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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-02
(45)【発行日】2023-10-11
(54)【発明の名称】端末、通信方法及び通信システム
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/40 20230101AFI20231003BHJP
   H04W 28/04 20090101ALI20231003BHJP
   H04W 72/02 20090101ALI20231003BHJP
   H04W 72/0453 20230101ALI20231003BHJP
   H04W 72/563 20230101ALI20231003BHJP
   H04W 4/46 20180101ALI20231003BHJP
【FI】
H04W72/40
H04W28/04 110
H04W72/02
H04W72/0453
H04W72/563
H04W4/46
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2021524527
(86)(22)【出願日】2019-06-03
(86)【国際出願番号】 JP2019022060
(87)【国際公開番号】W WO2020245896
(87)【国際公開日】2020-12-10
【審査請求日】2022-05-23
(73)【特許権者】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100124844
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 隆治
(72)【発明者】
【氏名】吉岡 翔平
(72)【発明者】
【氏名】永田 聡
(72)【発明者】
【氏名】ワン ヤンル
【審査官】石原 由晴
(56)【参考文献】
【文献】Spreadtrum Communications,Discussion on physical layer procedures for sidelink[online],3GPP TSG RAN WG1 #97 R1-1906362,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_97/Docs/R1-1906362.zip>,2019年05月02日
【文献】LG Electronics,Discussion on physical layer procedures for NR sidelink[online],3GPP TSG RAN WG1 #97 R1-1907018,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_97/Docs/R1-1907018.zip>,2019年05月03日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B7/24-7/26
H04W4/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のサイドリンクの制御チャネル及び複数のサイドリンクの共有チャネルの少なくとも一方で受信を行う受信部と、
同時送信される複数のサイドリンクのフィードバックチャネルであって、各フィードバックチャネルは前記複数のサイドリンクの制御チャネル及び複数のサイドリンクの共有チャネルの少なくとも一方のうちの制御チャネル又は共有チャネルに関連付けられる、複数のサイドリンクのフィードバックチャネル、の数が上限数を超えた場合に、前記同時送信される複数のサイドリンクのフィードバックチャネルの中から前記上限数のサイドリンクのフィードバックチャネルを選択する制御部と、
前記選択された上限数のサイドリンクのフィードバックチャネルで同時送信を行う送信部と、
を備え
前記制御部は、前記複数のサイドリンクの制御チャネル及び複数のサイドリンクの共有チャネルの少なくとも一方の受信が行われる1つのサブチャネルにおける時間方向に連続する複数のスロットを、周波数領域において連続する前記複数のサイドリンクのフィードバックチャネルのリソースに対応付ける、
端末。
【請求項2】
前記制御部は、前記上限数をUE capabilityとして決定する、
請求項1に記載の端末。
【請求項3】
前記制御部は、前記複数のサイドリンクのフィードバックチャネルに付与される優先順位の高い順に、前記上限数のサイドリンクのフィードバックチャネルを選択する、
請求項1に記載の端末。
【請求項4】
複数のサイドリンクの制御チャネル及び複数のサイドリンクの共有チャネルの少なくとも一方で受信を行うステップと、
同時送信される複数のサイドリンクのフィードバックチャネルであって、各フィードバックチャネルは前記複数のサイドリンクの制御チャネル及び複数のサイドリンクの共有チャネルの少なくとも一方のうちの制御チャネル又は共有チャネルに関連付けられる、複数のサイドリンクのフィードバックチャネル、の数が上限数を超えた場合に、前記同時送信される複数のサイドリンクのフィードバックチャネルの中から前記上限数のサイドリンクのフィードバックチャネルを選択するステップと、
前記選択された上限数のサイドリンクのフィードバックチャネルで同時送信を行うステップと、
を備え
前記選択するステップは、前記複数のサイドリンクの制御チャネル及び複数のサイドリンクの共有チャネルの少なくとも一方の受信が行われる1つのサブチャネルにおける時間方向に連続する複数のスロットを、周波数領域において連続する前記複数のサイドリンクのフィードバックチャネルのリソースに対応付ける、
端末による通信方法。
【請求項5】
複数のサイドリンクの制御チャネル及び複数のサイドリンクの共有チャネルの少なくとも一方で受信を行う受信部と、
同時送信される複数のサイドリンクのフィードバックチャネルであって、各フィードバックチャネルは前記複数のサイドリンクの制御チャネル及び複数のサイドリンクの共有チャネルの少なくとも一方のうちの制御チャネル又は共有チャネルに関連付けられる、複数のサイドリンクのフィードバックチャネル、の数が上限数を超えた場合に、前記同時送信される複数のサイドリンクのフィードバックチャネルの中から前記上限数のサイドリンクのフィードバックチャネルを選択する制御部と、
前記選択された上限数のサイドリンクのフィードバックチャネルで同時送信を行う送信部と、
を備え
前記制御部は、前記複数のサイドリンクの制御チャネル及び複数のサイドリンクの共有チャネルの少なくとも一方の受信が行われる1つのサブチャネルにおける時間方向に連続する複数のスロットを、周波数領域において連続する前記複数のサイドリンクのフィードバックチャネルのリソースに対応付ける、
端末と、
前記サイドリンクの制御チャネル及びサイドリンクの共有チャネルの少なくとも一方で送信を行う送信部と、
前記サイドリンクのフィードバックチャネルで受信を行う受信部と、
を備える他の端末と、
からなる通信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信システムにおける端末及び通信方法に関連する。
【背景技術】
【0002】
LTE(Long Term Evolution)及びLTEの後継システム(例えば、LTE-A(LTE Advanced)、NR(New Radio)(5Gとも呼ぶ))では、User Equipment(UE)等の端末同士が基地局を介さないで直接通信を行うサイドリンク(D2D(Device to Device)とも呼ぶ)技術が検討されている。
【0003】
また、V2X(Vehicle to Everything)を実現することが検討され、仕様化が進められている。ここで、V2Xとは、ITS(Intelligent Transport Systems)の一部であり、図1に示すように、自動車間で行われる通信形態を意味するV2V(Vehicle to Vehicle)、自動車と道路脇に設置される路側機(RSU:Road-Side Unit)との間で行われる通信形態を意味するV2I(Vehicle to Infrastructure)、自動車とドライバーのモバイル端末との間で行われる通信形態を意味するV2N(Vehicle to Nomadic device)、及び、自動車と歩行者のモバイル端末との間で行われる通信形態を意味するV2P(Vehicle to Pedestrian)の総称である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【文献】3GPP TS 38.214 V15.5.0(2019-03)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ある端末から複数のPSFCHを介して複数のHARQ-ACKを同時に送信する場合において、当該複数のPSFCHの複数のリソースが周波数領域において不連続(non-contiguous)となる場合、端末の送信の性能が低下する可能性がある。複数のPSFCHの複数のリソースが周波数領域において不連続である場合、他の周波数帯域に対する干渉の影響が大きくなる傾向があるため、周波数領域において不連続な複数のリソースを使用する場合には、Maximum Power Reduction(MPR)を大きく設定することになる可能性があるためである。
【0006】
端末から複数のPSFCHで同時送信を行う場合における端末の送信の性能低下を抑制する技術が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様によれば、複数のサイドリンクの制御チャネル及び複数のサイドリンクの共有チャネルの少なくとも一方で受信を行う受信部と、同時送信される複数のサイドリンクのフィードバックチャネルであって、各フィードバックチャネルは前記複数のサイドリンクの制御チャネル及び複数のサイドリンクの共有チャネルの少なくとも一方のうちの制御チャネル又は共有チャネルに関連付けられる、複数のサイドリンクのフィードバックチャネル、の数が上限数を超えた場合に、前記同時送信される複数のサイドリンクのフィードバックチャネルの中から前記上限数のサイドリンクのフィードバックチャネルを選択する制御部と、前記選択された上限数のサイドリンクのフィードバックチャネルで同時送信を行う送信部と、を備え、前記制御部は、前記複数のサイドリンクの制御チャネル及び複数のサイドリンクの共有チャネルの少なくとも一方の受信が行われる1つのサブチャネルにおける時間方向に連続する複数のスロットを、周波数領域において連続する前記複数のサイドリンクのフィードバックチャネルのリソースに対応付ける、端末が提供される。
【発明の効果】
【0008】
実施例によれば、端末から複数のPSFCHで同時送信を行う場合における端末の送信の性能低下を抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】V2Xを説明するための図である。
図2A】サイドリンクを説明するための図である。
図2B】サイドリンクを説明するための図である。
図3】サイドリンク通信に用いられるMAC PDUを説明するための図である。
図4】SL-SCH subheaderのフォーマットを説明するための図である。
図5】LTE-V2Xにおけるサイドリンクで使用されるチャネル構造の例を説明するための図である。
図6】実施の形態に係る無線通信システムの構成例を示す図である。
図7】端末のリソース選択動作を説明するための図である。
図8A】NRのV2Xで規定されるSL transmission mode 1の概要を示す図である。
図8B】SL transmission mode 2aの概要を示す図である。
図8C】SL transmission mode 2cの概要を示す図である。
図8D】SL transmission mode 2dの概要を示す図である。
図9A】ユニキャストPSCCH/PSSCH送信の例を示す図である。
図9B】グループキャストPSCCH/PSSCH送信の例を示す図である。
図9C】ブロードキャストPSCCH/PSSCH送信の例を示す図である。
図10】PSFCHのスロットにおけるマッピング例を示す図である。
図11】端末が、複数のPSFCHを介して、複数のHARQ-ACKを同時に送信する例を示す図である。
図12】より高い優先順位のPSFCHで、HARQ-ACKの同時送信を行う例を示す図である。
図13】より小さいサブチャネルインデックスを有するPSFCHで、HARQ-ACKの同時送信を行う例を示す図である。
図14】より早いタイミングで受信したPSCCH及び/又はPSSCHの信号に対応するPSFCHを優先させる例を示す図である。
図15】PSFCHのリソースを指定するパラメータの例を示す図である。
図16】PSCCH及び/又はPSSCHの信号を受信する周波数方向に連続する複数のサブチャネルを、周波数領域において連続する複数のPSFCHのリソースに関連付ける例を示す図である。
図17】PSCCH及び/又はPSSCHの信号が受信される時間方向に連続する複数のスロットを、周波数領域において連続する複数のPSFCHのリソースに関連付ける例を示す図である。
図18】実施の形態に係る基地局の機能構成の一例を示す図である。
図19】実施の形態に係る端末の機能構成の一例を示す図である。
図20】実施の形態に係る基地局及び端末のハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態(本実施の形態)を説明する。なお、以下で説明する実施の形態は一例に過ぎず、本発明が適用される実施の形態は、以下の実施の形態に限られるわけではない。
【0011】
本実施の形態における端末間の直接通信の方式はLTEあるいはNRのサイドリンク(SL(Sidelink))であることを想定しているが、直接通信の方式は当該方式に限られない。また、「サイドリンク」という名称は一例であり、「サイドリンク」という名称が使用されずに、UL(Uplink)が、SLの機能を含むこととしてもよい。SLは、DL(Downlink)又はULと周波数又は時間リソースの違いによって区別されてもよく、他の名称であってもよい。
【0012】
また、ULとSLとが、時間リソース、周波数リソース、時間・周波数リソース、送信電力制御においてPathlossを決定するために参照する参照信号、同期するために使用する参照信号(PSS/SSS/PSSS/SSSS)のいずれか1つ又はいずれか複数の組み合わせの違いによって区別されてもよい。
【0013】
例えば、ULでは、送信電力制御においてPathlossを決定するために参照する参照信号として、アンテナポートX_ANTの参照信号を使用し、SL(SLとして使用するULを含む)では、送信電力制御においてPathlossを決定するために参照する参照信号として、アンテナポートY_ANTの参照信号を使用する。
【0014】
また、本実施の形態では、端末が車両に搭載される形態を主に想定しているが、本発明の実施形態は、この形態に限定されない。例えば、端末は人が保持する端末であってもよいし、端末がドローンあるいは航空機に搭載される装置であってもよいし、端末が基地局、RSU、中継局(リレーノード)、スケジューリング能力を有するユーザ装置等であってもよい。
【0015】
(サイドリンクの概要)
本実施の形態では、サイドリンクを基本技術とすることから、まず、基本的な例として、サイドリンクの概要について説明する。ここで説明する技術の例は3GPPのRel.14等で規定されている技術である。当該技術は、NRにおいて使用されてもよいし、NRでは、当該技術と異なる技術が使用されてもよい。ここで、サイドリンク通信は、E-UTRA技術を使用しながらネットワークノードを介さずに、隣接する2つ以上のユーザ装置間で行われる直接通信と定義されてもよい。サイドリンクは、サイドリンク通信におけるユーザ装置間のインタフェースと定義されてもよい。
【0016】
サイドリンクには、大きく分けて「ディスカバリ」と「コミュニケーション」がある。「ディスカバリ」については、図2Aに示すように、Discovery period毎に、Discoveryメッセージ用のリソースプールが設定(configured)され、端末(UEと称される)はそのリソースプール内でDiscoveryメッセージ(発見信号)を送信する。より詳細にはType1、Type2bがある。Type1では、端末が自律的にリソースプールから送信リソースを選択する。Type2bでは、上位レイヤシグナリング(例えばRRC信号)により準静的なリソースが割り当てられる。
【0017】
「コミュニケーション」についても、図2Bに示すように、SC(Sidelink Control)period毎にSCI(Sidelink Control Information)/データ送信用のリソースプールが周期的に設定される。送信側の端末はControlリソースプール(PSCCHリソースプール)から選択されたリソースでSCIによりデータ送信用リソース(PSSCHリソースプール)等を受信側に通知し、当該データ送信用リソースでデータを送信する。「コミュニケーション」について、より詳細には、モード1とモード2がある。モード1では、基地局から端末に送られる(E)PDCCH((Enhanced) Physical Downlink Control Channel)によりダイナミックにリソースが割り当てられる。モード2では、端末はリソースプールから自律的に送信リソースを選択する。リソースプールについては、SIBで通知される等、予め定義されたものが使用される。
【0018】
また、Rel-14では、モード1とモード2に加えて、モード3とモード4がある。Rel-14では、SCIとデータとを同時に(1サブフレームで)、周波数方向に隣接したリソースブロックで送信することが可能である。なお、SCIをSA(scheduling assignment)と称する場合がある。
【0019】
「ディスカバリ」に用いられるチャネルはPSDCH(Physical Sidelink Discovery Channel)と称され、「コミュニケーション」におけるSCI等の制御情報を送信するチャネルはPSCCH(Physical Sidelink Control Channel)と称され、データを送信するチャネルはPSSCH(Physical Sidelink Shared Channel)と称される。PSCCHとPSSCHはPUSCHベースの構造を有し、DMRS(Demodulation Reference Signal、復調参照信号)が挿入される構造になっている。なお、本明細書において、PSCCHをサイドリンクの制御チャネルと称してもよく、PSSCHをサイドリンクの共有チャネルと称してもよい。PSCCHを介して送信される信号をサイドリンクの制御信号と称してもよく、PSSCHを介して送信される信号をサイドリンクのデータ信号と称してもよい。
【0020】
サイドリンクに用いられるMAC(Medium Access Control)PDU(Protocol Data Unit)は、図3に示すように、少なくともMAC header、MAC Control element、MAC SDU(Service Data Unit)、Paddingで構成される。MAC PDUはその他の情報を含んでも良い。MAC headerは、1つのSL-SCH(Sidelink Shared Channel)subheaderと、1つ以上のMAC PDU subheaderで構成される。
【0021】
図4に示すように、SL-SCH subheaderは、MAC PDUフォーマットバージョン(V)、送信元情報(SRC)、送信先情報(DST)、Reserved bit(R)等で構成される。Vは、SL-SCH subheaderの先頭に割り当てられ、端末が用いるMAC PDUフォーマットバージョンを示す。送信元情報には、送信元に関する情報が設定される。送信元情報には、ProSe UE IDに関する識別子が設定されてもよい。送信先情報には、送信先に関する情報が設定される。送信先情報には、送信先のProSe Layer-2 Group IDに関する情報が設定されてもよい。
【0022】
LTE-V2Xにおけるサイドリンクのチャネル構造の例を図5に示す。図5に示すように、「コミュニケーション」に使用されるPSCCHのリソースプール及びPSSCHのリソースプールが割り当てられている。また、「コミュニケーション」のチャネルの周期よりも長い周期で「ディスカバリ」に使用されるPSDCHのリソースプールが割り当てられている。なお、NR-V2Xでは、PSDCHは含まれなくても良い。
【0023】
また、サイドリンク用の同期信号としてPSSS(Primary Sidelink Synchronization signal)とSSSS(Secondary Sidelink Synchronization signal)が用いられる。また、例えばカバレッジ外動作のためにサイドリンクのシステム帯域、フレーム番号、リソース構成情報等のブロードキャスト情報(broadcast information)を送信するPSBCH(Physical Sidelink Broadcast Channel)が用いられる。PSSS/SSSS及びPSBCHは、例えば、1つのサブフレームで送信される。PSSS/SSSSをSLSSと称してもよい。
【0024】
なお、本実施の形態で想定しているV2Xは、「コミュニケーション」に係る方式である。ただし、本実施の形態では、「コミュニケーション」と「ディスカバリ」の区別が存在しないこととしてもよい。また、本実施の形態に係る技術が、「ディスカバリ」で適用されてもよい。
【0025】
(システム構成)
図6は、本実施の形態に係る無線通信システムの構成例を示す図である。図6に示すように、本実施の形態に係る無線通信システムは、基地局10、端末20A、及び端末20Bを有する。なお、実際には多数の端末が存在し得るが、図6は例として端末20A、及び端末20Bを示している。
【0026】
図6において、端末20Aは送信側、端末20Bは受信側を意図しているが、端末20Aと端末20Bはいずれも送信機能と受信機能の両方を備える。以下、端末20A、20B等を特に区別しない場合、単に「端末20」あるいは「端末」と記述する。図6では、一例として端末20Aと端末20Bがともにカバレッジ内にある場合を示しているが、本実施の形態における動作は、全部の端末20がカバレッジ内にある場合と、一部の端末20がカバレッジ内にあり、他方の端末20がカバレッジ外にある場合と、全部の端末20がカバレッジ外にある場合のいずれにも適用できる。
【0027】
本実施の形態において、端末20は、例えば、自動車等の車両に搭載された装置であり、LTEあるいはNRにおけるUEとしてのセルラ通信の機能、及び、サイドリンク機能を有している。更に、端末20は、GPS装置、カメラ、各種センサ等、報告情報(位置、イベント情報等)を取得する機能を含む。また、端末20が、一般的な携帯端末(スマートフォン等)であってもよい。また、端末20が、RSUであってもよい。当該RSUは、UEの機能を有するUEタイプRSUであってもよいし、基地局の機能を有するBSタイプRSU(gNBタイプUEと呼ばれてもよい)、又は中継局であってもよい。
【0028】
なお、端末20は1つの筐体の装置である必要はなく、例えば、各種センサが車両内に分散して配置される場合でも、当該各種センサを含めた装置が端末20である。また、端末20は各種センサを含まずに、各種センサとデータを送受信する機能を備えることとしてもよい。
【0029】
また、端末20のサイドリンクの送信の処理内容は基本的には、LTEあるいはNRでのUL送信の処理内容と同様である。例えば、端末20は、送信データのコードワードをスクランブルし、変調してcomplex-valued symbolsを生成し、当該complex-valued symbols(送信信号)を1又は2レイヤにマッピングし、プリコーディングを行う。そして、precoded complex-valued symbolsをリソースエレメントにマッピングして、送信信号(例:CP-OFDM、DFT-s-OFDM)を生成し、各アンテナポートから送信する。
【0030】
また、基地局10については、LTEあるいはNRにおける基地局10としてのセルラ通信の機能、及び、本実施の形態における端末20の通信を可能ならしめるための機能(例:リソースプール設定、リソース割り当て等)を有している。また、基地局10は、RSU(gNBタイプRSU)、中継局、又はスケジューリング機能を有する端末であってもよい。
【0031】
また、本実施の形態に係る無線通信システムにおいて、端末20がSLあるいはULに使用する信号波形は、OFDMAであってもよいし、SC-FDMAであってもよいし、その他の信号波形であってもよい。また、本実施の形態に係る無線通信システムにおいては、一例として、時間方向には、複数のサブフレーム(例:10個のサブフレーム)からなるフレームが形成され、周波数方向は複数のサブキャリアからなる。1サブフレームは1送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)の一例である。ただし、TTIは、サブフレームであるとは限らない。例えば、TTIは、slot又はmini-slot、その他の時間領域の単位であってもよい。また、サブキャリア間隔に応じて、1サブフレームあたりのスロット数が定まることとしてもよい。また、1スロットあたりのシンボル数が14シンボルであってもよい。
【0032】
本実施の形態では、端末20は、基地局10から端末に送られる(E)PDCCH((Enhanced)Physical Downlink Control Channel)によりダイナミックにリソースが割り当てられるモードであるモード1、端末が自律的にリソースプールから送信リソースを選択するモードであるモード2、基地局10からSL信号送信のためのリソースが割り当てられるモード(以降、モード3と呼ぶ)、自律的にSL信号送信のためのリソースを選択するモード(以降、モード4と呼ぶ)のいずれのモードも取り得る。モードは、例えば、基地局10から端末20に設定される。
【0033】
図7に示すように、モード4の端末(図7ではUEとして示す)は、同期した共通の時間・周波数グリッドから無線のリソースを選択する。例えば、端末20は、バックグラウンドでセンシングを行って、センシング結果の良好なリソースであって、他の端末に予約されていないリソースを候補リソースとして特定し、候補リソースから送信に使用するリソースを選択する。
【0034】
(NRのV2Xの概要)
NRのV2Xでは、LTEのV2Xで規定されている、SL transmission mode 3及びSL transmission mode 4と同様の送信モードが規定されている。
【0035】
以下、図8A図8Dを参照して、NRのV2Xで規定されている送信モードの概要を説明する。
【0036】
図8Aは、NRのV2Xで規定されるSL transmission mode 1の概要を示す図である。NRのV2Xで規定されるSL transmission mode 1は、LTEのV2Xで規定されている、SL transmission mode 3に対応する。NRのV2Xで規定されるSL transmission mode 1では、基地局10が送信リソースをスケジューリングして、送信側の端末20Aに送信リソースを割り当てる。端末20Aは、割り当てられた送信リソースにより、信号を受信側の端末20Bに送信する。
【0037】
図8B図8C、及び図8Dは、NRのV2Xで規定されているSL transmission mode 2の概要を示す図である。NRのV2Xで規定されるSL transmission mode 2は、LTEのV2Xで規定されている、SL transmission mode 4に対応する。
【0038】
図8Bは、SL transmission mode 2aの概要を示す図である。SL transmission mode 2aでは、例えば、送信側の端末20Aは、自律的に送信リソースを選択して、選択した送信リソースにより、信号を受信側の端末20Bに送信する。
【0039】
図8Cは、SL transmission mode 2cの概要を示す図である。SL transmission mode 2cでは、例えば、基地局10が一定周期の送信リソースを、端末20Aに対して事前に設定して、端末20Aは、事前に設定された一定周期の送信リソースにより、信号を受信側の端末20Bに送信する。ここで、基地局10が端末20Aに対して一定周期の送信リソースを事前に設定することに代えて、例えば、仕様により、一定周期の送信リソースが端末20Aに対して事前に設定されていてもよい。
【0040】
図8Dは、SL transmission mode 2dの概要を示す図である。SL transmission mode 2dでは、例えば、端末20が基地局10と同様の動作を行う。具体的には、端末20は、送信リソースをスケジューリングして、送信側の端末20Aに送信リソースを割り当てる。端末20Aは、割り当てられた通信リソースにより、受信側の端末20Bに送信してもよい。すなわち、端末20は、他の端末20の送信を制御してもよい。
【0041】
また、NRでは、図9A図9Cに示すように、通信の種別として、ユニキャスト、グループキャスト、及びブロードキャストの3種類の通信の種別が現在検討されている。
【0042】
図9Aは、ユニキャストPhysical Sidelink Shared Channel(PSCCH)/Physical Sidelink Control Channel(PSSCH)送信の例を示す図である。ユニキャストとは、例えば、送信側の端末20Aから受信側の端末20Bへの1対1の送信のことをいう。
【0043】
図9Bは、グループキャストPSCCH/PSSCH送信の例を示す図である。グループキャストとは、例えば、送信側の端末20Aから受信側の端末20のグループである、端末20B及び端末20B'への送信のことをいう。
【0044】
図9Cは、ブロードキャストPSCCH/PSSCH送信の例を示す図である。ブロードキャストとは、例えば、送信側の端末20Aから所定範囲内の受信側の全端末20である、端末20B、端末20B'、及び端末20B''への送信のことをいう。
【0045】
Third Generation Partnership Project(3GPP)のリリース16のNew Radio(NR)-Sidelink(SL)では、Hybrid Automatic Repeat Request(HARQ)のフィードバックがサポートされることが想定されている。
【0046】
図10に示されるように、HARQ応答信号(HARQ-acknowledgement(ACK))は、Physical Sidelink Feedback Channel(PSFCH)で送信される。なお、本明細書において、PSFCHをサイドリンクのフィードバックチャネルと称してもよい。PSFCHを介して送信される信号をサイドリンクのフィードバック信号及び/又は送達確認信号(HARQ-ACK)等と称してもよい。
【0047】
ここで、図10に示されるように、PSFCHは、スロットの中の時間的に末尾の位置の1又は複数のシンボルにマッピングされて送信される。
【0048】
PSFCHの時間領域のリソースは、Physical Sidelink Control Channel(PSCCH)及び/又はPhysical Sidelink Shared Channel(PSCCH)と関連付けられてもよい。つまり、Sidelink Control Information(SCI)等を用いて、PSFCHの時間領域のリソースを動的に指定することは行われず、図10に示されるように、PSFCHの時間領域のリソースとPSCCH及び/又はPSCCHとの関連付けは、予め決められてもよい。
【0049】
(課題について)
ある端末が、複数のPSFCHを介して、複数のHARQ-ACKを同時に送信する場合が想定される。図11には、端末#Bが、端末#A及び端末#CからPSCCH/PSSCHを介して信号を受信したことに応答して、1つのPSFCHを介してHARQ-ACKを端末#Aに送信するのと同時に、別のPSFCHを介してHARQ-ACKを端末#Cに送信する場合の例が示されている。
【0050】
このように、ある端末から複数のPSFCHを同時に送信する場合において、当該複数のPSFCHの複数のリソースが周波数領域において不連続(non-contiguous)となる場合、端末の送信の性能が低下する可能性がある。複数のPSFCHの複数のリソースが周波数領域において不連続である場合、他の周波数帯域に対する干渉の影響が大きくなる傾向があるため、周波数領域において不連続な複数のリソースを使用する場合には、Maximum Power Reduction(MPR)を大きく設定することが仕様において規定されることが想定されるためである。なお、上記PSFCHはHARQ-ACKを含んでいてもよいし、他の情報を含んでいてもよい。ここで、複数のPSFCHを同時に送信するという場合の「同時」は、(1)複数のPSFCHを、完全に同じタイミングで行う場合、(2)複数のPSFCHが、少なくとも1単位時間(例えば、1シンボル)で重なっている場合、(3)複数のPSFCHが、同じスロット内、同じサブフレーム内、又は同じ無線フレーム内で行われるが、一部のPSFCHの送信の行われるタイミングの方が他のPSFCHの送信の行われるタイミングよりも早い場合のうち、いずれであってもよい。
【0051】
(Proposal A)
周波数領域で不連続なPSFCHのリソースの数が多くなると、MPRの値を大きく設定することが必要となり、端末の送信の性能がより低下することが想定される。このため、端末の送信の性能が低下することを防止するために、端末から複数のPSFCHを同時に送信する場合における、複数のPSFCHの数を制限することが考えられる。例えば、ある端末から同時に送信しようとする1又は複数のPSFCHの数をX_Aと定義してもよい。
【0052】
(A-1)
端末から1又は複数のPSFCHを送信する場合における、1又は複数のPSFCHの数の最大値Xが、定義されてもよく、(事前)設定されてもよく、又はUE capabilityとして決定されてもよい。この場合において、Xは、1であってもよく、代替的に、Xは1よりも大きくてもよい。追加的に、Xは、上位レイヤ(Radio Resource Control(RRC))のシグナリングにより基地局(gNB/eNB)に通知されてもよく、追加的又は代替的に、Xは、上位レイヤのシグナリング(PC5-RRC)により、他の端末に通知されてもよい。上述のX_Aを数える場合に、連続な物理リソースブロック(PRB)を伴う複数のPSFCHを1つのPSFCHと見なしてもよい。
【0053】
(A-2)
端末から1又は複数のPSFCHを同時に送信する場合における、1又は複数のPSFCHの数X_Aについては、X以下となるように制限してもよい。ここで、仮に、X_A>Xとなった場合、端末は、X個のPSFCHを選択し、当該選択したX個のPSFCHを同時に送信してもよい。ここで、残りのX_A-X個のPSFCHの同時送信については、行わなくてもよい。代替的に、残りのX_A-X個のPSFCH送信については、X個のPSFCHの同時送信より後のタイミングで行ってもよい。
【0054】
オプション1:追加的に、X_A個のPSFCHのうち、どのPSFCHの同時送信を行うかについては、端末の実装に依存してもよい。
【0055】
オプション2:X_A個のPSFCHのうち、端末は、より高い優先順位のPSFCH及び/又はより厳しい要求条件のPSFCHの同時送信を行ってもよい。または、より高い優先順位のPSCCH及び/又はPSSCHに関連づけられるPSFCH、及び/又は、より厳しい要求条件のPSCCH及び/又はPSSCHに関連づけられるPSFCHについて、同時送信を行ってもよい。ここで、X_A個のPSFCHのうち、複数のPSFCHまたは、PSCCH及び/又はPSSCHについて、優先順位及び/又は要求条件が同じである場合、当該複数のPSFCHに対して、他のオプションを適用することにより、同時送信を行うX個のPSFCHを選択してもよい。
【0056】
オプション3:周波数領域のリソース又は符号領域のリソースに基づいて、同時送信を行うX個のPSFCHが選択されてもよい。例えば、端末は、より小さいPRB(PRBインデックス)又はより大きいPRB(PRBインデックス)を有するX個のPSFCHを選択してもよい。例えば、端末は、より小さいサブチャネル(サブチャネルインデックス)又はより大きいサブチャネル(サブチャネルインデックス)を有するX個のPSFCHを選択してもよい。例えば、端末は、より小さいPRB(PRBインデックス)又はより大きいPRB(PRBインデックス)を有するPSCCH及び/又はPSSCHと関連付けられたX個のPSFCHを選択してもよい。例えば、端末は、より小さいサブチャネル(サブチャネルインデックス)又はより大きいサブチャネル(サブチャネルインデックス)を有するPSCCH及び/又はPSSCHと関連付けられたX個のPSFCHを選択してもよい。例えば、端末は、より小さいサイクリックシフトインデックス又はより大きいサイクリックシフトインデックスを有するX個のPSFCHを選択してもよい。例えば、上述の例のうちのいくつかを組み合わせて、X個のPSFCHを選択してもよい。X_A個のPSFCHのうち複数のPSFCHの周波数領域のリソース及び/又は符号領域のリソースが同じであった場合、当該複数のPSFCHに対して、他のオプションを適用して、X個のPSFCHが選択されてもよい。
【0057】
オプション4:端末は、ユニキャストのPSCCH及び/又はPSSCHに対応する1又は複数のPSFCHを、グループキャストのPSCCH及び/又はPSSCHに対応する1又は複数のPSFCHよりも優先させることにより、X_A個のPSFCHのうち、どのPSFCHの同時送信を行うかを選択してもよい。代替的に、端末は、グループキャストのPSCCH及び/又はPSSCHに対応する1又は複数のPSFCHを、ユニキャストのPSCCH及び/又はPSSCHに対応する1又は複数のPSFCHよりも優先させることにより、X_A個のPSFCHのうち、どのPSFCHの同時送信を行うかを選択してもよい。複数のユニキャストのPSCCH及び/又はPSSCHに対しては、他のオプションを適用してもよい。同様に、複数のグループキャストのPSCCH及び/又はPSSCHに対しては、他のオプションを適用してもよい。
【0058】
オプション5:端末は、より早いタイミングで受信したPSCCH及び/又はPSSCHの信号に対応するPSFCHを優先させることにより、X_A個のPSFCHのうち、どのPSFCHの同時送信を行うかを選択してもよい。代替的に、端末は、より遅いタイミングで受信したPSCCH及び/又はPSSCHの信号に対応するPSFCHを優先させることにより、X_A個のPSFCHのうち、どのPSFCHの同時送信を行うかを選択してもよい。ここで、X_A個のPSFCHのうちの複数のPSFCHの時間領域のリソースが同じであった場合、当該複数のPSFCHに対して他のオプションを適用して、X個のPSFCHが選択されてもよい。
【0059】
オプション6:端末は、X_A個のPSFCHのうち、X個のPSFCHをランダムに選択してもよい。
【0060】
図12は、(A-2)において、X=2とし、かつオプション2を適用した場合の例を示す図である。端末#Aから端末#Bへの送信の優先度が1であり、端末#Cから端末#Bへの送信の優先度が2であり、かつ端末#Dから端末#Bへの送信の優先度が2であると仮定する。優先度2が優先度1よりも高い優先順位を示す場合、端末#Bから端末#CへのPSFCHを介したHARQ-ACKの送信及び端末#Bから端末#DへのPSFCHを介したHARQ-ACKの送信が優先される。このため、端末#Bから端末#AへのPSFCHを介したHARQ-ACKの送信は行われなくてもよい。代替的に、端末#Bから端末#AへのPSFCHを介したHARQ-ACKの送信は、端末#Bから端末#CへのPSFCHを介したHARQ-ACKの送信及び端末#Bから端末#DへのPSFCHを介したHARQ-ACKの送信よりも後のタイミングで行われてもよい。
【0061】
図13は、(A-2)において、X=2とし、かつオプション3における、より小さいサブチャネルインデックスを有する1又は複数のPSFCHを選択する場合の例を示す図である。端末#Aから端末#Bへの送信のサブチャネルインデックスが1であり、端末#Cから端末#Bへの送信のサブチャネルインデックスが2であり、端末#Dから端末#Bへの送信のサブチャネルインデックスが3であると仮定する。この場合、端末#Bから端末#AへのPSFCHを介したHARQ-ACKの送信及び端末#Bから端末#CへのPSFCHを介したHARQ-ACKの送信が優先される。このため、端末#Bから端末#DへのPSFCHを介したHARQ-ACKの送信は行われなくてもよい。代替的に、端末#Bから端末#DへのPSFCHを介したHARQ-ACKの送信は、端末#Bから端末#AへのPSFCHを介したHARQ-ACKの送信及び端末#Bから端末#CへのPSFCHを介したHARQ-ACKの送信よりも後のタイミングで行われてもよい。
【0062】
図14は、(A-2)において、X=2とし、かつオプション5における、より早いタイミングで受信したPSCCH及び/又はPSSCHの信号に対応するPSFCHを優先させる場合の例を示す図である。端末#Aから端末#BへのPSCCH及び/又はPSSCHの信号がスロットnで受信され、端末#Cから端末#BへのPSCCH及び/又はPSSCHの信号がスロットn+1で受信され、かつ端末#Dから端末#BへのPSCCH及び/又はPSSCHの信号がスロットnで受信されていると仮定する。この場合、端末#Bから端末#AへのPSFCHを介したHARQ-ACKの送信及び端末#Bから端末#DへのPSFCHを介したHARQ-ACKの送信が優先される。このため、端末#Bから端末#CへのPSFCHを介したHARQ-ACKの送信は行われなくてもよい。代替的に、端末#Bから端末#CへのPSFCHを介したHARQ-ACKの送信は、端末#Bから端末#AへのPSFCHを介したHARQ-ACKの送信及び端末#Bから端末#DへのPSFCHを介したHARQ-ACKの送信よりも後のタイミングで行われてもよい。
【0063】
(A-3)
PSCCH及び/又はPSSCHの受信側の端末が1又は複数のPSFCHを同時に送信する場合における、1又は複数のPSFCHの数をX_Aとした場合に、X_Aが、確実に、同時送信を行う1又は複数のPSFCHの数の最大値X以下となるように、PSCCH及び/又はPSSCHの送信側の端末は、PSCCH及び/又はPSSCHの信号を受信側の端末に送信しなければならない(shall)。
【0064】
なお、Proposal Aにおける同時送信を行う1又は複数のPSFCHの数を、2つのPSFCHの間の周波数領域リソースの差(例えば、PRBギャップ)で置き換えてもよい。PRBギャップが大きいほど、より大きな値のMPRが端末の送信に対して適用される可能性があるためである。
【0065】
(Proposal B)
端末の送信の性能の低下を抑制するため、PSFCHを介したHARQ-ACKの同時送信を、周波数領域においてできるだけ連続したリソースで行う方法が考えられる。
【0066】
(B-1)
各PSFCHの周波数領域のリソース及び符号領域のリソースを決めるためのパラメータとして、以下のパラメータのうちの少なくとも一つが考えられる。
【0067】
A:PSCCH及び/又はPSSCHのスロットインデックス
B:PSFCHのスロットインデックス
K:PSFCHを送信するためのスロットとPSCCH及び/又はPSCCHの最後のスロットの間のギャップ
C:PSCCH及び/又はPSSCHのサブチャネルインデックス
D:PSFCHを送信するサブチャネル内の最初のPRBインデックス
D_m:サブチャネルmにおける最初のPRBインデックス
E:PSFCHを送信するサブチャネル内のPRBの数
E_m:サブチャネルmにおけるPRBの数
F:各PSFCHのPRBの(最大)数
G:リソースプール内のサブチャネルの数
H:リソースプール内のPRBの数
N:PSFCHスロットの周期
P:L1 source ID
Q:L1 destination ID
図15には、これらのパラメータのうちのいくつかのパラメータの例が示されている。
【0068】
これらのパラメータを使用することにより、周波数領域においてできるだけ連続したPSFCHのリソースを選択して、HARQ-ACKの同時送信を行う方法が考えられる。
【0069】
(Proposal B-1:Option 1)
PSCCH及び/又はPSSCHの信号を受信する周波数方向に連続する複数のサブチャネルを、周波数領域において連続する複数のPSFCHのリソースに関連付けてもよい。
【0070】
例えば、図16において、スロットnにおけるサブチャネルをa、b、cとして、次のスロットn+1におけるサブチャネルをd、e、...といったように順番付を行う。これらのサブチャネルに対応する周波数領域のPSFCHリソースを、図16の右上の部分に示されるように、a、b、c、d、e、...といったように連続して配置してもよい。例えば、端末は、スロットnのa、b、cといったように、連続するサブチャネルでPSCCH/PSSCHの信号を受信することで、周波数領域で連続するPSFCHリソースを介して、対応するHARQ-ACKを送信することが可能となる。この方式によれば、1つの端末から、スロットnのa、b、cといった連続するサブチャネルで複数のPSCCH/PSSCHの信号を送信し、これに対して当該1つの端末が周波数領域で連続するPSFCHリソースを介して送信される複数のHARQ-ACKを受信することが可能となる。
【0071】
例えば、PSCCH及び/又はPSSCHに対応するPSFCHの最初のPRBインデックスであるYを以下の数式に基づいて決定してもよい。
【0072】
Y=D+C×F+(B-A-K)×F×G
また、例えば、E<F×G×Nである場合、すなわち、(利用可能なPRBの数)<(必要なPRBの数)である場合、複数のPSFCHリソースを同じ周波数リソースにマッピングすることが必要となる。このため、Yを以下のモジュロ演算を適用した数式に基づいて決定してもよい。
【0073】
Y=D+(C×F)mod(E/N)+(B-A-K)×F×(E/N)
このように、複数のPSFCHリソースが同じ周波数リソースにマッピングされる場合、符号領域において、当該複数のPSFCHリソースに対応する複数の異なるリソースを選択することが必要となる。このような符号領域のリソースとして、例えば、サイクリックシフトインデックス、Z=floor(C×F/(E/N))を使用してもよい。
【0074】
(Proposal B-1:Option 2)
PSCCH及び/又はPSSCHの信号が受信される時間方向に連続する複数のスロットを、周波数領域において連続する複数のPSFCHのリソースに関連付けてもよい。
【0075】
例えば、図17において、サブチャネル#0における連続する複数のスロットに対して、a、b、c、dといったように順番付を行う。これらの連続するスロットに対応する周波数領域のPSFCHリソースを、図17の右上の部分に示されるように、a、b、c、dといったように連続して配置してもよい。このような方式によれば、例えば、スロットaにおいて、ある端末がデータを送信し、当該データの送信を別の端末がセンシングすることが可能であり、スロットaでどの端末がPSCCH/PSSCHの信号を送信することに決まっているかを別の端末が知ることが可能となり、これに基づき、当該別の端末は、スロットb又はcでPSCCH/PSSCHの信号を送信すること、つまり、同じサブチャネルの連続するスロットでデータを送信することが可能となるので、複数の端末から送信されるデータに対する複数のHARQ-ACKを周波数領域の連続するPSFCHで送信することが可能となる。
【0076】
例えば、PSCCH及び/又はPSSCHに対応するPSFCHの最初のPRBインデックスであるYを以下の数式に基づいて決定してもよい。
【0077】
Y=D+(B-A-K)×F+C×F×N
また、例えば、E<F×G×Nである場合、すなわち、(利用可能なPRBの数)<(必要なPRBの数)である場合、複数のPSFCHリソースを同じ周波数リソースにマッピングすることが必要となる。このため、Yを以下のモジュロ演算を適用した数式に基づいて決定してもよい。
【0078】
Y=D+((B-A-K)×F)mod(E/G)+C×F×(E/G)
このように、複数のPSFCHリソースが同じ周波数リソースにマッピングされる場合、符号領域において、当該複数のPSFCHリソースに対応する複数の異なるリソースを選択することが必要となる。このような符号領域のリソースとして、例えば、サイクリックシフトインデックス、Z=floor((B-A-K)×F/(E/N))を使用してもよい。
【0079】
上記では、PSCCH及び/又はPSSCHと、対応するPSFCHとが異なるサブチャネルで送受信されうる場合を想定した。PSCCH及び/又はPSSCHと、対応するPSFCHとが同じサブチャネルで送受信される場合には、PSCCH及び/又はPSSCHに対応するPSFCHの最初のPRBインデックスであるYを以下の数式に基づいて決定してもよい。
【0080】
Y=D_m+(B-A-K)×F
また、例えば、E_m<F×Nである場合、すなわち、(利用可能なPRBの数)<(必要なPRBの数)である場合、複数のPSFCHリソースを同じ周波数リソースにマッピングすることが必要となる。このため、Yを以下のモジュロ演算を適用した数式に基づいて決定してもよい。
【0081】
Y=D_m+((B-A-K)×F)mod(E_m)
このように、複数のPSFCHリソースが同じ周波数リソースにマッピングされる場合、符号領域において、当該複数のPSFCHリソースに対応する複数の異なるリソースを選択することが必要となる。このような符号領域のリソースとして、例えば、サイクリックシフトインデックス、Z=floor((B-A-K)×F/(E_m))を使用してもよい。
【0082】
(Proposal B-1:Option 3)
複数のPSFCHに対して、リソースプール内の同じ周波数領域のリソースを使用して、かつ複数のPSFCHに対して、互いに異なる複数の符号領域のリソースをそれぞれ割り当ててもよい。
【0083】
例えば、PSCCH及び/又はPSSCHに対応するPSFCHの最初のPRBインデックスであるYを以下の数式に基づいて決定してもよい。
【0084】
Y=D
例えば、サイクリックシフトインデックスとして、Z=(B-A-K)+C×N、又はZ=C+(B-A-K)×Gを適用してもよい。
【0085】
ここで、以上のOptionにおいて、符号領域のリソースとして、サイクリックシフト以外に別の手法を使用してもよい。例えば、time-domain orthogonal cover code (TD-OCC)又はfrequency-domain orthogonal cover code (FD-OCC)を使用してもよい。
【0086】
(B-2)
上述のB-1は、データを受信する受信側の端末が、複数のPSFCHのリソースとして、周波数領域において、できるだけ連続するリソースを選択する方法である。これに対して、データを受信する受信側の端末が、複数のPSFCHのリソースとして、周波数領域において、必ず連続するリソースを選択するように、送信側の端末がPSCCH/PSSCHの信号を送信する方法が考えられる。例えば、図11に示されるように、端末#Aから端末#BにPSCCH/PSSCHの信号が送信され、その後、端末#Cから端末#BにPSCCH/PSSCHの信号を送信する場合において、端末#Cは、端末#Aから端末#Bへの送信を考慮した上で、PSFCHのリソースが連続するように、PSCCH/PSSCHのリソースを選択してもよい。
【0087】
(Proposal C)
上述のProposal AとProposal Bを組み合わせて適用してもよい。
【0088】
(効果)
PSFCHのリソースとして、周波数領域で可能な限り連続するリソースを使用して、HARQ-ACKの送信を行うので、MPRの観点等から、PSFCHの効率、つまり、電力を大きくできるため、PSFCHのカバレッジを拡大することが可能となる。
【0089】
(装置構成)
次に、これまでに説明した処理動作を実行する基地局10及び端末20の機能構成例を説明する。
【0090】
<基地局10>
図18は、基地局10の機能構成の一例を示す図である。図18に示されるように、基地局10は、送信部101と、受信部102と、制御部103とを有する。図18に示す機能構成は一例に過ぎない。本実施の形態に係る動作を実行できるのであれば、機能区分及び機能部の名称はどのようなものでもよい。なお、送信部101を送信機と称し、受信部102を受信機と称してもよい。
【0091】
送信部101は、端末20側に送信する信号を生成し、当該信号を無線で送信する機能を含む。受信部102は、端末20から送信された各種の信号を受信し、受信した信号から、例えば、より上位のレイヤの情報を取得する機能を含む。また、受信部102は受信する信号の測定を行って、品質値を取得する機能を含む。
【0092】
制御部103は、基地局10の制御を行う。なお、送信に関わる制御部103の機能が送信部101に含まれ、受信に関わる制御部103の機能が受信部102に含まれてもよい。例えば、基地局の受信部102は、端末20から1又は複数のPSFCHを介して、1又は複数のHARQ-ACKを送信する場合における、1又は複数のPSFCHの数の最大値Xを、UE capabilityとして受信する。
【0093】
<端末20>
図19は、端末20の機能構成の一例を示す図である。図19に示されるように、端末20は、送信部201と、受信部202と、制御部203を有する。図19に示す機能構成は一例に過ぎない。本実施の形態に係る動作を実行できるのであれば、機能区分及び機能部の名称はどのようなものでもよい。なお、送信部201を送信機と称し、受信部202を受信機と称してもよい。また、端末20は、送信側の端末20Aであってもよいし、受信側の端末20Bであってもよい。さらに、端末20はスケジューリング端末20であってもよい。
【0094】
送信部201は、送信データから送信信号を作成し、当該送信信号を無線で送信する。受信部202は、各種の信号を無線受信し、受信した物理レイヤの信号からより上位のレイヤの信号を取得する。また、受信部202は受信する信号の測定を行って、品質値を取得する機能を含む。
【0095】
制御部203は、端末20の制御を行う。なお、送信に関わる制御部203の機能が送信部201に含まれ、受信に関わる制御部203の機能が受信部202に含まれてもよい。
【0096】
端末20の制御部203は、端末20から1又は複数のPSFCHを送信する場合における、1又は複数のPSFCHの数の最大値Xを、UE capabilityとして、端末20において設定してもよい。端末20の送信部201は、当該Xの値をサイドリンクで他の端末20に通知してもよい。
【0097】
端末20の制御部203は、端末20から1又は複数のPSFCHを同時に送信する場合における、1又は複数のPSFCHの数X_Aについては、X以下となるように制限してもよい。ここで、仮に、X_A>Xとなった場合、端末20の制御部203は、X個のPSFCHを選択し、送信部201は、当該選択したX個のPSFCHを介して、X個のHARQ-ACKを同時に送信してもよい。端末20の制御部203は、残りのX_A-X個のPSFCHの同時送信については、行わないことを選択してもよい。代替的に、制御部203は、残りのX_A-X個のPSFCHの同時送信については、X個のPSFCHのを同時送信より後のタイミングで行うことを選択してもよい。
【0098】
X_A個のPSFCHのうち、端末20の制御部203は、より高い優先順位のPSFCH及び/又はより厳しい要求条件のPSFCHの同時送信を行うことを選択してもよい。
【0099】
また、端末20の制御部203は、周波数領域のリソース又は符号領域のリソースに基づいて、同時送信を行う1又は複数のPSFCHを選択してもよい。例えば、端末20の制御部203は、より小さいPRB(PRBインデックス)又はより大きいPRB(PRBインデックス)を有する1又は複数のPSFCHを選択してもよい。例えば、端末20の制御部203は、より小さいサブチャネル(サブチャネルインデックス)又はより大きいサブチャネル(サブチャネルインデックス)を有する1又は複数のPSFCHを選択してもよい。例えば、端末20の制御部203は、より小さいPRB(PRBインデックス)又はより大きいPRB(PRBインデックス)を有するPSCCH及び/又はPSSCHと関連付けられた1又は複数のPSFCHを選択してもよい。例えば、端末20の制御部203は、より小さいサブチャネル(サブチャネルインデックス)又はより大きいサブチャネル(サブチャネルインデックス)を有するPSCCH及び/又はPSSCHと関連付けられた1又は複数のPSFCHを選択してもよい。例えば、端末20の制御部203は、より小さいサイクリックシフトインデックス又はより大きいサイクリックシフトインデックスを有する1又は複数のPSFCHを選択してもよい。
【0100】
端末20の制御部203は、ユニキャストのPSCCHに対応する1又は複数のPSFCHをグループキャストのPSCCHに対応する1又は複数のPSFCHよりも優先させることにより、X_A個のPSFCHのうち、どのPSFCHの同時送信を行うかを選択してもよい。代替的に、端末20の制御部203は、グループキャストのPSCCHに対応する1又は複数のPSFCHをユニキャストのPSCCHに対応する1又は複数のPSFCHよりも優先させることにより、X_A個のPSFCHのうち、どのPSFCHの同時送信を行うかを選択してもよい。
【0101】
端末20の制御部203は、より早いタイミングで受信したPSCCH及び/又はPSSCHの信号に対応するPSFCHを優先させることにより、X_A個のPSFCHのうち、どのPSFCHの同時送信を行うかを選択してもよい。代替的に、端末20の制御部203は、より遅いタイミングで受信したPSCCH及び/又はPSSCHの信号に対応するPSFCHを優先させることにより、X_A個のPSFCHのうち、どのPSFCHの同時送信を行うかを選択してもよい。
【0102】
また、端末20の制御部203は、PSCCH及び/又はPSSCHの信号を受信する周波数方向に連続する複数のサブチャネルを、周波数領域において連続する複数のPSFCHのリソースに関連付けてもよい。
【0103】
また、端末20の制御部203は、PSCCH及び/又はPSSCHの信号が受信される時間方向に連続する複数のスロットを、周波数領域において連続する複数のPSFCHのリソースに関連付けてもよい。
【0104】
<ハードウェア構成>
上記実施の形態の説明に用いたブロック図(図18図19)は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、見做し、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。たとえば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信部(transmitting unit)や送信機(transmitter)と呼称される。いずれも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
【0105】
また、例えば、本発明の一実施の形態における端末20と基地局10はいずれも、本実施の形態に係る処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図20は、本実施の形態に係る端末20と基地局10のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の端末20と基地局10はそれぞれ、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、端末1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
【0106】
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。端末20と基地局10のハードウェア構成は、図に示した1001~1006で示される各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
【0107】
端末20と基地局10における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1001が演算を行い、端末1004による通信を制御したり、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。
【0108】
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)によって構成されてもよい。
【0109】
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及び端末1004の少なくとも一方からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態において説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、端末20の制御部203は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001において動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001によって実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップによって実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されても良い。
【0110】
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つによって構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本開示の一実施の形態に係る無線通信方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
【0111】
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD-ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つによって構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ1002及びストレージ1003の少なくとも一方を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
【0112】
端末1004は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの少なくとも一方を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。端末1004は、例えば周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)及び時分割複信(TDD:Time Division Duplex)の少なくとも一方を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。
【0113】
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
【0114】
また、プロセッサ1001、メモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007によって接続される。バス1007は、単一のバスを用いて構成されてもよいし、装置間ごとに異なるバスを用いて構成されてもよい。
【0115】
また、端末20と基地局10はそれぞれ、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つを用いて実装されてもよい。
【0116】
(実施の形態のまとめ)
本明細書には、少なくとも下記の端末及び通信方法が開示されている。
【0117】
複数のサイドリンクの制御チャネル及び複数のサイドリンクの共有チャネルの少なくとも一方で受信を行う受信部と、同時送信される複数のサイドリンクのフィードバックチャネルであって、各フィードバックチャネルは前記複数のサイドリンクの制御チャネル及び複数のサイドリンクの共有チャネルの少なくとも一方のうちの制御チャネル又は共有チャネルに関連付けられる、複数のサイドリンクのフィードバックチャネル、の数が上限数を超えた場合に、前記同時送信される複数のサイドリンクのフィードバックチャネルの中から前記上限数のサイドリンクのフィードバックチャネルを選択する制御部と、前記選択された上限数のサイドリンクのフィードバックチャネルで同時送信を行う送信部と、を備える端末。
【0118】
上記の構成によれば、端末から複数のPSFCHで同時送信を行う場合における、複数のPSFCHの数を制限することにより、大きな値のMPRが適用されることを防止し、端末の送信の性能が低下することを抑制することができる。
【0119】
前記制御部は、前記複数のサイドリンクのフィードバックチャネルに付与される優先順位の高い順に、前記上限数のサイドリンクのフィードバックチャネルを選択してもよい。
【0120】
前記制御部は、前記複数のサイドリンクのフィードバックチャネルのリソースのインデックスに基づいて、前記上限数のサイドリンクのフィードバックチャネルを選択してもよい。
【0121】
前記制御部は、前記複数のサイドリンクの制御チャネル及び複数のサイドリンクの共有チャネルの少なくとも一方で受信を行ったタイミングに基づき、前記複数のサイドリンクのフィードバックチャネルに付与される優先順位を設定してもよい。
【0122】
前記制御部は、前記複数のサイドリンクの制御チャネル及び複数のサイドリンクの共有チャネルの少なくとも一方の受信が行われる1つのサブチャネルにおける時間方向に連続する複数のスロットを、周波数領域において連続する前記複数のサイドリンクのフィードバックチャネルに対応付け、前記送信部は、前記周波数領域において連続する前記上限数のサイドリンクのフィードバックチャネルを介して、前記上限数のサイドリンクのフィードバックチャネルの同時送信を行ってもよい。
【0123】
複数のサイドリンクの制御チャネル及び複数のサイドリンクの共有チャネルの少なくとも一方で受信を行うステップと、同時送信される複数のサイドリンクのフィードバックチャネルであって、各フィードバックチャネルは前記複数のサイドリンクの制御チャネル及び複数のサイドリンクの共有チャネルの少なくとも一方のうちの制御チャネル又は共有チャネルに関連付けられる、複数のサイドリンクのフィードバックチャネル、の数が上限数を超えた場合に、前記同時送信される複数のサイドリンクのフィードバックチャネルの中から前記上限数のサイドリンクのフィードバックチャネルを選択するステップと、前記選択された上限数のサイドリンクのフィードバックチャネルで同時送信を行うステップと、を備える、端末による通信方法。
【0124】
上記の構成によれば、端末から複数のPSFCHで同時送信を行う場合における、複数のPSFCHの数を制限することにより、大きな値のMPRが適用されることを防止し、端末の送信の性能が低下することを抑制することができる。
【0125】
(実施形態の補足)
以上、本発明の実施の形態を説明してきたが、開示される発明はそのような実施形態に限定されず、当業者は様々な変形例、修正例、代替例、置換例等を理解するであろう。発明の理解を促すため具体的な数値例を用いて説明がなされたが、特に断りのない限り、それらの数値は単なる一例に過ぎず適切な如何なる値が使用されてもよい。上記の説明における項目の区分けは本発明に本質的ではなく、2以上の項目に記載された事項が必要に応じて組み合わせて使用されてよいし、ある項目に記載された事項が、別の項目に記載された事項に(矛盾しない限り)適用されてよい。機能ブロック図における機能部又は処理部の境界は必ずしも物理的な部品の境界に対応するとは限らない。複数の機能部の動作が物理的には1つの部品で行われてもよいし、あるいは1つの機能部の動作が物理的には複数の部品により行われてもよい。実施の形態で述べた処理手順については、矛盾の無い限り処理の順序を入れ替えてもよい。処理説明の便宜上、端末20と基地局10は機能的なブロック図を用いて説明されたが、そのような装置はハードウェアで、ソフトウェアで又はそれらの組み合わせで実現されてもよい。本発明の実施の形態に従って端末20が有するプロセッサにより動作するソフトウェア及び本発明の実施の形態に従って基地局10が有するプロセッサにより動作するソフトウェアはそれぞれ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ(ROM)、EPROM、EEPROM、レジスタ、ハードディスク(HDD)、リムーバブルディスク、CD-ROM、データベース、サーバその他の適切な如何なる記憶媒体に保存されてもよい。
【0126】
情報の通知は、本開示において説明した態様/実施形態に限られず、他の方法を用いて行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink Control Information)、UCI(Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、MAC(Medium Access Control)シグナリング、報知情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block)))、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC Connection Reconfiguration)メッセージなどであってもよい。
【0127】
本開示において説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、NR(new Radio)、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及びこれらに基づいて拡張された次世代システムの少なくとも一つに適用されてもよい。また、複数のシステムが組み合わされて(例えば、LTE及びLTE-Aの少なくとも一方と5Gとの組み合わせ等)適用されてもよい。
【0128】
本開示において説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0129】
本開示において基地局10によって行われるとした特定動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。基地局10を有する1つ又は複数のネットワークノード(network nodes)からなるネットワークにおいて、端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局10及び基地局10以外の他のネットワークノード(例えば、MME又はS-GWなどが考えられるが、これらに限られない)の少なくとも1つによって行われ得ることは明らかである。上記において基地局10以外の他のネットワークノードが1つである場合を例示したが、複数の他のネットワークノードの組み合わせ(例えば、MME及びS-GW)であってもよい。
【0130】
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
【0131】
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
【0132】
本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
【0133】
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
【0134】
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0135】
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
【0136】
なお、本開示において説明した用語及び本開示の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及びシンボルの少なくとも一方は信号(シグナリング)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。
【0137】
本開示において使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。また、本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。例えば、無線リソースはインデックスによって指示されるものであってもよい。
【0138】
上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的な名称ではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式等は、本開示で明示的に開示したものと異なる場合もある。様々なチャネル(例えば、PUCCH、PDCCHなど)及び情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的な名称ではない。
【0139】
本開示においては、「基地局(BS:Base Station)」、「無線基地局」、「固定局(fixed station)」、「NodeB」、「eNodeB(eNB)」、「gNodeB(gNB)」、「アクセスポイント(access point)」、「送信ポイント(transmission point)」、「受信ポイント(reception point)、「送受信ポイント(transmission/reception point)」、「セル」、「セクタ」、「セルグループ」、「キャリア」、「コンポーネントキャリア」などの用語は、互換的に使用され得る。基地局は、マクロセル、スモールセル、フェムトセル、ピコセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
【0140】
基地局は、1つ又は複数(例えば、3つ)のセルを収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局(RRH:Remote Radio Head)によって通信サービスを提供することもできる。「セル」又は「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局及び基地局サブシステムの少なくとも一方のカバレッジエリアの一部又は全体を指す。
【0141】
本開示においては、「移動局(MS:Mobile Station)」、「ユーザ端末(user terminal)」、「ユーザ装置(UE:User Equipment)」、「端末」、「端末」などの用語は、互換的に使用され得る。
【0142】
移動局は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、又はいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
【0143】
基地局及び移動局の少なくとも一方は、送信装置、受信装置、端末などと呼ばれてもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、移動体に搭載されたデバイス、移動体自体などであってもよい。当該移動体は、乗り物(例えば、車、飛行機など)であってもよいし、無人で動く移動体(例えば、ドローン、自動運転車など)であってもよいし、ロボット(有人型又は無人型)であってもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、必ずしも通信動作時に移動しない装置も含む。例えば、基地局及び移動局の少なくとも一方は、センサなどのIoT(Internet of Things)機器であってもよい。
【0144】
また、本開示における基地局は、ユーザ端末で読み替えてもよい。例えば、基地局及びユーザ端末間の通信を、複数のユーザ端末間の通信(例えば、D2D(Device-to-Device)、V2X(Vehicle-to-Everything)などと呼ばれてもよい)に置き換えた構成について、本開示の各態様/実施形態を適用してもよい。この場合、上述の基地局10が有する機能をユーザ端末20が有する構成としてもよい。また、「上り」及び「下り」などの文言は、端末間通信に対応する文言(例えば、「サイド(side)」)で読み替えられてもよい。例えば、上りチャネル、下りチャネルなどは、サイドチャネルで読み替えられてもよい。
【0145】
同様に、本開示におけるユーザ端末は、基地局で読み替えてもよい。この場合、上述のユーザ端末20が有する機能を基地局10が有する構成としてもよい。
【0146】
「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は「アクセス」で読み替えられてもよい。本開示で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及びプリント電気接続の少なくとも一つを用いて、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを用いて、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
【0147】
参照信号は、RS(Reference Signal)と略称することもでき、適用される標準によってパイロット(Pilot)と呼ばれてもよい。
【0148】
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0149】
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0150】
本開示において、例えば、英語でのa、an及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
【0151】
本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。
【0152】
以上、本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【符号の説明】
【0153】
10 基地局
20 端末
101 送信部
102 受信部
103 制御部
201 送信部
202 受信部
203 制御部
1001 プロセッサ
1002 メモリ
1003 ストレージ
1004 端末
1005 入力装置
1006 出力装置
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図8C
図8D
図9A
図9B
図9C
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20