(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-02
(45)【発行日】2023-10-11
(54)【発明の名称】ヘッドアップディスプレイ装置
(51)【国際特許分類】
G02B 27/01 20060101AFI20231003BHJP
B60K 35/00 20060101ALI20231003BHJP
【FI】
G02B27/01
B60K35/00 A
(21)【出願番号】P 2020548419
(86)(22)【出願日】2019-09-12
(86)【国際出願番号】 JP2019035835
(87)【国際公開番号】W WO2020059618
(87)【国際公開日】2020-03-26
【審査請求日】2022-07-15
(31)【優先権主張番号】P 2018174357
(32)【優先日】2018-09-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000231512
【氏名又は名称】日本精機株式会社
(72)【発明者】
【氏名】川合 健
【審査官】後藤 昌夫
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-105939(JP,A)
【文献】特開2018-066837(JP,A)
【文献】特開2000-233665(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 27/01
B60K 35/00
H04N 5/74
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
視認者から見て奥行方向の異なる距離に2以上の画像を表示するヘッドアップディスプレイ装置であって、
投影光(100)を出射するプロジェクタ(20)と、
前記投影光(100)の光軸(AX)に対して第1の傾き角(θ1:0<θ1<90[degree])となるように配置され、前記投影光(100)のうち第1投影光(101)を受光し、第1画像(M1)を表示する第1スクリーン(13)と、
少なくとも一部が前記プロジェクタ(20)から前記光軸(AX)に沿って前記第1スクリーン(13)よりも離れて配置され、前記投影光(100)の光軸(AX)に対して前記第1の傾き角(θ1)とは異なる第2の傾き角(θ2:0<θ2<90[degree])となるように配置され、前記投影光(100)のうち第2投影光(102)を受光し、第2画像(M2)を表示する第2スクリーン(14)と、
少なくとも前記第1投影光(101)及び前記第2投影光(102)のいずれか一方の結像距離を調整する結像距離調整部(15)と、
前記第1画像(M1)と前記第2画像(M2)との表示光(200)を被投影部材に向けるリレー光学系(30,40)と、を備え、
前記プロジェクタ(20)は、前記投影光(100)の光軸(AX)に対して第3の傾き角(θ3:0<θ3<90[degree])となるように前記投影光(100)の元の結像面(16)を生成可能であり、
前記元の結像面(16)を前記プロジェクタ(20)から前記光軸(AX)に沿って前記第1スクリーン(13)よりも遠い位置に、前記第3の傾き角(θ3)が前記第1の傾き角(θ1)より小さくなるように配置する、又は
前記元の結像面(16)を前記プロジェクタ(20)から前記光軸(AX)に沿って前記第2スクリーン(14)よりも近い位置に、前記第3の傾き角(θ3)が前記第2の傾き角(θ2)より大きくなるように配置する、
ヘッドアップディスプレイ装置。
【請求項2】
前記プロジェクタ(20)は、
前記元の結像面(16)を前記プロジェクタ(20)から前記光軸(AX)に沿って前記第2スクリーン(14)よりも遠い位置に、前記第3の傾き角(θ3)が前記第2の傾き角(θ2)より小さくなるように配置する、又は
前記元の結像面(16)を前記プロジェクタ(20)から前記光軸(AX)に沿って前記第1スクリーン(13)よりも近い位置に、前記第3の傾き角(θ3)が前記第1の傾き角(θ1)より大きくなるように配置する、
請求項1に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
【請求項3】
前記
第1の傾き角(θ1)は、前記
第2の傾き角(θ2)より大きい、
請求項1又は2に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
【請求項4】
前記結像距離調整部(15)は、前記第1投影光(101)の光路上と、前記第2投影光(102)の光路上と、に配置され、前記第1投影光(101)及び前記第2投影光(102)の結像距離を調整する、
請求項1又は2に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
【請求項5】
前記結像距離調整部(15)は、前記第1投影光(101)の光路上と、前記第2投影光(102)の光路上と、にそれぞれ配置されるレンズ(15a,15b)を含む、
請求項3に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
【請求項6】
前記レンズ(15a,15b)は、一体に形成される、
請求項5に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
【請求項7】
前記結像距離調整部(15)は、前記第1投影光(101)の光路上と、前記第2投影光(102)の光路上と、にそれぞれ配置されるミラー(15c,15d)を含む、
請求項3に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
【請求項8】
前記ミラー(15c,15d)は、一体に形成される、
請求項7に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、仮想的な複数の面にそれぞれ画像を表示可能なヘッドアップディスプレイに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のヘッドアップディスプレイは、例えば、特許文献1に開示されるものがある。このようなヘッドアップディスプレイは、1つのプロジェクタから出射される投影光を、プロジェクタからの距離が異なる第1スクリーンと第2スクリーンとのそれぞれに投影し、この第1スクリーンと第2スクリーンとに表示されたそれぞれの画像を視認者前方の透過反射部に映す。これにより、視認者からの距離が異なる位置に、第1スクリーンに表示された画像に基づく虚像と、第2スクリーンに表示された画像に基づく虚像と、を視認させるものである。
【0003】
特許文献2には、1つのプロジェクタから出射される投影光を、結像位置調整ミラーにより部分的に結像距離を調整し、プロジェクタの光軸に対して斜めに配置されたスクリーンに画像を結像させるヘッドアップディスプレイ装置が記載されている。また、第1スクリーンと、第2スクリーンとがプロジェクタの光軸に対して異なる角度で配置され、これにより、視認者から見て第1スクリーンに表示された画像の虚像と、第2スクリーンに表示された画像の虚像とが、異なる角度に配置されて視認者に視認される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2015-011211号公報
【文献】特開2016-045252号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、結像位置調整ミラー(結像位置調整部)が、光軸に対して異なる角度で配置された2以上のスクリーンに、投影光をそれぞれピントずれがない良好な状態で結像させることは困難であり、視認者に視認される画像にボケが生じたり、歪みが大きくなったり、又は結像位置調整部の光学設計が困難になってしまうおそれがあった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書に開示される特定の実施形態の要約を以下に示す。これらの態様が、これらの特定の実施形態の概要を読者に提供するためだけに提示され、この開示の範囲を限定するものではないことを理解されたい。実際に、本開示は、以下に記載されない種々の態様を包含し得る。
【0007】
本開示の概要は、異なる角度で表示される2以上の画像の視認性を良好にすることに関する。より具体的には、結像位置調整部による結像調整の負荷を軽減することで画像のピントずれを解消しやすくすることも可能とする。
【0008】
したがって、本明細書に記載されるヘッドアップディスプレイ装置では、第2スクリーン14は、プロジェクタ20から光軸AXに沿って第1スクリーン13よりも離れて配置され、プロジェクタ20は、プロジェクタ20から投影光100の光軸AXに沿って第1スクリーン13よりも遠い位置に、光軸AXに対する第1スクリーン13の第1の傾き角θ1より小さい第3の傾き角θ3になるように結像面16を配置する、又は、プロジェクタ20から光軸AXに沿って第2スクリーン14よりも近い位置に、光軸AXに対する第2スクリーン14の第2の傾き角θ2より大きい第3の傾き角θ3になるように結像面16を配置する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】第1実施形態のヘッドアップディスプレイ装置の概略的な構成を示す図である。
【
図2】同上実施形態におけるヘッドアップディスプレイ装置の光学系の配置と投影光の光路とを示す図である。
【
図3】第2実施形態のヘッドアップディスプレイ装置の概略的な構成を示す図である。
【
図4】同上実施形態におけるヘッドアップディスプレイ装置の光学系の配置と投影光の光路とを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明に係る実施形態について図面を参照して説明する。なお、本発明は以下の実施形態(図面の内容も含む。)によって限定されるものではない。以下の実施形態に変更(構成要素の削除も含む)を加えることができる。また、以下の説明では、本発明の理解を容易にするために、公知の技術的事項の説明を適宜省略する。
【0011】
以下、
図1では、第1実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置の構成の説明を提供し、
図2では、光学系の配置と投影光の光路の説明を提供する。
図3では、第2実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置の構成の説明を提供し、
図4では、光学系の配置と投影光の光路の説明を提供する。
【0012】
(第1実施形態)
ヘッドアップディスプレイ装置(以下、HUD装置と記載)1は、例えば自動車に搭載されるものであり、
図1に示すように、表示装置10と、平面鏡(リレー光学系)30と、凹面鏡(リレー光学系)40と、筐体50と、制御基板(図示しない)と、を備える。HUD1は、表示装置10が表示する第1画像M1の第1表示光201と、第2画像M2の第2表示光202とを、平面鏡30と凹面鏡40とで車両のフロントガラス(被投影部材の一例)2に向けて出射する。フロントガラス2で反射した第1表示光201、第2表示光202は、それぞれ所定の空間からなるアイボックス3に配光される。視認者4(典型的には自車両の運転席にいて自車両の進行方向である前方を向く視認者)は、このアイボックス3内に視点を置くことで、第1画像M1の第1虚像301と、第2画像M2の第2虚像302とを視認することができる。後に詳述するが、表示装置10は、視認者4の視点に到達するまでの第1表示光201の距離が、第2表示光202の距離よりも長くなるように、第1画像M1及び第2画像M2を表示する。これにより、視認者4は、第1画像M1に基づく第1虚像301を、第2画像M2に基づく第2虚像302よりも遠い位置に視認する。
【0013】
また、いくつかの実施形態では、HUD装置1は、
図1に示すように、自車両の運転席にいる視認者が自車両の進行方向を向いた場合の上下方向において、第1虚像301が第2虚像302より上側に視認されるように表示してもよい。また、本実施形態では、HUD装置1は、第2虚像302が第1虚像301よりも路面の角度に近くなるように、角度を異ならせてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、HUD装置1は、
図1に示すように、第1虚像301を、上端と下端が概ね鉛直方向に並んでいるように視認者4に視認されるように表示し、第2虚像302を、上端が下端より奥側にあるように視認者4に視認されるように表示してもよい。
【0014】
筐体50は、例えば黒色の遮光性合成樹脂から形成され、表示装置10、平面鏡30、凹面鏡40を内部に収納し、外部に制御基板(図示しない)が取り付けられる。
筐体50は、第1表示光201、第2表示光202をフロントガラス2に通過させる開口部50aを有し、この開口部50aは、透光性カバー50bに覆われている。
【0015】
表示装置10は、プロジェクタ20から出射される投影光100の光軸AXに沿って異なった位置に複数の画像をそれぞれ表示するものである。本実施形態の表示装置10は、第1画像M1と、この第1画像M1よりもプロジェクタ20から離れて配置される第2画像M2との2つの画像を表示する。なお、いくつかの実施形態の表示装置10では、奥行き方向の異なった3以上の位置に画像をそれぞれ表示するものであってもよい。表示装置10の構成については、後で詳述する。
【0016】
平面鏡(リレー光学系)30は、例えば合成樹脂やガラス材料からなる基材の表面に、蒸着等の手段により反射膜を形成したものであり、表示装置10の第1スクリーン13,第2スクリーン14が表示する第1画像M1,第2画像M2に基づく第1表示光201,第2表示光202を、凹面鏡40に向けて反射する。
【0017】
凹面鏡(リレー光学系)40は、例えば合成樹脂材料からなる基材の表面に、蒸着等の手段により反射膜を形成したものであり、平面鏡30で反射した第1表示光201,第2表示光202をさらに反射させ、フロントガラス2に向けて出射する凹状の自由曲面を有するミラーである。凹面鏡40で反射した第1表示光201,第2表示光202は、筐体50の開口部50aに設けられた透光性カバー50bを透過して、フロントガラス2に到達する。第1表示光201,第2表示光202は、フロントガラス2で視認者4側に反射され、第1表示光201に基づく第1虚像301及び第2表示光202に基づく第2虚像302を視認者4に視認させる。なお、凹面鏡40は拡大鏡としての機能を有し、表示装置10に表示された第1画像M1、第2画像M2を拡大してフロントガラス2側へ反射してもよい。また、凹面鏡40は、フロントガラス2が曲面であることに起因する第1虚像301及び第2虚像302の歪みを軽減する機能を有していてもよい。また、本発明のHUD1は、上述した平面鏡30、凹面鏡40などの反射型の光学部材の代わりにレンズなどの屈折型の光学部材やこれら以外の公知となっている光学部材をリレー光学系として適用してもよく、また反射型、屈折型などの光学部材を2つ以上組み合わせたものであってもよい。以下に、
図1,
図2を用いて表示装置10の具体的な構成を説明する。
図2は、プロジェクタ20から出射された第1投影光110、第2投影光120の経路を説明するための図であり、特に、後述する表示器20aの所定の画素21から出射される第1投影光110の一部である第1結像光束111の経路と、表示器20aの所定の画素22から出射される第2投影光120の一部である第2結像光束121の経路と、を説明する図である。なお、
図2では、光学的パワーによる投影光100の光路の変更をわかりやすくするため、ミラーによる光の単なる折返しについては、図面に反映していない。また、他の結像光束については、図面の簡略化のため、省略した。
【0018】
(表示装置10)
表示装置10は、
図1に示すように、投影光100を出射するプロジェクタ20と、このプロジェクタ20から投影光100を反射して折り返す第1フォールドミラー11と、第1フォールドミラー11から投影光100を反射して折り返す第2フォールドミラー12と、投影光100のうち第1投影光110を裏面で受光し、表面に第1投影光110が結像した第1画像M1を表示する第1スクリーン13と、投影光100のうち第2投影光120を裏面で受光し、表面に第2投影光120が結像した第2画像M2を表示する第2スクリーン14と、プロジェクタ20と第1スクリーン13との間の第1投影光110の光路上、及びプロジェクタ20と第2スクリーン14との間の第2投影光120の光路上に配置され、第1投影光110の後述する第1の元の結像距離PO1、及び第2投影光120の後述する第2の元の結像距離PO2を長くする結像距離延長部15(投影距離調整部の一例)と、により構成される。
【0019】
プロジェクタ20は、
図2に示すように、投影光100の元となる光を生成する表示器20aと、結像部24と、を備え、投影光100(第1投影光110、第2投影光120)を第1フォールドミラー11に向けて出射する。結像部24は、表示器20aからの光を第1投影光110として第1の元の結像距離PO1に結像させ、表示器20aからの光を第2投影光120として、第1の元の結像距離PO1より長い第2の元の結像距離PO2に結像させる。ここでいう結像距離とは、プロジェクタ20から出射される投影光100の光軸AXに沿う、結像部24から投影光100が結像する位置までの距離を示し、投影距離、投射距離、又は結像距離像面距離などと呼ばれてもよい。
【0020】
表示器20aは、DMD(Digital MicroMirror Device)やLCOS(登録商標:Liquid Crystal On Silicon)などの反射型表示素子やTFT(Thin Film transistor)液晶パネルなどの透過型表示素子を有し、図示しない制御基板からの制御信号に基づき、第1画像M1を表示させるための第1投影光110の元となる光と第2画像M2を表示させるための第2投影光120の元となる光と結像部24に向ける。
【0021】
なお、表示器20aの表示領域は、第1投影光110を生成する第1表示領域(図示しない)と、第2投影光120を生成する第2表示領域(図示しない)と、前記第1表示領域と前記第2表示領域との間に位置し、表示を行わない第3表示領域(図示しない)と、から構成されてもよい。
【0022】
結像部24は、単数または複数のレンズからなり、表示器20aが生成した光を投影光100として第1フォールドミラー11(第1スクリーン13、第2スクリーン14)に向けて拡大投射する。また、結像部24は、表示器20aから出射される光を投影光100として所定の結像距離に結像させる。具体的には、結像部24は、前記第1の表示領域の所定の画素21を第1の元の結像距離PO1だけ離れた第1の元の結像点17に結像させ、前記第2の表示領域の所定の画素22を第2の元の結像距離PO2だけ離れた第2の元の結像点18に結像させる光学的パワーを有する。言い換えると、結像部24は、結像部24から第1の元の結像点17に向けて収束する第1の拡がり角Φ1を有する第1結像光束111と、結像部24から第2の元の結像点18に向けて収束する第2の拡がり角Φ2を有する第2結像光束121とを、第1フォールドミラー11(第1スクリーン13、第2スクリーン14)に向けて拡大投射する。
【0023】
結像部24は、結像部24に対する表示器20aの傾きを調整することで、結像部24の光軸(結像部24から出射される投影光100の光軸AX)に対して傾いた結像面16を生成することが可能である。例えば、結像部24は、光軸AXに対して第3の傾き角θ3(0<θ3<90[degree])を有し、結像部24(プロジェクタ20)から投影光100の光軸AXに沿って第1スクリーン13よりも近くに配置される結像面16を生成してもよい。
【0024】
第1フォールドミラー(反射部)11は、プロジェクタ20と第2フォールドミラー12との間の投影光100の経路上に配置され、プロジェクタ20から出射された第1投影光110及び第2投影光120を同一面で第2フォールドミラー12に向けて反射する屈折力を有さない平面鏡で構成される。第1フォールドミラー11を設けることで投影光100の光路が折り畳まれるため、表示装置10の一次方向におけるパッケージサイズをよりコンパクトにすることができる。本実施形態の第1フォールドミラー11は、表示器20aの画素201aから出射される第1結像光束111と、表示器20aの画素21から出射される第2結像光束121とが分岐する(第1投影光110と第2投影光120とが分岐する)分岐点28よりプロジェクタ20の近くに配置される。これにより第1フォールドミラー11のサイズを小さく抑えることが可能である。なお、プロジェクタ20から第2フォールドミラー12までの間に第1フォールドミラー11を複数設けてもよく、また第1フォールドミラー11を省略してもよい。また、第1フォールドミラー11は、分岐点28よりもプロジェクタ20から離れて配置されてもよい。このように第1フォールドミラー11が分岐点28よりもプロジェクタ20から離れて配置される場合、第1フォールドミラー11は、第1投影光110を受光するフォールドミラーと、第2投影光120を受光するフォールドミラーとで分割して設けられていてもよい。
【0025】
第2フォールドミラー12は、第1フォールドミラー11と第1スクリーン13との間の投影光100の経路上に配置され、プロジェクタ20から出射された第1投影光110及び第2投影光120を第1スクリーン13、第2スクリーン14に反射する屈折力を有さない平面鏡で構成される。第2フォールドミラー12を設けることで投影光100の光路が折り畳まれるため、表示装置10の一次方向におけるパッケージサイズをよりコンパクトにすることができる。本実施形態の第2フォールドミラー12は、第1投影光110と第2投影光120とが分岐する分岐点28よりもプロジェクタ20側に配置される。これにより第2フォールドミラー12のサイズを小さく抑えることが可能である。なお、第1フォールドミラー11から第1スクリーン13までの間に第2フォールドミラー12を複数設けてもよく、また第2フォールドミラー12を省略してもよい。また、第2フォールドミラー12は、分岐点28よりもプロジェクタ20から離れて配置されてもよい。このように第2フォールドミラー12が分岐点28よりもプロジェクタ20から離れて配置される場合、第2フォールドミラー12は、第1投影光110を受光するフォールドミラーと、第2投影光120を受光するフォールドミラーとで分割して設けられていてもよい。
【0026】
第1スクリーン13は、結像部24から投影光100の光軸AXに沿って第1結像距離P1を中心として、光軸AXに対して第1の傾き角θ1(0<θ1<90[degree])となるように配置され、プロジェクタ20から出射された第1投影光110を背面で受光し、表面側に第1画像M1を表示(結像)する透過スクリーンであり、例えば、ホログラフィックディフューザー、マイクロレンズアレイ、拡散板等によって構成される。第1スクリーン13が第1画像M1を表示すると、この第1画像M1を示す第1表示光201は、リレー光学系(平面鏡30、凹面鏡40)によりフロントガラス2に投射され、フロントガラス2により視認者4の方向(アイボックス3)に反射される。これにより、視認者4は、アイボックス3内に視点を置くことでフロントガラス2の向こう側に第1虚像301を視認することができる。
【0027】
第2スクリーン14は、結像部24から投影光100の光軸AXに沿って第1結像距離P1よりも長い第2結像距離P2を中心として、光軸AXに対して第2の傾き角θ2(0<θ2<90[degree])となるように配置され、プロジェクタ20から出射された第2投影光120を背面で受光し、表面側に第2画像M2を表示する透過スクリーンであり、第1スクリーン13と同様、例えば、ホログラフィックディフューザー、マイクロレンズアレイ、拡散板等によって構成される。第2スクリーン14が第2画像M2を表示すると、この第2画像M2を示す第2表示光202は、後述の平面鏡30、凹面鏡40によりフロントガラス2に投射され、フロントガラス2により視認者4の方向(アイボックス3)に反射される。これにより、視認者4は、アイボックス3内に視点を置くことでフロントガラス2の向こう側に第2虚像302を視認することができる。
【0028】
図1に示すように、プロジェクタ20から光軸AXに沿った第1スクリーン13までの第1投影光110の光路長が、第2スクリーン14までの第2投影光120の光路長より短くなるように、第1スクリーン13は、第2スクリーン14よりもプロジェクタ20の近傍に配置される。このような第1スクリーン13、第2スクリーン14の配置においては、第1スクリーン13から視認者4に向けて進行する第1表示光201の光路長は、第2スクリーン14から視認者4に向けて進行する第2表示光202の光路長よりも長くなる。それゆえ、視認者4から第1虚像301が表示される位置までの距離(表示距離)は、視認者4から第2虚像302が表示される位置までの距離(表示距離)よりも長くなるので、本実施形態におけるHUD1は、第1虚像301が第2虚像302よりも遠くの位置にあるように表示することができる。なお、本実施形態においては、第1虚像301の表示距離は5mであり、第2虚像302の表示距離は2mである。
【0029】
また、第1スクリーン13は、法線方向が、リレー光学系(平面鏡30、凹面鏡40)と透過反射部(フロントガラス2)を介してアイボックス3に向かう第1表示光201の光軸に対して平行とならないように配置され、そして、第2スクリーン14も同様に、法線方向が、リレー光学系(平面鏡30、凹面鏡40)と透過反射部(フロントガラス2)を介してアイボックス3に向かう第2表示光202の光軸に対して平行とならないように配置されている。第1表示光201に対する第1スクリーン13の角度と、第2表示光202に対する第2スクリーン14の角度と、を異ならせることで、第1虚像301と第2虚像302とを異なる角度で視認させることができる。具体的には、上記の通り、本実施形態のHUD装置1は、第2虚像302が第1虚像301よりも路面の角度に近くなるように、角度を異ならせている。
【0030】
結像距離延長部15は、負の屈折力を有する単数の片凹レンズまたは両凹レンズで構成され、元の結像面16と分岐点28との間の第1投影光110の光路上に配置される第1結像距離延長部15a(第1結像距離調整部の一例)と、元の結像面16と分岐点28との間の第2投影光120の光路上に配置される第2結像距離延長部15b(第2結像距離調整部の一例)と、を含む。第1結像距離延長部15aは、第1投影光110の第1結像光束111の拡がり角Φ1を、より小さい拡がり角Φ3にすることで、第1結像光束111の元の結像点17を、第1の元の結像距離PO1から延長した第1結像距離P1に調整する。第2結像距離延長部152は、第2投影光120の第2結像光束121の拡がり角Φ2を、より小さい拡がり角Φ4にすることで、第2結像光束121の元の結像点18を、第2の元の結像距離PO2から延長した第2結像距離P2に調整する。これにより、第1投影光110は、元の結像面16よりプロジェクタ20から遠い位置に配置された第1スクリーン13上にピントが合った状態で第1画像M1を表示し、第2投影光120は、第1スクリーン13よりプロジェクタ20から遠い位置に配置された第2スクリーン14上にピントが合った状態で第2画像M2を表示する。なお、結像距離延長部15は、複数種類のレンズを組み合わせて全体として負の屈折力を有するレンズ群で構成されてもよい。
【0031】
結像距離延長部15が結像距離を延長することにより、画像と光軸とのなす角度(像傾き角)は小さくなる。具体的には、元の結像面16は、光軸AXとの間に第3傾き角θ3を有しているが、結像距離延長部15により結像距離が延長されると、画像と光軸とのなす角度(像傾き角)は、第3傾き角θ3より大きくなる。具体的には、元の結像面16から第1スクリーン13付近まで結像距離を延長する(結像距離PO1からP1へ延長する)と、結像する第1画像M1の像傾き角θM1は、元の結像面16の第3傾き角θ3より小さくなる。また、元の結像面16から第2スクリーン14付近まで結像距離を延長する(結像距離PO2からP2へ延長する)と、結像する第2画像M2の像傾き角θM2は、元の結像面16の第3傾き角θ3より小さく、かつ第1画像M1の像傾き角θM1よりさらに小さくなる。第1スクリーン13の第1の傾き角θ1と、第2スクリーン14の第2の傾き角θ2と、元の結像面16の第3の傾き角θ3と、の関係は、θ2<θ1<θ3となっているが、上記のとおり、結像距離の延長により、第1スクリーン13近傍に結像する第1画像M1の像傾き角θM1は、第3傾き角θ3より小さくなり、第1スクリーン13の角度θ1に近付き、第2スクリーン14近傍に結像する第2画像M2の像傾き角θM2は、第1画像M1の像傾き角θM1(<θ3)より小さくなり、第2スクリーン14の角度θ2に近付く。第1画像M1の像傾き角θM1(第2画像M2の像傾き角θM2)が、第1スクリーン13の角度θ1(第2スクリーン14の角度θ2)に近付くとは、第1画像M1の像傾き角θM1(第2画像M2の像傾き角θM2)と、第1スクリーン13の角度θ1(第2スクリーン14の角度θ2)との角度差の絶対値が、元の結像面16の第3傾き角θ3と、第1スクリーン13の角度θ1(第2スクリーン14の角度θ2)との角度差の絶対値より小さくなることであり、第1画像M1の像傾き角θM1(第2画像M2の像傾き角θM2)が、第1スクリーン13の角度θ1(第2スクリーン14の角度θ2)と同じになること、又は第1スクリーン13の角度θ1(第2スクリーン14の角度θ2)より小さくなることを含む。
【0032】
なお、第1画像M1、第2画像M2は、スクリーン面と一致する位置で結像しなくてもよく、概ねピントの合った画像を生成することができる焦点深度内であればよい。なお、焦点深度は、第1画像M1(第2画像M2)が結像する位置からプロジェクタ20(結像部14)側の前方焦点深度と、第1画像M1(第2画像M2)が結像する位置からプロジェクタ20(結像部14)とは反対側の後方焦点深度とからなる。焦点深度は、具体的に例えば、前方焦点深度が3mm、後方焦点深度が3mmからなる6mm程の範囲を有する。なお、焦点深度は、像面深度と呼ばれてもよい。
【0033】
結像距離調整部15で結像距離を調整した際の角度関係(元の結像面16の角度θ3と第1画像M1の角度θM1との関係、元の結像面16の角度θ3と第2画像M2の角度θM2との関係)は、元の画像16、第1スクリーン13、及び第2スクリーン14の位置に基づき、下記数式1、数式2で算出できる。
【0034】
【数1】
(式中、P1は、第1スクリーン13の近傍に結像させる第1画像M1の所定の画素131と結像部24までの結像距離、P2は、第2スクリーン14の近傍に結像させる第2画像M2の所定の画素141と結像部24までの結像距離、PO1は、第1画像M1の所定の画素131に対応する元の結像面16上の結像点17と結像部24までの元の結像距離、PO2は、第2画像M2の所定の画素141に対応する元の結像面16上の結像点18と結像部24までの元の結像距離、を表す)
【0035】
以下に、
図3,
図4を用いて、本発明の表示装置及びヘッドアップディスプレイ装置の第2実施形態を説明する。なお、第1実施形態と同じ構成については、同じ符号を付し、細かい説明は省略する。
図3は、第2実施形態におけるHUD装置1の概略的な構成を示す図であり、
図4は、第2実施形態の表示装置10aにおける光学部材の配置と、第1投影光110(第1結像光束111)、第2投影光120(第2結像光束121)の光路を説明する図である。
【0036】
(第2実施形態)
第2実施形態の表示装置10aは、結像距離延長部15aが第2フォールドミラー12a上の反射曲面で構成されている点で第1実施形態と異なる。
【0037】
第2実施形態の第2フォールドミラー12aは、第1投影光110と第2投影光120とが分岐する分岐点28よりもプロジェクタ20から離れて配置され、第1投影光110を反射する負の光学的パワーを有し、第1結像距離延長部(第1結像距離調整部)15cとして機能する第1反射曲面12cと、第2投影光120を反射する第1反射曲面12cより強い負の光学的パワーを有し、第2結像距離延長部(第2結像距離調整部)15dとして機能する第2反射曲面12dと、を含み、結像距離延長部15として機能する。第1反射曲面12c(第1結像距離調整部15c)は、負の光学的パワーを有する凸状の自由曲面などで形成され、第1投影光110の第1結像光束111の拡がり角Φ1を、より小さい拡がり角Φ3にすることで、第1結像光束111の元の結像点17を、第1の元の結像距離PO1から延長した第1結像距離P1に調整する。第2反射曲面12d(第2結像距離調整部15d)は、負の光学的パワーを有する凸状の自由曲面などで形成され、第2投影光120の第2結像光束121の拡がり角Φ2を、より小さい拡がり角Φ4にすることで、第2結像光束121の元の結像点18を、第2の元の結像距離PO2から延長した第2結像距離P2に調整する。これにより、第1投影光110は、元の結像面16よりプロジェクタ20から遠い位置に配置された第1スクリーン13上にピントが合った状態で第1画像M1を表示し、第2投影光120は、第1スクリーン13よりプロジェクタ20から遠い位置に配置された第2スクリーン14上にピントが合った状態で第2画像M2を表示する。なお、第1フォールドミラー11から第1スクリーン13までの間に第2フォールドミラー12aを複数設けてもよく、投影光100の結像距離を延長させるのに必要とされる負の光学的パワーを複数の第2フォールドミラー12aの光学的パワーで構成してもよい。また、第2フォールドミラー12は、第1投影光110を受光するフォールドミラーと、第2投影光120を受光するフォールドミラーとで分割して設けられていてもよい。
【0038】
(第3実施形態)
第3実施形態のHUD装置1は、元の結像面16を、第1スクリーン13の近傍に配置する。この場合、第1スクリーン13とプロジェクタ20との間の第1投影光110の光路上には、結像距離調整部15を配置しなくてもよく、第2スクリーン14とプロジェクタ20との間の第2投影光120の光路上に、結像距離延長部(第2結像距離調整部)15を配置する。プロジェクタ20が生成する元の結像面16の第3傾き角θ3は、第1スクリーン13の第1傾き角θ1(<θ2)と同じにしてもよい。この場合、結像距離の延長により、第2スクリーン14近傍に結像する第2画像M2の像傾き角θM2は、第3傾き角θ3より小さくなり、第2スクリーン14の角度θ2に近付く。
【0039】
(第4実施形態)
第4実施形態のHUD装置1は、元の結像面16を、第1スクリーン13と第2スクリーン14との間に配置する。この場合、第1スクリーン13とプロジェクタ20との間の第1投影光110の光路上には、結像距離を短くする結像距離短縮部(第1結像距離調整部)15を配置し、第2スクリーン14とプロジェクタ20との間の第2投影光120の光路上に、結像距離を長くする結像距離延長部(第2結像距離調整部)15を配置する。プロジェクタ20が生成する元の結像面16の第3傾き角θ3は、第1スクリーン13の第1傾き角θ1より小さく、第2スクリーン14の第2傾き角θ2より大きくすることが好ましい。結像距離短縮部は、正の光学的パワーを有するものであり、凸状のレンズ、又は凹状のミラーで構成されてもよい。この場合、結像距離の短縮により、第1スクリーン13近傍に結像する第1画像M1の像傾き角θM1は、第3傾き角θ3より大きくなり、第1スクリーン13の角度θ1に近付き、他方、結像距離の延長により、第2スクリーン14近傍に結像する第2画像M2の像傾き角θM2は、第3傾き角θ3より小さくなり、第2スクリーン14の角度θ2に近付く。
【0040】
(第5実施形態)
第5実施形態のHUD装置1は、元の結像面16を、第2スクリーン14の近傍に配置する。この場合、第1スクリーン13とプロジェクタ20との間の第1投影光110の光路上には、結像距離を短くする結像距離短縮部(第1結像距離調整部)15を配置し、第2スクリーン14とプロジェクタ20との間の第2投影光120の光路上に、第2結像距離調整部を配置しなくてもよい。プロジェクタ20が生成する元の結像面16の第3傾き角θ3は、第2スクリーン14の第2傾き角θ2(>θ1)と同じにしてもよい。この場合、結像距離の短縮により、第1スクリーン13近傍に結像する第1画像M1の像傾き角θM1は、第3傾き角θ3より大きくなり、第1スクリーン13の角度θ1に近付く。
【0041】
(第6実施形態)
第6実施形態のHUD装置1は、元の結像面16を、プロジェクタ20から光軸AXに沿って第2スクリーン14よりも遠い位置に配置する。この場合、第1スクリーン13とプロジェクタ20との間の第1投影光110の光路上には、結像距離を短くする結像距離短縮部(第1結像距離調整部)15を配置し、第2スクリーン14とプロジェクタ20との間の第2投影光120の光路上に、結像距離を短くする結像距離延長部(第2結像距離調整部)15を配置する。プロジェクタ20が生成する元の結像面16の第3傾き角θ3は、第2スクリーン14の第2傾き角θ2(<θ1)より小さくすることが好ましい。この場合、結像距離の短縮により、第1スクリーン13近傍に結像する第1画像M1の像傾き角θM1は、第3傾き角θ3より大きくなり、第1スクリーン13の角度θ1に近付き、他方、結像距離の短縮により、第2スクリーン14近傍に結像する第2画像M2の像傾き角θM2は、第3傾き角θ3より大きくなり、第2スクリーン14の角度θ2に近付く。
【0042】
本実施形態は、視認者から見て奥行方向の異なる距離に2以上の画像を表示するヘッドアップディスプレイ装置であって、投影光100を出射するプロジェクタ20と、投影光100の光軸AXに対して第1の傾き角θ1(0<θ1<90[degree])となるように配置され、投影光100のうち第1投影光101を受光し、第1画像M1を表示する第1スクリーン13と、少なくとも一部がプロジェクタ20から光軸AXに沿って第1スクリーン13よりも離れて配置され、投影光100の光軸AXに対して第1の傾き角θ1とは異なる第2の傾き角θ2(0<θ2<90[degree])となるように配置され、投影光100のうち第2投影光102を受光し、第2画像M2を表示する第2スクリーン14と、少なくとも第1投影光101及び第2投影光102のいずれか一方の結像距離を調整する結像距離調整部15と、第1画像M1と第2画像M2との表示光200を被投影部材に向けるリレー光学系30,40と、を備え、プロジェクタ20は、投影光100の光軸AXに対して第3の傾き角θ3(0<θ3<90[degree])となるように投影光100の元の結像面16を生成可能であり、元の結像面16をプロジェクタ20から光軸AXに沿って第1スクリーン13よりも遠い位置に、第3の傾き角θ3が第1の傾き角θ1より小さくなるように配置する、又は、元の結像面16をプロジェクタ20から光軸AXに沿って第2スクリーン14よりも近い位置に、第3の傾き角θ3が第2の傾き角θ2より大きくなるように配置する。
【0043】
また、いくつかの実施形態では、プロジェクタ20は、元の結像面16をプロジェクタ20から光軸AXに沿って第2スクリーン14よりも遠い位置に、第3の傾き角θ3が第2の傾き角θ2より小さくなるように配置する、又は、元の結像面16をプロジェクタ20から光軸AXに沿って第1スクリーン13よりも近い位置に、第3の傾き角θ3が第1の傾き角θ1より大きくなるように配置してもよい。
【0044】
また、いくつかの実施形態では、第1の角度θ1は、第2の角度θ2より大きくしてもよい。
【0045】
また、いくつかの実施形態では、結像距離調整部15は、第1投影光101の光路上と、第2投影光102の光路上と、に配置され、第1投影光101及び第2投影光102の結像距離を調整してもよい。
【0046】
また、いくつかの実施形態では、結像距離調整部15は、第1投影光101の光路上と、第2投影光102の光路上と、にそれぞれ配置されるレンズ15a,15bを含んでもよい
【0047】
また、いくつかの実施形態では、レンズ15a,15bは、一体に形成されてもよい。
【0048】
また、いくつかの実施形態では、結像距離調整部15は、第1投影光101の光路上と、第2投影光102の光路上と、にそれぞれ配置されるミラー15c,15dを含んでもよい。
【0049】
また、いくつかの実施形態では、ミラー15c,15dは、一体に形成されてもよい。
【符号の説明】
【0050】
1・・・HUD装置(ヘッドアップディスプレイ装置)、2・・・フロントガラス、3・・・アイボックス、4・・・視認者、10、10a・・・表示装置、11・・・第1フォールドミラー、12、12a・・・第2フォールドミラー、13・・・第1スクリーン、14・・・第2スクリーン、15a・・・第1結像距離調整部、15b・・・第2結像距離調整部、15c・・・第1結像距離調整部、15d・・・第2結像距離調整部、16・・・元の結像面、17・・・結像点、18・・・結像点、20・・・プロジェクタ、20a・・・表示器、24・・・結像部、28・・・分岐点、30・・・平面鏡(リレー光学系)、40・・・凹面鏡(リレー光学系)、50・・・筐体、50a・・・開口部、50b・・・透光性カバー、100・・・投影光、101・・・第1投影光、102・・・第2投影光、110・・・第1投影光、111・・・第1結像光束、120・・・第2投影光、121・・・第2結像光束、131・・・画素、141・・・画素、152・・・第2結像距離延長部、200・・・表示光、201・・・第1表示光、201a・・・画素、202・・・第2表示光、202a・・・画素、301・・・第1虚像、302・・・第2虚像、AX・・・光軸、M1・・・第1画像、M2・・・第2画像、P1・・・第1結像距離、P2・・・第2結像距離、PO1・・・結像距離、PO2・・・結像距離、θ1・・・第1の傾き角、θ2・・・第2の傾き角、θ3・・・第3の傾き角、θM1・・・像傾き角、θM2・・・像傾き角、