(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-02
(45)【発行日】2023-10-11
(54)【発明の名称】送信機COT内の構成グラント
(51)【国際特許分類】
H04W 72/20 20230101AFI20231003BHJP
H04W 72/0446 20230101ALI20231003BHJP
H04W 72/0453 20230101ALI20231003BHJP
H04W 72/54 20230101ALI20231003BHJP
H04W 74/08 20090101ALI20231003BHJP
【FI】
H04W72/20
H04W72/0446
H04W72/0453
H04W72/54
H04W74/08
(21)【出願番号】P 2022504611
(86)(22)【出願日】2020-07-20
(86)【国際出願番号】 EP2020070483
(87)【国際公開番号】W WO2021013811
(87)【国際公開日】2021-01-28
【審査請求日】2022-03-18
(32)【優先日】2019-07-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】500341779
【氏名又は名称】フラウンホーファー-ゲゼルシャフト・ツール・フェルデルング・デル・アンゲヴァンテン・フォルシュング・アインゲトラーゲネル・フェライン
(74)【代理人】
【識別番号】100134119
【氏名又は名称】奥町 哲行
(72)【発明者】
【氏名】フェレンバッハ・トーマス
(72)【発明者】
【氏名】ゴックティーペ・バリス
(72)【発明者】
【氏名】ヘルゲ・コーネリアス
(72)【発明者】
【氏名】ヴィルト・トーマス
(72)【発明者】
【氏名】シエル・トーマス
(72)【発明者】
【氏名】ハッサン・カレドショーキー
(72)【発明者】
【氏名】レイ・マーティン
(72)【発明者】
【氏名】ヘイン・トーマス
(72)【発明者】
【氏名】ニーマン・ベルンハルト
(72)【発明者】
【氏名】ポップ・ユリアン
(72)【発明者】
【氏名】スリニバザン・ニティン
【審査官】田部井 和彦
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/139876(WO,A1)
【文献】特表2021-519000(JP,A)
【文献】Qualcomm Incorporated,Channel access procedures for NR unlicensed [online],3GPP TSG RAN WG1 Meeting #97 R1-1907261, [検索日:2022年12月26日],インターネット <URL: https://www.3gpp.org/ftp/TSG_RAN/WG1_RL1/TSGR1_97/Docs/R1-1907261.zip>,2019年05月04日
【文献】Qualcomm Incorporated,Enhancement to configured grants in NR unlicensed [online],3GPP TSG RAN WG1 Meeting #97 R1-1907264, [検索日:2022年12月26日],インターネット <URL: https://www.3gpp.org/ftp/TSG_RAN/WG1_RL1/TSGR1_97/Docs/R1-1907264.zip>,2019年05月04日
【文献】TCL Communications,Discussion on COT sharing for configured grants [online],3GPP TSG RAN WG1 Meeting #94bis R1-1811082, [検索日:2022年12月26日],インターネット <URL: https://www.3gpp.org/ftp/TSG_RAN/WG1_RL1/TSGR1_94b/Docs/R1-1811082.zip>,2018年09月28日
【文献】Charter Communications,Configured Grant Enhancements [online],3GPP TSG RAN WG1 Meeting #97 R1-1907119, [検索日:2022年12月26日],インターネット <URL: https://www.3gpp.org/ftp/TSG_RAN/WG1_RL1/TSGR1_97/Docs/R1-1907119.zip>,2019年05月04日
【文献】Intel Corporation,Enhancements to configured grants for NR-unlicensed[online],3GPP TSG RAN WG1 Meeting #96b R1-1904288, [検索日:2022年12月26日],インターネット <URL: https://www.3gpp.org/ftp/TSG_RAN/WG1_RL1/TSGR1_96b/Docs/R1-1904288.zip>,2019年03月30日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00-99/00
DB名 3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信システムのためのユーザデバイスUEであって、
前記UEは、基地局BSによってサービスを提供され、
前記UEは、前記BSとの通信および/または前記無線通信システム内の1つまたは複数のエンティティとの通信に1つまたは複数の周波数帯域を使用し、前記1つまたは複数の周波数帯域の一部または全部は無認可の周波数帯域であり、無認可の周波数帯域での通信は、成功したチャネルアクセスプロシージャにのみ応答して、ある送信時間(COT)の間許可され、
前記UEは、
前記UEが、自身のCOTを開始することによって前記BSまたはさらなるエンティティのCOT外で1つまたは複数のCGの送信を実行し得るための、1つまたは複数のCOT外構成グラントCGの構成、および
前記UEが前記BSまたはさらなるエンティティの前記COT内で1つまたは複数のCGの送信を実行することを可能にするための、CG送信時に使用されるCOT内の専用CGリソースを示す1つまたは複数のCOT内構成グラントCGの構成
で構成される、ユーザデバイスUE。
【請求項2】
前記UEは、前記COT内CGの構成を有する無線フレーム内で準静的または動的に構成され、前記COT内CGの構成は、時間または周波数またはコード領域にわたって拡張され得る、請求項1に記載のUE。
【請求項3】
前記UEは、準静的シグナリングを使用して構成され、COT内CGの構成は、以下の
・前記COT内の相対時間または絶対時間、
・インターレース構成、
・送信時間、
・周波数またはサブバンド構成、
・チャネルアクセスプロシージャ持続時間または優先度またはカテゴリ
のパラメータのうちの1つまたは複数を含む、請求項1または2に記載のUE。
【請求項4】
前記UEは、前記周波数帯域のうちの1つまたは複数の制御領域で送信される制御情報を使用する動的シグナリングを使用して、前記1つまたは複数のCOT内構成グラントCGの構成で構成され、
・前記UEは前記制御情報で明示的に示された特定のCOT内CGの構成を用いる、または
・前記UEは、COT内CG送信に関連付けられる前記制御情報内の1つまたは複数の事前定義された送信パラメータによって暗黙的に示された特定のCOT内CGの構成を用いる、請求項1から3のいずれか一項に記載のUE。
【請求項5】
前記UEは、前記COT内でインターレースされた送信を実行するために、CAT-2LBTおよび/またはインタリーブOFDMAを使用する、請求項1から4のいずれか一項に記載のUE。
【請求項6】
前記UEは、前記無線通信システムにおいて、特定のエンティティからのアクティブ化シグナリングまたはグラントの受信に応答してのみ、COT内CGの構成を適用する、請求項1から5のいずれか一項に記載のUE。
【請求項7】
無線通信システムのための基地局BSであって、
前記BSは、1つまたは複数のUEにサービスを提供し、
1つまたは複数の周波数帯域は、前記無線通信システム内の前記BSまたは1つまたは複数のエンティティを用いる前記1つまたは複数のUEの通信に使用され、前記1つまたは複数の周波数帯域の一部または全部は無認可の周波数帯域であり、無認可の周波数帯域での通信は、成功したチャネルアクセスプロシージャにのみ応答して、ある送信時間(COT)の間許可され、
前記BSは、前記1つまたは複数のUEを、
・前記無線通信システムにおいて、前記UEが前記BSまたはさらなるエンティティのCOT外で1つまたは複数のCGの送信を実行することを可能にするための1つまたは複数のCOT外の構成グラントCGの構成、
・前記無線通信システムにおいて、前記UEが前記BSまたはさらなるエンティティの前記COT内で1つまたは複数のCGの送信を実行することを可能にするための、CG送信時に使用されるCOT内の専用CGリソースを示す1つまたは複数のCOT内の構成のグラントCGの構成
で、構成する、基地局BS。
【請求項8】
1つ以上のUEと1つ以上のBSとを備える無線通信システムであって、
前記1つもしくは複数のUEは、請求項1から6のいずれか一項に記載のUEを含み、および/または
前記1つまたは複数のBSが、請求項7に記載のBSを含む、無線通信システム。
【請求項9】
前記UEは、モバイル端末、もしくは固定端末、もしくはセルラIoT-UE、もしくは車両用UE、もしくは車両グループリーダ(GL)UE、
もしくはIoTもしくは狭帯域IoT、NB-IoT、デバイス、もしくは地上車両、もしくはドローン、もしくは移動基地局、もしくは路側ユニット、もしくは建物、また
は前記無線通信
システムで通信する
ためのネットワーク接続性を備え
たアイテムもしくはデバイスのうちの1つまたは複数を含み、および/または
前記BSは、マクロセル基地局、またはスモールセル基地局、または基地局の中央ユニット、または基地局の分散ユニット、または路側ユニット、またはUE、またはグループリーダ(GL)、またはリレー、またはリモート無線ヘッド、またはAMF、またはSMF、またはコアネットワークエンティティ、またはモバイルエッジコンピューティングエンティティ、NRもしくは5Gコアコンテキスト、また
は送受信ポイント、TRPのようなネットワークスライスのうちの1つまたは複数を備え、アイテムまたはデバイスが前記無線通信
システムを使用して通信することを可能にし、前記アイテムまたはデバイスは、前記無線通信
システムで通信するためのネットワーク接続性を提供される、請求項8に記載の無線通信システム。
【請求項10】
無線通信システムを動作させるための方法であって、
ユーザデバイスUEに基地局BSをサービスすること、
前記UEによって、前記無線通信システムにおいて、前記BSとの通信または1つまたは複数のエンティティとの通信に1つまたは複数の周波数帯域を使用することであって、前記1つまたは複数の周波数帯域の一部または全部は無認可の周波数帯域であり、無認可の周波数帯域での通信は、成功したチャネルアクセスプロシージャにのみ応答して、ある送信時間(COT)の間許可される、使用すること、および
・前記UEが自身のCOTを開始することによって前記BSまたはさらなるエンティティのCOT外で1つまたは複数のCGの送信を実行することを可能にするための1つまたは複数のCOT外構成グラント、CGの構成、および
・前記UEが前記BSまたは前記さらなるエンティティの前記COT内で1つまたは複数のCGの送信を実行することを可能にするための、CG送信時に使用されるCOT内の専用CGリソースを示す1つまたは複数のCOT内構成グラントCGの構成
で、前記UEを構成すること
を含む、方法。
【請求項11】
プログラムがコンピュータによって実行されるとき、前記コンピュータに、請求項10に記載の方法を実行させる命令を含む、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、無線通信システムまたはネットワークの分野に関し、より具体的には、その一部または全部が無認可の帯域を含む1つまたは複数のサブバンドを介して通信を実行するときの通信ネットワークのネットワークエンティティ間の通信の強化に関する。本発明の実施形態は、構成グラントCGを使用するNR-U動作の強化に関する。
【背景技術】
【0002】
図1は、
図1(a)に示されるように、コアネットワーク102、および1つまたは複数の無線アクセスネットワークRAN
1、RAN
2、…RAN
Nを含む地上無線ネットワーク100の例を概略的に表現したものである。
図1(b)は、1つまたは複数の基地局gNB
1からgNB
5を含み得、それぞれがそれぞれのセル106
1から106
5によって概略的に表される基地局を取り巻く特定の領域にサービスを提供し得る無線アクセスネットワークRAN
nの例を概略的に表現したものである。基地局は、セル内のユーザにサービスを提供するために設けられている。1つまたは複数の基地局は、ライセンス帯域および/または無認可の帯域でユーザにサービスすることができる。基地局、BSという用語は、5GネットワークのgNB、UMTS/LTE/LTE-A/LTE-A ProのeNB、またはまさに他のモバイル通信規格のBSを指す。ユーザは、固定式のデバイスまたはモバイル式のデバイスの場合がある。無線通信システムはまた、基地局またはユーザに接続するモバイルまたは固定のIoTデバイスによってアクセスされ得る。モバイルデバイスまたはIoTデバイスには、物理デバイス、ロボットや車などの地上車両、有人または無人航空機(UAV)などの航空機(後者はまた、ドローンも示す)、建物、ならびに電子機器、ソフトウェア、センサ、アクチュエータなどが組み込まれているその他のアイテムまたはデバイス、およびこれらのデバイスが既存のネットワークインフラストラクチャ全体でデータを収集および交換できるようにするネットワーク接続も、含まれ得る。
図1(b)は、5つのセルの例示的な図を示しているが、RAN
nは多かれ少なかれそのようなセルを含み得、RAN
nはまた、1つの基地局のみを含み得る。
図1(b)は、セル106
2内にあり、基地局gNB
2によってサービスが提供される、ユーザ機器、UEとも呼ばれる、2つのユーザUE
1およびUE
2を、示している。別のユーザUE
3は、基地局gNB
4によってサービスを提供されるセル106
4に示されている。矢印108
1、108
2および108
3は、ユーザUE
1、UE
2およびUE
3から基地局gNB
2、gNB
4にデータを送信するため、または基地局gNB
2、gNB
4からユーザUE
1、UE
2、UE
3にデータを送信するためのアップリンク/ダウンリンク接続を概略的に表す。これは、ライセンス帯域または無認可の帯域で実現され得る。さらに、
図1(b)は、セル106
4内の2つのIoTデバイス110
1および110
2を示しており、これらは固定デバイスまたはモバイルデバイスであり得る。IoTデバイス110
1は、基地局gNB
4を介して無線通信システムにアクセスして、矢印112
1によって概略的に表されるようにデータを送受信する。IoTデバイス110
2は、矢印112
2によって概略的に表されるように、ユーザUE
3を介して無線通信システムにアクセスする。それぞれの基地局gNB
1からgNB
5は、コアネットワーク102に、例えば、S1インターフェイスを介して、それぞれのバックホールリンク114
1から114
5を介して接続され得て、これらは、
図1(b)において「コア」を指す矢印によって概略的に表されている。コアネットワーク102は、1つまたは複数の外部ネットワークに接続することができる。さらに、それぞれの基地局gNB
1からgNB
5のいくつかまたはすべては、例えば、NRのS1またはX2インターフェイスまたはXNインターフェイスを介して、それぞれのバックホールリンク116
1から116
5を介して互いに接続され得て、これらは
図1(b)において「gNB」を指す矢印によって概略的に表されている。
【0003】
データ送信には、物理リソースグリッドを使用できる。物理リソースグリッドは、様々な物理チャネルおよび物理信号がマッピングされるリソース要素のセットを含むことができる。例えば、物理チャネルは、ダウンリンク、アップリンク、およびサイドリンクペイロードデータとも呼ばれるユーザ固有のデータを伝える物理ダウンリンク、アップリンク、およびサイドリンク共有チャネル(PDSCH、PUSCH、PSSCH)、例えばマスター情報ブロック(MIB)およびシステム情報ブロック(SIB)を伝える物理ブロードキャストチャネル(PBCH)、例えばダウンリンク制御情報(DCI)、アップリンク制御情報(UCI)、およびサイドリンク制御情報(SCI)を伝える物理ダウンリンク、アップリンク、およびサイドリンク制御チャネル(PDCCH、PUCCH、PSSCH)を含み得る。アップリンクの場合、物理チャネルには、UEがMIBとSIBを同期して取得した後、ネットワークにアクセスするためにUEが使用する物理ランダムアクセスチャネル(PRACHまたはRACH)がさらに含まれる場合がある。物理信号は、基準信号またはシンボル(RS)、同期信号などを含むことができる。リソースグリッドは、時間領域で特定の持続時間を有し、周波数領域で所与の帯域幅を有するフレームまたは無線フレームを含み得る。フレームは、1msなどの、事前定義された長さの特定の数のサブフレームを有することができる。各サブフレームには、サイクリックプレフィックス(CP)の長さに応じて、12または14のOFDMシンボルの1つまたは複数のスロットが含まれる場合がある。フレームは、例えば短縮された送信時間間隔(sTTI)を利用する場合の少数のOFDMシンボル、またはごく少数のOFDMシンボルのみで構成されるミニスロット/非スロットベースのフレーム構造からなることもある。
【0004】
無線通信システムは、直交周波数分割多重方式(OFDM)システム、直交周波数分割多元方式(OFDMA)システム、またはDFT-s-OFDMなどのCPの有無にかかわらない、その他のいずれかのIFFTベースの信号など、周波数分割多重方式を使用する任意のシングルトーンまたはマルチキャリアのシステムにすることができる。フィルタバンクマルチキャリア(FBMC)、一般化周波数分割多重(GFDM)、またはユニバーサルフィルタマルチキャリア(UFMC)といった、多元接続用の非直交波形などの他の波形を使用できる。無線通信システムは、例えば、LTE-Advanced proの規格または5GまたはNR、New Radio規格、またはNU-U、New Radio無認可の規格に従って動作することができる。
【0005】
図1に示される無線ネットワークまたは通信システムは、別個のオーバーレイされたネットワーク、例えば基地局gNB
1からgNB
5のようなマクロ基地局を含む各マクロセルを備えたマクロセルのネットワーク、およびフェムトまたはピコ基地局のようなスモールセルの基地局(
図1には示されていない)ネットワークの異種ネットワークによるものであり得る。
【0006】
上記の地上無線ネットワークに加えて、衛星のような衛星搭載トランシーバ、および/または無人航空機システムのような空中トランシーバを含む非地上無線通信ネットワークも存在する。非地上無線通信ネットワークまたはシステムは、例えば、LTE-Advanced Proの規格または5GまたはNR、new radioの規格に従って、
図1を参照して、上記の地上システムと同様の方法で動作することができる。
【0007】
上記のセクションの情報は、本発明の背景の理解を深めるためだけのものであり、したがって、当業者に既に知られている先行技術を成すものではない情報を含み得ることに留意されたい。
【0008】
上述したような従来技術から、無線通信ネットワークのエンティティ間の無線通信の改善が必要とされることがあり、それにおいては、通信が、使用されるサブバンドの一部またはすべてが無認可のスペクトル内にある1つまたは複数のサブバンドを使用するNR-U動作のような、構成グラントCGを使用する。
次に、本発明の実施形態を、添付の図面を参照してさらに詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図2】IEEE802.11の仕様に従って使用される分散調整機能を示す。
【
図3】CCAモードに基づくLBTベースのスペクトル共有メカニズムを示す。
【
図4a】NR-Uのための広帯域動作を概略的に示し、例えばgNBによるダウンリンク広帯域送信を示す。
【
図4b】NR-Uのための広帯域動作を概略的に示し、例えばUEによるアップリンクでの送信のための実施形態を示す。
【
図5】フレームベースの機器のタイミングの例を示している。
【
図6】基地局のような送信機、およびユーザデバイス、UEのような1つまたは複数の受信機を含む無線通信システムの概略図である。
【
図7】COT内の専用CGリソースを使用する実施形態を示す。
【
図8】gNB COT内外のインターレースされたCGを使用する実施形態を示す。
【
図9】少なくとも1つのCGオポチュニティがgNB COT内にある場合にすべてのCGオポチュニティを非アクティブ化する実施形態を示す。
【
図10】すべてのCGオポチュニティがgNB COT内にある場合にすべてのCGオポチュニティを非アクティブ化する実施形態を示す。
【
図11】CGの構成のアクティブ化/非アクティブ化について決定するためにgNBのチャネルアクセスメカニズムを採用する実施形態を示す。
【
図12】周波数領域にわたって複数のCGオポチュニティを使用する実施形態を示す。
【
図13】ユニットまたはモジュール、ならびに本発明のアプローチに従って説明された方法のステップが実行され得るコンピュータシステムの例を示している。
【発明を実施するための形態】
【0010】
これより、本発明の実施形態は、同じまたは類似の要素が同じ参照記号を割り当てられている添付の図面を参照して、より詳細に説明される。
【0011】
図1を参照して上述したような移動通信システムまたはネットワーク、例えばLTEまたは5G/NRネットワークでは、それぞれのエンティティは、複数の周波数帯域のうちの1つを使用して通信することができる。周波数帯域は、開始周波数、終了周波数、および開始周波数と終了周波数との間のすべての中間周波数を含む。言い換えれば、開始、終了、および中間周波数は、特定の帯域幅、例えば20MHzを定義することができる。周波数帯域は、キャリア、帯域幅部分、BWP、サブバンドなどと呼ばれることもある。
【0012】
単一の周波数帯域を使用する場合、通信は単一帯域動作と呼ばれる場合があり、例えば、UEは、20MHz帯域内の周波数で別のネットワークエンティティとの間で無線信号を送受信する。
【0013】
2つ以上の周波数帯域を使用する場合、通信は、マルチバンド動作または広帯域動作またはキャリアアグリゲーション動作と呼ばれることがある。周波数帯域は、20MHzのように、異なる帯域幅または同じ帯域幅を有してもよい。例えば、同じ帯域幅を有する周波数帯域の場合、UEは、無線通信のための周波数の範囲が20MHzの倍数になり得るように、20MHz帯域のうちの2つ以上の範囲内にある周波数で、別のネットワークエンティティとの間で、無線信号を送受信し得る。2つ以上の周波数帯域は、連続/隣接する周波数帯域であってもよく、または周波数帯域の一部または全部が周波数領域で分離されてもよい。
【0014】
マルチバンド動作は、認可されたスペクトルの周波数帯域、または無認可のスペクトルの周波数帯域、または認可されたスペクトルと無認可のスペクトルの両方の周波数帯域を含み得る。
キャリアアグリゲーションCAは、認可されたスペクトルおよび/または無認可のスペクトルの中の2つ以上の周波数帯域を使用する例である。
【0015】
5G New Radio(NR)は、マルチバンド動作が無認可のスペクトル帯域の周波数帯域を含むことができるように、無認可のスペクトルにおける動作を補助することができる。これは、無認可のスペクトルへのNRベースのアクセス、NR-Uと呼ばれる場合があり、周波数帯域はサブバンドと呼ばれる場合がある。無認可のスペクトルは、5GHz帯域や6GHz帯域など、潜在的なIEEE802.11との共存を伴う帯域を含み得る。NR-Uは、例えば、規制要件のために、20MHzの整数倍である帯域幅を補助し得る。サブバンドへの分割は、20MHzチャネルのような同じ公称帯域幅チャネルを有する同じ帯域のうちの1つまたは複数で動作し得る、IEE802.11システムのような共存するシステムとの干渉を最小限に抑えるように実行される。共存するシステムの他の例は、上述のIEEE802.11システムとは異なるサブバンドのサイズおよび公称周波数であるサブバンドを使用することができる。例えば、無認可のスペクトルは、5GHz帯域、6GHz帯域、24GHz帯域、または60GHz帯域を含むことができる。そのような無認可の帯域の例には、電気通信以外の工業、科学および医療目的で無線周波数エネルギーを使用するための、国際的に確保された工業、科学および医療、ISM、無線帯域が含まれる。
【0016】
無認可のサブバンドを使用する動作中、チャネルアクセスプロシージャは、サブバンドごとに別々に実行され、例えば、リッスンビフォアトークLBT、またはRTS/CTS(Request To Send/Clear To Send)機構がある。これは、例えば、他の公衆陸上モバイルネットワークPLMN、またはIEEE802.11の仕様に従って動作するシステムのように、同じ帯域において共存する他の通信システムからの干渉によって、サブバンドのうちの1つまたは複数がビジーまたは占有される状況をもたらし得る。そのような状況では、送信gNBまたは送信UEのいずれかである送信機は、LBTアルゴリズムによって決定されるように、フリーまたは非占有であるサブバンドとも呼ばれる、ビジーでないと検出されたサブバンドでの送信のみを許可される。例えば、5GHzの動作無認可帯域で20MHzを超える範囲の送信の場合、gNBまたはUEのような送信機は、各サブバンドで個別にリッスンビフォアトークLBTを実行する。LBTの結果が各サブバンドで利用可能になると、デバイス、例えば、ダウンリンクDLのgNB、またはアップリンクULのUEは、フリーであるかまたは占有されていないと判定されたサブバンドにて送信すること、すなわち、獲得したサブバンドにて送信することが可能になる。占有、ビジー、または非獲得のサブバンドでの送信は許可されない。そのような場合、受信機、例えばUEは、獲得したサブバンドとも称され得るすべてのフリーまたは非占有のサブバンドにわたってだけでなく、ビジーまたは占有のサブバンドにわたっても、ブラインド復号によって、エネルギーを浪費し得る。
【0017】
また、スペクトル効率は、gNBのように、送信機のLBTの最中のチャネル占有が短期間でしかない可能性があるため、低下する可能性がある。例えば、gNBが、フレームの一部のみのように、この送信に割り当てられた送信時間の一部を占有するのみであるLBTを実行するときに短いWiFi送信が存在し得、その結果、フレームの大部分は使用されず、それによってスペクトル効率が低下する。
【0018】
例として、ここで、サブバンドのサブセットが、IEEE802.11の仕様に従って動作するシステムによる干渉のためにビジーまたは占有されている状況を考える。
図2は、IEEE802.11の仕様に従って使用される分散調整機能、より具体的には、IEEE802.11システムのCSMA/CLアルゴリズムによって使用されるインターフレーム空間、バックオフウィンドウ、およびコンテンションウィンドウを示し、これについては以下でより詳細に説明されている。
【0019】
[1]https://www.cisco.com/c/en/us/td/docs/solutions/Enterprise/Mobility/emob41dg/emob41dg-wrapper/ch5_QoS.html#wp1021972,
[2]https://www.tu-ilmenau.de/fileadmin/public/iks/files/lehre/mobicom/AN-10-IEEE_802_11.pdf
【0020】
図2に示すように、IEEE802.11の仕様に従ったデータフレームは、以下の2つの主要コンポーネントで構成されるDCFを使用して送信される。
・
図2に示すフレーム間空間、SIFS、PIFS、およびDIFS、ならびに
・RFメディアへのアクセスを管理するためのランダムバックオフ(コンテンションウィンドウ)DCF。
【0021】
3つのフレーム間空間は、典型的には10μsの持続時間を有する短いフレーム間空間SIFS、典型的には30μsに相当するSCIFSプラス1xスロット時間で構成される点調整関数PCFフレーム間空間PIFS、および典型的には50μsに相当するように10μsのSCIFSプラス2xスロット時間で構成されるDCFフレーム間空間DIFSを含む。フレーム間空間SCIFS、PIFS、およびDIFSが、キャリア検知がチャネルがフリーであると宣言した後にどのトラフィックがチャネルに最初にアクセスするのかを制御するために提供され、それにおいては、管理フレーム、およびフレームシーケンスの一部であるフレームのような、競合を予期しないフレームが、SIFSを使用し、一方でデータフレームがDIFSを使用する。
図2では、最初にチャネルがビジーまたは占有されていることが分かり、適切なフレーム間空間が適用されてt
1までアクセスが延期される状況が示されている。例えば、DCFを使用するデータフレームが送信される準備態勢ができているとき、0と最小コンテンションウィンドウとの間のランダムバックオフ数が生成され、チャネルがDIFS間隔の間フリーになると、ランダムバックオフ数は、チャネルがフリーのままである20μsのようなスロット時間ごとにデクリメントされ始める。その時間の間にチャネルがビジーになった場合、例えば、現在のステーションの1つの前に別のステーションのランダムバックオフ番号が0になりつつあるため、デクリメントは停止し、ステップが繰り返される。一方、チャネルが、ランダムバックオフ数のデクリメント中に、数が0に達するまでフリーのままである場合、
図2の右側に示すように、フレームが送信される。
【0022】
参考文献[3](https://www.etsi.org/deliver/etsi_en/301800_301899/301893/01.07.01_60/ en_301893v010701p.pdf)は、無線ローカルエリアネットワークで使用される無線ローカルエリアネットワーク機器を含む高性能の無線のアクセスシステムを記載している。そのようなネットワークは、無線インフラストラクチャに接続されたデバイス間で高速データ通信を提供し、アドホックネットワークが記載され、デバイスが互いに直接通信することを可能にしている。そのようなシステムでは、ロードベースの機器は、IEEE802.11に記載されているように、エネルギー検出を使用するクリアチャネル評価CAAモードに基づいてLBTベースのスペクトル共有メカニズムを実装することができる。
図3は、CCAモードに基づくLBTベースのスペクトル共有メカニズムを示す。チャネルにおける送信または送信のバーストの前に、機器はエネルギー検出を使用してCCAチェックを実行し、機器は、20μs以上であり得るCCA観測時間の間チャネルを観測する。これは、
図3の左側部分に示されており、時刻t
0においてCCA観察時間が開始する。CCA観察時間の終了はt
1である。図示の例では、チャネルで検出されたエネルギーレベルが閾値を超え、したがって機器が送信しないので、チャネルは占有またはビジーであると見なされる。機器は占有されたチャネルを見出したので、すなわち、この時点ではいずれの送信もないので、機器は、CCA観測時間を乗算したランダム係数Nの持続時間にわたってチャネルが観測される拡張CCAを実施する。Nは、送信を開始する前に観測される必要がある総アイドル期間をもたらすクリアアイドルスロットの数を定義する。値Nは、CCAスロットがフリーまたは非占有であると見なされるたびにデクリメントされるカウンタに格納され、カウンタが0に達すると、
図3のt
2に示すように、機器は送信することができる。
【0023】
例えば、5G New Radio(NR)技術は、NRベースの無認可のスペクトルへのアクセス(NR-U)と呼ばれる技術を介して、無認可の帯域における動作を補助する。無認可のスペクトルは、例えば、5GHz帯域や6GHz帯域などの潜在的なIEEE802.11共存を伴う帯域を含み得る。NR-Uは、例えば、規制要件のために、20MHzの整数倍である帯域幅を補助し得る。20MHz帯域幅チャネルの各々はサブバンドとして設計され、サブバンドへの分割は、20MHzチャネルのような同じ公称帯域幅チャネルの同じ帯域のうちの1つまたは複数で動作し得るIEE802.11システムのような共存システムとの干渉を最小限に抑えるように実行される。共存システムの他の例は、上述のIEEE802.11システムとは異なるサブバンドのサイズおよび公称周波数であるサブバンドを使用することができる。例えば、無認可のサブバンド、例えば、24GHz帯域または60GHz帯域が使用されてもよい。そのような無認可のサブバンドの例には、電気通信以外の工業、科学および医療目的で無線周波数エネルギーを使用するための、国際的に確保された工業、科学および医療、ISM、無線帯域が含まれる。
【0024】
一般に、無認可のサブバンドを使用する広帯域動作の間、例えば5GHzの動作無認可の帯域での20MHzを超える送信の最中、gNBまたはUEのような送信機は、各サブバンドで別々にLBTを実行し、各サブバンドでLBTの結果が利用可能になると、デバイス、例えばダウンリンクDLのgNB、またはアップリンクULのUEは、フリーまたは非占有であると判定されたサブバンドでの送信、すなわち、獲得したサブバンドでの送信のみが許可される。例えば、5GHzの無認可の帯域では、広帯域動作に使用される20MHzサブバンドの数は4つであってもよく、その結果、全帯域幅は80MHzになるが、実際に使用されるサブバンドの数は異なっていてもよい。
【0025】
図4は、上述のNR-Uの広帯域動作を概略的に示す。そのような広帯域動作のために、広帯域動作のための全体的な帯域幅、サブバンドの数、サブバンドのそれぞれの帯域幅、チャネル占有時間COTとも呼ばれる、経時的な広帯域動作のシンボル数などの持続時間を指定する特定の広帯域構成が使用され得る。システムには、1つまたは複数のそのような広帯域構成が存在し得る。複数の広帯域構成がある場合、送信機は、複数の利用可能な広帯域構成から使用される広帯域構成を選択することができる。
【0026】
図4(a)は、例えばgNBによるダウンリンク広帯域伝送を示す。使用される広帯域構成に従って、帯域幅部分BWP200がスケジュールされ得る、すなわち、利用可能なリソース内で、BWP200は、広帯域動作に使用されるサブキャリアの数を定義する。例えば、BWP200は、80MHzの全帯域幅を有することができ、LBTサブバンド200
1から200
4とも呼ばれるそれぞれのサブバンドは、それぞれ20MHzの帯域幅を有する。gNBは、ダウンリンクで送信を実行する前に、各サブバンド200
1から200
4のLBTを実行して、それぞれのサブバンドがビジー/占有されているか、またはフリー/非占有であるかを判定する。
図4(a)に示す例では、gNBによって実行されるLBTは、サブバンド200
1、200
3、および200
4がフリーである一方で、サブバンド200
2がビジーであることをもたらす。したがって、BWP200内の広帯域動作の場合、gNBは、送信のためにサブバンド200
1、200
3、および200
4を獲得したが、サブバンド200
2は獲得していない。サブバンド200
2は、上述のIEEE802.11システムのような共存システムからの送信のために利用できない場合がある。これは、LBTの不良を示す×によって
図4に示されている。実行されたLBTアルゴリズムに応答して、gNBは、PDSCH#1およびPDSCH#2によって示されるように、ダウンリンクでデータを送信するためのサブバンド200
1、200
3、および200
4を選択する。
【0027】
図4(b)は、例えばUEによってアップリンクで送信するための実施形態を示す。使用される広帯域構成によれば、BWP200は、UEの広帯域動作、例えば、再び4つのLBTサブバンド200
1から200
4を使用する80MHz広帯域動作のためにスケジュールされる。UEは、最初に、LBTサブバンドのうち、サブバンド200
2がビジーである、つまりフリーではなく、したがってUEによって使用され得ないことをもたらすLBTを実行する。加えて、
図4(b)の例のUEが、PUSCH#1によって示されるように、LBTアルゴリズムに従って、アップリンクでの送信のためにフリーであるサブバンド200
3および200
4を選択するように、UEは、連続/隣接するサブバンドでのみアップリンクで送信することを好むと仮定される。サブバンド200
1での送信は発生しないが、非連続送信も可能または所望される場合、追加のデータが、同じく利用可能なサブバンド200
1で送信されてもよい。
【0028】
例えば、RP-150271、「Status Report to TSG:Study on Licensed-Assisted Access to Unlicensed Spectrum,」3GPP RAN #67,March 2015)に記載されているように、3GPP RANのLBTスキームは、4つの異なるカテゴリに分類され得る。
【0029】
・カテゴリ1、CAT-1:
LBTなし、
・カテゴリ2、CAT-2:
ランダムバックオフなしのLBT(
図2参照)、
・カテゴリ3、CAT-3:
固定のサイズのコンテンションウィンドウを有するランダムバックオフを伴うLBT(
図2参照)、
・カテゴリ4、CAT-4:
コンテンションウィンドウのサイズが可変のランダムバックオフを伴うLBT(
図2参照)
【0030】
図4では、補助または構成されたBWP200内で広帯域動作を実行するとき、チャネル占有時間COTは、例えばCAT-4LBTを実行することによって開始される。gNBによって開始されるCOT(
図4(a)参照)内で、UEは、PUCCHまたはPUSCHを送信するためにCAT-2LBTプロシージャを使用し得る。同様に、CAT-4LBTを使用してUEによって開始されたCOT(
図4(b)参照)の場合、gNBは、UEによって開始されたCOT内でPDCCHまたはPDSCHを送信するためにCAT-2LBTを使用することができる。いずれの場合も、gNBまたはUEは、受信機がCOT
gNBまたはCOT
UE内で送信することができる最大限の時間を示すことができる。
【0031】
前述した無線通信ネットワークのためのユーザデバイスは、構成グラントCGを用いて構成され得る。これによって、送信されるべきデータがある場合はいつでも、ユーザデバイスによってランダムに利用され得るリソースが提供される。CGは、スケジューリング要求プロシージャのためのパッケージの送信遅延を避け、割り当てられた周期的無線リソースの利用率を増加させることができる。NRには、タイプ1CGおよびタイプ2CGと呼ばれる異なる構成グラント時間領域リソース割り当てメカニズムが存在する。UEは、ある時点でRRCシグナリングによってCGを用いて構成されてもよく、CGはUEによって周期的に使用されてもよい。しかし、CGを使用すると、例えばそれらの周期的な性質のために、帯域を使用する広帯域動作に欠点が生じる可能性があり、帯域の一部は無認可のスペクトル内にある可能性があり、したがって、無線通信システムにおいて、上述したチャネル占有時間COT、例えば別のエンティティ、例えば他のUEまたは他のgNBのCOTの間の通信のみを可能にする。
【0032】
例えば、無認可の5GHz帯域の規制を考慮するとき、およびいわゆるフレームベースの機器FBEデバイスを考慮するとき、CGを使用するときのいくつかの問題があり得る。FBEは、チャネルへの周期的なアクセスを可能にするためのEN301.893で定義されているチャネルアクセスメカニズムである。
図5は、フレームベースの機器のタイミングの例を示している。周期性は、固定フレーム期間と呼ばれ、
図5に示されており、1ミリ秒から10ミリ秒であり得る。UEは、固定フレーム期間の開始点T1、T2、T3の各々の前に、
図5の最上段にも示されているように、固定のクリアチャネル評価CCAプロシージャを実行することができる。CCAが成功した場合、UEは固定の期間にわたって送信することができ、これは固定フレーム期間の最大95%とすることができるチャネル占有時間COTである。CCAが成功しなかった場合、UEは次の固定フレーム期間を待つ。FBEデバイスは、現在のCOT内でのみ現在の動作チャネルに対してのみそのCOTを共有することができる。したがって、FBEデバイスの場合、デバイスのCOTは、COT内で明示的なグラントが発行された場合にのみ共有され得る。これは、構成グラントが、ある時点でRRCによって構成され、UEによって定期的に使用されるため、構成グラントの問題につながる可能性がある。より具体的には、CGがCOT内にある場合、UEは、これが利用可能である場合にはCGオポチュニティにて自動的に送信することができ、これは、同じCOT内の明示的なグラントが与えられた場合にのみCOTの共有を可能にする上記のFBE要件と矛盾する。
【0033】
しかし、他のデバイス、例えばロードベースの機器の場合でも、COTを共有するLBEデバイスが問題となり得る。LBEデバイスは、ランダムバックオフでCCAを実行した後、いつでもチャネルにアクセスすることができ、時間に関するいずれの条件もなしに現在の動作チャネルでそのCOTを共有することができる。したがって、最初は、COTをCG UEと共有することは問題ではないように思われ得るが、そのような状況であっても、COT内のCGオポチュニティがいわゆる隠れノード問題を回避することにつながる可能性があるため、問題が発生する可能性があることが分かった。より具体的には、CGがgNB COTのアップリンクUL領域に入る場合、UEは、LBTの間他のUEを送信することが聞こえず、追加の干渉をもたらし得るgNBへの進行中の送信に気付かずに送信することが可能である。
【0034】
さらに、COTを共有する任意のデバイスは、CG送信オポチュニティの場合、COT内のTOは、COTを開始したデバイスによるアクティブ化またはトリガ信号によって送信が許可された場合にのみ、構成されたTOを使用することを許可され得る。したがって、COTイニシエータデバイスが共有のデバイスのための明示的または暗黙的なグラント/アクティブ化/トリガを送信していない場合、共有のデバイスは構成グラントを使用しなくてもよく、すなわち、構成グラントの送信オポチュニティはCOT内でスキップされる。
【0035】
無認可の帯域でCGを使用することに関するさらなる問題は、通信デバイスのチャネルアクセスプロシージャ、例えばランダムバックオフに起因して、CGなどの周期的な送信でさえも、時々gNB送信と衝突し得ることであり得る。特定の状況下では、COT持続時間は、最大20msまで延びる場合があり、これは、UEがそのCGを使用して送信することができる空きのタイムスロットを取得するために20msを待たなければならないため、UEのCGに大きな影響を及ぼし得る。しかし、gNB COTの起点は様々であり得るため、デフォルトとして提供された元のCGの構成を、現在のCOT構造に単純に適用しなくてもよい。
【0036】
本発明は、上述の問題に対処する無線通信システムの改善および強化を提供する。無線通信システムは、NRキャリアのチャネルまたは周波数帯域とも呼ばれる1つまたは複数のサブバンドを使用することができ、周波数帯域は、開始周波数、終了周波数、および開始周波数と終了周波数との間のすべての中間周波数を含む。サブバンドは、20MHzのような事前定義された帯域幅を有し得る。複数のサブバンドを使用する場合、この動作は広帯域動作とも呼ばれる。
【0037】
本発明の実施形態は、移動端末またはIoTのデバイスのような、基地局およびユーザを含む、
図1に示されるような無線通信システムに実装され得る。
図6は、基地局のような送信機300、およびユーザデバイス、UEのような1つまたは複数の受信機302
1から302
nを含む無線通信システムの概略図である。送信機300および受信機302は、無線リンクのような1つ以上の無線通信リンクまたはチャネル304a、304b、304cを介して通信することができる。送信機300は、互いに結合された、1つまたは複数のアンテナANT
T、または複数のアンテナ要素を有するアンテナアレイ、信号プロセッサ300a、およびトランシーバ300bを含み得る。受信機302は、互いに結合された、1つまたは複数のアンテナANT
Rまたは複数のアンテナを有するアンテナアレイ、信号プロセッサ302a
1、302a
n、およびトランシーバ302b
1、302b
nを含んでいる。基地局300およびUE302は、Uuインターフェイスを使用する無線リンクのように、それぞれの第1の無線通信リンク304aおよび304bを介して通信することができ、一方、UE302は、PC5インターフェイスを使用する無線リンクのように、第2の無線通信リンク304cを介して互いに通信することができる。UEが基地局によってサービスされているのではないとき、UEが基地局に接続されていないとき、例えば、UEがRRC接続状態にないとき、またはより一般的には、SLリソース割り当て構成または支援が基地局によって提供されないとき、UEはサイドリンクを介して互いに通信することができる。システム、1つまたは複数のUE302、および基地局300は、本明細書に記載の本発明の教示に従って動作することができる。
ユーザデバイス
本発明は、無線通信システムのためのユーザデバイスUEであって(例えば請求項1を参照)、
【0038】
UEは、基地局によってサービスを提供され、無線通信システム内の1つまたは複数のエンティティ、例えば他のUEまたは他のgNBとの通信に1つまたは複数の周波数帯域を使用することになり、複数の周波数帯域の一部または全部は、例えばリッスンビフォアトークLBTなどの成功したチャネルアクセスプロシージャに応答して、ある送信時間(COT)の間通信が許可される無認可の周波数帯域であり、
【0039】
UEは、UEが1つまたは複数のCGの送信を実行することを可能にするように、例えば、1つまたは複数の構成グラントCGの構成を伴うRRCシグナリングを使用して構成され、
【0040】
COTと、無線通信システムにおいて、COT、例えば別のエンティティ、例えば他のUEまたは他のgNBのCOTとのCGの送信の潜在的な衝突とを検出したことに応答して、UEがCGの送信を非アクティブ化またはバックオフすることになる、ユーザデバイスUEを提供する。
【0041】
実施形態によれば(例えば請求項2を参照)、UEが、CGの送信とCOTとの潜在的な衝突を導出するために、BSによって使用される1つまたは複数の無認可の周波数帯域、およびCOTの長さに関するBSからの情報をスキャンする。
【0042】
実施形態によれば(例えば請求項3を参照)、1つまたは複数のCGの構成が1つまたは複数のCGオポチュニティを含み、COTを検出したことに応答して、UEは、COTと衝突するすべてのCGオポチュニティを自動的に非アクティブ化し、もしあれば、COT外のCGオポチュニティに対してのみ、チャネルアクセスプロシージャを実行する。
【0043】
実施形態によれば(例えば請求項4を参照)、1つまたは複数のCGの構成が、1つまたは複数のCGオポチュニティを含み、COTを検出したことに応答して、UEは、COTと衝突するすべてのチャネルアクセスプロシージャ観測スロットがビジーであることを想定し、それに応じてチャネルアクセスプロシージャバックオフプロシージャを実行する。
【0044】
実施形態によれば(例えば請求項5を参照)、1つまたは複数のCGの構成が1つまたは複数のCGオポチュニティを含み、COTを検出したことに応答して、UEは、COT内で使用されることが示されているCGオポチュニティのサブセットを除くすべてのCGオポチュニティを自動的に非アクティブ化する。
【0045】
実施形態によれば(例えば請求項6を参照)、1つまたは複数のCGの構成が1つまたは複数のCGオポチュニティを含み、COTを検出したことに応答して、UEは、少なくともCOTの時間、すべてのCGオポチュニティを自動的に非アクティブ化し、COT内で使用するために1つまたは複数の異なるCGの構成またはCOT内CGの構成に切り替える。
【0046】
実施形態によれば(例えば請求項7を参照)、1つまたは複数のCGの構成は1つまたは複数のCGオポチュニティを含み、
CGオポチュニティがCOTに完全にまたは部分的に適用される場合、UEは、
・少なくとも1つのCGオポチュニティがCOT内にある場合、CGの構成全体を非アクティブ化する、または
・CGオポチュニティの少なくとも一部がCOT内にある場合、CGの構成全体を非アクティブ化する、または
・すべてのCGオポチュニティがgNB COT内にある場合、CGの構成全体を非アクティブ化する。
【0047】
実施形態によれば(例えば請求項8を参照)、CGの構成全体を非アクティブ化することに応答して、UEは、構成されたまたは事前構成されたCOT内CGプロシージャに変更することになり、事前構成されたCOT内CGプロシージャは、例えば、CGの送信に使用されるCOT内の特定のリソースを指定する。
【0048】
実施形態によれば(例えば請求項9を参照)、UEは、現在のCOTがフレームベースの機器FBE COTであるか、ロードベースの機器LBE COTであるかを示すBSから提供される情報を読み取り、現在のCOTがFBE COTである場合にのみCGの送信を非アクティブ化する。
【0049】
実施形態によれば(例えば請求項10を参照)、CGの送信を非アクティブ化することに応答して、UEは、構成されたまたは事前構成されたFBE-COT内CGプロシージャに変更することになり、事前構成されたFBE-COT内CGプロシージャは、例えば、CGの送信に使用されるFBE-COT内の特定のリソースを指定および/またはCOT内の明示的なCGアクティブ化シグナリングを要求する。
【0050】
実施形態によれば(例えば請求項11を参照)、UEは、複数の周波数帯域のうちの1つまたは複数にわたる1つまたは複数の追加のCGリソースで構成され、COT、およびCOTとのCGの送信の潜在的な衝突を検出したことに応答して、UEは、1つまたは複数の不具合の周波数帯域内、またはCOT外、例えば異なる周波数帯域、またはライセンス帯域内の追加のCGリソースのうちの1つまたは複数を使用してCGの送信を実行することになる。
【0051】
実施形態によれば(例えば請求項12を参照)、無線通信システムの特定のエンティティ、例えば、他のUEまたは他のgNBからのアクティブ化シグナリングまたはグラントの受信に応答してのみ、無線通信システム内のCOT、例えば、他のエンティティ、例えば、他のUEまたは他のgNBのCOT内でCGの送信を実行することになる。
【0052】
本発明は、無線通信システムのためのユーザデバイスUEであって(例えば請求項13を参照)、
UEは、基地局によってサービスを提供され、無線通信システム内の1つまたは複数のエンティティ、例えば他のUEまたは他のgNBとの通信に1つまたは複数の周波数帯域を使用することになり、複数の周波数帯域の一部または全部は、例えばリッスンビフォアトークLBTなどの成功したチャネルアクセスプロシージャに応答して、ある送信時間(COT)の間通信が許可される無認可の周波数帯域であり、
UEは、UEが1つまたは複数のCGの送信を実行することを可能にするように、例えば、1つまたは複数の構成グラントCGの構成を伴うRRCシグナリングを使用して構成され、
UEは、無線通信システム内の特定のエンティティ、例えば、他のUEまたは他のgNBからのアクティブ化シグナリングまたはグラントの受信に応答してのみ、無線通信システム内のCOT、例えば、別のエンティティ、例えば他のUEまたは他のgNBのCOT内でCGの送信を実行する、ユーザデバイスUEを提供する。
【0053】
実施形態によれば(例えば請求項14を参照)、UEは、特定の時間/周波数内の特定のCGの構成、CGの構成のグループ、またはCGの構成のアクティブ化を示すために、例えば特定のRNTIまたはDCI内の明示的なフィールドを使用して、周波数帯域のうちの1つまたは複数の制御領域、例えばPDCCHまたはPSCCHで送信される制御情報、例えばDCI、SCIの一部として、アクティブ化シグナリングを受信する。
実施形態によれば(例えば請求項15を参照)、アクティブ化シグナリングは、以下の
・元々構成されているCGの送信の許可グラント、
【0054】
・元々構成されているCGの送信から事前構成されたCOT内CGプロシージャへの変更をトリガする制御シグナリングであって、事前構成されたCOT内CGプロシージャは、例えば、CGの送信に使用されるCOT内の特定のリソースを指定する、制御シグナリング、
・COT内の1つまたは複数のCGの構成のため新たなリソースを割り当てるグラント
という機能の1つ以上を有する。
【0055】
実施形態によれば(例えば請求項16を参照)、アクティブ化シグナリングは、複数のUEまたはUEのグループのための事前構成されたサブセットまたはすべてのCGの構成を示すグループシグナリングであり、UEは、周波数帯域のうちの1つまたは複数の制御領域、例えば、GC-PDCCHまたはGC-PSCCHで送信されたグループ制御情報の一部として、グループシグナリングを受信することになる。
【0056】
実施形態によれば(例えば請求項17を参照)、グループシグナリングは、以下の
・元々構成されているCGの送信の許可グラント、
・元々構成されているCGの送信から事前構成されたCOT内CGプロシージャへの変更をトリガする制御シグナリングであって、事前構成されたCOT内CGプロシージャは、例えば、CGの送信に使用されるCOT内の特定のリソースを指定する、制御シグナリング、
・COT内の1つまたは複数のCGの構成のための新しいリソースを割り当てるグラントであって、グループシグナリング内の各UEが、
○UEのCGの送信に使用される新しいリソースのサブセットで事前構成または構成される、または
○リソースの新しいセットに対してチャネルアクセスプロシージャを実行する、
グラント
という機能の1つ以上を有する。
【0057】
実施形態によれば(例えば請求項18を参照)、アクティブ化シグナリングは、タイプ1のCGの構成とタイプ2のCGの構成の両方で動作するCOT内CGアクティブ化であり、
・タイプ1のCGの構成の場合
【0058】
UEは、例えばRRCシグナリングを使用して、NR rrc_configureGrantConfiguration IEなどの、COT内CGアクティブ化がアクティブまたは非アクティブであると示すことが、COT内CGアクティブ化が真または偽であることを示し得る、CGの構成の情報要素IE、および/またはCOT内プロシージャに使用されるCOT内のリソースのセットで構成され、
UEは、COT内CGアクティブ化がアクティブである場合、COT内CGアクティブ化を待つことになり、
UEは、DCIを介してCOT内アクティブ化を受信することになり、
・タイプ2のCGの構成の場合
【0059】
UEは、例えば、RRCシグナリングを使用して、CGの構成の情報要素IEで構成され、CGアクティブ化をアクティブまたは非アクティブに構成するためにDCIシグナリングを受信することになり、
UEは、COT内CGアクティブ化がアクティブである場合、COT内CGアクティブ化を待つことになり、
UEは、DCIを介して、または別個のCOT内活性化シグナリングを介して、COT内活性化を受信することになる。
本発明は、無線通信システムのためのユーザデバイスUEであって(例えば請求項19を参照)、
【0060】
UEは、基地局によってサービスを提供され、無線通信システム内の1つまたは複数のエンティティ、例えば他のUEまたは他のgNBとの通信に1つまたは複数の周波数帯域を使用することになり、複数の周波数帯域の一部または全部は、例えばリッスンビフォアトークLBTの成功したチャネルアクセスプロシージャに応答して、ある送信時間(COT)の間通信が許可される無認可の周波数帯域であり、
UEは、例えばRRCシグナリングを使用して、
UEが、自身のCOTを開始することによってgNB COT外で実行し得るための、1つまたは複数のCOT外構成グラントCGの構成、および
UEがgNB COT内で1つまたは複数のCGの送信を実行することを可能にするための1つまたは複数のCOT内構成グラントCGの構成
で構成される、ユーザデバイスUEを提供する。
【0061】
実施形態によれば(例えば請求項20を参照)、UEは、COT内CGの構成を有する無線フレーム内で準静的または動的に構成されることになり、COT内CGの構成は、時間または周波数またはコード領域にわたって拡張され得る。
実施形態によれば(例えば請求項21を参照)、UEは、準静的シグナリング、例えばRRCシグナリングを使用して構成され、COT内CGの構成は、以下の
・COT内の、例えばCOTの終わりにおける相対時間または絶対時間、
・インターレース構成、
・送信時間、
・周波数またはサブバンド構成、
・チャネルアクセスプロシージャ持続時間または優先度またはカテゴリ
のパラメータのうちの1つまたは複数を含む。
【0062】
実施形態によれば(例えば請求項22を参照)、UEは、周波数帯域のうちの1つまたは複数の制御領域、例えばPDCCHまたはPSCCHで送信される制御情報、例えばDCI、SCIを使用する動的シグナリングを使用して構成され、
・UEは制御情報で明示的に示された特定のCOT内CGの構成を用いることになる、または
・UEは、COT内CG送信に関連付けられ、使用されるべき特定のCOT内CGの構成を決定するための1つまたは複数のCOT内CGの構成の送信パラメータの制御情報に含まれる1つまたは複数の事前定義された送信パラメータと整合することになる。
【0063】
実施形態によれば(例えば請求項23を参照)、UEは、COT内でインターレース送信を実行するために、CAT-2LBTおよび/またはインタリーブOFDMAを使用する。
【0064】
実施形態によれば(例えば請求項24を参照)、UEは、無線通信システムにおいて、特定のエンティティ、例えば、他のUEまたは他のgNBからのアクティブ化シグナリングまたはグラントの受信に応答してのみ、COT内CGの構成を適用することになる。
【0065】
基地局
本発明は、無線通信システムのための基地局BSであって(例えば請求項25を参照)、
BSは、1つまたは複数のUEにサービスを提供することになり、無線通信システム内の1つまたは複数のUEとの通信に1つまたは複数の周波数帯域を使用することになり、複数の周波数帯域の一部または全部は、例えばリッスンビフォアトークLBTの成功したチャネルアクセスプロシージャに応答して、ある送信時間(COT)の間通信が許可される無認可の周波数帯域であり、
【0066】
BSは、UEが1つまたは複数のCGの送信を実行することを可能にするように、例えば、1つまたは複数の構成グラントCGの構成を伴う1つまたは複数のUEを、RRCシグナリングを使用して構成することになり、
【0067】
BSは、無線通信システムにおいて、CGの送信とCOT、例えば他のUEまたは他のgNBなどのCOTとの潜在的な衝突を検出したことに応答して、UEがCGの送信を非アクティブ化またはバックオフすることを可能にするように、BSによって使用される1つまたは複数の無認可の周波数帯域およびCOTの長さを、1つまたは複数のUEにシグナリングすることになる、基地局BSを提供する。
本発明は、無線通信システムのための基地局BSであって(例えば請求項26を参照)、
【0068】
BSは、1つまたは複数のUEにサービスを提供することになり、無線通信システム内の1つまたは複数のエンティティとの通信に1つまたは複数の周波数帯域を使用することになり、複数の周波数帯域の一部または全部は、例えばリッスンビフォアトークLBTの成功したチャネルアクセスプロシージャに応答して、ある送信時間(COT)の間通信が許可される無認可の周波数帯域であり、
【0069】
BSは、UEが1つまたは複数のCGの送信を実行することを可能にするように、例えば、1つまたは複数の構成グラントCGの構成を伴う1つまたは複数のUEを、RRCシグナリングを使用して構成することになり、
【0070】
BSは、無線通信システムにおいて、COT、例えば別のエンティティ、例えば他のUEまたは他のgNBのCOT内でUEがCGの送信を実行することを可能にするアクティブ化シグナリングまたはグラントを、1つまたは複数のUEに送信することになる、基地局BSを提供する。
【0071】
本発明は、無線通信システムのための基地局BSであって(例えば請求項27を参照)、
BSは、1つまたは複数のUEにサービスを提供することになり、無線通信システム内の1つまたは複数のUEとの通信に1つまたは複数の周波数帯域を使用することになり、複数の周波数帯域の一部または全部は、例えばリッスンビフォアトークLBTの成功したチャネルアクセスプロシージャに応答して、ある送信時間(COT)の間通信が許可される無認可の周波数帯域であり、
BSは、1つまたは複数のUEが、
【0072】
・無線通信システムにおいて、UEがCOT、例えば別のエンティティ、例えば他のUEまたは他のgNBのCOT外で1つまたは複数のCGの送信を実行することを可能にするための1つまたは複数のCOT外の構成グラントCGの構成、
【0073】
・無線通信システムにおいて、UEがCOT、例えば別のエンティティ、例えば他のUEまたは他のgNBのCOT内で1つまたは複数のCGの送信を実行することを可能にするための1つまたは複数のCOT内の構成グラントCGの構成
で、例えばRRCシグナリングを使用して構成することになる、基地局BSを提供する。
【0074】
システム
本発明は、1つ以上のUEと1つ以上のBSとを備える無線通信システムであって(例えば、請求項28を参照)、1つもしくは複数のUEは、本発明によるUEを含み、および/または1つまたは複数のBSが、本発明によるBSを含む、無線通信システムを提供する。
【0075】
実施形態によれば(例えば請求項29を参照)、UEは、モバイル端末、もしくは固定端末、もしくはセルラIoT-UE、もしくは車両用UE、もしくは車両グループリーダ(GL)UE、IoTもしくは狭帯域IoT、NB-IoT、デバイス、もしくは地上車両、もしくはドローン、もしくは移動基地局、もしくは路側ユニット、もしくは建物、またはアイテム/デバイスが無線通信ネットワーク、例えばセンサもしくはアクチュエータを使用して通信することを可能にするネットワーク接続性を備えた任意の他のアイテムもしくはデバイスのうちの1つまたは複数を含み、および/または
【0076】
BSは、マクロセル基地局、またはスモールセル基地局、または基地局の中央ユニット、または基地局の分散ユニット、または路側ユニット、またはUE、またはグループリーダ(GL)、またはリレー、またはリモート無線ヘッド、またはAMF、またはSMF、またはコアネットワークエンティティ、またはモバイルエッジコンピューティングエンティティ、NRもしくは5Gコアコンテキスト、または任意の送受信ポイント、TRPのようなネットワークスライスのうちの1つまたは複数を備え、アイテムまたはデバイスが無線通信ネットワークを使用して通信することを可能にし、アイテムまたはデバイスは、無線通信ネットワークを使用して通信するためのネットワーク接続性を提供される。
【0077】
方法
本発明は、無線通信システムを動作させるための方法であって(例えば請求項30を参照)、
無線通信システムにおいて、1つまたは複数のエンティティ、例えば、他のUEまたは他のgNBとの通信に1つまたは複数の周波数帯域を使用するようにUEに基地局をサービスすることであって、複数の周波数帯域の一部または全部は、リッスンビフォアトークLBTなどの成功したチャネルアクセスプロシージャに応答して、ある送信時間(COT)の間通信が許可される無認可の周波数帯域であり、UEは、例えば、RRCシグナリングを使用して、1つまたは複数の構成グラントCGの構成を用いて、UEが1つまたは複数のCGの送信を実行できるように構成される、サービスすること、
【0078】
COT、およびCGの送信とCOT、例えば別のエンティティ、例えば他のUEまたは他のgNBのCOTとの潜在的な衝突を検出したことに応答して、無線通信システムにおいて、UEが、CGの送信を非アクティブ化またはバックオフすること、を含む方法を提供する。
本発明は、無線通信システムを動作させるための方法であって(例えば請求項31を参照)、
【0079】
無線通信システムにおいて、1つまたは複数のエンティティ、例えば、他のUEまたは他のgNBとの通信に1つまたは複数の周波数帯域を使用するようにUEに基地局をサービスすることであって、複数の周波数帯域の一部または全部は、リッスンビフォアトークLBTなどの成功したチャネルアクセスプロシージャに応答して、ある送信時間(COT)の間通信が許可される無認可の周波数帯域であり、UEは、例えば、RRCシグナリングを使用して、1つまたは複数の構成グラントCGの構成を用いて、UEが1つまたは複数のCGの送信を実行できるように構成される、サービスすること、
【0080】
無線通信システム内の特定のエンティティ、例えば、他のUEまたは他のgNBからのアクティブ化シグナリングまたはグラントに応答してのみ、無線通信システム内のCOT、例えば、別のエンティティ、例えば他のUEまたは他のgNBのCOT内でCGの送信をUEにより実行すること、を含む、方法を提供する。
本発明は、無線通信システムを動作させるための方法であって(例えば請求項32を参照)、
【0081】
無線通信システムにおいて、1つまたは複数のエンティティ、例えば、他のUEまたは他のgNBとの通信に1つまたは複数の周波数帯域を使用するようにUEに基地局をサービスすることであって、複数の周波数帯域の一部または全部は、リッスンビフォアトークLBTの成功したチャネルアクセスプロシージャに応答して、ある送信時間(COT)の間通信が許可される無認可の周波数帯域であり、UEは、例えば、RRCシグナリングを使用して、1つまたは複数の構成されたグラントCGの構成を用いて、UEが1つまたは複数のCGの送信を実行できるように構成される、サービスすること、
例えばRRCシグナリングを用いて、
【0082】
・UEが自身のCOTを開始することによってgNB COT外で1つまたは複数のCGの送信を実行することを可能にするための1つまたは複数のCOT外構成グラント、CGの構成、および
・UEがgNB COT内で1つまたは複数のCGの送信を実行することを可能にするための1つまたは複数のCOT内構成グラントCGの構成
で、UEを構成すること
を含む、方法を提供する。
コンピュータプログラム製品
【0083】
本発明は、プログラムがコンピュータによって実行されるときに、コンピュータに本発明による1つまたは複数の方法を実行させる命令を含むコンピュータプログラム製品を提供する。
態様1
本発明の第1の態様の実施形態によれば、構成グラント(CG)の明示的なグラントまたはアクティブ化信号が提供される。
【0084】
実施形態によれば、UE固有のアクティブ化が採用され、UEは、サイドリンク、SL、通信、路側ユニット、RSU、ドローン、WIFIデバイス、中継デバイスなどの場合に、gNBまたは別のUEのような別のネットワークエンティティからのアクティブ化シグナリングまたはグラントの受信に応答してのみ、CGの送信を実行する。アクティブ化シグナリングは、特定のCGの構成を指し、受信すると、UEがCGの送信を実行することを可能にする。したがって、例えば、他のデバイスのFBE、LBEに関連する上述の問題は、第1の態様の実施形態によれば、UEが、例えば、無線通信システムにおける別のエンティティ、例えば、他のUEまたは他のgNBのCOTなどのCOTの間に、送信を実行するために必要なグラントを受信しているという点で対処される。
【0085】
シグナリングは、PDCCH内のDCIを使用して、またはSL通信の場合、PSCCH内のSCIを用いて送信され得る。例えば、特定のCGの構成のアクティブ化を示すために、特定のRNTIを使用することができる。アクティブ化シグナリングは、以下の
-元々構成されているCGの送信の許可グラント
-例えば、COT内の事前構成されたリソースを使用するために、事前構成されたCOT内CGプロシージャへの変更をトリガする制御シグナリング、
-COT内のCGの構成のための新しいリソースを割り当てるグラント
という機能のうちの1つまたは複数を有することができる。
【0086】
本発明の第1の態様の他の実施形態によれば、CGを実行するための明示的なグラントまたはアクティブ化シグナリングは、グループアクティブ化を介して取得することができる。例えば、グループ共通PDCCH、GC-PDCCH、またはグループ共通サイドリンク制御チャネルSCIでキャストされたグループのようなグループシグナリングは、グループの一部またはすべてのUEのための事前構成されたサブセットまたはすべてのCGの構成をアクティブ化するために送信され得る。アクティブ化シグナリングは、以下の
・元々構成されているCGの送信の許可グラント、
【0087】
・COT内の事前構成された特定のリソースなどの、事前構成されたCOT内CGプロシージャCOT内CGプロシージャへの変更をトリガする制御シグナリング、
【0088】
・COT内のCGの構成のためのリソースの新しいセットを割り当てるグラントであって、各UEは、事前構成からどのサブセットを使用するかを知ることができるが、他の例によれば、各UEは、CGの送信のためのリソースを取得するために、リソースの新しいセットに対してLBTまたはランダムアクセスを実行することができる、グラント
という機能の1つ以上を有し得る。
【0089】
実施形態によれば、アクティブ化シグナリングは、タイプ1のCGおよびタイプ2のCGに対して動作する。タイプ1のCGの場合、RRCシグナリングは、送信周期、送信オフセット、および他のCGの情報を構成する。その後、タイプ1の構成グラントおよび送信オポチュニティTOと共に考慮されたUEまたはUEのグループがgNB COT内で発生すると、UEは、COT内のTOの前にアクティブ化シグナルを要求または予想する。COT内CGアクティブ化は、RRCシグナリングの最中に使用される情報要素内で構成されてもよく、例えば、NR rrc_configuredGrantConfiguration IEの対応するフィールドを真または偽に設定することによって、COT内CGアクティブ化がアクティブまたは非アクティブであることが示され得る。COT内CGアクティブ化がRRCシグナリングを介してアクティブまたは真に設定されている場合、UEは、DCIまたはSCIを介してCOT内アクティブ化を受信することができる。
【0090】
タイプ2のCGの場合、RRCの構成は、TOの周期性を構成することができ、一方で時間オフセットおよびアクティブ化シグナリングは、DCIまたはSCIシグナリングを介して構成することができる。次いで、COT内CGアクティブ化は、上述したように、例えば、構成情報要素内のフィールドを真または偽に設定することによってアクティブまたは非アクティブになるように構成することができ、アクティブ化シグナリングが設定された場合、すなわち、それが真になるように構成された場合、UEは、COT内のTO上で送信する前にCOT内CGアクティブ化を待機しなければならない。例によれば、タイプ2のCGでは、DCIまたはSCIを介して送信されるCOT内アクティブ化は、COT内アクティブ化のためにもCGタイプ2アクティブ化シグナリングを再利用することができ、他の例では、時間オフセットおよび周波数リソースを設定するためにのみCGタイプ2アクティブ化シグナリングを使用することができ、一方でCOT内のTOをアクティブ化するために別個のCOT内アクティブ化シグナリングを使用することができる。
【0091】
したがって、本発明の第1の態様の実施形態は、本発明によれば、COT内でCGの送信を実行するために、UEがCGの送信を可能にする明示的なアクティブ化信号を受信するので、COTを共有するときにCGを使用できない場合があるという上記の問題を回避する。
態様2
【0092】
本発明の第2の態様の実施形態によれば、gNB COTのように、COTの外部内で使用されるために異なるCGの構成が提供される。より具体的には、実施形態によれば、UEは、明示的または暗黙的に、2つの異なる構成で構成されてもよく、そのうちの一方は、別のエンティティ、例えば、他のUEのgNB COTまたはCOT内で使用され、他方は、gNB COT外で使用されることになる。
【0093】
例えば、初期CGの構成が現在のCOT構造に適用されない可能性があるという従来技術の手法に関する上述の問題に対処するために、第2の態様の実施形態によれば、gNB COTの内外で実行されるCGのための異なる構成がUEに提供または示される。言い換えれば、デフォルトのCGの構成に加えて、COT内で使用される追加の構成が提供される。例えば、追加の構成は、CG TOに使用されるCOT内の専用CGリソースを示すことができる。
【0094】
図7は、COT内の専用CGリソースの2つの例を示す。gNB COTのダウンリンクリソースの一部は、gNBのCOTを共有する1つまたは複数のUEからのCGの送信に使用され得る。
図7(a)では、専用CGリソースは、gNBによってサービスされている複数のUEによるCGの送信に使用され得るCOTの最後に示されている。
図7(b)は、同様の構成を示しているが、CG専用のリソースは、UE1およびUE2がそれらのCGの送信に使用される固定リソースを有するように、基地局によってサービスされる特定のUEにさらに割り当てられる。
【0095】
本発明は、
図7に示すようにUEがgNBのCOTを共有する実施形態に限定されず、むしろ、本発明の手法は、アップリンクスペクトルまたはSLスペクトルにも等しく適用されることに留意されたい。例えば、
図7に示すCOTはまた、1つまたは複数の他のUEとSL通信を実行するUEのCOTであってもよく、SL COTでは、それぞれのリソースが他のUEのCGの送信専用であってもよい。他の実施形態によれば、UEのアップリンクスペクトルはまた、CGの送信によって使用される専用の部分を備えてもよい。
【0096】
COT内構成と称され得る追加の構成は、無線フレーム内で準静的または動的に構成され得、時間および/または周波数および/またはコードのドメインにわたって拡張され得る。準静的構成の場合、UEは、COT、例えばgNB COT内のCGの送信を構成するために、RRCシグナリングを使用して追加の構成を提供され得る。この構成は、以下の
【0097】
-CT送信リソースが、例えば、
図7に示すようにCOTの終わりに向かって見出され得る、COT内の相対時間または絶対時間であって、一方で他の実施形態によれば、CGリソースは、他の時間に、よりCOTの中心、またはよりCOTの始まりの近くのいずれかで提供されてもよい相対時間または絶対時間、
-インターレース構成
-周波数/サブバンド構成
-LBT期間/優先度
というパラメータのうちの1つまたは複数を含むことができる。
【0098】
動的構成の場合、追加の構成は、PDCCH内のDCIなどの動的シグナリングを使用して提供され得る。DCIは、特定のCGの構成を明示的に参照してもよいし、特定のCGの構成を暗黙的に参照してもよい。CGの構成を暗黙的に参照するとき、UEは、送信サイズ、CGの構成ID、タイミング、HARQプロセスIDなど、DCIに示されたパラメータと一致するCGの構成を見つけるために、DCIからの特定のパラメータをCGの構成のそれぞれのパラメータと整合させることができる。特定のCGの構成に整合する動的グラントが受信された場合、LBTは動的グラントに対してのみ実行され、実際のデフォルトのCGオポチュニティはスキップされる。
【0099】
なおさらなる実施形態によれば、CGはgNB COTとインターレースされてもよい。例えば、gNB COTの外部では、UEは、CGを開始するために、ランダムバックオフを用いてCAT-4LBTを実行し得る。CGは、送信帯域幅全体に及ぶことができ、異なるCG UE間の多重化がTDM方式で可能であり得る。gNB COT内では、インターレースされた送信は、CAT-2LBTを使用して高い多重化能力を提供する。したがって、第2の態様の実施形態によれば、gNB COTとのインターレースされた送信を実行するために、CAT-2LBTが使用される。
図8は、gNB COT内(
図8(a)参照)およびgNB COT外(
図8(b)参照)のインターレースされたCGを示す。上述したように、COT内では、UE1、UE2、およびUE3のような異なるユーザのそれぞれのCGは、TDM方式で行われるGOTの外側のインターレースとは対照的に、FDM方式でインターレースされる。
【0100】
さらなる実施形態によれば、インタリーブは、(ブロック)インタリーブOFDMA(IFDMA)を使用して達成され得る。さらに、CAT-2LBT UEは、gNB COT内で送信する場合、あるCDMAコードを使用し得る。
【0101】
本発明の第2の態様の上述の実施形態は、本発明の第1の態様の実施形態と組み合わせることができ、その結果、COT内で使用される追加のCGの構成は、起動時にのみ、例えば、第1の態様に関して上述したようなアクティブ化シグナリングを受信したときにのみ採用することができる。
態様3
【0102】
本発明の第3の態様の実施形態によれば、例えばCOTの検出に応答して、CGの自動的な部分的または完全な非アクティブ化が使用される。例えば、gNB COT(FBEまたはLBE)を検出したことに応答して、UEは、gNB COTとの潜在的な衝突が検出された場合に、そのCGの送信を非アクティブ化またはバックオフすることができる。UEは、動作チャネルおよびCOTの長さに関するgNBからの情報をスキャンすることができ、この情報から、UEは、UEによって実行されるべきCGの送信とgNB COTとの潜在的な衝突を導出することができる。
【0103】
本発明の第3の態様のさらなる実施形態によれば、CGの構成は複数のCGオポチュニティを含むことができ、gNB COTを検出したことに応答して、UEは、gNB COTと衝突すると予想されるすべてのCGオポチュニティを自動的に非アクティブ化し、もしあれば、gNB COTの外側にあるCGオポチュニティに対してのみ、CCAを実施することができる。CGオポチュニティがgNB COTに部分的または完全に適用される場合、UEは、以下に説明する異なる挙動を適用することができる。
【0104】
実施形態によれば、UEは、少なくとも1つのオポチュニティがgNB COT内にある場合、CGオポチュニティ全体またはCGの全オポチュニティを非アクティブ化することができる。
図9は、少なくとも1つのオポチュニティがgNB COT内にある場合のすべてのCGオポチュニティの非アクティブ化を示す。
図9は、gNB COTと、3つのCGの構成CG#0、CG#1、およびCG#2とを示し、各々は3つのCGオポチュニティopp-1、opp-2、およびopp-3を含む。本実施形態によれば、CGの構成CG#0のすべてのオポチュニティ、およびCGの構成CG#1の2つのオポチュニティがgNB COT内にあるため、CGの構成CG#0およびCG#1のすべてのCGオポチュニティopp-1、opp-2およびopp-3が、非アクティブ化される。一方、CGの構成CG#2のオポチュニティのいずれもgNB COT内にはなく、CG#2のすべてのオポチュニティがアクティブ化されたままであるようにする。
【0105】
さらなる実施形態によれば、UEは、COT内動作を補助するためにフラグが立てられているものを除いて、前述の基準に従ってCGオポチュニティ全体またはCGの全オポチュニティを、非アクティブ化することができる。gNBは、RRCなどの準静的構成を介してこのフラグを提供してもよいし、暗黙的に導出されてもよい。例えば、時間的に最初にある1つまたは複数のCGオポチュニティは、デフォルトでCOT内動作を補助することができる。したがって、UEは、gNB COTとの衝突を検出したことに応答して、他のCGオポチュニティのみを自動的に非アクティブ化する。
【0106】
さらなる実施形態では、COT内CGオポチュニティとして、暗黙的に、例えば時間的な順序で、または明示的に、例えばRRCシグナリングでフラグが立てられたCGの構成のCGオポチュニティのサブセットのみが、gNB COTで使用される。例えば、最初の時間を除くすべてのCGオポチュニティは、gNB COTとの衝突を検出したことに応答して非アクティブ化される。したがって、gNBは、そのCOT構造内のCGの送信をどこで予期し得るかを認識している。
【0107】
別の実施形態によれば、機能は、COT内とも呼ばれるCOTの内部で、少なくともCOTの時間、異なる構成が適用されることであってもよい。例えば、COTの検出に応答して、UEは、少なくともCOTの時間、すべてのCGオポチュニティを自動的に非アクティブ化し、COT内で使用するために1つまたは複数の異なるCGの構成またはCOT内CGの構成に切り替えることができる。
【0108】
さらなる実施形態によれば、CGの構成の非アクティブ化に応答して、UEはCOT内プロシージャに変更することができる。例えば、UEは、
図9にaCG#0およびaCG#1として示されている、COT内で使用される追加のCGの構成で構成され得る。例えば、追加の構成は、上述した態様2の実施形態に従って構成することができる。
【0109】
他の実施形態によれば、k、K=1、2、3、...のオポチュニティのような特定の数のCGオポチュニティがCOT内にある場合、CGの構成全体を非アクティブ化することができる。
【0110】
またさらなる実施形態によれば、
図10に示すように、すべてのオポチュニティがgNB COT内にある場合、CGの構成全体を非アクティブ化することができる。
図10は、
図9と同様であり、3つのCGの構成CG#0、CG#1、およびCG#2を示す。
図10に示す実施形態では、CGの構成CG#0についてのみ、すべてのオポチュニティopp-1からopp-3がCOT内にあり、CGの構成全体CG#0または全体が非アクティブ化される。CGの構成CG#1のオポチュニティがすべてCOT内にあるわけではない。実際には、オポチュニティopp-1およびopp2のみがCOT内にあり、一方、オポチュニティopp-3はCOT外にある。したがって、本実施形態によれば、CGの構成CG#1のオポチュニティopp-1およびopp-2のみが非アクティブ化されるが、しかし、オポチュニティopp-3はアクティブのままである。
図9と同様に、CG#2のすべてのオポチュニティは、それらのすべてがCOT外にあるためアクティブである。さらなる実施形態によれば、
図9を参照して上述したのと同様の方法で、CG#0のようにCGの構成全体が非アクティブ化される場合、追加のCOT内構成aCG#0のようにCOT内プロシージャを適用することができ、これは本発明の第3の態様を参照して上述した実施形態に従って提供することができる。
【0111】
本発明の第3の態様のさらなる実施形態によれば、UEは、gNBのチャネルアクセスメカニズムに応じて、複数のCGオポチュニティのアクティブ化/非アクティブ化について決定することができる。例えば、UEは、現在のCOTがFBE COTであるかLBE COTであるかを示す、gNBによって提供される情報を読み取ることができる。UEは、FBE COTを検出した場合にのみ、そのCGの構成を非アクティブ化する。
図11は、CGの構成のアクティブ化/非アクティブ化について決定するためにgNBのチャネルアクセスメカニズムを採用する実施形態を示す。
【0112】
図11(a)は、UEがgNBから受信した情報からCOTがFBE COTであることを検出する実施形態を示す。上述したように、FBEデバイスを考慮する場合、COT共有は、COT共有のためのアクティブ化が受信された場合にのみ許可される。本明細書に記載の実施形態では、そのようなアクティブ化は存在しないと仮定する。
図11(a)では、CGの構成CG#1は、3つのオポチュニティopp-1、opp-2、およびopp-3を有し、それらはすべて、UEがCOTがFBE COTであることを検出したことに応答して非アクティブ化される。
【0113】
図11(b)は、UEがまたCOTはFBE COTであると検出するさらなる実施形態を示す。この実施形態によれば、
図11(a)を参照して記載されている完全な非アクティブ化以外は、部分的な非アクティブ化のみが実行される。この実施形態によれば、CG#1のオポチュニティopp-1およびopp-2のみがCOT内にあるので非アクティブ化され、一方opp-3はCOT外にあるのでアクティブのままである。
【0114】
図11(c)は、CG#1のすべてのオポチュニティopp-1、opp-2、およびopp-3がCOT内にあるかCOT外にあるかにかかわらずアクティブのままであるように、UEがCOTを、CGのいずれの非アクティブ化をも必要としないLBE COTであると検出するさらなる実施形態を示す。
【0115】
上述した実施形態では、CGの構成の各オポチュニティopp-1からopp-3が、時間を跨いで配置されるように構成されていた。しかし、さらなる実施形態によれば、複数のCGオポチュニティがまた、周波数にわたって提供され得る。より具体的には、UEはまた、時間にわたって提供される複数のCGオポチュニティに加えて、例えば、ネットワークによって、周波数にわたって、例えばLBTサブバンドにわたって、追加のCGリソースを用いて構成されてもよい。例えば、COT、およびCOTとのCGの送信の潜在的な衝突を検出したことに応答して、UEは、1つまたは複数の不良の周波数帯域内、またはCOT外、例えば異なる周波数帯域、またはライセンス帯域内の追加のCGリソースのうちの1つまたは複数を使用してCGの送信を実行することができる。
【0116】
さらなる実施形態によれば、UEは、
図12に示すように、gNB COTと衝突しないCGオポチュニティを使用する。
図12は、周波数領域にわたって提供される複数のCGオポチュニティを使用するための例を示す。
図12は、CGオポチュニティopp-11からopp-32を含むCGの構成CG#1を示し、そのオポチュニティopp-11、opp-21およびopp-31は、第1の周波数範囲で時間領域にわたって提供され、一方でCGオポチュニティopp-12、opp-22およびopp-32もまた、時間領域にわたって、ただし異なる周波数範囲で、提供される。
図12は、gNB COTのようなCOTとの衝突の場合のCG#1のCGオポチュニティの部分的な非アクティブ化の実施形態を示す。
図12(a)は、
図9を参照して上述した実施形態と同様に、CGオポチュニティopp-11、opp-21、およびopp-31の少なくとも一部がCOTと重複するため、これらのオポチュニティの部分的な非アクティブ化を示す。
図12(b)はまた、
図10を参照して上述した実施形態と同様に、部分的な非アクティブ化を示すが、実際にCOTと重複するオポチュニティのみを示す。CG#1のオポチュニティopp-11およびopp-21のみが実際にCOTと重複し、残りのオポチュニティはアクティブ化されたままである。実施形態によれば、
図9および
図10と同様のCOT内プロシージャも使用することができる。
【0117】
上記の実施形態に関して、それらのいくつかは、gNB COTに関して詳細に説明されているが、実施形態はgNB COTに限定されず、むしろ、言及されたCOTはまた、Uuインターフェイスを介してgNBと、またはサイドリンクインターフェースを介して他のUEと通信するUE COTであってもよいことに留意されたい。
全般
【0118】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、各実施形態および各態様は、個別に実施されてもよいし、2つ以上の実施形態または各態様が組み合わされて実施されてもよい。
【0119】
さらに、本明細書に記載された実施形態は、無認可のサブバンドであり得る単一のサブバンドを介して通信する場合に、適用され得る。しかし、本発明の手法は、単一のサブバンドを介した通信に限定されず、むしろ、通信は、無線通信システム内の他のUEまたは他のgNBのような1つまたは複数のエンティティとの通信のための複数のサブバンドを介してもよく、複数のサブバンドの一部またはすべては、より高い周波数に使用され得る、リッスンビフォアトークLBT、またはRTS/CTS(Request To Send/Clear To Send)メカニズムなどの成功したチャネルアクセスプロシージャに応答して、通信が特定の送信時間(COT)にわたって許可される無認可のサブバンドであってもよい。
【0120】
本発明の様々な態様の上述の実施形態に関して、それらは、gNBまたはUEのような送信機と、UEおよびgNBのような受信機との間で通信が行われる環境において説明されていることに留意されたい。しかし、本発明はそのような通信に限定されず、むしろ、上述の原理は、D2D、V2V、V2X通信のようなデバイス間通信にも同様に適用され得る。そのようなシナリオでは、通信は、それぞれのデバイス間のサイドリンクを介して行われる。送信機は第1のUEであり、受信機はサイドリンクリソースを使用して通信する第2のUEである。
【0121】
実施形態によれば、無線通信システムは、地上ネットワーク、または非地上ネットワーク、または受信機として航空機または衛星搭載車両、またはそれらの組み合わせを使用するネットワークまたはネットワークのセグメントを含み得る。
【0122】
実施形態によれば、受信機は、移動端末または固定端末、IoTデバイス、地上ベースの車両、航空機、ドローン、建物、またはアイテム/デバイスが、センサやアクチュエータなどの無線通信システムを使用して通信することを可能にするネットワーク接続を備えた任意の他のアイテムまたはデバイスのうちの1つまたは複数を含み得る。実施形態によれば、送信機は、1つまたは複数のマクロセル基地局、またはスモールセル基地局、または衛星または宇宙のような衛星搭載車両、または無人航空機システム(UAS)のような航空機搭載車両、例えば、テザーUAS、空気より軽いUAS(LTA)、空気より重いUAS(HTA)および高高度UASプラットフォーム(HAP)、または無線通信システムを使用して通信するためのネットワーク接続が提供されるアイテムまたはデバイスを有効にする任意の送信/受信ポイント(TRP)を含み得る。
【0123】
説明された概念のいくつかの態様が装置の文脈で説明されたが、これらの態様は、対応する方法の説明も表すことは明らかであり、ブロックまたはデバイスは、方法ステップまたは方法ステップの特徴に対応する。同様に、方法ステップの文脈で説明された態様は、対応する装置の対応するブロックまたはアイテムまたは機能の説明も表す。
【0124】
本発明の様々な要素および特徴は、1つまたは複数の汎用または専用プロセッサによる命令の実行を通じて、アナログおよび/またはデジタル回路を使用するハードウェア、ソフトウェアに、またはハードウェアとソフトウェアの組合せとして実装され得る。例えば、本発明の実施形態は、コンピュータシステムまたは別の処理システムの環境で実施することができる。
図13は、コンピュータシステム500の例を示している。ユニットまたはモジュール、ならびにこれらのユニットによって実行される方法のステップは、1つまたは複数のコンピュータシステム500上で実行することができる。コンピュータシステム500は、特別な目的または汎用のデジタル信号プロセッサのように、1つまたは複数のプロセッサ502を含む。プロセッサ502は、バスまたはネットワークのような通信インフラストラクチャ504に接続されている。コンピュータシステム500は、メインメモリ506、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、および二次メモリ508、例えば、ハードディスクドライブおよび/またはリムーバブルストレージドライブを含む。二次メモリ508は、コンピュータプログラムまたは他の命令をコンピュータシステム500にロードすることを可能にし得る。コンピュータシステム500は、ソフトウェアおよびデータがコンピュータシステム500と外部デバイスとの間で転送されることを可能にするために、通信インターフェイス510をさらに含み得る。通信は、通信インターフェイスによって処理することができる電子、電磁気、光、または他の信号からのものであり得る。通信は、ワイヤまたはケーブル、光ファイバー、電話回線、携帯電話リンク、RFリンク、および他の通信チャネル512を使用することができる。
【0125】
「コンピュータプログラム媒体」および「コンピュータ可読媒体」という用語は、一般に、リムーバブルストレージユニットまたはハードディスクドライブにインストールされたハードディスクなどの有形の記憶媒体を指すために使用される。これらのコンピュータプログラム製品は、コンピュータシステム500にソフトウェアを提供するための手段である。コンピュータ制御ロジックとも呼ばれるコンピュータプログラムは、メインメモリ506および/または二次メモリ508に格納される。コンピュータプログラムはまた、通信インターフェイス510を介して受信され得る。コンピュータプログラムは、実行されると、コンピュータシステム500が本発明を実施することを可能にする。特に、コンピュータプログラムは、実行されると、プロセッサ502が、本明細書に記載の方法のいずれかなど、本発明のプロセスを実装することを可能にする。したがって、そのようなコンピュータプログラムは、コンピュータシステム500のコントローラを表すことができる。本開示がソフトウェアを使用して実施される場合、ソフトウェアは、コンピュータプログラム製品に格納され、通信インターフェイス510のようなインターフェイスであるリムーバブルストレージドライブを使用してコンピュータシステム500にロードされ得る。
【0126】
ハードウェアまたはソフトウェアにおける実装は、クラウドストレージ、フロッピーディスク、DVD、ブルーレイ、CD、ROM、PROM、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリなどのデジタル記憶媒体を使用して実行でき、電子的に読み取り可能な制御信号が格納されており、それぞれの方法が実行されるように、プログラム可能なコンピュータシステムと協働する(または協働することができる)。したがって、デジタル記憶媒体は、コンピュータ読み取り可能であり得る。
【0127】
本発明によるいくつかの実施形態は、本明細書に記載の方法の1つが実行されるように、プログラム可能なコンピュータシステムと協働することができる電子的に読み取り可能な制御信号を有するデータキャリアを含む。
【0128】
一般に、本発明の実施形態は、プログラムコードを伴うコンピュータプログラム製品として実装することができ、プログラムコードは、コンピュータプログラム製品がコンピュータで実行されるときに方法の1つを実行するように動作する。プログラムコードは、例えば、機械可読キャリアに格納されてもよい。
【0129】
他の実施形態は、機械可読キャリアに格納された、本明細書に記載された方法の1つを実行するためのコンピュータプログラムを含む。言い換えれば、本発明の方法の実施形態は、したがって、コンピュータプログラムがコンピュータで実行されるときに、本明細書で説明される方法の1つを実行するためのプログラムコードを有するコンピュータプログラムである。
【0130】
したがって、本発明の方法のさらなる実施形態は、記録される本明細書に記載の方法の1つを実行するためのコンピュータプログラムを含むデータキャリア(またはデジタル記憶媒体、またはコンピュータ可読媒体)である。したがって、本発明の方法のさらなる実施形態は、本明細書で説明される方法の1つを実行するためのコンピュータプログラムを表すデータストリームまたは一連の信号である。データストリームまたは一連の信号は、例えば、インターネットなどのデータ通信接続を介して転送されるように構成されてもよい。さらなる実施形態は、本明細書に記載された方法の1つを実行するように構成または適合された処理手段、例えば、コンピュータまたはプログラマブル論理デバイスを含む。さらなる実施形態は、本明細書に記載される方法の1つを実行するためのコンピュータプログラムがインストールされているコンピュータを含む。
【0131】
いくつかの実施形態では、プログラマブル論理デバイス(例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ)を使用して、本明細書に記載されている方法の機能の一部またはすべてを実行することができる。いくつかの実施形態では、フィールドプログラマブルゲートアレイは、本明細書で説明される方法の1つを実行するために、マイクロプロセッサと協働し得る。一般に、方法は、好ましくは、任意のハードウェア装置によって実行される。
【0132】
上記の実施形態は、本発明の原理を単に例示するものである。本明細書に記載されている配置および細部の修正および変形は、当業者には明らかであることが理解される。したがって、本明細書の実施形態の記載および説明として提示される特定の細部によってではなく、直近の特許クレームの範囲によってのみ制限されることが意図されている。
【0133】
頭字語と記号のリスト
BS 基地局
CBR チャネルビジー率
D2D デバイス間
EN 緊急通知
eNB 進化したノードB(基地局)
FDM 周波数分割多重
LTE ロングタームエボリューション
PC5 D2D通信のためにサイドリンクチャネルを使用するインターフェイス
PPPP パケット優先度毎のProSe
PRB 物理的リソースブロック
ProSe 近接サービス
RA リソース割り当て
SCI サイドリンク制御情報
SL サイドリンク
sTTI 短い送信時間間隔
TDM 時分割多重
TDMA 時分割多重アクセス
TPC 送信電力制御/送信電力コマンド
UE ユーザエンティティ(ユーザ端末)
URLLC 高信頼の低遅延通信
V2V 車両間
V2I 車両対インフラストラクチャ
V2P 車両対歩行者
V2N 車両対ネットワーク
V2X 車両対すべて、すなわちV2V、V2I、V2P、V2N