(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-29
(45)【発行日】2023-10-10
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/06 20230101AFI20231002BHJP
【FI】
G06Q30/06
(21)【出願番号】P 2020219617
(22)【出願日】2020-12-28
【審査請求日】2020-12-28
【審判番号】
【審判請求日】2022-04-11
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519110124
【氏名又は名称】PayPay株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】井上 拓也
(72)【発明者】
【氏名】奥田 航
(72)【発明者】
【氏名】▲鞏▼ 学偉
【合議体】
【審判長】伏本 正典
【審判官】鹿野 博嗣
【審判官】松田 直也
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-179460(JP,A)
【文献】特開2016-201151(JP,A)
【文献】特開2002-334226(JP,A)
【文献】特開2002-24656(JP,A)
【文献】特開2020-101930(JP,A)
【文献】特開2019-114099(JP,A)
【文献】今藤弘一、事前注文でサクッとテークアウト 「モバイルオーダー」主要サービスまとめ、日本、2020.07.28掲載、[令和5年1月5日検索]、インターネット <URL:https://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/2007/28/news083.html、https://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/2007/28/news083_2.html、https://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/2007/28/news083_3.html>
【文献】コロナに負けない経済 Paypay 時代の要請に呼応した飲食の事前注文 「PayPayピックアップ」で新しい様式を確立、Card Wave カードビジネス総合情報誌、日本、2020.06.25発行、p.8-9
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
運営する事業者がそれぞれ異なる複数の実店舗の取扱商品に関する商品情報を取得する取得部と、
端末装置を用いた決済用のアプリケーション内に、運営する事業者がそれぞれ異なる前記複数の実店舗の取扱商品に関する商品情報を集めた実店舗モールを提供し、前記実店舗モールを介して前記複数の実店舗の取扱商品に関する商品情報を提供する提供部と、
前記複数の実店舗の取扱商品に関する商品情報の中から、利用者により選択された商品情報を、前記利用者のウィッシュリストに登録する登録部と、
前記複数の実店舗の取扱商品のうち、利用者が所望する取扱商品に関する商品情報に対する決済要求に応じて、前記商品情報に対応する取扱商品の事前決済を行う決済処理部と、
を備え、
前記複数の実店舗の取扱商品は
、実店舗に出向けば今すぐに購入可能な商品であり、
前記提供部は、前記実店舗モール
において、利用者の現在地から所定のエリアに位置する実店舗及び当該実店舗が取り扱う商品情報を提供し、前記利用者の現在地から所定のエリアに位置する実店舗が取り扱う商品情報を横断的に検索可能にするとともに、
前記実店舗モールにおいて、実店舗の取扱商品に関する商品情報と、前記取扱商品について前記端末装置を用いた決済用のアプリケーション
での電子マネー決済による事前決済が可能なクーポンとを関連付け、前記利用者の現在地から出向けて今すぐ購入できる商品に関する前記商品情報を商品別クーポンリストの形式で提供し、
前記登録部は、前記利用者が前記商品別クーポンリストの中から所望の商品に対応するクーポンを選択した場合、選択されたクーポンを前記利用者のウィッシュリストに登録し、
前記決済処理部は、前記商品別クーポンリスト又は前記ウィッシュリストの中から前記利用者により購入を希望する商品に対応するクーポンが選択され、前記クーポンの事前決済ボタンが押された場合に、前記端末装置を用いた決済用のアプリケーション
での電子マネー決済による事前決済を行う
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記提供部は、実店舗に在庫が担保されている取扱商品に関する商品情報を提供する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記提供部は、事業者ごとに実店舗の取扱商品に関する商品情報を掲載した前記実店舗モールを提供する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記提供部は、電子決済用の決済アプリ内に、事業者ごとに実店舗の取扱商品に関する商品情報を掲載した前記実店舗モールを提供する
ことを特徴とする請求項1~3のうちいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記取得部は、事業者ごとに取得された実店舗の取扱商品に関する商品情報を前記実店舗モールに掲載する
ことを特徴とする請求項3又は4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記提供部は、事前決済ではなく実店舗での店舗決済の場合には、前記複数の実店舗の取扱商品のうち、利用者が所望する取扱商品に関する商品情報に対する取り置き要求に応じて、前記商品情報に対応する取扱商品の取り置きに関する処理を行うととともに、店舗決済時に提示する受取番号を前記端末装置に提供する
ことを特徴とする請求項1~5のうちいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記決済処理部は、前記複数の実店舗の取扱商品のうち、利用者が所望する取扱商品に関する商品情報に対する他人への購入依頼に応じて、前記他人に対して前記商品情報に対応する取扱商品の決済処理を行う
ことを特徴とする請求項1~6のうちいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記決済処理部は、電子決済により、前記商品情報に対応する取扱商品の決済処理を行う
ことを特徴とする請求項1~7のうちいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記端末装置を用いた決済用のアプリケーション
での電子マネー決済による事前決済が行われた際に、前記事前決済が行われた商品を実店舗で受け取るための受取番号を前記利用者に対して発行する発行部と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1~8のうちいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項10】
運営する事業者がそれぞれ異なる複数の実店舗の取扱商品に関する商品情報を取得する取得工程と、
端末装置を用いた決済用のアプリケーション内に、運営する事業者がそれぞれ異なる前記複数の実店舗の取扱商品に関する商品情報を集めた実店舗モールを提供し、前記実店舗モールを介して前記複数の実店舗の取扱商品に関する商品情報を提供する提供工程と、
前記複数の実店舗の取扱商品に関する商品情報の中から、利用者により選択された商品情報を、前記利用者のウィッシュリストに登録する登録工程と、
前記複数の実店舗の取扱商品のうち、利用者が所望する取扱商品に関する商品情報に対する決済要求に応じて、前記商品情報に対応する取扱商品の事前決済を行う決済処理工程と、
を含み、
前記複数の実店舗の取扱商品は
、実店舗に出向けば今すぐに購入可能な商品であり、
前記提供工程では、前記実店舗モール
において、利用者の現在地から所定のエリアに位置する実店舗及び当該実店舗が取り扱う商品情報を提供し、前記利用者の現在地から所定のエリアに位置する実店舗が取り扱う商品情報を横断的に検索可能にするとともに、
前記実店舗モールにおいて、実店舗の取扱商品に関する商品情報と、前記取扱商品について前記端末装置を用いた決済用のアプリケーション
での電子マネー決済による事前決済が可能なクーポンとを関連付け、前記利用者の現在地から出向けて今すぐ購入できる商品に関する前記商品情報を商品別クーポンリストの形式で提供し、
前記登録工程では、前記利用者が前記商品別クーポンリストの中から所望の商品に対応するクーポンを選択した場合、選択されたクーポンを前記利用者のウィッシュリストに登録し、
前記決済処理工程では、前記商品別クーポンリスト又は前記ウィッシュリストの中から前記利用者により購入を希望する商品に対応するクーポンが選択され、前記クーポンの事前決済ボタンが押された場合に、前記端末装置を用いた決済用のアプリケーション
での電子マネー決済による事前決済を行う
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項11】
運営する事業者がそれぞれ異なる複数の実店舗の取扱商品に関する商品情報を取得する取得手順と、
端末装置を用いた決済用のアプリケーション内に、運営する事業者がそれぞれ異なる前記複数の実店舗の取扱商品に関する商品情報を集めた実店舗モールを提供し、前記実店舗モールを介して前記複数の実店舗の取扱商品に関する商品情報を提供する提供手順と、
前記複数の実店舗の取扱商品に関する商品情報の中から、利用者により選択された商品情報を、前記利用者のウィッシュリストに登録する登録手順と、
前記複数の実店舗の取扱商品のうち、利用者が所望する取扱商品に関する商品情報に対する決済要求に応じて、前記商品情報に対応する取扱商品の事前決済を行う決済処理手順と、
をコンピュータに実行させ、
前記複数の実店舗の取扱商品は
、実店舗に出向けば今すぐに購入可能な商品であり、
前記提供手順では、前記実店舗モール
において、利用者の現在地から所定のエリアに位置する実店舗及び当該実店舗が取り扱う商品情報を提供し、前記利用者の現在地から所定のエリアに位置する実店舗が取り扱う商品情報を横断的に検索可能にするとともに、
前記実店舗モールにおいて、実店舗の取扱商品に関する商品情報と、前記取扱商品について前記端末装置を用いた決済用のアプリケーション
での電子マネー決済による事前決済が可能なクーポンとを関連付け、前記利用者の現在地から出向けて今すぐ購入できる商品に関する前記商品情報を商品別クーポンリストの形式で提供し、
前記登録手順では、前記利用者が前記商品別クーポンリストの中から所望の商品に対応するクーポンを選択した場合、選択されたクーポンを前記利用者のウィッシュリストに登録し、
前記決済処理手順では、前記商品別クーポンリスト又は前記ウィッシュリストの中から前記利用者により購入を希望する商品に対応するクーポンが選択され、前記クーポンの事前決済ボタンが押された場合に、前記端末装置を用いた決済用のアプリケーション
での電子マネー決済による事前決済を行う
ことを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
実店舗において販売される商品に対する注文情報を取得し、取得された注文情報に基づいて、実店舗に対応する電子商取引サービスにおいて実店舗の商品に対する購入処理の一部を行う技術が開示されている。この技術では、実店舗に対応する仮想店舗(ECサイト)に出品された商品であって仮想店舗では購入できない商品を、実店舗に出向いて購入する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の従来技術では、実店舗は、仮想店舗では購入できない商品しか販売できない。また、電子商取引サービスを行う仮想店舗に登録されている商品でなければ注文できない。そのため、実店舗は既存の電子商店街(ECモール)等に仮想店舗を出店しなければならない。この場合、仮想店舗では購入できない商品以外を販売しようとすると、他の仮想店舗が競合となる。また、近年は電子商取引サービスを行う仮想店舗に対して実店舗の価値が低下しつつある。しかし、仮想店舗では商品配送が前提となるため利用者は購入した商品の到着を待つしかないが、実店舗であれば利用者は自ら店舗に足を運んで商品をその場で入手することができる。そのため、電子商取引サービスを行う仮想店舗に依存せず、店舗に出向けば今すぐに買える商品がそろっている実店舗のみで構成された実店舗モールを構築することに意義がある。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、加盟店が出品できる実店舗モールを構築することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る情報処理装置は、運営する事業者がそれぞれ異なる複数の実店舗の取扱商品に関する商品情報を取得する取得部と、端末装置を用いた決済用のアプリケーション内に、運営する事業者がそれぞれ異なる前記複数の実店舗の取扱商品に関する商品情報を集めた実店舗モールを提供し、前記実店舗モールを介して前記複数の実店舗の取扱商品に関する商品情報を提供する提供部と、前記複数の実店舗の取扱商品に関する商品情報の中から、利用者により選択された商品情報を、前記利用者のウィッシュリストに登録する登録部と、前記複数の実店舗の取扱商品のうち、利用者が所望する取扱商品に関する商品情報に対する決済要求に応じて、前記商品情報に対応する取扱商品の事前決済を行う決済処理部と、を備え、前記複数の実店舗の取扱商品は、実店舗に出向けば今すぐに購入可能な商品であり、前記提供部は、前記実店舗モールにおいて、利用者の現在地から所定のエリアに位置する実店舗及び当該実店舗が取り扱う商品情報を提供し、前記利用者の現在地から所定のエリアに位置する実店舗が取り扱う商品情報を横断的に検索可能にするとともに、前記実店舗モールにおいて、実店舗の取扱商品に関する商品情報と、前記取扱商品について前記端末装置を用いた決済用のアプリケーションでの電子マネー決済による事前決済が可能なクーポンとを関連付け、前記利用者の現在地から出向けて今すぐ購入できる商品に関する前記商品情報を商品別クーポンリストの形式で提供し、前記登録部は、前記利用者が前記商品別クーポンリストの中から所望の商品に対応するクーポンを選択した場合、選択されたクーポンを前記利用者のウィッシュリストに登録し、前記決済処理部は、前記商品別クーポンリスト又は前記ウィッシュリストの中から前記利用者により購入を希望する商品に対応するクーポンが選択され、前記クーポンの事前決済ボタンが押された場合に、前記端末装置を用いた決済用のアプリケーションでの電子マネー決済による事前決済を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、加盟店が出品できる実店舗モールを構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理方法の概要を示す説明図である。
【
図2】
図2は、店舗ページの表示例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る端末装置の構成例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る決済サーバの構成例を示す図である。
【
図6】
図6は、利用者情報データベースの一例を示す図である。
【
図7】
図7は、履歴情報データベースの一例を示す図である。
【
図8】
図8は、店舗情報データベースの一例を示す図である。
【
図9】
図9は、リスト情報データベースの一例を示す図である。
【
図10】
図10は、決済情報データベースの一例を示す図である。
【
図11】
図11は、実施形態に係る処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
〔1.情報処理方法の概要〕
まず、
図1を参照し、実施形態に係る情報処理装置が行う情報処理方法の概要について説明する。
図1は、実施形態に係る情報処理方法の概要を示す説明図である。なお、
図1では、電子商取引サービスを行う仮想店舗に依存せず、店舗に出向けば今すぐに買える商品がそろっている実店舗モールを構築する場合を例に挙げて説明する。
【0011】
図1に示すように、情報処理システム1は、端末装置10と決済サーバ100とを含む。端末装置10と決済サーバ100とは、それぞれネットワークN(
図3参照)を介して有線又は無線で互いに通信可能に接続される。本実施形態では、端末装置10は、決済サーバ100と連携する。なお、以下の説明では、端末装置10が利用者U(ユーザ)により利用される例を示す。また、以下の説明では、端末装置10を利用者Uと同一視する場合がある。すなわち、以下では、利用者Uを端末装置10と読み替えることもできる。
【0012】
端末装置10は、利用者Uにより使用されるスマートフォンやタブレット等のスマートデバイスであり、4G(Generation)やLTE(Long Term Evolution)等の無線通信網を介して任意のサーバ装置と通信を行うことができる携帯端末装置である。また、端末装置10は、液晶ディスプレイ等の画面であって、タッチパネルの機能を有する画面を有し、利用者から指やスタイラス等によりタップ操作、スライド操作、スクロール操作等、コンテンツ等の表示データに対する各種の操作を受付ける。なお、画面のうち、コンテンツが表示されている領域上で行われた操作を、コンテンツに対する操作としてもよい。また、端末装置10は、スマートデバイスのみならず、デスクトップPC(Personal Computer)やノートPC等の情報処理装置であってもよい。
【0013】
決済サーバ100は、実店舗等での商品購入に係る決済処理を実行する情報処理装置であり、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。例えば、決済サーバ100は、端末装置10を用いた決済(電子決済)に関する電子決済サービスを提供する。また、決済サーバ100は、商品やサービス等の取引対象を提供する事業者の口座と、取引対象が提供される利用者の口座とを管理しており、利用者からの決済要求に従って、口座間において電子マネーの移行等を行うことで、各種決済を実現する。なお、電子マネーとは、例えば、各種企業が独自に用いるポイントや通貨等であってもよく、日本円やドル等の国家により提供される貨幣を電子的に取引可能としたものであってもよい。また、商品は取引対象の一例に過ぎない。実際には、サービス等の商品以外の取引対象であってもよい。本実施形態では、商品を例に説明する。
【0014】
本実施形態では、決済サーバ100は、実店舗を持つ加盟店の店舗情報及び商品情報等を掲載可能な専用ページであるマイストア(店舗ページ)と、当該マイストア向けの事前決済サービスを提供する。マイストア(店舗ページ)は、加盟店ごとに割り当てられる。加盟店はそれぞれ異なる事業者により運営されていてもよい。商品情報は、加盟店の取扱商品に関する情報である。例えば、決済サーバ100は、利用者Uの端末装置10を用いた決済(電子決済)用のアプリケーション(以下、単に「決済アプリ」と記載する場合がある)内で起動するアプリケーション(ミニアプリ)においてマイストアと事前決済サービスを提供する。以下、マイストアと事前決済サービスを提供するアプリケーションを単に「マイストアアプリ」と記載する場合がある。そして、マイストアを利用した利用者からの注文を識別するための注文番号を用いて利用者からの注文の内容(例えば、取引対象や、決済金額)を特定し、事前決済サービスに関する処理を実行する。
【0015】
まず、決済サーバ100は、店舗ごとのマイストアに商品情報を掲載する。例えば、決済サーバ100は、実店舗を持つ加盟店の店舗端末や当該加盟店の店員の端末装置から登録された商品情報をマイストアに掲載する。
【0016】
そして、端末装置10は、決済サーバ100と連携して、
図2に示すように、決済アプリ内の地図(MAP)上に、利用者Uの現在地から所定のエリアに位置する実店舗を表示する。
図2は、店舗ページの表示例を示す図である。
【0017】
利用者Uは、決済アプリ内の地図(MAP)上に表示された特定の店舗を選択・指定することで、特定の店舗のマイストアから商品情報を閲覧することができる。このとき、利用者Uは、決済アプリ内の地図(MAP)上で、店舗又は商品に関するキーワードや商品コードを入力して、現在地から所定のエリアに位置する実店舗を検索することもできる。
【0018】
また、利用者Uは、異なる店舗間のマイストアで掲載されている商品情報を横断的に検索することもできる。例えば、利用者Uは、商品に関するキーワードや商品コードを入力して、異なる店舗間のマイストアで掲載されている商品情報を横断的に検索することもできる。
【0019】
そして、決済サーバ100は、これらの商品情報とクーポンとを関連付ける。このとき、端末装置10は、決済サーバ100と連携して、
図2に示すように、実店舗を持つ加盟店がマイストアに登録した商品情報を、マイストアアプリ内で商品別クーポンリストの形式で表示する。例えば、端末装置10は、利用者Uが今いる位置から出向けてお得(クーポン適用)に今すぐ購入できる商品に関する商品別クーポンリストを表示する。そして、端末装置10は、利用者Uが商品別クーポンリストの中から所望の商品に対応するクーポンを選択した場合、選択されたクーポンを利用者Uのウィッシュリストに登録する。ウィッシュリストは、利用者Uの所望の商品に対応するクーポンを登録したお気に入りリストに相当する。
【0020】
また、端末装置10は、決済サーバ100と連携して、商品別クーポンリスト及びウィッシュリストに登録されたクーポンごとに、対応する商品の価格を表示し、当該商品の価格変動を反映する。また、端末装置10は、同一商品に対する各加盟店の価格比較や最安値等を表示してもよい。
【0021】
利用者Uは、商品別クーポンリスト又はウィッシュリストに登録されたクーポンに対応する商品を、自分で購入してもよいし、誰かにおねだり(他人に購入を要望)してもよい。利用者Uが端末装置10を用いて所望する商品を誰かにおねだり(他人に購入を要望)する操作を行った場合、決済サーバ100は、利用者Uが所望する商品に対応するクーポンを、おねだりする相手の端末装置にプッシュ通知したり、おねだりとわかる形式で相手のウィッシュリストに登録したりする。
【0022】
なお、決済サーバ100は、利用者Uに関する各種情報を取得してもよい。例えば、決済サーバ100は、利用者Uの性別、年代、居住地域といった利用者Uの属性に関する情報を取得する。そして、決済サーバ100は、利用者Uを示す識別情報(利用者ID等)とともに利用者Uの属性に関する情報を記憶して管理する。
【0023】
また、決済サーバ100は、利用者Uの端末装置10から、あるいは利用者ID等に基づいて各種サーバ等から、利用者Uの行動を示す各種の履歴情報(ログデータ)を取得してもよい。例えば、決済サーバ100は、利用者Uの位置や日時の履歴である位置履歴を端末装置10から取得する。また、決済サーバ100は、利用者Uが入力した検索クエリの履歴である検索履歴を検索サーバ(検索エンジン)から取得する。また、決済サーバ100は、利用者Uが閲覧したコンテンツの履歴である閲覧履歴をコンテンツサーバから取得する。また、決済サーバ100は、利用者Uの商品購入の履歴である購入履歴を電子商取引サーバや決済サーバから取得する。また、決済サーバ100は、利用者Uのマーケットプレイスへの出品の履歴である出品履歴や販売履歴を電子商取引サーバや決済サーバから取得してもよい。また、決済サーバ100は、利用者Uの投稿の履歴である投稿履歴を口コミの投稿サービスを提供する投稿サーバやSNSサーバから取得する。
【0024】
なお、決済サーバ100は、マイストア(店舗ページ)に限らず、上記の各種の履歴情報から、商品別クーポンリストにクーポンとして掲載する商品情報を取得してもよい。例えば、決済サーバ100は、利用者Uが訪問(アクセス)したWebサイト内に表示された商品に対応するクーポンを商品別クーポンリストに掲載してもよい。
【0025】
また、決済サーバ100は、機械学習により、利用者Uの属性情報や履歴情報を入力すると適当な商品情報を出力する学習済みモデルを事前作成しておき、利用者Uの属性情報や履歴情報を学習済みモデルに入力し、出力された商品情報に対応するクーポンを商品別クーポンリストに掲載してもよい。
【0026】
〔1-1.端末装置10を用いた決済について〕
ここで、実施形態に係る情報処理に先立ち、端末装置10を用いた決済(電子決済)の一例について説明する。なお、以下の説明では、店舗Aに配置された2次元コード(QRコード(登録商標))であって、店舗Aを識別する店舗識別情報を示す2次元コードを用いて、利用者Uが端末装置10を用いた決済を行う例について説明するが、実施形態は、これに限定されるものではない。以下に説明する決済の一例は、任意の利用者が任意の端末装置10を用いて、任意の店舗にて決済を行う場合においても適用可能である。また、店舗識別情報は、QRコード(登録商標)のみならず、バーコードや所定のマーク、番号等であってもよい。
【0027】
例えば、利用者Uが店舗Aにて各種の商品やサービスといった決済対象(取引対象)の利用や購入に伴う決済を行う場合、利用者Uは、端末装置10にインストールされた決済用のアプリケーション(決済アプリ)を起動する。そして、利用者Uは、決済アプリを介して、店舗Aに設置された店舗識別情報を撮影する。このような場合、端末装置10は、決済対象の価格を入力するための画面を表示し、利用者U或いは店舗Aの店員Mから決済金額の入力を受け付ける。そして、端末装置10は、利用者Uを識別する利用者識別情報と、店舗識別情報(若しくは、店舗識別情報が示す情報、すなわち、店舗Aを示す情報(例えば、店舗ID))と、決済金額とを示す決済情報を決済サーバ100へと送信する。
【0028】
このような場合、決済サーバ100は、利用者識別情報が示す利用者Uの口座から、店舗識別情報が示す店舗Aの口座へと、決済金額が示す額の電子マネーを移行させる。そして、決済サーバ100は、決済が完了した旨の通知を端末装置10へと送信する。このような場合、端末装置10は、決済が完了した旨の画面や所定の音声を出力することで、電子マネーによる決済が行われた旨を通知する。
【0029】
なお、端末装置10を用いた決済は、上述した処理に限定されるものではない。例えば、端末装置10を用いた決済は、店舗Aに設置された店舗端末を用いたものであってもよい。例えば、端末装置10は、利用者Uを識別するための利用者識別情報を画面上に表示させる。このような場合、店舗Aに設置された店舗端末は、端末装置10に表示された利用者識別情報を読み取り、利用者識別情報(若しくは、利用者識別情報が示す情報、すなわち、利用者Uを示す情報(例えば、利用者ID))と、決済金額と、店舗Aを識別する情報とを示す決済情報を決済サーバ100へと送信する。このような場合、決済サーバ100は、利用者識別情報が示す利用者Uの口座から、店舗Aの口座へと、決済金額が示す額の電子マネーを移行させ、店舗Aの店舗端末或いは端末装置10に対し、決済が完了した旨の画面や所定の音声を出力させることで、決済が行われた旨を通知してもよい。
【0030】
また、端末装置10を用いた決済は、利用者Uが予め電子マネーをチャージした口座から店舗Aの口座へと電子マネーを移行させる処理のみならず、例えば、利用者Uが予め登録したクレジットカードを用いた決済であってもよい。このような場合、例えば、端末装置10は、店舗Aの口座に対して決済金額の電子マネーを移行させるとともに、利用者Uのクレジットカードの運用会社に対し、決済金額を請求してもよい。
【0031】
〔1-2.実施形態に係る情報処理について〕
図1に示すように、利用者Uは、端末装置10を用いて、マイストアに掲載された実店舗を持つ加盟店で取り扱っている商品を選択する(ステップS1)。例えば、利用者Uは、端末装置10を用いて、決済サーバ100が提供する決済アプリ内のマイストアアプリを起動する。そして、利用者Uは、マイストアアプリ内で商品別クーポンリストを表示し、所望の商品に対応するクーポンを選択する。
【0032】
なお、端末装置10は、位置情報に基づいて、利用者Uが訪問可能な移動圏内に実店舗が存在する加盟店で取り扱っている商品のクーポンのみ掲載した商品別クーポンリストを表示してもよい。すなわち、決済サーバ100は、利用者Uの現在地から所定のエリアに位置する実店舗の取扱商品に対応するクーポンを提供する。このとき、決済サーバ100は、商品別クーポンリストにおいて、移動圏内の実店舗で取り扱っている全ての商品のクーポンを無作為(ランダム)に提示してもよいし、所定の条件に適合した商品のクーポンのみを提示してもよい。また、端末装置10は、地域別に、商品別クーポンリストを表示してもよい。例えば、端末装置10は、利用者Uが選択した地域に応じて、当該地域内の店舗を対象とした商品別クーポンリストを表示してもよい。
【0033】
また、利用者Uは、マイストアアプリ内で検索クエリを入力し、検索クエリに適合する商品のクーポンを検索してもよい。そして、端末装置10は、検索してヒットした商品のクーポンを商品別クーポンリストとして表示してもよい。また、利用者Uは、検索してヒットした商品のクーポンを店舗位置や値段でソートしてもよい。
【0034】
続いて、決済サーバ100は、利用者Uにより選択された商品を、利用者Uごとに用意されたウィッシュリストに登録する(ステップS2)。このとき、利用者Uは、端末装置10を用いて、商品別クーポンリストの中から、所望の商品に対応するクーポンを選択してウィッシュリストに登録する。また、利用者Uは、所望の商品に関する情報を他人に通知したい場合には、そのクーポンのシェアボタンを押すことで、他人と当該クーポンを共有する。なお、他人とは、同じ決済アプリを利用する他の利用者であって、利用者Uが事前に登録した相手である。このとき、決済サーバ100は、利用者Uが所望する商品に対応するクーポンを、相手の端末装置にプッシュ通知したり、相手のウィッシュリストに登録したりする。また、決済サーバ100は、ウィッシュリスト登録数を加盟店にフィードバックする。これにより、加盟店は、どの商品がどれだけニーズがあるのかを知ることができる。
【0035】
続いて、決済サーバ100は、商品別クーポンリスト又はウィッシュリストに登録された商品のうち、利用者Uにより決済に関する操作が行われた商品について事前決済を行う(ステップS3)。このとき、利用者Uは、端末装置10を操作して、商品別クーポンリスト又はウィッシュリストの中から購入を希望する商品に対応するクーポンを選択し、そのクーポンの事前決済ボタンを押すことで、端末装置10を用いた決済(電子決済)により事前決済を行う。本実施形態では、事前決済ボタンはクーポンごとに用意されているが、複数のクーポンを選択して1つの決済ボタンで一括して決済するようにしてもよい。
【0036】
このとき、利用者Uは、商品別クーポンリスト又はウィッシュリストに登録されたクーポンに対応する商品を、自分で購入してもよいし、誰かにおねだり(他人に購入を要望)してもよい。利用者Uは、所望する商品を誰かにおねだり(他人に購入を要望)する場合、端末装置10を操作して、商品別クーポンリスト又はウィッシュリストの中から所望の商品に対応するクーポンを選択し、そのクーポンのおねだりボタンを押す。このとき、決済サーバ100は、利用者Uが所望する商品に対応するクーポンを、おねだりする相手の端末装置にプッシュ通知したり、おねだりとわかる形式で相手のウィッシュリストに登録したりする。おねだりされた相手は、自身の端末装置10を操作して、そのクーポンの事前決済ボタンを押すことで、端末装置10を用いた決済(電子決済)により事前決済を行う。
【0037】
なお、実際には、事前決済に限らず、店舗決済であってもよい。例えば、この段階では商品の事前決済を行わず、商品の注文(又は予約)のみ行い、実際の決済は店舗で行うようにしてもよい。このとき、端末装置10は、事前決済ボタンだけでなく、取り置きボタンも表示し、利用者Uが取り置きボタンを押したときに、店舗決済に対応した処理を行う。この場合、商品別クーポンリスト及びウィッシュリストは商品のカタログリストとして機能する。なお、取り置きの場合には、有効期限を設けて、利用者Uが期限内に受け取りに行けば、クーポンに表示された価格で販売するようにしてもよい。利用者Uが期限内に受け取りに行かなければ、取り置きを取り消してもよい(キャンセル扱い)。
【0038】
続いて、決済サーバ100は、上記の事前決済が行われた商品を受け取るための受取番号を発行し、利用者Uの端末装置10に提供する(ステップS4)。なお、事前決済ではなく店舗決済の場合も同様である。この場合、受取番号は注文番号(又は予約番号)であってもよい。また、利用者Uは、商品を受け取る権利を、他の利用者等に譲渡してもよい。この場合、決済サーバ100は、事前決済を行った利用者とは異なる利用者の端末装置10に受取番号を通知する。すなわち、事前決済を行う利用者と、受取番号が通知される利用者とは、同一でなくてもよい。
【0039】
続いて、利用者Uは、上記の事前決済が行われた商品を取り扱っている店舗Aを訪問(来店)し、店舗Aの店員Mに対して、端末装置10に表示された受取番号を提示して、商品を受け取る(ステップS5)。なお、事前決済ではなく店舗決済の場合には、利用者Uは、店舗Aの店員Mに対して、端末装置10に表示された注文番号(又は予約番号)を提示するとともに、決済アプリにより端末装置10を用いた決済を行った後に、対象の商品を受け取る。
【0040】
以上のように、本実施形態では、決済アプリ内に実店舗のみが出品できるプラットフォーム(実店舗モール)を構築する。このプラットフォーム(実店舗モール)には、特定の企業やグループに限らず、不特定多数の実店舗が自由に出品することができる。また、このプラットフォーム(実店舗モール)では、仮想店舗(ECサイト)は含まれないため、既存の電子商店街(ECモール)のように仮想店舗(ECサイト)と競合することはない。また、利用者が初めて訪れた地域や地理に疎い(土地勘がない)地域で、急に特定の商品が入り用となった場合でも、このプラットフォーム(実店舗モール)を利用することで、利用者の現在地から所定のエリアに位置する実店舗であって、その商品の在庫がある実店舗を検索することができる。これにより、これまでにない決済サービスに加盟している実店舗間での実店舗プラットフォームの商圏を作ることができる。
【0041】
〔2.情報処理システムの構成例〕
次に、
図3を用いて、実施形態に係る決済サーバ100が含まれる情報処理システム1の構成について説明する。
図3は、実施形態に係る情報処理システム1の構成例を示す図である。
図3に示すように、実施形態に係る情報処理システム1は、端末装置10と決済サーバ100とを含む。これらの各種装置は、ネットワークNを介して、有線又は無線により通信可能に接続される。ネットワークNは、例えば、LAN(Local Area Network)や、インターネット等のWAN(Wide Area Network)である。
【0042】
また、
図3に示す情報処理システム1に含まれる各装置の数は図示したものに限られない。例えば、
図3では、図示の簡略化のため、端末装置10を1台のみ示したが、これはあくまでも例示であって限定されるものではなく、2台以上であってもよい。
【0043】
端末装置10は、利用者Uによって使用される情報処理装置である。例えば、端末装置10は、スマートフォンやタブレット端末等のスマートデバイス、フィーチャーフォン、PC(Personal Computer)、PDA(Personal Digital Assistant)、通信機能を備えたゲーム機、カーナビゲーションシステム、スマートウォッチやヘッドマウントディスプレイ等のウェアラブルデバイス(Wearable Device)、スマートグラス等である。
【0044】
また、かかる端末装置10は、LTE(Long Term Evolution)、4G(4th Generation)、5G(5th Generation:第5世代移動通信システム)等の無線通信網や、Bluetooth(登録商標)、無線LAN(Local Area Network)等の近距離無線通信を介してネットワークNに接続し、決済サーバ100と通信することができる。
【0045】
また、端末装置10は、加盟店の店舗端末や、加盟店の店員(従業員)等によって使用される端末装置であってもよい。すなわち、加盟店の店舗端末や、加盟店の店員によって使用される端末装置も、上記の端末装置10と同様の装置であってもよい。
【0046】
決済サーバ100は、例えばPCやサーバ装置、あるいはメインフレーム又はワークステーション等である。なお、決済サーバ100は、クラウドコンピューティングにより実現されてもよい。
【0047】
〔3.端末装置の構成例〕
次に、
図4を用いて、端末装置10の構成について説明する。
図4は、端末装置10の構成例を示す図である。
図4に示すように、端末装置10は、通信部11と、表示部12と、入力部13と、測位部14と、センサ部20と、制御部30(コントローラ)と、記憶部40とを備える。
【0048】
(通信部11)
通信部11は、ネットワークN(
図3参照)と有線又は無線で接続され、ネットワークNを介して、決済サーバ100との間で情報の送受信を行う。例えば、通信部11は、NIC(Network Interface Card)やアンテナ等によって実現される。
【0049】
(表示部12)
表示部12は、位置情報等の各種情報を表示する表示デバイスである。例えば、表示部12は、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)や有機ELディスプレイ(Organic Electro-Luminescent Display)である。また、表示部12は、タッチパネル式のディスプレイであるが、これに限定されるものではない。
【0050】
(入力部13)
入力部13は、利用者Uから各種操作を受け付ける入力デバイスである。また、入力部13は、例えば、文字や数字等を入力するためのボタン等を有する。また、表示部12がタッチパネル式のディスプレイである場合、表示部12の一部が入力部13として機能する。なお、入力部13は、利用者Uから音声入力を受け付けるマイク等であってもよい。マイクはワイヤレスであってもよい。
【0051】
(測位部14)
測位部14は、GPS(Global Positioning System)の衛星から送出される信号(電波)を受信し、受信した信号に基づいて、自装置である端末装置10の現在位置を示す位置情報(例えば、緯度及び経度)を取得する。すなわち、測位部14は、端末装置10の位置を測位する。なお、GPSは、GNSS(Global Navigation Satellite System)の一例に過ぎない。
【0052】
また、測位部14は、GPS以外にも、種々の手法により位置を測位することができる。例えば、測位部14は、位置補正等のための補助的な測位手段として、下記のように、端末装置10の様々な通信機能を利用して位置を測位してもよい。
【0053】
(Wi-Fi測位)
例えば、測位部14は、端末装置10のWi-Fi(登録商標)通信機能や、各通信会社が備える通信網を利用して、端末装置10の位置を測位する。具体的には、測位部14は、Wi-Fi通信等を行い、付近の基地局やアクセスポイントとの距離を測位することにより、端末装置10の位置を測位する。
【0054】
(ビーコン測位)
また、測位部14は、端末装置10のBluetooth(登録商標)機能を利用して位置を測位してもよい。例えば、測位部14は、Bluetooth(登録商標)機能によって接続されるビーコン(beacon)発信機と接続することにより、端末装置10の位置を測位する。
【0055】
(地磁気測位)
また、測位部14は、予め測定された構造物の地磁気のパターンと、端末装置10が備える地磁気センサとに基づいて、端末装置10の位置を測位する。
【0056】
(RFID測位)
また、例えば、端末装置10が駅改札や店舗等で使用される非接触型ICカードと同等のRFID(Radio Frequency Identification)タグの機能を備えている場合、もしくはRFIDタグを読み取る機能を備えている場合、端末装置10によって決済等が行われた情報とともに、使用された位置が記録される。測位部14は、かかる情報を取得することで、端末装置10の位置を測位してもよい。また、位置は、端末装置10が備える光学式センサや、赤外線センサ等によって測位されてもよい。
【0057】
測位部14は、必要に応じて、上述した測位手段の一つ又は組合せを用いて、端末装置10の位置を測位してもよい。
【0058】
(センサ部20)
センサ部20は、端末装置10に搭載又は接続される各種のセンサを含む。なお、接続は、有線接続、無線接続を問わない。例えば、センサ類は、ウェアラブルデバイスやワイヤレスデバイス等、端末装置10以外の検知装置であってもよい。
図4に示す例では、センサ部20は、加速度センサ21と、ジャイロセンサ22と、気圧センサ23と、気温センサ24と、音センサ25と、光センサ26と、磁気センサ27と、画像センサ(カメラ)28とを備える。
【0059】
なお、上記した各センサ21~28は、あくまでも例示であって限定されるものではない。すなわち、センサ部20は、各センサ21~28のうちの一部を備える構成であってもよいし、各センサ21~28に加えてあるいは代えて、湿度センサ等その他のセンサを備えてもよい。
【0060】
加速度センサ21は、例えば、3軸加速度センサであり、端末装置10の移動方向、速度、及び、加速度等の端末装置10の物理的な動きを検知する。ジャイロセンサ22は、端末装置10の角速度等に基づいて3軸方向の傾き等の端末装置10の物理的な動きを検知する。気圧センサ23は、例えば端末装置10の周囲の気圧を検知する。
【0061】
端末装置10は、上記した加速度センサ21やジャイロセンサ22、気圧センサ23等を備えることから、これらの各センサ21~23等を利用した歩行者自律航法(PDR:Pedestrian Dead-Reckoning)等の技術を用いて端末装置10の位置を測位することが可能になる。これにより、GPS等の測位システムでは取得することが困難な屋内での位置情報を取得することが可能になる。
【0062】
例えば、加速度センサ21を利用した歩数計により、歩数や歩くスピード、歩いた距離を算出することができる。また、ジャイロセンサ22を利用して、利用者Uの進行方向や視線の方向、体の傾きを知ることができる。また、気圧センサ23で検知した気圧から、利用者Uの端末装置10が存在する高度やフロアの階数を知ることもできる。
【0063】
気温センサ24は、例えば端末装置10の周囲の気温を検知する。音センサ25は、例えば端末装置10の周囲の音を検知する。光センサ26は、端末装置10の周囲の照度を検知する。磁気センサ27は、例えば端末装置10の周囲の地磁気を検知する。画像センサ28は、端末装置10の周囲の画像を撮像する。
【0064】
上記した気圧センサ23、気温センサ24、音センサ25、光センサ26及び画像センサ28は、それぞれ気圧、気温、音、照度を検知したり、周囲の画像を撮像したりすることで、端末装置10の周囲の環境や状況等を検知することができる。また、端末装置10の周囲の環境や状況等から、端末装置10の位置情報の精度を向上させることが可能になる。
【0065】
(制御部30)
制御部30は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM、入出力ポート等を有するマイクロコンピュータや各種の回路を含む。また、制御部30は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路等のハードウェアで構成されてもよい。制御部30は、送信部31と、受信部32と、処理部33とを備える。
【0066】
(送信部31)
送信部31は、例えば入力部13を用いて利用者Uにより入力された各種情報や、端末装置10に搭載又は接続された各センサ21~28によって検知された各種情報、測位部14によって測位された端末装置10の位置情報等を、通信部11を介して決済サーバ100へ送信することができる。
【0067】
(受信部32)
受信部32は、通信部11を介して、決済サーバ100から提供される各種情報や、決済サーバ100からの各種情報の要求を受信することができる。
【0068】
(処理部33)
処理部33は、表示部12等を含め、端末装置10全体を制御する。例えば、処理部33は、送信部31によって送信される各種情報や、受信部32によって受信された決済サーバ100からの各種情報を表示部12へ出力して表示させることができる。
【0069】
(記憶部40)
記憶部40は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、又は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、光ディスク等の記憶装置によって実現される。かかる記憶部40には、各種プログラムや各種データ等が記憶される。
【0070】
〔4.情報処理装置の構成例〕
次に、
図5を用いて、実施形態に係る決済サーバ100の構成について説明する。
図5は、実施形態に係る決済サーバ100の構成例を示す図である。
図5に示すように、決済サーバ100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。
【0071】
(通信部110)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。また、通信部110は、ネットワークN(
図3参照)と有線又は無線で接続される。
【0072】
(記憶部120)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、又は、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
図5に示すように、記憶部120は、利用者情報データベース121と、履歴情報データベース122と、店舗情報データベース123と、リスト情報データベース124と、決済情報データベース125とを有する。
【0073】
(利用者情報データベース121)
利用者情報データベース121は、利用者Uに関する各種情報を記憶する。例えば、利用者情報データベース121は、利用者Uの属性等の種々の情報を記憶する。
図6は、利用者情報データベース121の一例を示す図である。
図6に示した例では、利用者情報データベース121は、「利用者ID(Identifier)」、「年齢」、「性別」、「自宅」、「勤務地」、「興味」といった項目を有する。
【0074】
「利用者ID」は、利用者Uを識別するための識別情報を示す。また、「年齢」は、利用者IDにより識別される利用者Uの年齢を示す。なお、「年齢」は、例えば35歳など、利用者IDにより識別される利用者Uの具体的な年齢であってもよい。また、「性別」は、利用者IDにより識別される利用者Uの性別を示す。
【0075】
また、「自宅」は、利用者IDにより識別される利用者Uの自宅の位置情報を示す。なお、
図6に示す例では、「自宅」は、「LC11」といった抽象的な符号を図示するが、緯度経度情報等であってもよい。また、例えば、「自宅」は、地域名や住所であってもよい。
【0076】
また、「勤務地」は、利用者IDにより識別される利用者Uの勤務地(学生の場合は学校)の位置情報を示す。なお、
図6に示す例では、「勤務地」は、「LC12」といった抽象的な符号を図示するが、緯度経度情報等であってもよい。また、例えば、「勤務地」は、地域名や住所であってもよい。
【0077】
また、「興味」は、利用者IDにより識別される利用者Uの興味を示す。すなわち、「興味」は、利用者IDにより識別される利用者Uが関心の高い対象を示す。例えば、「興味」は、利用者Uが検索エンジンに入力して検索した検索クエリ(キーワード)等であってもよい。なお、
図6に示す例では、「興味」は、各利用者Uに1つずつ図示するが、複数であってもよい。
【0078】
例えば、
図6に示す例において、利用者ID「U1」により識別される利用者Uの年齢は、「20代」であり、性別は、「男性」であることを示す。また、例えば、利用者ID「U1」により識別される利用者Uは、自宅が「LC11」であることを示す。また、例えば、利用者ID「U1」により識別される利用者Uは、勤務地が「LC12」であることを示す。また、例えば、利用者ID「U1」により識別される利用者Uは、「スポーツ」に興味があることを示す。
【0079】
ここで、
図6に示す例では、「U1」、「LC11」及び「LC12」といった抽象的な値を用いて図示するが、「U1」、「LC11」及び「LC12」には、具体的な文字列や数値等の情報が記憶されるものとする。以下、他の情報に関する図においても、抽象的な値を図示する場合がある。
【0080】
なお、利用者情報データベース121は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、利用者情報データベース121は、利用者Uの端末装置10に関する各種情報を記憶してもよい。また、利用者情報データベース121は、利用者Uのデモグラフィック(人口統計学的属性)、サイコグラフィック(心理学的属性)、ジオグラフィック(地理学的属性)、ベヘイビオラル(行動学的属性)等の属性に関する情報を記憶してもよい。例えば、利用者情報データベース121は、氏名、家族構成、出身地(地元)、職業、職位、収入、資格、居住形態(戸建、マンション等)、車の有無、通学・通勤時間、通学・通勤経路、定期券区間(駅、路線等)、利用頻度の高い駅(自宅・勤務地の最寄駅以外)、習い事(場所、時間帯等)、趣味、興味、ライフスタイル等の情報を記憶してもよい。
【0081】
(履歴情報データベース122)
履歴情報データベース122は、利用者Uの行動を示す履歴情報(ログデータ)に関する各種情報を記憶する。
図7は、履歴情報データベース122の一例を示す図である。
図7に示した例では、履歴情報データベース122は、「利用者ID」、「位置履歴」、「検索履歴」、「閲覧履歴」、「購買履歴」、「投稿履歴」といった項目を有する。
【0082】
「利用者ID」は、利用者Uを識別するための識別情報を示す。また、「位置履歴」は、利用者Uの位置や移動の履歴である位置履歴を示す。また、「検索履歴」は、利用者Uが入力した検索クエリの履歴である検索履歴を示す。また、「閲覧履歴」は、利用者Uが閲覧したコンテンツの履歴である閲覧履歴を示す。また、「購買履歴」は、利用者Uによる購買の履歴である購買履歴を示す。また、「投稿履歴」は、利用者Uによる投稿の履歴である投稿履歴を示す。なお、「投稿履歴」は、利用者Uの所有物に関する質問を含んでいてもよい。
【0083】
例えば、
図7に示す例において、利用者ID「U1」により識別される利用者Uは、「位置履歴#1」の通りに移動し、「検索履歴#1」の通りに検索し、「閲覧履歴#1」の通りにコンテンツを閲覧し、「購買履歴#1」の通りに所定の店舗等で所定の商品等を購入し、「投稿履歴」の通りに投稿したことを示す。
【0084】
ここで、
図7に示す例では、「U1」、「位置履歴#1」、「検索履歴#1」、「閲覧履歴#1」、「購買履歴#1」及び「投稿履歴#1」といった抽象的な値を用いて図示するが、「U1」、「位置履歴#1」、「検索履歴#1」、「閲覧履歴#1」、「購買履歴#1」及び「投稿履歴#1」には、具体的な文字列や数値等の情報が記憶されるものとする。
【0085】
なお、履歴情報データベース122は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、履歴情報データベース122は、利用者Uの所定のサービスの利用履歴等を記憶してもよい。また、履歴情報データベース122は、利用者Uの実店舗の来店履歴又は施設の訪問履歴等を記憶してもよい。また、履歴情報データベース122は、利用者Uの電子決済での決済履歴等を記憶してもよい。
【0086】
(店舗情報データベース123)
店舗情報データベース123は、実店舗を持つ加盟店が店舗情報及び商品情報等を掲載可能な専用ページであるマイストア(店舗ページ)に関する各種情報を記憶する。
図8は、店舗情報データベース123の一例を示す図である。
図8に示した例では、店舗情報データベース123は、「店舗ID」、「所在地」、「営業時間」、「商品ID」、「価格」、「被登録数」といった項目を有する。
【0087】
「店舗ID」は、実店舗を持つ加盟店を識別するための識別情報を示す。また、「所在地」は、加盟店の所在地を示す。なお、所在地は、住所であってもよいし、地図上の座標位置や緯度経度であってもよい。また、「営業時間」は、加盟店の営業時間を示す。なお、営業時間には、定休日に関する情報等も含まれる。また、「商品ID」は、加盟店で取り扱っている商品やサービス等の取引対象を識別するための識別情報を示す。なお、商品IDは、JANコード等であってもよい。また、「価格」は、加盟店で取り扱っている商品やサービス等の取引対象の現在の価格を示す。なお、価格は、取引対象の単価である。また、「被登録数」は、加盟店で取り扱っている商品やサービス等の取引対象が利用者に登録されている件数を示す。なお、被登録数は、加盟店側のみが閲覧できるようにしてもよい。
【0088】
例えば、
図8に示す例において、店舗ID「店舗#A」により識別される加盟店は、「所在地#A」に位置し、「営業時間」に営業しており、商品ID「商品#A1」を「価格#A1」で販売しており、「被登録数#A1」だけ利用者に登録されていることを示す。
【0089】
ここで、
図8に示す例では、「店舗#A」、「所在地#A」、「営業時間#A」、「商品#A1」、「価格#A1」及び「被登録数#A1」といった抽象的な値を用いて図示するが、「店舗#A」、「所在地#A」、「営業時間#A」、「商品#A1」、「価格#A1」及び「被登録数#A1」には、具体的な文字列や数値等の情報が記憶されるものとする。
【0090】
なお、店舗情報データベース123は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、店舗情報データベース123は、加盟店ごとの連絡先(電話番号、メールアドレス等)や決済手段に関する情報を記憶してもよい。また、店舗情報データベース123は、加盟店ごとのクーポン情報やキャンペーン情報、セール情報等を記憶してもよい。
【0091】
(リスト情報データベース124)
リスト情報データベース124は、利用者Uが所望の商品やサービス等の取引対象を登録するウィッシュリストに関する各種情報を記憶する。
図9は、リスト情報データベース124の一例を示す図である。
図9に示した例では、リスト情報データベース124は、「利用者ID」、「商品ID」、「価格」、「店舗ID」、「特典」といった項目を有する。
【0092】
「利用者ID」は、利用者Uを識別するための識別情報を示す。また、「商品ID」は、加盟店で取り扱っている商品やサービス等の取引対象のうち、利用者がウィッシュリストに登録した取引対象を識別するための識別情報を示す。また、「価格」は、利用者がウィッシュリストに登録した取引対象の現在の価格を示す。なお、価格は、取引対象の単価である。また、「店舗ID」は、利用者がウィッシュリストに登録した取引対象を取り扱っている加盟店を識別するための識別情報を示す。また、「特典」は、利用者がウィッシュリストに登録した取引対象を購入した際に付与される特典を示す。
【0093】
例えば、
図9に示す例において、利用者ID「U1」により識別される利用者Uは、商品ID「商品#A1」を「価格#A1」で店舗ID「店舗#A」により識別される加盟店より購入可能であり、購入した場合には「特典#A1」が付与されることを示す。
【0094】
ここで、
図9に示す例では、「U1」、「店舗#A」、「商品#A1」、「購入数#U1A1」、「決済金額#U1A1」及び「受取番号#U1A1」といった抽象的な値を用いて図示するが、「U1」、「店舗#A」、「商品#A1」、「購入数#U1A1」、「決済金額#U1A1」及び「受取番号#U1A1」には、具体的な文字列や数値等の情報が記憶されるものとする。
【0095】
なお、リスト情報データベース124は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、リスト情報データベース124は、同一の商品について加盟店ごとの価格に関する情報(価格比較等)を記憶してもよい。同一の商品であっても、加盟店によって価格が異なる場合がある。リスト情報データベース124は、利用者Uのウィッシュリストに登録された商品を共同購入又は共有する相手、又は当該商品の情報を共有する相手に関する情報を記憶してもよい。
【0096】
(決済情報データベース125)
決済情報データベース125は、利用者Uがウィッシュリストの中から選択して事前決済を行った商品やサービス等の取引対象の決済に関する各種情報を記憶する。
図10は、決済情報データベース125の一例を示す図である。
図10に示した例では、決済情報データベース125は、「利用者ID」、「店舗ID」、「商品ID」、「購入数」、「決済金額」、「受取番号」といった項目を有する。
【0097】
「利用者ID」は、ウィッシュリストに登録した商品やサービス等の取引対象の事前決済をした利用者Uを識別するための識別情報を示す。また、「店舗ID」は、利用者Uが事前決済した取引対象を提供する加盟店を識別するための識別情報を示す。また、「商品ID」は、利用者Uが事前決済した取引対象を識別するための識別情報を示す。また、「購入数」は、利用者Uが事前決済した取引対象の数量を示す。また、「決済金額」は、利用者Uが事前決済した取引対象の価格と数量に応じた決済金額の総額(合計金額)を示す。また、「受取番号」は、利用者Uが事前決済した取引対象を、その取引対象を提供する加盟店から受け取る際に提示する受取番号を示す。
【0098】
例えば、
図10に示す例において、利用者ID「U1」により識別される利用者Uは、店舗ID「店舗#A」により識別される加盟店が取り扱っている商品ID「商品#A1」を「購入数#U1A1」だけ購入して事前決済により「決済金額#U1A1」を支払い、「受取番号#U1A1」が付与されていることを示す。
【0099】
ここで、
図10に示す例では、「U1」、「店舗#A」、「商品#A1」、「購入数#U1A1」、「決済金額#U1A1」及び「受取番号#U1A1」といった抽象的な値を用いて図示するが、「U1」、「店舗#A」、「商品#A1」、「購入数#U1A1」、「決済金額#U1A1」及び「受取番号#U1A1」には、具体的な文字列や数値等の情報が記憶されるものとする。
【0100】
なお、決済情報データベース125は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、決済情報データベース125は、事前決済の取消(キャンセル)に関する情報を記憶してもよい。また、決済情報データベース125は、受取番号の通知先に関する情報を記憶してもよい。これにより、事前決済を行った利用者とは異なる利用者に受取番号を通知することが可能になる。無論、受取番号の通知先は、利用者本人であってもよい。
【0101】
(制御部130)
図5に戻り、説明を続ける。制御部130は、コントローラ(Controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等によって、決済サーバ100の内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAM等の記憶領域を作業領域として実行されることにより実現される。
図5に示す例では、制御部130は、取得部131と、提供部132と、登録部133と、決済処理部134と、発行部135とを有する。
【0102】
(取得部131)
取得部131は、通信部110を介して、端末装置10や各種サーバ等から、利用者Uに関する各種情報を取得する。例えば、取得部131は、利用者Uを示す情報(利用者ID等)や、利用者Uの位置情報、利用者Uの属性情報等を取得する。そして、取得部131は、記憶部120の利用者情報データベース121に登録する。
【0103】
また、取得部131は、通信部110を介して、各種サーバ等から、利用者Uの行動を示す各種の履歴情報(ログデータ)を取得する。そして、取得部131は、記憶部120の履歴情報データベース122に登録する。
【0104】
また、取得部131は、運営する事業者がそれぞれ異なる複数の実店舗(事業者ごとの実店舗)の取扱商品に関する商品情報を取得する。そして、取得部131は、記憶部120の店舗情報データベース123に登録する。ここで、店舗情報データベース123に登録された情報は、実店舗のみが出品できるプラットフォーム(実店舗モール)に掲載される。すなわち、取得部131は、取得された複数の実店舗の取扱商品に関する商品情報をプラットフォームに掲載する。実際には、取得部131は、店舗情報データベース123から、複数の実店舗の取扱商品に関する商品情報を取得してプラットフォームに掲載してもよい。
【0105】
(提供部132)
提供部132は、複数の実店舗の取扱商品に関する商品情報を提供する。このとき、提供部132は、事業者ごとに実店舗の取扱商品に関する商品情報を掲載したプラットフォームを提供する。例えば、提供部132は、電子決済用の決済アプリ内で、事業者ごとに実店舗の取扱商品に関する商品情報を掲載したプラットフォームを提供する。このとき、提供部132は、実店舗を持つ加盟店がマイストアに登録した商品情報とクーポンとを関連付けて、マイストアアプリ内で商品別クーポンリストの形式で提供する。
【0106】
(登録部133)
登録部133は、複数の実店舗の取扱商品に関する商品情報の中から、利用者Uにより選択された商品情報を、利用者Uのウィッシュリストに登録する。このとき、登録部133は、利用者Uにより選択された商品情報を、記憶部120のリスト情報データベース124に登録する。リスト情報データベース124に登録された情報は、利用者Uのウィッシュリストに掲載される。
【0107】
(決済処理部134)
決済処理部134は、商品別クーポンリスト又は利用者Uのウィッシュリストに登録された商品情報に対する決済要求に応じて、商品情報に対応する取扱商品の事前決済を行う。そして、決済処理部134は、記憶部120の決済情報データベース125に登録する。
【0108】
また、決済処理部134は、商品別クーポンリスト又は利用者Uのウィッシュリストに登録された商品情報に対する取り置き要求に応じて、商品情報に対応する取扱商品の取り置き及び店舗決済に関する処理を行う。そして、決済処理部134は、記憶部120の決済情報データベース125に登録する。
【0109】
また、決済処理部134は、利用者Uが商品別クーポンリスト又は自分のウィッシュリストに登録された商品情報に対応する取扱商品の購入を他人に要望(購入依頼)した場合、他人に対して商品情報に対応する取扱商品の決済処理を行う。そして、決済処理部134は、記憶部120の決済情報データベース125に登録する。
【0110】
また、決済処理部134は、電子決済により、商品情報に対応する取扱商品の決済処理を行う。
【0111】
(発行部135)
発行部135は、商品情報に対応する取扱商品を実店舗で受け取るための受取番号を利用者Uに対して発行する。そして、発行部135は、記憶部120の決済情報データベース125に登録する。
【0112】
〔5.処理手順〕
次に、
図11を用いて実施形態に係る端末装置10及び決済サーバ100による処理手順について説明する。
図11は、実施形態に係る処理手順を示すフローチャートである。なお、以下に示す処理手順は、端末装置10の制御部30及び決済サーバ100の制御部130によって繰り返し実行される。
【0113】
図11に示すように、決済サーバ100の取得部131は、運営する事業者がそれぞれ異なる複数の実店舗の取扱商品に関する商品情報を取得する(ステップS101)。例えば、取得部131は、実店舗を持つ個々の加盟店がマイストア(店舗ページ)に登録した商品情報を取得し、記憶部120の店舗情報データベース123に登録する。また、取得部131は、利用者Uの各種の履歴情報から、各加盟店の商品情報を取得し、記憶部120の店舗情報データベース123に登録してもよい。また、取得部131は、記憶部120の店舗情報データベース123に登録された各加盟店の商品情報を読み出すことで、店舗情報データベース123から登録された各加盟店の商品情報を取得してもよい。この場合、取得部131は、取得された各加盟店の商品情報を提供部132に渡す。実際には、提供部132が直接、店舗情報データベース123に登録された各加盟店の商品情報を読み出してもよい。
【0114】
続いて、決済サーバ100の提供部132は、複数の実店舗の取扱商品に関する商品情報を提供する(ステップS102)。例えば、提供部132は、電子決済用の決済アプリ内で、事業者ごとに実店舗の取扱商品に関する商品情報を掲載したプラットフォームを提供する。このとき、端末装置10の表示部12は、実店舗を持つ加盟店がマイストアに登録した商品情報を、決済アプリ内のミニアプリであるマイストアアプリ内で商品別クーポンリストの形式で表示する。
【0115】
続いて、決済サーバ100の登録部133は、複数の実店舗の取扱商品に関する商品情報の中から、利用者Uにより選択された商品情報を、利用者Uのウィッシュリストに登録する。(ステップS103)。例えば、端末装置10は、利用者Uが商品別クーポンリストの中から所望の商品に対応するクーポンを選択した場合、利用者Uにより選択されたクーポンを決済サーバ100に通知する。これに応じて、登録部133は、利用者Uにより選択されたクーポンを利用者Uのウィッシュリストに登録する。そして、登録部133は、記憶部120のリスト情報データベース124に登録する。
【0116】
続いて、決済サーバ100の決済処理部134は、商品別クーポンリスト又は利用者Uのウィッシュリストに登録された商品情報に対して決済要求があったか否かを判定する(ステップS104)。このとき、利用者Uは、端末装置10を操作して、商品別クーポンリスト又はウィッシュリストの中から購入を希望する商品に対応するクーポンを選択し、そのクーポンの事前決済ボタンを押すことで、購入を希望する商品に対する決済要求を行う。端末装置10の処理部33は、購入を希望する商品に対する決済要求を決済サーバ100に通知する。これに応じて、決済処理部134は、利用者Uが購入を希望する商品に対する決済要求があったと判定する。
【0117】
決済サーバ100の決済処理部134は、商品別クーポンリスト又は利用者Uのウィッシュリストに登録された商品情報に対して決済要求があった場合(ステップS104;Yes)、商品別クーポンリスト又は利用者Uのウィッシュリストに登録された商品情報に対する決済要求に応じて、商品情報に対応する取扱商品の事前決済を行う(ステップS105)。そして、決済処理部134は、記憶部120の決済情報データベース125に登録する。
【0118】
反対に、決済サーバ100の決済処理部134は、商品別クーポンリスト又は利用者Uのウィッシュリストに登録された商品情報に対して決済要求がなかった場合(ステップS104;No)、商品別クーポンリスト又は利用者Uのウィッシュリストに登録された商品情報に対して取り置き要求があったか否かを判定する(ステップS106)。このとき、利用者Uは、端末装置10を操作して、商品別クーポンリスト又はウィッシュリストの中から購入を希望する商品に対応するクーポンを選択し、そのクーポンの取り置きボタンを押すことで、購入を希望する商品に対する取り置き要求を行う。端末装置10の処理部33は、購入を希望する商品に対する取り置き要求を決済サーバ100に通知する。これに応じて、決済処理部134は、利用者Uが購入を希望する商品に対する取り置き要求があったと判定する。
【0119】
決済サーバ100の決済処理部134は、商品別クーポンリスト又は利用者Uのウィッシュリストに登録された商品情報に対して取り置き要求があった場合(ステップS106;Yes)、決済処理部134は、商品別クーポンリスト又は利用者Uのウィッシュリストに登録された商品情報に対する取り置き要求に応じて、商品情報に対応する取扱商品の取り置き及び店舗決済に関する処理を行う(ステップS107)。そして、決済処理部134は、記憶部120の決済情報データベース125に登録する。
【0120】
反対に、決済サーバ100の決済処理部134は、商品別クーポンリスト又は利用者Uのウィッシュリストに登録された商品情報に対して取り置き要求がなかった場合(ステップS106;No)、商品別クーポンリスト又は利用者Uがウィッシュリストに登録された商品情報に対応する取扱商品の購入を他人に要望(購入依頼)したか否かを判定する(ステップS108)。このとき、利用者Uは、端末装置10を操作して、商品別クーポンリスト又はウィッシュリストの中から購入を希望する商品に対応するクーポンを選択し、そのクーポンのおねだりボタンを押すことで、購入を希望する商品に対する決済要求を行う。端末装置10の処理部33は、購入を希望する商品に対する決済要求を決済サーバ100に通知する。これに応じて、決済処理部134は、利用者Uが購入を希望する商品に対する決済要求があったと判定する。
【0121】
決済サーバ100の決済処理部134は、利用者Uが商品別クーポンリスト又は自分のウィッシュリストに登録された商品情報に対応する取扱商品の購入を他人に要望した場合(ステップS108;Yes)、他人に対して商品情報に対応する取扱商品の決済処理を行う(ステップS109)。このとき、決済サーバ100の提供部132は、利用者Uが所望する商品に対応するクーポンを、おねだりする相手の端末装置にプッシュ通知する。あるいは、決済サーバ100の登録部133は、利用者Uが所望する商品に対応するクーポンを、おねだりとわかる形式で相手のウィッシュリストに登録する。おねだりされた相手は、自身の端末装置10を操作して、そのクーポンの事前決済ボタンを押すことで、端末装置10を用いた決済(電子決済)により事前決済を行う。そして、決済処理部134は、記憶部120の決済情報データベース125に登録する。
【0122】
反対に、決済サーバ100の決済処理部134は、利用者Uが商品別クーポンリスト又は自分のウィッシュリストに登録された商品情報に対応する取扱商品の購入を他人に要望していない場合(ステップS108;No)、何も行わず、一連の処理を終了する。
【0123】
続いて、決済サーバ100の発行部135は、利用者Uに対して、商品情報に対応する取扱商品を実店舗で受け取るための受取番号を発行する(ステップS110)。そして、発行部135は、記憶部120の決済情報データベース125に登録する。例えば、発行部135は、発行された受取番号を端末装置10に通知する。あるいは、提供部132が、発行された受取番号を端末装置10に提供してもよい。このとき、端末装置10の処理部33は、発行された受取番号を記憶部40に記憶する。そして、処理部33は、利用者Uの操作に応じて、記憶部40から受取番号を読み出して、表示部12に表示する。
【0124】
その後、利用者Uは、実店舗を訪問(来店)し、実店舗の店員又は店舗端末に対して、端末装置10の表示部12に表示された受取番号を提示して、商品を受け取る。なお、事前決済ではなく店舗決済(取り置き)の場合には、利用者Uは、実店舗の店員又は店舗端末に対して、端末装置10の表示部12に表示された受取番号を提示するとともに、決済アプリにより端末装置10を用いた決済を行った後に、対象の商品を受け取る。
【0125】
〔6.変形例〕
上述した端末装置10及び決済サーバ100は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、実施形態の変形例について説明する。
【0126】
上記の実施形態において、決済サーバ100が実行している処理の一部又は全部は、実際には、端末装置10が実行してもよい。例えば、スタンドアローン(Stand-alone)で(端末装置10単体で)処理が完結してもよい。この場合、端末装置10に、上記の実施形態における決済サーバ100の機能が備わっているものとする。また、上記の実施形態では、端末装置10は決済サーバ100と連携しているため、利用者Uから見れば、決済サーバ100の処理も端末装置10が実行しているように見える。すなわち、他の観点では、端末装置10は、決済サーバ100を備えているともいえる。
【0127】
また、上記の実施形態において、利用者Uは、端末装置10を用いて、訪問(アクセス)したWebサイト内に表示された2次元コード(QRコード(登録商標))等を読み取ることで、商品に対応するクーポンをウィッシュリストに登録してもよい。あるいは、端末装置10は、利用者Uが訪問したWebサイト内に表示された広告やリンク等に対する操作(タップ、クリック等)に応じて、商品に対応するクーポンをウィッシュリストに登録してもよい。
【0128】
また、上記の実施形態において、端末装置10は、利用者Uの位置情報の変動に応じて、商品別クーポンリストに掲載されたクーポンを入れ替えるようにしてもよい。例えば、端末装置10は、決済サーバ100と連携して、利用者Uの現在地に近い加盟店の取扱商品に対応するクーポンから順に表示されるように、随時、商品別クーポンリストに掲載されたクーポンを並べ替える。すなわち、端末装置10は、随時、加盟店の実店舗と利用者Uの現在地との間の距離の短い順に、商品別クーポンリストに掲載されたクーポンを並べ替える。なお、利用者Uが商品別クーポンリストを開いたまま移動している時は、リアルタイムで商品別クーポンリストに掲載されたクーポンを並べ替えてもよい。また、端末装置10は、加盟店の実店舗が利用者Uの現在地からの移動圏内に含まれた時に、当該加盟店の取扱商品に対応するクーポンを商品別クーポンリストに追加する。反対に、加盟店の実店舗が利用者Uの現在地からの移動圏内に含まれなくなった時に、当該加盟店の取扱商品に対応するクーポンを商品別クーポンリストから外す。
【0129】
また、上記の商品別クーポンリストと同様に、端末装置10は、利用者Uの位置情報の変動に応じて、利用者Uのウィッシュリストに登録されたクーポンを入れ替えるようにしてもよい。
【0130】
また、上記の実施形態において、おねだりとは逆に、利用者Uが自分で事前決済した商品を、他人に実店舗まで取りに行ってもらうようにしてもよい。例えば、利用者Uは、決済アプリ内の操作により、決済サーバ100を介して、メッセージとともに、事前決済が完了した商品の受取番号を、散歩中の家族や、店舗の近くに住む親しい人等に通知してもよい。
【0131】
〔7.効果〕
上述してきたように、本願に係る情報処理装置(端末装置10又は決済サーバ100)は、運営する事業者がそれぞれ異なる複数の実店舗の取扱商品に関する商品情報を取得する取得部131と、複数の実店舗の取扱商品に関する商品情報を提供する提供部132と、を備える。
【0132】
また、提供部132は、利用者Uの現在地から所定のエリアに位置する実店舗の取扱商品に関する商品情報を提供する。
【0133】
また、提供部132は、実店舗に在庫が担保されている取扱商品に関する商品情報を提供する。
【0134】
また、提供部132は、事業者ごとに実店舗の取扱商品に関する商品情報を掲載したプラットフォームを提供する。例えば、提供部132は、電子決済用の決済アプリ内で、事業者ごとに実店舗の取扱商品に関する商品情報を掲載したプラットフォームを提供する。
【0135】
また、取得部131は、事業者ごとに取得された実店舗の取扱商品に関する商品情報をプラットフォームに掲載する。
【0136】
また、本願に係る情報処理装置は、複数の実店舗の取扱商品に関する商品情報の中から、利用者Uにより選択された商品情報を、利用者Uのウィッシュリストに登録する登録部133と、をさらに備える。
【0137】
また、本願に係る情報処理装置は、複数の実店舗の取扱商品のうち、利用者Uが所望する取扱商品に関する商品情報に対する決済要求に応じて、商品情報に対応する取扱商品の事前決済を行う決済処理部134と、をさらに備える。
【0138】
また、決済処理部134は、複数の実店舗の取扱商品のうち、利用者Uが所望する取扱商品に関する商品情報に対する取り置き要求に応じて、商品情報に対応する取扱商品の取り置き及び店舗決済に関する処理を行う。
【0139】
また、決済処理部134は、複数の実店舗の取扱商品のうち、利用者Uが所望する取扱商品に関する商品情報に対する他人への購入依頼に応じて、他人に対して商品情報に対応する取扱商品の決済処理を行う。
【0140】
また、決済処理部134は、電子決済により、商品情報に対応する取扱商品の決済処理を行う。
【0141】
また、本願に係る情報処理装置は、商品情報に対応する取扱商品を実店舗で受け取るための受取番号を利用者Uに対して発行する発行部135と、をさらに備える。
【0142】
また、提供部132は、複数の実店舗の取扱商品とクーポンとを関連付けて、取扱商品に関する商品情報としてクーポンを提供する。
【0143】
上述した各処理のいずれかもしくは組合せにより、本願に係る情報処理装置(決済サーバ100)は、加盟店が出品できる実店舗モールを構築することができる。例えば、電子決済用の決済アプリ内に、運営する事業者がそれぞれ異なる複数の実店舗の取扱商品に関する商品情報を掲載したプラットフォームを構築することができる。これにより、これまでにない決済サービスに加盟している実店舗間での実店舗プラットフォームの商圏を作ることができる。また、この実店舗モールでは、仮想店舗(ECサイト)は含まれないため、既存の電子商店街(ECモール)のように仮想店舗(ECサイト)と競合することはない。また、実店舗モールのメリットとして、利用者が出向いてすぐに買える商品リストが得られるだけでなく、加盟店側は余剰な在庫を捌けさせるような地域特化型のタイムセールを行うこともできる。特に、生鮮食品や総菜、お弁当、洋菓子などのような消費期限が短い(長く保存がきかない)商品に関しては、ECモールよりも、実店舗モールのほうが適している。
【0144】
〔8.ハードウェア構成〕
また、上述した実施形態に係る端末装置10や決済サーバ100は、例えば
図12に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、決済サーバ100を例に挙げて説明する。
図12は、ハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、一次記憶装置1040、二次記憶装置1050、出力I/F(Interface)1060、入力I/F1070、ネットワークI/F1080がバス1090により接続された形態を有する。
【0145】
演算装置1030は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。演算装置1030は、例えばCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等により実現される。
【0146】
一次記憶装置1040は、RAM(Random Access Memory)等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一次的に記憶するメモリ装置である。また、二次記憶装置1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等により実現される。二次記憶装置1050は、内蔵ストレージであってもよいし、外付けストレージであってもよい。また、二次記憶装置1050は、USBメモリやSD(Secure Digital)メモリカード等の取り外し可能な記憶媒体であってもよい。また、二次記憶装置1050は、クラウドストレージ(オンラインストレージ)やNAS(Network Attached Storage)、ファイルサーバ等であってもよい。
【0147】
出力I/F1060は、ディスプレイ、プロジェクタ、及びプリンタ等といった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインターフェイスであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現される。また、入力I/F1070は、マウス、キーボード、キーパッド、ボタン、及びスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインターフェイスであり、例えば、USB等により実現される。
【0148】
また、出力I/F1060及び入力I/F1070はそれぞれ出力装置1010及び入力装置1020と無線で接続してもよい。すなわち、出力装置1010及び入力装置1020は、ワイヤレス機器であってもよい。
【0149】
また、出力装置1010及び入力装置1020は、タッチパネルのように一体化していてもよい。この場合、出力I/F1060及び入力I/F1070も、入出力I/Fとして一体化していてもよい。
【0150】
なお、入力装置1020は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、又は半導体メモリ等から情報を読み出す装置であってもよい。
【0151】
ネットワークI/F1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0152】
演算装置1030は、出力I/F1060や入力I/F1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行う。例えば、演算装置1030は、入力装置1020や二次記憶装置1050からプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
【0153】
例えば、コンピュータ1000が決済サーバ100として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。また、コンピュータ1000の演算装置1030は、ネットワークI/F1080を介して他の機器から取得したプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行してもよい。また、コンピュータ1000の演算装置1030は、ネットワークI/F1080を介して他の機器と連携し、プログラムの機能やデータ等を他の機器の他のプログラムから呼び出して利用してもよい。
【0154】
〔9.その他〕
以上、本願の実施形態を説明したが、これら実施形態の内容により本発明が限定されるものではない。また、前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、前述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。さらに、前述した実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
【0155】
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0156】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
【0157】
例えば、上述した決済サーバ100は、複数のサーバコンピュータで実現してもよく、また、機能によっては外部のプラットフォーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティング等で呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【0158】
また、上述してきた実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0159】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0160】
1 情報処理システム
10 端末装置
100 決済サーバ
110 通信部
120 記憶部
121 利用者情報データベース
122 履歴情報データベース
123 店舗情報データベース
124 リスト情報データベース
125 決済情報データベース
130 制御部
131 取得部
132 提供部
133 登録部
134 決済処理部
135 発行部