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特許7360202ダイヤモンドコーティング窒化ケイ素セラミック全体ツールの製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-03
(45)【発行日】2023-10-12
(54)【発明の名称】ダイヤモンドコーティング窒化ケイ素セラミック全体ツールの製造方法
(51)【国際特許分類】
   B23B 27/14 20060101AFI20231004BHJP
   B23B 27/00 20060101ALI20231004BHJP
   B23P 15/28 20060101ALI20231004BHJP
   B23B 27/20 20060101ALI20231004BHJP
   B23C 5/16 20060101ALI20231004BHJP
   C23C 16/27 20060101ALI20231004BHJP
【FI】
B23B27/14 A
B23B27/00 A
B23P15/28 A
B23B27/14 B
B23B27/20
B23C5/16
C23C16/27
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021517244
(86)(22)【出願日】2018-09-28
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-12
(86)【国際出願番号】 CN2018108380
(87)【国際公開番号】W WO2020062045
(87)【国際公開日】2020-04-02
【審査請求日】2021-04-28
(73)【特許権者】
【識別番号】518005942
【氏名又は名称】広東工業大学
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG UNIVERSITY OF TECHNOLOGY
【住所又は居所原語表記】No. 729 Dongfengdong Road, Yuexiu District Guangzhou, Guangdong 510062 (CN)
(74)【代理人】
【識別番号】100103207
【弁理士】
【氏名又は名称】尾崎 隆弘
(72)【発明者】
【氏名】王成勇
(72)【発明者】
【氏名】周玉海
(72)【発明者】
【氏名】鄭李娟
【審査官】小川 真
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/188154(WO,A1)
【文献】特開平07-196399(JP,A)
【文献】特開平09-260251(JP,A)
【文献】特開2007-331097(JP,A)
【文献】特開2001-203154(JP,A)
【文献】特開平04-132686(JP,A)
【文献】特開2004-202646(JP,A)
【文献】国際公開第2009/001681(WO,A1)
【文献】特開平03-290383(JP,A)
【文献】米国特許第05334453(US,A)
【文献】特表2018-511545(JP,A)
【文献】特開2002-307224(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23B 27/00、27/14、27/20
B23B 51/00
B23P 15/28
B23C 5/16
C23C 16/27
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ツールが窒化ケイ素セラミック素地及びダイヤモンドフィルムコーティングからなり、前記ダイヤモンドフィルムコーティングが窒化ケイ素セラミック素地の表面に塗られ、前記ダイヤモンドフィルムコーティングの厚さが7~12μmにあることを特徴とするダイヤモンドコーティング窒化ケイ素セラミック全体ツールの製造方法であって、
以下のステップ:
S1:窒化ケイ素セラミック素地をダイヤモンド微細粉末が混合されたN-ヘキサン懸濁液に入れ、超音波振動でダイヤモンドの種を植える;
S2:ステップS1を完成してからアセトン超音波で窒化ケイ素セラミック素地を3~8分に洗浄してから92~98%の無水アルコール超音波で2~4分に洗浄し、乾燥させてから熱線CVD化学蒸着コーティング炉に設置する;
を含む、ダイヤモンドコーティング窒化ケイ素セラミック全体ツールの製造方法。
【請求項2】
前記ツールが切断刃先、刃部及びクランプツールホルダーを含み、刃部の周刃前角γが5~15°、刃部の周刃後角αが10~14°、刃部のらせん角度βが15~45°にあり、刃部に刃が4本あることを特徴とする請求項1に記載のダイヤモンドコーティング窒化ケイ素セラミック全体ツールの製造方法。
【請求項3】
前記切断刃先の円弧半径Rが0.18~0.22mmにあることを特徴とする請求項2に記載のダイヤモンドコーティング窒化ケイ素セラミック全体ツールの製造方法。
【請求項4】
前記刃部は長さH1が4.7~5.3mmにあることを特徴とする請求項2に記載のダイヤモンドコーティング窒化ケイ素セラミック全体ツールの製造方法。
【請求項5】
前記ツールは長さH2が49.5~50.5mmにあることを特徴とする請求項2に記載のダイヤモンドコーティング窒化ケイ素セラミック全体ツールの製造方法。
【請求項6】
ステップS2で、熱線CVD堆積パラメータはフィラメント温度が2000~2400℃、素地温度が750~800℃、総圧力が3.0~5.0kPa、総流量が300~350sccm、CH4/H2が1~3%、堆積時間が6~10hであることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項7】
前記ダイヤモンド微細粉末はサイズが0.5~1μmにあることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項8】
ステップS1より前に、前記ツールの前部を成形してからCF4プラズマドライエッチングで表面ナノ処理を行ってマイクロラフニングを制御することを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はセラミックツール分野、具体的にはダイヤモンドコーティング窒化ケイ素セラミック全体ツール及びその製造方法並びに黒鉛におけるツールの応用に関わる。
【背景技術】
【0002】
セラミックツールは優れた化学安定性及び良好な機械特性により広く様々な硬くて脆い材料の高速乾式加工に応用されてきた。現在、窒化ケイ素(Si3N4)はセラミックツール材料で広く応用されている。その中で、Si3N4ツールは強度が大きく、破壊靭性がよく、亀裂の発生が少なく、コストが低いが、摩耗率が高く、ツールの耐用期間が短く、硬化鋼及び冷間脆性鋳鉄のような加工し難い材料を切削する場合に特にそうであるので、Si3N4ツールの普及及び応用が制限されている。
【0003】
化学蒸着(CVD)ダイヤモンドフィルムはその優れた化学・物理特性により硬度が極めて高く、耐摩耗性及び化学安定性が優れるので、広く様々なツールに応用されてきた。この方法はコーティング材料と窒化ケイ素セラミック切削ツール素地の長所を結び合わせたので、コーティングツールには良好な切削特性がある。硬質合金(WC-Co)と窒化ケイ素セラミックSi3N4はコーティングツールを製造するための主な素地素材であるが、ダイヤモンドの化学蒸着の過程にWC-Co素地素材の前処理が必要であり、腐食でコバルト(Co)を除去してWC-Coアンダーレイにおけるダイヤモンドフィルムの結合力を改善しなければいけない。非鉄金属、Al-Si合金、硬くて脆いセラミック及び強化プラスチック加工におけるダイヤモンドコーティングツールの切削特性及び耐摩耗特性に関する文献が多いが、高速黒鉛加工におけるSi3N4素地熱線CVDダイヤモンドコーティングのツールの特性を評価するためのデータが少ない。
【0004】
硬質合金表面Co相はダイヤモンドコーティングの核形成に不利であり、コーティングと素地との結合力を弱くするので、高い核形成密度及びコーティング品質のために、コーティングが堆積するより前に素地の前処理をしなければいけない。
【0005】
硬質合金中Co相の存在及びダイヤモンドコーティングと素地の熱膨張係数の違いにより、ダイヤモンドコーティングと素地との結合力が弱く、ダイヤモンドコーティングの落ちがツールの失効に関わる致命的な欠陥となる。コバルト除去及び中間コーティングなどの改善策により根本的な課題を解決できない上、ダイヤモンドコーティングツールの高い製造コスト及び不安定なコーティング品質の原因となる。
【0006】
CIP(Cold Isostatic Pressing)プロセスで生産した等方性黒鉛は耐圧強度が高く、物理的及び化学的性質が均一であるなど、優れた機械的および物理的特性を備えているので、金型放電加工(Electron Discharge Machining,EDM)黒鉛電極、ソーラーシリコンセル製造機器及び航空・宇宙航空などに広く応用されてきた。現在、高速加工は切削速度が速く、加工品質が高いので、複雑な形状及び微細構成精密黒鉛部品の主な加工方法となっている。黒鉛は代表的な層形構成の脆い材料であり、硬質黒鉛材料の高速切削加工の場合に直接の脆性破壊により生じた微細な顆粒形の砕けた切り屑がツールの前後表面及び加工済み表面に粘り付き、堆積しやすいので、加工の場合に砕けやすく、ツールがひどく摩耗し、代表的な加工し難い材料である。
【0007】
セラミックツール素地表面のCVDダイヤモンドフィルムコーティングでツールの切削摩耗界面の条件を改善すると、セラミックツールは硬度及び耐摩耗性が極めて高くなり、熱伝導率が高くなり、熱膨張係数が低くなり、黒鉛、セラミックなど様々な加工し難い材料の加工に用いられることができる。従来、セラミックコーティングツールに関する研究は大体にセラミックブレードの旋削加工の場合のメカニズムに集中している。セラミックの素地にTiNコーティングを作り、乾式切削条件で硬旋削を行うと、コーティングセラミックツールは加工コストが低く、ワークは表面品質がいい。Si3N4素地でMCD及びNCDツール旋削黒鉛電極を製造すると、ツール摩耗が少なく、切削力が20Nよりはるかに低く、主な原因がSi3N4素地とコーティングとの非常に強い結合力にある。
【0008】
研究によると、黒鉛高速フライス削りの場合に硬質合金ツールは摩耗がひどく、壊れやすく、黒鉛顆粒及びホコリが付けやすい。AlTiNコーティング硬質合金マイクロフライスカッターで黒鉛に対する高速フライス削り加工を行ってから裏カッターの摩耗が主な摩耗形式であり、主にコーティング落ち及び少しの刃欠け摩耗であり、歯ごとの送り量及び切削速度の向上がツール摩耗の減少に役に立つ。
【0009】
黒鉛製金型は形状が複雑であり、寸法精度が±0.02mmにあり、切削加工後に研磨表面の粗さが0.016μmまでであり、表面品質及び平滑度に対する要求が極めて高い。但し、脆い黒鉛は高速加工の場合に砕け、破壊、変形がおこりやすく、加工精度が低く、ツールの摩耗がひどく、黒鉛金型業種で設計及び製造技術の成長のボトルネックであり、中国で原因分析及び対策に関する文献も少ない。現在、業界で、3Dガラス加熱曲げの黒鉛金型は歩留まりが低く、加工製造コストが高く、品質が保証され難い。その表面硬度が向上し、摩擦係数が低く、耐磨・耐蝕特性が向上するツールが課題となっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
セラミックツールは優れた化学安定性及び良好な機械特性により広く様々な硬くて脆い材料の高速乾式加工に応用されてきた。現在、窒化ケイ素(Si3N4)はセラミックツール材料で広く応用されている。その中、Si3N4ツールは強度が大きく、破壊靭性がよく、亀裂の発生が少なく、コストが低いが、摩耗率が高く、ツールの耐用期間が短く、硬化鋼及び冷間脆性鋳鉄のような加工し難い材料を切削する場合に特にそうであるので、Si3N4ツールの普及及び応用が制限されている。
【0011】
化学蒸着(CVD)ダイヤモンドフィルムはその優れた化学・物理特性により硬度が極めて高く、耐摩耗性及び化学安定性が優れるので、広く様々なツールに応用されてきた。この方法はコーティング材料と窒化ケイ素セラミック切削ツール素地の長所を結び合わせたので、コーティングツールに良好な切削特性がある。硬質合金(WC-Co)と窒化ケイ素セラミックSi3N4はコーティングツールを製造するための主な素地素材であるが、ダイヤモンドの化学蒸着の過程にWC-Co素地素材の前処理が必要であり、腐食でコバルト(Co)を除去してWC-Coアンダーレイにおけるダイヤモンドフィルムの結合力を改善しなければいけない。非鉄金属、Al-Si合金、硬くて脆いセラミック及び強化プラスチック加工におけるダイヤモンドコーティングツールの切削特性及び耐摩耗特性に関する文献が多いが、高速黒鉛加工におけるSi3N4素地熱線CVDダイヤモンドコーティングのツールの特性を評価するためのデータが少ない。
【0012】
硬質合金表面Co相はダイヤモンドコーティングの核形成に不利であり、コーティングと素地との結合力を弱くするので、高い核形成密度及びコーティング品質のために、コーティングが堆積するより前に素地の前処理をしなければいけない。
【0013】
硬質合金中Co相の存在及びダイヤモンドコーティングと素地の熱膨張係数の違いにより、ダイヤモンドコーティングと素地との結合力が弱く、ダイヤモンドコーティングの落ちがツールの失効に関わる致命的な欠陥となる。コバルト除去及び中間コーティングなどの改善策により根本的な課題を解決できない上、ダイヤモンドコーティングツールの高い製造コスト及び不安定なコーティング品質の原因となる。
【0014】
CIP(Cold Isostatic Pressing)プロセスで生産した等方性黒鉛は耐圧強度が高く、物理的及び化学的性質が均一であるなど、優れた機械的および物理的特性を備えているので、金型放電加工(Electron Discharge Machining,EDM)黒鉛電極、ソーラーシリコンセル製造機器及び航空・宇宙航空などに広く応用されてきた。現在、高速加工は切削速度が速く、加工品質が高いので、複雑な形状及び微細構成精密黒鉛部品の主な加工方法となっている。黒鉛は代表的な層形構成の脆い材料であり、硬質黒鉛材料の高速切削加工の場合に直接の脆性破壊により生じた微細な顆粒形の砕けた切り屑がツールの前後表面及び加工済み表面に粘り付き、堆積しやすいので、加工の場合に砕けやすく、ツールがひどく摩耗し、代表的な加工し難い材料である。
【0015】
セラミックツール素地表面のCVDダイヤモンドフィルムコーティングでツールの切削摩耗界面の条件を改善すると、セラミックツールは硬度及び耐摩耗性が極めて高くなり、熱伝導率が高くなり、熱膨張係数が低くなり、黒鉛、セラミックなど様々な加工し難い材料の加工に用いられることができる。従来、セラミックコーティングツールに関する研究は大体にセラミックブレードの旋削加工の場合のメカニズムに集中している。セラミックの素地にTiNコーティングを作り、乾式切削条件で硬旋削を行うと、コーティングセラミックツールは加工コストが低く、ワークは表面品質がいい。Si3N4素地でMCD及びNCDツール旋削黒鉛電極を製造すると、ツール摩耗が少なく、切削力が20Nよりはるかに低く、主な原因がSi3N4素地とコーティングとの非常に強い結合力にある。
【0016】
研究によると、黒鉛高速フライス削りの場合に硬質合金ツールは摩耗がひどく、壊れやすく、黒鉛顆粒及びホコリが付けやすい。AlTiNコーティング硬質合金マイクロフライスカッターで黒鉛に対する高速フライス削り加工を行ってから裏カッターの摩耗が主な摩耗形式であり、主にコーティング落ち及び少しの刃欠け摩耗であり、歯ごとの送り量及び切削速度の向上がツール摩耗の減少に役に立つ。
【0017】
黒鉛製金型は形状が複雑であり、寸法精度が±0.02mmにあり、切削加工後に研磨表面の粗さが0.016μmまでであり、表面品質及び平滑度に対する要求が極めて高い。但し、脆い黒鉛は高速加工の場合に砕け、破壊、変形がおこりやすく、加工精度が低く、ツールの摩耗がひどく、黒鉛金型業種で設計及び製造技術の成長のボトルネックであり、中国で原因分析及び対策に関する文献も少ない。現在、業界で、3Dガラス加熱曲げの黒鉛金型は歩留まりが低く、加工製造コストが高く、品質が保証され難い。その表面硬度が向上し、摩擦係数が低く、耐磨・耐蝕特性が向上するツールが課題となっている。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明は従来の技術の不足を避けてダイヤモンドコーティング窒化ケイ素セラミック全体ツール及びその製造方法並びにツールの応用を提供することを目的にする。このダイヤモンドコーティング窒化ケイ素セラミック全体ツールは硬度が高く、耐摩耗性がよく、摩擦係数が低く、耐用期間が長く、このダイヤモンドコーティング窒化ケイ素セラミック全体ツールはダイヤモンドの化学蒸着の過程に基材の前処理も腐食によるコバルト(Co)除去も不要であり、ダイヤモンドフィルムコーティングとの結合力がよく、このダイヤモンドコーティング窒化ケイ素セラミック全体ツールは精度要求の高い湾曲した携帯電話機の熱間曲げガラスの黒鉛金型の高速加工に応用できる。
【0019】
本発明の目的は次の技術策に達成する。ツールが窒化ケイ素セラミック素地及びダイヤモンドフィルムコーティングからなり、前記のダイヤモンドフィルムコーティングが窒化ケイ素セラミック素地の表面に塗られ、前記のダイヤモンドフィルムコーティングの厚さが7μm~12μmにあるダイヤモンドコーティング窒化ケイ素セラミック全体ツール、即ちダイヤモンド(Si3N4)を提供する。
【0020】
その中、前記のツールは切断刃先、刃部及びクランプツールホルダーを含み、刃部の周刃前角γが5~15°、刃部の周刃後角αが10~14°、刃部のらせん角度βが15~45°にあり、刃部に刃4本ある。
【0021】
その中、前記の切断刃先は円弧半径Rが0.18~0.22mmにある。
【0022】
その中、前記の刃部は長さH1が4.7~5.3mmにある。
【0023】
その中、前記のツールは長さH2が49.5~50.5mmにある。
【0024】
なお、下記のステップを含む前記のダイヤモンドコーティング窒化ケイ素セラミック全体ツールの製造方法も提供する。
【0025】
S1:窒化ケイ素セラミック素地をダイヤモンド微細粉末が混合されたN-ヘキサン懸濁液に入れ、超音波振動でダイヤモンドの種を植える。
【0026】
S2:ステップS1を完成してからアセトン超音波で窒化ケイ素セラミック素地を3~8分に洗浄してから92~98%の無水アルコール超音波で2~4分に洗浄し、乾燥させてから熱線CVD化学蒸着コーティング炉に設置する。
【0027】
その中、ステップS1より前に前記のツールの前部を鋳鉄研磨盤に設置してダイヤモンドスラリーで研磨成形をしてからCF4プラズマドライエッチングで表面ナノ処理を行ってマイクロラフニングを制御する。
【0028】
その中、ステップS2で、熱線CVD堆積パラメータはフィラメント温度が2000~2400℃、素地温度が750~800℃、総圧力が3.0~5.0kPa、総流量が300~350sccm、CH4/H2が1~3% 、堆積時間が6~10hである。
【0029】
その中、前記のダイヤモンド微細粉末はサイズが0.5~1μmにある。
【0030】
なお、前記のダイヤモンドコーティング窒化ケイ素セラミック全体ツールの黒鉛における応用も提供する。前記のダイヤモンドコーティング窒化ケイ素セラミック全体ツールは湾曲した携帯電話機の熱間曲げガラスの黒鉛金型の高速加工に応用できる。
【0031】
本発明の効果は次のとおりである。本発明によるダイヤモンドコーティング窒化ケイ素セラミック全体ツールは窒化ケイ素セラミック素地及びダイヤモンドフィルムコーティングからなり、前記のダイヤモンドフィルムコーティングが窒化ケイ素セラミック素地の表面に塗られ、前記のダイヤモンドフィルムコーティングの厚さが7μm~12μmにある。化学蒸着(CVD)ダイヤモンドフィルムは優れた化学的及び物理的特性により硬度が極めて高く、優れた耐摩耗性及び化学的安定性があるので、広く様々なツールに応用されてきた。この方法がコーティング材料と窒化ケイ素セラミック切削ツール素地の長所を結び合わせたので、コーティングツールは良好な切削特性、極めて高い硬度、耐摩耗性及び耐蝕並びに低い摩擦係数がある。
【0032】
本発明によるダイヤモンドコーティング窒化ケイ素セラミック全体ツールは製造方法が下記のステップを含む。
【0033】
S1:窒化ケイ素セラミック素地をダイヤモンド微細粉末が混合されたN-ヘキサン懸濁液に入れ、超音波振動でダイヤモンドの種を植える。
【0034】
S2:ステップS1を完成してからアセトン超音波で窒化ケイ素セラミック素地を3~8分に洗浄してから92~98%の無水アルコール超音波で2~4分に洗浄し、乾燥させてから熱線CVD化学蒸着コーティング炉に設置する。ダイヤモンドの化学蒸着過程にセラミック材料はダイヤモンドに近い熱膨張係数(それぞれ3.0及び3.7である)によりCVDダイヤモンドフィルム及びセラミック素地の熱膨張応力を小さくすることができる。セラミック素地にコバルトがないので、処理されたセラミックツール素地とコーティングとの間に混合相が生じ、ダイヤモンドと素地との結合力を改善でき、製造の過程にセラミック素地に基材の前処理が不要となる上、腐食によるコバルト(Co)除去も不要となる。
【発明の効果】
【0035】
本発明によるダイヤモンドコーティング窒化ケイ素セラミック全体ツールの黒鉛における応用は、湾曲した携帯電話機の熱間曲げガラスの黒鉛金型の高速加工に応用でき、窒化ケイ素セラミックツール素地表面のCVDダイヤモンドフィルムコーティングでツールの切削摩耗界面の条件を改善し、硬度及び耐摩耗性が極めて高く、熱伝導率が高く、熱膨張係数が低く、黒鉛、セラミックなど様々な加工し難い材料の加工に用いられることができ、効果的に黒鉛電極を加工する場合にツールが磨耗しやすい、電極が割れやすい、加工速度がゆるいというような課題を解決し、充分に高速機器の高速特性を最大に発揮できる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
次に図と結び合わせて発明について更に説明するが、図に示した実施例が本発明に対するいかなる制限も構成しなく、本分野の普通の技術者が創造的労働をしないで下記の図に基づいて他の図を取得できる。
【0037】
図1】実施例におけるツール刃部の周刃の局部図。
図2】実施例におけるツール刃部のらせん角度の図。
図3】実施例におけるツールの図。
図4】ダイヤモンドコーティング窒化ケイ素セラミック全体ツールの切削刃SEM図。
図5】ダイヤモンドコーティング窒化ケイ素セラミック全体ツールの断面SEM図。
図6】窒化ケイ素セラミック素地のダイヤモンドフィルムのラマン分光法強度の図。
図7】窒化ケイ素セラミック素地のダイヤモンドフィルムのSEM形状図。
図8】ダイヤモンドコーティング窒化ケイ素セラミック全体ツールのX線回折スペクトル図。
図9】ダイヤモンドコーティング窒化ケイ素セラミック全体ツールの耐用期間図。
【発明を実施するための形態】
【0038】
次に図及び実施例を結びあわせて本発明の具体的な実施について更に説明を行うが、本発明はそれに限るものではない。
【0039】
本実施例の1種のダイヤモンドコーティング窒化ケイ素セラミック全体ツールは窒化ケイ素セラミック素地及びダイヤモンドフィルムコーティングからなり、前記のダイヤモンドフィルムコーティングが窒化ケイ素セラミック素地の表面に塗られ、前記のダイヤモンドフィルムコーティングの厚さが10μmである。
【0040】
本実施例の化学蒸着(CVD)ダイヤモンドフィルムは優れた化学的及び物理的特性により硬度が極めて高く、優れた耐摩耗性及び化学的安定性がある。コーティング材料とセラミック切削ツール素地の長所を結び合わせたので、ダイヤモンドコーティング窒化ケイ素セラミック全体ツールは良好な切削特性、極めて高い硬度及び耐摩耗性があり、摩擦係数が低く、ツールの耐用期間を長くする事ができる。
【0041】
図1~3の通りに、前記のツールは切断刃先1、刃部2及びクランプツールホルダー3を含み、刃部2の周刃前角γが8°、刃部2の周刃後角αが10°、刃部2のらせん角度βが35°、前記の切断刃先1の円弧半径Rが0.2mm、前記の刃部2の長さH1が5mm、前記のツールの長さH2が50mmであり、刃部に刃4本ある。
【0042】
黒鉛ツールに対して適切な幾何学的角度を選択すると、ツールの振動の削減に役に立ち、黒鉛ワークも崩れ難いので、ツールの全体切削特性が大いに向上する。
【0043】
窒化ケイ素セラミック素地でダイヤモンドコーティング窒化ケイ素セラミック全体ツールを製造する方法は下記の通りである。
【0044】
下記のステップを含む。
【0045】
S1:窒化ケイ素セラミック素地をダイヤモンド微細粉末が混合されたN-ヘキサン懸濁液に入れ、超音波振動でダイヤモンドの種を植える。
【0046】
S2:窒化ケイ素セラミック素地にダイヤモンドの種を植えてからアセトン超音波で5分、95%無水アルコール超音波で3分に洗浄し、乾燥させてから熱線CVD化学蒸着コーティング炉に設置する。
【0047】
その中、前記のツールの前部を鋳鉄研磨盤に設置してダイヤモンドスラリーで研磨成形をしてからCF4プラズマドライエッチングで表面ナノ処理を行ってマイクロラフニングを制御する。
【0048】
その中、ステップS2では、CVD堆積パラメータはフィラメント温度が2200℃、素地温度が780℃、総圧力が4.0kPa、総流量が320sccm、CH4/H2が2%、堆積時間が8hである。
【0049】
前記のダイヤモンド微細粉末はサイズが1μmである。
【0050】
図4の通りに、このコーティングは良好な均一性及びカバー性がある。
【0051】
図5の通りに、窒化ケイ素素地は表面が粗く、ダイヤモンド核形成の成長及び素地との結合に役に立つ。よって、フィルムまたは基材は界面組織が密集し、均一性がよく、接着力がよいので、窒化ケイ素セラミック素地にあるSiがコーティングと素地との結合力を改善してツールの耐摩耗性及び耐用期間を向上させることが証明される。
【0052】
ダイヤモンドフィルムは品質及び残留応力がLabRAM HR Evolution形ラマン分光計で測定される。分光計はレーザー波長が800nm、光効率が30%よりも大きい。天然ダイヤモンド (ND) は1332.5cm-1のところに尖った特徴的なピークがある。図6の通りに、窒化ケイ素セラミック素地のダイヤモンドフィルムはラマン分光法による強度最大値に対応するラマン周波数シフトが1335cm-1、波の山の半値全幅(FWHM)が2.5cm-1である。前記の測定成績によると、スペクトルは最大オフセットピークが2.5cm-1であり、ピーク位置が少し上へ移っているので、ダイヤモンドフィルムの小さな圧縮応力を示し、小さなFWHM値がダイヤモンドフィルムの高い品質を示し、表面にあるのがすべてSP3ハイブリッド構造の立方結晶体ダイヤモンドである。
【0053】
図7の通りに、Bruker製Fastcan AFM原子間力顕微鏡でツール表面の形態を測量してダイヤモンドコーティングツールの表面切れ味について評価する。形態によると、ダイヤモンドフィルムは表面が非常に滑らかであり、ダイヤモンド顆粒は結晶体がはっきりしていて、表面粗さがRa8.1nm、RMS8.6nmである。ダイヤモンドコーティングにセラミック素地にあるSi元素を導入したので、結晶顆粒が顕著に細くなり、コーティングの内応力が小さくなり、コーティングと素地との接着力が強くなるので、ダイヤモンドコーティング素地の不充分な結合力という課題を解決する。
【0054】
図8の通りに、ダイヤモンド(Si3N4)ツールにあるのが主に立方相の窒化ケイ素(β- Si3N4)及び低いTiN体積分率であるので、ダイヤモンド(Si3N4)ツールがTiN顆粒強化β- Si3N4セラミックツールであることを示す。
【0055】
図9の通りに、ダイヤモンド(Si3N4)ツールは耐用期間が硬質合金CVDダイヤモンドコーティングツールのそれより顕著に長い。ツールの耐用期間:ダイヤモンド(Si3N4)>ダイヤモンド (WC-Co)。
【0056】
窒化ケイ素セラミック材料はダイヤモンドに近い熱膨張係数(それぞれ3.0及び3.7である)によりCVDダイヤモンドフィルムと窒化ケイ素セラミック素地の熱膨張応力を弱くして両者の間に適切な結合力が生じる。セラミック素地にコバルトがないので、製造の過程にセラミック素地に基材の前処理が不要となる上、腐食によるコバルト(Co)除去も不要となる。それと同時に、窒化ケイ素セラミック材料にCVDダイヤモンドフィルムを堆積すると、窒化ケイ素セラミック材料の表面の欠陥を埋める上、その表面硬度を硬くしたり、摩擦係数を小さくしたり、耐摩耗耐蝕特性を向上させたりしてツールの耐摩耗性及び耐用期間を向上させる。
【0057】
本実施例のダイヤモンドコーティング窒化ケイ素セラミック全体ツールは湾曲した携帯電話機の熱間曲げガラスの黒鉛金型の高速加工に応用できる。
【0058】
発明の実施例
本発明の実施形態
次に図及び実施例を結びあわせて本発明の具体的な実施について更に説明を行うが、本発明はそれに限るものではない。
【0059】
本実施例の1種のダイヤモンドコーティング窒化ケイ素セラミック全体ツールは窒化ケイ素セラミック素地及びダイヤモンドフィルムコーティングからなり、前記のダイヤモンドフィルムコーティングが窒化ケイ素セラミック素地の表面に塗られ、前記のダイヤモンドフィルムコーティングの厚さが10μmである。
【0060】
本実施例の化学蒸着(CVD)ダイヤモンドフィルムは優れた化学的及び物理的特性により硬度が極めて高く、優れた耐摩耗性及び化学的安定性がある。コーティング材料とセラミック切削ツール素地の長所を結び合わせたので、ダイヤモンドコーティング窒化ケイ素セラミック全体ツールは良好な切削特性、極めて高い硬度及び耐摩耗性があり、摩擦係数が低く、ツールの耐用期間を長くする事ができる。
【0061】
図1~3の通りに、前記のツールは切断刃先1、刃部2及びクランプツールホルダー3を含み、刃部2の周刃前角γが8°、刃部2の周刃後角αが10°、刃部2のらせん角度βが35°、前記の切断刃先1の円弧半径Rが0.2mm、前記の刃部2の長さH1が5mm、前記のツールの長さH2が50mmであり、刃部に刃4本ある。
【0062】
黒鉛ツールに対して適切な幾何学的角度を選択すると、ツールの振動の削減に役に立ち、黒鉛ワークも崩れ難いので、ツールの全体切削特性が大いに向上する。
【0063】
窒化ケイ素セラミック素地でダイヤモンドコーティング窒化ケイ素セラミック全体ツールを製造する方法は下記の通りである。
【0064】
下記のステップを含む。
【0065】
S1:窒化ケイ素セラミック素地をダイヤモンド微細粉末が混合されたN-ヘキサン懸濁液に入れ、超音波振動でダイヤモンドの種を植える。
【0066】
S2:窒化ケイ素セラミック素地にダイヤモンドの種を植えてからアセトン超音波で5分、95%無水アルコール超音波で3分に洗浄し、乾燥させてから熱線CVD化学蒸着コーティング炉に設置する。
【0067】
その中、前記のツールの前部を鋳鉄研磨盤に設置してダイヤモンドスラリーで研磨成形をしてからCF4プラズマドライエッチングで表面ナノ処理を行ってマイクロラフニングを制御する。
【0068】
その中、ステップS2では、CVD堆積パラメータはフィラメント温度が2200℃、素地温度が780℃、総圧力が4.0kPa、総流量が320sccm、CH4/H2が2%、堆積時間が8hである。
【0069】
前記のダイヤモンド微細粉末はサイズが1μmである。
【0070】
図4の通りに、このコーティングは良好な均一性及びカバー性がある。
【0071】
図5の通りに、窒化ケイ素素地は表面が粗く、ダイヤモンド核形成の成長及び素地との結合に役に立つ。よって、フィルムまたは基材は界面組織が密集し、均一性がよく、接着力がよいので、窒化ケイ素セラミック素地にあるSiがコーティングと素地との結合力を改善してツールの耐摩耗性及び耐用期間を向上させることが証明される。
【0072】
ダイヤモンドフィルムは品質及び残留応力がLabRAM HR Evolution形ラマン分光計で測定される。分光計はレーザー波長が800nm、光効率が30%より大きい。天然ダイヤモンド (ND) は1332.5cm-1のところに尖った特徴的なピークがある。図6の通りに、窒化ケイ素セラミック素地のダイヤモンドフィルムはラマン分光法による強度最大値に対応するラマン周波数シフトが1335cm-1、波の山の半値全幅(FWHM)が2.5cm-1である。前記の測定成績によると、スペクトルは最大オフセットピークが2.5cm-1であり、ピーク位置が少し上へ移っているので、ダイヤモンドフィルムの小さな圧縮応力を示し、小さなFWHM値がダイヤモンドフィルムの高い品質を示し、表面にあるのがすべてSP3ハイブリッド構造の立方結晶体ダイヤモンドである。
【0073】
図7の通りに、Bruker製Fastcan AFM原子間力顕微鏡でツール表面の形態を測量してダイヤモンドコーティングツールの表面切れ味について評価する。形態によると、ダイヤモンドフィルムは表面が非常に滑らかであり、ダイヤモンド顆粒は結晶体がはっきりしていて、表面粗さがRa8.1nm、RMS8.6nmである。ダイヤモンドコーティングにセラミック素地にあるSi元素を導入したので、結晶顆粒が顕著に細くなり、コーティングの内応力が小さくなり、コーティングと素地との接着力が強くなるので、ダイヤモンドコーティング素地の不充分な結合力という課題を解決する。
【0074】
図8の通りに、ダイヤモンド(Si3N4)ツールにあるのが主に立方相の窒化ケイ素(β- Si3N4)及び低いTiN体積分率であるので、ダイヤモンド(Si3N4)ツールがTiN顆粒強化β- Si3N4セラミックツールであることを示す。
【0075】
図9の通りに、ダイヤモンド(Si3N4)ツールは耐用期間が硬質合金CVDダイヤモンドコーティングツールのそれより顕著に長い。ツールの耐用期間:ダイヤモンド(Si3N4)>ダイヤモンド (WC-Co)。
【0076】
窒化ケイ素セラミック材料はダイヤモンドに近い熱膨張係数(それぞれ3.0及び3.7である)によりCVDダイヤモンドフィルムと窒化ケイ素セラミック素地の熱膨張応力を弱くして両者の間に適切な結合力が生じる。セラミック素地にコバルトがないので、製造の過程にセラミック素地に基材の前処理が不要となる上、腐食によるコバルト(Co)除去も不要となる。それと同時に、窒化ケイ素セラミック材料にCVDダイヤモンドフィルムを堆積すると、窒化ケイ素セラミック材料の表面の欠陥を埋める上、その表面硬度を硬くしたり、摩擦係数を小さくしたり、耐摩耗耐蝕特性を向上させたりしてツールの耐摩耗性及び耐用期間を向上させる。
【0077】
最後に、上記の実施例は本発明の技術策について説明するためのものだけであり、本発明の保護範囲に対する制限ではない。望ましい実施例を参照して本発明について詳細に説明したが、本分野の普通の技術者が理解できるように、本発明の技術策の実質及び範囲を離れないで本発明の技術策に対する改訂または同じ効果の切り替えを行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0078】
本実施例のダイヤモンドコーティング窒化ケイ素セラミック全体ツールは湾曲した携帯電話機の熱間曲げガラスの黒鉛金型の高速加工に応用できる。
【0079】
黒鉛は代表的な層形構成の脆い材料であり、加工の時に砕けやすく、ツールのひどい摩耗につながり、代表的な加工し難い材料である。ツールの摩耗は黒鉛電極加工で最も重要な課題であり、ツールの消費コストや加工時間の上、ワーク材料の表面品質に影響を及ぼす。ツールの摩耗に関わる主な要因は切削速度、ツール路径、幾何学的角度、切削深さ、切削用量及び黒鉛材料などが挙げられる。黒鉛材料は硬度が大きいので、高い耐摩耗性及び耐衝撃性がツールに対して必要である。本実施例のダイヤモンドコーティング窒化ケイ素セラミック全体ツールは耐摩耗性、硬度及びコーティング表面の潤滑性が高く、耐用期間が長く、価格性能比が高く、黒鉛の仕上げ加工に適する。現在、ダイヤモンドコーティングは黒鉛加工ツールの望ましい選択である上、最も黒鉛ツールの優れた使用特性を表現したり、黒鉛表面の寸法精度及び平滑度を保証したりする事ができる。
【符号の説明】
【0080】
1 切断刃先
2 刃部
3 クランプツールホルダー
Diamond Film ダイヤモンドフィルム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9