(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-02
(45)【発行日】2023-10-11
(54)【発明の名称】製袋充填包装機
(51)【国際特許分類】
B65B 51/10 20060101AFI20231003BHJP
B65B 9/213 20120101ALI20231003BHJP
B65B 51/14 20060101ALI20231003BHJP
B65B 51/30 20060101ALI20231003BHJP
【FI】
B65B51/10 300
B65B9/213
B65B51/14
B65B51/30
B65B51/10 A
(21)【出願番号】P 2019194625
(22)【出願日】2019-10-25
【審査請求日】2022-07-06
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和1年7月9日にFOOMA JAPAN 2019 国際食品工業展にて展示
(73)【特許権者】
【識別番号】000148162
【氏名又は名称】株式会社川島製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000442
【氏名又は名称】弁理士法人武和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山本 博久
(72)【発明者】
【氏名】窪井 宏行
(72)【発明者】
【氏名】梓澤 祐
(72)【発明者】
【氏名】中澤 健太
【審査官】種子島 貴裕
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-142516(JP,A)
【文献】特開2015-058977(JP,A)
【文献】特開2005-001708(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第109018556(CN,A)
【文献】特開2017-128367(JP,A)
【文献】特開2004-075103(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 51/10
B65B 9/213
B65B 51/14
B65B 51/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
帯状包装材から成形した袋に製品を充填する製袋充填包装機であって、
帯状包装材を送り経路に沿って送る送り装置と、
帯状包装材の重ね合わされた部分を挟んでシールするシール装置と、
前記シール装置でシールされることによって帯状包装材から成形された袋に、製品供給装置から供給される製品を充填する製品充填筒とを備え、
前記シール装置は、
帯状包装材の送り方向に直交する方向に延設された一対のシャフトと、
当接面に凸条及び凹条が交互に形成された第1シールブロック、及び前記第1シールブロックを前記一対のシャフトに位置決めする第1位置決め部材を有し、前記一対のシャフトに着脱可能な第1シールユニットと、
当接面に凸条及び凹条が交互に形成された第2シールブロック、及び前記第1及び第2シールブロックの当接面が当接したときに互いの凸条及び凹条が噛合う位置に、前記第2シールブロックを位置決めする第2位置決め部材を有し、前記送り経路を挟んで前記第1シールユニットと反対側で前記一対のシャフトに着脱可能な第2シールユニットと、
前記第1及び前記第2シールブロックを、前記一対のシャフトの延設方向に沿って接離させる接離機構とを有
し、
前記第2シールユニットは、前記第2位置決め部材を挟んで前記第2シールブロックに取り付けられる第2ホルダを有し、
前記第2ホルダは、前記一対のシャフトそれぞれに着脱される一対の着脱部を有し、
前記一対のシャフトは、水平方向に延設されており、
前記一対の着脱部それぞれは、
前記シャフトを上方から覆う第1円弧部と、
前記シャフトを下方から覆い且つ前記第1円弧部に着脱可能な第2円弧部とで、当該シャフトを挟持することを特徴とする製袋充填包装機。
【請求項2】
帯状包装材から成形した袋に製品を充填する製袋充填包装機であって、
帯状包装材を送り経路に沿って送る送り装置と、
帯状包装材の重ね合わされた部分を挟んでシールするシール装置と、
前記シール装置でシールされることによって帯状包装材から成形された袋に、製品供給装置から供給される製品を充填する製品充填筒とを備え、
前記シール装置は、
帯状包装材の送り方向に直交する方向に延設された一対のシャフトと、
当接面に凸条及び凹条が交互に形成された第1シールブロック、及び前記第1シールブロックを前記一対のシャフトに位置決めする第1位置決め部材を有し、前記一対のシャフトに着脱可能な第1シールユニットと、
当接面に凸条及び凹条が交互に形成された第2シールブロック、及び前記第1及び第2シールブロックの当接面が当接したときに互いの凸条及び凹条が噛合う位置に、前記第2シールブロックを位置決めする第2位置決め部材を有し、前記送り経路を挟んで前記第1シールユニットと反対側で前記一対のシャフトに着脱可能な第2シールユニットと、
前記第1及び前記第2シールブロックを、前記一対のシャフトの延設方向に沿って接離させる接離機構とを有
し、
前記第2シールユニットは、前記第2位置決め部材を挟んで前記第2シールブロックに取り付けられる第2ホルダを有し、
前記第2ホルダは、前記一対のシャフトそれぞれに着脱される一対の着脱部を有し、
前記第2位置決め部材は、
前記第2シールブロックの当接面と反対側の背面、及び前記第2シールブロックの背面に対向する前記第2ホルダの対向面のうち、一方に設けられたボルト穴に螺合され、他方にヘッドが当接する複数の位置決めボルトであり、
前記複数の位置決めボルトそれぞれの突出量を変更することによって、前記対向面に対する前記第2シールブロックの傾きを調整することを特徴とする製袋充填包装機。
【請求項3】
請求項1
または2に記載の製袋充填包装機において、
前記シール装置は、前記一対のシャフトに沿って前記第2シールユニットに接離する向きに移動可能な状態で、前記一対のシャフトに取り付けられた第1ホルダを有し、
前記第1シールユニットは、前記第1シールブロックの当接面と反対側の背面に固定されたベースプレートを有し、前記ベースプレートを前記第1ホルダにボルトで締結することによって、前記一対のシャフトに間接的に着脱されることを特徴とする製袋充填包装機。
【請求項4】
請求項
3に記載の製袋充填包装機において、
前記第1位置決め部材は、前記第1シールブロックと反対側に向かって、前記ベースプレートから突出する複数の位置決めピンであり、
前記第1ホルダは、前記位置決めピンを受け入れる複数の位置決め凹部を有し、
前記ベースプレート及び前記第1ホルダそれぞれには、前記複数の位置決めピンを対応する前記位置決め凹部に挿入したときに、互いに連通するボルト穴が形成されていることを特徴とする製袋充填包装機。
【請求項5】
請求項1~
4のいずれか1項に記載の製袋充填包装機において、
前記第1シールブロックは、
前記第1シールブロックを加熱するヒータと、
前記第1シールブロックの温度を検知して検知信号を出力する温度センサと、
前記ヒータに電力を供給する電力線、及び前記温度センサから前記検知信号を取り出す信号線を束ねて、制御装置に着脱するソケットとを有し、
前記制御装置は、前記信号線を通じて取得した前記検知信号に基づいて、前記第1シールブロックが所定の温度になるように、前記電力線を通じて供給する電力量を増減させることを特徴とする製袋充填包装機。
【請求項6】
請求項1~
5のいずれか1項に記載の製袋充填包装機において、
前記第1及び第2シールブロックそれぞれは、筒状に成形された帯状包装材のうち、
第1袋の頂部に相当する部分をシールする第1シーラと、
前記第1袋の直後の第2袋の底部に相当する部分をシールする第2シーラとを有することを特徴とする製袋充填包装機。
【請求項7】
請求項
6に記載の製袋充填包装機において、
前記第1及び第2シールブロックそれぞれには、前記第1シーラ及び前記第2シーラの間に溝が形成され、
前記第2シールブロックは、前記溝から出没して、筒状に成形された帯状包装材を前記第1袋及び前記第2袋の境界で切断するカッタを有し、
前記第2位置決め部材は、前記第1及び第2シールブロックの当接面が当接したときに互いの前記溝が連通する位置に、前記第2シールブロックを位置決めすることを特徴とする製袋充填包装機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、帯状包装材から成形した袋に製品を充填する製袋充填包装機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、長尺の包材をフォーマーにより筒状に曲成し、重ね合った縦の縁同士を縦シール部材により溶着し、天の部分と底の部分を横シール機構により封止しつつ内部に被包装物を充填する縦型ピロー包装機が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
特許文献1に記載の縦型ピロー包装機は、断面コの字形をした一対の横シールジョー(シールブロック)によって筒状の包材を挟み込んで、互いに噛合う複数の凹凸条を備えた上部の接合面により包材の底の部分を溶着すると共に、下部の接合面により包材の天の部分を溶着するように構成されている。
【0004】
また、特許文献には、包材の材質や厚み或いはラミネートの条件等に合わせて凹凸条を変える必要があること、成形すべき袋の大きさ等によってシールブロックの長さが異なること等が記載されている。その他、袋のデザイン、使用するフィルムの特性、フックの挿入穴の有無などによっても、シールブロックを交換する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、一対のシールブロックを交換する場合、凸条及び凹条が噛合うように高精度に位置合わせをし直す必要がある。そのため、シールブロックの交換に伴う作業負担が大きいという課題がある。
【0007】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、シールブロックの交換に伴う作業負担を低減した製袋充填包装機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、前記課題を解決するため、帯状包装材から成形した袋に製品を充填する製袋充填包装機であって、帯状包装材を送り経路に沿って送る送り装置と、帯状包装材の重ね合わされた部分を挟んでシールするシール装置と、前記シール装置でシールされることによって帯状包装材から成形された袋に、製品供給装置から供給される製品を充填する製品充填筒とを備え、前記シール装置は、帯状包装材の送り方向に直交する方向に延設された一対のシャフトと、当接面に凸条及び凹条が交互に形成された第1シールブロック、及び前記第1シールブロックを前記一対のシャフトに位置決めする第1位置決め部材を有し、前記一対のシャフトに着脱可能な第1シールユニットと、当接面に凸条及び凹条が交互に形成された第2シールブロック、及び前記第1及び第2シールブロックの当接面が当接したときに互いの凸条及び凹条が噛合う位置に、前記第2シールブロックを位置決めする第2位置決め部材を有し、前記送り経路を挟んで前記第1シールユニットと反対側で前記一対のシャフトに着脱可能な第2シールユニットと、前記第1及び前記第2シールブロックを、前記一対のシャフトの延設方向に沿って接離させる接離機構とを有し、前記第2シールユニットは、前記第2位置決め部材を挟んで前記第2シールブロックに取り付けられる第2ホルダを有し、前記第2ホルダは、前記一対のシャフトそれぞれに着脱される一対の着脱部を有し、前記一対のシャフトは、水平方向に延設されており、前記一対の着脱部それぞれは、前記シャフトを上方から覆う第1円弧部と、前記シャフトを下方から覆い且つ前記第1円弧部に着脱可能な第2円弧部とで、当該シャフトを挟持することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、シールブロックの交換時の位置決め作業を省略できるので、シールブロックの交換に伴う作業負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図7】第2シールユニットを示す図であって、(A)は正面図、(B)は側面図である。
【
図8】第1シールブロック及び第2シールブロックの側面図であって、(A)は離間させた図、(B)は当接させた図である。
【
図10】一対のガイドシャフトに第2シールユニットを着脱する構成の変形例を説明する図である。
【
図11】シールブロックと制御装置との接続形態の他の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、実施形態に係る縦型製袋充填包装機1を図面に基づいて説明する。なお、以下に記載する本発明の実施形態は、本発明を具体化する際の一例を示すものであって、本発明の範囲を実施形態の記載の範囲に限定するものではない。従って、本発明は、実施形態に種々の変更を加えて実施することができる。
【0012】
図1は、縦型製袋充填包装機(製袋充填包装機)1の全体斜視図である。
図2は、縦型製袋充填包装機1の側面図である。本明細書では、後述する横シール装置5において、第1シールユニット110が設置された側を「後方」と定義し、第2シールユニット120が設置された側を「前方」と定義し、縦型製袋充填包装機1を前方から見た場合を基準として左右方向を定義する。
【0013】
縦型製袋充填包装機1は、帯状フィルムFw(帯状包装材)を袋Bpに成形すると共に、成形した袋Bpに製品を充填する装置である。縦型製袋充填包装機1は、フィルム搬送装置10と、送り装置20と、製品充填筒30と、縦シール装置40と、横シール装置50と、制御装置60とを主に備える。
【0014】
帯状フィルムFwは、製品を包装する袋の材料となる帯状の包装材である。帯状フィルムFwは、熱を加えることによって溶着することが可能な膜状の部材であって、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)、アルミ裏打紙、アルミ蒸着紙などが挙げられる。製品は、例えば、飴、豆菓子、スナック等の粒状の食品を指す。但し、製品の具体例はこれらに限定されず、袋Bpに包装されて出荷されるあらゆる物を含む。
【0015】
フィルム搬送装置10は、巻取ロール11に巻き取られた帯状フィルムFwを、送り装置20に搬送する装置である。フィルム搬送装置10は、巻取ロール11と、複数の固定ガイドロール12a~12hと、テンション機構13と、製筒器14とを主に備える。
【0016】
巻取ロール11は、モータ(図示省略)の駆動力が伝達されて、帯状フィルムFwを繰り出す向きに回転する。固定ガイドロール12a~12hは、巻取ロール11から製筒器14に至る帯状フィルムFwの送り経路に配置されて、送り経路に沿って搬送される帯状フィルムFwを案内する。テンション機構13は、送り経路に沿って搬送される帯状フィルムFwに、適切なテンションを付与する。
【0017】
製筒器14は、帯状フィルムFwの幅方向の両端部を重ね合わせることによって、帯状フィルムFwを筒状に成形する。また、製筒器14は、筒状に成形した帯状フィルムFwを、製品充填筒30に向けて下方に送り出す。製筒器14によって筒状に成形された帯状フィルムFwは、製品充填筒30の外面に沿って下方に移動する。
【0018】
巻取ロール11から製筒器14に至る帯状フィルムFwの送り経路に対面して、日付印字装置15及び日付検査装置16が配置されている。日付印字装置15は、フィルム搬送装置10によって搬送される帯状フィルムFwの所定の位置に、日付(例えば、製造年月日、消費期限、賞味期限など)を印字する。日付検査装置16は、日付印字装置15によって日付が適切に印字されたかを検査する。
【0019】
送り装置20は、フィルム搬送装置10によって搬送された帯状フィルムFwを、上下方向に延びる送り経路に沿って搬送する。より詳細には、送り装置20は、製品充填筒30を挟んで対向する一対の送りベルト21、22を備える。一対の送りベルト21、22は、モータ(図示省略)の駆動力が伝達されて、製品充填筒30の外面を覆う帯状フィルムFwを、横シール装置50に向けて下方に送る。本実施形態において、送り装置20による帯状フィルムFwの送り方向は、下方向である。
【0020】
製品充填筒30は、上端及び下端が開放された筒状の部材である。製品充填筒30は、製筒器14と横シール装置50との間において、筒状に成形された帯状フィルムFwの送り方向に沿って上下方向に延設されている。製品充填筒30は、製品供給装置(図示省略)から上端開口を通じて供給された製品を、縦シール装置40及び横シール装置50によって成形された袋Bpに下端開口を通じて充填する。
【0021】
縦シール装置40は、製品充填筒30に対面する位置に配置されている。より詳細には、縦シール装置40は、送り装置20による帯状フィルムFwの送り方向において、製筒器14より下流側で且つ横シール装置50より上流側に配置されている。
【0022】
縦シール装置40は、帯状フィルムFwの重ね合わされた端部を挟むように配置された一対のシールブロック41、42を備える。一対のシールブロック41、42は、モータ(図示省略)の回転が伝達されて接離する。一対のシールブロック41、42それぞれには、ヒータが内蔵されている。そして、一対のシールブロック41、42は、帯状フィルムFwの重ね合わされた端部を挟んで加熱することによって、幅方向の両端部を溶着(シール)する。これにより、帯状フィルムFwは、筒状に成形される。
【0023】
横シール装置50は、筒状に成形された帯状フィルムFwを所定の間隔毎に溶着(シール)することによって、帯状フィルムFwを袋Bpに成形する。より詳細には、横シール装置50は、袋Bpの底部に相当する部分と、袋Bpの頂部に相当する部分とをシールする。
図3は、横シール装置50の斜視図である。
図3に示すように、横シール装置50は、一対の昇降ガイドシャフト51、52と、一対の昇降ブロック53、54と、開閉ユニット100とを主に備える。
【0024】
一対の昇降ガイドシャフト51、52は、帯状フィルムFwの送り経路を挟んで配置されている。また、一対の昇降ガイドシャフト51、52は、各々が帯状フィルムFwの送り方向(すなわち、上下方向)と平行に延設されている。一対の昇降ブロック53、54は、対応する昇降ガイドシャフト51、52に支持されている。また、一対の昇降ブロック53、54は、開閉ユニット100を支持している。
【0025】
一対の昇降ブロック53、54は、モータ55の駆動力がクランク機構56を通じて伝達されることによって、一対の昇降ガイドシャフト51、52に沿って、開閉ユニット100と共に昇降する。これにより、横シール装置50のボックスモーション動作が実現される。なお、ボックスモーション動作自体は公知なので、本明細書での説明は省略する。
【0026】
開閉ユニット100は、第1シールブロック111及び第2シールブロック121を接離させることによって、袋Bpの底部に相当する部分と、袋Bpの頂部に相当する部分とをシールする役割を担う。開閉ユニット100は、一対の昇降ガイドシャフト51、52の間に配置されている。そして、開閉ユニット100は、一対の開閉ガイドシャフト(シャフト)101、102と、第1シールユニット110と、第2シールユニット120と、接離機構130とを主に備える。
【0027】
図4は、開閉ユニット100の分解斜視図である。
図5は、開閉ユニット100の組み立て斜視図である。
図6は、開閉ユニット100の平面図である。
図7は、第2シールユニット120を示す図であって、(A)は正面図、(B)は側面図である。
図8は、第1シールブロック111及び第2シールブロック121の側面図であって、(A)は離間させた図、(B)は当接させた図である。
【0028】
図3に示すように、一対の開閉ガイドシャフト101、102は、帯状フィルムFwの送り経路を挟んで配置されている。また、一対の開閉ガイドシャフト101、102は、帯状フィルムFwの送り方向に直交する前後方向(水平方向)に延設されている。また、一対の開閉ガイドシャフト101、102は、第1ホルダ103及び後端ブロック107を支持している。
【0029】
第1ホルダ103は、一対の開閉ガイドシャフト101、102に取り付けられている。また、第1ホルダ103は、一対の開閉ガイドシャフト101、102に沿って、前後方向にスライド可能に構成されている。さらに、第1ホルダ103は、一対の開閉ガイドシャフト101、102の延設方向において、第2シールユニット120及び後端ブロック107の間に配置されている。
【0030】
図4及び
図6に示すように、第1ホルダ103には、ボルト114a、114bが螺合される複数のボルト穴104a、104bと、位置決めピン113a、113bが挿入される複数の位置決め凹部105a、105bと、ボルト118a、118bのヘッドが挿入される複数の凹部106a、106bとが形成されている。ボルト穴104a、104b、位置決め凹部105a、105b、及び凹部106a、106bは、それぞれ左右方向に離間して設けられている。
【0031】
位置決め凹部105a、105bは、位置決めピン113a、113bを受け入れることによって、第1ホルダ103に対して第1シールユニット110を位置決めする役割を担う。そのため、位置決め凹部105a、105bの内面形状(直径)は、位置決めピン113a、113bの形状(直径)と同一である。一方、凹部106a、106bは、ボルト118a、118bのヘッドを逃がす逃がし穴である。そのため、凹部106a、106bの直径は、ボルト118a、118bのヘッドより大きい。
【0032】
図4~
図6に示すように、第1シールユニット110は、第1シールブロック111と、ベースプレート112と複数の位置決めピン113a、113b(第1位置決め部材)とを備える。そして、第1シールユニット110は、第1シールブロック111、ベースプレート112、及び複数の位置決めピン113a、113bを一体化した状態で、一対の開閉ガイドシャフト101、102に間接的に着脱可能に構成されている。より詳細には、第1シールユニット110は、ボルト穴104a、104bに挿通されたボルト114a、114bによって、一対の開閉ガイドシャフト101、102に取り付けられた第1ホルダ103に着脱される。
【0033】
第1シールブロック111は、左右方向に長い角柱である。第1シールブロック111の左右方向の長さは、成形する袋Bpの幅に対応して適宜設定される。第1シールブロック111の前面は、第2シールブロック121に当接する当接面である。そして、第1シールブロック111の当接面には、第1シーラ115と、第2シーラ116と、溝117とが形成されている。
【0034】
第1シーラ115は、縦シール装置40によって筒状に成形された帯状フィルムFwのうち、袋Bpの頂部に相当する部分をシールする役割を担う。
図8に示すように、第1シーラ115には、各々が左右方向に延設された凸条115a及び凹条115bが上下方向に交互に形成されている。
【0035】
第2シーラ116は、縦シール装置40によって筒状に成形された帯状フィルムFwのうち、袋Bpの底部に相当する部分をシールする役割を担う。
図8に示すように、第2シーラ116には、各々が左右方向に延設された凸条116a及び凹条116bが上下方向に交互に形成されている。
【0036】
第1シーラ115は、第2シーラ116の下方に配置されている。そして、溝117は、上下方向において、第1シーラ115及び第2シーラ116の間に配置されている。溝117は、第1シールブロック111の左右方向に延設されている。溝117は、第2シールブロック121から突出するカッタ124を受け入れる。
【0037】
また、
図9に示すように、第1シールブロック111には、第1ヒータ71と、第2ヒータ72と、温度センサ73とが内蔵されている。第1ヒータ71は、電力線L
71を通じて制御装置60から電力(交流200V)の供給を受けて、第1シーラ115を加熱する。第2ヒータ72は、電力線L
72を通じて制御装置60から電力(交流200V)の供給を受けて、第2シーラ116を加熱する。温度センサ73は、第1シールブロック111の温度を検知し、検知結果を示す検知信号(電位差)を信号線L
73を通じて制御装置60に出力する。
【0038】
第1シールブロック111から延設された一対の電力線L71及び一対の信号線L73は、第1ソケット76に束ねられている。一方、一対の電力線L72は、一対の電力線L71から分岐している。すなわち、第1ソケット76は、第1シールブロック111から延設された複数(4本)の配線を束ねている。そして、第1ソケット76は、制御装置60の第1コンセント64に着脱可能に構成されている。
【0039】
図6に示すように、ベースプレート112は、左右方向の長さが第1シールブロック111より長い平板形状の部材である。ベースプレート112は、第1シールブロック111の当接面と反対側の背面に、複数のボルト118a、118bによって固定される。ボルト118a、118bのヘッドは、第1シールブロック111と反対側に向かって、ベースプレート112から突出している。また、ベースプレート112には、ボルト穴104a、104bに連通し得る位置にボルト穴112a、112bが形成されている。
【0040】
位置決めピン113a、113bは、第1シールブロック111と反対側に向かって、ベースプレート112から突出している。位置決めピン113a、113bは、左右方向に離間した位置に配置されている。位置決めピン113a、113bは、第1シールユニット110を第1ホルダ103に装着したときに、一対の開閉ガイドシャフト101、102の間において、第1シールブロック111を所定の位置に位置決めする役割を担う。より詳細には、位置決めピン113a、113bは、第1シールユニット110の上下方向及び左右方向の位置を決定する。
【0041】
第1シールユニット110は、以下の手順で第1ホルダ103に装着される。まず、位置決めピン113a、113bを位置決め凹部105a、105bに挿入すると、ボルト118a、118bのヘッドが凹部106a、106bに進入すると共に、第1ホルダ103のボルト穴104a、104bと、ベースプレート112のボルト穴112a、112bとが連通する。そして、連通したボルト穴104a、112aにボルト114aを螺合し、連通したボルト穴104b、112bにボルト114bを螺合する。さらに、第1シールブロック111の第1ソケット76を、制御装置60の第1コンセント64に装着する。
【0042】
図4~
図7に示すように、第2シールユニット120は、第2シールブロック121と、複数の位置決めボルト122a、122b、122c、122d(第2位置決め部材)と、第2ホルダ123と、カッタ124とを主に備える。なお、位置決めボルト122dの図示は省略している。そして、第2シールユニット120は、第2シールブロック121、複数の位置決めボルト122a~122d、第2ホルダ123、及びカッタ124を一体化した状態で、一対の開閉ガイドシャフト101、102に直接的に着脱可能に構成されている。より詳細には、第2シールユニット120は、第2ホルダ123に設けられた一対の着脱部129a、129bによって、一対の開閉ガイドシャフト101、102の前端に取り付けられる。
【0043】
第2シールブロック121は、左右方向に長い角柱である。第2シールブロック121の左右方向の長さは、第1シールブロック111と一致する。第2シールブロック121の前面は、第1シールブロック111に当接する当接面である。そして、第2シールブロック121の当接面には、第1シーラ125と、第2シーラ126と、溝127とが形成されている。また、第2シールブロック121の当接面と反対側の背面には、左右方向に離間した位置に複数のボルト穴121a、121bが形成されている。
【0044】
第1シーラ125は、縦シール装置40によって筒状に成形された帯状フィルムFwのうち、袋Bpの頂部に相当する部分をシールする役割を担う。
図8に示すように、第1シーラ125には、各々が左右方向に延設された凸条125a及び凹条125bが上下方向に交互に形成されている。
【0045】
第2シーラ126は、縦シール装置40によって筒状に成形された帯状フィルムFwのうち、袋Bpの底部に相当する部分をシールする役割を担う。
図8に示すように、第2シーラ126には、各々が左右方向に延設された凸条126a及び凹条126bが上下方向に交互に形成されている。
【0046】
第1シーラ125は、第2シーラ126の下方に配置されている。そして、溝127は、第1シーラ125及び第2シーラ126の間に配置されている。溝127は、第2シールブロック121の左右方向に延設されている。溝127の内部には、カッタ124が収容されている。カッタ124は、エアシリンダ124aによって、溝127から出没可能に構成されている。カッタ124は、連続して成形される複数の袋Bpの境界を切断する役割を担う。
【0047】
また、
図9に示すように、第2シールブロック121には、第1ヒータ81と、第2ヒータ82と、温度センサ83とが内蔵されている。第1ヒータ81は、電力線L
81を通じて制御装置60から電力(交流200V)の供給を受けて、第1シーラ125を加熱する。第2ヒータ82は、電力線L
82を通じて制御装置60から電力(交流200V)の供給を受けて、第2シーラ126を加熱する。温度センサ83は、第2シールブロック121の温度を検知し、検知結果を示す検知信号(電位差)を信号線L
83を通じて制御装置60に出力する。
【0048】
第2シールブロック121から延設された一対の電力線L81及び一対の信号線L83は、第2ソケット86に束ねられている。一方、一対の電力線L82は、一対の電力線L81から分岐している。すなわち、第2ソケット86は、第2シールブロック121から延設された複数(4本)の配線を束ねている。そして、第2ソケット86は、制御装置60の第2コンセント65に着脱可能に構成されている。
【0049】
図4~
図7に示すように、位置決めボルト122a~122dは、第2シールブロック121の背面に対向する第2ホルダ123の対向面に螺合され、ヘッドが第2シールブロック121の背面に当接している。但し、位置決めボルト122a~122dは、第2シールブロック121の背面に螺合され、ヘッドが第2ホルダ123の対向面に当接していてもよい。また、位置決めボルト122a~122dは、第2シールブロック121と第2ホルダ123との間において、上下方向及び左右方向に離間して配置されている。
【0050】
図6に示すように、位置決めボルト122a、122bは、ボルト128a、128bより上方において、左右方向に離間して配置されている。また図示は省略するが、位置決めボルト122c、122dは、ボルト128a、128bより下方において、左右方向に離間して配置されている。さらに、位置決めボルト122a、122cと、位置決めボルト122b、122dとは、第2ホルダ123(換言すれば、第2シールブロック121)の中心を挟んで左右対称に配置されている。
【0051】
図6及び
図7(B)に示すように、位置決めボルト122a、122cは、ボルト128a、128bより左方において、上下方向に離間して配置されている。また図示は省略するが、位置決めボルト122b、122dは、ボルト128a、128bより右方において、上下方向に離間して配置されている。さらに、位置決めボルト122a、122bと、位置決めボルト122c、122dとは、第2ホルダ123(換言すれば、第2シールブロック121)の中心を挟んで上下対称に配置されている。
【0052】
そして、位置決めボルト122a~122dそれぞれの突出量を変更することによって、第2ホルダ123の対向面に対する第2シールブロック121の傾きが調整される。なお、「位置決めボルト122a~122dの突出量」とは、位置決めボルト122a~122dが螺合された面(本実施形態では、第2ホルダ123の対向面)からヘッドの先端までの距離を指す。
【0053】
より詳細には、位置決めボルト122a、122cと、位置決めボルト122b、122dとの突出量を変更することによって、対向面に対する第2シールブロック121の左右方向の傾きが調整される。また、位置決めボルト122a、122bと、位置決めボルト122c、122dとの突出量を変更することによって、対向面に対する第2シールブロック121の上下方向の傾きが調整される。
【0054】
第2ホルダ123は、位置決めボルト122a~122dを挟んで第2シールブロック121に取り付けられる。より詳細には、第2ホルダ123には、左右方向に離間した複数のボルト穴123a、123bが形成されている。そして、第2シールブロック121のボルト穴121a、121bと、第2ホルダ123のボルト穴123a、123bとを連通させて、ボルト128a、128bを螺合することによって、第2シールブロック121と第2ホルダ123とが固定される。
【0055】
図4~
図7に示すように、第2ホルダ123は、一対の着脱部129a、129bを有する。着脱部129a、129bは、第2ホルダ123(換言すれば、第2シールユニット120)を、一対の開閉ガイドシャフト101、102に着脱する役割を担う。
【0056】
着脱部129a、129bは、開閉ガイドシャフト101、102を上方から覆う第1円弧部129a1、129b1と、開閉ガイドシャフト101、102を下方から覆い且つ第1円弧部129a1、192b1に着脱可能な第2円弧部129a2、129b2とを、ボルト129a3、129b3で締結することによって、開閉ガイドシャフト101、102を挟持する。
【0057】
第2シールユニット120は、以下の手順で一対の開閉ガイドシャフト101、102に装着される。まず、第1円弧部129a1、129b1で開閉ガイドシャフト101、102を上方から覆うように、一対の開閉ガイドシャフト101、102上に第2シールユニット120を載置する。
【0058】
次に、第2円弧部129a2、129b2で開閉ガイドシャフト101、102を下方から覆って、第1円弧部129a1、129b1と第2円弧部129a2、129b2とを、ボルト129a3、129b3で締結する。さらに、第2シールブロック121の第2ソケット86を、制御装置60の第2コンセント65に装着する。
【0059】
また、第1シールブロック111は、一対の開閉ガイドシャフト101、102に装着される前に、位置決めピン113a、113bによって、以下のように予め位置決めされている。同様に、第2シールブロック121は、一対の開閉ガイドシャフト101、102に装着される前に、位置決めボルト122a~122dによって、以下のように予め位置決めされている。
【0060】
まず、
図8(A)に示すように、第1シールブロック111及び第2シールブロック121は、前後方向において当接面同士が互いに対面するように、第1シールユニット110及び第2シールユニット120に対して予め位置決めされている。より詳細には、第1シールブロック111及び第2シールブロック121は、前後方向において、第1シーラ115、125が互いに対面し、第2シーラ116、126が互いに対面し、溝117、127が互いに対面するように位置決めされる。
【0061】
また、第1シーラ115、125は、上下方向において、凸条115a、125a及び凹条115b、125bの配置が逆転している。同様に、第2シーラ116、126は、上下方向において、凸条116a、126a及び凹条116b、126bの配置が逆転している。
【0062】
そして、
図8(B)に示すように、第1シールブロック111及び第2シールブロック121は、当接面同士を当接させたときに、凸条115aが凹条125bに進入し、凸条125aが凹条115bに進入し、凸条116aが凹条126bに進入し、凸条126aが凹条116bに進入するように、第1シールユニット110及び第2シールユニット120に対して予め位置決めされている。
【0063】
本明細書では、
図8(B)に示す状態を「第1シールブロック111及び第2シールブロック121の当接面が当接したときに、互いの凸条115a、116a、125a、126a及び凹条115b、116b、125b、126bが噛合う」と表記する。
【0064】
さらに
図8(B)に示すように、第1シールブロック111及び第2シールブロック121は、当接面同士を当接させたときに、溝117、127が連通するように、第1シールユニット110及び第2シールユニット120に対して予め位置決めされている。すなわち、第1シールブロック111及び第2シールブロック121の当接面同士を当接させた状態で、溝127から突出するカッタ124は溝117に進入する。
【0065】
図3に示すように、
接離機構130は、第1シールユニット110及び第2シールユニット120を、近接させる向き及び離間させる向きに移動させることによって、第1シールブロック111及び第2シールブロック121の当接面を
接離させる。
図3に示すように、
接離機構130は、モータ131と、トグル機構132とを主に備える。
【0066】
トグル機構132は、モータ131の駆動力が伝達されることによって、連動して伸縮する第1アーム133及び第2アーム134を備える。第1アーム133の先端は、第1ホルダ103に固定されている。第2アーム134の先端は、一対の開閉ガイドシャフト101、102の後端(すなわち、第2シールユニット120の取付位置と反対側の端部)に取り付けられた後端ブロック107に固定されている。
【0067】
モータ131を第1方向に回転させると、第1アーム133及び第2アーム134が伸長する。これにより、第1ホルダ103に装着された第1シールユニット110が前方に移動し、後端ブロック107、一対の開閉ガイドシャフト101、102、及び第2シールユニット120が一体になって後方に移動する。その結果、第1シールブロック111及び第2シールブロック121の当接面が当接する。
【0068】
一方、モータ131を第1方向と逆向きの第2方向に回転させると、第1アーム133及び第2アーム134が収縮する。これにより、第1ホルダ103に装着された第1シールユニット110が後方に移動し、後端ブロック107、一対の開閉ガイドシャフト101、102、及び第2シールユニット120が一体になって前方に移動する。その結果、第1シールブロック111及び第2シールブロック121の当接面が離間する。
【0069】
図9は、制御装置60のブロック図である。制御装置60は、例えば、演算手段であるCPU(Central Processing Unit)61、各種プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)62、及び演算手段の作業領域となるRAM(Random Access Memory)63を備える。そして、ROM62に記憶されたプログラムをCPU61が読み出して実行することによって、後述する各処理を実現してもよい。
【0070】
但し、制御装置60の具体的な構成はこれに限定されず、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)などのハードウェアによって実現されてもよい。
【0071】
また、制御装置60は、第1ソケット76が着脱される第1コンセント64と、第2ソケット86が着脱される第2コンセント65とを備える。そして、制御装置60は、信号線L73、L83を通じて取得した検知信号に基づいて、第1シールブロック111及び第2シールブロック121が所定の温度になるように、電力線L71、L72、L81、L82を通じてヒータ71、72、81、82に供給する電力量を増減させる。
【0072】
さらに、制御装置60は、フィルム搬送装置10、送り装置20、縦シール装置40、横シール装置50に搭載された各種モータ及びエアシリンダ124aを駆動することによって、帯状フィルムFwから袋Bpを成形して製品を充填する処理を、間欠的に繰り返し実行する。
【0073】
より詳細には、制御装置60は、フィルム搬送装置10及び送り装置20を駆動して、1つの袋Bpの高さに相当する分だけ、帯状フィルムFwを送り方向に送る。次に、制御装置60は、縦シール装置40を駆動して、帯状フィルムFwの重ね合わされた端部を一対のシールブロック41、42で挟んでシールすることによって、帯状フィルムFwを筒状に成形する。
【0074】
また、制御装置60は、横シール装置50を駆動して、筒状に成形された帯状フィルムFwのうち、第1袋の頂部に相当する部分と、第1袋の直後の第2袋の底部に相当する部分とを、シールブロック111、121で挟んでシールする。また、制御装置60は、エアシリンダ124aを駆動して、溝127からカッタ124を出没させることにより、帯状フィルムFwを第1袋及び第2袋の境界で切断する。
【0075】
さらに、制御装置60は、縦シール装置40及び横シール装置50を駆動するのと並行して、製品の供給を指示する信号を製品供給装置に出力する。これにより、製品供給装置から供給された所定量の製品が、底部がシールされた第2袋に製品充填筒30を通じて充填される。そして、この処理を繰り返すことによって、製品が充填された袋Bpが連続的に生成される。
【0076】
上記の実施形態によれば、例えば以下の作用効果を奏する。
【0077】
上記の実施形態によれば、第1シールブロック111、ベースプレート112、及び位置決めピン113a、113bをユニット化し、且つ第2シールブロック121、位置決めボルト122a~122d、及び第2ホルダ123をユニット化して、一対の開閉ガイドシャフト101、102に対して着脱する。
【0078】
そのため、第1シーラ115、125の凸条115a、125a及び凹条115b、125bが噛合い、第2シーラ116、126の凸条116a、126a及び凹条116b、126bが噛合い、溝117、127が連通するように、第1及び第2シールブロック111、121を予め位置決めしておけば、第1及び第2シールブロック111、121の交換時の位置決め作業を省略できる。その結果、第1及び第2シールブロック111、121の交換に伴う作業負担を軽減することができる。
【0079】
また、上記の実施形態によれば、複数の位置決めピン113a、113bを対応する位置決め凹部105a、105bに挿入するだけで、ベースプレート112と第1ホルダ103とがボルト114a、114bによって締結可能になる。その結果、第1シールブロック111の交換に伴う作業負担を低減することができる。
【0080】
なお、位置決めピン113a、113bの数は2つに限定されず、3つ以上であってもよい。また、位置決めピン113a、113bを省略して、ボルト118a、118bのヘッドを位置決め部材として活用し、凹部106a、106bを位置決め凹部として活用してもよい。すなわち、凹部106a、106bの内面形状を、ボルト118a、118bのヘッドの形状と同一にしてもよい。これにより、縦型製袋充填包装機1の部品点数を削減することができる。
【0081】
また、上記の実施形態によれば、一対の開閉ガイドシャフト101、102上に第2ホルダ123を載置した状態で、第2円弧部129a2、129b2を第1円弧部129a1、129b1に装着することによって、一対の開閉ガイドシャフト101、102に第2ホルダ123を装着することができる。その結果、第2シールブロック121の交換に伴う作業負担を低減することができる。
【0082】
但し、一対の開閉ガイドシャフト101、102に第2シールユニット120を着脱する具体的な構成は、前述の例に限定されない。
図10は、一対の開閉ガイドシャフト101、102に第2シールユニット120を着脱する構成の変形例示す図である。
【0083】
図10に示す開閉ガイドシャフト101、102は、大径部101a、102aと、大径部101a、102aより直径が小さい小径部101b、102bと、ボルト穴101c、102cとを備える。小径部101b、102bは、大径部101a、102aの前端に設けられている。ボルト穴101c、102cは、小径部101b、102bの前端に形成されている。
【0084】
また、
図10に示す第2ホルダ123は、一対の着脱部141、142を備える。着脱部141、142は、前後方向に貫通する貫通孔141a、142aと、ボルト穴101c、102cに螺合されるボルト141b、142bとを備える。
【0085】
貫通孔141a、142aの直径は、小径部101b、102bの直径と同一か僅かに大きい。また、貫通孔141a、142aの前後方向の長さは、小径部101b、102bの前後方向の長さと一致する。さらに、ボルト141b、142bのヘッドの直径は、貫通孔141a、142aの直径より大きい。
【0086】
図10に示す第2シールユニット120は、以下の手順で一対の開閉ガイドシャフト101、102に装着される。まず、貫通孔141a、142aに小径部101b、102bを挿入する。次に、ボルト穴101c、102cにボルト141b、142bを螺合する。これにより、大径部101a、102aとボルト141b、142bのヘッドとで第2ホルダ123が前後方向に挟持される。
【0087】
また、上記の実施形態によれば、位置決めボルト122a~122dの突出量を変更することによって、第2ホルダ123に対する第2シールブロック121の傾きを予め微調整した状態で、一対の開閉ガイドシャフト101、102に対して第2シールユニット120を着脱することができる。その結果、第2シールブロック121の交換に伴う作業負担をさらに軽減することができる。
【0088】
なお、位置決めボルト122a~122dの数は、4つに限定されず、2つでもよいし、8つでもよい。また、第2シールユニット120における位置決め部材の具体例は、位置決めボルト122~122dに限定されず、第2シールブロック121と第2ホルダ123との間に挿入されるシムプレートや楔などであってもよい。
【0089】
また、上記の実施形態では、第1シールブロック111、ベースプレート112、及び位置決めピン113a、113bを含む第1シールユニット110を、第1ホルダ103に着脱する例を説明した。しかしながら、第1シールブロック111、ベースプレート112、位置決めピン113a、113b、及び第1ホルダ103を含む第1シールユニット110が、一対の開閉ガイドシャフト101、102に直接的に着脱可能に構成されてもよい。
【0090】
同様に、上記の実施形態では、第2シールブロック121、位置決めボルト122a~122d、及び第2ホルダ123を含む第2シールユニット120を、一対の開閉ガイドシャフト101、102に直接的に着脱する例を説明した。しかしながら、第2シールブロック121、及び位置決めボルト122a~122dを含む第2シールユニット120が、一対の開閉ガイドシャフト101、102に固定された第2ホルダ123に着脱可能に構成されてもよい。
【0091】
また、上記の実施形態によれば、シールブロック111、121から延設される複数の配線をソケット76、86に纏めて、制御装置60に着脱することができる。その結果、シールブロック111、121の交換に伴う作業負担をさらに低減することができる。なお、ソケット76、86に纏める配線は、前述の例に限定されない。他の例として、ソケット76、86は、予備のヒータに電力を供給する電力線、カッタ124の位置を検知する位置センサの信号線などをさらに束ねてもよい。
【0092】
但し、ソケット76、86が束ねる配線の種類及び数は、前述の例に限定されない。
図11は、シールブロック111、121と制御装置60との接続形態の他の例を示す図である。
【0093】
図11に示す第1シールブロック111は、温度センサ73に代えて、第1シーラ115の温度を検知する第1温度センサ74と、第2シーラ116の温度を検知する第2温度センサ75とを備える。また、
図11に示す第1ソケット76は、第1ヒータ71に電力を供給する一対の電力線L
71と、第2ヒータ72に電力を供給する一対の電力線L
72と、第1温度センサ74から検知信号を取り出す一対の信号線L
74と、第2温度センサ75から検知信号を取り出す一対の信号線L
75とを束ねて第1コンセント64に着脱される。
【0094】
図11に示す第2シールブロック121は、温度センサ83に代えて、第1シーラ125の温度を検知する第1温度センサ84と、第2シーラ126の温度を検知する第2温度センサ85とを備える。また、
図11に示す第2ソケット86は、第1ヒータ81に電力を供給する一対の電力線L
81と、第2ヒータ82に電力を供給する一対の電力線L
82と、第1温度センサ84から検知信号を取り出す一対の信号線L
84と、第2温度センサ85から検知信号を取り出す一対の信号線L
85とを束ねて第2コンセント65に着脱される。
【0095】
そして、
図11に示す制御装置60は、信号線L
74、L
84を通じて取得した検知信号に基づいて、第1シーラ115、125が所定の温度になるように、電力線L
71、L
81を通じて第1ヒータ71、81に供給する電力量を増減させる。また、
図11に示す制御装置60は、信号線L
75、L
85を通じて取得した検知信号に基づいて、第2シーラ116、126が所定の温度になるように、電力線L
72、L
82を通じて第2ヒータ72、82に供給する電力量を増減させる。
【0096】
さらに、袋Bpの頂部及び底部をシールするシールブロック111、121は、袋の大きさや形状、帯状包装材の材質や厚み等に合わせて交換する必要がある。そこで上記の実施形態のように、袋Bpの頂部及び底部をシールするシールブロック111、121に本発明を提供することによって、交換作業の負担を低減する効果が顕著になる。
【0097】
但し、本発明は、横シール装置50のみならず、縦シール装置40にも適用することができる。また、本発明は、送り装置20によって上下方向に送られる帯状フィルムFwを袋に成形する縦型製袋充填包装機1のみならず、送り装置によって水平方向に送られる帯状フィルムFwを袋に成形する横型製袋充填包装機にも適用することができる。
【符号の説明】
【0098】
1…縦型製袋充填包装機、10…フィルム搬送装置、11…巻取ロール、12a~12h…固定ガイドロール、13…テンション機構、14…製筒器、15…日付印字装置、16…日付検査装置、20…送り装置、21,22…送りベルト、30…製品充填筒、40…縦シール装置、41,42…シールブロック、50…横シール装置、51,52…昇降ガイドシャフト、53,54…昇降ブロック、60…制御装置、61…CPU、62…ROM、63…RAM、64…第1コンセント、65…第2コンセント、71,81…第1ヒータ、72,82…第2ヒータ、73,83…温度センサ、74,84…第1温度センサ、75,85…第2温度センサ、76…第1ソケット、86…第2ソケット、100…開閉ユニット、101,102…開閉ガイドシャフト、103…第1ホルダ、104a,104b,112a,112b…ボルト穴、105a,105b…位置決め凹部、106a,106b…凹部、107…後端ブロック、110…第1シールユニット、111…第1シールブロック、112…ベースプレート、113a,113b…位置決めピン、115,125…第1シーラ、115a,116a,125a,126a…凸条、115b,116b,125b,125b…凹条、116,126…第2シーラ、117,127…溝、120…第2シールユニット、121…第2シールブロック、122a~122d…位置決めボルト、123…第2ホルダ、124…カッタ、129a,129b,141,142…着脱部、129a1,129b1…第1円弧部、129a2、129b2…第2円弧部、130…接離機構、131…モータ、132…トグル機構、133…第1アーム、134…第2アーム、101a,102a…大径部、101b,102b…小径部、101c,102c…ボルト穴、141a,142a…貫通孔、141b,142b…ボルト