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  • 特許-生地ポーショニング装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-02
(45)【発行日】2023-10-11
(54)【発明の名称】生地ポーショニング装置
(51)【国際特許分類】
   A21C 9/08 20060101AFI20231003BHJP
   A21C 3/02 20060101ALI20231003BHJP
【FI】
A21C9/08 A
A21C3/02 Z
【請求項の数】 7
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022051718
(22)【出願日】2022-03-28
(65)【公開番号】P2022159099
(43)【公開日】2022-10-17
【審査請求日】2022-04-04
(31)【優先権主張番号】10 2021 108 141.6
(32)【優先日】2021-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】522123430
【氏名又は名称】フリッチュ ベーカリー テクノロジーズ ゲーエムベーハー アンド カンパニー カーゲー
【氏名又は名称原語表記】FRITSCH Bakery Technologies GmbH & Co. KG
【住所又は居所原語表記】Bahnhofstr. 27-31, 97348 Markt Einersheim, GERMANY
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】バーンハルト, ウド
【審査官】河内 誠
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-55120(JP,A)
【文献】独国特許出願公開第102015003051(DE,A1)
【文献】米国特許第5427515(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A21C 1/00~15/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
計量装置(2)と、コンベヤ装置(3)とを備える生地ポーショニング装置(1)であって、
前記計量装置(2)が、供給生地(5)を受け入れるように構成された容器(4)と、前記供給生地(5)から規定量の生地(7)を分離し、前記規定量の生地(7)を該計量装置(2)の送出端部(8)にて送出方向(A)に送出するように構成されたセパレータ(6)とを有し、
前記コンベヤ装置(3)が、生地を搬送方向(F)に搬送するように構成されており、前記コンベヤ装置(3)が、コンベヤベルト(9)を備え、前記計量装置(2)の前記送出端部(8)の下方に配置され、前記送出端部(8)が、前記搬送方向(F)において上流側の部分(10)から下流側の部分(11)まで送出長さ(12)にわたって延び、前記コンベヤ装置(3)が、前記コンベヤベルト(9)の側方部分(15)を中間部分(14)に対して、前記計量装置(2)に向かう方向に湾曲させる/折り曲げるように構成されたベルトガイド(23)をさらに備え、生地ポーショニング装置(1)において、
前記コンベヤベルト(9)の前記中間部分(14)が、少なくとも前記計量装置(2)の領域内における該中間部分の部分において、前記計量装置(2)の前記送出端部(8)に対して下りの傾斜(19)となっており、
前記側方部分の側縁部がそれぞれ、前記送出端部からの縁部距離を有し、前記縁部距離が、前記送出方向に沿って測定され、前記搬送方向において実質的に一定であることを特徴とする、生地ポーショニング装置。
【請求項2】
前記送出端部(8)が実質的に水平に向けられている、請求項1に記載の生地ポーショニング装置。
【請求項3】
前記中間部分(14)が、前記送出端部(8)から距離(18)を有し、前記距離が、送出方向(A)で測定したときに前記搬送方向(F)に沿って可変である、請求項1又は2に記載の生地ポーショニング装置。
【請求項4】
前記送出方向(A)において測定された、前記送出端部(8)の前記上流側の部分(10)からの前記中間部分(14)の上流側の距離(20)が、前記送出方向(A)において測定された、前記送出端部(8)の前記下流側の部分(11)からの前記中間部分(14)の下流側の距離(21)よりも小さい、請求項1~のいずれか一項に記載の生地ポーショニング装置。
【請求項5】
前記上流側の距離(20)と前記下流側の距離(21)との間の差が、送出されて前記中間部分(14)上に置かれる前記規定量の生地(7)の厚さ(28)に基づいて設定される、請求項に記載の生地ポーショニング装置。
【請求項6】
前記上流側の距離(20)と前記下流側の距離(21)との間の差が、送出されて前記中間部分(14)上に置かれる前記規定量の生地(7)の厚さ(28)に実質的に一致る、請求項又はに記載の生地ポーショニング装置。
【請求項7】
前記コンベヤベルト(9)の前記側方部分(15)が、初期位置(S)から終端位置(E)まで折曲げ可能であり、当該生地ポーショニング装置(1)は、前記側方部分(15)が前記送出端部(8)の前記送出長さ(12)に沿って前記初期位置(S)から前記終端位置(E)まで湾曲され/折り曲げられるように構成されている、請求項1~のいずれか一項に記載の生地ポーショニング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生地ポーショニング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
生地のポーション(規定量の部分)をコンベヤベルト上に置く装置は、従来技術から知られている。例えば、独国特許出願公開第102015003051(A1)号明細書には、生地を搬送するためのベーカリーマシンシステムが開示されており、このシステムは、いわゆる星形ローラ(star roller)を使用して生地の個々のポーションを切り取り、それらをコンベヤベルト装置上に落下させるポーショニング(分割)装置を備えている。特に粘性のある生地がコンベヤベルト装置の長手方向側縁部を越えて流れるのを防止するために、上方に折り曲げることができる側方の上側層が長手方向側縁部に設けられている。これらは、コンベヤベルトの樋状の断面を得るために、支持装置によって折り曲げられる。
【0003】
独国特許出願公開第102018117004(A1)号明細書からは、さらに開発された装置が知られている。この明細書には、側部領域の折曲げを改善するように図られたコンベヤベルトの構造についての様々なタイプの最適化が記載されている。
【0004】
切り取られた生地のポーションが落下するとき、特に、落下する個々のポーションが重なり合う場合に問題が生じるおそれがあり、これは、第1に、製造プロセスを妨げ、或いは中断させる可能性があり、第2に、前方に搬送される生地の品質を損なう可能性がある。後者については、ポーショニングが製造プロセスのまさに最初に行われ、この時点で既に生じた生地の品質のいかなる劣化も後続の製造プロセス全体に悪影響を及ぼす可能性があるため、なおさら問題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、本発明の目的は、改良された生地ポーショニング装置を提供することである。この目的は、本発明によれば、請求項1の特徴を有する生地ポーショニング装置によって達成される。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本書に記載される生地ポーショニング装置は計量装置を備え、この計量装置は、供給生地を受け入れるように構成された容器と、供給生地から規定量の生地を分離し、規定量の生地を該計量装置の送出端部にて送出方向に送出するように構成されたセパレータとを有する。また、生地ポーショニング装置は、生地を搬送方向に搬送するように構成されたコンベヤ装置をさらに備え、このコンベヤ装置は、コンベヤベルトを備え、計量装置の送出端部の下方に配置される。送出端部は、搬送方向において上流側の部分から下流側の部分まで送出長さにわたって延び、また、コンベヤ装置は、コンベヤベルトの側方部分を中間部分に対して、計量装置に向かう方向に湾曲する/折り曲げるように構成されたベルトガイドをさらに備えている。かかる生地ポーショニング装置は、コンベヤベルトの中間部分が、少なくとも計量装置の領域内における該中間部分の部分において、計量装置の送出端部に対して下りの傾斜となっていることを特徴としている。
【0007】
特に、生地が重なり合う場合、計量装置の領域における中間部分の下り傾斜は、例えば、特にコンベヤベルトの中間部分において、先行する部分(すなわち重なる部分)に置かれる生地の部分と、コンベヤベルトに直接置かれる生地の部分との間で、生地の様々な部分間の落下高さの差を低減及び/又は補償することができるという効果を奏し得る。
計量装置に付着する生地の部分に起因して、従来おいては、落下高さが過度に異なる場合、置かれた生地が望ましくないねじれ及び/又は折畳みが生じる場合があった。いくつかの規定量の生地から製造される生地ストリップ(生地帯状体)の場合、これは、製造をより困難にし、製品品質を低下させるおそれのある不均質性をもたらす可能性がある。これらの問題は本発明によって回避される。
【0008】
規定量の生地が計量装置から出る方向は送出方向とみなすことができる。水平に向けられた送出端部では、送出方向は、例えば、送出端部に対して実質的に垂直及び/又は横断するように、好ましくは垂直に、向けることができる。
【0009】
送出端部が実質的に水平に向けられると有利である場合がある。この態様では、重力が生地の送出に大いに貢献する。しかし、送出端部が水平に対して或る角度で配置され、及び/又は、コンベヤベルトの中間部分が水平になるように向けられるという点で、送出端部に対するコンベヤベルトの中間部分の下り傾斜が得られるという実施形態も考えられる。
【0010】
中間部分は、送出端部から距離を有し、その距離が、送出方向で測定したときに搬送方向に沿って可変であるものとすることが考えられる。特に、置かれた生地の量が、搬送方向を横切る方向、特に搬送方向に垂直な方向よりも搬送方向において多い場合、この方向における落下高さの差を補償することは、特に有利な効果を奏することができる。
【0011】
生地ポーショニング装置の一変形形態では、側方部分の側縁部はそれぞれ送出端部から縁部距離を有し、この縁部距離は、送出方向に沿って測定され、搬送方向において実質的に一定である。特に、コンベヤベルトの側縁部は、送出端部に平行に向けられることができる。その結果、コンベヤベルトと送出端部との間の間隙を特に小さなものとすることができる。
【0012】
送出方向において測定された、送出端部の上流側の部分からの中間部分の第1の距離は、送出方向において測定された、送出端部の下流側の部分からの中間部分の第2の距離よりも小さいことが考えられるであろう。その結果、或る量の生地の様々な部分間の落下高さの差を特に効果的な方法で補償することができる。このような構成では、特に良好に重なり合うように複数の生地を次々と置いていくことができ、そこから連続的な生地ストリップを製造することが可能となる。
【0013】
第1の距離と第2の距離との間の差は、中間部分上に置かれる送出される規定量の生地の厚さに基づいて設定されることが有利であり得る。また、第1の距離と第2の距離との間の差は、中間部分上に置かれる送出された規定量の生地の厚さに実質的に一致していることが特に有利であり得る。その結果、搬送方向に沿った規定量の生地の様々な部分間の落下高さの差を可能な限り小さく維持することができ、その後、所定量の生地を、既に置かれた所定量の生地と重なっていても、非常に均一に置くことができる。
【0014】
コンベヤベルトの側方部分は初期位置から終端位置まで折曲げ可能であり、生地ポーショニング装置は、側方部分が送出端部の送出長さに沿って初期位置から終端位置まで湾曲され/折り曲げられるように構成されることが好適である。これは、例えば、側方部分の折曲げ/湾曲が送出端部の上流側の部分で開始される場合であり得る。このようにして、中間部分と送出端部との間の距離は、コンベヤベルトの側方部分の垂直方向の延長部によって実質的に影響を受けるので、送出端部からコンベヤベルトの中間部分までの距離を更に最小にすることができる。これは、折曲げ/湾曲が開始される場所では依然として比較的小さい。したがって、中間部分は、この点で送出端部に特に近接して配置することができる。
【0015】
本発明は、上述したタイプの生地ポーショニング装置に関する。以下、本発明の好適な実施形態を例として図面を用いて詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】断面が搬送方向に対して平行に向けられた状態の、生地ポーショニング装置の概略断面図である。
図2図1の生地ポーショニング装置の計量装置の概略断面図である。
図3A図2の計量装置の概略断面図であり、断面が搬送方向に対して垂直に向けられ、その輪郭が図1における線III-IIIに沿って示されたものである。
図3B図3Aの計量装置の概略断面図であり、複数の規定量の生地が載っているコンベヤベルトも示したものである。
図3C図3BのCによって示される領域の詳細図である。
図4】生地ポーショニング装置の、図1と同様の概略断面図であるが、様々な構成要素はより明確にするために略されており、載置された生地は示されていない。
図5】コンベヤ装置の概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は、生地ポーショニング装置1の側方から見た断面図である。生地ポーショニング装置1は、計量装置2を備えることができる。さらに、生地ポーショニング装置1は、コンベヤ装置3を備えることができる。コンベヤ装置3は、生地を搬送方向Fに搬送するように構成され得る。計量装置2は容器4を備えることができる。容器4は、供給生地5を受け入れるように構成され得る。計量装置2は、規定量の生地7を供給生地5から分離するように構成されるセパレータ6を備えることもできる。さらに、セパレータ6は、計量装置2の送出端部8(図2参照)において送出方向Aに生地7を送出するように構成され得る。コンベヤ装置3は、コンベヤベルト9を備えることができる。図1に見られるように、コンベヤ装置3は、計量装置2の送出端部8の下方に配置され得る。
【0018】
図2は、生地ポーショニング装置1の他の構成要素を除いた計量装置2を図1と同様の図で示している。送出端部8が上流側に部分10を有していることが分かる。さらに、送出端部8は下流側の部分11を備えている。送出端部8は、上流側の部分10から下流側の部分11まで送出長さ12にわたって延びることができる。本実施形態に示されるように、送出端部8は、実質的に水平になるように配向され得る。このような構成では、送出方向Aは、重力に対して実質的に平行に向けられ、これにより、生地7の送出を容易にすることができる。
【0019】
図3は、計量装置2をさらなる断面図で示しており、断面の輪郭は図1において線III-IIIに沿って示されている。ここで、セパレータ6は2つの星形ローラ13を備えることができることが分かる。セパレータ6は、星形ローラ13を互いに反対方向に回転させることによって、供給生地5から規定量の生地7を分離し、送出端部8で送出するように構成され得る。図3Aの例に加えて、図3Bは、2つの置かれた規定量の生地7及びコンベヤベルト9を示す。これらの生地7はコンベヤベルト9上に重ねた状態で置かれる。さらに、コンベヤベルト9は中間部分14を備えることができることが分かる。さらにまた、コンベヤベルト9は、2つの側方部分15を備えることができる。側方部分15は、中間部分14に対して折曲げ可能及び/又は湾曲可能であり得る。特に、側方部分15は、中間部分14に対して計量装置2に向かう方向に湾曲可能及び/又は折曲げ可能である。側方部分15はそれぞれ側縁部16を有することができる。図3Cの詳細図から分かるように、側縁部16は、送出端部8から、特に星形ローラ13の下縁部から縁部距離17で配置することができる。
【0020】
図4は、図1と同様の断面図で生地ポーショニング装置1を示している。しかしながら、明確にするために、計量装置2及びコンベヤ装置3のみが示されている。中間部分は送出端部8から或る距離18にあり、この距離は、搬送方向Fに沿って可変とすることができることが分かる。距離18は、特に送出方向Aにおいて測定されるものとすることができる。中間部分14は、送出端部8に対して計量装置2の下方の領域に下りの傾斜19を有することができる。特に、上流側の距離20は、下流側の距離21よりも小さくすることができる。上流側の距離20は、送出方向Aにおいて、送出端部8の中間部分14と上流側の部分10との間で定めることができる。下流側の距離21は、送出方向Aにおいて、送出端部8の中間部分14と下流側の部分11との間で定めることができる。図4では、縁部距離17が送出長さ12に沿って実質的に一定であり得ることも分かる。これは、コンベヤベルト9の側方部分15が送出端部の送出長さ12に沿って計量装置に向かう方向に連続的に湾曲され及び/又は折り曲げられるということでサポートされ得る。
【0021】
コンベヤ装置3の斜視図を図5に示す。ここで、コンベヤ装置3がベルトガイド23を備え得ることが分かる。ベルトガイド23は、コンベヤベルト9の側方部分15を中間部分14に対して計量装置2に向かう方向に湾曲する及び/又は折り曲げるように構成することができる。この場合、側方部分15は、搬送方向Fで見てコンベヤ装置3の上流側の端部の初期位置Sに配置することができる。特に、初期位置Sにおける側方部分は、中間部分14に対して実質的に平行に及び/又は同一平面に配向することができる。次に、ベルトガイド23をコンベヤベルト9の下面、特に側方部分15の下面と係合させることにより、側方部分15を終端位置Eに向かって湾曲する及び/又は折り曲げることができる。その後、側方部分15は、ベルトガイド23の緩み又は非係合によって、並びにコンベヤベルト9の復元力によって、初期位置Sに戻ることができる。終端位置Eにおいて側方部分15が配置される領域を計量装置2の下流に配置することが好ましい。その結果、例えば、縁部距離17をほぼ一定に保つことができる。
【0022】
図1を参照して、上述した生地ポーショニング装置1の可能な動作モードを以下に概略的に説明する。第1の離型剤塗布装置22を、搬送方向Fにおいて計量装置2のさらに上流に配置することができる。離型剤塗布装置22は、離型剤をコンベヤベルト9に塗布するように構成することができる。これは、好ましくは、側方部分15がまだ初期位置Sに配置されている領域で行うことができる。これにより、側方部分15への離型剤の塗布を容易にすることができる。
【0023】
計量装置2の領域において、側方部分15の湾曲及び/又は折曲げは、ベルトガイド23によって開始することができる。同じ領域において、計量装置2は、計量装置2の送出端部8において規定量の生地7を送出し、コンベヤベルト9上に載せることができる。本実施形態に見られるように、規定量の複数の生地7は、特に各生地7が重ねる部分7a及び被せられる部分7bを有することができるように、重なり合った態様で置くことができる。当業者であれば、送出端部8とコンベヤベルト9とが平行に向けられている場合には、計量装置2からの部分7a,7bの落下高さが異なることは分かるであろう。特に、先行する生地7の被せられる部分7b上への重ねる部分7aの落下高さは、コンベヤベルト9上への被せられた部分7bの落下高さよりも小さい。
【0024】
本開示の生地ポーショニング装置では、落下高さの差を補償することができ、すなわち、中間部分14は計量装置2の送出端部8に対して下り傾斜19を有する。生地を置いた後、重なり合った部分は、成形ローラ24によってトラフ状のコンベヤベルト9に押圧されて、結果として生じる生地ストリップに所定の形状を付与することができる。成形ローラ24には、第2の離型剤塗布装置25によって離型剤を塗布することができる。その後、側方部分15は、コンベヤベルト9の復元力によって初期位置に折り返され、結果として生じる生地ストリップ26は、ローラシステム27に移送されることができる。
【0025】
規定量の生地7の予想される厚さ28に基づいて、上流側の距離20と下流側の距離21との差を設定することが特に好ましい。特に好ましくは、上流側の距離20と下流側の距離21との間の差は、規定量の生地7の厚さ28に実質的に一致させることができる。
【符号の説明】
【0026】
1…生地ポーショニング装置、2…計量装置、3…コンベヤ装置、4…容器、5…供給生地、6…セパレータ、7…規定量の生地、8…送出端部、9…コンベヤベルト、10…上流側の部分、11…下流側の部分、12…送出長さ、13…星形ローラ、14…中間部分、15…側方部分、16…側縁部、17…縁部距離、18…距離、19…下り傾斜、20…上流側の距離、21…下流側の距離、22…離型剤塗布装置、23…ベルトガイド、24…成形ローラ、25…離型剤塗布装置、26…生地ストリップ、27…ローラシステム
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4
図5