(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-02
(45)【発行日】2023-10-11
(54)【発明の名称】料金設定支援システム、料金設定支援方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0645 20230101AFI20231003BHJP
【FI】
G06Q30/0645
(21)【出願番号】P 2022055618
(22)【出願日】2022-03-30
【審査請求日】2022-10-05
(73)【特許権者】
【識別番号】306029774
【氏名又は名称】ビッグローブ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100123788
【氏名又は名称】宮崎 昭夫
(74)【代理人】
【識別番号】100127454
【氏名又は名称】緒方 雅昭
(72)【発明者】
【氏名】森田 大地
【審査官】上田 智志
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/059747(WO,A1)
【文献】特開2011-159195(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第3644264(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザー間で商品の貸し借りを行う際のレンタル料金の設定を支援する料金設定支援システムであって、
前記貸し借りを行う商品に関する情報が、当該商品のレンタル料金と対応づけて登録されたデータベースと、
前記商品が貸し出される頻度を算出する頻度算出手段と、
前記頻度算出手段にて算出された頻度に基づいて、当該商品について前記データベースに登録されたレンタル料金の変更を提案する料金提案手段とを有する料金設定支援システム。
【請求項2】
請求項1に記載の料金設定支援システムにおいて、
前記料金提案手段は、前記貸し借りを行う商品毎に、前記レンタル料金の変更を提案する頻度しきい値を有しており、商品毎に、当該商品について、前記頻度算出手段にて算出された頻度と、前記頻度しきい値とに基づいて、レンタル料金の変更を提案する、料金設定支援システム。
【請求項3】
請求項2に記載の料金設定支援システムにおいて、
前記料金提案手段は、前記頻度しきい値を機械学習によって設定する、料金設定支援システム。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の料金設定支援システムにおいて、
前記料金提案手段は、前記頻度算出手段にて算出された頻度と、当該商品について前記データベースに登録されたレンタル料金とに基づいて、変更するレンタル料金の価格を提案する、料金設定支援システム。
【請求項5】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の料金設定支援システムにおいて、
前記料金提案手段は、前記頻度算出手段にて算出された頻度と、当該商品について前記データベースに登録されたレンタル料金とに基づいて、変更するレンタル料金の価格帯を示し、当該レンタル料金の価格帯または価格を選択可能に提案する、料金設定支援システム。
【請求項6】
請求項5に記載の料金設定支援システムにおいて、
前記料金提案手段は、当該商品と同一商品について前記データベースに登録されたレンタル料金とその商品数とを、当該商品を貸し出すユーザーの端末に表示して提案する、料金設定支援システム。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の料金設定支援システムにおいて、
前記料金提案手段は、貸し出された商品が返却されてから次に貸し出されるまでの期間に基づいて、当該商品のレンタル料金の変更を提案する、料金設定支援システム。
【請求項8】
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の料金設定支援システムにおいて、
前記料金提案手段は、所定期間内の商品の貸し出し回数に基づいて、当該商品のレンタル料金の変更を提案する、料金設定支援システム。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか1項に記載の料金設定支援システムにおいて、
前記料金提案手段にて提案されたレンタル料金に基づいてレンタル料金の変更が指定された場合に、前記データベースに登録されたレンタル料金を、当該変更されたレンタル料金に書き替える、情報更新手段を有する、料金設定支援システム。
【請求項10】
ユーザー間で商品の貸し借りを行う際のレンタル料金の設定を支援する料金設定支援システムにおける料金設定支援方法であって、
前記貸し借りを行う商品に関する情報が、当該商品のレンタル料金と対応づけてデータベースに登録されており、
前記料金設定支援システムが、前記商品が貸し出される頻度を算出する頻度算出処理と、
前記料金設定支援システムが、前記頻度算出処理にて算出された頻度に基づいて、当該商品について前記データベースに登録されたレンタル料金の変更を提案する料金提案処理とを有する料金設定支援方法。
【請求項11】
ユーザー間で商品の貸し借りを行う際のレンタル料金の設定を支援する料金設定支援システムにおける料金設定支援方法を実行するためのプログラムであって、
前記貸し借りを行う商品に関する情報が、当該商品のレンタル料金と対応づけてデータベースに登録されており、
コンピューターに、
前記商品が貸し出される頻度を算出する頻度算出手順と、
前記頻度算出手順にて算出された頻度に基づいて、当該商品について前記データベースに登録されたレンタル料金の変更を提案する料金提案手順とを実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、個人間で商品の貸し借りを行う際のレンタル料金の設定を支援する料金設定支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
クラウドコンピューティングやスマートフォンの普及に伴い、個人間で商品の販売を行う電子商取引が増加している。更に、昨今では、個人間で商品のレンタルを行うことができるプラットフォームサービスが構築されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このように個人間で商品のレンタルを行うことができれば、商品を借りる側にとっては、必要なものを必要な時にだけ低コストで利用することができ、商品を貸し出す側にとっては、所有する商品を複数の利用者に貸し出すことで、商品の購入代金以上の利益を得ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、商品を貸し出す場合は、商品を販売する場合とは違って、商品を貸し出した後も、商品の返却や次の貸し出しなどの処理があるため、そのようなサービスに利用者が容易に参加しやすいとは言い難く、参加する利用者に対してレンタルならではの支援をする必要があった。特に、商品を貸し出すレンタル料金を設定することは、その商品が適当な頻度で貸し出されるためには、ある程度の経験を積んだり、同一の商品のレンタル料金を調べたりする必要があり、商品を貸し出す利用者にとっては利用する際の弊害となる場合もある。
【0006】
本発明は、上述したような従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたものであって、個人間で商品の貸し借りを行う場合に商品を貸し出すレンタル料金の設定を支援することができる料金設定支援システム、料金設定支援方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために本発明は、
ユーザー間で商品の貸し借りを行う際のレンタル料金の設定を支援する料金設定支援システムであって、
前記貸し借りを行う商品に関する情報が、当該商品のレンタル料金と対応づけて登録されたデータベースと、
前記商品が貸し出される頻度を算出する頻度算出手段と、
前記頻度算出手段にて算出された頻度に基づいて、当該商品について前記データベースに登録されたレンタル料金の変更を提案する料金提案手段とを有する。
【0008】
また、ユーザー間で商品の貸し借りを行う際のレンタル料金の設定を支援する料金設定支援システムにおける料金設定支援方法であって、
前記貸し借りを行う商品に関する情報が、当該商品のレンタル料金と対応づけてデータベースに登録されており、
前記料金設定支援システムが、前記商品が貸し出される頻度を算出する頻度算出処理と、
前記料金設定支援システムが、前記頻度算出処理にて算出された頻度に基づいて、当該商品について前記データベースに登録されたレンタル料金の変更を提案する料金提案処理とを有する。
【0009】
また、ユーザー間で商品の貸し借りを行う際のレンタル料金の設定を支援する料金設定支援システムにおける料金設定支援方法を実行するためのプログラムであって、
前記貸し借りを行う商品に関する情報が、当該商品のレンタル料金と対応づけてデータベースに登録されており、
コンピューターに、
前記商品が貸し出される頻度を算出する頻度算出手順と、
前記頻度算出手順にて算出された頻度に基づいて、当該商品について前記データベースに登録されたレンタル料金の変更を提案する料金提案手順とを実行させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、個人間で商品の貸し借りを行う際のレンタル料金の設定を支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の料金設定支援システムの実施の一形態を示す図である。
【
図2】
図1に示したユーザー端末の一構成例を示す図であり、(a)はハードウェアの構成を示す図、(b)はアプリケーションプログラムの構成を示す図である。
【
図3】
図1に示したレンタルプラットフォームサーバーの構成を示す図であり、(a)はハードウェアの構成を示す図、(b)はソフトウェアプログラムの構成を示す図である。
【
図4】
図3に示した記憶部が有するレンタル商品データベースの構成例を示す図である。
【
図5】
図1~
図3に示した料金設定支援システムにおいてユーザー端末にて貸し出し依頼を行う際の処理を説明するためのフローチャートである。
【
図6】
図1~
図3に示した料金設定支援システムにて貸し出し依頼処理がされた商品を貸し出す際の処理を説明するためのフローチャートである。
【
図7】
図1~
図3に示した料金設定支援システムにて貸し出された商品を返却する際の処理を説明するためのフローチャートである。
【
図8】
図1~
図3に示した料金設定支援システムにおいて商品のレンタル料金の変更を提案する際の処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【
図9】
図1~
図3に示した料金設定支援システムにおいて貸し出す商品を登録したユーザーのユーザー端末の表示部に表示される貸し出し管理画面を示す図である。
【
図10】
図1~
図3に示した料金設定支援システムにおいて商品のレンタル料金の変更を提案する際の処理の他の例を説明するためのフローチャートである。
【
図11】
図1~
図3に示した料金設定支援システムにおいて商品のレンタル料金の変更を提案する際の処理の他の例を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0013】
図1は、本発明の料金設定支援システムの実施の一形態を示す図である。
【0014】
本形態における料金設定支援システムは
図1に示すように、複数のユーザー端末10-1~10-nとレンタルプラットフォームサーバー30とがネットワーク40を介して接続されており、レンタルプラットフォームサーバー30に登録された商品について、複数のユーザー端末10-1~10-nのユーザー間で貸し借りを行う際のレンタル料金の設定を支援する料金設定支援システムである。
【0015】
ユーザー端末10-1~10-nは、通信機能を有するスマートフォンやタブレット型コンピューター、PC(Personal Computer)等であって、ネットワーク40を介してレンタルプラットフォームサーバー30と通信が可能に構成されている。
【0016】
図2は、
図1に示したユーザー端末10-1~10-nの一構成例を示す図であり、(a)はハードウェアの構成を示す図、(b)はアプリケーションプログラムの構成を示す図である。
【0017】
図1に示したユーザー端末10-1~10-nは
図2(a)に示すように、ハードウェア構成として、通信部11と、撮影部12と、操作部13と、表示部14と、音声入出力部15と、記憶部16と、制御部17とを有している。
【0018】
通信部11は、ユーザー端末10-1~10-nがネットワーク40を介してレンタルプラットフォームサーバー30との間にて通信を行うためのものである。例えば、ネットワークインターフェースコントローラー等である。
【0019】
撮影部12は、カメラを有し、カメラに対向する画像を撮影し、画像のデジタルデータにするものである。
【0020】
操作部13は、ユーザー端末10-1~10-nに情報を入力するためのものである。操作部13は、ユーザー端末10-1~10-nが、例えば、スマートフォンである場合は、表示部14上に積層されたタッチパネル等から構成されており、ユーザー端末10-1~10-nが、例えば、PCである場合は、キーボードやマウス等から構成されている。
【0021】
表示部14は、レンタルプラットフォームサーバー30からネットワーク40を介して送信されてくる情報や、ユーザー端末10-1~10-nにインストールされたアプリケーションプログラムによる情報を表示する。例えば、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等である。
【0022】
音声入出力部15は、例えば、マイクやスピーカーを有する。マイクは、ユーザー端末10-1~10-nの外部から音声を入力し、音声のデジタルデータにするためのものであり、スピーカーは、ユーザー端末10-1~10-nの外部に音声のデジタルデータを音声にして出力するためのものである。なお、ユーザー端末10-1~10-nの音声出力端子にイヤホンが装着されている場合は、スピーカーの代わりにイヤホンが機能する。
【0023】
記憶部16は、ユーザー端末10-1~10-nを動作させるための基本的なプログラムや、ユーザー端末10-1~10-nにインストールされたアプリケーションプログラムや、通信部11を介して受信した情報や、操作部13や音声入出力部15を介して入力された情報を記憶する。例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等である。
【0024】
制御部17は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やSoC(System-on-a-chip)を有し、これにOS(Operating System)や後述するアプリケーションプログラムが実行されることで、通信部11、撮影部12、操作部13、表示部14、音声入出力部15及び記憶部16の動作の制御や各部間の情報のやりとりを処理する。
【0025】
また、ユーザー端末10-1~10-nは
図2(b)に示すように、アプリケーションプログラムとして、商品登録/検索手段21と、商品貸し出し手段22と、商品受け取り手段23と、商品返却手段24と、返却商品受け取り手段25とを有している。なお、これらのアプリケーションプログラムである各手段が制御部17に実行されて、下記に示すように、ソフトウェアプログラムにより制御部17が各部の動作の制御や各部間の情報のやり取りを処理するが、説明を簡単にするため、制御部17の記載を省略し、各手段が各部の動作の制御や各部間の情報のやり取りを処理するように説明する場合がある。
【0026】
商品登録/検索手段21によって制御部17は、操作部13によって入力された商品に関する情報や、撮影部12にて撮影された商品の画像等を、ユーザー端末10-1~10-nのユーザー間で貸し借りを行う商品の情報として通信部11を介してレンタルプラットフォームサーバー30に送信する。また、商品登録/検索手段21によって制御部17は、操作部13に入力された条件を、レンタルプラットフォームサーバー30に登録された商品を検索するためにレンタルプラットフォームサーバー30に送信する。
【0027】
商品貸し出し手段22によって制御部17は、レンタルプラットフォームサーバー30に登録された商品を貸し出す際に、その貸し出し処理に含まれる承諾処理や発送処理等の処理を実行したり、それらの処理に用いる情報を表示部14に表示したり、撮影部12にて動画を撮影できる状態にしたり、貸し出し処理を実行するために操作部13に入力された情報を受け付けたりする。
【0028】
商品受け取り手段23によって制御部17は、貸し出された商品を受け取る際に、その受け取り処理を実行するための情報を表示部14に表示したり、撮影部12にて動画を撮影できる状態にしたり、受け取り処理を実行するために操作部13に入力された情報を受け付けたりする。
【0029】
商品返却手段24によって制御部17は、借りた商品を返却する際に、その返却処理に含まれる指定処理や返送処理等の処理を実行したり、それらの処理に用いる情報を表示部14に表示したり、撮影部12にて動画を撮影できる状態にしたり、返却処理を実行するために操作部13に入力された情報を受け付けたりする。
【0030】
返却商品受け取り手段25によって制御部17は、返却されてきた商品を受け取る際に、その返却受け取り処理を実行するための情報を表示部14に表示したり、撮影部12にて動画を撮影できる状態にしたり、返却受け取り処理を実行するために操作部13に入力された情報を受け付けたりする。
【0031】
レンタルプラットフォームサーバー30は、ユーザー端末10-1~10-nのユーザー間で商品の貸し借りを行う際に、レンタルプラットフォームサーバー30に登録された商品についてその貸し借りの状況を管理するとともに、レンタルプラットフォームサーバー30に登録された商品のレンタル料金について商品の貸し借りの頻度に基づいてその変更を提案するものである。
【0032】
図3は、
図1に示したレンタルプラットフォームサーバー30の構成を示す図であり、(a)はハードウェアの構成を示す図、(b)はソフトウェアプログラムの構成を示す図である。
【0033】
図1に示したレンタルプラットフォームサーバー30は
図3(a)に示すように、ハードウェア構成として、通信部31と、記憶部32と、制御部33とを有している。
【0034】
通信部31は、ネットワーク40を介してユーザー端末10-1~10-nと通信を行う。例えば、ネットワークインターフェースコントローラーなどである。
【0035】
記憶部32は、ユーザー端末10-1~10-nのユーザー間で貸し借りが行われる商品についての情報及びその貸し借りの状況が登録されたレンタル商品データベースや、ユーザー端末10-1~10-nのユーザーの情報が登録されたユーザーデータベースを有しており、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等から構成される。
【0036】
制御部33は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やSoC(System-on-a-chip)を有し、これにOS(Operating System)や後述するソフトウェアプログラムが実行されることで、通信部31及び記憶部32の動作の制御や各部間の情報のやり取りを処理する。
【0037】
また、レンタルプラットフォームサーバー30は
図3(b)に示すように、ソフトウェアプログラムとして、情報登録/検索手段34と、貸し出し/返却管理手段35と、頻度算出手段36と、料金提案手段37と、料金更新手段38とを有している。なお、これらのソフトウェアプログラムである各手段が制御部33に実行されて、ソフトウェアプログラムにより制御部33が各部の動作の制御や各部間の情報のやり取りを処理するが、説明を簡単にするため、制御部33の記載を省略し、各手段が各部の動作の制御や各部間の情報のやり取りを処理するように説明する場合がある。
【0038】
情報登録/検索手段34は、ネットワーク40に接続可能に構成されたユーザー端末10-1~10-nから送信されてきた商品に関する情報を記憶部32のレンタル商品データベースに登録する。また、情報登録/検索手段34は、ユーザー端末10-1~10-nにて指定された条件に基づいて、記憶部32のレンタル商品データベースに登録された商品を検索する。
【0039】
貸し借り/返却管理手段35は、ネットワーク40に接続可能に構成されたユーザー端末10-1~10-nにおける商品についての貸し出し処理や返却処理の実行に基づいて、記憶部32のレンタル商品データベースに登録された商品についての貸し出しや返却の状況を管理する。
【0040】
頻度算出手段36は、貸し借り/返却管理手段35にて管理されて記憶部32のレンタル商品データベースに登録された商品の貸し出しや返却の状況に基づいて、商品が貸し出される頻度を算出する。
【0041】
料金提案手段37は、頻度算出手段36にて算出された頻度に基づいて、その商品について記憶部32のレンタル商品データベースに登録されたレンタル料金の変更を提案する。
【0042】
料金更新手段38は、本願発明にて情報更新手段となるものであって、料金提案手段37にて提案されたレンタル料金に基づいて、ユーザー端末10-1~10-nにてレンタル料金の変更が指定された場合に、記憶部32のレンタル商品データベースに登録されたレンタル料金を、その変更されたレンタル料金に書き替える。
【0043】
図4は、
図3に示した記憶部32が有するレンタル商品データベースの構成例を示す図である。
【0044】
図4に示すように、
図3に示した記憶部32が有するレンタル商品データベースには、ユーザー端末10-1~10-nのユーザー間にて貸し借りが行われる商品として、ユーザー端末10-1~10-nを介して指定されてきた商品について、ユーザー端末10-1~10-nの操作部13を介して入力された情報や撮影部12にて撮影された画像等が商品情報として登録されているとともに、ユーザー端末10-1~10-nを介して指定されたレンタル料金と商品を登録したユーザーのユーザーID、登録した商品の状況(例:待機中、発送中、貸出中、返送中など)が登録されている。そして、これらの情報は、情報登録/検索手段34により商品毎に生成され、付与された商品IDによって識別可能に管理されている。なお、商品情報の例としては、商品名(
図4に示す例では、登録商標のため、各社の商品ブランド名ではなく、一般的な商品の名称を記載している)、商品の種別(例:カメラであれば、一眼レフやミラーレス、フィルムカメラ、防水カメラなど)、メーカー名、型番、色、購入日などである。その他に、商品のお勧め内容、商品の状態、使用条件、制限事項等の情報も必要により商品情報に登録されてもよい。また、商品の仕様等の普遍的な情報は、情報登録/検索手段34が名称や型番等をキーとして商品データベースから取得し、商品情報として登録するようにしてもよい。また、商品の画像については、カタログ等に掲載された写真を用いてもよいが、ユーザー端末10-1~10-nのユーザーが、商品を登録する際に商品登録/検索手段21によって撮影部12を用いて撮影したものを用いれば、商品の状態も示すことができる。なお、レンタル商品データベースには、商品の画像のデータそのものが登録されておらず、商品の画像のデータのファイル保存先が示されていてもよい。この場合、別途、記憶部32または別のサーバーに商品の画像のデータのファイルが保存されている。また、
図4に示したレンタル料金の例については、1日間の料金を示しているが、商品によっては、1週間単位や1か月単位などの料金でもよく、別途、延滞料金が登録されていてもよい。なお、これらの商品情報等を登録したユーザーのユーザーIDは、例えば、後述するユーザーデータベースなどの他のデータベースにて、ユーザーIDと登録した商品の商品IDが対応付けられていれば、レンタル商品データベースでは、登録したユーザーIDが登録されていなくてもよい。また、レンタル商品データベースには、上記に示した情報以外に、登録された商品IDに対応して、その商品が貸し出されている期間(その他に、貸し出し予約や配送期間も含まれてもよい)とその期間に借りたユーザーを示すユーザーIDが対応付けられた貸し出し期間情報も記憶されている。
【0045】
以下に、上記のように構成された料金設定支援システムにおいてユーザー端末10-1~10-nのユーザー間にて商品の貸し借りを行う際の処理について説明する。
【0046】
まず、ユーザー端末10-1~10-nのユーザー間にて貸し借りを行う商品を登録する際の処理について説明する。
【0047】
図1~
図3に示した料金設定支援システムにおいてユーザー端末10-1~10-nにて貸し借りを行う商品を登録する場合はまず、ユーザー端末10-1~10-nの操作部13へのユーザー操作により、記憶部16にインストールされたアプリケーションプログラムであるレンタルアプリが起動し、制御部17にて実行され、表示部14にレンタルアプリの画面が表示される。そして、ユーザーの操作により、レンタルアプリのメニューの中から、商品登録が指定される。すると、商品登録/検索手段21は、商品名や商品の種別、購入日、使用条件、制限事項等の商品情報やレンタル料金を操作部13を介して入力したり、商品を撮影部12にて撮影したりする登録画面を表示部14に表示し、入力や撮影が完了すると、商品登録/検索手段21によって、操作部13を介して入力された商品情報やレンタル料金、撮影部12にて撮影された商品の画像の登録商品情報を通信部14を用いてネットワーク40を介してレンタルプラットフォームサーバー30に送信する。この際、商品を登録するユーザーは、予めユーザー登録しているか、商品情報や画像を送信する前にユーザー登録し、そのユーザー登録の際にユーザーに付与されたユーザーIDも、記憶部16に記憶されているか、レンタルプラットフォームサーバー30との認証時にユーザーにより入力されており、登録商品情報とともにレンタルプラットフォームサーバー30に送信される。
【0048】
ユーザー端末10-1~10-nから送信された登録商品情報をレンタルプラットフォームサーバー30の通信部31が受信すると、レンタルプラットフォームサーバー30の情報登録/検索手段34が、
図4に示したように、受信した商品情報や画像、レンタル料金に、生成した商品IDを付与して記憶部32のレンタル商品データベースに登録する。この際、登録商品情報とともにユーザー端末10-1~10-nから送信されてきたユーザーIDも対応づけて記憶部32のレンタル商品データベースに登録される。これにより、記憶部32には、ユーザーIDに対応づけてユーザー端末10-1~10-nを操作するユーザーの氏名、貸し借りを行う商品の送付先(返送先)の住所、連絡先(電話番号やメールアドレス)がユーザーデータベースとして予め登録されているため、商品情報や画像と、その商品を登録したユーザーに関する情報とが対応づけられて登録されることになる。
【0049】
次に、ユーザー端末10-1~10-nにて貸し出し依頼を行う際の処理について、ユーザー端末10-2にて貸し出し依頼を行う場合を例に挙げて説明する。
【0050】
図5は、
図1~
図3に示した料金設定支援システムにおいてユーザー端末10-2にて貸し出し依頼を行う際の処理を説明するためのフローチャートである。
【0051】
図1~
図3に示した料金設定支援システムにおいてユーザー端末10-2にて貸し出し依頼を行う場合はまず、ユーザー端末10-2の操作部13へのユーザー操作により、記憶部16にインストールされたアプリケーションプログラムであるレンタルアプリが起動し(ステップS1)、制御部17にて実行され、表示部14にレンタルアプリの画面が表示される。そして、ユーザーの操作により、レンタルアプリのメニューの中から、商品検索が指定される。すると、商品登録/検索手段21は、借りたい商品名と借りたい期間とを操作部13を介して入力する検索画面を表示部14に表示し、入力が完了し、決定ボタンが指定されると、商品登録/検索手段21によって、指定された商品名と借りたい期間を含む検索要求がネットワーク40を介してレンタルプラットフォームサーバー30に送信される。この際、レンタルアプリを起動する際などに認証画面にて入力された、または、レンタルアプリに記憶しているユーザーIDもレンタルプラットフォームサーバー30に送信される。
【0052】
ユーザー端末10-2から送信された検索要求をレンタルプラットフォームサーバー30の通信部31が受信すると、レンタルプラットフォームサーバー30の情報登録/検索手段34が、記憶部32のレンタル商品データベースに登録された商品の中から、受信した検索要求に含まれる商品名に基づいて商品を検索する(ステップS2)。なお、商品の検索においては、商品名だけに限られない。商品のジャンル等であってもよいし、さらには、商品名とメーカー名等、複数の条件を検索画面に入力させて、検索要求に含めて送信させてもよい。記憶部32のレンタル商品データベースには、商品毎にジャンルが対応づけられていたり、商品情報としてメーカー名も登録されていたりすれば、情報登録/検索部34において、指定された条件を用いて商品を検索することができる。さらに、検索要求に合致した商品の商品IDが、検索要求に含まれる借りたい期間において、貸出中か、貸し出し期間情報にて確認し、貸し出し可能な(検索要求に含まれる期間が、発送中、貸出中、返送中などの貸し出されている期間となっていない)商品IDを抽出する。これらの検索により、検索要求に含まれる借りたい期間に貸し出し可能な商品IDを検索結果とする。
【0053】
レンタルプラットフォームサーバー30の情報登録/検索手段34における検索結果は、通信部31によりネットワーク40を介して、検索を行ったユーザー端末10-2に送信され、表示部14に表示される。この検索結果には、借りたい期間に貸し出し可能な商品IDに対応する商品情報の他に、その商品情報に対応して記憶されているレンタル料金が含まれている。
【0054】
その後、ユーザー端末10-2のユーザーが、表示部14に表示された検索結果を参照し、表示された商品の中に借りたい商品が存在する場合、操作部13により借りたい商品を指定すると、決済方法を指定するための決済画面が表示部14に表示され、ユーザー端末10-2のユーザーが、操作部13により決済方法を指定することで商品の貸し出し依頼処理を行う(ステップS3)。
【0055】
ユーザー端末10-2のユーザーが商品の貸し出し依頼処理を行うと、指定された商品に対応する商品IDと指定された期間とを含む貸し出し依頼要求がユーザー端末10-2からレンタルプラットフォームサーバー30に送信される。この際、レンタルアプリを起動する際などに認証画面にて入力された、または、レンタルアプリのデータとして記憶部16に記憶しているユーザーIDも貸し出し依頼要求とともにレンタルプラットフォームサーバー30に送信される。ユーザー端末10-2から送信された貸し出し依頼要求をレンタルプラットフォームサーバー30の通信部31が受信すると、レンタルプラットフォームサーバー30の貸し出し/返却管理手段35が、
図4に示したレンタル商品データベースの貸し出し期間情報において、貸し出し依頼処理が行われたことによる貸し出し依頼要求に含まれる商品IDと、貸し出し依頼要求に含まれる貸し出し期間と、貸し出し依頼処理を行ったユーザーIDとを特定可能に対応づけて追加登録する。
【0056】
次に、上記のようにして貸し出し依頼処理がされた商品を貸し出す際の処理について説明する。
【0057】
図6は、
図1~
図3に示した料金設定支援システムにて貸し出し依頼処理がされた商品を貸し出す際の処理を説明するためのフローチャートである。なお、以下の説明においては、ユーザー端末10-1のユーザーが、貸し出し依頼処理がされた商品を登録した場合を例に挙げる。
【0058】
上記のようにして貸し出し依頼処理がされるとまず、貸し出し依頼処理がされた商品を登録したユーザーのユーザー端末10-1に対して、商品の貸し出し依頼があった旨の通知をレンタルプラットフォームサーバー30の貸し出し/返却管理手段35が通信部31を用いて送信する(ステップS11)。記憶部32に記憶されているレンタル商品データベースには、上述したように、貸し借りされる商品の商品情報や画像がその商品を登録したユーザーのユーザーIDと対応づけて登録されているとともに、ユーザーIDに対応づけてユーザー端末10-1~10-nの連絡先として、電話番号やメールアドレスがユーザーデータベースとして予め登録されているため、この通知は、レンタルプラットフォームサーバー30の記憶部32にユーザーデータベースとして登録された情報に基づいてメッセージや電子メールを用いて行うことができる。
【0059】
ユーザー端末10-1において、商品の貸し出し依頼があった旨がレンタルプラットフォームサーバー30から通知された後、ユーザー端末10-1のユーザーの操作部13への操作により、ユーザー端末10-1にインストールされたアプリケーションプログラムであるレンタルアプリが起動し、制御部17にて実行され、表示部14にレンタルアプリの画面が表示される。そして、ユーザーの操作により、レンタルアプリのメニューの中から、商品の貸し出し処理が指定されると(ステップS12)、商品貸し出し手段22によって、商品の貸し出しを承諾する承諾処理を行うための画面が表示部14に表示される。この画面には、貸し出し依頼があった商品の商品名が表示されるとともに、その商品の貸し出し期間(ユーザー端末10-2のユーザーが登録した借りたい期間)と、商品の送付先(ユーザーデータベースのユーザー端末10-2のユーザーIDに対応付けられている)住所と氏名がレンタルプラットフォームサーバー30から取得され、表示される。
【0060】
ユーザー端末10-1のユーザーにより、表示部14に表示された情報が参照され、貸し出しを承諾する場合は、画面に表示された承諾ボタンが押下されると、貸し出し依頼が承諾された旨を通信部11を用いてレンタルプラットフォームサーバー30に送信し、承諾処理が完了する(ステップS13)。すると、レンタルプラットフォームサーバー30の貸し出し/返却管理手段35が、貸し出し依頼をしたユーザーのユーザー端末10-2(ユーザーIDに対応する連絡先)に対して、商品の貸し出し依頼が承諾された旨の通知を通信部31を用いて送信する。また、レンタルプラットフォームサーバー30は、貸し出し依頼が承諾された旨を受信した場合、ユーザー端末10-2のユーザーが指定した決済方法で、ユーザー端末10-2のユーザーが登録した借りたい期間分のレンタル料金(貸し出し依頼した商品IDに対応づけられてレンタル商品データベースに登録されている)を決済処理する。ユーザー端末10-1のユーザーは、承諾処理をした後、貸し出す商品を梱包して送付先に発送する。もし、ユーザー端末10-1のユーザーが何らかの理由で、商品の貸し出し依頼を承諾しない場合は、表示部14の画面に表示されたキャンセルボタンを押下する。すると、レンタルプラットフォームサーバー30の貸し出し/返却管理手段35は、レンタル商品データベースの貸し出し期間情報において、この貸し出し依頼処理が行われた商品IDと貸し出し期間とユーザーIDとを削除し、貸し出し依頼をしたユーザーIDに対応する連絡先に、商品の貸し出しがキャンセルされた旨の通知を送信する。
【0061】
貸し出す商品を送付先に発送した後、ユーザー端末10-1の操作部13へのユーザー操作により、起動したレンタルアプリのメニューの中から発送処理が指示され、表示部14の画面に表示された発送処理完了ボタンが押下されると、商品貸し出し手段22は、ユーザー端末10-1のユーザーにより商品を発送完了した旨の通知(商品IDが含まれる)を通信部11を用いてレンタルプラットフォームサーバー30に送信し、発送処理が完了する(ステップS14)。すると、レンタルプラットフォームサーバー30の貸し出し/返却管理手段35が、発送完了した商品IDに対応する記憶部32のレンタル商品データベースに記憶された商品について、商品が発送された旨(発送中)をレンタル商品データベースに登録する(ステップS15)。なお、ユーザー端末10-1のユーザーが商品を発送する発送処理の際にその梱包作業をユーザー端末10-1の撮影部12にて撮影している場合は、その撮影した画像もユーザー端末10-1からレンタルプラットフォームサーバー30に送信すれば、記憶部32のレンタル商品データベースにその画像も登録することができる。
【0062】
次に、上記のようにして発送された商品を受け取る際の処理について説明する。
【0063】
上記のようにして発送された商品が、貸し出し依頼をしたユーザー端末10-2のユーザーに届けられた後、ユーザー端末10-2のユーザーの操作部13への操作により、ユーザー端末10-2の記憶部16にインストールされたアプリケーションプログラムであるレンタルアプリが起動し、制御部17にて実行され、表示部14にレンタルアプリの画面が表示される。そして、ユーザーの操作部13への操作により、レンタルアプリのメニューの中から、商品の受け取り処理が指定されると、商品受け取り手段23は、商品の受け取りを通知するための受け取り処理画面を表示部14に表示する。
【0064】
そして、ユーザー端末10-2のユーザーにより、表示部14に表示された受け取り処理画面の受け取りボタンが押下されると、商品受け取り手段23は、ユーザー端末10-2のユーザーが商品を受け取った旨の通知(商品IDが含まれる)を通信部11を用いてレンタルプラットフォームサーバー30に送信する。すると、レンタルプラットフォームサーバー30の貸し出し/返却管理手段35が、受け取った商品IDに対応する記憶部32のレンタル商品データベースに記憶された商品について、商品が貸し出し先のユーザーに受け取られた旨(貸出中)をレンタル商品データベースに登録する。
【0065】
次に、貸し出された商品を返却する際の処理について説明する。
【0066】
図7は、
図1~
図3に示した料金設定支援システムにて貸し出された商品を返却する際の処理を説明するためのフローチャートである。なお、以下の説明においては、ユーザー端末10-2のユーザーが商品を返却する場合を例に挙げる。
【0067】
ユーザー端末10-2のユーザーが、貸し出された商品を返却する場合、まず、ユーザー端末10-2にインストールされたアプリケーションプログラムであるレンタルアプリが起動され、制御部17にて実行され、表示部14にレンタルアプリの画面が表示される(ステップS21)。そして、ユーザーの操作により、レンタルアプリのメニューの中から、商品の返却処理が指定されると、商品返却手段24によって、返却する商品を指定するための返却処理画面が表示部14に表示される(ステップS22)。これは、ユーザー端末10-2のユーザーがレンタルアプリを起動する際の認証で入力された、または、レンタルアプリのデータとして記憶部16に記憶しているユーザーIDがレンタルプラットフォームサーバー30に通知され、レンタルプラットフォームサーバー30の貸し出し/返却管理手段35によって、記憶部32のレンタル商品データベースの貸し出し期間情報が参照され、通知されたユーザーIDによって特定されるユーザーが現在借りている商品IDの商品が抽出され、その商品を特定する例えば、商品名を指定するための画面が表示部14に表示されることになる。
【0068】
ユーザー端末10-2のユーザーにより、表示部14に表示された商品の中から返却する商品が指定されることによって、商品返却手段24は、その指定された商品の返送先を表示部14に表示することで、返却処理画面が書き換えられ、返却する商品についての指定処理が完了する(ステップS23)。これは、指定された商品に対応する商品IDがレンタルプラットフォームサーバー30に通知され、レンタルプラットフォームサーバー30の貸し出し/返却管理手段35によって、記憶部32のレンタル商品データベースが参照され、通知された商品IDに対応付けられているその商品の登録ユーザー(貸し出し元)のユーザーIDが特定され、ユーザーデータベースが参照され、ユーザーID対応付けられているそのユーザーの返送先(ユーザー端末10-1のユーザーIDに対応付けられている)である住所と氏名が抽出され、ユーザー端末10-2の表示部14の返却処理画面に返送先が表示されることになる。そして、ユーザー端末10-2のユーザーは、借りていた商品を梱包して表示された貸し出し元に返送する。
【0069】
その後、ユーザー端末10-2のユーザーにより、表示部14の返却処理画面に表示された返送処理完了ボタンが押下されると、商品返却手段24は、ユーザー端末10-2のユーザーにより商品が返送完了した旨の通知(商品IDが含まれる)を通信部11を用いてレンタルプラットフォームサーバー30に送信し、返送処理が完了する(ステップS24)。すると、レンタルプラットフォームサーバー30の貸し出し/返却管理手段35が、通知された商品IDに対応する記憶部32に記憶された商品について、貸し出されていた商品が返送された旨(返送中)をレンタル商品データベースに登録する(ステップS25)。なお、ユーザー端末10-2のユーザーが商品を返送する返送処理の際にその梱包作業をユーザー端末10-2の撮影部12にて撮影している場合は、その撮影した画像もユーザー端末10-2からレンタルプラットフォームサーバー30に送信すれば、記憶部32のレンタル商品データベースにその画像も登録することができる。
【0070】
次に、上記のようにして返送された商品を受け取る際の処理について説明する。
【0071】
上記のようにして返送された商品が、商品を貸し出したユーザー端末10-1のユーザーに届けられた後、ユーザー端末10-1のユーザーの操作部13への操作により、ユーザー端末10-1の記憶部16にインストールされたアプリケーションプログラムであるレンタルアプリを起動し、制御部17にて実行され、表示部14にレンタルアプリの画面が表示される。そして、ユーザーの操作により、レンタルアプリのメニューの中から、返却された商品の受け取り処理が指定されると、返却商品受け取り手段25は、貸し出していた商品の受け取りを通知するための返却受け取り処理画面を表示部14に表示する。
【0072】
そして、ユーザー端末10-1のユーザーにより、表示部14に表示された返却受け取り処理画面の受け取りボタンが押下されると、返却商品受け取り手段25は、ユーザー端末10-1のユーザーが、貸し出していた商品を受け取った旨の通知(商品IDが含まれる)を通信部11を用いてレンタルプラットフォームサーバー30に送信する。すると、レンタルプラットフォームサーバー30の貸し出し/返却管理手段35が、商品IDに対応する記憶部32に記憶された商品について、貸し出していた商品が貸し出し元のユーザーに受け取られた旨(待機中)をレンタル商品データベースの状況に登録する。
【0073】
次に、商品のレンタル料金の変更を提案する際の処理について説明する。
【0074】
図8は、
図1~
図3に示した料金設定支援システムにおいて商品のレンタル料金の変更を提案する際の処理の一例を説明するためのフローチャートである。この説明では、レンタル料金の変更を提案する商品を登録したユーザーがユーザー端末10-1のユーザーだった場合を例に挙げて説明する。なお、商品のレンタル料金の変更を提案する商品が複数の場合は、レンタル料金の変更を提案する商品を登録したユーザーも複数になる場合がある。
【0075】
図1及び
図3に示したレンタルプラットフォームサーバー30においては、既定のタイミングにおいて、レンタル料金の変更を提案する処理を開始する。
【0076】
レンタル料金の変更を提案する処理については、まず、レンタルプラットフォームサーバー30の頻度算出手段36が、情報登録/検索手段34を介して記憶部32のレンタル商品データベースの貸し出し期間情報を参照し、対象の商品について、前回の貸し出し期間の終了日からその後の貸し出し期間の開始日まで、すなわち、貸し出された商品が返却されてから次に貸し出されるまでの貸し出し間隔を算出することで、商品が貸し出される頻度を算出する(ステップS41)。例えば、貸し出し/返却管理手段35が、貸し出していた商品が貸し出し元のユーザーに受け取られた旨(待機中)をレンタル商品データベースに登録した時を既定のタイミングとし、レンタル料金の変更を提案する処理を開始する場合、その返却された商品が対象商品となり、その商品の商品IDにおいて、前回の貸し出し期間の終了日(今回の貸し出し期間終了日ではない)から今回貸し出し期間の開始日までの貸し出し間隔を算出する。なお、このレンタル料金の変更を提案する処理を開始するタイミングは、例えば、貸し出し依頼の承諾処理が完了され、決済処理を行った後などの他のタイミングでもよい。前回の貸し出し期間の終了日(貸し出された商品が返却されて)から、後述する第1のしきい値以上の日数が経っても貸し出し依頼がされない商品がある場合は、そのタイミングでレンタル料金の変更を提案する処理を開始してもよく、その場合は、その商品の商品IDにおいて、前回の貸し出し期間の終了日から本日までを貸し出し間隔として算出してもよい。また、レンタル料金の変更を提案する処理を開始するタイミングが複数あってもよい。貸し出し間隔を算出する対象商品は、既定のタイミングに合致する状況になった商品でもよいし、定期的な既定のタイミングにおいて、レンタル商品データベースに登録されている全てまたは一部の商品を対象にしてもよい。なお、貸し出し期間の開始日や貸し出し期間の終了日以外に、貸し出し依頼処理が行われた日や発送した日、返却された日などもレンタル商品データベースの貸し出し期間情報に登録しておき、貸し出し期間の開始日や貸し出し期間の終了日の代わりに用いて、商品が貸し出される頻度を算出してもよい。
【0077】
貸し出される頻度を算出した後、料金提案手段37は、頻度算出手段36にて貸し出される頻度を算出した商品の商品IDを用いて、情報登録/検索手段34を介して記憶部32のレンタル商品データベースを参照し、その商品の現在のレンタル料金を抽出する(ステップS42)。商品のレンタル料金は、
図4に示したように、記憶部32のレンタル商品データベースにて商品IDに対応づけて登録されているため、料金提案手段37は、頻度算出手段36にて貸し出される頻度を算出した商品のレンタル料金を抽出することができる。
【0078】
次に、料金提案手段37が、頻度算出手段36にて算出された商品が貸し出される頻度(ここでは、具体的には貸し出し間隔)が、予め設定された第1のしきい値以上であるかどうかを判断し(ステップS43)、頻度算出手段36にて算出された商品が貸し出される頻度(貸し出し間隔)が、予め設定された第1のしきい値以上である場合は、レンタル料金を現在のレンタル料金よりも下げる旨を提案する表示情報を生成し(ステップS44)、その商品を登録したユーザーのユーザー端末10-1に送信する。この時、料金を下げるだけの提案ではなく、レンタル商品データベースの同じ商品(商品の型番が完全に同一だけでなく、類似型番の商品や同じ種別の商品でもよい)におけるレンタル料金と貸し出し間隔を基にした所定の算出式を用いて、貸し出し間隔を短くする場合のレンタル料金案を提案してもよい。例えば、貸し出し間隔を10%短くするには、同じ商品の中から貸し出し間隔が10%前後短い商品のレンタル料金を抽出し、その平均値か中央値を算出または所定の価格帯にまとめて提案するレンタル料金案を算出する。なお、提案するレンタル料金案が現在のレンタル料金より高くなるレンタル料金案の提案は止める。
【0079】
そして、提案する表示情報は、料金提案手段37が、記憶部32のレンタル商品データベースにて対象商品の商品IDに対応づけて登録されている登録ユーザーのユーザーIDを用いて、ユーザーデータベースからそのユーザーIDに対応するメールアドレスなどの連絡先を抽出して、その連絡先にメッセージや電子メールを用いて送信できる。また、この提案する表示情報は、ユーザー端末10-1の表示部14に表示される貸し出し管理画面に表示させることで通知してもよい。
【0080】
図9は、
図1~
図3に示した料金設定支援システムにおいて貸し出す商品を登録したユーザーのユーザー端末10-1の表示部14に表示される貸し出し管理画面を示す図である。
【0081】
図9に示すように、
図1~
図3に示した料金設定支援システムにおいて貸し出す商品を登録したユーザーのユーザー端末10-1の表示部14には、登録した商品がまだ貸し出されていない状況(待機中)と、貸し出された商品が発送されている状況(発送中)と、商品が貸し出されている状況(貸出中)と、貸し出された商品が返送されている状況(返送中)とに分けられた状況の表示領域が設けられ、それぞれの状況の表示領域において、その状況に該当する商品に関する商品情報101と、その商品についてのアクセス情報102とを含むカード型の商品表示領域(「商品カード」と称する)が重ねられて表示されている。商品の状況が変われば、その商品を表示する商品カードの表示場所も変化後の表示領域に変更されて表示される。アクセス情報102は、商品やその貸し借りに関する詳細な情報を編集したり閲覧したりするためのページへのリンク情報であって、指定することで、それぞれの情報を表示するページが表示されることになる。なお、この貸し出し管理画面は、ユーザー端末10-1の操作部13へのユーザー操作により、記憶部16にインストールされたレンタルアプリが起動し、制御部17にて実行され、表示部14にレンタルアプリの画面が表示され、レンタルアプリのメニューの中から、貸し出し管理が指定されることにより、ユーザー端末10-1の表示部14に表示される。または、提案する際に送信するメッセージや電子メールに記載のリンク情報をユーザーの操作部13への操作により、レンタルアプリが起動し、貸し出し管理画面が表示されるようにしてもよい。貸し出し管理画面を表示するレンタルアプリは、レンタルプラットフォームサーバー30のレンタル商品データベースにて自身のユーザー端末10-1のユーザーが登録した(登録ユーザーのユーザーID)に対応する商品情報や、対応料金提案手段37から提案する表示情報を取得して、貸し出し管理画面に反映する。
【0082】
料金提案手段37がレンタル料金を現在のレンタル料金よりも下げる旨を提案した場合、
図9に示した貸し出し管理画面がユーザー端末10-1の表示部14に表示された状態において、レンタルアプリにより、その提案する対象の商品カードの中もしくは付近に、レンタル料金に関する提案があること、または、現在のレンタル料金よりも下げる提案があることを示す文言またはマークの少なくとも1つが付加されて表示される。さらに、アクセス情報102のうち、レンタル料の変更がユーザーの操作部13への操作により指定されると、レンタルアプリは、レンタルプラットフォームサーバー30から受信したレンタル料金を現在のレンタル料金よりも下げる旨を提案する表示情報とともに、レンタル料金を変更する画面を表示部14に表示する(ステップS45)。この際に、ステップS44にて推薦する変更後のレンタル料金の案を算出している場合は、推薦する変更後のレンタル料金の案も表示部14に表示する。
【0083】
一方、頻度算出手段36にて算出された商品が貸し出される頻度(貸し出し間隔)が、予め設定された第1のしきい値未満である場合は、料金提案手段37は次に、頻度算出手段36にて算出された商品が貸し出される頻度(貸し出し間隔)が、予め設定され、第1のしきい値よりも短い第2のしきい値以下であるかどうかを判断し(ステップS46)、頻度算出手段36にて算出された商品が貸し出される頻度(貸し出し間隔)が、予め設定された第2のしきい値以下である場合は、レンタル料金を現在のレンタル料金よりも上げる旨を提案する表示情報を生成し(ステップS47)、その商品を登録したユーザーのユーザー端末10-1に送信する。料金を下げる提案の時と同様に、レンタル商品データベースの同じ商品におけるレンタル料金と貸し出し間隔を基にした既定の算出式を用いて、レンタル料金案を提案してもよい。例えば、同じ商品の中から貸し出し間隔が10%前後長い商品のレンタル料金を抽出し、その平均値か中央値を算出または所定の価格帯にまとめて、提案するレンタル料金案を算出する。なお、提案するレンタル料金案が現在のレンタル料金より低くなるレンタル料金案の提案は止める。また、提案する情報は、ユーザーの連絡先にメッセージや電子メールを用いて通知したり、ユーザー端末10-1の表示部14に表示される貸し出し管理画面を用いて通知する。
【0084】
そして、料金提案手段37がレンタル料金を現在のレンタル料金よりも上げる旨を提案した場合、
図9に示した画面がユーザー端末10-1の表示部14に表示された状態において、レンタルアプリにより、その提案する対象の商品カードの中もしくは付近に、レンタル料金に関する提案があること、または、現在のレンタル料金よりも上げる提案があることを示す文言またはマークの少なくとも1つが付加されて表示される。そして、アクセス情報102のうち、レンタル料の変更が指定されると、レンタルアプリは、レンタルプラットフォームサーバー30から受信したレンタル料金を現在のレンタル料金よりも上げる旨を提案する表示情報とともに、レンタル料金を変更する画面を表示部14に表示する(ステップS48)。この際に、ステップS47にて推薦する変更後のレンタル料金の案を算出している場合は、推薦する変更後のレンタル料金の案も表示部14に表示する。
【0085】
その後、ユーザー端末10-1のユーザーにより、表示部14に表示されたレンタル料金の変更画面に、変更するレンタル料金が入力され、決定が指定された場合、レンタルアプリは、変更後のレンタル料金とその商品IDを含めたレンタル料金変更要求をレンタルプラットフォームサーバー30に通信部11を用いて送信する。すると、レンタルプラットフォームサーバー30の料金更新手段38は、受信したレンタル料金変更要求に含まれる商品IDと変更後のレンタル料金に基づいて、記憶部32のレンタル商品データベースに登録されたその商品IDに対応するレンタル料金を、その変更後のレンタル料金に書き替える。
【0086】
このように、頻度算出手段36にて算出された貸し出される頻度(貸し出し間隔)が、予め設定された第1のしきい値以上である場合は、料金提案手段37にてレンタル料金を現在のレンタル料金よりも下げる旨が提案されることで、貸し出し間隔が長い商品については貸し出し間隔を短くできることが期待でき、また、頻度算出手段36にて算出された貸し出される頻度(貸し出し間隔)が、予め設定され、第1のしきい値よりも短い第2のしきい値以下である場合は、料金提案手段37にてレンタル料金を現在のレンタル料金よりも上げる旨が提案されることで、貸し出し間隔が短い商品についてはレンタル料金を上げることができ、個人間で商品の貸し借りを行う際のレンタル料金の設定を支援することができる。
【0087】
なお、上述したように、レンタル料金の変更を提案するために頻度算出手段36にて算出された貸し出される頻度(貸し出し間隔)と比較する第1及び第2のしきい値は、貸し出される商品毎(同じ商品の種別毎でもよい)に予め設定されており、それにより、商品に応じたレンタル料金の設定を支援することができる。またその際、料金提案手段37が、貸し出し間隔とレンタル料金の関連を機械学習によって学習し、第1及び第2のしきい値を随時設定すれば、商品の貸し借りを行っていく上で、適当なレンタル料金の設定が可能となる。
【0088】
また、上述したレンタル料金の変更の提案は、頻度算出手段36にて算出された直近の1回の貸し出し間隔が、第1のしきい値以上であるかや第2のしきい値以下であるかに基づいて行うのではなく、頻度算出手段36にて過去の貸し出し間隔も算出し、算出された貸し出し間隔が、複数回連続して、第1のしきい値以上であったり、第2のしきい値以下であったりした場合に、レンタル料金の変更を提案するようにしてもよい。
【0089】
上述した処理においては、頻度算出手段36にて貸し出される頻度として、商品の貸し出し間隔を算出し、この貸し出し間隔と第1及び第2のしきい値とを比較することで、レンタル料金の変更を提案しているが、貸し出される頻度として、所定期間内の商品の貸し出し日数に基づいてレンタル料金の変更を提案してもよい。この場合、ある程度長い期間である例えば、1年間(365日)内に何日貸し出し日数があったか割合を求め、その割合と第1及び第2のしきい値とを比較することで、レンタル料金の変更を提案する。また、貸し出される頻度として、所定の期間内の商品の貸し出しの予約回数に基づいてレンタル料金の変更を提案してもよい。これは、特に商品の貸し出しの予約が可能な場合、上述したように貸し出された商品が返却されてから次に貸し出されるまでの期間が長くても、短期間に予約が殺到する場合に有効である。
【0090】
図10は、
図1~
図3に示した料金設定支援システムにおいて商品のレンタル料金の変更を提案する際の処理の他の例を説明するためのフローチャートである。この説明も、レンタル料金の変更を提案する商品を登録したユーザーがユーザー端末10-1のユーザーだった場合を例に挙げて説明する。なお、商品のレンタル料金の変更を提案する商品が複数の場合は、レンタル料金の変更を提案する商品を登録したユーザーも複数になる場合がある。なお、
図8および
図9の説明と同様の説明は省略する場合がある。
【0091】
まず、既定のタイミングにおいて、レンタルプラットフォームサーバー30の頻度算出手段36が、情報登録/検索手段34を介して記憶部32のレンタル商品データベースの貸し出し期間情報を参照し、対象の商品における所定期間内の予約日の数を算出することで、商品が貸し出される頻度を算出する(ステップS51)。なお、この場合、
図4に示したレンタル商品データベースの貸し出し期間情報には、さらに、貸し出し依頼日が追加されて対応付けされて登録されている。貸し出し依頼日は、例えば、貸し出し/返却手段35にて商品の貸し出し依頼処理が行われ、商品ID(予約した商品)と貸し出し期間(貸出を予約している期間)と借りたユーザー(予約したユーザー)とを貸し出し期間情報に登録した日である。その他、予約日を、商品の貸し出し依頼を承諾した日や決済した日にしても構わない。所定期間とは、例えば、1か月間や1週間などの予め設定された期間である。
【0092】
貸し出される頻度を算出した後、料金提案手段37は、頻度算出手段36にて貸し出される頻度を算出した商品について、情報登録/検索手段34を介して記憶部32のレンタル商品データベースを参照し、その商品の現在のレンタル料金を抽出する(ステップS52)。
【0093】
次に、料金提案手段37が、頻度算出手段36にて算出された商品が貸し出される頻度(ここでは、所定期間内の予約数)が、予め設定された第1のしきい値以下であるかどうかを判断し(ステップS53)、商品が貸し出される頻度(所定期間内の予約数)が、予め設定された第1のしきい値以下である場合は、レンタル料金を現在のレンタル料金よりも下げる旨を提案する表示情報を生成し(ステップS54)、その商品を登録したユーザーのユーザー端末10-1に送信する。この時、料金を下げるだけの提案ではなく、レンタル商品データベースの同じ商品におけるレンタル料金と所定期間内の予約数を基にした所定の算出式を用いて、所定期間内の予約数を多くする場合のレンタル料金案を提案してもよい。例えば、所定期間内の予約数を10%多くするには、同じ商品の中から所定期間内の予約数が10%前後多い商品のレンタル料金を抽出し、その平均値か中央値を算出または所定の価格帯にまとめて、提案するレンタル料金案を算出する。なお、提案するレンタル料金案が現在のレンタル料金より高くなるレンタル料金案の提案は止める。提案する表示情報は、その対象商品に対応する連絡先にメッセージや電子メールを用いて送信したり、貸し出し管理画面に表示させることで通知する。
【0094】
料金提案手段37がレンタル料金を現在のレンタル料金よりも下げる旨を提案した場合、
図9に示した貸し出し管理画面がユーザー端末10-1の表示部14に表示された状態において、レンタルアプリにより、その提案する対象の商品カードの中もしくは付近に、レンタル料金に関する提案があること、または、現在のレンタル料金よりも下げる提案があることを示す文言またはマークの少なくとも1つが付加されて表示される。さらに、アクセス情報102のうち、レンタル料の変更がユーザーの操作部13への操作により指定されると、レンタルアプリは、レンタルプラットフォームサーバー30から受信したレンタル料金を現在のレンタル料金よりも下げる旨を提案する表示情報とともに、レンタル料金を変更する画面を表示部14に表示する(ステップS55)。この際に、ステップS54にて推薦する変更後のレンタル料金の案を算出している場合は、推薦する変更後のレンタル料金の案も表示部14に表示する。
【0095】
一方、頻度算出手段36にて算出された商品が貸し出される頻度(所定期間内の予約数)が、予め設定された第1のしきい値を超えている場合は、料金提案手段37は次に、商品が貸し出される頻度(所定期間内の予約数)が、予め設定され、第1のしきい値よりも多い第2のしきい値以上であるかどうかを判断し(ステップS56)、所定期間内の予約数が、予め設定された第2のしきい値以上である場合は、レンタル料金を現在のレンタル料金よりも上げる旨を提案する表示情報を生成し(ステップS57)、その商品を登録したユーザーのユーザー端末10-1に送信する。料金を下げる提案の時と同様に、レンタル商品データベースの同じ商品におけるレンタル料金と所定期間内の予約数を基にした既定の算出式を用いて、レンタル料金案を提案してもよい。例えば、同じ商品の中から所定期間内の予約数が10%前後少ない商品のレンタル料金を抽出し、その平均値か中央値を算出、または、所定の価格帯毎にまとめて、提案するレンタル料金案を算出する。なお、提案するレンタル料金案が現在のレンタル料金より低くなるレンタル料金案の提案は止める。また、提案する情報は、商品を登録したユーザーの連絡先にメッセージや電子メールを用いて通知したり、ユーザー端末10-1の表示部14に表示される貸し出し管理画面を用いて通知したりする。
【0096】
そして、料金提案手段37がレンタル料金を現在のレンタル料金よりも上げる旨を提案した場合、
図9に示した画面がユーザー端末10-1の表示部14に表示された状態において、レンタルアプリにより、その提案する対象の商品カードの中もしくは付近に、レンタル料金に関する提案があること、または、現在のレンタル料金よりも上げる提案があることを示す文言またはマークの少なくとも1つが付加されて表示される。そして、アクセス情報102のうち、レンタル料の変更が指定されると、レンタルアプリは、レンタルプラットフォームサーバー30から受信したレンタル料金を現在のレンタル料金よりも上げる旨を提案する表示情報とともに、レンタル料金を変更する画面を表示部14に表示する(ステップS58)。この際に、ステップS57にて推薦する変更後のレンタル料金の案を算出している場合は、推薦する変更後のレンタル料金の案も表示部14に表示する。
【0097】
その後、ユーザー端末10-1のユーザーにより、表示部14に表示されたレンタル料金の変更画面に変更するレンタル料金が入力され、決定が指定された場合、レンタルアプリは、変更後のレンタル料金とその商品IDを含めたレンタル料金変更要求をレンタルプラットフォームサーバー30に通信部11を用いて送信する。すると、レンタルプラットフォームサーバー30の料金更新手段38は、受信したレンタル料金変更要求に含まれる商品IDと変更後のレンタル料金に基づいて、記憶部32のレンタル商品データベースに登録されたその商品IDに対応するレンタル料金を、その変更後のレンタル料金に書き替える。
【0098】
このように、頻度算出手段36にて算出された貸し出される頻度(所定期間内の予約数)が、予め設定された第1のしきい値以下である場合は、料金提案手段37にてレンタル料金を現在のレンタル料金よりも下げる旨が提案されることで、予約数が少ない商品については予約数を増やすことが期待でき、また、頻度算出手段36にて算出された貸し出される頻度(所定期間内の予約数)が、予め設定され、第1のしきい値よりも多い第2のしきい値以上である場合は、料金提案手段37にてレンタル料金を現在のレンタル料金よりも上げる旨が提案されることで、予約数が多い商品についてはレンタル料金を上げることができ、個人間で商品の貸し借りを行う際のレンタル料金の設定を支援することができる。
【0099】
なお、所定期間内の商品の貸し出し回数に基づいて商品のレンタル料金の変更を提案する形態は、上述したように所定期間内の商品の予約日の数を算出し、その算出した所定期間内の予約数に基づくものに限らない。例えば、所定期間内の予約数が所定回数に達した段階で、レンタル料金の変更を提案する処理を開始するタイミングとしてもよく。また、過去の所定期間内の商品の貸し出し回数を算出する定期的な既定タイミングで処理を開始するものであってもよい。
図8の説明の際に示したタイミングで処理を開始してもよい。
【0100】
上述した処理においては、レンタル料金の変更としてレンタル料金を現在の料金よりも下げることや上げることを提案しているが、レンタル料金の価格そのものを提案してもよい。
【0101】
図11は、
図1~
図3に示した料金設定支援システムにおいて商品のレンタル料金の変更を提案する際の処理の他の例を説明するためのフローチャートである。この説明も、レンタル料金の変更を提案する商品を登録したユーザーがユーザー端末10-1のユーザーだった場合を例に挙げて説明する。なお、商品のレンタル料金の変更を提案する商品が複数の場合は、レンタル料金の変更を提案する商品を登録したユーザーも複数になる場合がある。なお、
図8および
図9、
図10の説明と同様の説明は省略する場合がある。
【0102】
まず、既定のタイミングにおいて、レンタルプラットフォームサーバー30の頻度算出手段36が、情報登録/検索手段34を介して記憶部32のレンタル商品データベースの貸し出し期間情報を参照し、対象の商品について、前回の貸し出し期間の終了日からその後の貸し出し期間の開始日まで、すなわち、貸し出された商品が返却されてから次に貸し出されるまでの貸し出し間隔を算出することで、商品が貸し出される頻度を算出する(ステップS61)。
【0103】
貸し出される頻度を算出した後、料金提案手段37は、頻度算出手段36にて貸し出される頻度を算出した商品の商品IDについて、情報登録/検索手段34を介して記憶部32のレンタル商品データベースを参照し、その商品の現在のレンタル料金を抽出する(ステップS62)。
【0104】
また、料金提案手段37は、頻度算出手段36にて貸し出される頻度が算出された商品と同じ商品(商品の型番が完全に同一だけでなく、類似型番の商品や同じ種別の商品でもよい)について、情報登録/検索手段34を介して記憶部32のレンタル商品データベースを参照し、その商品と同じ商品のレンタル料金を抽出する(ステップS63)。
【0105】
次に、料金提案手段37が、頻度算出手段36にて算出された商品が貸し出される頻度(ここでは、貸し出し間隔)が、予め設定された第1のしきい値以上であるかどうかを判断し(ステップS64)、頻度算出手段36にて算出された商品が貸し出される頻度(貸し出し間隔)が、予め設定された第1のしきい値以上である場合は、ステップS63にて抽出されたレンタル料金の中から、ステップ62で抽出された商品の現在のレンタル料金よりも低いレンタル料金をさらに抽出し(ステップS65)、抽出したレンタル料金を含むレンタル料金を提案する表示情報を生成し、その商品を登録したユーザーのユーザー端末10-1に送信する。
【0106】
料金提案手段37が現在のレンタル料金よりも低いレンタル料金を抽出した場合、
図9に示した貸し出し管理画面がユーザー端末10-1の表示部14に表示された状態において、レンタルアプリにより、その提案する対象の商品カードの中もしくは付近に、レンタル料金に関する提案があることを示す文言またはマークの少なくとも1つが付加されて表示される。さらに、アクセス情報102のうち、レンタル料の変更がユーザーの操作部13への操作により指定されると、レンタルアプリは、レンタルプラットフォームサーバー30から受信したステップS65にて抽出されたレンタル料金を表示部14に表示する(ステップS66)。
【0107】
一方、頻度算出手段36にて算出された商品が貸し出される頻度(貸し出し間隔)が、予め設定された第1のしきい値未満である場合は、料金提案手段37は次に、頻度算出手段36にて算出された商品が貸し出される頻度(貸し出し間隔)が、予め設定され、第1のしきい値よりも短い第2のしきい値以下であるかどうかを判断し(ステップS67)、頻度算出手段36にて算出された貸し出し間隔が、予め設定された第2のしきい値以下である場合は、ステップS63にて抽出されたレンタル料金のうち、現在のレンタル料金よりも高いレンタル料金をさらに抽出し(ステップS68)、抽出したレンタル料金を含むレンタル料金を提案する表示情報を生成し、その商品を登録したユーザーのユーザー端末10-1に送信する。
【0108】
料金提案手段37が現在のレンタル料金よりも低いレンタル料金を抽出した場合、
図9に示した貸し出し管理画面がユーザー端末10-1の表示部14に表示された状態において、レンタルアプリにより、その提案する対象の商品カードの中もしくは付近に、レンタル料金に関する提案があることを示す文言またはマークの少なくとも1つが付加されて表示される。さらに、アクセス情報102のうち、レンタル料の変更が指定されると、ユーザーの操作部13への操作によりレンタルアプリは、レンタルプラットフォームサーバー30から受信したステップS68にて抽出されたレンタル料金を表示部14に表示する(ステップS69)。
【0109】
その後、ユーザー端末10-1のユーザーにより、表示部14に表示されたレンタル料金の変更画面に変更するレンタル料金が入力され、決定が指定された場合、レンタルアプリは、変更後のレンタル料金とその商品IDを含めたレンタル料金変更要求をレンタルプラットフォームサーバー30に通信部11を用いて送信する。すると、レンタルプラットフォームサーバー30の料金更新手段38は、受信したレンタル料金変更要求に含まれる商品IDと変更後のレンタル料金に基づいて、記憶部32のレンタル商品データベースに登録されたその商品IDに対応するレンタル料金を、その変更後のレンタル料金に書き替える。
【0110】
このように、頻度算出手段36にて算出された貸し出される頻度(貸し出し間隔)が、予め設定された第1のしきい値以上である場合は、料金提案手段37にてレンタル料金を現在のレンタル料金よりも安いレンタル料金に変更する旨が提案されることで、貸し出し間隔が長い商品については貸し出し間隔を短くできることが期待でき、また、頻度算出手段36にて算出された貸し出される頻度(貸し出し間隔)が、予め設定され、第1のしきい値よりも短い第2のしきい値以下である場合は、料金提案手段37にてレンタル料金を現在のレンタル料金よりも高いレンタル料金に変更する旨が提案されることで、貸し出し間隔が短い商品についてはレンタル料金を上げることができ、個人間で商品の貸し借りを行う際のレンタル料金の設定を支援することができる。
【0111】
なお、上述したように、料金提案手段37が、頻度算出手段36にて貸し出される頻度を算出した商品と同じ商品について抽出したレンタル料金を提案する場合、それと同じ商品について記憶部32のレンタル商品データベースに登録されたレンタル料の平均値または中央値を提案してもよい。その場合、頻度算出手段36にて算出した貸し出し間隔が、予め設定された第1のしきい値以上である場合は、その商品のレンタル料金よりも安い平均値または中央値を提案し、頻度算出手段36にて算出した貸し出し間隔が、予め設定され、第1のしきい値よりも短い第2のしきい値以下である場合は、その商品のレンタル料金よりも高い平均値または中央値を提案することになる。
【0112】
また、頻度算出手段36にて算出された商品が貸し出される頻度として、貸し出し間隔を例に説明したが、
図11の例でも、
図10で説明した所定期間内の予約数を商品が貸し出される頻度としてもよい。
【0113】
また、料金提案手段37は、ステップS63またはステップS65、ステップS68にて抽出した貸し出す商品と同じ商品のレンタル料金について、その抽出されたレンタル料金を所定の価格帯毎にまとめ、価格帯とその価格帯に含まれる商品数の対応を示すグラフを表示させ、変更を希望する価格帯またはその価格帯の中の価格を選択可能にする表示画面情報を生成し、ユーザー端末10-1に送信して、レンタル料金の変更画面に表示させてもよい。なお、この価格帯の表示と変更を希望する価格帯またはその価格帯の中の価格を選択可能にする表示画面情報を生成する例は、
図8または
図10に示した例にも適用し、レンタル料金の変更画面に表示させてもよい。
【0114】
なお、本発明の料金設定支援システムにて行われる方法は、コンピューターに実行させるためのプログラムに適用してもよい。また、そのプログラムを記憶媒体に格納することも可能であり、ネットワークを介して外部に提供することも可能である。
【符号の説明】
【0115】
10-1~10-n ユーザー端末
11,31 通信部
12 撮影部
13 操作部
14 表示部
15 音声入出力部
16,32 記憶部
17,33 制御部
21 商品登録/検索手段
22 商品貸し出し手段
23 商品受け取り手段
24 商品返却手段
25 返却商品受け取り手段
30 レンタルプラットフォームサーバー
34 情報登録/検索手段
35 貸し出し/返却管理手段
36 頻度算出手段
37 料金提案手段
38 料金更新手段
40 ネットワーク
101 商品情報
102 アクセス情報
【要約】
【課題】個人間で商品の貸し借りを行う場合にレンタル料金の設定を支援する。
【解決手段】ユーザー間で商品の貸し借りを行う際のレンタル料金の設定を支援する料金設定支援システムであって、貸し借りを行う商品に関する情報が、当該商品のレンタル料金と対応づけて登録されたレンタル商品データベースと、商品が貸し出される頻度を算出する頻度算出手段36と、頻度算出手段にて算出された頻度に基づいて、当該商品についてレンタル商品データベースに登録されたレンタル料金の変更を提案する料金提案手段37とを有する。
【選択図】
図3