(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-02
(45)【発行日】2023-10-11
(54)【発明の名称】電子機器、電子時計、位置情報記憶方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G04G 21/02 20100101AFI20231003BHJP
G01S 19/19 20100101ALI20231003BHJP
【FI】
G04G21/02 Z
G04G21/02 J
G01S19/19
(21)【出願番号】P 2022057765
(22)【出願日】2022-03-31
(62)【分割の表示】P 2019056180の分割
【原出願日】2019-03-25
【審査請求日】2022-04-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(72)【発明者】
【氏名】尾下 佑樹
【審査官】細見 斉子
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-160686(JP,A)
【文献】特開2001-91278(JP,A)
【文献】特開2017-195623(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G04G 3/00-99/00
G04R 20/00-60/14
G01S 19/19
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動検出センサと、
自機の現在の位置情報を測位する測位部と、
位置情報を記憶する記憶部と、
前記移動検出センサから得られる値に基づき自機が移動中であるか否かを判定した第1判定結果と、前記測位部が測位した位置情報に基づき自機が移動中であるか否かを判定した第2判定結果とに基づいて自機が移動中であるか否かを判定し、前記判定を行う毎に自機が移動中であるか否かを示すフラグを設定する移動判定手段と、
自機が直進しているか否かを判定する直進判定手段と、
前記測位部が前記位置情報を測位したときに前記移動判定手段によって自機が移動中であることを示すフラグが設定されている場合は、前記位置情報を前記記憶部に格納する制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記測位部が前記位置情報を測位したときに前記移動判定手段によって自機が移動中であることを示すフラグが設定されている場合であっても、前回の位置情報の測位から第1の所定時間以上
の時間が
経過するまで、または、前記直進判定手段が直進をしていると判定した
回数が第
1の所定
回数以上継続
するまでは、前記位置情報を前記記憶部に格納しない
ことを特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記第1判定結果は、自機が移動中であるか非移動中であるかを示し、
前記第2判定結果は、自機が移動中であるか停止中であるかを示し、
前記移動判定手段は、
前記第2判定結果が「移動中」であり、前記第1判定結果が「非移動中」である場合、自機が「移動中」であると判定し、
前記第2判定結果が「停止中」であり、前記第1判定結果が「移動中」である場合、自機が「停止中」であると判定する
ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
請求項1
又は2に記載の電子機器を備えた電子時計。
【請求項4】
移動検出センサと位置情報を記憶する記憶部を有する電子機器が実行する位置情報記憶方法であって、
自機の現在の位置情報を測位する測位ステップと、
前記移動検出センサから得られる値に基づき自機が移動中であるか否かを判定した第1判定結果と、前記測位ステップが測位した位置情報に基づき自機が移動中であるか否かを判定した第2判定結果とに基づいて自機が移動中であるか否かを判定し、前記判定を行う毎に自機が移動中であるか否かを示すフラグを設定する移動判定ステップと、
自機が直進しているか否かを判定する直進判定ステップと、
前記測位
ステップが前記位置情報を測位したときに前記移動判定ステップによって自機が移動中であることを示すフラグが設定されている場合は、前記位置情報を前記記憶部に格納する制御ステップと、
を有し、
前記制御ステップは、
前記測位ステップが前記位置情報を測位したときに前記移動判定ステップによって自機が移動中であることを示すフラグが設定されている場合であっても、前回の位置情報の測位から第1の所定時間以上
の時間が
経過するまで、または、前記直進判定ステップが直進をしていると判定した
回数が第
1の所定
回数以上継続
するまでは、前記位置情報を前記記憶部に格納しない
ことを特徴とする位置情報記憶方法。
【請求項5】
移動検出センサと位置情報を記憶する記憶部を有する電子機器のコンピュータを、
自機の現在の位置情報を測位する測位手段、
前記移動検出センサから得られる値に基づき自機が移動中であるか否かを判定した第1判定結果と、前記測位手段が測位した位置情報に基づき自機が移動中であるか否かを判定した第2判定結果とに基づいて自機が移動中であるか否かを判定し、前記判定を行う毎に自機が移動中であるか否かを示すフラグを設定する移動判定手段、
自機が直進しているか否かを判定する直進判定手段、
前記測位手段が前記位置情報を測位したときに前記移動判定手段によって自機が移動中であることを示すフラグが設定されている場合は、前記位置情報を前記記憶部に格納する制御手段、
として機能させ、
前記制御手段は、
前記測位手段が前記位置情報を測位したときに前記移動判定手段によって自機が移動中であることを示すフラグが設定されている場合であっても、前回の位置情報の測位から第1の所定時間以上
の時間が
経過するまで、または、前記直進判定手段が直進をしていると判定した
回数が第
1の所定
回数以上継続
するまでは、前記位置情報を前記記憶部に格納しない
ことを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器、電子時計、位置情報記憶方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
電子時計は、一般的に、部品実装可能面積が少ないので、大容量のメモリを搭載することができない。このため、従来の電子時計は、ランニング記録等の情報を記録する際に、加速度センサで状態判定を行い、運動停止時にはログを停止し、使用するメモリ容量を削減していた。このように、ランニングの記録において、従来の電子時計は、信号待ち等によるやむを得ない停止を、当該ランニングの記録に反映させないようにしていた。
【0003】
なお、特許文献1は、磁気方位センサ及び加速度センサから得られる情報を用いて、GPS(global positioning system)受信機で受信した位置情報を補正する技術を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の技術は、加速度センサ等で位置情報を補正する技術であり、移動の有無を判定する技術ではない。また、特許文献1に記載の技術で、GPS受信機で受信した位置情報を用いても、トンネル内やビル内では、電波が遮蔽されるので、位置情報を特定することができないことがある。また、GPS受信機の消費電力が大きいので、電子時計の用途では、電波の受信を停止させることもある。
【0006】
ところで、前記したように、従来の電子時計では、加速度センサのみで状態判定を行っている。このため、従来の電子時計は、例えば、信号待ちでユーザが足踏みをしている状態等、水平位置の移動が無く、自装置が動き、加速度を受けている状況では、上記の問題を解決できない。また、自転車や自動車のように加速度センサによる移動検出が困難な場合でも、従来の電子時計は、ログ停止として判断してしまう恐れがあった。
【0007】
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、自装置の移動判定の精度を向上させることができる電子機器、電子時計、位置情報記憶方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するために、本発明は、
移動検出センサと、
自機の現在の位置情報を測位する測位部と、
位置情報を記憶する記憶部と、
前記移動検出センサから得られる値に基づき自機が移動中であるか否かを判定した第1判定結果と、前記測位部が測位した位置情報に基づき自機が移動中であるか否かを判定した第2判定結果とに基づいて自機が移動中であるか否かを判定し、前記判定を行う毎に自機が移動中であるか否かを示すフラグを設定する移動判定手段と、
自機が直進しているか否かを判定する直進判定手段と、
前記測位部が前記位置情報を測位したときに、前記移動判定手段によって自機が移動中であることを示すフラグが設定されている場合は前記位置情報を前記記憶部に格納する制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記測位部が前記位置情報を測位したときに前記移動判定手段によって自機が移動中であることを示すフラグが設定されている場合であっても、前回の位置情報の測位から第1の所定時間以上の時間が経過するまで、または、前記直進判定手段が直進をしていると判定した回数が第1の所定回数以上継続するまでは、前記位置情報を前記記憶部に格納しない
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、自装置の移動判定の精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の第1実施形態における携帯型電子機器の構成図である。
【
図2】自装置が移動中か否かを総合判定する判定方法を説明するためのフローチャートである。
【
図3】ログ保存制御の動作を説明するためのフローチャートである。
【
図4】加速度センサ及びGPSを用いたときのログ保存判定結果を示す表である。
【
図5】GPSが停止しているときのログ保存判定結果を示す表である。
【
図6】本発明の第1実施形態における携帯型電子機器の動作を説明するタイミングチャートである。
【
図7】ログの記録を中断したときのログ結果を表示する地図画面の一例である。
【
図8】連続してログを記録したときのログ結果を表示する地図画面の一例である。
【
図9】本発明の第2実施形態における携帯型電子機器の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」と称する)につき詳細に説明する。なお、各図は、本実施形態を十分に理解できる程度に、概略的に示してあるに過ぎない。また、各図において、共通する構成要素や同様な構成要素については、同一の符号を付し、それらの重複する説明を省略する。
【0012】
(実施形態)
図1は、本実施形態における携帯型電子機器が使用される計測システムの構成図である。
携帯機器システム1aは、携帯型電子機器としての電子時計100aと、携帯型情報端末200とが通信可能に接続されて構成される。電子時計100aは、歩行やランニングによって移動した位置情報をログとして逐次格納する機能を有する。携帯型情報端末200は、電子時計100aから位置情報を受信し、移動軌跡を地図情報と共に、表示部150に表示する機能を有するスマートフォンである。
【0013】
電子時計100aは、制御部10と、測位部としてのGPS_IC20と、加速度センサ31(移動検出センサ)と、圧力センサ32と、磁気センサ33(方位センサ)と、地図データ、FWデータやログを格納している不揮発性記憶部40と、FONT用不揮発性記憶部45と、表示部50とを備えている。なお、FWデータは、GPS_IC20を機能させるプログラムである。
【0014】
測位部としてのGPS_IC20は、人工衛星から自装置の位置情報を取得する。GPS_IC20は、第2判定部としてのGPS判定部21を備え、取得した位置情報を用いて、自装置が「移動中」か「停止中」か、それら以外である「不定」か、を判定する機能を有する。また、GPS判定部21は、2点間の緯度・経度から求まる角度で「直進」か否か判定する機能を有する。GPS_IC20は、不揮発性記憶部40を接続し、出力バッファ22を有している。これにより、GPS_IC20は、不揮発性記憶部40に格納されている地図データを読み込んだり、出力バッファ22を介して、位置情報をログとして不揮発性記憶部40に格納したりする機能を有する。つまり、GPS_IC20は、内部の出力バッファ22に位置情報を逐次格納し、格納された位置情報を一括して不揮発性記憶部40に格納する機能を有する。
【0015】
加速度センサ31は、自装置が受ける加速度を検出する。電子時計100aは、自装置が受ける加速度の大きさや周期を演算し、所定の閾値と比較することによって、歩行やランニングなどによる「移動中」であるか「非移動中」であるかを判定することができる。なお、実施形態では加速度センサ31を移動検出センサとして用いているが、移動検出センサに使用できるセンサはこれに限られない。傾斜センサや角速度センサ等のセンサや複数のセンサの組み合わせによっても移動検出センサは実現可能である。また、圧力センサ32は、気圧を検出するセンサであり、山などを歩行しているときの高度を演算するために使用される。磁気センサ33は、地磁気を検出するセンサであり、歩行やランニングの進行方向の変化を検出するために使用される。なお、実施形態では磁気センサ33を方位センサとして用いているが、方位センサに使用できるセンサはこれに限られない。傾斜センサや角速度センサ等のセンサや複数のセンサの組み合わせによっても方位センサは実現可能である。
【0016】
FONT用不揮発性記憶部45は、FONT以外に、タイム、ベース、距離、ラップ、心拍、気圧高度等を、ログ保存項目として格納している。表示部50は、時刻や位置情報を、例えば、数字で表示する液晶表示パネルである。通信部60は、携帯型情報端末200とBluetooth(登録商標)で近距離無線通信可能に接続する。
【0017】
制御部10は、CPU(Central Processing Unit)であり、メモリに格納されたプログラムを実行することにより、第1判定部としての加速度判定部11と、判定部12と、ログ保存制御部13との機能を実現する。また、プログラムの実行により、判定方法及び位置情報保存方法が実行される。加速度判定部11は、加速度センサ31を用いて、歩行やランニングによる自装置が「移動中」であるか「非移動中」であるかを判定する。判定部12は、加速度判定部11の判定結果と、GPS判定部21の判定結果とに基づいて、自装置が「移動中」であるか否かを総合判定する。ログ保存制御部13は、判定部12が「移動中」であると総合判定したとき、「ログ保存」し、判定部12が「停止中」と判定したとき、「ログ非保存」とする。これにより、ログ保存制御部13は、不揮発性記憶部40に対するログ(位置情報)の格納を間引くように、GPS_IC20を制御する。さらに、ログ保存制御部13は、総合判定が「ログ保存」であっても、GPS判定部21が「直進」と判定したときであれば、ログ(位置情報)の格納を間引く。
【0018】
携帯型情報端末200は、制御部110と、各種のセンサ130と、記憶部140と、表示部150と、通信部160とを備えるスマートフォンである。制御部110は、CPUであり、プログラムを実行することにより、電子時計100aが不揮発性記憶部40に格納した位置情報(ログ)を通信部160に一括受信(又は逐次受信)させ、受信した位置情報(移動軌跡)を地図情報と共に、表示部150に表示させる(
図7,8参照)。センサ130は、GPSや加速度センサであり、位置情報を受信したり、重力の検出により、表示部150の表示方向を決定するために使用される。表示部150は、入力機能を備えたタッチパネルディスプレイである。
【0019】
図2は、自装置が移動中か否かを総合判定する判定方法を説明するためのフローチャートである。このルーチン(SP10)は、判定部12によって、電子時計100aが「走行モード」や「エクササイズモード」のときに周期的に実行される。なお、加速度判定部11は、加速度センサ31を用いて、自装置が「移動中」か否かの判定を行っているものとする。
【0020】
判定部12は、GPS_IC20に電波が到達し、位置情報がFIXしていたり、GPS_IC20がOFF設定されていたり、電波が到達していなかったりしているかの判定を行う(SP11)。位置情報がFIXしていれば(SP11でFIX)、判定部12は、加速度判定部11による加速度センサ判定結果が「移動中」であるか「非移動中」であるかの判定を行う(S12)。加速度センサ判定結果が「移動中」であれば(S11で「移動中」)、判定部12は、GPS判定部21によるGPS判定結果が「移動中」なのか「停止中」なのか「不定」なのかの判定を行う(SP13)。
【0021】
GPS判定結果が「停止中」であれば(S13で「停止中」)、判定部12は、フラグを「ログ非保存」に設定する(SP14)。一方、GPS判定結果が「移動中」であれば(S13で「移動中」)、判定部12は、フラグを「ログ保存」に設定する(SP15)。また、GPS判定結果が「不定」であっても、判定部12は、フラグを「ログ保存」に設定する(SP15)。
【0022】
一方、加速度センサ判定結果(S12)が「非移動中」であれば、判定部12は、GPS判定部21によるGPS判定結果が「移動中」なのか「停止中」なのか「不定」なのかの判定を行う(SP16)。GPS判定結果が「停止中」であれば(S16で「停止中」)、判定部12は、フラグを「ログ非保存」に設定する(SP14)。一方、GPS判定結果が「移動中」であれば(S16で「移動中」)、判定部12は、フラグを「ログ保存」に設定する(SP15)。また、GPS判定結果が「不定」であったときには(SP16で「不定」)、判定部12は、フラグを「ログ非保存」に設定する(SP14)。
【0023】
ところで、SP11の判定で、GPS_IC20がOFF設定されていたり、電波が到達していなかったりしたときには(SP11で「OFF又はLOST」)、判定部12は、加速度判定部11による加速度センサ判定結果が「移動中」であるか「非移動中」であるかの判定を行う(S17)。加速度センサ判定結果が「非移動中」であれば(S17で「非移動中」)、判定部12は、フラグを「ログ非保存」に設定する(SP14)。一方、加速度センサ判定結果が「移動中」であれば(S17で「移動中」)、判定部12は、フラグを「ログ保存」に設定する(SP15)。そして、SP14又はSP15の処理が終了したら、このルーチンが終了する。
【0024】
図3は、ログ保存制御の動作を説明するためのフローチャートである。
このルーチン(SP20)は、前記したSP10(
図2)と独立して、周期的に実行される。
ログ保存制御部13は、「連続受信」に設定されているか否かの判定を行う(S21)。「連続受信」に設定されていないとき(S21で「NO」)、ログ保存制御部13は、直ちに、このルーチンの処理を終了する。なお、「連続受信」でないとき、つまり「間欠受信」は、第2実施形態で説明する。
【0025】
「連続受信」に設定されているとき(S21で「YES」)、ログ保存制御部13は、位置更新に伴って発生する「DATAREADY」信号が有るか否かの判定を行う(S22)。「DATAREADY」信号が有るとき(S22で「YES」)、ログ保存制御部13は、GPS_IC20の直進判定結果を読み込む(S23)。S23の処理後、ログ保存制御部13は、S20(
図2)の処理で設定されたフラグが「ログ保存」に設定されているか「ログ非保存」に設定されているかを判定する(S24)。
【0026】
フラグが「ログ保存」に設定されていれば(S24でYES)、ログ保存制御部13は、前回位置更新からT秒(例えば、T=5秒)以上経過しているか否か判定する(S25)。
【0027】
前回位置更新からT=5秒以上経過していなければ(S25でNO)、ログ保存制御部13は、GPS_IC20によるGPS直進判定結果が「直進」であるか否か判定する(S26)。GPS直進判定結果が「直進」であれば(S26でYES)、ログ保存制御部13は、直進継続カウンタに「1」を加算する(S27)。S27の後、ログ保存制御部13は、直進継続カウンタがN(例えば、N=5)以上であるか否か判定する(S28)。直進継続カウンタがN=5以上であれば(S28でYES)、ログ保存制御部13は、直進継続カウンタをクリアし(S29)、「ログ保存あり」を確定する(S30)。
【0028】
一方、前回位置更新から5秒以上経過していたり(S25でYES)、GPS直進判定結果が「直進」でなかったりしていれば(S26でNO)、ログ保存制御部13は、直進継続カウンタをクリアし(S29)、「ログ保存あり」を確定する(S30)。
【0029】
また、S28の判定で、直進継続カウンタがN未満であったり(S28でNO)、S24の判定で、フラグが「ログ非保存」になっていたりするときには(S24でNO)、ログ保存制御部13は、「ログ保存なし」を確定させる。なお、「ログ保存なし」の場合、制御部10は、タイム、ベース、距離、ラップ、心拍、気圧高度等のFONT用不揮発性記憶部45への格納も禁止する。
【0030】
つまり、ログ保存制御部13は、T=5秒以上経過したり、GPS直進判定結果が「直進」であって、直進継続カウンタがN=5以上になったりしたときに、「ログ保存あり」を確定させる。つまり、「直進」が継続しても、5回に1回はログ保存を行い、他の4回はログ保存を間引く。また、受信環境によっては、毎秒位置更新が入るとは限らないので、前回の位置更新から5秒以上経過していれば、間引くことなく、ログ保存させる。そして、ログ保存制御部13は、「ログ保存あり」が確定しているときに、GPS_IC20に対して、ログ保存を行わせ、「ログ保存なし」が確定しているときに、GPS_IC20に対して、ログ保存を行わせない。
【0031】
図4は、加速度センサ及びGPSを用いたときのログ保存判定結果を示す表である。
列方向に、加速度センサ判定結果を示し、行方向にGPS判定結果を示す。つまり、列方向に、加速度判定部11(
図1)による判定結果「非移動中」、「移動中」が列挙されており、行方向に、GPS判定部21による判定結果「停止中()」、「移動中」、「不定()」が列挙されている。ここで、ログ保存の一時停止が「×」で表現され、ログ保存の一時停止解除が「○」で表現されている。
【0032】
加速度センサ判定結果が「非移動中」である場合(S12(
図2)で「非移動中」)、GPS判定結果が「停止中()」であるとき(SP16(
図2)で「停止中」)、自装置が「停止中」であると総合判定され、ログ保存が一時停止(×)される。GPS判定結果が「移動中」であれば(SP16で「移動中」)、自装置も「移動中」であると総合判定され、ログ保存の一時停止が解除(○)される。GPS判定結果が「不定」であるとき(SP16で「不定」)、ログ保存が一時停止(×)される。つまり、加速度センサ判定結果とGPS判定結果との双方が「不定」であるときには、ログを保存することなく、メモリ容量を節約することができる。
【0033】
一方、加速度センサ判定結果が「移動中」である場合(SP12で「移動中」)、GPS判定結果が「停止中()」であるとき(SP13で「停止中」)、ログ保存が一時停止(×)される。つまり、GPS判定結果「移動中」の方が加速度センサ判定結果「停止中」よりも優先される。一方、GPS判定結果が「移動中」であれば(SP13で「移動中」)、ログ保存の一時停止が解除(○)される。また、GPS判定結果が「不定」であるとき(SP13で「不定」)、ログ保存が一時停止(×)される。
【0034】
図5は、GPSが停止しているときのログ保存判定結果を示す表である。
つまり、この表は、
図2のSP11で「OFF又はLOST」と判定されたときのログ保存判定結果を示す表である。
GPS判定結果に拘わらず、加速度センサ判定結果が「非移動中」であれば、ログ保存を一時停止し(×)、加速度センサ判定結果が「移動中」であれば、ログ保存の一時停止を解除する(○)。
【0035】
図6は、本発明の第1実施形態における携帯型電子機器の動作を説明するタイミングチャートである。なお、このタイミングチャートは、GPS_IC20を約1秒間隔で連続的に駆動させる「連続受信」でのタイミングチャートであり、節電のために、GPS_IC20を間欠的に駆動させる「間欠受信」は、第2実施形態で説明する。
【0036】
図1の記載の通り、制御部10とGPS_IC20とは、複数の信号(1PPS,DATAREADY,I2C通信,ログ保存指示用端子P17)を伝送する信号線で接続されている。ここで、「1PPS」信号及び「DATAREADY」信号は、GPS_IC20から制御部10に伝送される信号であり、「I2C通信」、及び「ログ保存指示用端子(P17)」は、制御部10からGPS_IC20に伝送される信号である。
【0037】
つまり、「1PPS」信号及び「DATAREADY」信号は、「GPS側制御」により出力される信号であり、「I2C通信」、及び「ログ保存指示用端子(P17)」は、「時計マイコン側制御」により、実行される信号である。また、制御部10は、「DATAREADY」信号を受け付けると、「I2C通信」を用いて、予め定められたRAMアドレスにアクセスして、何のREADYなのかを読みに行くように構成されている。なお、ログ保存指示用端子(P17)は、初期状態でログ保存OK(LOWレベル)に設定すると、ランスタート前であっても、初期位置がFIXしたときにログ保存してしまう。このため、初期状態(t<t3)でログ保存NG(HIGHレベル)に設定し、ランスタート後の初期位置FIXでログ保存するようにしている。
【0038】
GPS_IC20は、時刻t0で、「1PPS」信号を用いて、初期位置がFIXしたことを制御部10に通知し、時刻t1で、位置更新が行われたことを「DATAREADY」信号で通知する。つまり、初期位置がFIXしたときには、GPS_IC20は、「1PPS」信号及び「DATAREADY」信号で、「初期位置FIX通知」を制御部10に送る。
【0039】
また、時刻t1で、「DATAREADY」信号が「初期位置FIX通知」を制御部10に知らせたら、制御部10は、時刻t1で「I2C通信」を用いUTC(universal time coordinated)時刻の読み込みを行う。制御部10は、時刻t2でUTC時刻の読み込みが完了したら、時計時刻の修正処理やログ保存の判定処理を実行し、時刻t3でログ保存指示用端子P17を「ログ保存NG」(HIGHレベル)から「ログ保存OK」(LOWレベル)に切り替える。
【0040】
時刻t3で、ログ保存指示用端子P17が「ログ保存OK」に切り替えられたら、GPS_IC20は、出力バッファ22(
図1)に格納されたログを不揮発性記憶部40(
図1)に格納する。そして、GPS_IC20は、時刻t4で、「DATAREADY」信号を用いて、「ログ保存完了通知」を制御部10に通知する。制御部10は、「DATAREADY」信号に応答して、「I2C通信」をGPS_IC20に送信し、READYの内容を把握する。これらの処理により、制御部10は、GPS側の状態判定と、直進判定の結果と、制御部10が行った加速度センサ31の状態判定の結果とから、ログを保存するか否か判定する。判定結果がログ保存する場合には、制御部10は、ログ保存指示用端子P17をLOWレベルに遷移させる。なお、制御部10は、GPS_IC20から読み出したGPS積算距離を記憶させておき、予め設定されているオートラップの距離に到達した場合も、ログ保存をGPS_IC20に指示する。
【0041】
GPS_IC20は、例えば、時刻t5で位置更新が発生し、このとき、「位置更新通知」を「DATAREADY」信号で制御部10に通知する。制御部10は、時刻t6で制御部10が「位置更新通知」を受信したら、「I2C通信」を用いて、「GPS積算距離」の読み込みを行う。制御部10は、時刻t7で「GPS積算距離」の読み込みが完了したら、ログ保存判定を実行する。ここで、仮に、ログ保存判定の結果がNGであったら、制御部10は、ログ保存指示用端子P17をログ保存NG(HIGHレベル)に維持する。
【0042】
時刻t5から約1秒経過した時刻t8で、再び、GPS_IC20は、「DATAREADY」信号を用いて、「位置更新通知」を制御部10に通知する。制御部10は、「位置更新通知」を受信したら、時刻t9で、「I2C通信」を用いて、「GPS積算距離」の読み込みを行う。制御部10は、時刻t10で「GPS積算距離」の読み込みが完了したら、ログ保存判定を実行する。制御部10は、時刻t11でログ保存指示用端子P17をログ保存NG(HIGHレベル)からログ保存OK(LOWレベル)に切り替える。そして、GPS_IC20は、ログ保存を実行し、時刻t12で、「ログ保存完了通知」を制御部10に送信する。
【0043】
図7は、ログの記録を中断したときのログ結果を表示する地図画面の一例であり、
図8は、連続してログを記録したときのログ結果を表示する地図画面の一例である。
図7,8共に、携帯型情報端末200の表示部150(
図1)に表示される画面である。
図8に示すように、ログの記録を中断することなく、連続記録したときには、歩行やランニングの軌跡が1箇所に集中した集中部189aが生じてしまうことがある。しかしながら、
図7のように、ログの記録を中断したときには、軌跡の集中を回避することができる。
【0044】
なお、地図画面180の上部には、日選択ボタン181と週選択ボタン182と月選択ボタン183とが配列されている。
図7,8では、日選択ボタン181が選択状態であり、日単位のエクササイズデータが表示されていることを示している。
【0045】
これら日選択ボタン181と週選択ボタン182と月選択ボタン183の下側には、年月日欄185が表示されている。年月日欄185は、選択された期間の年月日を表示する欄であり、例えば、「2018年1月15日」が表示されている。
【0046】
地図領域186に表示された軌跡189は、電子時計100aが格納したログ(位置情報)の履歴を2次元の地図上に示したものである。グラフ領域187は、ユーザの歩数情報の履歴を運動強度別に示したものである。
【0047】
以上説明したように、本実施形態の電子時計100aの加速度判定部11は、「移動中」かそれ以外の「非移動中」かを判定し、GPS判定部21は、「移動中」、「停止中」かそれ以外の「不定」かを判定する。基本的に、GPS判定部21で「停止中」として判定したら、加速度判定部11の判定結果に拘わらず、判定部12は、自装置(電子時計100a)の「停止中」と判定する。そして、ログ保存制御部13は、ログ保存を一時停止する。また、GPS判定部21で「移動中」と判定したら、加速度判定部11の判定に拘わらず、判定部12は、自装置の「移動中」と判定する。そして、ログ保存制御部13は、ログ保存の一時停止を解除する。さらに、GPS判定部21で「停止中」として判定したときにも、ログ保存制御部13は、ログ保存をT秒(例えば、5秒)に1回、又はN回(例えば、5回)に1回行い、ログ保存を間引く。
【0048】
また、GPS判定部21が「不定」と判定しても、加速度判定部11が「移動中」と判定したら、判定部12は、自装置の「移動中」と判定する。これにより、判定部12は、信号待ちでの足踏みは「停止中」として判定し、自転車や自動車などの移動でも「移動中」と判定する。なお、GPS_IC20をOFF設定で動作させたときは、判定部12は、加速度判定部11のみの判定結果で状態判定を行う。
【0049】
(第2実施形態)
前記第1実施形態では、約1秒間隔で連続的にGPS信号を受信する連続受信を行ったが、GPS信号を間欠的に受信する間欠受信を行うことができる。また、前記第1実施形態では、ログと地図データやFWデータとの双方を単一の不揮発性記憶部40に格納したが、ログ用揮発性記憶部と地図用不揮発性記憶部とを分離することもできる。
【0050】
図9は、本発明の第2実施形態における携帯型電子機器の構成図である。
携帯機器システム1bは、携帯型電子機器としての電子時計100bと、携帯型情報端末200とを備えて構成される。携帯型情報端末200は、前記第1実施形態の携帯型情報端末200と同一構成である。以下、電子時計100bが前記第1実施形形態の電子時計100aと相違する点を説明する。
【0051】
制御部10とGPS_IC20との間に、制御部10がGPS_IC20に対して、「SYS_SLEEP」信号を送信する信号線が追加されている。また、電子時計100bは、不揮発性記憶部40(
図1)の代わりに、スイッチ49とログ用不揮発性記憶部41と、地図用不揮発性記憶部42とがGPS_IC20に接続されている。また、電子時計100bは、制御部10とスイッチ49との間に「FLASH切替端子」が接続されている。なお、スイッチ49とログ用不揮発性記憶部41及び地図用不揮発性記憶部42との組合せと、「SYS_SLEEP」信号とは互いに独立であり、「SYS_SLEEP」信号を送信する信号線を追加し、スイッチ49とログ用不揮発性記憶部41及び地図用不揮発性記憶部42との組合せの代わりに、不揮発性記憶部40を設けても構わない。
【0052】
「SYS_SLEEP」信号は、GPS_IC20を停止させる停止信号である。これにより、制御部10は、GPS_IC20を間欠受信させることができる。ログ用不揮発性記憶部41は、ログを格納するFROMである。地図用不揮発性記憶部42は、地図データやFWデータを格納するFROMである。スイッチ49は、ログ用不揮発性記憶部41と地図用不揮発性記憶部42とで、GPS_IC20のデータバスを切り替える。「FLASH切替端子」は、制御部10がスイッチ49を制御する端子である。
【0053】
なお、加速度センサ31、圧力センサ32及び磁気センサ33は、制御部10に接続されており、GPS_IC20に接続されていない。このため、間欠受信中、つまり、GPS_IC20の停止中であっても、常に、ペース(加速度センサの周期)、気圧・高度、方角を表示部50に表示させることができる。
【0054】
図10は、間欠受信でのタイミングチャートである。
前記第1実施形態の連続受信のタイミングチャート(
図6)との相違点は、「SYS_SLEEP」信号が追加され、「DATAREADY」信号の「位置更新通知」(
図6)の代わりに、「SLEEPコマンド応答通知」をGPS_IC20が送信する点で相違する。なお、
図6では、t0~t12まで記載している。
図10では、
図6と共通する時刻t0~t4と、時刻t13~t19とを記載している。
【0055】
「SYS_SLEEP」信号は、HIGHレベルで、GPS_IC20にGPS信号を受信させ、LOWレベルで受信を停止させる信号である。本実施形態では、時刻t4での「ログ保存完了通知」の後の時刻t13で、制御部10は、「SLEEPコマンド」を実行し、「SYS_SLEEP」信号を1分間、LOWレベルに設定する(t14)。GPS_IC20は、「SYS_SLEEP」信号がLOWレベルに遷移したことを検出すると、「DATAREADY」信号を用いて、「SLEEPコマンド応答通知」を制御部10に返す(t15)。このとき、GPS_IC20はSLEEP状態なので、「I2C通信」は使用されない。
【0056】
時刻t18で、「SYS_SLEEP」信号がLOWレベルからHIGHレベルに遷移すると、GPS_IC20は、GPS信号の受信を開始する。そして、GPS_IC20は、「DATAREADY」信号を用いて、時刻t19で「位置更新通知」を制御部10に送信する。
【0057】
なお、加速度センサ31で算出された距離がオートラップ時に設定された距離に近づいたタイミングや、磁気センサ33による曲がり角検出時、ユーザ操作によるラップ操作時、ストップ操作後の再スタート時にも、制御部10は、GPS_IC20を起動させる。
【0058】
以上説明したように、本実施形態の電子時計100bは、GPSの位置情報を間欠的に受信する間欠受信を行う。ここで、電子時計100bの制御部10は、磁気センサ33による曲がり角検出によって、GPS_IC20の停止状態から起動状態に変化させる。また、電子時計100bのGPS_IC20は、ログをログ用不揮発性記憶部41に格納し、FWデータ及び地図データを地図用不揮発性記憶部42に格納する。
【0059】
(変形例)
本発明は前記した実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下のような変形が可能である。
(1)前記第1,2実施形態の携帯型電子機器は、電子時計を例にしたが、スマートフォンであっても構わない。このときには、
図7,8の地図画面は、自装置に表示される。
【0060】
〔付記〕
<請求項1>
移動検出センサと、
測位部と、
制御部と、
記憶部と、を備える携帯型電子機器であって、
前記制御部は、前記移動検出センサから得られる値に基づきを移動中であるか否かを判定した第1判定結果と、前記測位部が検出した位置情報に基づいて移動中であるか否かを判定した第2判定結果とに基づいて、自装置が移動中であるか否かを判定し、自装置が移動中であると判定した場合、前記測位部が検出した前記位置情報を前記記憶部に格納する
ことを特徴とする携帯型電子機器。
<請求項2>
請求項1に記載の携帯型電子機器であって、
前記制御部は、
前記移動検出センサから得られる値に基づいて移動中であるか非移動中であるかを第1判定結果として判定し、
前記測位部が検出した位置情報に基づいて移動中であるか停止中であるか不定であるかを第2判定結果として判定する
ことを特徴とする携帯型電子機器。
<請求項3>
請求項2に記載の携帯型電子機器であって、
前記制御部は、
前記第2判定結果が「移動中」であり、前記第1判定結果が「非移動中」である場合、前記自装置が「移動中」であると判定し、
前記第2判定結果が「停止中」であり、前記第1判定結果が「移動中」である場合、前記自装置が「停止中」であると判定する
ことを特徴とする携帯型電子機器。
<請求項4>
請求項2または3に記載の携帯型電子機器であって、
前記制御部は、前記第1判定結果、及び前記第2判定結果の何れか一方が「移動中」であり、他方が非移動中もしくは「不定」である場合、前記自装置が「移動中」であると判定する
ことを特徴とする携帯型電子機器。
<請求項5>
請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の携帯型電子機器であって、
前記制御部は、前記自装置の判定結果が「移動中」であるとき、前記測位部が検出した現在位置を記憶部に逐次格納し、前記自装置の判定結果が「停止中」又は「不定」であるとき、該現在位置の格納を停止する
ことを特徴とする携帯型電子機器。
<請求項6>
請求項5に記載の携帯型電子機器であって、
方位センサをさらに備え、
前記測位部は、位置情報の受信と停止を切り替え可能に構成されており、
前記制御部は、前記方位センサを用いて、曲がり角か否かを判定し、その判定結果が曲がり角である場合、前記測位部に対して前記位置情報の受信を行わせる
ことを特徴とする携帯型電子機器。
<請求項7>
請求項5に記載の携帯型電子機器であって、
前記記憶部は、前記測位部を介して、前記現在位置を格納するものであり、
前記制御部は、前記測位部に前記現在位置の格納を指示し、前記測位部から格納完了通知を受信する
ことを特徴とする携帯型電子機器。
<請求項8>
請求項7に記載の携帯型電子機器であって、
前記記憶部と地図データを格納する不揮発性記憶部とを切り替えるスイッチが挿入され、
前記制御部は、前記現在位置の格納を指示するときに、前記記憶部に切り替えるように前記スイッチに指示する
ことを特徴とする携帯型電子機器。
<請求項9>
請求項1乃至請求項8の何れか一項に記載の携帯型電子機器を備えた電子時計。
<請求項10>
移動検出センサと測位部と制御部と記憶部とを備える携帯型電子機器の制御部が実行する判定方法であって、
前記移動検出センサから得られる値に基づきを移動中であるか否かを判定した第1判定結果と、前記測位部が検出した位置情報に基づいて移動中であるか否かを判定した第2判定結果とに基づいて、自装置が移動中であるか否かを判定し、自装置が移動中であると判定した場合、前記測位部が検出した前記位置情報を前記記憶部に格納する
ことを特徴とする判定方法。
<請求項A>
移動検出センサと測位部と制御部と記憶部とを備える携帯型電子機器が位置情報を保存する位置情報保存方法であって、
前記移動検出センサの検出値を用いて「移動中」であるか否か判定する判定ステップと、
前記判定ステップでの第1判定結果と、前記測位部が「移動中」であるか否か判定した第2判定結果とに基づいて、自装置が「移動中」であるか否か判定する判定ステップと、
前記判定ステップで、「移動中」と判定されたとき、現在位置を前記記憶部に逐次保存し、「停止中」又は「不定」と判定されたとき、該現在位置の格納を一時停止する保存ステップと
を備えることを特徴とする位置情報保存方法。
【符号の説明】
【0061】
1a,1b 携帯機器システム
10 制御部
11 加速度判定部(第1判定部)
12 判定部
13 ログ保存制御部
20 測位部
21 GPS判定部(第2判定部)
31 加速度センサ(移動検出センサ)
33 磁気センサ
40 不揮発性記憶部
49 スイッチ
100a,100b 電子時計(携帯型電子機器)
180 地図画面
189 軌跡
189a 集中部
200 携帯型情報端末