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特許7358666評価支援システム、情報処理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-29
(45)【発行日】2023-10-10
(54)【発明の名称】評価支援システム、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/105 20230101AFI20231002BHJP
【FI】
G06Q10/105
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2023038090
(22)【出願日】2023-03-10
【審査請求日】2023-03-13
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】512313953
【氏名又は名称】株式会社ビズリーチ
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】松本 陽介
(72)【発明者】
【氏名】成井 佑佳
【審査官】速水 雄太
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-185080(JP,A)
【文献】特開2019-164699(JP,A)
【文献】特開2010-055327(JP,A)
【文献】特開2006-155342(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0276296(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2003/0101091(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2002/0019765(US,A1)
【文献】Effy.ai | How to Launch Review? [オンライン],2022年08月18日,[2023年5月29日検索],インターネット:<https://www.youtube.com/watch?v=b-tuq6GUpcQ>
【文献】Charles Rogel,How to Select 360 Degree Feedback Raters [オンライン],2022年12月01日,[2023年5月29日検索],インターネット:<URL: https://web.archive.org/web/20221201000620/https://decision-wise.com/resources/articles/how-to-select-360-degree-feedback-raters/>
【文献】360度診断,株式会社トランストラクチャ,2018年07月04日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
評価支援システムであって、
プロセッサを備え、前記プロセッサが、
受付ステップでは、評価対象者についての評価をする評価者を抽出するための入力をユーザより受け付け、
関係表示ステップでは、前記入力により抽出される前記評価者の候補を、前記評価対象者との関係に応じた第1態様で表示させ、
前記第1態様では、前記評価者と、前記関係を示す文字列又は画像とが併記される態様によって、前記ユーザに前記評価者の候補を表示させ、
評価者決定ステップでは、前記評価者と、前記関係を示す文字列又は画像とが併記される前記態様によって表示される前記評価者の候補が前記ユーザによって選択されることに基づき、前記評価者を加える、
評価支援システム。
【請求項2】
請求項1に記載の評価支援システムにおいて、
前記関係表示ステップでは、複数の前記評価者の候補が表示され、かつ、複数の前記評価者の候補のそれぞれが前記第1態様で表示される、評価支援システム。
【請求項3】
請求項1に記載の評価支援システムにおいて、
前記関係には、前記評価対象者の上司、部下又は同僚のうちの1以上の関係が含まれる、
評価支援システム。
【請求項4】
請求項3に記載の評価支援システムにおいて、
前記上司は、前記評価対象者の上位のレポートラインに位置する者であり、
前記部下は、前記評価対象者の下位のレポートラインに位置する者であり、
前記同僚は、前記評価対象者と上下関係がなく且つ業務上の関わりがある者である、
評価支援システム。
【請求項5】
請求項1に記載の評価支援システムにおいて、
前記プロセッサが、
前記関係表示ステップでは、前記評価対象者と前記評価者とが前記関係になってからの期間に応じた第2態様で表示させる、
評価支援システム。
【請求項6】
請求項1に記載の評価支援システムにおいて、
前記プロセッサが、
第1通知ステップでは、前記評価対象者と前記評価者とが前記関係になってからの期間が閾値未満の場合に第1通知を行う、
評価支援システム。
【請求項7】
請求項1に記載の評価支援システムにおいて、
前記プロセッサが、
第2通知ステップでは、選択された前記評価者の前記関係に偏りがある場合、当該偏りがあることを示す第2通知として、前記関係の偏りの状態を示す偏り情報の表示を行う、
評価支援システム。
【請求項8】
請求項1に記載の評価支援システムにおいて、
前記プロセッサが、
第1表示ステップでは、前記評価対象者ごとに、当該評価対象者に対する前記評価の進捗をまとめて表示させる、
評価支援システム。
【請求項9】
請求項1に記載の評価支援システムにおいて、
前記プロセッサが、
第2表示ステップでは、前記評価者ごとに、当該評価者による前記評価の進捗をまとめて表示させる、
評価支援システム。
【請求項10】
請求項1に記載の評価支援システムにおいて、
前記プロセッサが、
出力ステップでは、前記評価対象者と前記評価者とが互いに評価し合う場合、両者の評価が完了した後に前記評価の結果の出力を行う、
評価支援システム。
【請求項11】
請求項1に記載の評価支援システムにおいて、
前記プロセッサが、
一覧表示ステップでは、前記関係が同じ前記評価者の一覧を表示させる、
評価支援システム。
【請求項12】
情報処理方法であって、
請求項1~請求項11の何れか1つに記載の評価支援システムの各ステップを備える、
情報処理方法。
【請求項13】
プログラムであって、
コンピュータに、請求項1~請求項11の何れか1つに記載の評価支援システムの各ステップを実行させる
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、評価支援システム、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、評価対象者に対する様々な関係者による多面的な評価(360度評価とも呼ばれる)を支援する技術が提案されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2010-55327号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、評価者を決めるに当たり、評価対象者との関係が偏っていると、多面的な評価ができず、評価の品質が悪くなるおそれがある。
【0005】
本発明では上記事情に鑑み、様々な関係者による多面的な評価の品質を向上させることができる情報処理システム等を提供することとした。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、評価支援システムが提供される。この評価支援システムは、プロセッサを備え、プロセッサが、受付ステップでは、評価対象者についての評価をする評価者を抽出するための入力を受け付ける。関係表示ステップでは、入力により抽出される評価者を、評価対象者との関係に応じた第1態様で表示させる。
【0007】
このような態様によれば、様々な関係者による多面的な評価の品質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】評価支援システム1の全体構成を示す図である。
図2】サーバ装置10のハードウェア構成を示す図である。
図3】管理者端末20のハードウェア構成を示す図である。
図4】各装置の制御部の機能構成の一例を示す図である。
図5】評価支援処理の一例を示すアクティビティ図である。
図6】設定画面の一例を示す図である。
図7】評価者の追加用画像の一例を示す図である。
図8】従業者DBの一例を示す図である。
図9】表示された検索結果の一例を示す図である。
図10】評価DBの一例を示す図である。
図11】表示された評価依頼の一例を示す図である。
図12】表示された進捗画面の一例を示す図である。
図13】表示された詳細状況の一例を示す図である。
図14】表示された詳細状況の別の一例を示す図である。
図15】表示された評価結果の一例を示す図である。
図16】表示された検索結果の別の一例を示す図である。
図17】サーバ装置10の制御部11の機能構成の別の一例を示す図である。
図18】第1通知の一例を示す図である。
図19】第2通知の一例を示す図である。
図20】表示された評価者の一覧の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0010】
ところで、本実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0011】
また、本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0又は1で構成される2進数のビット集団体としての信号値の高低、又は量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0012】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、及びメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0013】
1.ハードウェア構成
本節では、本実施形態に係る評価支援システムのハードウェア構成について説明する。
【0014】
図1は、評価支援システム1の全体構成を示す図である。図1においては、評価支援システム1が備える各装置と、それらの装置を使用するユーザの概要が示されている。各概要については、他の図も参照しながら随時説明する。評価支援システム1は、評価対象者を評価する活動を支援するための情報処理である評価支援処理を実行する情報処理システムである。評価支援システム1は、複数の者を評価者として、1人の評価対象者を評価させるいわゆる360度評価と呼ばれる多面的な評価を支援する。
【0015】
評価支援システム1は、通信回線2と、サーバ装置10と、管理者端末20と、複数の評価者端末30と、対象者端末40とを備える。通信回線2は、特に限定されるものではないが、インターネット網によって構成されてよい。また、通信回線2は、ローカルエリアネットワークを含んでもよく、移動体通信網を含んでもよく、VPN(Virtual Private Network)等を含んでもよい。通信回線2は、自回線に接続する装置同士のデータのやり取りを仲介する。通信回線2には、サーバ装置10が有線で接続され、管理者端末20等の各端末が無線で接続されている。なお、各装置の通信回線2との接続は有線でも無線でもよい。
【0016】
サーバ装置10は、通信回線2を介して各端末とデータをやり取りしながら、評価支援処理を実行する情報処理装置である。管理者端末20は、管理者をユーザとする端末である。管理者は、360度評価の実施を管理する者である。複数の評価者端末30は、それぞれが評価者をユーザとする端末である。対象者端末40は、評価対象者をユーザとする端末である。本実施形態では、管理者、評価者及び評価対象者は、いずれも同じ組織に所属する従業者であるものとする。ここで言う組織には、会社及び財団法人等の法人格を有する団体や、組合及び社団等の法人格を有しない団体など、あらゆる組織が含まれる。管理者端末20、評価者端末30及び対象者端末40は、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等である。
【0017】
図2は、サーバ装置10のハードウェア構成を示す図である。サーバ装置10は、制御部11と、記憶部12と、通信部13と、バス14とを備える。バス14は、サーバ装置10が備える各部を電気的に接続する。
【0018】
(制御部11)
制御部11は、少なくとも1つのプロセッサを含んでもよい。少なくとも1つのプロセッサは、例えば不図示の中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、1以上のIntegrated Circuit、1以上のDiscrete Circuit、及び、これらの組合せによって構成されてもよい。
【0019】
制御部11は、記憶部12に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、評価支援システム1に係る種々の機能を実現するコンピュータである。すなわち、記憶部12に記憶されているソフトウェアによる情報処理が、ハードウェアの一例である制御部11によって具体的に実現されることで、制御部11に含まれる各機能部として実行されうる。これらについては、次節においてさらに詳述する。なお、制御部11は単一であることに限定されず、機能ごとに複数の制御部11を有するように実施してもよい。またそれらの組合せであってもよい。
【0020】
(記憶部12)
記憶部12は、前述の記載により定義される様々な情報を記憶する。これは、例えば、制御部11によって実行される評価支援システム1に係る種々のプログラム等を記憶するソリッドステートドライブ(Solid State Drive:SSD)やHDD(Hard Disk Drive)等のストレージデバイスとして、あるいは、プログラムの演算に係る一時的に必要な情報(引数、配列等)を記憶するランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM)等のメモリとして実施されうる。記憶部12は、制御部11によって実行される評価支援システム1に係る種々のプログラムや変数等を記憶している。
【0021】
(通信部13)
通信部13は、通信モジュールによって構成される。通信モジュールは、IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax、LTE、5G、6G等の規格に準拠する無線通信モジュールであってもよく、IEEE802.3等の規格に準拠する有線通信モジュールであってもよい。通信部13は、サーバ装置10から種々の電気信号を外部の構成要素に送信可能に構成される。また、通信部13は、外部の構成要素からサーバ装置10への種々の電気信号を受信可能に構成される。さらに好ましくは、通信部13がネットワーク通信機能を有し、これにより通信回線2を介して、サーバ装置10と外部機器との間で種々の情報を通信可能に実施してもよい。
【0022】
図3は、管理者端末20のハードウェア構成を示す図である。管理者端末20は、制御部21と、記憶部22と、通信部23と、入力部24と、出力部25と、バス26とを備える。バス26は、管理者端末20が備える各部を電気的に接続する。制御部21、記憶部22及び通信部23は、図2に示す制御部11、記憶部12及び通信部13と、スペック、モデル等は異なっていてもよいが、同様のハードウェアである。
【0023】
(入力部24)
入力部24は、キー、ボタン、タッチスクリーン及びマウス等を有し、ユーザによる入力を受け付ける。また、入力部24は、マイクロフォンを有し、ユーザによる音声の入力を受け付けてもよい。
【0024】
(出力部25)
出力部25は、ディスプレイ及びスピーカ等を有し、ディスプレイの表示面に画面、画像、アイコン、テキスト等といった、ユーザが視認可能な態様で生成された視覚情報を表示し、音声を含む音を出力する。
【0025】
評価者端末30及び対象者端末40は、管理者端末20と同様のハードウェア構成を備える。評価者端末30については、制御部31のみ、管理者端末20の制御部21と異なる符号を付して説明する。対象者端末40は、管理者端末20と同様のハードウェア構成を備える。対象者端末40については、制御部41のみ、管理者端末20の制御部21と異なる符号を付して説明する。
【0026】
2.機能構成
本節では、本実施形態の機能構成について説明する。前述の通り、各装置の記憶部に記憶されているソフトウェアによる情報処理がハードウェアの一例である制御部によって具体的に実現されることで、制御部に含まれる各機能部が実行されうる。
【0027】
図4は、各装置の制御部の機能構成の一例を示す図である。サーバ装置10の制御部11は、サーバ表示部111と、記憶制御部112と、評価者抽出部113と、関係判定部114と、評価者決定部115と、評価依頼部116とを備える。管理者端末20の制御部21は、ユーザ表示部211と、操作受付部212とを備える。評価者端末30の制御部31は、ユーザ表示部311と、操作受付部312とを備える。対象者端末40の制御部41は、ユーザ表示部411と、操作受付部412とを備える。
【0028】
サーバ表示部111は、評価支援システム1に関するシステム画面を各端末に表示させるための処理を実行する。サーバ表示部111は、例えば、HTML(Hyper Text Markup Language)ファイルの生成及び送信等の処理を行い、システム画面を示すウェブページを管理者端末20に表示させる。なお、サーバ表示部111は、評価支援システム1を利用するためのアプリケーションの表示用データの生成及び送信等の処理を行ってもよい。
【0029】
記憶制御部112は、自装置の記憶部12を制御し、記憶部12へのデータの書き込み及び読み出しを行う。評価者抽出部113は、評価対象者を評価する候補としての評価者を抽出する。関係判定部114は、評価対象者と抽出された評価者の候補との関係を判定する。評価者決定部115は、抽出された候補から、実際に評価対象者を評価する評価者を決定する。評価依頼部116は、決定された評価者に評価対象者の評価を依頼する。
【0030】
管理者端末20のユーザ表示部211は、サーバ装置10から送信されてきた画面データが示す評価支援システム1に関するシステム画面を表示する。操作受付部212は、管理者端末20を利用するユーザによる操作を受け付ける。ユーザ表示部311及びユーザ表示部411は、ユーザ表示部211と同様の動作を行う。操作受付部312及び操作受付部412は、操作受付部212と同様の動作を行う。
【0031】
管理者、評価者及び評価対象者がそれぞれユーザとして各々の端末を操作して評価支援システム1を利用する際は、ユーザID(Identification)及びパスワードを入力してログインが行われる。これにより、各々の端末において生成される情報にユーザIDが対応付けられ、どのユーザについての情報であるかが分かるようになっている。
【0032】
3.情報処理
本節では、本実施形態において、評価支援システム1を制御するコンピュータにプログラムを実行させる情報処理(評価支援処理)について説明する。評価支援システム1は、次の図5等で示す各ステップがなされるようにプログラムを実行可能なプロセッサを備える。
【0033】
図5は、評価支援処理の一例を示すアクティビティ図である。図5に示す評価支援処理は、管理者が、評価対象者の評価者を設定するための設定画面を表示させる操作を行うことを契機に開始される。まず、管理者端末20は、操作受付部212により、設定画面の表示操作を受け付ける(A11)。操作受付部212は、設定画面の表示を要求する第1要求データをサーバ装置10に送信する。
【0034】
サーバ装置10は、サーバ表示部111により、送信されてきた第1要求データにより要求された設定画面を示す検索画面データを生成する(A12)。サーバ表示部111は、生成した設定画面データを管理者端末20に送信する。管理者端末20は、ユーザ表示部211により、送信されてきた設定画面データが示す設定画面を表示する(A13)。
【0035】
図6は、設定画面の一例を示す図である。図6の例では、ユーザ表示部211が、評価支援システム画面G1を表示している。評価支援システム画面G1には、「評価対象者及び評価者の設定」という文字列と、設定情報の入力欄C1と、前のページボタンB12と、次のページボタンB13とが表示されている。入力欄C1には、評価対象者の入力欄C11と、各評価対象者に対する評価者の人数の表示欄C12と、評価者の入力欄C13と、評価者の追加ボタンB11とが含まれている。
【0036】
入力欄C1に表示されている評価対象者及び評価者は一部であり、前のページボタンB12及び次のページボタンB13を操作することで別の評価対象者及び評価者が表示される。入力欄C1には、管理者が新たに評価対象者を入力してもよいし、予め決められている評価対象者が入力されていてもよい。管理者は、評価対象者に対して評価者を設定する場合、その評価対象者に対応する位置に表示されている評価者の追加ボタンB11に対する操作を行う。追加ボタンB11が操作されると、ユーザ表示部211は、評価者の追加用画像を表示する。
【0037】
図7は、評価者の追加用画像の一例を示す図である。図7の例では、ユーザ表示部211が、評価支援システム画面G1において、評価者の追加用画像C2を表示している。追加用画像C2には、「評価者の追加」という文字列と、検索バーC21と、検索ボタンB21とが表示されている。管理者は、検索バーC21に、評価者候補を検索するためのキーワードを入力する。キーワードとしては、例えば、苗字、名前及び部署名等が用いられる。
【0038】
管理者端末20は、操作受付部212により、評価者の追加用画像C2への検索操作を受け付ける(A21)。検索操作とは、検索バーC21への入力操作と、検索ボタンB21に対する操作である。操作受付部212は、検索操作を受け付けると、入力されたキーワードを示す検索データをサーバ装置10に送信する。サーバ装置10は、予め、従業者に関する情報を格納した従業者DB(Database)を記憶しているものとする。
【0039】
図8は、従業者DBの一例を示す図である。図8の例では、従業者ID、氏名、年齢、部署、役職、プロジェクト及び顧客等を対応付けた従業者情報を格納した従業者DB1が示されている。サーバ装置10は、評価者抽出部113により、送信されてきた検索データが示すキーワードを従業者情報に含む従業者を評価者候補として検索する(A22)。次に、サーバ装置10は、関係判定部114により、検索された評価者候補と評価対象者との関係を判定する(A23)。
【0040】
関係判定部114は、例えば、評価者候補を、上司、部下、同僚又はその他のいずれかの関係に判定する。関係判定部114は、例えば、部署が同じで役職が上下関係にある場合(部長と課長、課長と係長等)、役職が上であれば上司と判定し、役職が下であれば部下と判定する。また、関係判定部114は、例えば、部署が同じで役職が同じ場合は同僚と判定する。また、関係判定部114は、例えば、プロジェクト又は顧客が同じで部署が異なる場合も同僚と判定する。また、関係判定部114は、部署も異なり、プロジェクトも顧客も同じでない場合はその他と判定する。なお、これらの判定方法は一例であり、評価対象者と上司等との関係によってはこれらの判定方法では判定できない場合もあるので、その場合は、それぞれの関係に応じた判定方法が用いられればよい。
【0041】
続いて、サーバ装置10は、サーバ表示部111により、検索結果を示す結果データを生成する(A24)。サーバ表示部111は、検索された評価者候補に、その評価者候補と評価対象者とについて判定された関係を付与したデータを検索結果データとして生成する。サーバ表示部111は、生成した検索結果データを管理者端末20に送信する。管理者端末20は、ユーザ表示部211により、送信されてきた検索結果データが示す検索結果を表示する(A25)。
【0042】
図9は、表示された検索結果の一例を示す図である。図9の例では、ユーザ表示部211が、評価者の追加用画像C2において、検索結果C3を表示している。検索結果C3には、評価者候補の表示欄C31と、部署の表示欄C32と、関係の表示欄C33と、選択ボタンB31とが示されている。表示欄C31、C32には、評価者候補の氏名、部署名がそれぞれ表示されている。表示欄C33には、評価者候補と評価対象者との関係が表示されている。
【0043】
追加用画像C2には、保存ボタンB32が表示されている。管理者は、評価者候補から評価者を選んだら、その評価者候補の選択ボタンB31を操作して、保存ボタンB32を操作する。管理者端末20は、操作受付部212により、それらの操作を、評価者の選択操作として受け付ける(A26)。操作受付部212は、評価対象者とその評価対象者について選択された評価者とを示す選択データをサーバ装置10に送信する。サーバ装置10は、360度評価に関する情報を格納する評価DBを予め記憶している。
【0044】
図10は、評価DBの一例を示す図である。図10の例では、評価対象者に対して、各評価者の氏名、関係及び評価データが対応付けられた評価DB2が示されている。サーバ装置10は、評価者決定部115により、送信されてきた選択データが示す評価対象者に対応付けて、その選択データが示す評価者に関する情報(氏名及び関係)を格納する(A27)。評価者決定部115は、評価DB2にこれらの情報を格納することで、評価対象者を評価する評価者を決定する。
【0045】
管理者端末20においては、A26で評価者の選択操作を受け付けた後、引き続き評価者の選択を継続する場合は、A13(設定画面の表示)に戻って動作を行う。その際、ユーザ表示部211は、図6に示す評価者の入力欄C13に、A26で選択された評価者を表示する。管理者は、A21からA27までの動作を繰り返し実行させ、必要な評価者の設定が完了すると、評価者設定の操作を終了する。なお、A26においては、操作受付部212が、複数の評価者を選択する操作を受け付けてもよい。これにより、評価者を一度に複数人決定し、上記動作を繰り返す回数を減らしたり1回の動作で設定を完了させたりすることができる。
【0046】
続いて、サーバ装置10は、所定の時期がきた場合に、評価依頼部116により、評価者に評価対象者の評価を依頼する依頼データを生成する(A31)。評価依頼部116は、生成した依頼データを、評価DBに登録されている評価者の評価者端末30に送信する。評価者端末30は、ユーザ表示部311により、送信されてきた依頼データが示す評価依頼を表示する(A32)。
【0047】
図11は、表示された評価依頼の一例を示す図である。図11の例では、ユーザ表示部311が、評価支援システム画面G4を表示している。評価支援システム画面G4には、「評価対象者を評価してください。」という文字列と、評価対象者の表示欄C41と、評価の入力欄C42と、保存ボタンB41と、送信ボタンB42と、次の評価対象者ボタンB43とが表示されている。入力欄C42は、評価項目1~5等を入力する領域である。
【0048】
保存ボタンB41は、入力された評価項目を一時保存するためのボタンである。送信ボタンB42は、入力した評価をサーバ装置10に送信するためのボタンであり、全ての評価項目を入力すると操作可能になる。次の評価対象者ボタンB43は、評価者端末30のユーザである評価者が評価するよう設定された次の評価対象者を表示させるためのボタンである。
【0049】
評価者端末30は、操作受付部312により、評価者による評価対象者に対する評価の入力を受け付ける(A33)。次に、評価者端末30は、操作受付部312により、入力された評価結果を示す結果データを生成し、サーバ装置10に送信する(A34)。サーバ装置10は、評価依頼部116により、送信されてきた結果データが示す評価結果を図10に示す評価DB2に格納する(A35)。
【0050】
次に、サーバ装置10は、サーバ表示部111により、評価の進捗を示す進捗画面データを生成する(A41)。サーバ表示部111は、生成した進捗画面データを管理者端末20に送信する。管理者端末20は、ユーザ表示部211により、送信されてきた進捗画面データが示す進捗画面を表示する(A42)。
【0051】
図12は、表示された進捗画面の一例を示す図である。図12の例では、ユーザ表示部211が、評価支援システム画面G5を表示している。評価支援システム画面G5には、「評価者による評価状況」という文字列と、各ユーザの評価状況の表示欄C5と、前のページボタンB51及び次のページボタンB52(表示されるユーザを切り替えるボタン)とが表示されている。表示欄C5には、ユーザ名と、部署名と、完了状況C51と、評価対象者としての進捗情報C52、完了状況C53と、評価者としての進捗情報C54とを示している。
【0052】
完了状況C51には、ユーザ(ユーザ名が示されたユーザ)が評価対象者である場合の評価の完了状況が示されている。進捗情報C52には、ユーザを評価対象者とする評価者の人数と、評価済みの評価者の人数とが示されている。例えば「ユーザA」の場合、6人の評価者からの評価が設定されている中、6人全員からの評価が完了しているため「完了」となっている。また、「ユーザB」の場合、5人の評価者からの評価が設定されている中、そのうち3人からの評価しか完了していないため「未完了」となっている。
【0053】
完了状況C53には、ユーザ(ユーザ名が示されたユーザ)が評価者である場合の評価の完了状況が示されている。進捗情報C54には、ユーザが評価する評価対象者の人数と、評価済みの評価対象者の人数とが示されている。例えば「ユーザA」の場合、7人の評価対象者が設定されている中、そのうち4人しか評価が完了していないため「未完了」となっている。また、「ユーザC」の場合、3人の評価対象者が設定されている中、3人全員の評価が完了しているため「完了」となっている。
【0054】
次に、管理者端末20は、ユーザ表示部211により、各ユーザの評価状況の詳細を表示する(A43)。ユーザ表示部211は、例えば、各ユーザの完了状況C51又は進捗情報C52に対する操作が行われた場合に、そのユーザが評価対象者である場合の評価の詳細状況を表示する。
【0055】
図13は、表示された詳細状況の一例を示す図である。図13の例では、ユーザ表示部211が、評価支援システム画面G5において、詳細状況C61を表示している。詳細状況C61は、ユーザBの進捗情報C52が操作された場合に表示される詳細状況である。詳細状況C61には、ユーザ名と、部署名と、評価状況と、依頼の欄とが表示されている。ユーザBを評価対象者としている評価者はユーザE、G、J、W、Yの5人であり、ユーザE、J、Yは評価が完了となっており、ユーザG、Wは評価が未完了となっている。
【0056】
評価が未完了のユーザG、Wには、依頼の実行ボタンB61及びB62が表示されている。管理者端末20は、操作受付部212により、これらの実行ボタンへの操作を評価の依頼操作として受け付けると(A44)、評価が依頼された評価対象者及び評価者を示す操作データをサーバ装置10に送信する。サーバ装置10は、評価依頼部116により、送信されてきた操作データが示す評価者に評価対象者の評価を依頼する依頼データを生成する(A45)。
【0057】
評価依頼部116は、生成した依頼データを、操作データが示す評価者の評価者端末30に送信する。この後、図5に示すA32(評価依頼の表示)からA35(評価結果の格納)までの動作が行われると、未完了であった評価が完了となる。
【0058】
また、ユーザ表示部211は、各ユーザの完了状況C53又は進捗情報C54に対する操作が行われた場合に、そのユーザが評価者として評価対象者に対して行う評価の詳細状況を表示する。
図14は、表示された詳細状況の別の一例を示す図である。図14の例では、ユーザ表示部211が、評価支援システム画面G5において、詳細状況C62を表示している。詳細状況C62は、ユーザAの進捗情報C54が操作された場合に表示される詳細状況である。
【0059】
詳細状況C62には、ユーザ名と、部署名と、評価状況と、依頼の欄とが表示されている。ユーザAが評価する評価対象者はユーザB、E、G、J、K、P、Rの7人であり、ユーザB、G、J、Kは評価が完了となっており、ユーザE、P、Rは評価が未完了となっている。評価が未完了のユーザE、P、Rには、依頼の実行ボタンB63、B64及びB65が表示されている。これらの実行ボタンが操作された場合も、図13の例と同様に、評価者(この場合はいずれもユーザA)に評価対象者の評価が依頼される。
【0060】
管理者は、図13及び図14に示す詳細状況により必要に応じて評価状況を確認し、評価の進捗が遅れている評価者に評価を依頼して、360度評価が完了するように全体の進捗を管理する。
【0061】
続いて、評価対象者が、自分の評価結果を表示させる操作を行ったものとする。対象者端末40は、操作受付部412により、評価結果の表示操作を受け付ける(A51)。操作受付部412は、評価対象者の評価結果を要求する要求データをサーバ装置10に送信する。サーバ装置10は、記憶制御部112により、送信されてきた要求データが示す評価対象者の評価結果を評価DB2から読み出す(A52)。
【0062】
次に、サーバ装置10は、サーバ表示部111により、読み出された評価結果を示す結果画面の画面データを生成する(A53)。サーバ表示部111は、生成した画面データを対象者端末40に送信する。対象者端末40は、ユーザ表示部411により、送信されてきた画面データが示す評価結果を表示する(A54)。
【0063】
図15は、表示された評価結果の一例を示す図である。図15の例では、ユーザ表示部411が、評価支援システム画面G8において、評価対象者の評価結果C8を表示している。評価結果C8には、評価対象者情報C81と、評価項目ごとの評価情報C82とが含まれている。評価対象者情報C81は、評価対象者の氏名を示す。評価情報C82は、各評価者による評価をまとめた総合評価が評価項目ごとに示されている。こうして評価結果を見ることで、評価対象者は、様々な関係者から見た自分の良い点、悪い点、得意な事柄及び苦手な事柄等を把握することができ、自己の活動等の改善に役立てることができる。
【0064】
以上のとおり、評価支援システム1においては、評価者抽出部113は、評価対象者についての評価をする評価者を抽出するための入力を受け付ける受付部の一例として機能する。評価者抽出部113は、例えば、図7に示す検索バーC21へのキーワードの入力を、評価者を抽出するための入力として受け付ける。なお、評価者を抽出するための入力は、キーワード、すなわち文字列の入力に限らず、例えば、抽出条件として利用可能な情報(例えば組織名称又は評価対象者との関係の名称等)の一覧から、抽出したい評価者に関する情報を選択することを入力としてもよい。
【0065】
そして、サーバ表示部111は、評価者抽出部113により受け付けられた入力により抽出される評価者を、その評価者と評価対象者との関係(以下「相互関係」と言う)に応じた第1態様で表示させる関係表示部の一例として機能する。本実施形態では、第1態様は、図9に示すように、評価者(「評価者候補」)と、相互関係を示す文字列(「上司」及び「同僚」)とを併記する態様である。
【0066】
上記のように併記することで、評価者との相互関係を記載しない態様の場合に比べて、評価者と評価対象者との関係を容易に把握することができる。また、評価者を相互関係に応じた第1態様で表示させることで、相互関係に関係なく評価者の表示態様が一律である場合に比べて、評価対象者との関係が偏らないように評価者を選ぶことが容易になり、360度評価のような様々な関係者による多面的な評価の品質を向上させることができる。
【0067】
また、本実施形態では、評価対象者と評価者との相互関係には、評価対象者の上司、部下又は同僚のうちの1以上の関係が含まれる。上司とは、例えば、評価対象者の上位のレポートラインに位置する者であり、部下とは、例えば、評価対象者の下位のレポートラインに位置する者である。レポートラインとは、業務報告や意思疎通を行う指揮系統に沿った報告経路のことであり、レポートラインが2階層以上離れても対象になってもよい。
【0068】
同僚とは、例えば、評価対象者と上下関係がなく且つ業務上の関わりがある者である。業務上の関わりには、例えば、同一プロジェクトへの参加、同一顧客の担当又は業務フローの上流と下流の関係等がある。このように各関係が規定されることで、評価対象者との関係を明確に判断することができる。また、組織の中で評価対象者との関係が比較的深い上司等の相互関係が用いられることで、それらの相互関係が用いられない場合に比べて、評価対象者のことをよりよく知る評価者を選ぶことが容易になり、評価の品質を向上させることができる。
【0069】
なお、上司には、評価対象者の直接のレポートラインで上位に位置する者だけでなく、例えば、評価対象者が所属する部署に隣接する部署又は評価対象者と同じプロジェクトを進めている別の部署のように評価対象者と何らかの関係性がある部署において評価対象者よりも役職が上位の者が含まれていてもよい。同様に、部下には、評価対象者の直接のレポートラインで下位に位置する者だけでなく、例えば、評価対象者と何らかの関係性がある部署において評価対象者よりも役職が下位の者が含まれていてもよい。
【0070】
なお、全ての相互関係について、過去における相互関係も含まれる。例えば、関係判定部114は、過去の所定の期間内(1年間等)に評価対象者の上司であった者も「上司」と判定する。これは、相互関係が解消してからある程度の期間であれば、相互関係があった当時の実績を思い出して評価することが可能である一方、相互関係が解消してから所定の期間以上が経過すると当時の実績を思い出すのは難しく、正しい評価ができない可能性があるためである。
【0071】
また、関係判定部114は、例えば、上司でもあり同僚でもある評価者候補がいた場合(例えば、所属部署では上司と部下の関係だが、プロジェクトチームでは同じ階層というように2つの相互関係が同時に存在する場合等)は、組織上の相互関係を優先して判定する。これは、組織上の相互関係の方が、プロジェクトのような一時的な業務上の関わりに比べて、コミュニケーション密度が高く、評価対象者のことをより深く知っている可能性が高い傾向にあるからである。
【0072】
また、関係判定部114は、評価対象者が異動した場合に、異動前の上司、部下又は同僚も、異動後の上司、部下又は同僚も、評価対象者の上司、部下又は同僚としてそれぞれ判定してもよい。その場合、サーバ表示部111は、図9に示すように検索された評価者候補のうち、異動後の上司、部下又は同僚だけでなく、異動前の上司、部下又は同僚にも、それぞれ上司、部下又は同僚という関係を対応付けて表示させる。管理者は、異動前と異動後の両方の同じ関係の者を評価者として設定してもよいし、いずれか一方だけを評価者として設定してもよい。
【0073】
また、評価支援システム1においては、サーバ表示部111は、評価対象者ごとに、その評価対象者に対する評価の進捗をまとめて表示させる第1表示部の一例として機能する。サーバ表示部111は、例えば、図12の例では、進捗情報C52に、「ユーザ名」の欄に示されたユーザを評価対象者とした場合の評価の進捗が、評価者の人数と評価済みの評価者の人数とによって示されている。このような態様によれば、評価対象者ごとの評価の進捗を容易に把握することができる。
【0074】
また、サーバ表示部111は、評価者ごとに、その評価者による評価の進捗をまとめて表示させる第2表示部の一例としても機能する。サーバ表示部111は、例えば、図12の例では、進捗情報C54に、「ユーザ名」の欄に示されたユーザを評価者とした場合の評価の進捗が、評価対象者の人数と評価済みの評価対象者の人数とによって示されている。このような態様によれば、評価者ごとの評価の進捗を把握することができる。また、特定の評価者(例えば図12の例では評価対象者が10人設定されているユーザG)に相対的に大きな負担が生じていることを容易に把握することができる。
【0075】
<その他の実施形態>
評価者と評価対象者との相互関係は、上述した上司、部下及び同僚に限らず、他にも、例えば、リーダー、アドバイザー、メンター及び同期等であってもよい。また、相互関係を示す文字列は、「上司」等の単語を示す文字列に限らず、どの相互関係を示すかが分かるようになっていれば、略語又は記号等を示す文字列であってもよい。
【0076】
また、相互関係に応じた第1態様は、文字列を併記する態様に限らず、例えば、評価者と、相互関係を示す画像とを併記する態様であってもよい。相互関係を示す画像とは、例えば、上司、部下及び同僚等を表すキャラクタ、アバター又はアイコン等の画像である。第1態様は、他にも、相互関係ごとに定められた領域に表示する態様(例えば、「上司領域」に表示される評価者は上司を示し、「部下領域」に表示される評価者は部下を示す態様)であってもよい。
【0077】
<評価の進捗>
サーバ表示部111は、実施形態では、評価者の人数と評価済みの評価者の人数によって評価の進捗を示したが、これに限らない。サーバ表示部111は、例えば、未評価の人数又は評価済みの人数の割合等によって評価の進捗を示してもよい。また、サーバ表示部111は、数値ではなく、文字(A、B、C等)、記号又はグラフ等によって評価の進捗を示してもよい。要するに、サーバ表示部111は、評価の進み具合が分かる情報によって評価の進捗を示せばよい。
【0078】
<評価の促進>
実施形態では、設定された評価対象者をまだ評価していない未評価の評価者がいた場合、図13に示す評価の依頼の実行ボタンへの操作が行われ、未評価の評価者の評価者端末30に依頼データが送信されることで評価が促進されたが、評価の促進方法はこれに限らない。例えば、サーバ装置10は、管理者が未評価の評価者を選択すると、選択された評価者への連絡(電話、メール又はSNS(Social Networking Service)等)を行うためのアプリを起動させるように管理者端末20に指示をしてもよい。また、サーバ装置10は、管理者の操作によらず、例えば、決められた時間間隔又は決められた時期に、未評価の評価者の評価者端末30への評価の依頼データを送信してもよい。
【0079】
<第2態様>
サーバ表示部111は、実施形態では、評価者を第1態様で表示させたが、さらに異なる態様を加えて表示させてもよい。サーバ表示部111は、評価者抽出部113により受け付けられた入力により抽出される評価者を、例えば、評価対象者と評価者とが相互関係になってからの期間(以下「経過期間」と言う)に応じた第2態様で表示させる。
【0080】
図16は、表示された検索結果の別の一例を示す図である。図16の例では、ユーザ表示部211が、検索結果C7を表示している。検索結果C7には、評価者候補の表示欄C71と、部署の表示欄C72と、関係(相互関係)の表示欄C73と、経過期間の表示欄C74とが示されている。表示欄C74には、評価者候補と評価対象者との経過期間(表示欄C73に示される相互関係になってから経過した期間)が表示されている。
【0081】
図16の例では、サーバ表示部111は、評価者(評価者候補)を、経過期間を示す文字列を併記する第2態様で表示させている。このような態様によれば、管理者は、評価対象者との関係の深さを考慮して評価者を選定することができる。具体的には、例えば、図16の例では、相互関係が「同僚」の評価者候補である「ユーザH」及び「ユーザJ」の経過期間がそれぞれ「1月」及び「1年6月」となっている。管理者は、相互関係が「同僚」の評価者候補を1人評価者として選択することになった場合、経過期間が長く評価対象者のことをよりよく知っている可能性の高い「ユーザJ」を選択することができる。
【0082】
なお、第2態様は図16に示す態様に限らない。第2態様は、例えば、経過期間を示す画像(例えば1年を示す図形を経過期間に応じた個数だけ並べた画像等)を併記する態様であってもよいし、経過期間に応じて評価者を示す文字の設定(大きさ、色又は背景色等)を異ならせる態様であってもよい。いずれの場合も、管理者は、評価対象者との関係の深さを考慮して評価者を選定することができる。
【0083】
<評価者選択サポート>
評価支援システム1は、管理者が評価者候補から評価者を選択する際に、より適切な評価者が選択されるようにサポートする処理を行ってもよい。
【0084】
図17は、サーバ装置10の制御部11の機能構成の別の一例を示す図である。制御部11は、図4に示す各部に加え、第1通知部117と、第2通知部118とを備える。第1通知部117は、評価対象者と評価者とが相互関係になってからの期間(経過期間)が閾値未満の場合に第1通知を行う。第1通知部117は、例えば、管理者が各評価対象者について評価者を追加する作業を行っている場合に第1通知を行う。
【0085】
図18は、第1通知の一例を示す図である。図18の例では、図16に示す検索結果C7が示されており、管理者が、評価者候補から「ユーザH」を選択して保存ボタンB72を操作したところであるものとする。管理者端末20の操作受付部212は、保存ボタンB72が操作されると、評価対象者と、選択されているユーザ(この場合は「ユーザH」)と、そのユーザの相互関係及び経過期間(この場合は「同僚」及び「1月」)を示す操作データをサーバ装置10に送信する。
【0086】
第1通知部117は、送信されてきた操作データが示すユーザの経過期間が閾値以上であるか否かを判断する。第1通知部117は、経過期間が閾値以上であると判断した場合は処理を終了し、経過期間が閾値未満であると判断した場合は、第1通知を示す第1通知データを生成する。第1通知部117は、生成した第1通知データを管理者端末20に送信する。管理者端末20のユーザ表示部211は、送信されてきた第1通知データが示す第1通知を表示する。
【0087】
図18の例では、ユーザ表示部211は、第1通知D8を表示している。第1通知D8は、選択された評価者候補の経過期間を指し示す吹き出し状の画像であり、「評価対象者と同僚になって半年未満のユーザHが選択されていますが、よろしいですか?」という文字列を示している。この例では閾値として「半年」が使われたものとする。このように、第1通知部117は、例えば、操作データが示すユーザ、相互関係及び経過期間を用いて通知の文章を作成し、作成した文章を示すデータを第1通知データとして生成する。
【0088】
なお、第1通知の態様はこれに限らない。例えば、上記のようにユーザや相互関係を含む文章ではなく、定形の文章が用いられてもよい。また、例えば「経過期間が短すぎます」というように文章をよりシンプルにしてもよいし、決められた画像が第1通知として表示されてもよい。また、音声で第1通知を読み上げてもよい。また、音声又はブザー音等が第1通知として放音されてもよい。いずれの場合も、第1通知が行われない場合に比べて、評価対象者との関係が浅い者が評価することを抑制することができる。
【0089】
続いて、第2通知部118について説明する。第2通知部118は、選択された評価者の相互関係に偏りがある場合、そのような偏りがあることを示す第2通知を行う。第2通知部118は、例えば、第1通知部117と同様に、管理者が各評価対象者について評価者を追加する作業を行っている場合に第2通知を行う。第2通知部118は、図18で述べた操作データを受け取ると、図10に示す評価DB2を参照し、受け取った操作データが示す評価対象者の評価者及び相互関係を読み出す。
【0090】
第2通知部118は、読み出した評価者(選択済みの評価者)に、操作データが示す評価者を加えた場合に、それら選択された評価者の相互関係に偏りがあるか否かを判断する。第2通知部118は、例えば、各相互関係の評価者の人数の分散を算出し、算出した分散が閾値以上である場合に偏りがあると判断する。なお、偏りの判断方法はこれに限らず、第2通知部118は、各相互関係の評価者の人数の平均値との差分に基づき判断したり、人数の最大値と最小値との差分に基づき判断したりしてもよい。
【0091】
第2通知部118は、偏りがないと判断した場合は処理を終了し、偏りがあると判断した場合は、第2通知を示す第2通知データを生成する。第2通知部118は、生成した第2通知データを管理者端末20に送信する。管理者端末20のユーザ表示部211は、送信されてきた第2通知データが示す第2通知を表示する。
【0092】
図19は、第2通知の一例を示す図である。図19の例では、図16に示す検索結果C7が示されており、管理者が、評価者候補から「ユーザJ」を選択して保存ボタンB72を操作した場合に、第2通知D9が表示された状態が示されている。第2通知D9は、選択された評価者候補の相互関係を指し示す吹き出し状の画像であり、「評価者の相互関係に偏りが見られます。このまま追加しますか?」という文字列と、各相互関係の評価者の人数を示す棒グラフD91とを示している。
【0093】
図19の例では、棒グラフD91は、上司が2人、部下が1人、同僚が「ユーザJ」を入れて4人であることを示している。管理者は、第2通知D9が表示されることで、ユーザJを選択すると偏りが大きくなることが分かるので、偏りを小さくするため他の相互関係のユーザを評価者として選択し直すことができる。このように第2通知がされることで、選択された評価者における相互関係の偏りを正すことができる。
【0094】
また、図19の例では、第2通知部118は、関係の偏りの状態を示す偏り情報の表示を第2通知として行っている。偏り情報とは、例えば、各相互関係の評価者の人数の比率を示すグラフであり、図19の例では棒グラフD91である。なお、偏り情報は、これに限らず、例えば、偏りを改善する提案を示す情報(上司が少ない場合に上司の選択を勧める文章等)であってもよい。このような態様によれば、第2通知が行われない場合に比べて、相互関係に偏りがある評価者の設定を抑制することができる。
【0095】
なお、第2通知の態様はこれに限らない。第2通知では、例えば、図19の例のように定形の文章が用いられてもよいし、ユーザ、相互関係又は人数等が変化する非定型の文章が用いられてもよい。また、決められた画像が第2通知として表示されてもよいし、音声で第2通知を読み上げてもよい。いずれの場合も、選択された評価者の相互関係に偏りがあることがユーザに伝わる態様となっていればよい。
【0096】
また、第1通知及び第2通知が行われるタイミングは、上記タイミング(保存ボタンが操作されたとき)に限らず、例えば、評価者候補が選択されたタイミングでもよい。また、決められた時間間隔又は決められた時刻に通知の要否が判断され、第1通知及び第2通知が行われてもよい。また、第1通知と第2通知のタイミングが異なっていてもよい。また、第1通知部117及び第2通知部118は、1つの通知部であってもよい。
【0097】
<評価結果の出力>
サーバ表示部111は、実施形態では、評価対象者が表示操作を行った場合に評価結果を出力する出力部の一例として機能した。ここで、サーバ表示部111は、この評価結果の出力タイミングを制御してもよい。具体的には、サーバ表示部111は、評価対象者と評価者とが互いに評価し合う場合、両者の評価が完了した後に評価の結果の出力を行う。
【0098】
記憶制御部112は、対象者端末40から評価結果の要求データが送信されてきた場合、評価DB2を参照し、その要求データが示す評価対象者と互いに評価し合う評価者がいるか否かを判断する。記憶制御部112は、そのような評価者がいた場合、互いの評価が完了しているか否かを判断する。記憶制御部112は、互いの評価が完了していないと判断した場合には、評価結果を読み出さない。
【0099】
記憶制御部112は、評価対象者と互いに評価し合う評価者がいて、かつ、互いの評価が完了している場合には、評価結果を読み出す。これにより、サーバ表示部111は、評価対象者と評価者とが互いの評価を完了した後でなければ、評価の結果の出力を行わないことになる。例えば、評価対象者と評価者とが互いに評価し合う場合、一方が悪い評価をつけたことを他方が知ると、自分も相手に対して悪い評価をつけたくなるといったことが起こり、公平な評価がされなくなるおそれがある。そこで、上記のような態様にすることで、互いの評価が完了するまで、互いの評価が出力されないため、自分が行った相手に対する評価が、その相手の評価に影響を与えることを防ぐことができる。
【0100】
<評価者候補の一覧表示>
サーバ表示部111は、実施形態では、図9に示すように検索された評価者候補を表示させたが、評価者候補の表示方法はこれに限らない。サーバ表示部111は、例えば、相互関係が同じ評価者の一覧を表示させる一覧表示部の一例として機能させてもよい。
【0101】
図20は、表示された評価者の一覧の一例を示す図である。図20の例では、ユーザ表示部211が、評価者を追加するための追加画像C10を表示している。追加画像C10には、評価者候補との関係を入力する入力欄C101と、評価者の一覧C102とが示されている。入力欄C101で評価対象者との関係(相互関係)が入力されると、記憶制御部112が、評価対象者と入力された相互関係となっている評価者候補を読み出し、サーバ表示部111が、読み出された評価者候補の一覧を管理者端末20に表示させる。
【0102】
図20の例では、「同僚」の一覧が表示されているが、入力欄C101に「上司」が入力されれば上司の一覧が表示され、「部下」が入力されれば部下の一覧が表示される。このような態様によれば、相互関係が同じ評価者の一覧が表示されない場合に比べて、同一関係の評価者を複数人選択しやすくすることができる。
【0103】
<構成のバリエーション>
図1等に示す構成は一例であり、実施に不都合が無い限り、他の態様を取り得る。例えば、1台の装置は、2台以上の装置に分散されてもよいし、クラウドコンピューティングシステムに代替されてもよい。また、1台の装置の機能が2台以上の装置に分散して実現されてもよいし、2台以上の装置の機能が1台の装置により集中して実現されてもよい。また、1つの機能が行う動作を2以上の機能が分散して行ってもよいし、2以上の機能が1つの機能に統合されてもよい。要するに、評価支援システム1の全体で必要な各機能が実現されていれば、それらの機能を実現する装置はどのような構成であってもよい。
【0104】
上述した実施形態の態様は、サーバ装置10のような情報処理装置や、サーバ装置10を備える評価支援システム1のような情報処理システムであったが、情報処理方法であってもよい。その情報処理方法は、評価支援システムが実行する各ステップを備える。また、上述した実施形態の態様は、プログラムであってもよい。そのプログラムは、コンピュータに、評価支援システムが実行する各ステップを実行させる。
【0105】
<その他のバリエーション>
情報又はデータ(以下「情報等」と言う)の出力先は、他の装置、ディスプレイ、記憶部(内蔵の記憶部及び外部の記憶部を含む)等であってもよい。情報等の取得には、他の装置から送信されてきた情報等を取得する態様に加え、自装置で生成された情報等を取得する態様を含む。パラメータを対応付けたテーブルは、図示したテーブルに限らず、パラメータの数を少なくしたり多くしたりしてもよい。また、テーブルを用いずに、数式又は条件式等によりパラメータに応じた情報等を求めてもよい。
【0106】
<付記>
さらに、次に記載の各態様で提供されてもよい。
【0107】
(1)評価支援システムであって、プロセッサを備え、前記プロセッサが、受付ステップでは、評価対象者についての評価をする評価者を抽出するための入力を受け付け、関係表示ステップでは、前記入力により抽出される前記評価者を、前記評価対象者との関係に応じた第1態様で表示させる、評価支援システム。
【0108】
このような態様によれば、様々な関係者による多面的な評価の品質を向上させることができる。
【0109】
(2)上記(1)に記載の評価支援システムにおいて、前記第1態様は、前記評価者と、前記関係を示す文字列又は画像とを併記する態様が含まれる、評価支援システム。
【0110】
このような態様によれば、評価対象者との関係をすぐに把握することができる。
【0111】
(3)上記(1)又は(2)に記載の評価支援システムにおいて、前記関係には、前記評価対象者の上司、部下又は同僚のうちの1以上の関係が含まれる、評価支援システム。
【0112】
このような態様によれば、評価対象者のことをよりよく知る評価者を選ぶことを容易にすることができる。
【0113】
(4)上記(3)に記載の評価支援システムにおいて、前記上司は、前記評価対象者の上位のレポートラインに位置する者であり、前記部下は、前記評価対象者の下位のレポートラインに位置する者であり、前記同僚は、前記評価対象者と上下関係がなく且つ業務上の関わりがある者である、評価支援システム。
【0114】
このような態様によれば、評価対象者との関係を明確に判断することができる。
【0115】
(5)上記(1)~(4)の何れか1つに記載の評価支援システムにおいて、前記プロセッサが、前記関係表示ステップでは、前記評価対象者と前記評価者とが前記関係になってからの期間に応じた第2態様で表示させる、評価支援システム。
【0116】
このような態様によれば、評価対象者との関係の深さを考慮して評価者を選定することができる。
【0117】
(6)上記(1)~(5)の何れか1つに記載の評価支援システムにおいて、前記プロセッサが、第1通知ステップでは、前記評価対象者と前記評価者とが前記関係になってからの期間が閾値未満の場合に第1通知を行う、評価支援システム。
【0118】
このような態様によれば、評価対象者との関係が浅い者が評価することを抑制することができる。
【0119】
(7)上記(1)~(6)の何れか1つに記載の評価支援システムにおいて、前記プロセッサが、第2通知ステップでは、選択された前記評価者の前記関係に偏りがある場合、当該偏りがあることを示す第2通知として、前記関係の偏りの状態を示す偏り情報の表示を行う、評価支援システム。
【0120】
このような態様によれば、関係の偏りを正すことができる。
【0121】
(8)上記(1)~(7)の何れか1つに記載の評価支援システムにおいて、前記プロセッサが、第1表示ステップでは、前記評価対象者ごとに、当該評価対象者に対する前記評価の進捗をまとめて表示させる、評価支援システム。
【0122】
このような態様によれば、評価対象者ごとの評価の進捗を把握することができる。
【0123】
(9)上記(1)~(7)の何れか1つに記載の評価支援システムにおいて、前記プロセッサが、第2表示ステップでは、前記評価者ごとに、当該評価者による前記評価の進捗をまとめて表示させる、評価支援システム。
【0124】
このような態様によれば、評価者ごとの評価の進捗を把握することができる。
【0125】
(10)上記(1)~(9)の何れか1つに記載の評価支援システムにおいて、前記プロセッサが、出力ステップでは、前記評価対象者と前記評価者とが互いに評価し合う場合、両者の評価が完了した後に前記評価の結果の出力を行う、評価支援システム。
【0126】
このような態様によれば、自分が行った相手に対する評価が、その相手の評価に影響を与えることを防ぐことができる。
【0127】
(11)上記(1)~(10)の何れか1つに記載の評価支援システムにおいて、前記プロセッサが、一覧表示ステップでは、前記関係が同じ前記評価者の一覧を表示させる、評価支援システム。
【0128】
このような態様によれば、同一関係の評価者を複数人選択しやすくすることができる。
【0129】
(12)情報処理方法であって、上記(1)~(11)の何れか1つに記載の評価支援システムの各ステップを備える、情報処理方法。
【0130】
(13)プログラムであって、コンピュータに、上記(1)~(11)の何れか1つに記載の評価支援システムの各ステップを実行させるプログラム。
もちろん、この限りではない。
また、上述した実施形態及び変形例を任意に組み合わせて実施するようにしてもよい。
【0131】
最後に、本発明に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0132】
1 :評価支援システム
10 :サーバ装置
11 :制御部
20 :管理者端末
30 :評価者端末
40 :対象者端末
111 :サーバ表示部
112 :記憶制御部
113 :評価者抽出部
114 :関係判定部
115 :評価者決定部
116 :評価依頼部
117 :第1通知部
118 :第2通知部
211 :ユーザ表示部
212 :操作受付部
311 :ユーザ表示部
312 :操作受付部
411 :ユーザ表示部
412 :操作受付部
【要約】
【課題】様々な関係者による多面的な評価の品質を向上させることができる情報処理システム等を提供する。
【解決手段】本発明の一態様によれば、評価支援システムが提供される。この評価支援システムは、プロセッサを備え、プロセッサが、受付ステップでは、評価対象者についての評価をする評価者を抽出するための入力を受け付ける。関係表示ステップでは、入力により抽出される評価者を、評価対象者との関係に応じた第1態様で表示させる。
【選択図】図1
図1
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