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特許7359734成型板、石英ガラスるつぼの製造装置及び石英ガラスるつぼの製造方法
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  • 特許-成型板、石英ガラスるつぼの製造装置及び石英ガラスるつぼの製造方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-02
(45)【発行日】2023-10-11
(54)【発明の名称】成型板、石英ガラスるつぼの製造装置及び石英ガラスるつぼの製造方法
(51)【国際特許分類】
   C03B 20/00 20060101AFI20231003BHJP
   C30B 15/10 20060101ALI20231003BHJP
【FI】
C03B20/00 H
C30B15/10
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2020068379
(22)【出願日】2020-04-06
(65)【公開番号】P2021165213
(43)【公開日】2021-10-14
【審査請求日】2023-02-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000190138
【氏名又は名称】信越石英株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100102532
【弁理士】
【氏名又は名称】好宮 幹夫
(74)【代理人】
【識別番号】100194881
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 俊弘
(72)【発明者】
【氏名】石原 裕
【審査官】末松 佳記
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-040680(JP,A)
【文献】特開2005-289710(JP,A)
【文献】特開2011-079679(JP,A)
【文献】特開2008-169106(JP,A)
【文献】特開2010-143818(JP,A)
【文献】実公昭44-005987(JP,Y1)
【文献】特公昭46-025845(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C03B 20/00
C30B 1/00 - 35/00
B28B 1/00 - 1/54
C03B 19/06
C03B 19/09
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転可能なモールドと、前記モールドに原料粉を供給する原料粉供給手段とを具備し、前記モールドの内側に前記原料粉供給手段により供給された前記原料粉を、るつぼ形状の原料粉成型体に成型し、該原料粉成型体を溶融して石英ガラスるつぼを製造する装置において、前記原料粉成型体の成型のために用いられる成型板であって、
前記成型板は、前記原料粉成型体の内表面の形状に対応する形状を有しており、前記モールドの内側に配置されて前記モールドが前記成型板に対して相対的に回転することで前記モールド内に供給される前記原料粉を前記るつぼ形状に成型するものであり、
前記成型板は、成型板本体と、該成型板本体に脱着可能なエッジ板を具備し、
前記エッジ板は、前記成型板が前記モールドの内側に配置されたときに前記原料粉成型体の上端部に相対する位置において、前記原料粉成型体の上端部における表面の形状に対応する形状を有するものであることを特徴とする成型板。
【請求項2】
前記エッジ板が、前記原料粉成型体の肉厚方向に対して斜めの切り欠きを有するものであることを特徴とする請求項1に記載の成型板。
【請求項3】
前記成型板本体及び前記エッジ板は、少なくとも前記原料粉成型体に接する部分が石英ガラス製のものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の成型板。
【請求項4】
前記エッジ板の他に、さらに、前記成型板本体に脱着可能な追加板を具備し、
前記追加板は、前記原料粉成型体の内表面の形状を変更可能なものであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の成型板。
【請求項5】
前記成型板が前記モールドの内側に配置されたときに、前記追加板が前記原料粉成型体のるつぼ形状の直胴部に位置するものであることを特徴とする請求項4に記載の成型板。
【請求項6】
前記モールドと、
前記原料粉供給手段と、
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の成型板と
を具備することを特徴とする石英ガラスるつぼの製造装置。
【請求項7】
前記エッジ板を交換することにより、又は、前記エッジ板の取り付け位置を変更することにより、前記原料粉成型体の上端部における形状を変更することが可能なものであることを特徴とする請求項6に記載の石英ガラスるつぼの製造装置。
【請求項8】
前記エッジ板の交換、又は、前記エッジ板の取り付け位置の変更による、前記原料粉成型体の上端部における形状の変更により、前記原料粉成型体を溶融して製造する石英ガラスるつぼの高さを変更することが可能なものであることを特徴とする請求項7に記載の石英ガラスるつぼの製造装置。
【請求項9】
回転可能なモールドの内側に原料粉を供給するとともに、前記モールドの内側に成型板を配置し、前記モールド前記成型板に対して相対的に回転することで、前記原料粉を前記成型板と前記モールドの形状に対応したるつぼ形状の原料粉成型体成型する工程と、
該原料粉成型体を溶融する工程と
を有し、石英ガラスるつぼを製造する石英ガラスるつぼの製造方法において、
前記成型板として、前記成型板が前記モールドの内側に配置されたときに前記原料粉成型体の上端部に相対する位置において、前記原料粉成型体の上端部における表面の形状に対応する形状を有するエッジ板を成型板本体に設置したものを用いて原料粉成型体を成型することを特徴とする石英ガラスるつぼの製造方法。
【請求項10】
前記エッジ板として、前記原料粉成型体の肉厚方向に対して斜めの切り欠きを有するものを用いることを特徴とする請求項9に記載の石英ガラスるつぼの製造方法。
【請求項11】
前記成型板本体及び前記エッジ板として、少なくとも前記原料粉成型体に接する部分が石英ガラス製であるものを用いることを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の石英ガラスるつぼの製造方法。
【請求項12】
前記成型板に、前記エッジ板の他に、さらに、追加板を設置し、
前記追加板により、前記原料粉成型体の内表面の形状を変更することを特徴とする請求項9から請求項11のいずれか1項に記載の石英ガラスるつぼの製造方法。
【請求項13】
前記成型板を前記モールドの内側に配置したときに、前記追加板を前記原料粉成型体のるつぼ形状の直胴部に位置させることを特徴とする請求項12に記載の石英ガラスるつぼの製造方法。
【請求項14】
前記エッジ板を交換することにより、又は、前記エッジ板の取り付け位置を変更することにより、前記原料粉成型体の上端部における形状を変更することを特徴とする請求項9から請求項13のいずれか1項に記載の石英ガラスるつぼの製造方法。
【請求項15】
前記エッジ板の交換、又は、前記エッジ板の取り付け位置の変更による、前記原料粉成型体の上端部における形状の変更により、前記原料粉成型体を溶融して製造する石英ガラスるつぼの高さを変更することを特徴とする請求項14に記載の石英ガラスるつぼの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、石英ガラスるつぼの製造装置において用いられる成型板、石英ガラスるつぼの製造装置及び石英ガラスるつぼの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、単結晶半導体材料のような単結晶物質の製造には、いわゆるチョクラルスキー法(CZ法)と呼ばれる方法が広く採用されている。この方法は、単結晶シリコンインゴットを製造する場合、多結晶シリコンを容器内で溶融させ、この溶融浴(融液)内に種結晶の端部を浸けて回転させながら引き上げるものである。この方法では、種結晶の下に同一の結晶方位を持つ単結晶が成長する。単結晶シリコンを引き上げる場合、この単結晶引き上げ容器には石英ガラスるつぼが一般的に使用されている。このようなCZ法を行うための石英ガラスるつぼは、一般的に、気泡を含有する不透明石英ガラスからなる外層と、実質的に気泡を含有しない透明石英ガラスからなる内層とを有する石英ガラスるつぼが用いられる。
【0003】
このような石英ガラスるつぼの製造方法としては、モールド(型枠)中に、遠心力の作用によりシリカ粉(原料粉)の成型体(原料粉成型体)を形成し、その後、アーク等の熱源により溶融する方法が知られている。また、その溶融中に、さらにモールド中にシリカ粉を供給し、該シリカ粉をアークにより溶融しながら、外層の内表面に吹き付ける製造方法も知られている。これらの石英ガラスるつぼの製造方法として、例えば、特許文献1~7に開示された技術がある。
【0004】
特許文献1には、モールドの上部開口部の内側に、フックを介して、円筒状のリム片を掛合支持した構造が記載されている。また、特許文献2には、回転するモールドの内側に中子を装入し、該中子とモールド内表面との間に石英粉を充填すること、及び、該石英粉の充填後に中子を引き上げてから加熱処理することが記載されている。特許文献3には、石英ガラス原料粉末を供給する際に内枠を用い、外枠と内枠の間に石英ガラス原料粉末を供給することが記載されている。特許文献4には、金型内に供給された原料粉末を成型する平板状の成型板を備えるシリカガラス製容器の製造方法が記載されている。特許文献5には、回転するるつぼ成型用型内に、石英ガラス原料粉を、非加熱かつ非溶融環境下で吹付けることにより、石英ガラス成型体を形成することが記載されている。
【0005】
特許文献6には、石英るつぼの上部領域に対応する、モールドの上部開口部の内周壁に、内径がモールド内径よりも小さくかつ石英るつぼ内径よりも大きいリング状の断熱性バリアー材(石英、カーボン、炭化ケイ素または窒化ケイ素製)を設置した石英るつぼ製造用モールドが記載されている。特許文献6では、これにより、るつぼの径小薄肉化により切断除去される部分を減少させることができ、その結果原料コストひいては製品コストを低減することができるという効果が記載されている。
【0006】
特許文献7には、モールド内に供給したシリカ粒子を坩堝の形状になるように成型する際に、シリカ粒子に対して「スパチュラ」(粒子を所望の形状に成型するもの)を押し当てることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2010-163312号公報
【文献】特開平06-279167号公報
【文献】特開2000-169164号公報
【文献】特開2005-289710号公報
【文献】特開2017-149603号公報
【文献】特開2010-105890号公報
【文献】特開2009-040680号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記のような原料石英粉の加熱溶融による石英ガラスるつぼの製造では、近年の大直径ウエハ製造に対応する大型るつぼ用製造設備導入の高額化や、多様なウエハ品質に対応する種々のるつぼ寸法・構造の作り分けの観点から、生産設備の段取り替えの高速化に代表される生産性の向上が必須となってきている。併せて、天然資源である原料の節約や廃棄物の削減といった製造業への基本的な要求もその重要性を増してきている。
【0009】
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、多様な顧客要求に応えつつ、生産性の向上と原料の節約、廃棄物の削減を両立する為に、柔軟にモールド内の原料粉成型体形状を変更することができる成型板を提供することを目的とする。また、本発明は、モールド内に供給した原料粉成型体を加熱溶融する際に、自在に成型体上部の形状を変更することができる石英ガラスるつぼの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、回転可能なモールドと、前記モールドに原料粉を供給する原料粉供給手段とを具備し、前記モールドの内側に前記原料粉供給手段により供給された前記原料粉を、るつぼ形状の原料粉成型体に成型し、該原料粉成型体を溶融して石英ガラスるつぼを製造する装置において、前記原料粉成型体の成型のために用いられる成型板であって、前記成型板は、前記原料粉成型体の内表面の形状に対応する形状を有しており、前記モールドの内側に配置されて前記モールドが前記成型板に対して相対的に回転することで前記モールド内に供給される前記原料粉を前記るつぼ形状に成型するものであり、前記成型板は、成型板本体と、該成型板本体に脱着可能なエッジ板を具備し、前記エッジ板は、前記成型板が前記モールドの内側に配置されたときに前記原料粉成型体の上端部に相対する位置において、前記原料粉成型体の上端部における表面の形状に対応する形状を有するものであることを特徴とする成型板を提供する。
【0011】
このようなエッジ板を有する成型板は、多様な寸法仕様に対応しつつ、段取り替え時間の削減と、原料粉の削減を両立できるように、原料粉成型体の成型の際に予め原料粉を成型することができるものである。
【0012】
この場合、前記エッジ板が、前記原料粉成型体の肉厚方向に対して斜めの切り欠きを有するものであることが好ましい。
【0013】
このように、エッジ板が斜めの切り欠きを有することにより、原料粉成型体の上部の形状をより安定したものとして成型することができる。
【0014】
また、前記成型板本体及び前記エッジ板は、少なくとも前記原料粉成型体に接する部分が石英ガラス製のものであることが好ましい。
【0015】
このように、原料粉成型体に接する部分を石英ガラス製とした成型板は、原料粉成型体への不純物の混入をより効果的に抑制することができる。
【0016】
また、本発明の成型板においては、前記エッジ板の他に、さらに、前記成型板本体に脱着可能な追加板を具備し、前記追加板は、前記原料粉成型体の内表面の形状を変更可能なものとすることができる。
【0017】
このような追加板を成型板が具備することにより、原料粉成型体の形状を仕様に応じて細かく変更することができる。
【0018】
この場合、前記成型板が前記モールドの内側に配置されたときに、前記追加板が前記原料粉成型体のるつぼ形状の直胴部に位置するものであることが好ましい。
【0019】
このように追加板を位置させることにより、原料粉成型体のるつぼ形状の直胴部において原料粉成型体の形状を変更することができる。
【0020】
また、本発明は、前記モールドと、前記原料粉供給手段と、上記の成型板とを具備することを特徴とする石英ガラスるつぼの製造装置を提供する。
【0021】
このような石英ガラスるつぼの製造装置は、エッジ板を具備する成型板を用いることにより、モールド内の原料粉成型体を加熱溶融する際に、モールド内部の熱分布を制御することができるように、予め原料粉を成型することができるものである。
【0022】
この場合、本発明の石英ガラスるつぼの製造装置は、前記エッジ板を交換することにより、又は、前記エッジ板の取り付け位置を変更することにより、前記原料粉成型体の上端部における形状を変更することが可能なものとすることができる。
【0023】
このように、エッジ板の交換又は位置の変更により原料粉成型体の上端部における形状を変更することができる石英ガラスるつぼの製造装置は、製造しようとする石英ガラスるつぼの仕様に応じて原料粉成型体の形状を簡単に細かく調整することができる。
【0024】
さらにこの場合、前記エッジ板の交換、又は、前記エッジ板の取り付け位置の変更による、前記原料粉成型体の上端部における形状の変更により、前記原料粉成型体を溶融して製造する石英ガラスるつぼの高さを変更することが可能なものとすることができる。
【0025】
このような石英ガラスるつぼの製造装置であれば、仕様に応じて石英ガラスるつぼの高さを簡単かつ低コストで変更することができる。
【0026】
また、本発明は、回転可能なモールドの内側に原料粉を供給するとともに、前記モールドの内側に成型板を配置し、前記モールド前記成型板に対して相対的に回転することで、前記原料粉を前記成型板と前記モールドの形状に対応したるつぼ形状の原料粉成型体成型する工程と、該原料粉成型体を溶融する工程とを有し、石英ガラスるつぼを製造する石英ガラスるつぼの製造方法において、前記成型板として、前記成型板が前記モールドの内側に配置されたときに前記原料粉成型体の上端部に相対する位置において、前記原料粉成型体の上端部における表面の形状に対応する形状を有するエッジ板を成型板本体に設置したものを用いて原料粉成型体を成型することを特徴とする石英ガラスるつぼの製造方法を提供する。
【0027】
このようなエッジ板を設置した成型板を用いて原料粉成型体を成型し、加熱溶融して石英ガラスるつぼを製造する方法は、原料粉成型体上部の形状を柔軟に制御することができるので、多様な寸法仕様に対応しつつ、段取り替え時間の削減と、原料粉の削減を両立させることができる。
【0028】
この場合、前記エッジ板として、前記原料粉成型体の肉厚方向に対して斜めの切り欠きを有するものを用いることが好ましい。
【0029】
このように、斜めの切り欠きを有するエッジ板を用いることにより、原料粉成型体の上部の形状をより安定したものとして成型することができる。
【0030】
また、前記成型板本体及び前記エッジ板として、少なくとも前記原料粉成型体に接する部分が石英ガラス製であるものを用いることが好ましい。
【0031】
このような、原料粉成型体に接する部分を石英ガラス製とした成型板を用いることにより、原料粉成型体への不純物の混入をより効果的に抑制することができる。
【0032】
また、前記成型板に、前記エッジ板の他に、さらに、追加板を設置し、前記追加板により、前記原料粉成型体の内表面の形状を変更することができる。
【0033】
このように追加板を具備する成型板を用いることにより、原料粉成型体の形状を仕様に応じて細かく変更することができる。
【0034】
この場合、前記成型板を前記モールドの内側に配置したときに、前記追加板を前記原料粉成型体のるつぼ形状の直胴部に位置させることができる。
【0035】
このように追加板を位置させることにより、原料粉成型体のるつぼ形状の直胴部において原料粉成型体の形状を変更することができる。
【0036】
また、本発明の石英ガラスるつぼの製造方法では、前記エッジ板を交換することにより、又は、前記エッジ板の取り付け位置を変更することにより、前記原料粉成型体の上端部における形状を変更することができる。
【0037】
このような、エッジ板の交換又は位置の変更により原料粉成型体の上端部における形状を変更することができる石英ガラスるつぼの製造方法は、製造しようとする石英ガラスるつぼの仕様に応じて原料粉成型体の形状を簡単に細かく調整することができる。
【0038】
この場合、前記エッジ板の交換、又は、前記エッジ板の取り付け位置の変更による、前記原料粉成型体の上端部における形状の変更により、前記原料粉成型体を溶融して製造する石英ガラスるつぼの高さを変更することができる。
【0039】
このような石英ガラスるつぼの製造方法は、仕様に応じて石英ガラスるつぼの高さを容易に低コストで変更することができる。
【発明の効果】
【0040】
本発明は成型板本体とこれに脱着可能なエッジ板を具備する成型板を用いるため、成型板全体ではなくエッジ板の交換又は位置の変更により原料粉成型体の上端部における形状を変更することができ、そのため、製造しようとする石英ガラスるつぼの仕様に応じて原料粉成型体の形状を細かく調整することができる。また、エッジ板の交換又は位置の変更によって石英ガラスるつぼの形状の仕様に対応することができるので、石英ガラスるつぼの生産性の向上及び製造コストの低減につながる。また、エッジ板の存在により、モールド上部における原料粉成型体の成型の際に、原料粉がモールドの外に飛び出すことを抑制できるため、無駄になる原料粉を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
図1】本発明の成型板を具備する石英ガラスるつぼの製造装置の一例を示す概略図である。
図2】本発明の成型板と原料粉成型体の位置関係を鉛直方向上側から見た概略図である。
図3】本発明の成型板を具備する石英ガラスるつぼの製造装置の一例であって、図1からエッジ板の位置を変更した例を示す概略図である。
図4】本発明の成型板を具備する石英ガラスるつぼの製造装置の別の一例を示す概略図である。
図5】従来の成型板を具備する石英ガラスるつぼの製造装置の一例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
上記のように、従来石英ガラスるつぼの製造において、顧客毎に要求される仕様によって、石英ガラスるつぼの高さが異なっている。一つのモールドで仕様を満たすためには、仕様毎に石英ガラスるつぼの上端部を切断して対応する必要があり、切断部の量を変更する必要があった。これにより、切断部の量が多い場合には、歩留まりを低下させる要因ともなっていた。そのため、それぞれの顧客仕様に合った原料粉成型体を成型するモールドを所有しなければならなかった。また、モールドを交換するための工数も必要となり、生産性を悪化させる要因ともなっていた。
【0043】
この他、複数のモールドを準備する方法以外に、よりコストが低い成型板を複数用意する方法も採用されつつあった。しかしながら、大型の成型板の交換、調整、試験溶融に要する時間が生産性に与える影響は大きいままであった。また、近年増加している顧客での試験用るつぼの試作に代表される、一回限りの試作に対しては、大型成型板準備のリードタイムやそのコストの点で、更なる発想が求められていた。
【0044】
これに対し、本発明者は、成型板として、モールド上部の成型板の形状を変更可能な、成型板本体に脱着可能なエッジ板を有する成型板を用いることに想到し、本発明を完成させた。
【0045】
本発明の成型板は、回転可能なモールドと、前記モールドに原料粉を供給する原料粉供給手段とを具備し、前記モールドの内側に前記原料粉供給手段により供給された前記原料粉を、るつぼ形状の原料粉成型体に成型し、該原料粉成型体を溶融して石英ガラスるつぼを製造する装置において、前記原料粉成型体の成型のために用いられる成型板であって、前記成型板は、前記原料粉成型体の内表面の形状に対応する形状を有しており、前記モールドの内側に配置されて前記モールドが前記成型板に対して相対的に回転することで前記モールド内に供給される前記原料粉を前記るつぼ形状に成型するものであり、前記成型板は、成型板本体と、該成型板本体に脱着可能なエッジ板を具備し、前記エッジ板は、前記成型板が前記モールドの内側に配置されたときに前記原料粉成型体の上端部に相対する位置において、前記原料粉成型体の上端部における表面の形状に対応する形状を有するものであることを特徴とする成型板である。
【0046】
以下、図面を参照し、本発明をより具体的に説明する。
【0047】
図1に、本発明の成型板10を具備する石英ガラスるつぼの製造装置50を示した。また、図2に、本発明の成型板の、原料粉成型体に対する位置関係を鉛直方向上側から見た概略図を示した。図2では見やすさのためモールドの図示を省略している。図1、2に示したように、石英ガラスるつぼの製造装置50は、回転可能なモールド20と、モールド20に原料粉を供給する原料粉供給手段30とを具備する。石英ガラスるつぼの製造装置50は、モールド20の内側に原料粉供給手段30により供給された原料粉を、るつぼ形状の原料粉成型体44に成型し、該原料粉成型体44を溶融して石英ガラスるつぼを製造する装置である。図1、2には、原料粉供給手段30から原料粉42を供給する様子を示している。
【0048】
本発明の成型板10は、この石英ガラスるつぼの製造装置50において、原料粉成型体の成型のために用いられる成型板である。この成型板10は、原料粉成型体44の内表面の形状に対応する形状を有しており、モールド20の内側に配置されてモールド20が成型板10に対して相対的に回転することでモールド20内に供給される原料粉42をるつぼ形状に成型するものである。本発明の成型板10は、成型板本体12と、該成型板本体に脱着可能なエッジ板14を具備する。このエッジ板14は、成型板10がモールド20の内側に配置されたときに原料粉成型体44の上端部に相対する位置において、原料粉成型体44の上端部における表面の形状に対応する形状を有するものである。
【0049】
また、本発明の石英ガラスるつぼの製造装置50は、モールド20と、原料粉供給手段30と、成型板10を具備することを特徴とする。
【0050】
このようなエッジ板14を具備する成型板10を用いることにより、石英ガラスるつぼの製造装置50のモールド20内の原料粉成型体44を加熱溶融する際に、所望の原料粉形状を準備することができる。エッジ板14の成型板本体12への設置方法は特に限定されず、ネジ止め等によることができる。
【0051】
本発明の石英ガラスるつぼの製造装置50は、エッジ板14を交換することにより、又は、エッジ板14の取り付け位置を変更することにより、原料粉成型体44の上端部における形状を変更することが可能なものとすることができる。これにより、製造しようとする石英ガラスるつぼに応じて原料粉成型体44の形状を簡単に細かく調整することができる。
【0052】
特に、本発明の石英ガラスるつぼの製造装置50は、エッジ板14の交換、又は、エッジ板14の取り付け位置の変更による、原料粉成型体44の上端部における形状の変更により、原料粉成型体44を溶融して製造する石英ガラスるつぼの高さを変更することが可能なものとすることができる。このような石英ガラスるつぼの製造装置50は、仕様に応じて石英ガラスるつぼの高さを容易に変更することができる。
【0053】
図3に、図1からエッジ板14の位置を変更した例を示した。このようにエッジ板14の位置を変更することにより、原料粉成型体44の上端部の形状を変更することができる。また、特に、原料粉成型体44の高さを変更することができる。また、このような形状の変更及び高さの変更は、エッジ板14の交換によっても行うことができる。すなわち、形状の異なるエッジ板14を複数準備しておいて、必要に応じてエッジ板14を交換することができる。
【0054】
また、図1、3に示すように、本発明の成型板10では、エッジ板14が、原料粉成型体44の肉厚方向に対して斜めの切り欠きを有するものであることが好ましい。このように、エッジ板が斜めの切り欠きを有することにより、原料粉成型体の上部の形状を安定したものとして成型することができる。
【0055】
このような本発明のエッジ板14を具備する成型板10及び石英ガラスるつぼの製造装置50により、原料粉成型体44の上部の形状を制御することができるため、この形状を整った形状とすることができる。また、本発明により、仕様毎にエッジ板14の高さを変えるだけで所望の高さの石英ガラスるつぼを得ることができる。すなわち、石英ガラスるつぼの顧客仕様毎にモールド20を交換する必要が無く、生産性が向上する。従って、複数のモールドを在庫として持つ必要が無くなる。また、原料粉成型体44をモールド20の内表面に成型する際、モールド20の上部においてモールド20の外に飛び出す原料粉42の量を減らすことができる。そのため、石英ガラスるつぼの製造コストの低減にもつながる。原料粉の節約量は、顧客の仕様(石英ガラスるつぼの口径・高さ)にも左右されるが、口径22インチ(約56cm)のるつぼでは、約3%、口径32インチ(約81cm)のるつぼでは、約5%程度削減することができる。
【0056】
また、本発明の成型板10において、成型板本体12及びエッジ板14は、少なくとも原料粉成型体44に接する部分が石英ガラス製のものであることが好ましい。原料粉成型体44に接する部分を石英ガラス製とした成型板10は、原料粉成型体44への不純物の混入を抑制することができる。成型板本体12及びエッジ板14の原料粉成型体44に接しない部分はその他の材質を採用することができ、例えばステンレス鋼製とすることができる。これにより、形状精度及び強度が向上するとともに、安価に構成できる。
【0057】
また、図4に示したように、本発明の成型板10においては、エッジ板14の他に、さらに、成型板本体12に脱着可能な追加板16を具備するものとすることができる。この場合、追加板16は、原料粉成型体44の内表面の形状を変更可能なものとすることができる。このような追加板16を成型板10が具備することにより、原料粉成型体44の形状を仕様に応じて細かく変更することができる。追加板16も、成型板本体12及びエッジ板14と同様に、少なくとも原料粉成型体44に接する部分が石英ガラス製のものであることが好ましい。
【0058】
また、図4に示したように、成型板10がモールド20の内側に配置されたときに、追加板16が原料粉成型体44のるつぼ形状の直胴部に位置するものであることが好ましい。これにより、原料粉成型体44のるつぼ形状の直胴部において原料粉成型体44の形状を変更することができる。特に、製造した石英ガラスるつぼをチョクラルスキー法によるシリコン単結晶の製造に用いたときに、該石英ガラスるつぼの直胴部において、特定の箇所の層の厚さを変更することができる。例えば、追加板16により、溝46を原料粉成型体44に形成すれば、シリコン単結晶の引き上げ開始前のシリコン融液の融液面近傍のみにおいて不透明シリカガラス層を薄くして内層の透明シリカガラス層を厚く形成するようなことが可能となる。
【0059】
また、本発明は、石英ガラスるつぼの製造方法を提供する。この方法は、図1~4に示したような石英ガラスるつぼの製造装置50を用いて行うことができるため、図1~4を参照して説明する。この本発明の方法は、回転可能なモールド20の内側に原料粉42を供給するとともに、モールド20の内側に成型板10を配置し、モールド20を成型板10に対して相対的に回転することで、原料粉42を成型板10とモールド20の形状に対応したるつぼ形状の原料粉成型体44を成型する工程(工程a)と、原料粉成型体44を溶融する工程(工程b)とを有し、石英ガラスるつぼを製造する。本発明の方法では、さらに、上記工程aにおいて、成型板10として、成型板10が前記モールドの内側に配置されたときに原料粉成型体44の上端部に相対する位置において、原料粉成型体44の上端部における表面の形状に対応する形状を有するエッジ板14を成型板本体12に設置したものを用いて原料粉成型体44を成型する。
【0060】
本発明の石英ガラスるつぼの製造方法では、エッジ板14を交換することにより、又は、エッジ板14の取り付け位置を変更することにより、原料粉成型体44の上端部における形状を変更することができる。また、特に、このエッジ板14の交換、又は、エッジ板14の取り付け位置の変更による、原料粉成型体44の上端部における形状の変更により、原料粉成型体44を溶融して製造する石英ガラスるつぼの高さを変更することができる。
【0061】
また、上記のように、原料粉成型体への不純物の混入を抑制するため、成型板本体12及びエッジ板14として、少なくとも原料粉成型体44に接する部分が石英ガラス製であるものを用いることが好ましい。
【0062】
また、エッジ板14として、原料粉成型体44の肉厚方向に対して斜めの切り欠きを有するものを用いることにより、原料粉成型体44の上部の形状を安定したものとして成型することができる。
【0063】
上記の工程bの溶融方法は特に限定されず、公知の方法を用いることができる。具体的には、成型板10及び原料粉供給手段30をモールド20の内部から外した後に、モールド20内にカーボン電極を挿入してアーク放電を行うことにより原料粉成型体44の加熱溶融を行うことができる。モールド20として外側に吸引可能なモールドを用いることにより吸引しながら加熱溶融することもできる。また、これらの加熱溶融の際に、同時にモールド20の内部に合成石英粉を供給することにより透明シリカガラスからなる内層を形成してもよい。
【0064】
また、図4に示したように、本発明の石英ガラスるつぼの製造方法では、成型板10に、エッジ板14の他に、さらに、追加板16を設置して原料粉成型体44の成型を行うことができる。この追加板16により、原料粉成型体44の内表面の形状を変更することができる。特に、成型板10をモールド20の内側に配置したときに、追加板16を原料粉成型体44のるつぼ形状の直胴部に位置させることができる。
【0065】
以上のように、本発明の石英ガラスるつぼの製造方法では、モールド20内の原料粉成型体44を加熱溶融する際に、モールド20上部において、溶融後に所望の形状が得られるように、予め原料粉を成型することができる。
【0066】
この本発明と同等の効果を得るために、仮に成型板それ自体を交換した場合、顧客仕様(肉厚)に応じた成型厚を成型板そのもので設定する必要がある。このような一体型成型板を交換した場合は、取り付け時間に加えて、成型厚の調整が必要であり、それだけ生産性が本発明よりも悪化する。本発明は、エッジ板14のみの交換で良く、短時間で交換可能である。一体型成型板で時間がかかる理由は、板を固定する冶具の個数が多いことと、モールドと成型板の隙間を最適にするための位置出しが必要だからである。また、一体型成型板は顧客仕様(特に高さ)に応じて複数枚作製しておく必要があり、製造コストはエッジ板のみの場合の数倍程度と見積もられる。
【0067】
また、一体型成型板を用いるとともに同一モールドを用いる場合、特許文献6に記載されているバリアー材は顧客仕様(高さ)に応じて複数個作製しなければならず、材質・大きさにもよるが、非常に高額となると考えられる。また、特許文献6には、バリアー材は複数回使用する事で消耗する旨の記載があり、交換の都度、コストが生じることになる。バリアー材はモールドに設置されたまま加熱が行われることが理由である。また、バリアー材の消耗による原料粉成型体への熱のかかり方に変化が生じる懸念もある。一方、本発明のエッジ板14は原料粉成型体44の成型時のみ使用し、原料粉との磨耗消耗はあるものの、都度、位置を調整し成型厚を設定する事で、原料粉成型体の形状を一定にすることができ、原料粉成型体44の溶融時の熱のかかり方を均一にすることができる。
【実施例
【0068】
以下に、本発明の実施例及び比較例をあげてさらに具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
【0069】
[実施例1]
図1~3に示したようなエッジ板14を有する成型板10を具備する石英ガラスるつぼの製造装置50を用いて原料粉成型体44を成型し、これを加熱溶融して口径32インチ(約81cm)の石英ガラスるつぼの製造を行った。
【0070】
口径32インチのるつぼに関して、少なくとも高さの異なる3つの仕様のるつぼが存在している。最も背が高いるつぼ仕様Aと比較し、仕様BはAと比べて高さが50mm低く、仕様CはAと比べて高さが80mm低い。仕様Aの製造時には、エッジ板無しの成型板Aを用い、仕様B、Cの製造時には、それぞれの高さに対応するエッジ板B、Cを前述の成型板Aに取り付け、それぞれ数十個ずつのるつぼを溶融する流れを3回繰り返した。その際の、成型原料重量の差異、仕様間での段取り替えの時間、段取り替え後の寸法出しの為のるつぼ試験溶融個数を表1にまとめた。段取り替え時間とは、Aの製造溶融終了後、Bの製造溶融開始までの時間、Bの製造溶融終了後、Cの製造溶融開始までの時間を言う。
【0071】
【表1】
【0072】
[比較例1]
図5に示したような従来の成型板110を具備する石英ガラスるつぼの製造装置150を用いて原料粉成型体144を成型し、これを加熱溶融して石英ガラスるつぼの製造を行った。成型板110はエッジ板を有しない従来のものを用いた。モールド120、原料粉142を供給する原料粉供給手段130は図1~4の石英ガラスの製造装置50におけるものと同様である。
【0073】
実施例1と同様に、A~Cの3つの仕様のるつぼをそれぞれ数十個ずつのるつぼを溶融する流れを3回繰り返して製造する際に、仕様Aに対応するエッジ板無しの成型板Aのみを用い、仕様A~Cの作り分けは、端部切断位置の変更で対応した。これは従来の製法である。また、仕様B、仕様Cに対応して、成型板上部のみがるつぼの外周方向に張り出した成型板B、成型板Cを使用していた。この時期のそれぞれの成型板毎の成型原料重量の差異、段取り替えの時間、寸法出しのるつぼ溶融個数を表2、3に記した。
【0074】
【表2】
【0075】
【表3】
【0076】
[結果1]
実施例1(表1)と、比較例1(表2、3)から分かるように、エッジ板を用いた溶融装置と製造方法を用いた場合、段取り替え時間と段取り替え後のるつぼの試験溶融数を、大きく悪化させる事無く、成型原料の削減を実現する事ができている。32インチのるつぼの製造には数十Kg以上の原料を用いる為に、るつぼ1ケ当たり、3%の原料削減は重要である。
【0077】
[実施例2]
実施例1の仕様Bのるつぼについて、顧客要望により、上端から30mm~60mmの位置で成型層を外周方向に3mm後退させ、粉体成型層に凹部を形成した後、いわゆる散布法にてるつぼ溶融中に作成する透明層を厚くする試作を依頼された。その為、実施例1に述べた成型板Aに、エッジ板Bと、前述した凹部を形成するための、試作用凸型エッジ板を取り付け、試作を行った。その際、試作依頼を受けてから実験準備ができるまでのリードタイム(日数)と、通常製造からの段取り替えの時間、寸法出しのるつぼ溶融個数を表4に記した。
【0078】
【表4】
【0079】
[比較例2]
実施例2の試作るつぼを、エッジ板無しの成型板で試作した際の、試作依頼を受けてから実験準備ができるまでのリードタイム(日数)と、通常製造からの段取り替えの時間、寸法出しのるつぼ溶融個数を表5に記した。
【0080】
【表5】
【0081】
[結果2]
実施例2(表4)と、比較例2(表5)から分かるように、エッジ板を用いた場合、短期間での試作準備が可能となり、段取り替えの負担も成型板全体を交換するよりも小さい結果となった。試作準備費用についても、実施例2のエッジ板使用の場合は、成型板Aへの固定用穴開けと固定ボルトの費用にエッジ板の材料及び加工費の合計数万円で有ったのに比べ、比較例2の成型板準備の場合は、金属材料と石英ガラス板の準備と加工に20万円以上の費用を要した。
【0082】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は単なる例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【符号の説明】
【0083】
10…成型板、 12…成型板本体、 14…エッジ板、 16…追加板、
20…モールド、
30…原料粉供給手段、
42…原料粉、 44…原料粉成型体、 46…溝、
50…石英ガラスるつぼの製造装置。
図1
図2
図3
図4
図5