(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-29
(45)【発行日】2023-10-10
(54)【発明の名称】商品判断システム、商品判断方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0645 20230101AFI20231002BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20231002BHJP
【FI】
G06Q30/0645
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2021080895
(22)【出願日】2021-05-12
【審査請求日】2022-03-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000153546
【氏名又は名称】ロジスティード株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100177220
【氏名又は名称】小木 智彦
(72)【発明者】
【氏名】花輪 直之
(72)【発明者】
【氏名】石橋 愛
(72)【発明者】
【氏名】和田 康宏
(72)【発明者】
【氏名】南雲 秀明
(72)【発明者】
【氏名】浦瀬 大河
【審査官】塩田 徳彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-208888(JP,A)
【文献】特開2007-241415(JP,A)
【文献】特開2019-144986(JP,A)
【文献】国際公開第2021/084694(WO,A1)
【文献】特開2008-008234(JP,A)
【文献】特開2003-168158(JP,A)
【文献】特開2016-149020(JP,A)
【文献】特開2004-213484(JP,A)
【文献】特開2020-187538(JP,A)
【文献】特表2022-502725(JP,A)
【文献】国際公開第2020/111571(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
レンタルに適した商品を判断する商品判断システムであって、
保管中の前記商品の一覧を作成する作成部と、
前記商
品のそれぞれに対して、識別情報を発行する発行部と
、
レンタルから返却された前記商品の状態を示す状態情報を
前記識別情報毎に生成する状態情報生成部と、
前記商品のレンタルを希望した顧客の顧客情報を取得する顧客情報取得部と、
顧客使用歴に基づいて、レンタルに適した商品を判断する判断部と、
を備え、
前記判断部は、前記顧客に関連する前記顧客情報及び前記状態情報に基づいて、当該顧客の過去の使用状態を判断し、判断結果に適した商品をレンタルに適した商品であると判断する商品判断システム。
【請求項2】
前記商品のレンタルに関するレンタル情報を前記識別情報毎に生成するレンタル情報生成部をさらに備え、
前記判断部が、レンタル情報の平準化、商品の状態情報の平準化、および同一商品の使用のいずれかの観点に基づいて、前記識別情報、前記レンタル情報及び前記状態情報に基づいて、作成した前記一覧における同一種類の商品の中から、レンタルに適した商品を判断する請求項1に記載の商品判断システム。
【請求項3】
商品のレンタルを希望する顧客が、保管場所とは異なる場所に展示された前記商品から読み取った前記識別情報を取得する取得部と、
取得した前記識別情報に基づいて、展示された前記商品に類似する保管中の商品の前記識別情報、前記レンタル情報及び前記状態情報を抽出する抽出部と、
を更に備え、
前記判断部は、抽出した前記識別情報、前記レンタル情報及び前記状態情報に基づいて、レンタルに適した商品を判断する、
請求項
2に記載の商品判断システム。
【請求項4】
判断結果に基づいてレンタルした前記商品と、レンタルした前記商品に対して生成した前記レンタル情報及び前記状態情報とを関連付けた関連付データを学習する学習部と、
を更に備え、
前記判断部は、学習結果を加味して、レンタルに適した商品を判断する、
請求項
2に記載の商品判断システム。
【請求項5】
判断結果を、前記商品の荷主に提供する提供部と、
を更に備える請求項1に記載の商品判断システム。
【請求項6】
前記商品のレンタルを希望する顧客の評価を算出する算出部と、
を更に備え、
前記判断部は、算出した前記顧客の評価に応じて、レンタルする商品を判断する、
請求項1に記載の商品判断システム。
【請求項7】
レンタルに適すると判断した商品に類似する商品をレコメンドするレコメンド部と、を更に備える請求項1に記載の商品判断システム。
【請求項8】
判断結果に基づいて、レンタルする商品の配送を計画する計画部と、
を更に備える請求項1に記載の商品判断システム。
【請求項9】
レンタルに適した商品を判断するコンピュータが実行する商品判断方法であって、
保管中の前記商品の一覧を作成するステップと、
前記商
品のそれぞれに対して、識別情報を発行するステップと、
レンタルから返却された前記商品の状態を示す状態情報
を前記識別情報毎に生成するステップと、
前記商品のレンタルを希望した顧客の顧客情報を取得するステップと、
顧客の使用歴に基づいて、レンタルに適した商品を判断するステップと、
レンタルに適すると判断した商品に類似する商品をレコメンドするステップと、を備え、
前記レンタルに適した商品を判断するステップは、前記顧客に関連する前記顧客情報及び/又は前記状態情報に基づいて、当該顧客の過去の使用状態を判断し、判断結果に適した商品をレンタルに適した商品であると判断する商品判断方法。
【請求項10】
レンタルに適した商品を判断するコンピュータに、
保管中の前記商品の一覧を作成するステップ、
前記商
品のそれぞれに対して、識別情報を発行するステップ、
レンタルから返却された前記商品の状態を示す状態情報
を前記識別情報毎に生成するステップ、
前記商品のレンタルを希望した顧客の顧客情報を取得するステップ
顧客の使用歴に基づいて、
前記顧客に関連する前記顧客情報及び/又は前記状態情報に基づいて、当該顧客の過去の使用状態を判断し、判断結果に適した商品をレンタルに適した商品を判断するステップ、
レンタルに適すると判断した商品に類似する商品をレコメンドするステップ、
を実行させるためのコンピュータ読み取り可能なプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レンタルに適した商品の判断に有効な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、消費者ニーズの変化により、消費者が商品を購入して保有するのではなく、商品をレンタルして使いたい時に使えるようにするサービスに関する技術が注目されている。
例えば、特許文献1では、店舗等の貸出予約の対象のレンタル商品の在庫が無い場合であっても、ユーザの希望に沿いつつ、レンタル業者の利益を上げる技術が開示されている。
また、他には、特許文献2では、レンタル商品にIDタグを取り付け、流通経路の各場所に存在する各レンタル商品の状態を管理する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-134545号公報
【文献】特開2000-035994号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一度、商品のレンタルが行われると、商品毎に返却後の状態が異なるため、複数の同一種類の商品が有る場合、どの商品からレンタルするのが適しているのかを判断するのに手間が掛かるという問題が有る。
しかしながら、特許文献1及び2の技術では、複数ある同一種類のレンタル可能な商品の内、所定の観点から、どの商品がレンタルに適しているかを判断することが出来なかった。
【0005】
発明者らは、複数ある同一種類のレンタル可能な商品の内、所定の観点から、どの商品がレンタルに適しているかを判断することが可能な商品判断システム、商品判断方法及びプログラムが必要であることに着目した。
【0006】
そこで、本発明は、複数ある同一種類のレンタル可能な商品の内、所定の観点から、どの商品がレンタルに適しているかを判断することが可能な商品判断システム、商品判断方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、レンタルに適した商品を判断する商品判断システムであって、
保管中の前記商品の一覧を作成する作成部と、
前記商品のそれぞれに対して、識別情報を発行する発行部と、
レンタルから返却された前記商品の状態を示す状態情報を前記識別情報毎に生成する状態情報生成部と、
前記商品のレンタルを希望した顧客の顧客情報を取得する顧客情報取得部と、
顧客使用歴に基づいて、レンタルに適した商品を判断する判断部と、
を備え、
前記判断部は、前記顧客に関連する前記顧客情報及び前記状態情報に基づいて、当該顧客の過去の使用状態を判断し、判断結果に適した商品をレンタルに適した商品であると判断する商品判断システムを提供する。
【0008】
本発明によれば、レンタルに適した商品を判断する商品判断システムは、保管中の前記商品の一覧を作成し、前記商品のそれぞれに対して、識別情報を発行し、レンタルから返却された前記商品の状態を示す状態情報を前記識別情報ごとに生成し、商品のレンタルを希望した顧客の顧客情報を取得し、顧客使用歴に基づいて、顧客の過去の使用状態を判断し、判断結果に適した商品をレンタルに適した商品を判断する。
【0009】
本発明は、システムのカテゴリであるが、方法及びプログラムであっても同様の作用、効果を奏する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、複数ある同一種類のレンタル可能な商品の内、所定の観点から、どの商品(個体)がレンタルに適しているかを判断することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】商品判断システム1の概要を説明する図である。
【
図2】商品判断システム1の機能構成を示す図である。
【
図3】商品判断システム1が実行する一覧作成処理のフローチャートを示す図である。
【
図4】コンピュータ10が作成する一覧の一例を模式的に示したものである。
【
図5】商品判断システム1が実行する情報発行生成処理のフローチャートを示す図である。
【
図6】コンピュータ10が、記憶する商品情報、識別情報、レンタル情報及び状態情報の一例を模式的に示した図である。
【
図7】商品判断システム1が実行する第1の商品判断処理のフローチャートを示す図である。
【
図8】商品判断システム1が実行する第2の商品判断処理のフローチャートを示す図である。
【
図9】商品判断システム1が実行する第3の商品判断処理のフローチャートを示す図である。
【
図10】商品判断システム1が実行する第4の商品判断処理のフローチャートを示す図である。
【
図11】商品判断システム1が実行するレコメンド処理のフローチャートを示す図である。
【
図12】商品判断システム1が実行するレンタル処理のフローチャートを示す図である。
【
図13】顧客端末20がレンタル条件に同意する際の画面の一例を模式的に示す図である。
【
図14】商品判断システム1が実行する学習処理のフローチャートを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、実施形態)について詳細に説明する。以降の図においては、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号または符号を付している。
【0013】
[基本概念/基本構成]
図1は、商品判断システム1の概要を説明するための図である。商品判断システム1は、少なくともコンピュータ10を含み、レンタルに適した商品を判断するシステムである。本実施形態では、商品判断システム1は、コンピュータ10と、レンタルを希望する顧客が所持する顧客端末20、商品の保管場所である倉庫3を管理するシステムであるWMS(Warehouse Management System)21、倉庫3に保管中の商品の持ち主である荷主が所持する荷主端末22とが、データ通信可能に接続されている。
【0014】
本実施形態は前提として、顧客(例えば、個人、法人)が、コンピュータ10により管理される倉庫3に保管中の商品(例えば、移動体(車)、衣服、家電、日用品、家具、装飾品、宝飾品、ビジネス用品、スポーツ用品、オフィス用品、アウトドア用品、イベント用品、旅行用品、医療用品、建設工事用品、調理用品、理化学装置、幼児童用品、動力機械装置(ドローン、ロボット))を、レンタルするものである。
【0015】
商品判断システム1が、レンタルに適した商品を判断する場合についての処理ステップについて、
図1に基づいて説明する。
初めに、コンピュータ10は、倉庫3等の保管場所に保管中の商品の一覧を作成する(ステップS1)。
コンピュータ10は、WMS21から、このWMS21が管理する倉庫3に保管中のレンタル用の商品の商品情報(例えば、商品の名称、ID、管理番号、製造番号、商品識別コード、分類、用途、目的、役務)を取得する。または、コンピュータ10は、荷主端末22から、倉庫3に保管中の荷主が所有する商品の商品情報を取得する。
コンピュータ10は、取得した商品の商品情報に基づいて、倉庫3に保管中の商品の一覧を作成する。
【0016】
コンピュータ10は、商品に対して、識別情報を発行する(ステップS2)。
識別情報は、例えば、RFID(radio frequency identifier)、一次元コード、二次元コードであり、商品の商品情報が格納されるものである。
コンピュータ10が発行する識別情報は、商品に取り付けられる。
【0017】
コンピュータ10は、商品のレンタルに関するレンタル情報を生成する(ステップS3)。
レンタル情報は、例えば、総レンタル回数、レンタル先、レンタル日、返却予定日、実際の返却日、レンタル価格に関する情報である。
コンピュータ10は、予め自身が記憶する各商品に設定されたレンタルに関する情報に基づいて、各商品のレンタル情報を生成する。
なお、コンピュータ10は、WMS21や荷主端末22から、レンタルに関する情報を取得し、このレンタルに関する情報に基づいて、各商品のレンタル情報を生成する構成も可能である。
【0018】
コンピュータ10は、レンタルから返却された商品の状態を示す状態情報を生成する(ステップS4)。
状態情報は、例えば、損傷程度、損傷歴、修理歴、クリーニング歴に関する情報である。
コンピュータ10は、顧客が商品を返却した後に、この商品の状態を検品した結果を、検品情報として、WMS21から取得する。
コンピュータ10は、取得した検品情報に基づいて、状態情報を生成する。
【0019】
コンピュータ10は、識別情報、レンタル情報及び状態情報に基づいて、作成した一覧における同一種類の商品の中から、所定の観点に基づいて、レンタルに適した商品を判断する(ステップS5)。
所定の観点は、例えば、レンタル情報及び状態情報の平準化、同一商品の使用、顧客の使用歴である。
レンタル情報の平準化とは、例えば、各商品の総レンタル回数を、一致又は近似させることであり、状態情報の平準化とは、例えば、各商品の損傷程度を、一致又は近似させることである。この場合、レンタル情報及び状態情報の平準化とは、各商品の総レンタル回数及び損傷程度を一致又は近似させることである。同一商品の使用とは、例えば、複数存在する商品のそのうちの一つの商品のみを優先してレンタルに用いることである。この場合、同一商品が同時期にレンタルを受け付けされた場合に、二番目以降の商品が使用されることになる。また、顧客の使用歴とは、例えば、過去に顧客が商品をレンタルした際の使用状態をデータベース化したものであり、係る使用歴データベースをもとに使用状態が良い顧客に対しては、状態の良い商品をレンタルに用いる判断を行い、使用状態が悪い顧客に対しては、状態の悪い商品をレンタルに用いる判断を行うというものである
コンピュータ10は、識別情報、レンタル情報及び状態情報に基づいて、同一種類の複数の商品の中から、所定の観点に一致又は近似する商品を、レンタルに適した商品であると判断する。
【0020】
このような商品判断システム1は、複数ある同一種類のレンタル可能な商品の内、所定の観点から、どの商品がレンタルに適しているかを判断することが可能となる。
【0021】
[機能構成]
図2に基づいて、商品判断システム1の機能構成について説明する。
商品判断システム1は、コンピュータ10を少なくとも備え、コンピュータ10が、レンタルを希望する顧客が所持する携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等の顧客端末20、倉庫3を管理するシステムであるWMS21、倉庫3に保管中の商品の持ち主である荷主が所持する携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等の荷主端末22と、公衆回線網等のネットワーク9等を介して、データ通信可能に接続されたシステムである。
商品判断システム1は、上述した顧客端末20、WMS21、荷主端末22、その他の端末や装置類等が含まれていても良い。この場合、商品判断システム1は、後述する処理を、コンピュータ10、その他の端末や装置類等の何れか又は複数の組み合わせにより実行する。
【0022】
コンピュータ10は、レンタルに適した商品を判断するサーバ機能を有するコンピュータやパーソナルコンピュータである。
コンピュータ10は、例えば、1台のコンピュータで実現されてもよいし、クラウドコンピュータのように、複数のコンピュータで実現されてもよい。本明細書におけるクラウドコンピュータとは、ある特定の機能を果たす際に、任意のコンピュータをスケーラブルに用いるものや、あるシステムを実現するために複数の機能モジュールを含み、その機能を自由に組み合わせて用いるものの何れであってもよい。
【0023】
コンピュータ10は、制御部として、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を備え、通信部として、他の端末や装置等と通信可能にするためのデバイス等を備える。
また、コンピュータ10は、記憶部として、ハードディスクや半導体メモリ、記憶媒体、メモリカード等によるデータのストレージ部を備える。
また、コンピュータ10は、処理部として、各種処理を実行するデバイス、商品の一覧を作成する作成部11、識別情報を発行する発行部12、レンタル情報を生成するレンタル情報生成部13、状態情報を生成する状態情報生成部14、レンタルに適した商品を判断する判断部15等を備える。
【0024】
コンピュータ10において、制御部が所定のプログラムを読み込むことにより、通信部と協働して、商品情報取得モジュール、検品情報取得モジュール、判断結果提供モジュール、識別情報取得モジュール、レコメンドモジュール、商品提供モジュール、同意取得モジュール、配送計画モジュールを実現する。
また、コンピュータ10において、制御部が所定のプログラムを読み込むことにより、記憶部と協働して、一覧記憶モジュール、情報記憶モジュール、学習結果記憶モジュールを実現する。
また、コンピュータ10において、制御部が所定のプログラムを読み込むことにより、処理部と協働して、一覧作成モジュール、識別情報発行モジュール、レンタル情報生成モジュール、状態情報生成モジュール、商品抽出モジュール、顧客情報取得モジュール、商品判断モジュール、商品情報特定モジュール、類似商品特定モジュール、類似商品抽出モジュール、保管判断モジュール、算出モジュール、顧客評価判断モジュール、商品判断モジュール、レンタル決定モジュール、レンタル決定判断モジュール、判断結果判断モジュール、学習モジュールを実現する。
【0025】
[コンピュータ10が実行する一覧作成処理]
図3に基づいて、コンピュータ10が実行する一覧作成処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行する一覧作成処理のフローチャートを示す図である。上述した各モジュールが実行する処理について、本処理に併せて説明する。本一覧作成処理は、上述した商品の一覧作成処理(ステップS1)の詳細である。
【0026】
商品情報取得モジュールは、倉庫3等の保管場所に保管中の商品の商品情報を取得する(ステップS10)。
商品は、上述した通り、移動体(車)、衣服、家電、日用品、家具、装飾品、宝飾品、ビジネス用品、スポーツ用品、オフィス用品、アウトドア用品、イベント用品、旅行用品、医療用品、建設工事用品、調理用品、理化学装置、幼児童用品、動力機械装置(ドローン、ロボット)等である。商品情報は、上述した通り、商品の名称、ID、管理番号、製造番号、商品識別コード、分類、用途、目的、役務等である。
WMS21は、自身が管理する倉庫3に保管中のレンタル用の商品の商品情報を、コンピュータ10や荷主端末22からの指示や、WMS21の管理者からの入力等に基づいて、コンピュータ10に送信する。または、荷主端末22は、倉庫3に保管中の荷主が所有する商品の商品情報を送信する。
商品情報取得モジュールは、この商品情報を受信することにより、倉庫3に保管中の商品の商品情報を取得する。
【0027】
一覧作成モジュールは、商品の一覧を作成する(ステップS11)。
一覧作成モジュールは、倉庫3に保管中の商品を種類(例えば、名称、分類、用途、目的、役務)毎にまとめ、一覧を作成する(
図4参照)。すなわち、一覧作成モジュールは、同一種類毎に、複数の商品がまとめられた一覧を作成する。
図4は、一覧作成モジュールが作成した一覧の一例を模式的に示したものである。同図において、一覧作成モジュールは、商品の種類(家電A、家電B)毎に、商品(商品A~F、商品G、H、…)の一覧を作成している。
なお、一覧作成モジュールは、種類に限らず、商品の関連度(例えば、同一製造業者、同一荷主)等の他の分類により一覧を作成しても良い。また、一覧作成モジュールは、より大きな分類(例えば、製造業者別、荷主別)により一覧を作成しても良い。
【0028】
図3に戻り、一覧作成処理の続きを説明する。
一覧記憶モジュールは、作成した一覧を記憶する(ステップS12)。
【0029】
以上が、一覧作成処理である。
コンピュータ10は、本一覧作成処理により作成した一覧を用いて、後述する第1~第4の商品判断処理を行う。
【0030】
[コンピュータ10が実行する情報発行生成処理]
図5に基づいて、コンピュータ10が実行する情報発行生成処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行する情報発行生成処理のフローチャートを示す図である。上述した各モジュールが実行する処理について、本処理に併せて説明する。本情報発行生成処理は、上述した一覧作成処理の後に行われる処理であり、上述した識別情報の発行処理(ステップS2)、レンタル情報の生成処理(ステップS3)、状態情報の生成処理(ステップS4)の詳細である。
【0031】
初めに、識別情報発行モジュールは、商品に対して、識別情報を発行する(ステップS20)。
識別情報は、上述した通り、RFID、一次元コード、二次元コードであり、商品の商品情報が格納されるものである。発行した識別情報は、商品に取り付けられる。
識別情報がRFIDである場合、発行したRFIDが書き込まれたRFIDタグが、商品に取り付けられる。RFIDタグの形状、サイズ、種類等は適宜変更可能である。取付方法としては、貼付、圧着、連結等が挙げられる。
識別情報が一次元コードや二次元コード等のコードである場合、発行したコードが、商品に取り付けられる。コードの形状、サイズ、種類等は適宜変更可能である。取付方法としては、貼付、連結、刺繍、印刷等が挙げられる。特に、商品が衣類やファブリック製品である場合、商品に直接刺繍や印刷することにより、コードを取り付けることが可能である。
【0032】
レンタル情報生成モジュールは、商品のレンタルに関するレンタル情報を生成する(ステップS21)。
レンタル情報は、上述した通り、総レンタル回数、レンタル先、レンタル日、返却予定日、実際の返却日、レンタル価格等に関する情報である。
レンタル情報生成モジュールは、予め自身が記憶する各商品に設定された商品のレンタルに関する情報に基づいて、各商品のレンタル情報を生成する。
なお、レンタル情報生成モジュールは、商品のレンタルに関する情報を、WMS21や荷主端末22から取得し、取得した商品のレンタルに関する情報に基づいて、レンタル情報を生成する構成も可能である。
この場合、WMS21や荷主端末22は、自身が予め記憶した各商品に設定された商品のレンタルに関する情報や自身が入力を受け付けた商品のレンタルに関する情報を、コンピュータ10に送信する。コンピュータ10は、この商品のレンタルに関する情報を受信することにより、商品のレンタルに関する情報を取得する。レンタル情報生成モジュールは、この取得した商品のレンタルに関する情報に基づいて、レンタル情報を生成する。
【0033】
検品情報取得モジュールは、レンタルから返却された商品の状態を示す検品情報を取得する(ステップS22)。
検品情報は、損傷程度、損傷歴、修理歴、クリーニング歴等が含まれる。
WMS21は、レンタルから倉庫3に返却された商品に対して行われた検品結果を、検品情報としてコンピュータ10に送信する。
検品情報取得モジュールは、この検品情報を受信することにより、検品情報を取得する。
【0034】
状態情報生成モジュールは、レンタルから返却された商品の状態を示す状態情報を生成する(ステップS23)。
状態情報は、上述した通り、損傷程度、損傷歴、修理歴、クリーニング歴等に関する情報である。
状態情報生成モジュールは、取得した検品情報に基づいて、各商品の状態情報を生成する。
【0035】
情報記憶モジュールは、商品情報、識別情報、レンタル情報及び状態情報を対応付けて記憶する(ステップS24)。
情報記憶モジュールは、商品情報、識別情報、レンタル情報及び状態情報を対応付けた状態でこれらを記憶する(
図6参照)。
図6は、情報記憶モジュールが記憶する商品情報、識別情報、レンタル情報及び状態情報の一例を模式的に示した図である。同図において、各商品は、商品名、発行した識別情報、生成したレンタル情報及び状態情報が対応付けられている。
なお、情報記憶モジュールが、商品情報、識別情報、レンタル情報及び状態情報を記憶する形式は、上述したものに限らず、適宜変更可能である。
【0036】
以上が、情報発行生成処理である。
コンピュータ10は、本情報発行生成処理により作成した識別情報、レンタル情報及び状態情報を用いて、後述する第1~第4の商品判断処理を行う。
【0037】
[コンピュータ10が実行する第1の商品判断処理]
図7に基づいて、コンピュータ10が実行する第1の商品判断処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行する第1の商品判断処理のフローチャートを示す図である。上述した各モジュールが実行する処理について、本処理に併せて説明する。本第1の商品判断処理は、上述した情報発行生成処理の後に行われ、上述したレンタルに適した商品の判断処理(ステップS5)の詳細である。
【0038】
商品情報取得モジュールは、顧客がレンタルを希望する商品の商品情報及び顧客の識別子を取得する(ステップS30)。
顧客は、上述した通り、個人、法人等であり、顧客の識別子は、例えば、名称、ID、管理番号である。
顧客端末20は、顧客から、自身がレンタルを希望する商品の入力を受け付ける。顧客端末20は、例えば、レンタル可能な商品の一覧の中から、自身が希望する商品の選択の入力や、自身が希望する商品の名称等の入力を受け付ける。顧客端末20は、受け付けた商品の商品情報及び顧客の識別子を、コンピュータ10に送信する。
商品情報取得モジュールは、この商品情報及び顧客の識別子を受信することにより、顧客がレンタルを希望する商品の商品情報及び顧客の識別子を取得する。
【0039】
商品抽出モジュールは、顧客がレンタルを希望する商品を、一覧から抽出する(ステップS31)。
商品抽出モジュールは、取得した商品情報に基づいて、上述した一覧作成処理により作成した一覧を参照し、この商品情報に対応する商品を、一覧から抽出する。商品抽出モジュールは、一覧中にこの商品情報が一つのみ存在する場合、この一の商品情報に対応する商品を抽出する。また、商品抽出モジュールは、一覧中にこの商品情報が複数存在する場合、この複数の商品情報の其々に対応する商品を抽出する。
以下の説明において、商品抽出モジュールが、同一種類の複数の商品を抽出したものとして説明する。これは、商品抽出モジュールが、一の商品のみを抽出した場合、後述するレンタルに適した商品の判断処理(ステップS33)の結果に関わらず、レンタルする商品が判断されるためである。
【0040】
顧客情報取得モジュールは、商品のレンタルを希望した顧客の顧客情報を取得する(ステップS32)。
顧客情報は、例えば、顧客の属性やレンタル履歴である。顧客の属性は、例えば、個人では、性別、年齢、居住地、職業、嗜好、価値観、収入、家族構成であり、法人では、勤務地、職位、荷主側担当者である。
顧客情報取得モジュールは、予め顧客の識別子と、顧客情報とを対応付けて登録した顧客情報データベース(以下、顧客情報DBとも称す)を参照し、今回取得した顧客の識別子に対応する顧客情報を特定し、特定した顧客情報を取得する。
なお、本顧客情報の取得処理は、必ずしも実行せずとも良い。本顧客情報の取得処理は、後述するレンタルに適した商品の判断処理(ステップS33)において、所定の観点が、顧客に関するものである場合に実行すれば良く、それ以外の場合には、省略が可能である。
【0041】
商品判断モジュールは、一覧における同一種類の商品の中から、所定の観点に基づいて、レンタルに適した商品を判断する(ステップS33)。
所定の観点は、上述した通り、レンタル情報及び状態情報の平準化、同一商品の使用、顧客の使用歴等である。
商品判断モジュールは、レンタルに適した一又は複数の商品を判断する。
【0042】
商品判断モジュールが、其々の観点に基づいて、レンタルに適した商品を判断する処理について説明する。
初めに、所定の観点が、レンタル情報及び状態情報の平準化である場合について説明する。
商品判断モジュールは、生成した各商品のレンタル情報を、一致又は近似させるような商品をレンタルに適した商品として判断する。例えば、商品判断モジュールは、各商品の総レンタル数が、抽出した同一種類の複数の商品の内、最も少ない商品や所定の範囲外にある商品や少ないものから順番に複数の商品を、レンタルに適した商品として判断する。すなわち、商品判断モジュールは、各商品のレンタル情報における数値や状態が変動するものが、各商品間で、一致又は近似するように判断する。
商品判断モジュールは、生成した各商品の状態情報を、一致又は近似させるような商品をレンタルに適した商品として判断する。例えば、商品判断モジュールは、各商品の損傷程度が、抽出した同一種類の複数の商品の内、最も少ない商品や所定の範囲外にある商品や少ないものから順番に複数の商品を、レンタルに適した商品として判断する。すなわち、商品判断モジュールは、各商品の状態情報における数値や状態が変動するものが、各商品間で、一致又は近似するように判断する。
商品判断モジュールは、レンタル情報及び状態情報の其々で判断した商品を、其々、レンタルに適した商品として判断しても良いし、レンタル情報及び状態情報の其々で判断した商品の内、一致する商品を、レンタルに適した商品として判断しても良いし、予めレンタル情報及び状態情報の何れを優先するかを設定しておき、この設定に従って、レンタルに適した商品を判断しても良い。
なお、レンタル情報及び状態情報は、上述した例に限らず、その他のものを用いても良い。また、レンタル情報は、一つに限らず、複数用いてレンタルに適した商品を判断しても良い。また、状態情報は、一つに限らず、複数用いてレンタルに適した商品を判断しても良い。
【0043】
次に、所定の観点が、同一商品の使用である場合について説明する。
商品判断モジュールは、抽出した同一種類の複数の商品の内、予め設定された一の商品をレンタルに適した商品として判断する。商品判断モジュールは、予め、商品の種類毎や、同一商品における識別情報毎に、レンタルに用いる商品を設定しておき、抽出した同一種類の複数の商品の内、この設定された商品を、レンタルに適した商品として判断する。
【0044】
最後に、所定の観点が、顧客の使用歴である場合について説明する。
商品判断モジュールは、取得した顧客情報に基づいて、過去に顧客が商品をレンタルした際の使用状態(状態情報における損傷の有無や修理の有無等)を判断する。商品判断モジュールは、この使用状態の判断結果に基づいて、使用状態が良い顧客(損傷が少ない又は無い顧客)に対しては、抽出した同一種類の複数の商品の内、状態情報が良好な商品をレンタルに適した商品と判断する。一方、商品判断モジュールは、この使用状態の判断結果に基づいて、使用状態が悪い顧客(損傷が多い顧客)に対しては、抽出した同一種類の複数の商品の内、状態情報が悪い商品をレンタルに適した商品と判断する。すなわち、商品判断モジュールは、顧客の過去の使用状態に応じて、抽出した同一種類の複数の商品の中から、レンタルに適した商品を判断する。
なお、顧客情報及び状態情報は、上述した例に限らず、その他のものを用いても良い。また、顧客情報は、一つに限らず、複数用いてレンタルに適した商品を判断しても良い。また、状態情報は、一つに限らず、複数用いてレンタルに適した商品を判断しても良い。
【0045】
以上が、第1の商品判断処理である。
なお、上述した第1の商品判断処理において、コンピュータ10は、顧客がレンタルを希望した商品に対して、レンタルに適した商品の判断を実行しているが、顧客がレンタルを希望したか否かに関わらず、レンタルに適した商品の判断を実行しても良い。
この場合、商品判断モジュールは、生成した識別情報、レンタル情報及び生成情報に基づいて、一覧に置ける同一種類の複数の商品の中から、所定の観点に基づいて、レンタルに適した商品を判断することになる。
商品判断モジュールは、レンタル情報及び状態情報の平準化である場合、商品情報に基づいた同一種類の複数の商品の中から、上述したようなレンタル情報及び状態情報に基づいて、レンタルに適した商品を判断する。
また、商品判断モジュールは、同一商品の使用である場合、上述したような予め設定された一の商品に基づいて、レンタルに適した商品を判断する。
また、商品判断モジュールは、顧客の使用歴である場合、過去に商品をレンタルした顧客の顧客情報に基づいて、上述したような顧客の過去の使用状態に応じて、レンタルに適した商品を判断することになる。
判断結果提供モジュールは、判断結果(レンタルに適した商品と判断した各商品の商品情報、識別情報、レンタル情報及び状態情報)を、荷主に提供する構成も可能である。
【0046】
[コンピュータ10が実行する第2の商品判断処理]
図8に基づいて、コンピュータ10が実行する第2の商品判断処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行する第2の商品判断処理のフローチャートを示す図である。上述した各モジュールが実行する処理について、本処理に併せて説明する。本第2の商品判断処理は、上述した情報発行生成処理の後に行われ、上述した第1の商品判断処理とは別の上述したレンタルに適した商品の判断処理(ステップS5)の詳細である。
なお、上述した第1の商品判断処理と同様の処理については、その詳細な説明は省略する。
【0047】
識別情報取得モジュールは、倉庫3とは異なる場所(以下、別場所とも称す)に展示された商品の識別情報及び顧客の識別子を取得する(ステップS40)。
倉庫3とは異なる場所とは、例えば、実店舗、オンライン上の店舗、展示会場、チラシ・カタログ冊子等である。
識別情報は、上述した情報発行生成処理におけるものと同様に、RFIDやコードである。
顧客端末20は、別場所に展示された商品に取り付けられた又は商品の近傍に設置等された識別情報を読み取る。顧客端末20は、読み取った識別情報及びこの識別情報を読み取った顧客の識別子をコンピュータ10に送信する。
識別情報取得モジュールは、この識別情報及び顧客の識別子を受信することにより、別場所に展示された商品の識別情報及び顧客の識別子を取得する。
【0048】
商品情報特定モジュールは、識別情報に格納された商品情報を特定する(ステップS41)。
商品情報特定モジュールは、取得した識別情報を解析し、この識別情報に格納された商品情報を特定する。
【0049】
類似商品特定モジュールは、商品情報に基づいて、この商品に類似する倉庫3に保管中の商品を特定する(ステップS42)。
類似商品特定モジュールは、特定した商品情報に基づいて、顧客が識別情報を読み取った商品に類似する商品(以下、類似する商品を類似商品とも称す)を、倉庫3に保管中の商品の中から特定する。類似商品は、例えば、分類が類似する商品、商品名が類似する商品、用途が類似する商品、役務が類似する商品、形状が類似する商品である。
類似商品特定モジュールは、上述した一覧作成処理により作成した一覧を参照し、特定した商品情報に基づいて、顧客が識別情報を読み取った商品の類似商品を特定する。類似商品特定モジュールは、一覧における商品情報と、識別情報から特定した商品情報とが一致する程度が所定の割合以上である商品を、類似商品として特定する。
【0050】
類似商品抽出モジュールは、類似商品の識別情報、レンタル情報及び状態情報を抽出する(ステップS43)。
類似商品抽出モジュールは、上述した情報発行生成処理により発行及び生成した識別情報、レンタル情報及び状態情報の中から、特定した類似商品に該当する識別情報、レンタル情報及び状態情報を抽出する。類似商品抽出モジュールは、特定した類似商品が一つのみである場合、この一の類似商品の識別情報、レンタル情報及び状態情報を抽出する。また、類似商品抽出モジュールは、特定した類似商品が複数存在する場合、この複数の類似商品の其々の識別情報、レンタル情報及び状態情報を抽出する。
以下の説明において、類似商品抽出モジュールが、複数の類似商品の其々の識別情報、レンタル情報及び状態情報を抽出したものとして説明する。これは、類似商品抽出モジュールが、一の類似商品の識別情報、レンタル情報及び状態情報のみを抽出した場合、後述するレンタルに適した商品の判断処理(ステップS45)の結果に関わらず、レンタルする商品が判断されるためである。
【0051】
顧客情報取得モジュールは、識別情報を読み取った顧客の顧客情報を取得する(ステップS44)。
顧客情報取得モジュールは、顧客情報DBを参照し、今回取得した顧客の識別子に対応する顧客情報を特定し、特定した顧客情報を取得する。
【0052】
商品判断モジュールは、一覧における抽出した類似商品の中から、所定の観点に基づいて、レンタルに適した商品を判断する(ステップS45)。
ステップ45の処理は、上述したステップS33の処理と略同様である。本ステップS45において、商品判断モジュールは、上述したステップS33の処理における同一種類の商品の代わりに、類似商品の中から、レンタルに適した商品を判断する。
【0053】
以上が、第2の商品判断処理である。
【0054】
[コンピュータ10が実行する第3の商品判断処理]
図9に基づいて、コンピュータ10が実行する第3の商品判断処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行する第3の商品判断処理のフローチャートを示す図である。上述した各モジュールが実行する処理について、本処理に併せて説明する。本第3の商品判断処理は、上述した情報発行生成処理の後に行われ、上述した第1及び第2の商品判断処理とは別の上述したレンタルに適した商品の判断処理(ステップS5)の詳細である。
なお、上述した処理と同様の処理については、その詳細な説明は省略する。
【0055】
商品情報取得モジュールは、顧客がレンタルを希望する商品の商品情報及び顧客の識別子を取得する(ステップS50)。
ステップS50の処理は、上述したステップS30の処理と同様である。
【0056】
保管判断モジュールは、商品が倉庫3に保管中であるか否かを判断する(ステップS51)。
保管判断モジュールは、上述した一覧作成処理により作成した一覧を参照し、今回取得した商品情報が、一覧中に存在するか否かを判断する。
保管判断モジュールは、商品が倉庫3に保管中であると判断した場合(ステップS51 YES)、上述した第1の商品判断処理における商品の一覧からの抽出処理(ステップS31)以降の処理を実行する。
なお、本第3の商品判断処理においては、説明の簡略化を目的とし、その処理を終了するものとして説明する。
【0057】
一方、保管判断モジュールは、商品が倉庫3に保管中でないと判断した場合(ステップS51 NO)、類似商品特定モジュールは、商品情報に基づいて、顧客がレンタルを希望する商品に類似する倉庫3に保管中の商品を特定する(ステップS52)。
類似商品特定モジュールは、取得した商品情報に基づいて、顧客がレンタルを希望する商品に類似する商品を、倉庫3に保管中の商品の中から特定する。
類似商品特定モジュールは、上述した一覧作成処理により作成した一覧を参照し、取得した商品情報に基づいて、顧客がレンタルを希望する商品の類似商品を特定する。類似商品特定モジュールは、一覧における商品情報と、取得した商品情報とが一致する程度が所定の割合以上である商品を、類似商品として特定する。
【0058】
類似商品抽出モジュールは、類似商品の識別情報、レンタル情報及び状態情報を抽出する(ステップS53)。
ステップS53の処理は、上述したステップS43の処理と同様である。
【0059】
顧客情報取得モジュールは、商品のレンタルを希望した顧客の顧客情報を取得する(ステップS54)。
ステップS54の処理は、上述したステップS32の処理と同様である。
【0060】
商品判断モジュールは、一覧における抽出した類似商品の中から、所定の観点に基づいて、レンタルに適した商品を判断する(ステップS55)。
ステップS55の処理は、上述したステップS45の処理と同様である。
【0061】
以上が、第3の商品判断処理である。
【0062】
[コンピュータ10が実行する第4の商品判断処理]
図10に基づいて、コンピュータ10が実行する第4の商品判断処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行する第4の商品判断処理のフローチャートを示す図である。上述した各モジュールが実行する処理について、本処理に併せて説明する。本第4の商品判断処理は、上述した情報発行生成処理の後に行われ、上述した第1~第3の商品判断処理とは別の上述したレンタルに適した商品の判断処理(ステップS5)の詳細である。
なお、上述した処理と同様の処理については、その詳細な説明は省略する。
【0063】
商品情報取得モジュールは、顧客がレンタルを希望する商品の商品情報及び顧客の識別子を取得する(ステップS60)。
ステップS60の処理は、上述したステップS30の処理と同様である。
【0064】
商品抽出モジュールは、顧客がレンタルを希望する商品を、一覧から抽出する(ステップS61)。
ステップS61の処理は、上述したステップS31の処理と同様である。
【0065】
顧客情報取得モジュールは、商品のレンタルを希望した顧客の顧客情報を取得する(ステップS62)。
ステップS62の処理は、上述したステップS32の処理と同様である。
【0066】
商品判断モジュールは、一覧における同一種類の商品の中から、所定の観点に基づいて、レンタルに適した商品を判断する(ステップS63)。
ステップS63の処理は、上述したステップS33の処理と同様である。
【0067】
算出モジュールは、レンタルを希望した顧客の評価を算出する(ステップS64)。
顧客の評価は、例えば、優、良、可、不可である。
算出モジュールは、取得した顧客情報におけるレンタル履歴、この顧客が過去に返却した商品の状態情報、返却状況(遅延の有無)、商品以外(箱や取扱説明書等)の物損、顧客による商品レビューの有無等に基づいて、顧客の評価を算出する。算出モジュールは、この顧客が過去に返却した商品の状態情報における、損傷の有無や修理の有無等に基づいて、顧客の評価を算出する。算出モジュールは、損傷歴や修理歴が無い顧客を優として評価を算出し、損傷歴や修理歴が所定の回数よりも少ない顧客を良として評価を算出し、損傷歴や修理歴が所定の回数よりも多い顧客を可として評価を算出し、損傷歴や修理歴が可と評価する顧客のものよりも更に所定回数多い顧客を不可として評価を算出する。
なお、算出モジュールは、上述した損傷歴や修理歴以外の状態情報に基づいて、顧客の評価を算出しても良いし、一又は複数の状態情報に基づいて、顧客の評価を算出しても良い。また、顧客の評価は、数字や記号等他の内容により表されるものであっても良い。
【0068】
顧客評価判断モジュールは、顧客の評価が、所定の割合以上であるか否かを判断する(ステップS65)。
所定の割合は、例えば、顧客の評価が良以上である。
顧客評価判断モジュールは、顧客の評価が、所定の割合以上ではないと判断した場合(ステップS65 NO)、本第4の商品判断処理を終了する。
【0069】
一方、顧客評価判断モジュールは、顧客の評価が、所定の割合以上であると判断した場合(ステップS65 YES)、商品判断モジュールは、判断した商品の内、優遇された商品を判断する(ステップS66)。
優遇された商品とは、例えば、サンプルや特典等が付属する商品であり、予め商品の一部に設定されるものである。
商品判断モジュールは、上述したレンタルに適した商品の判断処理(ステップS64)の結果、レンタルに適すると判断した商品の中から、優遇された商品を判断する。このとき、商品判断モジュールは、レンタルに適すると判断した商品に優遇された商品が存在しない場合、顧客に対して何らかの優遇処置が行われても良い。優遇処置は、例えば、レンタル料金の減額、サンプルや特典の付与である。
本優遇された商品の判断処理の結果、商品判断モジュールは、評価が所定の割合以上である顧客に対して、優遇された商品をレンタルに適する商品と判断し、そうでない顧客に対して、優遇されていない(通常の)商品をレンタルに敵する商品と判断する。
【0070】
以上が、第4の商品判断処理である。
【0071】
[コンピュータ10が実行するレコメンド処理]
図11に基づいて、コンピュータ10が実行するレコメンド処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行するレコメンド処理のフローチャートを示す図である。上述した各モジュールが実行する処理について、本処理に併せて説明する。本レコメンド処理は、上述した第1~第4の商品判断処理の何れかの処理の後に行われる処理である。
なお、上述した処理と同様の処理については、その詳細な説明は省略する。
【0072】
類似商品特定モジュールは、レンタルに適すると判断した商品の類似商品を特定する(ステップS70)。
類似商品特定モジュールは、レンタルに適すると判断した商品の商品情報に基づいて、この商品の類似商品を、倉庫3に保管中の商品の中から特定する。
類似商品特定モジュールは、上述した一覧作成処理により作成した一覧を参照し、レンタルに適すると判断した商品の商品情報に基づいて、この商品の類似商品を特定する。類似商品特定モジュールは、一覧における商品情報と、レンタルに適すると判断した商品の商品情報とが一致する程度が所定の割合以上である商品を、類似商品として特定する。
【0073】
類似商品抽出モジュールは、類似商品の識別情報、レンタル情報及び状態情報を抽出する(ステップS71)。
類似商品抽出モジュールは、上述した情報発行生成処理により発行及び生成した識別情報、レンタル情報及び状態情報の中から、特定した類似商品に該当する識別情報、レンタル情報及び状態情報を抽出する。類似商品抽出モジュールは、特定した類似商品が一つのみである場合、この一の類似商品の識別情報、レンタル情報及び状態情報を抽出する。また、類似商品抽出モジュールは、特定した類似商品が複数存在する場合、この複数の類似商品の其々の識別情報、レンタル情報及び状態情報を抽出する。
【0074】
レコメンドモジュールは、類似商品を顧客にレコメンドする(ステップS72)。
レコメンドモジュールは、類似商品の識別情報、レンタル情報及び状態情報を、顧客にレコメンドする。レコメンドモジュールは、類似商品が一つのみである場合、この一の類似商品の識別情報、レンタル情報及び状態情報を顧客にレコメンドする。また、レコメンドモジュールは、類似商品が複数存在する場合、この複数の類似商品の其々の識別情報、レンタル情報及び状態情報を顧客にレコメンドする。このとき、レコメンドモジュールは、複数の類似商品において、レンタルに適すると判断した商品に対する商品情報の一致度に応じて、複数の類似商品に対して順位付けを行い、順位に基づいて顧客にレコメンドする。例えば、レコメンドモジュールは、順位が高い順番に類似商品を並び替えてレコメンドする、所定の順位以上の類似商品をレコメンドする、最も順位が高い類似商品をレコメンドするといったものである。なお、レコメンドモジュールが類似商品をレコメンドする方法は、上述した例に限らない。
レコメンドモジュールは、レコメンドする類似商品の識別情報、レンタル情報及び状態情報を顧客端末20に送信する。
顧客端末20は、この類似商品の識別情報、レンタル情報及び状態情報を受信し、自身の表示部等に表示する。
レコメンドモジュールは、レコメンドする類似商品の識別情報、レンタル情報及び状態情報を顧客端末20に表示させることにより、顧客に類似商品をレコメンドする。
【0075】
以上が、レコメンド処理である。
【0076】
[コンピュータ10が実行するレンタル処理]
図12に基づいて、コンピュータ10が実行するレンタル処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行するレンタル処理のフローチャートを示す図である。上述した各モジュールが実行する処理について、本処理に併せて説明する。本レンタル処理は、上述した第1~第4の商品判断処理の何れかの処理の後に行われる処理である。
【0077】
判断結果提供モジュールは、判断結果を荷主に提供する(ステップS80)。
判断結果提供モジュールは、上述した第1~第4の商品判断処理の結果、レンタルに適すると判断した商品の商品情報、識別情報、レンタル情報及び状態情報を荷主に提供する。
判断結果提供モジュールは、このレンタルに適すると判断した商品の商品情報、識別情報、レンタル情報及び状態情報を荷主端末22に送信する。
荷主端末22は、このレンタルに適すると判断した商品の商品情報、識別情報、レンタル情報及び状態情報を受信し、自身の表示部等に表示する。
判断結果提供モジュールは、このレンタルに適すると判断した商品の商品情報、識別情報、レンタル情報及び状態情報を荷主端末22に表示させることにより、上述した第1~第4の商品判断処理の結果、レンタルに適すると判断した商品を荷主に提供する。
なお、本判断結果の荷主への提供処理は、独立した処理として行われても良く、コンピュータ10は、以降の処理を実行せずとも良い。
【0078】
商品提供モジュールは、レンタルに適すると判断した商品を顧客に提供する(ステップS81)。
商品提供モジュールは、上述した第1~第4の商品判断処理の結果、レンタルに適すると判断した商品の商品情報、識別情報、レンタル情報及び状態情報を顧客に提供する。
商品提供モジュールは、このレンタルに適すると判断した商品の商品情報、識別情報、レンタル情報及び状態情報を顧客端末20に送信する。
顧客端末20は、このレンタルに適すると判断した商品の商品情報、識別情報、レンタル情報及び状態情報を受信し、自身の表示部等に表示する。
商品提供モジュールは、このレンタルに適すると判断した商品の商品情報、識別情報、レンタル情報及び状態情報を顧客端末20に表示させることにより、上述した第1~第4の商品判断処理の結果、レンタルに適すると判断した商品を顧客に提供する。
なお、コンピュータ10は、本商品の顧客への提供処理を、上述した判断結果の荷主への提供処理(ステップS50)の実行の有無に関わらず、実行しても良い。
【0079】
同意取得モジュールは、顧客から商品のレンタルの同意を取得する(ステップS82)。
顧客端末20は、顧客から、提供された商品のレンタルの同意の入力を受け付ける。顧客端末20は、提供された商品を
図13で示すように表示部に表示し、同意用アイコン30の入力を受け付けることにより、商品のレンタルの同意の入力を受け付ける。顧客端末20は、同意を受け付けた商品の商品情報をコンピュータ10に送信する。
同意取得モジュールは、この商品情報を受信することにより、顧客から商品のレンタルの同意を取得する。
なお、同意取得モジュールが、所定期間(例えば、数時間、一日、数日)、顧客からレンタルの同意を取得していない場合、コンピュータ10は、顧客がレンタルの希望を取り止めたと判断し、本レンタル処理を終了する。
【0080】
レンタル決定モジュールは、商品を顧客にレンタルすることを決定する(ステップS83)。
レンタル決定モジュールは、取得した商品情報に対応する商品を、顧客にレンタルすることに決定する。
【0081】
配送計画モジュールは、レンタルを決定した商品の配送を計画する(ステップS84)。
配送計画モジュールは、この商品を、顧客に配送するために必要な処理を実行する。この処理は、例えば、商品を配送する計画を立案する処理である。この計画に基づき、商品を配送する車両及び運転手の手配、梱包の指示、配送日時・配送場所の設定、倉庫3における商品のピック等に関する処理が行われ、完了情報を受け付けると必要に応じて計画が更新される。配送計画モジュールは、これらの処理を実行することにより、商品の配送を計画する。
【0082】
以上が、レンタル処理である。
【0083】
[コンピュータ10が実行する学習処理]
図14に基づいて、コンピュータ10が実行する学習処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行する学習処理のフローチャートを示す図である。上述した各モジュールが実行する処理について、本処理に併せて説明する。本学習処理は、上述したレンタル処理の結果に基づいて行われる処理である。
【0084】
レンタル決定判断モジュールは、レンタルに適すると判断した商品のレンタルを決定したか否かを判断する(ステップS90)。
レンタル決定モジュールは、上述した第1~第4の商品判断処理により、レンタルに適すると判断した商品に対して、上述したレンタル処理により、顧客に商品のレンタルを決定したか否かを判断する。
レンタル決定判断モジュールは、レンタルに適すると判断した商品のレンタルを決定していないと判断した場合(ステップS90 NO)、判断結果判断モジュールは、判断結果が適正でないと判断する(ステップS91)。
判断結果が適正でないとは、顧客の希望と、所定の観点に基づいた商品のレンタル情報や状態情報とが、一致していないことを意味する。
【0085】
学習モジュールは、判断結果に基づいてレンタルしなかった商品と、レンタルしなかった商品に対して生成したレンタル情報及び状態情報と、判断結果が適正でないこととを関連付けた関連付データを学習する(ステップS92)。
学習の方法は、教師あり学習、教師なし学習、強化学習等による機械学習や、畳み込みニューラルネットワーク、再起型ニューラルネットワーク、長・短期記憶等によるディープラーニング等が挙げられる。
学習モジュールは、レンタルに適すると判断したものの、実際にレンタルの決定が行われなかった商品の商品情報と、この商品に対して生成したレンタル情報及び状態情報と、判断結果が適正でないこととを関連付けた関連付データに基づいて、学習を行う。
【0086】
学習結果記憶モジュールは、学習結果を記憶する(ステップS93)。
【0087】
ステップS90に戻り、レンタル決定判断モジュールが、レンタルに適すると判断した商品のレンタルを決定したと判断する場合について説明する。
レンタル決定判断モジュールは、レンタルに適すると判断した商品のレンタルを決定したと判断した場合(ステップS90 YES)、判断結果判断モジュールは、判断結果が適正であると判断する(ステップS94)。
判断結果が適正であるとは、顧客の希望と、所定の観点に基づいた商品のレンタル情報や状態情報とが、一致していることを意味する。
【0088】
学習モジュールは、判断結果に基づいてレンタルした商品と、レンタルした商品に対して生成したレンタル情報及び状態情報と、判断結果が適正でないこととを関連付けた関連付データを学習する(ステップS95)。
学習の方法は、上述した学習処理(ステップS92)と同様である。
学習モジュールは、レンタルに適すると判断し、実際にレンタルの決定が行われた商品の商品情報と、この商品に対して生成したレンタル情報及び状態情報と、判断結果が適正であることとを関連付けた関連付データに基づいて、学習を行う。
【0089】
学習結果記憶モジュールは、学習結果を記憶する(ステップS96)。
【0090】
コンピュータ10は、上述した第1~第4の商品判断処理において、本学習処理による学習の結果を加味して、レンタルに適する商品の判断を行う構成も可能である。この場合、コンピュータ10は、第1~第4の商品判断処理において、所定の観点に加えて、レンタルの決定が行われた商品の商品情報、この商品に対して生成したレンタル情報及び状態情報と一致又は近似する商品を、レンタルに適する商品として判断する等することが可能である。
【0091】
以上が、学習処理である。
【0092】
上述した手段、機能は、コンピュータ(CPU、情報処理装置、各種端末を含む)が、所定のプログラムを読み込んで、実行することによって実現される。プログラムは、例えば、コンピュータからネットワーク経由で提供される(SaaS:ソフトウェア・アズ・ア・サービス)形態やクラウドサービスで提供されてよい。また、プログラムは、コンピュータ読取可能な記録媒体に記録された形態で提供されてよい。この場合、コンピュータはその記録媒体からプログラムを読み取って内部記録装置又は外部記録装置に転送し記録して実行する。また、そのプログラムを、記録装置(記録媒体)に予め記録しておき、その記録装置から通信回線を介してコンピュータに提供するようにしてもよい。
【0093】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述したこれらの実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0094】
(1)レンタルに適した商品(例えば、移動体(車)、衣服、家電、日用品、ビジネス用品、スポーツ用品、オフィス用品、アウトドア用品、イベント用品、旅行用品、医療用品、建設工事用品、調理用品、理化学装置、幼児童用品、動力機械装置(ドローン、ロボット))を判断する商品判断システムであって、
保管中の前記商品の一覧を作成する作成部(例えば、作成部11、一覧作成モジュール)と、
前記商品に対して、識別情報(例えば、RFID、一次元コード、二次元コード)を発行する発行部(例えば、発行部12、識別情報発行モジュール)と、
前記商品のレンタルに関するレンタル情報(例えば、総レンタル回数、レンタル先、レンタル日、返却予定日、実際の返却日、レンタル価格)を生成するレンタル情報生成部(例えば、レンタル情報生成部13、レンタル情報生成モジュール)と、
レンタルから返却された前記商品の状態を示す状態情報(例えば、損傷程度、損傷歴、修理歴、クリーニング歴)を生成する状態情報生成部(例えば、状態情報生成部14、状態情報生成モジュール)と、
前記識別情報、前記レンタル情報及び前記状態情報に基づいて、作成した前記一覧における同一種類の商品の中から、所定の観点に基づいて、レンタルに適した商品を判断する判断部(例えば、判断部15、商品判断モジュール)と、
を備える商品判断システム。
【0095】
(1)の発明によれば、複数ある同一種類のレンタル可能な商品の内、所定の観点から、どの商品がレンタルに適しているかを判断することが可能となる。
従って、荷主の意向通り一定の基準で選択することが作業者の独自判断によらず適切に行える。
【0096】
(2)商品のレンタルを希望する顧客が、保管場所(例えば、倉庫3)とは異なる場所(例えば、実店舗、オンライン上の店舗、展示会場、チラシ・カタログ冊子等)に展示された前記商品から読み取った前記識別情報を取得する取得部(例えば、識別情報取得モジュール)と、
取得した前記識別情報に基づいて、展示された前記商品に類似する保管中の商品の前記識別情報、前記レンタル情報及び前記状態情報を抽出する抽出部(例えば、類似商品抽出モジュール)と、
を更に備え、
前記判断部は、抽出した前記識別情報、前記レンタル情報及び前記状態情報に基づいて、レンタルに適した商品を判断する、
請求項1に記載の商品判断システム。
【0097】
(2)の発明によれば、顧客が実際に見た商品に類似する商品の中からレンタルに適した商品を判断することが可能となる。
【0098】
(3)判断結果に基づいてレンタルした前記商品と、レンタルした前記商品に対して生成した前記レンタル情報及び前記状態情報とを関連付けた関連付データを学習する学習部(例えば、学習モジュール)と、
を更に備え、
前記判断部は、学習結果を加味して、レンタルに適した商品を判断する、
請求項1に記載の商品判断システム。
【0099】
(3)の発明によれば、複数ある同一種類のレンタル可能な商品の内、所定の観点から、どの商品がレンタルに適しているかをより正確に判断することが可能となる
【0100】
(4)前記所定の観点が、前記レンタル情報及び前記状態情報の平準化である、
請求項1に記載の商品判断システム。
【0101】
(4)の発明によれば、商品を均等に使用することが可能となる。
【0102】
(5)前記所定の観点が、同一商品の使用である、
請求項1に記載の商品判断システム。
【0103】
(5)の発明によれば、一つの商品のみを使用することが可能となる。
【0104】
(6)前記所定の観点が、顧客の使用歴である、
請求項1に記載の商品判断システム。
【0105】
(6)の発明によれば、顧客に適した商品を判断することが可能となる。
【0106】
(7)判断結果を、前記商品の荷主に提供する提供部(例えば、判断結果提供モジュール)と、
を更に備える請求項1に記載の商品判断システム。
【0107】
(7)の発明によれば、荷主自身が、レンタルに適する商品を把握することが可能となる。
【0108】
(8)前記商品のレンタルを希望する顧客の評価を算出する算出部(例えば、算出モジュール)と、
を更に備え、
前記判断部は、算出した前記顧客の評価に応じて、レンタルする商品を判断する、
請求項1に記載の商品判断システム。
【0109】
(8)の発明によれば、顧客に適した商品を判断することが可能となる。
【0110】
(9)レンタルに適すると判断した商品に類似する商品をレコメンドするレコメンド部(例えば、レコメンドモジュール)と、
を更に備える請求項1に記載の商品判断システム。
【0111】
(9)の発明によれば、顧客が興味を持つ他の商品を薦めることが可能となる。
【0112】
(10)判断結果に基づいて、レンタルする商品の配送を計画する計画部(例えば、配送計画モジュール)と、
を更に備える請求項1に記載の商品判断システム。
【0113】
(10)の発明によれば、顧客が希望する商品を配送することが可能となる。
【0114】
(11)レンタルに適した商品を判断するコンピュータが実行する商品判断方法であって、
保管中の前記商品の一覧を作成するステップ(例えば、ステップS11)と、
前記商品に対して、識別情報を発行するステップ(例えば、ステップS20)と、
前記商品のレンタルに関するレンタル情報を生成するステップ(例えば、ステップS21)と、
レンタルから返却された前記商品の状態を示す状態情報を生成するステップ(例えば、ステップS23)と、
前記識別情報、前記レンタル情報及び前記状態情報に基づいて、作成した前記一覧における同一種類の商品の中から、所定の観点に基づいて、レンタルに適した商品を判断するステップ(例えば、ステップS33)と、
を備える商品判断方法。
【0115】
(12)レンタルに適した商品を判断するコンピュータに、
保管中の前記商品の一覧を作成するステップ(例えば、ステップS11)、
前記商品に対して、識別情報を発行するステップ(例えば、ステップS20)、
前記商品のレンタルに関するレンタル情報を生成するステップ(例えば、ステップS21)、
レンタルから返却された前記商品の状態を示す状態情報を生成するステップ(例えば、ステップS23)、
前記識別情報、前記レンタル情報及び前記状態情報に基づいて、作成した前記一覧における同一種類の商品の中から、所定の観点に基づいて、レンタルに適した商品を判断するステップ(例えば、ステップS33)、
を実行させるためのコンピュータ読み取り可能なプログラム。
【符号の説明】
【0116】
1 商品判断システム
3 倉庫
9 ネットワーク
10 コンピュータ
11 作成部
12 発行部
13 レンタル情報生成部
14 状態情報生成部
15 判断部
20 顧客端末
21 WMS
22 荷主端末
30 同意用アイコン