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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-02
(45)【発行日】2023-10-11
(54)【発明の名称】光源制御装置
(51)【国際特許分類】
   H05B 45/18 20200101AFI20231003BHJP
   B60Q 3/82 20170101ALI20231003BHJP
   B60Q 3/74 20170101ALI20231003BHJP
   F21V 23/04 20060101ALI20231003BHJP
   F21V 23/00 20150101ALI20231003BHJP
   F21W 106/00 20180101ALN20231003BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20231003BHJP
【FI】
H05B45/18
B60Q3/82
B60Q3/74
F21V23/04 100
F21V23/00 117
F21V23/00 140
F21W106:00
F21Y115:10
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019234755
(22)【出願日】2019-12-25
(65)【公開番号】P2021103661
(43)【公開日】2021-07-15
【審査請求日】2022-12-23
(73)【特許権者】
【識別番号】000138462
【氏名又は名称】株式会社ユーシン
(74)【代理人】
【識別番号】100122426
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 清志
(72)【発明者】
【氏名】中西 雅之
【審査官】塩治 雅也
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-154335(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 45/00
B60Q 3/82
B60Q 3/74
F21V 23/04
F21V 23/00
F21W 106/00
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、
一端がプルアップ抵抗を介して電源に接続され、他端がグランドに接続され、操作されているときに当該一端と当該他端とを導通し、操作されていないときに当該一端と当該他端とを遮断するモーメンタリスイッチと、
前記モーメンタリスイッチの前記一端に接続され、前記モーメンタリスイッチの操作状態に応じたスイッチ信号が入力される入力端子を有し、当該スイッチ信号から前記モーメンタリスイッチが操作されたことを検出すると、前記光源を点灯状態又は消灯状態へ切り替えるように前記光源への電力供給を制御する制御部と、
を備えた、光源制御装置であって、
一端が前記モーメンタリスイッチの前記一端に接続され、他端が前記グランドに接続され、温度に応じて抵抗値が変化する感温抵抗を備え、
前記制御部の前記入力端子には、前記モーメンタリスイッチの前記スイッチ信号、もしくは、前記プルアップ抵抗と前記感温抵抗とにより前記電源が分圧された分圧信号が入力され、
前記制御部は前記分圧信号に基づいて前記光源の輝度を制御することを特徴とする光源制御装置。
【請求項2】
光源と、
一端がプルアップ抵抗を介して電源に接続され、他端がグランドに接続され、操作されているときに当該一端と当該他端とを導通し、操作されていないときに当該一端と当該他端とを遮断するモーメンタリスイッチと、
前記モーメンタリスイッチの前記一端に接続され、前記モーメンタリスイッチの操作状態に応じたスイッチ信号が入力される入力端子を有し、当該スイッチ信号から前記モーメンタリスイッチが操作されたことを検出すると、前記光源を点灯状態又は消灯状態へ切り替えるように前記光源への電力供給を制御する制御部と、
一端が前記モーメンタリスイッチの前記一端に接続され、他端が前記グランドに接続され、温度に応じて抵抗値が変化する感温抵抗と、を備え、
互いに異なる位置に離間して配置される第1基板と第2基板とで構成される光源制御装置であって、
前記第1基板には前記制御部が設けられ、
前記第2基板には、前記光源と、前記モーメンタリスイッチと、前記感温抵抗と、が設けられ、
前記制御部の前記入力端子には、前記モーメンタリスイッチの前記スイッチ信号、もしくは、前記プルアップ抵抗と前記感温抵抗とにより前記電源が分圧された分圧信号が入力され、
前記制御部は、前記分圧信号に基づいて前記光源の輝度を制御することを特徴とする光源制御装置。
【請求項3】
前記感温抵抗の前記他端と前記グランドとの間に設けられ、前記感温抵抗を電流が流れる状態と電流が流れない状態とに切り替えるスイッチング手段を備えることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の光源制御装置。
【請求項4】
前記光源への電力供給に連動して前記スイッチング手段に電力を供給する電力供給手段が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の光源制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光源制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両用灯具では光源としてLEDを用いたものが普及してきている。しかしながら、LEDの発熱によって、LED自体又はLEDの周辺に実装された部品が劣化する可能性がある。そこで、先行技術文献にあるように、LEDの近傍の温度を検出する感温抵抗を設け、その検出された温度に基づいて、LEDへの供給電流を減少させ、LEDの発熱を抑える装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-134981号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、車室内を照明する車室内照明においても、車両灯具と同様に、光源としてLEDを使用したものが普及してきており、室内をより明るくするためにLEDの輝度を上げることが求められている。LEDの輝度を上げると、LEDの発熱量が増加するため、車両灯具と同様に、LED近傍の温度を検出するための感温抵抗を設ける必要がある。また、天井部前方に配置した車室内照明装置に制御部を設け、天井部前方から離間して配置された天井部中央の車室内照明装置を天井部前方の制御部によって制御する構成となっている。この場合、制御部と天井部中央の車室内照明装置のLEDとが異なる基板に設けられる。さらに、天井部中央の車室内照明装置は、LED及び感温抵抗が実装される基板にモーメンタリスイッチが設けられ、その操作に応じてLEDの点灯及び消灯を行う構成となっている。そのため、コネクタの接続数も増え、天井部前方の制御部が設けられる基板と天井部中央の車室内照明装置のLEDが実装される基板とを接続するためのハーネスも更に必要となり、コスト増加が発生してしまう。
【0005】
そこで、本発明は上記事実を考慮して、感温抵抗とモーメンタリスイッチを有する構成であっても、コスト低減できる光源制御装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1実施態様に係る光源制御装置では、光源と、一端がプルアップ抵抗を介して電源に接続され、他端がグランドに接続され、操作されているときに一端と他端とを導通し、操作されていないときに一端と他端とを遮断するモーメンタリスイッチと、モーメンタリスイッチの一端に接続され、モーメンタリスイッチの操作状態に応じたスイッチ信号が入力される入力端子を有し、スイッチ信号からモーメンタリスイッチが操作されたことを検出すると、光源を点灯状態又は消灯状態へ切り替えるように光源への電力供給を制御する制御部と、を備えた、光源制御装置であって、一端がモーメンタリスイッチの一端に接続され、他端がグランドに接続され、温度に応じて抵抗値が変化する感温抵抗を備え、制御部の入力端子には、モーメンタリスイッチのスイッチ信号、もしくは、プルアップ抵抗と感温抵抗とにより電源が分圧された分圧信号が入力され、制御部は分圧信号に基づいて光源の輝度を制御する。
【0007】
第1実施態様に係る光源制御装置は、光源と、モーメンタリスイッチと、制御部と、感温抵抗と、を備えている。制御部の入力端子では、モーメンタリスイッチの操作が検出され、モーメンタリスイッチが操作されていないときは、プルアップ抵抗と感温抵抗で電源を分圧した分圧信号が検出される。制御部は入力端子の検出結果に基づき、モーメンタリスイッチが操作されたときは光源の点灯及び消灯を制御し、更に分圧信号に基づき光源の輝度を制御する。したがって、この構成によれば、制御部の一つの入力端子でモーメンタリスイッチの操作及び光源近傍の温度の検出ができるため、光源制御装置のコスト低減ができる。
【0008】
本発明の第2実施態様に係る光源制御装置では、光源と、一端がプルアップ抵抗を介して電源に接続され、他端がグランドに接続され、操作されているときに一端と他端とを導通し、操作されていないときに一端と他端とを遮断するモーメンタリスイッチと、モーメンタリスイッチの一端に接続され、モーメンタリスイッチの操作状態に応じたスイッチ信号が入力される入力端子を有し、スイッチ信号からモーメンタリスイッチが操作されたことを検出すると、光源を点灯状態又は消灯状態へ切り替えるように光源への電力供給を制御する制御部と、一端がモーメンタリスイッチの一端に接続され、他端がグランドに接続され、温度に応じて抵抗値が変化する感温抵抗と、を備え、互いに異なる位置に離間して配置される第1基板と、第2基板と、で構成される光源制御装置であって、第1基板には制御部が設けられ、第2基板には、光源と、モーメンタリスイッチと、感温抵抗と、が設けられ、制御部の入力端子には、モーメンタリスイッチのスイッチ信号、もしくは、プルアップ抵抗と感温抵抗とにより、電源が分圧された分圧信号が入力され、制御部は、分圧信号に基づいて光源の輝度を制御する。
【0009】
第2実施態様に係る光源制御装置は、光源と、モーメンタリスイッチと、制御部と、感温抵抗と、第1基板と、第2基板と、を備えている。第1基板と第2基板はお互い離間して配置され、第1基板には制御部が設けられ、第2基板には光源と、モーメンタリスイッチと、感温抵抗と、が設けられている。制御部の入力端子では、モーメンタリスイッチの操作が検出され、モーメンタリスイッチが操作されていないときは、プルアップ抵抗と感温抵抗で電源を分圧した分圧信号が検出される。制御部は入力端子の検出結果に基づき、モーメンタリスイッチが操作されたときは光源の点灯及び消灯を制御し、更に分圧信号に基づき光源の輝度を制御する。したがって、この構成によれば、制御部の一つの入力端子でモーメンタリスイッチの操作及び光源近傍の温度の検出ができるため、ハーネスの数が削減でき、光源制御装置のコスト低減ができる。
【0010】
第3実施態様に係る光源制御装置は、第1実施態様又は第2実施態様に係る光源制御装置であって、感温抵抗の他端とグランドとの間に設けられ、感温抵抗を電流が流れる状態と電流が流れない状態とに切り替えるスイッチング手段を備える。
【0011】
第3実施態様に係る光源制御装置は、第1実施態様又は第2実施態様に係る光源制御装置であって、更にスイッチング手段を備える。感温抵抗に流れる電流を切り替えるスイッチング手段を設けることにより、感温抵抗による温度検出が不要なとき、感温抵抗に電流を流さないように、スイッチング手段を制御する。したがって、この構成によれば、消費電力の増加を防ぐことができる。
【0012】
第4実施態様に係る光源制御装置は、第3実施態様に係る光源制御装置であって、光源への電力供給に連動してスイッチング手段に電力を供給する電力供給手段が設けられている。
【0013】
第4実施態様に係る光源制御装置は第3実施態様に係る光源制御装置であって、光源への電力供給に連動した電力供給手段を更に備えている。電力供給手段からスイッチング手段に電力が供給され、スイッチング手段を制御する。光源への電力供給状態に連動してスイッチング手段に電力を供給する電力供給手段が設けられるため、光源が消灯状態で感温抵抗に温度検出のための電流を流す必要が無いときに、スイッチング手段が光源への電力供給状態に連動して、感温抵抗を電流が流れない状態に切り替える。したがって、この構成によれば、スイッチング手段を制御するための制御用端子を制御部に設ける必要がなく、コストを上げずに消費電力の増加を防ぐことができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明の実施形態によれば、感温抵抗とモーメンタリスイッチを有する構成であっても、コスト低減できる光源制御装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の第1実施の形態に係る光源制御装置1の構成図である。
図2】本発明の第1実施の形態に係る光源制御装置1の回路構成図である。
図3】本発明の第1実施の形態に係る光源制御装置1のモーメンタリスイッチ操作と制御部への入力電圧との関係図である。
図4】本発明の第1実施の形態に係る光源制御装置1の温度と制御部への入力電圧との関係図である。
図5】本発明の第1実施の形態に係る光源制御装置1の温度とPWMデューティー比との関係図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
[第1実施の形態]
図1及び図2を用いて、本発明の第1実施の形態に係る光源制御装置1について、説明する。
(光源制御装置1の構成)
図1は、車両Vに搭載される本実施形態の光源制御装置1の構成図である。光源制御装置1が搭載される車両Vは、例えば、四輪等の自動車であり、ディーゼルエンジンやガソリンエンジン等の内燃機関を動力源とした自動車や、電動機を動力源とした電気自動車、内燃機関及び電動機を兼ね備えたハイブリッド自動車等を含む。
【0017】
光源制御装置1は制御部基板100と、LED基板200と、で構成され、制御部基板100とLED基板200とはハーネス150によって相互に接続されている。
制御部基板100は車両Vの車室内の天井部前方に配設され、LED基板200は車室内の天井部中央に配設されている。制御部基板100には車室内照明を制御する制御部が組み込まれ、LED基板200には、夜間などに車両室内を照明するためのLEDと操作スイッチなどが組み込まれている。
なお、制御部基板100にもLED基板200と同様に車室内を照明するための回路構成を設けてもよい。本実施形態では、説明が複雑となるため省略する。
【0018】
[制御部基板100の構成]
制御部基板100は制御部110と、LED電源回路10と、PWM制御回路11と、検出回路12と、接続端子101~103と、で構成されている。
【0019】
制御部110は、端子104~106を備えている。
LED電源回路10は、トランジスタ111~112と、抵抗113~115で構成されている。
【0020】
トランジスタ111のエミッタは抵抗113の一端と、LED点灯用の電源と、に接続されている。車両Vに搭載されたバッテリの正極に接続されているが、車両Vに搭載されたバッテリから電圧供給された安定化電源回路の出力に接続されてもよい。トランジスタ111のベースは抵抗113の他端と、トランジスタ112のコレクタと、に接続されている。トランジスタ111のコレクタは接続端子101に接続されている。トランジスタ112のエミッタはグランドに接続され、トランジスタ112のベースは、抵抗114の一端と、抵抗115の一端と、に接続されている。抵抗114の他端は端子104に接続され、抵抗115の他端はグランドに接続されている。
【0021】
PWM制御回路11はトランジスタ116と、抵抗117と、抵抗118と、で構成される。トランジスタ116のコレクタは接続端子102に接続され、エミッタはグランドに接続され、ベースは抵抗117の一端と、抵抗118の一端と、に接続されている。抵抗117の他端は端子105に接続され、抵抗118の他端はグランドに接続されている。
【0022】
検出回路12は、プルアップ抵抗としての抵抗119で構成されている。抵抗119の一端は端子106と、接続端子103とに接続されている。抵抗119の他端は、図示していないが、車両Vのバッテリから電源供給された安定化電源回路の出力にプルアップ接続されている。例えば、本実施例では、その電圧は5Vであり、制御部110にも同様の電圧が供給されている。
【0023】
[LED基板200の構成]
LED基板200は、光源としてのLED211と、抵抗210と、モーメンタリスイッチ213と、感温抵抗214と、スイッチング回路20と、接続端子201~203と、で構成されている。
【0024】
接続端子201は抵抗210の一端に接続されている。また、接続端子201は電力供給手段としての電力供給ライン218を介して抵抗216の一端に接続されている。
LED211のアノードには抵抗210の他端が接続され、カソードには接続端子202が接続されている。
接続端子203はモーメンタリスイッチ213の一端と感温抵抗214の一端とに接続されている。モーメンタリスイッチ213の他端はグランドに接続され、感温抵抗214の他端はトランジスタ215のコレクタに接続されている。
【0025】
スイッチング手段としてのスイッチング回路20は、トランジスタ215と、抵抗216と、抵抗217と、で構成されている。
トランジスタ215のエミッタはグランドに接続され、ベースは抵抗216の他端と、抵抗217の一端と、に接続されている。抵抗217の他端はグランドに接続されている。
【0026】
接続端子201~203はハーネス150を介して、制御部基板100の接続端子101~103にそれぞれ接続されている。
【0027】
(光源制御装置1の動作)
制御部110は、例えばマイコンで構成され、入出力端子を有する。制御部110が有する入力端子としての端子106は、アナログ入力端子であり、図示はしていないが、端子に入力された電圧はアナログデジタル変換され、入力された電圧値が制御部110に取り込まれる。端子106には、LED基板200に実装されている、モーメンタリスイッチ213の操作状態に応じたスイッチ信号が入力される。
【0028】
図3には、モーメンタリスイッチ213がオン状態及びオフ状態における、端子106に入力される電圧値を示している。モーメンタリスイッチ213が操作されたときは、スイッチはオン状態となり、端子106はグランドにショートされる。モーメンタリスイッチ213が操作されていないときは、スイッチはオフ状態であり、端子106には、5Vの電圧が入力される。また、後述するLED電源回路10がオン状態のときに、感温抵抗214と抵抗119により、5Vを分圧した電圧が入力される。そのため、図3では、モーメンタリスイッチ213がオフ状態のとき、端子106には、約5Vの電圧が入力される図となっているが、この電圧は温度により電圧レベルが変化する。
【0029】
図4には、感温抵抗214の近傍の温度と端子106に入力される電圧値を示している。本実施例では、感温抵抗214はサーミスタを使用して回路構成されている。感温抵抗214は負の温度特性を持つサーミスタが使用され、温度が高くなると抵抗値が小さくなる特性を持っている。したがって、温度が高くなると、端子106の入力電圧値は小さくなる。制御部110は端子106に入力される電圧から、LED211近傍の温度を検出することができる。このとき、温度検出するには、後述するLED電源回路10がオン状態にされていることが必要である。
【0030】
LED電源回路10は制御部110の端子104の出力信号によってオンオフが制御される。制御部110はその端子106に入力される信号により、モーメンタリスイッチ213が操作されたことを検知すると、端子104からハイレベルの制御信号を出力し、LED電源回路をオン状態にする。LED電源回路10がオン状態にされると、接続端子101とハーネス150とを介してLED基板200の接続端子201に電圧が供給される。接続端子201に供給された電圧は、電力供給ライン218を介してスイッチング回路20に供給され、トランジスタ215がオン状態にされる。
【0031】
PWM制御回路11は、制御部110の端子105のPWM制御信号出力によって、LED211に流す電流を制御する。LED211に流す電流は、上述したLED211近傍の温度検出結果によりPWM制御信号のデューティー比を変更する。端子105のPWM制御信号でPWM制御回路11がオンされると、抵抗210、LED211に電流が流れ、LEDが点灯する。
【0032】
図5は本実施例における、LED211の近傍温度とPWM制御信号のデューティー比の関係が示されている。端子106に入力された電圧値から換算した温度が85℃以下のときは、端子105のPWM制御信号出力は100%デューティーで出力される。85℃を超えたときは、50%デューティーで出力され、90℃を超えたときは、5%デューティーで出力される。温度が上昇する過程では、当該制御がされるが、温度が下がる過程では、ヒステリシスを持たせてデューティー比が変更される。85℃より温度が下がったとき、デューティー比は5%から50%に変更され、80℃より下がったとき、デューティー比は50%から100%に変更される。制御部110はLED211の近傍の温度を監視し、その温度にあわせ、PWM制御回路11のデューティー比を制御し、LED211の輝度(発熱量)を制御する。
【0033】
(作用効果)
本実施の形態に係る光源制御装置1は、図2に示されるように、制御部基板100と、LED基板200と、ハーネス150とを含んで構成されている。
制御部基板100は制御部110と、LED電源回路10と、PWM制御回路11と、検出回路12と、を含んで構成されている。
LED基板200はLED211と、モーメンタリスイッチ213と、感温抵抗214と、を含んで構成されている。
【0034】
このように構成された光源制御装置1の制御部110では、モーメンタリスイッチ213が操作されたとき、LED211の点灯と消灯とを制御し、更に、温度検出結果によりLED211の輝度をPWM制御回路11で制御する。また、モーメンタリスイッチ213の操作検出と、感温抵抗214による温度検出と、を一つの端子106で検出が可能となるため、制御部の使用端子数が削減でき、コスト低減することができる。
【0035】
また、LED211と、モーメンタリスイッチ213と、感温抵抗214と、が実装された第2基板としてのLED基板200と、第1基板としての制御部基板100が離間された別の位置に配置された構成のときであっても、モーメンタリスイッチ213の操作検出と、感温抵抗214による温度検出と、を一つの端子106で検出が可能となるため、ハーネス150の数が削減でき、コスト低減することができる。さらに、ハーネスの接続数が削減できるため、ハーネス線材などが削減でき、光源制御装置1の重量削減も合わせて実現できる。
【0036】
また、LED基板200には、スイッチング回路20が更に組み込まれている。感温抵抗214に流れる電流を切り替えるスイッチング回路20を設けることにより、感温抵抗214による温度検出が不要なとき、感温抵抗214に電流を流さないように、スイッチング回路20を制御する。したがって、この構成によれば、光源制御装置1の消費電力の低減が可能である。さらに、スイッチング回路20の制御をLED電源回路10から電力供給ライン218を介して供給される電圧で制御することにより、制御部110に制御用端子を設ける必要がなくなり、コスト低減することができる。さらに、ハーネスの接続数が削減できるため、ハーネス線材などが削減でき、光源制御装置1の重量削減も合わせて実現できる。
【0037】
[その他の実施の形態]
本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲において、種々変形可能である。
上記本発明の、LED電源回路10のオンオフ制御は、モーメンタリスイッチ213の操作に連動した例を記載したが、車両Vのアクセサリー電源のオンオフに連動して制御してもよい。
【符号の説明】
【0038】
1…光源制御装置、10…LED電源回路、11…PWM制御回路、12…検出回路、150…ハーネス、100…制御部基板、101,102,103,201,202,203…接続端子、104,105,106…端子、110…制御部、20…スイッチング回路、200…LED基板、211…LED、213…モーメンタリスイッチ、214…感温抵抗、218…電力供給ライン、V…車両
図1
図2
図3
図4
図5