(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-02
(45)【発行日】2023-10-11
(54)【発明の名称】セミセルフPOSシステム、登録装置、方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G07G 1/12 20060101AFI20231003BHJP
G07G 1/00 20060101ALI20231003BHJP
G07G 1/01 20060101ALI20231003BHJP
【FI】
G07G1/12 321K
G07G1/00 311E
G07G1/01 301E
G07G1/12 301E
(21)【出願番号】P 2022200076
(22)【出願日】2022-12-15
【審査請求日】2022-12-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】藤巻 由里
【審査官】永安 真
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-130240(JP,A)
【文献】特開2019-128782(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07G 1/00 - 1/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
購入商品を登録して代金の合計金額を算出し、前記合計金額を含む会計情報を送信する、登録装置と、
前記登録装置と通信可能であり、受信した前記会計情報に基づいて前記購入商品の会計を行う会計装置と、を備え、
前記会計装置は、
商品追加が要求されると、追加購入商品のバーコード画像を撮影し、
前記バーコード画像を含む追加購入通知を前記登録装置に送信し、
前記登録装置は、
前記追加購入通知を受信すると、前記追加購入通知に含まれる前記バーコード画像を表示し、
表示された前記バーコード画像を読み込んで前記追加購入商品を登録し、
登録された前記追加購入商品の代金を加算した新たな合計金額を算出し、
前記新たな合計金額を含む新たな会計情報を前記会計装置に送信する、
セミセルフPOSシステム。
【請求項2】
前記登録装置は、
前記追加購入通知を受信すると、通知を受信した旨を示す通知ボタンを表示し、通知ボタンが押下されると、前記追加購入通知に含まれる前記バーコード画像を表示する、
請求項1に記載のセミセルフPOSシステム。
【請求項3】
前記会計装置は、
前記会計情報を表示する画面に商品追加ボタンを表示し、
前記商品追加ボタンが押下されると、前記追加購入商品のバーコードを含む画像の撮影を促す、
請求項1に記載のセミセルフPOSシステム。
【請求項4】
前記会計装置が送信する前記追加購入通知は、当該追加購入通知を送信した前記会計装置を識別する会計装置識別情報を含み、
前記登録装置は、前記追加購入通知に含まれる前記会計装置識別情報に対応する前記会計装置に前記新たな会計情報を送信する、
請求項1に記載のセミセルフPOSシステム。
【請求項5】
前記登録装置が送信する前記会計情報は、当該会計情報を送信した前記登録装置を識別する登録装置識別情報を含み、
前記会計装置は、前記会計情報に含まれる前記登録装置識別情報に対応する前記登録装置に前記追加購入通知を送信する、
請求項1に記載のセミセルフPOSシステム。
【請求項6】
商品追加が要求されると、追加購入商品のバーコード画像の撮影を会計装置に要求する撮影要求手段と、
前記バーコード画像を含む追加購入通知を受信すると、前記バーコード画像を表示する表示手段と、
表示された前記バーコード画像を読み込んで前記追加購入商品を登録する登録手段と、
登録された前記追加購入商品の代金を加算した新たな合計金額を算出する計算手段と、
前記新たな合計金額を含む新たな会計情報を前記会計装置に送信し、会計を要求する会計要求手段と、を備える、
登録装置。
【請求項7】
前記表示手段は、前記追加購入通知を受信すると、通知を受信した旨を示す通知ボタンを表示し、通知ボタンが押下されると、前記追加購入通知に含まれる前記バーコード画像を表示する、
請求項6に記載の登録装置。
【請求項8】
コンピュータが、
商品追加が要求されると、追加購入商品のバーコード画像の撮影を会計装置に要求し、
前記バーコード画像を含む追加購入通知を受信すると、前記バーコード画像を表示し、
表示された前記バーコード画像を読み込んで前記追加購入商品を登録し、
登録された前記追加購入商品の代金を加算した新たな合計金額を算出し、
前記新たな合計金額を含む新たな会計情報を前記会計装置に送信し、会計を要求する、
追加購入商品会計方法。
【請求項9】
商品追加が要求されると、追加購入商品のバーコード画像の撮影を会計装置に要求する撮影要求処理と、
前記バーコード画像を含む追加購入通知を受信すると、前記バーコード画像を表示する表示処理と、
表示された前記バーコード画像を読み込んで前記追加購入商品を登録する登録処理と、
登録された前記追加購入商品の代金を加算した新たな合計金額を算出する計算処理と、
前記新たな合計金額を含む新たな会計情報を前記会計装置に送信し、会計を要求する会計要求処理と、
をコンピュータに実行させる、追加購入商品会計プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、セミセルフPOSシステム、登録装置、方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
店員の操作によって購入商品のバーコードを読み取って合計金額を算出する登録装置と、客自身が操作することによって決済を行うことができる会計装置と、を備えるセミセルフPOSシステムが知られている。例えば特許文献1には、客が会計装置を操作することによって決済を保留とし、追加購入する商品のバーコードを店員の操作によって登録装置に読み取らせ、追加購入商品の代金を加えた新たな合計金額を算出するセミセルフPOSシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された技術では、追加購入を行う際に、客が店員に追加購入商品を渡し、店員が追加購入商品のバーコードを読み取る作業を行う必要がある。そのため、追加購入を行うためにレジに並び直す等の手間がかかり、客が追加購入を諦めることによる販売機会の損失が生じる虞があった。
【0005】
本開示は、このような課題を解決するためになされたものであり、追加購入商品の登録を容易に行うことができるセミセルフPOSシステム、登録装置、方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係るセミセルフPOSシステムは、
購入商品を登録して代金の合計金額を算出し、前記合計金額を含む会計情報を送信する、登録装置と、
前記登録装置と通信可能であり、受信した前記会計情報に基づいて前記購入商品の会計を行う会計装置と、を備え、
前記会計装置は、
商品追加が要求されると、追加購入商品のバーコード画像を撮影し、
前記バーコード画像を含む追加購入通知を前記登録装置に送信し、
前記登録装置は、
前記追加購入通知を受信すると、前記追加購入通知に含まれる前記バーコード画像を表示し、
表示された前記バーコード画像を読み込んで前記追加購入商品を登録し、
登録された前記追加購入商品の代金を加算した新たな合計金額を算出し、
前記新たな合計金額を含む新たな会計情報を前記会計装置に送信する。
【0007】
本開示に係る登録装置は、
商品追加が要求されると、追加購入商品のバーコード画像の撮影を会計装置に要求する撮影要求手段と、
前記バーコード画像を含む追加購入通知を受信すると、前記バーコード画像を表示する表示手段と、
表示された前記バーコード画像を読み込んで前記追加購入商品を登録する登録手段と、
登録された前記追加購入商品の代金を加算した新たな合計金額を算出する計算手段と、
前記新たな合計金額を含む新たな会計情報を前記会計装置に送信し、会計を要求する会計要求手段と、を備える。
【0008】
本開示に係る方法は、
コンピュータが、
商品追加が要求されると、追加購入商品のバーコード画像の撮影を会計装置に要求し、
前記バーコード画像を含む追加購入通知を受信すると、前記バーコード画像を表示し、
表示された前記バーコード画像を読み込んで前記追加購入商品を登録し、
登録された前記追加購入商品の代金を加算した新たな合計金額を算出し、
前記新たな合計金額を含む新たな会計情報を前記会計装置に送信し、会計を要求する。
【0009】
本開示に係るプログラムは、
商品追加が要求されると、追加購入商品のバーコード画像の撮影を会計装置に要求する撮影要求処理と、
前記バーコード画像を含む追加購入通知を受信すると、前記バーコード画像を表示する表示処理と、
表示された前記バーコード画像を読み込んで前記追加購入商品を登録する登録処理と、
登録された前記追加購入商品の代金を加算した新たな合計金額を算出する計算処理と、
前記新たな合計金額を含む新たな会計情報を前記会計装置に送信し、会計を要求する会計要求処理と、
をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0010】
本開示により、追加購入商品の登録を容易に行うことができるセミセルフPOSシステム、登録装置、方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】実施形態1に係るセミセルフPOSシステムの構成を示すブロック図である。
【
図2】実施形態1に係る追加購入商品会計方法の流れを示すフローチャートである。
【
図3】実施形態2に係るセミセルフPOSシステムの構成を示すブロック図である。
【
図4】実施形態2に係る追加購入商品会計方法の流れを示すフローチャートである。
【
図5】実施形態3に係るセミセルフPOSシステムの構成を示すブロック図である。
【
図7】会計処理の流れを示すフローチャートである。
【
図8】追加購入要求処理の流れを示すフローチャートである。
【
図9】追加購入商品登録処理の流れを示すフローチャートである。
【
図10】追加購入商品会計方法の流れを示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下では、本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において、同一又は対応する要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略される。
【0013】
<実施形態1>
図1は、実施形態1に係るセミセルフPOSシステム100の構成を示すブロック図である。セミセルフPOSシステム100は、登録装置10及び会計装置20を備える。登録装置10及び会計装置20は、ネットワークを介して接続され、通信可能である。ネットワークは、有線であってもよいし、無線であってもよい。登録装置10は、表示部11、登録部12、計算部13及び通信部14を備える。会計装置20は、撮影部21及び通信部22を備える。
【0014】
セミセルフPOSシステム100は、スーパー、コンビニエンスストア及びドラッグストア等の小売店において会計を行うためのシステムである。登録装置10は、店員の操作によって商品のバーコードを読み込むことによって購入商品を登録し、代金の合計金額を算出する装置である。登録装置10は、算出した合計金額を含む会計情報を会計装置20に送信する。会計装置20は、登録装置10から受信した会計情報に基づいて、購入商品の会計を客の操作によって行う装置である。すなわち、セミセルフPOSシステム100は、購入商品のバーコード読み込みと会計処理とを別個の装置において行う会計システムであり、会計処理に関する操作を客自身が行う。
【0015】
商品のバーコード読み込みが完了し、かつ会計を行う前に、商品を追加して会計を行う場合、すなわち、商品を追加購入する場合、客は、会計装置20を操作することによって商品追加を要求する。尚、客は、商品を追加購入する場合、追加購入商品を手元に持っている。会計装置20が備える撮影部21は、Webカメラ等の撮影装置である。撮影部21は、客が商品追加を要求すると、起動し、客が持っている追加購入商品のバーコードを含む画像を撮影する。通信部22は、撮影部21が撮影したバーコード画像を含む追加購入通知を登録装置10に送信する。
【0016】
登録装置10が備える表示部11は、会計装置20から追加購入通知を受信すると、追加購入通知に含まれるバーコード画像を表示する。登録部12は、表示部11に表示されたバーコード画像が店員の操作によって読み込むことによって追加購入商品を登録する。計算部13は、登録部12が登録した追加購入商品の代金を加算した新たな合計金額を算出する。通信部14は、計算部13が算出した新たな合計金額を含む新たな会計情報を会計装置20に送信する。
【0017】
図2は、実施形態1に係る追加購入商品会計方法の流れを示すフローチャートである。客が商品追加を要求すると、撮影部21は、追加購入商品のバーコード画像を撮影する(ステップS101)。次に、通信部22は、バーコード画像を含む追加購入通知を登録装置10に送信する(ステップS102)。表示部11は、追加購入通知を受信すると、追加購入通知に含まれるバーコード画像を表示する(ステップS103)。次に、登録部12は、表示されたバーコード画像を読み込んで追加購入商品を登録する(ステップS104)。次に、計算部13は、登録された追加購入商品の代金を加算した新たな合計金額を算出する(ステップS105)。次に、通信部22は、新たな合計金額を含む新たな会計情報を会計装置20に送信する(ステップS106)。このように、本実施形態に係る追加購入商品会計方法は、追加購入商品のバーコードを読み込むために客が登録装置10まで移動する必要がないため、追加購入商品の登録を容易に行うことができる。また、本実施形態に係る追加購入商品会計方法は、客が追加購入商品の登録を行わないため、客による不正操作を抑制することができる。
【0018】
<実施形態2>
実施形態2は、実施形態1の変形例である。実施形態1に係るセミセルフPOSシステム100は、会計装置20が撮影部21の起動等の処理を行っていた。一方、本実施形態に係るセミセルフPOSシステム200は、会計装置40が行う動作を登録装置30の処理によって行う。
【0019】
図3は、実施形態2に係るセミセルフPOSシステム200の構成を示すブロック図である。セミセルフPOSシステム200は、
図1に示したセミセルフPOSシステム100の構成と比べて、登録装置10が登録装置30に置き換わり、会計装置20が会計装置40に置き換わったものである。登録装置30は、
図1に示した登録装置10に比べて、撮影要求部31が追加され、通信部14が会計要求部35に置き換わったものである。会計装置40は、
図1に示した会計装置20に比べて、通知部41が追加されたものである。セミセルフPOSシステム200が備える各構成について、実施形態1と重複する説明は適宜省略する。
【0020】
会計装置40が備える通知部41は、客が商品追加を要求すると、その旨を含む商品追加要求通知を登録装置30に送信する。撮影部42は、登録装置30から撮影要求通知を受信すると、起動し、客が持っている追加購入商品のバーコードを含む画像を撮影する。通信部43は、撮影部42が撮影したバーコード画像を含む追加購入通知を登録装置30に送信する。
【0021】
登録装置30が備える撮影要求部31は、会計装置40から商品追加要求通知を受信すると、撮影部42の起動及び追加購入商品のバーコード画像の撮影を要求する旨を含む撮影要求通知を会計装置40に送信する。表示部32は、会計装置40から追加購入通知を受信すると、追加購入通知に含まれるバーコード画像を表示する。登録部33は、表示部32に表示されたバーコード画像を読み込む店員の操作によって追加購入商品を登録する。計算部34は、登録部33が登録した追加購入商品の代金を加算した新たな合計金額を算出する。会計要求部35は、計算部34が算出した新たな合計金額を含む新たな会計情報を会計装置40に送信することによって会計を要求する。
【0022】
図4は、実施形態2に係る追加購入商品会計方法の流れを示すフローチャートである。撮影要求部31は、商品追加を要求されると、追加購入商品のバーコード画像の撮影を会計装置40に要求する(ステップS201)。会計装置40からバーコード画像を含む追加購入通知を受信すると(ステップS202)、表示部32は、追加購入通知に含まれるバーコード画像を表示する(ステップS203)。次に、登録部33は、表示されたバーコード画像を読み込んで追加購入商品を登録する(ステップS204)。次に、計算部34は、登録された追加購入商品の代金を加算した新たな合計金額を算出する(ステップS205)。次に、会計要求部35は、新たな会計代金を含む新たな会計情報を会計装置40に送信し、会計を要求する(ステップS206)。本実施形態に係るセミセルフPOSシステム200は、実施形態1において説明した効果と同様の効果を奏することができる。
【0023】
尚、登録装置30は、図示しない構成としてプロセッサ、メモリ及び記憶装置を備えるものである。また、当該記憶装置には、本実施形態に係る追加購入商品会計方法の処理が実装されたコンピュータプログラムが記憶されている。そして、当該プロセッサは、記憶装置からコンピュータプログラムを前記メモリへ読み込ませ、当該コンピュータプログラムを実行する。これにより、前記プロセッサは、撮影要求部31、表示部32、登録部33、計算部34及び会計要求部35の機能を実現する。
【0024】
または、撮影要求部31、表示部32、登録部33、計算部34及び会計要求部35は、それぞれが専用のハードウェアで実現されていてもよい。また、各装置の各構成要素の一部又は全部は、汎用または専用の回路(circuitry)、プロセッサ等やこれらの組合せによって実現されてもよい。これらは、単一のチップによって構成されてもよいし、バスを介して接続される複数のチップによって構成されてもよい。各装置の各構成要素の一部又は全部は、上述した回路等とプログラムとの組合せによって実現されてもよい。また、プロセッサとして、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、FPGA(field-programmable gate array)等を用いることができる。
【0025】
また、登録装置30の各構成要素の一部又は全部が複数の情報処理装置や回路等により実現される場合には、複数の情報処理装置や回路等は、集中配置されてもよいし、分散配置されてもよい。例えば、情報処理装置や回路等は、クライアントサーバシステム、クラウドコンピューティングシステム等、各々が通信ネットワークを介して接続される形態として実現されてもよい。また、登録装置10の機能がSaaS(Software as a Service)形式で提供されてもよい。
【0026】
<実施形態3>
実施形態3は、上述した実施形態1の具体例である。
図5は、実施形態3に係るセミセルフPOSシステム300の構成を示すブロック図である。セミセルフPOSシステム300は、登録装置400及び会計装置500(500a~500c)を備える。それぞれの会計装置500a~500cは、ネットワークを介して登録装置400に接続されている。尚、実施形態1と重複する説明については適宜省略する。
【0027】
登録装置400は、客が購入を希望する購入商品のバーコードを店員の操作によって登録し、購入商品の合計金額を算出し、当該合計金額を含む会計情報を会計装置500に送信するための情報処理装置である。登録装置400は、例えば、コンピュータにより実現されるサーバ装置である。会計装置500は、登録装置400から受信した会計情報に基づいた購入商品の会計を、客の操作によって行う情報処理装置である。尚、本実施形態では1つの登録装置400に対して3つの会計装置500が接続されている場合について説明するが、1つの登録装置400に接続される会計装置500の個数は特に限定されず、例えば1つであってもよいし、4つ以上であってもよい。登録装置400及び会計装置500は、通常店舗内に設置される。
【0028】
図5に示すように、登録装置400は、記憶部410、表示部420、通信部430、メモリ440、制御部450及びスキャナ490を備える。
【0029】
記憶部410は、少なくとも会計情報DB460及びプログラム470を記憶する記憶装置であり、さらに登録装置ID480を記憶していてもよい。会計情報は、少なくとも購入商品の合計金額を含み、さらに日時情報及び会計番号を含んでいてもよい。日時情報は、合計金額を算出した日時に関する情報である。会計番号は、会計情報を識別するための情報である。会計情報DB460は、会計情報が送信された会計装置500に対応する会計装置IDを、当該会計情報に紐付けた情報のデータベースである。会計装置IDは、各会計装置500a~500cを識別するための情報であり、例えば識別番号である。
図5に示すように、各会計情報461,463には、それぞれ対応する会計装置ID462,464が紐付けられている。プログラム470は、追加購入商品登録処理が実装されたコンピュータプログラムである。登録装置ID480は、登録装置400を識別するための情報である。
【0030】
表示部420は、登録装置400を操作する店員に対して、購入商品の読み取り結果、合計金額及び追加購入通知等を表示する表示端末である。通信部430は、登録装置400の外部との通信を行うインタフェースである。メモリ440は、制御部450の処理内容を一時的に記憶する記憶領域であり、例えばRAM(Random Access Memory)等の揮発性記憶装置である。スキャナ490は、店員の操作によって商品のバーコードを読み込みするための読込装置であり、例えばバーコードリーダーである。
【0031】
制御部450は、追加購入通知取得部451、登録部452、計算部453及び会計要求部454を備える。制御部450は、登録装置400の動作を制御する制御装置であり、例えば、CPU等のプロセッサである。制御部450は、記憶部410からプログラム470をメモリ440へ読み込ませ、実行する。これにより、制御部450は、追加購入通知取得部451、登録部452、計算部453及び会計要求部454としての機能を実現する。
【0032】
追加購入通知取得部451は、会計装置500a~500cから追加購入通知を受信することによって、追加購入通知を取得する。追加購入通知は、追加購入商品のバーコード画像と当該通知を送信した会計装置500に対応する会計装置IDを含み、好ましくは会計番号を含む。追加購入通知取得部451は、追加購入通知を受信すると、表示部420に通知ボタンを表示させる。店員が通知ボタンを押下すると、追加購入通知取得部451は、追加購入通知に含まれるバーコード画像を表示部420に表示する。
【0033】
店員は、スキャナ490を商品のバーコード部分にかざし、当該商品のバーコードの読み取りを行う。登録部452は、店員の操作によって読み取られたバーコードに対応する商品を購入商品として記憶部410に登録する。登録部452は、購入商品の商品名及び個数等の購入商品情報を含む会計情報461,463を会計情報DB460内に登録する。登録部452は、購入商品情報を会計情報DB460内に登録する際に会計情報を生成する。登録部452は、会計情報を生成する際に、当該会計情報に対応する会計番号を生成し、会計番号を含む会計情報を会計情報DBに登録してもよい。登録部452が会計番号を生成する場合、会計に関する処理及び追加購入に関する処理等は会計番号に基づいて管理されてもよい。計算部453は、登録部452が登録した購入商品の合計金額を算出する。具体的には、計算部453は、記憶部410に登録された購入商品の合計金額を算出し、当該合計金額を会計情報DB460に登録された会計情報461,463に追加する。会計要求部454は、計算部453が算出した合計金額を含む会計情報を会計装置500に送信することによって、会計装置500に会計を要求する。会計要求部454は、会計情報を送信した会計装置500に対応する会計装置IDを当該会計情報に紐付けて会計情報DBに登録する。
【0034】
商品を追加購入する場合、登録部452は、表示部420に表示されたバーコード画像を店員の操作によって読み込み、追加購入商品情報を会計情報DB460内に登録されている会計情報に追記する。計算部453は、会計情報DB460に登録されている会計情報に含まれる合計金額すなわち元々の合計金額に追加購入商品の代金を加算して新たな合計金額を算出し、会計情報DB460内に登録されている会計情報が含む合計金額を更新する。会計要求部454は、計算部453が算出した新たな合計金額を含む新たな会計情報を会計装置500に送信する。
【0035】
図6を参照して、会計装置500の構成を説明する。
図6は、会計装置500の構成を示すブロック図である。会計装置500は、少なくともカメラ510、表示部520、通信部530、記憶部540及び制御部550を備え、さらに図示しないプリンタ及び金銭授受機等を備えていてもよい。
【0036】
カメラ510は、所定の撮影装置であり、例えばWebカメラである。カメラ510は、客が所持している追加購入商品のバーコードを含む画像を撮影する。表示部520は、会計装置500を操作する客に対して、合計金額及び商品追加ボタン等を表示する表示端末である。通信部530は、会計装置500の外部との通信を行うインタフェースである。記憶部540は、記憶部410は、会計装置500が実行するプログラム及び会計装置500を識別するための会計装置ID等を記憶する記憶装置である。
【0037】
制御部550は、会計情報取得部551、会計部552、画像取得部553及び追加購入通知部554を備える。制御部550は、会計装置500の動作を制御する制御装置であり、例えば、CPU等のプロセッサである。制御部550は、記憶部540からプログラムを図示しないメモリへ読み込ませ、実行する。これにより、制御部550は、会計情報取得部551、会計部552、画像取得部553及び追加購入通知部554としての機能を実現する。
【0038】
会計情報取得部551は、登録装置400から会計情報を受信すると、会計画面を表示部520に表示させる。会計画面には、受信した会計情報に含まれる合計金額、会計ボタン及び商品追加ボタンが表示される。客は、会計を行う場合、会計ボタンを押下する。会計部552は、会計ボタンが押下されると、会計を実行する。会計方法は特に限定されず、例えば現金支払いであってもよいし、クレジットカード決済、デビットカード決済及びQRコード(登録商標)決済等の電子決済であってもよい。
【0039】
商品を追加購入する場合、客は、表示部520に表示された商品追加ボタンを押下する。画像取得部553は、商品追加ボタンが押下されると、カメラ510を起動し、バーコード画像の撮影を促す文言を表示部520に表示する。バーコード画像の撮影を促す文言は、例えば「バーコードがカメラの側に向くように、追加購入したい商品を机に置いてください」等である。客は、表示部520に表示された文言に応じて追加購入商品を所定の位置に移動させる。カメラ510は、所定の位置に移動された追加購入商品を撮影する。このとき、カメラ510側にバーコードが向くように追加購入商品が配置されていれば、カメラ510が撮影した画像には、バーコード画像が含まれる。追加購入通知部554は、カメラ510が撮影したバーコード画像を含む追加購入通知を登録装置400に送信する。追加購入通知は、会計装置500を識別するための会計装置IDを含んでいてもよい。追加購入通知に会計装置IDが含まれていると、登録装置400は、追加購入通知を送信した会計装置500を識別することができる。
【0040】
図7を参照して、会計を実行する際における会計装置500の動作を説明する。
図7は、会計処理の流れを示すフローチャートである。
【0041】
登録装置400から会計情報を受信すると(ステップS301)、表示部520は、会計画面を表示する(ステップS302)。会計画面には、合計金額、会計ボタン及び商品追加ボタンが表示されている。客が会計画面上に表示された会計ボタンを押下すると、会計部552は、会計を実行する(ステップS303)。
【0042】
図8を参照して、商品追加を要求する際における会計装置500の動作を説明する。
図8は、追加購入要求処理の流れを示すフローチャートである。
図7に示した会計処理は、客が商品追加を行わない場合における会計装置500の動作である。一方、
図8に示した追加購入要求処理は、客が商品追加を行う場合における会計装置50の動作である。
【0043】
図7に示した会計処理と同様に、登録装置400から会計情報を受信すると(ステップS401)、表示部520は、会計画面を表示する(ステップS402)。客は、商品追加を希望する場合、表示部520に表示された商品追加ボタンを押下する。商品追加ボタンが押下されると、画像取得部553は、カメラ510を起動する(ステップS403)。次に、カメラ510は、追加購入商品のバーコード画像を撮影する(ステップS404)。追加購入通知部554は、ステップS404において撮影されたバーコード画像を含む追加購入通知を登録装置400に送信する(ステップS405)。
【0044】
図9を参照して、追加購入通知を受信した際における登録装置400の動作を説明する。
図9は、追加購入商品登録処理の流れを示すフローチャートである。
【0045】
会計装置500から追加購入通知を受信すると(ステップS501)、表示部420は、通知ボタンを表示する(ステップS502)。店員は、都合の良いタイミングで通知ボタンを押下する。通知ボタンが押下されると。表示部420は、追加購入通知に含まれるバーコード画像を表示する(ステップS503)。店員がスキャナ490を操作してバーコード画像を読み込むと、登録部452は、バーコードに対応する追加購入商品を購入商品として登録する(ステップS504)。追加購入通知に会計装置IDが含まれる場合、登録部452は、会計情報DB460に記憶されている会計情報の中で、追加購入通知に含まれる会計装置IDと一致する会計装置IDに紐付けられた会計情報に追加購入商品を購入商品として追加する。次に、計算部453は、追加購入商品の代金を含む新たな合計金額を算出する(ステップS505)。そして、会計要求部454は、新たな合計金額を含む新たな会計情報を、追加購入通知を送信した会計装置500に対して送信する。
【0046】
次に、
図10を参照して、追加購入商品会計時におけるセミセルフPOSシステム300の動作を説明する。
図10は、追加購入商品会計方法の流れを示すシーケンス図である。
図10は、店員の操作による商品の読み込み、客の操作による追加購入の要求、追加購入商品の読み込み、及び会計までの一連の動作を説明する図面である。尚、商品の追加購入を行う際には、客が追加購入商品を手元に用意しているものとする。
【0047】
まず、店員は、図示しないスイッチ等を操作して表示部420に登録画面を表示させる(ステップS601)。登録画面には、訂正ボタン、合計金額算出ボタン等の商品登録時に店員が操作するためのボタンが表示されている。次に、店員は、スキャナ490を操作して商品の読み込みを行う(ステップS602)。店員は、商品の読み込みが完了すると、登録画面上に表示された合計金額算出ボタンを押下し、計算部453に合計金額を算出させる(ステップS603)。会計要求部454は、ステップS603において算出された合計金額を含む会計情報を会計装置500に送信する(ステップS604)。
【0048】
会計情報を受信すると、表示部520は、会計画面を表示する(ステップS605)。客が商品追加ボタンを押下すると(ステップS606)、カメラ510は、起動し、追加購入商品のバーコード画像を撮影する(ステップS607)。追加購入通知部554は、ステップS607において撮影されたバーコード画像を含む追加購入通知を登録装置400に送信する(ステップS608)。
【0049】
追加購入通知を受信すると、表示部420は、通知ボタンを表示する(ステップS609)。店員が通知ボタンを押下すると(ステップS610)、表示部420は、追加購入通知に含まれるバーコード画像を表示する(ステップS611)。店員は、スキャナ490を操作してステップS611において表示されたバーコード画像を読み込む(ステップS612)。計算部453は、ステップS612において読み込まれたバーコード画像に対応する追加購入商品の代金を含む新たな合計金額を算出する(ステップS613)。会計要求部454は、ステップS613において算出された新たな合計金額を含む新たな会計情報を会計装置500に送信する(ステップS614)。
【0050】
新たな会計情報を受信すると、表示部520は、新たな合計金額を含む会計画面を表示する(ステップS615)。客は、ステップS615において表示された新たな合計金額を確認し、会計ボタンを押下し、会計部552に会計を実行させる(ステップS616)。
【0051】
<その他の実施形態等>
実施形態3においては、1つの登録装置400を備えるセミセルフPOSシステムについて説明を行った。しかしながら、セミセルフPOSシステムが備える登録装置は、複数であってもよい。この場合、それぞれの登録装置400は、登録装置ID480を記憶部410に記憶しており、会計装置500に会計を要求する際に、自らの登録装置ID480を含む会計情報を送信する。また、会計装置500は、会計情報に含まれる登録装置IDに対応する登録装置400に、追加購入通知を送信する。
【0052】
尚、上述の実施形態では、ハードウェアの構成として説明したが、これに限定されるものではない。本開示は、任意の処理を、CPUにコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。
【0053】
上述の例において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、DVD(Digital Versatile Disc)、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0054】
なお、本開示は上記実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。また、本開示は、それぞれの実施形態を適宜組み合わせて実施されてもよい。
【符号の説明】
【0055】
100,200,300 セミセルフPOSシステム
10 登録装置
11 表示部
12 登録部
13 計算部
14 通信部
20 会計装置
21 撮影部
22 通信部
30 登録装置
31 撮影要求部
32 表示部
33 登録部
34 計算部
35 会計要求部
40 会計装置
41 通知部
42 撮影部
43 通信部
50 会計装置
400 登録装置
410 記憶部
420 表示部
430 通信部
440 メモリ
450 制御部
451 追加購入通知取得部
452 登録部
453 計算部
454 会計要求部
460 会計情報DB
461,463 会計情報
462,464 会計装置ID
470 プログラム
480 登録装置ID
490 スキャナ
500(500a~500c) 会計装置
510 カメラ
520 表示部
530 通信部
540 記憶部
550 制御部
551 会計情報取得部
552 会計部
553 画像取得部
554 追加購入通知部
【要約】
【課題】追加購入商品の登録を容易に行うこと。
【解決手段】本開示に係るセミセルフPOSシステム(100)は、購入商品を登録して代金の合計金額を算出し、前記合計金額を含む会計情報を送信する、登録装置(10)と、登録装置(10)と通信可能であり、受信した前記会計情報に基づいて前記購入商品の会計を行う会計装置(20)と、を備え、会計装置(20)は、商品追加が要求されると、追加購入商品のバーコード画像を撮影し、前記バーコード画像を含む追加購入通知を登録装置(10)に送信し、登録装置(10)は、前記追加購入通知を受信すると、前記追加購入通知に含まれる前記バーコード画像を表示し、表示された前記バーコード画像を読み込んで前記追加購入商品を登録し、登録された前記追加購入商品の代金を加算した新たな合計金額を算出し、前記新たな合計金額を含む新たな会計情報を会計装置(20)に送信する。
【選択図】
図1