IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 富士ゼロックス株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-情報処理システム及びプログラム 図1
  • 特許-情報処理システム及びプログラム 図2
  • 特許-情報処理システム及びプログラム 図3
  • 特許-情報処理システム及びプログラム 図4
  • 特許-情報処理システム及びプログラム 図5
  • 特許-情報処理システム及びプログラム 図6
  • 特許-情報処理システム及びプログラム 図7
  • 特許-情報処理システム及びプログラム 図8
  • 特許-情報処理システム及びプログラム 図9
  • 特許-情報処理システム及びプログラム 図10
  • 特許-情報処理システム及びプログラム 図11
  • 特許-情報処理システム及びプログラム 図12
  • 特許-情報処理システム及びプログラム 図13
  • 特許-情報処理システム及びプログラム 図14
  • 特許-情報処理システム及びプログラム 図15
  • 特許-情報処理システム及びプログラム 図16
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-02
(45)【発行日】2023-10-11
(54)【発明の名称】情報処理システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20231003BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20231003BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20231003BHJP
【FI】
G06F3/12 376
B41J29/38
G06F3/12 303
G06F3/12 351
H04N1/00 127A
H04N1/00 002C
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2019161566
(22)【出願日】2019-09-04
(65)【公開番号】P2021039621
(43)【公開日】2021-03-11
【審査請求日】2022-08-29
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100125346
【弁理士】
【氏名又は名称】尾形 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100166981
【弁理士】
【氏名又は名称】砂田 岳彦
(72)【発明者】
【氏名】山口 慧
(72)【発明者】
【氏名】菊本 尚
(72)【発明者】
【氏名】田島 真吾
(72)【発明者】
【氏名】劉 博
(72)【発明者】
【氏名】河部 匡剛
(72)【発明者】
【氏名】野口 大介
(72)【発明者】
【氏名】石川 将吾
【審査官】佐賀野 秀一
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-022377(JP,A)
【文献】特開2011-002901(JP,A)
【文献】特開2011-046179(JP,A)
【文献】特開2015-001850(JP,A)
【文献】特開2015-074205(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/09- 3/12
B41J 29/00- 29/70
H04N 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロール紙が印刷に使用された時間帯、又は、印刷に使用される予定の時間帯を管理し、当該時間帯に対応する図形を、用紙の属性別に時間軸に沿って配置した第1の画像の出力を制御するプロセッサを有し、
前記プロセッサは、印刷ジョブが実行された時間帯、又は、印刷ジョブが実行される予定の時間帯に対応する図形を時間軸に沿って配置した第2の画像の出力と、前記第1の画像の出力のいずれか一方を出力させる
情報処理システム。
【請求項2】
前記プロセッサは、ユーザからの指示に応じ、前記第1の画像の出力と前記第2の画像の出力を切り替える、請求項に記載の情報処理システム。
【請求項3】
ロール紙が印刷に使用された時間帯、又は、印刷に使用される予定の時間帯を管理し、当該時間帯に対応する図形を、用紙の属性別に時間軸に沿って配置した第1の画像の出力を制御するプロセッサを有し、
前記プロセッサは、用紙の属性別に管理される前記時間帯に紐付けられている印刷ジョブが実行された時間帯又は印刷に使用される予定の時間帯に対応する図形を、前記第1の画像の時間軸に沿って配置する
情報処理システム。
【請求項4】
前記プロセッサは、用紙の属性に対応付けられている操作子に対する操作の受け付けを通じ、前記印刷ジョブが実行された時間帯又は印刷ジョブが実行される予定の時間帯に対応する図形を前記第1の画像に配置するか否かを切り替える、請求項に記載の情報処理システム。
【請求項5】
ロール紙が印刷に使用された時間帯、又は、印刷に使用される予定の時間帯を管理し、当該時間帯に対応する図形を、用紙の属性別に時間軸に沿って配置した第1の画像の出力を制御するプロセッサを有し、
前記プロセッサは、用紙の属性別に管理される前記時間帯のうちの1つがユーザにより選択された場合、選択された時間帯に紐付けられている印刷ジョブが実行された時間帯又は印刷に使用される予定の時間帯を、前記第1の画像に配置する
情報処理システム。
【請求項6】
前記プロセッサは、前記選択された時間帯に紐付けられている印刷ジョブに対応付けられている操作子に対する操作の受け付けを通じ、前記印刷ジョブが実行された時間帯又は印刷ジョブが実行される予定の時間帯に対応する図形を前記第1の画像に配置するか否かを切り替える、請求項に記載の情報処理システム。
【請求項7】
ロール紙が印刷に使用された時間帯、又は、印刷に使用される予定の時間帯を管理し、当該時間帯に対応する図形を、用紙の属性別に時間軸に沿って配置した第1の画像の出力を制御するプロセッサを有し、
前記プロセッサは、ロール紙を交換する時刻への移動を指示する操作が検知された場合、前記第1の画像内の特定の位置に、指示された方向に位置する前記時間帯を順番に移動させる
情報処理システム。
【請求項8】
ロール紙が印刷に使用された時間帯、又は、印刷に使用される予定の時間帯を管理し、当該時間帯に対応する図形を、用紙の属性別に時間軸に沿って配置した第1の画像の出力を制御するプロセッサを有し、
前記プロセッサは、前記用紙の属性に、ロール紙を単位とする前記時間帯の開始時刻と終了時刻を対応付けて管理する
情報処理システム。
【請求項9】
コンピュータに、
ロール紙が印刷に使用された時間帯、又は、印刷に使用される予定の時間帯を管理する機能と、
前記時間帯に対応する図形を、用紙の属性別に時間軸に沿って配置した第1の画像の出力を制御する機能と
印刷ジョブが実行された時間帯、又は、印刷ジョブが実行される予定の時間帯に対応する図形を時間軸に沿って配置した第2の画像の出力と、前記第1の画像の出力のいずれか一方を出力させる機能と、
実現させるためのプログラム。
【請求項10】
コンピュータに、
ロール紙が印刷に使用された時間帯、又は、印刷に使用される予定の時間帯を管理する機能と、
前記時間帯に対応する図形を、用紙の属性別に時間軸に沿って配置した第1の画像の出力を制御する機能と、
用紙の属性別に管理される前記時間帯に紐付けられている印刷ジョブが実行された時間帯又は印刷に使用される予定の時間帯に対応する図形を、前記第1の画像の時間軸に沿って配置する機能と、
を実現させるためのプログラム。
【請求項11】
コンピュータに、
ロール紙が印刷に使用された時間帯、又は、印刷に使用される予定の時間帯を管理する機能と、
前記時間帯に対応する図形を、用紙の属性別に時間軸に沿って配置した第1の画像の出力を制御する機能と、
用紙の属性別に管理される前記時間帯のうちの1つがユーザにより選択された場合、選択された時間帯に紐付けられている印刷ジョブが実行された時間帯又は印刷に使用される予定の時間帯を、前記第1の画像に配置する機能と、
を実現させるためのプログラム。
【請求項12】
コンピュータに、
ロール紙が印刷に使用された時間帯、又は、印刷に使用される予定の時間帯を管理する機能と、
前記時間帯に対応する図形を、用紙の属性別に時間軸に沿って配置した第1の画像の出力を制御する機能と、
ロール紙を交換する時刻への移動を指示する操作が検知された場合、前記第1の画像内の特定の位置に、指示された方向に位置する前記時間帯を順番に移動させる機能と、
を実現させるためのプログラム。
【請求項13】
コンピュータに、
ロール紙が印刷に使用された時間帯、又は、印刷に使用される予定の時間帯を管理する機能と、
前記時間帯に対応する図形を、用紙の属性別に時間軸に沿って配置した第1の画像の出力を制御する機能と、
前記用紙の属性に、ロール紙を単位とする前記時間帯の開始時刻と終了時刻を対応付けて管理する機能と、
を実現させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
実行済みの又は実行が予定されている個々の印刷ジョブに対応する時間帯を、時間軸に沿って配置される帯状の図形の位置と長さで表示する機能を有する画像形成装置がある。この表示は、タイムライン表示と呼ばれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-1850号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
印刷ジョブは、ロール紙に割り付けて管理されることがある。ただし、ロール紙の交換には時間がかかる。このため、印刷や加工の効率化には、ロール紙を交換するタイミングに合わせて、作業を開始することが求められる。しかし、印刷ジョブを単位とする表示では、印刷ジョブの終了時刻とロール紙を交換するタイミングとが必ずしも一致しない。
【0005】
本発明は、印刷ジョブを単位とするタイムライン表示とは異なり、ロール紙を単位とした履歴又はスケジュールの確認を可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、ロール紙が印刷に使用された時間帯、又は、印刷に使用される予定の時間帯を管理し、当該時間帯に対応する図形を、用紙の属性別に時間軸に沿って配置した第1の画像の出力を制御するプロセッサを有し、前記プロセッサは、印刷ジョブが実行された時間帯、又は、印刷ジョブが実行される予定の時間帯に対応する図形を時間軸に沿って配置した第2の画像の出力と、前記第1の画像の出力のいずれか一方を出力させる情報処理システムである。
請求項に記載の発明は、前記プロセッサは、ユーザからの指示に応じ、前記第1の画像の出力と前記第2の画像の出力を切り替える、請求項に記載の情報処理システムである。
請求項に記載の発明は、ロール紙が印刷に使用された時間帯、又は、印刷に使用される予定の時間帯を管理し、当該時間帯に対応する図形を、用紙の属性別に時間軸に沿って配置した第1の画像の出力を制御するプロセッサを有し、前記プロセッサは、用紙の属性別に管理される前記時間帯に紐付けられている印刷ジョブが実行された時間帯又は印刷に使用される予定の時間帯に対応する図形を、前記第1の画像の時間軸に沿って配置する情報処理システムである。
請求項に記載の発明は、前記プロセッサは、用紙の属性に対応付けられている操作子に対する操作の受け付けを通じ、前記印刷ジョブが実行された時間帯又は印刷ジョブが実行される予定の時間帯に対応する図形を前記第1の画像に配置するか否かを切り替える、請求項に記載の情報処理システムである。
請求項に記載の発明は、ロール紙が印刷に使用された時間帯、又は、印刷に使用される予定の時間帯を管理し、当該時間帯に対応する図形を、用紙の属性別に時間軸に沿って配置した第1の画像の出力を制御するプロセッサを有し、前記プロセッサは、用紙の属性別に管理される前記時間帯のうちの1つがユーザにより選択された場合、選択された時間帯に紐付けられている印刷ジョブが実行された時間帯又は印刷に使用される予定の時間帯を、前記第1の画像に配置する情報処理システムである。
請求項に記載の発明は、前記プロセッサは、前記選択された時間帯に紐付けられている印刷ジョブに対応付けられている操作子に対する操作の受け付けを通じ、前記印刷ジョブが実行された時間帯又は印刷ジョブが実行される予定の時間帯に対応する図形を前記第1の画像に配置するか否かを切り替える、請求項に記載の情報処理システムである。
請求項に記載の発明は、ロール紙が印刷に使用された時間帯、又は、印刷に使用される予定の時間帯を管理し、当該時間帯に対応する図形を、用紙の属性別に時間軸に沿って配置した第1の画像の出力を制御するプロセッサを有し、前記プロセッサは、ロール紙を交換する時刻への移動を指示する操作が検知された場合、前記第1の画像内の特定の位置に、指示された方向に位置する前記時間帯を順番に移動させる情報処理システムである。
請求項に記載の発明は、ロール紙が印刷に使用された時間帯、又は、印刷に使用される予定の時間帯を管理し、当該時間帯に対応する図形を、用紙の属性別に時間軸に沿って配置した第1の画像の出力を制御するプロセッサを有し、前記プロセッサは、前記用紙の属性に、ロール紙を単位とする前記時間帯の開始時刻と終了時刻を対応付けて管理する情報処理システムである。
請求項に記載の発明は、コンピュータに、ロール紙が印刷に使用された時間帯、又は、印刷に使用される予定の時間帯を管理する機能と、前記時間帯に対応する図形を、用紙の属性別に時間軸に沿って配置した第1の画像の出力を制御する機能と、印刷ジョブが実行された時間帯、又は、印刷ジョブが実行される予定の時間帯に対応する図形を時間軸に沿って配置した第2の画像の出力と、前記第1の画像の出力のいずれか一方を出力させる機能と、実現させるためのプログラムである。
請求項10に記載の発明は、コンピュータに、ロール紙が印刷に使用された時間帯、又は、印刷に使用される予定の時間帯を管理する機能と、前記時間帯に対応する図形を、用紙の属性別に時間軸に沿って配置した第1の画像の出力を制御する機能と、用紙の属性別に管理される前記時間帯に紐付けられている印刷ジョブが実行された時間帯又は印刷に使用される予定の時間帯に対応する図形を、前記第1の画像の時間軸に沿って配置する機能と、を実現させるためのプログラムである。
請求項11に記載の発明は、コンピュータに、ロール紙が印刷に使用された時間帯、又は、印刷に使用される予定の時間帯を管理する機能と、前記時間帯に対応する図形を、用紙の属性別に時間軸に沿って配置した第1の画像の出力を制御する機能と、用紙の属性別に管理される前記時間帯のうちの1つがユーザにより選択された場合、選択された時間帯に紐付けられている印刷ジョブが実行された時間帯又は印刷に使用される予定の時間帯を、前記第1の画像に配置する機能と、を実現させるためのプログラムである。
請求項12に記載の発明は、コンピュータに、ロール紙が印刷に使用された時間帯、又は、印刷に使用される予定の時間帯を管理する機能と、前記時間帯に対応する図形を、用紙の属性別に時間軸に沿って配置した第1の画像の出力を制御する機能と、ロール紙を交換する時刻への移動を指示する操作が検知された場合、前記第1の画像内の特定の位置に、指示された方向に位置する前記時間帯を順番に移動させる機能と、を実現させるためのプログラムである。
請求項13に記載の発明は、コンピュータに、ロール紙が印刷に使用された時間帯、又は、印刷に使用される予定の時間帯を管理する機能と、前記時間帯に対応する図形を、用紙の属性別に時間軸に沿って配置した第1の画像の出力を制御する機能と、前記用紙の属性に、ロール紙を単位とする前記時間帯の開始時刻と終了時刻を対応付けて管理する機能と、を実現させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0007】
請求項1記載の発明によれば、印刷ジョブを単位とする画像とロール紙を単位とする画像のいずれかの出力を可能にできる。
請求項記載の発明によれば、ユーザの指示に応じて出力される内容を切り替えることができる。
請求項記載の発明によれば、用紙の属性を単位として、ロール紙と印刷ジョブの対応関係を確認することができる。
請求項記載の発明によれば、ユーザの操作に応じて出力の内容を切り替えることができる。
請求項記載の発明によれば、特定のロール紙に対応する印刷ジョブの確認を容易にできる。
請求項記載の発明によれば、ユーザの操作に応じて出力の内容を切り替えることができる。
請求項記載の発明によれば、ロール紙の交換の時期を容易に確認できる。
請求項記載の発明によれば、ロール紙を単位とした履歴又はスケジュールの管理を可能にできる。
請求項9記載の発明によれば、印刷ジョブを単位とする画像とロール紙を単位とする画像のいずれかの出力を可能にできる。
請求項10記載の発明によれば、用紙の属性を単位として、ロール紙と印刷ジョブの対応関係を確認することができる。
請求項11記載の発明によれば、特定のロール紙に対応する印刷ジョブの確認を容易にできる。
請求項12記載の発明によれば、ロール紙の交換の時期を容易に確認できる。
請求項13記載の発明によれば、ロール紙を単位とした履歴又はスケジュールの管理を可能にできる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態1で使用する画像形成システムの全体構成の例を概略的に示す図である。
図2】実施の形態1で使用する管理サーバが生成して表示するタイムラインの表示例を示す図である。
図3】実施の形態1で使用する管理サーバが生成して表示するタイムラインの他の表示例を示す図である。
図4】実施の形態1で使用する管理サーバが生成して表示するタイムラインの他の表示例を示す図である。
図5】ロール紙単位で実行された印刷回の開始時刻を記録する処理の一例を説明するフローチャートである。
図6】ロール紙単位で実行された印刷回の終了時刻を記録する処理の一例を説明するフローチャートである。
図7】タイムラインに反映されるイベントの内容を説明する図である。
図8】印刷ジョブの進捗とデータリストの更新の関係を説明する図である。
図9】印刷ジョブの進捗とデータリストの更新の関係の続きを説明する図である。
図10】実施の形態1で使用する管理サーバが生成して表示するタイムラインの他の表示例を示す図である。
図11】ロール紙単位で印刷のスケジュールを決定する処理の一例を説明するフローチャートである。
図12】タイムラインに反映されるイベントの内容を説明する図である。
図13】印刷ジョブの受け付けに伴うスケジュールリストの更新の関係を説明する図である。
図14】印刷ジョブの受け付けに伴うスケジュールリストの更新の関係の続きを説明する図である。
図15】ロール紙単位のタイムライン表示により実現が可能なスケジュールの変更例を説明する図である。
図16】管理画面において次の交換タイミングへの移動が指示された場合の表示の変化を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
<実施の形態1>
<システム構成>
図1は、実施の形態1で使用する画像形成システム1の全体構成の例を概略的に示す図である。
図1に示す画像形成システム1は、ロール紙に画像を形成する画像形成装置10と、画像形成装置10による画像の形成を制御する管理サーバ30とを有している。ロール紙は、帯状に連続する長尺の用紙P(以下「連帳紙P」ともいう)がリールに巻き付けられた状態をいう。図1の場合、管理サーバ30が管理する画像形成装置10の台数が1台の例を示しているが、複数台を管理の対象としてもよい。本実施の形態における管理サーバ30は、管理の対象とする画像形成装置10における過去の印刷の履歴や未来の印刷のスケジュールをタイムライン表示する機能を備えている。ここでの管理サーバ30は、情報処理システムの一例である。
【0010】
<画像形成装置の構成>
図1に示す画像形成装置10は、連帳紙Pに画像を形成する画像形成ユニット11と、画像形成ユニット11に供給する連帳紙Pが収容される前処理ユニット12と、画像形成ユニット11と前処理ユニット12との間に配置され、前処理ユニット12から画像形成ユニット11に供給される連帳紙Pの搬送量等を調整するバッファユニット13と、画像形成ユニット11から排出される連帳紙Pを収容する後処理ユニット14と、画像形成ユニット11と後処理ユニット14との間に配置され、画像形成ユニット11から後処理ユニット14へ排出される連帳紙Pの搬送量等を調整するバッファユニット15と、を有している。
【0011】
画像形成ユニット11は、連帳紙Pを搬送経路16に沿って案内するロール部材と、搬送経路16に沿って搬送される連帳紙Pに液滴を吐出して画像を形成する液滴吐出装置17とを有している。この実施の形態では、印刷方式として、いわゆるインクジェット方式を採用する。
液滴吐出装置17は、連帳紙Pにインク滴を吐出して黒色の画像を形成する液滴吐出ヘッド17Kと、イエロー色の画像を形成する液滴吐出ヘッド17Yと、マゼンタ色の画像を形成する液滴吐出ヘッド17Mと、シアン色の画像を形成する液滴吐出ヘッド17Cとを有している。液滴吐出ヘッド17Kと、液滴吐出ヘッド17Yと、液滴吐出ヘッド17Mと、液滴吐出ヘッド17Cは、この順番で、搬送方向の上流側から下流側に順番に配置されている。勿論、液滴吐出ヘッド17Kと、液滴吐出ヘッド17Yと、液滴吐出ヘッド17Mと、液滴吐出ヘッド17Cは、搬送される連帳紙Pと対向する位置に配置される。
なお、以後の説明では、K、Y、M、Cを区別しない場合には、符号に付しているK、Y、M、Cを省略する。
【0012】
液滴吐出ヘッド17Cに対して用紙搬送方向の下流側には、乾燥ドラム18が配置されている。乾燥ドラム18の外周面18Aに連帳紙Pの裏面が巻き掛けられ、搬送される連帳紙Pと接触して従動回転しながら連帳紙Pに形成された画像を乾燥する。
この他、乾燥ドラム18の周囲には、連帳紙Pに形成された画像を乾燥させるハロゲンヒータ19が配置されている。このハロゲンヒータ19により、乾燥ドラム18に巻き掛けられた連帳紙Pの画像が乾燥される。
また、画像形成ユニット11には、各部材を制御する制御機構20が設けられている。制御機構20は、不図示のCPU(=Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)と、RAM(=Random Access Memory)と、ハードディスク装置その他の記憶装置を有している。
【0013】
前処理ユニット12は、画像形成ユニット11へ供給される連帳紙Pが巻き付けられている供給ロール12Aを備えており、この供給ロール12Aは、不図示のフレーム部材に回転可能に支持されている。
一方、後処理ユニット14は、画像が形成された連帳紙Pを巻き取る搬送部の一例としての巻取ロール14Aを備えている。巻取ロール14Aは、不図示のモータによって回転駆動される。この巻取ロール14Aの回転により、連帳紙Pは、供給ロール12Aから引き出され、搬送経路16に沿って搬送される。ここで、連帳紙Pの搬送速度は、制御機構20により制御される。具体的には、巻取ロール14Aを回転駆動する不図示のモータの回転速度が制御機構20により制御される。
本実施の形態の場合、制御機構20による連帳紙Pの搬送速度の制御は、管理サーバ30からの指示に基づいて実行される。
【0014】
<管理サーバの構成>
管理サーバ30は、プログラムの実行を通じてサーバ全体と画像形成装置10の動作を制御するプロセッサ31と、プロセッサ31が実行するプログラムや各種のデータを記憶する記憶装置32と、ユーザの操作を受け付ける操作受付装置33と、ユーザが確認する操作画面を表示する表示装置34と、画像形成装置10との通信を実現するネットワークIF(=InterFace)35を有している。これらの各部は、データバス、アドレスバス、PCI(Peripheral Component Interconnect)バス等の信号線36で接続されている。
【0015】
プロセッサ31は、例えばCPUで構成される。記憶装置32は、例えばBIOS(=Basic Input Output System)等が記憶されたROMと、ワークエリアとして用いられるRAMと、基本プログラムやアプリケーションプログラム等が記憶されたハードディスク装置で構成される。もっとも、ROMやRAMがプロセッサ31の一部に含まれることを妨げない。プロセッサ31と記憶装置32は、コンピュータを構成する。
操作受付装置33は、例えばキーボード、マウス、機械式のボタン、スイッチで構成される。なお、操作受付装置33には、表示装置34と一体的にタッチパネルを構成するタッチセンサも含まれる。
表示装置34は、情報の表示に用いられる液晶ディスプレイや有機EL(=Electro Luminescence)ディスプレイで構成される。表示装置34に表示される操作画面では、印刷の対象とするジョブの選択、ジョブが印刷中か保留中かの状態の確認が可能である。表示装置34には、タイムラインが表示される。
【0016】
<タイムラインの表示例>
図2は、実施の形態1で使用する管理サーバ30が生成して表示するタイムラインの表示例を示す図である。
図2に示す管理用の画面(以下「管理画面」という)100Aでは、印刷ジョブのタイムラインがロール紙単位で表示されている。なお、13:00に示す太線101は、現在時刻を表している。現在時刻を示す太線101よりも前の時間帯(すなわち8:00~13:00)は、既に実行された印刷ジョブの履歴を表すのに対し、現在時刻を示す太線101より後の時間帯(すなわち13:00~14:00)は、印刷ジョブのスケジュールを表す。
【0017】
図2の場合、管理画面100Aの左上隅には、印刷ジョブ単位の表示とロール紙単位の表示の切り替えに用いる切り替えボタン110が配置されている。図2の場合、ロール紙単位の表示が選択されている。このため、ロール紙の背景が濃く示されている。図2では、切り替えボタン110が「表示切替」との表示で示されている。
この他、管理画面100Aの上段には、表示される時間帯を、ロール紙の交換タイミング単位で切り替えるための移動ボタン111が配置されている。図2の場合、「ロール紙交換」との表示で示されている。表示位置に対して前の交換タイミングへの移動には移動ボタン111Aが使用され、表示位置に対して次の交換タイミングへの移動には移動ボタン111Bが用いられる。
【0018】
本実施の形態の場合、タイムラインの表示に、印刷ジョブが割り当てられるロール紙の属性で規定される「ストック」を使用する。タイムラインの表示にストックを使用するのは、ロール紙が消耗品であり、ロール紙に管理用の番号等を付けて管理することが困難なためである。本実施の形態の場合、ストックは、例えば用紙サイズ、用紙の種類、用紙の色、用紙の坪量、紙厚、コートの種類、パンチ穴によって規定される。
図2に示す管理画面100Aでは、印刷ジョブとロール紙の関係が、印刷ジョブとストックの関係で示されている。管理画面100には、ストックAとストックBが表示されている。ストックAには、印刷ジョブ#1、印刷ジョブ#2、印刷ジョブ#3、印刷ジョブ#4が対応付けられている。また、ストックBには、印刷ジョブ#5、印刷ジョブ#6が対応付けられている。
なお、ストックはロール紙の属性を表す情報であるので、1つのストックに対し、属性が同じ複数のロール紙を対応付けることが可能である。換言すると、1つのストックにはn本のロール紙が対応付けられることがある。すなわち、ストックとロール紙の関係は、1:nで表される。
【0019】
タイムライン表示の場合、各印刷ジョブの印刷に使用された時間帯は、対応するジョブ名と同じ行の時間軸に沿って配置される帯状の図形で表現される。また、各ロール紙が印刷に使用された時間帯は、対応するストックと同じ行の時間軸に沿って配置される帯状の図形で表現される。
図2に示す管理画面100Aの表示により、個々の印刷ジョブが実行された時間帯だけでなく、個々のストックが印刷に使用された時間帯の把握が容易になる。換言すると、同じロール紙を用いて連続的に実行された1つ又は複数の印刷ジョブで構成される印刷の実行回(以下「印刷回」という)に対応する時間帯の把握が容易になる。また、個々の印刷ジョブと個々のストックとの関係の把握も容易になる。なお、個々のジョブ名に対応付けられている行の表示は、第2の画像の一例である。
【0020】
図3は、実施の形態1で使用する管理サーバ30が生成して表示するタイムラインの他の表示例を示す図である。図3には、図2との対応部分に対応する符号を付して示している。
図3に示す管理画面100Bは、印刷ジョブの表示を閉じた状態を表している。管理画面100Bは、管理画面100A(図2参照)において、ストックAとストックBの右隣に表示されていたΛ形状のボタンが操作された場合に表示される。
【0021】
図3に示す管理画面100Bを見た作業者は、ストック単位で、印刷の開始時刻と終了時刻の確認が可能である。換言すると、作業者は、印刷回毎の印刷の開始時刻と終了時刻の確認が可能である。管理画面100Bを見た作業者は、ストックAで規定されるロール紙について、2回の中断を挟んで3回の印刷が実行されたことが分かる。また、管理画面100Bを見た作業者は、ストックBで規定されるロール紙について、1回の印刷が実行されたことが分かる。
なお、図3に示すストックAとストックBの右隣に表示されているV字形状のボタンの両方が操作されると、表示は、図2に示す管理画面100Aに戻る。図3に示す管理画面100Bは、第1の画面の一例である。狭義には、個々のストックに対応付けられている行の表示は、第1の画像の一例である。
【0022】
図4は、実施の形態1で使用する管理サーバ30が生成して表示するタイムラインの他の表示例を示す図である。図4には、図3との対応部分に対応する符号を付して示している。
図4に示す管理画面100Cでは、ストックAで実行された1つ目の印刷回がカーソル120で選択された状態を示している。図4では、選択された印刷回を太線で囲んで示している。特定の印刷回が選択されたため、図4に示す管理画面100Cでは、1つ目の印刷回に実行された2つの印刷ジョブ#1と印刷ジョブ#2が表示されている。
なお、ストックAの右隣に表示されているΛ形状のボタンが操作されると、表示は、図3に示す管理画面100Bに戻る。
【0023】
<印刷ジョブの履歴の記録>
以下では、図5及び図6を使用して、印刷ジョブの履歴をロール紙に紐付ける処理の具体例を説明する。
図5は、ロール紙単位で実行された印刷回の開始時刻を記録する処理の一例を説明するフローチャートである。
図6は、ロール紙単位で実行された印刷回の終了時刻を記録する処理の一例を説明するフローチャートである。
なお、図5及び図6における記号のSはステップを意味する。
【0024】
ここでの印刷の開始時刻と終了時刻は、印刷ジョブ単位の開始時刻と終了時刻ではなく、印刷回を単位とする開始時刻と終了時刻を意味する。1つの印刷回では、物理的に1つのロール紙が使用されるためである。
従って、3つの印刷ジョブが実行されたとしても、それらが連続的に実行された場合には、1つ目の印刷ジョブの開始時刻と3つ目の印刷ジョブの終了時刻だけが記録される。
なお、開始時刻と終了時刻に加え、印刷に使用されたロール紙の属性を規定するストックも記録される。これらの情報は、記憶装置32(図1参照)のデータリストに記録される。
【0025】
まず、プロセッサ31(図1参照)は、画像形成装置10(図1参照)との通信を通じ、印刷ジョブの開始を確認する(ステップ1)。例えば図2における印刷ジョブ#1の開始が確認される。
次に、プロセッサ31は、データリストの最後の行に「終了時刻」の値があるか否かを判定する(ステップ2)。後述するように、データリストには、印刷回毎に1つの行が割り当てられるためである。
終了時刻の値がある場合、プロセッサ31は、肯定結果を得る。この判定は、ロール紙が交換された後の初回の印刷ジョブが開始される場合に得られる。
【0026】
ステップ2で肯定結果が得られた場合、プロセッサ31は、データリストに1行追加し、開始時刻と使用中のストックを記録する(ステップ3)。
一方、ステップ2の判定において、終了時刻の値が無かった場合、プロセッサ31は、否定結果を得る。この判定は、1つの印刷回として、前の印刷ジョブに連続して次の印刷ジョブの印刷が開始される場合に得られる。
ステップ2で否定結果が得られた場合、プロセッサ31は、データリストを更新することなく開始時刻などを記録する処理を終了する。
【0027】
次に、図6に示す終了時刻の記録に関する処理を説明する。
まず、プロセッサ31は、画像形成装置10(図1参照)との通信を通じ、排紙の取り外しを確認する(ステップ11)。例えば図2の場合、ストックAの1つ目の印刷回と2つ目の印刷回の間に空き時間がある。この空き時間が確認される。
次に、プロセッサ31は、データリストの最後の行に「終了時刻」の値があるか否かを判定する(ステップ12)。
終了時刻の値が無かった場合、プロセッサ31は、否定結果を得る。この判定は、排紙される1本のロール紙が完成した場合に得られる。
ステップ12で否定結果が得られた場合、プロセッサ31は、データリストの最後の行に終了時刻を記録する(ステップ13)。
一方、ステップ12の判定において、終了時刻がある場合、プロセッサ31は、肯定結果を得る。この判定は、データリストに記録する印刷回とは別に、ロール紙の取り外しが確認された場合に起こり得る。ステップ12で肯定結果が得られた場合、プロセッサ31は、データリストを更新することなく処理を終了する。
【0028】
<データリストの更新の具体例>
以下では、図7図9を使用して、データリストの更新の具体例を説明する。
図7は、タイムラインに反映されるイベントの内容を説明する図である。図7には、図2との対応部分に対応する符号を付して示している。
なお、図7では、説明の便宜上、ストックA及びBに対応する印刷回に対応するロール紙に名前を付けている。ストックAの1つ目の印刷回に対応する印刷済みの用紙には「ロール紙a」、2つ目の印刷回に対応する印刷済みの用紙には「ロール紙b」、3つ目の印刷回に対応する印刷済みの用紙には「ロール紙c」、ストックBの1つ目の印刷回に対応する印刷済みの用紙には「ロール紙d」との名前を付けている。
【0029】
管理画面100Dは、図2の管理画面100Aに対応している。
管理画面100Dの表示は、以下の事実を前提としている。
8:00から13:00の間に、印刷ジョブ#1~#6に対応する印刷が実行された。
印刷ジョブ#1~#4の印刷には同じ属性を有する用紙、すなわちストックAが用いられた。なお、元は1本のロール紙であった場合でも、画像形成装置10から排紙される際に元のロール紙から物理的に切り離された場合には、両者を別のロール紙として扱う。
印刷ジョブ#1と印刷ジョブ#2の印刷が終了すると、印刷ジョブ#1と印刷ジョブ#2に対応する用紙が画像形成装置10から取り外される。この作業が「排紙」であり、取り外されたロール紙がロール紙aである。
【0030】
印刷ジョブ#3の印刷は、印刷済みの用紙を丸ごと納品する。このため、印刷ジョブ#3は、1本の印刷済みロール紙bにのみ対応付けられる。
印刷ジョブ#1~#3の印刷が終わった後のロール紙の残量は、印刷ジョブ#4の印刷に不足する。このため、印刷ジョブ#3の印刷が終了すると、供給ロール12A(図1参照)として新しいロール紙cが画像形成装置10(図1参照)に取り付けられる。ただし、ロール紙cの属性はロール紙a及びbと同じである。このロール紙cの取り付けが「給紙」である。なお、ロール紙cを画像形成装置10に取り付ける場合、ロール紙bも画像形成装置10から取り外される。
印刷ジョブ#5及び#6の印刷には同じ属性を有する用紙、すなわちストックBが用いられる。なお、ストックBは、ストックAと異なる。このため、印刷ジョブ#4の印刷が終了すると、供給ロール12Aとして別の属性を有するロール紙dが画像形成装置10に取り付けられる。ロール紙dを画像形成装置10に取り付ける場合、ロール紙cが画像形成装置10から取り外される。
【0031】
図8は、印刷ジョブの進捗とデータリスト200の更新の関係を説明する図である。
図9は、印刷ジョブの進捗とデータリスト200の更新の関係の続きを説明する図である。
まず、プロセッサ31(図1参照)は、印刷ジョブ#1の印刷の開始を確認する(ステップ21)。本実施の形態の場合、印刷ジョブ#1の前に他の印刷ジョブは存在しないので、プロセッサ31は、データリスト200の開始時刻の欄に8:30、ストックとしてストックAを記録する。
次に、プロセッサ31は、印刷ジョブ#1の印刷の完了後、排紙が取り出されることなく次の印刷ジョブ#2の印刷の開始を確認する(ステップ22)。このイベントは、開始時刻を記録するイベントでも終了時刻を記録するイベントでもない。このため、プロセッサ31は、データリスト200に変更を加えない。
【0032】
この後、プロセッサ31は、印刷ジョブ#2の印刷の完了後、排紙の取り出しを確認する(ステップ23)。排紙の取り出しは、終了時刻を記録するイベントであるが、最終行には終了時刻の記録がない。そこで、プロセッサ31は、データリスト200の最終行の終了時刻の欄に9:30を記録する。
次に、プロセッサ31は、印刷ジョブ#3の印刷の開始を確認する(ステップ24)。この場合、データリスト200の最終行には終了時刻が記録されている。このため、プロセッサ31は、データリスト200の最終行の下に1行を追加し、新たな開始時刻とストックを記録する。この例の場合、開始時刻には9:50が記録され、ストックにはストックAが記録される。
【0033】
この後、プロセッサ31は、印刷ジョブ#3の印刷の完了後、排紙の取り出しを確認する(ステップ25)。排紙の取り出しは、終了時刻を記録するイベントである。この例の場合、最終行に終了時刻の記録がないので、プロセッサ31は、最終行の終了時刻の欄に10:30を記録する。
続いて、プロセッサ31は、印刷ジョブ#4の印刷の開始を確認する(ステップ26)。この場合、データリスト200の最終行には終了時刻が記録されている。このため、プロセッサ31は、データリスト200の最終行の下に1行を追加し、新たな開始時刻とストックを記録する。この例の場合、開始時刻には10:55が記録され、ストックにはストックAが記録される。
【0034】
この後、プロセッサ31は、印刷ジョブ#4の印刷の完了後、排紙の取り出しを確認する(ステップ27)。排紙の取り出しは、終了時刻を記録するイベントである。この例の場合、最終行に終了時刻の記録がないので、プロセッサ31は、最終行の終了時刻の欄に11:40を記録する。
続いて、プロセッサ31は、印刷ジョブ#5の印刷の開始を確認する(ステップ28)。この場合、データリスト200の最終行には終了時刻が記録されている。このため、プロセッサ31は、データリスト200の最終行の下に1行を追加し、新たな開始時刻とストックを記録する。この例の場合、開始時刻には12:00が記録され、ストックにはストックBが記録される。印刷ジョブ#5が印刷に使用する用紙の属性は、ストックAと異なるためである。
【0035】
プロセッサ31は、印刷ジョブ#5の印刷の完了後、排紙が取り出されることなく次の印刷ジョブ#6の印刷の開始を確認する(ステップ29)。この場合、印刷ジョブ#2の場合と同じく、データリスト200に変更はない。
やがて、プロセッサ31は、印刷ジョブ#6の印刷の完了後、排紙の取り出しを確認する(ステップ30)。排紙の取り出しは、終了時刻を記録するイベントである。この例の場合、最終行に終了時刻の記録がないので、プロセッサ31は、最終行の終了時刻の欄に12:50を記録する。
以上により、印刷ジョブの実行の履歴がデータリスト200に記録される。図2に示す管理画面100Aは、ステップ30に対応するデータリスト200を参照して表示される。
【0036】
<タイムラインの他の表示例>
図10は、実施の形態1で使用する管理サーバ30が生成して表示するタイムラインの他の表示例を示す図である。図10には、図2との対応部分に対応する符号を付して示している。
図10に示す管理画面100Eの場合、現在時刻を示す太線101より右側に、すなわち未来の時間帯に印刷ジョブ#11~#15が表示されている。すなわち、管理画面100Eは、印刷ジョブ#11~#15のスケジュールを表している。なお、管理画面100Eが表示するスケジュールの時間帯は14:00~19:00の間である。
【0037】
管理画面100Eは、管理サーバ30(図1参照)に対する印刷ジョブの投入順を、印刷の実行順として印刷をスケジュールする。
図10の場合、印刷ジョブ#11と印刷ジョブ#12は、同じ属性を有するロール紙を指定しているのでストックAに対応付けられている。また、印刷ジョブ#13で指定された用紙の属性も印刷ジョブ#11及び#12で指定された属性と同じである。このため、印刷ジョブ#13にもストックAが対応付けられてスケジュールが記録されている。なお、印刷ジョブ#14と印刷ジョブ#15で指定された用紙の属性は同じであるが、ストックAで特定される属性とは異なる。このため、印刷ジョブ#14と印刷ジョブ#15には、ストックBに対応付けてスケジュールが記録されている。
【0038】
なお、図10の場合、印刷ジョブの開始時刻と終了時刻はいずれも予定の時刻である。
図10に示す管理画面100Eの表示も、連続的に実行される印刷ジョブは、同じ印刷回として表示される。例えばストックAの印刷ジョブ#11と印刷ジョブ#12の関係、ストックBの印刷ジョブ#14と印刷ジョブ#15の関係である。
このため、ユーザは、同じストックに対応する複数の印刷回の間に設けられている空白の期間や異なるストック間に設けられている空白の期間に着目することによりロール紙の交換のタイミングの把握が容易になる。また、印刷ジョブだけが表示される場合とは異なり、ロール紙の交換タイミングや回数の把握が容易になるので、それらを考慮したスケジュールの再考も容易になる。
【0039】
<印刷ジョブのスケジュールの記録>
以下では、印刷ジョブのスケジュールを記録する処理の具体例を説明する。
図11は、ロール紙単位で印刷のスケジュールを決定する処理の一例を説明するフローチャートである。なお、図11における記号のSはステップを意味する。
図11に示すフローチャートは、以下の事項を前提とする。
ロール紙のスケジュールリストと印刷ジョブのスケジュールリストが用意されており、それらにスケジュール情報が追加される。
【0040】
ロール紙のスケジュールリストには、印刷回毎に開始予定時刻と、終了予定時刻と、ストックの情報が記録される。
印刷ジョブのスケジュールリストには、印刷ジョブ毎に開始予定時刻と、終了予定時刻と、ジョブ名が記録される。
新品のロール紙には、既知の用紙長が与えられている。
使用の途中で取り外されたロール紙の残量の管理が可能である。例えば画像形成装置10(図1参照)から取り外す際に、ロール紙の重さ等から推定された用紙の残量の値が作業者によって付箋紙等にメモされ、各ロール紙に貼り付けられている。
ロール紙の交換に要する時間の目安となる定数が設定されている。本実施の形態の場合、30分である。
【0041】
まず、プロセッサ31(図1参照)は、新たな印刷ジョブの投入を受け付けると(ステップ31)、新たな印刷ジョブの処理に要する時間、消費する用紙長を算出する(ステップ32)。
次に、プロセッサ31は、1つ前の印刷ジョブの用紙の属性と新たな印刷ジョブの用紙の属性が同じか否かを判定する(ステップ33)。
1つ前の印刷ジョブの用紙の属性と新たな印刷ジョブの用紙の属性が同じ場合、プロセッサ31は、ステップ33で肯定結果を得る。この場合、プロセッサ31は、供給ロール12A(図1参照)の残量が新たな印刷ジョブの用紙長より長いか否かを判定する(ステップ34)。
【0042】
供給ロール12Aの残量が新たな印刷ジョブの用紙長より長い場合、プロセッサ31は、ステップ34で肯定結果を得る。ステップ33及びステップ34の両方で肯定結果が得られた場合、プロセッサ31は、印刷ジョブのスケジュールリストに行を追加して開始予定時刻を記録する(ステップ35)。
この場合は、1つ前の印刷ジョブに続いて新たな印刷ジョブの実行がスケジュールされる場合であるので、新たな印刷ジョブに対応する開始予定時刻には、1つ前の印刷ジョブの終了予定時刻が記録される。
【0043】
一方、ステップ33において、1つ前の印刷ジョブの用紙の属性と新たな印刷ジョブの用紙の属性が異なっている場合、プロセッサ31は、ステップ33で否定結果を得る。この場合、プロセッサ31は、ロール紙のスケジュールリストの最終行に終了予定時刻を記録するとともに、ロール紙のスケジュールリストに1行を追加し、開始予定時刻と使用するストックを記録する(ステップ36)。
この後、プロセッサ31は、印刷ジョブのスケジュールリストに行を追加して開始予定時刻を記録し(ステップ37)、続いて、供給ロールの残量を初期化する(ステップ38)。
【0044】
この場合、開始予定時刻には、1つ前の印刷ジョブの終了予定時刻にロール紙の交換に要する時間の目安となる定数を加えた時刻が記録される。また、供給ロールの残量には、新たな印刷ジョブで指定する用紙の属性を有するロール紙の用紙長を記録する。ここで、新品のロール紙が取り付けられる場合には、新品のロール紙の用紙長が読み出されて設定される。
なお、使用中に取り外されたロール紙が取り付けられる場合には、付箋紙等にメモされている用紙長さが作業者によって設定される。
因みに、ステップ34において、供給ロール12Aの残量が新たな印刷ジョブの用紙長より短い場合、プロセッサ31は、ステップ34で否定結果を得、ステップ36に移行し、前述した処理を実行する。
【0045】
ステップ35の後、又は、ステップ38の後、プロセッサ31は、新たな印刷ジョブのスケジュールリストに終了予定時刻を記録する(ステップ39)。ここでの終了予定時刻は、新たな印刷ジョブの開始予定時刻に、同印刷ジョブの処理に要する時間を加算した時間が用いられる。
この後、プロセッサ31は、供給ロール12Aの残量を更新する(ステップ40)。ここでの残量は、供給ロール12Aの残量の最新値から新たな印刷ジョブの印刷で消費される用紙長を減算した値が用いられる。
【0046】
<データリストの更新の具体例>
以下では、図12図14を使用して、スケジュールリストの更新の具体例を説明する。
図12は、タイムラインに反映されるイベントの内容を説明する図である。図12には、図2との対応部分に対応する符号を付して示している。
図12の場合も、説明の便宜上、ストックA及びBに対応する印刷回に対応するロール紙に名前を付けている。ストックAの1つ目の印刷回に対応する印刷済みの用紙には「ロール紙a」、2つ目の印刷回に対応する印刷済みの用紙部分には「ロール紙b」、ストックBの1つ目の印刷回に対応する印刷済みの用紙部分には「ロール紙c」との名前を付けている。
【0047】
管理画面100Fは、図2の管理画面100Aに対応している。
管理画面100Fの表示は、以下の事実を前提としている。
用紙の属性が異なるストックAとストックBが存在する。
14:00に、印刷ジョブ#11~#15が順番に管理サーバ30(図1参照)に投入された。
印刷ジョブ#11~#13は、同じ属性を有する用紙、すなわちストックAを使用する。ただし、印刷ジョブ#11と印刷ジョブ#12の印刷が終わった後のロール紙の残量は、印刷ジョブ#13の印刷に不足する。このため、印刷ジョブ#13の印刷前には、新しいロール紙bが画像形成装置10(図1参照)に取り付けられる必要がある。
印刷ジョブ#14及び#15の印刷には同じ属性を有する用紙、すなわちストックBを使用する。ストックBは、ストックAと異なる。このため、印刷ジョブ#13の印刷が終了すると、供給ロール12Aとして別の種類のロール紙cが画像形成装置10に取り付けられると共に、新しいストック(すなわち新ストック)が設定される。
【0048】
図13は、印刷ジョブの受け付けに伴うスケジュールリスト300及び400の更新の関係を説明する図である。
図14は、印刷ジョブの受け付けに伴うスケジュールリスト300及び400の更新の関係の続きを説明する図である。
まず、プロセッサ31(図1参照)は、印刷ジョブ#11を受け付ける(ステップ41)。この例の場合、印刷ジョブ#11の前に他の印刷ジョブは存在しないので、プロセッサ31は、ステップ33(図11参照)で否定結果を得る。
この場合、プロセッサ31は、ロール紙のスケジュールリスト300に行を追加し、開始予定時刻とストック名を保存する。図13の場合、開始予定時刻には14:30が記録され、ストック名にはストックAが記録される。
【0049】
また、プロセッサ31は、印刷ジョブのスケジュールリスト400に行を追加し、開始予定時刻と、終了予定時刻と、ジョブ名を記録する。図13の場合、開始予定時刻には14:30が記録され、終了予定時刻には15:05が記録され、ジョブ名には印刷ジョブ#11が記録される。
なお、プロセッサ31は、印刷ジョブ#11の実行後の供給ロール12Aの残量を更新する。
【0050】
次に、プロセッサ31は、印刷ジョブ#12を受け付ける(ステップ42)。この例の場合、印刷ジョブ#12の前に印刷ジョブ#11が存在する。印刷ジョブ#12で指定する用紙の属性は、印刷ジョブ#11で指定する用紙の属性と同じである。また、印刷ジョブ#11の終了時点における供給ロール12Aの残量は印刷ジョブ#12の用紙長よりも長い。この場合、ロール紙の交換は不要である。従って、ロール紙のスケジュールリスト300に変更はない。
同時に、プロセッサ31は、印刷ジョブのスケジュールリスト400に行を追加し、開始予定時刻と、終了予定時刻と、ジョブ名を記録する。図13の場合、開始予定時刻には15:05が記録され、終了予定時刻には16:00が記録され、ジョブ名には印刷ジョブ#12が記録される。
なお、プロセッサ31は、印刷ジョブ#12の実行後の供給ロール12Aの残量を更新する。
【0051】
続いて、プロセッサ31は、印刷ジョブ#13を受け付ける(ステップ43)。この例の場合、印刷ジョブ#13の前に印刷ジョブ#12が存在する。印刷ジョブ#13で指定する用紙の属性は、印刷ジョブ#12で指定する用紙の属性と同じであるが、印刷ジョブ#12の終了時点における供給ロール12Aの残量は印刷ジョブ#13の用紙長よりも短い。このため、ロール紙の交換が必要になる。この場合は、ステップ34(図11参照)で否定結果が得られる場合に対応する。
【0052】
このため、ロール紙のスケジュールリスト300の1行目には、先の印刷回の終了予定時刻が記録される。ここでの終了予定時刻には、印刷ジョブ#12の終了予定時刻と同じ16:00が記録される。
また、プロセッサ31は、ロール紙のスケジュールリスト300に行を1つ追加し、開始予定時刻とストック名を記録する。図13の場合、新たに追加された行には、開始予定時刻として16:30が記録される。開始予定時刻は、ロール紙の交換に要する時間である30分を直前の終了予定時刻に加えた時刻として計算される。なお、ストック名としてストックAが記録される。
【0053】
同時に、プロセッサ31は、印刷ジョブのスケジュールリスト400を更新する。すなわち、プロセッサ31は、印刷ジョブのスケジュールリスト400に行を追加し、開始予定時刻と、終了予定時刻と、ジョブ名を記録する。図13の場合、開始予定時刻には16:30が記録され、終了予定時刻には17:30が記録され、ジョブ名には印刷ジョブ#13が記録される。
なお、プロセッサ31は、印刷ジョブ#13の実行後の供給ロール12Aの残量を更新する。
【0054】
続いて、プロセッサ31は、印刷ジョブ#14を受け付ける(ステップ44)。この例の場合、印刷ジョブ#14の前に印刷ジョブ#13が存在する。
印刷ジョブ#14で指定する用紙の属性は、印刷ジョブ#13で指定する用紙の属性と異なる。このため、ロール紙の交換が必要になる。この場合は、ステップ33(図11参照)で否定結果が得られる場合に対応する。
【0055】
このため、ロール紙のスケジュールリスト300の2行目には先の印刷回の終了予定時刻が記録される。ここでの終了予定時刻には、印刷ジョブ#13の終了予定時刻と同じ17:30が記録される。
また、プロセッサ31は、ロール紙のスケジュールリスト300に行を1つ追加し、開始予定時刻とストック名を記録する。図14の場合、新たに追加された行には、開始予定時刻として18:00が記録される。開始予定時刻は、ロール紙の交換に要する時間である30分を直前の終了予定時刻に加えた時刻として計算される。なお、ストック名としてストックBが記録される。
【0056】
同時に、プロセッサ31は、印刷ジョブのスケジュールリスト400を更新する。すなわち、プロセッサ31は、印刷ジョブのスケジュールリスト400に行を追加し、開始予定時刻と、終了予定時刻と、ジョブ名を記録する。図14の場合、開始予定時刻には18:00が記録され、終了予定時刻には18:20が記録され、ジョブ名には印刷ジョブ#14が記録される。
なお、プロセッサ31は、印刷ジョブ#14の実行後の供給ロール12Aの残量を更新する。
【0057】
更に、プロセッサ31は、印刷ジョブ#15を受け付ける(ステップ45)。この例の場合、印刷ジョブ#15の前に印刷ジョブ#14が存在する。
印刷ジョブ#15で指定する用紙の属性は、印刷ジョブ#14で指定する用紙の属性と同じである。
また、印刷ジョブ#14の終了時点における供給ロール12Aの残量は印刷ジョブ#15の用紙長よりも長い。この場合、ロール紙の交換は不要である。従って、ロール紙のスケジュールリスト300に変更はない。
【0058】
同時に、プロセッサ31は、印刷ジョブのスケジュールリスト400を更新する。すなわち、プロセッサ31は、印刷ジョブのスケジュールリスト400に行を追加し、開始予定時刻と、終了予定時刻と、ジョブ名を記録する。図14の場合、開始予定時刻には18:20が記録され、終了予定時刻には19:00が記録され、ジョブ名には印刷ジョブ#15が記録される。
なお、プロセッサ31は、印刷ジョブ#15の実行後の供給ロール12Aの残量を更新する。
【0059】
<ロール紙単位のスケジュールの変更例>
以下では、ロール紙単位のスケジュールを表示する管理画面100F(図12参照)を確認した作業者によるスケジュールの編集作業について説明する。
図15は、ロール紙単位のタイムライン表示により実現が可能なスケジュールの変更例を説明する図である。(A)は変更前のスケジュールを示す管理画面100Gの例を示し、(B)は変更後のスケジュールを示す管理画面100Hの例を示す。
図15の場合も、14:00に5つの印刷ジョブ#21~#25が管理サーバ30(図1参照)に投入された場合を想定している。また、印刷ジョブ#21~#23は同じ属性を使用するためストックAに対応付けられるのに対し、印刷ジョブ#24及び#25はストックBに対応付けられている。
【0060】
スケジュールを変更する前の管理画面100Gは、投入順に印刷ジョブ#21、#22、#23がスケジュールされている。図15の場合、印刷ジョブ#21の印刷が終了した時点における供給ロール12A(図1参照)の残量は、印刷ジョブ#22が印刷に使用する用紙長より短い。このため、印刷ジョブ#21が終了した時点でロール紙の交換が必要になる。同様に、印刷ジョブ#22の印刷が終了した時点における供給ロール12Aの残量は、印刷ジョブ#23が印刷に使用する用紙長より短い。このため、印刷ジョブ#22が終了した時点でロール紙の交換が必要になる。すなわち、管理画面100Gに示されているスケジュールの場合には、ストックAについて計3回の給紙の作業が必要になる。なお、1回目は、印刷ジョブ#21を印刷するための給紙の作業である。
しかし、管理画面100Gを見ると、印刷ジョブ#23が印刷に使用する用紙長は短いことが分かる。このため、印刷ジョブ#23を印刷ジョブ#21と同じ印刷回に配置すれば、給紙のための作業の回数が1回分減らせることが分かる。
【0061】
スケジュールを変更した後の管理画面100Hは、印刷ジョブ#23を印刷ジョブ#21と一緒に印刷し、その後に、印刷ジョブ#22を印刷するように変更した例を表している。管理画面100Hの場合、給紙のための作業の回数が2回である。本実施の形態の場合、給紙の作業には1回当たり30分を要するので、スケジュールの変更により印刷ジョブ#25の終了予定時刻が19:00から18:30に短縮されている。
また、連帳紙Pの印刷では、印刷にブレが生じないように連帳紙Pを搬送する速度が安定してから印刷を開始する必要があるが、速度が安定になるまでに搬送された連帳紙Pは印刷に用いられることなく廃棄される。すなわち、無駄紙となる。このため、ロール紙を交換する回数が増えると、印刷開始時に無駄紙も増えてしまうが、この例のように、印刷ジョブ#21と印刷ジョブ#23が連続して印刷されるようにスケジュールを変更すれば、無駄紙の量の削減も実現される。
【0062】
<ロール紙の交換タイミングへの表示の移動>
ここでは、図10に示す管理画面100Eにおいて、ロール紙の交換タイミング単位で切り替えるための移動ボタン111が操作された場合について説明する。
図16は、管理画面100Eにおいて次の交換タイミングへの移動が指示された場合の表示の変化を説明する図である。(A)は次の交換タイミングへの移動を指示する移動ボタン111Bが操作される前の表示を説明する図であり、(B)は次の交換タイミングへの移動を指示する移動ボタン111Bが操作された後の表示を説明する図である。
【0063】
(A)の管理画面100Eでは、管理画面100Eの開始時刻が13:00であったが、移動ボタン111Bの操作により、(B)の管理画面100Eでは、管理画面100Eの開始時刻が16:30に変更されている。
このように、本実施の形態で用いる管理画面100Eの場合には、ロール紙の交換が今後発生する時刻の確認が容易である。なお、もう一度、移動ボタン111Bが操作されると、管理画面100Eの開始時刻は18:00に変更される。
なお、移動ボタン111Aを操作すれば、前回の交換タイミングに表示が切り替わることになる。この機能を用いれば、印刷済みのロール紙の検索に用いることも可能である。
【0064】
<他の実施の形態>
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の技術的範囲は前述した実施の形態に記載の範囲に限定されない。前述した実施の形態に、種々の変更又は改良を加えたものも、本発明の技術的範囲に含まれることは、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0065】
前述の実施の形態では、画像形成装置10(図1参照)とは別に用意された管理サーバ30(図1参照)を使用して印刷ジョブの実行の履歴とスケジュールをタイムライン表示しているが、同機能を画像形成装置10が単独で実行してもよいし、管理サーバ30と画像形成装置10が協働で同機能を実行してもよい。
また、前述の実施の形態においては、管理サーバ30が画像形成装置10とネットワークを通じて接続されていると説明したが、ここでのネットワークはLAN(Local Area Network)に限らずインターネットでもよいし、専用線や信号線でもよい。
【0066】
前述の実施の形態においては、各ストックが印刷に使用された時間帯に対応する帯状の図形を表示する管理画面100B(図3参照)と、各ストックが印刷に使用された時間帯等に対応する帯状の図形と各印刷ジョブが実行された時間帯等に対応する帯状の図形の両方を表示する管理画面100A(図2参照)及び100C(図4参照)を例示しているが、印刷ジョブが実行された時間帯等に対応する帯状の図形が表示される画面と、管理画面100Bのいずれか一方だけを選択的に切り替えて表示してもよい。
【0067】
なお、前述した各実施の形態におけるプロセッサ31は、広義的な意味でのプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU(=Central Processing Unit)等)の他、専用的なプロセッサ(例えばGPU(=Graphical Processing Unit)、ASIC(=Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(=Field Programmable Gate Array)、プログラム論理デバイス等)を含む。
また、前述した各実施の形態におけるプロセッサ31の動作は、1つのプロセッサが単独で実行してもよいが、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して実行してもよい。また、プロセッサにおける各動作の実行の順序は、前述した各実施の形態に記載した順序のみに限定されるものでなく、個別に変更してもよい。
【符号の説明】
【0068】
1…画像形成システム、10…画像形成装置、30…管理サーバ、31…プロセッサ、32…記憶装置、33…操作受付装置、34…表示装置、100A、100B、100C、100D、100E、100F、100G、100H…管理画面、110…切り替えボタン、111、111A、111B…移動ボタン、120…カーソル、200…データリスト、300、400…スケジュールリスト
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16