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特許7359986溶融炭酸塩電解槽電池を使用する燃焼タービンのためのエネルギー貯蔵
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-02
(45)【発行日】2023-10-11
(54)【発明の名称】溶融炭酸塩電解槽電池を使用する燃焼タービンのためのエネルギー貯蔵
(51)【国際特許分類】
   H01M 8/0612 20160101AFI20231003BHJP
   C25B 1/02 20060101ALI20231003BHJP
   C25B 9/00 20210101ALI20231003BHJP
   H01M 8/04111 20160101ALI20231003BHJP
   H01M 8/0662 20160101ALI20231003BHJP
   H01M 8/10 20160101ALN20231003BHJP
【FI】
H01M8/0612
C25B1/02
C25B9/00 Z
H01M8/04111
H01M8/0662
H01M8/10 101
【請求項の数】 20
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023077994
(22)【出願日】2023-05-10
(62)【分割の表示】P 2021548170の分割
【原出願日】2020-02-06
(65)【公開番号】P2023103348
(43)【公開日】2023-07-26
【審査請求日】2023-05-25
(31)【優先権主張番号】62/806,995
(32)【優先日】2019-02-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】502197161
【氏名又は名称】フュエルセル エナジー, インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】FUELCELL ENERGY, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジャンキー, フレッド シー.
【審査官】大内 俊彦
(56)【参考文献】
【文献】特表2019-501852(JP,A)
【文献】特開2018-193612(JP,A)
【文献】特表2017-511956(JP,A)
【文献】特表2019-501486(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 8/00-8/2495
C25B 1/02,9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エネルギー貯蔵システムであって、
天然ガスおよび蒸気を受容し、かつ改質された天然ガスを出力するように構成された改質器と、
加熱されたスイープガスを出力するように構成された燃焼タービンと、
溶融炭酸塩電解槽電池(「MCEC」)であって、
MCECアノードと、
前記燃焼タービンから前記加熱されたスイープガスを受容するように構成されている、MCECカソードと、を備える前記MCECと、を備え、
前記エネルギー貯蔵システムは、
余剰電力が利用可能でないときに、前記燃焼タービンは、前記改質された天然ガスを前記改質器から受容するように構成され、
余剰電力が利用可能なときに、前記MCECが、前記MCECアノードが、前記改質された天然ガスを前記改質器から受容して、水素を含有するMCECアノード排気を出力する水素生成モードで動作する、エネルギー貯蔵システム。
【請求項2】
電気化学的水素圧縮器(「EHC」)をさらに備え、前記EHCが、
前記MCECアノード排気を受容するように構成されたEHCアノードと、
精製された水素含有流を出力するように構成されたEHCカソードと、を備える、請求項1に記載のエネルギー貯蔵システム。
【請求項3】
前記精製された水素含有流を受容するように構成された貯蔵タンクをさらに備える、請求項2に記載のエネルギー貯蔵システム。
【請求項4】
前記精製された水素含有流を前記EHCカソードから受容して、電気を出力するように構成されたプロトン交換膜(PEM)燃料電池をさらに備える、請求項2に記載のエネルギー貯蔵システム。
【請求項5】
前記EHCアノードは、余剰燃料を含有するEHCアノード排気を出力するように構成される、請求項2に記載のエネルギー貯蔵システム。
【請求項6】
前記加熱されたスイープガスを前記燃焼タービンから受容して、かつ前記加熱されたスイープガスが前記MCECカソードによって受容される前に、前記EHCアノード排気からの熱を使用して前記加熱されたスイープガスをさらに加熱するように構成されたバーナをさらに備える、請求項5に記載のエネルギー貯蔵システム。
【請求項7】
前記MCECアノード排気を受容して、かつ前記MCECアノード排気中の一酸化炭素をメタンに変換するように構成されたメタン化触媒をさらに備える、請求項2に記載のエネルギー貯蔵システム。
【請求項8】
前記MCECアノード排気を前記MCECから受容して、電気を出力するように構成されたプロトン交換膜(PEM)燃料電池をさらに備える、請求項1に記載のエネルギー貯蔵システム。
【請求項9】
前記エネルギー貯蔵システムは、余剰電力が利用可能でないときに、前記MCECが、前記MCECが前記水素生成モードに対して逆方向に動作する発電モードで動作するように構成される、請求項1に記載のエネルギー貯蔵システム。
【請求項10】
前記蒸気を生成して、前記改質器に前記蒸気を供給するように構成された熱回収蒸気発生器をさらに備える、請求項1に記載のエネルギー貯蔵システム。
【請求項11】
溶融炭酸塩電解槽電池(「MCEC」)を利用するエネルギー貯蔵方法であって、前記MCECが、MCECアノードおよびMCECカソードを備え、前記方法が、
改質器で天然ガスおよび蒸気を受容して、かつ前記改質器から改質された天然ガスを出力することと、
燃焼タービンから加熱されたスイープガスを出力することと、
前記MCECカソードで前記燃焼タービンから前記加熱されたスイープガスを受容することと、
余剰電力が利用可能でないときに、前記燃焼タービンで、前記改質された天然ガスを前記改質器から受容することと、
余剰電力が利用可能なときに、水素生成モードで動作して、前記MCECアノードで、前記改質された天然ガスを前記改質器から受容して、かつ前記MCECアノードから、水素を含有するMCECアノード排気を出力することと、を含む、エネルギー貯蔵方法。
【請求項12】
電気化学的水素圧縮器(「EHC」)をさらに備え、前記方法が、
EHCアノードで、前記MCECアノード排気を受容することと、
EHCカソードから、精製された水素含有流を出力することと、を含む、請求項11に記載のエネルギー貯蔵方法。
【請求項13】
貯蔵タンクで、前記精製された水素含有流を受容すること、を含む、請求項12に記載のエネルギー貯蔵方法。
【請求項14】
プロトン交換膜(PEM)燃料電池で、前記精製された水素含有流を前記EHCカソードから受容することと、
電気を出力することと、を含む、請求項12に記載のエネルギー貯蔵方法。
【請求項15】
前記EHCアノードから、余剰燃料を含有するEHCアノード排気を出力すること、を含む、請求項12に記載のエネルギー貯蔵方法。
【請求項16】
バーナで、前記加熱されたスイープガスを前記燃焼タービンから受容することと、
前記加熱されたスイープガスが前記MCECカソードによって受容される前に、前記EHCアノード排気からの熱を使用して前記加熱されたスイープガスをさらに加熱することと、を含む、請求項15に記載のエネルギー貯蔵方法。
【請求項17】
メタン化触媒で、前記MCECアノード排気を受容することと、
前記MCECアノード排気中の一酸化炭素をメタンに変換することと、を含む、請求項12に記載のエネルギー貯蔵方法。
【請求項18】
プロトン交換膜(PEM)燃料電池で、前記MCECアノード排気を前記MCECから受容することと、
電気を出力することと、を含む、請求項11に記載のエネルギー貯蔵方法。
【請求項19】
余剰電力が利用可能でないときに、前記MCECが前記水素生成モードに対して逆方向に動作する発電モードで動作することと、を含む、請求項11に記載のエネルギー貯蔵方法。
【請求項20】
熱回収蒸気発生器で、前記蒸気を生成することと、
前記改質器に前記蒸気を供給することと、を含む、請求項11に記載のエネルギー貯蔵方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年2月18日に出願された米国仮特許出願第62/806,995号の利益および優先権を主張し、その全体は本明細書に参照により組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
本出願は、概して、燃料電池を使用するエネルギー貯蔵の分野に関する。
【0003】
エネルギー貯蔵は、水または炭化水素からH(「水素」)を生成することによって実施され得る。従来の水電解槽を使用してエネルギーを貯蔵することは、非効率的であり得、燃焼タービンから利用可能な温度を上回る温度制御を必要とし得、エネルギー貯蔵のためのコストおよびエネルギー消費を増加させる。生成された水素1キログラムあたり約30~60kWhの電力レベルが、従来の高温および室温電解槽に必要とされ得る。
【発明の概要】
【0004】
本開示のシステムおよび方法は、余剰エネルギーを水素として貯蔵し、メタンから追加の水素を生成することができるエネルギー貯蔵システムに関する。溶融炭酸塩電解槽電池(「MCEC」)(改質器-電解槽-浄化器(「REP」)とも呼ばれる)が、Hを生成するために使用され得る。REPおよびそれらを含むシステムの例は、本出願の譲受人に譲渡されたPCT公開第WO2015/116964号に記載される。部分的に改質された天然ガスの供給および蒸気がMCECに供給されるとき、生成された水素の1キログラムあたり8kWhを下回る電力レベルが、本技術で達成され得る。
【0005】
一実施形態は、加熱されたスイープガスを出力するように構成された燃焼タービンを含む、エネルギー貯蔵システムに関する。エネルギー貯蔵システムは、天然ガスおよび蒸気を受容し、部分的に改質された天然ガスを出力するように構成された改質器をさらに含む。エネルギー貯蔵システムは、MCECをさらに含む。MCECは、改質器から部分的に改質された天然ガスを受容するように構成されたMCECアノードを含む。MCECアノードは、改質器から受容する部分的に改質された天然ガスよりも多い量の水素を含有するMCECアノード排気を出力するように構成される。MCECは、燃焼タービンから加熱されたスイープガスを受容するように構成されたMCECカソードを含む。MCECカソードは、MCECカソード排気を出力するように構成される。MCECは、水素生成モードで動作するように構成される。エネルギー貯蔵システムは、水素を含有するMCECアノード排気を受容するように構成された貯蔵タンクをさらに含む。
【0006】
任意の組み合わせにおいて上記の実施形態および態様と組み合わせることができる、エネルギー貯蔵システムの一態様では、電気化学的水素圧縮器(「EHC」)は、MCECアノード排気を受容するように構成されたEHCアノードを含む。EHCは、精製され、加圧された水素含有流を貯蔵タンクに出力するように構成されたEHCカソードを含む。
【0007】
任意の組み合わせにおいて上記の実施形態および態様と組み合わせることができる、エネルギー貯蔵システムの一態様では、EHCアノードは、未回収の水素および非水素燃料を含有するEHCアノード排気を出力するように構成される。
【0008】
任意の組み合わせにおいて上記の実施形態および態様と組み合わせることができる、エネルギー貯蔵システムの一態様では、バーナは、MCECカソード排気およびEHCアノード排気を受容し、かつ改質器の温度を増加させるように構成される。
【0009】
任意の組み合わせにおいて上記の実施形態および態様と組み合わせることができる、エネルギー貯蔵システムの一態様では、バーナは、燃焼タービンおよびEHCアノード排気から加熱されたスイープガスを受容するように構成される。バーナは、加熱されたスイープガスがMCECカソードによって受容される前に、加熱されたスイープガスをさらに加熱するように構成される。
【0010】
任意の組み合わせにおいて上記の実施形態および態様と組み合わせることができる、エネルギー貯蔵システムの一態様では、メタン化触媒は、MCECアノード排気を受容し、MCECアノード排気中の一酸化炭素をメタンに変換するように構成される。
【0011】
任意の組み合わせにおいて上記の実施形態および態様と組み合わせることができる、エネルギー貯蔵システムの一態様では、燃焼タービンは、余剰電力が貯蔵に利用可能でないときと同様に、改質された天然ガスの一部を改質器から受容するように構成される。
【0012】
任意の組み合わせにおいて上記の実施形態および態様と組み合わせることができる、エネルギー貯蔵システムの一態様では、プロトン交換膜(PEM)燃料電池は、MCECからのMCECアノード排気および/または貯蔵タンクからの水素含有流を受容し、かつ電気を出力するように構成される。
【0013】
任意の組み合わせにおいて上記の実施形態および態様と組み合わせることができる、エネルギー貯蔵システムの一態様では、PEM燃料電池は、未反応燃料を出力するように構成される。バーナは、MCECカソード排気、EHCアノード排気(EHCがシステムに含まれている場合)、およびPEM燃料電池からの未反応燃料を受容し、かつ改質器の温度を増加させるように構成される。
【0014】
任意の組み合わせにおいて上記の実施形態および態様と組み合わせることができる、エネルギー貯蔵システムの一態様では、圧縮器は、MCECアノード排気からの水素を加圧および貯蔵するように構成される。
【0015】
任意の組み合わせにおいて上記の実施形態および態様と組み合わせることができる、エネルギー貯蔵システムの一態様では、プロトン交換膜(PEM)燃料電池は、EHCカソードおよび/または貯蔵タンクから精製された水素含有流を受容し、かつ電気を出力するように構成される。MCECは、MCECが水素生成モードに対して逆方向に動作する、発電モードで動作するように構成される。
【0016】
任意の組み合わせにおいて上記の実施形態および態様と組み合わせることができる、エネルギー貯蔵システムの一態様では、改質器は、改質器および熱回収蒸気発生器であり、熱回収蒸気発生器からの蒸気は、改質器に供給される。
【0017】
任意の組み合わせにおいて上記の実施形態および態様と組み合わせることができる、エネルギー貯蔵システムの一態様では、蒸気は、低圧蒸気である。
【0018】
任意の組み合わせにおいて上記の実施形態および態様と組み合わせることができる、エネルギー貯蔵システムの一態様では、蒸気は、中圧蒸気である。
【0019】
別の実施形態は、MCECアノードおよびMCECカソードを備える溶融炭酸塩電解槽電池(「MCEC」)を利用するエネルギー貯蔵方法に関し、MCECは、水素生成モードで動作するように構成され、この方法は、燃焼タービンから加熱されたスイープガスを出力することと、天然ガスおよび蒸気を改質器で受容し、改質された天然ガスを出力することと、MCECアノードで改質器からの改質された天然ガスを受容し、水素を含有するMCECアノード排気を出力することと、MCECカソードで燃焼タービンから加熱されたスイープガスを受容し、MCECカソード排気を出力することと、貯蔵タンクで水素を含有するMCECアノード排気を受容することと、を含む。
【0020】
任意の組み合わせにおいて上記実施形態および態様と組み合わせることができる、エネルギー貯蔵方法の一態様では、本方法は、EHCアノードでMCECアノード排気を受容することと、精製された水素含有流をEHCカソードから貯蔵タンクに出力することと、をさらに含む。
【0021】
任意の組み合わせにおいて上記実施形態および態様と組み合わせることができる、エネルギー貯蔵方法の一態様では、本方法は、メタン化触媒でMCECアノード排気を受容することと、MCECアノード排気中の一酸化炭素をメタンに変換することと、をさらに含む。
【0022】
任意の組み合わせにおいて上記実施形態および態様と組み合わせることができる、エネルギー貯蔵方法の一態様では、本方法は、EHCカソードおよび/または貯蔵タンクから精製された水素含有流を受容することと、電気を出力することと、をさらに含む。
【0023】
任意の組み合わせにおいて上記実施形態および態様と組み合わせることができる、エネルギー貯蔵方法の一態様では、本方法は、PEM燃料電池から余剰燃料を出力することと、MCECカソード排気、EHCアノード排気、およびPEM燃料電池からの余剰燃料をバーナで受容することと、改質器の温度を増加させることと、をさらに含む。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】例示的な実施形態による、燃焼タービン複合サイクルシステムと一体化した、エネルギー貯蔵システムの概略図である。
図2】例示的な実施形態による、改質器からの改質された天然ガスの一部分を燃焼タービンに方向付けるエネルギー貯蔵システムの別の実施形態の概略図である。
図3】例示的な実施形態による、水素貯蔵のために圧縮器を使用するエネルギー貯蔵システムの別の実施形態の概略図である。
図4】エネルギー貯蔵を伴わない燃焼タービン複合サイクル設備を示す、先行技術の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
既知の燃焼タービン複合サイクルシステムの概略図が、図4に示される。システム400は、燃焼タービン420(例えば、ガスタービン)を含む。空気410は、タービン圧縮器416を介して燃焼タービン420に供給されて、圧縮空気418を生成する。天然ガス、脱硫天然ガス、または他の好適な燃料などの燃料414は、燃焼タービンバーナ412に供給される。圧縮空気418は、燃料414と混合され、燃焼を受け、高温ガス424を生成し、これは発電するためにタービン拡張器422に供給される。加熱されたガス426は、燃焼タービン420から出力され、熱回収蒸気発生器(HRSG)450に送られる。HRSGでは、ボイラ給水442は、高圧蒸気444に変換される。高圧蒸気444は、HRSG450から出力され、蒸気タービン460に供給される。高圧蒸気444よりも低い圧力での蒸気446は、蒸気タービン460から出力され、蒸気タービン470に供給される。蒸気タービン460および蒸気タービン470では、高圧蒸気444の圧力は、蒸気タービン460および蒸気タービン470が、システム400の効率を増加させるための電力を生成する際に低減される。蒸気446よりも低い圧力(例えば、大気圧を下回る)における蒸気447は、蒸気タービン470から出力され、凝縮器471に供給され、蒸気は真空下で凝縮され、凝縮物は高圧に戻され、ボイラ給水442で使用することができる。多くの場合、蒸気は、電力出力および全体的なシステム効率をさらに増加させるために、蒸気タービン(図示せず)間で再加熱される。
【0026】
このシステム400は、ベース負荷発電のための費用効果が高く、効率的であり得るが、システム400は、効率の損失なしに、負荷追従能力がほとんどなく、グリッドからの余剰電力を貯蔵する能力を有しない。したがって、本開示に記載されるMCECプロセスは、効率的なエネルギー貯蔵および効率的なピーク発電を提供するために、燃焼タービン複合サイクルシステムに追加することができる。
【0027】
様々な例示的な実施形態によるエネルギー貯蔵システムが、以下に記載される。システムは、燃焼タービン(例えば、ガスタービン)を含む。ガスタービンによって生成される加熱されたスイープガスは、天然ガスおよび蒸気を改質して、改質された天然ガスを出力するために使用される。改質された天然ガスは、水素含有流を生成する溶融炭酸塩電解槽電池(「MCEC」)(改質器-電解槽-浄化器(「REP」)とも呼ばれる)に供給される。水素含有流は、水素含有流をさらに精製および加圧するために、電気化学的水素圧縮器(「EHC」)と併せて使用されてもよい。水素含有流は、ピーク発電のためのPEM燃料電池などの様々な用途で使用するための貯蔵タンク内に貯蔵することができる。
【0028】
エネルギー貯蔵システムは、加熱されたスイープガスを改質器に方向付けることによって、燃焼タービンから回収された熱を有利に使用する。電気分解水素に加えてメタンから水素を生成することにより、従来の電気分解システムと比較して、必要な電力がより少なくなる。電力消費は、EHCを伴わないシステムでは生成された水素1キログラムあたり約8kWhであり、EHCを含むシステムでは生成された水素1キログラムあたり追加で5~15kWhであり、水素として余剰電力を貯蔵し、水電気分解を使用し、生成された水素1キログラムあたり45~60kWhの電力入力を必要とする典型的なシステムをはるかに下回る。
【0029】
図1を参照すると、例示的な実施形態によるエネルギー貯蔵システム100が、示される。システム100は、燃焼タービン120(例えば、ガスタービン)を含む。空気110は、燃焼タービン120に供給される。天然ガス、脱硫天然ガス、または他の好適な燃料などの燃料114は、燃焼タービンバーナ112に供給される。空気110は、燃料114と混合され、燃焼を受け、加熱されたスイープガス118を生成する。加熱されたスイープガス118は、燃焼タービン120から出力される。
【0030】
システム100は、蒸気メタン改質器、または他の好適な炭化水素改質器を含み得る、改質器およびHRSG150をさらに含む。ボイラ給水142は、改質器およびHRSG150に供給される。蒸気144は、改質器およびHRSG150から出力される。蒸気144は、追加の電力を生成するために蒸気タービン160に供給される。蒸気タービン160は、低圧蒸気146を出力する。低圧蒸気146は、15psiaにおける蒸気であり得る。低圧蒸気148の一部分は、脱硫天然ガスなどの天然ガス152、または他の好適な燃料と混合されて、低圧蒸気および天然ガス混合物154を生成する。低圧蒸気および天然ガス混合物154は、改質器およびHRSG150に供給される。燃焼タービン120から発生する加熱されたスイープガス118は、低圧蒸気および天然ガス混合物154を改質して、改質された天然ガス122を出力するために使用される。天然ガス152と混合されない低圧蒸気146の一部分は、第2の蒸気タービン170に供給される。蒸気タービン170は、凝縮器171内の冷却によって真空下で凝縮される非常に低圧の蒸気147(例えば、大気圧未満)を出力する。
【0031】
システム100は、MCEC130をさらに含む。改質された天然ガス122は、水素生成モードで動作するMCEC130に供給される。MCEC130は、燃料電池スタック内に形成された複数の電解槽燃料電池を含む、MCECアセンブリであってもよい。MCEC130は、MCECアノード130AおよびMCECカソード130Bを含む。MCECアノード130Aは、改質された天然ガス122を改質器およびHRSG150から受容し、水素を含有するMCECアノード排気124を出力する。MCECカソード130Bは、燃焼タービン120から加熱されたスイープガス118を受容し、MCECカソード排気126を出力する。
【0032】
燃焼タービン120からの加熱されたスイープガス118は、MCECカソード130Bに導入され、MCECカソード130B内のCOおよびOの濃度を低減させる。このプロセスは、MCEC130にわたる低い電圧および低い電力消費をもたらす。COおよびOが副産物として所望される場合、システム100はまた、加熱されたスイープガス118の一部分を伴わずに動作し得る。しかしながら、加熱されたスイープガス118の使用は、MCECカソード130B内の均一な温度を維持するのに役立ち、それによってMCEC130の寿命を最大化する。MCECカソード130Bは、改質器およびHRSG150に供給することができる、MCECカソード排気126を出力する。
【0033】
水素を含有するMCECアノード排気124は、MCECアノード130Aから出力される。水素を含有するMCECアノード排気124は、95~98%のHを含んでもよい。MCECアノード排気124はまた、余剰燃料を含有し得る。例えば、MCECアノード排気は、乾燥ベースで2~5%のCO、メタン、およびCOを含んでもよい。MCECアノード排気124は、任意のメタン化触媒125を横切って通過してもよい。メタン化触媒125は、COをメタンに変換し、それによってMCECアノード排気124中の実質的に全てのCOを除去し、EHC140またはPEM燃料電池180における使用に好適なガスを作製するメタン化触媒排気127を出力し得る。メタン化が組み込まれていない場合、COは、PEMピーク発電機内で使用され得る前に、別の精製プロセスによって除去されなければならない。1つの代替的な精製システムは、圧力スイング吸着システム(PSA)である。メタン化触媒の後、MCECアノード排気は、電解槽モードで動作するPEM燃料電池などのEHC140に渡され、水素を貯蔵に適した高圧に電気化学的にポンプ送りし、メタン化触媒排気127(例えば、99.99%H以上)を精製する。EHC140は、MCECアノード排気124またはメタン化触媒排気127を受容し、かつEHCアノード排気129を出力するように構成されたEHCアノード140Aを含む。EHCアノード排気129は、余剰燃料を含有してもよく、バーナ182に供給されてもよい。バーナ182は、改質器およびHRSG150の温度を増加させるために使用され得る。EHC140は、加圧され、精製された水素含有流128を出力するように構成されたEHCカソード140Bを含む。
【0034】
精製された水素含有流128は、水素を必要とする用途において直接貯蔵または使用することができる。例えば、水素含有流128の一部分132は、貯蔵タンク133内に貯蔵されてもよく、水素含有流の一部分134は、ピーク発電中に電力を出力するように構成されたPEM燃料電池180内で使用されてもよい。精製された水素含有流は、現在の電力需要に応じて、貯蔵タンク133内に制御可能に貯蔵されてもよく、またはPEM燃料電池180に直ちに送られてもよい。
【0035】
ここで図2を参照すると、エネルギー貯蔵システム200は、第2の例示的な実施形態により示される。エネルギー貯蔵システム200では、部分的に改質された天然ガス213は、余剰電力が利用できないとき、図1に示されるように、改質された天然ガス122をMCEC130に供給するのではなく、燃焼タービン220に送られる。部分的に改質された天然ガス213は、燃焼タービン220の効率に対する増加を提供する。さらに、MCECは、加熱されたスイープガス218によって加熱され、必要とされるとき水素を生成し、電力を貯蔵する準備ができている。システム200は、燃焼タービン220(例えば、ガスタービン)を含む。空気210は、燃焼タービン220に供給される。天然ガス、脱硫天然ガス、または他の好適な燃料などの燃料214は、燃焼タービンバーナ212に供給される。空気210は、燃料214と混合され、燃焼を受け、加熱されたスイープガス218を生成する。加熱されたスイープガス218は、燃焼タービン220から出力される。
【0036】
システム200は、蒸気メタン改質器、または他の好適な炭化水素改質器を含み得る改質器およびHRSG250をさらに含む。ボイラ給水242は、改質器およびHRSG250に供給される。蒸気244は、改質器およびHRSG250から出力される。蒸気244は、蒸気タービン260に供給される。蒸気タービン260は、中圧蒸気246(例えば、200psia、これは改質された天然ガス213が加圧燃焼タービンバーナ212に供給されるのに十分高い)を出力する。中圧蒸気248の一部分は、脱硫天然ガスなどの天然ガス252、または他の適切な燃料と混合され、中圧蒸気および天然ガス混合物254を生成する。中圧蒸気および天然ガス混合物254は、燃焼タービン220に供給するのに十分なより高い圧力で動作する改質器およびHRSG250に供給される。改質器およびHRSG250から燃焼タービンバーナ212に供給される部分的に改質された燃料213は、バーナ212内の燃料によって放出される熱の量を増加させ、それゆえ、必要な燃料がより少なくなり、効率を増加させる。改質器およびHRSG250内の余剰蒸気はまた、それが燃焼タービン膨張器221内で膨張されるとき、電力出力を増加させる。燃焼タービン220から生じる加熱されたスイープガス218は、中圧蒸気および天然ガス混合物254を改質するために熱を提供して、改質された天然ガス222を出力するために使用される。天然ガス252と混合されない中圧蒸気246の一部分は、蒸気タービン270に供給される。蒸気タービン270は、追加の電力を出力し、低圧蒸気247を生成する。低圧蒸気247は、凝縮器271に送られ、凝縮物は、ボイラ給水242としてポンプを通してシステム200にリサイクルされる。改質された天然ガス213は、部分的に改質された天然ガスの全て、または改質された天然ガス222の任意の部分であり得る。
【0037】
システム200は、MCEC230をさらに含む。改質された天然ガス222は、水素生成モードで動作するMCEC230に供給される。MCEC230は、燃料電池スタック内に形成された複数の電解槽燃料電池を含む、MCECアセンブリであり得る。MCEC230は、MCECアノード230AおよびMCECカソード230Bを含む。MCECアノード230Aは、改質器およびHRSG250から部分的に改質された天然ガス222を受容し、水素を含有するMCECアノード排気224を出力する。MCECカソード230Bは、燃焼タービン220から加熱されたスイープガス218を受容し、MCECカソード排気226を出力する。
【0038】
燃焼タービン220からの加熱されたスイープガス218は、MCECカソード230Bに導入され得、MCECカソード230B内のCOおよびOの濃度を低減させる。このプロセスは、MCEC230にわたる低い電圧および低い電力消費をもたらす。COおよびOが副産物として所望される場合、システム200はまた、加熱されたスイープガス218の一部分を伴わずに動作し得る。しかしながら、加熱されたスイープガス218の使用は、MCECカソード230B内の均一な温度を維持するのに役立ち、それによってMCEC230の寿命を最大化する。MCECカソード230Bは、改質器およびHRSG250に供給することができる、MCECカソード排気226を出力する。
【0039】
水素を含有するMCECアノード排気224は、MCECアノード230Aから出力される。水素を含有するMCECアノード排気224は、95~98%のHを含むことができる。MCECアノード排気224はまた、余剰燃料を含有し得る。例えば、MCECアノード排気224は、乾燥ベースで2~5%のCO、メタン、およびCOを含んでもよい。MCECアノード排気224は、任意のメタン化触媒225を横切って通過してもよい。メタン化触媒225は、COをメタンに変換し、それによってMCECアノード排気224中の実質的に全てのCOを除去し、EHC240またはPEM燃料電池280における使用に好適なガスを作製するメタン化触媒排気227を出力し得る。メタン化触媒は、電解槽モードで動作するPEM燃料電池などのEHC240に渡されるCOを含まないMCECアノード排気を生成し、水素を高圧に電気化学的にポンプ送りし、メタン化触媒排気227(例えば、99.99%H以上)を一工程で精製する。EHC240は、MCECアノード排気224またはメタン化触媒排気227を受容し、かつEHCアノード排気229を出力するように構成されたEHCアノード240Aを含む。EHCアノード排気229は、余剰燃料を含有してもよく、バーナ282に供給されてもよい。バーナ282は、燃焼タービン220およびEHCアノード排気229から加熱されたスイープガス218を受容し、加熱されたスイープガス218がMCECカソード230Bによって受容される前に、加熱されたスイープガス218をさらに加熱するように構成され得る。バーナ282は、図1に示されるように、改質器およびHRSG150の代わりに、MCEC230の温度を増加させるために使用され得る。EHC240は、加圧され、精製された水素含有流228を出力するように構成されたEHCカソード240Bを含む。
【0040】
精製された水素含有流228は、水素を必要とする用途において直接貯蔵または使用することができる。例えば、水素含有流228の一部分232は、貯蔵タンク233内に貯蔵されてもよく、水素含有流の一部分234は、ピーク発電中に電力を出力するように構成されたPEM燃料電池280内で使用されてもよい。精製された水素含有流は、現在の電力需要に応じて、貯蔵タンク233内に制御可能に貯蔵されてもよく、またはPEM燃料電池280に直ちに送られてもよい。
【0041】
ここで図3を参照すると、エネルギー貯蔵システム300が、第3の例示的な実施形態により示される。エネルギー貯蔵システム300では、EHCではなく、圧縮器340が、水素貯蔵の前に使用される。この構成では、MCECアノード(例えば、95~98%H)からの水素含有流は、貯蔵タンク333および/またはPEM380に送られる。システム300は、燃焼タービン320(例えば、ガスタービン)を含む。空気310は、燃焼タービン320に供給される。天然ガス、脱硫天然ガス、または他の好適な燃料などの燃料314は、燃焼タービンバーナ312に供給される。空気310は、燃料314と混合され、燃焼を受け、加熱されたスイープガス318を生成する。加熱されたスイープガス318は、燃焼タービン320から出力される。
【0042】
システム300は、蒸気メタン改質器、または他の好適な炭化水素改質器を含み得る、改質器およびHRSG350をさらに含む。ボイラ給水342は、改質器およびHRSG350に供給される。蒸気344は、改質器およびHRSG350から出力される。蒸気344は、蒸気タービン360に供給される。蒸気タービン360は、低圧蒸気346を出力する。低圧蒸気346は、15psiaにおける蒸気であり得る。低圧蒸気348の一部分は、脱硫天然ガスなどの天然ガス352、または他の好適な燃料と混合されて、低圧蒸気および天然ガス混合物354を生成する。低圧蒸気および天然ガス混合物354は、改質器およびHRSG350に供給される。燃焼タービン320から生じる加熱されたスイープガス318は、低圧蒸気および天然ガス混合物354を改質するために必要な熱を提供して、改質された天然ガス322を出力するために使用される。天然ガス352と混合されない低圧蒸気346の一部分は、第2の蒸気タービン370に供給される。蒸気タービン370は、凝縮器371内の冷却によって真空下で凝縮される、非常に低圧の蒸気347(例えば、大気圧未満)を出力する。
【0043】
システム300は、MCEC330をさらに含む。改質された天然ガス322は、水素生成モードで動作するMCEC330に供給される。MCEC330は、燃料電池スタック内に形成された複数の電解槽燃料電池を含む、MCECアセンブリであってもよい。MCEC330は、MCECアノード330AおよびMCECカソード330Bを含む。MCECアノード330Aは、改質された天然ガス322を改質器およびHRSG350から受容し、水素を含有するMCECアノード排気324を出力する。MCECカソード330Bは、燃焼タービン320から加熱されたスイープガス318を受容し、MCECカソード排気326を出力する。
【0044】
燃焼タービン320からの加熱されたスイープガス318は、MCECカソード330Bに導入され、MCECカソード330B内のCOおよびOの濃度を低減させる。このプロセスは、MCEC330にわたる低い電圧および低い電力消費をもたらす。COおよびOが副産物として所望される場合、システム300はまた、加熱されたスイープガス318の一部分を伴わずに動作し得る。しかしながら、加熱されたスイープガス318の使用は、MCECカソード330B内の均一な温度を維持するのに役立ち、それによってMCEC330の寿命を最大化する。MCECカソード330Bは、改質器およびHRSG350に供給することができる、MCECカソード排気326を出力する。
【0045】
水素を含有するMCECアノード排気324は、MCECアノード330Aから出力される。MCECアノード排気324は、95~98%のHを含むことができる。MCECアノード排気324はまた、余剰燃料を含有し得る。例えば、MCECアノード排気324は、乾燥ベースで2~5%のCO、メタン、およびCOを含むことができる。MCECアノード排気324は、任意のメタン化触媒325Aを横切って通過してもよい。メタン化触媒325Aは、COをメタンに変換し、それによってMCECアノード排気324中の実質的に全てのCOを除去し、PEM燃料電池380における使用に好適なガスを作製するメタン化触媒排気327を出力し得る。MCECアノード排気324は、MCECアノード排気234が冷却されて、実質的に全てのCOを除去し、MCECアノード排気324をPEM発電機で燃料として使用するのに好適にするようにメタン化されてもよい。代替的に、COは、排気ガス圧縮器340の下流のPSA325Bによって除去されてもよい。
【0046】
MCECアノード排気324は、圧縮器340に供給されてもよい。圧縮器340は、加圧された水素含有流328を出力する。水素含有流328は、水素を必要とする用途で直接貯蔵または使用することができる。例えば、水素含有流328の一部分332は、貯蔵タンク333内に貯蔵されてもよく、水素含有流の一部分334は、ピーク発電中に電力を出力するように構成されたPEM燃料電池380内で使用されてもよい。水素含有流は、現在の電力需要に応じて、貯蔵タンク333内に制御可能に貯蔵されてもよく、またはPEM燃料電池380に直ちに送られてもよい。概して、ピーク電力需要の間、電力を使用するMCEC330は、オフになり、PEM燃料電池は、生成される正味の電力を最大化するために、貯蔵タンク333から供給される。いくつかの場合では、MCEC330は、ピーク発電をさらに増加させるために電力を生成するような様式で動作する。
【0047】
貯蔵タンク333および/またはPEM燃料電池380内で受容される水素の純度は、上述した最初の2つの実施形態よりも低いが、EHCの排除は、低コストの選択肢を用意する。貯蔵タンク333内に貯蔵された水素は、およそ95~98%Hであるため、PEM燃料電池380は、余剰燃料335(例えば、水素燃料および非水素燃料)を出力することができる。余剰燃料335は、バーナ382に供給され得、これは、改質器およびHRSG350を加熱するために使用され得る。
【0048】
ある実施形態によれば、MCEC130、230、330は、MCEC130、230、330が水素生成モードに対して逆に動作する発電モードで動作することができる。MCEC130、230、330の逆方向の動作は、MCEC130、230、330が従来の燃料電池として動作して、燃料として水素を受容し、発電することを可能にする。
【0049】
本明細書で利用される際、「およそ」、「約」、「実質的に」という用語、および類似の用語は、本開示の主題が属する技術分野の当業者によって一般的かつ許容される用法と調和する広範な意味を有することが意図される。これらの用語は、これらの特徴の範囲を提供される正確な数値範囲に限定することなく、記載され、特許請求される特定の特徴の説明を可能にすることが意図されることを、本開示を見る当業者によって理解されるべきである。したがって、これらの用語は、記載され、特許請求される主題の実質的または重要でない修正または変更が、添付の特許請求の範囲に記載される本開示の範囲内であると見なされることを示すものとして解釈されるべきである。
【0050】
様々な実施形態を説明するために本明細書で使用される場合、「例示的な」という用語は、そのような実施形態が、可能性のある実施形態の可能性のある例、表現、および/または例解であることを示すことを意図し、(かつ、そのような用語は、そのような実施形態が必ずしも特別なまたは上位の例であることを含意することを意図しない)ことに留意されたい。
【0051】
本明細書で使用される際、「結合された」、「接続された」などの用語は、2つの部材が互いに直接的または間接的に接合されることを意味する。そのような接合は、静止していてもよく(例えば、永続的)、または移動可能(例えば、取り外し可能または解放可能)であってもよい。そのような接合は、2つの部材または2つの部材および任意の追加の中間部材が、互いに単一の単一体として一体的に形成されているか、または2つの部材または2つの部材および任意の追加の中間部材が互いに取り付けられている状態で達成され得る。
【0052】
本明細書における要素の位置(例えば、「上部」、「下部」、「上方」、「下方」など)への言及は、図中の様々な要素の配向を説明するためにのみ使用される。様々な要素の配向は、他の例示的な実施形態により異なり得、そのような変形は、本開示によって包含されることが意図されることに留意されたい。
【0053】
本発明は、その好ましい実施形態に関して説明されてきたが、様々な他の実施形態および変形例が、本発明の範囲および趣旨内で、当業者に生じ得、そのような他の実施形態および変形例は、対応する特許請求の範囲によって対象にされることが意図されることを理解されたい。当業者は、本明細書に記載される主題の新規の教示および利点から実質的に逸脱することなく、多くの修正(例えば、サイズ、構造、パラメータの値、取り付け配置、材料の使用、配向、製造プロセスなどの変形)が可能であることを容易に理解するであろう。例えば、任意のプロセスまたは方法工程の順序または配列は、代替の実施形態に従って変更または再配列されてもよい。他の置換、修正、変更、および省略もまた、本開示の範囲から逸脱することなく、様々な例示的な実施形態の設計、動作条件、および配置において行われ得る。
図1
図2
図3
図4