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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-02
(45)【発行日】2023-10-11
(54)【発明の名称】情報処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 30/10 20200101AFI20231003BHJP
   G06F 30/12 20200101ALI20231003BHJP
   G06Q 50/04 20120101ALI20231003BHJP
【FI】
G06F30/10
G06F30/12
G06Q50/04
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2019190067
(22)【出願日】2019-10-17
(65)【公開番号】P2021064325
(43)【公開日】2021-04-22
【審査請求日】2022-09-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002583
【氏名又は名称】弁理士法人平田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 朋之
(72)【発明者】
【氏名】向井 博和
(72)【発明者】
【氏名】安藤 正登
(72)【発明者】
【氏名】笠間 稔
【審査官】堀井 啓明
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-036105(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0050131(US,A1)
【文献】特開2019-036104(JP,A)
【文献】特開2018-180861(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0094007(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 30/00-30/398
G06F 3/04842
G06Q 50/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の事象間の因果関係を原因又は要因側の上流から結果側の下流に向かって表した連関図を表示するとともに、前記複数の事象のそれぞれは、複数の属性が設定され、前記複数の事象のうち折畳みの起点として前記複数の属性から選択された前記属性を有する複数の起点となる事象に対して折畳みが指示された場合、対応する前記複数の起点となる事象からそれぞれ下流の事象を折り畳んで前記連関図を表示し、折り畳まれた状態の前記連関図に対して展開が指示された場合、折り畳む前の状態に前記連関図を展開して表示する表示制御手段を備えた情報処理装置。
【請求項2】
前記表示制御手段は、前記起点となる事象に対応する第1の識別情報を表示し、前記第1の識別情報に対して折畳み又は展開の指示を受け付ける、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第1の識別情報は、前記連関図が折畳み状態か展開状態かを表示する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記表示制御手段は、全ての折畳みを示す操作がされた場合、前記複数の起点となる事象の全てを起点として折り畳んで前記連関図を表示し、折り畳まれた前記連関図に対して全ての展開を示す操作された場合、折り畳む前の状態に前記連関図を展開する、
請求項1から3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
現在表示している前記連関図の折畳み状態を規定した状態情報を識別する第2の識別情報に対応付けて記憶部に登録する登録手段をさらに備えた、
請求項1からのいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記表示制御手段は、前記第2の識別情報を表示し、前記第2の識別情報が選択された場合、前記記憶部から対応する前記状態情報を読み出し、前記折畳み状態を再現して表示する、
請求項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
コンピュータを、
複数の事象間の因果関係を原因又は要因側の上流から結果側の下流に向かって表した連関図を表示するとともに、前記複数の事象のそれぞれは、複数の属性が設定され、前記複数の事象のうち折畳みの起点として前記複数の属性から選択された前記属性を有する複数の起点となる事象に対して折畳みが指示された場合、対応する前記複数の起点となる事象からそれぞれ下流の事象を折り畳んで前記連関図を表示し、折り畳まれた状態の前記連関図に対して展開が指示された場合、折り畳む前の状態に前記連関図を展開して表示する表示制御手段として実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、品質機能展開に係る諸表の作成を容易とする情報処理装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)
【0003】
特許文献1に記載された情報処理装置は、品質機能展開処理においては、依存関係を有する機能項目の間を依存関係に応じて接続して、複数の機能項目を系統立てた系統図上で、何れかのプロセスに属する機能項目について、機能項目が属するプロセスを特定する属性情報を付与した連関図を作成し、連関図が入力されると、この連関図から各機能項目、機能項目の属性情報、及び機能項目の依存情報を抽出して、原情報として格納し、展開表又は多元表の軸が設定されることで、原情報を用いて、設定された軸に対応する展開表又は多元表を作成して、出力する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2016-81185号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
複数の事象間の論理的な関係を表現した連関図の作成において、事象の数が増えてくると注目している事象を見つけるのが難しくなる。
【0006】
本発明の課題は、複数の事象間の論理的な関係を表した連関図を必要に応じて複数の折畳みの起点より下流を一括して折り畳めることができる情報処理装置及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
[1]複数の事象間の因果関係を原因又は要因側の上流から結果側の下流に向かって表した連関図を表示するとともに、前記複数の事象のそれぞれは、複数の属性が設定され、前記複数の事象のうち折畳みの起点として前記複数の属性から選択された前記属性を有する複数の起点となる事象に対して折畳みが指示された場合、対応する前記複数の起点となる事象からそれぞれ下流の事象を折り畳んで前記連関図を表示し、折り畳まれた状態の前記連関図に対して展開が指示された場合、折り畳む前の状態に前記連関図を展開して表示する表示制御手段を備えた情報処理装置。
[2]前記表示制御手段は、前記起点となる事象に対応する第1の識別情報を表示し、前記第1の識別情報に対して折畳み又は展開の指示を受け付ける、前記[1]に記載の情報処理装置。
[3]前記第1の識別情報は、前記連関図が折畳み状態か展開状態かを表示する、前記[2]に記載の情報処理装置。
[4]前記表示制御手段は、全ての折畳みを示す操作がされた場合、前記複数の起点となる事象の全てを起点として折り畳んで前記連関図を表示し、折り畳まれた前記連関図に対して全ての展開を示す操作された場合、折り畳む前の状態に前記連関図を展開する、前記[1]から[3]のいずれか1つに記載の情報処理装置。
]現在表示している前記連関図の折畳み状態を規定した状態情報を識別する第2の識別情報に対応付けて記憶部に登録する登録手段をさらに備えた、前記[1]から[]のいずれか1つに記載の情報処理装置。
]前記表示制御手段は、前記第2の識別情報を表示し、前記第2の識別情報が選択された場合、前記記憶部から対応する前記状態情報を読み出し、前記折畳み状態を再現して表示する、前記[]に記載の情報処理装置。
]コンピュータを、複数の事象間の因果関係を原因又は要因側の上流から結果側の下流に向かって表した連関図を表示するとともに、前記複数の事象のそれぞれは、複数の属性が設定され、前記複数の事象のうち折畳みの起点として前記複数の属性から選択された前記属性を有する複数の起点となる事象に対して折畳みが指示された場合、対応する前記複数の起点となる事象からそれぞれ下流の事象を折り畳んで前記連関図を表示し、折り畳まれた状態の前記連関図に対して展開が指示された場合、折り畳む前の状態に前記連関図を展開して表示する表示制御手段として実行させるためのプログラム。
【発明の効果】
【0008】
請求項1、2及びに係る発明によれば、複数の事象間の因果関係を表した連関図を、事象に付与された属性情報を指定するだけで、属性情報が共通する事象について、それぞれの事象の起点より下流を一括して折り畳めることができる。
請求項3に係る発明によれば、連関図が折畳み状態か展開状態かが視覚的に分かる。
請求項4に係る発明によれば、複数の折畳みの起点の全てについて、それらの下流を一括して折り畳むことができ、展開することができる
求項に係る発明によれば、折畳み状態を保存しておき、折畳み状態を再表示す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本発明の実施の形態に係る情報処理装置の概略の構成例を示すブロック図である。
図2図2は、属性テーブルの一例を示す図である。
図3図3は、関連図の一例を示す図である。
図4図4は、連関図表示画面の一例を示す図である。
図5図5は、一部が折り畳まれた状態の連関図表示画面の一例を示す図である。
図6図6は、本発明の第2の実施の形態に係る連関図表示画面の一例を示す図である。
図7図7は、本発明の第3の実施の形態に係る情報処理装置の制御系の一例を示すブロック図である。
図8図8は、折畳み状態登録情報の一例を示す図である。
図9図9は、用紙関係の属性で折り畳まれた状態の連関図表示画面の一例を示す図である。
図10図10は、3階層の属性で折り畳まれた状態の連関図表示画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、各図中、実質的に同一の機能を有する構成要素については、同一の符号を付してその重複した説明を省略する。
【0011】
[実施の形態の要約]
本実施の形態に係る情報処理装置は、複数の事象間の論理的な関係を上流から下流に向かって表した連関図を表示するとともに、複数の事象のうち折畳みの起点として選択された複数の起点となる事象に対して折畳みが指示された場合、対応する複数の起点となる事象からそれぞれ下流の事象を折り畳んで連関図を表示し、折り畳まれた状態の連関図に対して展開が指示された場合、折り畳む前の状態に連関図を展開して表示する表示制御手段を備える。
【0012】
論理的な関係には、因果関係、イコールの関係、対立関係等が含まれる。因果関係は、事象間に原因又は要因と結果、理由と主張、片方の事象に定義された物理量が変化すれば他方の事象に定義された物理量が対応する変化を生じる等が成り立つ関係をいう。連関図とは、複数の事象間の論理的な関係を図に表したものをいう。
【0013】
[実施の形態]
図1は、本発明の実施の形態に係る情報処理装置の概略の構成例を示すブロック図である。この情報処理装置1は、制御部2と、記憶部3と、入力部4と、表示部5と、外部インタフェース(I/F)6とを備える。
【0014】
制御部2は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ、インタフェース等から構成されている。プロセッサは、記憶部3に記憶されたプログラム30を実行することにより、作成手段20、設定手段21、表示制御手段22等として機能する。各手段20~22の詳細については後述する。
【0015】
記憶部3は、ROM(Read Only Memory)、RAM、(Random Access Memory)、ハードディスク等から構成され、プログラム30、連関図情報31、属性テーブル32(図2参照)等の各種の情報を記憶する。
【0016】
連関図情報31は、例えば、イメージデータと、付随データとを有する。イメージデータは、連関図を構成するボックス、コネクタ等のオブジェクトを含む。付随データは、ユーザの入力部4の操作により作成された連関図の生成に付随して装置1側で生成されたデータをいい、例えば、オブジェクトの連関図における位置情報、ボックスを識別するボックスID等を含む。ボックスは、例えば、四角の枠で表され、内側に事象の名称等が入力される。コネクタは、例えば、直線又は曲線によりボックス間を接続する線であり、接続先側の先端に矢印を有する。なお、コネクタは先端に矢印を有していなくてもよい。ボックスは、事象部品の一例である。コネクタは、接続部品の一例である。
【0017】
入力部4は、例えば、キーボード、マウス等で実現される。表示部5は、例えば、液晶ディスプレイ等で実現される。外部I/F6は、NIC(Network Interface Card)等で実現され、ネットワークを介して外部のデータベース等の外部装置との間で情報を送受信する。
【0018】
図2は、属性テーブル32の一例を示す図である。属性テーブル32は、ボックス及びコネクタに対してユーザが付与した情報(以下「属性」という。)が記録されるものであり、「ボックスID」、「ポイントID」、「事象名」、「種別」、「階層番号」等の項目を有する。「ボックスID」には、ボックスを識別するボックスIDが記録される。「ポイントID」には、予め折畳みの起点となる事象(以下「起点事象」ともいう。)の候補からユーザにより指定された折畳みの起点事象を示すポイントID、例えば、Point1が記録される。「事象名」には、事象の名称が記録される。「種別」には、事象の種別として、例えば、品質、機能、物理特性値、設計パラメータ等が記録される。「階層番号」には、左から右に向かって第1層、第2層のように階層番号が記録される。ポイントIDは、第1の識別情報の一例である。事象名、種別及び階層番号は、属性情報の一例である。
【0019】
図3は、基本的な関連図の一例を示す図である。連関図10aは、例えば、複数の事象間を論理的な関係で表したものである。論理的な関係として、本実施の形態では、因果関係を示す。因果関係には、原因又は要因と結果、理由と主張等があるが、本実施の形態では、原因又は要因と結果の因果関係について説明する。
【0020】
連関図10aは、事象名(1)、事象名(2)等の事象名を四角い枠で囲んで表示された事象を示す複数のボックス11a、11b、11c、・・・(これらを総称するときは、以下「ボックス11」という。)と、各ボックス11の間を線で接続するコネクタ12a、12b、12c・・・(これらを総称するときは、以下「コネクタ12」という。)とを有して構成される。
【0021】
ボックス11間をコネクタ12で接続する場合、1つの下流側(以下、接続元ともいう。)のボックス11から1つの上流側(以下、接続先ともいう。)のボックス11に接続される場合、複数の接続元のボックス11から1つの接続先のボックス11に接続される場合や、1つの接続元のボックス11から複数の接続先のボックス11に接続する場合がある。また、1つ下の階層のボックス11から上の階層のボックス11に接続する場合もあれば、2つ以上下の階層のボックス11から上の階層のボックス11に接続する場合もある。
【0022】
図3においては、各ボックス11間の関係性を示すコネクタ12は、全て同じ種類の線で表示されているが、各ボックス11の関係性、すなわち関係の強さに応じて、その線の太さや線の種類を変えてもよい。
【0023】
表示される各ボックス11は、例えば、品質、機能、物理特性値及び設計パラメータというような複数の階層構造を有する。図の左側のボックス11が親事象(例えば、結果)、右側のボックス11が子事象(例えば、原因又は要因)ともいう。
【0024】
下流側に子事象が接続された親事象が折畳みの起点事象の候補となる。図3に示す場合、起点事象の候補はボックス11a、11d、11fであり、それらのボックス11a、11d、11fの近傍、例えば、枠の右下角の近傍には、折畳みを指示する折畳みボタン13が設けられている。折畳みボタン13は、起点事象として選択される前は、例えば白色になっており、起点事象として選択されると、例えば赤色に変化する。折畳みボタン13を操作すると、その下流側のボックス11及びコネクタ12が折り畳まれて表示される。連関図10aの表示状態だけでなく、折畳みボタン13の色でも折畳み箇所を知ることができる。以下、連関図10a及び後述する連関図10bを総称するときは「連関図10」ともいう。
【0025】
次に、制御部2の各手段20~22について説明する。
【0026】
作成手段20は、入力部4を操作して入力された情報から連関図10を作成し、連関図10を連関図情報31として記憶部3に記憶する。
【0027】
設定手段21は、入力部4を操作して入力された情報に基づいて連関図10を構成するボックス11及びコネクタ12に対して属性を設定する。属性は、属性テーブル32に記録される。属性は、事象名、種別、階層番号に限られず、作成日時、更新日時、作成者、因果関係の強度等を含んでもよい。また、設定手段21は、ユーザにより起点事象の候補から起点事象が指定された場合、起点事象にポイントIDを付与して属性テーブル32に登録する。
【0028】
表示制御手段22は、連関図情報31に基づいて連関図10を生成し、連関図10を含む連関図表示画面5aを表示部5に表示する。また、表示制御手段22は、起点事象に対応するポイントIDも連関図表示画面5aに表示する。選択されたポイントIDに対して折畳みが指示された場合、表示制御手段22は、連関図情報31及び属性テーブル32を参照し、選択されたポイントIDに対応するボックス11から下流側のボックス11及びコネクタ12を折り畳んで連関図10を表示する。また、表示制御手段222は、折り畳まれた状態の連関図10に対してポイントIDを選択し、展開が指示された場合、折り畳む前の状態に連関図10を展開する。
【0029】
(情報処理装置の動作)
次に、情報処理装置1の動作の一例を図4図8を参照して説明する。
【0030】
ユーザが入力部4を操作して連関図10の表示を要求すると、表示制御手段22は、連関図情報31に基づいて連関図10を生成し、連関図10を含む連関図表示画面5aを表示部5に表示する。
【0031】
図4は、連関図表示画面5aの一例を示す図である。この連関図表示画面5aは、連関図10bと、折畳みリスト51とを有する。なお、同図及び後述する連関図10bではボックス11の枠内の事象名の表示は省略している。連関図10bの起点事象には、6つのポイントID14が付与されている。折畳みリスト51は、ポイントID(例えば、Point1、Point2、・・・)14と、チェックボックス52とを有する。折畳みの起点事象の候補のボックス11もその近傍には、折畳みボタン13が設けられている。チェックボックス52及び折畳みボタン13は、連関図が折畳み状態か展開状態かを表示する第1の識別情報の一例である。
【0032】
なお、同図では、Point1~Point3まで表示されているが、連関図表示画面5aをスクロール又は拡大表示することにより、他のPoint4~Point6も表示される。
【0033】
ユーザがいずれかのチェックボックス52をチェックしてポイントID14を選択すると、表示制御手段22は、連関図情報31及び属性テーブル32を参照し、連関図10bを、選択したポイントID14に対応するボックス11よりも下流側のボックス11及びコネクタ12を折り畳んだ状態にする。このとき、表示制御手段22は、選択されたポイントID14に対応する折畳みボタン13の色を白色から赤色に変更する。
【0034】
チェックボックス52のチェックを外すと、表示制御手段22は、折り畳まれた状態の連関図10を展開して折畳み前の状態に戻し、折畳みボタン13の色を赤色から白色に戻す。折畳みボタン13は、折畳み状態か展開状態かを色で表示するものであるが、折畳みボタン13を操作して折畳み又は展開を指示してもよい。
【0035】
図5は、Point2の起点事象から下流の事象を折り畳んだ状態を示す。ユーザが折畳みリスト51でチェックボックス52をチェックしてポイントID14のPoint2を選択すると、表示制御手段22は、連関図情報31及び属性テーブル32を参照し、図5に示すように、表示部5に表示されている連関図10bをPoint2のボックス11よりも下流側のボックス11及びコネクタ12を折り畳んだ状態にする。また、表示制御手段22は、Point2に対応する折畳みボタン13aを白色から赤色に変更する。
【0036】
折畳みリスト51のPoint2のチェックボックス52のチェックを外すと、表示制御手段22は、折り畳まれた状態の連関図10bを、図4に示すように展開し、Point2に対応する折畳みボタン13aを赤色から白色に戻す。
【0037】
[第2の実施の形態]
図6は、本発明の第2の実施の形態に係る連関図表示画面の一例を示す図である。同図に示す折畳みリスト51は、図4に示す折畳みリスト51に対して「全て折り畳む」ボタン53と、「全て展開」ボタン54とを付加したものである。なお、図6では、連関図10bにポイントID14を表示していないが、表示してもよい。
【0038】
第1の実施の形態では、折畳みの起点事象を選択する場合に、個々に選択したが、本実施の形態は、複数の起点事象を一括して折畳み及び展開をできるようにしたものである。以下、第1の実施の形態と異なる点を中心に説明する。
【0039】
表示制御手段22は、全ての折畳みを示す操作がされた場合、全ての起点事象を起点として折り畳んで連関図10を表示し、折り畳まれた状態の連関図10に対して全ての展開を示す操作がされた場合、折り畳む前の状態に連関図10を展開する。
【0040】
折り畳まれていない状態の連関図10bに対し、「全て折り畳む」ボタン53が操作されると、図6に示すように、表示制御手段22は、折畳みリスト51の全てのチェックボックス52を選択された状態にする。また、表示制御手段22は、表示部5に表示されている連関図10bを、全てのPoint1~Point6の各ボックス11よりも下流側のボックス11及びコネクタ12を折り畳んだ状態にする。このとき、表示制御手段22は、全てのPoint1~Point6に対応する折畳みボタン13a~13fの色を白色から赤色に変更する。
【0041】
図6に示す連関図表示画面5aに対し、「全て展開」ボタン54が操作されると、表示制御手段22は、表示部5に表示されている連関図10bを、図4に示すように、全てのPoint1~Point6の各ボックス11よりも下流側のボックス11及びコネクタ12を展開した状態にする。このとき、表示制御手段22は、全てのPoint1~Point6に対応する折畳みボタン13a~13fの色を赤色から白色に戻す。
【0042】
[第3の実施の形態]
図7は、本発明の第3の実施の形態に係る情報処理装置の制御系の一例を示すブロック図である。第1の実施の形態では、折畳みの起点事象を選択する場合に、個々に選択したが、本実施の形態は、属性が共通する事象のポイントIDを一括して折畳み及び展開をできるようにし、さらに折畳み状態を登録できるようにしたものである。以下、第1の実施の形態と異なる点を中心に説明する。
【0043】
制御部2は、第1の実施の形態と同様に、CPU、インタフェース等から構成され、CPUは、記憶部3に記憶されたプログラム30を実行することにより、作成手段20、設定手段21、表示制御手段22等として機能し、さらに登録手段23としても機能する。
【0044】
記憶部3は、第1の実施の形態と同様に、プログラム30、連関図情報31、属性テーブル32(図2参照)を記憶し、さらに、折畳み状態登録情報33(図8参照)を記憶する。
【0045】
図8は、折畳み状態登録情報33の一例を示す図である。折畳み状態登録情報33は、「折畳みID」、「登録日時」、「ユーザID」、「折畳みの種類」、「ポイントID」等の項目を有する。「折畳みID」は、折畳み状態情報を識別する折畳みIDを示す。「登録日時」には、登録した日時が登録される。「ユーザID」には、登録を指示したユーザIDが登録される。「折畳みの種類」には、属性、全て、個別のいずれかが登録される。「折畳みの種類」が属性の場合、当該属性を有する事象が起点事象となる。「折畳みの種類」が全ての場合、全てのポイントIDの事象が起点事象となる。「折畳みの種類」が個別の場合、個々に選択されたポイントIDの事象が起点事象となる。折畳みIDは、連関図の折畳み状態を規定した状態情報を識別する第2の識別情報の一例である。
【0046】
表示制御手段22は、属性が選択された場合、連関図10を同じ属性を有する事象を起点事象として折り畳むものである。表示制御手段22は、入力部4を操作して折畳み状態登録情報33の表示要求があった場合、折畳み状態登録情報33を表示部5に表示する。折畳みIDが選択されると、折畳み状態登録情報33の選択された折畳みに対応するポイントID、連関図情報31及び属性テーブル32に基づいて、折り畳んだ状態の連関図10bを表示部5に表示する。
【0047】
登録手段23は、表示部5に表示されている折畳み状態の連関図10bに対して登録の指示がされた場合、折畳みの起点事象を示すポイントIDを折畳みIDに紐付けて折畳み状態登録情報33として記憶部3に登録する。
【0048】
(情報処理装置の動作)
次に、第3の実施の形態に係る情報処理装置1の動作の一例について説明する。
【0049】
ユーザが入力部4を操作して連関図10の表示を要求すると、表示制御手段22は、連関図情報31に基づいて連関図10を生成し、連関図10を含む連関図表示画面5aを表示部5に表示する。
【0050】
図9は、連関図表示画面5aの一例を示す図である。連関図表示画面5aは、連関図10bと、折畳みリスト51と、「折畳み登録」ボタン56とを有する。折畳みリスト51は、共通する属性55をチェックボックス52により選択することで、折畳みの起点事象を設定できるようになっている。同図に示す属性55として、「用紙関係」と、「3階層」が用いられている。なお、図9では、連関図10bにポイントID14を表示していないが、表示してもよい。属性55は、属性情報の一例である。
【0051】
「用紙関係」の属性55が選択されると、図9に示すように、表示制御手段22は、連関図情報31及び属性テーブル32を参照し、属性55として「用紙関係」を有するポイントIDに対応するボックス11よりも下流側のボックス11及びコネクタ12を折り畳んだ連関図10bを表示部5に表示する。このとき、表示制御手段22は、「用紙関係」のポイントIDに対応する折畳みボタン13a~13dの色を白色から赤色に変更する。
【0052】
図9に示す連関図表示画面5aに対し、「折畳み登録」ボタン56が操作されると、登録手段23は、折畳み状態を規定した状態情報、すなわち折畳みID、登録日時、ユーザID、折畳みの種類、ポイントIDを折畳み状態連関図情報33として記憶部3に登録する。
【0053】
図9に示す連関図表示画面5aに対し、「用紙関係」のチェックボックス52のチェックが外されると、表示制御手段22は、折り畳まれた状態の連関図10bを折り畳む前の状態に戻す。このとき、表示制御手段22は、「用紙関係」のポイントIDに対応する折畳みボタン13a~13dの色を赤色から白色に戻す。
【0054】
チェックボックス52により「3階層」の属性55が選択されると、図10に示すように、表示制御手段22は、連関図情報31及び属性テーブル32を参照し、属性55として3階層(図2に示す場合は階層番号が第3層)のポイントIDに対応するボックス11よりも下流側のボックス11及びコネクタ12を折り畳んだ連関図10bを表示部5に表示する。このとき、表示制御手段22は、「3階層」のポイントIDに対応する折畳みボタン13a~13kの色を白色から赤色に変更する。
【0055】
図10に示す連関図表示画面5aで「折畳み登録」ボタン56が操作されると、登録手段23は、折畳み状態を規定した状態情報を折畳み状態連関図情報33として記憶部3に登録する。なお、図10では、連関図10bにポイントID14を表示していないが、表示してもよい。
【0056】
図10に示す連関図表示画面5aに対し、「3階層」のチェックボックス52のチェックが外されると、表示制御手段22は、折り畳まれた状態の連関図10bを折り畳む前の状態に戻す。このとき、表示制御手段22は、3階層のポイントIDに対応する折畳みボタン13a~13kの色を赤色から白色に戻す。
【0057】
(変形例1)
図4図6に示す折畳みリスト51に、図9図10に示す「折畳み登録」ボタン56を付加し、折畳み状態を折畳み状態登録情報33として記憶部3に登録できるようにしてもよい。
【0058】
(変形例2)
図9図10に示す折畳みリスト51に、図6に示す「全て折り畳む」ボタン53や「全て展開」ボタン54を付加し、全てのポイントIDの起点事象から下流の事象を折り畳んだり、展開できるようにしてもよい。
【0059】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の実施の形態は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲内で種々の変形、実施が可能である。例えば、上記各実施の形態は、論理的な関係として因果関係について説明したが、本発明は、イコールの関係や対立関係等の他の関係に適用してもよい。また、上記各実施の形態は、論理的な関係として原因又は要因と結果の因果関係について説明したが、本発明は、理由と主張等の他の因果関係に適用してもよい。
【0060】
制御部2の各手段は、それぞれ一部又は全部を再構成可能回路(FPGA:Field Programmable Gate Array)、特定用途向け集積回路(ASIC:Application Specific Integrated Circuit)等のハードウエア回路によって構成してもよい。
【0061】
また、本発明の要旨を変更しない範囲内で、上記実施の形態の構成要素の一部を省くことや変更することが可能である。また、本発明の要旨を変更しない範囲内で、上記実施の形態のフローにおいて、ステップの追加、削除、変更、入替え等が可能である。また、上記実施の形態で用いたプログラムをCD-ROM等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供することができ、クラウドサーバ等の外部サーバに格納しておき、ネットワークを介して利用することもできる。
【符号の説明】
【0062】
1…情報処理装置、2…制御部、3…記憶部、4…入力部、5…表示部、5a…連関図表示画面、6…外部I/F、10、10a、10b…連関図、11、11a~11j…ボックス、12、12a~12i…コネクタ、13、13a~13f…折畳みボタン、14…ポイントID、20…作成手段、21…設定手段、22…表示制御手段、23…登録手段、30…プログラム、31…連関図情報、32…属性テーブル、33…折畳み状態登録情報、51…折畳みリスト、52…チェックボックス、53…「全て折り畳む」ボタン、54…「全て展開」ボタン、55…属性、56…「折畳み登録」ボタン
図1
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図10