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  • 特許-チェーン用ローラ 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-02
(45)【発行日】2023-10-11
(54)【発明の名称】チェーン用ローラ
(51)【国際特許分類】
   F16C 13/00 20060101AFI20231003BHJP
   F16G 13/06 20060101ALI20231003BHJP
【FI】
F16C13/00 Z
F16C13/00 A
F16C13/00 E
F16G13/06 C
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2020527803
(86)(22)【出願日】2018-12-18
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-02-22
(86)【国際出願番号】 EP2018085528
(87)【国際公開番号】W WO2019121703
(87)【国際公開日】2019-06-27
【審査請求日】2021-10-27
(31)【優先権主張番号】17209278.5
(32)【優先日】2017-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】503220392
【氏名又は名称】ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ.
【氏名又は名称原語表記】DSM IP ASSETS B.V.
【住所又は居所原語表記】Het Overloon 1, NL-6411 TE Heerlen,Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100128381
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 義憲
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(72)【発明者】
【氏名】ホーウィンケルス, ルード, ジョセフ, フーベルトゥス
(72)【発明者】
【氏名】レイジェマーズ, バルトロメウス, ギヨーム, ベルナルデュス
【審査官】西藤 直人
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-65400(JP,A)
【文献】米国特許第8327614(US,B1)
【文献】韓国公開特許第10-2010-0086328(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16C 13/00
F16G 13/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シェルローラ部とコアローラ部とによって構成されるチェーン用ローラにおいて、前記シェルローラ部は、第1の外筒と、前記第1の外筒の内側に同心円状に位置決めされている第1の内筒と、前記第1の内筒及び前記第1の外筒の一方の端部に位置決めされていて且つそれに接続されている底部とを含み;及び前記底部は、前記第1の内筒から前記第1の外筒まで延びており;
前記コアローラ部は、第2の外筒と、前記第2の外筒の内側に同心円状に位置決めされている第2の内筒と、前記第2の内筒及び前記第2の外筒の一方の端部に位置決めされていて且つそれに接続されている上部とを含み;及び前記上部は、前記第2の内筒から前記第2の外筒まで延びており;
前記コアローラ部は、前記第1の内筒と、前記第1の外筒と、前記底部とによって取り囲まれている空間に、同心円状に位置決めされている、ローラ。
【請求項2】
前記上部及び前記底部は、前記ローラの対向する側に位置決めされている、請求項1に記載のローラ。
【請求項3】
前記コアローラ部は、さらに、前記第2の内筒と前記第2の外筒との間の空間に方向に均等に分布し且つ前記第2の内筒から前記第2の外筒まで延在しているリブを含む、請求項1又は2に記載のローラ。
【請求項4】
前記シェルローラ部はスナップ装置を含み、及び前記コアローラ部は、前記スナップ装置を受け入れるための対応する間隙を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載のローラ。
【請求項5】
前記コアローラ部はスナップ装置を含み、及び前記シェルローラ部は、前記スナップ装置を受け入れるための対応する間隙を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載のローラ。
【請求項6】
前記コアローラ部は6~12個の前記リブを有する、請求項3に記載のローラ。
【請求項7】
前記コアローラ部は8個の前記リブを有する、請求項6に記載のローラ。
【請求項8】
前記シェルローラ部及び前記コアローラ部の双方ともプラスチック材料で作製されている、請求項1~のいずれか1項に記載のローラ。
【請求項9】
前記シェルローラ部及び前記コアローラ部は同じプラスチック材料で作製されている、請求項に記載のローラ。
【請求項10】
前記シェルローラ部及び前記コアローラ部は異なるプラスチック材料で作製されている、請求項に記載のローラ。
【請求項11】
前記プラスチック材料は、ポリアミド、ポリエステル、ポリフェニレンスルファイド(PPS)及び/又はポリフェニレン-エーテル(PPE)からなる群から選択されるベースポリマーを含む、請求項10のいずれか1項に記載のローラ。
【請求項12】
前記コアローラ部、又は前記シェルローラ部、又は双方の前記プラスチック材料は、前記プラスチック材料の総重量に対して、30~70wt.%のガラス繊維及び70~30wt.%のベースポリマーを含む、請求項11のいずれか1項に記載のローラ。
【請求項13】
前記シェルローラ部の前記プラスチック材料は、非補強ポリアミド-46組成物である、請求項11のいずれか1項に記載のローラ。
【請求項14】
請求項1~13のいずれか1項に記載のローラを含むチェーンユニットであって、内プレートと、外プレートと、前記内プレートに圧入されたブシュと、前記外プレートに圧入され且つ前記ブシュに通されているピンと、ローラとを含み;前記ローラは、前記内プレート間に配置されていて、且つそこに前記ブシュが通されている、チェーンユニット。
【請求項15】
請求項14に記載のチェーンユニットを含むチェーン。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、チェーン用ローラに関する。特に、シェルローラ部とコアローラ部とを組み立てることによって構成されたコア-シェル構造を備えるローラに関する。
【0002】
ローラチェーンは、コンベヤーベルト、伸線機、管引機、パイプトリミング機、印刷機、並びに車、オートバイ、及び自転車のエンジンを含む、多くの種類の国内の工業及び農業用機械での機械動力の伝達に最もよく使われる駆動チェーンのタイプである。これは、サイドリンクによって一緒に保持される一連の短いシリンダー状のローラからなり、ギア又はスプロケットと呼ばれる歯車によって駆動される。これは、動力伝達のための単純で信頼性が高く且つ効率的な手段である。
【0003】
実際、ブシュローラチェーンで交互になる2つのタイプのリンクがある。第1のタイプは、2つのローラが上で回転する2つのスリーブによって一緒に保持された2枚の内プレートを有する内リンクのタイプである。内リンクは、第2のタイプ、外リンクと交互になっており、外リンクは、内リンクのブシュを通るピンによって一緒に保持された2枚の外プレートからなる。一般的に、チェーンは、内プレートと、外プレートと、内プレートに圧入されたブシュと、外プレートに圧入され且つブシュに通されているピンと、内プレート間に置かれていて且つブシュが通されているローラとを含む。ピンとブシュとの間、及びブシュとローラとの間の摺動部分に潤滑剤が塗布される。
【0004】
ローラチェーンの設計は、摩擦を減少させるため、効率をより高く且つ摩耗を少なくする。しかしながら、チェーンは、スプロケットとの摩擦によって摩耗する傾向がある。その結果、ローラが作製される材料に高い条件を課す。
【0005】
本出願の1つの目的は、コア-シェル構造を備えるチェーン用ローラを提供することにある。
【0006】
本出願の別の目的は、そのようなコア-シェル構造ローラを使用するチェーンユニット及びチェーンを提供することにある。
【0007】
本発明は、シェルローラ部とコアローラ部とによって構成されるチェーン用ローラであって、シェルローラ部は、第1の外筒と、第1の外筒の内側に同心円状に位置決めされている第1の内筒と、第1の内筒及び第1の外筒の一方の端部に位置決めされていて且つそれに接続されている底部とを含み;及び底部は、第1の内筒から第1の外筒まで延びており;コアローラ部は、第2の外筒と、第2の外筒の内側に同心円状に位置決めされている第2の内筒と、第2の内筒及び第2の外筒の一方の端部に位置決めされていて且つそれに接続されている上部とを含み;及び上部は、第2の内筒から第2の外筒まで延びており;コアローラ部は、第1の内筒、第1の外筒及び底部によって取り囲まれている空間に、同心円状に位置決めされている、ローラを提供する。
【0008】
本発明によるローラは、2つの部分、シェルローラ部及びコアローラ部で構成され、それらそれぞれは、内筒及び外筒を有する。ローラの上部及び底部は、ローラの対向する側に位置決めされている。底部は、シェルローラ部の要素であり、及び第1の内筒から第1の外筒まで延在する。上部は、コアローラ部の要素であり、及び第2の内筒から第2の外筒まで延在する。
【0009】
本発明によるローラ内のコアローラ部の第1の内筒、第1の外筒及び底部によって画成され且つ取り囲まれた空間は、シェルローラ部によって閉鎖されるため、埃が集まって蓄積するのを防止する。
【0010】
シェルローラ部及びコアローラ部は、スナップ、圧入、ねじ込み、又は熱かしめによって、取り付けて固定され得る。
【0011】
好ましくは、シェルローラ部及びコアローラ部は、スナップによって取り付けられる。
【0012】
好ましい1つの実施形態では、シェルローラ部はスナップ装置を含み、及び対応するコアローラ部は、スナップ装置を受け入れ且つそれにより収容するための、対応する間隙を含む;好ましくは、スナップは、シェルローラ部の内筒に位置決めされ、及びスナップを受け入れるための対応する間隙は、コアローラ部の第2の内筒に位置決めされている。スナップを受け入れるための間隙は、スロット又は開口部とし得る。
【0013】
スナップ装置を使用することによって、コアローラ部がシェルローラ部に押し込まれつつあるとき、スナップは、コアローラ部が最終位置になるまで弾性的に変形する;このとき、間隙は、スナップを、その元の形状へ「跳ね返す」又はカチリと戻す。ローラがブシュに組み立てられるか又は装着されると、もはやスナップが係合解除する余地はなくなる。好ましくは、第1の内筒に均等に分布して位置決めされた2つ以上のスナップがあり、一層好ましくは、シェルローラ部の第1の内筒に均等に分布して位置決めされた2つのスナップがある。
【0014】
別の好ましい実施形態では、コアローラ部はスナップを含み、及び対応するシェルローラ部は、スナップ装置を受け入れるための対応する間隙又は開口部を含む。好ましくは、スナップは、コアローラ部の第2の内筒に位置決めされ、及び対応する間隙は、シェルローラ部の第1の内筒に位置決めされている。コアローラ部がシェル部に押し込まれるとき、スナップは、コアローラ部がその最終位置になるまで弾性的に変形し、このとき、間隙は、スナップがその元の形状へ「跳ね返る」ことができるようにする。
【0015】
別の好ましい実施形態では、コアローラ部は、さらに、第2の内筒と第2の外筒との間の空間に半径方向に均等に分布し且つ第2の内筒から第2の外筒まで延在するリブを含む。
【0016】
さらなる好ましい実施形態では、コアローラ部は、6~12個のリブ、好ましくは8個のリブを有する。リブは、コアローラ部の第2の内筒と第2の外筒との間に均等に分布し、且つ第2の内筒から第2の外筒へ放射状に広がる。好ましくは、リブは、第2の内筒及び第2の外筒と同じ高さを有する。好ましい実施形態では、リブの厚さは、第2の外筒及び/又は第2の内筒の厚さと同じである。
【0017】
別の好ましい実施形態では、第2の外筒及び/又は第2の内筒の厚さは、第1の外筒及び/又は第1の内筒の厚さよりもわずかに厚い。
【0018】
さらなる好ましい実施形態では、第1の内筒、第1の外筒、第2の内筒、第2の外筒、シェルローラ部の底部、コアローラ部の上部、及びコアローラ部のリブは、同じ厚さを有する。第1の内筒、第1の外筒、第2の内筒、第2の外内筒、シェルローラ部の底部、コアローラ部の上部、及びリブ又はコアローラ部の最大厚さは、4mm未満、好ましくは3mm未満、一層好ましくは2mm未満である。それゆえ、第1の外筒及び第2の外筒の最大壁厚さは、8mmまでとし得、それにより、応力を低減させる。試験結果によれば、この設計から生じる応力は、2分の1だけ低減される。
【0019】
好ましい実施形態では、シェルローラ部及びコアローラ部の双方とも、プラスチック材料で作製され且つそれから製造される。シェルローラ部及びコアローラ部は、同じプラスチック材料又は異なるプラスチック材料で作製される。
【0020】
別の好ましい実施形態では、プラスチック材料は、ポリアミド、ポリエステル、ポリフェニレンスルファイド(PPS)及び/又はポリフェニレン-エーテル(PPE)からなる群から選択されるベースポリマーを含む。
【0021】
好ましい1つの実施形態では、ベースポリマーは、脂肪族ポリアミド、又は半芳香族ポリアミド、又はそれらのブレンドを含む;好適には、脂肪族ポリアミドは、ポリアミド-6、ポリアミド-46、ポリアミド-56、ポリアミド-66、ポリアミド-410、ポリアミド-510、ポリアミド-610、及びそれらのコ-ポリアミドからなる群から選択される1種以上のポリアミドを含む。好適には、半芳香族ポリアミドは、
- ホモポリアミド、ポリアミド-7T、ポリアミド-8T、ポリアミド-9T、ポリアミド-10T及びポリアミド-12T;
- ポリアミド-4T、ポリアミド-5T、ポリアミド-6T、ポリアミド-7T、ポリアミド-8T、ポリアミド-9T及びポリアミド-10T及びポリアミド-12Tのうちの2種以上のコポリアミド;
- ポリアミド-4T、ポリアミド-5T、ポリアミド-6T、ポリアミド-7T、ポリアミド-8T、ポリアミド-9T及びポリアミド-10T及びポリアミド-12Tのうちの1種以上と、ポリアミド-6、ポリアミド-46、ポリアミド-56、ポリアミド-66、ポリアミド-410、ポリアミド-510、ポリアミド-610、及びポリアミド-6Iのうちの1種以上とのコポリアミド
からなる群から選択される1種以上の半結晶ポリアミドを含む。好ましくは、脂肪族ポリアミドは、ポリアミド-46又はそのコポリアミドである。好ましくは、半芳香族ポリアミドは、ポリアミド-XTと別のポリアミドとのコポリアミドであり、XTは、4T、5T又は6T、及び一層好ましくはPA-6T/4T又はPA-6T/5T、又は別のポリアミドとのそのターコポリマー(tercopolymer)である。その例は、PA-4T/6T/66、PA-5T/6T/66及びPA-6T/6I/66を含む。
【0022】
好ましい1つの実施形態では、ベースポリマーはForTii MX3とし得る。好ましくは、シェルローラ部のプラスチック材料は、非補強ポリアミド-46組成物である。
【0023】
好ましくは、コアローラ部、又はシェルローラ部、又はそれら双方のプラスチック材料は、プラスチック材料の総重量に対して、30~70wt.%のガラス繊維及び70~30wt.%のベースポリマーを含む。
【0024】
好ましくは、プラスチック材料は、プラスチック材料の総重量に対して、ガラス繊維を70wt.%未満、好ましくは、50wt.%未満、一層好ましくは40wt.%未満、最も好ましくは30wt.%含む。
【0025】
本発明によるローラ部は、例えば射出成形によって準備され得る。
【0026】
本発明はまた、上述したような本発明のローラを含むチェーンユニットであって、内プレートと、外プレートと、内プレートに圧入されたブシュと、外プレートに圧入され且つブシュに通されているピンと、ローラとを含む、チェーンユニットに関し;ここで、ローラは、内プレート間に置かれていて、及びそこにブシュが通されている。
【0027】
本発明はまた、本出願に開示されているようなチェーンユニットを含むチェーンに関する。
【0028】
本明細書の説明及び特許請求の範囲を通して、単語「含む(comprise)」及び「含む(contain)」及びこれら単語の変形例、例えば「含む(comprising)」及び「含む(comprises)」は、「限定されるものではないが、~を含む(including)」を意味し、及び他の部分(moieties)、付加物(additives)、構成要素、整数又はステップを除外することを意図しない(除外しない)。
【0029】
本発明によるコアシェルローラの使用は、大規模なローラと比較して収縮の問題を低下させる。他のローラ構成と比較して、コアシェルローラの外面にわたる均一な力及び摩擦の分布によって、ローラの摩耗も減少される。
【0030】
さらに、2つの部分は、2つの別個の成形型並びに1つの単一の成形型で、製造され得る。組み立てには、手動の押圧のみが必要である。
【0031】
ローラが2つの部分で構成されているため、シェルローラ部(低い摩耗及び摩擦)及びコアローラ部(高い強度及び剛性)に異なる材料を使用することが可能である。さらに、得られたローラのシリンダー状の壁の厚さは、二重にされる。
【0032】
別の利点は、シェルローラ部が、犠牲的に使われ且つ交換され得ることである。
【0033】
[図面の説明]
図1は、本発明によるようなチェーン用ローラの概略図である。1はシェルローラ部を表す;2は第1の外筒を表す;3は第1の内筒を表す;4は、シェルローラ部の底部を表す;5はコアローラ部を表す;6は第2の外筒を表す;7は第2の内筒を表す;8は、コアローラ部の上部を表す;9は、スナップを受け入れることができる間隙を表す;10はスナップを表す。
【0034】
本発明によるチェーン用ローラは、シェルローラ部1とコアローラ部5とを組み立てることによって、構成される。シェルローラ部1は、第1の外筒2と、第1の外筒2の内側に同心円状に位置決めされている第1の内筒3とを含む。底部4が、第1の内筒3及び第1の外筒2の一方の端部に、それと接続して位置決めされている;ここで、底部4は、第1の内筒3から第1の外筒2まで延びており、及びコンテナが、第1の内筒3と、第1の外筒2と、底部4とによって取り囲まれている。
【0035】
コアローラ部5は、第2の内筒7、第2の外筒6、第2の内筒7及び第2の外筒6の一方の端部に位置決めされている上部8、並びに第2の内筒7と第2の外筒6との間の空間に半径方向に均等に分布し且つ第2の内筒7から第2の外筒6まで延在するリブ11(図2参照)を含む;ここで、上部8は、第2の内筒7及び第2の外筒6の一方の端部に、それと接続して位置決めされている。上部8は、第2の内筒7から第2の外筒6まで延びている。コアローラ部5は、第1の内筒3と、第1の外筒2と、底部4とによって取り囲まれた空間に、同心円状に位置決めされている。
【0036】
コアローラ部5がシェルローラ部1に押し込まれつつあるとき、スナップ10は、コアローラ部5が最終位置になるまで弾性的に変形し、最終位置になったとき、間隙9によって、それらスナップがそれらの元の形状へと「跳ね返る」ことができるようにする。
【0037】
図2は、リブを備えるコア半体の概略図である。11が、コアローラ部の内筒から外筒まで延びているリブを表す。
【0038】
図3は、チェーンユニットの概略図である。12は内プレートを表し、13はピンを表し、14はブシュを表し、15は外プレートを表し;16はローラを表す。
【0039】
本発明によるローラ以外に、チェーンユニットは、内プレートと、外プレートと、内プレートに圧入されたブシュと、外プレートに圧入され且つブシュに通されているピンと、ローラとを含み、ローラは、内プレート間に置かれ且つブシュが通されている。
【図面の簡単な説明】
【0040】
図1図1は、本発明によるようなチェーン用ローラの概略図である。
図2図2は、リブを備えるコア半体の概略図である。
図3図3は、チェーンユニットの概略図である。
【0041】
[実施形態]
[1.ローラの製造]
シェルローラ部及びコアローラ部が、50wt.%のガラス繊維を含む(ForTii MX3グレードのDSMの射出成形材料から、射出成形法によって、別々に準備された。図1に示すように、2つの部分はローラに組み立てられた。
【0042】
[2.チェーンの組み立て]
図3に示すような内チェーンユニットが、ピンと適合するブシュによって2枚の内プレートを接続することによって、形成された。ローラは、ブシュに装着された。外チェーンユニットが、ピンによって2枚の外プレートを接続することによって形成された。ローラチェーンが、ピンをブシュに通すことによる直列接続によって内チェーンユニットと外チェーンユニットとを組み合わせることによって形成された。
図1
図2
図3