのCPUをはじめとする素子や機械装置で実現でき、ソフトウェア的にはコンピュータプログラム等によって実現されるが、ここでは、それらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックはハードウェア、ソフトウェアの組合せによっていろいろなかたちで実現できることは、当業者には理解されるところである。
【0025】
モデル生成システム100は、モニタ102と、モニタ制御部104と、ユーザ入力部106と、モデル生成部108とを備える。モニタ102とユーザ入力部106は、タッチスクリーンのように一体化されたユーザインターフェイスであってもよい。モニタ制御部104は、モニタ102を制御してモニタ102に予め決められた画面を表示させる。ユーザ入力部の入力結果は、モデル生成部108に入力される。
【0026】
図3は、モニタ102に表示される作動設定領域及び制御形態選択領域を示す。図中、「Section」の欄には、各ユニットの名称が記載されている。図中、「Unwinder」と称されるユニットは巻き出しユニットに相当し、「Rewinder」と称されるユニットは巻き取りユニットに相当する。このシステムでは、最大2個の巻き出しユニットと、最大2個の巻き取りユニットとを備える仮想モデルを生成できる。巻き出しユニット及び巻き取りユニットの数は幾つでもよい。「Feed」と称されるユニットは、上述したフィードユニットに相当する。このシステムでは、最大12個のフィードユニットを備える仮想モデルを生成できる。フィードユニットの数は幾つでもよい。
【0027】
作動設定領域120には、合計16個のユニットのそれぞれについて、オン又はオフを切り替えられる切り替えタブ122が表示される。作動設定領域120の切り替えタブ122を操作することで、ユニット数を変えられる。つまり切り替えタブ122をオフにすることで、仮想モデル上でそのユニットは存在しないものとして扱われる。モデル生成システム100を実際に使用する場合、使用者は搬送システムの設計図、又は実機のユニット構成に基づいて、搬送システムが備えているユニットに合わせて各切り替えタブ122を操作する。1個の巻き出しユニットと、7個のフィードユニットと、2個の巻き取りユニットとを備える搬送システムの制御用プログラムを生成する場合、図示のように「Unwinder01」、「Feed01」~「Feed07」、及び「Rewinder01」~「Rewinder02」をオンにする。
【0028】
制御形態選択領域124には、各フィードユニットの制御形態を選択させるメニュー126がある。フィードユニットの制御形態としては、ダンサによる張力制御、張力検出器によるフィードバック制御、又は材料の送り速度の差によるドロー制御がある。使用者はそれぞれのユニットについて、そのユニットの制御形態を選択できる。図示の例では、フィードユニット「Feed01」、及びフィードユニット「Feed07」がダンサによる張力制御を行い、フィードユニット「Feed02」が張力検出器によるフィードバック制御を行う。フィードユニット「Feed03」、「Feed04」及び「Feed06」は、ドロー制御を行う。制御形態は、搬送システム全体の送り速度の制御も含む。図示の例では、フィードユニット「Feed05」が搬送システム全体の送り速度の制御を行うよう選択されている。図3の画面の作動設定領域120及び制御形態選択領域124の入力が完了すると、モニタ制御部104は入力内容に基づいて図4の画面をモニタに表示させる。
【0029】
図4の画面では、作動がオンにされたユニットと、作動がオフにされたユニットとを視覚的に区別できるようになっている。作動がオンにされたユニットのアイコン128Aは強調されており、作動がオフにされたユニットに対応するアイコン128Bは暗転している。作動がオンにされたユニットのアイコン128Aが選択されると、モニタ制御部104は、そのユニットについての設定値を入力する画面をモニタ102に表示させる。
【0030】
図5は巻き出しユニットの設定値入力領域を含む画面であり、図6はフィードユニットの設定値入力領域を含む画面である。設定値は各ユニットの物理的特性を示す値であり、ロール経、モータの駆動速度、ギア比等の特性を含む。設定値は、実機のパラメータに基づいて入力される。図5に示すように巻き出しユニットの設定値入力領域130Aは、巻き出しロールに巻かれるウェブの最大直径を入力する領域132、ウェブの最小直径(巻き出しロールの直径)を入力する領域134、モータの最大回転数を入力する領域136、及びギア比を入力する領域138を含む。巻き取りユニットの設定値入力領域は、巻き出しユニットの設定値入力領域と同一である。図6に示すようにフィードユニットの設定値入力領域130Bは、フィードローラの最大直径を入力する領域140、フィードローラの最小直径を入力する領域142、モータの最大回転数を入力する領域144、及びギア比を入力する領域146を含む。各設定値が入力されるとモニタ制御部104は、図4の画面をモニタ102に再度表示させ、他のユニットの設定値を入力できるようにする。
【0031】
ユーザ入力部106を介して入力された情報は、モデル生成部108に供給される。モデル生成部108は、入力された情報に基づく仮想モデルを生成する。上述の例によれば、モデル生成部108は、1個の巻き出しユニットと、7個のフィードユニットと、2個の巻き取りユニットとを備える搬送システムの仮想モデルを生成する。また、仮想モデルには、各ユニットの制御形態及び設定値に関する情報が含まれている。
【0032】
以上説明したモデル生成システム100によれば、実機に対応する仮想モデルを生成できる。この仮想モデルに対して、各ローラの搬送速度、張力のフィードバック値、ウェブの送り速度等を具体的に指定して制御用プログラムを生成することで、搬送システムの構成に関する条件や設定値等に関する工程を省略できる。また、モデル生成システム100は、予め決められた数のユニットの範囲内であれば、多くの搬送システムの制御用プログラムを生成するために利用可能である。
【0033】
以上、本発明について、実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【符号の説明】
【0034】
100 モデル生成システム、 102 モニタ、 104 モニタ制御部、 106 ユーザ入力部、 108 モデル生成部、 120 作動設定領域、 124 制御形態選択領域、 130A,130B 設定値入力領域
図1
図2
図3
図4
図5
図6