(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-02
(45)【発行日】2023-10-11
(54)【発明の名称】車載型の道具収納構造
(51)【国際特許分類】
B60R 11/06 20060101AFI20231003BHJP
【FI】
B60R11/06
(21)【出願番号】P 2022043353
(22)【出願日】2022-03-18
【審査請求日】2022-08-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000000170
【氏名又は名称】いすゞ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001368
【氏名又は名称】清流国際弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100129252
【氏名又は名称】昼間 孝良
(74)【代理人】
【識別番号】100155033
【氏名又は名称】境澤 正夫
(72)【発明者】
【氏名】鶴 義久
【審査官】佐々木 智洋
(56)【参考文献】
【文献】実開昭48-001296(JP,U)
【文献】実開昭52-086140(JP,U)
【文献】実開昭53-123597(JP,U)
【文献】実開昭54-140435(JP,U)
【文献】実開昭63-161681(JP,U)
【文献】実開平06-083285(JP,U)
【文献】国際公開第2015/037152(WO,A1)
【文献】米国特許第02988317(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 11/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の内部に取り付けられる車載型の道具収納構造であって、
平面視でU字状の外形を有し、U字の互いに平行な直線部であるホルダ直線部の先端の間の開口部から挿入された
道具の使用する際に把持する部分である長尺部を前記ホルダ直線部の対向面で囲むように収納するホルダと、
前記ホルダ直線部の一方の上又は下に設けられ平面視でL字状の平板で、L字の直線部の短い方が前記開口部の一部を平面視で塞ぎ、長い方が前記ホルダ直線部の一方の延在方向に平行に沿う、前記
長尺部が前記ホルダに収納される収納姿勢と、L字の直線部の短い方が前記ホルダ直線部の一方の延在方向に平行で、前記ホルダ直線部の一方の先端より手前側に延在して、長い方が前記開口部を平面視で塞ぐ、前記
長尺部が前記ホルダに収納されない離脱姿勢になるようにL字の屈曲部分を中心に平面上を回動する押さえと、
前記収納姿勢で、前記開口部を塞ぐ前記押さえに予め定められた所定値以上の回転力が前記ホルダの内側から加えられると前記押さえの回動を許容して前記離脱姿勢に保持し、前記離脱姿勢で前記開口部を塞ぐ前記押さえに前記所定値以上の回転力が前記ホルダの外側から加えられると前記押さえの回動を許容して前記収納姿勢に保持する保持部材とを備えることを特徴とする、車載型の道具収納構造。
【請求項2】
前記保持部材は、
前記ホルダに支持され鉛直方向、及び前記ホルダ直線部の延在方向に平行な方向に延在するバネ側鉛直壁部を有する板バネを備え、
前記押さえが前記収納姿勢及び前記離脱姿勢の際に、前記押さえのL字の直線部の、前記ホルダ直線部の延在方向に平行な側端面のうち、前記ホルダ直線部に対して外側寄りの端面に前記バネ側鉛直壁部の側面が当接する、請求項1に記載の車載型の道具収納構造。
【請求項3】
前記板バネは前記バネ側鉛直壁部から前記ホルダ直線部に向けて水平方向に延在するように突設されたバネ側横壁部を備え、
前記保持部材は、
前記ホルダ直線部の外側端面に取り付けられ鉛直方向及び前記ホルダ直線部の延在方向に延在する板状の上壁部と、前記上壁部から前記ホルダ直線部の外側に向けて水平方向に延在するように突設された板状の横壁部を備え、前記押さえ及び前記板バネを保持するステーと、
前記押さえの回転中心、前記横壁部、前記バネ側横壁部を鉛直方向に貫通するボルトと、
前記ボルトと協働して前記押さえ、前記ステー及び前記板バネを締結するナットを備え、
前記ステーの前記横壁部を前記バネ側横壁部と前記押さえで挟み込んで前記ボルトを挿通させて前記ナットを締結することで、前記ステーが前記板バネ及び前記押さえを前記ホルダに保持する、請求項2に記載の車載型の道具収納構造。
【請求項4】
前記保持部材は
前記ホルダに保持されて前記押さえに向け鉛直方向に突設された円筒状の部材であって、突設された先端の、円筒の軸方向の端面が、円周方向に沿って形成される上下に凹凸の波形の形状であるホルダ側円筒部と、
前記押さえの回転中心を囲むように前記押さえに保持されて前記ホルダ側円筒部に向けて鉛直方向に突設され、前記ホルダ側円筒部の端面と係合する波形の形状を、突設された先端の、円筒の軸方向の端面に備える押さえ側円筒部と、
前記押さえ、前記押さえ側円筒部、前記ホルダ側円筒部を貫通する頭付きのボルトと、
前記ボルトと協働して前記押さえ、前記押さえ側円筒部、及び前記ホルダ側円筒部を挟み込むナットと、
前記ボルトのネジ棒の外周回りで、かつ前記ボルトのボルト頭と前記押さえの間に設けられ、前記押さえ側円筒部を前記ホルダ側円筒部に向けて押圧することで前記押さえ側円筒部の波形の部分と前記ホルダ側円筒部の波形の部分を係合させるコイルバネと、
を備える請求項1に記載の車載型の道具収納構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、車載型の道具収納構造に関する。
【背景技術】
【0002】
車両には工具のように車両の運用に用いられる道具を収納する構造を設ける場合がある。また、輸送車両のように人員の輸送を目的とした車両は、輸送される人員が使用する道具を収納する収納構造を設ける場合がある。
【0003】
例えば特許文献1では車両搭載用の工具を収納する構造として、工具の形状に対応した凹形状の窪みを設け、窪みに工具を嵌めこむことで工具を収納する構造を開示している。また特許文献2では車両搭載用の工具を収納する箱型で蓋つきの工具箱が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】実開平06-42431号公報
【文献】特開平11-222280号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
車両に搭載される道具の収納構造には、スパナのようにボルト頭の寸法に応じて形状や寸法が微妙に異なる複数の道具を収納する場合がある。また、収納時に速やかに道具を収納構造に収納でき、かつ使用時に速やかに収納構造から取り出せる構造も求められる。
【0006】
しかしながら特許文献1の構造は工具を嵌めこむ1つの窪みに対応する一種類の工具しか収納できず、特に窪みに嵌合する部分に突起が設けられる工具は突起が干渉して収納できなかった。一方で特許文献2の構造は工具の収納/離脱時に蓋を開閉する動作と工具を収納/離脱する2段階の動作が必要であり、工具の速やかな収納/離脱ができないという問題があった。
【0007】
本開示は上記課題に鑑みてなされたもので、寸法や形状が異なる道具を収納でき、かつ道具の収納/離脱を1段階の動作で行える車載型の道具収納構造の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するための本開示の一態様は、車両の内部に取り付けられる車載型の道具収納構造であって、平面視でU字状の外形を有し、U字の互いに平行な直線部であるホルダ直線部の先端の間の開口部から挿入された道具の使用する際に把持する部分である長尺部を前記ホルダ直線部の対向面で囲むように収納するホルダと、前記ホルダ直線部の一方の上又は下に設けられ平面視でL字状の平板で、L字の直線部の短い方が前記開口部の一部を平面視で塞ぎ、長い方が前記ホルダ直線部の一方の延在方向に平行に沿う、前記長尺部が前記ホルダに収納される収納姿勢と、L字の直線部の短い方が前記ホルダ直線部の一方の延在方向に平行で、前記ホルダ直線部の一方の先端より手前側に延在して、長い方が前記開口部を平面視で塞ぐ、前記長尺部が前記ホルダに収納されない離脱姿勢になるようにL字の屈曲部分を中心に平面上を回動する押さえと、前記収納姿勢で、前記開口部を塞ぐ前記押さえに予め定められた所定値以上の回転力が前記ホルダの内側から加えられると前記押さえの回動を許容して前記離脱姿勢に保持し、前記離脱姿勢で前記開口部を塞ぐ前記押さえに前記所定値以上の回転力が前記ホルダの外側から加えられると前記押さえの回動を許容して前記収納姿勢に保持する保持部材とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、寸法や形状が異なる道具を収納でき、かつ道具の収納/離脱を1段階の動作で行える車載型の道具収納構造を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本開示の第1の実施形態に係る道具収納構造を備えた収納ラックを示す斜視図であって、(a)は道具が収納ラックに収納される前を示し、(b)は道具が収納ラックに収納された状態を示す。
【
図2】
図1の道具収納構造を示す図であって、(a)は平面図、(b)は正面図である。
【
図3】
図1の道具収納構造に道具を収納/離脱する際の動作を示す平面図である。
【
図4】本開示の第2の実施形態に係る道具収納構造を示す図であって、(a)は正面図、(b)は(a)のホルダ側円筒部と押さえ側円筒部の形状を示す分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本開示に好適な実施形態を詳細に説明する。ここでは道具収納構造1として、バールのように、長尺状で端が曲がっている道具103を収納する構造であって、車両の内部である貨物車両の運転室としてのキャブ101内に取り付けられる車載型の構造を例示する。
【0012】
まず
図1を参照して、第1の実施形態に係る道具収納構造1を備えた収納ラック100の構造の概要を説明する。
図1に示すように収納ラック100は支柱3、脚部5、及び道具収納構造1を備える。
【0013】
支柱3は収納ラック100を構成する各部材を保持する柱状の部材であり、
図1ではキャブ101の隅部の床面上に立設される。
図1ではキャブ101の右側面と背面と床面が連結される隅部に設けられた角柱を例示している。
【0014】
脚部5は道具103の先端の曲がった屈曲部107を収納する箱型の部材であり、支柱3の下端の正面に連結される。脚部5は上面が開放された箱型であり、背面も開放されているが、後端が支柱3の前面に接続されることで、背面が支柱3に塞がれて支柱3の前面が脚部5の背面を構成している。
【0015】
また脚部5は側面視でX方向前方に向けて高さが低くなっている。これは道具103の屈曲部107を収納ラック100に収納/離脱する際に、脚部5の正面の壁部に屈曲部107が引っかかるのを防ぐためである。
【0016】
道具収納構造1は道具103のうち、作業者が道具103を使用する際に把持する部分である長尺部105を収納する構造である。収納ラック100に道具103を収納する際には、
図1(a)に示すように収納ラック100に道具103が収納されていない状態から、まず道具103の長尺部105を鉛直方向であるZ方向に向ける。次に屈曲部107の先端を貨物車両の前方であるX方向前方に向け、矢印A1の向きに道具103を移動させる。さらに、道具収納構造1に長尺部105を収納し、脚部5に屈曲部107を収納して脚部5の底面に屈曲部107の下面を載せることで、収納ラック100に道具103が収納される。収納ラック100に収納された道具103を取り外して離脱させる場合は、
図1(b)に示す状態から矢印A2の向きに道具103を引っ張って収納ラック100から道具103を取り外す。以上が第1の実施形態に係る道具収納構造1を備えた収納ラック100の構造の概要の説明である。
【0017】
次に
図2及び
図3を参照して第1の実施形態に係る道具収納構造1の構造の詳細を説明する。
図2に示すように道具収納構造1はホルダ7、押さえ9、及び保持部材11を備える。
【0018】
ホルダ7は道具103の長尺部105を収納する部材であり、平面視でU字状の外形を有する。ここでいうU字状とは、平面視で、直線状の部材を、直線の両端が互いに近づく向きに折り曲げて2つの直線部分を対向させ、かつ両端を離間させた外形を有する形状を意味する。ホルダ7はホルダ直線部7a、7b及びホルダ後端部7cを備える。ホルダ直線部7a、7bはU字の互いに平行な直線部であり、X方向に延在する部材である。ホルダ後端部7cは、ホルダ直線部7a、7bの後端を連結する部材であり、X方向に直交する水平方向であるY方向に延在する。この構造ではホルダ直線部7a、7bの先端の間の開口部7dから挿入された道具103を、ホルダ直線部7a、7bの対向面で囲むように収納する。
【0019】
ホルダ7の開口部7dの水平方向の幅、ここではY方向の幅B4は収納対象である道具103の長尺部105の幅よりも広い必要がある。また、道具103として、長尺部105の太さが異なる複数の道具103を収納する場合、最も長尺部105の幅が広い道具103の長尺部105の幅よりも広い必要がある。なお
図2ではホルダ7のY方向の幅は一定であるが、異なってもよい。
【0020】
ホルダ直線部7aのX方向の長さB5は収納対象である道具103の長尺部105を収納した状態で、長尺部105がホルダ7と押さえ9の隙間から抜けない程度の長さである必要がある。一方で、ホルダ直線部7bのX方向の長さは押さえ9を取り付けるために、道具103の長尺部105の長さよりも長い必要がある。また、道具103として、長尺部105の太さが異なる複数の長尺部105を収納する場合、ホルダ直線部7bのX方向の長さは最も長尺部105のX方向の長さが長い道具103の長尺部105のX方向の長さよりも長い必要がある。さらに、
図2(a)ではホルダ直線部7aとホルダ直線部7bの長さは同じであるが、これらの条件を満たすのであれば、ホルダ直線部7aとホルダ直線部7bの長さは異なっても良い。
【0021】
またホルダ7のZ方向の厚さ、ホルダ直線部7a、7bのY方向の幅、及びホルダ後端部7cのX方向の幅は、最低限、道具103を収納する際に道具103の重さで変形しない程度である必要がある。ただし、これらが長すぎると道具収納構造1が重くなったり、道具収納構造1が大型化したりして周囲のキャブ101の壁面等と干渉する恐れがあるため、必要以上に大型化しない範囲で適宜設定する。ホルダ7を構成する材料も、道具103を収納する際に道具103の重さで変形しない材料であれば良く、例えば鋼材等を用いればよい。
【0022】
押さえ9はホルダ7に道具103が収納された状態で意図せずホルダ7から道具103が離脱するのを防止する抜け止めであり、ホルダ直線部7a、7bの一方の上又は下に設けられる平面視でL字状の鋼板等で構成された平板である。ここでいうL字状とは、平面視で、直線状の部材の1か所を折り曲げて、延在方向が異なる2つの直線部分を形成した外形を有する形状を意味する。
図2では押さえ9は、ホルダ直線部7bの上に一部が重なるように配置されている。
【0023】
図2に示すように押さえ9は短小部9a及び長手部9bを備える。短小部9aはL字の直線部分のうち短い方であり、長手部9bはL字の直線部のうち長い方である。具体的には
図2に示す短小部9aのY方向に延在する方向の長さB2は、長手部9bのX方向に延在する方向の長さB1よりも短い。押さえ9はまた、L字の屈曲部分9cを回転中心にして平面上を回動するように構成されている。
図2では屈曲部分9cをZ方向に挿通するボルト17のネジ棒17bの軸を中心にC1、C2の向きに回動するように構成されている。
【0024】
具体的には、押さえ9は収納姿勢と離脱姿勢になるように、L字の屈曲部分9cを中心に平面上を回動するように構成される。収納姿勢とは道具103がホルダ7に収納される際の押さえ9の姿勢であり、具体的には
図2(a)及び
図3(c)に示す姿勢である。より具体的には収納姿勢とは押さえ9のL字の直線部の短い方である短小部9aがY方向に延在してホルダ7の開口部7dの一部を平面視で塞ぐ。一方で、押さえ9のL字の直線部の長い方である長手部9bはホルダ直線部7a、7bの一方、ここではホルダ直線部7bの延在方向に平行に沿う。
【0025】
この状態では道具103の長尺部105が平面視でホルダ7のホルダ直線部7a、7b、ホルダ後端部7c、及び押さえ9の短小部9aに囲まれる。そのため、長尺部105のY方向への移動はホルダ直線部7a、7bに阻止され、X方向後方であるX1の向きへの移動はホルダ後端部7cに阻止される。さらにX方向前方であるX2の向きへの移動は押さえ9に阻止される。そのため、ホルダ7に道具103が収納された状態でホルダ7から道具103が意図せずに離脱するのをホルダ7と押さえ9が防ぐ。
【0026】
一方で離脱姿勢とは、道具103がホルダ7に収納されない状態での押さえ9の姿勢であり、具体的には
図3(a)に示す姿勢である。より具体的には離脱姿勢とは押さえ9のL字の直線部の短い方である短小部9aがホルダ直線部7a、7bの一方、ここではホルダ直線部7bの延在方向に平行である。さらに短小部9aはホルダ直線部7bの先端より手前側に延在する。ここではホルダ直線部7bの先端よりX方向手前側、つまりX2の向きに延在する。一方で押さえ9のL字の直線部の長い方である長手部9bはY方向に延在して開口部7dを平面視で塞ぐ。
【0027】
この状態ではホルダ7のU字の内側が平面視でホルダ7のホルダ直線部7a、7b、ホルダ後端部7c、及び長手部9bに囲まれる。そのため、道具103の長尺部105がY方向からホルダ7の内部に移動しようとしてもホルダ直線部7a、7bに阻止され、X方向後方からホルダ7の内部に移動しようとしてもホルダ後端部7cに阻止される。さらにX方向前方からホルダ7の内部に移動しようとしても押さえ9に阻止される。そのため、ホルダ7に道具103が収納されていない状態で意図せず道具103がホルダ7に入ってしまったり、ホルダ7に異物が挿入されたりするのをホルダ7と押さえ9が防ぐ。
【0028】
保持部材11は押さえ9を収納姿勢又は離脱姿勢の一方の姿勢に保持しつつ、予め定められた所定値以上の外力が押さえ9に加えられると押さえ9の回動を許容して他方の姿勢に保持する部材である。具体的には
図3(c)に示す収納姿勢で、開口部7dを塞ぐ押さえ9の短小部9aに所定値以上の回転力がホルダ7の内側から加えられると、
図3(d)に示すように押さえ9のC2の向きへの回動を許容して、90°回動した
図3(a)に示す離脱姿勢に保持する。また
図3(a)に示す離脱姿勢で開口部7dを塞ぐ押さえ9の長手部9bに所定値以上の回転力がホルダ7の外側から加えられると、
図3(b)に示すように押さえ9のC1の向きへの回動を許容して、90°回動した
図3(c)に示す収納姿勢に保持する。
【0029】
このように道具収納構造1は、離脱姿勢の際に押さえ9の長手部9bをホルダ7の外側から道具103で所定値以上の力で押すと押さえ9が回動して道具103がホルダ7に収納されて押さえ9の短小部9aが開口部7dの一部を塞ぐ収納姿勢になる。また収納姿勢で道具103を引っ張って押さえ9の短小部9aをホルダ7の内側から道具103で押すと押さえ9が回動して道具103がホルダ7から離脱して押さえ9の長手部9bが開口部7dを塞ぐ離脱姿勢になる。
【0030】
この構成では道具103を収納した収納姿勢で押さえ9の短小部9aがホルダ7の開口部7dの一部のみを塞ぐ。そのため、
図3(c)に示すように道具103の長尺部105の表面に突起105aがあっても、押さえ9で塞がれない開口部7dの非閉塞部7eに収まる範囲に突起105aがあれば、押さえ9に突起105aが干渉せずに道具103をホルダ7に収納できる。よって突起105aがある道具103も突起105aがない道具103もホルダ7に収納できる。従って、道具収納構造1は寸法や形状が異なる道具103を収納できる。また、この構成では道具103で押さえ9を押すか引くかの1段階の動作だけで道具103をホルダ7に収納/離脱できる。
【0031】
なお、
図2(a)に示す短小部9aの長さB2は、道具103を収納した収納姿勢でホルダ7の開口部7dの一部のみを塞ぐことができる長さであればよい。ただしB2が短すぎると収納姿勢にしても非閉塞部7eから道具103の長尺部105が抜けてしまうため、非閉塞部7eの長さB3が、収納する道具103の内、最もY方向の幅が狭い道具103のY方向の幅よりも狭い必要がある。また、B2が長すぎると非閉塞部7eが短すぎて突起105aがある道具103をホルダ7に収納しようとしても突起105aが短小部9aと干渉して収納できない。そのため、非閉塞部7eの長さB3は突起105aと短小部9aが干渉しない長さである必要がある。
【0032】
一方で長手部9bは
図3(a)に示す離脱姿勢から道具103の長尺部105で押されてC1の向きに回動する際に、確実に90°回動して収納姿勢になるように、回動中はなるべく長い時間、道具103と接触して力が伝達されるのが好ましい。そのため、
図2(a)に示す長手部9bの長さB1は少なくとも短小部9aより長いのが好ましい。一方で長手部9bの長さB1が長すぎると道具収納構造1を構成する他の部材や、道具収納構造1の周囲にある他の部材と干渉する可能性がある。また、長手部9bが道具103で押された際に変形しやすくなる。そのため長手部9bの長さB1は、
図3(a)に示すように、開口部7dを塞いだ状態で押さえ9が設けられたホルダ直線部7bと対向するホルダ直線部7aとの間に平面視で隙間7gが若干生じる程度が好ましい。具体的には
図3(a)に示す離脱姿勢で長手部9bが開口部7dを塞ぐY方向の長さB5が、開口部7dの長さB4よりも短いのが好ましい。この構成では長手部9bが多少Z方向に変形した場合でも、ホルダ直線部7aと干渉することが無い。
【0033】
図2(b)に示すように保持部材11は、板バネ13、ステー15、ボルト17、及びナット19を備える。板バネ13は押さえ9に当接することで、押さえ9に外力が加えられても外力に対して反発して押さえ9を収納姿勢又は離脱姿勢の一方の姿勢に保持する部材である。板バネ13は予め定められた所定値以上の外力が押さえ9に加えられると弾性変形して押さえ9の回動を許容して他方の姿勢に保持する部材でもある。
【0034】
図2(b)に示すように板バネ13はバネ側鉛直壁部13a及びバネ側横壁部13bを備える。バネ側鉛直壁部13aはステー15やボルト17を介してホルダ7に支持され、鉛直方向であるZ方向、及びホルダ直線部7a、7bの延在方向に平行なX方向に延在する板状の弾性体である。
【0035】
バネ側鉛直壁部13aは押さえ9が収納姿勢及び離脱姿勢の際に、押さえ9のL字の直線部である短小部9a又は長手部9bのホルダ直線部7a、7bの延在方向に平行な側端面のうち、ホルダ直線部7a、7bに対して外側寄りの端面に、側面が当接する。具体的には押さえ9が
図3(c)に示す収納姿勢の場合、押さえ9の長手部9bのホルダ直線部7a、7bの延在方向に平行な側端面10b、12bのうち、ホルダ直線部7a、7bに対して外側寄りの側端面10bにバネ側鉛直壁部13aの左側面が当接する。
【0036】
押さえ9が
図3(a)に示す離脱姿勢の場合、押さえ9の短小部9aのホルダ直線部7a、7bの延在方向に平行な側端面10a、12aのうち、ホルダ直線部7a、7bに対して外側寄りの側端面10aにバネ側鉛直壁部13aの左側面が当接する。
【0037】
この構成では板バネ13のバネ側鉛直壁部13aが押さえ9の外側の側端面10b、10aに当接することで、押さえ9を収納姿勢及び離脱姿勢の一方の姿勢に保持する。さらに所定値以上の回転力が押さえ9に加えられると外側に板バネ13が曲がることで押さえ9の回動を許容する。押さえ9が回動して他方の姿勢になると板バネ13が弾性変形して元の形状に戻ることで押さえ9を収納姿勢及び離脱姿勢の他方の姿勢に保持する。
【0038】
例えば
図3(a)に示す離脱姿勢で長尺部105をX1の向きに移動させて押さえ9の長手部9bをホルダ7の外側から内側に押し込んで押さえ9を回動させようとしたとする。この場合、所定値以上の回転力が長手部9bに加えられると、
図3(b)に示すように板バネ13のバネ側鉛直壁部13aがY1の向きに曲がる。この状態では押さえ9は板バネ13をY1の向きに押圧しつつC1の向きに回動して
図3(c)に示す収納状態になる。収納状態では長尺部105が押さえ9の長手部9bから離れるため、ホルダ7の外側から内側に長手部9bを押しこむ力は発生せず、板バネ13に外力が加えられない。そのため、板バネ13のバネ側鉛直壁部13aはY2の向きに弾性変形して元の形状に戻り、側端面10bにバネ側鉛直壁部13aの左側面が当接して押さえ9を収納姿勢に保持する。
【0039】
一方で
図3(c)に示す収納姿勢で長尺部105をX2の向きに移動させて押さえ9の短小部9aをホルダ7の内側から外側に引っ張って押さえ9を回動させようとしたとする。この場合、所定値以上の回転力が短小部9aに加えられると、
図3(d)に示すように板バネ13のバネ側鉛直壁部13aがY1の向きに曲がる。この状態では押さえ9は板バネ13をY1の向きに押圧しつつC2の向きに回動して
図3(a)に示す離脱状態になる。離脱状態では長尺部105が押さえ9の短小部9aから離れるため、ホルダ7の内側から外側に短小部9aを引っ張る力は発生せず、板バネ13に外力が加えられない。そのため、板バネ13のバネ側鉛直壁部13aはY2の向きに弾性変形して元の形状に戻り、側端面10aにバネ側鉛直壁部13aの左側面が当接して押さえ9を離脱姿勢に保持する。
【0040】
このように、保持手段を構成する部材として板バネ13を用いることで、板状の単純な構造で押さえ9を収納姿勢及び離脱姿勢の一方の姿勢に保持しつつ、所定値以上の外力が押さえ9に加えられた場合に押さえ9を回動させられる。
【0041】
バネ側横壁部13bはステー15やボルト17を介して板バネ13をホルダ7に保持させるための部分であり、
図2(b)に示すようにバネ側鉛直壁部13aからホルダ直線部7a、7bに向けて水平方向に延在するように突設された板状部材である。
【0042】
ステー15は押さえ9及び板バネ13をホルダ7と連結して保持する部材であり、上壁部15a及び横壁部15bを備える。上壁部15aはホルダ7とステー15を連結する部分であり、ホルダ直線部7a、7bの一方の外側端面に取り付けられる。
図2(b)では上壁部15aは、ホルダ直線部7bのY方向外側端面に設けられ、ホルダ直線部7bの延在方向であるX方向、及び鉛直方向であるZ方向に延在する板状の部材である。上壁部15aはホルダ7と一体成型される等してホルダ7に接続される。横壁部15bは押さえ9及び板バネ13を保持する部分であり、上壁部15aの上端からホルダ直線部7bの外側の向きであるY1の向きに向けて水平方向に延在するように突設された板状の部材である。
図2(b)に示す横壁部15bは上面に押さえ9の下面が当接し、下面に板バネ13のバネ側横壁部13bの上面が当接している。ステー15は板バネ13と押さえ9を保持でき、押さえ9が回動する際に変形しない程度の強度を備えていれば、公知の鋼材等で構成すればよい。
【0043】
ボルト17は押さえ9の回転中心のある屈曲部分9c、ステー15の横壁部15b、及び板バネ13のバネ側横壁部13bをZ方向に貫通する雄ネジを備えた部品であり、ここではボルト頭17aとネジ棒17bを備える頭付きボルトを例示している。ナット19はボルト17と協働して押さえ9、ステー15及び板バネ13を締結する雌ネジを備えた部品である。
【0044】
この構成ではステー15の横壁部15bをバネ側横壁部13bと押さえ9で下と上から挟み込んでボルト17のネジ棒17bを挿通させ、ネジ棒17bの先端にナット19を螺合させ、押さえ9が回動できる程度に締結する。これにより、ステー15が板バネ13及び押さえ9をホルダ7に保持する。この構成では板バネ13と押さえ9がステー15の横壁部15bと上壁部15aを介してホルダ7に保持される。
【0045】
この構成では板バネ13を単なる平板状ではなく、L字状にしてステー15の横壁部15bを介してホルダ7に保持させられるため、板バネ13の強度を向上させることができ、押さえ9を収納姿勢及び離脱姿勢に保持する際の保持力を向上させられる。
【0046】
なお保持部材11は、予め定められた所定値以上の外力が押さえ9に加えられると押さえ9の回動を許容する必要があるが、予め定められた所定値とは、少なくとも離脱姿勢と収納姿勢に押さえ9を保持できる程度が最小値である。ただし所定値が小さすぎると外力で押さえ9が容易に回動して道具103の意図しない収納/離脱や異物の収納が生じる可能性があるため、これらが生じない程度が好ましい。また、所定値が大きければ大きいほど道具103の意図しない収納/離脱や異物の収納が生じ難くなる。一方で所定値が大きすぎると押さえ9を回動させるのに要する力が大きくなり過ぎて人力での回動が困難になったり、回動させるために加えられた外力で押さえ9が変形したりする。そのため、人力で無理なく押さえ9を回動でき、かつ回動させるために加えられた外力で押さえ9が変形しない程度が所定値の上限である。所定値は板バネ13の材料や厚さで調整できる。以上が第1の実施形態に係る道具収納構造1の構造の詳細の説明である。
【0047】
このように第1の実施形態の道具収納構造1はU字状のホルダ7と、L字状の平板で、収納姿勢と離脱姿勢になるように回動する押さえ9と、押さえ9を収納姿勢と離脱姿勢に保持しつつ、所定値以上の外力が加えられると回動を許容する保持部材11を備える。
【0048】
この構成では離脱姿勢の際に押さえ9の長手部9bをホルダ7の外側から道具103で押すと押さえ9が回動して道具103がホルダ7に収納されて押さえ9の短小部9aが開口部7dの一部を塞ぐ収納姿勢になる。収納姿勢で道具103を引っ張って押さえ9の短小部9aをホルダ7の内側から道具103で押すと押さえ9が回動して道具103がホルダ7から離脱して押さえ9の長手部9bが開口部7dを塞ぐ離脱姿勢になる。
【0049】
この構成では収納姿勢で押さえ9の短小部9aがホルダ7の開口部7dの一部のみを塞ぐ。そのため、道具103の表面に突起105aがあっても、押さえ9で塞がれない開口部9dの非閉塞部7eに収まる範囲に突起105aがあれば、押さえ9に突起105aが干渉せずに道具103をホルダ7に収納できる。よって、道具収納構造1は寸法や形状が異なる道具103を収納できる。また、道具103で押さえ9を押すか引くかの1段階の動作だけで道具103をホルダ7に収納/離脱できる。
【0050】
次に
図4を参照して第2の実施形態に係る道具収納構造1aの構造について
図4を参照して説明する。第2の実施形態は、第1の実施形態において、保持部材11aを構成する部材として、板バネ13の替わりにホルダ側円筒部31、押さえ側円筒部33、及びコイルバネ35を備えた構成としたものである。なお第2の実施形態において、第1の実施形態と同様の機能を果たす要素については同一の番号を付し、主に第1の実施形態と異なる部分について説明する。
【0051】
図4(a)に示すように第2の実施形態に係る道具収納構造1aは保持部材11aを構成する部材として、板バネ13が設けられておらず、替わりにホルダ側円筒部31、押さえ側円筒部33、及びコイルバネ35を備える。
【0052】
ホルダ側円筒部31は押さえ9の位置を収納姿勢及び離脱姿勢に保持する部材の1つであり、
図4(a)に示すようにステー15の横壁部15bのボルト17が挿通する部分の周囲の上面に下端が固定されることでホルダ7に保持された円筒状の部材である。ホルダ側円筒部31は
図4(b)に示すように押さえ9に向け鉛直方向に突設され、突設された先端の、円筒の軸方向であるZ方向の上側の端面である上端面37が、円周方向に沿って形成される上下に凹凸の波形の形状である。具体的にはホルダ側円筒部31の上端面37は
図4(b)に示すよう波の山37aと谷37bが円周方向に交互に形成された波形の形状である。波の波形は三角波を円周に沿って形成した形状であり、上端面37において円周方向に隣接する山37aと谷37bを結ぶ距離が全て等しい。また円周方向に隣接する谷37b同士のなす角度αは平面視で90°である。さらに、
図4(b)に示すホルダ側円筒部31は谷37bが4つあるが、2つは平面視でX方向を向いており、2つはY方向を向いている。
【0053】
押さえ側円筒部33は押さえ9の位置を収納姿勢及び離脱姿勢に保持する部材の1つであり、
図4(a)に示すように押さえ9の回転中心の周囲の下面に固定される。押さえ側円筒部33はホルダ側円筒部31に向けて鉛直方向に突設され、ホルダ側円筒部31の上端面37と係合する波形の形状を、突設された先端の、円筒の軸方向であるZ方向の下側の端面である下端面39に備える。
図4(b)では山39aと谷39bを有する波形の形状を例示している。具体的には押さえ側円筒部33はホルダ側円筒部31を上下逆にした形状であるため、下端面39の波形の部分がホルダ側円筒部31の上端面37の波形の部分と係合する。より具体的にはホルダ側円筒部31の山37aと押さえ側円筒部33の谷39bが係合し、ホルダ側円筒部31の谷37bと押さえ側円筒部33の山39aが係合する。
【0054】
さらに、ホルダ側円筒部31の隣接する谷37b同士のなす角度αは平面視で90°で、4つの谷37bの2つは平面視でX方向を向いており、他の2つは平面視でY方向を向いている。そのため、押さえ側円筒部33とホルダ側円筒部31が係合した状態では、押さえ9を収納姿勢か離脱姿勢のいずれかの姿勢にできる。なお、4つの山37aの2つがX方向を向き、2つはY方向を向く構造でもよい。
【0055】
コイルバネ35は押さえ9を収納姿勢か離脱姿勢のいずれかの姿勢に保持しつつ、所定値以上の外力が押さえ9に加えられた場合は回動を許容する部材である。具体的にはコイルバネ35はボルト17のネジ棒17bの外周回りで、かつボルト頭17aの下面と押さえ9の上面の間に、上下に押し縮められた状態で設けられる。
【0056】
この構成では押さえ9、押さえ側円筒部33、ホルダ側円筒部31、及びステー15の横壁部15bを頭付きのボルト17が貫通する。さらに、ボルト17のネジ棒17bの先端にナット19を螺合することでボルト17とナット19が協働して押さえ9、押さえ側円筒部33、ホルダ側円筒部31、及びステー15の横壁部15bを挟み込む。ただしボルト頭17aは押さえ9に接触しない。
【0057】
さらに、コイルバネ35は押し縮められた状態に対して反発して押さえ9を介して押さえ側円筒部33をホルダ側円筒部31に向けてZ方向下方に押圧する。これによりコイルバネ35が押さえ側円筒部33の波形の部分とホルダ側円筒部31の波形の部分を係合させて、押さえ9を収納姿勢か離脱姿勢のいずれかの姿勢に保持する。
【0058】
このように押さえ9が収納姿勢か離脱姿勢の一方に保持された状態で押さえ9をC1又はC2の向きに回動させようとすると、コイルバネ35による押圧力と、ホルダ側円筒部31の山37aが回動を阻止する。一方で、予め定められた所定値以上の回転力が加えられるとコイルバネ35による押圧力に回転力が打ち勝って、押さえ側円筒部33の山39aがホルダ側円筒部31の山37aを乗り越えるようにして押さえ9と押さえ側円筒部33が回動する。山39aが山37aを乗り越えて、押さえ9と押さえ側円筒部33が90°回動すると、山39aが谷37bと係合するため収納姿勢か離脱姿勢の他方に保持される。予め定められた所定値は押さえ9を収納姿勢及び離脱姿勢に保持でき、かつ押さえ9を無理なく人力で回動させられる程度であり、コイルバネ35の巻き数や線径、コイルの内外径で調整できる。
【0059】
このように保持部材11aを構成する部材として、板バネ13の替わりにホルダ側円筒部31、押さえ側円筒部33、及びコイルバネ35を備えてもよい。この場合も道具収納構造1aは第1の実施形態と同様の効果を奏する。
【0060】
第1の実施形態と第2の実施形態のいずれを採用するかは各々の利点を考慮して適宜選択すればよい。例えば第1の実施形態では、押さえ9を保持する部材として板バネ13を用いるので、第2の実施形態と比べて構造が単純でありコストと生産性の点で有利である。一方で第2の実施形態では、押さえ9が回動する際に山39aが谷37bと係合することで押さえ9を確実に収納姿勢か離脱姿勢にできるため、信頼性の点で有利である。
【0061】
以上、実施形態に基づき本開示を説明したが本開示は実施形態に限定されない。当業者であれば本開示の技術思想の範囲内において各種変形例及び改良例に想到するのは当然のことであり、これらも当然に本開示に含まれる。
【0062】
例えば第1の実施形態ではステー15を介して押さえ9や板バネ13をホルダ7に保持させる構造を例示したが、ホルダ7のホルダ直線部7bのY方向の幅が十分に広い場合は、ホルダ直線部7bに押さえ9や板バネ13を直結しても良い。同様に、第2の実施形態ではステー15を介してホルダ側円筒部31をホルダ7に保持させた構造を例示したが、ホルダ7のホルダ直線部7bのY方向の幅が十分に広い場合は、ホルダ直線部7bにホルダ側円筒部31を直結しても良い。さらに第1及び第2の実施形態では押さえ9をホルダ7の右上に設けているが、右下、左上、左下に設けても良い。
【符号の説明】
【0063】
1、1a :道具収納構造
3 :支柱
5 :脚部
7 :ホルダ
7a、7b:ホルダ直線部
7c :ホルダ後端部
7d :開口部
7e :非閉塞部
7g :隙間
9 :押さえ
9a :短小部
9b :長手部
9c :屈曲部分
10a、10b:側端面
11、11a :保持部材
12a、12b:側端面
13 :板バネ
13a :バネ側鉛直壁部
13b :バネ側横壁部
15 :ステー
15a :上壁部
15b :横壁部
17 :ボルト
17a :ボルト頭
17b :ネジ棒
19 :ナット
31 :ホルダ側円筒部
33 :押さえ側円筒部
35 :コイルバネ
37 :上端面
37a :山
37b :谷
39 :下端面
39a :山
39b :谷
100 :収納ラック
101 :キャブ
103 :道具
105 :長尺部
105a :突起
107 :屈曲部