(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-02
(45)【発行日】2023-10-11
(54)【発明の名称】防災装置
(51)【国際特許分類】
G08B 17/10 20060101AFI20231003BHJP
G08B 17/00 20060101ALI20231003BHJP
【FI】
G08B17/10 H
G08B17/00 G
(21)【出願番号】P 2019130272
(22)【出願日】2019-07-12
【審査請求日】2022-06-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000003403
【氏名又は名称】ホーチキ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107364
【氏名又は名称】斉藤 達也
(72)【発明者】
【氏名】蟻川 雅志
【審査官】永井 啓司
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-057791(JP,A)
【文献】特開2019-159891(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08B17/00-17/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
設置対象に設置されて用いられる形態である第1形態、及び、可搬型の形態である第2形態を逐次的に選択して利用可能となっている防災装置であって、
火災に起因して発生する検出対象を検出する検出手段と、
前記検出手段を収容する筐体と、
取付手段であって、
前記防災装置が前記第1形態で利用される場合に、前記検出対象を前記筐体の内部に吸引するための第1吸引手段を前記筐体に取り付け、
前記防災装置が前記第2形態で利用される場合に、前記検出対象を前記筐体の内部に吸引するための第2吸引手段であって、前記第1吸引手段とは異なる前記第2吸引手段を前記筐体に取り付けるための前記取付手段と、を備
え、
前記取付手段は、前記第1吸引手段及び前記第2吸引手段を共通して取り付け可能な部位を備えており、
前記筐体は、
前記防災装置が前記第1形態で利用される場合において、前記筐体を前記設置対象に取り付けて利用するための利用孔であって、前記筐体の内外に通じている前記利用孔、を備えており、
前記防災装置は、
前記防災装置が前記第2形態で利用される場合に、前記利用孔を閉鎖する閉鎖手段、を備える、
防災装置。
【請求項2】
前記利用孔は、前記筐体における1つの面に形成されている筐体側凹部に設けられており、
前記閉鎖手段は、前記利用孔と共に前記筐体側凹部を閉鎖する、
請求項
1に記載の防災装置。
【請求項3】
前記利用孔は、
前記筐体を前記設置対象側に固定して取り付けるための取付具が挿通される取付孔と、
導電線が挿通される通線孔と、を備えており、
前記取付孔の周辺部は、前記筐体側凹部における縁部の端面よりも突出しており、
前記閉鎖手段は、前記取付孔の周辺部を避けるように前記筐体側凹部から前記閉鎖手段に向かう方向に凹んでいる閉鎖側凹部を有する、
請求項
2に記載の防災装置。
【請求項4】
前記閉鎖手段は、閉鎖固定手段により前記筐体に固定されて前記筐体側凹部を閉鎖し、
前記閉鎖手段の前記閉鎖側凹部における前記筐体側凹部と対向する側とは反対側の面は、前記閉鎖固定手段よりも前記筐体側凹部から前記閉鎖手段に向かう方向に突出している、
請求項
3に記載の防災装置。
【請求項5】
前記防災装置は、
前記筐体に収容されている回路基板と、
前記回路基板に付与される外力を緩和する緩和手段と、を備え、
前記緩和手段は、前記筐体の内部に設けられるリブである、
請求項1から
4の何れか一項に記載の防災装置。
【請求項6】
前記防災装置に関連する情報を表示するための第1表示手段であって、前記筐体側に設けられている前記第1表示手段と、
前記防災装置に関連する情報を表示するための第2表示手段であって、前記第2吸引手段側に設けられている前記第2表示手段と、を備え、
前記防災装置は、前記防災装置が前記第1形態で利用される場合、前記第1表示手段又は前記第2表示手段の内の前記第1表示手段のみに情報を表示し、
前記防災装置は、前記防災装置が前記第2形態で利用される場合、前記第1表示手段又は前記第2表示手段の内の少なくとも前記第2表示手段に情報を表示する、
請求項1から
5の何れか一項に記載の防災装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、防災装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、可搬可能な本体部に対してノズルを介して吸引した気体中の煙粒子を高精度で検知する可搬型の検知装置が知られていた(例えば、特許文献1参照)。また、特許文献1の可搬型の検知装置と同様な原理で煙粒子を検知する固定設置型の検知装置も提案されていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述の可搬可能な検知装置と固定設置型の検知装置は検出原理を同じくするものであるが、可搬可能な検知装置においては可搬性の確保のために、固定設置型の検知装置においては設置の施工性の確保のために、それぞれ異なる構造を有しており、それぞれが別の機器として製造される。
【0005】
しかしながら、それぞれ別の機器として製造することによりそれぞれに在庫を確保する必要が生じるが、生産管理及び環境負荷低減の観点から鑑みると可能な限り共通化して製造されることが望ましい。
【0006】
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、設置対象に設置されて用いられる形態、及び可搬型で用いられる形態を逐次的に選択して利用可能な防災装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の防災装置は、設置対象に設置されて用いられる形態である第1形態、及び、可搬型の形態である第2形態を逐次的に選択して利用可能となっている防災装置であって、火災に起因して発生する検出対象を検出する検出手段と、前記検出手段を収容する筐体と、取付手段であって、前記防災装置が前記第1形態で利用される場合に、前記検出対象を前記筐体の内部に吸引するための第1吸引手段を前記筐体に取り付け、前記防災装置が前記第2形態で利用される場合に、前記検出対象を前記筐体の内部に吸引するための第2吸引手段であって、前記第1吸引手段とは異なる前記第2吸引手段を前記筐体に取り付けるための前記取付手段と、を備え、前記取付手段は、前記第1吸引手段及び前記第2吸引手段を共通して取り付け可能な部位を備えており、前記筐体は、前記防災装置が前記第1形態で利用される場合において、前記筐体を前記設置対象に取り付けて利用するための利用孔であって、前記筐体の内外に通じている前記利用孔、を備えており、前記防災装置は、前記防災装置が前記第2形態で利用される場合に、前記利用孔を閉鎖する閉鎖手段、を備える。
【0009】
また、請求項2に記載の防災装置は、請求項1に記載の防災装置において、前記利用孔は、前記筐体における1つの面に形成されている筐体側凹部に設けられており、前記閉鎖手段は、前記利用孔と共に前記筐体側凹部を閉鎖する。
【0010】
また、請求項3に記載の防災装置は、請求項2に記載の防災装置において、前記利用孔は、前記筐体を前記設置対象側に固定して取り付けるための取付具が挿通される取付孔と、導電線が挿通される通線孔、とを備えており、前記取付孔の周辺部は、前記筐体側凹部における縁部の端面よりも突出しており、前記閉鎖手段は、前記取付孔の周辺部を避けるように前記筐体側凹部から前記閉鎖手段に向かう方向に凹んでいる閉鎖側凹部を有する。
【0011】
また、請求項4に記載の防災装置は、請求項3に記載に防災装置において、前記閉鎖手段は、閉鎖固定手段により前記筐体に固定されて前記筐体側凹部を閉鎖し、前記閉鎖手段の前記閉鎖側凹部における前記筐体側凹部と対向する側とは反対側の面は、前記閉鎖固定手段よりも前記筐体側凹部から前記閉鎖手段に向かう方向に突出している。
【0012】
また、請求項5に記載の防災装置は、請求項1から4の何れか一項に記載の防災装置において、前記防災装置は、前記筐体に収容されている回路基板と、前記回路基板に付与される外力を緩和する緩和手段と、を備え、前記緩和手段は、前記筐体の内部に設けられるリブである。
【0013】
また、請求項6に記載の防災装置は、請求項1から5の何れか一項に記載の防災装置において、前記防災装置に関連する情報を表示するための第1表示手段であって、前記筐体側に設けられている前記第1表示手段と、前記防災装置に関連する情報を表示するための第2表示手段であって、前記第2吸引手段側に設けられている前記第2表示手段と、を備え、前記防災装置は、前記防災装置が前記第1形態で利用される場合、前記第1表示手段又は前記第2表示手段の内の前記第1表示手段のみ情報を表示し、前記防災装置は、前記防災装置が前記第2形態で利用される場合、前記第1表示手段又は前記第2表示手段の内の少なくとも前記第2表示手段に情報を表示する。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に記載の防災装置によれば、防災装置が設置対象に設置されて用いられる形態である第1形態で利用される場合に、検出対象を筐体の内部に吸引するための第1吸引手段を筐体に取り付け、防災装置が可搬型の形態である第2形態で利用される場合に、検出対象を筐体の内部に吸引するための第2吸引手段であって、第1吸引手段とは異なる第2吸引手段を筐体に取り付けるための取付手段を備えることにより、例えば、設置対象に設置されて用いられる形態、及び可搬型で用いられる形態を逐次的に選択して利用可能な防災装置を提供することが可能となる。
また、第2形態で利用される場合に利用孔を閉鎖する閉鎖手段を備えることにより、例えば、利用孔を介する塵埃等の筐体の内部への進入を防止することが可能となる。
【0016】
請求項2に記載の防災装置によれば、利用孔は筐体における1つの面に形成されている筐体側凹部に設けられており、閉鎖手段は利用孔と共に筐体側凹部を閉鎖することにより、例えば、塵埃等の筐体側凹部への堆積を防止することが可能となる。
【0017】
請求項3に記載の防災装置によれば、取付孔の周辺部を避けるように筐体側凹部から閉鎖手段に向かう方向に凹んでいる閉鎖側凹部を備えることにより、例えば、取付孔の周辺部と閉鎖手段とが相互に干渉することを防止することができるので、閉鎖手段を確実に取り付けることが可能となる。
【0018】
請求項4に記載の防災装置によれば、閉鎖手段の閉鎖側凹部における筐体側凹部と対向する側とは反対側の面は、閉鎖固定手段よりも筐体側凹部から閉鎖手段に向かう方向に突出していることにより、例えば、防災装置を床面に仮置きして、閉鎖手段が床面と対向した場合に、閉鎖手段の閉鎖側凹部における筐体側凹部と対向する側とは反対側の突出している面を床面に当接させて防災装置を支持することができるので、閉鎖固定手段が床面に接触して当該床面に傷つけてしまうことを防止することが可能となる。
【0019】
請求項5に記載の防災装置によれば、回路基板に付与される外力を緩和する緩和手段を備え、緩和手段は筐体の内部に設けられるリブであることにより、例えば、リブにて筐体を補強しつつ当該リブにて回路基板への外力を緩和することができるので、防災装置の耐衝撃性を向上させることが可能となる。
【0020】
請求項6記載の防災装置によれば、防災装置が第1形態で利用される場合、第1表示手段又は第2表示手段の内の第1表示手段のみに情報を表示し、また、防災装置が第2形態で利用される場合、第1表示手段又は第2表示手段の内の少なくとも第2表示手段に情報を表示することにより、例えば、第1形態で利用される場合には、第1表示手段にて情報を確実に報知することが可能となり、また、第2形態で利用される場合には、第2表示手段にて情報を確実に報知することが可能となる。特に、第2形態で利用される場合には、ユーザが手で保持して用いる第2吸引手段側に情報を表示することができるので、効率的に防災に関する作業を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の実施の形態における検知装置の斜視図である。
【
図2】
図1とは反対側から見た状態の検知装置の斜視図である。
【
図8】筐体側第1蓋部が取り外された状態の検知装置の正面図である。
【
図9】設置対象に設置された状態の検知装置の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下に、本発明に係る防災装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0023】
〔実施の形態の基本的概念〕
まずは、実施の形態の基本的概念について説明する。実施の形態は、概略的に防災装置に関するものである。
【0024】
「防災装置」とは、防災のために用いられる機器であり、具体的には、設置対象に設置されて用いられる形態である第1形態、及び、可搬型の形態である第2形態を逐次的に選択して利用可能となっている装置であり、例えば、検出対象を検知する装置であり、一例としては、検出手段、筐体、及び取付手段を備え、任意で、閉鎖手段、回路基板、緩和手段、第1表示手段、及び第2表示手段等を含む概念である。
【0025】
「検出対象」とは、火災に起因して発生するも対象であり、例えば、煙粒子、熱、及び有毒ガス(一例としては、一酸化炭素ガス等)を含む概念である。「設置対象」とは、防災装置が第1形態で用いられる場合に当該防災装置が設置される対象であり、例えば、壁、床、及び天井等を含む概念である。
【0026】
「第1形態」とは、防災装置が設置対象に設定されて用いられる形態であり、具体的には、検出対象を防災装置の内部に吸引するための第1吸引手段が当該筐体に取り付けられる形態であり、例えば、可搬されない形態である。
【0027】
「第2形態」とは、可搬型の形態であり、具体的には、検出対象を防災装置の内部に吸引するための第2吸引手段が当該筐体に取り付けられる形態である。なお、「可搬型」とは、例えば、ユーザが防災装置を保持して持ち運ぶことを可能とすること等を含む概念である。
【0028】
「第1吸引手段」とは、防災装置が第1形態で利用される場合に用いられる物であり、具体的には、検出対象を防災装置の内部に吸引するために用いられる物等を含む概念である。「第2吸引手段」とは、第1吸引手段とは異なる別の吸引手段であって、防災装置が第2形態で利用される場合に用いられる物であり、具体的には、検出対象を防災装置の内部に吸引するために用いられる物等を含む概念である。
【0029】
これらの「第1吸引手段」及び「第2吸引手段」は相互に異なる吸引手段である限りにおいて任意であるが、例えば、第1吸引手段としては、防災装置が用いられる領域(例えば、部屋等)に固定されている配管を用いてもよいし、第2吸引手段としては、ユーザが保持して移動可能な比較的軽く取り回しが容易となる吸引用のホース(「吸引ホース」とも称する)及び当該吸引用のホースに接続される探査用パイプを用いてもよい。
【0030】
「逐次的に選択して利用可能となっている」とは、1つの防災装置を、第1形態として利用することもできるし、あるいは、第2形態として利用することもできること等を含む概念である。
【0031】
「検出手段」とは、火災に起因して発生する検出対象を検出する手段である。
【0032】
「筐体」とは、検出手段を収容する手段であり、例えば、利用孔を備える。「利用孔」とは、防災装置が第1形態で利用される場合において、筐体を設置対象に取り付けて利用するための孔であって、筐体の内外に通じている孔であり、例えば、筐体における1つの面に形成されている筐体側凹部に設けられている孔であり、また、取付孔、及び通線孔等を含む概念である。「筐体側凹部」とは、筐体に設けられている凹んでいる部分であり、例えば、筐体の外側から内側に向かって凹んでいる部分等を含む概念である。
【0033】
「取付孔」とは、筐体を設置対象側に固定して取り付けるための取付具が挿通される孔であり、具体的には、当該取付孔の周辺部が、筐体側凹部における縁部の端面よりも突出しているもの等を含む概念である。「取付具」とは、筐体を設置対象側に固定して取り付けるために用いられる物であり、例えば、ボルト又はネジ等を含む概念である。
【0034】
「通線孔」とは、導電線が挿通される孔である。「導電線」とは、例えば、筐体を設置対象側に取り付ける場合に、当該設置対象側の任意の電気的な構成要素(一例としては、防災受信機、当該防災受信機に電気的に接続されている通信用配線であって設置対象側に配設されている通信用配線、あるいは、電源電圧を供給するための電源用配線であって設置対象側に配設されている電源用配線等)と、防災装置の電気的な構成要素(一例としては、検出部を構成する要素、あるいは、回路基板等)であって、通線孔を基準にして設置対象の反対側に設けられている構成要素とを相互に電気的に接続する物である。
【0035】
「取付手段」とは、防災装置が第1形態で利用される場合に、検出対象を筐体の内部に吸引するための第1吸引手段を筐体に取り付け、防災装置が第2形態で利用される場合に、検出対象を筐体の内部に吸引するための第2吸引手段であって、第1吸引手段とは異なる第2吸引手段を筐体に取り付けるための取付手段である。
【0036】
「閉鎖手段」とは、防災装置が第2形態で利用される場合に、利用孔を閉鎖する手段であり、例えば、利用孔と共に筐体側凹部を閉鎖する手段等を含む概念であり、また、前述の突出している取付孔の周辺部を避けるように筐体側凹部から閉鎖手段に向かう方向に凹んでいる閉鎖側凹部を有する物等を含む概念であり、また、閉鎖固定手段により筐体に固定されて筐体側凹部を閉鎖する手段等を含む概念であり、また、閉鎖手段の閉鎖側凹部における筐体側凹部と対向する側とは反対側の面が、閉鎖固定手段よりも筐体側凹部から閉鎖手段に向かう方向に突出している手段等を含む概念である。「閉鎖固定手段」とは、閉鎖手段を筐体に固定して取り付けるために用いられる物であり、例えば、ボルト又はネジ等を含む概念である。
【0037】
「回路基板」とは、筐体に収容されている基板であり、例えば、防災装置を動作させるための電気回路が実装されている物であり、例えば、リジッド基板等を含む概念である。
【0038】
「緩和手段」とは、回路基板に付与される外力を緩和する手段であり、具体的には、筐体の内部に設けられるリブ等を含む概念である。
【0039】
「第1表示手段」とは、防災装置に関連する情報を表示するための表示手段であって、筐体側に設けられている表示手段であり、例えば、情報を表示するディスプレイである。「防災装置に関連する情報」とは、防災装置に関連する任意の情報であり、例えば、検出手段の検出結果を示す情報、あるいは、防災装置のエラー情報等を含む概念である。「第2表示手段」とは、防災装置に関連する情報を表示するための表示手段であって、第2吸引手段側に設けられている表示手段であり、例えば、情報を表示するディスプレイである。
【0040】
この第1表示手段又は第2表示手段の内の何れに情報を表示するかは任意であるが、例えば、防災装置は、防災装置が第1形態で利用される場合、第1表示手段又は第2表示手段の内の第1表示手段のみに情報を表示し、また、防災装置が第2形態で利用される場合、第1表示手段又は第2表示手段の内の少なくとも第2表示手段に情報を表示するように構成してもよい。
【0041】
そして、以下に示す実施の形態では、「防災装置」が検出対象である煙粒子を検出する検知装置である場合について説明する。特に、この実施の形態では、第1表示手段及び第2表示手段の説明は省略し、当該第1表示手段及び第2表示手段については、変形例にて説明する。
【0042】
[実施の形態の具体的内容]
次に、実施の形態の具体的内容について説明する。
【0043】
(構成)
まず、本実施の形態に係る検知装置の構成について説明する。
図1は、本発明の実施の形態における検知装置の斜視図であり、
図2は、
図1とは反対側から見た状態の検知装置の斜視図であり、
図3は、検知装置の正面図であり、
図4は、検知装置の背面図であり、
図5は、検知装置の平面図であり、
図6は、
図5の一部の拡大図であり、
図7は、
図2の検知装置の分解斜視図であり、
図8は、筐体側第1蓋部が取り外された状態の検知装置の正面図であり、
図9は、設置対象に設置された状態の検知装置の側面図である。
【0044】
なお、各図では、X軸、Y軸、及びZ軸が相互に直交している軸であり、例えば、Y軸が筐体1の奥行方向又は厚み方向に沿っており、また、X軸が筐体1の長辺方向に沿っており、また、Z軸が筐体1の短辺方向に沿っているものとして、以下説明する。
【0045】
図2の検知装置100は、前述の防災装置であり、例えば、筐体1、取付部2、排気部3、
図8の回路基板4、検出部5、及び
図2の保持部6を備える。
【0046】
(構成-筐体)
図2の筐体1は、検知装置100の構成要素を収容する収容手段である。この筐体1の具体的な種類や構成は任意であるが、例えば、全体としては矩形の箱形状の物であり、また、内部の
図7の筐体側底部14によって仕切られている2個の中空部を備えるものである。また、筐体1は、例えば、
図8の筐体側第1凹部11、
図3の筐体側第1蓋部12、
図7の筐体側第2凹部13、筐体側底部14、筐体側第2蓋部15、及び
図1のベルト固定部16を備える。
【0047】
(構成-筐体-筐体側第1凹部)
図8の筐体側第1凹部11は、例えば、
図9の設置対象900と対向する側(-Y方向)とは反対側(+Y方向)に形成されている凹部であり、また、筐体側底部14によって区切られている2個の中空部の内の1個の中空部が形成される部分であり、また、回路基板4、及び検出部5が収容されている部分であり、また、
図3の筐体側第1蓋部12にて覆われる部分であり、また、リブ111を備える部分である。なお、「設置対象」900とは、前述の設置対象であり、例えば、室内の壁である。
【0048】
(構成-筐体-筐体側第1凹部-リブ)
図8のリブ111は、前述の緩和手段である。リブ111の具体的な種類や構成は任意であるが、例えば、筐体1の強度を向上させつつ、回路基板4に付与される外力を緩和する部分であり、筐体側第1凹部11の周縁である縁部112における内側における内壁から突出している物であり、また、回路基板4における4個の縁部のうちの-Z方向の1個の縁部が当接する物であり、また、樹脂製等の物である。
【0049】
(構成-筐体-筐体側第1蓋部)
図3の筐体側第1蓋部12は、例えば、
図8の筐体側第1凹部11を覆って閉鎖する部分であり、また、矩形平板形状の部分である。
【0050】
(構成-筐体-筐体側第2凹部)
図7の筐体側第2凹部13は、例えば、
図9の設置対象900と対向する側(-Y方向)に形成されている凹部であり、また、
図7の筐体側底部14によって区切られている2個の中空部の内の1個の中空部が形成される部分であり、また、筐体側底部14を介して
図8の筐体側第1凹部11とは反対側に形成されている部分であり、また、
図7の筐体側第2蓋部15にて適宜覆われる部分である。
【0051】
(構成-筐体-筐体側底部)
図7の筐体側底部14は、筐体1の内部を仕切っている部分であり、また、筐体1が広がる方向(XZ平面)に沿って設けられている物であり、また、
図8の筐体側第1凹部11及び
図7の筐体側第2凹部13の底となる物であり、また、取付孔141、通線孔142、及び受部143を備える。
【0052】
(構成-筐体-筐体側底部-取付孔)
図7及び
図8の取付孔141は、前述の利用孔であって取付孔であり、例えば、筐体1を
図9の設置対象900に取り付けるための不図示の取付具(例えば、ネジ又はボルト)が挿通される孔であり、また、筐体側底部14を貫通している孔であり、また、筐体側底部14の四隅に設けられている長孔であり、また、
図7に示すように、当該取付孔141の周辺部が筐体側第2凹部13の筐体側底部14から筐体側第2蓋部15側(-Y方向)に向かって突出している孔である。
図10は、
図5のA-A矢視の一部の断面図である。なお、この
図10では、説明の便宜上、取付孔141及び筐体側第2蓋部15以外の構成については適宜省略されている。そして、ここでの取付孔141の周辺部の突出量は任意であるが、例えば、
図7及び
図10に示すように、Y方向において、取付孔141の周辺部の先端が筐体側第2凹部13の周縁である縁部131の端面よりも-Y方向側に設けられる程度の突出量に設定されている。
【0053】
(構成-筐体-筐体側底部-通線孔)
図7及び
図8の通線孔142は、前述の利用孔であって通線孔であり、例えば、不図示の導電線が挿通される孔であり、また、筐体側底部14を貫通している孔であり、また、
図8の回路基板4の周囲に設けられている孔である。
【0054】
(構成-筐体-筐体側底部-受部)
図7の受部143は、固定ネジ152と螺合する部分であり、例えば、筐体側底部14の四隅に設けられている物であり、また、
図7に示すように、当該取付孔141の周辺部と同様に突出している物である。受部143は、例えば、筐体側第2凹部13の筐体側底部14から筐体側第2蓋部15側(-Y方向)に向かって突出しているいわゆるボスとして構成されている物である。なお、ここでの受部143の突出量は任意であるが、例えば、Y方向において、受部143の先端が筐体側第2凹部13の周縁である縁部131の端面と同じ位置に設けられる程度の突出量に設定されている。
【0055】
(構成-筐体-筐体側第2蓋部)
図7の筐体側第2蓋部15は、前述の閉鎖手段であり、例えば、取付孔141及び通線孔142と共に筐体側第2凹部13を覆って閉鎖する物であり、また、全体としては矩形平板形状の物である。筐体側第2蓋部15の筐体側第2凹部13側(+Y方向)の面における取付孔141の周辺部と対向する一部(
図7では不図示の閉鎖側突出部151の裏側の面)は、筐体側第2凹部13側から筐体側第2蓋部15側に向かう方向(-Y方向)に取付孔141の周辺部を避けるように凹んでいる。なお、この筐体側第2蓋部15の筐体側第2凹部13側(+Y方向)の面における取付孔141の周辺部と対向する一部の凹んでいる部分を、「閉鎖側凹部」(
図7では不図示)とも称する。そして、このように筐体側第2蓋部15の筐体側第2凹部13側(+Y方向)の面に「閉鎖側凹部」が形成されるので、当該筐体側第2蓋部15の筐体側第2凹部13側(+Y方向)とは反対側(-Y方向)の面に、閉鎖側突出部151が形成されることになる。
【0056】
この不図示の「閉鎖側凹部」及び閉鎖側突出部151の具体的な種類や構成は任意であるが、例えば、相互に対応する形状となるように構成されている。特に、
図7の筐体側第2蓋部15で筐体側第2凹部13を閉鎖した上で、固定ネジ152で当該筐体側第2蓋部15を筐体1に固定した場合、不図示の「閉鎖側凹部」が取付孔141の周辺部に当接せず、且つ、
図6に示すように、閉鎖側突出部151が固定ネジ152のヘッド部よりも外側に向かって突出するように、「閉鎖側凹部」及び閉鎖側突出部151が構成されている。
【0057】
なお、「固定ネジ」152とは、筐体側第2蓋部15を筐体1に固定するための閉鎖固定手段であり、例えば、受部143のねじ孔と螺合するものである。
【0058】
(構成-筐体-ベルト固定部)
図1のベルト固定部16は、例えば、不図示の可搬用のベルトであって、ユーザが上半身に引っ掛けて検知装置100を保持するためのベルトが固定される物であり、例えば、
図2の排気部3側(+X方向)とは反対側(-X方向)の端に設けられている物である。なお、このベルト固定部16の設置手法は任意であるが、例えば、当該ベルト固定部16を設置するべき位置にマーカ(シール等)を付した上で、検知装置100を工場から出荷し、出荷後に当該マーカに着目してベルト固定部16を設置するべき位置を特定し、特定した位置に当該ベルト固定部16をビス等の任意の固定手段を用いて固定して設置することとしてもよいし、あるいは、当該マーカを付さずに設計情報に基づいて工場にてベルト固定部16を設置し、ベルト固定部16が設置された状態の検知装置100を出荷することとしてもよい。
【0059】
(構成-取付部)
図1の取付部2は、前述の取付手段である。取付部2の具体的な種類や構成は任意であるが、例えば、筐体1の1つの面(+Z方向)から突出している部分であり、例えば、不図示の第1吸引具又は第2吸引具が選択的に取り付けられる部分であり、筐体1の外部の気体を筐体1の内部の
図8の検出部5に取り入れる部分である。「第1吸引具」とは、前述の第1吸引手段であり、例えば、検知装置100が用いられる領域(例えば、部屋等)に固定されている不図示の配管(一例としては、検知装置100で煙粒子を検知する対象となる任意の領域の気体を吸引可能な形状のサンプリングパイプ)である。「第2吸引具」とは、前述の第2吸引手段であり、例えば、少なくとも、吸引用のホース及び当該吸引用のホースに接続される探査用パイプを備えるものである。なお、ここでの第1及び第2吸引具各々については、基本的には公知のものを用いることができるので、詳細な説明を省略する。そして、この取付部2は、任意の構成のジョイントを用いて、あるいは、当該ジョイントを用いずに、第1吸引具である配管の一端に接続されて当該配管を検知装置100に取り付けたり、あるいは、第2吸引具である吸引用のホースにおける探査用パイプが接続される側である一端とは反対側の他端に接続されて当該吸引用のホース及び探査用パイプを検知装置100に取り付けたりすることができる。なお、ここでの第1吸引具及び第2吸引具と取付部2との具体的な接続手法は任意であり、公知の手法を用いることができるので、詳細の説明を省略する。そして、取付部2に第1吸引具又は第2吸引具が取り付けられるので、検知装置100は、自己に取り付けられている第1吸引具又は第2吸引具を介して気体を吸引することが可能となる。
【0060】
(構成-排気部)
図2の排気部3は、取付部2を介して筐体1の内部の
図8の検出部5に取り込んだ気体を排気する排気手段である。この排気部3の具体的な種類や構成は任意であるが、例えば、筐体1の1つの面(+X方向)の面に設けられている孔である。
【0061】
(構成-回路基板)
図8の回路基板4は、筐体1に収容されている基板である。この回路基板4の具体的な種類や構成は任意であるが、例えば、検知装置100を動作させるための不図示の電気回路が実装されている物であり、また、矩形形状のものであり、また、ビス及びスペーサ等を用いて筐体側底部14に対して隙間を介して固定されているものであり、また、回路基板4における-Z側の縁部がリブ111とわずかに離隔している物である。
【0062】
(構成-検出部)
検出部5は、前述の検出手段である。この検出部5の具体的な種類や構成は任意であるが、例えば、筐体1に設けられている不図示のファンを作動させることにより、第1吸引具又は第2吸引具及び取付部2を介して筐体1の外部から吸引した気体中の煙粒子を検出する物であり、例えば、レーザーダイオード、レンズ、及び受光器等を有する公知の散乱光式の物を用いることができる。
【0063】
(構成-保持部)
図1の保持部6は不図示のバッテリーを保持する保持手段である。この保持部6の具体的な種類や構成は任意であり、例えば、保持用のベルト等を用いて構成することができ、また、筐体1に対して着脱可能となっている。
【0064】
(利用方法)
次に、このように構成される検知装置100の利用方法について説明する。具体的には、検知装置100を第1形態で利用する場合、及び検知装置100を第2形態で利用する場合について説明する。ここでは、例えば、検知装置100を第1形態で利用した後に、第2形態で利用する場合について説明する。
【0065】
(利用方法-第1形態で利用する場合)
検知装置100を第1形態で利用する場合、
図2の検知装置100の筐体1における
図4の筐体側第2蓋部15による閉鎖は行わない。
【0066】
次に、
図9に示すように、筐体側第2蓋部15が取り外された状態の検知装置100を設置対象900に設置する。具体的には任意であるが、例えば、設置対象900における検知装置100を設置するべき位置に、不図示の防災受信機と電気的に接続されている不図示の導電線(具体的には前述の通信用配線及び電源用配線)が配設されており、当該配線の一端側の一部(例えば、0.5m~2m程度)が当該設置対象900の外側に配置されていることとする。そして、筐体側第1蓋部12を筐体1から取り外した状態で、前述の防災受信機に接続されており設置対象900に配設されている導電線の一端側の一部を、
図7の筐体側第2凹部13及び通線孔142を介して、
図8の筐体側第1凹部11側に通した上で、回路基板4における任意の構成要素(例えば、不図示の端子等)に任意の手法(例えば、金属ネジ又ははんだを用いる手法等)で接続して固定する。次に、
図8の筐体側第1凹部11側から、不図示の取付具(例えば、ネジ又はボルト)を取付孔141を介して
図9の設置対象900に対して螺合することにより、筐体1を設置対象900に固定する。次に、設置対象900に固定された筐体1に対して筐体側第1蓋部12を取り付けることにより、
図9に示すように、筐体側第2蓋部15が取り外された状態の検知装置100を設置対象900に設置する。
【0067】
次に、第1吸引具を検知装置100に取り付ける。具体的には任意であるが、例えば、第1吸引具である前述の不図示の配管(つまり、検知装置100で煙粒子を検知する対象となる任意の領域の気体を吸引可能な形状のサンプリングパイプ)の一端を、検知装置100の取付部2に取り付けて接続する。これにて、検知装置100を第1形態で利用可能な状態となる。
【0068】
そして、不図示の導電線の電源用配線から供給される電源電圧を利用して検知装置100が動作することになるが、具体的には、検知装置100の筐体1内に設けられている不図示のファンが動作し、検知装置100で煙粒子の検知の対象となっている領域の気体が、第1吸引具である配管、
図9の取付部2を介して
図8の検出部5に吸引されて、当該吸引された気体が排気部3を介して排気されることになる。そして、検知装置100の不図示の制御部が、検出部5に吸引された気体について煙粒子を検出するための公知を処理を行い、当該気体に煙粒子が含まれている場合、煙粒子を検出して警報を行うことになる。特に、この第1形態では、検知装置100が設置対象900に対して設置されているので、任意の領域の煙粒子を常時監視することが可能となる。
【0069】
(利用方法-第2形態で利用する場合)
検知装置100を第2形態で利用する場合、
図8の筐体側第1凹部11を筐体側第1蓋部12で閉鎖する。具体的には任意であるが、例えば、
図7の筐体側第1蓋部12を筐体1に任意の手法(例えば、ビスを用いる手法等)で取り付けて、筐体側第1凹部11を筐体側第1蓋部12で閉鎖する。
【0070】
次に、
図7の筐体側第2凹部13を筐体側第2蓋部15で閉鎖する。具体的には任意であるが、例えば、筐体側第2蓋部15を筐体1に当接させて位置合わせした後に、固定ネジ152を筐体側第2蓋部15の四隅のネジ穴及び4個の受部143に連続的に螺合させることにより、筐体側第2蓋部15を筐体1に取り付けて、筐体側第2凹部13を当該筐体側第2蓋部15で閉鎖する。
【0071】
次に、保持部6に不図示のバッテリーを設ける。この場合、バッテリーが回路基板4における任意の構成要素(例えば、不図示の端子等)に接続されることになる。なお、ここでのバッテリー及び回路基板4の構成要素を電気的に接続するための構成は任意であるが、例えば、筐体側第1蓋部12における保持部6が設けられている位置に比較的小さな貫通孔(例えば、直径1cm~2cm程度の貫通孔)を設けて、当該貫通孔及び
図7の通線孔を介する配線であって一端がバッテリーの端子に接続され、他端が回路基板4の構成要素に接続される配線を用いて接続することとしてもよい。
【0072】
図1のベルト固定部16に可搬用のベルトを取り付ける。具体的には任意であるが、例えば、1本の可搬用のベルトの両端各々を2か所のベルト固定部16に固定して取り付ける。
【0073】
次に、第2吸引具を検知装置100に取り付ける。具体的には任意であるが、例えば、第2吸引具である前述の不図示の吸引用のホースにおける探査用パイプが接続される側である一端とは反対側の他端を、
図2の検知装置100の取付部2に取り付けて接続する。これにて、検知装置100を第2形態で利用可能な状態となる。
【0074】
そして、不図示のバッテリーから供給される電源電圧を利用して検知装置100が動作することになるが、具体的には、検知装置100の筐体1内に設けられている不図示のファンが動作し、検知装置100で煙粒子の検知の対象となっている領域の気体が、第2吸引具である探査用パイプ及び吸引用のホース、
図2の取付部2を介して
図8の検出部5に吸引されて、当該吸引された気体が排気部3を介して排気されることになる。そして、検知装置100の不図示の制御部が、第1形態で利用する場合と同様にして、検出部5に吸引された気体について煙粒子を検出するための公知を処理を行い、当該気体に煙粒子が含まれている場合、煙粒子を検出して警報を行うことになる。特に、この第2形態では、ユーザが可搬用のベルトを上半身に引っ掛けて検知装置100を持ち運ぶことができるので、第2吸引具である探査用パイプの先端を所望の方向に向けて、所望の場所の煙粒子を監視することが可能となる。
【0075】
(利用方法-第2形態で利用する場合-塵埃等)
また、検知装置100を第2形態で利用する場合、
図7の筐体側第2凹部13(つまり、取付孔141及び通線孔142)が筐体側第2蓋部15で覆われて閉鎖されることなるので、取付孔141及び通線孔142を介して塵埃等を入りこむことを防止することが可能となる。
【0076】
(利用方法-第2形態で利用する場合-床面への仮置き(その1))
また、検知装置100を第2形態で利用する場合において、当該検知装置100を床面に仮置きする場合、安定性を考えて
図4の筐体側第2蓋部15を床面と対向させて当該検知装置100を仮置きすることも想定される。この場合、
図6に示すように、閉鎖側突出部151が固定ネジ152のヘッド部よりも外側に向かって突出しているので、閉鎖側突出部151が床面に当接して検知装置100を支持することになるので、固定ネジ152のヘッド部が床面に接触して床面に傷をつけてしまうことを防止することができる。
【0077】
(利用方法-第2形態で利用する場合-床面への仮置き(その2))
また、検知装置100を第2形態で利用する場合において、当該検知装置100を床面に仮置きする場合、仮置きスペースを考えて
図4に示す状態で、筐体1における取付部2が設けられている面とは反対側の面を床面と対向させて当該検知装置100を仮置きすることも想定される。この場合、検知装置100を床面に仮置きする場合の衝撃による外力が検知装置100に付与されることがあるが、この場合、
図8のリブ111が当該外力の少なくとも一部を吸収して回路基板4に付与される外力が緩和されることなる。
【0078】
(実施の形態の効果)
このように本実施の形態によれば、検知装置100が設置対象900に設置されて用いられる形態である第1形態で利用される場合に、検出対象である煙粒子を筐体1の内部に吸引するための第1吸引具を筐体1に取り付け、検知装置100が可搬型の形態である第2形態で利用される場合に、煙粒子を筐体1の内部に吸引するための第2吸引具であって、第1吸引具とは異なる第2吸引具を筐体1に取り付けるための取付部2を備えることにより、例えば、設置対象900に設置されて用いられる形態、及び可搬型で用いられる形態を逐次的に選択して利用可能な検知装置100を提供することが可能となる。
【0079】
また、第2形態で利用される場合に取付孔141及び通線孔142を閉鎖する筐体側第2蓋部15を備えることにより、例えば、取付孔141及び通線孔142を介する塵埃等の筐体1の内部(詳細には、回路基板4が設けられている中空部)への進入を防止することが可能となる。
【0080】
また、取付孔141及び通線孔142は筐体における1つの面に形成されている筐体側第2凹部13に設けられており、筐体側第2蓋部15は取付孔141及び通線孔142と共に筐体側第2凹部13を閉鎖することにより、例えば、塵埃等の筐体側第2凹部13への堆積を防止することが可能となる。
【0081】
また、取付孔141の周辺部を避けるように筐体側第2凹部13から筐体側第2蓋部15に向かう方向に凹んでいる不図示の「閉鎖側凹部」を備えることにより、例えば、取付孔141の周辺部と筐体側第2蓋部15とが相互に干渉することを防止することができるので、筐体側第2蓋部15を確実に取り付けることが可能となる。
【0082】
また、筐体側第2蓋部15の不図示の「閉鎖側凹部」における筐体側第2凹部13と対向する側とは反対側の面は、固定ネジ152よりも筐体側第2凹部13から筐体側第2蓋部15に向かう方向に突出していることにより、例えば、検知装置100を床面に仮置きして、筐体側第2蓋部15が床面と対向した場合に、筐体側第2蓋部15の不図示の「閉鎖側凹部」における筐体側第2凹部13と対向する側とは反対側の突出している面を床面に当接させて検知装置100を支持することができるので、固定ネジ152が床面に接触して当該床面に傷つけてしまうことを防止することが可能となる。
【0083】
また、回路基板4に付与される外力を緩和する緩和手段を備え、緩和手段は筐体1の内部に設けられるリブ111であることにより、例えば、リブ111にて筐体1を補強しつつ当該リブ111にて回路基板4への外力を緩和することができるので、検知装置100の耐衝撃性を向上させることが可能となる。
【0084】
〔実施の形態に対する変形例〕
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
【0085】
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、上述の内容に限定されるものではなく、発明の実施環境や構成の詳細に応じて異なる可能性があり、上述した課題の一部のみを解決したり、上述した効果の一部のみを奏したりすることがある。
【0086】
(分散や統合について)
また、上述した構成は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散や統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、任意の単位で機能的または物理的に分散又は統合して構成できる。
【0087】
(筐体側第2蓋部について(その1))
また、上記実施の形態では、
図7の筐体側第2蓋部15を固定ネジ152を用いて固定する場合について説明したが、これに限らない。例えば、筐体側第2蓋部15と筐体1における筐体側第2蓋部15以外の少なくとも一部の部分が相互に着脱可能に係合する機構、あるいは、一部の部品を差し込んで固定する機構等を用いて固定してもよい。
【0088】
(筐体側第2蓋部について(その2))
また、上記実施の形態では、
図7の筐体側第2蓋部15が筐体側第2凹部13全てを覆って閉鎖する場合について説明したがこれに限らない。例えば、筐体側第2蓋部15について、少なくとも取付孔141及び通線孔142を覆って閉鎖する限りにおいて任意の形状にサイズ及び形状を変更してもよい。つまり、筐体側第2凹部13の一部のみを覆って閉鎖する構成としてもよい。
【0089】
(表示部について)
検知装置又は第2吸引具に対して表示手段である表示部を適宜設けてもよい。
図11は、検知装置及び第2吸引具の正面図である。この
図11の検知装置200は、特記する事項を除いて、実施の形態で説明した検知装置100と同様である。また、この
図11の検知装置200については、可搬用のベルト(筐体1における図面上側に描かれているベルト)が取り付けられている状態が図示されている。また、第2吸引具3Aは、特記する事項を除いて、公知の吸引具と同様である。第2吸引具3Aは、第2吸引手段であり、具体的には、ユーザに携帯されるものであり、例えば、可撓性の吸引ホース31(なお、吸引用ホース31、実際には比較的長くなっているが、
図11では、説明の便宜上、一部が破断された状態が図示されている)、本体部32、及び長尺状の検査用パイプ33を備え、吸引ホース31及び検査用パイプ33が本体部32を介して相互に連通している。
【0090】
そして、具体的に設ける表示部は任意であるが、例えば、
図11の通り、検知装置200を第1形態で用いる場合には筐体1表面に設けたディスプレイ装置である筐体側表示部21(第1表示手段)により検知装置200に関する情報の表示を行い、検知装置200を第2形態で用いる場合には取付部2に吸引ホース31が取り付けられる第2吸引具3Aの本体部32に設けたディスプレイ装置である第2吸引具側表示部321(第2表示手段)により検知装置200に関する情報の表示を行うようにしても良い。検知装置200を第2形態で用いる場合に第2吸引具側表示部321に検知装置200に関する情報を表示させるため、検知装置200における取付部2近傍に筐体側コネクタ22(例えば、筐体1内の任意の配線を介して、
図8の回路基板4の回路に電気的に接続されているコネクタ)を設け、第2吸引具3Aにおける吸引ホース31の信号線312の端部の第2吸引具側コネクタ311(例えば、信号線312を介して本体部32内の制御回路に電気的に接続されているコネクタ)と電気的に接続するようにしても良い。筐体側コネクタ22の位置は筐体1側の任意の場所としてよいが、筐体側コネクタ22を取付部2の近傍に配置することで吸引ホース31を取付部2に取り付けた後に簡単に筐体側コネクタ22と信号線312(直接的には、信号線312の端部に接続されている第2吸引具側コネクタ311)を接続できる。また、例えば第2吸引具側コネクタ311に相当する電極を吸引ホース31の端部に設け、また、筐体側コネクタ22の機能を相当する電極を取付部2に設けた上で、吸引ホース31を取付部2に取り付けた際に電極同士が接触することにより電気的に接続するなど、吸引ホース31を取付部2に取り付けることで筐体1側の要素(例えば、
図8の回路基板4)と第2吸引具3A側の要素とが電気的に接続される構造を設けても良い。
【0091】
また、第1形態および第2形態のいずれの場合でも筐体1表面に設けた筐体側表示部21により情報の表示を行って良いが、第2形態で用いる場合は筐体1表面に設けた筐体側表示部21による情報の表示は行わなくても良い。この場合、例えば信号線312と筐体側コネクタ22の電気的な接続の検出や設定スイッチなどにより第2形態での使用を検出した場合に筐体1表面に設けた筐体側表示部21による表示を行わないようにする。また、第2形態で用いる場合は筐体1表面に設けた表示部による表示を行わない場合、当該筐体側表示部21に対応する位置に
図1の保持部6を設けても良い。
【0092】
また、情報の表示については、例えば、検知装置100の不図示の制御部が
図8の回路基板4にて実現されていることとし、また、取付部2に対して吸引ホース31が取り付けられているか又は前述の「第1吸引具」が接続されているかを検出する検出手段(例えば、任意のセンサであり、一例としては、吸引ホース31の端部のみに磁石が埋め込まれており、この磁石の磁力を検出することにより、吸引ホース31が接続されていることを検出し、一方、磁力を検出しない場合に吸引ホースが接続されていないこと(つまり、第1吸引具が接続されていること)を検出するセンサ等)が取付部2の近傍に設けられていることとして説明する。そして、検知装置100の不図示の制御部は、検出手段の検出結果に基づいて、取付部2に対して吸引ホース31が接続されているか、あるいは、第1吸引具が接続されているかを判定し、吸引ホース31が接続されているものと判定した場合、筐体側コネクタ22、第2吸引具側コネクタ311、信号線312を介して検知装置200に関連する任意の情報(例えば、検出部5で検出した煙粒子の濃度を示す情報等)を本体部32側に送信することにより、第2吸引具側表示部321に当該情報を表示する。また、検知装置100の不図示の制御部は、吸引ホース31が接続されていない(つまり、第1吸引具が接続されている)ものと判定した場合、筐体1内の任意の配線を介して、検知装置200に関連する任意の情報(例えば、検出部5で検出した煙粒子の濃度を示す情報等)を、筐体側表示部21に送信することにより当該情報を筐体側表示部21に表示する。なお、前述の任意のセンサについては、例えば、筐体側コネクタ22に対して第2吸引具側コネクタ311が接続されているか否かに基づいて、取付部2に対して吸引ホース31が取り付けられているか又は前述の「第1吸引具」が接続されているかを検出するように構成してもよい。また、「第2吸引具」が取り付けられているかのみ判定し、「第2吸引具」が取り付けられていない場合は、「第1吸引具」が取り付けられているときと同様にふるまうようにしても良い。
【0093】
(バッテリーについて)
また、上記実施の形態では、バッテリーを筐体1の外部に保持する場合について説明したが、これに限らず、バッテリーを筐体1の内部に収容してもよい。例えば、薄型のバッテリーを採用した上で、当該バッテリーを
図7の筐体側第2凹部13に収容することにより、筐体1の内部に収容してもよい。また、当該バッテリーを筐体側第2凹部13に収容する構造とした場合、筐体側第2凹部13内にバッテリー保持部を備え、当該バッテリー保持部にてバッテリーを保持・固定できるものとしても良い。さらに、筐体側第2蓋部15のバッテリーと対向する部分を取り外し可能とし、バッテリーを交換できるようにしても良い。なお、筐体側第2蓋部15のバッテリーと対向する部分を取り外し可能とする具体的な構造は任意であるが、例えば、筐体側第2蓋部15におけるバッテリーと対向する位置に開口部及び当該開口部を開閉する蓋を設けて、当該蓋を開けた状態で当該開口部を介してバッテリーを取り外し可能とする構造を採用してもよい。
【0094】
また、排気口とは反対側の側面にバッテリー保持部を設けるようにしても良い。また、バッテリー保持部とバッテリーは互いに電極を有し、所定の保持位置にバッテリーを移動させた場合に電極同士が接触することで電気的な接続を行うようにしても良い。
【0095】
(取付ベースについて)
また、上記実施の形態では、検知装置100を第1形態で用いる場合に、
図9に示すように、設置対象900に対して直接的に設置する場合について説明したが、これに限らず、取付ベースを用いて設定するように構成してもよい。「取付ベース」とは、検知装置100の筐体1を設置対象900に設置するために用いられるものであり、例えば、筐体1と設置対象900との間で用いられる薄型の機構である。この取付ベースを採用する場合、取付ベースを設置対象900に任意の手法(例えば、ビス等を用いて固定する手法等)で固定し、この後、筐体側第1蓋部12が取り外された状態の筐体1を当該取付ベースに引っ掛けて仮留めし、当該筐体1を取付ベースを介して設置対象900に固定することにより設置してもよい。
【0096】
(保持部について)
また、上記実施の形態では、検知装置100を第1形態で用いる場合、保持部6が不要となるので、当該保持部6を筐体1から取り外してもよい。
【0097】
(リブについて)
また、上記実施の形態の
図8のリブ111の個数及び設置位置等については、回路基板4へ付与される外力を緩和できる限りにおいて、任意に変更してもよい。
【0098】
(特徴について)
また、上記実施の形態の構成、及び変形例の特徴を、任意に組み合わせてもよい。また、変形例で説明した第2吸引具3Aを、実施の形態で不図示で説明した第2吸引具として用いてもよい。
【0099】
(付記)
付記1の防災装置は、設置対象に設置されて用いられる形態である第1形態、及び、可搬型の形態である第2形態を逐次的に選択して利用可能となっている防災装置であって、火災に起因して発生する検出対象を検出する検出手段と、前記検出手段を収容する筐体と、取付手段であって、前記防災装置が前記第1形態で利用される場合に、前記検出対象を前記筐体の内部に吸引するための第1吸引手段を前記筐体に取り付け、前記防災装置が前記第2形態で利用される場合に、前記検出対象を前記筐体の内部に吸引するための第2吸引手段であって、前記第1吸引手段とは異なる前記第2吸引手段を前記筐体に取り付けるための前記取付手段と、を備える。
【0100】
付記2の防災装置は、付記1に記載の防災装置において、前記筐体は、前記防災装置が前記第1形態で利用される場合において、前記筐体を前記設置対象に取り付けて利用するための利用孔であって、前記筐体の内外に通じている前記利用孔、を備えており、前記防災装置は、前記防災装置が前記第2形態で利用される場合に、前記利用孔を閉鎖する閉鎖手段、を備える。
【0101】
付記3の防災装置は、付記2に記載の防災装置において、前記利用孔は、前記筐体における1つの面に形成されている筐体側凹部に設けられており、前記閉鎖手段は、前記利用孔と共に前記筐体側凹部を閉鎖する。
【0102】
付記4の防災装置は、付記3に記載の防災装置において、前記利用孔は、前記筐体を前記設置対象側に固定して取り付けるための取付具が挿通される取付孔と、導電線が挿通される通線孔、とを備えており、前記取付孔の周辺部は、前記筐体側凹部における縁部の端面よりも突出しており、前記閉鎖手段は、前記取付孔の周辺部を避けるように前記筐体側凹部から前記閉鎖手段に向かう方向に凹んでいる閉鎖側凹部を有する。
【0103】
付記5の防災装置は、付記4に記載に防災装置において、前記閉鎖手段は、閉鎖固定手段により前記筐体に固定されて前記筐体側凹部を閉鎖し、前記閉鎖手段の前記閉鎖側凹部における前記筐体側凹部と対向する側とは反対側の面は、前記閉鎖固定手段よりも前記筐体側凹部から前記閉鎖手段に向かう方向に突出している。
【0104】
付記6に記載の防災装置は、付記1から5の何れか一項に記載の防災装置において、前記防災装置は、前記筐体に収容されている回路基板と、前記回路基板に付与される外力を緩和する緩和手段と、を備え、前記緩和手段は、前記筐体の内部に設けられるリブである。
【0105】
また、付記7の防災装置は、付記1から6の何れか一項に記載の防災装置において、前記防災装置に関連する情報を表示するための第1表示手段であって、前記筐体側に設けられている前記第1表示手段と、前記防災装置に関連する情報を表示するための第2表示手段であって、前記第2吸引手段側に設けられている前記第2表示手段と、を備え、前記防災装置は、前記防災装置が前記第1形態で利用される場合、前記第1表示手段又は前記第2表示手段の内の前記第1表示手段のみ情報を表示し、前記防災装置は、前記防災装置が前記第2形態で利用される場合、前記第1表示手段又は前記第2表示手段の内の少なくとも前記第2表示手段に情報を表示する。
【0106】
(付記の効果)
付記1に記載の防災装置によれば、防災装置が設置対象に設置されて用いられる形態である第1形態で利用される場合に、検出対象を筐体の内部に吸引するための第1吸引手段を筐体に取り付け、防災装置が可搬型の形態である第2形態で利用される場合に、検出対象を筐体の内部に吸引するための第2吸引手段であって、第1吸引手段とは異なる第2吸引手段を筐体に取り付けるための取付手段を備えることにより、例えば、設置対象に設置されて用いられる形態、及び可搬型で用いられる形態を逐次的に選択して利用可能な防災装置を提供することが可能となる。
【0107】
付記2に記載の防災装置によれば、第2形態で利用される場合に利用孔を閉鎖する閉鎖手段を備えることにより、例えば、利用孔を介する塵埃等の筐体の内部への進入を防止することが可能となる。
【0108】
付記3に記載の防災装置によれば、利用孔は筐体における1つの面に形成されている筐体側凹部に設けられており、閉鎖手段は利用孔と共に筐体側凹部を閉鎖することにより、例えば、塵埃等の筐体側凹部への堆積を防止することが可能となる。
【0109】
付記4に記載の防災装置によれば、取付孔の周辺部を避けるように筐体側凹部から閉鎖手段に向かう方向に凹んでいる閉鎖側凹部を備えることにより、例えば、取付孔の周辺部と閉鎖手段とが相互に干渉することを防止することができるので、閉鎖手段を確実に取り付けることが可能となる。
【0110】
付記5に記載の防災装置によれば、閉鎖手段の閉鎖側凹部における筐体側凹部と対向する側とは反対側の面は、閉鎖固定手段よりも筐体側凹部から閉鎖手段に向かう方向に突出していることにより、例えば、防災装置を床面に仮置きして、閉鎖手段が床面と対向した場合に、閉鎖手段の閉鎖側凹部における筐体側凹部と対向する側とは反対側の突出している面を床面に当接させて防災装置を支持することができるので、閉鎖固定手段が床面に接触して当該床面に傷つけてしまうことを防止することが可能となる。
【0111】
付記6に記載の防災装置によれば、回路基板に付与される外力を緩和する緩和手段を備え、緩和手段は筐体の内部に設けられるリブであることにより、例えば、リブにて筐体を補強しつつ当該リブにて回路基板への外力を緩和することができるので、防災装置の耐衝撃性を向上させることが可能となる。
【0112】
付記7記載の防災装置によれば、防災装置が第1形態で利用される場合、第1表示手段又は第2表示手段の内の第1表示手段のみに情報を表示し、また、防災装置が第2形態で利用される場合、第1表示手段又は第2表示手段の内の少なくとも第2表示手段に情報を表示することにより、例えば、第1形態で利用される場合には、第1表示手段にて情報を確実に報知することが可能となり、また、第2形態で利用される場合には、第2表示手段にて情報を確実に報知することが可能となる。特に、第2形態で利用される場合には、ユーザが手で保持して用いる第2吸引手段側に情報を表示することができるので、効率的に防災に関する作業を行うことが可能となる。
【符号の説明】
【0113】
1 筐体
2 取付部
3 排気部
3A 第2吸引具
4 回路基板
5 検出部
6 保持部
11 筐体側第1凹部
12 筐体側第1蓋部
13 筐体側第2凹部
14 筐体側底部
15 筐体側第2蓋部
16 ベルト固定部
31 吸引ホース
32 本体部
33 検査用パイプ
100 検知装置
111 リブ
112 縁部
131 縁部
141 取付孔
142 通線孔
143 受部
151 閉鎖側突出部
152 固定ネジ
200 検知装置
311 第2吸引具側コネクタ
312 信号線
321 第2吸引具側表示部
900 設置対象