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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-29
(45)【発行日】2023-10-10
(54)【発明の名称】リソース選択方法及び端末
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/02 20090101AFI20231002BHJP
   H04W 72/54 20230101ALI20231002BHJP
【FI】
H04W72/02
H04W72/54
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2022523316
(86)(22)【出願日】2020-11-11
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-18
(86)【国際出願番号】 CN2020128005
(87)【国際公開番号】W WO2021098559
(87)【国際公開日】2021-05-27
【審査請求日】2022-05-18
(31)【優先権主張番号】201911128400.X
(32)【優先日】2019-11-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001151
【氏名又は名称】あいわ弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】姜 ▲ウェイ▼
【審査官】米倉 明日香
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/030834(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/174661(WO,A1)
【文献】Intel Corporation,Design of Resource Allocation Mode-2 for NR V2X Sidelink Communication,3GPP TSG RAN WG1 #99 R1-1912205,2019年11月09日
【文献】CAICT,Considerations on the resource allocation for NR sidelink Mode2,3GPP TSG RAN WG1 #99 R1-1913029,2019年11月08日
【文献】vivo,Remaining issues on mode 2 resource allocation mechanism,3GPP TSG RAN WG1 #100 R1-2000317,2020年02月14日
【文献】CATT,Discussion on resource allocation mechanism for sidelink Mode 2 in NR V2X,3GPP TSG RAN WG1 #99 R1-1912155,2019年11月09日
【文献】NEC,Mode 2 resource allocation mechanism for NR sidelink,3GPP TSG RAN WG1 #99 R1-1912617,2019年11月08日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末に応用されるリソース選択方法において、
トリガ条件に基づいてリソース選択再評価をトリガするとともに、リソース選択再評価を実行し、再評価結果を得るステップと、
前記再評価結果に基づいて、リソース再選択を行うステップと、を含み、
前記再評価結果に基づいて、リソース再選択を行う前記ステップは、
前記再評価結果は、リソース選択ウインドウ内の所定パーセントの候補リソースには事前に予約されたリソースを含まないか、又は事前に予約されたリソースの一部を含むことを指示した場合、リソース再選択を行うステップ、
又は、
前記再評価結果は、リソース選択ウインドウ内の所定パーセントの候補リソースと前回の評価時に得られた所定パーセントの候補リソースとの間に、所定割合より大きくなる異なるリソースが存在することを指示した場合、リソース再選択を行うステップを含む、ことを特徴とする、リソース選択方法。
【請求項2】
前記トリガ条件は、
持続的又は半静的なトリガ条件と、
非周期的なトリガ条件と、のうちのいずれか1つを含む、請求項1に記載のリソース選択方法。
【請求項3】
前記持続的又は半静的なトリガ条件は、
第1時間値であるトリガ周期と、
隣接する2回のリソース選択再評価の時間間隔は第2時間値以下であることと、
所定のトリガ回数と、のうちの少なくとも1つを含む、請求項2に記載のリソース選択方法。
【請求項4】
前記トリガ条件は所定のトリガ回数を含む場合、トリガ条件に基づいてリソース選択再評価をトリガする前記ステップは、
前記端末がリソース選択をトリガした後、又は、前記端末が予約リソースを有する場合に、リソース選択再評価を前記所定のトリガ回数でトリガするステップを含む、請求項3に記載のリソース選択方法。
【請求項5】
前記第1時間値、前記第2時間値及び前記所定のトリガ回数のうちのいずれか1つは、
予め定義されたものと、
ネットワーク機器又は制御ノードにより設定されたものと、
現在伝送待ちトラフィックの優先度、パケット遅延バジェットPDB、トラフィックタイプ、サービス品質QoS及び信頼性のうちの少なくとも1つと、サイドリンク参照信号受信電力SL-RSRP閾値と、チャネルビジー率CBRと、チャネル占有率CRと、ハイブリッド自動再送要求HARQフィードバック情報と、の少なくとも1つとのマッピング関係に基づいて決定されたものと、のうちのいずれか1つである、請求項3に記載のリソース選択方法。
【請求項6】
前記非周期的なトリガ条件は、
リソース予約シグナリングの送信時刻より前の第1時刻にリソース選択再評価をトリガし、前記第1時刻と前記送信時刻は第1時間だけ離れていることと、
各予約リソースの開始時刻より前の第2時刻にリソース選択再評価をトリガし、前記第2時刻と前記開始時刻は第2時間だけ離れていることと、
各伝送ブロックTBの伝送又は再伝送時刻より前の第3時刻にリソース選択再評価をトリガし、前記第3時刻と前記伝送又は再伝送時刻は第3時間だけ離れていることと、
前回の評価又は再評価の終了時刻より後の第4時刻にリソース選択再評価をトリガし、前記第4時刻と前記終了時刻は第4時間だけ離れていることと、
リソース選択のトリガ時刻又は再評価時刻より後の第5時刻にリソース選択再評価をトリガし、前記第5時刻と前記トリガ時刻又は前記再評価時刻は第5時間だけ離れていることと、
予約リソースのプリエンプションが検出された時刻より後の第6時刻にリソース選択再評価をトリガし、前記第6時刻と前記予約リソースのプリエンプションが検出された時刻は第6時間だけ離れていることと、
否定応答NACK情報を受信し且つ残りの利用可能なリソースがない時より後の第7時刻にリソース選択再評価をトリガし、前記第7時刻と前記NACK情報の受信時刻は第7時間だけ離れ、前記利用可能なリソースはQoS要求を満たすために必要なリソースであることと、
トラフィックが到着したが、PDB又は前記リソース選択ウインドウ内に利用可能な半静的な予約リソースがない時より後の第8時刻にリソース選択再評価をトリガし、前記第8時刻と前記トラフィックの到着時刻は第8時間だけ離れていることと、
TBの伝送時刻より後の第9時刻にリソース選択再評価をトリガし、前記TBの再伝送回数は最大再伝送回数を超え、前記第9時刻と前記伝送時刻は第9時間だけ離れていることと、
無線リンク制御RLCによりトリガされる再伝送情報を受信した後の第10時刻にリソース選択再評価をトリガし、前記第10時刻と前記RLCによりトリガされる再伝送情報の受信時刻は第10時間だけ離れていることと、
Uuインターフェース伝送との衝突による現在のサイドリンクSL伝送のキャンセル、現在のSL伝送と他の無線アクセス技術RATのSL伝送の衝突、現在のキャリア伝送と他のキャリア伝送の衝突、のうちのいずれか1つに基づき、予約リソースが利用可能でなくなったと決定された時より後の第11時刻にリソース選択再評価をトリガし、前記第11時刻と前記予約リソースが利用可能でなくなったと決定された時刻は第11時間だけ離れていることと、
前記端末の測定フィードバックに基づいてトリガすることと、
肯定応答ACK情報を受信し且つ予約リソースがある時にトリガすることと、
所定数のNACK情報を連続受信した後にトリガすることと、のうちの少なくとも1つを含み、
前記第1時刻と前記第1時間の時間単位は、
スロットslot、サブフレームsubframe、ミリセカンドms、ミニスロットmini-slot、フレームframeのうちのいずれか1つである、請求項2に記載のリソース選択方法。
【請求項7】
リソース選択再評価を実行し、再評価結果を得る前記ステップは、
リソース選択再評価を行う時、前記リソース選択ウインドウ内で所定パーセントの候補リソースを決定するステップを含み、
前記所定パーセントの候補リソースを決定するために使用するSL-RSRP閾値は、
現在のTBの優先度と、
所定のTB優先度と、のうちのいずれか1つに基づいて決定される、請求項1に記載のリソース選択方法。
【請求項8】
前記再評価結果に基づいて、リソース再選択を行う前記ステップは
の端末が予約したリソースと前記所定パーセントの候補リソースとの衝突が前記端末により検出される場合に、リソース再選択を行うステップをさらに含む、請求項7に記載のリソース選択方法。
【請求項9】
前記端末がリソース選択再評価をトリガした場合に、リソース再選択を行うステップをさらに含む、請求項1に記載のリソース選択方法。
【請求項10】
前記再評価結果に基づいて、リソース再選択を行う前記ステップは、
前記再評価結果に基づき、高優先度トラフィックを有する他の端末は前記端末が予約したリソースをプリエンプションしたと決定された場合に、リソース再選択を行うステップを含み、
前記端末が予約したリソースがプリエンプションされていることを決定するための関連SL-RSRP閾値は、第1閾値と、第1閾値及び所定のオフセットに基づいて得られた値と、のうちのいずれか1つであり、
前記第1閾値は、第1RSRP閾値、第2RSRP閾値、及び第3RSRP閾値のうちの少なくとも1つに基づいて決定され、
前記第1RSRP閾値は、前記端末が直近のリソース選択評価又は再評価において、所定パーセントの候補リソースを得るためのSL-RSRP閾値であり、
前記第2RSRP閾値は、前記端末が直近所定回のリソース選択評価又は再評価において、所定パーセントの候補リソースを得るための複数のSL-RSRP閾値の平均値、最大値又は最小値のうちのいずれか1つであり、
前記第3RSRP閾値は、リソースをプリエンプションする高優先度トラフィック端末の、所定パーセントの候補リソースを決定するためのSL-RSRP閾値である、請求項1に記載のリソース選択方法。
【請求項11】
前記第1閾値は前記第1RSRP閾値、前記第2RSRP閾値及び前記第3RSRP閾値のうちの少なくとも2つのRSRP閾値に基づいて決定される場合、
前記第1閾値は、前記端末が所定の優先度順位に基づき、前記少なくとも2つのRSRP閾値から選択した優先度の高いものである、請求項10に記載のリソース選択方法。
【請求項12】
前記所定の優先度順位は、前記第1RSRP閾値の優先度が、前記第2RSRP閾値及び前記第3RSRP閾値の優先度より高くなることを含む、
請求項11に記載のリソース選択方法。
【請求項13】
トリガ条件に基づいてリソース選択再評価をトリガするとともに、リソース選択再評価を実行し、再評価結果を得るための評価モジュールと、
前記再評価結果に基づいて、リソース再選択を行うための選択モジュールと、
を備え、
前記選択モジュールは、さらに、
前記再評価結果が、リソース選択ウインドウ内の所定パーセントの候補リソースには事前に予約されたリソースを含まないか、又は事前に予約されたリソースの一部を含むことを指示した場合、リソース再選択を行うために用いられ、
又は、
前記再評価結果が、リソース選択ウインドウ内の所定パーセントの候補リソースと前回の評価時に得られた所定パーセントの候補リソースとの間に、所定割合より大きくなる異なるリソースが存在することを指示した場合、リソース再選択を行うために用いられる、ことを特徴とする、端末。
【請求項14】
メモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶され、前記プロセッサによって実行可能なコンピュータプログラムとを備える端末において、前記コンピュータプログラムが前記プロセッサによって実行されると、請求項1から12のいずれか1項に記載のリソース選択方法のステップが実現されることを特徴とする、端末。
【請求項15】
コンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ可読記憶媒体において、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、請求項1から12のいずれか1項に記載のリソース選択方法のステップが実現されることを特徴とする、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、通信の技術分野に関し、特に、リソース選択方法及び端末に関する。
【背景技術】
【0002】
関連技術のニューラジオ(New Radio,NR)ビークルツーエブリシング通信において、リソース割り当ての主体によって、モード1(Mode1)とモード2(Mode2)の2種のリソース割り当て方式に分けることができる。Mode1とは、例えば、基地局gNB等のネットワーク機器によってリソース割り当てを実行するモードであり、Mode2とは、例えば、ユーザ機器(User Equipment,UE)等の端末による自律リソース選択のモードである。しかし、Mode2のリソース割り当てモードの場合、UEが自律的にリソースを選択するため、UEがリソース選択をした後、対応するリソース予約シグナリングの送信が遅ければ、他のUEは該UEのリソース予約を検出できず、該リソースを再度選択する場合があり、リソース衝突が発生する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示の実施例は、関連技術において、端末による自律リソース選択時にリソース衝突が発生し得る問題を解決するために、リソース選択方法及び端末を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
第1側面において、本開示の実施例は、
トリガ条件に基づいてリソース選択再評価をトリガするとともに、リソース選択再評価を実行し、再評価結果を得るステップと、
前記再評価結果に基づいて、リソース再選択を行うステップと、を含む、端末に応用されるリソース選択方法を提供する。
【0005】
第2側面において、本開示の実施例は、
トリガ条件に基づいてリソース選択再評価をトリガするとともに、リソース選択再評価を実行し、再評価結果を得るための評価モジュールと、
前記再評価結果に基づいて、リソース再選択を行うための選択モジュールと、を備える、端末を提供する。
【0006】
第3側面において、本開示の実施例は、メモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶され、前記プロセッサによって実行可能なコンピュータプログラムとを備え、前記コンピュータプログラムが前記プロセッサによって実行されると、上記リソース選択方法のステップが実現される、端末を提供する。
【0007】
第4側面において、本開示の実施例は、コンピュータプログラムが記憶されており、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、上記リソース選択方法のステップが実現される、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。
【発明の効果】
【0008】
本開示の実施例において、端末は、トリガ条件に基づいてリソース選択再評価をトリガするとともに、リソース選択再評価を実行し、再評価結果を得て、そして前記再評価結果に基づいて、リソース再選択を行うことができる。これにより、再評価及びリソース再選択のプロセスによって、端末は、自律的にリソースを選択した後、リソース選択ウインドウ内のリソースを再評価して利用可能なリソースを予約し、それによって、より適切な伝送リソースが選択され、リソース衝突が回避される。
【0009】
本開示の実施例の技術的解決手段をより明確に説明するために、以下において、本開示の実施例に用いられる図面を簡単に説明する。以下の説明における図面は本開示の実施例の一部に過ぎず、当業者であれば、創造的な労力を要することなく、これらの図面から他の図面に想到し得る。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本開示の実施例のリソース選択方法のフローチャートである。
図2】本開示の実施例における再評価トリガの模式図1である。
図3】本開示の実施例における再評価トリガの模式図2である。
図4】本開示の実施例における再評価トリガの模式図3である。
図5】本開示の実施例における再評価トリガの模式図4である。
図6】本開示の実施例における再評価トリガの模式図5である。
図7A】本開示の実施例におけるリソースプリエンプションの模式図1である。
図7B】本開示の実施例におけるリソースプリエンプションの模式図2である。
図7C】本開示の実施例におけるリソースプリエンプションの模式図3である。
図7D】本開示の実施例におけるリソースプリエンプションの模式図4である。
図7E】本開示の実施例におけるリソースプリエンプションの模式図5である。
図7F】本開示の実施例におけるリソースプリエンプションの模式図6である。
図8】本開示の実施例の端末の構成図1である。
図9】本開示の実施例の端末の構成図2である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示の実施例の技術的解決手段をより明確に説明するために、以下において、本開示の実施例に用いられる図面を簡単に説明する。以下の説明における図面は本開示の実施例の一部に過ぎず、当業者であれば、これらの図面から他の図面に想到し得る。
【0012】
本開示の理解を容易にするために、まず以下の内容を説明する。
【0013】
サイドリンク(Sidelink,SL)とは、端末間、例えば、ユーザ機器(User Equipment,UE)とUEの間にネットワークを介さずに、直接データ伝送を行うリンクである。送信側UEは、物理サイドリンク制御チャネル(Physical Sidelink Control Channel,PSCCH)を介して制御情報(例えば、サイドリンク制御情報(Sidelink Control Information,SCI))を送信し、そして物理サイドリンク共有チャネル(Physical Sidelink Shared Channel,PSSCH)を介してデータを送信することができる。受信側UEは、制御情報を受信した後、制御情報を復調し、復調された制御情報に基づいて伝送ブロックのサイズ、変調符号化方式、割り当てるリソース等を決定することができる。その後、受信側UEは、さらにこれらの情報に基づいて対応する時間周波数リソース上でデータを受信して復調することができる。
【0014】
Mode2のリソース割り当てモードの場合、UEは、各伝送時間間隔(Transmission Time Interval,TTI)内にSCIの復調及び参照信号受信電力(Reference Signal Receiving Power,RSRP)の測定を行い、リソース予約、RSRP測定値等の情報を得て、検知ウインドウ(sensing window)内で得られたリソース予約、RSRP測定値等の情報に基づいて、リソース選択ウインドウ内のリソースに対してリソース除外と予約を行うことができる。該リソース除外と予約のプロセスは以下のように行なってもよい。
【0015】
Step1で、リソース選択ウインドウ内の候補リソースを同定する。選択的に、1)自端末(UE)からのデータ送信のスロット(slot)リソースを排除する。2)sensingウインドウ内で得られたリソース予約、RSRP測定値等の情報に基づき、リソース選択ウインドウ内の、他のUEに予約され且つ関連のSL-RSRP測定値がSL-RSRP閾値より大きくなるスロット(slot)リソースを排除する。3)リソース選択ウインドウ内で同定された候補リソースが、リソース選択ウインドウ内のリソース総数の所定パーセント、例えば、X%より少ない場合、該SL-RSRP閾値を所定ビット、例えば、3dB増加することで、候補リソースになり得るリソースの数を増やす。
【0016】
Step2で、リソース選択ウインドウ内で、同定された候補リソースからリソースをランダムに選択して、リソース予約を行う。このステップにおいて、再伝送リソースの予約をサポート可能であり、半静的な(Semi-Persistent Scheduling,SPS)リソースの予約もサポート可能である。
【0017】
また、Mode2のリソース割り当てモードでは、リソースプリエンプション(Resource pre-emption)メカニズムがサポートされる。あるUEが予約したリソースは、より高い優先度トラフィックを有する他のUEが予約したリソースと重複(又は一部重複)し、またこれらのUEの関連リソース上のSL-RSRP測定値が、ある関連の(associated)SL-RSRP閾値より高くなる場合、低優先度トラフィックのUEは、リソース再選択をトリガする。この関連SL-RSRP閾値は、予め定義され又は基地局によって予め設定された一定のRSRP閾値であってもよい。該一定のRSRP閾値は、UE自身の伝送待ちトラフィック(即ち、現在の伝送ブロック(Transport Block,TB))の優先度、パケット遅延バジェット(Packet Delay Budget,PDB)、トラフィックタイプ、サービス品質(Quality of Service,QoS)、信頼性等の情報とSL-RSRP閾値のマッピング関係に基づいて決定されてもよい。
【0018】
本開示の実施例の適用可能なシナリオは、sidelinkシナリオとしてもよく、例えば、NR sidelinkシナリオを含むが、これに限定されない。
【0019】
理解の便宜と重複説明の回避のために、まず、以下の説明及び図面において示される符号を説明する。
mは、リソース予約シグナリングの送信時刻である。
nは、リソース選択又は再選択のトリガ時刻である。
T1は、端末がリソース選択を行うために必要な端末自体処理の時間である。
T3は、端末がリソース選択処理を行う時間である。
n+T1は、リソース選択ウインドウの開始点である。
n+T2は、リソース選択ウインドウの終点である。
【0020】
以下において、図面を参照しながら、本開示の実施例を詳細に説明する。
【0021】
図1は本開示の実施例によって提供されるリソース選択方法のフローチャートである。該方法は端末に応用され、図1に示すように、該方法は以下のステップを含む。
【0022】
ステップ101で、トリガ条件に基づいてリソース選択再評価をトリガするとともに、リソース選択再評価を実行し、再評価結果を得る。
【0023】
この実施例において、上記トリガ条件は、持続的又は半静的なトリガ条件と、非周期的なトリガ条件と、のうちのいずれか1つを含んでもよい。上記リソース選択再評価のプロセスは上述したstep1とstep2の通りに行うことができ、対応する再評価結果は、端末がリソース選択ウインドウ内で選択した所定パーセント(X%)の候補リソースを含んでもよい。該所定パーセントは、予め定義されてもよいし(例えば、プロトコルによって予め定義される)、又はネットワーク機器(例えば、基地局)によって予め設定されてもよい。
【0024】
一実施形態において、リソース選択再評価(re-evaluation)のトリガは、「m-T3」時刻の前に行われてもよい。
【0025】
ステップ102で、前記再評価結果に基づいて、リソース再選択を行う。
【0026】
この実施例において、再評価結果を得た後、端末は、該再評価結果に基づき、一定の条件を満たす場合に、再評価で得た所定パーセントの候補リソースからリソース再選択を行うことができる。
【0027】
本開示の実施例のリソース選択方法において、端末は、トリガ条件に基づいてリソース選択再評価をトリガするとともに、リソース選択再評価を実行し、再評価結果を得て、そして前記再評価結果に基づいて、リソース再選択を行うことができる。これにより、再評価及びリソース再選択のプロセスによって、端末は、自律的にリソースを選択した後、リソース選択ウインドウ内のリソースを再評価して利用可能なリソースを予約し、それによって、より適切な伝送リソースが選択され、リソース衝突が回避される。
【0028】
本開示の実施例において、上述した持続的又は半静的なトリガ条件は以下の少なくとも1つを含んでもよいが、これらに限定されない。
【0029】
1)第1時間値であるトリガ周期。
【0030】
選択的に、この1)における第1時間値は、Tf値として表してもよい。端末は、Tf値を周期として、リソース選択再評価を持続的又は半静的にトリガすることができる。
【0031】
一実施形態において、UEは、リソース選択をトリガした時刻(例えば、n又はn+T1時刻)の後、半静的なリソース選択再評価をトリガしてもよい。
【0032】
別の実施形態において、UEは、予約リソースを有する場合に、半静的なリソース選択再評価をトリガしてもよい。
【0033】
例えば、図2に示すように、UEは、リソース選択をトリガした後、又は予約リソースを有する場合に、Tf値を周期として、リソース選択再評価を周期的にトリガすることができる。
【0034】
選択的に、該Tf値は、ソースプールごとに(per resource pool)設定されてもよいし、又は、端末ごとに(per UE)設定されてもよい。
【0035】
選択的に、該Tf値は下記のいずれか1つであってもよい。
1.予め定義されたもの、例えば、プロトコルによって予め定義されたもの。
2.ネットワーク機器(例えば、基地局)又は制御ノード(例えば、制御UE、路側ユニット(Road Side Unit,RSU)等)によって設定されたもの。
3.現在伝送待ちトラフィック(即ち、現在のTB)の優先度、PDB、トラフィックタイプ、QoS及び信頼性のうちの少なくとも1つと、SL-RSRP閾値、チャネルビジー率(Channel Busy Ratio,CBR)と、チャネル占有率(Channel occupancy Ratio,CR)と、ハイブリッド自動再送要求(Hybrid Automatic Repeat reQuest,HARQ)フィードバック情報等と、の少なくとも1つとのマッピング関係に基づいて決定されたもの。
【0036】
例えば、HARQフィードバックが設定された場合とHARQフィードバックが設定されていない場合は、異なるTf値、即ち、異なる周期を有してもよい。
【0037】
また例えば、異なるUE処理能力を有するUEは、異なるTf値、即ち、異なる周期を有してもよい。
【0038】
また例えば、異なる優先度を有するUEは、異なるTf値、即ち、異なる周期を有してもよい。例えば、優先度が高いほど、Tf値が小さくなり、周期が短くなる。
【0039】
2)隣接する2回のリソース選択再評価の時間間隔は第2時間値以下である。
【0040】
選択的に、該第2時間値は、上述した第1時間値と同じであっても異なっていてもよい。
【0041】
一実施形態において、UEは、リソース選択をトリガした時刻(例えば、n又はn+T1時刻)の後、半静的なリソース選択再評価をトリガすることができる。該nは、リソース選択又は再選択のトリガ時刻であり、該n+T1は、リソース選択ウインドウの開始点であり、T1時間は、UEがリソース選択を行うために必要な端末自体処理の時間である。
【0042】
別の実施形態において、UEは、予約リソースを有する場合に、半静的なリソース選択再評価をトリガすることができる。
【0043】
この2)では、第2時間値は再評価周期の上限に相当することが理解可能である。該第2時間値は、以下のいずれか1つであってもよい。
1.予め定義されたもの、例えば、プロトコルによって予め定義されたもの。
2.ネットワーク機器(例えば、基地局)又は制御ノード(例えば、制御UE、RSU等)によって設定されたもの。
3.現在伝送待ちトラフィック(即ち、現在のTB)の優先度、PDB、トラフィックタイプ、QoS及び信頼性のうちの少なくとも1つと、SL-RSRP閾値と、CBRと、CRと、HARQフィードバック情報等と、の少なくとも1つとのマッピング関係に基づいて決定されたもの。
【0044】
3)所定のトリガ回数。
【0045】
選択的に、この3)における所定のトリガ回数(例えばN回であり、Nは0よりも大きな整数である)は、リソース選択再評価の最大トリガ回数であってもよい。
【0046】
一実施形態において、上記持続的又は半静的なトリガ条件は所定のトリガ回数を含む場合、上記ステップ101における、トリガ条件に基づいてリソース選択再評価をトリガするステップは、端末がリソース選択をトリガした後、又は、端末が予約リソースを有する場合に、リソース選択再評価を前記所定のトリガ回数でトリガするステップを含んでもよい。
【0047】
選択的に、該所定のトリガ回数は、以下のいずれか1つであってもよい。
1.予め定義されたもの、例えば、プロトコルによって予め定義されたもの。
2.ネットワーク機器(例えば、基地局)又は制御ノード(例えば、制御UE、RSU等)によって設定されたもの。
3.現在伝送待ちトラフィック(即ち、現在のTB)の優先度、PDB、トラフィックタイプ、QoS及び信頼性のうちの少なくとも1つと、SL-RSRP閾値と、CBRと、CRと、HARQフィードバック情報等と、の少なくとも1つとのマッピング関係に基づいて決定されたもの。
【0048】
本開示の実施例において、上述した非周期的なトリガ条件は、以下の少なくとも1つを含んでもよい。
【0049】
1)リソース予約シグナリングの送信時刻より前の第1時刻にリソース選択再評価をトリガする。
前記第1時刻と前記送信時刻(m)は第1時間(T4)離れている。該T4はT3以上である。該T4は、予め定義されてもよいし(例えば、プロトコルによって予め定義される)、又はネットワーク機器(例えば、基地局)によって予め設定されてもよい。
選択的に、第1時刻の時間単位は、スロット(slot)、サブフレーム(subframe)、ミリセカンド(ms)、ミニスロット(mini-slot、又はマイクロスロット等と翻訳される場合もある)、フレーム(frame)等のいずれか1つであってもよい。該T4の時間単位は、slot、subframe、ms、mini-slot、frame等のいずれか1つであってもよい。
例えば、図3に示すように、m時刻より前の(m-T4)時刻に、リソース選択再評価(Re-evaluation)をトリガする。
【0050】
2)各予約リソースの開始時刻より前の第2時刻にリソース選択再評価をトリガし、前記第2時刻と前記開始時刻は第2時間(T5)離れている。
選択的に、該T5はT3以上である。
【0051】
3)各TBの伝送又は再伝送時刻より前の第3時刻にリソース選択再評価をトリガし、前記第3時刻と前記伝送又は再伝送時刻は第3時間(T6)離れている。
【0052】
4)前回の評価又は再評価の終了時刻より後の第4時刻にリソース選択再評価をトリガし、即ち、次回の再評価をトリガする。前記第4時刻と前記終了時刻は第4時間(T7)離れている。
【0053】
5)リソース選択のトリガ時刻又は再評価時刻より後の第5時刻にリソース選択再評価をトリガし、前記第5時刻と前記トリガ時刻又は前記再評価時刻は第5時間(T8)離れている。
例えば、図4に示すように、リソース選択のトリガ時刻(n)又は再評価時刻(n+Δ、n+T1又はn+T1+Δ)より後で、リソース選択再評価をトリガする。
【0054】
6)予約リソースのプリエンプションが検出された時刻より後の第6時刻にリソース選択再評価をトリガし、前記第6時刻と前記予約リソースのプリエンプションが検出された時刻は第6時間(T9)離れている。
【0055】
7)否定応答(Negative-Acknowledgment,NACK)情報を受信し且つ残りの利用可能なリソースがない時より後の第7時刻にリソース選択再評価をトリガし、前記第7時刻と前記NACK情報の受信時刻は第7時間(T10)離れている。
例えば、図5に示すように、NACK情報を受信し且つ残りの利用可能なリソースがない時(t1時刻)より後の(t1+T10)時刻に、リソース選択再評価をトリガする。
【0056】
8)トラフィックが到着したが、PDB又はリソース選択ウインドウ内に利用可能な半静的な予約リソースがない時より後の第8時刻にリソース選択再評価をトリガし、前記第8時刻と前記トラフィックの到着時刻は第8時間(T11)離れている。
例えば、図6に示すように、トラフィックが到着したが、PBD(又は選択ウインドウ)内に利用可能な半静的な予約リソースがない時からT11時間の後に、リソース選択再評価をトリガする。
【0057】
9)TBの伝送時刻より後の第9時刻にリソース選択再評価をトリガし、前記TBの再伝送回数は最大再伝送回数を超え、前記第9時刻と前記伝送時刻は第9時間(T12)離れている。
【0058】
10)無線リンク制御(Radio link Control,RLC)によりトリガされる再伝送情報を受信した後の第10時刻にリソース選択再評価をトリガし、前記第10時刻と前記RLCによりトリガされる再伝送情報の受信時刻は第10時間(T13)離れている。
【0059】
11)Uuインターフェース伝送との衝突による現在のSL伝送のキャンセル(drop)、現在のSL伝送と他の無線アクセス技術(Radio Access Technology,RAT)のSL伝送の衝突、マルチキャリア伝送時における現在のキャリア伝送と他のキャリア伝送の衝突、のうちのいずれか1つに基づき、予約リソースが利用可能でなくなったと決定された時より後の第11時刻にリソース選択再評価をトリガする。
前記第11時刻と前記予約リソースが利用可能でなくなったと決定された時刻は第11時間(T14)離れている。例えば、現在のSL伝送は、NR SL伝送であり、一方、他のRATのSL伝送は、LTE SL伝送である。
【0060】
12)端末の測定フィードバックに基づいてトリガする。
この12)における測定フィードバックは、例えば、チャネル状態情報(Channel State Information,CSI)、RSRP等である。
【0061】
13)肯定応答(Acknowledgment,ACK)情報を受信し且つ予約リソースがある時にトリガする。
【0062】
14)所定数のNACK情報を連続受信した後にトリガする。
該所定数は、予め定義されてもよいし(例えば、プロトコルによって予め定義される)、又はネットワーク機器(例えば、基地局)によって予め設定されてもよい。
【0063】
説明すべきこととして、上述したT5、T6、T7、T8、T9、T10、T11、T12、T13、T14及びΔのうちのいずれか1つは、予め定義されてもよいし(例えば、プロトコルによって予め定義される)、又はネットワーク機器(例えば、基地局)によって予め設定されてもよい。
【0064】
上述したT5、T6、T7、T8、T9、T10、T11、T12、T13、T14及びΔのうちのいずれか1つは、0以上であり、対応する単位は、slot、subframe、ms、mini-slot、frame等のいずれか1つの時間単位であってもよい。
【0065】
上述した第2時刻、第3時刻、第4時刻、第5時刻、第6時刻、第7時刻、第8時刻、第9時刻、第10時刻及び第11時刻のうちのいずれか1つの時間単位は、slot、subframe、ms、mini-slot、frame等のいずれか1つであってもよい。
【0066】
このように、上記トリガ条件を設定することで、端末の頻繁なリソース選択再評価を回避でき、これにより、端末の処理複雑度を低減し、端末の処理複雑度とシステム的な機能のバランスを保証する。
【0067】
本開示の実施例において、上記ステップ101における、リソース選択再評価を実行し、再評価結果を得るプロセスは、リソース選択再評価を行う時、リソース選択ウインドウ内で所定パーセント(X%)の候補リソースを決定するステップを含んでもよい。即ち、上記ステップ101における再評価結果は、端末がリソース選択ウインドウ内で選択した所定パーセント(X%)の候補リソースを含んでもよい。
【0068】
選択的に、該所定パーセント(X%)の候補リソースを決定するために使用するSL-RSRP閾値は、
1)現在のTBの優先度(priority)と、
2)所定の(default)TB優先度と、のうちのいずれか1つに基づいて決定されてもよい。
例えば、該所定のTB優先度は、各TBの優先度に基づき、各優先度に対応するSL-RSRP閾値を得ることで決定してもよい。
【0069】
説明すべきこととして、この1)及び2)では、TB優先度に基づいて、対応するSL-RSRP閾値を決定する時、関連技術における方法を採用することができ、この実施例ではこれについて限定しない。端末は候補リソースを得た後、上位層に報告してもよい。
【0070】
選択的に、上記ステップ101における再評価結果は、端末がリソース選択ウインドウ内で選択した所定パーセント(X%)の候補リソースを含む場合、上記ステップ102は、以下の少なくとも1つを満たす場合に、リソース再選択を行うステップを含んでもよい。
【0071】
1)前記所定パーセントの候補リソースには事前に予約されたリソースを含まないか、又は事前に予約されたリソースの一部を含む。
一実施形態において、この1)では、端末は、前回の評価後の残りリソースからリソース再選択を行うことができる。
リソース選択ウインドウ(selection window)内で、リソース評価を再度行う時、選択された候補リソースは、前回の候補リソースとは異なっていてもよいことが理解可能である。
【0072】
2)他の端末が予約したリソースと前記所定パーセントの候補リソースとの衝突が端末により検出される。
【0073】
3)前記所定パーセント(X%)の候補リソースと前回の評価時に得られた所定パーセント(X%)の候補リソースとの間に、所定割合(Y%)より大きくなる異なるリソースが存在する。
端末が評価又は再評価を複数回行う時、それぞれの評価又は再評価時に得られた候補リソースのX%は同じであり、該X%は、例えば、20%、30%等である。
例えば、UEの前回の評価で得られた20%の候補リソースは、slot1、slot2、slot3、slot4及びslot5であり、UEの今回の評価で得られた20%の候補リソースは、slot1、slot2、slot6、slot7及びslot8であり、上記所定割合Y%の値は50%であると、前回の評価で得られた20%の候補リソースに比べて、今回の評価で得られた20%の候補リソースには60%の異なるリソース(即ち、slot6、slot7及びslot8)が存在し、60%は50%より大きいため、このUEはリソース再選択を行うことになる。
【0074】
このように、上記リソース再選択に関する条件を設定することで、端末はより適切なリソース伝送情報を選択可能となり、端末の伝送性能が保証される。
【0075】
また、本開示の実施例において、端末は、リソース選択再評価をトリガした場合に、リソース再選択を行ってもよい。即ち、リソース選択再評価をトリガした限り、再評価結果を問わず、端末はリソース再選択を行う。この場合、リソース再選択の条件は、リソース選択再評価の条件と同じであってもよい。
【0076】
本開示の実施例において、端末は、再評価結果に基づき、高優先度トラフィックを有する他の端末は端末自体が予約したリソースをプリエンプションしたと決定した場合、端末はリソース再選択を行うことができる。端末が予約したリソースがプリエンプションされていることを決定するための関連の(associated)SL-RSRP閾値は、以下のいずれか1つであってもよい。
【0077】
1)第1閾値。
【0078】
選択的に、この1)における第1閾値は、下記の第1RSRP閾値、第2RSRP閾値及び第3RSRP閾値のうちの少なくとも1つに基づいて決定されてもよい。
【0079】
1.第1RSRP閾値。
前記第1RSRP閾値は、端末が直近のリソース選択評価又は再評価において、所定パーセント(X%)の候補リソースを得るためのSL-RSRP閾値である。
説明すべきこととして、直近のリソース選択評価又は再評価の結果は期限が切れている場合、端末は今回の評価/再評価を無視してもよい。
【0080】
2.第2RSRP閾値。
前記第2RSRP閾値は、端末が直近所定回のリソース選択評価又は再評価において、所定パーセント(X%)の候補リソースを得るための複数のSL-RSRP閾値の平均値、最大値又は最小値のうちのいずれか1つである。
選択的に、該所定回は、予め定義されてもよいし(例えば、プロトコルによって予め定義される)、又はネットワーク機器(例えば、基地局)によって予め設定されてもよい。例えば、該所定回はS回であり、Sは1より大きい整数である。
又は、該所定回は予め設定された、ある時間ウインドウ内のリソース選択評価又は再評価の回数であってもよい。
【0081】
3.第3RSRP閾値。
前記第3RSRP閾値は、リソースをプリエンプションする高優先度トラフィック端末の、所定パーセント(X%)の候補リソースを決定するためのSL-RSRP閾値である。
一実施形態において、該第3RSRP閾値は、高優先度トラフィックUEのSCIに含まれてもよい。
別の実施形態において、リソースをプリエンプションした高優先度トラフィックUEは複数ある場合、該複数の高優先度トラフィックUEのSCIに含まれる複数のSL-RSRP閾値から最大値(又は最小値、平均値)を選択して第3RSRP閾値としてもよいし、又は、該複数の高優先度トラフィックUEから優先度が最も高いUEを選択して、該優先度が最も高いUEのSCIに含まれるSL-RSRP閾値を第3RSRP閾値としてもよい。
【0082】
この1)では、端末は直接、第1RSRP閾値、第2RSRP閾値及び第3RSRP閾値のうちのいずれか1つから第1閾値を決定してもよく、即ち、直接第1RSRP閾値、第2RSRP閾値及び第3RSRP閾値のうちのいずれか1つを第1閾値としてもよいことが理解可能である。
【0083】
又は、端末は、第1RSRP閾値、第2RSRP閾値及び第3RSRP閾値のうちの少なくとも2つのRSRP閾値に基づいて第1閾値を決定してもよい。この場合、前記第1閾値は、端末が所定の優先度順位に基づき、前記少なくとも2つのRSRP閾値から選択した優先度の高いものであってもよい。
【0084】
選択的に、該所定の優先度順位は、予め定義されてもよいし(例えば、プロトコルによって予め定義される)、又はネットワーク機器(例えば、基地局)によって予め設定されてもよい。
【0085】
一実施形態において、該所定の優先度順位は、第1RSRP閾値の優先度が、第2RSRP閾値及び第3RSRP閾値の優先度より高くなることを含んでもよい。即ち、上述した第1、第2及び第3RSRP閾値のうち、第1RSRP閾値の優先度は最も高い。
【0086】
2)第1閾値及び所定のオフセットに基づいて得られた値。
【0087】
選択的に、この2)では、該所定のオフセット(offset)は、予め定義されてもよいし(例えば、プロトコルによって予め定義される)、又はネットワーク機器(例えば、基地局)によって予め設定されてもよい。
【0088】
一実施形態において、第1閾値及び所定のオフセットに基づいて関連SL-RSRP閾値を得る時、第1閾値と所定のオフセットの和を関連SL-RSRP閾値としてもよい。
【0089】
本開示の実施例において、リソースプリエンプション(pre-emption)は、以下の幾つかのケースを含んでもよいが、これらに限定されない。
【0090】
1.図7Aに示すように、高優先度トラフィックを有するUEは、自UEが現在のTBのために予約した初送リソースを予約(又はプリエンプション)した。即ち、図7A中の三角形は白抜き矩形に代わる。該高優先度トラフィックを有するUEのリソース予約(プリエンプション)シグナリングは、(m-T3)時刻の前に送信されてもよく、例えば、a時刻に送信される。
【0091】
2.図7Bに示すように、高優先度トラフィックを有するUEは、自UEが現在のTBのために予約した再伝送リソースを予約(又はプリエンプション)した。即ち、図7B中の三角形は、再伝送リソースを表す矩形に代わる。該高優先度トラフィックを有するUEのリソース予約(プリエンプション)シグナリングは、(m-T3)時刻の前に送信されてもよく、例えば、a時刻に送信される。
【0092】
3.図7Cに示すように、高優先度トラフィックを有するUEは、自UEが現在のTBのために予約した再伝送リソースを予約(又はプリエンプション)した。即ち、図7C中の三角形は、再伝送リソースを表す矩形に代わる。該高優先度トラフィックを有するUEのリソース予約(プリエンプション)シグナリングは、m時刻より後に送信されてもよく、例えば、a時刻に送信される。
【0093】
4.図7Dに示すように、高優先度トラフィックを有するUEは、自UEが半静的に予約したリソースを予約(又はプリエンプション)した。自UEの最新トラフィック(TB)の到着時刻(b時刻)は、該高優先度トラフィックを有するUEのリソース予約(プリエンプション)シグナリングの送信前であってもよく、該リソース予約(プリエンプション)シグナリングは、a時刻に送信される。
【0094】
5.図7Eに示すように、高優先度トラフィックを有するUEは、自UEが半静的に予約したリソースを予約(又はプリエンプション)した。自UEの最新トラフィック(TB)の到着時刻(b時刻)は、該高優先度トラフィックを有するUEのリソース予約(プリエンプション)シグナリングの送信後であってもよく、該リソース予約(プリエンプション)シグナリングは、a時刻に送信される。
【0095】
6.図7Fに示すように、高優先度トラフィックを有するUEは、自UEが半静的に予約したリソースを予約(又はプリエンプション)した。該高優先度トラフィックを有するUEのリソース予約(プリエンプション)シグナリングは、m-T3からmの期間内で送信されてもよく、例えば、a時刻に送信される。
【0096】
上記実施例により本開示のリソース選択方法を説明したが、以下、実施例と図面を参照しながら本開示の端末を説明する。
【0097】
図8は、本開示の実施例によって提供される端末の構成図である。図8に示すように、該端末80は、
トリガ条件に基づいてリソース選択再評価をトリガするとともに、リソース選択再評価を実行し、再評価結果を得るための評価モジュール81と、
前記再評価結果に基づいて、リソース再選択を行うための選択モジュール82と、を備える。
【0098】
選択的に、前記トリガ条件は、
持続的又は半静的なトリガ条件と、
非周期的なトリガ条件と、のうちのいずれか1つを含む。
【0099】
選択的に、前記持続的又は半静的なトリガ条件は、
第1時間値であるトリガ周期と、
隣接する2回のリソース選択再評価の時間間隔は第2時間値以下であることと、
所定のトリガ回数と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0100】
選択的に、前記トリガ条件は所定のトリガ回数を含む場合、前記評価モジュール81は、前記端末がリソース選択をトリガした後、又は、前記端末が予約リソースを有する場合に、リソース選択再評価を前記所定のトリガ回数でトリガするために用いることができる。
【0101】
選択的に、前記第1時間値、前記第2時間値及び前記所定のトリガ回数のうちのいずれか1つは、
予め定義されたものと、
ネットワーク機器又は制御ノードにより設定されたものと、
現在伝送待ちトラフィックの優先度、PDB、トラフィックタイプ、QoS及び信頼性のうちの少なくとも1つと、SL-RSRP閾値と、CBRと、CRと、HARQフィードバック情報等と、の少なくとも1つとのマッピング関係に基づいて決定されたものと、のうちのいずれか1つである。
【0102】
選択的に、前記非周期的なトリガ条件は、
リソース予約シグナリングの送信時刻より前の第1時刻にリソース選択再評価をトリガし、前記第1時刻と前記送信時刻は第1時間だけ離れていることと、
各予約リソースの開始時刻より前の第2時刻にリソース選択再評価をトリガし、前記第2時刻と前記開始時刻は第2時間だけ離れていることと、
各TBの伝送又は再伝送時刻より前の第3時刻にリソース選択再評価をトリガし、前記第3時刻と前記伝送又は再伝送時刻は第3時間だけ離れていることと、
前回の評価又は再評価の終了時刻より後の第4時刻にリソース選択再評価をトリガし、前記第4時刻と前記終了時刻は第4時間だけ離れていることと、
リソース選択のトリガ時刻又は再評価時刻より後の第5時刻にリソース選択再評価をトリガし、前記第5時刻と前記トリガ時刻又は前記再評価時刻は第5時間だけ離れていることと、
予約リソースのプリエンプションが検出された時刻より後の第6時刻にリソース選択再評価をトリガし、前記第6時刻と前記予約リソースのプリエンプションが検出された時刻は第6時間だけ離れていることと、
NACK情報を受信し且つ残りの利用可能なリソースがない時より後の第7時刻にリソース選択再評価をトリガし、前記第7時刻と前記NACK情報の受信時刻は第7時間だけ離れ、前記利用可能なリソースはQoS要求を満たすために必要なリソースであることと、
トラフィックが到着したが、PDB又はリソース選択ウインドウ内に利用可能な半静的な予約リソースがない時より後の第8時刻にリソース選択再評価をトリガし、前記第8時刻と前記トラフィックの到着時刻は第8時間だけ離れていることと、
TBの伝送時刻より後の第9時刻にリソース選択再評価をトリガし、前記TBの再伝送回数は最大再伝送回数を超え、前記第9時刻と前記伝送時刻は第9時間だけ離れていることと、
RLCによりトリガされる再伝送情報を受信した後の第10時刻にリソース選択再評価をトリガし、前記第10時刻と前記RLCによりトリガされる再伝送情報の受信時刻は第10時間だけ離れていることと、
Uuインターフェース伝送との衝突による現在のSL伝送のキャンセル、現在のSL伝送と他のRATのSL伝送の衝突、現在のキャリア伝送と他のキャリア伝送の衝突、のうちのいずれか1つに基づき、予約リソースが利用可能でなくなったと決定された時より後の第11時刻にリソース選択再評価をトリガし、前記第11時刻と前記予約リソースが利用可能でなくなったと決定された時刻は第11時間だけ離れていることと、
前記端末の測定フィードバックに基づいてトリガすることと、
ACK情報を受信し且つ予約リソースがある時にトリガすることと、
所定数のNACK情報を連続受信した後にトリガすることと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0103】
選択的に、前記第1時刻と前記第1時間の時間単位は、
slot、subframe、ms、mini-slot、frameのうちのいずれか1つである。
【0104】
選択的に、前記評価モジュール81は、リソース選択再評価を行う時、リソース選択ウインドウ内で所定パーセントの候補リソースを決定するために用いることができる。
【0105】
選択的に、前記所定パーセントの候補リソースを決定するために使用するSL-RSRP閾値は、
現在のTBの優先度と、
所定のTB優先度と、のうちのいずれか1つに基づいて決定される。
【0106】
選択的に、前記選択モジュール82は、
前記所定パーセントの候補リソースには事前に予約されたリソースを含まないか、又は事前に予約されたリソースの一部を含むことと、
他の端末が予約したリソースと前記所定パーセントの候補リソースとの衝突が前記端末により検出されることと、
前記所定パーセントの候補リソースと前回の評価時に得られた所定パーセントの候補リソースとの間に、所定割合より大きくなる異なるリソースが存在することと、のうちの少なくとも1つを満たす場合に、
リソース再選択を行うために用いることができる。
【0107】
選択的に、前記選択モジュール82は、前記端末がリソース選択再評価をトリガした場合に、リソース再選択を行うためにも用いられる。
【0108】
選択的に、前記選択モジュール82は、前記再評価結果に基づき、高優先度トラフィックを有する他の端末は前記端末が予約したリソースをプリエンプションしたと決定された場合に、リソース再選択を行うためにも用いられ、
前記端末が予約したリソースがプリエンプションされていることを決定するための関連SL-RSRP閾値は、第1閾値と、第1閾値及び所定のオフセットに基づいて得られた値と、のうちのいずれか1つであり、
前記第1閾値は、第1RSRP閾値、第2RSRP閾値及び第3RSRP閾値のうちの少なくとも1つに基づいて決定され、
前記第1RSRP閾値は、前記端末が直近のリソース選択評価又は再評価において、所定パーセントの候補リソースを得るためのSL-RSRP閾値であり、
前記第2RSRP閾値は、前記端末が直近所定回のリソース選択評価又は再評価において、所定パーセントの候補リソースを得るための複数のSL-RSRP閾値の平均値、最大値又は最小値のうちのいずれか1つであり、
前記第3RSRP閾値は、リソースをプリエンプションする高優先度トラフィック端末の、所定パーセントの候補リソースを決定するためのSL-RSRP閾値である。
【0109】
選択的に、前記第1閾値は前記第1RSRP閾値、前記第2RSRP閾値及び前記第3RSRP閾値のうちの少なくとも2つのRSRP閾値に基づいて決定される場合、
前記第1閾値は、前記端末が所定の優先度順位に基づき、前記少なくとも2つのRSRP閾値から選択した優先度の高いものである。
【0110】
選択的に、前記所定の優先度順位は、前記第1RSRP閾値の優先度が、前記第2RSRP閾値及び前記第3RSRP閾値の優先度より高くなることを含む。
【0111】
本開示の実施例の端末80は、上述した図1に示す方法の実施例において実現される各プロセスを実現し、同様な技術効果を達成することができる。重複を避けるために、ここでは詳しく述べない。
【0112】
本開示の実施例は、端末をさらに提供する。該端末は、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され、前記プロセッサによって実行可能なコンピュータプログラムとを備え、前記コンピュータプログラムが前記プロセッサによって実行されると、上記端末に応用されるリソース選択方法の実施例の各プロセスが実現され、同様な技術効果を達成することができる。重複を避けるために、ここでは詳しく述べない。
【0113】
選択的に、図9は、本開示の各実施例を実現する端末のハードウェア構成図であり、端末900は、無線周波ユニット901、ネットワークモジュール902、オーディオ出力ユニット903、入力ユニット904、センサ905、表示ユニット906、ユーザ入力ユニット907、インターフェースユニット908、メモリ909、プロセッサ910、及び電源911等の部材を備えるが、これらに限られない。当業者であれば、図9に示す端末の構造は、端末を限定するものではなく、端末は、図示よりも多く又は少ない部材を備えてもよく、又は何らかの部材もしくは異なる部材配置を組み合わせてもよいことが理解可能である。本開示の実施例において、端末は、携帯電話、タブレットコンピュータ、ノートパソコン、携帯情報端末、車載端末、ウェアラブル機器、及び万歩計等を含むが、これらに限られない。
【0114】
プロセッサ910は、トリガ条件に基づいてリソース選択再評価をトリガするとともに、リソース選択再評価を実行し、再評価結果を得て、そして前記再評価結果に基づいて、リソース再選択を行うために用いられる。
【0115】
本開示の実施例の端末900は、上述した図1に示す方法の実施例に実現される各プロセスを実現し、同様な技術効果を達成することができる。重複を避けるために、ここでは詳しく述べない。
【0116】
理解すべきこととして、本開示の実施例において、無線周波ユニット901は、情報の送受信又は通話過程中の、信号の受信及び送信に用いることができ、具体的に、基地局からのダウンリンクデータを受信したら、プロセッサ910に送信して処理を行う。また、アップリンクデータを基地局に送信する。通常、無線周波ユニット901はアンテナ、少なくとも1つのアンプ、送受信機、カップラー、ローノイズアンプ、デュプレクサ等を含むが、これらに限られない。また、無線周波ユニット901は、無線通信システムを介してネットワーク及びその他の機器と通信してもよい。
【0117】
端末は、ネットワークモジュール902によって無線ブロードバンドインターネットアクセスをユーザに提供し、例えば、ユーザの電子メールの送受信、ウェブページの閲覧、及びストリーミングメディアへのアクセス等を助ける。
【0118】
オーディオ出力ユニット903は、無線周波ユニット901又はネットワークモジュール902によって受信された、又はメモリ909に記憶されたオーディオデータをオーディオ信号に変換して音として出力することができる。また、オーディオ出力ユニット903は、端末900によって実行される特定の機能に関連するオーディオ出力(例えば、呼出信号の受信音、メッセージ受信音等)を提供することもできる。オーディオ出力ユニット903は、スピーカー、ブザー及び受話器等を含む。
【0119】
入力ユニット904は、オーディオ又はビデオ信号を受信するためのものである。入力ユニット904は、グラフィックスプロセッシングユニット(Graphics Processing Unit,GPU)9041及びマイクロフォン9042を含んでもよい。グラフィックスプロセッシングユニット9041は、ビデオ取り込みモード又は画像取り込みモードにおいて画像取り込み装置(例えば、カメラ)で取得されたスチル画像又はビデオの画像データを処理する。処理後の画像フレームを表示ユニット906に表示してもよい。グラフィックスプロセッシングユニット9041によって処理された画像フレームは、メモリ909(又は他の記憶媒体)に記憶され、又は無線周波ユニット901もしくはネットワークモジュール902によって送信されてもよい。マイクロフォン9042は、音を受信可能であり、オーディオデータとなるようにこのような音を処理することができる。処理後のオーディオデータは、通話モードで無線周波ユニット901によって移動通信基地局に送信可能なフォーマットに変換して出力することができる。
【0120】
端末900は、光センサ、運動センサ及び他のセンサのような少なくとも1つのセンサ905をさらに含む。具体的に、光センサは、環境光センサ及び近接センサを含み、環境光センサは、環境光線の明るさに応じて表示パネル9061の明るさを調節することができ、近接センサは、端末900が耳元に移動されるときに表示パネル9061及び/又はバックライトをオフにすることができる。運動センサの1つとして、加速度センサは、各方向(一般的に3軸)における加速度の大きさを検出することができ、静止時、重力の大きさ及び方向を検出することができ、端末の姿勢(例えばスクリーンの横向きと縦向きの切り替え、関連ゲーム、磁力計の姿勢校正)の識別、振動識別の関連機能(例えば万歩計、叩き)等に用いることができる。センサ905は、指紋センサ、圧力センサ、虹彩センサ、分子センサ、ジャイロ、気圧計、湿度計、温度計、赤外線センサ等をさらに含んでもよいが、ここでは詳しく述べない。
【0121】
表示ユニット906は、ユーザによって入力される情報又はユーザに提供する情報を表示するためのものである。表示ユニット906は、表示パネル9061を含んでもよく、表示パネル9061は、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display,LCD)、有機発光ダイオード(Organic Light-Emitting Diode,OLED)等として構成されてもよい。
【0122】
ユーザ入力ユニット907は、入力される数字又は文字情報の受信、及び端末のユーザ設定や機能制御に関するキーイング信号入力の生成に用いることができる。具体的に、ユーザ入力ユニット907は、タッチパネル9071及び他の入力機器9072を含む。タッチパネル9071は、タッチスクリーンとも呼ばれ、その上又は付近でのユーザのタッチ操作(例えば、ユーザが指、スタイラス等、あらゆる適切な物体又はアタッチメントを使用してタッチパネル9071上又はタッチパネル9071付近で行う操作)を収集することができる。タッチパネル9071は、タッチ検出装置及びタッチコントローラという2つの部分を含んでもよい。タッチ検出装置は、ユーザのタッチ方位を検出するとともに、タッチ操作による信号を検出し、信号をタッチコントローラに送信する。タッチコントローラは、タッチ検出装置からタッチ情報を受信し、それをタッチポイント座標に変換してから、プロセッサ910に送信し、また、プロセッサ910からのコマンドを受信して実行する。また、タッチパネル9071は、抵抗式、容量式、赤外線及び表面弾性波等の様々なタイプで実現されてもよい。タッチパネル9071のほか、ユーザ入力ユニット907は、他の入力機器9072を含んでもよい。具体的に、他の入力機器9072は、物理キーボード、機能ボタン(例えば音量制御ボタン、スイッチボタン等)、トラックボール、マウス、操作レバーを含んでもよいが、これらに限られない。ここでは詳しく述べない。
【0123】
さらに、タッチパネル9071が表示パネル9061を覆い、タッチパネル9071によってその上又は付近でのタッチ操作が検出されると、プロセッサ910に送信してタッチイベントのタイプを決定してから、プロセッサ910がタッチイベントのタイプに応じて表示パネル9061において対応する視覚出力を提供するようにしてもよい。図9において、タッチパネル9071と表示パネル9061は、2つの独立した部材として端末の入力及び出力機能を実現するが、一部の実施例において、タッチパネル9071と表示パネル9061を一体化して端末の入力及び出力機能を実現してもよく、ここでは具体的に限定しない。
【0124】
インターフェースユニット908は、外部装置と端末900との接続インターフェースである。例えば、外部装置は、有線又は無線のヘッドホンポート、外部電源(又は電池充電器)ポート、有線又は無線のデータポート、メモリカードポート、識別モジュールを有する装置を接続するためのポート、オーディオ入力/出力(I/O)ポート、ビデオI/Oポート、イヤホンポート等を含んでもよい。インターフェースユニット908は、外部装置からの入力(例えば、データ情報、電力等)を受信するとともに、受信した入力を端末900内の1つの又は複数の素子へ伝送するか、或いは端末900と外部装置との間でデータを伝送するために用いられてもよい。
【0125】
メモリ909は、ソフトウェアプログラム及び各種のデータを記憶するために用いることができる。メモリ909は、主に、プログラム記憶エリア及びデータ記憶エリアを含んでもよい。プログラム記憶エリアはオペレーティングシステム、少なくとも1つの機能に必要なアプリケーション(例えば音声再生機能、画像再生機能等)等を記憶することができる。データ記憶エリアは、携帯電話の使用により作成されるデータ(例えばオーディオデータ、電話帳等)等を記憶することができる。また、メモリ909は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、さらに、少なくとも1つの磁気ディスク記憶装置、フラッシュメモリのような不揮発性メモリ、又は他の揮発性ソリッドステートメモリデバイスを含んでもよい。
【0126】
プロセッサ910は端末の制御センターであり、各種のインターフェース及び線路によって端末全体の各部分を接続し、メモリ909内に記憶されたソフトウェアプログラム及び/又はモジュールを実行又は作動し、及びメモリ909に記憶されたデータを呼び出すことで、端末の各種機能を実行し、データを処理することによって、端末を全体的に監視する。プロセッサ910は、1つの又は複数の処理ユニットを含んでもよい。選択的に、プロセッサ910に、アプリケーションプロセッサ及びモデムプロセッサが集積されてもよい。アプリケーションプロセッサは、主にオペレーティングシステム、ユーザインターフェース及びアプリケーション等を処理するものであり、モデムプロセッサは、主に無線通信を処理するものである。理解すべきこととして、上記モデムプロセッサはプロセッサ910に集積されなくてもよい。
【0127】
端末900は、各部材に給電するための電源911(例えば電池)を備えてもよい。選択的に、電源911は、電源管理システムによってプロセッサ910と論理的に接続されることによって、電源管理システムで充放電の管理、及び電力消費の管理等の機能を実現してもよい。
【0128】
また、端末900は、幾つかの未図示の機能モジュールを備えてもよいが、ここでは詳しく述べない。
【0129】
本開示の実施例は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。該コンピュータ可読記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶されており、該コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、上述した端末に応用されるリソース選択方法の実施例の各プロセスが実現され、同様な技術効果を達成することができる。重複を避けるために、ここでは詳しく述べない。該コンピュータ可読記憶媒体は、例えばリードオンリーメモリ(Read-Only Memory,ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory,RAM)、磁気ディスク又は光ディスク等である。
【0130】
説明すべきこととして、本文において、用語「含む」、「包含」又はそのあらゆる他の変形は、非排他的な包含をカバーすることを意図し、これによって、一連の要素を含むプロセス、方法、物品又は装置は、これらの要素を含むのみならず、明確に挙げなかった他の要素、又は、このようなプロセス、方法、物品又は装置に固有の要素をさらに含む。特に制限しない限り、「・・・の1つを含む」という表現によって限定される要素は、該要素を含むプロセス、方法、物品又は装置において、他の同一要素がさらに存在することを排除しない。
【0131】
以上の実施形態の説明によって、当業者であれば、上記実施例の方法は、ソフトウェアと必要な汎用のハードウェアプラットフォームとの組合せによって実現することができ、もちろんハードウェアによって実現することもできるが、通常、前者がより好ましい実施形態であることを理解できる。このような理解に基づき、本開示の技術手段は、本質的部分、換言すれば、関連する技術に寄与する部分がソフトウェア製品として実現することができる。該コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体(例えば、ROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶され、本開示の各実施例に記載の方法を端末(携帯電話、コンピュータ、サーバー、エアーコンディショナー、又はネットワーク機器等であってもよい)に実行させるための幾つかの指令を含む。
【0132】
以上、図面を参照しながら本開示の実施例を説明したが、本開示は、上記具体的な実施形態に限定されず、上記具体的な実施形態は、例示的なものに過ぎず、制限的なものではない。当業者は、本開示の教示によって、本開示の主旨及び特許請求の範囲で保護される範囲を逸脱することなく、多種の形式を実現することができ、これらはいずれも本開示の保護範囲内に含まれる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図7C
図7D
図7E
図7F
図8
図9