(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-29
(45)【発行日】2023-10-10
(54)【発明の名称】駅務システム、サーバ、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G07B 1/00 20060101AFI20231002BHJP
G07B 5/00 20060101ALI20231002BHJP
G06Q 50/30 20120101ALI20231002BHJP
【FI】
G07B1/00 B
G07B5/00 D
G06Q50/30
(21)【出願番号】P 2020072470
(22)【出願日】2020-04-14
【審査請求日】2022-09-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(73)【特許権者】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】弁理士法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森 勝秀
【審査官】中村 泰二郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-331815(JP,A)
【文献】特開2002-279451(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07B 1/00- 9/02
G06Q 10/00-10/10,
50/00-50/20,
50/26-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
定期券を販売する駅務機器で購入可能な定期券の予約購入情報を端末装置から受付ける管理サーバは、
前記端末装置に入力された前記定期券の前記予約購入情報を取得し、前記取得した予約購入情報に基づいた案内情報を前記端末装置に表示する制御装置と、
前記定期券の予約購入を行う前記端末装置の位置情報を取得する位置情報取得装置と、を備え、
前記制御装置は、
前記予約購入情報に前記定期券の予約購入に必要な情報を示す情報が含まれる場合、当該必要な情報に関連する案内情報を前記端末装置に表示し、
前記位置情報取得装置により取得する前記端末装置の前記位置情報に基づいた駅名を示す情報を前記案内情報に含め、
前記予約購入情報に前記定期券の区間の一方の駅名を示す情報が含まれる場合、前記駅名を示す駅を有する路線の始発駅、及び/又は終着駅となる駅名を示す情報を前記案内情報に含める、
管理サーバ。
【請求項2】
前記制御装置は、前記予約購入情報に定期券を示す情報が含まれる場合、前記案内情報の前記端末装置への表示を開始する、
請求項1に記載の管理サーバ。
【請求項3】
前記制御装置は、前記端末装置に前記定期券の購入サイトを表示し、前記端末装置から前記購入サイトを介して前記予約購入情報を受付け、前記端末装置に表示される前記購入サイトに前記案内情報を表示する、
請求項1に記載の管理サーバ。
【請求項4】
コンピュータに、
定期券を販売する駅務機器で購入可能な定期券の予約購入情報を端末装置から受付ける処理と、
前記端末装置に入力された前記定期券の前記予約購入情報を取得する処理と、
前記取得した予約購入情報に基づいた案内情報を前記端末装置に表示する処理と、
前記定期券の予約購入を行う前記端末装置の位置情報を取得する処理と、
前記予約購入情報に前記定期券の予約購入に必要な情報を示す情報が含まれる場合、当該必要な情報に関連する案内情報を前記端末装置に表示する処理と、
取得した前記端末装置の前記位置情報に基づいた駅名を示す情報を前記案内情報に含める処理と、
前記予約購入情報に前記定期券の区間の一方の駅名を示す情報が含まれる場合、前記駅名を示す駅を有する路線の始発駅、及び/又は終着駅となる駅名を示す情報を前記案内情報に含める処理と、
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施形態は、駅務システム、サーバ、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
利用者が端末装置を用いて定期券情報を入力してサーバに送信すると、サーバは定期券情報を生成して、定期券情報を二次元コード化して端末装置に送信し、利用者が取得した二次元コードを端末装置の表示部に表示し、それを定期券発行装置に読取らせると定期券が発行される技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
既述のような技術を用いて定期券を予約購入する場合、定期券の予約購入者の購入情報を端末装置に入力する必要が生じる。この購入情報には、例えば、電話番号、年齢、性別等の購入者の個人情報に加え、利用する区間、利用期間等が含まれる。このように多くの情報を登録する必要があるため、より簡単に購入情報を登録できるようにすることが望まれる。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、端末装置を用いて定期券を予約購入する場合に、定期券の購入情報を容易に登録することができる駅務システム、サーバ、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態に係る、駅務システムは、定期券を販売する駅務機器と、駅務機器で購入可能な定期券の予約購入情報を受付ける管理サーバと、定期券の予約購入情報を入力する端末装置と、を含む。管理サーバは、端末装置に入力された定期券の予約購入情報を取得し、取得した予約購入情報に基づいた案内情報を端末装置に表示する制御装置を備える。駅務機器は、予約購入情報に対応づけられた対応情報を取得すると、予約購入情報に応じた定期券を発行する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】実施形態に係る駅務システムのネットワーク構成の一例を示す図。
【
図2】同実施形態に係る管理サーバの構成の一例を示すブロック図。
【
図3】同実施形態に係る管理サーバの機能ブロック図。
【
図4】同実施形態に係る券売機システムの構成の一例を示す図。
【
図5】同実施形態に係る券売機の構成の一例を示すブロック図。
【
図6】同実施形態に係る端末装置の構成の一例を示すブロック図。
【
図7】同実施形態に係る定期券の予約購入の案内の処理の一例を示すフローチャート。
【
図8】同実施形態に係る定期券予約購入の案内の処理の詳細の一例を示すフローチャート。
【
図9】同実施形態に係る名前の案内を表示する処理の一例を示すフローチャート。
【
図10】同実施形態に係る出発駅の案内をする処理の一例を示すフローチャート。
【
図11】同実施形態に係る定期券の予約購入を行う際に端末装置に表示される案内の表示例を示す図。
【
図12】同実施形態に係る定期券の予約購入を行う際に端末装置に表示される案内の表示例を示す図。
【
図13】同実施形態に係る定期券の予約購入を行う際に端末装置に表示される案内の表示例を示す図。
【
図14】同実施形態に係る定期券の予約購入を行う際に端末装置に表示される案内の表示例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。なお、開示はあくまで一例にすぎず、以下の実施形態に記載した内容により発明が限定されるものではない。当業者が容易に想到し得る変形は、当然に開示の範囲に含まれる。説明をより明確にするため、図面において、各部分のサイズ、形状等を実際の実施態様に対して変更して模式的に表す場合もある。複数の図面において、対応する要素には同じ参照数字を付して、詳細な説明を省略する場合もある。
【0009】
図1は、駅務システム1のネットワーク構成の一例を示す図である。駅務システム1は、電車等の定期券を予約購入するシステムである。本実施形態では、A1駅、A2駅、…、AN駅から構成される路線の定期券を予約購入する場合について説明する。
図1に示すように、駅務システム1は、管理サーバ100と、券売機システム200と、端末装置400とを含む。管理サーバ100と、端末装置400とは、例えば、インターネットであるネットワーク11を介して通信可能に接続され、管理サーバ100と各駅に設置される券売機システム200とは、例えば、ローカルエリアネットワークであるネットワーク12を介して通信可能に接続される。
【0010】
図2は、管理サーバ100の構成の一例を示すブロック図である。
図2に示すように、管理サーバ100は、CPU(制御装置)110、ROM120、RAM130、インタフェース140、インタフェース150、HDD160を含む。また、CPU110は、ROM120、RAM130、インタフェース140、インタフェース150、及びHDD160それぞれとバスラインを介して接続される。
【0011】
CPU110は、中央処理装置であり、HDD160に記憶されるプログラムを、ROM120、RAM130等を用いて実行する。ROM120は、不揮発性のメモリであり、管理サーバ100を動作させるベースとなるプログラム等が記憶される。RAM130は、例えば、DRAMであり、CPU110がプログラムを実行する際のワークエリア等として使用される。
【0012】
インタフェース140は、ネットワーク11に接続する。管理サーバ100は、インタフェース140、ネットワーク11を介して端末装置400と通信を行う。また、インタフェース150は、ネットワーク12に接続する。管理サーバ100は、インタフェース150、ネットワーク12を介して、A1駅、A2駅、…、AN駅に設置される券売機システム200とそれぞれ通信を行う。
【0013】
HDD160は、ハード・ディスク・ドライブであり、各種プログラムやデータを記憶する。本実施形態では、HDD160は、定期券予約購入プログラム161を記憶し、予約購入情報記憶部162、地図情報記憶部163、及び駅位置情報記憶部164を含む。
【0014】
定期券予約購入プログラム161は、定期券の予約購入を受付けるためのプログラムであり、CPU110が定期券予約購入プログラム161をHDD160から読みだして実行することにより、管理サーバ100は、定期券の予約購入の受付けを行うことができるようになる。本実施形態では、管理サーバ100は、SNS(ソーシャル・ネットワーク・システム)のような社会的ネットワークを構成するサイト(購入サイト)をユーザに提供する形式によりユーザに定期券の予約購入機能を提供する。
【0015】
予約購入情報記憶部162は、定期券の予約購入に関する情報を記憶する。予約購入情報は、例えば、利用者の名前、生年月日、性別、定期券の利用の開始日、利用月数(1か月、3か月、6か月)、出発駅、降着駅、金額等の情報に加え、予約購入情報を特定するための識別情報を含む。なお、本実施形態で、出発駅とは、定期券の区間の一方の駅のことを便宜的に出発駅としたものである。よって、降着駅とは、定期券の区間の他方の駅のことである。
【0016】
地図情報記憶部163は、少なくともA1駅、A2駅、…、AN駅が含まれる地図の地図情報を記憶する。また、駅位置情報記憶部164は、A1駅、A2駅、…、AN駅の位置を示す駅位置情報を記憶する。地図情報と、駅位置情報とにより、CPU110は、A1駅、A2駅、…、AN駅の地図上の位置を特定することができる。
【0017】
図3は、CPU110が管理サーバ(コンピュータ)100に実行させる処理の機能を示す機能ブロック図である。管理サーバ100は、機能として、提供部101、抽出部102、案内部103、及び位置情報取得部104を有する。
【0018】
提供部101は、社会的ネットワークを構築するサイトであるSNSを提供する。抽出部102は、ユーザが端末装置400に予約購入情報を入力する際、SNSを介して入力された情報を取得し、取得した情報から予め定められたキーワード(例えば、定期券)を抽出する。案内部103は、抽出部で抽出したキーワードに応じて予約購入情報の入力に関する案内をする。位置情報取得部104は、定期券の予約購入を行う端末装置400の位置情報を取得する。
【0019】
図4は、券売機システム200の構成の一例を示す図である。
図4に示すように、券売機システム(駅務機器)200は、情報処理装置210、及び複数の券売機300を含む。情報処理装置210は、管理サーバ100とネットワーク12を介して通信可能に接続すると共に、各券売機300と通信可能に接続される。なお、
図4においては、券売機システム200に券売機300が4つ含まれる場合を示しているが、券売機300の設置数は各駅の規模の大きさに応じて異なり、タイプの異なる券売機も含まれる場合がある。
【0020】
図5は、券売機300の構成の一例を示すブロック図である。
券売機300は、CPU310、ROM320、RAM330、インタフェース340、コード部350、HDD360、決済部370、及び定期券発行部380を含む。また、CPU310は、ROM320、RAM330、インタフェース340、コード部350、HDD360、決済部370、及び定期券発行部380それぞれとバスラインを介して接続される。
【0021】
CPU310は、中央処理装置であり、HDD360に記憶されるプログラムを、ROM320、RAM330等を用いて実行する。ROM320は、不揮発性のメモリであり、券売機300を動作させるベースとなるプログラム等が記憶される。RAM330は、例えば、DRAMであり、CPU310がプログラムを実行する際のワークエリア等として使用される。
【0022】
インタフェース340は、情報処理装置210と接続する。券売機300は、インタフェース340を介して情報処理装置210と通信可能に接続される。コード部350は、例えば、ユーザにより端末装置400に表示された2次元コードを撮影し、その撮像画像から2次元コードが示す情報を読み取る。ここで、2次元コードは、例えば、QRコード(登録商標)であり、所定の暗号鍵を用いて暗号化された情報が、機械によって光学的に読取り可能な形状、模様、色彩等に変換されたものをいう。HDD360は、ハード・ディスク・ドライブであり、各種プログラムやデータを記憶する。本実施形態では、HDD360は、例えば、定期券発行プログラム361を記憶する。定期券発行プログラムは、既述のように管理サーバ100により定期券の予約購入が管理されているユーザの定期券を発行するプログラムである。より詳細には、定期券の予約購入時に発行される2次元コードをコード部350で読み取った場合に、当該管理されている内容の定期券を発行する処理を行うプログラムである。決済部370は、発行する定期券の決済を現金やクレジットカード等により行う。定期券発行部380は、決済部370により決済が完了した定期券の管理内容を磁気カード、又はICカード等に記録し、記録した磁気カード、又はICカードを発行する。
【0023】
図6は、端末装置400の構成の一例を示すブロック図である。
端末装置400は、例えば、スマートフォン等の携帯型の端末装置である。端末装置400は、CPU410、ROM420、RAM430、インタフェース440、HDD450、タッチパネル460、及びGPS(位置情報取得装置)470を含む。また、CPU410は、ROM420、RAM430、インタフェース440、HDD450、タッチパネル460、及びGPS470と、それぞれバスラインを介して接続される。
【0024】
CPU410は、中央処理装置であり、HDD450に記憶されるプログラムを、ROM420、RAM430等を用いて実行する。ROM420は、不揮発性のメモリであり、端末装置400を動作させるベースとなるプログラム等が記憶される。RAM430は、例えば、DRAMであり、CPU410がプログラムを実行する際のワークエリア等として使用される。
【0025】
インタフェース440は、ネットワーク11と接続し、管理サーバ100と通信する。HDD450は、ハード・ディスク・ドライブであり、各種プログラムやデータを記憶する。本実施形態では、HDD450は、例えば、SNSプログラム451を記憶し、コード記憶部452を含む。SNSプログラム451は、管理サーバ100が提供するサイトにアクセスするためのプログラムである。コード記憶部452は、定期券の予約購入が完了した際に管理サーバ100から発行される2次元コードを記憶する。タッチパネル460は、ユーザが端末装置400に入力するための入力装置や、管理サーバ100が提供するサイトを表示する表示装置として機能する。GPS470は、グローバル・ポジショニング・システムであり、端末装置400の現在位置を取得する。
【0026】
次に、定期券を予約購入する処理について説明する。
図7は、定期券の予約購入処理の一例を示すフローチャートである。当該処理は、管理サーバ100のCPU110が定期券予約購入プログラム161を読みだして実行することにより実現される。
【0027】
CPU110は、サイトにアクセスがあったか否かを判定する(ST101)。より詳細には、管理サーバ100が提供するサイトに任意の端末装置400からアクセスがあったか否かが判定される。アクセスがあったと判定した場合(ST101:YES)、CPU110はサイトを端末装置400に提供する(ST102)。これにより、端末装置400のタッチパネル460に既述の路線で鉄道を運営する鉄道会社のサイトが表示される。
【0028】
次に、CPU110は、テキストデータを取得する(ST103)。より詳細には、CPU110は、端末装置400に提供しているサイト上に、ユーザにより入力された文字等のテキストデータを取得する。CPU110は、この取得したテキストデータに基づいて、定期券のデータを取得したか否かを判定する(ST104)。具体的には、「定期券」というテキストデータを取得したか否かが判定される。定期券のデータを取得していないと判定した場合(ST104:NO)、この処理を終了し、取得した他のテキストデータに応じた処理を実行する。
【0029】
一方、定期券のデータを取得したと判定した場合(ST104:YES)、CPU110は、定期券予約購入の案内を端末装置400に行う(ST105)。この処理の詳細は、
図8から
図10を参照して後述する。
【0030】
定期券予約購入の案内が終了した場合、CPU110は、案内を終了するか否かを判定する(ST106)。案内が終了でないと判定した場合(ST106:NO)、処理はステップST105に戻る。これにより、当該案内が終了でない場合は、定期券予約購入の案内が継続される。
【0031】
また、案内が終了であると判定した場合(ST106:YES)、CPU110は、2次元コード(対応情報)を発行し(ST107)、処理を終了する。ここで、発行される2次元コードは、本実施形態では、予約購入情報、及び予約購入情報を識別するための識別情報をコード化したものである。2次元コードは、端末装置400のコード記憶部452に記憶される。なお、コード記憶部452に記憶される2次元コードは、ユーザの操作により、タッチパネル460に表示することが可能になっている。
【0032】
図8は、定期券予約購入の案内(
図7のステップST108)の処理の詳細の一例を示すフローチャートである。案内処理を開始すると、CPU110は、端末装置400の位置情報を取得する(ST201)。CPU110は、端末装置400がGPS470により取得する端末装置400の現在の位置を端末装置400から取得する。なお、本実施形態では、当該案内処理の最初に端末装置400の位置情報を取得する処理を実行する場合で説明するが、後述する出発駅の案内(ST207)、降着駅の案内(ST208)を実行する前に端末装置400の位置情報を取得できればよい。
【0033】
次に、CPU110は、名前の案内(ST202)、生年月日の案内(ST203)、性別の案内(ST204)、開始日の案内(ST205)、利用月数の案内(ST206)、出発駅の案内(ST207)、降着駅の案内(ST208)を行った後、定期券の金額を表示する(ST209)。これにより、CPU110は、ユーザの名前、生年月日、性別、開始日、利用月数、出発駅、降着駅、金額という、予約する定期券に関する予約購入情報を取得することができる。なお、
図8で説明した項目は、一例であり、携帯電話番号、住所等の他の情報に関する案内を行い、これらで得た情報も予約購入情報として取得するようにしてもよい。
【0034】
次に、ステップST202の名前の案内をする処理について説明する。
図9は、名前の案内を表示する処理の一例を示すフローチャートである。
まず、CPU110は、名前の案内を表示する(ST301)。これにより、端末装置400のタッチパネル460に名前を案内する表示がされる。
【0035】
次に、CPU110は、名前を案内した後のユーザ入力に基づいて、テキストデータを取得する(ST302)。そして、CPU110は、名前の入力がOKかどうかを案内し、その案内後のユーザの入力に基づいて、OKか否を判定する(ST303)。CPU110は、OKであると判定した場合(ST303:YES)、名前を取得し(ST304)、また、OKでないと判定した場合(ST303:NO)、取得したデータをキャンセルし(ST305)、再び名前の案内を表示する処理(ST301)へ戻る。
【0036】
以上のようにして、管理サーバ100は、端末装置400に名前の案内を表示し、定期券の予約購入者の名前の情報を取得する。なお、生年月日の案内(ST203)、性別の案内(ST204)、開始日の案内(ST205)、利用月数の案内(ST206)も名前の案内(ST201)と同様な処理であるため、詳細な説明は省略する。
【0037】
次に、既述のステップST207の出発駅の案内を表示する処理について説明する。
図10は、出発駅の案内をする処理の一例を示すフローチャートである。
まず、CPU110は、出発駅の案内を表示する(ST401)。これにより、端末装置400のタッチパネル460に出発駅を案内する表示がされる。
【0038】
次に、CPU110は、候補駅を表示する(ST402)。より詳細には、CPU110は、端末装置400から取得した端末装置400の位置(既述のステップST201)と、地図情報記憶部163に記憶される地図と、駅位置情報記憶部164に記憶される各駅の位置とに基づいて、端末装置400の位置に近い駅3つを選択し、候補駅として端末装置400に表示する。なお、本実施形態では、端末装置400の位置に近い駅3つを表示する場合で説明するが、表示する駅の選択方法はこれに限るものではない。例えば、駅の数は2つとしても、4つ以上としてもよいし、表示する駅が3つの場合に、近傍の駅を2つ表示し、残りの1つは路線の出発駅(又は降着駅)を表示するようにしてよい。
【0039】
次に、CPU110は、候補駅を案内した後のユーザ入力に基づいて、テキストデータを取得する(ST403)。そして、CPU110は、候補駅の入力がOKかどうかを案内し、その案内後のユーザの入力に基づいて、OKか否を判定する(ST404)。CPU110は、OKであると判定した場合(ST404:YES)、出発駅を取得し(ST405)、また、OKでないと判定した場合(ST404:NO)、取得したデータをキャンセルし(ST406)、再び出発駅の案内を表示する(ST401)処理へ戻る。
【0040】
以上のようにして、管理サーバ100は、端末装置400に出発駅の案内を表示し、定期券の予約購入者の出発駅の情報を取得する。なお、ステップST208の降着駅の処理は、選択する駅の選択方法以外の処理は、出発駅を表示する処理と同様であるため詳細な説明を省略する。ここで、降着駅の選択は、例えば、始発駅(A1駅)、終着駅(AN駅)を含むようにし、又は、乗降人数の多い駅を表示するようにすることが想定される。
【0041】
図11から
図14は、定期券の予約購入を行う際に端末装置400のタッチパネル460に表示される案内の表示例を示す図である。
【0042】
図11は、定期券の予約購入を行うユーザが、端末装置400で鉄道会社の提供するサイトにアクセスし、定期券の文字を入力したときの表示画面460Aの一例を示す図である。これにより、管理サーバ100は、定期券のテキストデータを取得する(ST104:YES)。ここで、ユーザは、文字等の入力を表示画面460Aの下側にある入力部465を用いて行う。ユーザが入力部465をタッチすることにより、文字等を入力可能な画面が表示され、当該画面にて文字等を入力し、入力後に、送信ボタンを入力することにより、文字等がサイトに表示されると共に表示画面460Aのように画面上に表示されるようになる。
【0043】
図12は、定期券の予約購入の案内を開始したときの表示画面460Bの一例を示す図である。既述の
図11のように定期券のテキストデータが取得されると、管理サーバ100は、
図12に示すように、定期券の予約購入の案内を開始し(ST108)、名前の案内を行う(ST202)。
【0044】
図13は、ユーザの名前を登録するときの表示画面460Cの一例を示す図である。
管理サーバ100は、利用者の名前の入力を促し、名前「〇〇〇〇」の入力後に、名前の入力が正しいか否かを確認した後、名前を登録する。
【0045】
図14は、出発駅を案内するときの表示画面460Dの一例を示す図である。なお、端末装置400は、路線を構成するA1駅からAN駅のうち、A2駅に近い位置からサイト(管理サーバ100)にアクセスしている場合とする。
管理サーバ100は、出発駅の入力を案内(ST401)した後に、候補駅として、端末装置400の現在位置に近い、3つの駅(A1駅、A2駅、A3駅)を案内し(ST402)、出発駅として、A1駅が指定され、A1駅を取得している。
【0046】
定期券の予約購入が確定すると、既述のように予約購入情報と、識別情報が含まれる2次元コードが発行され端末装置400のコード記憶部452に記憶される。ユーザは、端末装置400を所持して路線上のいずれか駅に赴き、所定の操作を行うことにより端末装置400のタッチパネル460に2次元コードを表示し、その表示面を券売機300のコード部350にかざすと、券売機300は、2次元コードに基づいて予約購入情報及び識別情報を取得し、情報処理装置210を介して管理サーバ100に当該予約購入情報が登録されているか否かを、識別情報を利用して確認した後、登録されている内容で定期券を発行する。これにより、ユーザは、容易に定期券を取得することができる。
【0047】
以上のように、管理サーバ100は、SNSのサイトを端末装置400に提供し、ユーザが端末装置400に予約購入情報を入力する際、SNSを介して入力された情報からテキストデータを取得し、取得したテキストデータから予め定められた定期券等のキーワードを抽出し、抽出したキーワードに応じて予約購入情報の入力に関する案内を行うことができる。このため、管理サーバ100は、端末装置400を用いて定期券を予約購入する場合に、定期券の予約購入情報を容易にサイト(管理サーバ100)に登録することができる。
【0048】
また、管理サーバ100は、出発駅をユーザに案内する際に、ユーザの端末装置400の現在位置に近い駅を案内することができる。これにより、ユーザは、所望する出発駅の確認を行いやすくなり、スムーズに出発駅の入力を行うことが可能になる。
【0049】
さらに、上記実施形態では、ユーザは入力部465を用いて入力を行う場合で説明したが、入力方法はこれに限るものではない。例えば、ユーザは音声入力ボタンをタッチし、音声により入力するようにしてもよい。音声入力ボタンは、例えば、既述の表示画面460A~460Dであれば、入力部の図示右側に設けられるマイク形状のアイコンである。このように音声入力を行うことにより、ユーザは、よりスムーズに定期券の予約購入情報を管理サーバ100に登録できるようになる。
【0050】
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0051】
1…駅務システム、100…管理サーバ、101…提供部、102…抽出部、103…案内部、104…位置情報取得部、110…CPU、160…HDD、161…定期券予約購入プログラム、162…予約購入情報記憶部、163…地図情報記憶部、164…駅位置情報記憶部、200…券売機システム、300…券売機、400…端末装置、410…CPU、450…HDD、451…SNSプログラム、452…コード記憶部、460…タッチパネル、460A~460D…表示画面、465…入力部、470…GPS