(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-29
(45)【発行日】2023-10-10
(54)【発明の名称】ランダムアクセスリソースの選択方法及び端末
(51)【国際特許分類】
H04W 74/08 20090101AFI20231002BHJP
H04W 72/02 20090101ALI20231002BHJP
H04W 72/54 20230101ALI20231002BHJP
【FI】
H04W74/08
H04W72/02
H04W72/54
(21)【出願番号】P 2021543215
(86)(22)【出願日】2020-01-21
(86)【国際出願番号】 CN2020073519
(87)【国際公開番号】W WO2020151705
(87)【国際公開日】2020-07-30
【審査請求日】2021-08-02
(31)【優先権主張番号】201910075299.X
(32)【優先日】2019-01-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】100159329
【氏名又は名称】三縄 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100204386
【氏名又は名称】松村 啓
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼ ▲ユ▼民
【審査官】久松 和之
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0205516(US,A1)
【文献】国際公開第2018/064367(WO,A1)
【文献】特表2017-516348(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第108282895(CN,A)
【文献】InterDigital, Inc.,Aspects related to Supplementary Uplink,3GPP TSG RAN WG1 Meeting AH1801 R1-1800605,2018年01月12日
【文献】Huawei, Hisicion,timers and counters for two-steps RACH,3GPP TSG RAN WG2 #104 R2-1816604,2018年11月02日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ランダムアクセスリソースの選択方法であって、
ランダムアクセスリソースの選択ルールに従って、第一情報を特定することと、
第一情報とランダムアクセスリソースとの対応関係に従って、ランダムアクセスリソースを特定することとを含み、
ここで、前記第一情報には、信
号が含まれ、
前記ランダムアクセスリソースの選択ルールは、
上りリンクキャリアの選択ルールに従って上りリンクキャリアを特定してから、前記上りリンクキャリア及びランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、次に、前記ランダムアクセス手順タイプ及び信号の選択ルールに従って信号を特定することを含み、
前記上りリンクキャリアの選択ルールは、
下りリンク信号のRSRPとRSRP閾値との関係に基づいて上りリンクキャリアを選択すること、
又は、
セルのRSRP測定結果に基づいてセルに対応する上りリンクキャリアを選択することを含み、
前記ランダムアクセス手順タイプの選択ルールは、
RSRP閾値に従ってランダムアクセス手順タイプを選択すること、
上りリンク送信データのサイズに従ってランダムアクセス手順タイプを選択すること、
RSRP閾値及び上りリンク送信データのサイズに従ってランダムアクセス手順タイプを選択すること、
乱数に従ってランダムアクセス手順タイプを選択すること、
優先として指定されたランダムアクセス手順タイプに従ってランダムアクセス手順タイプを選択すること、のうちのいずれか1つを含み、
前記信号の選択ルールは、信号の測定閾値に従って信号を選択することを含む、ランダムアクセスリソースの選択方法。
【請求項2】
前記信号は、
参照信号と、
セルの測定シンボルと、
セルの測定サブフレームと、
セルの測定スロットと、
周波数ポイントの測定シンボルと、
周波数ポイントの測定サブフレームと、
周波数ポイントの測定スロットとのうち、何れか1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ランダムアクセス手順タイプは、2ステップランダムアクセス手順及び4ステップランダムアクセス手順のうち、1つ又は複数を含み、
前記2ステップランダムアクセス手順のランダムアクセス要求メッセージには、
ランダムアクセス要求データ情報の送信リソースと、
ランダムアクセス要求制御情報の送信リソースと、
送信リソースに対応する信号と、
送信リソースに対応するキャリアとのうち、1つ又は複数が含まれる、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
端末であって、
ランダムアクセスリソースの選択ルールに従って、第一情報を特定するための第一特定モジュールと、
第一情報とランダムアクセスリソースとの対応関係に従って、ランダムアクセスリソースを特定するための第二特定モジュールとを含み、
ここで、前記第一情報には、信
号が含まれ、
前記ランダムアクセスリソースの選択ルールは、
上りリンクキャリアの選択ルールに従って上りリンクキャリアを特定してから、前記上りリンクキャリア及びランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、次に、前記ランダムアクセス手順タイプ及び信号の選択ルールに従って信号を特定することを含み、
前記上りリンクキャリアの選択ルールは、
下りリンク信号のRSRPとRSRP閾値との関係に基づいて上りリンクキャリアを選択すること、
又は、
セルのRSRP測定結果に基づいてセルに対応する上りリンクキャリアを選択することを含み、
前記ランダムアクセス手順タイプの選択ルールは、
RSRP閾値に従ってランダムアクセス手順タイプを選択すること、
上りリンク送信データのサイズに従ってランダムアクセス手順タイプを選択すること、
RSRP閾値及び上りリンク送信データのサイズに従ってランダムアクセス手順タイプを選択すること、
乱数に従ってランダムアクセス手順タイプを選択すること、
優先として指定されたランダムアクセス手順タイプに従ってランダムアクセス手順タイプを選択すること、のうちのいずれか1つを含み、
前記信号の選択ルールは、信号の測定閾値に従って信号を選択することを含む、端末。
【請求項5】
前記信号は、
参照信号と、
セルの測定シンボルと、
セルの測定サブフレームと、
セルの測定スロットと、
周波数ポイントの測定シンボルと、
周波数ポイントの測定サブフレームと、
周波数ポイントの測定スロットとのうち、何れか1つを含む、請求
項4に記載の端末。
【請求項6】
前記ランダムアクセス手順タイプは、2ステップランダムアクセス手順及び4ステップランダムアクセス手順のうち、1つ又は複数を含み、
前記2ステップランダムアクセス手順のランダムアクセス要求メッセージには、
ランダムアクセス要求データ情報の送信リソースと、
ランダムアクセス要求制御情報の送信リソースと、
送信リソースに対応する信号と、
送信リソースに対応するキャリアとのうち、1つ又は複数が含まれる、請求
項4に記載の端末。
【請求項7】
コンピュータプログラムを記憶したコンピュータ読取可能な記憶媒体であって、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、
ランダムアクセスリソースの選択ルールに従って、第一情報を特定することと、
第一情報とランダムアクセスリソースとの対応関係に従って、ランダムアクセスリソースを特定することとを実行し、
前記第一情報には、信
号が含まれ、
前記ランダムアクセスリソースの選択ルールは、
上りリンクキャリアの選択ルールに従って上りリンクキャリアを特定してから、前記上りリンクキャリア及びランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、次に、前記ランダムアクセス手順タイプ及び信号の選択ルールに従って信号を特定することを含み、
前記上りリンクキャリアの選択ルールは、
下りリンク信号のRSRPとRSRP閾値との関係に基づいて上りリンクキャリアを選択すること、
又は、
セルのRSRP測定結果に基づいてセルに対応する上りリンクキャリアを選択することを含み、
前記ランダムアクセス手順タイプの選択ルールは、
RSRP閾値に従ってランダムアクセス手順タイプを選択すること、
上りリンク送信データのサイズに従ってランダムアクセス手順タイプを選択すること、
RSRP閾値及び上りリンク送信データのサイズに従ってランダムアクセス手順タイプを選択すること、
乱数に従ってランダムアクセス手順タイプを選択すること、
優先として指定されたランダムアクセス手順タイプに従ってランダムアクセス手順タイプを選択すること、のうちのいずれか1つを含み、
前記信号の選択ルールは、信号の測定閾値に従って信号を選択することを含む、コンピュータ読取可能な記憶媒体。
【請求項8】
前記信号は、
参照信号と、
セルの測定シンボルと、
セルの測定サブフレームと、
セルの測定スロットと、
周波数ポイントの測定シンボルと、
周波数ポイントの測定サブフレームと、
周波数ポイントの測定スロットとのうち、何れか1つを含む、請求
項7に記載のコンピュータ読取可能な記憶媒体。
【請求項9】
前記ランダムアクセス手順タイプは、2ステップランダムアクセス手順及び4ステップランダムアクセス手順のうち、1つ又は複数を含み、
前記2ステップランダムアクセス手順のランダムアクセス要求メッセージには、
ランダムアクセス要求データ情報の送信リソースと、
ランダムアクセス要求制御情報の送信リソースと、
送信リソースに対応する信号と、
送信リソースに対応するキャリアとのうち、1つ又は複数が含まれる、請求
項7に記載のコンピュータ読取可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2019年1月25日に中国で出願された中国特許出願第201910075299.X号の優先権を主張し、その内容の全ては、参照により本願に組み込まれる。
本開示の実施例は、通信の技術分野に関し、具体的に、ランダムアクセスリソースの選択方法及び端末に関する。
【背景技術】
【0002】
第五世代移動通信5G(5th-generation)システムでは、アクセス遅延を低減するために、2ステップランダムアクセス(2-step RACH)が導入されているが、ランダムアクセスリソースには、2ステップランダムアクセス手順に使用されるランダムアクセスリソースと、4ステップランダムアクセスに使用されるランダムアクセスリソースとの両方が含まれる場合、端末がランダムアクセスリソースを如何に選択するかは、解決しなければならない問題になっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示の実施例の目的の1つは、端末がランダムアクセスリソースを如何に選択するかの問題を解決するランダムアクセスリソースの選択方法及び端末を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の実施例の第一局面によれば、ランダムアクセスリソースの選択方法であって、
第一情報を特定することと、
第一情報とランダムアクセスリソースとの対応関係に従って、ランダムアクセスリソースを特定することとを含み、
ここで、前記第一情報には、信号と、上りリンクキャリアと、ランダムアクセス手順タイプとのうち、何れか1つが含まれる、ランダムアクセスリソースの選択方法。
【0005】
本開示の実施例の第二局面によれば、端末であって、
第一情報を特定するための第一特定モジュールと、
第一情報とランダムアクセスリソースとの対応関係に従って、ランダムアクセスリソースを特定するための第二特定モジュールとを含み、
ここで、前記第一情報には、信号と、上りリンクキャリアと、ランダムアクセス手順タイプとのうち、何れか1つが含まれる、端末を更に提供する。
【0006】
本開示の実施例の第三局面によれば、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶されて前記プロセッサ上で動作可能なプログラムとを含み、前記プログラムが前記プロセッサによって実行されると、上記に記載のランダムアクセスリソースの選択方法が実現される、端末を更に提供する。
【0007】
本開示の実施例の第四局面によれば、コンピュータプログラムを記憶したコンピュータ読取可能な記憶媒体であって、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、上記に記載のランダムアクセスリソースの選択方法が実現される、コンピュータ読取可能な記憶媒体を更に提供する。
【発明の効果】
【0008】
本開示の実施例では、ランダムアクセスリソースには、2ステップランダムアクセス手順に使用されるランダムアクセスリソースと、4ステップランダムアクセスに使用されるランダムアクセスリソースとの両方が含まれる場合、端末は、信号と、上りリンクキャリアと、ランダムアクセス手順タイプとのうち、何れか1つに従ってランダムアクセスリソースを選択することができ、ランダムアクセス手順の信頼性を向上させることができる。
【0009】
以下の選択的な実施形態の詳細な説明を読むことで、当業者にとって、様々な他の利点及びメリットが明らかになるであろう。図面は、選択的な実施形態を示すためのものに過ぎず、本開示に対する制限と見なされるべきではない。更に、図面全体において、同じ部材は、同じ参照符号で示される。図面は、以下の通りである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】2ステップランダムアクセス手順の模式図である。
【
図2】本開示の実施例に係る無線通信システムのアーキテクチャの模式図である。
【
図3】本開示の実施例に係るランダムアクセスリソースの選択方法のフローチャートその一である。
【
図4】本開示の実施例に係るランダムアクセスリソースの選択方法のフローチャートその二である。
【
図5】本開示の実施例に係る端末の構造模式図その一である。
【
図6】本開示の実施例に係る端末の構造模式図その二である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示の実施例における図面を参照しながら、本開示の実施例における技術案を明確且つ完全に説明するが、明らかなことに、説明される実施例は本開示の一部の実施例であり、すべての実施例ではない。本開示における実施例に基づいて、当業者によって創造的な労働を払わずに得られた他の実施例は、全て本開示の保護範囲に含まれるものとする。
【0012】
本願の明細書及び特許請求の範囲における「含む」という用語及びそのあらゆる他の変形は、非排他的な包含をカバーするように意図するものであり、例えば、一連のステップやユニットを含む手順、方法、システム、製品や機器は、明示的に列挙されているこれらのステップやユニットのみを含むことに限定されず、明示的に列挙されていない他のステップやユニット、或いは、これらの手順、方法、製品や機器に固有の他のステップやユニットを含んでもよい。なお、明細書及び特許請求の範囲に使用される「及び/又は」とは、接続対象のうち、少なくとも1つを表すものであり、例えば、「A及び/又はB」とは、Aのみが存在する、Bのみが存在する、A及びBの両方が存在するという3つの場合を含む。
【0013】
本開示の実施例において、「例示的」又は「例えば」などの用語は、例、例証又は説明とするものである。本開示の実施例において、「例示的」又は「例えば」などの用語で記載されるあらゆる実施例又は設計案は、他の実施例や設計案に比較してより好適であったり、より利点を有したりすると解釈されてはならない。適切に言えば、具体的な形態で関連概念を示すために、「例示的」又は「例えば」などの用語が使用されている。
【0014】
本開示の実施例の技術案を理解し易くするために、以下、いくつかの技術的ポイントを紹介する。
【0015】
一、2-step RACH手順の紹介:
図1を参照して、2-step RACH手順のステップは、以下のステップ0~2の通りである。
【0016】
ステップ0:ネットワーク側は、2-step RACHの設定情報を端末用に設定する。
例えば、設定情報には、要求メッセージ(MsgA)及び確認メッセージ(MsgB)に対応する送信リソース情報が含まれてもよい。
【0017】
ステップ1:端末は、2-step RACH手順をトリガする。
端末は、MsgAをネットワーク側に送信し、例えば、物理上りリンク共有チャネルPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)を通してMsgAをネットワーク側に送信する。それと同時に、端末は、物理ランダムアクセスチャネルPRACH(Physical Random Access Channel)によって搬送される情報をネットワーク側に送信する可能性もある。
【0018】
ステップ2:ネットワーク側は、MsgBを端末に送信する。
端末がMsgBの受信に失敗した場合、端末は、MsgAを再送信する。
【0019】
二、ランダムアクセス手順の紹介:
端末のランダムアクセス手順は、
(1)競合ベースのランダムアクセス手順(4ステップランダムアクセス(4-step RACH))と、
(2)非競合ベースのランダムアクセス手順とを含み得る。
【0020】
「競合ベースのランダムアクセス手順」の場合、端末は、ランダムアクセス要求(メッセージ1(Msg1))をネットワーク側に送信する。ネットワーク側は、Msg1を受信すると、ランダムアクセス応答RAR(Random Access Response)(メッセージ2(Msg2)を端末に送信し、当該Msg2には、上りリンクグラント(uplink grant)情報)が付帯される。端末は、Msg2内のuplink grantに従って、媒体アクセス制御MAC(Medium Access Control)層パケット化機能を実行してMACプロトコルデータユニットPDU(Protocol Data Unit)を生成し、当該MAC PDUをメッセージ3(Msg3)バッファに格納し、次に、端末は、ハイブリッド自動再送要求HARQ(Hybrid Automatic Repeat Request)プロセスを通して、Msg3バッファ内のMAC PDUを送信する。ネットワーク側は、Msg3を受信すると、メッセージ4(Msg4)(例えば競合解決識別子)を端末に送信する。端末は、Msg4を受信すると、競合解決が成功したかどうかを判断し、成功していれば、ランダムアクセス手順が成功となり、そうでなければ、ランダムアクセス手順を再開始する。
【0021】
再開始されたランダムアクセス手順の場合、端末がMsg2内のuplink grantを再度受信すると、端末は、そのままMsg3バッファからその前に格納されたMAC PDUを取り出して、HARQプロセスを通して送信する。ランダムアクセス手順が完了すると、端末は、ランダムアクセス手順のMsg3伝送用のHARQバッファをクリアする。
【0022】
「非競合ベースのランダムアクセス手順」の場合、端末は、Msg1をネットワーク側に送信する。ネットワーク側は、Msg1を受信すると、Msg2を端末に送信し、当該Msg2には、uplink grant情報及び端末の識別情報(例えば、Msg1のランダムアクセスプリアンブル(preamble)の番号)が付帯される。当該ランダムアクセスプリアンブルの番号が、端末からMsg1によって送信されたランダムアクセスプリアンブルの番号と同じであれば、端末は、当該ランダムアクセス手順が成功したと見なし、そうでなければ、ランダムアクセス手順を再開始する。
【0023】
端末は、ランダムアクセス手順を開始(又は再開始)するたびに、各ランダムアクセスリソースに対応する下りリンク信号品質(例えば、同期信号ブロックSSB(Synchronization Signal Block)の参照シンボル受信強度RSRP(Reference Symbol Received Power))に応じて、ランダムアクセスリソースの選択を行うことで、ランダムアクセスの成功確率を向上させることが可能である。したがって、端末がランダムアクセス手順を開始(又は再開始)するたびに、端末は、「競合ベースのランダムアクセス手順」又は「非競合ベースのランダムアクセス手順」を選択する可能性がある。
【0024】
PRACHの利用可能な時間周波数リソースの各々は、1つのランダムアクセスチャネル機会PO(PRACH Occasion)と称されてもよい。
【0025】
三、補助上りリンクキャリアSUL carrier(Supplementary Uplink carrier)の紹介:
5Gシステムでは、1つの下りリンクキャリアに対して、2つの上りリンクキャリアが設定されることが可能であり、その内の1つが補助上りリンクキャリアとなり、当該補助上りリンクキャリアは、プライマリセルPCell(Primary cell)又はセカンダリセルSCell(Secondary Cell)用に設定され得る。端末がランダムアクセス手順を開始するとき、当該ランダムアクセス手順のリソースは、1セルの2つの上りリンクキャリアの両方に設定されている可能性がある。この場合、ネットワーク側は、RSRP閾値を1つ設定し、もし端末によって測定された下りリンク信号のRSRPが閾値を超えれば、端末は、ネットワークによって指定された1つの上りリンクキャリアを用いてランダムアクセス信号を送信し、そうでなければ、別の1つの上りリンクキャリアを用いてランダムアクセス信号を送信するようにしてもい。
【0026】
本明細書に記載の技術は、5Gシステム及びその後の進化型通信システムに限定されない。
【0027】
本明細書に記載の技術は、LTE/LTEの進化LTE-A(LTE-Advanced)システムにも限定されず、様々な無線通信システム、例えば符号分割多元接続CDMA(Code Division Multiple Access)、時間分割多元接続TDMA(Time Division Multiple Access)、周波数分割多元接続FDMA(Frequency Division Multiple Access)、直交周波数分割多元接続OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)、シングルキャリア周波数分割多元接続SC-FDMA(Single-carrier Frequency-Division Multiple Access)及び他のシステムにも使用可能である。
【0028】
用語「システム」と「ネットワーク」とは、互換的に用いられることが多い。CDMAシステムは、例えばCDMA2000、ユニバーサル地上無線アクセスUTRA(Universal Terrestrial Radio Access)等の無線技術を実現できる。UTRAは、広帯域CDMA(Wideband Code Division Multiple Access、WCDMA(登録商標))及び他のCDMA変形態を含む。TDMAシステムは、例えばグローバルシステムフォーモバイルコミュニケーションGSM(Global System for Mobile Communication)などのラジオ技術を実現できる。OFDMAシステムは、例えばウルトラモバイルブロードバンドUMB(Ultra Mobile Broadband)、進化型UTRA(Evolution-UTRA、E-UTRA)、IEEE 802.11(Wi-Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、Flash-OFDM等のラジオ技術を実現できる。UTRA及びE-UTRAは、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステムUMTS(Universal Mobile Telecommunications System)の一部である。LTE及びより高度なLTE(例えば、LTE-A)は、E-UTRAを用いた新しいUMTSバージョンである。UTRA、E-UTRA、UMTS、LTE、LTE-A及びGSMは、「第3世代パートナーシッププロジェクト」3GPP(3rd Generation Partnership Project)とい名前の組織からの文献に記載されている。CDMA2000及びUMBは、「第3世代パートナーシッププロジェクト2」(3GPP2)という名前の組織からの文献に記載されている。本明細書に記載の技術は、上記のシステム及びラジオ技術に使用可能であるし、他のシステム及びラジオ技術にも使用可能である。
【0029】
以下、図面と併せて本開示の実施例を紹介する。本開示の実施例によるランダムアクセスリソースの選択方法及び端末は、無線通信システムに適用可能である。
図2を参照して、同図は、本開示の実施例による無線通信システムのアーキテクチャの模式図である。
図2に示すように、当該無線通信システムは、ネットワーク機器20及び端末を含んでもよく、端末がユーザ機器UE(User Equipment)21と記され、UE21は、ネットワーク機器20との通信(シグナリング伝送又はデータ伝送)が可能である。実際の応用において、上記各機器間の接続は、無線接続であってもよいが、直感的に各機器間の接続関係を示し易くするために、
図2では、実線を用いて模式的に示している。説明すべきなのは、上記通信システムは、複数のUE21を含んでもよく、ネットワーク機器20は、複数のUE21との通信が可能である。
【0030】
本開示の実施例による端末は、携帯電話、タブレットPC、ノートPC、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータUMPC(Ultra-Mobile Personal Computer)、ネットブック又はパーソナルデジタルアシスタントPDA(Personal Digital Assistant)、モバイルインターネット装置MID(Mobile Internet Device)、ウェアラブルデバイス(Wearable Device)又は車載機器等であってもよい。
【0031】
本開示の実施例によるネットワーク機器20は、基地局であってもよく、当該基地局は、一般的に使用される基地局であってもよいし、進化型基地局eNB(evolved node base station)であってもよく、更には、5Gシステム内のネットワーク機器(例えば、次世代基地局gNB(next generation node base station)又は送受信ポイントTRP(transmission and reception point))等の機器であってもよい。
【0032】
図3を参照して、本開示の実施例は、ランダムアクセスリソースの選択方法を提供しており、当該方法の実行主体は、端末であってもよく、当該方法は、ステップ301及びステップ302を含んでもよい。
【0033】
ステップ301:第一情報を特定する。
ここで、第一情報には、信号と、上りリンクキャリアと、ランダムアクセス手順タイプとのうち、何れか1つが含まれる。さらには、信号は、参照信号と、セルの測定シンボルと、セルの測定サブフレームと、セルの測定スロットと、周波数ポイントの測定シンボルと、周波数ポイントの測定サブフレームと、周波数ポイントの測定スロットとのうち、何れか1つを含んでもよい。
【0034】
さらには、参照信号は、同期信号ブロックSSB(Synchronous Signal Block)及び/又はチャネル状態情報参照信号CSI-RS(Channel State Information-Reference Signal)であってもよい。
【0035】
本開示の実施例では、選択的に、ランダムアクセス手順のタイプは、ネットワーク側によって設定されるか、或いはプロトコルによって規定されてもよく、さらには、当該ランダムアクセス手順のタイプは、2ステップランダムアクセス手順及び4ステップランダムアクセス手順のうち、1つ又は複数による任意の組み合わせを含む。
【0036】
ステップ302:第一情報とランダムアクセスリソースとの対応関係に従って、ランダムアクセスリソースを特定する。
【0037】
本開示の実施例では、選択的に、第一情報とランダムアクセスリソースとの対応関係は、ネットワーク側によって設定されるか、或いはプロトコルによって規定されてもよい。
【0038】
本開示の実施例では、選択的に、ステップ301の前に、
(1)ランダムアクセスリソースと信号との関連付け関係の設定情報と、
(2)ランダムアクセスリソースに対応するランダムアクセス手順タイプと、
(3)ランダムアクセスリソース選択用の信号の測定閾値の設定とのうち、1つ又は複数が、ネットワーク側によって設定されるか、或いはプロトコルによって規定される。
【0039】
さらには、関連付け関係の設定情報には、以下の(a)~(b)のうち、1つ又は複数による組み合わせが含まれてもよい。
(a)ランダムアクセスリソースに対応する信号。
選択的に、信号は、SSBと、CSI-RSと、セルの測定シンボルと、セルの測定サブフレームと、セルの測定スロットと、周波数ポイントの測定シンボルと、周波数ポイントの測定サブフレームと、周波数ポイントの測定スロットとのうち、1つ又は複数による組み合わせを含んでもよい。
(b)ランダムアクセスリソース割当情報。
選択的に、当該ランダムアクセスリソース割当情報には、時間領域位置情報、周波数領域位置情報及び符号領域位置情報(例えば、ランダムアクセスプリアンブルインデックス(preamble index))のうち、1つ又は複数による組み合わせが含まれてもよい。
【0040】
さらには、測定閾値の設定には、信号の測定閾値が含まれてもよい。また、測定閾値の設定には、当該信号の測定閾値に対応する測定タイプが更に含まれてもよい。
【0041】
選択的に、測定タイプは、以下の(1)~(4)のうち、何れか1つを含んでもよい。
(1)RSRP。
例えば、ネットワーク側によって設定されたRACH手順用のSSBのRSRPの閾値が-100dBmであれば、当該SSBに対応するRSRPの測定結果が-100dBmを超える場合に限って、当該SSBに対応するPRACHリソースは、候補のPRACHリソースとされることが可能となる。
(2)参照信号受信品質RSRQ(Reference Signal Received Quality)。
(3)受信信号強度指示RSSI(Received Signal Strength Indicator)。
(4)チャネル占有率CR(Channel Occupancy Ratio)。
【0042】
さらには、当該信号の測定閾値は、複数の上りリンクキャリアから選択のための閾値として使用されてもよく、例えば、セル1の2つの上りリンクキャリアのRSRP測定閾値は-80dBmであり、もしセル1のRSRP測定結果が閾値を超えれば、セル1の上りリンクキャリア1を選択し、そうでなければ、セル1の上りリンクキャリア2を選択する。又は、異なる信号は、異なる閾値を有し、例えば、セル1のSSBのRSRP閾値は-80dBmであり、セル1のCSI-RSのRSRP閾値は-100dBmである。
【0043】
さらには、異なるランダムアクセス手順タイプは、異なる閾値を有し、例えば、2ステップランダムアクセス手順のSSBのRSRP閾値は-80dBmであり、4ステップランダムアクセス手順のSSBのRSRP閾値は-100dBmである。
【0044】
本開示の実施例では、選択的に、ステップ302の後に、かかる方法は、第一情報がランダムアクセス手順タイプであり、且つランダムアクセス手順タイプが2ステップランダムアクセス手順であれば、データチャネルによって搬送されるデータを送信した後、ランダムアクセス応答の受信を行うことを更に含んでもよく、即ち、端末は、データチャネルの送信が完了した後に、ランダムアクセス応答の受信を行うことになる。
【0045】
例示的に、データチャネルによって搬送されるデータを送信した後、ランダムアクセス応答RAR(Random Access Response)受信ウィンドウタイマーを起動する。
【0046】
さらには、データチャネルによって搬送されるデータを送信した後、RAR受信ウィンドウタイマーを起動することは、
(1)物理上りリンク共有チャネルPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)によって搬送される要求メッセージが伝送された後、RAR受信用に設定された最初の物理下りリンク制御チャネルPDCCH(Physical Downlink Control Channel)伝送機会にて、RAR受信ウィンドウタイマーを起動することと、
(2)PUSCHによって搬送される要求メッセージの伝送終了の境界にて、前記RAR受信ウィンドウタイマーを起動することとのうち、何れか1つを含んでもよい。
【0047】
例えば、端末は、PUSCHチャネルによって搬送されるMsgAの送信が完了した後、RAR受信用に設定された最初のPDCCH伝送機会にて、RAR受信ウィンドウタイマー(ra-ResponseWindow)を起動する。
【0048】
更に例えば、端末は、PUSCHチャネルによって搬送されるMsgAの送信が完了した後、RAR受信ウィンドウタイマーを起動し、即ち、MsgAのPUSCHチャネルでの伝送終了の境界にて、RAR受信ウィンドウタイマーを起動する。
【0049】
本開示の実施例では、ランダムアクセスリソースには、2ステップランダムアクセス手順に使用されるランダムアクセスリソースと、4ステップランダムアクセスに使用されるランダムアクセスリソースとの両方が含まれる場合、端末は、信号と、上りリンクキャリアと、ランダムアクセス手順タイプとのうち、何れか1つに従ってランダムアクセスリソースを選択することができ、ランダムアクセス手順の信頼性を向上させることができる。
【0050】
図4を参照して、本開示の実施例は、ランダムアクセスリソースの選択方法を提供しており、当該方法の実行主体は、端末であってもよく、当該方法は、ステップ401及びステップ402を含んでもよい。
【0051】
ステップ401:ランダムアクセスリソースの選択ルールに従って、第一情報を特定(又は選択)する。
ここで、第一情報には、信号と、上りリンクキャリアと、ランダムアクセス手順タイプとのうち、何れか1つが含まれる。さらには、信号は、参照信号と、セルの測定シンボルと、セルの測定サブフレームと、セルの測定スロットと、周波数ポイントの測定シンボルと、周波数ポイントの測定サブフレームと、周波数ポイントの測定スロットとのうち、何れか1つを含んでもよい。
【0052】
さらには、参照信号は、SSB及び/又はCSI-RSであってもよい。
【0053】
本開示の実施例では、選択的に、ランダムアクセス手順タイプは、ネットワーク側によって設定されるか、或いはプロトコルによって規定されてもよく、さらには、当該ランダムアクセス手順タイプは、2ステップランダムアクセス手順及び4ステップランダムアクセス手順のうち、1つ又は複数による任意の組み合わせを含む。
【0054】
ステップ402:第一情報とランダムアクセスリソースとの対応関係に従って、ランダムアクセスリソースを特定(又は選択)する。
【0055】
本開示の実施例では、選択的に、第一情報とランダムアクセスリソースとの対応関係は、ネットワーク側によって設定されるか、或いはプロトコルによって規定されてもよい。
【0056】
本開示の実施例では、選択的に、ステップ401の前に、
(1)ランダムアクセスリソースと信号との関連付け関係の設定情報と、
(2)ランダムアクセスリソースに対応するランダムアクセス手順タイプと、
(3)ランダムアクセスリソース選択用の信号の測定閾値の設定とのうち、1つ又は複数が、ネットワーク側によって設定されるか、或いはプロトコルによって規定される。
【0057】
さらには、関連付け関係の設定情報には、
(a)ランダムアクセスリソースに対応する信号と、
(b)ランダムアクセスリソース割当情報とのうち、1つ又は複数による組み合わせが含まれてもよい
【0058】
本開示の実施例では、選択的に、ステップ402の後に、かかる方法は、第一情報がランダムアクセス手順タイプであり、且つランダムアクセス手順タイプが2ステップランダムアクセス手順であれば、データチャネルによって搬送されるデータを送信した後、ランダムアクセス応答の受信を行うことを更に含んでもよく、即ち、端末は、データチャネルの送信が完了した後に、ランダムアクセス応答の受信を行うことになる。
【0059】
本開示の一実施例では、選択的に、ランダムアクセスリソースの選択ルールは、以下の (1)~(4)のうち、1つ又は複数による任意の組み合わせを含んでもよい。
(1)上りリンクキャリアの選択ルールに従って上りリンクキャリアを特定し、次に、上りリンクキャリア及びランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定すること。即ち、先に上りリンクキャリアを選択し、次にランダムアクセス手順タイプを選択し、以下、単にルール1.1と称する。
【0060】
さらには、ランダムアクセスリソースがセルの複数の上りリンクキャリアに設定され(且つ複数の上りリンクキャリアのランダムアクセスリソース選択ルールが設定され)、且つ、ランダムアクセスリソースについて、少なくとも2種類のランダムアクセス手順タイプが設定され(且つランダムアクセス手順タイプの選択ルールが設定され)ている場合、端末は、上りリンクキャリアの選択ルールに従って上りリンクキャリアを特定し、次に、上りリンクキャリア及びランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定してもよく、ここで、ランダムアクセス手順タイプに対応するランダムアクセスリソースは、上りリンクキャリアにある。
【0061】
例示的に、ネットワーク側によって設定されるか、或いはプロトコルによって規定された複数の上りリンクキャリアのランダムアクセスリソース選択ルールは、信号の測定閾値に従って選択することであり、例えば、測定閾値は-80dBmである。ネットワーク側によって設定されるか、或いはプロトコルによって規定されたランダムアクセス手順タイプの選択ルールは、上りリンク送信データのサイズに従って選択することであり、例えば、ランダムアクセス手順中の上りデータのサイズ閾値は56ビット(bit)である。
【0062】
端末のランダムアクセス手順中では、端末の上りリンクキャリア1のRSRP測定値が-60dBmであり、端末のランダムアクセス手順のMsgA又はMsg3のサイズが50bitであるとする。端末は、先に複数の上りリンクキャリアのランダムアクセスリソース選択ルールに従ってランダムアクセス信号送信用の上りリンクキャリア1を選択し、次にランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従って、当該ランダムアクセス手順として、新しい2ステップランダムアクセス手順を選択する。
【0063】
(2)ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、次に、前記ランダムアクセス手順タイプ及び上りリンクキャリアの選択ルールに従って上りリンクキャリアを特定すること。即ち、先にランダムアクセス手順タイプを選択し、次に上りリンクキャリアを選択し、以下、単にルール1.2と称する。
【0064】
さらには、ランダムアクセスリソースがセルの複数の上りリンクキャリアに設定され(且つ複数の上りリンクキャリアのランダムアクセスリソース選択ルールが設定され)、且つ、前記ランダムアクセスリソースについて、少なくとも2種類のランダムアクセス手順タイプが設定され(且つランダムアクセス手順タイプの選択ルールが設定され)ている場合、ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、次に、前記ランダムアクセス手順タイプ及び上りリンクキャリアの選択ルールに従って上りリンクキャリアを特定し、ここで、ランダムアクセス手順タイプに対応するランダムアクセスリソースは、上りリンクキャリアにある。
【0065】
例示的に、ネットワーク側によって設定されるか、或いはプロトコルによって規定された複数の上りリンクキャリアのランダムアクセスリソース選択ルールは、信号の測定閾値に従って選択することであり、例えば、測定閾値は-80dBmである。ネットワーク側によって設定されるか、或いはプロトコルによって規定されたランダムアクセス手順タイプの選択ルールは、上りリンク送信データのサイズに従って選択することであり、例えば、ランダムアクセス手順中の上りデータのサイズ閾値は56bitである。
【0066】
端末のランダムアクセス手順中では、端末のランダムアクセス手順のMsgA又はMsg3のサイズが50bitであり、端末の上りリンクキャリア1のRSRP測定値が-60dBmであるとして、端末は、先にランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従って、当該ランダムアクセス手順として、2ステップランダムアクセス手順を選択する。次に、複数の上りリンクキャリアのランダムアクセスリソース選択ルールに従って、ランダムアクセス信号送信用の上りリンクキャリア1を選択する。
【0067】
説明すべきなのは、ルール1.1及びルール1.2は、二者択一のルールであり、即ち、端末は、ルール1.1及びルール1.2から一者を選択して、第一情報を特定することが可能である。
【0068】
(3)信号の選択ルールに従って信号を特定し、次に、信号及びランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定すること。即ち、先に信号を選択し、次にランダムアクセス手順タイプを選択し、以下、単にルール2.1と称する。
【0069】
さらには、ランダムアクセスリソースについて、対応する信号が設定され(且つ信号の選択ルールが設定され)、且つ、ランダムアクセスリソースについて、少なくとも2種類のランダムアクセス手順タイプが設定され(且つランダムアクセス手順タイプの選択ルールが設定され)ている場合、信号の選択ルールに従って信号を特定し、次に、信号及びランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、ここで、ランダムアクセス手順タイプに対応するランダムアクセスリソースは、信号に対応するものである。
【0070】
例示的に、ネットワーク側によって設定されるか、或いはプロトコルによって規定された信号の選択ルールは、SSB信号の測定閾値に従って選択することであり、例えば、測定閾値は-80dBmである。ネットワーク側によって設定されるか、或いはプロトコルによって規定されたランダムアクセス手順タイプの選択ルールは、上りリンク送信データのサイズに従って選択することであり、例えば、ランダムアクセス手順中の上りデータのサイズ閾値は56bitである。
【0071】
端末のランダムアクセス手順中では、端末のセル1のSSB1のRSRP測定値が-60dBmであり、端末のランダムアクセス手順のMsgA又はMsg3のサイズが50bitであるとして、端末は、先に信号の選択ルールに従って、ランダムアクセスリソースに対応するSSB1を選択し、次にランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従って、当該ランダムアクセス手順として、2ステップランダムアクセス手順を選択する。
【0072】
(4)ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、次に、ランダムアクセス手順タイプ及び信号の選択ルールに従って信号を特定すること。即ち、先にランダムアクセス手順タイプを選択し、次に信号を選択し、以下、単にルール2.2と称する。
【0073】
さらには、ランダムアクセスリソースについて、対応する信号が設定され(且つ信号の選択ルールが設定され)、且つ、ランダムアクセスリソースについて、少なくとも2種類のランダムアクセス手順タイプが設定され(且つランダムアクセス手順タイプの選択ルールが設定され)ている場合、ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、次に、ランダムアクセス手順タイプ及び信号の選択ルールに従って信号を特定し、ここで、ランダムアクセス手順タイプに対応するランダムアクセスリソースは、信号に対応するものである。
【0074】
例示的に、ネットワーク側によって設定されるか、或いはプロトコルによって規定された信号の選択ルールは、SSB信号の測定閾値に従って選択することであり、例えば、測定閾値は-80dBmである。ネットワーク側によって設定されるか、或いはプロトコルによって規定されたランダムアクセス手順タイプの選択ルールは、上りリンク送信データのサイズに従って選択することであり、例えば、ランダムアクセス手順中の上りデータのサイズ閾値は56bitである。
【0075】
端末のランダムアクセス手順中では、端末のランダムアクセス手順のMsgA又はMsg3のサイズが50bitであり、端末のセル1のSSB1のRSRP測定値が-60dBmであるとして、端末は、先にランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従って、当該ランダムアクセス手順として、2ステップランダムアクセス手順を選択する。次に、信号の選択ルールに従ってSSB1を選択する。
【0076】
説明すべきなのは、ルール2.1及びルール2.2は、二者択一のルールであり、即ち、端末は、ルール2.1及びルール2.2から一者を選択して、第一情報を特定することが可能である。
【0077】
さらには、上りリンクキャリアのランダムアクセスリソース選択ルールは、信号の測定閾値に従って上りリンクキャリアを選択することを含んでもよい。
【0078】
例えば、セル1の2つの上りリンクキャリア(上りリンクキャリア1及び上りリンクキャリア2)のRSRP測定閾値は-80dBmであり、もしセル1のRSRP測定結果が閾値を超えれば、上りリンクキャリア1を選択し、そうでなければ、上りリンクキャリア2を選択する。
【0079】
さらには、信号の選択ルールは、信号の測定閾値に従って信号を選択することを含んでもよい。
【0080】
例えば、セル1のSSB1のRSRP測定閾値は-80dBmであり、もしセル1のSSB1測定結果が閾値を超えれば、SSB1を選択し、即ち、SSB1に対応するランダムアクセスリソースは、候補のランダムアクセスリソースとされる。
【0081】
さらには、当該ランダムアクセス手順タイプの選択ルールは、以下の(1)~(5)のうち、1つ又は複数による任意の組み合わせを含んでもよい。
【0082】
(1)信号の測定閾値に従ってランダムアクセス手順タイプを選択すること。
一例として、ネットワーク側によって設定されるか、或いはプロトコルによって規定されたセル1(又はSSB1又はCSI-RS1)のRSRPの閾値は、例えば-80dBmであり、もしセル1(又はSSB1又はCSI-RS1)のRSRP測定値が-80dBmを超えれば、端末は、2ステップランダムアクセス手順(又は新しい2ステップランダムアクセス手順と称する)を選択し、そうでなければ、4ステップランダムアクセス手順を選択する。
【0083】
(2)上りリンク送信データのサイズに従ってランダムアクセス手順タイプを選択すること。
一例として、ネットワーク側によって設定されるか、或いはプロトコルによって規定されたセル1のランダムアクセス手順中の上りリンク送信データのサイズの閾値は、例えば56bitであり、もし端末からランダムアクセス手順中に送信される接続確立アクセス要求メッセージ(又は2ステップランダムアクセス手順のMsgA、又は4ステップランダムアクセス手順のMsg3)のサイズが当該閾値以下であれば、端末は、2ステップランダムアクセス手順を選択し、そうでなければ、4ステップランダムアクセス手順を選択する。
【0084】
(3)信号の測定閾値及び上りリンク送信データのサイズに従ってランダムアクセス手順タイプを選択すること。
一例として、ネットワーク側によって設定されるか、或いはプロトコルによって規定されたセル1(又はSSB1又はCSI-RS1)のRSRPの閾値は、例えば-80dBmであり、且つ、セル1のランダムアクセス手順中の上りリンク送信データのサイズの閾値は、例えば56bitであり、もし端末のランダムアクセス手順中にセル1(又はSSB1又はCSI-RS1)のRSRP測定閾値が-80dBmを超え、且つランダムアクセス手順中に送信される接続確立アクセス要求メッセージ(又は2ステップランダムアクセス手順のMsgA、又は4ステップランダムアクセス手順のMsg3)のサイズが当該閾値以下であれば、端末は、2ステップランダムアクセス手順を選択し、そうでなければ、4ステップランダムアクセス手順を選択する。
【0085】
(4)乱数に従ってランダムアクセス手順タイプを選択すること。
例えば、端末によって「0」~「1」の間の乱数が1つ生成され、もしこの乱数が閾値(例えば0.5)未満であれば、端末は、2ステップランダムアクセス手順を選択し、そうでなければ、4ステップランダムアクセス手順を選択する。
【0086】
(5)優先として指定されたランダムアクセス手順タイプに従ってランダムアクセス手順タイプを選択すること。
例えば、端末は、ネットワーク側による設定又はプロトコルによる規定に従い、アンライセンス周波数帯域のセル1に対して、優先的に2ステップランダムアクセス手順を選択する。
【0087】
更に、2ステップランダムアクセス手順を選択することは、当該ランダムアクセス手順のランダムアクセス要求メッセージ(即ちMsgA)に、ランダムアクセス要求データ情報の送信リソースと、ランダムアクセス要求制御情報の送信リソース(例えば、PRACHリソース及びPUSCHリソース)と、送信リソースに対応する信号(例えば、SSB又はCSI-RS)と、送信リソースに対応する上りリンクキャリアとのうち、1つ又は複数が含まれ得ることを意味する。
【0088】
さらには、4ステップランダムアクセス手順を選択することは、当該ランダムアクセス手順のランダムアクセス要求メッセージ(即ちMsg1)がランダムアクセスプリアンブルの送信(例えば、PRACH)となり、4ステップランダムアクセス手順用に設定されたMsg1の送信リソース(例えば、PRACHリソース)、及び/又は、当該送信リソースに対応する信号(例えば、SSB又はCSI-RS)又は上りリンクキャリアが選択されることを意味する。
【0089】
本開示の別の一実施例では、選択的に、ランダムアクセスリソースの選択ルールは、以下の(1)~(4)のうち、1つ又は複数による任意の組み合わせを含んでもよい。
【0090】
(1)上りリンクキャリアの選択ルールに従って上りリンクキャリアを特定してから、前記上りリンクキャリア及び信号の選択ルールに従って信号を特定し、次に、前記信号及びランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定すること。これは、ルール1.1+ルール2.1に相当するものである。
【0091】
(2)上りリンクキャリアの選択ルールに従って上りリンクキャリアを特定してから、前記上りリンクキャリア及びランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、次に、前記ランダムアクセス手順タイプ及び信号の選択ルールに従って信号を特定すること。これは、ルール1.1+ルール2.2に相当するものである。
【0092】
(3)信号の選択ルールに従って信号を特定してから、前記信号及びランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、次に、前記ランダムアクセス手順タイプ及び上りリンクキャリアの選択ルールに従って上りリンクキャリアを特定すること。これは、ルール1.2+ルール2.1に相当するものである。
【0093】
(4)ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定してから、前記ランダムアクセス手順タイプ及び上りリンクキャリアの選択ルールに従って上りリンクキャリアを特定し、次に、前記上りリンクキャリア及び信号の選択ルールに従って信号を特定するか、或いは、信号の選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定してから、前記ランダムアクセス手順タイプ及び信号の選択ルールに従って信号を特定し、次に、前記信号及び上りリンクキャリアの選択ルールに従って上りリンクキャリアを特定すること。これは、ルール1.2+ルール2.1に相当するものである。
【0094】
理解できるように、上りリンクキャリアの選択ルール、信号の選択ルール、ランダムアクセス手順タイプの選択ルールの説明に関しては、前述した内容を参照でき、ここで繰り返して説明しない。
【0095】
さらに、ルール1.1に関しては、端末によって複数の上りリンクキャリアのランダムアクセスリソース選択ルールに従って選択されるキャリアの数が複数の場合、例えば、端末に、3つの上りリンクキャリアが設定され、セルRSRPの測定閾値が-80dBmであり、端末によって測定されたセルRSRP測定結果が-60dBmであり、当該閾値を超えてランダムアクセス信号送信に利用可能な上りリンクキャリアは2つである。本開示の別の一実施例では、選択的に、ランダムアクセスリソースの選択ルールは、以下の(1)~(2)のうち、1つ又は複数による任意の組み合わせを含んでもよい。
【0096】
(1)ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定してから、前記ランダムアクセス手順タイプに対応するランダムアクセスリソースに対応する複数の上りリンクキャリアから、上りリンクキャリアを1つ選択すること。ここで、ランダムアクセス手順タイプに対応するランダムアクセスリソースは、選択される前記上りリンクキャリアにある。
【0097】
(2)上りリンクキャリアの選択ルールに従って複数の上りリンクキャリアを特定してから、前記複数の上りリンクキャリアから、上りリンクキャリアを1つ選択し、次に、前記上りリンクキャリア及びランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定すること。ここで、ランダムアクセス手順タイプに対応するランダムアクセスリソースは、選択される前記上りリンクキャリアにある。
【0098】
さらに、ルール1.2に関しては、端末によってランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従って選択されるランダムアクセス手順タイプに対応するランダムアクセスリソースについて、当該ランダムアクセスリソースに対応する上りリンクキャリアは1つとなる。本開示の更に別の一実施例では、選択的に、ランダムアクセスリソースの選択ルールは、ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定することを含む。
【0099】
即ち、端末は、「複数の上りリンクキャリアのランダムアクセスリソース選択ルール」を実行しなくなる。例えば、端末によって選択される2ステップランダムアクセス手順に対応するランダムアクセスリソースが何れも上りリンクキャリア1にある場合、端末によって、上りリンクキャリアの選択ルールが実行されなくなる。こうすれば、端末のセル1の測定結果が閾値未満の場合に上りリンクキャリア1が選択されないことに起因して、ランダムアクセス手順が失敗していまうという事態を回避できる。
【0100】
さらに、ルール2.1に関しては、端末によって信号の選択ルールに従って選択される信号が複数の場合、例えば、端末に、3つのSSBに対応するランダムアクセスリソースが設定され、もしRSRPの閾値を超えるSSBが2つであれば、端末によって選択されるSSBは2つとなる。本開示の更に別の一実施例では、選択的に、ランダムアクセスリソースの選択ルールは、以下の(1)~(2)のうち、1つ又は複数による組み合わせを含んでもよい。
【0101】
(1)ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定してから、前記ランダムアクセス手順タイプに対応するランダムアクセスリソースに対応する複数の信号を特定し、次に、前記複数の信号から、信号を1つ選択すること。ここで、ランダムアクセス手順タイプに対応するランダムアクセスリソースは、信号に対応するものである。
【0102】
(2)上りリンクキャリアの選択ルールに従って複数の上りリンクキャリアを特定してから、前記複数の上りリンクキャリアから、上りリンクキャリアを1つ選択し、次に、前記上りリンクキャリア及びランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定すること。ここで、ランダムアクセス手順タイプに対応するランダムアクセスリソースは、信号に対応するものである。
【0103】
当該信号が、1種のランダムアクセス手順タイプのみ、例えば2ステップランダムアクセス手順のみに使用されるものであれば、端末は、ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従って選択を行わないことが可能となる。こうすれば、端末がランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従って、当該信号に対応するランダムアクセスリソースを選択できない場合にランダムアクセス手順が失敗してしまうという事態を回避できる。
【0104】
さらにまた、ルール2.2に関しては、端末によってランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従って選択されるランダムアクセス手順タイプに対応するランダムアクセスリソースについて、当該ランダムアクセスリソースに対応する信号は1つとなる。本開示の更なる別の一実施例では、選択的に、ランダムアクセスリソースの選択ルールは、ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定することを含んでもよい。
【0105】
即ち、端末は、信号の選択ルールを実行しなくなる。例えば、端末によって選択される2ステップランダムアクセス手順に対応するランダムアクセスリソースが、SSB1に対応するものである場合、端末によって、信号選択ルールが実行されなくなる。こうすれば、端末のセル1のSSB1の測定結果が閾値未満の場合にSSB1が選択されないことに起因して、ランダムアクセス手順が失敗してしまうという事態を回避できる。
【0106】
さらに、ランダムアクセスリソースが複数の上りリンクキャリアに設定されている場合に、端末が上記選択ルール1.1又は1.2に従って、何れの上りリンクキャリアも選択できなかった場合(例えばルール衝突等の場合)、端末によって、先に上りリンクキャリア選択ルールに従って上りリンクキャリア1が選択されるが、端末がランダムアクセス手順タイプ選択ルールを実行すると、端末によって選択されるランダムアクセス手順タイプに対応するランダムアクセスリソースは、上りリンクキャリア1にないものになる。本開示の更に別の一実施例では、選択的に、ランダムアクセスリソースの選択ルールは、以下の(1)~(5)のうち、1つ又は複数による任意の組み合わせを含んでもよい。
【0107】
(1)上りリンクキャリアの選択ルールに従って上りリンクキャリアを特定し、次に、ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、もし前記ランダムアクセス手順タイプに対応するランダムアクセスリソースが前記上りリンクキャリアになければ、上りリンクキャリアの選択ルールに従って上りリンクキャリアをもう1つ特定すること。即ち、その前の上りリンクキャリア選択結果を無視して、上りリンクキャリアの選択を再度行う。
【0108】
(2)上りリンクキャリアの選択ルールに従って上りリンクキャリアを特定し、次に、ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、もし前記ランダムアクセス手順タイプに対応するランダムアクセスリソースが前記上りリンクキャリアになければ、ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプをもう1種特定すること。
【0109】
(3)上りリンクキャリアの選択ルールに従って上りリンクキャリアを特定し、次に、ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、もし前記ランダムアクセス手順タイプに対応するランダムアクセスリソースが前記上りリンクキャリアになければ、上りリンクキャリアをもう1つ選択すること。例えば、任意の競合ベースのランダムアクセスリソースに対応する上りリンクキャリアとされることが可能である。
【0110】
(4)上りリンクキャリアの選択ルールに従って上りリンクキャリアを特定し、次に、ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、もし前記ランダムアクセス手順タイプに対応するランダムアクセスリソースが前記上りリンクキャリアになければ、ランダムアクセス手順タイプをもう1種選択すること。
【0111】
(5)上りリンクキャリアの選択ルールに従って上りリンクキャリアを特定し、次に、ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、もし前記上りリンクキャリアには、1種のランダムアクセス手順タイプのみに対応するランダムアクセスリソースがあれば、当該上りリンクキャリアに対応するランダムアクセス手順タイプを選択すること。
【0112】
さらに、ランダムアクセスリソースが複数の上りリンクキャリアに設定されている場合、端末が上記選択ルール1.1又は1.2に従って、何れのランダムアクセス手順タイプも選択できなかった場合(例えばルール衝突等の場合)、端末によって、先に上りリンクキャリア選択ルールに従って上りリンクキャリア1が選択されるが、端末がランダムアクセス手順タイプ選択ルールを実行すると、端末によって選択されるランダムアクセス手順タイプに対応するランダムアクセスリソースは、上りリンクキャリア1にないものになる。本開示の更なる別の一実施例では、選択的に、ランダムアクセスリソースの選択ルールは、以下の(1)~(5)のうち、1つ又は複数による任意の組み合わせを含む。
【0113】
(1)ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、次に、上りリンクキャリアの選択ルールに従って上りリンクキャリアを特定し、もし前記ランダムアクセス手順タイプに対応するランダムアクセスリソースが前記上りリンクキャリアになければ、上りリンクキャリアの選択ルールに従って上りリンクキャリアをもう1つ特定すること。
【0114】
(2)ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、次に、上りリンクキャリアの選択ルールに従って上りリンクキャリアを特定し、もし前記ランダムアクセス手順タイプに対応するランダムアクセスリソースが前記上りリンクキャリアになければ、ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプをもう1種特定すること。
【0115】
(3)ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、次に、上りリンクキャリアの選択ルールに従って上りリンクキャリアを特定し、もし前記ランダムアクセス手順タイプに対応するランダムアクセスリソースが前記上りリンクキャリアになければ、上りリンクキャリアをもう1つ選択すること。
【0116】
(4)ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、次に、上りリンクキャリアの選択ルールに従って上りリンクキャリアを特定し、もし前記ランダムアクセス手順タイプに対応するランダムアクセスリソースが前記上りリンクキャリアになければ、ランダムアクセス手順タイプをもう1種選択すること。例えば、任意の競合ベースのランダムアクセスリソースに対応するランダムアクセス手順タイプとされることが可能である。
【0117】
(5)ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、次に、上りリンクキャリアの選択ルールに従って上りリンクキャリアを特定し、もし前記ランダムアクセス手順タイプに対応するランダムアクセスリソースが1つの前記上りリンクキャリアのみにあれば、当該上りリンクキャリアを選択すること。
【0118】
さらには、ランダムアクセスリソースについて、対応する信号が設定されている場合、端末が上記選択ルール2.1又は2.2に従って、何れの信号も選択できなかった場合(例えばルール衝突の場合)、端末によって、先に信号選択ルールに従ってSSB1が選択されるが、端末がランダムアクセス手順タイプ選択ルールを実行すると、端末によって選択されるランダムアクセス手順タイプに対応するランダムアクセスリソースは、SSB1に対応しないものとなる。本開示の更なる別の一実施例では、選択的に、ランダムアクセスリソースの選択ルールは、以下の(1)~(5)のうち、1つ又は複数による任意の組み合わせを含んでもよい。
【0119】
(1)信号の選択ルールに従って信号を特定し、次に、ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、もし前記ランダムアクセス手順タイプに対応するランダムアクセスリソースが、前記信号に対応するものでなければ、信号の選択ルールに従って信号をもう1つ特定すること。即ち、その前の選択結果を無視して、ランダムアクセスリソースに対応する信号の選択を再度行う。
【0120】
(2)信号の選択ルールに従って信号を特定し、次に、ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、もし前記ランダムアクセス手順タイプに対応するランダムアクセスリソースが、前記信号に対応するものでなければ、ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプをもう1種特定すること。即ち、その前の選択結果を無視して、ランダムアクセス手順タイプの選択を再度行う。
【0121】
(3)信号の選択ルールに従って信号を特定し、次に、ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、もし前記ランダムアクセス手順タイプに対応するランダムアクセスリソースが、前記信号に対応するものでなければ、ランダムアクセスリソースに対応する信号を1つ選択すること。例えば、任意の競合ベースのランダムアクセスリソースに対応する信号とされることが可能である。
【0122】
(4)信号の選択ルールに従って信号を特定し、次に、ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、もし前記ランダムアクセス手順タイプに対応するランダムアクセスリソースが、前記信号に対応するものでなければ、ランダムアクセス手順タイプをもう1種選択すること。
【0123】
(5)信号の選択ルールに従って信号を特定し、次に、ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、もし前記信号が、1種のランダムアクセス手順タイプのみに対応するものであれば、当該ランダムアクセス手順タイプを選択すること。
【0124】
さらには、ランダムアクセスリソースについて、対応する信号が設定されている場合、端末が上記選択ルール2.1又は2.2に従って、何れのランダムアクセス手順タイプも選択できなかった場合(例えばルール衝突の場合)、端末によって、先に信号選択ルールに従ってSSB1が選択されるが、端末がランダムアクセス手順タイプ選択ルールを実行すると、端末によって選択されるランダムアクセス手順タイプに対応するランダムアクセスリソースは、SSB1に対応しないものとなる。本開示の更なる別の一実施例では、選択的に、ランダムアクセスリソースの選択ルールは、以下の(1)~(5)のうち、1つ又は複数による任意の組み合わせを含む。
【0125】
(1)ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、次に、信号の選択ルールに従って信号を特定し、もし前記ランダムアクセス手順タイプに対応するランダムアクセスリソースが、前記信号に対応するものでなければ、信号の選択ルールに従って信号をもう1つ特定すること。即ち、当該選択結果を無視して、ランダムアクセスリソースに対応する信号の選択を再度行う。
【0126】
(2)ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、次に、信号の選択ルールに従って信号を特定し、もし前記ランダムアクセス手順タイプに対応するランダムアクセスリソースが、前記信号に対応するものでなければ、ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプをもう1種特定すること。即ち、当該選択結果を無視して、ランダムアクセス手順タイプの選択を再度行う。
【0127】
(3)ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、次に、信号の選択ルールに従って信号を特定し、もし前記ランダムアクセス手順タイプに対応するランダムアクセスリソースが、前記信号に対応するものでなければ、ランダムアクセスリソースに対応する信号を1つ選択すること。
【0128】
(4)ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、次に、信号の選択ルールに従って信号を特定し、もし前記ランダムアクセス手順タイプに対応するランダムアクセスリソースが、前記信号に対応するものでなければ、ランダムアクセス手順タイプをもう1種選択すること。例えば、任意の競合ベースのランダムアクセスリソースに対応するランダムアクセス手順タイプとされることが可能である。
【0129】
(5)ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、次に、信号の選択ルールに従って信号を特定し、もし前記ランダムアクセス手順タイプに対応するランダムアクセスリソースが、1種の信号のみに対応するものであれば、当該信号を選択すること。
【0130】
本開示の実施例では、ネットワーク側によって、2ステップランダムアクセス手順に使用されるランダムアクセスリソースと、4ステップランダムアクセスに使用されるランダムアクセスリソースとの両方がランダムアクセスリソースに含まれるように設定されている場合、端末は、信号と、上りリンクキャリアと、ランダムアクセス手順タイプとのうち、何れか1つに従ってランダムアクセスリソースを選択することができ、ランダムアクセス手順の信頼性を向上させることができる。
【0131】
本開示の実施例は、端末を更に提供しており、端末が問題を解決する原理は、本開示の実施例におけるランダムアクセスリソースの選択方法と類似しているため、当該端末の実施に関しては、方法の実施を参照でき、重複部分が繰り返して説明されない。
【0132】
図5を参照して、本開示の実施例は、端末であって、
第一情報を特定するための第一特定モジュール501と、
第一情報とランダムアクセスリソースとの対応関係に従って、ランダムアクセスリソースを特定するための第二特定モジュール502とを含み、
ここで、前記第一情報には、信号と、上りリンクキャリアと、ランダムアクセス手順タイプとのうち、何れか1つが含まれる、端末500を提供している。
【0133】
本開示の実施例では、選択的に、端末は、
前記第一情報がランダムアクセス手順タイプであり、且つ前記ランダムアクセス手順タイプが2ステップランダムアクセス手順であれば、データチャネルによって搬送されるデータを送信した後、ランダムアクセス応答の受信を行うための受信モジュールを更に含む。
【0134】
本開示の実施例では、選択的に、当該受信モジュールは、データチャネルによって搬送されるデータを送信した後、ランダムアクセス応答RAR受信ウィンドウタイマーを起動するために更に用いられる。
【0135】
本開示の実施例では、選択的に、データチャネルによって搬送されるデータを送信した後、RAR受信ウィンドウタイマーを起動することは、
物理上りリンク共有チャネルPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)によって搬送される要求メッセージが伝送された後、RAR受信用に設定された最初の物理下りリンク制御チャネルPDCCH(Physical Downlink Control Channel)伝送機会にて、前記RAR受信ウィンドウタイマーを起動することと、
PUSCHによって搬送される要求メッセージの伝送終了の境界にて、前記RAR受信ウィンドウタイマーを起動することとのうち、何れか1つを含む。
【0136】
本開示の実施例では、選択的に、第一特定モジュール501は、ランダムアクセスリソースの選択ルールに従って、第一情報を特定するために更に用いられる。
【0137】
本開示の実施例では、選択的に、前記ランダムアクセスリソースの選択ルールは、
上りリンクキャリアの選択ルールに従って上りリンクキャリアを特定し、次に、前記上りリンクキャリア及びランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定することと、
ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、次に、前記ランダムアクセス手順タイプ及び上りリンクキャリアの選択ルールに従って上りリンクキャリアを特定することと、
信号の選択ルールに従って信号を特定し、次に、前記信号及びランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定することと、
ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、次に、前記ランダムアクセス手順タイプ及び信号の選択ルールに従って信号を特定することとのうち、少なくとも1つを含む。
【0138】
本開示の実施例では、選択的に、前記のランダムアクセスリソースの選択ルールに従って、第一情報を特定することは、
ランダムアクセスリソースがセルの複数の上りリンクキャリアに設定され、且つ、前記ランダムアクセスリソースについて、少なくとも2種類のランダムアクセス手順タイプが設定されている場合、上りリンクキャリアの選択ルールに従って上りリンクキャリアを特定し、次に、前記上りリンクキャリア及びランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定することと、
ランダムアクセスリソースがセルの複数の上りリンクキャリアに設定され、且つ、前記ランダムアクセスリソースについて、少なくとも2種類のランダムアクセス手順タイプが設定されている場合、ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、次に、前記ランダムアクセス手順タイプ及び上りリンクキャリアの選択ルールに従って上りリンクキャリアを特定することとのうち、何れか1つを含む。
【0139】
本開示の実施例では、選択的に、前記のランダムアクセスリソースの選択ルールに従って、第一情報を特定することは、
ランダムアクセスリソースについて、対応する信号が設定され、且つ、前記ランダムアクセスリソースについて、少なくとも2種類のランダムアクセス手順タイプが設定されている場合、信号の選択ルールに従って信号を特定し、次に、前記信号及びランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定することと、
ランダムアクセスリソースについて、対応する信号が設定され、且つ、前記ランダムアクセスリソースについて、少なくとも2種類のランダムアクセス手順タイプが設定されている場合、ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、次に、前記ランダムアクセス手順タイプ及び信号の選択ルールに従って信号を特定することとのうち、何れか1つを含む。
【0140】
本開示の実施例では、選択的に、前記ランダムアクセスリソースの選択ルールは、
上りリンクキャリアの選択ルールに従って上りリンクキャリアを特定してから、前記上りリンクキャリア及び信号の選択ルールに従って信号を特定し、次に、前記信号及びランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定することと、
上りリンクキャリアの選択ルールに従って上りリンクキャリアを特定してから、前記上りリンクキャリア及びランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、次に、前記ランダムアクセス手順タイプ及び信号の選択ルールに従って信号を特定することと、
信号の選択ルールに従って信号を特定してから、前記信号及びランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、次に、前記ランダムアクセス手順タイプ及び上りリンクキャリアの選択ルールに従って上りリンクキャリアを特定することと、
信号の選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定してから、前記ランダムアクセス手順タイプ及び上りリンクキャリアの選択ルールに従って上りリンクキャリアを特定し、次に、前記上りリンクキャリア及び信号の選択ルールに従って信号を特定することと、
信号の選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定してから、前記ランダムアクセス手順タイプ及び信号の選択ルールに従って信号を特定し、次に、前記信号及び上りリンクキャリアの選択ルールに従って上りリンクキャリアを特定することとのうち、少なくとも1つを含む。
【0141】
本開示の実施例では、選択的に、前記ランダムアクセスリソースの選択ルールは、
ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定してから、前記ランダムアクセス手順タイプに対応するランダムアクセスリソースに対応する複数の上りリンクキャリアから、上りリンクキャリアを1つ選択することと、
上りリンクキャリアの選択ルールに従って複数の上りリンクキャリアを特定してから、前記複数の上りリンクキャリアから、上りリンクキャリアを1つ選択し、次に、前記上りリンクキャリア及びランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定することと、
ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定することとのうち、少なくとも1つを含む。
【0142】
本開示の実施例では、選択的に、前記ランダムアクセスリソースの選択ルールは、
ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定してから、前記ランダムアクセス手順タイプに対応するランダムアクセスリソースに対応する複数の信号を特定し、次に、前記複数の信号から、信号を1つ選択することと、
上りリンクキャリアの選択ルールに従って複数の上りリンクキャリアを特定してから、前記複数の上りリンクキャリアから、上りリンクキャリアを1つ選択し、次に、前記上りリンクキャリア及びランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定することとのうち、少なくとも1つを含む。
【0143】
本開示の実施例では、選択的に、前記ランダムアクセスリソースの選択ルールは、
上りリンクキャリアの選択ルールに従って上りリンクキャリアを特定し、次に、ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、もし前記ランダムアクセス手順タイプに対応するランダムアクセスリソースが前記上りリンクキャリアになければ、上りリンクキャリアの選択ルールに従って上りリンクキャリアをもう1つ特定することと、
上りリンクキャリアの選択ルールに従って上りリンクキャリアを特定し、次に、ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、もし前記ランダムアクセス手順タイプに対応するランダムアクセスリソースが前記上りリンクキャリアになければ、ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプをもう1種特定することと、
上りリンクキャリアの選択ルールに従って上りリンクキャリアを特定し、次に、ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、もし前記ランダムアクセス手順タイプに対応するランダムアクセスリソースが前記上りリンクキャリアになければ、上りリンクキャリアをもう1つ選択することと、
上りリンクキャリアの選択ルールに従って上りリンクキャリアを特定し、次に、ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、もし前記ランダムアクセス手順タイプに対応するランダムアクセスリソースが前記上りリンクキャリアになければ、ランダムアクセス手順タイプをもう1種選択することと、
上りリンクキャリアの選択ルールに従って上りリンクキャリアを特定し、次に、ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、もし前記上りリンクキャリアには、1種のランダムアクセス手順タイプのみに対応するランダムアクセスリソースがあれば、当該上りリンクキャリアに対応するランダムアクセス手順タイプを選択することとのうち、少なくとも1つを含む。
【0144】
本開示の実施例では、選択的に、前記ランダムアクセスリソースの選択ルールは、
ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、次に、上りリンクキャリアの選択ルールに従って上りリンクキャリアを特定し、もし前記ランダムアクセス手順タイプに対応するランダムアクセスリソースが前記上りリンクキャリアになければ、上りリンクキャリアの選択ルールに従って上りリンクキャリアをもう1つ特定することと、
ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、次に、上りリンクキャリアの選択ルールに従って上りリンクキャリアを特定し、もし前記ランダムアクセス手順タイプに対応するランダムアクセスリソースが前記上りリンクキャリアになければ、ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプをもう1種特定することと、
ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、次に、上りリンクキャリアの選択ルールに従って上りリンクキャリアを特定し、もし前記ランダムアクセス手順タイプに対応するランダムアクセスリソースが前記上りリンクキャリアになければ、上りリンクキャリアをもう1つ選択することと、
ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、次に、上りリンクキャリアの選択ルールに従って上りリンクキャリアを特定し、もし前記ランダムアクセス手順タイプに対応するランダムアクセスリソースが前記上りリンクキャリアになければ、ランダムアクセス手順タイプをもう1種選択することと、
ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、次に、上りリンクキャリアの選択ルールに従って上りリンクキャリアを特定し、もし前記ランダムアクセス手順タイプに対応するランダムアクセスリソースが1つの前記上りリンクキャリアのみにあれば、当該上りリンクキャリアを選択することとのうち、少なくとも1つを含む。
【0145】
本開示の実施例では、選択的に、前記ランダムアクセスリソースの選択ルールは、
信号の選択ルールに従って信号を特定し、次に、ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、もし前記ランダムアクセス手順タイプに対応するランダムアクセスリソースが、前記信号に対応するものでなければ、信号の選択ルールに従って信号をもう1つ特定することと、
信号の選択ルールに従って信号を特定し、次に、ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、もし前記ランダムアクセス手順タイプに対応するランダムアクセスリソースが、前記信号に対応するものでなければ、ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプをもう1種特定することと、
信号の選択ルールに従って信号を特定し、次に、ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、もし前記ランダムアクセス手順タイプに対応するランダムアクセスリソースが、前記信号に対応するものでなければ、ランダムアクセスリソースに対応する信号を1つ選択することと、
ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、次に、上りリンクキャリアの選択ルールに従って上りリンクキャリアを特定し、もし前記ランダムアクセス手順タイプに対応するランダムアクセスリソースが前記上りリンクキャリアになければ、上りリンクキャリアをもう1つ選択することと、
信号の選択ルールに従って信号を特定し、次に、ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、もし前記信号が、1種のランダムアクセス手順タイプのみに対応するものであれば、当該ランダムアクセス手順タイプを選択することとのうち、少なくとも1つを含む。
【0146】
本開示の実施例では、選択的に、前記ランダムアクセスリソースの選択ルールは、
ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、次に、信号の選択ルールに従って信号を特定し、もし前記ランダムアクセス手順タイプに対応するランダムアクセスリソースが、前記信号に対応するものでなければ、信号の選択ルールに従って信号をもう1つ特定することと、
ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、次に、信号の選択ルールに従って信号を特定し、もし前記ランダムアクセス手順タイプに対応するランダムアクセスリソースが、前記信号に対応するものでなければ、ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプをもう1種特定することと、
ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、次に、信号の選択ルールに従って信号を特定し、もし前記ランダムアクセス手順タイプに対応するランダムアクセスリソースが、前記信号に対応するものでなければ、ランダムアクセスリソースに対応する信号を1つ選択することと、
ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、次に、信号の選択ルールに従って信号を特定し、もし前記ランダムアクセス手順タイプに対応するランダムアクセスリソースが、前記信号に対応するものでなければ、ランダムアクセス手順タイプをもう1種選択することと、
ランダムアクセス手順タイプの選択ルールに従ってランダムアクセス手順タイプを特定し、次に、信号の選択ルールに従って信号を特定し、もし前記ランダムアクセス手順タイプに対応するランダムアクセスリソースが、1種の信号のみに対応するものであれば、当該信号を選択することとのうち、少なくとも1つを含む。
【0147】
本開示の実施例では、選択的に、前記信号は、
参照信号と、
セルの測定シンボルと、
セルの測定サブフレームと、
セルの測定スロットと、
周波数ポイントの測定シンボルと、
周波数ポイントの測定サブフレームと、
周波数ポイントの測定スロットとのうち、何れか1つを含む。
【0148】
本開示の実施例では、選択的に、前記ランダムアクセス手順タイプは、2ステップランダムアクセス手順及び4ステップランダムアクセス手順のうち、1つ又は複数を含む。
【0149】
本開示の実施例では、選択的に、前記2ステップランダムアクセス手順のランダムアクセス要求メッセージには、
ランダムアクセス要求データ情報の送信リソースと、
ランダムアクセス要求制御情報の送信リソースと、
送信リソースに対応する信号と、
送信リソースに対応するキャリアとのうち、1つ又は複数が含まれる。
【0150】
本開示の実施例では、選択的に、前記ランダムアクセス手順タイプの選択ルールとは、閾値に従ってランダムアクセス手順タイプを選択することであり、ここで、異なるランダムアクセス手順タイプは、異なる前記閾値に対応し、前記閾値は、信号の測定閾値と、上りリンク送信データのサイズ閾値とのうち、何れか1つである。
【0151】
本開示の実施例による端末は、上記方法の実施例を実施可能であり、その実現原理及び技術的効果が類似しており、本実施例は、ここで繰り返して説明しない。
【0152】
図6を参照して、
図6に示す端末600は、少なくとも1つのプロセッサ601と、メモリ602と、少なくとも1つのネットワークインターフェース604と、ユーザインターフェース603とを含む。端末600内の各コンポーネントは、バスシステム605を介して結合されている。理解できるように、バスシステム605は、これらのコンポーネントの間の接続通信を実現するためのものである。バスシステム605は、データバスに加え、電源バス、制御バス及び状態信号バスを含むが、説明を明確にするために、
図6では、各種のバスを全てバスシステム605として示している。
【0153】
ここで、ユーザインターフェース603は、ディスプレイ、キーボード又はポインティング機器(例えば、マウス、トラックボール(trackball)、タッチパネル又はタッチスクリーン等)を含んでもよい。
【0154】
理解できるように、本開示の実施例におけるメモリ602は、揮発性メモリ又は不揮発性メモリであってもよく、或いは、揮発性と不揮発性メモリとの両方を含んでもよい。ここで、不揮発性メモリは、読取専用メモリROM(Read-Only Memory)、プログラマブル読取専用メモリPROM(Programmable ROM)、消去可能なプログラマブル読取専用メモリEPROM(Erasable PROM)、電気的に消去可能なプログラマブル読取専用メモリEEPROM(Electrically EPROM)、又は、フラッシュメモリであってもよい。揮発性メモリは、ランダムアクセスメモリRAM(Random Access Memory)であってもよく、外部高速キャッシュとして用いられる。例示的に説明すると、例えば静的ランダムアクセスメモリSRAM(Static RAM)、動的ランダムアクセスメモリDRAM(Dynamic RAM)、同期動的ランダムアクセスメモリSDRAM(Synchronous DRAM)、ダブルデータレート同期動的ランダムアクセスメモリDDRSDRAM(Double Data rate SDRAM)、拡張同期動的ランダムアクセスメモリESDRAM(Enhanced SDRAM)、同期接続動的ランダムアクセスメモリSLDRAM(Synch link DRAM)及びダイレクトメモリバスランダムアクセスメモリDRRAM(Direct Rambus RAM)のような様々なRAMが利用可能であるが、これらに限定されない。本開示の実施例に記載のシステム及び方法におけるメモリ602は、上記及び任意の他の適合タイプのメモリを含むが、これらに限定されるものではない。
【0155】
いくつかの実施形態において、メモリ602は、オペレーティングシステム6021、及びアプリケーションプログラム6022の実行可能なモジュール又はデータ構造、或いは、それらのサブセット又は拡張セットというエレメントを記憶している。
【0156】
ここで、オペレーティングシステム6021は、各種の基礎業務及びハードウェアに基づくタスクを扱うために、例えばフレームワーク層、コアライブラリ層、ドライバ層等の各種のシステムプログラムを含む。アプリケーションプログラム6022は、各種のアプリケーション業務を実現するために、例えばメディアプレーヤー(Media Player)、ブラウザ(Browser)等の各種のアプリケーションプログラムを含む。本開示の実施例に係る方法を実現するプログラムは、アプリケーションプログラム6022に含まれることが可能である。
【0157】
本開示の一実施例では、メモリ602に記憶されたプログラム又はコマンド(具体的に、アプリケーションプログラム6022内に記憶されたプログラム又はコマンドであり得る)を呼び出すことで実行すると、第一情報を特定することと、第一情報とランダムアクセスリソースとの対応関係に従って、ランダムアクセスリソースを特定することとが実現され、ここで、前記第一情報には、信号と、上りリンクキャリアと、ランダムアクセス手順タイプとのうち、何れか1つが含まれる。
【0158】
本開示の実施例による端末は、上記方法の実施例を実施可能であり、その実現原理及び技術的効果が類似しており、本実施例は、ここで繰り返して説明しない。
【0159】
本開示の開示内容と併せて記載された方法又はアルゴリズムのステップは、ハードウェアの形で実現されてもよく、プロセッサでソフトウェアコマンドを実行する形で実現されてもよい。ソフトウェアコマンドは、該当するソフトウェアモジュールからなる。ソフトウェアモジュールは、RAM、フラッシュメモリ、ROM、EPROM、EEPROM、レジスタ、ハードディスク、ポータブルハードディスク、読取専用光ディスクや本分野で周知されているあらゆる形式の記憶媒体に格納されてもよい。例示的な記憶媒体は、プロセッサに結合される。よって、プロセッサは、当該記憶媒体から情報を読み取り、かつ当該記憶媒体に情報を書き込むことができる。勿論、記憶媒体は、プロセッサの構成部分であってもよい。プロセッサと記憶媒体は、ASICに位置してもよい。また、当該ASICは、コアネットワークインタフェース機器に位置してもよい。勿論、プロセッサと記憶媒体は、分離コンポーネントとしてコアネットワークインタフェース機器に存在してもよい。
【0160】
当業者であれば、上記の1つ又は複数の例において、本開示に記載の機能がハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア又はそれらの任意の組み合わせによって実現可能であることを意識できる。ソフトウェアで実現される場合、これらの機能がコンピュータ読取可能な媒体に記憶されるか、或いは、コンピュータ読取可能な媒体の1つ又は複数のコマンド又はコードとして伝送される。コンピュータ読取可能な媒体は、コンピュータ記憶媒体及び通信媒体を含む。通信媒体は、1つの場所から別の場所へコンピュータプログラムを伝送し易いあらゆる媒体を含む。記憶媒体は、汎用又は特殊用途向けのコンピュータによってアクセスできるあらゆる利用可能な媒体である。
【0161】
以上に記載した具体的な実施形態によって、本開示の目的、技術案及び有益効果をさらなる詳細な説明をしたが、以上の記載は、本開示の具体的な実施形態に過ぎず、本開示の保護範囲を限定するためのものではない。本開示の技術案を基になされたあらゆる修正、均等置換及び改良などは、すべて本開示の保護範囲に含まれるべきである。
【0162】
当業者であれば、本開示の実施例は、方法、システム、又はコンピュータプログラム製品として提供され得ると理解できる。従って、本開示の実施例は、完全にハードウェアの実施例、完全にソフトウェアの実施例、又はソフトウェアとハードウェアとを組み合わせた実施例の形態を取り得る。しかも、本開示の実施例は、コンピュータ利用可能なプログラムコードを含む1つ又は複数のコンピュータ利用可能な記憶媒体(磁気ディスクメモリ、CD-ROM、光学メモリなどを含むが、それらに限定されない)で実施されるコンピュータプログラム製品の形態を取り得る。
【0163】
本開示の実施例は、本開示の実施例による方法、機器(システム)及びコンピュータプログラム製品のフローチャート及び/又はブロック図を参照にして記載されている。フローチャート及び/又はブロック図における各フロー及び/又はブロック、及びフローチャート及び/又はブロック図におけるフロー及び/又はブロックの組み合わせは、コンピュータプログラムコマンドにより実現され得ると理解されるべきである。これらのコンピュータプログラムコマンドを汎用コンピュータ、専用コンピュータ、嵌め込み式プロセッサ又は他のプログラマブルデータ処理デバイスのプロセッサに提供して1つの機器を形成し、コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理デバイスのプロセッサにより実行されるコマンドにより、フローチャートの1つ又は複数のフロー及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックで指定される機能を実現するための装置を形成する。
【0164】
これらのコンピュータプログラムコマンドは、コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理デバイスを特定の方式で動作させるように導けるコンピュータ読取可能なメモリに格納されてもよく、当該コンピュータ読取可能なメモリに格納されるコマンドにより、コマンド装置を含む製品を形成する。当該コマンド装置は、フローチャートの1つ又は複数のフロー及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックで指定される機能を実現する。
【0165】
これらのコンピュータプログラムコマンドは、コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理デバイスにロードされてもよく、コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理デバイスで一連の操作ステップを実行することにより、コンピュータで実現される処理を形成し、コンピュータ又は他のプログラマブルデバイスで実行されるコマンドにより、フローチャートの1つ又は複数のフロー及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックで指定される機能を実現するためのステップを提供する。
【0166】
明らかなことに、当業者であれば、本開示の精神及び範囲を逸脱せずに、本開示の実施例に対して様々な修正や変形をすることができる。本開示の実施例のこれらの修正や変形も、本開示の特許請求の範囲及びその同等技術の範囲に属するのであれば、本開示には、これらの修正や変形も含むこととする。
【符号の説明】
【0167】
20 ネットワーク機器
500 端末
501 第一特定モジュール
502 第二特定モジュール
600 端末
601 プロセッサ
602 メモリ
603 ユーザインターフェース
604 ネットワークインターフェース
605 バスシステム
6021 オペレーティングシステム
6022 アプリケーションプログラム